説明

車載空調装置用電動圧縮機

【課題】 事故発生や電源ユニットの異常時において、インバータ装置を含む高電圧系統の破損による高電圧の短絡や異常な過電流の供給等により発火しても、それが車両側への延焼を防止することができる車載空調装置用電動圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】 ハウジング2の外周に設けたインバータ収容部11にインバータ装置18を収容設置してなる車載空調装置用電動圧縮機1において、インバータ装置18には、車両に搭載の電源および/または制御装置に繋がれるケーブル9,10が接続されるとともに、該ケーブル9,10の全部または少なくとも電動圧縮機1側の一部には、自己消火性または耐火性を有する被覆25が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータと圧縮機構とが内蔵されるハウジングの外周にインバータ装置を一体に組み込んで構成される車載空調装置用電動圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両に搭載される空調装置用の圧縮機として、インバータ装置を一体に組み込んで構成されるインバータ一体型の電動圧縮機が種々提案されている。このようなインバータ一体型の車載空調装置用電動圧縮機は、電動モータと圧縮機構とが内蔵されるハウジングの外周にインバータ収容部(インバータボックス)を設け、その内部に高電圧電源ユニットから供給される直流電力を三相交流電力に変換し、給電端子(ガラス密封端子)を介して電動モータに給電するインバータ装置を組み込むことにより、空調負荷に応じて電動圧縮機の回転数を可変できるように構成される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、インバータ装置から電動機部のモータハウジングに固定されて外部に突出する給電端子(ガラス密封端子)への給電に用いられる高価な耐熱絶縁材による被覆ケーブルを廃止するための技術が開示されている。これは、インバータ回路の交流出力端をなすバスバーを横方向に突出させ、このバスバーを給電端子に締結するとともに、給電端子の外部突出部分を回路部品収容室により包囲した構成としたものであり、高温となるモータハウジング周辺から高価な給電ケーブルやケーブル保護管等を無くし、資材費や作業工数等を低減するようにしたものである。
【0004】
しかして、上記によりインバータ装置から電動機部への給電に用いられる高価な耐熱絶縁材による給電ケーブルが廃止できたとしても、車両に搭載されている電源ユニットから電動圧縮機のインバータ装置に対して電動モータを駆動する高電圧の直流電力を供給するための高電圧ケーブルや、車載の上位制御装置からインバータ装置に制御用電力および制御通信信号を送るための制御通信ケーブルを廃止することはできない。従って、電動圧縮機と車両側との間が絶縁被覆ケーブルによって接続されることは不可避である。
【0005】
【特許文献1】特開2002−191153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記した車載空調装置用電動圧縮機は、一般に車両のエンジンルーム内において、走行用原動機等の構造体にマウントされて搭載されるようになっており、上記の通り別途車両に搭載されている電源ユニットから高電圧ケーブルを介して高電圧電力の供給を受けて駆動されるところ、当該車両は、走行中において常に衝突事故の危険性を孕んでいる。仮に空調装置を運転中に車両が衝突事故を起こしたとき、高電圧が供給されている電動圧縮機がその衝撃を直接または間接的に受ける可能性がある。かかる事故発生時、電動圧縮機のインバータ装置が破損して高電圧系統がダメージを受けると、最悪の場合には高電圧が短絡するおそれがある。このとき、短絡により火花が発生して発火するおそれがあり、これが電源用あるいは制御通信用の絶縁被覆ケーブルを伝って車両側へと延焼する可能性も否定し切れない。
【0007】
また、電動圧縮機側での発火は、車両の衝突事故により電動圧縮機が破損された場合に限らず、電源ユニットの異常発生によって電動圧縮機側に異常な過電流が供給された場合にも発生する可能性がある。以上のような可能性は、あってはならないことであるが、万一に備えて万全の対策を期しておく必要がある。しかるに、従来のインバータ装置を一体に組み込んだ車載空調装置用電動圧縮機では、衝突事故発生時の高電圧短絡や電源ユニット異常時の過電流供給等により万一発火した場合の対策があまりなされていないのが実情である。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、万一の衝突事故発生や電源ユニットの異常時において、インバータ装置を含む高電圧系統の破損による高電圧の短絡や異常な過電流の供給等により発火しても、それが車両側への延焼を防止することができる車載空調装置用電動圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の車載空調装置用電動圧縮機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる車載空調装置用電動圧縮機は、電動モータと圧縮機構とが内蔵されるハウジングの外周にインバータ収容部を設け、その内部に直流電力を三相交流電力に変換して前記電動モータに給電するインバータ装置を収容設置してなる車載空調装置用電動圧縮機において、前記インバータ装置には、車両に搭載の電源および/または制御装置に繋がれるケーブルが接続されるとともに、前記ケーブルの全部または少なくとも電動圧縮機側の一部には、自己消火性または耐火性を有する被覆が設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、インバータ装置に接続されるケーブルには、自己消火性または耐火性を有する被覆が設けられているため、万一の車両事故によって車載されている電動圧縮機が破損され、インバータ装置に給電されている高電圧が短絡して発火したり、あるいは電源の異常で過電流が給電され、発火に至ったりしたとしても、それがケーブルを伝って車両側に延焼する事態を抑止することができる。これにより、電動圧縮機が原因となる車両火災を回避でき、事故を最小限に止めることができるとともに、製品の信頼性を向上させることができる。
