車両用外部ミラー構造
【課題】形状が制限された状況下であっても、モール部材をベース部及びハウジングの両者に対してそれぞれ設けることによって、一体感を持たせることにある。
【解決手段】略水平方向に沿って延在するベース側モール部材22をベース部16に設けると共に、略水平方向に沿って延在するハウジング側モール部材24をハウジング18に設け、ハウジング18が格納されていない通常位置にあるとき、前記ベース側モール部材22及び前記ハウジング側モール部材24がその合わせ部34において略連続する形状に形成される。
【解決手段】略水平方向に沿って延在するベース側モール部材22をベース部16に設けると共に、略水平方向に沿って延在するハウジング側モール部材24をハウジング18に設け、ハウジング18が格納されていない通常位置にあるとき、前記ベース側モール部材22及び前記ハウジング側モール部材24がその合わせ部34において略連続する形状に形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車等の車両に設けられる車両用外部ミラー構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、外部ミラー(車体外後写鏡)として、車両の後方及び側方等を視認するためのドアミラーが用いられている。このドアミラーは、一般的に、ドアに固定されるベース部と、前記ベース部に対して回転自在に支持されるハウジングと、前記ハウジングに設けられて後方及び側方等の視界を映し出すミラーとを含んで構成される。
【0003】
この種のドアミラーに関し、例えば、特許文献1には、ドアミラーのベース部の高さをベルトラインモールの高さと略同等の高さに設定して、前記ベース部と前記ベルトラインモールとが一体感を持つような外観形状とする技術的思想が開示されている。この場合、前記ベルトラインモールとは、ドアアウタパネルの上縁に沿って取り付けられる細長いベルト状の部材からなり、車体のドレスアップや見栄えを向上させるために装着されるものである。
【0004】
また、ドアアウタパネルの上縁に取り付けられる前記ベルトラインモールの他には、例えば、ウインドーラインやドアミラー、テールランプのアクセントとして各種のモールが用いられている。
【0005】
ここで、前記ドアミラーにモールが装着された状態を例示すると、図12(a)に示されるように、略三角形状に形成されたベース部の斜辺に沿ってモールが装着された状態、図12(b)に示されるように、ベース部の一辺の水平方向に沿った部分にモールが装着された状態、図12(c)に示されるように、外方に向かって突出するハウジングの湾曲面に沿ってモールが装着された状態等があり、いずれも、ベース部又はハウジングのいずれか一方にのみモールが装着されている。
【特許文献1】特開平8−156687号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、例えば、ドアミラーのベース部と前記ベース部に回動自在に支持されるハウジングとの両者に対しそれぞれモールを装着することによって、ベース部とハウジングとの一体感を持たせようとした場合、前記ハウジングが所定角度だけ回動(傾倒)するための十分なスペースを確保する必要があると共に、丸みを帯びた外観形状とする必要があり、前記ドアミラーの形状が以下のように制限されているために困難性がある。
【0007】
すなわち、ドアミラーのハウジングは、第1に、車体から外方に向かって所定長だけ突出した状態にあって歩行者と接触する可能性があることから、接触したときの歩行者に対する衝撃を緩和するために十分な角度及び所定荷重で車両の前方及び後方にそれぞれ可倒(回動)可能に設けられていることが必要である。
【0008】
第2に、ドアに固定されて可倒しないドアミラーのベース部の外方側の端部は、車両全幅の寸法を超えて突出しないことが必要である。
【0009】
第3に、ドライバが後方視界を視認可能なハウジングの通常位置、及び、ベース部に対してハウジングが車両前方及び車両後方に所定角度傾倒した可倒位置(回動位置)のいずれの位置においても、ドアミラーの外表面上の全ての角部を所定のR以上からなる丸みを帯びた曲面によって形成する必要がある。
【0010】
本発明は、上記のように形状が制限された状況下であっても、モール部材をベース部及びハウジングの両者に対してそれぞれ設けることによって、一体感を持たせることが可能な車両用外部ミラー構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、略水平方向に沿って延在するベース側モール部材をベース部に設けると共に、略水平方向に沿って延在するハウジング側モール部材をハウジングに設け、ハウジングが格納されていない通常位置にあるとき、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材がその合わせ部において略連続する形状に形成されることにより、視認者に対して一体感を持たせることができる。
【0012】
また、本発明によれば、ベース部に対するハウジングの回動軸が鉛直線に対して車体外方側に所定角度傾斜して設けられ、ベース部とハウジングとの間で回動軸と直交する方向に延在する間隙が合わせ部に形成される。従って、本発明では、ベース側モール部材とハウジング側モール部材との合わせ部は、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材の延在方向に対して所定角度だけ傾斜して設けられ、前記延在方向における途切れ感を無くして、より一層一体感を強調することができる。
【0013】
