説明

車両用シートのバックル構造

【課題】シートの着座性を極力維持しつつ、バックル部材をより目立つように配置することにある。
【解決手段】車両用シートに、バックル部材30を収納可能な収納部4Rを設けて、バックル部材30を、リンク部材20を介して収納部4Rに収納するとともに、リンク部材20を電動で回転させることにより、バックル部材30が、シート前側に前傾して収納部4Rから突出する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートのバックル構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のバックル構造として特許文献1に開示の車両用シートのバックル構造が公知である。このバックル構造は、乗員を拘束可能なシートベルトと、シートベルトの端部に設けたタング部材と、タング部材を係止可能なバックル部材とを有する。
そして車両用シートは、シートクッションとシートバックを連結するリクライニング装置と、このリクライニング装置をシート側方から覆うカバー部材を有する。
【0003】
そこで公知技術では、上述のカバー部材にプレート部材(平板状)を取付けるとともに、このプレート部材でシートクッション側部を被覆する。そしてプレート部材とシートクッション側部の間に収納部(段差状の隙間)を形成する。この収納部内にバックル部材をコンパクトに配置することで、シートクッションからのバックル部材の脱落を防止又は低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−315537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記公知技術では、収納部内に配置のバックル部材が、一見してどこにあるかわからないことがあった。このためタング部材とバックル部材の係止作業に手間取ることがあり、やや利便性に欠ける構成であった。
もっともシート上にバックル部材を突出配置してもよいが、そうすると突出したバックル部材が着座時に邪魔になるなどして、シートの着座性の悪化を招きやすい。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートの着座性を極力維持しつつ、バックル部材をより目立つように配置することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両用シートのバックル構造は、乗員を拘束可能なシートベルトと、シートベルトに設けたタング部材と、タング部材を係止可能なバックル部材とを有する。
そして本発明では、シートベルトを乗員に巻付けたのち、バックル部材とタング部材を係止するのであるが、このときバックル部材を目立たせるなどしてタング部材とスムーズに係止できることが望ましい。
【0007】
そこで本発明では、車両用シートに、バックル部材を収納可能な収納部を設けて、上述のバックル部材を、リンク部材を介して収納部に収納する(収まり良く配置する)。そしてリンク部材を電動で回転させることにより、バックル部材が、シート前側に前傾して収納部から突出する(より目立つように配置する)構成とした。
【0008】
第2発明の車両用シートのバックル構造は、第1発明に記載の車両用シートのバックル構造であって、上述のリンク部材の一端を、バックル部材の下部に回転可能に取付けるとともに、リンク部材の他端を収納部内面に回転可能に取付ける。
そしてリンク部材のシート後方側における回転によって、バックル部材を、収納部内の拘束位置と、収納部から突出する装着位置の間で変位させる構成とする。すなわち本発明のバックル構造は、リンク部材の一端が他端よりも下方に配置してバックル部材が収納部内に収納される拘束状態と、リンク部材の一端が他端よりも上方に配置してバックル部材が収納部から突出する装着状態との間で変位可能である。
本発明によれば、リンク部材の回転角を大きく設定することにより、比較的コンパクトなリンク部材であっても、バックル部材を拘束位置と装着位置の間で大きく変位させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る第1発明では、シートの着座性を極力維持しつつ、バックル部材をより目立つように配置することができる。また第2発明によれば、バックル構造をよりコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】車両用シートの斜視図である。
