説明

迷光を遮るように構成された光学エンコーダリードヘッド

【課題】迷光が回路要素に入射するのを防止できる光学リードヘッドを提供する。
【解決手段】リードヘッドとスケールトラックとの測定軸方向に沿った変位を測定するための光学リードヘッドは、スケールトラックへ光源光を出力するように構成された照明部と、モノリシック検出器構造と、を備える。モノリシック検出器構造はスケールトラックからのスケール光を受光するように構成された第1トラック光検出器部と、第1金属層と、第2金属層と、第1金属層と第2金属層との間に形成された複数のダミービア371と、を備える。複数のダミービア371は、第1金属層と第2金属層の間の層を通り抜ける光の伝達を遮るように配置され、かつ、複数のダミービア371はモノリシック検出器構造上の回路要素間を接続するための複数の有効ビアを製造する工程と同じ工程によって形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学エンコーダ等の正確な位置又は変位を測定する機器に関し、具体的には、光学エンコーダリードヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
光学式の位置エンコーダは、スケールに対するリードヘッドの相対変位を決定するものであり、スケールはリードヘッドによって検出されるパターンを有している。通常、位置エンコーダは、周期的なパターンをもった1以上のトラックを有するスケールを利用するものである。そして、このトラックから生ずる信号は、このトラックに沿ったリードヘッドの変位又は位置に関する周期的関数となる。アブソリュート型の位置エンコーダにあっては、例えば、複数のスケールトラックを使用し、これにより、アブソリュート型スケールに沿った各位置において信号の固有の組み合わせを得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7608813号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多様な応用例において、光学式のエンコーダリードヘッドは、検出器電子回路内に複数の金属層を備えることがある。いくつかの実施形態において、これらの金属層は、回路構成要素、例えば、トランジスタ、ダイオード、その他の部材に影響を与え得る光を遮蔽するために用いられることがある。これら回路構成要素は、迷光によって望ましくない影響を受け、これにより、望ましくない信号の破損が生じる可能性がある。多様な応用例においてリードヘッドは可能な限り小型化されることが望まれ、また、そのようなリードヘッドの検出器電子回路は、モノリシック検出器構造を有し、一つの集積回路内に収まることが望まれる。リードヘッドが小型化されるにつれ、金属層の重なり部分が小さくなどによって、迷光が信号の破損を生じさせる可能性が高まる。迷光の問題は、コンスタント(一定値)ではない光に関してより顕著な問題となる。例えば、周期的パターンを有するスケールによって反射又は透過される光は、トラックに沿ったリードヘッドの変位に応じて変化する。したがって、金属層の間を光が通り抜けてしまって、光を感知することを意図していない部材へ光が当たり、信号が破壊されるなどという事態は防止されることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、リードヘッドとトラックとの測定軸方向に沿った変位を測定する光学リードヘッドに関するものであり、特に、光学リードヘッドの回路構成要素に対する迷光の影響を減少させるためのものである。
多様な実施形態において、そのような光学リードヘッドは、トラックへ光源光を出力するように構成された照明部と、モノリシック検出器構造と、を備えてもよい。モノリシック検出器構造は、トラックからのスケール光を受光するように構成された第1トラック光検出器部と、第1金属層と、第2金属層と、第1金属層と第2金属層との間の複数のダミービアと、を備えてもよい。
複数のダミービアは、第1と第2の金属層の間を通り抜ける光の伝達を遮るように配置され、また、これら複数のダミービアは、モノリシック検出器構造上の回路要素間を接続するための複数の有効ビアを製造する工程と同じ工程によって形成されてもよい。
いくつかの実施形態において、トラックは互いに平行な第1トラック部と第2トラック部とを備え、第1トラック光検出器部は第1トラック部からのスケール光を受光するように構成され、さらに、モノリシック検出器構造は第2トラック部からのスケール光を受光するように構成された第2トラック光検出器部をさらに備えてもよい。
いくつかの実施形態において、複数のダミービアは、モノリシック検出器構造上の電流伝搬回路要素に電気的に接続されなくてもよい。
