説明

車両用放送受像装置、車両用放送受像方法及びコンピュータプログラム

【課題】行政区画の案内とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることを防止した車両用放送受像装置、車両用放送受像方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】車両が位置する都道府県が変更された場合に、前回に県境案内が行われてから所定時間以上が経過又は車両が所定距離以上走行しているか否か判定し、前回に県境案内が行われてから所定時間以上が経過又は車両が所定距離以上走行していると判定された場合には、県境案内を行うとともに新たな放送エリアに基づいてチャンネル設定を行う。一方、前回に県境案内が行われてから所定時間以上が経過していない、又は車両が所定距離以上走行していないと判定された場合には、県境案内は行わず、新たな放送エリアに基づくチャンネル設定についても行わないように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両において放送を受像する車両用放送受像装置、車両用放送受像方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ放送では従来のアナログ放送に加えてデジタル放送が用いられている。ここで、アナログ放送やデジタル放送は、VHF帯やUHF帯を用い、基本的に一の放送局に対して一の物理チャンネル(電波の周波数帯域)が割り当てられている。また、放送局は放送エリア毎に異なり、使用されている物理チャンネルも異なる。
【0003】
そこで、テレビ放送を受信する場合には、テレビ受像機において放送エリアの設定が行われている。ここで、設置場所を変更しない固定式のテレビ受像機であれば、最初に放送エリアの設定をすれば、その後は設定された内容に基づいて、受像する周波数帯域(物理チャンネル)が決定され、更に、チャンネル番号(例えば1チャンネル〜12チャンネル)と放送局とを適切に対応付けることが可能となる。しかしながら、車両に設置されたテレビ受像機では、テレビ受像機の設置位置が固定されない為、車両の位置する放送エリアが変化した場合に、放送エリアの設定についても変更する必要がある。例えば、特開2009−5006号公報には、複数の放送エリアに対応するチャンネルリストを備え、車両の位置する放送エリアに対応するチャンネルリストを読み出して上記放送エリアの設定を行う技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−5006号公報(第9頁〜第11頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、放送エリアの境界が複雑な形状を有する場合であって、車両がその境界付近を走行する場合には、車両走行中に短い間隔で車両の位置する放送エリアが連続的に切り替わる場合がある。このような場合において、上記特許文献1の記載の技術では、チャンネル番号と放送局との対応付けが車両の位置する放送エリアに従って連続的に切り替わることとなっていた。
【0006】
また、従来では、車両が都道府県等の行政区画の境界を越えた場合に、ナビゲーション装置や携帯端末等により、車両が新たに進入した行政区画を案内することが行われている。ここで、上記放送エリアと同様に行政区画の境界が複雑な形状を有する場合であって、車両がその境界付近を走行する場合には、車両走行中に短い間隔で行政区画の案内が連続的に行われることとなる。そこで、前回の行政区画の案内が行われてから所定時間経過するか、又は車両が所定距離走行するまで次の案内を行わないようにする技術が提案されている。
【0007】
ここで、放送エリアは特定の行政区画(具体的には、都道府県と一部の市区町村)に対応する。従って、特定の行政区画の境界が複雑な形状を有する場合であって、車両がその境界付近を走行する場合には、テレビ受像機において、ナビゲーション装置や携帯端末等で案内された行政区画に対応しない放送局が放送されることとなる。即ち、行政区画の案内とチャンネル設定との間に矛盾が生じることとなる。
【0008】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、行政区画の案内とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることを防止した車両用放送受像装置、車両用放送受像方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る車両用放送受像装置(1)は、車両の位置を取得する車両位置取得手段(52)と、前記車両位置取得手段により取得された前記車両の位置に基づいて、前記車両が位置する行政区画を現在地行政区画として特定する行政区画特定手段(53)と、前記現在地行政区画が変更されたか否かを判定する行政区画変更判定手段(54)と、前記行政区画変更判定手段により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内する行政区画案内手段(55)と、行政区画毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリスト(61)を取得するリスト取得手段(56)と、前記現在地行政区画と前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定するチャンネル設定手段(57)と、を有し、前記行政区画案内手段は、前記行政区画変更判定手段により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内手段によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