【図2】(a)は、装着位置におけるバックル部材の斜視図であり、(b)は、拘束位置におけるバックル部材の斜視図である。
【図3】(a)は、装着位置におけるバックル部材の側面図であり、(b)は、拘束位置におけるバックル部材の側面図である。
【図4】バックル部材の分解斜視図である。
【図5】(a)は、係止途中のバックル部材の内部構造を示す縦断面図であり、(b)は、係止時のバックル部材の内部構造を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図5を参照して説明する。各図には、適宜、車両用シート前方に符号F、車両用シート後方に符号B、車両用シート上方に符号UP、車両用シート下方に符号DWを付す。
図1の車両用シート2は、シートクッション4とシートバック6とヘッドレスト8を備える。これら構成は、シート外形をなすパッド部材Pと、パッド部材Pを被覆する表皮材Sを備える(図3を参照)。
そしてシートクッション4には、乗員を拘束可能なシートベルト9(帯状)と、バックル部材30(後述)が配設される。シートベルト9にはタング部材10(後述)が取付けられている。またシートベルト9の一端はシートクッション4他側に固定されており、シートベルト9の他端は、シートバック6側に固定されている。
【0012】
そしてシートクッション4上の乗員(図示省略)にシートベルト9を巻付けたのち、タング部材10をバックル部材30に係止する。この種の構成ではバックル部材30を目立たせるなどして、タング部材10とスムーズに係止できることが望ましい。
そこで本実施例では、後述のバックル構造によって、シートの着座性を維持しつつ、バックル部材30を目立たせることとした。
【0013】
[バックル構造]
本実施例のバックル構造は、収納部4Rと、タング部材10と、リンク部材20と、バックル部材30を備える(図1〜3を参照)。タング部材10は、凸形状(正面視)の平板部材であり、先端側に押圧部12を有する。またタング部材10の中央には、略矩形の係止孔14が設けてある。
またバックル部材30は、リンク部材20を介して収納部4Rに配設される。そして本実施例のバックル部材30は、リンク部材20のシート後方における回転によって、図2(a)の収納部4R内から突出する装着位置と、図2(b)の収納部4R内の拘束位置の間を変位することができる。以下、各構成について説明する。
【0014】
(収納部)
収納部4Rは、後述のバックル部材30を収納可能な寸法(開口寸法及び深さ寸法)を備える凹部である。また収納部4Rは、少なくともリンク部材20(リンクアーム22)の半回転を許容する寸法を有することが好ましい(図3を参照)。
そして本実施例では、シートクッション4一側(乗員の腰部下方)のパッド部材Pに略矩形状の収納部4R(凹部)を設けたのち、収納部4R内面を表皮材Sで被覆する。そして収納部4R内に、後述のリンク部材20を介してバックル部材30を取付ける。
【0015】
(リンク部材)
リンク部材20は、バックル部材30の位置変位を行う部材であり、一対のリンクアーム22(後述)と、このリンクアーム22を電動で回転させる回転部材24と、電源部材26と、センサ部(図示省略)を有する(図3及び図4を参照)。
電源部材26は、回転部材24に電力を供給する部材であり、例えば車両用シート2又は車室に設けた車載電源である。
また回転部材24は、収納部4R内面の中央位置に配設されており、電源部材26と電気的につながっている。この回転部材24にリンクアーム22を接続することで、リンクアーム22が電動で回転可能となる。
【0016】
また一対のリンクアーム22は、各々、略長方形状(側面視)の平板部材である(図3及び図4を参照)。一対のリンクアーム22は、例えば収納部4Rに収まる長さ寸法を有しており、比較的長さ寸法が短く設定されている(短尺である)。
このリンクアーム22は、一端側から他端側にかけて幅寸法が細く(狭く)されている。そしてリンクアーム22の一端は、第一突出部22f(小径の円筒状の突出部)を有し、リンクアーム22の他端(回転中心)は、第二突出部22s(大径の円筒状の突出部)を有する。
