説明

車両選択システム

【課題】 利用者からの要望に基づいて、データベース化された過去の乗車率データを参照して同一時期の乗車率を統計的に予測したデータから候補車両を取得し、該候補車両と利用者の要望を総合的に判断して、利用者の要望に最も近い最適車両を選択して提供する車両選択システムを提供する。
【解決手段】 この車両選択システム100は、利用者端末1から入力された入力データ(利用者の要望)を取得して配信する利用者管理配信部2と、入力データに基づいて経路及び候補車両を検索する経路・車両検索システム4と、データベース6に蓄積された乗車率データに基づいて候補車両の乗車率を予測する乗車率予測システム5と、経路及び候補車両に対する乗車率と利用者管理配信部2から配信された入力データに基づいてこの入力データに応じた条件を備えた最適車両を判定する総合判定装置3と、を備えて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両選択システムに関し、さらに詳しくは、車両利用者からの各種要望に基づいて、電鉄車両等、不特定多数の乗降客が利用する車両の中から、利用者の各種要望に合致した最適な条件を備えた車両を検索して利用者に報知する車両選択システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から電鉄車両、その他、不特定多数の利用者が乗降する車両の利用者にとって、利用者自らの要望に沿った車両についての情報を事前に知ることは、通勤、通学、出張等の移動において混雑時期を回避したり、旅行計画を立案する上で非常に重要なことである。また、身体障害者や車椅子利用者にとっては、混雑した時間帯、運行経路の車両を事前に回避することができるばかりでなく、移動制約条件(例えば階段あるいはエスカレータ等を一人で利用できないこと。)を有する当事者にとって設備が充実した駅舎を事前に選択したり、駅員に移動制約条件を事前に連絡しておくことも可能となる。更に、交通事業者にとっても利用者の要望に沿った正確な情報を提供することは、安全性、乗車率の平準化、サービス向上等の点で有効な手段である。しかし、従来は利用者自らが駅に出向いて要望を交通事業者等に伝えて経験的な予測を聞くしかなく、その情報は必ずしも正確なものではなかった。しかも、身体障害者や車椅子利用者にとっては、駅に出掛けて担当者とコミュニケーションをとる行為そのものが必ずしも容易なことではなかった。
また、事前に車両の混雑度を報知する従来技術として特許文献1には、電車等の車両に設置されたセンサにより取得した車両混雑度を、インターネット通信回線を介して配信する車両混雑情報閲覧システムについて開示されている。
また特許文献2の従来例では、停車駅に設置される列車の各車両の重量を検出する手段と、前記各車両の種別を識別する手段および前記各手段から得られる情報を処理して各車両毎の混雑状況を算出する手段を有する車両混雑状況検出システムについて開示されている。
【特許文献1】特開2002−193102公報
【特許文献2】特開平5−142020号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の従来技術には、センサにより得られた車両混雑度をインターネットを介してクライアント端末により閲覧することが開示されているが、閲覧の結果、混雑している車両であることが判明した場合、次の車両を閲覧するためにその都度端末から入力する必要があり、煩わしいといった問題がある。
また特許文献2の従来技術には、検出システムにより得られた車両混雑状況に関する情報を、各車両単位の混雑度を示す情報に変換して乗客に対し表示すると共に、この情報を利用して統計的に処理することが開示されている。しかし、統計情報の具体的な利用方法については言及されていない。
以上の通り、従来技術では交通事業者側からの一方的な情報が報知されたり、一方的な情報を閲覧するのみで、利用者からの要望を反映することがなされていなかった。