内し、前記チャンネル設定手段は、前記行政区画変更判定手段により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内手段によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に係る車両用放送受像装置(1)は、請求項1に記載の車両用放送受像装置において、前記行政区画案内手段(55)は、前記行政区画変更判定手段(54)により前記車両が位置する都道府県である現在地県が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地県を案内し、前記チャンネルリスト(61)は、都道府県及び一部の市区町村で区分される放送エリア毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定し、前記チャンネル設定手段(57)は、前記車両が位置する放送エリアである現在地放送エリアと前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地放送エリアに対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に係る車両用放送受像装置(1)は、請求項2に記載の車両用放送受像装置において、前記チャンネル設定手段(57)は、前記行政区画変更判定手段(54)により前記現在地県が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内手段(55)によって前記現在地県の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地県に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に係る車両用放送受像装置(1)は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両用放送受像装置において、前記チャンネル設定手段(57)により設定されているチャンネル番号と放送局の組合せを案内するチャンネル案内手段(58)を有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に係る車両用放送受像装置(1)は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用放送受像装置において、前記車両用放送受像装置の状態を、前記行政区画案内手段(55)による案内を行う案内状態と前記行政区画案内手段による案内を行わない非案内状態のいずれかに切り替える案内状態切替手段(59)を有し、前記チャンネル設定手段(57)は、前記車両用放送受像装置の状態が前記非案内状態にある場合には、前記行政区画変更判定手段(54)により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合において、前回に前記行政区画案内手段によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過していない又は前記車両が所定距離以上走行していないと判定された場合であっても、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に係る車両用放送受像方法は、車両の位置を取得する車両位置取得ステップと、前記車両位置取得ステップにより取得された前記車両の位置に基づいて、前記車両が位置する行政区画を現在地行政区画として特定する行政区画特定ステップと、前記現在地行政区画が変更されたか否かを判定する行政区画変更判定ステップと、前記行政区画変更判定ステップにより前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内する行政区画案内ステップと、行政区画毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリスト(61)を取得するリスト取得ステップと、前記現在地行政区画と前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定するチャンネル設定ステップと、を有し、前記行政区画案内ステップは、前記行政区画変更判定ステップにより前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内ステップによって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内し、前記チャンネル設定ステップは、前記行政区画変更判定ステップにより前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内ステップによって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする。
【0015】