さらに、本発明によれば、合わせ部において、ベース側モール部材及びハウジング側モール部材のうちのいずれか一方の先端部を曲面で形成し、前記一方の先端部に対向する、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材のうちのいずれか他方の端部に、前記一方の先端部側に突出する突起部が形成されるとよい。例えば、合わせ部において、ハウジング側モール部材の先端部を曲面で形成し、前記ハウジング側モール部材の先端部に対向する前記ベース側モール部材の端部に前記ハウジング側モール部材の先端部側に向かって突出する突起部を形成するように、ハウジング側モール部材の先端部を曲面で形成した場合であっても、一体感を損ねることがない。また、例えば、ベース側モール部材の端部に突起部が膨出して形成されることにより、不要なクリアランスが形成されることが回避されると共に、風切り音の発生を阻止することができる。
【0014】
さらにまた、本発明によれば、ベース側モール部材及びハウジング側モール部材の対向部位に、前記突起部及び前記先端部によって側面視して円弧状からなるカットラインが形成され、ベース側モール部材とハウジング側モール部材との合わせ部を違和感のない円弧状のカットラインとすることができる。
【0015】
またさらに、本発明によれば、合わせ部における、回動軸と直交する方向に延在する間隙が、突起部と先端部との間の間隙と比較して小さく設定されるとよい。この場合、回動軸と直交する方向に延在する間隙は、突起部と先端部との間の間隙と比較して寸法管理がし易いため、この直交する方向に延在する間隙を極力小さくすることにより、より一層見栄えを向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、形状が制限された状況下であっても、モール部材をベース部及びハウジングの両者に対してそれぞれ設けることによって、一体感を持たせることが可能な車両用外部ミラー構造を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用外部ミラー構造が適用されたドアミラーの斜視図であり、図2は、前記ドアミラーを自動車の後方側からみた斜視図である。
【0018】
図1に示すように、ドアミラー10は、例えば、自動車12の助手席側のドア14に取り付けられて固定されるベース部16と、前記ベース部16に回動自在に支持されると共に、該ベース部16の車体外方向側に回動自在に設けられたハウジング18と、前記ハウジング18の開口面に設けられて車体後方及び車体側方等の視界を映し出すミラー20(図2参照)と、前記ベース部16に略水平方向に沿って延在するように装着されるベース側モール部材22と、前記ハウジング18の外表面に略水平方向に沿って延在するように装着されるハウジング側モール部材24とを備える。
【0019】
前記ハウジング18は、鉛直線(V)に対して約15度〜25度の範囲内で所定角度傾斜した回動軸26の軸線26a(図3(a)参照)を支点として、車体の前方及び後方にそれぞれ所定角度回動した可倒位置と、車体の横方向(車幅方向)に突出した通常位置との間で回動可能に設けられている(図6(a)〜(c)参照)。
【0020】
前記ハウジング18の開口部内には、回動軸26を支点として該ハウジング18を車体後方の可倒位置(格納位置)と車体の横方向に突出した通常位置との間で回動駆動するための電動モータ28を含む回動駆動機構30と、ハウジング18の開口面に設けられたミラー20を上下及び左右に傾動させるための複数のアクチュエータを含むミラー傾動機構32とを有する(図2参照)。
【0021】
図1に示されるように、ベース側モール部材22は、略水平方向に沿って直線状に延在するベース部16の幅狭な一側面と、前記ベース部16の幅広な上下面とを含んで装着される。また、ハウジング側モール部材24は、前記ベース側モール部材22と直線状に略連続するように設けられ、ハウジング18の外表面の湾曲部に沿って略水平方向に沿って延在するように装着される。なお、前記ベース側モール部材22及びハウジング側ベース部材24は、例えば、優れた外観を有するメッキモール等によって構成されるとよい。
【0022】
ベース部16とハウジング18との間には、図3(a)及び(b)に示されるように、ベース側モール部材22の端部とハウジング側モール部材24の端部とが相互に対向する合わせ部34が設けられる。前記合わせ部34におけるハウジング18の先端部には、所定の曲率半径からなる曲面によって形成された曲面部36が設けられ、一方、ベース部16には、ハウジング18側に向かって膨出する突起部38が設けられる。
【0023】
前記合わせ部34には、ベース部16の突起部38とハウジング18の曲面部36との間に略水平方向に沿って所定間隔離間する第1間隙40が形成される。また、前記第1間隙40の下方側には、前記第1間隙40に連続し、相互に対向するベース部16側の傾斜面16aとハウジング18側の傾斜面18aとの間で、回動軸26と略直交する方向に延在する第2間隙42が形成される。この場合、前記第2間隙42の寸法は、前記第1間隙40よりも小さく設定されるとよい。
【0024】
さらに、前記合わせ部34は、ベース部16とハウジング18との間に、ベース側モール部材22及びハウジング側モール部材24の延在方向(直線方向)に対して所定角度だけ傾斜して設けられ、前記延在方向における途切れ感を無くして、より一層一体感を強調することができる。
【0025】
なお、図8の本願発明の第1変形例に示されるように、突起部38の稜線38aと傾斜面16aとの境界に湾曲した第1円弧状部位44を形成すると共に、ベース部16に対するハウジング18の曲面部36と傾斜面18aとの境界に湾曲した第2円弧状部位46を形成することにより、ベース部16の突起部38とハウジング18の曲面部36(先端部)によって側面視して緩やかな円弧状からなるカットライン48aが形成される。
