説明

車両用空調ユニット

【課題】脱臭性能の向上を図ることができ、しかも、脱臭フィルタを利用してエアミックス性能の向上を図ることのできる車両用空調ユニットを提供すること。
【解決手段】ユニットケース1の吸入口から各吹出口12〜15へ至る送風通路1aの途中に、エバポレータ3が設けられ、かつ、エバポレータ3の下流に、ヒータコア5およびバイパス通路6が設けられているとともに、エバポレータ3を通過した冷風のヒータコア5への流量とバイパス通路6への流量とを調節するエアミックスドア4が設けられた車両用空調ユニットAUであって、送風通路1aにおいて、エバポレータ3を通過した冷風とヒータコア5を通過した暖風とが合流するエアミックスチャンバ8の下流位置に、通過送風の脱臭を行う脱臭フィルタ2を設置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調ユニットに関し、特に、脱臭フィルタを備えたものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用空調ユニットとして、車室内外から吸い込む空気の脱臭を行う脱臭フィルタを、ユニットケースの吸入口に設けられたインテークユニット内に設置したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−175144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の従来技術では、脱臭フィルタがユニットケースの吸入口に設けられているため、空調ユニットではエバポレータの結露を原因として異臭が発生するおそれがあるが、この異臭を取り除くことができない。
【0004】
本発明は、上述のような従来の問題に着目して成されたもので、脱臭性能の向上を図ることができ、しかも、脱臭フィルタを利用してエアミックス性能の向上を図ることのできる車両用空調ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ユニットケースの吸入口から吹出口へ至る送風通路の途中に、冷却器が設けられ、かつ、この冷却器の下流に、加熱器およびこの加熱器を迂回するバイパス通路が設けられているとともに、前記冷却器を通過した冷風の加熱器への流量とバイパス通路への流量とを調節するエアミックスドアが設けられた車両用空調ユニットであって、前記送風通路において、前記冷却器を通過した冷風と前記加熱器を通過した暖風とが合流する部位の下流位置に、通過送風の脱臭を行う脱臭フィルタが設置されていることを特徴とする車両用空調ユニットとした。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用空調ユニットにおいて、前記脱臭フィルタが、前記送風通路の全通路断面積を遮断して設置されていることを特徴とする車両用空調ユニットとした。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用空調ユニットにおいて、前記脱臭フィルタが、前記冷却器を通過した冷風の流れに正対して配置された第1フィルタと、前記加熱器を通過した暖風の流れに正対して配置された第2フィルタと、を備えていることを特徴とする車両用空調ユニットとした。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、前記脱臭フィルタが、前記ユニットケースに開口されたベント吹出口に向かう冷風の流れを遮って配置された第1フィルタと、前記ユニットケースに開口されたデフロスタ吹出口に向かう暖風の流れを遮って配置された第2フィルタと、を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用空調ユニットとした。
【発明の効果】
【0009】
本発明の車両用空調ユニットでは、脱臭フィルタを、冷風と暖風とが合流する部位の下流位置、すなわち、冷却器および加熱器よりも下流に設置したため、車室内外からの吸気に含まれる臭気のみならず、冷却器で生じる結露に起因した臭気などの空調ユニット内で発生した臭気も脱臭することができ、脱臭フィルタをユニットケースの吸入口に設置したものに比べて脱臭性能を向上させることができる。
【0010】