更に、請求項7に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに搭載され、車両の位置を取得する車両位置取得機能と、前記車両位置取得機能により取得された前記車両の位置に基づいて、前記車両が位置する行政区画を現在地行政区画として特定する行政区画特定機能と、前記現在地行政区画が変更されたか否かを判定する行政区画変更判定機能と、前記行政区画変更判定機能により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内する行政区画案内機能と、行政区画毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリスト(61)を取得するリスト取得機能と、前記現在地行政区画と前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定するチャンネル設定機能と、をプロセッサに実行させるコンピュータプログラムであって、前記行政区画案内機能は、前記行政区画変更判定ステップにより前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内機能によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内し、前記チャンネル設定機能は、前記行政区画変更判定機能により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内機能によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
前記構成を有する請求項1に記載の車両用放送受像装置によれば、例えば、車両が行政区画の境界を走行することによって、短時間に車両が位置する行政区画が連続で切り替わる場合において、行政区画の案内とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることを防止することが可能となる。また、必要の無い行政区画の案内やチャンネルの設定に係る処理を省略することが可能となり、プロセッサの処理負担を軽減させることが可能となる。更に、行政区画の案内やチャンネル設定の変更が連続で行われることが無いので、ユーザを困惑させたり、集中力を失わせることが無い。
【0017】
また、請求項2に記載の車両用放送受像装置によれば、特に県境案内を行う場合において、案内される都道府県とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることを防止することが可能となる。また、その結果、ユーザが現在位置する県を誤認識する虞がない。
【0018】
また、請求項3に記載の車両用放送受像装置によれば、県境案内が行われない市区町村間の車両の移動に関して、その市区町村間で放送エリアが切り替わる場合においては、移動後の市区町村に対応するチャンネル設定の変更が行われるので、案内される都道府県とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることなく、移動後の市区町村に対応するチャンネル設定を行うことが可能となる。
【0019】
また、請求項4に記載の車両用放送受像装置によれば、設定されているチャンネル番号と放送局の組合せを案内するので、ユーザは視聴可能な放送局と、その放送局を視聴する為に選択する必要のあるチャンネル番号とを把握することが可能となる。
【0020】
また、請求項5に記載の車両用放送受像装置によれば、車両が位置する行政区間の案内を行わない非案内状態に設定されている場合には、行政区間の案内は行われないが、移動後の放送エリアに対応するチャンネル設定の変更が行われるので、案内される行政区間とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることなく、移動後の放送エリアに対応するチャンネル設定を行うことが可能となる。
【0021】
また、請求項6に記載の車両用放送受像方法によれば、例えば、車両が行政区画の境界を走行することによって、短時間に車両が位置する行政区画が連続で切り替わる場合において、行政区画の案内とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることを防止することが可能となる。また、必要の無い行政区画の案内やチャンネルの設定に係る処理を省略することが可能となり、プロセッサの処理負担を軽減させることが可能となる。更に、行政区画の案内やチャンネル設定の変更が連続で行われることが無いので、ユーザを困惑させたり、集中力を失わせることが無い。
【0022】
更に、請求項7に記載のコンピュータプログラムによれば、例えば、車両が行政区画の境界を走行することによって、短時間に車両が位置する行政区画が連続で切り替わる場合において、行政区画の案内とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることを防止することが可能となる。また、必要の無い行政区画の案内やチャンネルの設定に係る処理を省略させることが可能となり、プロセッサの処理負担を軽減させることが可能となる。更に、行政区画の案内やチャンネル設定の変更が連続で行われることが無いので、ユーザを困惑させたり、集中力を失わせることが無い。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施形態に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図2】ナビゲーションECUが構成する各種手段を示した図である。
【図3】チャンネルリストの一例を示した図である。
【図4】液晶ディスプレイに表示される放送画像を示した図である。
【図5】液晶ディスプレイに表示されるチャンネル案内画面を示した図である。
【図6】本実施形態に係る行政区画始動処理プログラムのフローチャートである。
【図7】県境を車両が走行する場合に行われる県境案内とチャンネル設定の有無を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る車両用放送受像装置をナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
【0025】
