説明

車両用灯具

【課題】 白色光用LEDが異常になった場合の車両の走行時における安全性の向上を図ること。
【解決手段】 車両用灯具1は、赤外光用LED40と、白色光用LED60−1〜60−Nと、赤外光用LED40及び白色光用LED60−1〜60−Nにそれぞれ光源駆動電流を供給する電流供給回路32と、白色光用LED60−1〜60−Nの異常を検出し異常検出時に赤外光用LED40の駆動を停止させる光源異常検出回路28とを有する制御部18とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具において、赤外光を発生する赤外光用半導体光源と白色光を発生する白色光用半導体光源を備えた光源ユニットの点灯を制御する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用灯具として、例えば、赤外光を発生する赤外光用半導体光源としての赤外光用発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)と、白色光を発生する白色光用半導体光源としての白色光用LEDと、赤外光用LED及び白色光用LEDにそれぞれ光源駆動電流を供給する電流供給部と、光源駆動電流を制御する制御部とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
赤外光用LEDが出射する赤外光は、可視光に比べて波長が長いため散乱しにくい性質があり、例えば、夜間における物体を撮影する夜間用モニターに利用されている。
【0004】
ところが、赤外光用LEDは不可視光である赤外光と共に対向車両や先行車両に対する眩感光であるグレア光となる赤色色を出射する。従って、車両用灯具には赤色光を消してグレアの発生を防止し車両の走行時における安全性を図るための白色光用LEDが設けられている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−273180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来技術では、白色光用LEDが異常になった場合でも赤外光用LEDが駆動し続けて赤色光が出射され続ける構成とされているので、車両の走行時における安全性が低下するという問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明は、白色光用LEDが異常になった場合に赤外光用LEDの駆動を停止させて車両の走行時における安全性の向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様による車両用灯具は、赤外光を出射する赤外光用半導体光源と、
白色光を出射する白色光用半導体光源と、前記赤外光用半導体光源及び前記白色光用半導体光源にそれぞれ光源駆動電流を供給する電流供給回路と、前記白色光用半導体光源の異常を検出し異常検出時に前記赤外光用半導体光源の駆動を停止させる光源異常検出部とを有する制御部とを備えるようにしたものである。
【0009】
従って、制御部によって白色光用半導体光源の異常が検出されたときに赤外光用半導体光源の駆動を停止させるように制御される。
【発明の効果】
【0010】
本発明車両用灯具は、赤外光を出射する赤外光用半導体光源と、白色光を出射する白色光用半導体光源と、前記赤外光用半導体光源及び前記白色光用半導体光源にそれぞれ光源駆動電流を供給する電流供給回路と、前記白色光用半導体光源の異常を検出し異常検出時に前記赤外光用半導体光源の駆動を停止させる光源異常検出部とを有する制御部とを備えることを特徴とする。
【0011】
従って、上記した異常検出を行うことにより、前記白色光用半導体光源の異常を検出して前記赤外光用半導体光源を消灯することができるので前記白色光用半導体光源が異常になった場合の車両の走行時における安全性の向上を図ることができる。
【0012】
請求項2に記載した発明にあっては、前記赤外光用半導体光源を冷却する冷却用ファンを備え、前記制御部が、前記冷却用ファンを駆動するファン駆動電流を制御し、前記冷却用ファンの異常を検出し異常検出時に前記赤外光用半導体光源の駆動を停止させるファン異常検出部を有するので、前記冷却用ファンの異常を検出して前記赤外光用半導体光源を消灯すると共に前記冷却用ファンの回転駆動を停止することができる。
【0013】
