説明

転写凹版を用いたパターン形成方法および転写凹版

【課題】精度的な技術難易度を上げることなく、低価格で印刷版を用意することで、大型の印刷対象物であっても印刷法による製造コストを削減できる転写凹版を用いたパターン形成方法および転写凹版を提供する。
【解決手段】転写凹版を用いたパターン形成方法は、原版10を作製する原版作製工程S1と、原版10を元にして電鋳法により金型20を作製する電鋳金型作製工程S2と、電鋳金型を用いて複数の樹脂製の転写凹版30を作製する転写凹版作製工程S3と、複数の転写凹版30を配列して印刷時に使用する実用版を形成(転写凹版ユニットの固定工程S4)して、転写凹版30に液体を充填する充填工程S5と、複数の転写凹版30を対象物99に押し付けて、複数の転写凹版30の液体を対象物に転写して液体のパターンを形成する転写工程S7を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転写凹版を用いたパターン形成方法および転写凹版に関し、特にガラス基板等の対象物にインクのような液体を転写する転写凹版を用いたパターン形成方法および転写凹版に関する。
【背景技術】
【0002】
機器に搭載される平板状の画像形成装置として、液晶表示パネルが用いられている。液晶表示パネルは、赤(R)、緑(G)、青(B)の三色の色彩の画素を有するカラーフィルタを備えている。このカラーフィルタは、特許文献1〜特許文献3に開示されているように、赤、緑、青のインクをガラス基板に対して印刷法により製造することで、製造コストを下げる取り組みが行われている。
【0003】
特許文献1と特許文献2に開示されている印刷方法では、円柱状の版胴と圧胴が用いられ、この版胴はフィルタパターンに対応する凹版の版面を有している。版胴の版面には赤、緑、青のインクを充填して、圧胴と版面との間に透明基材を通すことで、版面からインクを透明基板に転写するようになっている。また、特許文献3に開示されている印刷方法では、印刷用の凹版を用いており、凹版のパターン部にインクを充填して、充填したインクをブランケットに移して、インクはこのブランケット(円柱状の版胴)からガラス基板に印刷する。
【0004】
ところで、液晶表示パネルの製造コストの削減を狙って、元となるガラス基板の大型化が進み、大型化したガラス基板の縦横寸法が例えば2m×3mに達している。この大型化したガラス基板からカラーフィルタ作製用のガラス基板を多数面取りすることができるようにして、面取り数を増加させることで、カラーフィルタの製造コストの削減を図っている。このように、ガラス基板の大型化による面取り数の増加をさせるためには、印刷法でインクを大型のガラス基板に転写する際に使用する版胴のような印刷版の大型化も行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004―317969号公報
【特許文献2】特開2004―322416号公報
【特許文献3】特開平11―309836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、カラーフィルタを有する液晶表示パネルが搭載される機器として、例えば携帯電話機を例に挙げると、携帯電話機に用いられている晶表示パネルは、高精度な画像表示ができるようになっており、この液晶表示パネル用のカラーフィルタには、赤、緑、青の画素を高精度に形成する必要がある。従って、元となる大型のガラス基板から多数のカラーフィルタ用のガラス基板を面取りするので、大型のガラス基板の全体にわたって赤、緑、青の画素を高精度に形成しなければならない。
【0007】
しかし、従来の印刷法を用いて大型のガラス基板の全体にわたって高精度に赤、緑、青の画素を高精度に形成しようとすると、大型化した円柱状の版胴のような印刷版の形状寸法を高精度に保つ必要があり、技術的な難易度が高くかつ高価になり、低価格で大型のガラス基板全体に高精度に赤、緑、青の画素を高精度に形成することが困難である。