説明

近傍電界の吸収による体の一部の検出のための装置

本発明は、近傍電界を吸収することによる体の一部を検出するための装置に関する。接近する人体を検出するために、様々な方法、特に静電容量法が存在する。当該方法のうちのほとんどは、電極が交流電界を放射し、体又は体の一部が接近すると、この交流電界の電界分布が周囲に対して変化し、この変化が適切な電子機器によって検出されるという原理に基づいて動作する。本発明による検出装置は、監視区域に接近するか又は当該監視区域内に存在する物体、特に動いている手足を検出するために使用される。この検出装置は、監視区域又は当該監視区域の周囲のエリアへ交流電界を誘導するための送信電極装置と、監視区域又は上記周囲のエリアにおける電界を検出するための受信電極装置と、送信電極及び受信電極間に延在する電界の一部を遮蔽するための遮蔽電極装置とを備える。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
物体への人体の接近を検出するために、様々な方法、特に静電容量法が存在する。これらの方法は通常、電極が交流電界を放射し、体又は体の一部が接近すると、この交流電界の、周囲に対する電界分布が変化し、この変化が適切な電子システムによって検出されるという原理に基づいて動作する。
【0002】
この効果を形式的に記述すると、電界分布の変化に起因して接近時に同様に変化する、この電極の静電容量を観察することができる。特にこのような近接センサが屋外で使用される場合、誘電性の変化、ひいては静電容量の変化をもたらす可能性がある、たとえば雨又は雪による、電極の周囲の湿度に対して感度を有することにより重大な問題が存在する。これは、検出信頼性に深刻な影響を与える可能性がある。さらに、このようなセンサは、センサ電極の近くの金属部品からの影響に非常に敏感である。これは、これらの金属部品がセンサ電極の静電容量を大幅に変化させるためである。このような静電容量の変化は特に金属部品が動かされるとき、たとえば車のドア、スライドドア、及びスライディングルーフにおいて金属部品が動かされるようなときに生じる。これは、多くの場合に非常に複雑である遮蔽手段によって防止しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、これらの不利点を回避すると共に、好ましくは車両内での挟み込みに対する安全性を確保するために大幅な複雑化を伴うことなく任意の物体上で使用することができるセンサ装置を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は本発明によれば、物体、特に動いている手足の監視区域への接近又は当該監視区域内での存在を検出するための検出装置であって、
監視区域又は当該監視区域の周囲へ交流電界を誘導するための送信電極装置と、
監視区域又は当該監視区域の周囲における電界を検出するための受信電極装置と、
送信電極及び受信電極間の電界の一部を遮蔽するための遮蔽電極装置と、
を備える、検出装置によって解決される。
【0005】
検出装置の有利な実施の形態が従属請求項の目的とするところである。
【0006】
本発明は、移動可能な構造体が通る空間内の物体、特に生物の存在の検出のための検出装置にも関する。特に、本発明はここで、車両のハッチバックドアの運動範囲内の人の存在を検出することを可能にする検出装置に関する。
【0007】
本発明によれば、検出装置は、監視区域又は当該監視区域の周囲のエリアへ交流電界を誘導するための送信電極装置と、監視区域又は当該監視区域の周囲のエリアにおける電界を検出するための受信電極装置とを備え、接近状態に関する信号の生成は2つの信号の観察結果の組み合わせに基づき、この場合に使用される第1の信号は、送信システム部の負荷に相関する信号であり、第2の信号は、送信電極装置における電界の強度を表す信号である。この概念は、遮蔽電極を含む上述した概念とは独立して使用することもできる。
【0008】
この技法を使用して車両のハッチバックドアの移動経路を観察することによって、送信電極装置をハッチバックドアの本体によって直接実現することができる。このハッチバックドアは好ましくは、絶縁構造体を介して車体に接続される。ハッチバックドアのエリア内に備え付けられる電気消費部も、自身のアース接続によって車両の電気システムに接続される。送信電極装置はまた、異なる構造の形態を有することができ、たとえばハッチバックドアの底縁及び側縁に沿って配置されるU字型帯状電極又はワイヤー電極とすることができる。送信電極装置はハッチバックドア内の他の手段と一体化することもできる。特に後部窓内で、特に内蔵された後部窓加熱システム内で送信電極装置を実現することも可能である。
【0009】
受信電極装置は好ましくは、車体の閉鎖縁又は封止縁のエリア内に配置される。
【0010】
第1の信号は特に、送信電極装置への電流、また、特に送信電極装置によって取り込まれる電力、電流と電圧との間の位相角、又は送信システムが動作する範囲内での電流及び/若しくは電圧の時間経過の特性とすることができる。
