説明

車両用表示装置

【課題】
車両利用者の希望する速度に対する実際の走行速度を対比し、感覚的或いは視覚的に実際の走行速度を把握できる車両用表示装置を提供する。
【解決手段】
少なくとも車両情報をアナログ計器画像として指針と指標とによって表示する機能を備えると共に、各種車両情報を表示する表示部109と、表示部109を駆動制御する描画LSI101eと、前記車両情報に基づく各種演算結果を描画LSI101eに送出可能なCPU101aとを備えた車両用表示装置であって、描画LSI101eは、前記アナログ計器画像の前記指標において、所定値以下を示す第1の表示画像1と、前記所定値より大きい値を示し、第1の表示画像1と異なる表示形態の第2の表示画像2とを表示部109に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載して各種車両情報を表示する車両用表示装置に関して、車両利用者の希望する速度に対する実際の走行速度を対比し、感覚的或いは視覚的に実際の走行速度を把握できる方法として好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、本分野に属する発明として、被測定対象の状態を表示する複数の表示部を順次表示させる表示装置に関するものが知られている。例えば、特許文献1に開示されており、車両の状態を表示する第一の表示部と、前記第一の表示部とは異なる個所に設けられる第二の表示部と、被測定対象から発せられる前記車両の状態に応じた状態信号に基づいて計測データを算出し、この計測データと任意に設定される複数の設定値とをそれぞれ比較し、この比較結果に応じて前記第一の表示部及び前記第二の表示部に警告表示を順次表示させる制御手段と、を備える表示装置である。
【0003】
また、この表示装置の前記制御手段は、前記計測データが第一の設定値以上もしくは前記第一の設定値よりも大きな値である場合に、前記第一の表示部に第一の警告表示を表示させるとともに、前記計測データが第二の設定値以上もしくは前記第二の設定値よりも大きな値である場合に、前記第二の表示部に前記第一の表示部とは異なる表示形態である第二の警告表示を表示させる、または、前記計測データが第三の設定値以下もしくは前記第三の設定値よりも小さい値の場合に、前記第一の表示部に第三の警告表示を表示させるとともに、前記計測データが第四の設定値以下もしくは前記第四の設定値よりも小さい値である場合に、前記第二の表示部に前記第一の表示部とは異なる表示形態である第四の警告表示を表示させてなるものである。これにより、重要性,緊急性の高い表示を明確に認識することが可能であり、また、商品性,デザイン性の高い表示装置を提供することができる。
【0004】
また、定速走行の希望速度や最高速度などの目標速度の設定操作を行えるものが知られている。例えば、特許文献2に開示されており、タッチパネルが形成された表示部へ速度メータを表示する速度メータ計表示手段と、前記表示部に表示されている速度メータへのタッチ操作に基づいて、選択された速度を検出する選択速度検出手段と、該選択速度検出手段により検出された選択速度を目標速度に設定する設定手段とを備えてなり、上記速度設定システムによれば、速度メータへのタッチ操作に基づいて、選択された速度が検出され、検出された選択速度が目標速度に設定される。
【0005】
例えば、車両利用者により速度メータの示す「80km/h」の位置がタッチされると、車両利用者により選択された速度として「80km/h」が検出され、検出された「80km/h」が目標速度として設定されるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−191772号公報
【特許文献2】特開2007−302082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら上記特許文献1においては、任意に設定される設定値と現在の数値との関連を感覚的かつ視覚的に瞬時に判別することは困難であり、設定値を設定した車両利用者が、個々に意識して記憶しておく必要があるだけでなく、車両利用者が変わった場合には、そもそも現在設定されている設定値が幾らで、現在の運転状態との差異がどの程度であるか、を把握することができない、という問題がある。
【0008】
また上記特許文献2によれば、予め設定された各種目標速度は速度メータに表示されているものの、速度メータはアナログ表示、一方で各種目標速度はデジタル表示など、互いに異なる表示形態となった場合には、車両走行途中に、当該表示形態から各種目標設定速度に対する現在の速度を瞬読することは困難である。更に、前記各種目標設定速度と現在の速度との差分を、車両運転業務の傍らで暗算することは、注意力の低下や安全運転への妨げとなり、好ましくない。
【0009】