本発明は、かかる課題に鑑み、利用者からの要望に基づいて、データベース化された過去の乗車率データを参照して同一時期の乗車率を統計的に予測したデータから候補車両を取得し、該候補車両と利用者の要望を総合的に判断して、利用者の要望に最も近い最適車両を選択して提供する車両選択システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、利用者端末から入力された入力データを取得して配信する利用者管理配信部と、前記入力データに基づいて車両の運行経路及び候補車両を検索する経路・車両検索システムと、データベースに蓄積された乗車率データに基づいて前記候補車両の乗車率を予測する乗車率予測システムと、前記運行経路及び候補車両の乗車率と前記利用者管理配信部から配信された入力データに基づいて該入力データに応じた条件を備えた最適車両を判定する総合判定装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明は利用者からの要望、条件を利用者管理配信部により受信し、受信された要望等は総合判定装置に配信される。総合判定装置ではその要望に基づいて最適な候補車両を経路・車両検索システムを利用して検索し、候補車両の乗車率を乗車率予測システムにより予測する。そして利用者の要望と候補車両の乗車率から利用者に最も適した車両を判定するものである。
請求項2は、前記総合判定装置は、前記利用者管理配信部から配信された入力データに基づいて、前記経路・車両検索システムから利用可能な運行経路及び候補車両を検索後、検索した運行経路及び候補車両の乗車率を前記乗車率予測システムから取得し、当該運行経路及び候補車両の乗車率と前記利用者管理配信部から配信された入力データに基づいて当該入力データに応じた条件を備えた最適車両を判定し、該判定結果を前記利用者管理配信部を介して当該利用者端末に送信することを特徴とする。
本発明の最も特徴的な点は、総合判定装置により、利用者の要望と複数の候補車両の乗車率とを総合的に判断して利用者に最適な車両情報を提供する点である。即ち、総合判定装置は利用者端末から入力されたデータ(利用者の要望)から、候補となる経路と車両を選択するために経路・車両検索システムに必要なデータを与える。経路・車両検索システムは、そのデータに基づいて経路と車両を検索して、複数の候補となる経路と車両名を選択する。総合判定装置は、その経路と車両名に基づいて乗車率予測システムにより乗車率を予測させ、そのデータと乗車率以外の利用者端末から入力されたデータとを総合的に判断して最適な車両を判定する。
【0005】
請求項3は、前記利用者端末からの入力データは、出発地名、最終目的地名、荷物の有無、移動制約条件及び到着希望時刻データのうちの少なくとも一つを含んでいることを特徴とする。
利用者は利用者端末から、出発地名、最終目的地名、荷物の有無、利用者が抱える移動制約条件(例えば、身体障害者であれば車椅子の有無、或いは視覚障害者であれば利用ホームまでの案内の必要性の有無等)、及び到着希望時刻が入力される。本発明はこれらのデータからシステムにとって必要なデータを選択して経路と候補車両を判定する材料とするものである。
請求項4は、前記総合判定装置は、各車両を利用したときの所要時間をtn、各車両の最短時間Tsに対する時間所要率をTn=tn/Ts、各車両の乗車率をCn、前記入力データから得られる利用者が要望する条件に対する時間重み係数及び乗車率重み係数をk1、k2としたとき、総合判定Sを前記k1、Tn、k2、Cnの関数S=f(k1、Tn、k2、Cn)により求めることを特徴とする。
本発明の総合判定装置は、各データ(入力データ、乗車率データ、所要時間等)に時間重み係数及び乗車率重み係数を加味して、定量的に判定する点が特徴である。そして総合判定Sとしてこの値が最小となる車両が最適車両とみなされる。
請求項5は、前記利用者端末は、パーソナルコンピュータ、携帯電話機または携帯情報端末であることを特徴とする。
利用者は利用者端末が固定的に設置された場所からデータを入力するとは限らない。そこで本発明では、利用者端末がパーソナルコンピュータに限らず、携帯電話機または携帯情報端末からのデータでも入力可とするものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、利用者からの要望を利用者管理配信部により受信し、受信された要望から希望する候補車両を経路・車両検索システムから検索して、候補車両の乗車率を乗車率予測システムにより予測し、利用者の要望と複数の候補車両の各乗車率に関する情報に基づいて利用者に最も適した車両を判定するので、利用者は自分の希望に最も近い車両及び経路を知ることができる。
