説明

車両用足元照明装置

【課題】ドアの開放状態に起因した不具合を解消することができる車両用足元照明を提供する。
【解決手段】全閉スイッチ101からの入力を検出し(S1)、フロントドア12が開放されドア開信号が入力されると(S2)、足元照明22の第1光源46を点灯して乗降口11の近傍位置152を照らす(S3)。次に、半開スイッチ134からの入力によって半開位置であるかを判断し(S4)、フロントドアが半開位置まで開放された際には、足元照明22の第2光源51を点灯して乗降口11の近傍位置152を照らす(S5)。そして、開放スイッチ102からの入力によってフロントドアが全開近くまで開放されたと判断した際には(S6)、足元照明22の第3光源56を点灯して乗降口11の近傍位置152を照らす(S7)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に乗降する際に足元を照らす車両用足元照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両には、乗降時に足元を照らす足元照明装置が設けられている。
【0003】
すなわち、車両の乗降口には、ドアが設けられおり、該ドアは、前縁部がドアヒンジを介して車体に支持されている。前記ドアの内側面には、足元照明が設けられており、当該足元照明を点灯してドアを開放することで、乗降口外側の足元を照らせるように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような車両用足元照明装置にあっては、ドアの開放角度を大きくするに従って、足元照明が乗降口から離れていってしまう。
【0005】
これにより、ドアを大きく開放して乗降する際には、前記足元照明で足元を照らすことができなくなるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、ドアの開放状態に起因した不具合を解消することができる車両用足元照明を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために本発明の請求項1の車両用足元照明装置にあっては、乗降口を開閉するドアに、足元を照らす為の足元照明が設けられた車両用足元照明装置において、前記足元照明に複数の光源を設け、前記ドアの開放角度に応じて、いずれかの光源が前記乗降口の近傍を照らすように前記各光源の照射方向を異なる方向に設定した。
【0008】
すなわち、前記ドアを開放する際には、ドアの開放角度が大きくなるに従って、前記ドアが乗降口から遠ざかる。
【0009】
このとき、前記ドアに設けられた前記足元照明には、複数の光源が設けられており、前記各光源の照射方向は、異なる方向に設定されている。これにより、前記ドアの開放角度に応じて、いずれかの光源で前記乗降口の近傍を照らすことができる。
【0010】
このため、広い駐車スペースでドアを大きく開放した場合であっても、前記足元照明に設けられたいずれかの光源で前記乗降口の近傍を照らすことができる。一方、狭い駐車スペースでドアを小さく開放する場合でも、前記足元照明に設けられたいずれかの光源で前記乗降口の近傍を照らすことができる。
【0011】
また、請求項2の車両用足元照明装置においては、前記各光源のそれぞれにリフレクタを設け、前記各光源の照射方向を対応するリフレクタによって設定した。
【0012】
すなわち、前記各光源には、それぞれにリフレクタが設けられており、各リフレクタの形状や向き等によって、前記各光源の照射方向や、その照射範囲を各々設定することができる。
【0013】
さらに、請求項3の車両用足元照明装置では、前記ドアの開放角度に応じて前記各光源の点灯状態を制御する。
【0014】
これにより、前記ドアの開放角度に応じて、前記乗降口の近傍を照らす光源のみを点灯したり、前記乗降口より車室外側を照らす光源のみを点灯したりすることができる。
【0015】
加えて、請求項4の車両用足元照明装置にあっては、前記足元照明に、前記ドアの開放状態を発光して表示する発光部を設けた。
【0016】
すなわち、前記ドアを開放した際には、前記足元照明の発光部が発光することにより、当該ドアが開放状態であることが示される。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明の請求項1の車両用足元照明装置にあっては、ドアの開放角度に応じて、該ドアの足元照明に設けられたいずれかの光源で乗降口の近傍を照らすことができる。
【0018】