加えて、脱臭フィルタの通気抵抗により、脱臭フィルタ直前の圧力が上昇され、この部位をエアミックスゾーンとして、冷風と暖風との混合を促進させて吹出送風温度の調節性能を向上させることができる。
【0011】
そして、この吹出送風温度調節性能の向上効果が、脱臭フィルタの通気抵抗を利用して得られ、このような吹出送風温度調節性能の向上を図る手段を別途設けるのと比較して、経済的に優れる。
【0012】
しかも、この脱臭フィルタの通気抵抗により、送風の整流効果が得られ、これにより、ユニットケースの吹出口から車室内へ向かう騒音を低減させることができる。
【0013】
また、脱臭フィルタを、元々送風通路を有したユニットケース内に設置したため、脱臭フィルタを吸入口に設置する場合よりも、レイアウト性に優れるとともに、コンパクト化を図ることが可能となる。
【0014】
さらに、請求項2に記載の発明では、脱臭フィルタを、送風通路の全通路断面積を遮断して設置しているため、送風通路を通る全送風が脱臭フィルタを通過し、高い脱臭性能を得ることができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明では、冷風の流れに正対する第1フィルタにより、冷風に対する通気抵抗をコントロールでき、暖風に正対する第2フィルタにより、暖風の通気抵抗をコントロールできる。
【0016】
これにより、脱臭フィルタの下流の吹出口における冷風と暖風との配風バランスを独立して任意に設定することが可能となり、これにより、吹出口により吹出温度を任意に異ならせることができる。
【0017】
そして、脱臭フィルタの通気抵抗を利用してこの作用効果が得られるため、別途、このような調整を行う部材を設けるのと比較して、経済的である。
【0018】
また、請求項4に記載の発明では、ベント吹出口へ向かう冷風の流量と、デフロスタ吹出口へ向かう暖風の流量とを、第1フィルタと第2フィルタとの通気抵抗の設定に基づいて調節することができ、これに基づいて、ベント吹出口の吹出温度とデフロスタ吹出口の吹出温度との温度差を、任意に設定することが可能となる。
【0019】
そして、脱臭フィルタの通気抵抗を利用してこの作用効果が得られるため、別途、このような調整を行う部材を設けるのと比較して、経済的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
この実施の形態の車両用空調ユニットは、ユニットケース(1)の吸入口から吹出口(12〜15)へ至る送風通路(1a)の途中に、冷却器(3)が設けられ、かつ、この冷却器(3)の下流に、加熱器(5)およびこの加熱器(5)を迂回するバイパス通路(6)が設けられているとともに、前記冷却器(3)を通過した冷風の加熱器(5)への流量とバイパス通路(6)への流量とを調節するエアミックスドア(4)が設けられた車両用空調ユニットであって、前記送風通路(1a)において、前記冷却器(3)を通過した冷風と前記加熱器(5)を通過した暖風とが合流する部位の下流位置に、通過送風の脱臭を行う脱臭フィルタ(2)が設置されていることを特徴とする車両用空調ユニットである。
【実施例1】
【0022】
以下に、図1〜図2に基づいて、この発明の最良の実施の形態の実施例1の空調装置について説明する。
【0023】
図1は実施例1の車両用空調ユニットAUを示す縦断面図であり、図2はこの車両用空調ユニットAUを縦に切断した状態の斜視図である。
【0024】
実施例1の車両用空調ユニットAUは、図1および図2に示すように、ユニットケース1と、脱臭フィルタ2と、エバポレータ(冷却器)3と、エアミックスドア4と、ヒータコア(加熱器)5と、バイパス通路(送風通路)6と、暖風通路7と、エアミックスチャンバ8と、フロントベントドア9と、デフロスタドア10と、フットドア11と、フロントベント吹出口12と、デフロスタ吹出口13と、リアベント吹出口14と、フロントフット吹出口(図示省略)と、リアフット吹出口15と、取入口16を備えている。
【0025】
実施例1の車両用空調ユニットは、ユニットケース1内にエバポレータ3やヒータコア5を立設させたいわゆる縦置き式のものであり、ユニットケース1において、図外のエアインテークユニットから吸い込んだ車室内気および車室外気をユニットケース1内に取り入れる取入口16から各吹出口12〜15に至る送風通路1aの送風上流から下流に向かって順に、エバポレータ3、エアミックスドア4、ヒータコア5、が配置されている。