また請求項2では、総合判定装置は利用者端末から入力されたデータ(利用者の要望)から、候補となる経路と車両を選択するために経路・車両検索システムに必要なデータを与えて経路と車両を検索し、その経路と車両名に基づいて乗車率予測システムにより乗車率を予測させ、そのデータと乗車率以外の利用者端末から入力されたデータとを総合的に判断して最適な車両を判定するので、利用者の要望にそった車両を提供できると共に、利用者からの要望をデータベース化して把握することにより、交通事業者にとって旅客サービスの向上に役立たせることができる。
また請求項3では、利用者端末からの入力データは、出発地名、最終目的地名、荷物の有無、移動制約条件及び到着希望時刻データのうちの少なくとも一つを含んでいるので、利用者の要望に対してきめ細かく且つ正確に対応することができる。
また請求項4では、総合判定Sを、k1、Tn、k2、Cnの関数S=f(k1、Tn、k2、Cn)例えば、S=k1・Tn+k2・Cnにより求めるので、各データから定量的に判定結果が計算され、各データを入力するだけで結果が数値として判断することができる。
また請求項5では、利用者端末は、パーソナルコンピュータ、携帯電話機または携帯情報端末であるので、利用者はどのような状況からでもデータ入力が可能となり利用者の利便性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係る車両選択システムの構成図である。本実施形態では電鉄車両を例にとり説明する。この車両選択システム100は、利用者端末1から入力された入力データ(利用者の要望)を取得して配信する利用者管理配信部2と、入力データに基づいて車両の運行経路及び候補車両を検索する経路・車両検索システム4と、データベース(DB)6に蓄積された乗車率データに基づいて候補車両の乗車率を予測する乗車率予測システム5と、運行経路及び候補車両に対する乗車率と利用者管理配信部2から配信された入力データに基づいてこの入力データに応じた条件を備えた最適車両を判定する総合判定装置3と、を備えて構成される。尚、利用者端末1はパーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話機または携帯情報端末の何れでも構わない。また、経路・車両検索システム4は例えば公知の「駅すぱあと(登録商標)」等を使用しても良い。また乗車率予測システム5は、車両内の乗客数を計数し、計数された乗客数に基づいて車両単位の乗車率を算出し、その乗車率データをデータベース6に蓄積して、このデータベース6に蓄積された乗車率データに基づいて対象車両の乗車率を予測するものであればどのようなシステムでも構わない。
本発明は利用者からの要望を利用者管理配信部2により受信し、受信された要望は総合判定装置3に配信される。総合判定装置3ではその要望から希望する候補車両を経路・車両検索システム4から検索して、検索された候補車両の乗車率を乗車率予測システム5により予測する。そして利用者の要望と候補車両の乗車率から利用者に最も適した車両を判定するものである。
【0008】
図2は本発明の車両選択システムの動作を説明するフローチャートである。まず車両選択を希望する利用者が、利用者端末1から要望するデータを入力する(S1)。そのデータは利用者管理配信部2により受信され、例えばメモリに一旦記憶される。そして、利用者端末1からの入力が終了すると、メモリに記憶されたデータを総合判定装置3に配信する(S2)。尚、メモリに記憶しないで入力データを適宜、総合判定装置3に配信しても良い。次に総合判定装置3は配信されたデータから経路・車両検索システム4をアクセスして該当する運行経路及び車両を検索する(S3)。このとき該当する運行経路及び車両が、最も要望に近い順に複数の候補を挙げるようにする。そして、候補に挙がった運行経路及び車両に対応する乗車率を検索するため、乗車率予測システム5をアクセスして候補に挙がった運行経路及び車両の乗車率を計算する(S4)。次に乗車率予測システム5により計算された候補に挙がった運行経路及び車両の乗車率と入力データとを総合的に判断して利用者に最適な運行経路及び車両を判定する(判定方法は後述する)(S5)。そして判定された最適な運行経路及び車両データを利用者管理配信部2に送信する(S6)。利用者管理配信部2では受信した最適な運行経路及び車両データを利用者端末1に送信する(S7)。