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU13と、ユーザからの操作を受け付ける操作部14と、ユーザに対して車両周辺の地図や施設に関する施設情報を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17と、プローブセンタやVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、放送電波を受信する為のチューナ装置19と、から構成されている。尚、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、チューナ装置19を備えており、テレビ放送を受像する為のテレビ受像機としても機能する。また、以下に示す例では、チューナ装置19は地上デジタル放送を受信する為の地上デジタルチューナ装置として説明するが、例えばアナログ放送やワンセグ放送等を受信する為のチューナ装置であっても良い。
【0026】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS21、車速センサ22、ステアリングセンサ23、ジャイロセンサ24等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ22は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記5種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
【0027】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部12をハードディスクの代わりにメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。
【0028】
ここで、地図情報DB31は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。また、地図情報DB31には、地図データにおいて都道府県や市区町村等の行政区画を区分する為の行政区画データ32や放送エリアを区分する為の放送エリアデータ33についても記憶されている。
【0029】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の行政区画移動処理プログラム(図6参照)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU13は、図2に示す処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、案内経路設定手段51は、出発地から目的地までの案内経路を設定する。車両位置取得手段52は、車両の位置を取得し、行政区画特定手段53は、取得された車両の位置に基づいて、車両が位置する行政区画を現在地行政区画として特定する。行政区画変更判定手段54は、現在地行政区画が変更されたか否かを判定し、行政区画案内手段55は、現在地行政区画が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内する。リスト取得手段56は、行政区画毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリストを取得し、チャンネル設定手段57は、現在地行政区画とチャンネルリストとに基づいて、前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定する。チャンネル案内手段58は、チャンネル設定手段により設定されているチャンネル番号と放送局の組合せを案内し、案内状態切替手段59は、ナビゲーション装置1の状態を、行政区画案内手段55による案内を行う案内状態と行政区画案内手段55による案内を行わない非案内状態のいずれかに切り替える。
【0030】
操作部14は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。また、本実施形態ではナビゲーション装置1で地上波デジタル放送を受像する場合に、チャンネル番号の選択にも用いられる。更に、後述の県境案内の実施の有無を選択する際にも用いられる。尚、操作部14は液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、マイクと音声認識装置によって構成することもできる。
【0031】
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、県境案内を出力したり、テレビ放送の映像を出力したり、チャンネル番号と放送局の組合せのリストを表示する際にも用いられる。尚、県境案内とは、車両が県境を越えた場合において、車両が新たに位置する都道府県を報知する案内である。
【0032】
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて走行予定経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。また、県境案内を出力したり、テレビ放送の音声を出力する際にも用いられる。
【0033】
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB31の更新等が行われる。
【0034】
また、通信モジュール18は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0035】
また、チューナ装置19は、ナビゲーション装置1と一体又は別体に設けられ、電波塔から発せられる放送電波を受信し、予め選択された物理チャンネル(周波数帯域)の信号を映像信号や音声信号に変換して出力する装置である。また、チューナ装置19は、放送エリア毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリスト61について記憶する。
【0036】