【0026】
前記突起部38は、図4(a)及び(b)に示されるように、ハウジング18と対向するベース部16の車体前方側に側面視して略三角形状に膨出して形成され、ハウジング18が車体の後方側及び前方側に回動(傾動)したときに干渉しない位置に設けられる。この突起部38の稜線38aは、後記するように、ベース部16の傾斜面16aに対して約30度〜45度だけ傾斜し、前記突起部38の頂点38bと傾斜面16aとの間の高さ方向の寸法が約5mm程度に形成されるとよい。
【0027】
ベース部16に突起部38を設けることにより、前記ベース部16と前記ハウジング18との間のカットライン48が滑らかとなり、車体前方側から見た前記ベース部16と前記ハウジング18との間のギャップを小さくして見栄えをよくすることができる(図5〜図7参照)。これに対し、前記突起部38を設けていない本出願人が案出した本願発明の第2変形例では、前記ベース部16と前記ハウジング18との間のギャップが大きくて目立ちやすくなり、外観における見栄えがよいとはいえない(図9及び図10参照)。
【0028】
本実施形態に係る車両用外部ミラー構造が適用されたドアミラー10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
【0029】
本実施形態では、ドアミラー10のベース部16に装着されたベース側モール部材22とハウジング16に装着されたハウジング側ベース部材24とを略連続する直線状に設けることができ、ベース部16の外方端部と車両全幅との間の寸法が狭小であっても、ドアミラー10の機能を充足させてデザイン的に優れたモール構造とすることができる。
【0030】
また、本実施形態では、ハウジング18の回動軸26を鉛直線(V)に対して交差するように所定角度傾斜させることにより、ベース部16の寸法が車両全幅を超えることがなく、しかも、ハウジング18が車両前方及び車両後方に回動(傾倒)した場合であっても、前記ハウジング18がベース部16に近接して配置されるドアガラス50と干渉することが回避される。
【0031】
この場合、前記ハウジング18の回動軸26の傾斜角度D(図3(a)参照)は、鉛直線(V)に対して約15度〜25度の範囲内に設定されるとよい。前記ハウジング18に付与される可倒荷重(回動荷重)が特段に高くなく、外力に対して強度不足とならない適切な量となるからである。また、ハウジング18の前後方向の厚みが小さくなることがなく所定の前後方向の厚みを確保することができるため、デザインの自由度が増大すると共に、良好な空力特性を得ることができる。
【0032】
さらに、本実施形態では、ハウジング18の回転面に対向するベース部16の傾斜面16aに突起部38を設けることにより、ベース側モール部材22とハウジング側モール部材24との合わせ部34におけるハウジング側モール部材の先端部(曲面部36)が鈍角となり、ドアミラー要件によって角部を丸めてもギャップが拡張されることがなく、デザイン的連続性が得られる。この場合、突起部38の頂点38bの傾斜面16aに対する高さは、ドアミラー10の角部に要求されるRが2.5mmであるため、5mm程度で十分であり、その突起部38の稜線38aの傾斜角度E(図4(a)参照)は、約30度〜45度に設定されることにより、モール部材の強度、成形性、型抜き性への影響力を好適に回避することができる。
【0033】
さらにまた、本実施形態では、ベース部16に設けられた突起部38によって、ベース部16とハウジング18の間の隙間(第1間隙40及び第2間隙42)に前方から流入する風が妨げられるため、風切り音を低減させる効果を奏する。
【0034】
またさらに、本実施形態では、簡素な構造によって構成されるため、製造、組み立てが容易であって、併せて、回動軸26を支点としてベース部16に対して所定角度回動するハウジング18の回動具合を良好に設定することができる。
【0035】
またさらに、本実施形態では、ベース部16の突起部38とハウジング18との間のカットライン48が緩やかな円弧状に形成されるため、違和感がなくデザインに溶け込んで、ドアミラーのデザインを損なうことがない。
【0036】
次に、本出願人が案出した本願発明の変形例と本実施形態とを対比して以下に説明する。なお、前記変形例において、本実施形態と対応する構成要素には、説明の便宜上、同一の参照符号を付して説明する。
【0037】
図11(a)に示される第3変形例では、ハウジング18の回動軸26を鉛直線(V)と略平行とし、且つ車両外側方向の寸法を増大させたベース部16とした場合、ベース部16の外方端部の寸法が車両全幅を超えてはみ出してしまう。これに対して、本実施形態では、ベース部16の外方端部と車両全幅との間の寸法が狭小であっても、ドアミラー10の機能を充足させてデザイン的に優れたモール構造とすることができる。
【0038】
図11(b)に示される第4変形例では、ハウジング18の回動軸26を鉛直線(V)と略平行とし、且つベース部16とハウジング18との分割部位(カットライン)を第3変形例よりもベース部16に近接する部位に形成した場合、ハウジング18とドアガラス50間の離間寸法に限界があり、前記ハウジング18が回動した時にドアガラス50と干渉し又はドアガラス50に当接して可動角度(可倒角度)が不足するおそれがある(ハウジング18が車両後方の所定位置に格納されない)。これに対して、本実施形態では、ドアガラス50と干渉又は当接することが好適に回避され、回動軸26を支点として所定角度回動するハウジング18の回動具合を良好に設定することができる。
【0039】