このように本発明の最も特徴的な点は、総合判定装置3により、利用者の要望と複数の候補車両の乗車率とを総合的に判断して利用者に最適な車両情報を提供する点である。即ち、総合判定装置3は利用者端末1から入力されたデータ(利用者の要望)から、候補となる運行経路と車両を選択するために経路・車両検索システム4に必要なデータを与える。経路・車両検索システム4は、そのデータに基づいて運行経路と車両を検索して、複数の候補となる運行経路と車両名を選択する。総合判定装置3は、その運行経路と車両名に基づいて乗車率予測システム5により乗車率を予測させ、そのデータと乗車率以外の利用者端末から入力されたデータとを総合的に判断して最適な車両を判定するものである。
また利用者は利用者端末1から、出発地名、最終目的地名、荷物の有無、利用者が抱える移動制約条件(例えば、身体障害者であれば車椅子の有無、或いは視覚障害者であれば利用ホームまでの案内の必要性の有無等)、及び到着希望時刻等が入力される。本発明はこれらのデータからシステムにとって必要なデータを選択して運行経路と候補車両を判定する材料とするものである。尚、利用者は利用者端末1が固定的に設置された場所からデータを入力するとは限らない。そこで、利用者端末1がパーソナルコンピュータに限らず、携帯電話機または携帯情報端末からのデータでも入力可とするものである。
【0009】
図3は本発明の総合判定装置3による総合判定アルゴリズムの一例を説明する図である。横軸に利用者条件10、所要時間11、乗車率12、判定基準13を示す。また、縦軸には利用者条件10として、「急ぐ」、「普通」、「ゆっくり」、「大きな荷物あり」、「車椅子利用」が示される。この例では5項目であるが、これより多くても少なくても構わない。例えば、利用者条件10が「急ぐ」の場合、判定基準13は「どんなに混んでも最短の列車を選択」であるので、所要時間11は「最短」、乗車率12は「無視」が判定の条件として選択される。また利用者条件10が「車椅子利用」の場合、判定基準13は「制限内の時間で、無理なく乗車できることが絶対条件」であるので、所要時間11は「制限内なら無視」、乗車率12は「絶対」が判定の条件として選択される。以下、同様に利用者条件10の条件に基づいて所要時間11、乗車率12、判定基準13が決定される。
【0010】
図4は利用者条件10における各条件ごとの時間重み係数14、乗車率重み係数15、総合判定16を表にした図である。尚、各列車を利用したときの所要時間をtn、各列車の最短時間に対する時間所要率をTn(Tn=tn/Ts:但しTsは最短時間)、各列車の乗車率をCn、時間重み係数14をk1、乗車率重み係数15をk2としたとき、総合判定Sは、k1、Tn、k2、Cnの関数S=f(k1、Tn、k2、Cn)例えば、S=k1・Tn+k2・Cn・・・(1)、により求めることができる。
例えば、利用者条件10が「急ぐ」の場合、図3より所要時間11は「最短」であるので、時間重み係数14はk1=1.0となる。また乗車率12はこの場合「無視」であるので、乗車率重み係数15はk2=0となり、その結果、総合判定Sは(1)式よりS=Tnとなる。即ち、利用者条件10が「急ぐ」の場合は、時間所要率Tnのみが判定の規準となる。
これに対して、利用者条件10が「車椅子使用」の場合、図3より所要時間11は「制限内なら無視」であるので、時間重み係数14はk1=0となる。また乗車率12はこの場合「絶対」であるので、乗車率重み係数15はk2=1.0となり、その結果、総合判定は(1)式よりS=Cnとなる。即ち、利用者条件10が「車椅子使用」の場合は、乗車率Cnのみが判定の規準となる。
また利用者条件10が「普通」の場合、図3より所要時間11は「考慮」であるので、時間重み係数14はk1=0.6となる。また乗車率12はこの場合「考慮」であるので、乗車率重み係数15はk2=0.4となり、その結果、総合判定は(1)式よりS=0.6Tn+0.4Cnとなる。即ち、利用者条件10が「普通」の場合は、時間所要率Tnが60%の比率で判定の規準となり、乗車率Cnが40%の比率で判定の規準となる。
以上のとおり本発明の総合判定装置3は、各データ(入力データ、乗車率データ、所要時間等)に時間重み係数14及び乗車率重み係数15を加味して、定量的に判定する点が特徴である。そして総合判定Sとしてこの値が最小となる車両が最適車両とみなされる。
図5は本発明の実施例として各列車(a〜e)に対する所要時間tn、時間所要率Tn、乗車率Cnの一例を表にした図である。
【0011】
図6は本発明の実施例として利用者条件10に対して図4の総合判定結果を表にした図である。例えば、利用者条件10が「急ぐ」の場合は、図4の総合判定16はTnであるので、図5から列車a〜eではそれぞれ、[1.0]、[1.1][1.25][1.5][2]となる。またこのときの制限時間は「3」であるが、全てがこの条件を満たしているので、その中で最小の値であるa列車「1.0」が選択する列車として決定される。
