説明

輸送情報表示システム

【課題】運転整理により列車の実施ダイヤに変更が生じた場合でも、携帯端末で視認性良く表示するようにした輸送情報表示システムを得る。
【解決手段】サーバ装置12は、列車の運行を管理する運行管理システム10からダイヤデータ160bを取得して、アプリケーションプログラム160cにより管理し、携帯端末15からの要求に応じた列車番号のダイヤデータから、Webデータ生成プログラム160dにより、列車別ダイヤ画面のWebデータを生成して、Webサーバ12eにより携帯端末15に送信し、これを受信した携帯端末15は、Webブラウザ15aにより、Webデータの列車別ダイヤ画面を表示するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、列車の運行管理システムから情報を取得して、列車の運行状況を含む輸送情報を携帯端末に表示する輸送情報表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
駅ホーム上の駅員や作業現場の保守員などにも業務上の理由から列車の運行状況をリアルタイムに提供することが求められている。そのため、例えば携帯端末(携帯電話、PDAなど)のWebブラウザによって列車の在線やダイヤ情報を閲覧可能とし、この携帯端末を所持させることで、上記要求に対応することが考えられる。
これについては従来技術として、特許文献1がある。この特許文献1では、縦スクロール可能な画面レイアウトにより列車の在線やダイヤを携帯情報端末のWebブラウザに表示させる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−308099号公報(第4〜9頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、列車の在線を文字形式で表示するため、列車が駅に在線しているときは例えば“下本 1111M”というようにどの番線にどの列車が在線しているのかが文字のみで表示される。そのため、番線数の多い大きな駅では構内図を把握していないと、文字から瞬時に在線位置を把握することは困難である。
また、ダイヤについては、当該列車の各駅の着発時刻、番線、遅延が表示されるが、運転整理(運休、時刻変更など)によりダイヤに変更が生じた場合、その変更を知ることが困難である。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、運転整理により列車の実施ダイヤに変更が生じた場合でも、携帯端末で視認性良く表示するようにした輸送情報表示システムを得ることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わる輸送情報表示システムにおいては、列車の運行を管理する運行管理システムにLANを介して接続されたサーバ装置、及びこのサーバ装置にネットワークを介して接続された携帯端末とを備え、
サーバ装置は、運行管理システムからダイヤデータを取得するインタフェース手段と、このインタフェース手段により取得されたダイヤデータを管理するアプリケーションプログラムと、携帯端末から要求された列車番号のダイヤデータをアプリケーションプログラムから取得し、この取得した列車番号のダイヤデータから、列車別ダイヤ画面のWebデータを生成するWebデータ生成手段と、携帯端末から要求を受信すると共にこの要求に応じてWebデータ生成手段により生成されたWebデータを携帯端末に送信するWebサーバとを有し、
携帯端末は、サーバ装置から受信したWebデータの列車別ダイヤ画面を表示するWebブラウザを有するものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、以上説明したように、列車の運行を管理する運行管理システムにLANを介して接続されたサーバ装置、及びこのサーバ装置にネットワークを介して接続された携帯端末とを備え、
サーバ装置は、運行管理システムからダイヤデータを取得するインタフェース手段と、このインタフェース手段により取得されたダイヤデータを管理するアプリケーションプログラムと、携帯端末から要求された列車番号のダイヤデータをアプリケーションプログラムから取得し、この取得した列車番号のダイヤデータから、列車別ダイヤ画面のWebデータを生成するWebデータ生成手段と、携帯端末から要求を受信すると共にこの要求に応じてWebデータ生成手段により生成されたWebデータを携帯端末に送信するWebサーバとを有し、
携帯端末は、サーバ装置から受信したWebデータの列車別ダイヤ画面を表示するWebブラウザを有するので、運転整理により列車の実施ダイヤに変更が生じた場合でも、その変更を列車別ダイヤ画面のみで知ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
参考例1.