図11(c)に示される第5変形例では、鉛直線(V)に対するハウジング18の回動軸26の傾斜角度Dが25度を超えて大きく傾斜するように設定した場合、ハウジング18の円滑な回動動作(可倒動作)が期待できなくなり、電動モータ28を含む回動駆動機構30に対して大きな負荷が付与されるおそれがある。これに対して、本実施形態では、ハウジング18の回動軸26の傾斜角度Dが鉛直線(V)に対して約15度〜25度の範囲内に設定されることにより、前記ハウジング18に付与される可倒荷重(回動荷重)が特段に高くなることがなく、従来と略同様の回動駆動機構の耐用年数を確保することができる。
【0040】
また、前記第5変形例では、ハウジング18の回動軸26の傾斜角度Dを大きく設定した場合、ベース部16に近接するハウジング18の先端部が鋭角状となり、ドアミラー要件によって前記鋭角部分を丸めてR形状としたときにベース部16側に向かって突出する長さが短縮され、カットラインにおけるギャップが大きくなる。これに対して、本実施形態では、ハウジング18の回転面に対向するベース部16の傾斜面16aに突起部38を設けることにより、ドアミラー要件によって角部を丸めてもギャップが拡張されることがなく、デザイン的連続性が得られる。さらに、本実施形態では、前記突起部38がベース部16とハウジング18の間の隙間(第1間隙40及び第2間隙42)に前方から流入する風を妨げることにより、風切り音を低減させる効果が得られる。
【0041】
なお、本発明は、上記した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、例えば、外部ミラーは、ドアミラーに限らず、例えば、フェンダーミラーに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用外部ミラー構造が適用されたドアミラーの斜視図である。
【図2】前記ドアミラーを自動車の後方からみた斜視図である。
【図3】(a)は、前記ドアミラーを自動車の前方から見た正面図、(b)は、C部の部分拡大図である。
【図4】(a)は、図3(a)の矢印A−A線に沿った端面図、(b)は、図3(a)の矢印Bからベース部をみた矢視図である。
【図5】(a)は、前記ドアミラーが通常位置にあるときの斜視図、(b)は、ハウジングが後方に格納された状態の斜視図である。
【図6】(a)は、前記ドアミラーの後方可倒位置、(b)は、前記ドアミラーの通常位置、(c)は、前方可倒位置をそれぞれ斜視図である。
【図7】前記ドアミラーのハウジングが回動する状態を示す斜視図である。
【図8】前記ドアミラーの第1変形例を示す部分拡大図である。
【図9】(a)は、突起部が設けられていない第2変形例に係るドアミラーが通常位置にあるときの斜視図、(b)は、ハウジングが後方に格納された状態の斜視図である。
【図10】図9の第2変形例に係るドアミラーのハウジングが回動する状態を示す斜視図である。
【図11】(a)〜(c)は、それぞれ、本出願人が案出した第3〜第5変形例を示す説明図である。
【図12】(a)〜(c)は、それぞれ、従来技術において、ドアミラーにモールが装着された状態を例示する説明図である。
【符号の説明】
【0043】
10 ドアミラー(外部ミラー)
12 自動車(車両)
16 ベース部
18 ハウジング
22 ベース側モール部材
24 ハウジング側モール部材
26 回動軸
34 合わせ部
36 曲面部
38 突起部
40、42 間隙
48、48a カットライン
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車等の車両に設けられる車両用外部ミラー構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、外部ミラー(車体外後写鏡)として、車両の後方及び側方等を視認するためのドアミラーが用いられている。このドアミラーは、一般的に、ドアに固定されるベース部と、前記ベース部に対して回転自在に支持されるハウジングと、前記ハウジングに設けられて後方及び側方等の視界を映し出すミラーとを含んで構成される。
【0003】
この種のドアミラーに関し、例えば、特許文献1には、ドアミラーのベース部の高さをベルトラインモールの高さと略同等の高さに設定して、前記ベース部と前記ベルトラインモールとが一体感を持つような外観形状とする技術的思想が開示されている。この場合、前記ベルトラインモールとは、ドアアウタパネルの上縁に沿って取り付けられる細長いベルト状の部材からなり、車体のドレスアップや見栄えを向上させるために装着されるものである。
【0004】
また、ドアアウタパネルの上縁に取り付けられる前記ベルトラインモールの他には、例えば、ウインドーラインやドアミラー、テールランプのアクセントとして各種のモールが用いられている。
【0005】
ここで、前記ドアミラーにモールが装着された状態を例示すると、図12(a)に示されるように、略三角形状に形成されたベース部の斜辺に沿ってモールが装着された状態、図12(b)に示されるように、ベース部の一辺の水平方向に沿った部分にモールが装着された状態、図12(c)に示されるように、外方に向かって突出するハウジングの湾曲面に沿ってモールが装着された状態等があり、いずれも、ベース部又はハウジングのいずれか一方にのみモールが装着されている。
【特許文献1】特開平8−156687号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、例えば、ドアミラーのベース部と前記ベース部に回動自在に支持されるハウジングとの両者に対しそれぞれモールを装着することによって、ベース部とハウジングとの一体感を持たせようとした場合、前記ハウジングが所定角度だけ回動(傾倒)するための十分なスペースを確保する必要があると共に、丸みを帯びた外観形状とする必要があり、前記ドアミラーの形状が以下のように制限されているために困難性がある。
