説明

車載機器

【課題】 車室内に設置後に表示パネルの向きを調整することができること
【解決手段】 受信機・回路基板が内蔵される扁平な第1ケース本体11と、表示パネルが収納される第2ケース本体12と、第1ケース本体の前面と、第2ケース本体の背面下方位置とを連結するボールジョイント(図では、ボールジョイントを構成するボールスタッド21のスタッド部21bが外部に露出している)と、を備える。第1ケース本体を受信機の感度が良好になる位置に設置しつつ、第2ケース本体を振ってその向きを変えることで表示パネルをドライバに正対させることができる。さらに、第2ケース本体が、ダッシュボード1の前面位置よりもさらにて前側に飛び出るように設置し、第2ケース本体の上下を反転せることで、第2ケース本体の一部を第1ケース本体よりも下側に位置させることができ、車載機器のダッシュボード表面からの突出高さを低く抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波検出器,赤外線検出器,目標物検出装置,ナビゲーション装置等の車載機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波検出器や目標物検出装置等の車載機器は、ケース本体にGPS信号を受信するGPS受信機や、マイクロ波を受信するマイクロ波受信機などの各種の受信機と、その各種の受信機から与えられる信号に基づき警報の有無・種類を判断する制御部と、その制御部からの指令に基づき警報を発する警報装置等を組み込むことで構成される。
【0003】
マイクロ波受信機を構成するマイクロ波を受信するためのアンテナは、通常、ホーンアンテナからなる立体アンテナが用いられている。そのため、前後方向(マイクロ波の飛来方向に沿う方向)にある程度の長さが必要となり、ケース本体も奥行きのある全体として扁平な形状となる。一方、警報装置は、音・音声を出力するためのスピーカや、所定の色の光の点滅を行なうためのランプや、自車両と目標物の位置関係を表示したり、警報内容をイメージ・テキストにて表示したりするための表示パネル等がある。
【0004】
また、この種の車載機器は、所定の支持具を介して車室内の所定位置に設置するようになっている。支持具の取り付け場所としては、一般的にダッシュボードの上などが用いられる。この種の支持具としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。この特許文献1に開示された発明では、車室内の所定位置に取り付ける基台部にアーム部材を上下方向に所定角度範囲内で回転可能に取り付け、そのアーム部材の先に車載機器に固定するための載置台を取り付ける。そして、載置台は、アーム部材に対して左右方向に正逆回転可能に構成する。車載機器は、その底面側にて載置台に連結され、支持される。
【特許文献1】特開2005−112305号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近では、報知・警報する内容の多様化を図ったり、よりわかりやすく表示したり、多くの情報を提供するようにしたりするため、表示パネルのインチ数も大きくなる傾向にある。そのため、表示パネル部分の面積が大きくなり、その結果、ケース本体の厚さ(高さ)も増す傾向にある。
【0006】
よって、従来の車載機器をダッシュボードの上に設置した場合、まず、支持具の厚さ(高さ)があり、さらにその上に車載機器を位置させることから、車載機器の上端がますます高くなってしまうと言う問題がある。
【0007】
また、両面接着テープ・面ファスナー等を用いて車載機器を直接ダッシュボードの上に取り付けることもある。この構成によれば、少なくとも支持具の厚さが無くなるので、車載機器の上端位置をいくらか低く抑えることができる。しかし、車載機器は、ダッシュボード上に直接接着等されてしまうことから、その位置・姿勢が固定されてしまい、接着後にその向き等を簡単に変えることができないと言う問題がある。
【0008】
さらに、支持具を無くした場合でも、表示部パネルの大型化にともない、車載機器の少なくとも表示パネル部分の嵩がはり、車載機器の上端位置が高くなってしまうと言う問題は残る。
【0009】