【0026】
エバポレータ3は、図外の送風機により吸い込まれた内気または外気を冷却する熱交換器であって、冷媒を循環する冷凍サイクルの構成要素の一つである。
【0027】
ヒータコア5は、エバポレータ3の下流位置に配置され、通過する風を暖める熱交換器である。このヒータコア5には、エンジン冷却水が導入され、エンジン冷却水入口とエンジン冷却水出口を有する。
【0028】
エアミックスドア4は、エバポレータ3とヒータコア5との間に配置され、エバポレータ3を通過してさらにヒータコア5を迂回してバイパス通路6を経て導かれる冷風と、ヒータコア5を通過して暖風通路7から導かれる暖風と、のエアミックスチャンバ8における混合割合をドア開度により制御する。
【0029】
なお、実施例1では、エアミックスドア4としてスライド式ドアが採用されており、図1において上方にスライドしてバイパス通路6を完全に塞いだ状態がフルホット状態で、その逆に、下方にスライドしてヒータコア5側を完全に塞いだ状態がフルクール状態である。そして、エアミックスドア4を、フルホット状態とフルクール状態とを含み上下方向にスライドさせてその位置を制御することで、冷風と暖風の混合割合が変更されて、送風の温度が調節される。
【0030】
ユニットケース1には、矢印CW1で示すエバポレータ3を通過した冷風の進行方向のほぼ正面のケース上部に、フロントベント吹出口12が配置されているとともに、このフロントベント吹出口12を開閉するフロントベントドア9が設けられている。
【0031】
なお、図2において、矢印VWがフロントベント吹出口12から吹き出される送風を示しており、この送風は、図外のベントダクトによりインストルメントパネルに開口された送風口に導かれる。
【0032】
また、フロントベント吹出口12の近傍のケース上部であって、図示の断面位置とは異なる位置に、リアベント吹出通路18の配風入口(図示省略)が開口されている。このリアベント吹出通路18は、この配風入口からケース下部に向かって形成されており、このリアベント吹出通路18の下端のリアベント吹出口14には、図外の後部座席に配置されたベントグリルに接続された図示を省略したリアベントダクトが接続される。
【0033】
また、ユニットケース1の縦壁1bに沿って設けられた暖風通路7の、矢印WWで示す暖風の進行方向のほぼ正面のケース上部に、デフロスタ吹出口13が配置されているとともに、このデフロスタ吹出口13を開閉するデフロスタドア10が設けられている。
【0034】
なお、図2において、矢印DWがデフロスタ吹出口12から吹き出される送風を示しており、この送風は、図外のデフロスタダクトによりフロントウインドウの下部に開口された送風口に導かれる。
【0035】
さらに、暖風通路7とリアベント吹出通路18との間に、フット吹出通路19が設けられている。
【0036】
このフット吹出通路19は、フロントベント吹出口12の下方位置に、その配風入口19aが開口され、リアベント吹出通路18と並列に下方へ延在されている。また、配風入口19aには、これを開閉するフットドア11が設けられている。一方、フット吹出通路19の下端部には、図2において矢印RRWで示すリアフット送風が導かれるリアフット吹出口15と、図1の断面位置とは異なる位置に配置されて図2において矢印RRWで示すリアフット送風が導かれるフロントフット吹出口(図示省略)とが設けられている。
【0037】
脱臭フィルタ2は、この冷風と暖風とが合流するエアミックスチャンバ8の直後の下流であって、各吹出口12〜15および配風入口19aよりも下流に、この部位の送風通路1aの全端面積に亘って遮断して設置されている。
【0038】
この脱臭フィルタ2は、多孔性材料や光触媒や繊維性活性炭などを素材として薄板状に形成されており、板厚方向に内部を横断する空気の脱臭を行うもので、第1フィルタ21と第2フィルタ22との2つのフィルタを山形状に繋ぎ合わせて構成されている。
【0039】
第1フィルタ21は、エバポレータ3を通過してフロントベント吹出口12およびリアベント吹出口14へ向かう冷風の流れ(矢印CW1の方向の流れ)を遮って、この冷風の進行方向に正対してフロントベント吹出口12の手前に配置されている。
【0040】
第2フィルタ22は、ヒータコア5を通過してデフロスタ吹出口13に向かう暖風の流れ(矢印WWの方向の流れ)を遮って、この暖風の進行方向に正対してデフロスタ吹出口13の手前に配置されている。