以下に、チャンネルリスト61について詳細に説明する。図3は、チャンネルリスト61の一例を示した図である。
図3に示すように、チャンネルリスト61には、放送エリア、放送局名、チャンネル番号、物理チャンネル、事業者系列番号が含まれる。尚、放送エリアは、基本的に都道府県単位で区分されるが、北海道等の一部の都道府県については市区町村単位でも区分される。また、チャンネル番号は、ユーザにより操作部14で選択される番号であり、例えば1〜12番がある。また、物理チャンネルは、該当する放送の電波の周波数帯域を示すものであり、例えば地上デジタル放送では13チャンネル〜62チャンネルまである。また、事業者系列番号は、同じ事業者の放送局を区分する為の番号である。
そして、チューナ装置19は、後述のように車両の現在位置する放送エリアに対応する放送局名、チャンネル番号、物理チャンネル、事業者系列番号の組み合わせをチャンネルリスト61から特定し、設定する。そして、ユーザにより選択されたチャンネル番号に対応する物理チャンネルに基づいて、該当する放送がナビゲーション装置1で受像される。また、現在受像している放送のチャンネル番号や放送局名についても液晶ディスプレイ15に表示される。例えば、車両がA県に位置する場合であって、ユーザがチャンネル番号の2番を選択した場合には、図4に示すように“A県テレビ”の放送画像65が液晶ディスプレイ15に表示され、また、『2Ch A県テレビ』の文字66が放送画像65の右上に表示される。それによって、ユーザは現在視聴している放送の放送局や現在選択されているチャンネル番号を把握することが可能となる。
【0037】
また、ナビゲーション装置1においてメニュー画面で所定の操作を行うことにより、現在のチューナ装置19で設定されているチャンネル番号と放送局の組合せの一覧を液晶ディスプレイ15にチャンネル案内画面71として表示することも可能である。例えば、図5は、車両がA県に位置する場合に液晶ディスプレイ15に表示されるチャンネル案内画面71を示した図である。チャンネル案内画面71では、チャンネル番号と放送局の組合せを示すアイコン72が、設定されているチャンネル番号の数だけ一覧に表示される。また、アイコン72を選択することによって、選択されたアイコン72に対応するチャンネル番号へとチャンネルを切り替えることが可能となる。
【0038】
次に、上記構成を有するチューナ装置19による放送電波の受像機能について説明する。
先ず、電波塔から発せられた放送電波をアンテナ62により受信し、受信した放送電波がチューナ装置19に入力される。次に、チューナ装置19は、入力された放送電波の内、選択されているチャンネル番号とチャンネルリストと車両の位置する放送エリアに基づく周波数(物理チャンネル)を選択し、増幅する。続いて、チューナ装置19は、増幅された信号をデジタル信号に変換し、誤り検出及び訂正を行った後、トランスポートストリーム(TS(Transport Stream))信号に変換する。その後、チューナ装置19は、TS信号を映像信号や音声信号に変換し、ナビゲーション装置1へ出力する。そして、ナビゲーション装置1は、映像信号に基づく映像を液晶ディスプレイ15に表示するとともに、音声信号に基づく音声をスピーカ16から出力する。以上により、車両の位置する放送エリアに対応する放送の内、ユーザにより選択されたチャンネル番号に対応する放送をナビゲーション装置1において受像することが可能となる。
【0039】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてCPU41が実行する行政区画移動処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る行政区画移動処理プログラムのフローチャートである。ここで、行政区画移動処理プログラムは車両のACCがONされた後に実行され、車両の位置する行政区画が変更した場合に、行政区画の変更に基づく案内やチャンネルの設定を行うプログラムである。尚、以下の図6にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0040】
先ず、行政区画移動処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、車両の現在位置を現在位置検出部11の検出結果に基づいて取得する。尚、車両の現在位置を地図データ上で特定するマップマッチング処理についても行う。
【0041】
次に、S2においてCPU41は、前記S1で取得した車両の現在位置と地図情報DB31に記憶された行政区画データ32とに基づいて、車両が現在位置する行政区画(以下、現在地行政区画)を特定する。
【0042】
その後、S3においてCPU41は、前記S2で特定された現在地行政区画に基づいて、車両が位置する都道府県が変更されたか否か(即ち、車両が県境を越えたか否か)を判定する。
【0043】
そして、車両が位置する都道府県が変更されたと判定された場合(S3:YES)には、S5へと移行する。それに対して、車両が位置する都道府県が変更されていないと判定された場合(S3:NO)には、S4へと移行する。
【0044】
S4においてCPU41は、前記S2で特定された現在地行政区画や地図情報DB31に記憶された放送エリアデータ33に基づいて、車両が位置する放送エリアが変更されたか否かを判定する。尚、前記S4では、同一都道府県内を車両が走行しているにもかかわらず放送エリアが変更された場合について判定されることとなる。例えば、北海道等の一部の都道府県では市区町村によって放送エリアが異なる場合があり、そのような市区町村間を車両が移動した場合が該当する。
【0045】