さらにまた、一体型の場合、ケース本体に設置する各種の受信機のためのアンテナや表示パネルの相対的な位置関係は固定されている。一例を示すと、表示パネルとホーンアンテナは、起立させた表示パネルの裏面側に直交方向に延びるようにホーンアンテナを配置することになる。そのため、ホーンアンテナの受信面を車両の進行方向前方に向けるためには、ケース本体をその進行方向に沿って平行に配置することになり、係る場合、必然的に表示パネルは進行方向と直交する方向に起立配置されることになる。その結果、仮に車載機器をダッシュボードの左右方向の中央に置いた場合、前方からのマイクロ波を効率よく受信することができるものの、ドライバは表示パネルを斜め前から見ることになり、見難くなる。一方、表示パネルをダッシュボードの左右方向の中央部位においてドライバに対して正対するように配置すると、ケース本体ひいてはホーンアンテナは車両の進行方向に対して斜めに傾斜することになり、受信感度が低下すると言う問題も有する。
【0010】
本発明は、車室内に設置後であっても、表示パネル(表示画面)の向きを調整することができ、更に、より好ましくは、車載機器の上端位置をできるだけ低くすることができる車載機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した目的を達成するために、本発明に係る車載機器は、(1)電気回路基板が内蔵される第1ケース本体と、表示パネルが収納される第2ケース本体と、前記第1ケース本体の前面と、前記第2ケース本体の背面下方位置とを連結するボールジョイントと、を備え、前記第2ケース本体の正面側から前記表示パネルを視認可能に構成し、前記電気回路基板と、前記表示パネルとは、前記ボールジョイント内を貫通する配線ケーブルを介して電気的に接続されるようにした。
【0012】
電気回路基板等が実装される第1ケース本体と、表示パネルを収納する第2ケース本体とを別途形成することで、表示パネルを内蔵することで正面から見た面積が広くなる(高さ及び幅が長くなる)第2ケース本体の肉厚を薄くしつつ、その他の電気回路基板を適宜第1ケース本体に実装することで、第1ケース本体の高さを低く(扁平に)することができ、両ケース本体の寸法形状を適切にすることで車載機器全体の大きさ(容積)を小さくする(無駄な空間を設けないで済む)。そして、両ケース本体をボールジョイントで一体化することで、例えば、第1ケース本体をダッシュボード1の上に直接または支持具を用いて固定するだけで車載機器を車両に設置でき、このとき、第2ケース本体に対する特別な支持具は不要となる。
【0013】
しかも、両ケース本体をボールジョイントにより連結しているので、第1ケース本体をダッシュボード上に直接または支持具を介して固定した状態で、第2ケース本体を一定の角度範囲内で振ることができる。よって、第1ケース本体は、第2ケース本体の向き・姿勢と関係なく、適宜の位置に固定・設置することができると共に、その状態で第2ケース本体を、表示パネルがドライバに正対する位置等に調整することができる。
【0014】
(2)前記第1ケース本体の底面が、ダッシュボード上へ固定する固定面となり、前記第2ケース本体の下面が前記第1ケース本体の下面と同一或いは上方に位置する基準姿勢と、前記ボールジョイントを回転させて前記基準姿勢から前記第2ケース本体の上下を反転せることで、前記第2ケース本体の一部を前記第1ケース本体よりも下側に位置させる姿勢と、を取り得るようにするとよい。
【0015】
基準姿勢では、第1ケース本体の下面よりも第2ケース本体の下面の方が上に位置するか、同一位置に位置するので、第1ケース本体を直接ダッシュボード上に固定することができる。第1ケース本体をダッシュボード上に直接固定することで、支持具を無くし第1ケース本体の上面位置を低く抑えることができる。この固定手段としては、両面接着テープを用いることができる。また、着脱を容易にするためには、面ファスナーを用いたり、粘着シートを用いたりすると良い。
【0016】
また、第2ケース本体が、ダッシュボードの前面位置よりもさらに手前側に飛び出た位置に来るように第1ケース本体を取り付けるようにすれば、第2ケース本体の上下を反転せることで、第2ケース本体の一部を第1ケース本体よりも下側に位置させる姿勢を採ったときでも、第1ケース本体をダッシュボード上に固定することができる。よって、係る姿勢を取った車載機器は、第2ケース本体を含めた車載機器全体の高さ(ダッシュボード上から上方に突出する位置)を低く抑えることができる。また、このように第2ケース本体の上下反転させた際には、表示パネルに表示する表示の内容を反転させるように制御する。
【0017】