そして本実施例では、第一突出部22fを、バックル部材30の下部(中央)に回転可能に取付ける。また第二突出部22sを回転部材24(収納部4Rの中央位置)に接続する。このとき第一突出部22fを、第二突出部22sよりもシート後方位置に配置する。こうすることでリンクアーム22が、第二突出部22sを回転中心としてシート後方で回転可能となる(回転角θ)。
【0017】
そしてリンクアーム22のシート後方側における回転によって、バックル部材30を、拘束位置と装着位置の間で変位させる(図3を参照)。
本実施例では、第一突出部22fが第二突出部22s(回転中心)よりも下方に配置して、バックル部材30を収納部4R内に収納する(拘束状態)。そしてリンクアーム22のシート後方側における回転によって、第一突出部22fが第二突出部22sよりも上方に配置する。そしてバックル部材30は収納部4Rから突出しつつ、リンクアーム22の回転動作と自重によってシート前側に前傾する(装着状態)。このときリンクアーム22の回転角θを調整することで、バックル部材30の突出量を調節できる。
さらに本実施例では、第二突出部22s(回転中心)を、収納部4Rの中央位置(回転部材24)に設けることにより、リンクアーム22のシート後側の略半回転を許容する(回転角θを大きく設定する)。このようにリンクアーム22の回転角θを比較的大きく設定することで、リンクアーム22(比較的短尺)によって、バックル部材30を拘束位置と装着位置の間で大きく変位させることができる。
【0018】
(バックル部材)
バックル部材30は、ケース40と、ケース40内に収納のバックル本体(プレート部材50、解除部材60、ロック部材70)を有する(図4及び図5を参照)。
本実施例のケース40は、略長方形状(正面視)の箱体であり、第一壁40fと第二壁40sを有する。ケース40の上端には、タング部材10を挿入可能な上部開口42が設けてあり、ケース40の下端には、内部構成を挿入可能な下部開口44が設けてある。
【0019】
(内部構成)
プレート部材50は、略横U字状(側面視)の板部材であり、第一側部50f及び第二側部50s(いずれも平板状)を有する(図4及び図5を参照)。このプレート部材50は、その下部(解放端)を下部開口44に向けて、第一壁40fの内面に取付けられる。
またプレート部材50の上端(連結端)には、タング部材10を挿入可能な挿入部52(挿入部)が設けてある。そしてプレート部材50の側方は解放状とされて、後述の解除部材60が上下動(スライド移動)可能に係合する。
さらに第一側部50f及び第二側部50sの上部側には、ロック部材70を挿入可能な係合孔54が設けてある。第一側部50fの下部側には上下に延びる長孔56が設けてある。
【0020】
そしてプレート部材50内(第一側部50fと第二側部50sの間)にはインジェクタ58とバネ部材59が配設される。インジェクタ58は略逆U字状(正面視)の部材であり、下方に延びる一対の延設アーム58aを有する。バネ部材59は円筒コイル状であり、プレート部材50の支持部(図示省略)によって支持される。
本実施例では、このインジェクタ58を、上述の長孔56よりも上方に配置するとともに、バネ部材59によって上方に付勢する。そしてタング部材10の挿入力(押圧)によって、インジェクタ58を、バネ部材59に抗して長孔56側に移動させる構成とする。
【0021】
解除部材60は、略矩形(正面視)の箱体であり、一対の外側プレート60oと、一対の内側プレート60iを有する(図4及び図5を参照)。一対の外側プレート60o(平板状)は解除部材60の両側をなす部材であり、内向きに屈曲する爪部61を有する。
また一対の内側プレート60iは、外側プレート60o内側において、互いに対面配置する平板状の部材である。
【0022】
そして一対の内側プレート60iは、各々、ストッパ部62と、挿通孔64と、解除部66と、脚部68を有する。挿通孔64は、後述のロック部材70を挿通可能な孔部である。ストッパ部62は、内側プレート60iの内面に設けた突出部位であり、ロック部材70の挿通方向の移動を阻止する部位である。
また解除部66は、内側プレート60iの内面に設けたスロープ状の突出部位であり、ストッパ部62を底辺とする略半円弧状をなす。
そして脚部68は、第一壁40fに向かって突出する筒状部位であり、上述の長孔56に挿入される部位である。そして本実施例では、内側プレート60iの脚部68を長孔56上端に挿入しつつ、外側プレート60oの爪部61をプレート部材50の側部に係合する。こうすることでプレート部材50に対して解除部材60をスライド移動可能に取付けることができる。