いくつかの実施形態において、複数のダミービアは、1つの方向に沿って細長の断面を有するダミービアを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、複数のダミービアは、第1金属層の縁の付近において、第1金属層の縁に平行な列状に配置されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】光学エンコーダの分解図。
【図2】光学リードヘッドの検出器構造の部分断面図。
【図3】迷光を遮るように構成された光学リードヘッドの検出器構造の部分断面図。
【図4】迷光を遮るように構成された光学リードヘッドの検出器構造の部分的な上面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
図1は、本発明の検出器構造を利用することができる光学エンコーダ構成100の1つの実施形態を概略的に図示する分解図である。図1に示されているように、エンコーダ構成100は、スケール要素110と、電力・信号接続192によって信号生成・処理回路190に接続された信号処理電子回路120と、照明部160と、を備える。
照明部160は、可視波長又は不可視波長の光を放射する光源130と、レンズ140と、光源格子150と、を備える。(ただし、光源格子150は無くてもよい。)
光源130は、電力・信号接続(不図示)によって信号生成・処理回路190に接続されていてもよい。
図1に示されている例において、スケール要素110は、アブソリュート型スケールパターン115を有し、アブソリュート型スケールパターン115は、2つのトラックパターンとしてインクリメント型トラックパターンTINCとアブソリュート型トラックパターンTABS1とを有する。トラックパターンTABS1は、その構成によって決まる絶対測定範囲内において絶対位置を決定するのに利用可能な信号をあたえるので、アブソリュート型トラックパターンとして参照される。
図1はまた、慣用的に使用される互いに直角なX、Y、Z方向を示している。
XとY方向はアブソリュート型スケールパターン115の平面に平行であり、X方向は意図した測定方向MAに平行である(例えば、インクリメント型トラックパターンTINCに含まれてもよい細長の格子パターン要素に垂直である)。Z方向はアブソリュート型スケールパターン115の平面に垂直である。
【0008】
信号処理電子回路120は、モノリシック検出器構造125を備え、モノリシック検出器構造125は、トラックパターンTINCとトラックパターンTABS1とからの光をそれぞれ受光するように配置された検出器トラック部DETINCと検出器トラック部DET1とを備える。信号処理電子回路120はまた、分析部126を備える。分析部126は、例えば、信号の調整、増幅、結合、比較などを行う回路を有する。多様な実施形態において、信号処理電子回路120は、単一のモノリシックCMOSICとして構成されてもよい。以下に詳細に説明されるように、ここで開示される検出器構造並びに信号処理システム及び方法は、トラックパターンTINC及びTABS1からの光を受光する検出器トラック部DETINC及びDET1のどちらか又は両方とともに使用するように構成されてもよい。
【0009】
動作中、光源130から出力された光源光134は、レンズ140により部分的に又は完全に平行光とされ、トラックパターンを照射するのに十分なビーム領域にわたって照射されるようになっていてもよい。図1は、光源光134の2つの光路134A、134Bを概略的に示している。光路134Aは、トラックパターンTINCを照射する光を含む代表的な光路である。トラックパターンTINCが照射されると、トラックパターンTINCに対応して空間的に変調された周期的な光のパターン(例えば、いくつかの実施形態においては、回折次数による干渉縞)が光路116Aに沿って生じ、これは信号処理電子回路120の検出器部DETINCにて受光される。
光路134Bは、トラックパターンTABS1を照射する光を含む代表的な光路である。
トラックパターンTABS1が照射されると、パターン、例えば空間的に変調された周期的な光のパターン(例えば、トラックパターンに対応してパターン化された光)又はコード化された光のパターンが光路116Bに沿って生じ、信号処理電子回路120の検出器部DETABS1にて受光される。
多様な実施形態において、エンコーダ構成100としては、トラックパターンTABS1は、影像(例えば、ぼやけた又はぼやけていない影像)を検出器部DETABS1に造り出すように構成されていてもよい。
ここで、全ての空間的に変調された光のパターンは、スケール110と連動して移動することが理解されなければならない。検出器部DETINC及びDET1の各々において、個々の光検出器領域は、それぞれの受光した空間的に変調された光のパターンを空間的に濾波し、所望の位置指示信号(例えば、直交信号又は信号補間の助けとなる空間位相関係を有する他の周期的信号)を与えるように配置されている。いくつかの実施形態において、個々の光検出器領域に代えて、既知の手段により、個々の開口を有する空間フィルターマスクでそれぞれ一回り大きな光検出器をマスクし、これにより図示されたような個々の検出器領域に相当する受光領域を生成するようにし、全体的に同様な信号効果が得られるようにしてもよい。