【0011】
さらに、本発明の車載空調装置用電動圧縮機は、上記の車載空調装置用電動圧縮機において、前記ケーブルは、前記電動モータ駆動用の高電圧ケーブルおよび/または前記インバータ装置制御用の制御通信ケーブルからなり、それぞれに前記被覆が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、インバータ装置に接続されるケーブルが高電圧ケーブルおよび/または制御通信ケーブルからなり、それぞれに自己消火性または耐火性の被覆が設けられているため、電動圧縮機側での発火がそれらケーブルを伝っての延焼をすべて抑止することができる。これにより、各種事故に伴う電動圧縮機側での発火による車両火災抑止に対する信頼性を向上させることができる。
【0013】
さらに、本発明の車載空調装置用電動圧縮機は、上述のいずれかの車載空調装置用電動圧縮機において、前記被膜は、自己消火性または耐火性を有するテープを巻き付けることにより構成されることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、自己消火性または耐火性を有する被膜がケーブルにテープの巻き付けることにより構成できるため、随時テープを巻き付けるだけでケーブルに自己消火性または耐火性被膜を設けることができる。従って、特殊なケーブルを用いることなく、簡単にケーブルに自己消火性または耐火性機能を付加することができる。
【0015】
さらに、本発明の車載空調装置用電動圧縮機は、上述のいずれかの車載空調装置用電動圧縮機において、前記被膜は、自己消火性または耐火性を有するチューブを装着することにより構成されることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、自己消火性または耐火性を有する被膜がチューブを装着することにより構成できるため、随時チューブを装着するだけでケーブルに自己消火性または耐火性被膜を設けることができる。これにより、特殊なケーブルを用いることなく、簡単にケーブルに自己消火性または耐火性機能を付加することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、万一の車両事故によって車載されている電動圧縮機が破損され、インバータ装置に給電されている高電圧が短絡して発火したり、あるいは電源ユニットの異常で過電流が供給され、発火に至ったりしたとしても、それが電源用あるいは制御通信用のケーブルを伝って車両側に延焼する事態を抑止することができるため、電動圧縮機が原因となる車両火災を回避でき、事故を最小限に止めることができるとともに、製品の信頼性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1および図2を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態にかかるインバータ一体型の車載空調装置用電動圧縮機の外観側面図が示され、図2には、そのインバータ装置部分の分解斜視図が示されている。車載空調装置用電動圧縮機1は、その外殻を構成するハウジング2を有する。ハウジング2は、図示省略の電動モータが収容されるモータハウジング3と、図示省略の圧縮機が収容される圧縮機ハウジング4とがボルト5を介して一体に締め付け固定されることにより構成される。このモータハウジング3および圧縮機ハウジング4は、アルミダイカスト製とされている。
【0019】
モータハウジング3および圧縮機ハウジング4内に収容設置される図示省略の電動モータおよび圧縮機構は、モータ軸を介して連結され、電動モータの回転によって圧縮機構が駆動される構成とされている。モータハウジング3の後端側(図1の右側)には、吸入ポート6が設けられており、この吸入ポート6からモータハウジング3内に吸入された低圧冷媒ガスは、電動モータの周りをモータ軸線L方向に流通後、圧縮機構に吸い込まれて圧縮される。圧縮機構で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、圧縮機ハウジング4内に吐出された後、圧縮機ハウジング4の前端側(図1の左側)に設けられている吐出ポート7から外部へと送出される構成とされている。
【0020】
ハウジング2には、モータハウジング3の後端側(図1の右側)の下部および圧縮機ハウジング4の前端側(図1の左側)の下部の2箇所と、圧縮機ハウジング4の上部側1箇所との計3箇所に、取り付け脚8A,8B,8Cが設けられている。車載空調装置用電動圧縮機1は、この取り付け脚8A,8B,8Cを介して、車両の走行用原動機の側壁等に設けられる片持ち型のブラケットにボルト等で固定設置され、車両に搭載される。このように、車載空調装置用電動圧縮機1は、一般にその一側面を片持ち型のブラケットに沿わせてモータ軸線L方向を車両の前後方向または左右方向に向け、上下3点で片持ち支持されるのが通常である。