(3)前記第1ケース本体内には、受信機が内蔵され、その受信機で受信した電波状況に応じて前記表示パネルへの表示内容を制御する制御部を備えるものとすることができる。受信機としては、位置検出をするためのGPS受信機や、マイクロ波を検出するためのマイクロ波受信器などがある。この発明によれば、車載機器は、この受信機により周囲に目標物が存在することを検出し、表示パネルに警報を発する目標物検出装置を構成することができる。この種の目標物検出装置は、1または複数の受信機が必要となる。これらの受信機は、受信する電波の飛来方向との関係で、その設置した際の向きが受信感度に影響を与えることがある。特に、マイクロ波受信機は、その影響が大きい。そこで、第1ケース本体に収納し、表示パネルと別に収納することで、受信機にとって適切な向きに第1ケース本体を設置することができる。これにより、車載機器の感度を向上することができる。そして、(1)の発明でも説明したとおり、第2ケース本体は、表示パネルがドライバに正対する位置等に調整することができるので、所望の受信感度を得つつ視認性も良好で警報内容を適切にドライバに通知することができる。また、表示パネルのインチ数が大きくなるにつれて、上下・左右方向に大きくなる。また、表示パネルに比べて重量が増す受信機を第1ケース本体内に収納することで、車載機器を安定してダッシュボード上に設置することができると共に、第2ケース本体の重量を軽量化して角度・向きを振り易くすることができるので、目標物検出装置に好ましく適用することができる。もちろん、車載機器としては、目標物検出装置に限ることはなく、表示パネルを備えた各種の機器に適用できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、車室内に設置後であっても、表示パネル(表示画面)の向きを調整することができ、第1ケース本体と第2ケース本体とを、それぞれ適切な位置・向きに設置することができる。また、ダッシュボード上に直接固定すると共に、(2)の発明を用いることで、車載機器の上端位置をできるだけ低くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の好適な実施形態を、図面に基づいて説明する。本実施形態の車載機器10は、車両の現在位置情報や、外部から飛来する電波情報を取得し、取得した情報が設定した条件に合致した場合に警報・報知をする装置である。この車載機器10は、扁平な矩形状の第1ケース本体11と、その第1ケース本体11の前面側に連結された第2ケース本体12と、を備えた構成を採る。
【0020】
第1ケース本体11には、各種の受信機(アンテナ+受信回路等)と、制御部を備えたメイン基板と、検出対象の目標物の位置情報等を記憶するメモリ等が内蔵される。受信機は、マイクロ波受信機,GPS受信機,無線受信機などがある。GPS受信機は、GPS信号を受信し、その受信したGPS信号から現在位置を求め、その求めた現在位置の位置情報(経度,緯度)を制御部に送る。
【0021】
マイクロ波受信機は、所定周波数帯のマイクロ波を受信するもので、その設定された周波数帯のマイクロ波を受信した場合に、その受信したマイクロ波の信号レベルを検出する。具体的には、その信号レベルであり電界強度に対応するRSSI電圧を利用する。上記の所定周波数帯は、たとえば車両速度測定装置から出射されるマイクロ波の周波数が含まれる周波数帯としている。
【0022】
無線受信機は、飛来する所定周波数帯域の無線を受信する。この所定周波数帯域は、例えば、150MHz〜470MHz等の帯域がある。これらの周波数帯域は、カーロケーターシステム,所轄系デジタル無線などに割り当てられている帯域である。カーロケーターシステム(カーロケ無線と呼ぶことにする)は、緊急車両の現在位置を動的に把握するためのシステムであり、これは移動する緊急車両から位置情報を407.725MHzの周波数によりデータ伝送し、それら位置情報データを受信した通信指令本部において地図画面上にリアルタイムで位置表示するようになっている。そこで、本機能により、カーロケ無線の搬送波(407.725MHz)をモニタし、そうした緊急車両が近辺に存在するか否かを検知することにより、緊急車両の走行の妨げにならないようにするなど、安全走行に役立てることができる。
【0023】
制御部は、上記の各種の受信機から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部,警報ランプ,スピーカ等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。この受信機から入力される情報に基づく警報内容を決定する所定の処理は、基本的従来と同様のものを利用することができる。つまり、一定の条件を具備する信号を受信・取得した場合には、対応する警報を出力する。なお、スピーカを用いた警報は、ブザーや音声等がある。
【0024】
