説明

輻射パネル装置及び輻射パネル材

【課題】装置全体の厚さの増大を抑制すると共に、プライバシーを確保可能な空間を区画することができる間仕切り壁として機能させることができる輻射パネル装置および輻射パネル材を提供することを目的とする。
【解決手段】長尺状の輻射パネル材7を所定の間隔で1列に並べて形成される輻射部20Aを備える輻射パネル装置1Aにおいて、輻射部20Aは、輻射パネル材7同士の間の隙間Sを、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4に沿った視線Eから規制可能に形成されている。この装置1Aでは、輻射パネル材7を一列に並べるだけで輻射部20Aが形成されているため、例えば、輻射パネル材を2列に並べる従来の装置に比べて小型化、コンパクト化に有利である。さらに、輻射パネル材7同士の間の隙間Sが真横からの視線Eから規制可能となるように輻射部20Aが形成されているため、輻射部20Aにより区画される空間のプライバシーを確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輻射冷房及び輻射暖房に用いる輻射パネル装置及び該輻射パネル装置に用いる輻射パネル材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数枚の輻射パネル材を備え、別途設置される熱源と当該輻射パネル材の間で水等の流体からなる熱媒体を循環させることで各輻射パネル材に輻射能を持たせ、そのパネルによる輻射暖房又は輻射冷房によって居室等の空調を行うことが可能な輻射パネル装置が知られている。
例えば特許文献1には、扁平な長尺状に形成された輻射パネル材の内部に熱媒体を流通させるための熱媒体流通管を設け、その熱媒体流通管に熱媒体を流通させることで輻射パネル材による輻射を可能とした輻射パネル装置が開示されている。この輻射パネル装置は、輻射パネル材を横1列に並べて輻射部を形成しており、当該輻射部をあたかも間仕切り壁として機能させることも可能となっている。
ところが、上記特許文献1の輻射パネル装置においては、輻射部を形成する輻射パネル材間に隙間が生じるため、洗面脱衣室等の水周りへの簡易間仕切り兼冷暖房装置として使用すると、当該輻射パネル材間から向こう側を見通せることとなり、プライバシー上好ましくないという問題があった。
かかる問題を解決すべく、特許文献2には、輻射パネル材を互い違いに2列に並べる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−153431号公報
【特許文献2】特開2008−121907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2に記載の輻射パネル装置は、視線をある程度遮ることが可能となっている一方、輻射パネル材を2列に並べるために装置全体の厚さが著しく増大し、そもそも上述の洗面脱衣室等の狭小空間に間仕切り壁として設置することができないという問題を新たに招来する。
【0005】
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、装置全体の厚さの増大を抑制すると共に、プライバシーを確保可能な空間を区画することができる間仕切り壁として機能させることができる輻射パネル装置および輻射パネル材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、長尺状の輻射パネル材を所定の間隔で1列に並べて形成される輻射部を備える輻射パネル装置において、輻射部は、輻射パネル材同士の間の隙間を、輻射パネル材の並び方向に垂直な方向に沿った視線から規制可能に形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、輻射パネル材を一列に並べるだけで輻射部が形成されているため、例えば、輻射パネル材を2列にして千鳥状に並べる従来の輻射パネル装置に比べて装置全体の厚さを著しく抑制することができる。また、輻射パネル材同士の間の隙間が輻射パネル材の並び方向に垂直な方向に沿った視線から規制可能となるように輻射部が形成されているため、当該輻射部を輻射パネル材の並び方向に対し垂直な方向から見た場合に輻射部の手前側とその反対側との間の視線のやり取りが規制され、これによって、輻射部により区画される空間のプライバシーを確保することができる。
【0008】
さらに、輻射部は、複数の輻射パネル材と、隣り合って設けられた輻射パネル材同士の間の隙間に設置された目隠し材と、を備えると好適である。輻射パネル材間に目隠し材が設置されるため、輻射部で視線を遮断するのに好適であり、また、音や臭い等もそれに伴って可及的に抑制することができることとなり、輻射部によって区画される空間のプライバシー性能を著しく高めることができる。
【0009】