【0010】
いくつかの適度な解像度の(例えば、40マイクロメートル程度又はそれ以上の細かいトラック波長の)実施形態において、エンコーダ構成100としては、トラックパターンTINCは、影像を検出器部DETINC上に造り出すように構成されていてもよい。
比較的高い解像度の実施形態において、トラックパターンTINCは、一般的に、回折光を作り出すように構成される。
例えば、約8ミクロン又はそれ以下の細かいトラック波長を有する実施形態において、エンコーダ構成100は、周知の方法に基づいて、回折された光(例えば、プラスまたはマイナス一次の回折光)が干渉縞を作り出し、これが検出器部DETINCに達するように構成されてもよい。そのような実施形態において、光源格子150は一般的に省略される。例えば、約8−40ミクロンの細かいトラック波長を有する他の実施形態において、エンコーダ構成100は、周知の方法に基づいて、複数の回折された光が相互に作用して、検出器部DETINCの面上に自己像(例えば、トールボット像又はフレネル像)を作り出すように構成されてもよい。自己像を生成する構成において、光源130はLEDであってもよい。光源格子150は省略されてもよいし、又は、光源の寸法が十分に小さいいくつかの実施形態においては、選択的に使用されてもよい。
しかしながら、光束が広がるタイプの光源が使用される場合、光源格子150は最も理想的な自己像を与えるために必要になるだろう。そのような場合、周知の自己像照明原理に基づき、代表的な光路134Aを囲んでいる光は、光源格子150の格子構造を通過して、トラックパターンTINCのピッチ又は波長にほぼ一致するピッチで配置された格子の開口において部分的にコヒーレントな照明光の配列を生じさせ、この部分的にコヒーレントな光でトラックパターンTINCを照射するようにする。
図1は、光源格子150の実施形態を示し、この光源格子150は、代表的な光路134Bが光源格子150の透明基板を通過するようにし、これによって、検出器トラックDETABS1からの信号の品質に寄与する輝度及び平行度合いが光源格子150の格子構造によって乱されないようにしている。
他の実施形態において、代表的な光路134Bは光源格子150の格子構造を通過してもよい。(しかしながら、それは最適な構成とはいえない。)
【0011】
多様な応用例において、信号処理電子回路120と照明システム160とは、例えばリードヘッド又はゲージ筐体(図示せず)内において互いに固定的に設けられ、既知の支持技術により、スケール110に沿った測定軸に対して相対的に案内される。
多様な応用例において、スケールは可動台に取り付けられてもよいし、又はゲージ軸等に取り付けられてもよい。
図1に示された構成は透過型の構成である。スケールパターン115は、光遮蔽部と、光透過部と、を備え、光透過部は、例えば、周知の薄膜パターニング技術を使用して透明基板上に形成されたものであり、空間的に変調された光を生じさせ、この光は、透過によって検出器トラックに受光される。必要であれば、周知技術に基づいて、同様な構成要素が反射型の実施形態において用いられてもよい。
ここで、照明システム160と信号処理電子回路120とは、スケール110の同じ側に配置され、角度をもった照明及び反射に応じて配置される。
エンコーダ構成100は、米国特許第7608813号に開示されている同様な実施形態を参照することによってさらに理解されるだろう。
【0012】
ここで、本開示の目的に対し、アブソリュート型エンコーダ構成を示している図1におけるY軸方向に沿ったスケール及び検出器トラックの順序及び配置が例としてのものであり、本発明を制限するためのものではないことは理解されなければならない。例えば、よりロバストなアブソリュート検出のために、第2トラックパターンは、細かい第1トラックパターンTINCに隣接して配置されてもよい。
【0013】
ここで、以降の図面と共に説明される光学リードヘッドを構成するための原理は、単一のトラック、例えば、TINCやTANSに類似のトラックを使用するスケールに適用することができることは理解されなければならない。エンコーダ構成100は例としてのものであり、本発明を制限するためのものではなく、このように開示することの目的は、以降の図面によって構成されるような光学リードヘッドを備えることができるような典型的な光学エンコーダ構成を実例で示すことである。
【0014】
図2は、光学リードヘッド200に設けられたモノリシック検出器構造225の部分断面図である。
モノリシック検出器構造225は図1のモノリシック検出器構造125と同様又は類似したものであってもよい。