図1は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムを示す構成図である。
図1において、サーバ装置12は運行管理システム10とLAN11で接続され、さらにネットワーク14を介して携帯端末15と接続される。
サーバ装置12は、I/Fプログラム12a(インタフェース手段)によって運行管理システム10から周期的に表示対象データ12bを受信する。表示対象データ12bには、信号機や軌道回路などの機器状態情報、在線や遅延などの列車の運行状況などが含まれる。
運行表示プログラム13(運行表示手段)は、表示対象データ12bと、予め用意された駅などについての画面データ13bと、表示対象データ12b及び画面データ13bの対応関係を格納した割付データ13cとを用いて、処理部13aにより静止画データ12cを出力し、出力された静止画データ12cは記憶される。Webデータ生成プログラム12d(Webデータ生成手段)は、記憶された静止画データ12cを用いて、携帯端末15からの要求(例えば、駅の指定など)に基づき、Webデータを生成するプログラムで、携帯端末15からの要求に応じた静止画データ12cを含むHTMLファイルを作成する。
携帯端末15は、Webブラウザ15aによりネットワーク14を介してWebサーバ12eにアクセスし、Webデータ生成プログラム12dにより作成されたHTMLファイルを表示する。
【0009】
図2は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムの表示対象データの一例を示す図である。
図2において、機器状態情報20は、例えば、識別番号としてファイル番号5000が割当てられ、各駅の情報がレコード単位で固定位置に格納されており、0バイト目から2バイト分に駅コード、4バイト目の1ビット目に信号機1の状態、8バイト目の1ビット目に軌道回路1の状態が格納される。列車情報21は、ファイル番号5001が割当てられ、路線上の位置(駅、駅間など)に関する列車情報がレコード単位に固定位置に格納されており、0バイト目に路線上の位置、4バイト目にその位置に在線する列車番号、2バイト目にその列車の遅延時分が格納される。当該位置に列車が在線していない場合は4バイト目はブランクとなる。
【0010】
図3は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムの画面データの一例を示す図である。
図3においては、携帯端末として携帯電話を使用した場合の線路図形式の画面データ13bの例を示しており、A駅の画面30には、識別子として画面番号10001が割当てられ、線路やホームなどの線路図と在線位置である列車番号表示部が配置される。列車番号表示部には識別子として部品番号が割当てられる。B駅の画面31には、識別子として画面番号10002が割当てられる。ここで、A駅の列車番号表示部30dとB駅の列車番号表示部31aは、同じ在線位置を指す。この例では、携帯電話の画面サイズの制限から列車番号のみの表示としたが、画面サイズの大きな携帯電話やPDAなど向けには、遅延時分表示部や信号機や軌道回路の状態表示部を配置することも可能である。その作成は例えば「“運行管理システム用GUIライブラリの開発”,第35回 1998年11月鉄道におけるサイバネティクス利用 国内シンポジウム論文集,日本鉄道サイバネティクス協議会」(以降、参考文献1)の方法にあるエディタ機能により、容易に行うことが可能である。
【0011】
図4は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムの割付データの一例を示す図である。
図4において、割付データ13cとは表示対象データ12bと画面データ13bとの対応関係を格納したデータである。表示対象データ12bの各データ項目について、ファイル番号、レコード番号、バイト位置、ビット位置、データサイズが記述され、各データ項目が画面上のどの表示部の表示対象であるかが部品の画面番号と部品番号で記述される。例えば、列車情報のレコード0がA駅の列車番号表示部30aの情報として割当てられている場合、行40のような記述となる。
【0012】
図5は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムの運行表示プログラムの処理を示すフローチャートである。
図6は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
図6において、携帯端末として携帯電話を使用した場合のメニュー画面例60が示され、携帯電話のボタン操作によって在線状況60aを選択すると、駅選択画面が表示される。