請求項3に記載した発明にあっては、前記ファン異常検出部が、前記冷却用ファンから送出され前記冷却用ファンの回転数と同期したパルス信号を受け、パルス信号の周波数が所定の値以下である場合にファン異常検出信号を送出するので、前記冷却用ファンの異常を確実に検出して前記赤外光用半導体光源を消灯すると共に前記冷却用ファンの回転駆動を確実に停止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明車両用灯具の実施の形態について説明する。
【0015】
車両用灯具1は、車体の前端部における左右両端部に取り付けられて配置されている。
【0016】
車両用灯具1は、図1に示すように前方に開口された凹部を有するランプボデイ2と該ランプボデイ2の開口面を閉塞するカバー3とを備え、ランプボデイ2とカバー3によって形成された内部空間が灯室4として形成されている。
【0017】
灯室4にはランプユニット5が配置されている。ランプユニット5は、前方に開口されたリフレクター7と、上下方向を向く基板取付部6を備えたブラケット8と、該基板取付部6に取り付けられた基板13と、該基板13に搭載された赤外光用半導体光源としての赤外光用LED40及び白色光用半導体光源としての白色光用LED60とを有している。赤外光用LED40は夜間用モニターの光源として用いられる。白色光用LED60は赤外光用LED40の赤色光を消すための機能とクリアランスランプとしての機能とを兼ね備えている。
【0018】
ブラケット8の後面にはヒートシンク12と冷却用ファン70が取り付けられている。
【0019】
ランプユニット5はブラケット8が光軸調整機構9に連結されることにより、ランプボデイ2に傾動自在に支持されている。従って、ランプユニット5がランプボデイ2に対して光軸調整機構9によって傾動されることにより、赤外光用LED40及び白色光用LED60から出射される光の向きが調整される。
【0020】
車両用灯具1は、図2に示すように、制御部18と、赤外光用LED40と、白色光用LED60−1〜60−N(Nは2以上の整数)と、冷却用ファン70を有して構成されている。
【0021】
制御部18は、入力回路15と、電流供給回路32と、光源異常検出回路28と、冷却用ファン70にファン駆動電流Sfを供給する定電圧回路19を含んで構成されている。
【0022】
光源異常検出回路28は、定電圧回路19のスイッチ素子(図示せず)にオン信号又はオフ信号としての制御信号Saを送出する制御回路16と、赤色光用LED40の異常を検出する赤色光異常検出回路29と、白色光用LED60−1〜60−Nの異常を検出する色消し異常検出回路17と、冷却用ファン70の異常を検出するファン異常検出部としてのファン異常検出回路27とを備えて構成されている。
【0023】
制御部18は、電源端子21、23、26、信号入力端子25、電源出力端子35、37、38、GND(グラウンド)側の電源出力端子36、41、42が設けられている。電源端子21は、電流供給回路32に電源を供給して赤色光用LED40を点消灯させるための電源スイッチSW1を介して、車両に搭載されたバッテリ(直流電源)のプラス端子に接続されている。電源端子23は、バッテリのマイナス端子(GND)に接続されている。電源端子26は、電流供給回路32に電源を供給して白色光用LED60−1〜60−Nを点消灯させるための電源スイッチSW2を介して、バッテリのプラス端子に接続されている。
【0024】
信号入力端子25は車両に搭載されるECU(Electric Control Unit)20に接続されている。信号入力端子25を介して車両に付属した各種機能を制御するための制御装置(図示せず)との通信信号が入出力されるようになっている。
【0025】
入力回路15は主にノイズフィルタとダンプサージ等のサージ保護素子(サージアブソーバ・パワーツェナー)を備えている。従って、冷却用ファン70への過電圧サージの印加を防止することができる。
【0026】
定電圧回路19は、制御回路16からの制御信号Saを受けてオンオフするスイッチ素子(図示せず)を有し、電源出力端子38を介して冷却用ファン70に接続されている。
【0027】
電流供給回路32としては、例えば、トランスまたはコイル、コンデンサ、ダイオード及び制御回路16からの制御信号Sbを受けてオンオフするスイッチ素子(NMOS(Negative channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ)を含んで構成されたスイッチングレギュレータが挙げられる。
【0028】
電流供給回路32は、赤外光用LED40及び白色光用LED60−1〜60−Nに対して光源駆動電流を供給する機能を有する。