【0011】
第2の信号は好ましくは、受信電極装置に向かう電界の強度と直接相関する信号である。
【0012】
検出装置は逆に実現することもできる。すなわち、ハッチバックドア側の構成要素が受信電極として機能し、車体上の電極構造体が送信機として機能する。
【0013】
ハッチバックドアの開動作及び閉動作に関する特定の基準情報、特に基準信号の推移を確立して、開いている最中又は閉じている最中にこれらの基準過程からの逸脱が存在するか否かを調べることが可能である。
【0014】
本発明のさらなる詳細及び特徴は、図面に関連する以下の説明において記載される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電界吸収に基づいて接近の検出が行われる、本発明によるセンサシステムの基本概念を示す図である。
【図2】基本位置におけるセンサシステムの等価回路の図である。
【図3】体の一部が電界内に存在するセンサシステムの等価回路の図である。
【図4A】送信電極を駆動するためにLCR回路を有する回路構成の図である。
【図4B】送信電極を駆動するために変圧器を有する回路構成の図である。
【図5】人の手足が挟み込まれないように車両のハッチバックドアを安全にするための応用例の図である。
【図6】検出回路装置を示す図であり、それぞれの回路部を介して検出可能な送信機側の特性及び受信機側の特性の両方が評価結果の生成において考慮され、その評価結果自体によって接近状態の存在に関する情報を提供する検出回路装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に表されている装置は、本発明による回路装置の動作の基本モードを説明するために、簡単化されたアセンブリを示している。ここで示されている断面の構成は、それぞれの応用事例に応じて変更することもできる。隆起部はたとえば、丸い形状を有することができる。しかしながら概して、所望の効果を達成するために、隆起部の高さhが小さくなればなるほど、電極距離dを大きくしなければならないという原理が適用される。
【0017】
本発明による装置は2つの電極ET及びERから成る。これらの電極のうち、一方は送信機によって駆動され、他方の電極ERは受信機に接続される。送信機は電極ETと共に、この電極にごく近いところにおける近傍電界分布をもたらす周波数を有する交流電界を生成する。両方の電極は、送信機によって生成された電界の一部のみが受信電極に到達し、当該電界の一部が、接続されている受信機によって信号として出力されるように、金属又は導電性ゴムから成る導電体によって互いから遮蔽される。送信電極によって生成された電界の、受信電極における割合は、これらの電極の形状、特に互いからの距離dと電極間の導電性材料から成る隆起部の高さhとに決定的に左右される。これらの形状パラメータ及び導電性基板材料の正確な形の選択は具体的な用途に応じる。
【0018】
体の一部の検出のためのこの装置のセンサ機能は、電界に入る体の一部が、人体が導電性を有すると共にアースに対して静電容量Cgを有するということに起因して受信電極における電界の一部を吸収し、これによって、受信電極における電界の線密度が低減し、ひいては受信機における信号振幅出力が低減するということからもたらされる。基本状態における受信電極での電界の線密度が低ければ低いほど、体の一部の検出のための装置の感度が高くなる。しかしながらこの場合、装置の基本状態における信号振幅も小さくなる。したがって実際の応用においては、このようなシステムは、信頼可能な動作に必要な信号振幅と十分な感度との間の、具体的な応用事例に特有な動作点に設定される。
【0019】
本発明による装置と従来の静電容量センサとの間の決定的な差異は、送信電極及び受信電極の機能が分離されており、2つの電極間の電界の誘導が、上述したセンサ効果が達成されるように設計されているということにある。受信電極を分離することによって、湿気及び電極の近くの金属部品の有害影響を、受信電極に接続されている受信電子機器の入力インピーダンスを以下に述べるように設計することによって大幅に除去することも可能である。
【0020】