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、精度的な技術難易度を上げることなく、低価格で印刷版を用意することで、大型の印刷対象物であっても印刷法による製造コストを削減できる転写凹版を用いたパターン形成方法および転写凹版を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の転写凹版を用いたパターン形成方法は、板状の対象物に押し付けることで液体を前記対象物に転写して前記液体のパターンを形成するための転写凹版を用いたパターン形成方法であって、原版を作製する原版作製工程と、前記原版を元にして電鋳法により電鋳金型を作製する電鋳金型作製工程と、前記電鋳金型を用いて、複数の樹脂製の転写凹版を作製する転写凹版作製工程と、複数の前記転写凹版を配列して印刷時に使用する実用版を形成した後に前記実用版の前記転写凹版に液体を充填する充填工程と、前記複数の前記転写凹版を前記対象物に押し付けて、前記複数の前記転写凹版の前記液体を前記対象物に転写して前記液体のパターンを形成する転写工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の転写凹版は、板状の対象物に押し付けることで液体を前記対象物に対して転写して前記液体のパターンを形成するための転写凹版であって、原版を元にして電鋳法により作製された電鋳金型を用いて樹脂により複数個作製され、前記対象物に転写しようとする液体の充填部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、大型の印刷対象物であっても印刷法による製造コストを削減できる転写凹版を用いたパターン形成方法および転写凹版を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態において、転写凹版を用いたパターン形成方法に用いられる転写凹版を作製するための原版の例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す原版により作製された電鋳金型を示す斜視図である。
【図3】図2に示す電鋳金型を用いて射出成型により複数の転写凹版としての樹脂板を示す斜視図である。
【図4】転写凹版ユニットを示す斜視図である。
【図5】転写凹版ユニット77を配列した実用版を保持している保持部材を示す斜視図である。
【図6】インクジェットヘッドからインクが実用版の樹脂版のインク充填部内に充填される様子を示す斜視図である。
【図7】インクが充填された樹脂版を示す斜視図である。
【図8】実用版の樹脂版のインクを乾燥する様子を示す斜視図である。
【図9】転写装置の例を斜め上方から示す斜視図である。
【図10】図9に示す転写装置の構造を斜め下方から示す斜視図である。
【図11】ガラス基板に転写されたインクのパターン例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態において、原版の作成工程S1からインクをガラス基板に転写する転写工程S7を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1〜図12は、転写凹版を用いたパターン形成方法の実施形態を示し、液晶表示パネルに用いられるカラーフィルタを印刷法で製造するための転写凹版の製造工程の例を示している。
【0015】
液晶表示パネル用のカラーフィルタは、透明基板である例えばガラス基板に対して、赤(R)、緑(G)、青(B)の三色の色彩の画素が形成される。本発明の実施形態では、例えば携帯電話機に搭載される小型の液晶表示パネル用のカラーフィルタを印刷法で製造するにあたり、印刷用の転写凹版が次のようにして製作される。
【0016】
図12は、本発明の実施形態において、原版10の作製工程S1からインクをガラス基板に転写する転写工程S7を示している。本発明の実施形態では、液体の一例は、赤インク、緑インク、青インクであり、対象物の一例としては、カラーフィルタのガラス基板である
図1は、本発明の転写凹版を用いたパターン形成方法に用いられる実施形態の転写凹版を作製するための原版の例を示す斜視図である。
【0017】
図1に示す原版10は、まず作製される。図12の原版10の作製工程S1において、原版10は、リソグラフィ技術を使いシリコン基板に露光してエッチングすることで、1パネル分の高精度な原版として作製される。この原版10は、上から見て矩形で平板状の本体部11と、インク充填用の凹部12を有している。本体部11は平坦面11Aを有している。この凹部12は、断面矩形を有する直線状の溝である。凹部12は底面部12Aと2つの側面部12Bを有している。凹部12の底面部12Aは、本体部11の平坦部11Aと平行である。側面部12Bは底面部12Aに垂直に形成されている。