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、車両利用者の希望する速度に対する実際の走行速度を対比し、感覚的或いは視覚的に実際の走行速度を把握できる方法として大きな改善効果が見込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の車両用表示装置は、少なくとも車両情報をアナログ計器画像として指針と指標とによって表示する機能を備えると共に、各種車両情報を表示する表示手段と、前記表示手段を駆動制御する表示制御手段と、前記車両情報に基づく各種演算結果を前記表示制御手段に送出可能な演算手段とを備えた車両用表示装置であって、前記表示制御手段は、前記アナログ計器画像の前記指標において、所定値以下を示す第1の表示画像と、前記所定値より大きい値を示し、前記第1の表示画像と異なる表示形態の第2の表示画像とを前記表示手段に表示させることを特徴とする。これにより、車両利用者が設定した所定値を上限とした領域のみが強調表示されているために、前記所定値に対する、現在の運転状況を瞬時に把握することが可能となる。
【0011】
また、前記表示制御手段は、前記演算手段による演算結果に基づいて、前記アナログ計器画像の指針の指示値が前記所定値を上回る指示値である場合に、前記所定値から前記指針の指示値までの範囲を前記第1の表示画像とは異なる色の第3の表示画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする。これにより、前記所定値を超越した速度で車両が走行していることを、視覚的或いは感性的に訴えかけることができ、希望速度を超過した状態であることを瞬時に把握できる。
【0012】
また、前記表示制御手段は、前記第1,2の表示画像における共通の背景画像を前記表示手段に表示させ、前記第1の表示画像と前記背景画像とのコントラストを、前記第2の表示画像と前記背景画像とのコントラストよりも高くすることにより前記第1,2の表示画像との表示形態を異ならせて、かつ前記第1の表示画像を前記第2の表示画像よりも強調して表示させることを特徴とする。これにより、前記強調表示を表示手段に送出するデータ信号の組み合わせのみで第1,第2の表示画像の境界を視認できる。
【0013】
また、前記表示制御手段は、前記第1,2の表示画像における共通の表示色からなる背景画像を前記表示手段に表示させ、前記第1の表示画像と前記背景画像との彩度の差を、前記第2の表示画像と前記背景画像との彩度の差よりも大きくすることにより前記第1,2の表示画像との表示形態を異ならせて、かつ前記第1の表示画像を前記第2の表示画像よりも強調して表示させることを特徴とする。これにより、前記第1の表示画像を、色の選択によって、容易に強調表示でき、上述の如く、表示手段に送出するデータ信号の組み合わせのみで前記第2の表示画像との境界を視認できる。
【0014】
また、前記表示制御手段は、前記演算手段による演算結果に基づいて、前記アナログ計器画像の指針の指示値が前記所定値を上回る指示値である場合に、前記所定値から前記指針の指示値までの範囲において前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像とは異なる加飾表示画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする。これにより、前記所定値を超越した速度で車両が走行していることを、瞬時に把握でき、安全運転に資することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、車両に搭載して各種車両情報を表示する車両用表示装置に関して、ドライバーの希望する速度に対する実際の走行速度を対比し、感覚的或いは視覚的に実際の走行速度を把握でき、好適である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態における電気的な構成を示す図。
【図2】同上実施の形態における処理フローを示す図。
【図3】同上実施の形態における車両用計器の表示例を示す図。
【図4】同上実施の形態における車両用計器の表示例を示す図。
【図5】同上実施の形態における車両用計器の通常の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明が適用された実施の形態について添付図面を用いて説明する。
【0018】
図1は、本発明の車両用表示装置にて表示される画面を表示するための実施の形態を示すブロック図である。ROM101bは、描画ソフトウェアのプログラム及び描画ソフトウェアが状態情報又は補助情報を表す画像を生成するために用いる図形データ及びフォントデータを記憶する。RAM101cは、CPU(演算手段)101aがソフトウェア処理の実行に用いるデータを一時的に記憶する。