【0007】
すなわち、ドアミラーのハウジングは、第1に、車体から外方に向かって所定長だけ突出した状態にあって歩行者と接触する可能性があることから、接触したときの歩行者に対する衝撃を緩和するために十分な角度及び所定荷重で車両の前方及び後方にそれぞれ可倒(回動)可能に設けられていることが必要である。
【0008】
第2に、ドアに固定されて可倒しないドアミラーのベース部の外方側の端部は、車両全幅の寸法を超えて突出しないことが必要である。
【0009】
第3に、ドライバが後方視界を視認可能なハウジングの通常位置、及び、ベース部に対してハウジングが車両前方及び車両後方に所定角度傾倒した可倒位置(回動位置)のいずれの位置においても、ドアミラーの外表面上の全ての角部を所定のR以上からなる丸みを帯びた曲面によって形成する必要がある。
【0010】
本発明は、上記のように形状が制限された状況下であっても、モール部材をベース部及びハウジングの両者に対してそれぞれ設けることによって、一体感を持たせることが可能な車両用外部ミラー構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、略水平方向に沿って延在するベース側モール部材をベース部に設けると共に、略水平方向に沿って延在するハウジング側モール部材をハウジングに設け、ハウジングが格納されていない通常位置にあるとき、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材がその合わせ部において略連続する形状に形成されることにより、視認者に対して一体感を持たせることができる。
【0012】
また、本発明によれば、ベース部に対するハウジングの回動軸が鉛直線に対して車体外方側に所定角度傾斜して設けられ、ベース部とハウジングとの間で回動軸と直交する方向に延在する間隙が合わせ部に形成される。従って、本発明では、ベース側モール部材とハウジング側モール部材との合わせ部は、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材の延在方向に対して所定角度だけ傾斜して設けられ、前記延在方向における途切れ感を無くして、より一層一体感を強調することができる。
【0013】
さらに、本発明によれば、合わせ部において、ベース側モール部材及びハウジング側モール部材のうちのいずれか一方の先端部を曲面で形成し、前記一方の先端部に対向する、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材のうちのいずれか他方の端部に、前記一方の先端部側に突出する突起部が形成されるとよい。例えば、合わせ部において、ハウジング側モール部材の先端部を曲面で形成し、前記ハウジング側モール部材の先端部に対向する前記ベース側モール部材の端部に前記ハウジング側モール部材の先端部側に向かって突出する突起部を形成するように、ハウジング側モール部材の先端部を曲面で形成した場合であっても、一体感を損ねることがない。また、例えば、ベース側モール部材の端部に突起部が膨出して形成されることにより、不要なクリアランスが形成されることが回避されると共に、風切り音の発生を阻止することができる。
【0014】
さらにまた、本発明によれば、ベース側モール部材及びハウジング側モール部材の対向部位に、前記突起部及び前記先端部によって側面視して円弧状からなるカットラインが形成され、ベース側モール部材とハウジング側モール部材との合わせ部を違和感のない円弧状のカットラインとすることができる。
【0015】
またさらに、本発明によれば、合わせ部における、回動軸と直交する方向に延在する間隙が、突起部と先端部との間の間隙と比較して小さく設定されるとよい。この場合、回動軸と直交する方向に延在する間隙は、突起部と先端部との間の間隙と比較して寸法管理がし易いため、この直交する方向に延在する間隙を極力小さくすることにより、より一層見栄えを向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、形状が制限された状況下であっても、モール部材をベース部及びハウジングの両者に対してそれぞれ設けることによって、一体感を持たせることが可能な車両用外部ミラー構造を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用外部ミラー構造が適用されたドアミラーの斜視図であり、図2は、前記ドアミラーを自動車の後方側からみた斜視図である。
【0018】
図1に示すように、ドアミラー10は、例えば、自動車12の助手席側のドア14に取り付けられて固定されるベース部16と、前記ベース部16に回動自在に支持されると共に、該ベース部16の車体外方向側に回動自在に設けられたハウジング18と、前記ハウジング18の開口面に設けられて車体後方及び車体側方等の視界を映し出すミラー20(図2参照)と、前記ベース部16に略水平方向に沿って延在するように装着されるベース側モール部材22と、前記ハウジング18の外表面に略水平方向に沿って延在するように装着されるハウジング側モール部材24とを備える。
【0019】
前記ハウジング18は、鉛直線(V)に対して約15度〜25度の範囲内で所定角度傾斜した回動軸26の軸線26a(図3(a)参照)を支点として、車体の前方及び後方にそれぞれ所定角度回動した可倒位置と、車体の横方向(車幅方向)に突出した通常位置との間で回動可能に設けられている(図6(a)〜(c)参照)。
【0020】