【0013】
図7は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される駅選択画面の一例を示す図である。
図7において、駅選択画面例70が示される。
図8は、この発明の参考例1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される在線状況画面の一例を示す図である。
図8において、Webブラウザ15aに表示される在線状況画面80には、前駅80a、当駅80b、次駅80c、駅選択80d、メニュー80eが選択可能に表示されている。
【0014】
次に、図5を用いて運行表示プログラムの処理について説明する。
サーバ装置12で動作する運行表示プログラム13は、画面データ13bと割付データ13cとから処理部13aによって、図3の静止画データを出力する。
この動作の流れは、まず初期化処理で、各表示部の初期データを表示対象データ12bから割付データ13cに従って取得し、初期表示状態の静止画データを出力する(ステップS50)。次に、終了信号を受信するなどの終了判定処理を行い(ステップS51)、終了と判定された場合は、処理を終了する。
次に、周期的な処理を行うため時機を調べ(ステップS52)、時機であると判定した場合は、ステップS53へ進む。ステップS53では、運行表示プログラム13の内部で現在保持しているデータと、運行管理システム10からのデータ受信によって周期的に更新されている表示対象データ12bとを比較し、データが更新されておれば、内部データを更新するとともに、更新されたことを項目毎に記憶する。次に、画面上の各表示部に対応するデータ項目が更新されていれば(ステップS55)、描画更新を行い(ステップS56)、当該画面の静止画データを出力する(ステップS57)。この処理を全画面について行う(ステップS54)。画面上の全表示部について対応するデータ項目に変化がなければ、描画状態に変化がないため、静止画データの出力は行わない。
【0015】
次に、携帯端末15での在線状況表示手順について説明する。
まず、Webブラウザ15aによってネットワーク14を介してWebサーバ12eにアクセスすると、Webブラウザ15aにメニュー画面が表示される。図6に、携帯端末として携帯電話を使用した場合のメニュー画面例60を示す。携帯電話のボタン操作によって在線状況60aを選択すると、図7のような駅選択画面が表示される。ここでは、路線の駅数が多いことを想定して駅を区間分けしたが、本発明はこれに制限されるものではない。
駅選択画面70にて駅を選択すると、それがWebサーバ12eを介してWebデータ生成プログラム12dに渡る。Webデータ生成プログラム12dでは、指定された駅の静止画データを含むHTMLファイルを作成し、Webブラウザ15aへ返す。
【0016】
駅選択画面70でB駅を選択した場合、例えば図8のような在線状況画面80がWebブラウザ15aに表示される。この画面において、前駅80aを選択するとA駅、次駅80cを選択するとC駅のHTMLファイルがWebデータ生成プログラム12dによって生成され、Webブラウザ15aに表示される。当駅80bを選択すると、当駅の最新の静止画データを含むHTMLが表示される。駅選択80dを選択すると駅選択画面70へ、メニュー80eを選択するとメニュー画面60へ遷移する。
【0017】
参考例1によれば、携帯端末に、列車の在線状況を線路図形式で表示するため、視認性の良い情報提供が可能となる。
【0018】
参考例2.
図9は、この発明の参考例2による輸送情報表示システムの画面データの一例を示す図である。
図9においては、A駅画面90、AB駅間画面91、B駅画面92、BC駅間画面93と部分毎に画面データを用意している。
【0019】
参考例1では、図3で示すような画面データの表示について述べたが、参考例2は、これに制限されるものではなく、図9のように、A駅画面90、AB駅間画面91、B駅画面92、BC駅間画面93と部分毎に画面データを用意している。
このとき、Webデータ生成プログラム12dは、例えばB駅の画面を要求された場合にはAB駅間画面91、B駅画面92、BC駅間画面93の静止画データを接合し、この接合画を含むHTMLファイルを作成して、携帯端末に返す。また、指定によっては、A駅画面90、AB駅間画面91、B駅画面92を接合して、駅間を中心とした表示を提供することも可能である。
【0020】
参考例2によれば、画面データを適宜接合して表示することができ、より適切な画面データの表示を行うことができる。
【0021】
参考例3.