このため、ドアの足元照明が単一の光源で形成される構成上、当該ドアの開放角度が大きくなるに従って、前記足元照明で照らせる照射範囲が乗降口から遠ざかってしまう従来と比較して、例えば広い駐車スペースでドアを大きく開放した場合であっても、前記足元照明のいずれかの光源で前記乗降口の近傍を照らすことができる。一方、狭い駐車スペースでドアを小さく開放した場合であっても、前記足元照明のいずれかの光源で前記乗降口の近傍を照らすことができる。
【0019】
したがって、前記ドアの開放状態に起因した不具合を解消することができ、ドアの開放角度に関わらず、足元を常に明るくすることができる。これにより、利便性が向上する。
【0020】
また、請求項2の車両用足元照明装置においては、前記各光源のそれぞれにリフレクタが設けることによって、各リフレクタの形状や向き等を各々設定することができる。
【0021】
これにより、前記各光源の照射方向や、その照射範囲を個別に設定することができる。
【0022】
さらに、請求項3の車両用足元照明装置では、前記ドアの開放角度に応じて、前記乗降口の近傍を照らす光源のみを点灯したり、前記乗降口より車室外側を照らす光源だけを点灯したりすることができる。
【0023】
これにより、乗降時での前記足元の明るさを確保しつつ、消費電力を抑えることができる。
【0024】
加えて、請求項4の車両用足元照明装置にあっては、前記ドアを開放した際に前記足元照明の発光部を発光することによって、当該ドアが開放状態であることを示すことができる。
【0025】
これにより、車両前方側に回動中心が設定されたドアにあっては、当該ドアが開放されていることを、後方車両などに示すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(第1の実施の形態)
【0027】
以下、本発明の第1の実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる車両用足元照明装置1が設置された車両2を示す図であり、その車体3の右側面を車室内側から見た状態が示されている。
【0028】
前記車両2の運転席の右側部には、当該車両2に乗降する為の乗降口11が設けられており、該乗降口11は、フロントドア12によって開閉されるように構成されている。該フロントドア12のフレーム13は、車両前方FR側の前縁部がドアヒンジ14を介して車体3に支持されており、該ドアヒンジ14を中心に回動できるように構成されている。
【0029】
前記フロントドア12の内側には、ドアトリム21が設けられており、該ドアトリム21によって当該フロントドア12の内側面が形成されている。このドアトリム21の後縁寄りの下側、すなわち当該フロントドア12の自由端部側には、足元照明22が設けられており、前記乗降口11から乗り降りする際に足元を照らせるように構成されている。
【0030】
前記足元照明22は、図2にも示すように、横長の長方形状に形成されており、その表面は、透明性を有した保護板31で構成されている。該保護板31の周縁部には、危険警告色である赤色の発光部32が形成されており、該発光部32は、内側に設けられた電球によって発光するように構成されている。これにより、前記足元照明22には、前記フロントドア12を開放した際に、前記発光部32が赤色に発光することで、その開放状態を後続車などに示せるように構成されている。
【0031】
前記足元照明22の前記保護板31の内側には、第1照明41と第2照明42と第3照明43とが左縁側から順に設けられている。前記第1照明41は、電球からなる第1光源46を備えており、該第1光源46は、図2及び図3に示すように、その後方部分が第1リフレクタ47で覆われている。
【0032】
また、前記第2照明42も、電球からなる第2光源51を備えており、該第2光源51も、その後方部分が第2リフレクタ52で覆われている。さらに、前記第3照明43も、電球からなる第3光源56を備えており、該第3光源56も、その後方部分が第3リフレクタ57で覆われている。
【0033】
前記各リフレクタ47,52,57は、お椀形状に形成されており、その中央部に配置された前記各光源46,51,56からの光を、その開方向方へ反射できるように構成されている。各リフレクタ47,52,57は、それぞれ異なる形状に形成されているとともに、その開口方向も異なる方向へ向けられた状態で固定されており、前記各リフレクタ47,52,57を備えた前記各光源46,51,56から照射される光の照射方向は、それぞれ異なる方向に設定されている。これにより、当該足元照明22は、前記フロントドア12の開放角度に応じて、いずれかの光源46,51,56からの光が前記乗降口11の近傍を照らすように構成されている。