さらに第1ケース本体11の背面側には、DCジャック11aが配置されており、このDCジャック11aにシガープラグコード13が接続される。車載機器10は、このシガープラグコード13を介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようになっている。
【0025】
本実施形態では、上記の出力機器のうち、少なくとも表示パネル15を第2ケース本体11に実装した。もちろん、警報ランプを実装する場合には、当該警報ランプも前面側に位置した方がよいので、第2ケース本体11に実装するのがよい。スピーカについては、ある程度の重量もあると共に、前面側に配置する必然性も乏しいので、第1ケース本体11に実装する。もちろん、スピーカを第2ケース本体12内に実装するのを妨げるものではない。
【0026】
このように表示パネル15を第2ケース本体12内に実装することから、第2ケース本体12は、肉厚(前後方向の厚み:奥行き)を薄くするとともに、表示パネル15の大型化にともない正面の面積は広い薄型の直方体からなり、起立した状態に配置する。第2ケース本体12は、前面が大きく開口しており、その開口部位から表示パネル15が露出するように構成される。この表示パネル15は、たとえば、有機ELディスプレイや液晶ディスプレイを用いて実現される。また、この第2ケース本体12の側面には、SDスロットの挿入口16が設けられ、その挿入口16からSDメモリカードを装着することで、車載機器10が記憶保持する目標物の位置情報等のデータの更新等が行なえる。第1ケース本体11に収納された制御部と、第2ケース本体12に収納された表示パネル等とは、内部の配線ケーブルを利用して電気的に接続される。
【0027】
第1ケース本体11と第2ケース本体12とは、ボールジョイント20により連結されている。ボールジョイント20は、図5から図7に示すように、ボールスタッド21と、ソケット部22とを連結して構成される。
【0028】
ボールスタッド21は、金属から形成される。そして、ボールスタッド21は、円盤状の基板21aの中心位置に起立形成された軸状のスタッド部21bと、そのスタッド部21bの先端に設けられたボール部21cと、を備えた構成を採る。本実施形態では、スタッド部21bの軸心に沿って、ボール部21cの先端(頂点)から基板21aに至る貫通孔21dが形成される。このボールスタッド21が、第2ケース本体12の背面側下方位置に連結される。より具体的には、ボルト・ネジを用いて基板21aを第2ケース本体12に固定し、ボール部21c並びにスタッド部21bは、第2ケース本体12の背面から後方(直交方向)にむけて突出するように取り付けられる。本実施形態では、ボールスタッド21は金属で形成したが、樹脂その他の素材により形成するのは妨げない。
【0029】
一方、ソケット部22は、ゴム等の弾性変形可能で、適度な摩擦係数を有する材質から構成している。そして、ソケット部22は、円筒状の本体22aの一方開口部側に、球状の滑り部を有する凹部22bを備えた形状からなる。凹部22bの内径は、ボール部21cの外径よりも若干小さく設定する。これにより、ボール部21cを凹部22b内に挿入しようとすると、本体22aが弾性変形して凹部22bの開口部径が広がり当該挿入が許容され、図7に示すように、ボール部21cが凹部22b内に符合した状態となる。このとき、ボール部21cは凹部22bの内周面に沿って回転移動することができる。さらに、ボール部21cの外径を凹部22bの内径よりも大きくしたことから接触面に適宜の摩擦力が生じ、ボール部21cを任意の回転角度位置で保持することができる。
【0030】
更にこの凹部22bの奥側は、貫通孔22cが形成され、凹部22b,貫通孔22cにて、円筒状の本体22aが軸方向に貫通される。そして、このソケット部22は、第1ケース本体11の前面に設けた開口部11bの内側に装着する。これにより、ボール部21cを凹部22b内に符合させた状態では、図1,図3に示すように、第1ケース本体11の前面と、第2ケース本体12の背面との間に若干の隙間が形成されるとともに、第1ケース本体11の前面に設けた開口部11bの径を適宜の大きさにすることで、ボール部21cを凹部22bの内面に沿って回転移動させた際に、スタッド部21bがボール部21cの中心を回転中心として所定の角度範囲内で移動可能となる。
【0031】