センサ装置の動作のモードを、図2及び図3に示されている等価図と共に以下においてより詳細に説明する。送信電極と受信電極との間の電界の誘導は、トランスインピーダンス増幅器の出力における信号振幅にとって決定的である誘導静電容量Ck0によって表される。開回路での増幅−Vを有するこのような増幅器の特別な特徴は、概ねZe=R/Vの実質上のインピーダンスが入力において現れるということである。このことは、Vが十分に大きい場合は入力インピーダンスが非常に低いということを意味する。R=500kオーム且つV=1000の場合の典型的な値はしたがって、約Ze=500オームである。入力インピーダンスは、R/Vに並列に存在する静電容量によって大幅に変化することはないため、湿気又は金属部品が原因となって電極入力において生じる全ての静電容量変化は、実際のところ無視することができる(これとは対照的に、高オーム増幅器入力における従来の静電容量接近センサは、環境の影響に関する上述の不利点を伴って動作する)。振幅測定のためのさらなる段がトランスインピーダンス増幅器の出力にも接続され、それによって交流受信電圧から直流電圧が得られる。その後、この直流電圧をマイクロコントローラ内のA/D変換器によってさらに処理することができる。誘導静電容量に比例するこの直流電圧を得るために、ダイオードを有するピーク値検出器又は同期復調器のいずれかを使用することができ、次にこの直流電圧は、周波数が同じであると共に90度の位相変位を有する、送信機からの搬送波信号とともに処理される。90度の位相変位は必要である。何故ならば、静電容量誘導に起因してトランスインピーダンス増幅器の出力電圧も送信機によって出力される電圧に対して90度だけ位相変位されるからである。
【0021】
体の一部が電界に入ると、誘導静電容量が、上記で説明した吸収効果に起因して値Ck<Ck0まで低減し、トランスインピーダンス増幅器の出力における信号電圧出力がCkに比例して低下する。体の接地静電容量Cgと、増幅器の低入力インピーダンスとによって、電極間の全ての他の実効静電容量C1及びC2(図3を参照されたい)は信号振幅に対して無視できるほどの影響しか有しない。決定的な効果は、受信電極における電界のより低い線密度の結果としての誘導静電容量の低減である。両方の電極における水の影響は、静電容量C1及びC2の増加をもたらし得るが、上記で説明したように無視できるほどである。電極間が水によって直接接続されたときのみ誘導静電容量の増加をもたらすであろう。しかしながら、これは、適切な距離d、隆起部高さh、及び電極の適切な絶縁を選択することによって回避することができる。センサの最も好都合な構成は主に、個々の応用事例における実際の設置状態によって決まる。
【0022】
図4は、マイクロコントローラからの送信電極の制御の2つのバージョンを示している。図4Aにおける第1のバージョンは、電極静電容量CTが全静電容量の一部を表している直列共振回路を使用する。そして、さらなる静電容量とインダクタンスを伴って、回路は、典型的には100kHz〜200kHzの範囲内にある送信機の搬送波周波数に同調させられる。そして、送信電極においてこのように生成された電圧は約20V〜30Vである。図4Bは、マイクロコントローラによって供給される搬送波電圧をより高い電極電圧に変圧する変圧器を有する制御システムを示している。電極静電容量CTに起因して、並列共振回路が変圧器の2次側において生じる。この変圧器の共振周波数は、2次側インダクタンスの適切な選択によって、使用される搬送波周波数に合わせることができる。図4Aに示されている装置に対するこのバージョンの利点は、たとえばアース表面に対する送信電極の距離が変化することに起因して電極静電容量が変化する場合に、電極電圧の変化が図4Aによる装置の場合よりも少ないということである。しかしながら、これを達成するためには、変圧器があるためにより高いコストを支払う必要がある。どのバージョンを使用するかは具体的な用途によって決まる。
【0023】
図5は、車両上のハッチバックドア安全システムのためのセンサシステムの実現における本発明の具体的な応用事例を示している。2つの電極は、閉じられるハッチの縁に沿って配置され、2つの別個の左側システム及び右側システムに分割される。この方法は、閉鎖動作の最後においてドアの動きが送信電極と受信電極との間の誘導静電容量に与える影響を、それぞれ反対側の電極によって供給される信号を他方の信号のための基準として使用することによって除去することができるという利点を有する。この信号相関があるため、ハッチバックの位置に関するさらなる情報は不要である。
【0024】
上述の方法はまた、左又は右における同じか又は同様の干渉を大幅に補償することを意味する。このシステムの特別な特徴は、幾つかの送信電極が各側において使用され、それによって、共有している対応する受信電極における誘導が低減され、ひいてはそれぞれの誘導静電容量が、全ての縁に沿って途切れなく配置される1つの送信電極を介する場合の誘導よりも小さくなるということである。このことは、電界に入る体の一部に対するシステムの感度を上昇させ、さらに有利には受信機における信号ダイナミクスを低減し、したがって暴走を回避する。送信電極は好ましくは、送信信号でもってマルチプレクサを介して逐次駆動される。これは、検出事象を監視区域に割り当て、当該検出事象に優先順位を提供することもできることを意味する。
【0025】