前記ハウジング18の開口部内には、回動軸26を支点として該ハウジング18を車体後方の可倒位置(格納位置)と車体の横方向に突出した通常位置との間で回動駆動するための電動モータ28を含む回動駆動機構30と、ハウジング18の開口面に設けられたミラー20を上下及び左右に傾動させるための複数のアクチュエータを含むミラー傾動機構32とを有する(図2参照)。
【0021】
図1に示されるように、ベース側モール部材22は、略水平方向に沿って直線状に延在するベース部16の幅狭な一側面と、前記ベース部16の幅広な上下面とを含んで装着される。また、ハウジング側モール部材24は、前記ベース側モール部材22と直線状に略連続するように設けられ、ハウジング18の外表面の湾曲部に沿って略水平方向に沿って延在するように装着される。なお、前記ベース側モール部材22及びハウジング側ベース部材24は、例えば、優れた外観を有するメッキモール等によって構成されるとよい。
【0022】
ベース部16とハウジング18との間には、図3(a)及び(b)に示されるように、ベース側モール部材22の端部とハウジング側モール部材24の端部とが相互に対向する合わせ部34が設けられる。前記合わせ部34におけるハウジング18の先端部には、所定の曲率半径からなる曲面によって形成された曲面部36が設けられ、一方、ベース部16には、ハウジング18側に向かって膨出する突起部38が設けられる。
【0023】
前記合わせ部34には、ベース部16の突起部38とハウジング18の曲面部36との間に略水平方向に沿って所定間隔離間する第1間隙40が形成される。また、前記第1間隙40の下方側には、前記第1間隙40に連続し、相互に対向するベース部16側の傾斜面16aとハウジング18側の傾斜面18aとの間で、回動軸26と略直交する方向に延在する第2間隙42が形成される。この場合、前記第2間隙42の寸法は、前記第1間隙40よりも小さく設定されるとよい。
【0024】
さらに、前記合わせ部34は、ベース部16とハウジング18との間に、ベース側モール部材22及びハウジング側モール部材24の延在方向(直線方向)に対して所定角度だけ傾斜して設けられ、前記延在方向における途切れ感を無くして、より一層一体感を強調することができる。
【0025】
なお、図8の本願発明の第1変形例に示されるように、突起部38の稜線38aと傾斜面16aとの境界に湾曲した第1円弧状部位44を形成すると共に、ベース部16に対するハウジング18の曲面部36と傾斜面18aとの境界に湾曲した第2円弧状部位46を形成することにより、ベース部16の突起部38とハウジング18の曲面部36(先端部)によって側面視して緩やかな円弧状からなるカットライン48aが形成される。
【0026】
前記突起部38は、図4(a)及び(b)に示されるように、ハウジング18と対向するベース部16の車体前方側に側面視して略三角形状に膨出して形成され、ハウジング18が車体の後方側及び前方側に回動(傾動)したときに干渉しない位置に設けられる。この突起部38の稜線38aは、後記するように、ベース部16の傾斜面16aに対して約30度〜45度だけ傾斜し、前記突起部38の頂点38bと傾斜面16aとの間の高さ方向の寸法が約5mm程度に形成されるとよい。
【0027】
ベース部16に突起部38を設けることにより、前記ベース部16と前記ハウジング18との間のカットライン48が滑らかとなり、車体前方側から見た前記ベース部16と前記ハウジング18との間のギャップを小さくして見栄えをよくすることができる(図5〜図7参照)。これに対し、前記突起部38を設けていない本出願人が案出した本願発明の第2変形例では、前記ベース部16と前記ハウジング18との間のギャップが大きくて目立ちやすくなり、外観における見栄えがよいとはいえない(図9及び図10参照)。
【0028】
本実施形態に係る車両用外部ミラー構造が適用されたドアミラー10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
【0029】
本実施形態では、ドアミラー10のベース部16に装着されたベース側モール部材22とハウジング16に装着されたハウジング側ベース部材24とを略連続する直線状に設けることができ、ベース部16の外方端部と車両全幅との間の寸法が狭小であっても、ドアミラー10の機能を充足させてデザイン的に優れたモール構造とすることができる。
【0030】
また、本実施形態では、ハウジング18の回動軸26を鉛直線(V)に対して交差するように所定角度傾斜させることにより、ベース部16の寸法が車両全幅を超えることがなく、しかも、ハウジング18が車両前方及び車両後方に回動(傾倒)した場合であっても、前記ハウジング18がベース部16に近接して配置されるドアガラス50と干渉することが回避される。
【0031】
この場合、前記ハウジング18の回動軸26の傾斜角度D(図3(a)参照)は、鉛直線(V)に対して約15度〜25度の範囲内に設定されるとよい。前記ハウジング18に付与される可倒荷重(回動荷重)が特段に高くなく、外力に対して強度不足とならない適切な量となるからである。また、ハウジング18の前後方向の厚みが小さくなることがなく所定の前後方向の厚みを確保することができるため、デザインの自由度が増大すると共に、良好な空力特性を得ることができる。
【0032】
さらに、本実施形態では、ハウジング18の回転面に対向するベース部16の傾斜面16aに突起部38を設けることにより、ベース側モール部材22とハウジング側モール部材24との合わせ部34におけるハウジング側モール部材の先端部(曲面部36)が鈍角となり、ドアミラー要件によって角部を丸めてもギャップが拡張されることがなく、デザイン的連続性が得られる。この場合、突起部38の頂点38bの傾斜面16aに対する高さは、ドアミラー10の角部に要求されるRが2.5mmであるため、5mm程度で十分であり、その突起部38の稜線38aの傾斜角度E(図4(a)参照)は、約30度〜45度に設定されることにより、モール部材の強度、成形性、型抜き性への影響力を好適に回避することができる。