【0034】
すなわち、前記第1照明41の前記第1リフレクタ47は、その開口方向が当該足元照明22の正面下向きとなるように固定されており、前記第1光源46から照射される光の第1照射方向61が、当該足元照明22の前方下側となるように設定されている。これにより、図4に示したように、当該第1照明41で照らされる第1照明領域62は、当該足元照明22の正面下部となるように構成されている。
【0035】
また、前記第2照明42の前記第2リフレクタ52は、図2及び図3に示したように、その開口方向が前記ドアヒンジ14寄りであって下向きとなるように固定されており、前記第2光源51から照射される光の第2照射方向71が、前記第1照射方向61より前記ドアヒンジ14寄りとなるように設定されている。これにより、図4に示したように、当該第2照明42で照らされる第2照明領域72は、前記第1照明領域62より前記ドアヒンジ14寄りとなるように構成されている。
【0036】
さらに、前記第3照明43の前記第3リフレクタ57は、図2及び図3に示したように、その開口方向が前記第2リフレクタ52よりさらに前記ドアヒンジ14寄りであって下向きとなるように固定されており、前記第3光源56から照射される光の第3照射方向81が、前記第2照射方向71より前記ドアヒンジ14寄りとなるように設定されている。これにより、図4に示したように、当該第3照明43で照らされる第3照明領域82は、前記第2照明領域72より前記ドアヒンジ14寄りとなるように構成されている。
【0037】
この第3リフレクタ57は、その断面のR形状が前記第2リフレクタ52のR形状より大きく設定されており、該第2リフレクタ52は、その断面のR形状が前記第1リフレクタ47のR形状より大きく設定されている。これにより、図4に示したように、前記第3照射領域82は、前記第2照射領域72より広くなるように構成されており、該第2照射領域72は、前記第1照射領域62より広くなるように構成されている。
【0038】
そして、前記各照明41〜43の各光源46,51,56は、図5に示すように、制御部91に接続されており、該制御部91からの信号に応じて、点灯及び消灯するように構成されている。
【0039】
一方、前記車両2には、前記フロントドア12の全閉状態を検出する全閉スイッチ101が設けられており、該全閉スイッチ101は、前記制御部91に接続されている。また、前記車両2には、前記フロントドア12が全開近くまで開放された状態を検出する開放スイッチ102が設けられており、該開放スイッチ102も、前記制御部91に接続されている。
【0040】
また、前記車両2には、図6に示すように、前記フロントドア12が中間位置まで開放されたことを検出する半開センサ111が設けられており、該半開センサ111は、前記フロントドア12の前記半開を検出して前記制御部91に出力するように構成されている。
【0041】
すなわち、前記車体3には、チェックリンク取付ブラケット121を介して、チェックリンク122の基端部が支持されており、該チェックリンク122は、前記フロントドア12に設けられたスイッチ取付ブラケット123を挿通するように構成されている。このチェックリンク122の自由端部には、チェックリンクストッパ124が設けられており、該チェックリンクストッパ124が前記スイッチ取付ブラケット123に当接し、当該スイッチ取付ブラケット123からの前記チェックリンク122の延出量を規制することで、ドア開度を制限できるように構成されている。
【0042】
前記チェックリンクストッパ124からは、スイッチガイド131が延出しており、該スイッチガイド131の先端には、折曲部132が形成されている。この折曲部132は、前記スイッチ取付ブラケット123の支持片133に取り付けられた半開スイッチ134の操作部135に当接した際に当該操作部135を乗り上げてオフ操作するように構成されている。
【0043】
これにより、図6の(a)に示したように、前記フロントドア12が前記乗降口11を閉鎖した全閉位置141では、前記スイッチガイド131が前記半開スイッチ134の前記操作部135を押圧した状態となり、前記半開スイッチ134がオフする一方、図6の(b)に示したように、前記フロントドア12が前記乗降口11を半開にした半開位置142では、前記スイッチガイド131が前記半開スイッチ134の前記操作部135から離れ始めることによって前記半開スイッチ134がオンするとともに、図6の(c)に示すように、前記フロントドア12が前記乗降口11を全開にした全開位置143まで前記半開スイッチ134のオン状態を継続するように構成されている。