【0018】
図2は、図1に示す原版10により作製された電鋳金型20を示す斜視図である。図12の電鋳金型作製工程S2に示すように、図1に示す2つの原版10を元にして、電鋳法により電鋳金型20を作製する。電鋳金型20は、上から見て矩形で平板状の本体部21と、2つの突起部22を有している。各突起部22は直線状の部分であり、断面矩形を有している。本体部21は、平坦面21A,21B,21Cを有している。突起部22は、表面部22Aと側面部22Bを有している。この電鋳金型20は、図11に示す最終製品としての赤のインクのパターン110R、あるいは緑のインクのパターン110G、あるいは青のインクのパターン110Bと同じである。
【0019】
図3は、電鋳金型20を用いて射出成型により多数の転写凹版としての樹脂板30を示す斜視図である。図12の樹脂版作製工程(転写凹版作製工程の一例)S3に示すように、図2に示す電鋳金型20を用いて、樹脂射出成型により多数の転写凹版としての樹脂板30を作製する。これにより、射出成形により多数の樹脂版30は、電鋳金型20を使って、安価に作製することができる。樹脂版30は、上から見て矩形で平板状の本体部31と、液体充填部としての2つのインク充填部32を有している。本体部31は、平坦面31A、31Bを有している。インク充填部32は、断面矩形を有する直線状の溝である。インク充填部32は底面部32Aと2つの側面部32Bを有している。インク充填部32の底面部32Aは、本体部31の平坦部31A、31Bと平行である。
【0020】
図4は、転写凹版ユニット77を示す斜視図である。図12の転写凹版ユニット77の固定工程S4に示すように、インクが充填された各樹脂版30は、版基材50に対して例えば接着により固定されることで、転写凹版ユニット77を構成する。この版基材50は、例えば樹脂製の長板状の部材であり、樹脂版30と同じ材質で作ることができる。転写凹版ユニット77は、図4に示すように、液晶表示パネルの種類毎のパターンを位置調整して一列になるように配列される。
【0021】
図5は、転写凹版ユニット77を配列して保持している保持部材60を示す斜視図である。図5に示すように、一列に配列された樹脂版30を固定した複数の版基材50は、保持部材60の保持面61に保持される。この保持部材60は、平坦状の保持面61と枠部62,63を有している。これにより、インクをガラス基板に転写して印刷する時に使用する実用版120が形成できる。保持部材60の幅Wは、液晶表示パネルの1パネル幅であり、保持部材60の長さLは、インクを転写しようとするガラス基板のサイズである。
【0022】
図6は、インクジェットヘッド35からインク40が樹脂版30のインク充填部32内に充填される様子を示す斜視図である。図7は、インクが充填された樹脂版30を示す斜視図である。
【0023】
図12のインク充填工程(液体充填工程の一例)S5に示すように、図6に示す例えばインクジェット塗布装置のインクジェットヘッド35からインク40が、図7に示す実用版の樹脂版30のインク充填部32内に充填される。このインク40は、赤、緑、青のインクのいずれかである。
【0024】
図8は、紫外線を照射して実用版120の樹脂版30のインクを乾燥する様子を示す斜視図である。
【0025】
次に、図8と図12の乾燥工程S6に示すように、実用版120の樹脂版30のインク充填部32内のインク40が転写に適した粘度に乾燥される。図8では、インク乾燥手段として紫外線を照射するランプ70が用いられている。このランプ70は紫外線をインク40の照射することでインク40を乾燥させる。このランプ70に代えてインクを加熱するためのヒータを用いても良い。
【0026】
図9は、転写装置80の例を斜め上方から示す斜視図である。図10は、図9に示す転写装置80の構造を斜め下方から示す斜視図である。
【0027】
次に、図12の転写工程S7に示すように、図7に示す樹脂版30のインク充填部32内のインク40が、図9に示すガラス基板99に対して転写される。ガラス基板99はインクが転写により塗布される板状の対象物の一例である。
【0028】
図9に示す転写装置80は、各樹脂版30のインク充填部32内のインク40を、ガラス基板90の一方の面99Aに対して、転写ローラ78を用いて転写して塗布させる装置である。