【0033】
さらにまた、本実施形態では、ベース部16に設けられた突起部38によって、ベース部16とハウジング18の間の隙間(第1間隙40及び第2間隙42)に前方から流入する風が妨げられるため、風切り音を低減させる効果を奏する。
【0034】
またさらに、本実施形態では、簡素な構造によって構成されるため、製造、組み立てが容易であって、併せて、回動軸26を支点としてベース部16に対して所定角度回動するハウジング18の回動具合を良好に設定することができる。
【0035】
またさらに、本実施形態では、ベース部16の突起部38とハウジング18との間のカットライン48が緩やかな円弧状に形成されるため、違和感がなくデザインに溶け込んで、ドアミラーのデザインを損なうことがない。
【0036】
次に、本出願人が案出した本願発明の変形例と本実施形態とを対比して以下に説明する。なお、前記変形例において、本実施形態と対応する構成要素には、説明の便宜上、同一の参照符号を付して説明する。
【0037】
図11(a)に示される第3変形例では、ハウジング18の回動軸26を鉛直線(V)と略平行とし、且つ車両外側方向の寸法を増大させたベース部16とした場合、ベース部16の外方端部の寸法が車両全幅を超えてはみ出してしまう。これに対して、本実施形態では、ベース部16の外方端部と車両全幅との間の寸法が狭小であっても、ドアミラー10の機能を充足させてデザイン的に優れたモール構造とすることができる。
【0038】
図11(b)に示される第4変形例では、ハウジング18の回動軸26を鉛直線(V)と略平行とし、且つベース部16とハウジング18との分割部位(カットライン)を第3変形例よりもベース部16に近接する部位に形成した場合、ハウジング18とドアガラス50間の離間寸法に限界があり、前記ハウジング18が回動した時にドアガラス50と干渉し又はドアガラス50に当接して可動角度(可倒角度)が不足するおそれがある(ハウジング18が車両後方の所定位置に格納されない)。これに対して、本実施形態では、ドアガラス50と干渉又は当接することが好適に回避され、回動軸26を支点として所定角度回動するハウジング18の回動具合を良好に設定することができる。
【0039】
図11(c)に示される第5変形例では、鉛直線(V)に対するハウジング18の回動軸26の傾斜角度Dが25度を超えて大きく傾斜するように設定した場合、ハウジング18の円滑な回動動作(可倒動作)が期待できなくなり、電動モータ28を含む回動駆動機構30に対して大きな負荷が付与されるおそれがある。これに対して、本実施形態では、ハウジング18の回動軸26の傾斜角度Dが鉛直線(V)に対して約15度〜25度の範囲内に設定されることにより、前記ハウジング18に付与される可倒荷重(回動荷重)が特段に高くなることがなく、従来と略同様の回動駆動機構の耐用年数を確保することができる。
【0040】
また、前記第5変形例では、ハウジング18の回動軸26の傾斜角度Dを大きく設定した場合、ベース部16に近接するハウジング18の先端部が鋭角状となり、ドアミラー要件によって前記鋭角部分を丸めてR形状としたときにベース部16側に向かって突出する長さが短縮され、カットラインにおけるギャップが大きくなる。これに対して、本実施形態では、ハウジング18の回転面に対向するベース部16の傾斜面16aに突起部38を設けることにより、ドアミラー要件によって角部を丸めてもギャップが拡張されることがなく、デザイン的連続性が得られる。さらに、本実施形態では、前記突起部38がベース部16とハウジング18の間の隙間(第1間隙40及び第2間隙42)に前方から流入する風を妨げることにより、風切り音を低減させる効果が得られる。
【0041】
なお、本発明は、上記した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、例えば、外部ミラーは、ドアミラーに限らず、例えば、フェンダーミラーに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用外部ミラー構造が適用されたドアミラーの斜視図である。
【図2】前記ドアミラーを自動車の後方からみた斜視図である。
【図3】(a)は、前記ドアミラーを自動車の前方から見た正面図、(b)は、C部の部分拡大図である。
【図4】(a)は、図3(a)の矢印A−A線に沿った端面図、(b)は、図3(a)の矢印Bからベース部をみた矢視図である。
【図5】(a)は、前記ドアミラーが通常位置にあるときの斜視図、(b)は、ハウジングが後方に格納された状態の斜視図である。
【図6】(a)は、前記ドアミラーの後方可倒位置、(b)は、前記ドアミラーの通常位置、(c)は、前方可倒位置をそれぞれ斜視図である。
【図7】前記ドアミラーのハウジングが回動する状態を示す斜視図である。
【図8】前記ドアミラーの第1変形例を示す部分拡大図である。
【図9】(a)は、突起部が設けられていない第2変形例に係るドアミラーが通常位置にあるときの斜視図、(b)は、ハウジングが後方に格納された状態の斜視図である。
【図10】図9の第2変形例に係るドアミラーのハウジングが回動する状態を示す斜視図である。
【図11】(a)〜(c)は、それぞれ、本出願人が案出した第3〜第5変形例を示す説明図である。
【図12】(a)〜(c)は、それぞれ、従来技術において、ドアミラーにモールが装着された状態を例示する説明図である。
【符号の説明】
【0043】
10 ドアミラー(外部ミラー)
12 自動車(車両)
16 ベース部
18 ハウジング
22 ベース側モール部材
24 ハウジング側モール部材