【0019】
入出力部101dは、車両内に設けられた操作スイッチ400の操作によって設定される希望速度指示信号を入力する。描画LSI(表示制御手段)101eは、CPU101aから描画データを受け取ると共に、受け取ったデータに基づいて画像をグラフィックメモリ101f上に展開する。その後、描画LSI101eは、展開した画像を、CPU101aに指定された位置に合成すると共に、展開した画像が合成された合成画像を表示部(表示手段)109へ出力する。
【0020】
表示部109は、TFT(Thin Film Transistor)型のLCD(Liquid Crystal Display)109aと、LCD109aの背後に設置されたバックライトモジュール109bとを備え、描画LSI101eによって出力された合成画像をLCD109aとバックライトモジュール109bとを用いて表示する。
【0021】
なお、ECU200は、車速センサー210、車両出力検出ユニット220、水温センサー230、燃料残量センサー240、及びギアポジション検出部250に接続し、それぞれのセンサー及び検出部が検出した車速、車両出力、水温、燃料の残量、及びギアポジションを表すアナログ信号を取得する。その後、ECU200は、A/D(Analog/Digital)変換器を用いて、アナログ信号をデジタルデータに変換した後に、変換したデータを車両情報として、例えば、CAN(Controller Area Network)通信によって表示装置100へ送信する。また、ECU200はたとえば、暗視カメラであるナイトビューカメラ260に接続し、ナイトビューカメラ260が撮影した暗視画像(所謂、ナイトビュー)を表すデータを表示装置100へ送信することもできる。
【0022】
操作スイッチ400は、押しボタン・ツマミによって構成されており、例えば、設定モード中に、こうした入力手段の押下回数に基づいて希望速度が40、60、80、100km/hと、希望速度なしと5通りに設定できる。この希望速度は、運転の目安とすることができる。
【0023】
なお、操作スイッチ400は、押しボタン・ツマミによる例を示したがこれに限るものではなく、例えばテンキー入力や、トグルスイッチ、音声認識など、車両利用者の意思を伝達できるインターフェイスと置き換えることができ、種々の構成が考えられる。また、ナビゲーションシステムや、車外を撮影するカメラからの画像情報、特に道路標識に基づいて、車両が走行する道路における、道路情報(高速道路や一般道路、制限速度など)に基づいて、希望速度を自動的に再設定(更新)させることもできる。
【0024】
次に、図1に示したハードウェアを用いて表示装置100が実行するソフトウェア処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。車両のエンジン始動によって、車両用表示装置に駆動信号が供給されると、表示制御処理を開始し、これにより、ROM101bより各種の設定信号などが読み出される(ステップS101)。
【0025】
この状態で、車両利用者の操作によって、希望する走行速度(以下、希望速度と云う)が設定されているか否かを判定(ステップS102)し、設定されている場合には、LCD109aの表示画面に、図3に示した如く、第1の表示画像2と第2の表示画像3とが表示される(ステップS103)。なお、表示画面には、アナログ計器画像として車両情報に応じて回動するように表示変化する指針画像3と、この指針画像3の指示対象となる目盛りや数値からなる指標となる第1,第2の表示画像1,2とによって、車両利用者が計測値を対比判読して識別できるよう表示制御される。
【0026】
また、第1,第2の表示画像1,2は、ステップS102の判定における設定された指標値を境界にして、表示区分され、第1の表示画像1と背景画像4とのコントラストを、第2の表示画像2と背景画像4とのコントラストよりも高くすることにより、第1,2の表示画像1,2との表示形態を異ならせて、かつ第1の表示画像1を第2の表示画像2よりも強調して表示させることができる。
【0027】
この場合、リング1aと目盛り1bと指標部(数値)1cとからなる第1の表示画像1を黒色、同様にリング2aと目盛り2bと指標部(数値)1cからなる第2の表示画像2を灰色(図3中、点線等で示す)、背景画像4を白色にて表示させることによって、第1の表示画像1が第2の表示画像2よりも視認し易くなり、車両利用者にとって強調表示となる。また、第1の表示画像1における指標部(数値)1cの表示サイズを第2の表示画像2の指標部2cよりも大きく表示することによって、更なる強調表現としている。
【0028】