【0023】
ロック部材70は、略矩形の箱体(正面視)であり、ラッチ部材72と、ラッチ部材72を保持する保持孔74と、板バネ部材76を有する(図4及び図5を参照)。ラッチ部材72は略U字状をなす部材であり、両側に張出す一対のアーム部72aを有する。
そして本実施例では、ラッチ部材72が内側プレート60iに向かってスライド移動可能となるように、ラッチ部材72を保持孔74に保持する。そしてラッチ部材72がストッパ部62を臨む配置として、ロック部材70を第二壁40sの内面に取付ける。このときラッチ部材72を、板バネ部材76の付勢力によってストッパ部62に当接させる。
そしてラッチ部材72は、解除部材60の下方へのスライド移動によって(タング部材10の完全な挿入によって)ストッパ部62との当接が解除されたのち、板バネ部材76の付勢力によって係合孔54に侵入する。
【0024】
[係止動作]
図1及び図2を参照して、乗員の着座動作等をセンサ部で検知したのち、リンク部材20が作動してバックル部材30を装着位置に変位させる。そしてシートクッション4上の乗員(図示省略)にシートベルト9を巻付けたのち、バックル部材30にタング部材10を挿入する。このときバックル部材30(シート前側に前傾)に、タング部材10をスムーズに挿入することができる。
【0025】
そしてバックル部材30にタング部材10を完全に挿入することで、プレート部材50内のインジェクタ58が、バネ部材59を弾縮させつつ長孔56側に移動する(図4及び図5を参照)。そしてインジェクタ58の延設アーム58aが脚部68を押圧することにより、解除部材60を下方にスライド移動させる。この解除部材60のスライド移動によって、ラッチ部材72とストッパ部62の当接が解除されたのち、ラッチ部材72が挿通孔64を挿通して、タング部材10の係止孔14に挿入される。これによりタング部材10がバックル部材30に係合される。
そして図2及び図3を参照して、タング部材10とバックル部材30の係止をセンサ部で検知したのち、リンク部材20が作動して、バックル部材30を拘束位置に変位させる。このときバックル部材30は、収納部4R内に収まりよく収納されて、シートクッション4表面が略面一となる(シートの見栄えや着座性が良くなる)。
【0026】
[解除動作]
解除部材60を下方に押圧することで、バックル部材30からタング部材10を取外すことができる(図5を参照)。
このとき解除部材60の下方へのスライド移動によって、ラッチ部材72のアーム部72aが解除部66(スロープ状)に沿って移動して係止孔14から抜け外れる。これによりタング部材10とバックル部材30の係合が解除される。そしてインジェクタ58によって、バックル部材30からタング部材10が排出される(係脱される)。
なお係脱動作後のバックル部材30は、拘束位置で保持されていてもよく、装着位置に変位させてもよい。例えば係脱動作をセンサ部で検知したのち、リンク部材20が作動して、バックル部材30を装着位置に変位させる構成とすることができる。
【0027】
このように本実施例によれば、装着位置のバックル部材30をシートクッション4(収納部4R)から突出させたことで、バックル部材30の配置位置を認識しやすくなる。また装着位置のバックル部材30を前傾させたことで、タング部材10との係止作業をスムーズに行うことができる。
また本実施例では、乗員の着座時において、バックル部材30が自動的に収納部4R内にコンパクトに収納される。このためバックル部材30が着座の邪魔となることを防止又は低減して、シートの着座性を好適に維持することができる。さらにバックル部材30とタング部材10を、収納部4R内(乗員の腰部下方)で係止することにより、シートベルト9の乗員拘束力を好適に維持することができる。
そして本実施例では、リンク部材20(リンクアーム22)の回転角θを比較的大きく設定した。これにより比較的コンパクトなリンクアーム22(収納部に収まるリンクアーム22)であっても、バックル部材30を拘束位置と装着位置の間で大きく変位させることができる。また本実施例では、一対のリンクアーム22の回転動作(シンプルな構成)によって、バックル部材を位置変位させることができる。
【0028】
本実施形態の車両用シート2のバックル構造は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。