【0029】
転写装置80は、ベース79、スライド台81、ガイド台82、転写ローラ78を有している。スライド台81には、ガラス基板99が着脱可能に固定されている。ベース79は両側にガイド部83を有しており、スライド台81は、ガイド部83に沿ってX方向にガイドできる。モータ84の出力軸には送りねじ85が取り付けられており、送りねじ85はスライド台81のナット86に噛み合っている。制御部100の指令によりモータ84を作動して送りねじ85が回転すると、スライド台81とこのスライド台81に搭載されたガラス基板99は、X方向に移動して位置決め可能である。
【0030】
図9に示すように、ガイド台82は、ベース79上に配置され、ガイド台82は保持部材60を搭載している。保持部材60はガイド部60GによりY方向に沿ってガイド可能である。モータ87の出力軸には送りねじ88が取り付けられており、送りねじ88は保持部材60のナット89に噛み合っている。制御部100の指令によりモータ87を作動して送りねじ88が回転すると、保持部材60と保持部材60に保持された各樹脂版30は、Y方向に移動して位置決め可能である。また、保持部材60と保持部材60に保持された各樹脂版30をX方向の位置を微調整できるように、モータ131と送りねじ132が設けられている。制御部100の指令によりモータ131を作動して送りねじ132が回転すると、保持部材60と保持部材60に保持された各樹脂版30は、X方向に関する位置の微調整ができるので、実用版120の各樹脂版30は、ガラス基板99に対して正確に位置調整できる。
【0031】
図10には、保持部材60と、転写ローラ78と、ガラス基板99を示しており、保持部材60は枠状の部材であり、保持部材60内には転写ローラ78が配置されている。保持部材60の上にはガラス基板99の一方の面99Aが下向きになるように配置されており、保持部材60に保持された実用版120の各樹脂版30がガラス基板99の一方の面99Aに密着されるようになっている。
【0032】
図10に示す転写ローラ78は、サポート部材78Sにより回転可能に保持されている。サポート部材78Sは、アクチュエータ91によりZ方向の上方向に押されることで、各樹脂版30をガラス基板99の一方の面99Aに対して押し付けることができる。しかも、転写ローラ78とサポート部材78Sとアクチュエータ91から成るユニット93は、別のアクチュエータ92の作動により、X方向に沿って移動可能である。X方向、Y方向、Z方向は互いに直交している。
【0033】
図9のモータ84が作動することで、ガラス基板99は、保持部材60上の各樹脂版30に対して、X方向に関して位置合わせされる。また、モータ87が作動することで、保持部材60上の各樹脂版30は、ガラス基板99のY方向に関して位置決めされる。
【0034】
そして、図10において、制御部100がアクチュエータ91,92を作動することで、転写ローラ78は各樹脂版30をガラス基板99の一方の面99Aに対して押し付けながら各樹脂版30の配列方向に沿って移動できる。これにより、各樹脂版30のインクはガラス基板99の一方の面99Aに転写することができる。
【0035】
図9に示すモータ87が作動して、図10に示す保持部材60と転写ローラ78のユニット93を、ガラス基板99に対してY方向に移動して位置合わせすれば、実用版120の各樹脂版30に充填されたインクは、ガラス基板99の一方の面99Aにおける次の領域に対して順次転写することができる。これにより、ガラス基板99の一方の面99Aのほぼ全面には、図11に示すようにインクの転写パターン110Rを形成できる。
【0036】
図11は、ガラス基板99に転写されたインクのパターンを示しており、例えば赤のインクによる画素の転写パターン110Rを示している。赤のインクによる画素の転写パターン110Rは、ガラス基板99上にそれぞれ平行に間隔をおいて直線状に形成されている。この赤のインクによる画素の転写パターン110Rの間には、さらに、上述した工程と同様にして、緑のインクによる画素の転写パターン110Gと、青のインクによる画素の転写パターン110Bが形成される。これにより、赤、緑、青の画素を有するカラーフィルタが得られる。
【0037】