【0044】
これにより、前記制御部91は、前記全閉スイッチ101と前記開放スイッチ102と前記半開スイッチ134とからの各信号を入力することで、前記フロントドア12の全閉状態と、半開状態と、全開近くまで開放された状態とを検出できるように構成されている。
【0045】
前記制御部91は、ROM及びRAMを内蔵したマイコンを中心に構成されており、該マイコンが前記ROMに記憶されたプログラムに従って動作することで、前記足元照明22の前記各光源46,51,56の点灯状態を、前記フロントドア12の開放角度に応じて制御するように構成されている。
【0046】
以上の構成にかかる本実施の形態の動作を、図7に示したフローチャートに従って説明する。
【0047】
すなわち、車両停車時において、前記制御部91は、前記全閉スイッチ101からの入力を検出して(S1)、前記フロントドア12が前記乗降口11を閉鎖した全閉位置141にあるか否かを判断する(S2)。このとき、前記フロントドア12が開放され前記全閉スイッチ101がオフ作動するとドア開信号が入力されるので、前記足元照明22における第1照明41の第1光源46を通電して、該第1光源46を構成するランプを点灯する(S3)。
【0048】
これにより、図4に示したように、前記フロントドア12を開放した時点から第1開放角度151まで回動する間は、前記フロントドア12と前記乗降口11との間に形成された前記乗降口11の近傍位置152を、前記第1照明41の前記第1光源46によって照らすことができる。
【0049】
次に、前記制御部91は、前記半開スイッチ134からの入力を検出することで前記フロントドア12が前記乗降口11を半開にした半開位置142にあるか否かを判断する(S4)。このとき、前記フロントドア12が半開位置142まで開放され前記半開スイッチ134がオン作動すると半開開信号が入力されるので、前記足元照明22における第2照明42の第2光源51を通電して、該第2光源51を構成するランプを点灯する(S5)。
【0050】
これにより、図4に示したように、前記フロントドア12を前記第1開放角度151から第2開放角度161まで回動する間は、前記乗降口11の前記近傍位置152を、前記第2照明42の前記第2光源51によって照らすことができる。
【0051】
そして、前記制御部91は、前記開放スイッチ102からの入力を検出することで前記フロントドア12が全開近くまで開放されたか否かを判断する(S6)。このとき、前記フロントドア12が全開近くまで開放され前記開放スイッチ102がオン作動すると開放開信号が入力されるので、前記足元照明22における第3照明43の第3光源56を通電して、該第3光源56を構成するランプを点灯する(S7)。
【0052】
これにより、図4に示したように、前記フロントドア12を前記第2開放角度161から第3開放角度171まで回動する間は、前記乗降口11の前記近傍位置152を、前記第3照明43の前記第3光源56によって照らすことができる。
【0053】
このように、前記フロントドア12を開放する際には、その開放角度が大きくなるに従って、前記フロントドア12が前記乗降口11から遠ざかるが、当該フロントドア12の開放角度に応じて、該フロントドア12の前記足元照明22に設けられたいずれかの光源46,51,56で前記乗降口11の近傍位置152を照らすことができる。
【0054】
このため、フロントドアの足元照明が単一の光源で形成される構成上、当該フロントドアの開放角度が大きくなるに従って、前記足元照明で照らせる照射範囲が乗降口から遠ざかってしまう従来と比較して、例えば広い駐車スペースで前記フロントドア12を大きく開放した場合であっても、前記足元照明22の第3光源56で前記乗降口11の近傍位置152を照らすことができる。一方、狭い駐車スペースで前記フロントドア12を小さく開放した場合であっても、前記足元照明22の第1光源46で前記乗降口11の近傍位置152を照らすことができる。
【0055】
したがって、前記フロントドア12の開放状態に起因した照明位置の不具合を解消することができ、フロントドア12の開放角度に関わらず、足元を常に明るくすることができる。よって、利便性が向上する。
【0056】
また、前記各光源46,51,56には、それぞれにリフレクタ47,52,57が設けられており、各リフレクタ47,52,57の形状や向き等によって、前記各光源46,51,56の照射方向61,71,81や、その照射範囲を各々個別に設定することができる。