図6は、本発明によるさらなる解決手法に従い、且つ上記の方法とは独立して、監視区域内の物体、特に生物の、信頼性のある検出を可能にする検出装置を示している。本発明によれば、この検出装置は、監視区域又はその周囲のエリアへ交流電界を誘導するための送信電極装置と、監視区域又はその周囲のエリアにおける電界を検出するための受信電極装置とを備える。ここで、接近状態に関する信号の生成は2つの信号を組み合わせて観察することに基づく。ここで、この場合に使用される第1の信号は送信システム部に対する負荷と相関する信号であり、第2の信号は、送信電極装置における電界の強度を表す信号である。
【0026】
車両のハッチバックドアの移動経路を観察するためにこの技法を使用することによって、送信電極装置をハッチバックドアの本体によって直接実現することができる。
【0027】
このハッチバックドアは好ましくは、絶縁構造体によって車体に接続される。ハッチバックドアのエリア内に備え付けられる電気消費部も、それらが有するアース接続によって車両電気システムに接続される。送信電極装置はまた、異なる構造の形態を有することができ、たとえばハッチバックドアの底縁及び側縁に沿って配置されるU字型帯状電極又はワイヤー電極とすることができる。送信電極装置は他の手段によってハッチバックドアに一体化することもできる。特に、後部窓、特に一体化された後部窓加熱システム内で送信電極装置を実現することも可能である。
【0028】
受信電極装置は好ましくは、車体の閉鎖縁又は封止縁のエリア内に配置される。
【0029】
第1の信号は特に、送信電極装置への電流、特にさらには送信電極装置で取り込まれた電力、電流と電圧との間の位相角、又は送信システムの範囲内の電流及び/若しくは電圧の時間経過の特性とすることができる。
【0030】
第2の信号は好ましくは、受信電極装置に向かって進む電界の強度と直接相関する信号である。
【0031】
検出装置は逆に実現することもできる。すなわち、ハッチバックドア側の構成要素が受信電極として機能し、車体上の電極構造体が送信機として機能する。
【0032】
ハッチバックドアの開動作及び閉動作に関する特定の基準情報、特に基準信号の推移を確立して、開いている最中又は閉じている最中にこれらの基準過程からの逸脱が存在するか否かを調べることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体、特に動いている手足の監視区域への接近又は該監視区域内での存在の検出のための検出装置であって、
前記監視区域又は該監視区域の周囲のエリアへ交流電界を誘導するための送信電極装置と、
前記監視区域又は前記監視区域の周囲のエリアにおける電界を検出するための受信電極装置と、
前記送信電極及び前記受信電極間に延在する電界の一部を遮蔽するための遮蔽電極装置と、
を備える、検出装置。
【請求項2】
前記遮蔽電極装置は金属材料から成ることを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記遮蔽電極装置は、導電性合成材料、特にエラストマー材料から成ることを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。
【請求項4】
前記遮蔽電極装置は、前記送信電極装置と前記受信電極装置との間の空間に沿って延在する隆起部分を含むことを特徴とする、請求項1〜3の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項5】
前記送信電極装置及び前記受信電極装置はワイヤー状電極構造体として実現されることを特徴とする、請求項1〜4の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項6】
前記送信電極装置及び前記受信電極装置は、互いに対して略等距離である電極装置として配置されることを特徴とする、請求項1〜5の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項7】
前記送信電極装置は、底部を含み、当該の底部は前記監視区域に背を向ける裏面上で該送信極装置及び前記受信電極装置の下を通ることを特徴とする、請求項1〜6の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項8】
前記遮蔽電極装置はT字状輪郭の断面を有することを特徴とする、請求項1〜7の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項9】
前記送信電極装置及び前記受信電極装置は封止ユニットに一体化されることを特徴とする、請求項1〜8の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項10】
前記遮蔽電極装置は中心点電極を形成することを特徴とする、請求項1〜9の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項11】
前記受信電極装置における信号検出はトランスインピーダンス回路を介して行われることを特徴とする、請求項1〜10の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項12】