【0029】
赤色光異常検出回路29の内部には、前記光源駆動電流を検出するための回路素子としてシャント抵抗(図示せず)が設けられている。
【0030】
白色光用光源部50は白色光用LED60−1〜60−Nと抵抗Rsを備えている。白色光用光源部50には入力端子47、48が設けられている。入力端子47はLED出力線L4、電源出力端子37を介して色消し異常検出回路17に接続され、入力端子48は電源出力端子36に接続されている。
【0031】
冷却用ファン70の入力端子は信号線L2を介して定電圧回路19に接続され、出力端子は信号線L3を介してファン異常検出回路27に接続されている。
【0032】
制御回路16から定電圧回路19のスイッチ素子にオン信号としての制御信号Saが送出されると、冷却用ファン70には信号線L2を介してファン駆動電流Sfが供給される。
【0033】
電源スイッチSW1がオンすると電流供給回路32を介して赤外光用LED40に光源駆動電流が供給され赤外光用LED40が点灯する。電源スイッチSW2がオンすると電流供給回路32を介して白色光用LED60−1〜60−Nに光源駆動電流が供給され白色光用LED60−1〜60−Nが点灯する。
【0034】
尚、白色光用LED60−1〜60−Nへの電源については、電源スイッチSW1を介して供給されるバッテリの直流電源(赤色光用電源)と電源スイッチSW2を介して供給される白色光用電源(図示せず)とのORをとるような回路構成となっている。例えば、赤色光用LED40が消灯している昼間の時間帯では電源スイッチSW1がオフしていても電源スイッチSW2のオンのみで白色光用LED60−1〜60−Nへの電源供給が行われるように構成されている。
【0035】
冷却用ファン70にファン駆動電流Sfが供給されると、冷却用ファン70が回転駆動する。冷却用ファン70の回転数の制御は定電圧回路19の出力電圧を変えることにより行われる。
【0036】
冷却用ファン70の回転駆動中にはFG信号SFG(Frequency Generator Signal)の検出が行われる。FG信号SFGは、冷却用ファン70の回転数と同期したパルス信号でありFG信号線L3を介してファン異常検出回路27に入力され、冷却用ファン70の異常検知に用いられる。
【0037】
FG信号SFGは、冷却用ファン70の回転数が低下するに従って単調に周波数が低下していき、冷却用ファン70のロータ(図示せず)が停止(ロック)するとハイレベルまたはローレベルに固定された信号となる。
【0038】
以下に、図3を参照して、白色光用LED60−1〜60−NのLED出力線L4の断線、地絡、短絡による異常が生じた場合における色消し異常検出回路17の動作について説明する。
【0039】
色消し異常検出回路17は、PMOSトランジスタTr1、NPNトランジスタTr2、抵抗R1〜R5及びツェナーダイオードZD1で構成された異常検出部と、PNPトランジスタTr3、Tr4、抵抗R6〜R9で構成された電流検出部と、異常検出信号Skを送出するNPNトランジスタTr5を備えている。
【0040】
LED出力線L4が正常である場合には、抵抗R6には前記光源駆動電流が流れるので、NPNトランジスタTr5はオンする。NPNトランジスタTr5がオンすると制御電源Vccからの電圧信号はNPNトランジスタTr5のコレクタ、エミッタを介してグラウンドに流れる。
【0041】
従って、異常検出信号Skは制御回路16に送出されずに制御回路16からオン信号としての制御信号Sa及び制御信号Sbがそれぞれ定電圧回路19のスイッチ素子及び電流供給回路32のスイッチ素子に送出される。このため、赤外光用LED40への前記各光源駆動電流の供給は継続して行われ、冷却用ファン70へのファン駆動電流Sfの供給も継続して行われる。
【0042】
LED出力線L4が断線した場合には、NPNトランジスタTr2がオンしPMOSトランジスタTr1もオンするが抵抗R6には前記光源駆動電流が流れない。従って、NPNトランジスタTr5はオフし制御電源Vccから所定の電圧値の電圧信号が異常検出信号Skとして制御回路16に送出される。制御回路16は、異常検出信号Skを受けてオフ信号としての制御信号Sa及び制御信号Sbをそれぞれ定電圧回路19のスイッチ素子及び電流供給回路32のスイッチ素子に送出する。
【0043】