よって、ボールジョイント20の部分でボール部21c(スタッド部21b)を適宜に回転させることで、図1に示すように、第2ケース本体12を前後方向に傾けたり、図2に示すように、第2ケース本体12を表示パネル15の表示面と平行な範囲内で回転させたり、図3に示すように第2ケース本体12を左右に振ったりすることができる。これにより、例えば、第2ケース本体12を垂直に起立させた状態のまま180度回転させると、図4に示すように第2ケース本体12の天地を反転することができる。そして、このように第2ケース本体12の天地(上下)を反転させた際には、表示パネル15に表示する表示の内容を反転させるように制御する。よって、図1に示すように、第2ケース本体12がダッシュボード1よりも前面に突出した状態でダッシュボード1上に第1ケース本体11を固定すると、図4に示すように、第2ケース本体12の一部をダッシュボード1の上面よりも下側に位置させることができ、車載機器10の全体の高さを低く抑えることができる。さらにまた、上記のように180度で上下を反転させるのではなく、第2ケース本体12を90度(或いは、90°±45度)回転させた場合には、表示パネル15に表示する画面を縦画面表示に切り替えるようにするとよい。
【0032】
さらに、具体的な図示は省略するが、図3に矢印で示すように、第2ケース本体12を横に傾ける(スタッド部21bの軸方向が、前方から所定角度回転・旋回する)ことができるので、例えば、第1ケース本体11を、内蔵するマイクロ波受信機(アンテナ)がマイクロ波の飛来方向に向くような姿勢で固定させ、その後、表示パネル15がドライバに正対する位置に調整することができる。よって、受信感度を良好にしつつ、ドライバの表示パネルに対する視認性も良好にすることができる。さらに、図1に示すように上下方向に傾けることができるので、ドライバにとって表示パネルがより見やすい角度になるように調整することができる。
【0033】
さらに、上述したように、ボールスタッド21と、ソケット部22とには、共に貫通孔21d,22cを設けることで、ボールジョイント20が前後方向に貫通するので、図7に示すように、係る貫通孔21d,22c内に配線ケーブル25を挿入することができる。よって、この配線ケーブル25を介して、第1ケース本体11内の制御部を構成する電気回路と、第2ケース本体12内の表示パネル15を駆動するための駆動回路その他の電気回路・電気機器とを電気的に接続する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る車載機器の好適な一実施形態を示す側面図である。
【図2】本発明に係る車載機器の好適な一実施形態を示す正面図である。
【図3】本発明に係る車載機器の好適な一実施形態を示す平面図である。
【図4】使用状態の一例を示す図である。
【図5】ボールジョイントを構成するボールスタッドを示す図である。
【図6】ボールジョイントを構成するソケット部を示す図である。
【図7】ボールジョイントを示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 車載機器
11 第1ケース本体
12 第2ケース本体
15 表示パネル
20 ボールジョイント
21 ボールスタッド
21b スタッド部
21c ボール部
21d 貫通孔
22 ソケット部
22a 本体
22b 凹部
22c 貫通孔
25 配線ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気回路基板が内蔵される第1ケース本体と、
表示パネルが収納される第2ケース本体と、
前記第1ケース本体の前面と、前記第2ケース本体の背面下方位置とを連結するボールジョイントと、
を備え、
前記第2ケース本体の正面側から前記表示パネルを視認可能に構成し、
前記電気回路基板と、前記表示パネルとは、前記ボールジョイント内を貫通する配線ケーブルを介して電気的に接続されることを特徴とする車載機器。
【請求項2】
前記第1ケース本体の底面が、ダッシュボード上へ固定する固定面となり、
前記第2ケース本体の下面が前記第1ケース本体の下面と同一或いは上方に位置する基準姿勢と、
前記ボールジョイントを回転させて前記基準姿勢から前記第2ケース本体の上下を反転せることで、前記第2ケース本体の一部を前記第1ケース本体よりも下側に位置させる姿勢と、を取り得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車載機器。
【請求項3】
前記第1ケース本体内には、受信機が内蔵され、
その受信機で受信した電波状況に応じて前記表示パネルへの表示内容を制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車載機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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