また、表示装置100は、車両が走行を開始すると、実際の車両走行速度(以下、車両速度と云う)と希望速度(例えば、60km/h)とを、比較演算する(ステップS104)。比較演算の結果、車両速度が希望速度を上回っていないと判断した場合は、ステップS103における表示形態、即ち、車両情報(計測値)に基づく指針画像3とともに、第1の表示画像1と第2の表示画像2とが表示され続ける。
【0029】
ステップS104の比較演算によって、もし、車両速度が希望速度を上回っていると判断した場合には、図4に示すように、頂点を、希望速度に相当する目盛り部分から現在指針画像が指示している車両速度に相当する目盛り部分までと、指針基部(指針回転軸付近)画像とで構成された略扇状の領域を加飾表示する(ステップS105)。
【0030】
上述の加飾表示は、背景画像4に重なる様にして、希望速度から指針画像3の指示値までの範囲を、第1の表示画像1の表示色(例えば、黒色)と、指針画像3の表示色(例えば、緑色)や背景画像4の表示色と、異なる色(例えば、赤色などの暖色)の第3の表示画像(加飾表示画像)5として、LCD109aの表示画面に表示させ、車両速度が希望速度を上回っている間だけ継続表示される。従って、第1の表示画像1と第3の表示画像5との境界によって、引き続き希望速度を判読できるだけでなく、指針画像3の回転軸付近を中心とする扇状の第3の表示画像5によって加飾する面積を確保できるため、この面積の大きさによっても希望速度を超過した速度差を視認し易くできる。
【0031】
なお、この場合、加飾表示としてリング2aに沿って帯状の加飾部(加飾表示画像)6を表示しており、この加飾部6を点滅表示するなどして、車両利用者への更なる注意喚起を行うことができる。また、第3の表示画像5に重なる第2の表示画像2は、第3の表示画像5の表示色に対してコントラストの高い表示色や所定の模様(テクスチャ画像)が選択されて表示するようにしてもよいし、指標部2cの表示サイズを第1の表示画像1の指標部1cと同じサイズにしてもよい。
【0032】
また、ステップS102の判定によって、希望速度が設定されていない場合には、図5に示すような、指針画像3と指標画像7とからなる通常のアナログ計器画像を表示するように制御している(ステップS106)。指標画像7は、この場合、第1の表示画像1と同様の表示色が選択される。
【0033】
また、エンジン停止する場合には、希望速度を設定解除してから表示制御を終了することもできるし、希望速度の設定を行ったまま表示制御処理を終了させると共に設定状態を不揮発性の記憶手段に保存し、次回の表示装置100の始動時に、前記設定を読み出して、前回始動時の設定内容が引き続いて再現されるようにしても良い。
【0034】
本発明によれば、これらの処理を繰り返すことによって、車両利用者の希望する速度に対する実際の走行速度を対比し、感覚的或いは視覚的に実際の走行速度を把握できる車両用表示装置を提供することができる。
【0035】
かかる車両用表示装置は、少なくとも車両情報をアナログ計器画像として指針と指標とによって表示する機能を備えると共に、各種車両情報を表示する表示部109と、表示部109を駆動制御する描画LSI101eと、前記車両情報に基づく各種演算結果を描画LSI101eに送出可能なCPU101aとを備えた車両用表示装置であって、描画LSI101eは、前記アナログ計器画像の前記指標において、所定値以下を示す第1の表示画像1と、前記所定値より大きい値を示し、第1の表示画像1と異なる表示形態の第2の表示画像2とを表示部109に表示させることを特徴とする。これにより、車両利用者が設定した所定値を上限とした領域のみが強調表示されているために、前記所定値に対する、現在の運転状況を瞬時に把握することが可能となる。
【0036】
また、描画LSI101eは、CPU101aによる演算結果に基づいて、前記アナログ計器画像の指針の指示値が前記所定値を上回る指示値である場合に、前記所定値から前記指針の指示値までの範囲を第1の表示画像1とは異なる色の第3の表示画像5を表示部109に表示させることを特徴とする。これにより、前記所定値を超過した速度で車両が走行していることを、視覚的或いは感性的に訴えかけることができ、希望速度を超過した状態であることを瞬時に把握できる。
【0037】
また、描画LSI101eは、第1,2の表示画像1,2における共通の背景画像4を表示部109に表示させ、第1の表示画像1と背景画像4とのコントラストを、第2の表示画像2と背景画像4とのコントラストよりも高くすることにより第1,2の表示画像1,2との表示形態を異ならせて、かつ第1の表示画像1を第2の表示画像2よりも強調して表示させることを特徴とする。これにより、前記強調表示を表示部109に送出するデータ信号の組み合わせのみで第1,第2の表示画像1,2の境界を視認できる。
【0038】