そして、車両が位置する放送エリアが変更されたと判定された場合(S4:YES)には、S8へと移行する。それに対して、車両が位置する放送エリアについても変更されていないと判定された場合(S4:NO)には、当該行政区画移動処理プログラムを終了する。尚、車両が位置する都道府県以外の放送エリアが変更された場合には、県境案内が行われず、後述のように県境案内とチャンネル設定との間に矛盾が生じないので、仮に車両が不感帯に属する場合であっても変更後の都道府県に基づいてチャンネルの設定処理が行われる。
【0046】
S5においてCPU41は、ナビゲーション装置1において県境案内が案内状態に設定されているか否か判定する。ここで、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、ユーザによる操作部14の操作によって、県境を越えた場合に県境案内を行う“案内状態”と県境を越えても県境案内を行わない“非案内状態”のいずれかの状態に設定される。
【0047】
そして、前記S5においてナビゲーション装置1が“案内状態”に設定されていると判定された場合(S5:YES)には、S6へと移行する。一方、ナビゲーション装置1が“非案内状態”に設定されていると判定された場合(S5:NO)には、県境案内を行うことなくS8へと移行する。尚、県境案内を行わない場合には後述のように県境案内とチャンネル設定との間に矛盾が生じないので、仮に車両が不感帯に属する場合であっても変更後の都道府県に基づいてチャンネルの設定処理が行われる。
【0048】
S6においてCPU41は、車両が不感帯に属するか否か判定する。ここで、不感帯に属する状態とは、(1)前回に車両において県境案内が行われてから車両が所定距離(例えば200m)を走行するまでの状態、又は(2)前回に車両において県境案内が行われてから所定時間(例えば20sec)が経過するまでの状態がある。尚、上記(1)と(2)のいずれか一方を満たす場合に車両が不感帯に属すると判定しても良いし、上記(1)と(2)の両方を満たす場合に車両が不感帯に属すると判定しても良い。
【0049】
そして、車両が不感帯に属すると判定された場合(S6:YES)には、県境案内や変更後の都道府県に基づくチャンネルの設定処理を行うことなく、当該行政区画移動処理プログラムを終了する。一方、車両が不感帯に属しないと判定された場合(S6:NO)には、S7へと移行する。
【0050】
S7においてCPU41は、変更後の都道府県(車両が新たに位置することとなった都道府県)を案内する県境案内を行う。具体的には、「○○県に入りました。」との音声案内をスピーカ16から出力したり、県名や県のマークを液晶ディスプレイ15に表示する。
【0051】
続いて、S8においてCPU41は、変更後の放送エリア(都道府県と一部の市区町村)に基づいてチャンネルの設定を行う。具体的には、車両が新たに位置する放送エリアに対応するチャンネル番号と放送局の組合せにチューナ装置19のチャンネル設定を変更する。以下に、前記S8の処理について詳細に説明する。
【0052】
前記S8の処理では、先ずCPU41は、車両が新たに位置する放送エリアに基づくチャンネル設定の変更指示をチューナ装置19に出力する。そして、変更指示を受信したチューナ装置19は、先ず、RAM等の記憶媒体に記憶されたチャンネルリスト61(図3)を読み出し、車両が新たに位置する放送エリアに対応するチャンネルリスト61を特定する。そして、特定されたチャンネルリスト61に基づいて、放送局名、チャンネル番号、物理チャンネル、事業者系列番号の新たな組み合わせを設定する。
【0053】
その結果、ユーザがナビゲーション装置1で放送を受像している状態で前記S8のチャンネルの設定処理が行われた場合には、受像される放送内容は変化しないが、放送画像65(図4)に表示されるチャンネル番号や放送局名が変更されることとなる。また、ユーザにより新たなチャンネル番号が選択された場合には、新たに設定されたチャンネル番号に対応する物理チャンネルに基づいて、該当する放送がナビゲーション装置1で受像される。更に、チャンネル案内画面71(図5)を液晶ディスプレイ15に表示している状態で前記S8のチャンネルの設定処理が行われた場合には、新たに設定されたチャンネル番号と放送局の組合せにチャンネル案内画面71の表示内容が切り替わる。
【0054】
そして、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、上記S1〜S8の処理を実行することにより、例えば、図7に示すように車両81がA県とB県の県境を経路82に沿って走行する場合において、県境案内とチャンネル設定との間に生じる矛盾を防止することが可能となる。
即ち、図7に示す例では、短時間の間で連続して車両の位置する県(放送エリア)が変更(B県→A県→B県→A県→B県)することとなる。ここで、上述したように県境案内が繰り返し行われることを防止する為に、県境案内が行われた地点Aから所定距離(例えば200m)の間に不感帯83を設けることとすると、車両が不感帯83に属する間(地点B、地点C)は、県境案内が行われないこととなる。しかしながら、仮に地点BでB県の放送エリアに対応させるチャンネル設定(S8)を行うとすると、ユーザはA県を走行していると認識しているにもかかわらず、B県の放送局名が表示されたり、チャンネル番号と放送局の対応付けがB県に対応するものとなってしまうので、ユーザを困惑させる原因となる。そこで、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、車両が不感帯83に属する間はチャンネル設定(S8)を行わない構成とすることにより、県境案内とチャンネル設定との間に生じる矛盾を防止することを可能とするものである。