【0021】
また、モータハウジング3の外周面には、その上部にボックス形状のインバータ収容部11が一体成形されている。このインバータ収容部11は、図2に示されるように、上面が開放された所定高さの周囲壁により囲われたボックス構造を有している。インバータ収容部11の一側面には、図示省略の電源ユニットから高電圧の直流電力を供給する2本の高電圧ケーブル9を接続するケーブル接続口12が設けられるとともに、対向する側面には、図示省略の上位制御装置から制御通信用の信号を送る制御通信ケーブル10を接続する図示省略のケーブル接続口が設けられている。
【0022】
また、インバータ収容部11の内部には、ガラス密封端子16を取り付ける取り付け孔13、高電圧ケーブル9を接続する図示省略のP−N端子、制御通信ケーブル10を接続する図示省略のターミナル、およびインバータ装置18を構成する各種部品を取り付ける設置面14や設置ボス15等が設けられており、これらを介してインバータ収容部11内には、ガラス密封端子16およびインバータ装置18等が収容設置されるとともに、高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10が接続され、その上面がネジ止め固定される金属製の蓋部材17によって覆われる構成とされている。
【0023】
インバータ装置18は、図2に示されるように、高電圧の直流電力を調整するヘッドキャパシタ19およびインダクタ20と、設置面14に接触されて4隅が設置ボス15に固定設置されるアルミ合金製プレート21と、該プレート21上に設置される図示省略の複数個の電力用半導体スイッチング素子(例えば、IGBT)およびこのスイッチング素子を動作させるゲート回路等が実装され、金属プレート21上に設置されるパワー回路基板22と、CPU等の低電圧で動作する素子を有する制御通信回路が実装され、4隅が設置ボス15に固定設置されるCPU基板23と、インバータ装置18を構成する電気部品間の電気配線をなす複数のバスバーを有し、各バスバーを絶縁材である樹脂でインサート成形により一体化したバスバーアセンブリ24等々を備えている。
【0024】
そして、インバータ収容部11内には、高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10が接続するとともに、インバータ装置18が収容設置された後、防振、防湿、絶縁用のシリコンジェル材が充填され、蓋部材17によって密封されるようになっている。
さらに、本実施形態では、車載空調装置用電動圧縮機1に接続される上記の高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10に対して、車両事故や電源ユニットの異常等により車載空調装置用電動圧縮機1側で万一発火したときに、それが車両側に延焼するのを抑止するために自己消火性または耐火性を有する被覆25を設けている
【0025】
被覆25は、集成マイカを耐熱性に優れたシリコーン接着剤で補強材と貼り合わせたマイカテープや自己消火性を有する難燃性導電布テープ等のテープ26を一般的な絶縁被覆がされている高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10の表面に巻き付けることにより設けることができる。この被覆25は、制御通信ケーブル10のように、一端部に設けられているコネクタ端子10Aとの間の全長にわたり設けてもよいし、高電圧ケーブル9のように、コネクタ端子9Aとの間にクランプ用金具9Bが設けられている場合には、クランプ用金具9Bまでの電動圧縮機1側に設けるようにしてもよい。
【0026】
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
空調装置を駆動する際、車載されている電源ユニットから高電圧ケーブル9を介して高電圧の直流電力が電動圧縮機1のインバータ装置18に供給される。この直流電力は、インバータ装置18において、上位制御装置からインバータ装置18のCPU基板23上の制御回路に送られる信号に基づき、パワー基板22上のゲート回路を介してIGBT等のスイッチング素子を動作させることにより、制御装置から指令された所定周波数の交流電力に変換される。
【0027】
この交流電力は、インバータ装置18からガラス密封端子16を経てモータハウジング3内の電動モータに給電され、電動モータを所定回転数で回転する。これによって、圧縮機構が駆動され、圧縮された冷媒ガスが電動圧縮機1から冷凍サイクルに送出されることにより車室内の冷暖房に供される。一方、空調装置を駆動している間、電動圧縮機1のインバータ装置18に供給された電動モータを駆動する高電圧電力および制御用の低電圧電力は、それぞれ高電圧グランド、低電圧グランドに接地されるとともに、所要の絶縁対策が施されて短絡が防止されるようにされている。
【0028】
こうした状況下、車両が空調装置を運転しながら走行中に不幸にして衝突事故を起こしたとき、その影響が車載されている電動圧縮機1にも及ぶ可能性があり、電動圧縮機1が破損される事態も想定される。この場合、高電圧電力が短絡して火花が発生し、発火する可能性も否定仕切れない。また、電源ユニットに異常が発生し、想定外の過電流がインバータ装置18に供給されることによって、それが原因で発火に至る可能性もなしとはいえない。
【0029】