また、本発明の輻射パネル材は扁平状であり、輻射パネル材の長手方向に直交する幅方向は、輻射パネル材の並び方向に垂直な方向に対して傾斜していることを特徴とする。1列に並ぶ輻射パネル材を真横から眺めた場合に、輻射パネル材の幅方向が輻射パネル材の並び方向に垂直な方向を向いていると、輻射パネル材同士の間の隙間を通して輻射部を挟んだ反対側の空間が視界に入り易くなり、輻射部により区画される空間のプライバシーを確保することが難しくなる。これに対し、上記構成では、輻射パネル材の並び方向に垂直な方向に対して輻射パネル材の幅方向が傾斜しているので、1列に並ぶ輻射パネル材からなる輻射部を少なくとも真横(輻射パネル材の並び方向に対し垂直となる方向)から眺めた場合の視界からは隙間が隠れ、その結果として、輻射部により区画される空間のプライバシーを確保する上で有効である。また、輻射パネル材の並び方向に対し輻射パネル材の幅方向を垂直とした状態で各輻射パネル材を並べる場合よりも輻射部全体の厚さを薄くすることができ、ひいては装置全体の小型化を図ることができる。
【0010】
さらに、隣り合って設けられる輻射パネル材同士は、輻射パネル材の並び方向に垂直な方向を基準にして互いに重なり合う領域を有すると好適である。輻射パネル材の並び方向に垂直な方向に沿って輻射部を眺めた場合の視線が、互いに重なり合う輻射パネル材によって隙間を通ることなく遮られる。すなわち、輻射パネル材同士が重なり合うことで、輻射部のこちら側(手前側)から向こう側(反対側)への視線を可及的に遮断することができる。また、輻射パネル材同士が重なり合う程度まで輻射パネル材を傾斜させるということは、上記の視線の方向に各輻射パネル材を正投影した場合に当該正投影の面積が、輻射パネル材同士が重なり合わない場合に比べて、増大することとなり、これによって、各輻射パネル材による輻射効果を増大させることも期待できる。
【0011】
また、本発明に係る輻射パネル材は、長手方向に直交する幅方向の1又は複数個所に屈曲部又は湾曲部を備えて形成されており、隣り合って設けられる輻射パネル材同士の間隔が、輻射パネル材の厚さよりも狭いことを特徴とする。この構成によれば、輻射パネル材が屈曲部や湾曲部を備えることでパネル材全体としてみれば平板状のものよりも増厚され、これら輻射パネル材をその厚さよりも狭い間隔で並べることにより、隣り合う輻射パネル材同士を通過しようとする視線はこれら輻射パネル材の屈曲部や湾曲部にぶつかることとなり、これによってこれら輻射パネル材間の隙間は見通しが遮られることとなる。この結果、あらゆる角度からの視線を規制するようになって輻射部により区画される空間のプライバシーを確保する上で有効となるのである。
【0012】
さらに、輻射パネル材は、幅方向の中央部に熱媒体の流路を形成するU字状の配管を配設する本体部が設けられると共に、その本体部の両側部のそれぞれに屈曲部又は湾曲部が形成されていると好適である。輻射パネル材は、本体部内の配管を避けるように屈曲部又は湾曲部が形成される構成であるので、U字状の配管に無理な屈曲や湾曲に伴う曲げ力や曲げが作用することはなく、U字状の配管内を流れる熱媒体の流動性に支障をきたす虞はない。
【0013】
さらに、屈曲部又は湾曲部の先端部が本体部に対し同方向に突出していたり、また、屈曲部又は湾曲部の先端部が本体部に対し互いに反対となる方向に突出したりしていると好適である。
【0014】
また、本発明は、長尺に形成され、長手方向に沿って熱媒体の流路を形成する配管を配設可能な輻射パネル材であって、長手方向に直交する幅方向の1又は複数個所に屈曲部又は湾曲部を備えて形成されていることを特徴とする。本発明に係る複数の輻射パネル材を1列に並べて輻射部を形成するようにすれば、隣り合う輻射パネル材同士の間の隙間は見通しが遮られるような屈曲状又は湾曲状に形成されることとなり、輻射部を真横から見た場合の、あらゆる角度からの視線を規制するようになって輻射部により区画される空間のプライバシーを確保する上で有効である。
【0015】
さらに、上記の輻射パネル材は、幅方向の中央部にU字状の配管を配設する本体部が設けられると共に、本体部の両側部のそれぞれに屈曲部又は湾曲部が形成されていると好適である。この構成では、本体部内の配管を避けるように屈曲部又は湾曲部が形成されるので、U字状の配管に無理な屈曲や湾曲に伴う曲げ力や曲げが作用することはなく、U字状の配管内を流れる熱媒体の流動性に支障をきたす虞はない
【0016】
さらに、上記の輻射パネル材の屈曲部又は湾曲部の先端部が本体部に対し同方向に突出していたり、また、屈曲部又は湾曲部の先端部が本体部に対し互いに反対となる方向に突出していたりしても好適である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、装置全体の厚さを抑制して、プライバシーを確保可能な空間を区画することができる間仕切り壁として輻射部を機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る輻射パネル装置を取り付けた状態を示す正面図である。
【図2】第1実施形態に係る輻射パネル材を正面から見た場合の部分拡大図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】第1実施形態に係る輻射パネル材の輻射部を中心に示す模式的な斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る輻射パネル装置の輻射部を中心に示す図であり、(a)は断面図であり、(b)は目隠し材の斜視図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る輻射パネル装置の輻射部を示す図であり、(a)は断面図であり、(b)は目隠し材の斜視図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る輻射パネル装置の輻射部を中心に示す模式的な平面図である。