また、描画LSI101eは、CPU101aによる演算結果に基づいて、前記アナログ計器画像の指針の指示値が前記所定値を上回る指示値である場合に、前記所定値から前記指針の指示値までの範囲において、第1の表示画像1及び第2の表示画像2とは異なる加飾表示画像5,6を表示部109に表示させることを特徴とする。これにより、前記所定値を超過した速度で車両が走行していることを、瞬時に把握でき、安全運転に資することが可能となる。
【0039】
なお、本発明を上述した実施の形態の構成にて例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の構成においても、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良、並びに設計の変更が可能なことは勿論である。例えば、加飾表示画像を、アナログ式の表示画像内部に表示する例を説明したがこれに限るものではない。
【0040】
また、描画LSI109eは、第1,2の表示画像1,2における共通の表示色からなる背景画像4を表示部109に表示させ、第1の表示画像1と背景画像4との彩度の差を、第2の表示画像2と背景画像4との彩度の差よりも大きくすることにより第1,2の表示画像1,2との表示形態を異ならせて、かつ第1の表示画像1を第2の表示画像2よりも強調して表示させることもできる。これにより、第1の表示画像1を、色の選択によって、容易に強調表示でき、上述の如く、表示部109に送出するデータ信号の組み合わせのみで第2の表示画像2との境界を視認できる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、車両に搭載して各種車両情報を表示する車両用表示装置に関して、例えば、自動車やオートバイ、あるいは農業機械や建設機械を備えた移動体に搭載される計器の照明装置として適用でき、特に、移動速度に関する表示において好適である。
【符号の説明】
【0042】
1 第1の表示画像
2 第2の表示画像
3 指針画像
4 背景画像
5 第3の表示画像(加飾表示画像)
6 加飾部(加飾表示画像)
101a CPU(演算手段)
101e 描画LSI(表示制御手段)
109 表示部(表示手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも車両情報をアナログ計器画像として指針と指標とによって表示する機能を備えると共に、
各種車両情報を表示する表示手段と、
前記表示手段を駆動制御する表示制御手段と、
前記車両情報に基づく各種演算結果を前記表示制御手段に送出可能な演算手段とを備えた車両用表示装置であって、
前記表示制御手段は、前記アナログ計器画像の前記指標において、所定値以下を示す第1の表示画像と、
前記所定値より大きい値を示し、前記第1の表示画像と異なる表示形態の第2の表示画像とを前記表示手段に表示させることを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記演算手段による演算結果に基づいて、
前記アナログ計器画像の指針の指示値が前記所定値を上回る指示値である場合に、
前記所定値から前記指針の指示値までの範囲を
前記第1の表示画像とは異なる色の第3の表示画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記第1,2の表示画像における共通の背景画像を前記表示手段に表示させ、
前記第1の表示画像と前記背景画像とのコントラストを、
前記第2の表示画像と前記背景画像とのコントラストよりも高くすることにより
前記第1,2の表示画像との表示形態を異ならせて、かつ前記第1の表示画像を前記第2の表示画像よりも強調して表示させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記第1,2の表示画像における共通の表示色からなる背景画像を前記表示手段に表示させ、
前記第1の表示画像と前記背景画像との彩度の差を、
前記第2の表示画像と前記背景画像との彩度の差よりも大きくすることにより
前記第1,2の表示画像との表示形態を異ならせて、かつ前記第1の表示画像を前記第2の表示画像よりも強調して表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両用表示装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記演算手段による演算結果に基づいて、
前記アナログ計器画像の指針の指示値が前記所定値を上回る指示値である場合に、
前記所定値から前記指針の指示値までの範囲において、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像とは異なる加飾表示画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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