LED出力線L4が地絡、短絡した場合には、NPNトランジスタTr2がオフしPMOSトランジスタTr1もオフし、抵抗R6には前記光源駆動電流が流れない。従って、NPNトランジスタTr5はオフし制御電源Vccから所定の電圧値の電圧信号が異常検出信号Skとして制御回路16に送出される。制御回路16は異常検出信号Skを受けてオフ信号としての制御信号Sa及び制御信号Sbをそれぞれ定電圧回路19のスイッチ素子及び電流供給回路32のスイッチ素子に送出する。
【0044】
電流供給回路32のスイッチ素子は制御信号Sbを受けてオフする。電流供給回路32のスイッチ素子がオフすると、赤外光用LED40への光源駆動電流の供給が停止する。定電圧回路19のスイッチ素子は制御信号Saを受けてオフする。定電圧回路19のスイッチ素子がオフすると、冷却用ファン70へのファン駆動電流Sfの供給が停止する。
【0045】
赤外光用LED40への光源駆動電流の供給が停止すると共に冷却用ファン70へのファン駆動電流Sfの供給が停止すると、赤外光用LED40−1〜40−Nが消灯すると同時に冷却用ファン70の回転駆動が停止する。
【0046】
以上に説明したように、上記した色消し異常検出回路17による異常検出を行うことによりLED出力線L4の断線、地絡、短絡による異常を確実に検出して赤外光用LED40を確実に消灯することができるので車両の走行時における安全性の向上を図ることができる。
【0047】
以下に、図4を参照して、冷却用ファン70の異常やFG信号線L3の地絡、短絡、オープンによる異常が生じた場合におけるファン異常検出回路27の動作について説明する。
【0048】
ファン異常検出回路27は、コンデンサC4と抵抗R16からなる微分回路と、コンデンサC5と抵抗R18からなる積分回路と、PNPトランジスタTr6と、NPNトランジスタTr7、Tr8とを有して構成されている。PNPトランジスタTr6のベースは抵抗R13を介してダイオードD1のアノードに接続され、コレクタはコンデンサC4、抵抗R16を介してNPNトランジスタTr7のベースに接続されている。NPNトランジスタTr7のエミッタは抵抗R18、R19を介してNPNトランジスタTr8のベースに接続されている。
【0049】
冷却用ファン70やFG信号線L3が正常である場合には、冷却用ファン70からパルス形状のFG信号SFGが出力され、PNPトランジスタTr1はオンとオフを繰り返す。FG信号SFGがハイレベルのときオフし、ローレベルのときオンする。
【0050】
コンデンサC3と抵抗R4からなる微分回路はFG信号SFGを微分した微分信号を出力する。この微分信号はFG信号SFGのローレベルからハイレベルに移行した直後の立ち上がり部分が立ち上がりエッジ(以下、「第1の微分信号」と呼ぶ。)となり、ハイレベルからローレベルに移行した直後の立ち下がり部分が立ち下がりエッジ(以下、「第2の微分信号」と呼ぶ。)となる信号である。
【0051】
NPNトランジスタTr2は前記第2の微分信号をバッファし出力する。
【0052】
コンデンサC4と抵抗R6からなる積分回路は前記第2の微分信号を積分する一方で、コンデンサC5と抵抗R19、R20で決まる時定数に応じてコンデンサC5の電荷を放電する。即ち、前記第2の微分信号の周波数に応じた電圧(周波数−電圧変換信号)を出力する。
【0053】
NPNトランジスタTr3は前記周波数−電圧変換信号によってオンする。NPNトランジスタTr3がオンすると制御電源Vccから電圧信号がNPNトランジスタTr3のコレクタ、エミッタを介してグラウンドに流れる。
【0054】
従って、冷却用ファン70やFG信号線L3が正常である場合には、ファン異常検出信号Scは制御回路16に送出されずに制御回路16からオン信号としての制御信号Sa及び制御信号Sbがそれぞれ定電圧回路19のスイッチ素子及び電流供給回路32のスイッチ素子に送出される。このため、赤外光用LED40への前記光源駆動電流の供給は継続して行われ、冷却用ファン70へのファン駆動電流Sfの供給も継続して行われる。
【0055】
次に、冷却用ファン70の回転数と同期したパルス信号であるFG信号SFGを送出している冷却用ファン70が上記したような異常な状態、例えば、冷却用ファン70の回転数が低下した場合には、ファン異常検出回路27に送信されるパルス信号の周波数が低下する。従って、前記第2の微分信号の周波数も低下し、周波数−電圧変換信号も低下する。
【0056】
従って、NPNトランジスタTr8がオフし制御電源Vccから所定の電圧値の電圧信号がファン異常検出信号Scとして制御回路16に送出される。制御回路16はファン異常検出信号Scを受けてオフ信号としての制御信号Sa及び制御信号Sbをそれぞれ定電圧回路19のスイッチ素子及び電流供給回路32のスイッチ素子に送出する。