(1)本実施形態では、バックル部材30をリンク部材20で支持するシンプルな構成とした。これとは異なり、バックル部材30と収納部4R底部をウェビング(紐状又は索状部材)で連結してもよい。この構成では、乗員の動作などによりシートベルト9が引っ張られたとしても、ウェビングによって、バックル部材30の収納部4Rからの抜け外れを防止又は低減することができる。またウェビングによってバックル部材30を支持するため、リンク部材20をより軽量化することができる。
【0029】
(2)また本実施形態では、シートベルトによって乗員を直接拘束する例を説明した。このシートベルトは、例えばチャイルドシートを拘束する(チャイルドシート上の乗員を間接的に拘束する)こともできる。この場合、バックル部材の収納動作(リンク部材の牽引)によって、より確実にチャイルドシートを拘束固定することができる。
【0030】
(3)また本実施形態では、複数のリンク部材20を用いたが、単数のリンク部材20を用いてもよい。リンク部材20の形状や寸法は適宜変更可能である。
(4)また本実施形態では、シートクッション4表面が略面一となるように、バックル部材30を収納部4R内に収納した。拘束位置のバックル部材30は、シートの着座性や乗員拘束性に極端な悪影響を与えない程度に、収納部4Rから突出してもよく、収納部4Rに入没していてもよい。
(5)また本実施形態では、センサ部を用いてバックル部材30を自動的に作動させる例を説明した。このバックル部材30は、手動で電源を操作することにより作動させることもできる。
【0031】
(6)また本実施形態では各部材の一形状を例示したが、これら部材の形状を限定する趣旨ではない。また同様に収納部4Rの形状も、バックル部材30の形状に応じて適宜変更できる。またバックル部材、リンク部材、タング部材及び収納部は、車両用シートに単数設けてもよく、複数設けてもよい。
また収納部におけるリンク部材(リンクアーム)の配設位置は、バックル部材の形状や突出量に応じて適宜変更可能である。
【0032】
(7)また本実施例では、シートクッション4に収納部4Rを設ける例を説明した。収納部は、シートベルト9の配設状況に応じて、シートクッション4とシートバック6とヘッドレスト8のいかなる位置にも形成することができる。また収納部は、シートクッションとシートバックの間に形成することもできる。
またシートベルト9の端部は、シートクッション4とシートバック6とヘッドレスト8のいずれにも固定でき、またドア部などの各種の車両構成にも固定できる。またタング部材をシートベルト9の一端部に取付けることもできる。
【符号の説明】
【0033】
2 車両用シート
4 シートクッション
4R 収納部
9 シートベルト
10 タング部材
12 押圧部
14 係止孔
20 リンク部材
22 リンクアーム
22f 第一突出部
22s 第二突出部
24 回転部材
26 電源部材
30 バックル部材
50 プレート部材
52 挿入部
60 解除部材
70 ロック部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員を拘束可能なシートベルトと、前記シートベルトに設けたタング部材と、前記タング部材を係止可能なバックル部材とを有する車両用シートのバックル構造において、
前記車両用シートに、前記バックル部材を収納可能な収納部を設けて、前記バックル部材を、リンク部材を介して前記収納部に収納するとともに、
前記リンク部材を電動で回転させることにより、前記バックル部材が、シート前側に前傾して前記収納部から突出する構成とした車両用シートのバックル構造。
【請求項2】
前記リンク部材の一端を、前記バックル部材の下部に回転可能に取付けるとともに、前記リンク部材の他端を前記収納部内面に回転可能に取付けて、
前記リンク部材のシート後方側における回転によって、前記リンク部材の一端が前記他端よりも下方に配置して前記バックル部材が前記収納部内に収納される拘束状態と、前記リンク部材の一端が前記他端よりも上方に配置して前記バックル部材が前記収納部から突出する装着状態との間で変位する構成とした請求項1に記載の車両用シートのバックル構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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