図10は、この発明の参考例3による輸送情報表示システムを示す構成図である。
図10において、10〜12、12a〜12e、13、13b、13c、14、15、15aは図1におけるものと同一のものである。運行表示プログラム13の処理部100aは、画面データ13b、割付データ13cに加えて、各表示部の座標情報を有する表示部属性データ100bを用いて静止画データ12cを出力する。
【0022】
図11は、この発明の参考例3による輸送情報表示システムの表示部属性データの一例を示す図である。
図11において、表示部属性データ100bの内容が示されている。
図12は、この発明の参考例3による輸送情報表示システムの運行表示プログラムの処理を示すフローチャートである。
【0023】
参考例1、2では、運行表示プログラム13が画面データ13bを更新し、その静止画データ12cを出力する動作について述べたが、参考例3は、これに制限されず、図10のように各表示部の座標情報を有する表示部属性データ100bを使用して静止画データ12cを出力するようにした。
表示部属性データ100bでは、図11に示されるように、各表示部についてその座標情報(例えばx座標、y座標、幅、高さ)が記述されている。このデータは参考文献1のエディタ機能により、画面データの編集/保存操作で自動出力される。
【0024】
参考例3による運行表示プログラム13の処理部100aの動作の流れを図12に基づき説明する。
図12のステップS51〜ステップS55は、図5の処理を同じであり、その説明を省略する。図12では、状態変化があったとき(ステップS55)、画面データ13bを背景画として、変化のあった表示部についてその描画内容を表示属性データ100bの座標情報に従って背景画に挿入することで、静止画データ12cを生成する(ステップS120)。
【0025】
参考例3によれば、画面データの背景画に変化のあった表示部を挿入して表示することができる。
【0026】
参考例4.
参考例1〜3では、駅の選択を例えば図7の画面にて行ったが、参考例4は、これに制限されず、最近の携帯端末にはGPSなどによる位置情報の取得機能(位置情報取得手段)があるため、これを利用するようにした。
例えば各駅の位置(緯度・経度)を予め登録しておく。携帯端末は、現在の位置情報を取得してサーバ装置12に送信すると、サーバ装置12では、予め登録された情報から最も近い駅を検索する。携帯端末では駅選択画面70を表示すると、検索された駅が初期表示される。
【0027】
参考例4によれば、携帯端末の操作の簡略化が可能となる。
【0028】
参考例5.
図13は、この発明の参考例5による輸送情報表示システムを示す構成図である。
図13において、10〜12、12a、12b、13b、13c、14、15、100bは図10におけるものと同一のものである。サーバ装置12は、運行表示サーバ130を有し、運行表示サーバ130は、処理部130aを有する。携帯端末15は、運行表示クライアント131を有し、運行表示クライアント131は、処理部131aを有する。
【0029】
図14は、この発明の参考例5による輸送情報表示システムの運行表示クライアントにおける処理を示すフローチャートである。
図15は、この発明の参考例5による輸送情報表示システムの運行表示クライアントが運行表示サーバに要求して取得する描画データの一例を示す図である。
図15においては、描画データ150の内容が示されている。
【0030】
参考例1〜4では、サーバ装置12で静止画データ12cを用意し、Webページ方式で情報を提供する動作について述べたが、参考例5は、これに制限されず、最近の携帯端末にはJava(登録商標)アプリケーションの動作環境が搭載されるなど、アプリケーションプログラムが動作可能となっているので、これを利用するようにした。例えば図13のように携帯端末15で運行表示クライアント131を動作させ、これとサーバ装置12で動作する運行表示サーバ130とがデータの送受信を行うことで、在線状況60aを表示する。
【0031】
次に、運行表示クライアント131の処理部131aの動作の流れを図14に基づき説明する。
初期化処理では、表示対象画面の初期データを運行表示サーバ130から取得し、背景画として表示する(ステップS140)。そして、初期描画データを運行表示サーバ130から取得し、この背景画上に描画する。描画データの構成例は、図15に示すとおりである。この画面の各部品番号について、座標情報と描画内容が記述される。運行表示サーバ130は、表示対象データ12b、割付データ13c、表示部属性データ100bとから描画データ150を作成する。描画内容がない場合は、当該部品番号の描画内容がブランクとなる。次に、終了信号を受信するなどの終了判定処理を行い(ステップS141)、終了と判定された場合は処理を終了する。周期的な処理を行うための時機を調べ(ステップS142)、時機であると判定した場合はステップS143へ進む。ステップS143では、運行表示サーバ130に対して当該画面に描画する内容を要求する。運行表示サーバ130から当該画面の描画データ150を受信すると、係る処理によって背景画上に受信内容を描画する(ステップS144)。
【0032】
参考例5によれば、携帯端末上で、運行表示サーバから取得した背景画上に、運行表示クライアントにより描画するようにして、列車の在線状況を表示することができる。
【0033】
実施の形態1.