【0041】
両フィルタ21,22の取り付けは、以下のようになっている。すなわち、ユニットケース1において、暖風通路7を形成する縦壁1bの上端部に第1支持枠31が、送風通路1aを横断する方向に延在され、ユニットケース1の上端からエアミックスドア4に向けて垂下された縦壁1bの下端部に一体に形成された第2支持枠32が、送風通路1aを横断する方向に延在され、また、第1支持枠31と第2支持枠32との間に、第3支持枠33が送風通路1aを横断する方向に延在されている。
【0042】
そして、第1フィルタ21が、第1支持枠31と第3支持枠33とに端縁部を支持されて設置され、第2フィルタ22が、第3支持枠33と第2支持枠32とに端縁部を支持されて設置されている。
【0043】
次に、実施例1の作用を説明する。
【0044】
実施例1の車両用空調ユニットAUの作動時には、エバポレータ3を通過した冷風は、矢印CW1に示すようにバイパス通路6を通ってエアミックスチャンバ8へ進むものと、矢印CW2に示すようにヒータコア5に進むものとに分かれ、ヒータコア5に進んだ冷風は、ヒータコア5で加熱されて、暖風となり、縦壁1bに沿って矢印WWの方向へ進む。
【0045】
そして、矢印CW1の方向に進んだ冷風と、矢印WWの方向へ進んだ暖風とが、エアミックスチャンバ8で混合された後、脱臭フィルタ2を通過して脱臭され、各吹出口12〜15のいずれかから図外の車室内へ送風される。
【0046】
なお、このときのエアミックスドア4の開度に基づいて、冷風と暖風との混合割合が調節されることで、この車室内への送風の吹出温度が調節される。
【0047】
ここで、実施例1では、エアミックスチャンバ8の直後に脱臭フィルタ2が設置されているために、その通気抵抗により、一点鎖線で示すエアミックスチャンバ8を含む領域AZ圧力が、脱臭フィルタ2を設置していない場合よりも上昇され、エアミックスゾーンとして冷風と暖風との混合が促進される。
【0048】
以上説明してきたように、実施例1の車両用空調ユニットAUでは、脱臭フィルタ2を、冷風と暖風とが合流するエアミックスチャンバ8の下流位置に設置したため、車室内外からの吸気に含まれる臭気のみならず、エバポレータ3で生じる結露に起因した臭気などのユニットケース1内で発生した臭気も脱臭することができ、脱臭フィルタ2をユニットケース1の吸入口に設置したものに比べて脱臭性能を向上させることができる。
【0049】
しかも、脱臭フィルタ2は、設置部位の送風通路1aの全流路断面積を遮断して設置しているため、送風通路1aを通る全送風が脱臭フィルタを通過し、高い脱臭性能を得ることができる。
【0050】
加えて、脱臭フィルタ2の通気抵抗により、脱臭フィルタ2の直前の領域AZの圧力が上昇され、この領域AZをエアミックスゾーンとして、冷風と暖風との混合を促進させて吹出送風温度の調節性能を向上させることができる。
【0051】
そして、この吹出送風温度調節性能の向上効果が、脱臭フィルタ2の通気抵抗を利用して得られるため、このような通気抵抗を与えるドアなどを別途配置するのと比較して、経済的に優れる。
【0052】
しかも、この脱臭フィルタ2の通気抵抗により、送風の整流効果が得られ、これにより、ユニットケース1の各吹出口12〜15から車室内へ向かう騒音を低減させることができる。
【0053】
また、脱臭フィルタ2を、元々、送風通路1aを有したユニットケース1内に設置したため、脱臭フィルタ2を吸入口に設置する場合よりも、レイアウト性に優れるとともに、コンパクト化を図ることが可能となる。
【0054】
さらに、実施例1の車両用空調ユニットAUでは、脱臭フィルタ2を、第1フィルタ21と第2フィルタ22とで構成し、第1フィルタ21は、バイパス通路6からフロントベント吹出口12およびリアベント吹出口14に向かう冷風の流れを遮り、この冷風の流れに正対させて配置し、第2フィルタ22は、暖風通路7からデフロスタ吹出口13へ向かう暖風の流れを遮り、この暖風の流れに正対させて配置している。
【0055】
このため、第1フィルタ21と第2フィルタ22とで、それぞれ独立して、冷風に対する通気抵抗と暖風に対する通気抵抗を調節し、かつ、エアミックスチャンバ8における混合割合と、フロントベント吹出口12およびリアベント吹出口14に向かう冷風の割合と、デフロスタ吹出口13に向かう暖風の割合と、をそれぞれ調節することが可能となる。