26 回動軸
34 合わせ部
36 曲面部
38 突起部
40、42 間隙
48、48a カットライン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられる外部ミラー構造であって、
車体に取り付けられるベース部と、前記ベース部に回動自在に支持されるハウジングとを有し、
前記ハウジングは、前記ベース部の車体外方側に回動自在に設けられ、
前記ベース部に設けられ略水平方向に沿って延在するベース側モール部材と、前記ハウジングに設けられ略水平方向に沿って延在するハウジング側モール部材とを備え、
前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材は、前記ハウジングが通常位置にあるとき、合わせ部において略連続する形状に形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項2】
請求項1記載の車両用外部ミラー構造において、
前記ベース部に対する前記ハウジングの回動軸は、鉛直線に対して車体外方側に所定角度傾斜して設けられ、
前記合わせ部には、前記ベース部と前記ハウジングとの間で前記回動軸と直交する方向に延在する間隙が形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項3】
請求項2記載の車両用外部ミラー構造において、
前記合わせ部における、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材のうちのいずれか一方の先端部は曲面で形成され、前記一方の先端部に対向する、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材のうちのいずれか他方の端部には、前記一方の先端部側に突出する突起部が形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項4】
請求項3記載の車両用外部ミラー構造において、
前記合わせ部における、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材の対向部位には、前記突起部及び前記先端部によって側面視して円弧状からなるカットラインが形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項5】
請求項3又は4記載の車両用外部ミラー構造において、
前記合わせ部における、前記回動軸と直交する方向に延在する間隙は、前記突起部と前記先端部との間の間隙と比較して、小さく設定されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項1】
車両に設けられる外部ミラー構造であって、
車体に取り付けられるベース部と、前記ベース部に回動自在に支持されるハウジングとを有し、
前記ハウジングは、前記ベース部の車体外方側に回動自在に設けられ、
前記ベース部に設けられ略水平方向に沿って延在するベース側モール部材と、前記ハウジングに設けられ略水平方向に沿って延在するハウジング側モール部材とを備え、
前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材は、前記ハウジングが通常位置にあるとき、合わせ部において略連続する形状に形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項2】
請求項1記載の車両用外部ミラー構造において、
前記ベース部に対する前記ハウジングの回動軸は、鉛直線に対して車体外方側に所定角度傾斜して設けられ、
前記合わせ部には、前記ベース部と前記ハウジングとの間で前記回動軸と直交する方向に延在する間隙が形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項3】
請求項2記載の車両用外部ミラー構造において、
前記合わせ部における、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材のうちのいずれか一方の先端部は曲面で形成され、前記一方の先端部に対向する、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材のうちのいずれか他方の端部には、前記一方の先端部側に突出する突起部が形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項4】
請求項3記載の車両用外部ミラー構造において、
前記合わせ部における、前記ベース側モール部材及び前記ハウジング側モール部材の対向部位には、前記突起部及び前記先端部によって側面視して円弧状からなるカットラインが形成されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【請求項5】
請求項3又は4記載の車両用外部ミラー構造において、
前記合わせ部における、前記回動軸と直交する方向に延在する間隙は、前記突起部と前記先端部との間の間隙と比較して、小さく設定されることを特徴とする車両用外部ミラー構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−113753(P2009−113753A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−292088(P2007−292088)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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