【0055】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1による車両用放送受信方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、車両が位置する都道府県が変更された場合に、前回に県境案内が行われてから所定時間以上が経過又は車両が所定距離以上走行しているか否か判定し(S6)、前回に県境案内が行われてから所定時間以上が経過又は車両が所定距離以上走行していると判定された場合には、県境案内を行うとともに新たな放送エリアに基づいてチャンネル設定を行う(S7、S8)。一方、前回に県境案内が行われてから所定時間以上が経過していない、又は車両が所定距離以上走行していないと判定された場合には、県境案内は行わず、新たな放送エリアに基づくチャンネル設定についても行わないように制御されるので、例えば、車両が都道府県の境界を走行することによって、短時間に車両が位置する都道府県が連続で切り替わる場合において、県境案内とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることを防止することが可能となる。また、必要の無い県境案内やチャンネルの設定に係る処理を省略することが可能となり、プロセッサの処理負担を軽減させることが可能となる。更に、県境案内やチャンネル設定の変更が連続で行われることが無いので、ユーザを困惑させたり、集中力を失わせることが無い。また、ユーザが現在位置する県を誤認識する虞がない。
また、県境案内が行われない市区町村間の車両の移動に関して、その市区町村間で放送エリアが切り替わる場合においては、移動後の市区町村に対応するチャンネル設定の変更が行われるので、案内される都道府県とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることなく、移動後の市区町村に対応するチャンネル設定を行うことが可能となる。
また、液晶ディスプレイ15に表示されるチャンネル案内画面71において、設定されているチャンネル番号と放送局の組合せを案内するので、ユーザは視聴可能な放送局と、その放送局を視聴する為に選択する必要のあるチャンネル番号とを把握することが可能となる。
また、ナビゲーション装置1が県境案内を行わない非案内状態に設定されている場合には、県境案内は行われないが、移動後の放送エリアに対応するチャンネル設定の変更が行われるので、案内される都道府県とチャンネル設定との間に矛盾を生じさせることなく、移動後の放送エリアに対応するチャンネル設定を行うことが可能となる。
【0056】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では車両が位置する県が変更した場合に、変更後の県を案内(県境案内)することとしているが、県以外の行政区画(例えば市区町村)が変更した場合において、変更後の行政区画を案内するように構成しても良い。また、放送エリアは県及び一部の市区町村単位で設定されることとしているが、他の行政区画単位(例えば、中部地方、関東地方等)で設定されることとしても良い。
【0057】
また、本実施形態では図7に示す行政区画移動処理プログラムの各ステップの処理は、ナビゲーション装置1のCPU41が実行することとしているが、チューナ装置19が備えるCPUが各ステップの処理の一部又は全部を実行する構成としても良い。
【0058】
また、本実施形態では本願発明をナビゲーション装置1に適用した例について説明したが、チューナ装置やGPSを有する装置であれば、携帯電話機等の携帯端末やパーソナルコンピュータ等に適用することも可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 ナビゲーション装置
13 ナビゲーションECU
15 液晶ディスプレイ
16 スピーカ
31 地図情報DB
41 CPU
42 RAM
43 ROM
61 チャンネルリスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の位置を取得する車両位置取得手段と、
前記車両位置取得手段により取得された前記車両の位置に基づいて、前記車両が位置する行政区画を現在地行政区画として特定する行政区画特定手段と、
前記現在地行政区画が変更されたか否かを判定する行政区画変更判定手段と、
前記行政区画変更判定手段により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内する行政区画案内手段と、
行政区画毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリストを取得するリスト取得手段と、
前記現在地行政区画と前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定するチャンネル設定手段と、を有し、
前記行政区画案内手段は、前記行政区画変更判定手段により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内手段によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内し、
前記チャンネル設定手段は、前記行政区画変更判定手段により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内手段によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする車両用放送受像装置。
【請求項2】
前記行政区画案内手段は、前記行政区画変更判定手段により前記車両が位置する都道府県である現在地県が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地県を案内し、
前記チャンネルリストは、都道府県及び一部の市区町村で区分される放送エリア毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定し、