以上説明したように、元になるガラス基板の大型化に対応して大型の高精度な版を作製するのに比べて、本発明の実施形態では、実用版120を構成するための転写凹版30は、精度的な技術的な難易度を上げることなく、多数個低価格で準備することができるので、例えば液晶表示パネル用のカラーフィルタの製造コストを低減できる。
【0038】
例えば携帯電話機に用いられている表示用の液晶表示パネルは、高精度な画像表示ができるようになっており、この液晶表示パネル用のカラーフィルタには、赤、緑、青の画素を高精度に形成する必要がある。従って、コスト低減のために、元となる大型のガラス基板から複数もしくは多数のカラーフィルタ用のガラス基板を面取りするので、大型のガラス基板の全体にわたって赤、緑、青の画素を高精度に形成しなければならない。
【0039】
これに対して、本発明の実施形態では、大型のガラス基板の全体にわたって高精度に赤、緑、青の画素を高精度に形成しようとする場合に、実用的な印刷版を構成する転写凹版30を多数個あるいは複数個精度的な技術的な難易度を上げることなく、低価格で準備することができるので、精度的な技術難易度を上げることなく、低価格で印刷版を用意することで、大型の印刷対象物であっても印刷法による製造コストを削減できる。
【0040】
本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、カラーフィルタは、携帯電話機の液晶表示パネル用に限らず、他の種類の機器にも適用できる。透明基板はガラス基板だけでなく例えばプラスチック基板でも良い。
【0041】
さらに、本発明の実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、本発明の実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0042】
10 原版、11 本体部、12 凹部、20 電鋳金型、30 転写凹版としての樹脂板、32 インク充填部、35 インクジェットヘッド、40 インク、50 版基材、77 転写凹版ユニット、78 転写ローラ、80 転写装置、99 ガラス基板、120 実用版、S1 原版作製工程、S2 電鋳金型作製工程、S3 樹脂版作製工程、S4 転写凹版ユニットの固定工程、S5 インク充填工程、S6 乾燥工程、S7 転写工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状の対象物に押し付けることで液体を前記対象物に転写して前記液体のパターンを形成するための転写凹版を用いたパターン形成方法であって、
原版を作製する原版作製工程と、
前記原版を元にして電鋳法により電鋳金型を作製する電鋳金型作製工程と、
前記電鋳金型を用いて、複数の樹脂製の転写凹版を作製する転写凹版作製工程と、
複数の前記転写凹版を配列して印刷時に使用する実用版を形成した後に前記実用版の前記転写凹版に液体を充填する充填工程と、
前記複数の前記転写凹版を前記対象物に押し付けて、前記複数の前記転写凹版の前記液体を前記対象物に転写して前記液体のパターンを形成する転写工程と、
を備えることを特徴とする転写凹版を用いたパターン形成方法。
【請求項2】
前記対象物は液晶表示パネルのカラーフィルタ用の透明基板であり、前記転写凹版に充填された液体を乾燥させる乾燥工程を有することを特徴とする請求項1に記載の転写凹版を用いたパターン形成方法。
【請求項3】
前記液体は、インクジェットヘッドから吐出される赤のインク、緑のインク、青のインクであることを特徴とする請求項2に記載の転写凹版を用いたパターン形成方法。
【請求項4】
板状の対象物に押し付けることで液体を前記対象物に対して転写して前記液体のパターンを形成するための転写凹版であって、
原版を元にして電鋳法により作製された電鋳金型を用いて樹脂により複数個作製され、前記対象物に転写しようとする液体の充填部を有することを特徴とする転写凹版。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−69844(P2011−69844A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218396(P2009−218396)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】