しかるに、本実施形態では、上記により万一電動圧縮機1側で発火したとしても、高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10には自己消火性または耐火性を有する被覆25が設けられているため、高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10を伝って電動圧縮機1側から車両側に延焼するのを止めることができる。これによって、電動圧縮機1が原因となる車両火災を回避でき、事故を最小限に止めることができるとともに、製品の信頼性を向上させることができる。
【0030】
また、高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10の双方に自己消火性または耐火性の被覆25を設けているため、電動圧縮機1側での発火がそれらケーブルを伝っての延焼をすべて防止することができる。
また、自己消火性または耐火性を有する被膜25をケーブル9,10にテープ26を巻き付けることにより構成できるため、随時テープ26を巻き付けるだけで自己消火性または耐火性被膜25を設けることができる。従って、特殊なケーブルを用いることなく、簡単にケーブル9,10に自己消火性または耐火性機能を付加することができる。
【0031】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、自己消火性または耐火性を有する被膜25をチューブによって構成している点が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、自己消火性または耐火性テープに代え、絶縁被覆されている高電圧ケーブル9に対して、自己消火性または耐火性を有する難燃性ポリプロピレンチューブ、難燃性ポリイミドチューブ等からなるチューブ36を装着することにより、自己消火性または耐火性を有する被膜25を設けている。なお、制御通信ケーブル10についても同様である。
【0032】
上記のように、高電圧ケーブル9および制御通信ケーブル10に、自己消火性または耐火性を有するチューブ36を装着して被膜25を設けることによっても、自己消火性または耐火性機能を付加することができるため、電動圧縮機1側での発火がそれらケーブルを伝っての車両側への延焼をすべて防止することができる。従って、本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0033】
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、インバータ収容部11がモータハウジング3に一体成形された例について説明したが、別体で構成されたインバータ収容部11を組み付け構成したものであってもよい。また、高電圧ケーブル9に対して、電動圧縮機1側の一部に自己消火性または耐火性を有する被膜25を設けた例について説明したが、全長に設けてもよいことはもちろんである。また、自己消火性または耐火性を有するテープ26やチューブ36は上記例に限定されるものではなく、自己消火性または耐火性を有する他のテープやチューブであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる車載空調装置用電動圧縮機の外観側面図である。
【図2】図1に示す車載空調装置用電動圧縮機のインバータ装置部分の分解斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる車載空調装置用電動圧縮機に用いられる高電圧ケーブルの部分斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1 車載空調装置用電動圧縮機(電動圧縮機)
2 ハウジング
9 高電圧ケーブル
10 制御通信ケーブル
11 インバータ収容部
18 インバータ装置
25 被膜
26 テープ
36 チューブ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動モータと圧縮機構とが内蔵されるハウジングの外周にインバータ収容部を設け、その内部に直流電力を三相交流電力に変換して前記電動モータに給電するインバータ装置を収容設置してなる車載空調装置用電動圧縮機において、
前記インバータ装置には、車両に搭載の電源および/または制御装置に繋がれるケーブルが接続されるとともに、
前記ケーブルの全部または少なくとも電動圧縮機側の一部には、自己消火性または耐火性を有する被覆が設けられていることを特徴とする車載空調装置用電動圧縮機。
【請求項2】
前記ケーブルは、前記電動モータ駆動用の高電圧ケーブルおよび/または前記インバータ装置制御用の制御通信ケーブルからなり、それぞれに前記被覆が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車載空調装置用電動圧縮機。
【請求項3】
前記被膜は、自己消火性または耐火性を有するテープを巻き付けることにより構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の車載空調装置用電動圧縮機。
【請求項4】
前記被膜は、自己消火性または耐火性を有するチューブを装着することにより構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の車載空調装置用電動圧縮機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−127606(P2009−127606A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−306794(P2007−306794)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】