【0057】
電流供給回路32のスイッチ素子は制御信号Sbを受けてオフする。電流供給回路32のスイッチ素子がオフすると、赤外光用LED40への光源駆動電流の供給が停止する。定電圧回路19のスイッチ素子は制御信号Saを受けてオフする。定電圧回路19のスイッチ素子がオフすると、冷却用ファン70へのファン駆動電流Sfの供給が停止する。
【0058】
赤外光用LED40への光源駆動電流の供給が停止すると共に冷却用ファン70へのファン駆動電流Sfの供給が停止すると、赤外光用LED40が消灯すると同時に冷却用ファン70の回転駆動が停止する。
【0059】
また、例えば、FG信号線L3が地絡、短絡、断線(オープン)した場合にも、上記と同様にファン異常検出回路27からファン異常検出信号Scが制御回路16に送出される。制御回路16はファン異常検出信号Scを受けてオフ信号としての制御信号Sa及び制御信号Sbをそれぞれ定電圧回路19のスイッチ素子及び電流供給回路32のスイッチ素子に送出する。従って、赤外光用LED40が消灯すると同時に冷却用ファン70の回転駆動が停止する。
【0060】
以上に説明したように、上記したファン異常検出回路27による異常検出を行うことにより冷却用ファン70の異常、FG信号線L3の地絡、短絡、断線を確実に検出して赤外光用LED40を消灯すると共に冷却用ファン70の回転駆動を停止することができる。
【0061】
尚、異常検出信号Scをオフ信号として定電圧回路19のスイッチ素子及び電流供給回路32のスイッチ素子に直接入力して赤外光用LED40及び冷却用ファン70を停止させてもよい。
【0062】
また、白色光用LED60−1〜60−Nは上記したように赤色光を消すための機能の他にクリアランスランプとしての機能を有しているので、例えば、赤外光用LED40に異常が生じたときでも、白色光用LED60−1〜60−Nは点灯状態を継続しクリアランスランプとしての機能を発揮し続ける。
【0063】
また、赤外光用LED40、白色光用LED60−1〜60−N、冷却用ファン70のいずれか一つに異常が検出された場合にECU20にも異常信号が出力される。
【0064】
上記した実施の形態は、本発明を好適に実施した形態の一例に過ぎず、本発明は、その主旨を逸脱しない限り、種々変形して実施することが可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用灯具の概略構成を示した断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両用灯具の回路構成を示した図である。
【図3】色消し異常検出回路の構成を示した図である。
【図4】ファン異常検出回路の構成を示した図である。
【符号の説明】
【0066】
1…車両用灯具、18…制御部、28…光源異常検出回路、32…電流供給回路、40…赤外光用LED、60−1〜60−N…白色光用LED、70…冷却用ファン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外光を出射する赤外光用半導体光源と、
白色光を出射する白色光用半導体光源と、
前記赤外光用半導体光源及び前記白色光用半導体光源にそれぞれ光源駆動電流を供給する電流供給回路と、前記白色光用半導体光源の異常を検出し異常検出時に前記赤外光用半導体光源の駆動を停止させる光源異常検出部とを有する制御部とを備える
ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記赤外光用半導体光源を冷却する冷却用ファンを備え、
前記制御部は、前記冷却用ファンを駆動するファン駆動電流を制御し、前記冷却用ファンの異常を検出し異常検出時に前記赤外光用半導体光源の駆動を停止させるファン異常検出部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記ファン異常検出部は、前記冷却用ファンから送出され前記冷却用ファンの回転数と同期したパルス信号を受け、パルス信号の周波数が所定の値以下である場合にファン異常検出信号を送出する
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−254099(P2010−254099A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−105546(P2009−105546)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】