【0057】
さらに、前記制御部91により前記フロントドア12の開放角度に応じて、前記乗降口11の近傍位置152を照らす光源46,51,56のみを点灯したり、前記乗降口11より車室外側を照らす光源46,51,56だけを点灯したりすることができる。
【0058】
これにより、乗降時での前記足元の明るさを確保しつつ、消費電力を抑えることができる。
【0059】
ここで、本実施の形態では、前記第1光源46、前記第2光源51、及び前記第3光源56を順に点灯するように構成した。このため、順に点灯される前記各光源46,51,56によって、乗降時の動線を照らすことができる。
【0060】
そして、前記フロントドア12を開放した際には、前記足元照明22の発光部32を赤色で発光することで、当該ドアが開放状態であることを示すことができる。
【0061】
これにより、車両前方FR側に回動中心が設定された当該フロントドア12にあっては、当該フロントドア12が開放されていることを、後方車両などに示すことができる。
【0062】
なお、本実施の形態にあっては、前記足元照明22の各光源46,51,56による各照明領域62,72,82を、乗降時の動線上に配置した場合に付いて説明したが、これに限定されるものではない。
【0063】
(第2の実施の形態)
【0064】
例えば、前記各リフレクタ47,52,57の向きや形状を変更することによって、図8に示すように、各光源46,51,56による各照明領域62,72,82を前記乗降口11から車両側方へ向けて直線上に配置するように構成しても良い。
【0065】
また、これらの実施の形態にあっては、前記フロントドア12の開放角度が大きくなるに従って、第1照明41の第1光源46、第2照明42の第2光源51、第3照明43の第3光源56の順で各光源46,51,56を点灯する場合に付いて説明したが、これに限定されるものではない。
【0066】
(第3の実施の形態)
【0067】
図9は、第3の実施の形態の動作を示すフローチャートであり、このフローチャートに従って本実施の形態を説明する。なお、他の構成は、前述した実施の形態と同一とする。
【0068】
すなわち、車両停車時において、前記制御部91は、前記全閉スイッチ101からの入力を検出して(SB1)、前記フロントドア12が前記乗降口11を閉鎖した全閉位置141にあるか否かを判断する(SB2)。
【0069】
このとき、前記フロントドア12が開放され前記全閉スイッチ101がオフ作動するとドア開信号が入力されるので、前記足元照明22における第1照明41の第1光源46と、前記第2照明42の第2光源51と、前記第3照明43の第3光源56とを同時に通電して、前記各光源46,51,56を構成するランプを総て点灯する(SB3)。
【0070】
これにより、前記フロントドア12を開放した時点から全開にするまでの総ての範囲において、前記各照明46,51,56のいずれかの光源46,51,56により前記乗降口11の前記近傍位置152を照らすことができる。
【0071】
これにより、前述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
これに加えて、本実施の形態では、前記各照明46,51,56の各光源46,51,56を順次点灯する為の制御が不要となるため、制御の簡素化を図ることができる。
【0073】
(第4の実施の形態)
【0074】
また、図10は、第4の実施の形態の動作を示すフローチャートであり、このフローチャートに従って本実施の形態を説明する。なお、他の構成は、前述した実施の形態と同一とする。
【0075】
すなわち、車両停車時において、前記制御部91は、前記全閉スイッチ101からの入力を検出して(SC1)、前記フロントドア12が前記乗降口11を閉鎖した全閉位置141にあるか否かを判断する(SC2)。このとき、前記フロントドア12が開放され前記全閉スイッチ101がオフ作動するとドア開信号が入力されるので、前記足元照明22における第1照明41の第1光源46を通電して、該第1光源46を構成するランプを点灯する(SC3)。
【0076】
これにより、前記フロントドア12を開放した時点から第1開放角度151まで回動する間は、前記フロントドア12と前記乗降口11との間に形成された前記乗降口11の近傍位置152を、前記第1照明41の前記第1光源46によって照らすことができる。
【0077】