図16は、この発明の実施の形態1による輸送情報表示システムを示す構成図である。
図16において、10〜12、12e、14、15、15aは図1におけるものと同一のものである。サーバ装置12のI/Fプログラム160aにより運行管理システム10から随時ダイヤデータ160bを受信する。サーバ装置12のアプリケーションプログラム160cは、ダイヤデータを管理するプログラムであり、Webデータ生成プログラム160dから要求された列車のダイヤデータをWebデータ生成プログラム160dに渡す。Webデータ生成プログラム160dは、携帯端末15から要求された列車のダイヤデータをアプリケーションプログラム160cから得て、そのダイヤデータを元にしてHTMLファイルを作成し、Webサーバ12eを介して携帯端末15に供給する。
【0034】
図17は、この発明の実施の形態1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される列車番号選択画面の一例を示す図である。
図17においては、列車番号選択画面170が示されている。
図18は、この発明の実施の形態1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される列車別ダイヤ画面の一例を示す図である。
図18においては、列車別ダイヤ画面180が示されている。
【0035】
実施の形態1では、サーバ装置12は、I/Fプログラム160aによって運行管理システム10からダイヤデータ160b(実施、実績、運転整理結果など)を随時受信する。
携帯端末15は、Webブラウザ15aによってネットワーク14を介してWebサーバ12eにアクセスすると、Webブラウザ15aにメニュー画面60が表示される。携帯電話のボタン操作によって列車別ダイヤ60bを選択すると、図17に示されるような列車番号選択画面170が表示される。
この列車番号選択画面170にて列車番号を選択すると、それがWebサーバ12eを介してWebデータ生成プログラム160dに渡る。Webデータ生成プログラム160dは、指定された列車番号のダイヤデータをアプリケーションプログラム160cに問合せて取得し、当該列車のHTMLファイルを作成する。
【0036】
図16のように、ダイヤデータを管理するアプリケーションプログラム160cと、HTMLファイルを作成するWebデータ生成プログラム160dとを別にすることで、例えばアプリケーションプログラム160c、I/Fプログラム160a、ダイヤデータ160bを別のサーバ装置に配置し、サーバ装置12の負荷軽減を図ることが可能となる。
【0037】
列車番号選択画面170で1Mを選択した場合、例えば図18のような列車別ダイヤ画面180がWebブラウザ15aに表示される。ここでは、当該列車の当日の計画である実施ダイヤと、走行実績が表示される。また、当該列車に運休が行われた場合は、例えば運休区間の駅名、着発時刻を黄色で表示し、また時刻変更が行われた場合は例えば当該区間の着発時刻を青色で表示する。
【0038】
実施の形態1によれば、このような表示方法にすることで、運転整理により当該列車の実施ダイヤに変更が生じた場合でも、その変更を列車別ダイヤ画面のみで知ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明の参考例1による輸送情報表示システムを示す構成図である。
【図2】この発明の参考例1による輸送情報表示システムの表示対象データの一例を示す図である。
【図3】この発明の参考例1による輸送情報表示システムの画面データの一例を示す図である。
【図4】この発明の参考例1による輸送情報表示システムの割付データの一例を示す図である。
【図5】この発明の参考例1による輸送情報表示システムの運行表示プログラムの処理を示すフローチャートである。
【図6】この発明の参考例1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
【図7】この発明の参考例1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される駅選択画面の一例を示す図である。
【図8】この発明の参考例1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される在線状況画面の一例を示す図である。