モノリシック検出器構造225は、第1トラック光検出器部(不図示)と、第1金属層230と、第2金属層240と、部材層250と、を備える。第1トラック光検出器部は、例えば図1における検出器部DETINCであって、トラック(例えば、スケール要素110)からのスケール光を受光するように構成されている。
第1金属層230は、スロット260を有する。スロット260の右にある第1金属層230の部分はY軸に沿って重なり距離OLだけ第2金属層240と重なっている。スロット260等のスロットは、光検出器部に対応する位相マスクの開口部に対応していてもよいが、スロットはIC内の多様な層の製造に対して付加的に必要とされる。
【0015】
図2は、小型の光学リードヘッドにおける典型的な問題を示している。
第1金属層230と第2金属層240との重なり距離OLは小型構成を維持するために小さくなければならない。いくつかの例において、重なり距離OLは10ミクロン未満である必要がある。結果として、スケール光SLの一部(例えば、図1においてトラック部TINC又はトラック部TASB1等のトラック部から光路116A又は光路116Bに沿って出力される光)は、第1金属層230と第2金属層240との間の層に沿って伝達され、そうしてそれが部材層250に入射する可能性がある。スケール光SLの一部は、光検出器や、トランジスタ、又はダイオード等の構成要素に入射し、それらのなかの伝達信号を変化させ、望ましくない信号破損を生じさせる可能性がある。
通常、十分に大きな重なり距離OLによってそのような信号破損は回避されるが、小型構成の場合、このような防止策がいつでも採り得るとはいえない。したがって、異なる手段によってそのような迷光を遮ることが望まれる。
【0016】
図3は、迷光を遮るように構成された光学リードヘッド300の検出器構造325の部分断面図である。
図3において、図2の2XX系統の番号と同じ接尾部XXを有する3XX系統の番号を有する要素は、特にそうでないと記載された場合を除いて、同様又は同一の要素を示している。
図3に示された実施形態において、検出器構造325は付加的に、第1金属層330と第2金属層340との間に形成されたダミービア371を備える。ダミービア371は、第1金属層330と第2金属層340との間の層370に沿った光の伝達を遮るために配置されている。ここで、ダミービア371は、その機能を示すための例に過ぎないことは理解されなければならない。多様な実施形態において、光学リードヘッド300などの光学リードヘッドは、ダミービア371と同様な複数のダミービアであって金属層の縁に沿って配置されたものを有する。実験的な結果によれば、信号の破損を防止するためには、多くの場合、例えば、10ミクロン程度の大きな重なり距離OLよりも複数のダミービアがより効果的であることが示されている。
【0017】
多様な光学リードヘッドの実施形態において、複数のダミービアは検出器構造上の回路部材間を接続するための複数の有効ビアを製造する工程と同じ工程によって形成される。
いくつかの実施形態において、複数のダミービアはモノリシック検出器構造上の電流伝搬回路部材に電気的に接続されない。すなわち、それらは回路自体としては機能を有さず、迷光を遮るためだけに存在する。ダミービアは有効ビアと同じ工程で形成されるので、低コストかつ付加的又は特別な製造工程を必要としない簡便な方法によって、迷光に対してロバストな光学リードヘッドを製造することができる。ここで、典型的なモノリシック検出器構造が3つ以上の層を備え、迷光を遮るためにダミービアが必要に応じて多様な層の間に配置されてもよいことは理解されなければならない。
【0018】
図4は迷光を遮るように構成された光学リードヘッド400の検出器構造425の一部の上面図である。図4において、図3の3XX系統の番号と同じ接尾部XXを有する4XX系統の番号を有する要素は、特にそうでないと記載された場合を除いて、同様又は同一の要素を示している。
図4は、第1金属層430と第2金属層440との間の一群のダミービア471Nを示している。
一群のダミービア471Nは、概略的に正方形の断面を有するビアを含む。しかしながら、いくつかの実施形態において、一群のダミービア471Nがスロット460に平行な方向に沿って細長の断面を有してもよいことは理解されなければならない。細長のダミービアは正方形の断面を有するビアよりも多くの光を遮る。ここで、一群のダミービア471Nは、スロット460の付近の、第1金属層430の縁460Eに平行な単一の列として配置されているが、この配置が一例に過ぎず、本発明を制限するものではないことは理解されなければならない。多様な実施形態において、それらはより強力な光遮蔽を与えるためにスロット460の付近において複数の列に配置されてもよい。スロット460の方向は例としてのものであり、本発明を制限するためのものではない。一群のダミービアは、第1金属層の縁に隣接する位置において、様々な方向のスロットに応じて配置されていればよい。