前記チャンネル設定手段は、前記車両が位置する放送エリアである現在地放送エリアと前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地放送エリアに対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用放送受像装置。
【請求項3】
前記チャンネル設定手段は、前記行政区画変更判定手段により前記現在地県が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内手段によって前記現在地県の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地県に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする請求項2に記載の車両用放送受像装置。
【請求項4】
前記チャンネル設定手段により設定されているチャンネル番号と放送局の組合せを案内するチャンネル案内手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両用放送受像装置。
【請求項5】
前記車両用放送受像装置の状態を、前記行政区画案内手段による案内を行う案内状態と前記行政区画案内手段による案内を行わない非案内状態のいずれかに切り替える案内状態切替手段を有し、
前記チャンネル設定手段は、前記車両用放送受像装置の状態が前記非案内状態にある場合には、前記行政区画変更判定手段により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合において、前回に前記行政区画案内手段によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過していない又は前記車両が所定距離以上走行していないと判定された場合であっても、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用放送受像装置。
【請求項6】
車両の位置を取得する車両位置取得ステップと、
前記車両位置取得ステップにより取得された前記車両の位置に基づいて、前記車両が位置する行政区画を現在地行政区画として特定する行政区画特定ステップと、
前記現在地行政区画が変更されたか否かを判定する行政区画変更判定ステップと、
前記行政区画変更判定ステップにより前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内する行政区画案内ステップと、
行政区画毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリストを取得するリスト取得ステップと、
前記現在地行政区画と前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定するチャンネル設定ステップと、を有し、
前記行政区画案内ステップは、前記行政区画変更判定ステップにより前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内ステップによって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内し、
前記チャンネル設定ステップは、前記行政区画変更判定ステップにより前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内ステップによって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とする車両用放送受像方法。
【請求項7】
コンピュータに搭載され、
車両の位置を取得する車両位置取得機能と、
前記車両位置取得機能により取得された前記車両の位置に基づいて、前記車両が位置する行政区画を現在地行政区画として特定する行政区画特定機能と、
前記現在地行政区画が変更されたか否かを判定する行政区画変更判定機能と、
前記行政区画変更判定機能により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内する行政区画案内機能と、
行政区画毎にチャンネル番号と放送局の組合せを特定したチャンネルリストを取得するリスト取得機能と、
前記現在地行政区画と前記チャンネルリストとに基づいて、前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せを設定するチャンネル設定機能と、
をプロセッサに実行させるコンピュータプログラムであって、
前記行政区画案内機能は、前記行政区画変更判定機能により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内機能によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画を案内し、
前記チャンネル設定機能は、前記行政区画変更判定機能により前記現在地行政区画が変更されたと判定された場合であって、前回に前記行政区画案内機能によって前記現在地行政区画の案内が行われてから所定時間以上が経過又は前記車両が所定距離以上走行していると判定された場合に、変更後の前記現在地行政区画に対応するチャンネル番号と放送局の組合せに設定を変更することを特徴とするコンピュータプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−253419(P2012−253419A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122263(P2011−122263)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】