【図9】この発明の参考例2による輸送情報表示システムの画面データの一例を示す図である。
【図10】この発明の参考例3による輸送情報表示システムを示す構成図である。
【図11】この発明の参考例3による輸送情報表示システムの表示部属性データの一例を示す図である。
【図12】この発明の参考例3による輸送情報表示システムの運行表示プログラムの処理を示すフローチャートである。
【図13】この発明の参考例5による輸送情報表示システムを示す構成図である。
【図14】この発明の参考例5による輸送情報表示システムの運行表示クライアントにおける処理を示すフローチャートである。
【図15】この発明の参考例5による輸送情報表示システムの運行表示クライアントが運行表示サーバに要求して取得する描画データの一例を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態1による輸送情報表示システムを示す構成図である。
【図17】この発明の実施の形態1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される列車番号選択画面の一例を示す図である。
【図18】この発明の実施の形態1による輸送情報表示システムの携帯端末のWebブラウザに表示される列車別ダイヤ画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
10 運行管理システム、11 LAN、12 サーバ装置、
12a I/Fプログラム、12b 表示対象データ、12c 静止画データ、
12d Webデータ生成プログラム、12e Webサーバ、
13 運行表示プログラム、13a 処理部、13b 画面データ、
13c 割付データ、14 ネットワーク、15 携帯端末、15a Webブラウザ、
20 機器状態情報、21 列車情報、30 A駅画面、31 B駅場面、
40 行、60 メニュー画面例、70 駅選択画面、80 在線状況画面、
90 A駅画面、91 AB駅間画面、92 B駅画面、93 BC駅間画面、
100a 処理部、100b 表示部属性データ、130 運行表示サーバ、
130a 処理部、131 運行表示クライアント、131a 処理部、
150 描画データ、160a I/Fプログラム、160b ダイヤデータ、
160c アプリケーションプログラム、
160d Webデータ生成プログラム、170 列車番号選択画面、
180 列車別ダイヤ画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車の運行を管理する運行管理システムにLANを介して接続されたサーバ装置、及びこのサーバ装置にネットワークを介して接続された携帯端末とを備え、
上記サーバ装置は、運行管理システムからダイヤデータを取得するインタフェース手段と、このインタフェース手段により取得されたダイヤデータを管理するアプリケーションプログラムと、上記携帯端末から要求された列車番号のダイヤデータを上記アプリケーションプログラムから取得し、この取得した列車番号のダイヤデータから、列車別ダイヤ画面のWebデータを生成するWebデータ生成手段と、上記携帯端末から要求を受信すると共にこの要求に応じて上記Webデータ生成手段により生成された上記Webデータを上記携帯端末に送信するWebサーバとを有し、
上記携帯端末は、上記サーバ装置から受信したWebデータの上記列車別ダイヤ画面を表示するWebブラウザを有することを特徴とする輸送情報表示システム。
【請求項2】
上記サーバ装置は、複数設けられ、上記アプリケーションプログラムと、上記Webデータ生成手段とは、異なるサーバ装置に振り分けられていることを特徴とする請求項1記載の輸送情報表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−239154(P2008−239154A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155552(P2008−155552)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【分割の表示】特願2003−363767(P2003−363767)の分割
【原出願日】平成15年10月23日(2003.10.23)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】