【0056】
これにより、各フィルタ21,22の通気抵抗特性に基づいて、フロントベント吹出口12およびリアベント吹出口14の吹出温度と、デフロスタ吹出口13の吹出温度と、の差の設定が可能となり、別途、この調整を行う部材を設けるのと比較して、経済的である。
【0057】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1について詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および実施例1に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0058】
例えば、実施例1では、脱臭フィルタ2を、第1フィルタ21と第2フィルタ22とにより、側方から見て山形に配置した例を示したが、これに限定されない。すなわち、脱臭フィルタは、1つのフィルタで形成してもよいし、3以上の複数のフィルタで形成してもよい。また、脱臭フィルタは、幅方向で分割してもよい。あるいは、脱臭フィルタを、側方視で曲面を有する形状としてもよい。
【0059】
また、実施例1では、脱臭フィルタ2は、送風通路1aの設置部位においてその全通路断面積に亘って遮断して設置した例を示したが、これに限定されず、送風の一部が脱臭フィルタ2を通過しない隙間を有していてもよい。
【0060】
また、実施例1では、車両用空調ユニットとして、エバポレータ3およびヒータコア5を縦置きしたタイプのものを示したが、これに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の最良の実施の形態の実施例1の車両用空調ユニットAUを示す縦断面図である。
【図2】実施例1の車両用空調ユニットAUの縦に切断した状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
1 ユニットケース
1a 送風通路
2 脱臭フィルタ
3 エバポレータ(冷却器)
4 エアミックスドア
5 ヒータコア(加熱器)
6 バイパス通路
8 エアミックスチャンバ
12 フロントベント吹出口
13 デフロスタ吹出口
14 リアベント吹出口
15 リアフット吹出口
16 取入口
21 第1フィルタ
22 第2フィルタ
AU 実施例1の車両用空調ユニット
AZ 領域(エアミックスゾーン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニットケースの吸入口から吹出口へ至る送風通路の途中に、冷却器が設けられ、かつ、この冷却器の下流に、加熱器およびこの加熱器を迂回するバイパス通路が設けられているとともに、前記冷却器を通過した冷風の加熱器への流量とバイパス通路への流量とを調節するエアミックスドアが設けられた車両用空調ユニットであって、
前記送風通路において、前記冷却器を通過した冷風と前記加熱器を通過した暖風とが合流する部位の下流位置に、通過送風の脱臭を行う脱臭フィルタが設置されていることを特徴とする車両用空調ユニット。
【請求項2】
前記脱臭フィルタが、前記送風通路の全通路断面積を遮断して設置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調ユニット。
【請求項3】
前記脱臭フィルタが、前記冷風の流れに正対して配置された第1フィルタと、前記暖風の流れに正対して配置された第2フィルタと、を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調ユニット。
【請求項4】
前記脱臭フィルタが、前記ユニットケースに開口されたベント吹出口に向かう冷風の流れを遮って配置された第1フィルタと、前記ユニットケースに開口されたデフロスタ吹出口に向かう暖風の流れを遮って配置された第2フィルタと、を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用空調ユニット。

【図1】
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【図2】
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