【図8】第4実施形態に係る輻射パネル装置における輻射パネル材の配置を変更した状態を示す模式的な平面図であり、(a)は第1の変更例を示す図であり、(b)は第2の変更例を示す図である。
【図9】第5実施形態に係る輻射パネル装置の輻射部を中心に示す模式的な斜視図である。
【図10】第5実施形態に係る輻射パネル装置の輻射部を水平線に沿って破断した際の端面図である。
【図11】第5実施形態に係る輻射パネル装置の輻射パネル材の断面図であり、(a)は屈曲態様を示す図であり、(b)は湾曲態様を示す図である。
【図12】第6実施形態に係る輻射パネル装置の輻射部を中心に示す模式的な斜視図である。
【図13】第6実施形態に係る輻射パネル装置の輻射パネル材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
【0020】
図1〜図4に示されるように、輻射パネル装置1Aは、輻射暖房あるいは輻射冷房を行う輻射装置である。さらに、輻射パネル装置1Aは、洗面脱衣室等の水周りにおける狭小エリアに設置されて簡易間仕切り壁として利用される。輻射パネル装置1Aは、狭小エリアの天井板Rと床板Fとの間で鉛直方向に立設された一対の支柱3と、一対の支柱3の上端(一端)側に架設されると共に、天井板Rに固定されるブリッジ5と、ブリッジ5に上端が支持される複数の長尺の輻射パネル材7と、隣り合う輻射パネル材7同士の間にそれぞれ取り付けられた目隠し材9と、輻射パネル材7の下方で且つ床板F上に設けられ、上方に位置する複数の輻射パネル材7の表面から滴る結露水を受け止めて排出する結露水受構造11とを備えて構成されている。
【0021】
輻射パネル材7(図3参照)は、長尺状の中空部材であり、アルミニウムやステンレスなどの金属を、例えば押出成形により筒状体を形成し、当該筒状体を所定の長さで切断することで輻射パネル材7は、長手方向が鉛直方向を向くように配置され、上端のパネルキャップを介して、ブリッジ5にねじ止めされている。
【0022】
輻射パネル材7には、流体からなる熱媒体、例えば不凍液や水を循環させるためのU字状の熱媒体流通管(配管)13(図4参照)が挿嵌されている。熱媒体流通管13は、輻射パネル材7の延設方向(鉛直下方)に沿って延在する往路部13aと、往路部13aに連なって且つ輻射パネル材7の延設方向とは反対側となる方向(鉛直上方)に沿って延在する復路部13bとを有する。
【0023】
熱媒体流通管13は、内径が8mm以下の樹脂製管からなる。このように樹脂製の熱媒体流通管13を用いることにより、屈曲性が良く、小半径に曲げることができ、熱媒体流通管13同士の加工、輻射パネル材7への組み付け作業を容易に行える。なお、本実施形態においては、樹脂製管として架橋ポリエチレン管を採用しているが、ポリブデン製の管等の他のポリオレフィン系の樹脂材料を採用することも可能である。
【0024】
輻射パネル材7の内部に挿嵌された熱媒体流通管13は、熱媒体の流通管15を介して熱源17に接続されており、往路部13aでは熱源17から供給される熱媒体が上側から下側へ向かって流動し、復路部13bでは、輻射パネル材7の下側で往路部13aに連なって下側から上側へ熱媒体が流動する。輻射パネル材7それぞれに挿嵌された熱媒体流通管13同士は互いに接続され、熱源17との間で熱媒体が循環する循環路の一部を構成する。
【0025】
熱媒体流通管13が挿嵌された複数の輻射パネル材7は、輻射パネル材7の長手方向D1に直交する一方向に沿って1列に並んで配置されている。具体的には、輻射パネル材7の中心を通って輻射パネル材7の面外方向に沿った仮想の直線L1(図3参照)を想定した場合、複数の輻射パネル材7すべての仮想の直線L1が同一直線上に重なるように並んで配置されている。その結果として、輻射パネル材7は、仮想の直線L1に直交し、且つ輻射パネル材7の長手方向D1に直交する幅方向D2が、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4を向いている。
【0026】
輻射パネル材7の下部には、複数の輻射パネル材7を等間隔で保持するための保持部材19が取り付けられている。保持部材19は、隣り合う輻射パネル材7同士の間を等間隔に規定するための複数の軸管19aと、軸管19aに通され、輻射パネル材7の並び方向D3に沿って複数の輻射パネル材7を貫通する軸部19bと、を備えている。軸部19bの両端は、左右の支柱3にボルトにて固定されている。
【0027】
輻射パネル材7の外周面には、長手方向D1に沿って形成された複数の突起部(リブ)7aが形成されている。また、支柱3にも、輻射パネル材7の外形と同様に突起部が形成されている。隣り合う輻射パネル材7同士の間、および支柱3と輻射パネル材7との間には、目隠し材9が複数の突起部7aの間に挟み込まれるようにして装着される。なお、輻射パネル材7の複数の突起部7aは、外気に対する伝熱面積を広げる放熱吸熱フィンとして機能すると共に、当該装置を冷房として使用した場合に表面に付着する結露水を下方へ伝える結露水のガイドとしても機能する。