前記トランスインピーダンス回路は、前記受信電極装置における入力インピーダンスが極端となるように構成されることを特徴とする、請求項1〜11の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項13】
送信機回路によって前記送信電極装置に電圧が印加され、さらに前記送信機回路は前記送信電極装置と共に、該送信電極装置の直の周囲において近傍電界分布をもたらす特定の周波数を有する交流電界を生成することを特徴とする、請求項1〜12の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項14】
両方の電極は、送信機によって生成された前記電界の一部のみが前記受信電極に到達し、該電界の一部が、接続されている受信機によって信号として出力されるように、金属又は導電性ゴムから成る導電体によって互いから遮蔽されることを特徴とする、請求項1〜13の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項15】
前記送信電極及び前記受信電極の機能は分離されていること、並びに、前記2つの電極間の電界誘導の特性に基づいて事象が検出されることを特徴とする、請求項1〜14の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項16】
前記電極装置は、帯状又は他の長い平らな構造体として実現されることを特徴とする、請求項1〜15の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項17】
前記電極装置は、導電性合成材料、特にエラストマー材料から成ることを特徴とする、請求項1〜16の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項18】
前記送信電極装置及び/又は前記受信電極装置は幾つかの電極部分に分割されること、並びに、該別個の電極部分は別個に駆動されることを特徴とする、請求項1〜17の少なくとも一項に記載の検出装置。
【請求項19】
前記電極装置、特に前記受信電極装置はマルチプレクサによって駆動されることを特徴とする、請求項18に記載の検出装置。
【請求項20】
接近が検出されたエリアの割り出しをする処理は、前記別個の電極装置によって検出される信号を介して行われることを特徴とする、請求項18に記載の検出装置。
【請求項21】
物体、特に動いている手足の監視区域への接近又は該監視区域内での存在を検出するための検出装置であって、
前記監視区域又は該監視区域の周囲のエリアへ交流電界を誘導するための送信電極装置と、
前記監視区域又は前記監視区域の周囲のエリアにおける電界を検出するための受信電極装置と、
を備え、
接近状態に関する信号の生成は2つの信号を組み合わせて観察することに基づき、
この場合に使用される第1の信号は、送信システム部の負荷と相関する信号であり、
前記第2の信号は、前記送信電極装置における電界の強度を表す信号である、検出装置。
【請求項22】
前記送信電極装置は車両のハッチバックドアに一体化されることを特徴とする、請求項21に記載の検出装置。
【請求項23】
前記送信電極装置は、車体における前記ハッチバックの開口を包囲する部分のエリア内に配置されることを特徴とする、請求項21に記載の検出装置。
【請求項24】
前記受信電極装置は好ましくは、車体の閉鎖縁又は封止縁のエリア内に配置される。
【請求項25】
前記第1の信号は、前記送信電極装置への電流、該送信電極装置の電力取り込みを測定した信号、電流と電圧との間の位相角を測定した信号、又は送信システムが動作する範囲内での電流及び/若しくは電圧の時間経過の特性であることを特徴とする、請求項21に記載の検出装置。
【請求項26】
前記第2の信号は、前記受信電極装置に向かって進む電界の強度と直接相関する信号であることを特徴とする、請求項21に記載の検出装置。
【請求項27】
特定の基準システム、特にハッチバックドアの開動作及び閉動作に際しての基準信号の推移が確立されて、開いている最中又は閉じている最中に前記基準システムからの逸脱が存在するか否かが調べられることを特徴とする、請求項21に記載の検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−503518(P2011−503518A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538632(P2009−538632)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010293
【国際公開番号】WO2008/064864
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(507113199)イデント テクノロジー アーゲー (19)
【Fターム(参考)】