それに対して利用者条件10が「車椅子利用」の場合は、図4の総合判定16はCnであるので、図5から列車a〜eではそれぞれ、[2]、[1.1][1.5][0.9][0.7]となる。またこのときの制限時間は「5」であるが、全てがこの条件を満たしているので、その中で最小の値であるe列車「0.7」が選択する列車として決定される。
また利用者条件10が「普通」の場合は、図4の総合判定16は0.6Tn+0.4Cnであるので、図5から列車a〜eではそれぞれ、[1.4]、[1.1][1.35][1.26][1.48]となる。またこのときの制限時間は「3」であるが、全てがこの条件を満たしているので、その中で最小の値であるb列車「1.1」が選択する列車として決定される。以下、同様にして利用者条件10が「ゆっくり」、「大きな荷物ありまたは小児連れ」についても計算され、それぞれd列車が選択する列車として決定される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る車両選択システムの構成図である。
【図2】本発明の車両選択システムの動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の総合判定装置3による総合判定アルゴリズムの一例を説明する図である。
【図4】利用者条件10における各条件ごとの時間重み係数14、乗車率重み係数15、総合判定16を表にした図である。
【図5】本発明の実施例として各列車(a〜e)に対する所要時間tn、時間所要率Tn、乗車率Cnの一例を表にした図である。
【図6】本発明の実施例として利用者条件10に対して図4の総合判定結果を表にした図である。
【符号の説明】
【0013】
1 利用者端末、2 利用者管理配信部、3 総合判定装置、4 経路・車両検索システム、5 乗車率予測システム、6 データベース、100 車両選択システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者端末から入力された入力データを取得して配信する利用者管理配信部と、前記入力データに基づいて車両の運行経路及び候補車両を検索する経路・車両検索システムと、データベースに蓄積された乗車率データに基づいて前記候補車両の乗車率を予測する乗車率予測システムと、前記運行経路及び候補車両の乗車率と前記利用者管理配信部から配信された入力データに基づいて該入力データに応じた条件を備えた最適車両を判定する総合判定装置と、を備えたことを特徴とする車両選択システム。
【請求項2】
前記総合判定装置は、前記利用者管理配信部から配信された入力データに基づいて、前記経路・車両検索システムから利用可能な運行経路及び候補車両を検索後、検索した運行経路及び候補車両の乗車率を前記乗車率予測システムから取得し、当該運行経路及び候補車両の乗車率と前記利用者管理配信部から配信された入力データに基づいて当該入力データに応じた条件を備えた最適車両を判定し、該判定結果を前記利用者管理配信部を介して当該利用者端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の車両選択システム。
【請求項3】
前記利用者端末からの入力データは、出発地名、最終目的地名、荷物の有無、移動制約条件及び到着希望時刻データのうちの少なくとも一つを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の車両選択システム。
【請求項4】
前記総合判定装置は、各車両を利用したときの所要時間をtn、各車両の最短時間Tsに対する時間所要率をTn=tn/Ts、各車両の乗車率をCn、前記入力データから得られる利用者が要望する条件に対する時間重み係数及び乗車率重み係数をk1、k2としたとき、総合判定Sを前記k1、Tn、k2、Cnの関数S=f(k1、Tn、k2、Cn)により求めることを特徴とする請求項1、2または3に記載の車両選択システム。
【請求項5】
前記利用者端末は、パーソナルコンピュータ、携帯電話機または携帯情報端末であることを特徴とする請求項1、2または3に記載の車両選択システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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