【0028】
目隠し材9は、矩形で透明でない樹脂製平板からなり、人力にて若干の撓みを形成できる程度の可撓性を有す。目隠し材9は、僅かに撓ませられながら、隣り合う輻射パネル材7同士の間に嵌め込まれ、さらに、目隠し材9の下端が保持部材19の軸管19aに載せられるようにして保持部材19に支えられる。なお、本実施形態では、保持部材19が目隠し材9を下方から支えるようにして目隠し材9を所定位置に保持しているが、目隠し材9を保持部材19や輻射パネル材7に直接にねじ止めして設置するようにしても良い。また、当該構造を用いる等して、隣り合う輻射パネル材7の突起部7a間に設置して、図3中に二点鎖線で示すように、目隠し材9を図中における視線手前側や奥側に設置することも可能である。
【0029】
本実施形態では、複数の輻射パネル材7及び複数の目隠し材9によって輻射部20Aが形成される。さらに、輻射部20Aは、目隠し材9を備えることで、輻射パネル材7同士の間の隙間Sを、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4に沿った真横からの視線Eから規制可能になっており、間仕切り壁としての機能を十分に発揮できる。
【0030】
本実施形態に係る輻射パネル装置1Aによれば、一列に並んだ輻射パネル材7によって輻射部20Aが形成されているため、例えば、輻射パネル材7を2列にして千鳥状に並べる従来の輻射パネル装置(特許文献2参照)に比べて装置全体の厚さ(並び方向に直交する方向の寸法)を著しく抑制することができ、小型化、コンパクト化に有効である。また、輻射パネル材7同士の間の隙間Sが真横からの視線Eから規制可能となるように、輻射部20Aが形成されているため、輻射部20Aの手前側とその反対側との間の視線Eのやり取りが規制され、これによって、輻射部20Aにより区画される空間のプライバシーを確保することができる。
【0031】
さらに、輻射部20Aは、隣り合って設けられた輻射パネル材7同士の間に目隠し材9が設置されるため、輻射部20Aで視線Eを遮断するのに好適であり、また、音や臭い等もそれに伴って可及的に抑制することができることとなり、輻射部20Aによって区画される空間のプライバシー性能を著しく高めることができる。
(第2実施形態)
【0032】
本発明の第2実施形態に係る輻射パネル装置1Bについて、図5を参照して説明する。なお、第2実施形態に係る輻射パネル装置1Bは、第1実施形態に係る輻射パネル装置1Aに比べて目隠し材21の構造が異なるため、目隠し材21を中心に説明を行い、第1実施形態と同様の要素や部材については、第1実施形態と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0033】
本実施形態に係る目隠し材21は、横断面がL字状の樹脂製プレートからなる長尺部材であり、第1実施形態に係る目隠し材9と同様に隣り合う輻射パネル材7同士の間の隙間Sを塞ぐように装着され、保持部材19にて下方から支えられる。目隠し材21はL字状であるために、第1実施形態に係る目隠し材9に比べて撓め易いため、当該目隠し材21を撓めつつ輻射パネル材7間に配備することができるのみならず、当該撓み状態から復元する場合に弾性復帰力を良好に発揮して輻射パネル材7の壁面を押圧することが可能となり、これによって、隣り合う輻射パネル材7の間への取り付けはもちろん、取り外しが簡単である。本実施形態では、複数の輻射パネル材7及び複数の目隠し材21によって輻射部20Bが形成される。
【0034】
本実施形態に係る輻射パネル装置1Bによれば、小型化、コンパクト化に有利であり、さらに、輻射パネル材7同士の間の隙間Sが輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4に沿った真横からの視線Eから規制可能となるように、輻射部20Aが形成されているため、輻射部20Bの手前側とその反対側との間の視線Eのやり取りが規制され、これによって、輻射部20Bにより区画される空間のプライバシーを確保することができる。
(第3実施形態)
【0035】
本発明の第3実施形態に係る輻射パネル装置について、図6を参照して説明する。なお、第3実施形態に係る輻射パネル装置1Cは、第1実施形態に係る輻射パネル装置1Aに比べて目隠し材23の構造が異なため、目隠し材23を中心に説明を行い、第1実施形態と同様の要素や部材については、第1実施形態と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0036】
本実施形態に係る目隠し材23は、横断面が波状の樹脂製プレートからなる長尺部材であり、第1実施形態に係る目隠し材23と同様に隣り合う輻射パネル材7同士の間に隙間Sを塞ぐように装着され、保持部材19にて下方から支えられる。目隠し材23は波状であるために、第1実施形態に係る目隠し材23に比べて撓め易く、したがって、輻射パネル材7同士の間への取り付け、取り外しが簡単である。本実施形態では、複数の輻射パネル材7及び複数の目隠し材23によって輻射部20Cが形成される。
【0037】
本実施形態に係る輻射パネル装置1Cによれば、小型化、コンパクト化に有利であり、さらに、輻射パネル材7同士の間の隙間Sが輻射パネル材7の並び方向に垂直な方向D4に沿った真横からの視線Eから規制可能となるように輻射部20Cが形成されている。そのため、輻射部20Cの手前側とその反対側との間の視線のやり取りが規制され、これによって、輻射部20Cにより区画される空間のプライバシーを確保することができる。
【0038】
以上の第1〜第3実施形態では、隣り合う空間同士の遮蔽性を優先して目隠し材9,21,23に孔などは設けられていないが、部分的な採光や通気性等の観点から目隠し材をパンチングプレート等の多孔板で形成したり、また、スリットが形成された平板にて目隠し材を形成したり、また、部分的に透明な領域を有する樹脂製プレートなどで目隠し材を形成したりしてもよい。また、輻射機能を向上させるために、目隠し材を金属製にしてもよい。
(第4実施形態)
【0039】
本発明の第4実施形態に係る輻射パネル装置1Dについて、図7を参照して説明する。なお、第4実施形態に係る輻射パネル装置1Dは目隠し材を備えておらず、輻射パネル材7を斜めに配置することで少なくとも真横からの視線Eから規制可能な態様を実現している。真横からの視線Eとは、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4に沿った視線Eを意図する。なお、第4実施形態に係る輻射パネル装置1Dについて、第1実施形態と同様の要素や部材については、第1実施形態と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
輻射パネル材7は扁平状であり、複数の輻射パネル材7は、一列に並んで配置されているが、複数の輻射パネル材7それぞれの幅方向D2は、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4に対して傾斜している。すなわち、本実施形態に係る輻射パネル材7は、第1実施形態に係る輻射パネル装置1Aのように幅方向D2が真横からの視線Eに対して平行ではなく、30度〜60度程度の勾配を形成するように傾斜して配置されている。
【0041】
また、隣り合って並ぶ輻射パネル材7同士は、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4を基準にして重なり合う領域(ラップ領域)Aを有する。本実施形態では、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4に対して幅方向D2が傾斜している複数の輻射パネル材7によって輻射部20Dが形成されている。
【0042】
本実施形態に係る輻射パネル装置1Dでは、一列に並んだ輻射パネル材7によって輻射部20Dが形成されているため、例えば、輻射パネル材7を2列にして千鳥状に並べる従来の輻射パネル装置(特許文献2参照)に比べて装置全体の厚さ(並び方向に直交する方向の寸法)を著しく抑制することができ、小型化、コンパクト化に有効である。また、輻射パネル材7同士の間の隙間Sが真横からの視線Eから規制可能となるように、輻射部20Dが形成されている。そのため、輻射部20Dの手前側と反対(奥)側との間の視線Eのやり取りが規制され、これによって、輻射部20Dにより区画される空間のプライバシーを確保することができる。
【0043】
また、従来の輻射パネル装置(特許文献1参照)のように、輻射パネル材の幅方向が輻射パネル材の並び方向に垂直な方向を向き、さらに目隠し材などが無い場合、輻射部を真横から眺めると、輻射パネル材同士の間の隙間を通して輻射部を挟んだ反対側の空間が視界に入り易くなり、輻射部により区画される空間のプライバシーを確保することが難しくなる。これに対し、本実施形態に係る輻射パネル装置1Dでは、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4に対して輻射パネル材7の幅方向D2が傾斜しているので、1列に並ぶ輻射パネル材7からなる輻射部20Dを少なくとも真横(輻射パネル材7の並び方向D3に対し垂直となる方向)から眺めた場合の視界からは隙間Sが隠れ、その結果として、輻射部20Dにより区画される空間のプライバシーを確保する上で有効である。また、輻射パネル材7の並び方向D3に対し輻射パネル材7の幅方向D2を垂直とした状態で各輻射パネル材7を並べる場合よりも輻射部20D全体の厚さを薄くすることができ、ひいては装置全体の小型化を図ることができる。
【0044】
さらに、本実施形態では、ラップ領域Aを有するので、輻射部20Dのこちら側(手前側)から向こう側(反対側)への視線Eを可及的に遮断することができる。また、輻射パネル材7同士が重なり合う程度まで輻射パネル材7を傾斜させるということは、真横からの視線Eの方向に各輻射パネル材7を正投影した場合に当該正投影の面積が、輻射パネル材7同士が重なり合わない場合に比べて、増大することとなり、これによって、各輻射パネル材7による輻射効果を増大させることも期待できる。さらに、ラップ領域Aを形成するように輻射パネル材7を配置することで、ラップ領域Aを形成しない態様に比べて装置全体の幅も小さくなる。
【0045】
なお、輻射パネル材7の並び方向D3に垂直な方向D4を基準にして重なり合う領域(ラップ領域)Aとは、隣り合う輻射パネル材7同士が部分的に完全に重なり合っている態様のみに限定されず、例えば、図8(a)に示される第1例のように、並び方向D3に垂直な方向D4を基準にして、隣り合う輻射パネル材7の縁が接触しているように視認される態様も含まれる。また、図8(b)に示される第2例のように、ラップ領域Aが形成されていなくても、複数の輻射パネル材7を傾斜配置とすることで、輻射部20Dを真横から眺めた場合の視界に隙間Sが入りにくくなり、隙間からの見通しを規制する効果は期待できる。従って、図8(b)に示される第2例の態様であっても、輻射部20Dにより区画される空間のプライバシーを確保するという効果は期待できる。
(第5実施形態)
【0046】
本発明の第5実施形態に係る輻射パネル装置について、図9〜図11を参照して説明する。なお、第5実施形態に係る輻射パネル装置1Eは目隠し材を備えておらず、輻射パネル材25A,25Bの外観形状に特徴を持たせることにより、真横からの視線Eから規制可能な態様を実現している。真横からの視線Eとは、輻射パネル材25A,25Bの並び方向D3に垂直な方向D4に沿った視線Eを意図する。なお、第5実施形態に係る輻射パネル装置1Eについて、第1実施形態と同様の要素や部材については、第1実施形態と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0047】
まず、本実施形態に係る輻射パネル材25A,25Bについて説明する。輻射パネル材25A,25Bは、長尺状の中空部材であり、U字状の熱媒体流通管13が長手方向に沿って挿嵌されることで配設される本体部27と、本体部27を挟むようにして幅方向D2の両側部に形成された側縁部29a,29b、31a,31bと、を備えている。
【0048】
例えば、図11(a)に示される屈曲態様(Z型態様)では、輻射パネル材25Aの長手方向に直交する面で輻射パネル材25Aを切断した場合の横断面形状において、側縁部(屈曲部)29a,29bは先細りの形状で、側縁部29a,29bの中心線L2が本体部27の中心線L1に角度αで交差するように形成されている。さらに、側縁部29a,29bの本体部27から最も離れた先端部29c,29dには僅かな丸みが形状されている。また、図11(b)に示される湾曲態様(S型態様)では、横断面形状において、側縁部(湾曲部)31a,31bは先細りの形状で、側縁部31a,31bの中心線L3が本体部27の中心線L1に連絡すると共に、回転角度θ程度の円弧となるように形成されている。さらに、側縁部31a,31bの本体部27から最も離れた先端部31c,31dには僅かな丸みが形成されている。
【0049】
また、屈曲態様及び湾曲態様の両方とも、輻射パネル材25A,25Bの一方の側縁部29a,31aの先端部29c,31cは、他方の側縁部29b,31bの先端部29d,31dに対し互いに反対となる方向に突出している。具体的には、屈曲態様の場合、図11(a)に示されるように、本体部27の中心線L1を含む仮想の基準面に対して一方(図11(a)で示される上側)の側縁部29aの先端部29cは左側に突出し、他方(図11(a)で示される下側)の側縁部29bの先端部29dは右側に突出している。また、湾曲態様の場合、図11(b)に示されるように、本体部27の中心線L1を含む仮想の基準面に対して一方(図11(b)で示される上側)の側縁部31aの先端部31cは左側に突出し、他方(図11(b)で示される下側)の側縁部31bの先端部31dは右側に突出している。
【0050】
ここで、輻射パネル材25A,25Bの厚さTaとは、中心線L1に沿った方向に対して輻射パネル材25A,25Bが遮蔽可能な領域の寸法であり、例えば、輻射パネル材25Aの場合には、中心線L1を含む仮想の基準面から先端部29cまでの距離と仮想の基準面から先端部29cまでの距離を合わせた寸法であり、輻射パネル材25Bの場合には、仮想の基準面から先端部31cまでの距離と仮想の基準面から先端部31dまでの距離を合わせた寸法である。
【0051】
次に、図9及び図10を参照して本実施形態に係る輻射パネル装置1Eについて説明する。なお、図9及び図10では、湾曲態様の輻射パネル材25Bを1列に並べた態様を示しており、以下の説明では、湾曲態様の輻射パネル材25Bを適用した場合を例に説明するが、屈曲態様の輻射パネル材25Aを適用しても同様の構成を実現できる。
【0052】
輻射パネル材25Bの本体部27の内部に挿嵌されたU字状の熱媒体流通管13は、熱媒体の流通管15を介して熱源17に接続されている。熱媒体流通管13は、熱源17から供給される熱媒体の往路、及び復路を形成し、熱源17との間で熱媒体が循環する循環路の一部を構成する。
【0053】
複数の輻射パネル材25Bは、輻射パネル材25Bの長手方向に直交する一方向に沿って一列に並んで配置されている。具体的には、輻射パネル材25Bの本体部27の中心を通って輻射パネル材25Bの面外方向に沿った仮想の直線を想定した場合、複数の輻射パネル材25Bすべての仮想の直線が同一直線上に重なるように並んで配置されている。その結果として、輻射パネル材25Bの本体部27は、幅方向D2が輻射パネル材25Bの並び方向D3に垂直な方向D4を向いている。なお、幅方向D2は、上述の仮想の直線に直交し、且つ輻射パネル材25Bの長手方向D1に直交する方向を意味する。本実施形態では、一列に並んだ複数の輻射パネル材25Bによって輻射部20Eが形成される。
【0054】
複数の輻射パネル材25Bは、一方の側縁部31a同士が互いに干渉しないように各先端部31cが同方向に向けられて配置され、また、他方の側縁部31b同士が互いに干渉しないように各先端部31dが同方向に向けられて配置されている。また、隣り合う輻射パネル材25B同士の間隔(隙間幅)Saは、輻射パネル材25Bの厚さTaよりも狭くなっている(図10参照)。
【0055】
本実施形態に係る輻射パネル装置1Eによれば、輻射パネル材25Bが側縁部(湾曲部)31a,31bを備えることで輻射パネル材25B全体としてみれば平板状のものよりも増厚され、これら輻射パネル材25Bをその厚さよりも狭い間隔で並べることにより、隣り合う輻射パネル材25B同士を通過しようとする視線Eはこれら輻射パネル材25Bの側縁部(湾曲部)31a,31bにぶつかることとなり、これによってこれら輻射パネル材25B間の隙間Sは見通しが遮られることとなる。この結果、あらゆる角度からの視線を規制するようになって輻射部20Eにより区画される空間のプライバシーを確保する上で有効である。なお、輻射パネル材25Aを適用した場合も同様に、隣り合う輻射パネル材25A間の隙間Sは見通しが遮られることとなり、あらゆる角度からの視線を規制するようになって輻射部20Eにより区画される空間のプライバシーを確保する上で有効である。
【0056】
さらに、本実施形態に係る輻射パネル材25Bは、幅方向D2の中央部に熱媒体の流路を形成するU字状の熱媒体流通管13を配設する本体部27が設けられると共に、その本体部27の両側部のそれぞれに側縁部(湾曲部)31a,31bが形成されている。すなわち、熱媒体流通管13を避けるように輻射パネル材25Bの両側部に側縁部(湾曲部)31a,31bが形成されているのでU字状の熱媒体流通管13に無理な屈曲や湾曲に伴う曲げ力や曲げが作用することはなく、U字状の熱媒体流通管13内を流れる熱媒体の流動性に支障をきたす虞はない。なお、輻射パネル材25Aを適用した場合も同様に、熱媒体流通管13を避けるように輻射パネル材25Aの両側部に側縁部(屈曲部)29a,29bが形成されているのでU字状の熱媒体流通管13に無理な屈曲や湾曲に伴う曲げ力や曲げが作用することはなく、U字状の熱媒体流通管13内を流れる熱媒体の流動性に支障をきたす虞はない。
(第6実施形態)
【0057】
本発明の第6実施形態に係る輻射パネル装置について、図12及び図13を参照して説明する。なお、第6実施形態に係る輻射パネル装置1Fは目隠し材を備えておらず、第5実施形態に係る輻射パネル装置1Eと同様に、輻射パネル材32の外観形状に特徴を持たせることにより、真横からの視線Eから規制可能な態様を実現している。真横からの視線Eとは、輻射パネル材32の並び方向D3に垂直な方向D4に沿った視線Eを意図する。なお、第6実施形態に係る輻射パネル装置1Fについて、第1実施形態または第5実施形態と同様の要素や部材については、第1実施形態または第5実施形態と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0058】
本実施形態に係る輻射パネル材32は、長尺状の中空部材であり、アルミニウムやステンレスなどの金属を、例えば押出成形することで形成される。輻射パネル材32は、U字状の熱媒体流通管13が長手方向D1に沿って挿嵌されることで配設される本体部33と、本体部33を挟むようにして幅方向D2の両側部に形成された側縁部35a,35bと、を備えている。側縁部35a,35bの形状は、本体部33に屈曲して接続する態様(屈曲態様)であっても、湾曲して接続する態様(湾曲態様)であってもよい。なお、図12及び図13には、湾曲態様に係る輻射パネル材32が示されている。
【0059】
輻射パネル材32の両方の側縁部35a,35bの先端部37a,37bは、同方向に突出している(C型態様)。具体的には、図13に示されるように、本体部33の中心線L1を含む仮想の基準面に対して両方の側縁部35a,35bの先端部37a,37bは左側に突出している。輻射パネル材32の厚さTbとは、中心線L1に沿った方向に対して輻射パネル材32が遮蔽可能な領域の寸法である。
【0060】
複数の輻射パネル材32は、輻射パネル材32の長手方向D1に直交する一方向に沿って一列に並んで配置されている。具体的には、輻射パネル材32の本体部33の中心を通って輻射パネル材32の面外方向に沿った仮想の直線を想定した場合、複数の輻射パネル材32総ての仮想の直線が同一直線上に重なるように並んで配置されている。その結果として、輻射パネル材32の本体部33は、幅方向D2が輻射パネル材32の並び方向D3に垂直な方向D4を向いている。なお、幅方向D2は、上述の仮想の直線に直交し、且つ輻射パネル材32の長手方向D1に直交する方向を意味する。本実施形態では、一列に並んだ複数の輻射パネル材32によって輻射部20Fが形成される。
【0061】
複数の輻射パネル材32は、側縁部35a,35bの先端部37a,37b同士が互いに干渉しないように同方向に向けられて配置されている。また、隣り合う輻射パネル材32同士の間隔(隙間幅)Sbは、輻射パネル材32の厚さTbよりも狭くなっている。
【0062】
本実施形態に係る輻射パネル装置1Fによれば、輻射パネル材32が側縁部35a,35bを備えることで輻射パネル材32全体としてみれば平板状のものよりも増厚され、これら輻射パネル材32をその厚さよりも狭い間隔で並べることにより、隣り合う輻射パネル材32同士を通過しようとする視線Eはこれら輻射パネル材32の側縁部35a,35bにぶつかることとなり、これによってこれら輻射パネル材32間の隙間Sは見通しが遮られることとなる。この結果、あらゆる角度からの視線を規制するようになって輻射部20Fにより区画される空間のプライバシーを確保する上で有効である。
【0063】
さらに、本実施形態に係る輻射パネル材32は、幅方向D2の中央部に熱媒体の流路を形成するU字状の熱媒体流通管13を配設する本体部33が設けられると共に、その本体部33の両側部のそれぞれに側縁部(屈曲部又は湾曲部)35a,35bが形成されている。すなわち、熱媒体流通管13を避けるように輻射パネル材32の両側部に側縁部(屈曲部又は湾曲部)35a,35bが形成されているので、U字状の熱媒体流通管13に無理な屈曲や湾曲に伴う曲げ力や曲げが作用することはなく、U字状の熱媒体流通管13内を流れる熱媒体の流動性に支障をきたす虞はない。
【0064】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の第5及び第6実施形態に係る輻射パネル材では、本体部の両側部のそれぞれ(計2カ所)に屈曲部や湾曲部を形成したが、いずれか一方の側部(計1カ所)に形成してもよく、また、輻射パネル材の幅方向において3カ所以上に形成しても良い。また、上記の第5及び第6実施形態に係る輻射パネル材では、本体部と屈曲部または湾曲部とが一体形成されていたが、別体であってもよい。
【符号の説明】
【0065】
1A,1B,1C,1D,1E,1F…輻射パネル装置、7,25A,25B,32…輻射パネル材、9,21,23…目隠し材、13…熱媒体流通管(配管)、20A,20B,20C,20D,20E,20F…輻射部、27,33…輻射パネル材の中央部、29a,29b…輻射パネル材の屈曲部、31a,31b…輻射パネル材の湾曲部、A…重なり合う領域、D1…輻射パネル材の長手方向、D2…輻射パネル材の幅方向、D3…輻射パネル材の並び方向、D4…並び方向に垂直な方向、E…真横からの視線、S…隙間、Sa,Sb…輻射パネル材同士の間隔、Ta,Tb…輻射パネル材の厚さ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の輻射パネル材を所定の間隔で1列に並べて形成される輻射部を備える輻射パネル装置において、
前記輻射部は、前記輻射パネル材同士の間の隙間を、前記輻射パネル材の並び方向に垂直な方向に沿った視線から規制可能に形成されていることを特徴とする輻射パネル装置。
【請求項2】
前記輻射部は、複数の前記輻射パネル材と、隣り合って設けられた前記輻射パネル材同士の間の隙間に設置された目隠し材と、を備えることを特徴とする請求項1記載の輻射パネル装置。
【請求項3】
前記輻射パネル材は扁平状であり、
前記輻射パネル材の長手方向に直交する幅方向は、前記輻射パネル材の並び方向に垂直な方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1記載の輻射パネル装置。
【請求項4】
隣り合って設けられる前記輻射パネル材同士は、前記輻射パネル材の並び方向に垂直な方向を基準にして互いに重なり合う領域を有することを特徴とする請求項3記載の輻射パネル装置。
【請求項5】
前記輻射パネル材は、長手方向に直交する幅方向の1又は複数個所に屈曲部又は湾曲部を備えて形成されており、隣り合って設けられる輻射パネル材同士の間隔が、輻射パネル材の厚さよりも狭いことを特徴とする請求項1記載のパネル装置。
【請求項6】
前記輻射パネル材は、前記幅方向の中央部に熱媒体の流路を形成するU字状の配管を配設する本体部が設けられると共に、該本体部の両側部のそれぞれに前記屈曲部又は湾曲部が形成されていることを特徴とする請求項5記載の輻射パネル装置。
【請求項7】
前記屈曲部又は湾曲部の先端部が前記本体部に対し同方向に突出していることを特徴とする請求項6記載の輻射パネル装置。
【請求項8】
前記屈曲部又は湾曲部の先端部が前記本体部に対し互いに反対となる方向に突出していることを特徴とする請求項6記載の輻射パネル装置。
【請求項9】
長尺に形成され、長手方向に沿って熱媒体の流路を形成する配管を配設可能な輻射パネル材であって、前記長手方向に直交する幅方向の1又は複数個所に屈曲部又は湾曲部を備えて形成されていることを特徴とする輻射パネル材。
【請求項10】
前記幅方向の中央部にU字状の前記配管を配設する本体部が設けられると共に、前記本体部の両側部のそれぞれに前記屈曲部又は湾曲部が形成されていることを特徴とする請求項9記載の輻射パネル材。
【請求項11】
前記屈曲部又は湾曲部の先端部が前記本体部に対し同方向に突出していることを特徴とする請求項10記載の輻射パネル材。
【請求項12】
前記屈曲部又は湾曲部の先端部が前記本体部に対し互いに反対となる方向に突出していることを特徴とする請求項10記載の輻射パネル材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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