【0019】
ここまで本発明の好ましい実施形態が図示され、説明されてきたが、本開示に基づいて図示され、説明された特徴の配置及び動作の順序に対して多数の変更が可能であることは当業者にとって明白であるだろう。すなわち、本発明の意図及び範囲から外れることなくこれらの実施形態に対して多様な変更が可能でることは明白であるだろう。
【0020】
本発明の好適な実施形態を説明したが、様々な変形が可能であることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の趣旨を逸脱することなく様々な変更がなされ得る。
【符号の説明】
【0021】
100・・・光学エンコーダ、110・・・スケール、115・・・アブソリュート型スケールパターン、116A・・・光路、116B・・・光路、120・・・信号処理電子回路、125・・・モノリシック検出器構造、126・・・分析部、130・・・光源、134・・・光源光、134A・・・光路、134B・・・光路、140・・・レンズ、150・・・光源格子、160・・・照明部、190・・・信号生成・処理回路、192・・・電力・信号接続、200・・・光学リードヘッド、225・・・モノリシック検出器構造、230・・・第1金属層、240・・・第2金属層、250・・・部材層、260・・・スロット、300・・・光学リードヘッド、325・・・検出器構造、330 第1金属層、340・・・第2金属層、370・・・第1金属層と第2金属層との間の層、371・・・ダミービア、400・・・光学リードヘッド、420・・・検出器構造、420・・・金属層、430・・・第1金属層、440・・・第2金属層、460・・・スロット、460E・・・第1金属層の縁、471N・・・ダミービア。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リードヘッドとトラックとの測定軸方向に沿った変位を測定する光学リードヘッドであって、
前記トラックへ光源光を出力するように構成された照明部と、
モノリシック検出器構造と、を具備し、
前記モノリシック検出器構造は、
前記トラックからのスケール光を受光するように構成された第1トラック光検出器部と、
第1金属層と、
第2金属層と、
第1金属層と第2金属層との間に形成された複数のダミービアと、を有し、
前記複数のダミービアは、前記第1と前記第2の金属層の間の層を通り抜ける光の伝達を遮るように配置されている
ことを特徴とする光学リードヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載の光学リードヘッドにおいて、
前記トラックは、互いに平行な第1トラック部と第2トラック部とを備え、
前記第1トラック光検出器部が第1スケールトラック部からスケール光を受光するように構成されており、
前記モノリシック検出器構造がさらに、第2スケールトラック部からスケール光を受光するように構成された第2トラック光検出器部を備える
ことを特徴とする光学リードヘッド。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の光学リードヘッドにおいて、
前記複数のダミービアは、前記モノリシック検出器構造上の電流伝搬回路要素に電気的に接続されていない
ことを特徴とする光学リードヘッド。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学リードヘッドにおいて、
前記複数のダミービアは、1つの方向に沿って細長の断面を有する少なくとも1つのダミービアを含む
ことを特徴とする光学リードヘッド。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学リードヘッドにおいて、
記複数のダミービアは、第1金属層の縁の付近において、第1金属層の前記縁に平行な列状に配置されている
ことを特徴とする光学リードヘッド。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学リードヘッドにおいて、
前記複数のダミービアは、前記モノリシック検出器構造上の回路要素間を接続するための複数の有効ビアを製造する工程と同じ工程によって形成される
ことを特徴とする光学リードヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−101106(P2013−101106A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−222712(P2012−222712)
【出願日】平成24年10月5日(2012.10.5)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】