次に、前記制御部91は、前記半開スイッチ134からの入力を検出することで前記フロントドア12が前記乗降口11を半開にした半開位置142にあるか否かを判断する(SC4)。このとき、前記フロントドア12が半開位置142まで開放され前記半開スイッチ134がオン作動すると半開開信号が入力されるので、前記足元照明22における前記第1照明41の第1光源46への通電を遮断して該第1光源46を構成するランプを消灯する一方、前記第2照明42の第2光源51を通電して該第2光源51を構成するランプを点灯する(SC5)。
【0078】
これにより、前記フロントドア12を前記第1開放角度151から第2開放角度161まで回動する間は、前記乗降口11の前記近傍位置152を、前記第2照明42の前記第2光源51によって照らすことができる。
【0079】
そして、前記制御部91は、前記開放スイッチ102からの入力を検出することで前記フロントドア12が全開近くまで開放されたか否かを判断する(SC6)。このとき、前記フロントドア12が全開近くまで開放され前記開放スイッチ102がオン作動すると開放開信号が入力されるので、前記足元照明22における前記第2照明42の第2光源51への通電を遮断して該第2光源51を構成するランプを消灯する一方、前記足元照明22における第3照明43の第3光源56を通電して該第3光源56を構成するランプを点灯する(SC7)。
【0080】
これにより、前記フロントドア12を前記第2開放角度161から第3開放角度171まで回動する間は、前記乗降口11の前記近傍位置152を、前記第3照明43の前記第3光源56によって照らすことができる。
【0081】
したがって、前述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0082】
これに加えて、本実施の形態では、前記乗降口11の前記近傍位置152を照らす前記照明41,42、43の前記光源46,51,56のみを点灯することによって、消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す説明図である。
【図2】同実施の形態の足元照明を示す図で、(a)はその正面図であり、(b)はその上面図である。
【図3】(a)は図2のA−A線に沿った断面図、(b)は図2のB−B線に沿った断面図、(c)は図2のC−C線に沿った断面図であり、(d)は図2のD−D線に沿った図、(e)は図2のE−E線に沿った図、(f)は図2のF−F線に沿った図である。
【図4】同実施の形態の動作を示す説明図である。
【図5】同実施の形態を示すブロック図であり、図3のG−G線に沿った断面とH−H線に沿った断面とI−I線に沿った断面とを重ねて示した図である。
【図6】同実施の形態の半開センサを示す説明図であり、(a)は全閉状態を示す図で、(b)は半開状態を示す図で、(c)は全開状態を示す図である。
【図7】同実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示す説明図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
1 車両用足元照明装置
2 車両
11 乗降口
12 フロントドア
14 ドアヒンジ
22 足元照明
32 発光部
41 第1照明
42 第2照明
43 第3照明
46 第1光源
47 第1リフレクタ
51 第2光源
52 第2リフレクタ
56 第3光源
57 第3リフレクタ
61 第1照射方向
62 第2照射方向
63 第3照射方向
91 制御部
151 第1開放角度
161 第2開放角度
171 第3開放角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗降口を開閉するドアに、足元を照らす為の足元照明が設けられた車両用足元照明装置において、
前記足元照明に複数の光源を設け、前記ドアの開放角度に応じて、いずれかの光源が前記乗降口の近傍を照らすように前記各光源の照射方向を異なる方向に設定したことを特徴とする車両用足元照明装置。
【請求項2】
前記各光源のそれぞれにリフレクタを設け、前記各光源の照射方向を対応するリフレクタによって設定したことを特徴とする請求項1記載の車両用足元照明装置。
【請求項3】
前記ドアの開放角度に応じて前記各光源の点灯状態を制御することを特徴とした請求項1又は2記載の車両用足元照明装置。
【請求項4】
前記足元照明に、前記ドアの開放状態を発光して表示する発光部を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の車両用足元照明装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate