追加された機能を持つ移動可能なタッチパッド
【課題】入力デバイスを提供する。
【解決手段】入力デバイスは、その近傍にある物体を検出できる可動タッチパッドを含むことによって、第1制御信号を発生する。入力デバイスは、また可動タッチパッドの動きを検出できる動きインジケータを含むことによって、1つ以上の別個の第2制御信号を発生する。制御信号は、入力デバイスに動作可能に接続される電子機器中のアクションを実行するのに用いられる。
【解決手段】入力デバイスは、その近傍にある物体を検出できる可動タッチパッドを含むことによって、第1制御信号を発生する。入力デバイスは、また可動タッチパッドの動きを検出できる動きインジケータを含むことによって、1つ以上の別個の第2制御信号を発生する。制御信号は、入力デバイスに動作可能に接続される電子機器中のアクションを実行するのに用いられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大きくはタッチパッドに関する。より具体的には本発明は、タッチパッドの機能を増すために移動させることができるタッチパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、家電製品における操作を行う入力デバイスには多くのスタイルが存在する。この操作は一般にカーソルを動かし、ディスプレイスクリーン上で選択を行うことに対応する。例として、入力デバイスは、ボタン、スイッチ、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、ジョイスティック、タッチスクリーンなどを含む。これらデバイスのそれぞれには、家電製品を設計するときに考慮される長所および短所がある。携帯コンピューティングデバイスにおいて、入力デバイスは、ボタンおよびスイッチから一般に選択される。ボタンおよびスイッチは、一般にはもともと機械的であり、カーソル(または他のセレクタ)の動きおよび選択を行うことに関して、制御が制限されている。例えば、それらは、一般に、特定の方向にカーソルを移動させるための(例えば矢印キー)、または特定の選択を行うための(例えばエンター、デリート、ナンバーなど)専用である。ハンドヘルド携帯情報端末(PDA)の場合、入力デバイスは、タッチセンシティブディスプレイスクリーンを利用する傾向がある。タッチスクリーンを用いるとき、ユーザは、スタイラスまたは指を用いてスクリーン上のオブジェクトを直接に指すことによってディスプレイスクリーン上で選択を行う。
【0003】
ノートパソコンのような携帯コンピューティングデバイスにおいては、入力デバイスは、ふつうタッチパッドである。タッチパッドでは、入力ポインタ(すなわちカーソル)の動きは、指がタッチパッドの表面に沿って動かされるときのユーザの指(またはスタイラス)の相対的な動きに対応する。タッチパッドは、1つ以上のタップがタッチパッドの表面上で検出されるとき、ディスプレイスクリーン上での選択を行うこともできる。ある場合には、タッチパッドの任意の部分がタッピングされえ、他の場合にはタッチパッドの専用の部分がタッピングされえる。デスクトップコンピュータのような固定装置では、入力デバイスは一般にマウスおよびトラックボールから選ばれる。マウスでは、入力ポインタの動きは、ユーザがマウスを表面に沿って動かすときのマウスの相対的な動きに対応する。トラックボールの場合、入力ポインタの動きは、ユーザがハウジング内でボールを回転させるときのボールの相対的な動きに対応する。マウスもトラックボールも一般には、ディスプレイスクリーン上での選択を行うための1つ以上のボタンを含む。
【0004】
ディスプレイスクリーン上で提示されるGUIについて入力ポインタの移動および選択を可能にすることに加えて、入力デバイスは、ユーザが水平または垂直方向にディスプレイスクリーンにわたってスクロールすることを可能にしえる。例えば、マウスは、スクロールアクションを実行するためにユーザがスクロールホイールを前に、または後ろに簡単に回転させることを可能にするスクロールホイールを含みえる。加えて、タッチパッドは、ユーザが彼のまたは彼女の指を直線的にアクティブ領域にわたってxおよびy方向に動かすときにスクローリングを実現する専用のアクティブ領域を提供しえる。両方のデバイスは、GUIの一部として水平および垂直スクロールバーを介してスクローリングを実現しえる。この技術を用いて、所望のスクロールバー上で入力ポインタを位置付けること、所望のスクロールバーを選択すること、および垂直スクローリングのためにはマウスまたは指をy方向に(前後に)、水平スクローリングのためにはx方向に(左右に)動かすことによってスクロールバーを移動させて、スクローリングは実現される。
【0005】
タッチパッド、マウスおよびトラックボールについて、指、マウスおよびボールがそれぞれ動かされるときのそれらの位置をモニタするためにはデカルト座標系が用いられる。デカルト座標系は一般に、2次元座標系(x,y)として定義され、ここではある点の座標(例えば指、マウスまたはボールの位置)は、2つの交差する、しばしば直交する直線からのその距離であり、この距離は、互いに平行な直線に沿って測られる。例えば、マウス、ボールおよび指のx,y位置がモニタされえる。x,y位置は、ディスプレイスクリーン上での入力ポインタをそれに対応して位置付け、かつ移動させるためにそれから用いられる。
【0006】
さらに説明するために、タッチパッドは、それに対する指の近接度を検出するための1つ以上のセンサを一般に含む。例として、このセンサは、抵抗性検出、表面弾性波検出、圧力検出、光学検出、容量性検出などに基づきえる。このセンサは、それぞれのセンサがx,y位置を表すように一般にタッチパッドに散りばめられる。たいていの場合、センサは、カラムおよびロウのグリッドに配置される。よって、指がタッチパッド内のセンサ群のグリッドにわたって移動されるとき、ディスプレイスクリーン上のポインタデバイスのx,yの動きを制御する別個のxおよびy信号が発生される。簡単のために、これ以降の説明は、容量性検出技術の説明についてとなる。しかし他の技術も同様の特徴を有することに注意されたい。
【0007】
容量性検出タッチパッドは、一般にいくつかの材料のレイヤを含む。例えば、タッチパッドは、保護シールド、1つ以上の電極レイヤおよび回路基板を含みえる。保護シールドは、典型的には電極レイヤ(群)を覆い、電極レイヤ(群)は一般に回路基板の前面上に配置される。一般によく知られるように、保護シールドは、ディスプレイスクリーン上でのカーソルの動きを実現するためにユーザによって触られるタッチパッドの一部である。一方、電極レイヤ(群)は、ユーザの指が保護シールド上で止まるか動いているかするときに、ユーザの指のx,y位置を解釈するために用いられる。電極レイヤ(群)は、典型的には、グリッドアレイを形成するようカラムおよびロウに配置される複数の電極からなる。カラムおよびロウは一般にデカルト座標系に基づき、よってロウおよびカラムはxおよびy方向に対応する。
【0008】
タッチパッドは、電極に関連付けられる信号を検出するための検出電子回路も含みえる。例えば、検出電子回路は、指がグリッド上を動くときに電極のそれぞれにおける容量の変化を検出するよう構成されえる。検出電子回路は、一般に回路基板の裏に位置する。例として、検出電子回路は、電極のそれぞれにおける容量の大きさを測り、電極のそれぞれにおける容量に基づいて指の動きの位置を計算するよう構成される特定用途向け集積回路(ASIC)を含みえる。このASICは、この情報をコンピューティングデバイスにレポートするようにも構成されえる。
【0009】
図1を参照して、タッチパッド10がさらに詳細に説明される。タッチパッドは、一般に、保護シールド12および保護シールドレイヤ12の下に配置される複数の電極14を含む小さな四角形の領域である。説明を簡単にするために、保護シールドレイヤ12の一部は、電極14を見せるために除去されている。電極14のそれぞれは、異なるx,y位置を表す。ある構成では、指16が電極グリッド14に近づくと、小さな容量が指16および指16に近接する電極14の間に形成される。回路基板/検出電子回路は、容量を測り、アクティブ電極14に対応するx,y入力信号18を作り、それはディスプレイスクリーン22を有するホストデバイス20に送られる。x,y入力信号18は、ディスプレイスクリーン22上のカーソル24の動きを制御するよう用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
示されるように、入力ポインタは、検出されたx,yの指の動きと同様のx,y方向に移動する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は大きくは、その近傍にある物体を検出することができるタッチパッドに関する。より具体的には、本発明は、タッチパッドの機能性を増すために動くことができるタッチパッドに関する。例えば、このタッチパッドは、さらなるボタン機能を提供するために押下可能でありえる。
【0012】
本発明は、ある実施形態においては入力デバイスである。この入力デバイスは、可動タッチパッドが動かされるときに第1制御信号を発生し、前記可動タッチパッド上で物体が位置付けられるときに第2制御信号を発生するよう構成される。
【0013】
本発明は他の実施形態において入力デバイスに関する。この入力デバイスはフレームを含む。入力デバイスは、前記フレームに動けるように制限された剛性のあるタッチパッドを含む。前記剛性タッチパッドは、前記剛性タッチパッド上に物体が位置するときにトラッキング信号を発生するよう構成される。この入力デバイスはさらに、前記ハウジング内に含まれる1つ以上の動きインジケータを含む。前記動きインジケータは、前記剛性のあるタッチパッドが前記フレームに対して動かされるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される。
【0014】
本発明は、他の実施形態において入力デバイスに関する。この入力デバイスは、タッチパッドアセンブリおよびハウジングアセンブリを含む。タッチパッドアセンブリは、第1面および第2面を有する回路基板、前記回路基板の前記第1面上に位置する電極レイヤ、前記電極レイヤ上に位置する化粧板、前記回路基板の前記第2面上に位置する1つ以上のスイッチ、および前記回路基板の前記第2面上に位置する補強板を含む。ハウジングアセンブリは、前記タッチアセンブリの少なくとも一部を前記ベース板、フレームおよび1つ以上の保持板によって定義されるスペース内で動くことができるように制限するよう協働するベース板、フレームおよび1つ以上の保持板を含む。
【0015】
本発明は、他の実施形態においては、コンピューティングシステムに関する。このコンピュータシステムは、データを受け取り、処理し出力することができるコンピューティングデバイスを含む。コンピュータシステムはまた、前記コンピューティングデバイス中のアクションを実行するために前記コンピューティングデバイスにデータを送るよう構成される入力デバイスを含む。前記入力デバイスは、トラッキング信号を発生するよう構成される押下可能なタッチパッド、および前記タッチパッドが押下されるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される1つ以上の動きインジケータを含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】タッチパッドおよびディスプレイの簡略化された図である。
【図2】本発明のある実施形態による入力デバイスの透視図である。
【図3A】本発明のある実施形態によるボタンタッチパッドを有する入力デバイスの簡略化された側面図である。
【図3B】本発明のある実施形態によるボタンタッチパッドを有する入力デバイスの簡略化された側面図である。
【図4】本発明のある実施形態によるコンピューティングデバイスに接続される入力デバイスの簡略化されたブロック図である。
【図5】本発明のある実施形態による入力デバイスの簡略化された透視図である。
【図6】本発明のある実施形態による複数のボタンゾーンタッチパッドの側面正面図である。
【図7A】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図7B】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図7C】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図7D】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図8】本発明のある実施形態による入力デバイスの透視図である。
【図9】本発明のある実施形態による入力デバイスの分解透視図である。
【図10】本発明のある実施形態による断面における側面正面図である。
【図11】本発明のある実施形態による断面における側面正面図である。
【図12】本発明のある実施形態によるその背面においてスイッチを有するタッチパッドの透視図である。
【図13】本発明のある実施形態によるメディアプレーヤーの透視図である。
【図14】本発明のある実施形態によるラップトップコンピュータの透視図である。
【図15】本発明のある実施形態によるそれに接続された周辺入力デバイスを持つデスクトップコンピュータの透視図である。
【図16】本発明のある実施形態による入力デバイスを利用するリモートコントロールの透視図である。
【図17】本発明のある実施形態によるメディアプレーヤーおよび入力デバイスの分解透視図である。
【図18】本発明のある実施形態による入力デバイスを含むメディアプレーヤーの底部の側面正面図である。
【図19】本発明のある実施形態によるリモートコントロールの簡略化されたブロック図である。
【図20A】本発明の代替の実施形態による入力デバイスの断面における側面正面図である。
【図20B】本発明の代替の実施形態による入力デバイスの断面における側面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、添付の図面中の図において限定によってではなく例示によって示され、これら図においては同様の参照番号は同様の要素を指す。
【0018】
本発明は、添付図面に示されるそのいくつかの実施形態を参照して以下に詳細に説明される。以下の記載において、多くの具体的な詳細は、本発明の完全な理解を与えるために述べられている。しかし、当業者には本発明は、これら具体的な詳細の一部または全てがなくても実施できることは明らかだろう。あるいは、よく知られた部分および方法は、本発明を不必要にぼかさないために記載されていない。
【0019】
図2は、本発明のある実施形態による入力デバイス30の簡略された透視図である。入力デバイス30は、ディスプレイスクリーン上でのアクションを実行するために(例えばグラフィカルユーザインタフェースを介して)情報またはデータを電子装置に送るよう一般に構成される。例えば、入力ポインタを移動させ、選択を行い、命令を与えるなどである。入力デバイスは、有線(例えばケーブル/コネクタ)または無線(例えばIR、ブルートゥースなど)の接続を通じて電子装置と相互作用する。入力デバイス30は、スタンドアローンユニットであってもよく、またはそれは電子装置内に一体化されていてもよい。スタンドアローンユニットであるときは、入力デバイスは典型的にはそれ自身の筐体を有する。電子装置と一体化されているときは、入力デバイスは典型的には電子装置の筐体を用いる。いずれにしても、入力デバイスは、例えば、ネジ、はめ込み、固定機構、接着剤などを通じて、構造的に筐体へ結合されえる。場合によっては、入力デバイスは、例えばドッキングステーションを通じて取り外し可能に電子装置に結合されえる。入力デバイスが結合される電子装置は、任意の家電関係の電子製品に対応しえる。例として、電子装置は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータまたはPDAのようなコンピュータ、ミュージックプレーヤーのようなメディアプレーヤー、携帯電話のような通信デバイス、キーボードのような他の入力デバイスなどに対応しえる。
【0020】
図2に示されるように、入力デバイス30は、フレーム32(または支持構造)およびタッチパッド34を含む。フレーム32は、入力デバイスの要素を支持する構造を提供する。筐体の形態をとるフレーム32は、入力デバイスの要素群を封入または包含しえる。これら要素群は、タッチパッド34を含み、入力デバイス30を操作する電子的、光学的および/または機械的要素群に対応しえる。
【0021】
タッチパッド34は、それが取り付けられた電子装置に関連付けられるさまざまなアプリケーションを制御する1つ以上の制御機能を提供するよう構成された直感的なインタフェースを提供する。例として、触ることで起動される制御機能(touch initiated control function)は、オブジェクトを移動させたり、ディスプレイスクリーン上のアクションを実行したり、選択を実行したり、電子装置に関連する命令を発行するために用いられえる。触ることで起動される制御機能を実現するために、タッチパッド34は、タッチパッド34の表面にわたって移動する(例えば直線に、半径方向に、回転してなど)指(または物体)から、タッチパッド34上で特定の位置を保持する指から、および/またはタッチパッド34の特定の位置上で指でタップすること(finger tapping)によって、入力を受け取るよう構成されえる。理解されるように、タッチパッド34は、容易な片手操作を提供し、すなわち、ユーザは、電子装置と1つ以上の指で対話することを可能にする。
【0022】
タッチパッド34は、広く変えられえる。例えば、タッチパッド34は、デカルト座標系に基づく従来のタッチパッドでありえ、あるいはタッチパッド34は、極座標系に基づくタッチパッドでありえる。極座標系に基づくタッチパッドの例は、2002年7月1日に出願された「TOUCH PAD FOR HANDHELD DEVICE」と題された米国特許出願第10/188,182号に見られ、ここで参照によって援用される。さらに、タッチパッド34は、相対的および/または絶対的モードで用いられえる。絶対的モードにおいて、タッチパッド34は、触られている絶対座標をレポートする。例えば、デカルト座標系の場合のx,y、または極座標系の場合の(r,θ)である。相対的モードにおいて、タッチパッド34は、変化の方向および/または距離をレポートする。例えば、右/左、上/下などである。たいていの場合、タッチパッド34によって作られた信号は、タッチパッド34の表面にわたって指が動くにつれ、その指の向きと同様の向きにディスプレイスクリーン上での動きを導く。
【0023】
タッチパッド34の形状は大きく変わりえる。例えば、タッチパッド34は、円形、楕円、正方形、長方形、三角形などでありえる。一般に、タッチパッド34の外周は、タッチパッド34の動作領域を定義する。示される実施形態において、タッチパッドは円形である。円形のタッチパッドは、ユーザが連続的に自由に指を回すことを可能にし、すなわち指は止まることなく360度の回転を通じて回転されえる。さらに、ユーザは、自分の指を全ての側から接線方向に回転でき、それによってより多くの指の位置の範囲を与える。これらの特徴の両方は、スクロール機能を行うときに役立ちえる。さらに、タッチパッド34のサイズは、一般に、ユーザによって容易に操作されることを可能にするサイズに対応する(例えば、指先のサイズと同じか、それより大きい)。
【0024】
タッチパッド34は、堅い平面のプラットフォームの形状を一般にとり、タッチパッドの操作のために指(または物体)を受けるタッチ可能な外側表面を含む。図2においては示されないが、タッチ可能な外側表面36の下には、その上にある指の圧力および動きのようなものに感応性があるセンサ構成がある。センサ構成は典型的には、それらの上に指があり、それらの上でタップし、またはそれらの上にわたって横切るときにアクティベートするよう構成される複数のセンサを含む。最も簡単な場合において、電気信号は、指がセンサの上に位置するたびに作られる。与えられた時間フレーム中の信号の数は、タッチパッド34上の指の位置、方向、速度および加速度を示しえ、すなわちより多くの信号があると、ユーザはその指をより多く動かしたことになる。たいていの場合、信号は、信号の数、組み合わせおよび周波数を位置、方向、速度および加速度情報に変換する電子的インタフェースによってモニタされる。それからこの情報は、ディスプレイスクリーン上の所望の制御機能を実行するために電子装置によって用いられえる。センサ構成は大きく変わりえる。例として、センサは、抵抗検出、表面弾性波検出、圧力検出(例えばストレインゲージ)、光学検出、容量検出などに基づきえる。
【0025】
示される実施形態において、タッチパッド34は、容量検出に基づく。広く知られるように、容量に基づくタッチパッドは、ユーザが指のような物体をタッチパッドの周りで動かすときの容量の変化を検出するよう構成される。たいていの場合、容量性タッチパッドは保護シールド、1つ以上の電極レイヤ、回路基板および特定用途向け集積回路(ASIC)を含む関連する電子回路を含む。保護シールドは、電極上に置かれ、電極は回路基板の上部表面上にマウントされ、ASICは回路基板の下部表面上にマウントされる。保護シールドは、下層レイヤを保護し、指がその上を滑ることを可能にするよう機能する。この表面は、指が動かされるときに引っかからないように一般に滑らかである。保護シールドは、指および電極レイヤ間の絶縁レイヤをも提供する。電極レイヤは、複数の空間的に分かれた電極を含む。電極の任意の適切な個数が用いられえる。たいていの場合、より高い解像度を提供するためには電極の個数を増すことが望ましく、すなわちより多くの情報が加速度のようなもののために用いられえる。
【0026】
容量性検出は、容量の原則に従って働く。理解されるように、2つの電気的に伝導性のある部材が実際には接触せずに互いに近づくと、それらの電界は容量を形成するよう相互作用する。上述の構成においては、第1導電部材は、1つ以上の電極であり、第2導電部材は、ユーザの指である。したがって、指がタッチパッドに近づくにつれ、指および指の近傍にある電極の間には小さい容量が形成される。電極のそれぞれにおける容量は、回路基板の裏側上に位置するASICによって計測される。それぞれの電極における容量の変化を検出することによって、ASICは、指がタッチパッドにわたって動かされるときに指の位置、方向、速度および加速度を決定できる。またASICは、この情報を電子装置によって用いられえる形でレポートする。
【0027】
ある実施形態によれば、タッチパッド34は、他のセットの信号をトリガするために(単に信号を追跡する以外に)フレーム32に対して移動可能である。例として、堅い平面プラットフォームの形態をとるタッチパッド34は、フレーム32に対して、回転し、ピボットし、スライドし、平行移動し、屈曲するなどしえる。タッチパッド34は、フレーム32に結合されえ、および/または移動可能にフレーム32によって動きが制限されえる。例として、タッチパッド34は、アクセル、ピンジョイント、スライダジョイント、ボールおよびソケットジョイント、フレキシャジョイント、磁石、クッションなどを通じてフレーム32に結合されえる。またタッチパッド34は、フレームの空間内でフロート(例えばジンバル)されえる。入力デバイス30は、動きの範囲を増す(例えば自由度を増す)ために、ピボット/平行ジョイント、ピボット/フレキシャジョイント、ピボット/ボールおよびソケットジョイント、平行/フレキシャジョイントなどをさらに含みえることに注意されたい。動かされるとき、タッチパッド34は、1つ以上の信号を発生する回路をアクチュエートするよう構成される。回路は、一般に、スイッチ、センサ、エンコーダなどのような1つ以上の動きインジケータを含む。タッチパッドを含むよう改変されえる回転プラットフォームの例は、2002年2月7日に出願された「MOUSE HAVING A ROTARY DIAL」と題された米国特許出願第10/072,765号に見られ、ここで参照によって援用される。
【0028】
示される実施形態において、タッチパッド34は、1つ以上の機械的クリックアクションを実行する押下可能なボタンの形態をとる。すなわち、一部または全体のタッチパッド34は、タッチパッド上のタップや別個のボタンを用いることなく、1つ以上のさらなるボタン機能が、タッチパッド34上で押すことによって実現されえるように、単一の、または複数のボタンのように振る舞う。図3Aおよび3Bに示されるように、本発明のある実施形態によれば、タッチパッド34は、指38、手のひら、手または他の物体からのある程度の力がタッチパッド34に印加されるとき、直立位置(図3A)および押下位置(図3B)の間で動くことができる。タッチパッド34は、典型的には、例えばバネ部材を通して直立位置にスプリングバイアスがかけられている。タッチパッド34は、タッチパッド34上で押す物体によってスプリングバイアスが克服されるときに押下位置に移動する。
【0029】
図3Aに示されるように、直立位置において、タッチパッド34は、ユーザの指のような物体がタッチパッドの上部表面上をX,Y平面で移動するとき、トラッキング信号を発生する。図3Bに示されるように、押下位置(Z方向)において、タッチパッド34は、1つ以上のボタン信号を発生する。ボタン信号は、以下に限定されないが、電子機器に関連付けられる選択を行い、または命令を発行することを含むさまざまな機能のために用いられえる。例として、ミュージックプレーヤーの場合、ボタン機能は、メニューをオープンすること、曲をプレイすること、曲を早送りすること、メニューを通して探すことなどに関連付けられえる。場合によっては入力デバイス30は、トラッキング信号およびボタン信号の両方を同時に提供するよう構成されえ、すなわちタッチパッド34がz方向に押下されるのと同時に、x,y方向において平面的に移動しえる。他の場合には、入力デバイス30は、タッチパッド34が押下されるときは、ボタン信号だけを提供し、タッチパッド34が直立位置にあるときにはトラッキング信号だけを提供するよう構成されえる。後者の場合は一般に、図3Aおよび3Bに示される実施形態に対応する。
【0030】
詳細には、タッチパッド34は、1つ以上の動きインジケータをアクチュエートするように構成され、これらインジケータは、タッチパッド34が押下位置に移動されるときにボタン信号を発生することができる。動きインジケータは、典型的には、フレーム32内に位置し、タッチパッド34および/またはフレーム32に結合されえる。動きインジケータは、スイッチおよびセンサの任意の組み合わせでありえる。スイッチは、アクティベート(オン)またはディアクティベート(オフ)のようなパルス状の、つまり2値のデータを提供するよう一般に構成される。例として、タッチパッド34の下側部分は、ユーザがタッチパッド34上で押下するときに、スイッチに接触または係合(よってアクティベート)するよう構成されえる。一方、センサは、連続的な、つまりアナログのデータを提供するよう一般に構成される。例として、センサは、ユーザがタッチパッド34上で押下するときに、フレームに対するタッチパッド34の位置または傾きの量を計測するよう構成されえる。任意の適切な機械的、電気的、および/または光学スイッチまたはセンサが用いられえる。例えば、タクトスイッチ、力感応性抵抗、圧力センサ、近接センサなどが用いられえる。場合によっては、タッチパッド34を直立位置に置くバネバイアスが、スプリングアクションを含む動きインジケータによって提供される。
【0031】
図4は、本発明のある実施形態によるコンピューティングシステムの簡略化されたブロック図である。コンピューティングシステムは、一般に、コンピューティングデバイス42に動作可能に結合された入力デバイス40を含む。例として、入力デバイス40は、図2、3Aおよび3Bに示される入力デバイス30に一般に対応しえ、コンピューティングデバイス42は、コンピュータ、PDA、ミュージックプレーヤーなどに対応しえる。示されるように、入力デバイス40は、押下可能なタッチパッド44および1つ以上の動きインジケータ46を含む。タッチパッド44は、トラッキング信号を発生するよう構成され、動きインジケータ46は、タッチパッドが押下されるときボタン信号を発生するよう構成される。タッチパッド44は大きく変わりえるが、この実施形態では、タッチパッド44は、容量センサ48およびセンサ48から位置信号を得て、その信号をコンピューティングデバイス42に供給する制御システム50を含む。制御システム50は、センサ48からの信号をモニタし、モニタされた信号の角度位置、方向、速度および加速度を計算し、この情報をコンピューティングデバイス42のプロセッサにレポートするよう構成される特定用途向け集積回路(ASIC)を含みえる。動きインジケータ46も大きく変わりえる。しかしこの実施形態においては、動きインジケータ46は、タッチパッド44が押下されるときにボタン信号を発生するスイッチの形態をとりえる。スイッチ46は、機械的、電気的または光学的タイプのスイッチに対応しえる。ある特定の実現例において、スイッチ46は、ボタン信号を発生するためにタッチパッド44によって押されえる突出アクチュエータ52を含む機械的タイプのスイッチである。例として、スイッチはタクトスイッチでありえる。
【0032】
タッチパッド44およびスイッチ46は、通信インタフェース54を通してコンピューティングデバイス42に動作可能に結合される。通信インタフェースは、入力デバイスおよび電子デバイス間の直接または間接接続のための接続ポイントを提供する。通信インタフェース54は、有線(例えばワイヤ、ケーブル、コネクタ)であってもよく、または無線(例えば送信機/受信機)であってもよい。
【0033】
コンピューティングデバイス42を参照して、コンピューティングデバイス42は、命令を実行し、コンピューティングデバイス42に関連付けられる操作を実行するよう構成されるプロセッサ54(例えばCPUまたはマイクロプロセッサ)を一般に含む。例えば、メモリから例えば取り出された命令を用いて、プロセッサはコンピューティングデバイス42の要素間での入力および出力データの受け取りおよび操作を制御しえる。たいていの場合、プロセッサ54は、オペレーティングシステムまたは他のソフトウェアの制御の下で命令を実行する。プロセッサ54は、シングルチッププロセッサであってもよく、または複数の要素で実現されてもよい。
【0034】
またコンピューティングデバイス42は、プロセッサ54に動作可能に結合された入力/出力(I/O)コントローラ56を含む。このI/Oコントローラ56は、プロセッサ54と統合されえ、またはこれは示されるように別個の要素でありえる。I/Oコントローラ56は、例えば入力デバイス40のようなコンピューティングデバイス42に結合されえる1つ以上のI/Oデバイスとの対話を制御するよう一般に構成される。I/Oコントローラ56は、コンピューティングデバイス42およびコンピューティングデバイス42と通信をしたいI/Oデバイスの間でデータを交換することによって一般に動作する。
【0035】
またコンピューティングデバイス42は、プロセッサ54に動作可能に結合されるディスプレイコントローラ58を含む。ディスプレイコントローラ58は、プロセッサ54に統合されえ、またはそれは示されるように別個の要素でありえる。ディスプレイコントローラ58は、ディスプレイスクリーン60上にテキストおよびグラフィックスを生成するために表示コマンドを処理するよう構成される。例として、ディスプレイスクリーン60は、モノクロディスプレイ、カラーグラフィックスアダプタ(CGA)ディスプレイ、エンハンストグラフィックスアダプタ(EGA)ディスプレイ、バリアブルグラフィックスアレイ(VGA)ディスプレイ、スーパーVGAディスプレイ、液晶ディスプレイ(例えば、アクティブマトリクス、パッシブマトリクスなど)、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイなどである。示される実施形態においては、ディスプレイデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)に対応する。
【0036】
たいていの場合、プロセッサ54は、オペレーティングシステムと共に、コンピュータコードを実行し、データを作り用いるよう動作する。コンピュータコードおよびデータは、プロセッサ54に動作可能に結合されるプログラム記憶領域62内に常駐しえる。プログラム記憶領域62は、コンピューティングデバイス42によって用いられているデータを保持する場所を一般に提供する。例として、プログラム記憶領域は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブなどを含みえる。またコンピュータコードおよびデータは、取り外し可能なプログラム媒体上に存在しえ、必要なときにコンピューティングデバイスにロードまたはインストールされえる。ある実施形態において、プログラム記憶領域62は、入力デバイスによって発生されるトラッキングおよびボタン信号がどのようにコンピューティングデバイス42によって用いられるかを制御する情報を記憶するよう構成される。
【0037】
図5は、本発明のある実施形態による入力デバイス70の簡略化された透視図である。図3の実施形態に示される入力デバイスと同様、この入力デバイス70は、ボタン(またはボタン群)の機能を直接にタッチパッド72に組み込み、すなわち、タッチパッドはボタンのように振る舞う。しかしこの実施形態においては、タッチパッド72は、複数の独立した、空間的に分かれたボタンゾーン74に分割されている。ボタンゾーン74は、ユーザによって別個のボタン機能を実現するために動かされえる、タッチパッド72の領域群を表す。点線は、個別のボタンゾーンを構成するタッチパッド72の領域群を表す。任意の個数のボタンゾーン群が用いられえる。例えば、2つ以上や、4個、8個などである。示される実施形態においてはタッチパッド72は、4個のゾーン74A〜74Dを含む。
【0038】
理解されるように、それぞれのボタンゾーン上で押下することによって発生されるボタン機能は、スクリーン上でアイテムを選択すること、ファイルまたはドキュメントを開くこと、命令を実行すること、プログラムを始めること、メニューを見ることなどを含む。またボタン機能は、例えば、ズームし、スクロールし、異なるメニューを開き、入力ポインタをホーム位置に戻し、エンター、デリート、インサート、ページアップ/ダウンのようなキーボード関連のアクションを実行するなど、電子システムを通してナビゲートすることを容易にする機能を含みえる。ミュージックプレーヤーの場合、ボタンゾーンのうちの1つは、ディスプレイスクリーン上でメニューにアクセスするのに用いられえ、第2ボタンゾーンは、曲のリストを通して前方に探したり、現在再生中の曲を通して前方に早送りしたりするために用いられえ、第3ボタンゾーンは、曲のリストを通して後方に探したり、現在再生中の曲を通して後方に早送りしたりするために用いられえ、第4ボタンゾーンは、再生中の曲をポーズまたは停止するために用いられえる。
【0039】
詳細には、タッチパッド72は、ボタンゾーン74A〜Dのそれぞれについてクリックアクションを作るためにフレーム76に対して動くことができる。フレーム76は、単一の要素から形成されてもよく、または組み立てられた要素群の組み合わせであってもよい。クリックアクションは、フレーム76の中に含まれる1つ以上の動きインジケータをアクチュエートするよう一般に構成される。すなわち、第1位置(例えば直立した)から第2位置(例えば押下された)へ動く特定のボタンゾーンは、動きインジケータをアクチュエートするようにされる。この動きインジケータは、クリックアクションのあいだのボタンゾーンの動きを検出し、この動きに対応する信号を電子機器に送るよう構成される。例として、動きインジケータは、スイッチ、センサなどでありえる。
【0040】
動きインジケータの構成は大きく変わりえる。ある実施形態においては、入力デバイスは、それぞれのボタンゾーン74について動きインジケータを含みえる。すなわち、それぞれのボタンゾーン74に対応する動きインジケータが存在しえる。例えば、もし2つのボタンゾーンがあれば、2つの動きインジケータがある。他の実施形態において、動きインジケータは、それぞれのボタンゾーン74についての動きインジケータの存在をシミュレートするよう構成されえる。例えば、2つの動きインジケータは、3つのボタンゾーンを形成するよう用いられえる。他の実施形態において、動きインジケータは、より大きな、またはより小さなボタンゾーンを形成するよう構成されえる。例として、これは、動きインジケータを注意深く配置することによって、またはそれぞれのボタンゾーンについて1つより多い動きインジケータを用いることによって達成されえる。上述の実施形態は、限定ではなく、動きインジケータの構成はそれぞれのデバイスの特定の要求に従って変わりえることに注意されたい。
【0041】
それぞれのボタンゾーン74の動きは、さまざまな回転、ピボット、平行移動、撓みなどによって提供されえる。ある実施形態において、タッチパッド72は、フレーム76に対してジンバルで支えられる(gimbal)よう構成されることによって、それぞれのボタンゾーンについてクリックアクションを発生する。ジンバルとは、タッチパッド72がフレーム76に対して浮いていつつ、そこに制約されることを一般に意味する。ジンバルは、タッチパッド72が筐体に対して単一の、または複数の自由度(DOF)で動くことを可能にしえる。例えば、x,yおよび/またはz方向における動きおよび/またはx,y、および/またはz軸についての回転(θxθyθz)である。
【0042】
図6を参照して、図5の複数ボタンゾーンタッチパッド72の特定の実現例が説明される。この実施形態において、入力デバイス70は、図5に示されるそれぞれのボタンゾーン74A〜Dについての動きインジケータ78を含む。すなわち、ボタンゾーン74A〜Dのそれぞれの下に配置された動きインジケータ78が存在する。さらに、タッチパッド72は、それぞれのボタンゾーン74A〜Dについてのクリックアクションを提供するために、フレーム76に対してジンバルで支えられるよう構成される。このジンバルは、タッチパッド72をフレーム76内で動けるように制約することによって一般には達成される。
【0043】
図6に示されるように、タッチパッド72は、堅いプラットフォーム80および指の動きを追跡する(track、トラック)ためのタッチセンシティブな表面82を含むさまざまなレイヤを含む。ある実施形態において、タッチパッド72は、容量性検出に基づき、よって堅いプラットフォーム80は、回路基板84を含み、タッチセンシティブな表面82は電極レイヤ86および保護レイヤ88を含む。電極レイヤ86は、回路基板84の上部表面上に配置され、保護レイヤ88は、電極レイヤ86の上に配置される。図6には示されないが、堅いプラットフォーム80は、回路基板84を堅くさせる補強板も含みえる。
【0044】
動きインジケータ78は、大きく変わりえるが、この実施形態においては、それらは機械的なスイッチの形態をとる。機械スイッチ78は、プラットフォーム80およびフレーム76の間に典型的には配置される。機械スイッチ78は、フレーム76に、またはプラットフォーム80に取り付けられえる。示される実施形態においては、機械スイッチ78は、プラットフォーム80の回路基板84の裏側に取り付けられ、よって一体化されたユニットを形成する。これらは、適切なボタンゾーン74A〜Dの下に置かれるような位置に一般に取り付けられる。示されるように、機械スイッチ78は、回路基板84から離れて延びるようにバネでバイアスがかけられるアクチュエータ90を含む。よって機械スイッチ78は、フレーム76内でタッチパッド72をその直立位置に支持する脚部として働く(すなわちアクチュエータ90はフレーム76上に留まる)。例として、機械スイッチは、タクトスイッチに対応しえ、より具体的には封止されたSMTドームスイッチ(SMTのためにパッケージングされたドームスイッチ)に対応しえる。
【0045】
続いて、タッチパッド72およびスイッチ78の一体化されたユニットは、フレーム76内で提供されたスペース92内で制限されている。一体化されたユニット72/78は、スペース92内で動くことができる一方で、フレーム76の壁を介してスペース92から完全に外に移動することが妨げられている。スペース92の形状は、一体化されたユニット72/78の形状におおまかに一致する。したがって、ユニットは、フレーム76の側壁を介してXおよびY軸に沿って、フレーム76の上壁96および底壁100を介してZ軸に沿ってとXおよびY軸について回転方向にと動きが実質的に制限される。タッチパッドがその4つの位置へ障害なく動くことを可能にするために側壁およびプラットフォーム間には小さなギャップ(例えば小量の遊び)が提供されえる。場合によっては、プラットフォーム80は、XおよびY軸に沿って延びることによって、Z軸についての回転を防ぐタブを含みえる。さらに、上壁96は、タッチパッド72のタッチセンシティブ表面82へのアクセスを提供する開口102を含む。機械スイッチ78によって提供されるバネの力は、タッチパッド72をフレーム76の上壁96に噛み合って係合する(例えば直立位置)ようにし、ジンバルは、それらの間に見られるギャップおよび隙間を実質的になくす。
【0046】
図7A〜7Dを参照し、ある実施形態によれば、ユーザは、所望のボタンゾーン74A〜Dの下に配置されたスイッチ78をアクティベートするために、所望のボタンゾーン74A〜Dの位置におけるタッチパッド72の上部表面上で単に押下する。アクティベートされると、スイッチ78は、電子機器によって用いられえるボタン信号を発生する。これらの全ての図において、指によって提供される力は、スイッチ78のバネの力に対してスイッチ78がアクティベートされるまで働く。プラットフォーム80は、フレーム76のスペース内で本質的に浮いているが、ユーザがタッチパッド72の1つの側を押下するとき、反対側は、上壁96に接触し、よってタッチパッド72は、その接触点についてピボットし、反対側のスイッチ78をアクチュエートすることはない。要約すると、タッチパッド72は、4つの異なる軸についてピボットし、軸のうちの2つは実質的に互いに平行である。図7Aに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Aを選択するとき、接触点104Aについてピボットし、それによって機械スイッチ78Aがアクティベートされるようにする。図7Bに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Dを選択するとき、接触点104Dについてピボットし、それによって機械スイッチ78Dがアクティベートされるようにする。図7Cに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Cを選択するとき、接触点104Cについてピボットし、それによって機械スイッチ78Cがアクティベートされるようにする。図7Dに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Bを選択するとき、接触点104Bについてピボットし、それによって機械スイッチ78Bがアクティベートされるようにする。
【0047】
図8〜11は、本発明のある実施形態による入力デバイス120の図である。図8は、組み立てられた入力デバイス120の透視図であり、図9は、分解された入力デバイス120の分解透視図である。図10および11は、その組み立てられた状態にある入力デバイス120の断面における(それぞれ線10ー10’および11−11’における)側面正面図である。例として、入力デバイス120は、図5〜7で記載された入力デバイスに大きくは対応しえる。しかし図5〜7の入力デバイスとは異なり、これら図で示される入力デバイス120は、4つのボタンゾーン126A〜Dを有するタッチパッド124の中央に配置された別個の機械ボタン122を含む。この別個の機械ボタン122は、入力デバイス120のボタンの機能をさらに増す(例えば4つから5つに)。
【0048】
図9〜11を参照して、入力デバイス120は、円形タッチパッドアセンブリ130およびハウジング132を含む。円形タッチパッドアセンブリ130は、化粧ディスク134、回路基板136、補強板138およびボタントップ140によって形成される。回路基板136は、上側上に電極レイヤ148を、裏側上に4つの機械スイッチ150を含む(図12を参照)。スイッチ150は、大きく変わりえる。一般に、これらはタクトスイッチに対応しえる。より具体的には、これらはパッケージされた、または封止されたSMTマウントされたドームスイッチに対応する。例として、日本のALPSによって製造されるドームスイッチが用いられえる。図示されないが、回路基板136の裏側は、タッチパッドのための補助回路(例えばASIC、コネクタなど)も含む。化粧ディスク134は、回路基板136の上側に取り付けられ、その上に配置された電極レイヤ148を保護するよう構成される。化粧ディスク134は、任意の適切な材料から形成されえるが、典型的には容量性検出が用いられるときには非電導性材料から形成される。例として、化粧ディスクは、プラスチック、ガラス、木などから形成されえる。さらに、化粧ディスク134は、以下に限定されないが、接着剤、ノリ、はめ込み機構、ネジなどを含む任意の適切な取り付け手段を用いて回路基板136に取り付けられえる。ある実施形態においては、化粧ディスク134を回路基板136に取り付けるために、両面テープが回路基板136および化粧ディスク134の間に置かれる。
【0049】
補強板138は、回路基板136の裏側に取り付けられ、回路基板136に剛性を付加するよう構成される。理解されるように、回路基板は、ある程度の可撓性を典型的には有する。補強板138は、撓みの量を減らすことによって、強固な構造を形成する。補強板138は、複数の穴を含む。穴152の一部は、4つの機械スイッチ150をその中を通して受け入れるよう構成され、一方、穴154および156のような他の穴は、要素間隙(または他のスイッチ)のために用いられえる。補強板138は、補強板138の外周端から延びる複数のイヤー(ears)158も含む。これらイヤーは、タッチパッドアセンブリ130をハウジング132内に保持するためと共に、ボタンゾーン126A〜Dのそれぞれについてクリックアクションを形成するために、タッチパッドアセンブリ130がピボットする軸を確立するよう構成される。補強板は、任意の剛性のある材料から形成されえる。例えば、補強板は、鋼、プラスチックなどから形成されえる。場合によっては、この鋼はコーティングされえる。さらに補強板138は、以下に限定されないが、接着剤、ノリ、はめ込み機構、ネジなどを含む任意の適切な取り付け手段を用いて回路基板136に取り付けられえる。ある実施形態においては、補強板138を回路基板136に取り付けるために、両面テープが回路基板136および補強板138の間に置かれる。
【0050】
さらに、ボタンキャップ140が化粧ディスク134および回路基板136の上側の間に配置される。ボタンキャップ140の一部は、化粧ディスク134中の開口を通して突出するよう構成され、一方、他の部分は、化粧ディスク134および回路基板134の上側表面の間に形成されたスペースに保持される(図10および11を参照)。ボタンキャップ140の突起部は、ボタンキャップ140の下に位置するスイッチ150Eをアクティベートするために押下されえる。スイッチ150Eは、ハウジング132に取り付けられ、補強板138、回路基板136および化粧ディスク134内の開口を通る。組み立てられると、スイッチ150Eのアクチュエータは、バネ要素を介してボタンキャップ140を図10および11に示される直立位置に位置付ける。
【0051】
ハウジング132は一方、ベース板142、フレーム144および保持板146のペアによって形成される。組み立てられると、保持板146、ベース板142およびフレーム144は、補強板138をハウジング132に移動可能に保持するためのスペース166を定義する。フレーム144は、補強板138を受け入れる開口168を含む。示されるように、開口168の形状は、補強板138の形状に一致する。実際、開口168は、補強板138のイヤー158を受け入れるためのアライメントノッチ170を含む。アライメントノッチ170は、イヤー158と協働し、タッチパッドアセンブリ130をXおよびY平面において位置付け、Z軸について回転することを防ぎ、それぞれのボタンゾーン124A〜Dに関連付けられるクリックアクションを形成するためのピボット領域を確立する。ベース板142は、開口168の底部を閉じ、保持板146の角は、イヤー158およびアライメントノッチ170上に位置し、よって補強板138をハウジング132のスペース166内に保持する。
【0052】
図10および11に示されるように、フレーム144は、ベース板142に取り付けられ、保持板146はフレーム144に取り付けられる。以下に限定されないが、ノリ、接着剤、はめ込み機構、ネジなどを含む任意の適切な取り付け手段が用いられえる。ある実施形態においては、保持板146は、フレーム144に両面テープを介して取り付けられ、フレーム144は、フレーム/ベース板の角に位置するネジを介してベース板142に取り付けられる。ハウジング132の部品は、金属、プラスチックなどのようなさまざまな構造材料から形成されえる。
【0053】
この構成において、ユーザがボタンゾーン126を押下するとき、アライメントノッチ170内に保持されているボタンゾーン126の反対側上のイヤー158は、保持板146に当たって動かなくなる。動かなくなると、イヤー158と保持板146との接触点は、タッチパッドアセンブリ130がハウジング132に対してピボットする軸を定義する。例として、イヤー158Aおよび158Bは、ボタンゾーン126Aについての軸を確立し、イヤー158Cおよび158Dは、ボタンゾーン126Dについての軸を確立し、イヤー158Aおよび158Cは、ボタンゾーン126Cについての軸を確立し、イヤー158Bおよび158Dは、ボタンゾーン126Dについての軸を確立する。さらに説明するなら、ユーザがボタンゾーン126A上で押下するとき、タッチパッドアセンブリ130は、ボタンゾーン126Aの領域において下向きに動く。ボタンゾーン126Aがスイッチ150Aのバネの力に逆らって下向きに動くとき、反対側のイヤー158Aおよび158Bは、保持板146の角に当たって動かなくなる。
【0054】
図示されないが、タッチパッドアセンブリ130は、場合によってはバックライトが施されてもよい。例えば、回路基板は、ボタンゾーンを示したり、さらなるフィードバックを提供したりするなどのために、いずれかの側において発光ダイオード(LED)が設けられてもよい。
【0055】
前述のように、ここで記載された入力デバイスは、電子機器と一体化されてもよく、またはそれらは別個のスタンドアローンのデバイスであってもよい。図13および14は、電子機器と一体化された入力デバイス200のいくつかの実現例を示す。図13において、入力デバイス200は、ミュージックプレーヤー202と一体化される。図14において、入力デバイス200は、ラップトップコンピュータ204と一体化される。図15および16は一方、スタンドアローンのユニットとしての入力デバイス200の実現例を示す。図15において、入力デバイス200は、デスクトップコンピュータ206に接続される周辺機器である。図16において、入力デバイス200は、そこにドッキングされているメディアプレーヤー210を持つドッキングステーション208に無線で接続するリモートコントロールである。しかし、リモートコントロールは、メディアプレーヤー(または他の電子機器)と直接に相互作用し、それによってドッキングステーションの必要をなくすよう構成されてもよいことに注意されたい。メディアプレーヤーのためのドッキングステーションの例は、2003年4月25日に出願された「MEDIA PLAYER SYSTEM」と題された特許出願第10/423,490号に見られ、ここで参照によって援用される。これら特定の実施形態は限定ではなく、多くの他の機器および構成が用いられえることに注意されたい。
【0056】
図13に戻り、メディアプレーヤー202がより詳細に説明される。「メディアプレーヤー」という語は、オーディオ、ビデオまたは他の画像のようなメディアを処理する専用の、例えばミュージックプレーヤー、ゲームプレーヤー、ビデオプレーヤー、ビデオレコーダー、カメラなどのようなコンピューティングデバイスを一般に指す。場合によっては、メディアプレーヤーは、単一の機能を備え(例えば音楽を再生する専用のメディアプレーヤー)、他の場合には、メディアプレーヤーは複数の機能を備える(例えば音楽を再生し、ビデオを表示し、写真を記憶するなどできるメディアプレーヤー)。いずれの場合においても、これらデバイスは一般に携帯可能であり、ユーザはユーザが行く所どこででも音楽を聴き、ゲームやビデオをプレイし、ビデオを録画し、または写真を撮ることができる。
【0057】
ある実施形態において、メディアプレーヤーは、ユーザのポケットの中に入れるサイズであるハンドヘルドデバイスである。ポケットサイズであることによって、ユーザは、直接にそのデバイスを持つことがなく、よってデバイスはユーザが移動する場所どこででも持っていける(ユーザは、ラップトップつまりノートブックコンピュータのように大きく、かさばり、しばしば重たいデバイスを運ぶことによって制限されない)。例えば、ミュージックプレーヤーの場合、ユーザは、ジムで運動しながらデバイスを使用できる。カメラの場合、ユーザは、山登りをしながら使用できる。ゲームプレーヤーの場合、ユーザは、車で移動しながら使用できる。さらにデバイスは、ユーザの手によって操作できるので、デスクトップコンピュータのように基準面が必要とされない。示される実施形態において、メディアプレーヤー202は、ユーザが大きな曲のコレクションを記憶できる(例えば場合によってはCD品質の曲、4,000曲に達する)ポケットサイズのハンドヘルドMP3ミュージックプレーヤーである。例として、MP3ミュージックプレーヤーは、カリフォルニア州、クパチーノのApple Computerによって製造されるiPod MP3プレーヤーに対応しえる。音楽を記憶および演奏するために主に用いられるが、ここで示されるMP3ミュージックプレーヤーは、カレンダーおよび電話帳を記憶したり、ゲームを記憶およびプレイしたり、写真を記憶したりするなど、さらなる機能をも含みえる。実際、場合によっては、それは高度に携帯可能な記憶装置として振る舞いえる。
【0058】
図13に示されるように、ミュージックプレーヤー202は、メディアプレーヤー202のためのコンピューティング操作を提供するために、内部にさまざまな電気要素(集積回路チップおよび他の回路を含む)を含むハウジング222を含む。加えて、ハウジング222は、メディアプレーヤー202の形状および形態も定義しえる。すなわち、ハウジング222の輪郭は、メディアプレーヤー202の外に対しての物理的外観を実現しえる。ハウジング222内に収められた集積回路チップおよび他の回路は、マイクロプロセッサ(例えばCPU)、メモリ(例えばROM、RAM)、電源(例えば電池)、回路基板、ハードドライブ、他のメモリ(例えばフラッシュ)および/またはさまざまな入力/出力(I/O)サポート回路を含みえる。電気要素はまた、マイク、アンプおよびディジタルシグナルプロセッサ(DSP)のような音楽または音を入力または出力する要素も含みえる。電気要素はまた、画像をキャプチャするための画像センサ(電荷結合素子(CCD)または相補型金属酸化膜半導体(CMOS))または光学系(例えばレンズ、スプリッタ、フィルタ)のような要素も含みえる。
【0059】
示される実施形態において、メディアプレーヤー202は、ハードドライブを含むことによって、メディアプレーヤーに大量の記憶容量を与える。例えば、20GBのハードドライブは、4000に達する曲、つまり約266時間の音楽を記憶できる。対照的に、フラッシュベースのメディアプレーヤーは、平均で128MBまで、つまり約2時間の音楽を記憶する。ハードドライブの容量は大きく変わりえる(例えば5、10、20GBなど)。ハードドライブに加えて、ここで示されるメディアプレーヤー202は、充電可能なリチウムポリマー電池のような電池も含む。これらのタイプの電池は、メディアプレーヤーに約10時間の連続再生時間を提供することができる。
【0060】
メディアプレーヤー202は、ディスプレイスクリーン224および関連する回路も含む。ディスプレイスクリーン224は、ユーザへの他の情報(例えばテキスト、オブジェクト、グラフィックス)とともにグラフィカルユーザインタフェースを表示するために用いられる。例として、ディスプレイスクリーン224は、液晶ディスプレイ(LCD)でありえる。ある特定の実施形態において、ディスプレイスクリーンは、暗い状況と共に昼光においても明瞭な視認性を与えるために、白色LEDバックライトを持つ160×128ピクセルの高解像度ディスプレイに対応する。示されるように、ディスプレイスクリーン224は、メディアプレーヤー202のユーザにはハウジング222の開口225を通して、開口225の前に配置された透明壁226を通して見える。透明ではあるが、透明壁226は、それがメディアプレーヤー202の形状または形態を定義するのに役立つことから、ハウジング222の一部と考えられえる。
【0061】
メディアプレーヤー202は、前述のもののうち任意のもののようなタッチパッド200も含む。タッチパッド200は、タッチパッド230上での操作のために指を受け入れるための触ることができる外側表面231から大きくは構成される。図13では示されないが、触ることができる外側表面231の下には、センサ構成がある。センサ構成は、それらの上で指が位置し、タップし、または動くときにアクティベートするよう構成される複数のセンサを含む。最も簡単な場合、電気信号は、指がセンサ上に位置するたびに発生する。与えられた時間フレーム中の信号の個数は、タッチパッド上の指の位置、方向、速度および加速度を示しえ、すなわち信号が多いほど、ユーザはその指を多く動かしたことになる。たいていの場合、信号は、信号の個数、組み合わせおよび周波数を位置、方向、速度および加速度情報に変換する電子インタフェースによってモニタされる。この情報は、ディスプレイスクリーン224上の所望の制御機能を実行するためにそれからメディアプレーヤー202によって用いられえる。例えば、ユーザは、タッチパッド200の周りに指を回すことによって曲のリストを通して容易にスクロールできる。
【0062】
上に加えて、タッチパッドは、センターボタンEと共に1つ以上のボタンゾーンA〜Dを含みえる。ボタンゾーンは、メディアプレーヤー202を操作するのに関連付けられる選択を行い、または命令を発行するために1つ以上の専用の制御機能を提供するよう構成される。例として、MP3ミュージックプレーヤーの場合、ボタン機能は、メニューを開き、曲を再生し、曲を早送りし、メニューを通して探し、選択をすることなどに関連付けられえる。たいていの場合、ボタン機能は、機械的クリックアクションを介して実現される。
【0063】
ハウジング222に対するタッチパッド200の位置は、大きく変わりえる。例えば、タッチパッド200は、メディアプレーヤー202の操作のあいだにユーザにアクセス可能なハウジング222の任意の外部表面(例えば上、横、前、または後ろ)に配置されえる。たいていの場合、タッチパッド200のタッチセンシティブ表面231は、ユーザに完全に露出されている。示される実施形態において、タッチパッド200は、ハウジング222の下部、前面領域に配置される。さらにタッチパッド230は、ハウジング222の表面からへこんでいても、面一にされても、または突出されてもよい。示される実施形態においては、タッチパッド200のタッチセンシティブ表面231は、ハウジング222の外部表面と実質的に面一である。
【0064】
タッチパッド200の形状も大きく変わりえる。円形で示されているが、タッチパッドは、正方形、四角形、三角形などでありえる。より具体的には、タッチパッドは、環状、すなわちリング形状、または輪を形成する。よって、タッチパッドの内側および外側周囲は、タッチパッドの動作境界を定義する。
【0065】
メディアプレーヤー202は、ホールドスイッチ234を含みえる。ホールドスイッチ234は、それに関連するタッチパッドおよび/またはボタンをアクティベートまたはディアクティベートするよう構成される。これは、例えばメディアプレーヤーがユーザのポケットの中に収められているときに、タッチパッドおよび/またはボタンによる不要な命令を防ぐために一般になされる。ディアクティベートされると、ボタンおよび/またはタッチパッドからの信号は送られないか、またはメディアプレーヤーによって無視される。アクティベートされると、ボタンおよび/またはタッチパッドからの信号は送られ、よってメディアプレーヤーによって受け取られ処理される。
【0066】
さらに、メディアプレーヤー202は、1つ以上のヘッドホンジャック236および1つ以上のデータポート238も含みえる。ヘッドホンジャック236は、メディアデバイス202によって出力されている音を聴くよう構成されるヘッドホンに関連するヘッドホンコネクタを受け取ることができる。データポート238は、一方、汎用コンピュータ(例えばデスクトップコンピュータ、携帯コンピュータ)のようなホストデバイスへ、およびそれからのデータを送信および受信するよう構成されるデータコネクタ/ケーブルアセンブリを受け入れることができる。例として、データポート238は、オーディオ、ビデオおよび他の画像をメディアデバイス202へ、およびそれからアップロードまたはダウンロードするために用いられえる。例えば、データポートは、曲およびプレイリスト、オーディオブック、eブック、写真などをメディアプレーヤーの記憶メカニズムへダウンロードするために用いられえる。
【0067】
データポート238は、大きく変わりえる。例えば、データポートは、PS/2ポート、シリアルポート、パラレルポート、USBポート、ファイヤワイヤポートなどでありえる。場合によってはデータポート238は、ケーブルの必要をなくすために無線周波数(RF)リンクまたは光学赤外(IR)リンクである。図12には示されないが、メディアプレーヤー202は、メディアプレーヤー202に電源を供給する電源コネクタ/ケーブルアセンブリを受け入れる電源ポートを含みえる。場合によっては、データポート238は、データおよび電源ポートの両方として働きえる。示される実施形態において、データポート238は、データおよび電源機能の両方を有するファイヤワイヤポートである。
【0068】
1つしかデータポートは示されないが、これは限定ではなく、複数のデータポートがメディアプレーヤーに組み込まれてもよいことに注意されたい。同様の文脈で、データポートは、複数のデータ機能を含みえ、すなわち複数のデータポート機能が単一のデータポートに統合されえる。さらに、筐体上のホールドスイッチ、ヘッドホンジャックおよびデータポートの位置は大きく変わりえることに注意されたい。すなわち、これらは図13に示される位置に限定されない。それらはハウジング上のほとんどどこへでも(例えば前面、背面、側面、上部、底部に)配置されえる。例えば、データポートは、示されるように上部表面よりはハウジングの底部表面上に配置されえる。
【0069】
図17および18は、本発明のある実施形態によるメディアプレーヤー252への入力デバイス250の取り付けを示す図である。例として、入力デバイス250は、前述のもののうちの任意のものに対応しえ、メディアプレーヤー252は、図13に示されるものに対応しえる。示されるように、入力デバイス250は、ハウジング254およびタッチパッドアセンブリ256を含む。メディアプレーヤー252は、シェルまたはエンクロージャ258を含む。シェル258の前壁260は、入力デバイス250がメディアプレーヤー252に導入されるとき、タッチパッドアセンブリ256へのアクセスを可能にする開口262を含む。前壁260の内側264は、入力デバイス250をメディアプレーヤー252のシェル258内部へ受け入れるためのチャネルまたはトラック264を含む。チャネル264は、入力デバイス250のハウジング254のエッジを受け入れるよう構成され、それによって入力デバイス250がシェル258内のその所望の位置に滑り込めるようにする。チャネルの形状は、ハウジング254の形状と概ね一致するような形状を有する。アセンブリのあいだ、タッチパッドアセンブリ256の回路基板266は、開口262にアラインされ、化粧ディスク268およびボタンキャップ270が回路基板266の上側上にマウントされる。示されるように、化粧ディスク268は、開口262に概ね一致する形状を有する。入力デバイスは、ネジ、はめ込み機構、接着剤、押し嵌め機構、クラッシュリブなどのような保持機構を介してチャネル内で保持されえる。
【0070】
図19は、本発明のある実施形態による、入力デバイス282をその中に組み込んだリモートコントロール280の簡略化されたブロック図である。例として、入力デバイス282は、前述の入力デバイスの任意のものに対応しえる。この特定の実施形態において、入力デバイス282は、図7〜11に示される入力デバイスに対応し、よって入力デバイスはタッチパッド284および複数のスイッチ286を含む。タッチパッド284およびスイッチ286は、無線送信機288に動作可能に結合される。無線送信機288は、無線通信リンク上で情報を送信するよう構成され、それによって受信機能を有する電子機器が無線通信リンク上で情報を受け取れるようにする。無線送信機288は、大きく変わりえる。例えばそれは、FM、RF、ブルートゥース、802.11UWB(ウルトラワイドバンド)、IR、磁気リンク(誘導)などのような無線技術に基づきえる。示される実施形態において、無線送信機288はIRに基づく。IRは、データを赤外放射を通じて運ぶ無線技術を一般に指す。よって、無線送信機288はIRコントローラ290を一般に含む。IRコントローラ290は、タッチパッド284およびスイッチ286からのレポートされる情報を取り、この情報を例えば発光ダイオード292を用いて赤外放射に変換する。
【0071】
図20Aおよび20Bは、本発明のある実施形態による入力デバイス300の図である。この実施形態は、図5〜12に示されるものと似ているが、スイッチのバネ要素に依る代わりに、入力デバイス300は、別個のバネ要素306を利用する。示されるように、入力デバイス300は、そのさまざまなレイヤの全てを含むタッチパッド302を含む。タッチパッド302は、フレーム304または入力デバイス300のハウジングにバネ要素306を介して結合される。バネ要素306(つまり撓み)は、力がタッチパッド302に印加されるときにタッチパッド302が複数の向きにピボットすることを可能にし、よって複数のボタンゾーンが作られるようにする。バネ要素306も、前述の実施形態と同様にタッチパッド302を直立位置へ押す。タッチパッド302が特定のボタンゾーンにおいて押下されると(バネの力に打ち勝って)、タッチパッド302は、タッチパッド302のボタンゾーンの下に位置するスイッチ308と接触するよう動く。接触すると、スイッチ308はボタン信号を発生する。スイッチ308は、タッチパッド302またはハウジン304に取り付けられえる。この実施形態において、スイッチ308は、ハウジング302に取り付けられる。場合によっては、タッチパッド302およびハウジング304間に見られる割れ目およびギャップをなくすためにシール310が提供されえる。バネ要素306は大きく変わりえる。例えば、それは1つ以上の従来のバネ、ピストン、磁石または圧縮性部材から形成されえる。示される実施形態において、バネ要素306は、ラバーまたは発泡剤から形成される圧縮性バンパーの形態をとる。
【0072】
本発明は、いくつかの好ましい実施形態について説明されてきたが、本発明の範囲に入る改変物、組み合わせ、および等価物が存在する。また本発明の方法および装置を実現する多くの代替の方法が存在ことに注意されたい。したがって以下の添付の特許請求の範囲は、そのような全ての代替物、組み合わせ、および等価物が本発明の真の精神および範囲に入るものとして含むよう解釈されると意図される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、大きくはタッチパッドに関する。より具体的には本発明は、タッチパッドの機能を増すために移動させることができるタッチパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、家電製品における操作を行う入力デバイスには多くのスタイルが存在する。この操作は一般にカーソルを動かし、ディスプレイスクリーン上で選択を行うことに対応する。例として、入力デバイスは、ボタン、スイッチ、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、ジョイスティック、タッチスクリーンなどを含む。これらデバイスのそれぞれには、家電製品を設計するときに考慮される長所および短所がある。携帯コンピューティングデバイスにおいて、入力デバイスは、ボタンおよびスイッチから一般に選択される。ボタンおよびスイッチは、一般にはもともと機械的であり、カーソル(または他のセレクタ)の動きおよび選択を行うことに関して、制御が制限されている。例えば、それらは、一般に、特定の方向にカーソルを移動させるための(例えば矢印キー)、または特定の選択を行うための(例えばエンター、デリート、ナンバーなど)専用である。ハンドヘルド携帯情報端末(PDA)の場合、入力デバイスは、タッチセンシティブディスプレイスクリーンを利用する傾向がある。タッチスクリーンを用いるとき、ユーザは、スタイラスまたは指を用いてスクリーン上のオブジェクトを直接に指すことによってディスプレイスクリーン上で選択を行う。
【0003】
ノートパソコンのような携帯コンピューティングデバイスにおいては、入力デバイスは、ふつうタッチパッドである。タッチパッドでは、入力ポインタ(すなわちカーソル)の動きは、指がタッチパッドの表面に沿って動かされるときのユーザの指(またはスタイラス)の相対的な動きに対応する。タッチパッドは、1つ以上のタップがタッチパッドの表面上で検出されるとき、ディスプレイスクリーン上での選択を行うこともできる。ある場合には、タッチパッドの任意の部分がタッピングされえ、他の場合にはタッチパッドの専用の部分がタッピングされえる。デスクトップコンピュータのような固定装置では、入力デバイスは一般にマウスおよびトラックボールから選ばれる。マウスでは、入力ポインタの動きは、ユーザがマウスを表面に沿って動かすときのマウスの相対的な動きに対応する。トラックボールの場合、入力ポインタの動きは、ユーザがハウジング内でボールを回転させるときのボールの相対的な動きに対応する。マウスもトラックボールも一般には、ディスプレイスクリーン上での選択を行うための1つ以上のボタンを含む。
【0004】
ディスプレイスクリーン上で提示されるGUIについて入力ポインタの移動および選択を可能にすることに加えて、入力デバイスは、ユーザが水平または垂直方向にディスプレイスクリーンにわたってスクロールすることを可能にしえる。例えば、マウスは、スクロールアクションを実行するためにユーザがスクロールホイールを前に、または後ろに簡単に回転させることを可能にするスクロールホイールを含みえる。加えて、タッチパッドは、ユーザが彼のまたは彼女の指を直線的にアクティブ領域にわたってxおよびy方向に動かすときにスクローリングを実現する専用のアクティブ領域を提供しえる。両方のデバイスは、GUIの一部として水平および垂直スクロールバーを介してスクローリングを実現しえる。この技術を用いて、所望のスクロールバー上で入力ポインタを位置付けること、所望のスクロールバーを選択すること、および垂直スクローリングのためにはマウスまたは指をy方向に(前後に)、水平スクローリングのためにはx方向に(左右に)動かすことによってスクロールバーを移動させて、スクローリングは実現される。
【0005】
タッチパッド、マウスおよびトラックボールについて、指、マウスおよびボールがそれぞれ動かされるときのそれらの位置をモニタするためにはデカルト座標系が用いられる。デカルト座標系は一般に、2次元座標系(x,y)として定義され、ここではある点の座標(例えば指、マウスまたはボールの位置)は、2つの交差する、しばしば直交する直線からのその距離であり、この距離は、互いに平行な直線に沿って測られる。例えば、マウス、ボールおよび指のx,y位置がモニタされえる。x,y位置は、ディスプレイスクリーン上での入力ポインタをそれに対応して位置付け、かつ移動させるためにそれから用いられる。
【0006】
さらに説明するために、タッチパッドは、それに対する指の近接度を検出するための1つ以上のセンサを一般に含む。例として、このセンサは、抵抗性検出、表面弾性波検出、圧力検出、光学検出、容量性検出などに基づきえる。このセンサは、それぞれのセンサがx,y位置を表すように一般にタッチパッドに散りばめられる。たいていの場合、センサは、カラムおよびロウのグリッドに配置される。よって、指がタッチパッド内のセンサ群のグリッドにわたって移動されるとき、ディスプレイスクリーン上のポインタデバイスのx,yの動きを制御する別個のxおよびy信号が発生される。簡単のために、これ以降の説明は、容量性検出技術の説明についてとなる。しかし他の技術も同様の特徴を有することに注意されたい。
【0007】
容量性検出タッチパッドは、一般にいくつかの材料のレイヤを含む。例えば、タッチパッドは、保護シールド、1つ以上の電極レイヤおよび回路基板を含みえる。保護シールドは、典型的には電極レイヤ(群)を覆い、電極レイヤ(群)は一般に回路基板の前面上に配置される。一般によく知られるように、保護シールドは、ディスプレイスクリーン上でのカーソルの動きを実現するためにユーザによって触られるタッチパッドの一部である。一方、電極レイヤ(群)は、ユーザの指が保護シールド上で止まるか動いているかするときに、ユーザの指のx,y位置を解釈するために用いられる。電極レイヤ(群)は、典型的には、グリッドアレイを形成するようカラムおよびロウに配置される複数の電極からなる。カラムおよびロウは一般にデカルト座標系に基づき、よってロウおよびカラムはxおよびy方向に対応する。
【0008】
タッチパッドは、電極に関連付けられる信号を検出するための検出電子回路も含みえる。例えば、検出電子回路は、指がグリッド上を動くときに電極のそれぞれにおける容量の変化を検出するよう構成されえる。検出電子回路は、一般に回路基板の裏に位置する。例として、検出電子回路は、電極のそれぞれにおける容量の大きさを測り、電極のそれぞれにおける容量に基づいて指の動きの位置を計算するよう構成される特定用途向け集積回路(ASIC)を含みえる。このASICは、この情報をコンピューティングデバイスにレポートするようにも構成されえる。
【0009】
図1を参照して、タッチパッド10がさらに詳細に説明される。タッチパッドは、一般に、保護シールド12および保護シールドレイヤ12の下に配置される複数の電極14を含む小さな四角形の領域である。説明を簡単にするために、保護シールドレイヤ12の一部は、電極14を見せるために除去されている。電極14のそれぞれは、異なるx,y位置を表す。ある構成では、指16が電極グリッド14に近づくと、小さな容量が指16および指16に近接する電極14の間に形成される。回路基板/検出電子回路は、容量を測り、アクティブ電極14に対応するx,y入力信号18を作り、それはディスプレイスクリーン22を有するホストデバイス20に送られる。x,y入力信号18は、ディスプレイスクリーン22上のカーソル24の動きを制御するよう用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
示されるように、入力ポインタは、検出されたx,yの指の動きと同様のx,y方向に移動する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は大きくは、その近傍にある物体を検出することができるタッチパッドに関する。より具体的には、本発明は、タッチパッドの機能性を増すために動くことができるタッチパッドに関する。例えば、このタッチパッドは、さらなるボタン機能を提供するために押下可能でありえる。
【0012】
本発明は、ある実施形態においては入力デバイスである。この入力デバイスは、可動タッチパッドが動かされるときに第1制御信号を発生し、前記可動タッチパッド上で物体が位置付けられるときに第2制御信号を発生するよう構成される。
【0013】
本発明は他の実施形態において入力デバイスに関する。この入力デバイスはフレームを含む。入力デバイスは、前記フレームに動けるように制限された剛性のあるタッチパッドを含む。前記剛性タッチパッドは、前記剛性タッチパッド上に物体が位置するときにトラッキング信号を発生するよう構成される。この入力デバイスはさらに、前記ハウジング内に含まれる1つ以上の動きインジケータを含む。前記動きインジケータは、前記剛性のあるタッチパッドが前記フレームに対して動かされるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される。
【0014】
本発明は、他の実施形態において入力デバイスに関する。この入力デバイスは、タッチパッドアセンブリおよびハウジングアセンブリを含む。タッチパッドアセンブリは、第1面および第2面を有する回路基板、前記回路基板の前記第1面上に位置する電極レイヤ、前記電極レイヤ上に位置する化粧板、前記回路基板の前記第2面上に位置する1つ以上のスイッチ、および前記回路基板の前記第2面上に位置する補強板を含む。ハウジングアセンブリは、前記タッチアセンブリの少なくとも一部を前記ベース板、フレームおよび1つ以上の保持板によって定義されるスペース内で動くことができるように制限するよう協働するベース板、フレームおよび1つ以上の保持板を含む。
【0015】
本発明は、他の実施形態においては、コンピューティングシステムに関する。このコンピュータシステムは、データを受け取り、処理し出力することができるコンピューティングデバイスを含む。コンピュータシステムはまた、前記コンピューティングデバイス中のアクションを実行するために前記コンピューティングデバイスにデータを送るよう構成される入力デバイスを含む。前記入力デバイスは、トラッキング信号を発生するよう構成される押下可能なタッチパッド、および前記タッチパッドが押下されるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される1つ以上の動きインジケータを含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】タッチパッドおよびディスプレイの簡略化された図である。
【図2】本発明のある実施形態による入力デバイスの透視図である。
【図3A】本発明のある実施形態によるボタンタッチパッドを有する入力デバイスの簡略化された側面図である。
【図3B】本発明のある実施形態によるボタンタッチパッドを有する入力デバイスの簡略化された側面図である。
【図4】本発明のある実施形態によるコンピューティングデバイスに接続される入力デバイスの簡略化されたブロック図である。
【図5】本発明のある実施形態による入力デバイスの簡略化された透視図である。
【図6】本発明のある実施形態による複数のボタンゾーンタッチパッドの側面正面図である。
【図7A】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図7B】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図7C】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図7D】本発明のある実施形態による使用中の図6のタッチパッドを示す図である。
【図8】本発明のある実施形態による入力デバイスの透視図である。
【図9】本発明のある実施形態による入力デバイスの分解透視図である。
【図10】本発明のある実施形態による断面における側面正面図である。
【図11】本発明のある実施形態による断面における側面正面図である。
【図12】本発明のある実施形態によるその背面においてスイッチを有するタッチパッドの透視図である。
【図13】本発明のある実施形態によるメディアプレーヤーの透視図である。
【図14】本発明のある実施形態によるラップトップコンピュータの透視図である。
【図15】本発明のある実施形態によるそれに接続された周辺入力デバイスを持つデスクトップコンピュータの透視図である。
【図16】本発明のある実施形態による入力デバイスを利用するリモートコントロールの透視図である。
【図17】本発明のある実施形態によるメディアプレーヤーおよび入力デバイスの分解透視図である。
【図18】本発明のある実施形態による入力デバイスを含むメディアプレーヤーの底部の側面正面図である。
【図19】本発明のある実施形態によるリモートコントロールの簡略化されたブロック図である。
【図20A】本発明の代替の実施形態による入力デバイスの断面における側面正面図である。
【図20B】本発明の代替の実施形態による入力デバイスの断面における側面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、添付の図面中の図において限定によってではなく例示によって示され、これら図においては同様の参照番号は同様の要素を指す。
【0018】
本発明は、添付図面に示されるそのいくつかの実施形態を参照して以下に詳細に説明される。以下の記載において、多くの具体的な詳細は、本発明の完全な理解を与えるために述べられている。しかし、当業者には本発明は、これら具体的な詳細の一部または全てがなくても実施できることは明らかだろう。あるいは、よく知られた部分および方法は、本発明を不必要にぼかさないために記載されていない。
【0019】
図2は、本発明のある実施形態による入力デバイス30の簡略された透視図である。入力デバイス30は、ディスプレイスクリーン上でのアクションを実行するために(例えばグラフィカルユーザインタフェースを介して)情報またはデータを電子装置に送るよう一般に構成される。例えば、入力ポインタを移動させ、選択を行い、命令を与えるなどである。入力デバイスは、有線(例えばケーブル/コネクタ)または無線(例えばIR、ブルートゥースなど)の接続を通じて電子装置と相互作用する。入力デバイス30は、スタンドアローンユニットであってもよく、またはそれは電子装置内に一体化されていてもよい。スタンドアローンユニットであるときは、入力デバイスは典型的にはそれ自身の筐体を有する。電子装置と一体化されているときは、入力デバイスは典型的には電子装置の筐体を用いる。いずれにしても、入力デバイスは、例えば、ネジ、はめ込み、固定機構、接着剤などを通じて、構造的に筐体へ結合されえる。場合によっては、入力デバイスは、例えばドッキングステーションを通じて取り外し可能に電子装置に結合されえる。入力デバイスが結合される電子装置は、任意の家電関係の電子製品に対応しえる。例として、電子装置は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータまたはPDAのようなコンピュータ、ミュージックプレーヤーのようなメディアプレーヤー、携帯電話のような通信デバイス、キーボードのような他の入力デバイスなどに対応しえる。
【0020】
図2に示されるように、入力デバイス30は、フレーム32(または支持構造)およびタッチパッド34を含む。フレーム32は、入力デバイスの要素を支持する構造を提供する。筐体の形態をとるフレーム32は、入力デバイスの要素群を封入または包含しえる。これら要素群は、タッチパッド34を含み、入力デバイス30を操作する電子的、光学的および/または機械的要素群に対応しえる。
【0021】
タッチパッド34は、それが取り付けられた電子装置に関連付けられるさまざまなアプリケーションを制御する1つ以上の制御機能を提供するよう構成された直感的なインタフェースを提供する。例として、触ることで起動される制御機能(touch initiated control function)は、オブジェクトを移動させたり、ディスプレイスクリーン上のアクションを実行したり、選択を実行したり、電子装置に関連する命令を発行するために用いられえる。触ることで起動される制御機能を実現するために、タッチパッド34は、タッチパッド34の表面にわたって移動する(例えば直線に、半径方向に、回転してなど)指(または物体)から、タッチパッド34上で特定の位置を保持する指から、および/またはタッチパッド34の特定の位置上で指でタップすること(finger tapping)によって、入力を受け取るよう構成されえる。理解されるように、タッチパッド34は、容易な片手操作を提供し、すなわち、ユーザは、電子装置と1つ以上の指で対話することを可能にする。
【0022】
タッチパッド34は、広く変えられえる。例えば、タッチパッド34は、デカルト座標系に基づく従来のタッチパッドでありえ、あるいはタッチパッド34は、極座標系に基づくタッチパッドでありえる。極座標系に基づくタッチパッドの例は、2002年7月1日に出願された「TOUCH PAD FOR HANDHELD DEVICE」と題された米国特許出願第10/188,182号に見られ、ここで参照によって援用される。さらに、タッチパッド34は、相対的および/または絶対的モードで用いられえる。絶対的モードにおいて、タッチパッド34は、触られている絶対座標をレポートする。例えば、デカルト座標系の場合のx,y、または極座標系の場合の(r,θ)である。相対的モードにおいて、タッチパッド34は、変化の方向および/または距離をレポートする。例えば、右/左、上/下などである。たいていの場合、タッチパッド34によって作られた信号は、タッチパッド34の表面にわたって指が動くにつれ、その指の向きと同様の向きにディスプレイスクリーン上での動きを導く。
【0023】
タッチパッド34の形状は大きく変わりえる。例えば、タッチパッド34は、円形、楕円、正方形、長方形、三角形などでありえる。一般に、タッチパッド34の外周は、タッチパッド34の動作領域を定義する。示される実施形態において、タッチパッドは円形である。円形のタッチパッドは、ユーザが連続的に自由に指を回すことを可能にし、すなわち指は止まることなく360度の回転を通じて回転されえる。さらに、ユーザは、自分の指を全ての側から接線方向に回転でき、それによってより多くの指の位置の範囲を与える。これらの特徴の両方は、スクロール機能を行うときに役立ちえる。さらに、タッチパッド34のサイズは、一般に、ユーザによって容易に操作されることを可能にするサイズに対応する(例えば、指先のサイズと同じか、それより大きい)。
【0024】
タッチパッド34は、堅い平面のプラットフォームの形状を一般にとり、タッチパッドの操作のために指(または物体)を受けるタッチ可能な外側表面を含む。図2においては示されないが、タッチ可能な外側表面36の下には、その上にある指の圧力および動きのようなものに感応性があるセンサ構成がある。センサ構成は典型的には、それらの上に指があり、それらの上でタップし、またはそれらの上にわたって横切るときにアクティベートするよう構成される複数のセンサを含む。最も簡単な場合において、電気信号は、指がセンサの上に位置するたびに作られる。与えられた時間フレーム中の信号の数は、タッチパッド34上の指の位置、方向、速度および加速度を示しえ、すなわちより多くの信号があると、ユーザはその指をより多く動かしたことになる。たいていの場合、信号は、信号の数、組み合わせおよび周波数を位置、方向、速度および加速度情報に変換する電子的インタフェースによってモニタされる。それからこの情報は、ディスプレイスクリーン上の所望の制御機能を実行するために電子装置によって用いられえる。センサ構成は大きく変わりえる。例として、センサは、抵抗検出、表面弾性波検出、圧力検出(例えばストレインゲージ)、光学検出、容量検出などに基づきえる。
【0025】
示される実施形態において、タッチパッド34は、容量検出に基づく。広く知られるように、容量に基づくタッチパッドは、ユーザが指のような物体をタッチパッドの周りで動かすときの容量の変化を検出するよう構成される。たいていの場合、容量性タッチパッドは保護シールド、1つ以上の電極レイヤ、回路基板および特定用途向け集積回路(ASIC)を含む関連する電子回路を含む。保護シールドは、電極上に置かれ、電極は回路基板の上部表面上にマウントされ、ASICは回路基板の下部表面上にマウントされる。保護シールドは、下層レイヤを保護し、指がその上を滑ることを可能にするよう機能する。この表面は、指が動かされるときに引っかからないように一般に滑らかである。保護シールドは、指および電極レイヤ間の絶縁レイヤをも提供する。電極レイヤは、複数の空間的に分かれた電極を含む。電極の任意の適切な個数が用いられえる。たいていの場合、より高い解像度を提供するためには電極の個数を増すことが望ましく、すなわちより多くの情報が加速度のようなもののために用いられえる。
【0026】
容量性検出は、容量の原則に従って働く。理解されるように、2つの電気的に伝導性のある部材が実際には接触せずに互いに近づくと、それらの電界は容量を形成するよう相互作用する。上述の構成においては、第1導電部材は、1つ以上の電極であり、第2導電部材は、ユーザの指である。したがって、指がタッチパッドに近づくにつれ、指および指の近傍にある電極の間には小さい容量が形成される。電極のそれぞれにおける容量は、回路基板の裏側上に位置するASICによって計測される。それぞれの電極における容量の変化を検出することによって、ASICは、指がタッチパッドにわたって動かされるときに指の位置、方向、速度および加速度を決定できる。またASICは、この情報を電子装置によって用いられえる形でレポートする。
【0027】
ある実施形態によれば、タッチパッド34は、他のセットの信号をトリガするために(単に信号を追跡する以外に)フレーム32に対して移動可能である。例として、堅い平面プラットフォームの形態をとるタッチパッド34は、フレーム32に対して、回転し、ピボットし、スライドし、平行移動し、屈曲するなどしえる。タッチパッド34は、フレーム32に結合されえ、および/または移動可能にフレーム32によって動きが制限されえる。例として、タッチパッド34は、アクセル、ピンジョイント、スライダジョイント、ボールおよびソケットジョイント、フレキシャジョイント、磁石、クッションなどを通じてフレーム32に結合されえる。またタッチパッド34は、フレームの空間内でフロート(例えばジンバル)されえる。入力デバイス30は、動きの範囲を増す(例えば自由度を増す)ために、ピボット/平行ジョイント、ピボット/フレキシャジョイント、ピボット/ボールおよびソケットジョイント、平行/フレキシャジョイントなどをさらに含みえることに注意されたい。動かされるとき、タッチパッド34は、1つ以上の信号を発生する回路をアクチュエートするよう構成される。回路は、一般に、スイッチ、センサ、エンコーダなどのような1つ以上の動きインジケータを含む。タッチパッドを含むよう改変されえる回転プラットフォームの例は、2002年2月7日に出願された「MOUSE HAVING A ROTARY DIAL」と題された米国特許出願第10/072,765号に見られ、ここで参照によって援用される。
【0028】
示される実施形態において、タッチパッド34は、1つ以上の機械的クリックアクションを実行する押下可能なボタンの形態をとる。すなわち、一部または全体のタッチパッド34は、タッチパッド上のタップや別個のボタンを用いることなく、1つ以上のさらなるボタン機能が、タッチパッド34上で押すことによって実現されえるように、単一の、または複数のボタンのように振る舞う。図3Aおよび3Bに示されるように、本発明のある実施形態によれば、タッチパッド34は、指38、手のひら、手または他の物体からのある程度の力がタッチパッド34に印加されるとき、直立位置(図3A)および押下位置(図3B)の間で動くことができる。タッチパッド34は、典型的には、例えばバネ部材を通して直立位置にスプリングバイアスがかけられている。タッチパッド34は、タッチパッド34上で押す物体によってスプリングバイアスが克服されるときに押下位置に移動する。
【0029】
図3Aに示されるように、直立位置において、タッチパッド34は、ユーザの指のような物体がタッチパッドの上部表面上をX,Y平面で移動するとき、トラッキング信号を発生する。図3Bに示されるように、押下位置(Z方向)において、タッチパッド34は、1つ以上のボタン信号を発生する。ボタン信号は、以下に限定されないが、電子機器に関連付けられる選択を行い、または命令を発行することを含むさまざまな機能のために用いられえる。例として、ミュージックプレーヤーの場合、ボタン機能は、メニューをオープンすること、曲をプレイすること、曲を早送りすること、メニューを通して探すことなどに関連付けられえる。場合によっては入力デバイス30は、トラッキング信号およびボタン信号の両方を同時に提供するよう構成されえ、すなわちタッチパッド34がz方向に押下されるのと同時に、x,y方向において平面的に移動しえる。他の場合には、入力デバイス30は、タッチパッド34が押下されるときは、ボタン信号だけを提供し、タッチパッド34が直立位置にあるときにはトラッキング信号だけを提供するよう構成されえる。後者の場合は一般に、図3Aおよび3Bに示される実施形態に対応する。
【0030】
詳細には、タッチパッド34は、1つ以上の動きインジケータをアクチュエートするように構成され、これらインジケータは、タッチパッド34が押下位置に移動されるときにボタン信号を発生することができる。動きインジケータは、典型的には、フレーム32内に位置し、タッチパッド34および/またはフレーム32に結合されえる。動きインジケータは、スイッチおよびセンサの任意の組み合わせでありえる。スイッチは、アクティベート(オン)またはディアクティベート(オフ)のようなパルス状の、つまり2値のデータを提供するよう一般に構成される。例として、タッチパッド34の下側部分は、ユーザがタッチパッド34上で押下するときに、スイッチに接触または係合(よってアクティベート)するよう構成されえる。一方、センサは、連続的な、つまりアナログのデータを提供するよう一般に構成される。例として、センサは、ユーザがタッチパッド34上で押下するときに、フレームに対するタッチパッド34の位置または傾きの量を計測するよう構成されえる。任意の適切な機械的、電気的、および/または光学スイッチまたはセンサが用いられえる。例えば、タクトスイッチ、力感応性抵抗、圧力センサ、近接センサなどが用いられえる。場合によっては、タッチパッド34を直立位置に置くバネバイアスが、スプリングアクションを含む動きインジケータによって提供される。
【0031】
図4は、本発明のある実施形態によるコンピューティングシステムの簡略化されたブロック図である。コンピューティングシステムは、一般に、コンピューティングデバイス42に動作可能に結合された入力デバイス40を含む。例として、入力デバイス40は、図2、3Aおよび3Bに示される入力デバイス30に一般に対応しえ、コンピューティングデバイス42は、コンピュータ、PDA、ミュージックプレーヤーなどに対応しえる。示されるように、入力デバイス40は、押下可能なタッチパッド44および1つ以上の動きインジケータ46を含む。タッチパッド44は、トラッキング信号を発生するよう構成され、動きインジケータ46は、タッチパッドが押下されるときボタン信号を発生するよう構成される。タッチパッド44は大きく変わりえるが、この実施形態では、タッチパッド44は、容量センサ48およびセンサ48から位置信号を得て、その信号をコンピューティングデバイス42に供給する制御システム50を含む。制御システム50は、センサ48からの信号をモニタし、モニタされた信号の角度位置、方向、速度および加速度を計算し、この情報をコンピューティングデバイス42のプロセッサにレポートするよう構成される特定用途向け集積回路(ASIC)を含みえる。動きインジケータ46も大きく変わりえる。しかしこの実施形態においては、動きインジケータ46は、タッチパッド44が押下されるときにボタン信号を発生するスイッチの形態をとりえる。スイッチ46は、機械的、電気的または光学的タイプのスイッチに対応しえる。ある特定の実現例において、スイッチ46は、ボタン信号を発生するためにタッチパッド44によって押されえる突出アクチュエータ52を含む機械的タイプのスイッチである。例として、スイッチはタクトスイッチでありえる。
【0032】
タッチパッド44およびスイッチ46は、通信インタフェース54を通してコンピューティングデバイス42に動作可能に結合される。通信インタフェースは、入力デバイスおよび電子デバイス間の直接または間接接続のための接続ポイントを提供する。通信インタフェース54は、有線(例えばワイヤ、ケーブル、コネクタ)であってもよく、または無線(例えば送信機/受信機)であってもよい。
【0033】
コンピューティングデバイス42を参照して、コンピューティングデバイス42は、命令を実行し、コンピューティングデバイス42に関連付けられる操作を実行するよう構成されるプロセッサ54(例えばCPUまたはマイクロプロセッサ)を一般に含む。例えば、メモリから例えば取り出された命令を用いて、プロセッサはコンピューティングデバイス42の要素間での入力および出力データの受け取りおよび操作を制御しえる。たいていの場合、プロセッサ54は、オペレーティングシステムまたは他のソフトウェアの制御の下で命令を実行する。プロセッサ54は、シングルチッププロセッサであってもよく、または複数の要素で実現されてもよい。
【0034】
またコンピューティングデバイス42は、プロセッサ54に動作可能に結合された入力/出力(I/O)コントローラ56を含む。このI/Oコントローラ56は、プロセッサ54と統合されえ、またはこれは示されるように別個の要素でありえる。I/Oコントローラ56は、例えば入力デバイス40のようなコンピューティングデバイス42に結合されえる1つ以上のI/Oデバイスとの対話を制御するよう一般に構成される。I/Oコントローラ56は、コンピューティングデバイス42およびコンピューティングデバイス42と通信をしたいI/Oデバイスの間でデータを交換することによって一般に動作する。
【0035】
またコンピューティングデバイス42は、プロセッサ54に動作可能に結合されるディスプレイコントローラ58を含む。ディスプレイコントローラ58は、プロセッサ54に統合されえ、またはそれは示されるように別個の要素でありえる。ディスプレイコントローラ58は、ディスプレイスクリーン60上にテキストおよびグラフィックスを生成するために表示コマンドを処理するよう構成される。例として、ディスプレイスクリーン60は、モノクロディスプレイ、カラーグラフィックスアダプタ(CGA)ディスプレイ、エンハンストグラフィックスアダプタ(EGA)ディスプレイ、バリアブルグラフィックスアレイ(VGA)ディスプレイ、スーパーVGAディスプレイ、液晶ディスプレイ(例えば、アクティブマトリクス、パッシブマトリクスなど)、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイなどである。示される実施形態においては、ディスプレイデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)に対応する。
【0036】
たいていの場合、プロセッサ54は、オペレーティングシステムと共に、コンピュータコードを実行し、データを作り用いるよう動作する。コンピュータコードおよびデータは、プロセッサ54に動作可能に結合されるプログラム記憶領域62内に常駐しえる。プログラム記憶領域62は、コンピューティングデバイス42によって用いられているデータを保持する場所を一般に提供する。例として、プログラム記憶領域は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブなどを含みえる。またコンピュータコードおよびデータは、取り外し可能なプログラム媒体上に存在しえ、必要なときにコンピューティングデバイスにロードまたはインストールされえる。ある実施形態において、プログラム記憶領域62は、入力デバイスによって発生されるトラッキングおよびボタン信号がどのようにコンピューティングデバイス42によって用いられるかを制御する情報を記憶するよう構成される。
【0037】
図5は、本発明のある実施形態による入力デバイス70の簡略化された透視図である。図3の実施形態に示される入力デバイスと同様、この入力デバイス70は、ボタン(またはボタン群)の機能を直接にタッチパッド72に組み込み、すなわち、タッチパッドはボタンのように振る舞う。しかしこの実施形態においては、タッチパッド72は、複数の独立した、空間的に分かれたボタンゾーン74に分割されている。ボタンゾーン74は、ユーザによって別個のボタン機能を実現するために動かされえる、タッチパッド72の領域群を表す。点線は、個別のボタンゾーンを構成するタッチパッド72の領域群を表す。任意の個数のボタンゾーン群が用いられえる。例えば、2つ以上や、4個、8個などである。示される実施形態においてはタッチパッド72は、4個のゾーン74A〜74Dを含む。
【0038】
理解されるように、それぞれのボタンゾーン上で押下することによって発生されるボタン機能は、スクリーン上でアイテムを選択すること、ファイルまたはドキュメントを開くこと、命令を実行すること、プログラムを始めること、メニューを見ることなどを含む。またボタン機能は、例えば、ズームし、スクロールし、異なるメニューを開き、入力ポインタをホーム位置に戻し、エンター、デリート、インサート、ページアップ/ダウンのようなキーボード関連のアクションを実行するなど、電子システムを通してナビゲートすることを容易にする機能を含みえる。ミュージックプレーヤーの場合、ボタンゾーンのうちの1つは、ディスプレイスクリーン上でメニューにアクセスするのに用いられえ、第2ボタンゾーンは、曲のリストを通して前方に探したり、現在再生中の曲を通して前方に早送りしたりするために用いられえ、第3ボタンゾーンは、曲のリストを通して後方に探したり、現在再生中の曲を通して後方に早送りしたりするために用いられえ、第4ボタンゾーンは、再生中の曲をポーズまたは停止するために用いられえる。
【0039】
詳細には、タッチパッド72は、ボタンゾーン74A〜Dのそれぞれについてクリックアクションを作るためにフレーム76に対して動くことができる。フレーム76は、単一の要素から形成されてもよく、または組み立てられた要素群の組み合わせであってもよい。クリックアクションは、フレーム76の中に含まれる1つ以上の動きインジケータをアクチュエートするよう一般に構成される。すなわち、第1位置(例えば直立した)から第2位置(例えば押下された)へ動く特定のボタンゾーンは、動きインジケータをアクチュエートするようにされる。この動きインジケータは、クリックアクションのあいだのボタンゾーンの動きを検出し、この動きに対応する信号を電子機器に送るよう構成される。例として、動きインジケータは、スイッチ、センサなどでありえる。
【0040】
動きインジケータの構成は大きく変わりえる。ある実施形態においては、入力デバイスは、それぞれのボタンゾーン74について動きインジケータを含みえる。すなわち、それぞれのボタンゾーン74に対応する動きインジケータが存在しえる。例えば、もし2つのボタンゾーンがあれば、2つの動きインジケータがある。他の実施形態において、動きインジケータは、それぞれのボタンゾーン74についての動きインジケータの存在をシミュレートするよう構成されえる。例えば、2つの動きインジケータは、3つのボタンゾーンを形成するよう用いられえる。他の実施形態において、動きインジケータは、より大きな、またはより小さなボタンゾーンを形成するよう構成されえる。例として、これは、動きインジケータを注意深く配置することによって、またはそれぞれのボタンゾーンについて1つより多い動きインジケータを用いることによって達成されえる。上述の実施形態は、限定ではなく、動きインジケータの構成はそれぞれのデバイスの特定の要求に従って変わりえることに注意されたい。
【0041】
それぞれのボタンゾーン74の動きは、さまざまな回転、ピボット、平行移動、撓みなどによって提供されえる。ある実施形態において、タッチパッド72は、フレーム76に対してジンバルで支えられる(gimbal)よう構成されることによって、それぞれのボタンゾーンについてクリックアクションを発生する。ジンバルとは、タッチパッド72がフレーム76に対して浮いていつつ、そこに制約されることを一般に意味する。ジンバルは、タッチパッド72が筐体に対して単一の、または複数の自由度(DOF)で動くことを可能にしえる。例えば、x,yおよび/またはz方向における動きおよび/またはx,y、および/またはz軸についての回転(θxθyθz)である。
【0042】
図6を参照して、図5の複数ボタンゾーンタッチパッド72の特定の実現例が説明される。この実施形態において、入力デバイス70は、図5に示されるそれぞれのボタンゾーン74A〜Dについての動きインジケータ78を含む。すなわち、ボタンゾーン74A〜Dのそれぞれの下に配置された動きインジケータ78が存在する。さらに、タッチパッド72は、それぞれのボタンゾーン74A〜Dについてのクリックアクションを提供するために、フレーム76に対してジンバルで支えられるよう構成される。このジンバルは、タッチパッド72をフレーム76内で動けるように制約することによって一般には達成される。
【0043】
図6に示されるように、タッチパッド72は、堅いプラットフォーム80および指の動きを追跡する(track、トラック)ためのタッチセンシティブな表面82を含むさまざまなレイヤを含む。ある実施形態において、タッチパッド72は、容量性検出に基づき、よって堅いプラットフォーム80は、回路基板84を含み、タッチセンシティブな表面82は電極レイヤ86および保護レイヤ88を含む。電極レイヤ86は、回路基板84の上部表面上に配置され、保護レイヤ88は、電極レイヤ86の上に配置される。図6には示されないが、堅いプラットフォーム80は、回路基板84を堅くさせる補強板も含みえる。
【0044】
動きインジケータ78は、大きく変わりえるが、この実施形態においては、それらは機械的なスイッチの形態をとる。機械スイッチ78は、プラットフォーム80およびフレーム76の間に典型的には配置される。機械スイッチ78は、フレーム76に、またはプラットフォーム80に取り付けられえる。示される実施形態においては、機械スイッチ78は、プラットフォーム80の回路基板84の裏側に取り付けられ、よって一体化されたユニットを形成する。これらは、適切なボタンゾーン74A〜Dの下に置かれるような位置に一般に取り付けられる。示されるように、機械スイッチ78は、回路基板84から離れて延びるようにバネでバイアスがかけられるアクチュエータ90を含む。よって機械スイッチ78は、フレーム76内でタッチパッド72をその直立位置に支持する脚部として働く(すなわちアクチュエータ90はフレーム76上に留まる)。例として、機械スイッチは、タクトスイッチに対応しえ、より具体的には封止されたSMTドームスイッチ(SMTのためにパッケージングされたドームスイッチ)に対応しえる。
【0045】
続いて、タッチパッド72およびスイッチ78の一体化されたユニットは、フレーム76内で提供されたスペース92内で制限されている。一体化されたユニット72/78は、スペース92内で動くことができる一方で、フレーム76の壁を介してスペース92から完全に外に移動することが妨げられている。スペース92の形状は、一体化されたユニット72/78の形状におおまかに一致する。したがって、ユニットは、フレーム76の側壁を介してXおよびY軸に沿って、フレーム76の上壁96および底壁100を介してZ軸に沿ってとXおよびY軸について回転方向にと動きが実質的に制限される。タッチパッドがその4つの位置へ障害なく動くことを可能にするために側壁およびプラットフォーム間には小さなギャップ(例えば小量の遊び)が提供されえる。場合によっては、プラットフォーム80は、XおよびY軸に沿って延びることによって、Z軸についての回転を防ぐタブを含みえる。さらに、上壁96は、タッチパッド72のタッチセンシティブ表面82へのアクセスを提供する開口102を含む。機械スイッチ78によって提供されるバネの力は、タッチパッド72をフレーム76の上壁96に噛み合って係合する(例えば直立位置)ようにし、ジンバルは、それらの間に見られるギャップおよび隙間を実質的になくす。
【0046】
図7A〜7Dを参照し、ある実施形態によれば、ユーザは、所望のボタンゾーン74A〜Dの下に配置されたスイッチ78をアクティベートするために、所望のボタンゾーン74A〜Dの位置におけるタッチパッド72の上部表面上で単に押下する。アクティベートされると、スイッチ78は、電子機器によって用いられえるボタン信号を発生する。これらの全ての図において、指によって提供される力は、スイッチ78のバネの力に対してスイッチ78がアクティベートされるまで働く。プラットフォーム80は、フレーム76のスペース内で本質的に浮いているが、ユーザがタッチパッド72の1つの側を押下するとき、反対側は、上壁96に接触し、よってタッチパッド72は、その接触点についてピボットし、反対側のスイッチ78をアクチュエートすることはない。要約すると、タッチパッド72は、4つの異なる軸についてピボットし、軸のうちの2つは実質的に互いに平行である。図7Aに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Aを選択するとき、接触点104Aについてピボットし、それによって機械スイッチ78Aがアクティベートされるようにする。図7Bに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Dを選択するとき、接触点104Dについてピボットし、それによって機械スイッチ78Dがアクティベートされるようにする。図7Cに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Cを選択するとき、接触点104Cについてピボットし、それによって機械スイッチ78Cがアクティベートされるようにする。図7Dに示されるように、タッチパッド72は、ユーザがボタンゾーン74Bを選択するとき、接触点104Bについてピボットし、それによって機械スイッチ78Bがアクティベートされるようにする。
【0047】
図8〜11は、本発明のある実施形態による入力デバイス120の図である。図8は、組み立てられた入力デバイス120の透視図であり、図9は、分解された入力デバイス120の分解透視図である。図10および11は、その組み立てられた状態にある入力デバイス120の断面における(それぞれ線10ー10’および11−11’における)側面正面図である。例として、入力デバイス120は、図5〜7で記載された入力デバイスに大きくは対応しえる。しかし図5〜7の入力デバイスとは異なり、これら図で示される入力デバイス120は、4つのボタンゾーン126A〜Dを有するタッチパッド124の中央に配置された別個の機械ボタン122を含む。この別個の機械ボタン122は、入力デバイス120のボタンの機能をさらに増す(例えば4つから5つに)。
【0048】
図9〜11を参照して、入力デバイス120は、円形タッチパッドアセンブリ130およびハウジング132を含む。円形タッチパッドアセンブリ130は、化粧ディスク134、回路基板136、補強板138およびボタントップ140によって形成される。回路基板136は、上側上に電極レイヤ148を、裏側上に4つの機械スイッチ150を含む(図12を参照)。スイッチ150は、大きく変わりえる。一般に、これらはタクトスイッチに対応しえる。より具体的には、これらはパッケージされた、または封止されたSMTマウントされたドームスイッチに対応する。例として、日本のALPSによって製造されるドームスイッチが用いられえる。図示されないが、回路基板136の裏側は、タッチパッドのための補助回路(例えばASIC、コネクタなど)も含む。化粧ディスク134は、回路基板136の上側に取り付けられ、その上に配置された電極レイヤ148を保護するよう構成される。化粧ディスク134は、任意の適切な材料から形成されえるが、典型的には容量性検出が用いられるときには非電導性材料から形成される。例として、化粧ディスクは、プラスチック、ガラス、木などから形成されえる。さらに、化粧ディスク134は、以下に限定されないが、接着剤、ノリ、はめ込み機構、ネジなどを含む任意の適切な取り付け手段を用いて回路基板136に取り付けられえる。ある実施形態においては、化粧ディスク134を回路基板136に取り付けるために、両面テープが回路基板136および化粧ディスク134の間に置かれる。
【0049】
補強板138は、回路基板136の裏側に取り付けられ、回路基板136に剛性を付加するよう構成される。理解されるように、回路基板は、ある程度の可撓性を典型的には有する。補強板138は、撓みの量を減らすことによって、強固な構造を形成する。補強板138は、複数の穴を含む。穴152の一部は、4つの機械スイッチ150をその中を通して受け入れるよう構成され、一方、穴154および156のような他の穴は、要素間隙(または他のスイッチ)のために用いられえる。補強板138は、補強板138の外周端から延びる複数のイヤー(ears)158も含む。これらイヤーは、タッチパッドアセンブリ130をハウジング132内に保持するためと共に、ボタンゾーン126A〜Dのそれぞれについてクリックアクションを形成するために、タッチパッドアセンブリ130がピボットする軸を確立するよう構成される。補強板は、任意の剛性のある材料から形成されえる。例えば、補強板は、鋼、プラスチックなどから形成されえる。場合によっては、この鋼はコーティングされえる。さらに補強板138は、以下に限定されないが、接着剤、ノリ、はめ込み機構、ネジなどを含む任意の適切な取り付け手段を用いて回路基板136に取り付けられえる。ある実施形態においては、補強板138を回路基板136に取り付けるために、両面テープが回路基板136および補強板138の間に置かれる。
【0050】
さらに、ボタンキャップ140が化粧ディスク134および回路基板136の上側の間に配置される。ボタンキャップ140の一部は、化粧ディスク134中の開口を通して突出するよう構成され、一方、他の部分は、化粧ディスク134および回路基板134の上側表面の間に形成されたスペースに保持される(図10および11を参照)。ボタンキャップ140の突起部は、ボタンキャップ140の下に位置するスイッチ150Eをアクティベートするために押下されえる。スイッチ150Eは、ハウジング132に取り付けられ、補強板138、回路基板136および化粧ディスク134内の開口を通る。組み立てられると、スイッチ150Eのアクチュエータは、バネ要素を介してボタンキャップ140を図10および11に示される直立位置に位置付ける。
【0051】
ハウジング132は一方、ベース板142、フレーム144および保持板146のペアによって形成される。組み立てられると、保持板146、ベース板142およびフレーム144は、補強板138をハウジング132に移動可能に保持するためのスペース166を定義する。フレーム144は、補強板138を受け入れる開口168を含む。示されるように、開口168の形状は、補強板138の形状に一致する。実際、開口168は、補強板138のイヤー158を受け入れるためのアライメントノッチ170を含む。アライメントノッチ170は、イヤー158と協働し、タッチパッドアセンブリ130をXおよびY平面において位置付け、Z軸について回転することを防ぎ、それぞれのボタンゾーン124A〜Dに関連付けられるクリックアクションを形成するためのピボット領域を確立する。ベース板142は、開口168の底部を閉じ、保持板146の角は、イヤー158およびアライメントノッチ170上に位置し、よって補強板138をハウジング132のスペース166内に保持する。
【0052】
図10および11に示されるように、フレーム144は、ベース板142に取り付けられ、保持板146はフレーム144に取り付けられる。以下に限定されないが、ノリ、接着剤、はめ込み機構、ネジなどを含む任意の適切な取り付け手段が用いられえる。ある実施形態においては、保持板146は、フレーム144に両面テープを介して取り付けられ、フレーム144は、フレーム/ベース板の角に位置するネジを介してベース板142に取り付けられる。ハウジング132の部品は、金属、プラスチックなどのようなさまざまな構造材料から形成されえる。
【0053】
この構成において、ユーザがボタンゾーン126を押下するとき、アライメントノッチ170内に保持されているボタンゾーン126の反対側上のイヤー158は、保持板146に当たって動かなくなる。動かなくなると、イヤー158と保持板146との接触点は、タッチパッドアセンブリ130がハウジング132に対してピボットする軸を定義する。例として、イヤー158Aおよび158Bは、ボタンゾーン126Aについての軸を確立し、イヤー158Cおよび158Dは、ボタンゾーン126Dについての軸を確立し、イヤー158Aおよび158Cは、ボタンゾーン126Cについての軸を確立し、イヤー158Bおよび158Dは、ボタンゾーン126Dについての軸を確立する。さらに説明するなら、ユーザがボタンゾーン126A上で押下するとき、タッチパッドアセンブリ130は、ボタンゾーン126Aの領域において下向きに動く。ボタンゾーン126Aがスイッチ150Aのバネの力に逆らって下向きに動くとき、反対側のイヤー158Aおよび158Bは、保持板146の角に当たって動かなくなる。
【0054】
図示されないが、タッチパッドアセンブリ130は、場合によってはバックライトが施されてもよい。例えば、回路基板は、ボタンゾーンを示したり、さらなるフィードバックを提供したりするなどのために、いずれかの側において発光ダイオード(LED)が設けられてもよい。
【0055】
前述のように、ここで記載された入力デバイスは、電子機器と一体化されてもよく、またはそれらは別個のスタンドアローンのデバイスであってもよい。図13および14は、電子機器と一体化された入力デバイス200のいくつかの実現例を示す。図13において、入力デバイス200は、ミュージックプレーヤー202と一体化される。図14において、入力デバイス200は、ラップトップコンピュータ204と一体化される。図15および16は一方、スタンドアローンのユニットとしての入力デバイス200の実現例を示す。図15において、入力デバイス200は、デスクトップコンピュータ206に接続される周辺機器である。図16において、入力デバイス200は、そこにドッキングされているメディアプレーヤー210を持つドッキングステーション208に無線で接続するリモートコントロールである。しかし、リモートコントロールは、メディアプレーヤー(または他の電子機器)と直接に相互作用し、それによってドッキングステーションの必要をなくすよう構成されてもよいことに注意されたい。メディアプレーヤーのためのドッキングステーションの例は、2003年4月25日に出願された「MEDIA PLAYER SYSTEM」と題された特許出願第10/423,490号に見られ、ここで参照によって援用される。これら特定の実施形態は限定ではなく、多くの他の機器および構成が用いられえることに注意されたい。
【0056】
図13に戻り、メディアプレーヤー202がより詳細に説明される。「メディアプレーヤー」という語は、オーディオ、ビデオまたは他の画像のようなメディアを処理する専用の、例えばミュージックプレーヤー、ゲームプレーヤー、ビデオプレーヤー、ビデオレコーダー、カメラなどのようなコンピューティングデバイスを一般に指す。場合によっては、メディアプレーヤーは、単一の機能を備え(例えば音楽を再生する専用のメディアプレーヤー)、他の場合には、メディアプレーヤーは複数の機能を備える(例えば音楽を再生し、ビデオを表示し、写真を記憶するなどできるメディアプレーヤー)。いずれの場合においても、これらデバイスは一般に携帯可能であり、ユーザはユーザが行く所どこででも音楽を聴き、ゲームやビデオをプレイし、ビデオを録画し、または写真を撮ることができる。
【0057】
ある実施形態において、メディアプレーヤーは、ユーザのポケットの中に入れるサイズであるハンドヘルドデバイスである。ポケットサイズであることによって、ユーザは、直接にそのデバイスを持つことがなく、よってデバイスはユーザが移動する場所どこででも持っていける(ユーザは、ラップトップつまりノートブックコンピュータのように大きく、かさばり、しばしば重たいデバイスを運ぶことによって制限されない)。例えば、ミュージックプレーヤーの場合、ユーザは、ジムで運動しながらデバイスを使用できる。カメラの場合、ユーザは、山登りをしながら使用できる。ゲームプレーヤーの場合、ユーザは、車で移動しながら使用できる。さらにデバイスは、ユーザの手によって操作できるので、デスクトップコンピュータのように基準面が必要とされない。示される実施形態において、メディアプレーヤー202は、ユーザが大きな曲のコレクションを記憶できる(例えば場合によってはCD品質の曲、4,000曲に達する)ポケットサイズのハンドヘルドMP3ミュージックプレーヤーである。例として、MP3ミュージックプレーヤーは、カリフォルニア州、クパチーノのApple Computerによって製造されるiPod MP3プレーヤーに対応しえる。音楽を記憶および演奏するために主に用いられるが、ここで示されるMP3ミュージックプレーヤーは、カレンダーおよび電話帳を記憶したり、ゲームを記憶およびプレイしたり、写真を記憶したりするなど、さらなる機能をも含みえる。実際、場合によっては、それは高度に携帯可能な記憶装置として振る舞いえる。
【0058】
図13に示されるように、ミュージックプレーヤー202は、メディアプレーヤー202のためのコンピューティング操作を提供するために、内部にさまざまな電気要素(集積回路チップおよび他の回路を含む)を含むハウジング222を含む。加えて、ハウジング222は、メディアプレーヤー202の形状および形態も定義しえる。すなわち、ハウジング222の輪郭は、メディアプレーヤー202の外に対しての物理的外観を実現しえる。ハウジング222内に収められた集積回路チップおよび他の回路は、マイクロプロセッサ(例えばCPU)、メモリ(例えばROM、RAM)、電源(例えば電池)、回路基板、ハードドライブ、他のメモリ(例えばフラッシュ)および/またはさまざまな入力/出力(I/O)サポート回路を含みえる。電気要素はまた、マイク、アンプおよびディジタルシグナルプロセッサ(DSP)のような音楽または音を入力または出力する要素も含みえる。電気要素はまた、画像をキャプチャするための画像センサ(電荷結合素子(CCD)または相補型金属酸化膜半導体(CMOS))または光学系(例えばレンズ、スプリッタ、フィルタ)のような要素も含みえる。
【0059】
示される実施形態において、メディアプレーヤー202は、ハードドライブを含むことによって、メディアプレーヤーに大量の記憶容量を与える。例えば、20GBのハードドライブは、4000に達する曲、つまり約266時間の音楽を記憶できる。対照的に、フラッシュベースのメディアプレーヤーは、平均で128MBまで、つまり約2時間の音楽を記憶する。ハードドライブの容量は大きく変わりえる(例えば5、10、20GBなど)。ハードドライブに加えて、ここで示されるメディアプレーヤー202は、充電可能なリチウムポリマー電池のような電池も含む。これらのタイプの電池は、メディアプレーヤーに約10時間の連続再生時間を提供することができる。
【0060】
メディアプレーヤー202は、ディスプレイスクリーン224および関連する回路も含む。ディスプレイスクリーン224は、ユーザへの他の情報(例えばテキスト、オブジェクト、グラフィックス)とともにグラフィカルユーザインタフェースを表示するために用いられる。例として、ディスプレイスクリーン224は、液晶ディスプレイ(LCD)でありえる。ある特定の実施形態において、ディスプレイスクリーンは、暗い状況と共に昼光においても明瞭な視認性を与えるために、白色LEDバックライトを持つ160×128ピクセルの高解像度ディスプレイに対応する。示されるように、ディスプレイスクリーン224は、メディアプレーヤー202のユーザにはハウジング222の開口225を通して、開口225の前に配置された透明壁226を通して見える。透明ではあるが、透明壁226は、それがメディアプレーヤー202の形状または形態を定義するのに役立つことから、ハウジング222の一部と考えられえる。
【0061】
メディアプレーヤー202は、前述のもののうち任意のもののようなタッチパッド200も含む。タッチパッド200は、タッチパッド230上での操作のために指を受け入れるための触ることができる外側表面231から大きくは構成される。図13では示されないが、触ることができる外側表面231の下には、センサ構成がある。センサ構成は、それらの上で指が位置し、タップし、または動くときにアクティベートするよう構成される複数のセンサを含む。最も簡単な場合、電気信号は、指がセンサ上に位置するたびに発生する。与えられた時間フレーム中の信号の個数は、タッチパッド上の指の位置、方向、速度および加速度を示しえ、すなわち信号が多いほど、ユーザはその指を多く動かしたことになる。たいていの場合、信号は、信号の個数、組み合わせおよび周波数を位置、方向、速度および加速度情報に変換する電子インタフェースによってモニタされる。この情報は、ディスプレイスクリーン224上の所望の制御機能を実行するためにそれからメディアプレーヤー202によって用いられえる。例えば、ユーザは、タッチパッド200の周りに指を回すことによって曲のリストを通して容易にスクロールできる。
【0062】
上に加えて、タッチパッドは、センターボタンEと共に1つ以上のボタンゾーンA〜Dを含みえる。ボタンゾーンは、メディアプレーヤー202を操作するのに関連付けられる選択を行い、または命令を発行するために1つ以上の専用の制御機能を提供するよう構成される。例として、MP3ミュージックプレーヤーの場合、ボタン機能は、メニューを開き、曲を再生し、曲を早送りし、メニューを通して探し、選択をすることなどに関連付けられえる。たいていの場合、ボタン機能は、機械的クリックアクションを介して実現される。
【0063】
ハウジング222に対するタッチパッド200の位置は、大きく変わりえる。例えば、タッチパッド200は、メディアプレーヤー202の操作のあいだにユーザにアクセス可能なハウジング222の任意の外部表面(例えば上、横、前、または後ろ)に配置されえる。たいていの場合、タッチパッド200のタッチセンシティブ表面231は、ユーザに完全に露出されている。示される実施形態において、タッチパッド200は、ハウジング222の下部、前面領域に配置される。さらにタッチパッド230は、ハウジング222の表面からへこんでいても、面一にされても、または突出されてもよい。示される実施形態においては、タッチパッド200のタッチセンシティブ表面231は、ハウジング222の外部表面と実質的に面一である。
【0064】
タッチパッド200の形状も大きく変わりえる。円形で示されているが、タッチパッドは、正方形、四角形、三角形などでありえる。より具体的には、タッチパッドは、環状、すなわちリング形状、または輪を形成する。よって、タッチパッドの内側および外側周囲は、タッチパッドの動作境界を定義する。
【0065】
メディアプレーヤー202は、ホールドスイッチ234を含みえる。ホールドスイッチ234は、それに関連するタッチパッドおよび/またはボタンをアクティベートまたはディアクティベートするよう構成される。これは、例えばメディアプレーヤーがユーザのポケットの中に収められているときに、タッチパッドおよび/またはボタンによる不要な命令を防ぐために一般になされる。ディアクティベートされると、ボタンおよび/またはタッチパッドからの信号は送られないか、またはメディアプレーヤーによって無視される。アクティベートされると、ボタンおよび/またはタッチパッドからの信号は送られ、よってメディアプレーヤーによって受け取られ処理される。
【0066】
さらに、メディアプレーヤー202は、1つ以上のヘッドホンジャック236および1つ以上のデータポート238も含みえる。ヘッドホンジャック236は、メディアデバイス202によって出力されている音を聴くよう構成されるヘッドホンに関連するヘッドホンコネクタを受け取ることができる。データポート238は、一方、汎用コンピュータ(例えばデスクトップコンピュータ、携帯コンピュータ)のようなホストデバイスへ、およびそれからのデータを送信および受信するよう構成されるデータコネクタ/ケーブルアセンブリを受け入れることができる。例として、データポート238は、オーディオ、ビデオおよび他の画像をメディアデバイス202へ、およびそれからアップロードまたはダウンロードするために用いられえる。例えば、データポートは、曲およびプレイリスト、オーディオブック、eブック、写真などをメディアプレーヤーの記憶メカニズムへダウンロードするために用いられえる。
【0067】
データポート238は、大きく変わりえる。例えば、データポートは、PS/2ポート、シリアルポート、パラレルポート、USBポート、ファイヤワイヤポートなどでありえる。場合によってはデータポート238は、ケーブルの必要をなくすために無線周波数(RF)リンクまたは光学赤外(IR)リンクである。図12には示されないが、メディアプレーヤー202は、メディアプレーヤー202に電源を供給する電源コネクタ/ケーブルアセンブリを受け入れる電源ポートを含みえる。場合によっては、データポート238は、データおよび電源ポートの両方として働きえる。示される実施形態において、データポート238は、データおよび電源機能の両方を有するファイヤワイヤポートである。
【0068】
1つしかデータポートは示されないが、これは限定ではなく、複数のデータポートがメディアプレーヤーに組み込まれてもよいことに注意されたい。同様の文脈で、データポートは、複数のデータ機能を含みえ、すなわち複数のデータポート機能が単一のデータポートに統合されえる。さらに、筐体上のホールドスイッチ、ヘッドホンジャックおよびデータポートの位置は大きく変わりえることに注意されたい。すなわち、これらは図13に示される位置に限定されない。それらはハウジング上のほとんどどこへでも(例えば前面、背面、側面、上部、底部に)配置されえる。例えば、データポートは、示されるように上部表面よりはハウジングの底部表面上に配置されえる。
【0069】
図17および18は、本発明のある実施形態によるメディアプレーヤー252への入力デバイス250の取り付けを示す図である。例として、入力デバイス250は、前述のもののうちの任意のものに対応しえ、メディアプレーヤー252は、図13に示されるものに対応しえる。示されるように、入力デバイス250は、ハウジング254およびタッチパッドアセンブリ256を含む。メディアプレーヤー252は、シェルまたはエンクロージャ258を含む。シェル258の前壁260は、入力デバイス250がメディアプレーヤー252に導入されるとき、タッチパッドアセンブリ256へのアクセスを可能にする開口262を含む。前壁260の内側264は、入力デバイス250をメディアプレーヤー252のシェル258内部へ受け入れるためのチャネルまたはトラック264を含む。チャネル264は、入力デバイス250のハウジング254のエッジを受け入れるよう構成され、それによって入力デバイス250がシェル258内のその所望の位置に滑り込めるようにする。チャネルの形状は、ハウジング254の形状と概ね一致するような形状を有する。アセンブリのあいだ、タッチパッドアセンブリ256の回路基板266は、開口262にアラインされ、化粧ディスク268およびボタンキャップ270が回路基板266の上側上にマウントされる。示されるように、化粧ディスク268は、開口262に概ね一致する形状を有する。入力デバイスは、ネジ、はめ込み機構、接着剤、押し嵌め機構、クラッシュリブなどのような保持機構を介してチャネル内で保持されえる。
【0070】
図19は、本発明のある実施形態による、入力デバイス282をその中に組み込んだリモートコントロール280の簡略化されたブロック図である。例として、入力デバイス282は、前述の入力デバイスの任意のものに対応しえる。この特定の実施形態において、入力デバイス282は、図7〜11に示される入力デバイスに対応し、よって入力デバイスはタッチパッド284および複数のスイッチ286を含む。タッチパッド284およびスイッチ286は、無線送信機288に動作可能に結合される。無線送信機288は、無線通信リンク上で情報を送信するよう構成され、それによって受信機能を有する電子機器が無線通信リンク上で情報を受け取れるようにする。無線送信機288は、大きく変わりえる。例えばそれは、FM、RF、ブルートゥース、802.11UWB(ウルトラワイドバンド)、IR、磁気リンク(誘導)などのような無線技術に基づきえる。示される実施形態において、無線送信機288はIRに基づく。IRは、データを赤外放射を通じて運ぶ無線技術を一般に指す。よって、無線送信機288はIRコントローラ290を一般に含む。IRコントローラ290は、タッチパッド284およびスイッチ286からのレポートされる情報を取り、この情報を例えば発光ダイオード292を用いて赤外放射に変換する。
【0071】
図20Aおよび20Bは、本発明のある実施形態による入力デバイス300の図である。この実施形態は、図5〜12に示されるものと似ているが、スイッチのバネ要素に依る代わりに、入力デバイス300は、別個のバネ要素306を利用する。示されるように、入力デバイス300は、そのさまざまなレイヤの全てを含むタッチパッド302を含む。タッチパッド302は、フレーム304または入力デバイス300のハウジングにバネ要素306を介して結合される。バネ要素306(つまり撓み)は、力がタッチパッド302に印加されるときにタッチパッド302が複数の向きにピボットすることを可能にし、よって複数のボタンゾーンが作られるようにする。バネ要素306も、前述の実施形態と同様にタッチパッド302を直立位置へ押す。タッチパッド302が特定のボタンゾーンにおいて押下されると(バネの力に打ち勝って)、タッチパッド302は、タッチパッド302のボタンゾーンの下に位置するスイッチ308と接触するよう動く。接触すると、スイッチ308はボタン信号を発生する。スイッチ308は、タッチパッド302またはハウジン304に取り付けられえる。この実施形態において、スイッチ308は、ハウジング302に取り付けられる。場合によっては、タッチパッド302およびハウジング304間に見られる割れ目およびギャップをなくすためにシール310が提供されえる。バネ要素306は大きく変わりえる。例えば、それは1つ以上の従来のバネ、ピストン、磁石または圧縮性部材から形成されえる。示される実施形態において、バネ要素306は、ラバーまたは発泡剤から形成される圧縮性バンパーの形態をとる。
【0072】
本発明は、いくつかの好ましい実施形態について説明されてきたが、本発明の範囲に入る改変物、組み合わせ、および等価物が存在する。また本発明の方法および装置を実現する多くの代替の方法が存在ことに注意されたい。したがって以下の添付の特許請求の範囲は、そのような全ての代替物、組み合わせ、および等価物が本発明の真の精神および範囲に入るものとして含むよう解釈されると意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力デバイスであって、
前記可動タッチパッドが動かされるときに第1制御信号を発生し、前記可動タッチパッド上で物体が位置付けられるときに第2制御信号を発生するよう構成される可動タッチパッド
を備える入力デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記タッチパッドは、直立位置および押下位置の間で動き、前記可動タッチパッドは、前記押下位置に動かされるときに前記第1制御信号を発生する入力デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記第1制御信号はボタン信号であり、前記第2制御信号はトラッキング信号である入力デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載の入力デバイスであって、フレーム要素をさらに含み、前記可動タッチパッドは前記フレーム要素に対して動くよう構成される入力デバイス。
【請求項5】
請求項4に記載の入力デバイスであって、前記可動タッチパッドは、前記フレーム要素に対してジンバルで支えられる入力デバイス。
【請求項6】
請求項4に記載の入力デバイスであって、前記可動タッチパッドは、前記フレーム要素に対して、回転し、ピボットし、スライドし、平行移動し、または撓む入力デバイス。
【請求項7】
請求項4に記載の入力デバイスであって、前記フレーム要素内に含まれる動きインジケータをさらに含み、前記動きインジケータは、前記可動タッチパッドの動きを検出するよう構成され、前記第1制御信号は、前記動きインジケータの前記検出された動きに基づく入力デバイス。
【請求項8】
請求項7に記載の入力デバイスであって、前記動きインジケータは、スイッチまたはセンサである入力デバイス。
【請求項9】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記可動タッチパッドは、前記可動タッチパッド上に位置する物体を検出するよう構成されるセンサ構成を含み、前記第2制御信号は、前記可動タッチパッドに対する前記検出された物体の前記位置に基づく入力デバイス。
【請求項10】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記センサ構成は、抵抗性検出、表面弾性波検出、光学検出または容量性検出に基づく入力デバイス。
【請求項11】
入力デバイスであって、
フレーム、
前記フレームに動けるように制限された剛性のあるタッチパッドであって、前記剛性タッチパッドは、前記剛性タッチパッド上に物体が位置するときにトラッキング信号を発生するよう構成される、タッチパッド、
前記ハウジング内に含まれる1つ以上の動きインジケータであって、前記動きインジケータは、前記剛性のあるタッチパッドが前記フレームに対して動かされるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される動きインジケータ
を備える入力デバイス。
【請求項12】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記タッチパッドは、複数の空間的に分かれたボタンゾーンに分割され、前記ボタンゾーンのそれぞれは、前記剛性のあるタッチパッドが前記ボタンゾーンの領域において動かされるとき、別個のボタン信号を発生する対応する動きインジケータを有する入力デバイス。
【請求項13】
請求項11に記載の入力デバイスであって、前記タッチパッドは、前記タッチパッドの前記要素を支持する剛性のあるプラットフォームおよびその上の物体の動きをトラックするタッチセンシティブ表面を含む入力デバイス。
【請求項14】
請求項13に記載の入力デバイスであって、前記剛性のあるプラットフォームは回路基板である入力デバイス。
【請求項15】
請求項14に記載の入力デバイスであって、前記剛性のあるプラットフォームは補強板である入力デバイス。
【請求項16】
請求項13に記載の入力デバイスであって、前記タッチセンシティブ表面は、検出レイヤを含む入力デバイス。
【請求項17】
請求項13に記載の入力デバイスであって、前記検出レイヤは、容量性検出に基づく入力デバイス。
【請求項18】
請求項11に記載の入力デバイスであって、前記動きインジケータはタクトスイッチに対応する入力デバイス。
【請求項19】
請求項18に記載の入力デバイスであって、前記タクトスイッチは、前記タッチパッドおよび前記対応するボタンゾーンの下の前記フレームの間に位置する入力デバイス。
【請求項20】
入力デバイスであって、
第1面および第2面を有する回路基板、前記回路基板の前記第1面上に位置する電極レイヤ、前記電極レイヤ上に位置する化粧板、前記回路基板の前記第2面上に位置する1つ以上のスイッチ、および前記回路基板の前記第2面上に位置する補強板を含むタッチパッドアセンブリ、および
前記タッチアセンブリの少なくとも一部を前記ベース板、フレームおよび1つ以上の保持板によって定義されるスペース内で動くことができるように制限するよう協働するベース板、フレームおよび1つ以上の保持板を含むハウジングアセンブリ
を備える入力デバイス。
【請求項21】
コンピューティングシステムであって、
データを受け取り、処理し出力することができるコンピューティングデバイス、および 前記コンピューティングデバイス中のアクションを実行するために前記コンピューティングデバイスにデータを送るよう構成される入力デバイスであって、前記入力デバイスは、トラッキング信号を発生するよう構成される押下可能なタッチパッド、および前記タッチパッドが押下されるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される1つ以上の動きインジケータを含む入力デバイス
を備えるコンピューティングシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記コンピューティングデバイスはメディアプレーヤーであるコンピューティングシステム。
【請求項23】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスに有線接続を通して動作可能に接続されるコンピューティングシステム。
【請求項24】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスに無線接続を通して動作可能に接続されるコンピューティングシステム。
【請求項25】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスと別個であるコンピューティングシステム。
【請求項26】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスと一体化されているコンピューティングシステム。
【請求項27】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは、前記コンピューティングデバイスに取り外し可能に結合されるコンピューティングシステム。
【請求項28】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記コンピューティングデバイスは、プロセッサ、入力/出力コントローラ、ディスプレイコントローラ、ディスプレイ、およびプログラム記憶領域を含むコンピューティングシステム。
【請求項29】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記トラッキング信号はデカルト座標系に基づくコンピューティングシステム。
【請求項30】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記トラッキング信号は極座標系に基づくコンピューティングシステム。
【請求項31】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記タッチパッドは、絶対モードまたは相対モードにおいてデータをレポートできるコンピューティングシステム。
【請求項1】
入力デバイスであって、
前記可動タッチパッドが動かされるときに第1制御信号を発生し、前記可動タッチパッド上で物体が位置付けられるときに第2制御信号を発生するよう構成される可動タッチパッド
を備える入力デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記タッチパッドは、直立位置および押下位置の間で動き、前記可動タッチパッドは、前記押下位置に動かされるときに前記第1制御信号を発生する入力デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記第1制御信号はボタン信号であり、前記第2制御信号はトラッキング信号である入力デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載の入力デバイスであって、フレーム要素をさらに含み、前記可動タッチパッドは前記フレーム要素に対して動くよう構成される入力デバイス。
【請求項5】
請求項4に記載の入力デバイスであって、前記可動タッチパッドは、前記フレーム要素に対してジンバルで支えられる入力デバイス。
【請求項6】
請求項4に記載の入力デバイスであって、前記可動タッチパッドは、前記フレーム要素に対して、回転し、ピボットし、スライドし、平行移動し、または撓む入力デバイス。
【請求項7】
請求項4に記載の入力デバイスであって、前記フレーム要素内に含まれる動きインジケータをさらに含み、前記動きインジケータは、前記可動タッチパッドの動きを検出するよう構成され、前記第1制御信号は、前記動きインジケータの前記検出された動きに基づく入力デバイス。
【請求項8】
請求項7に記載の入力デバイスであって、前記動きインジケータは、スイッチまたはセンサである入力デバイス。
【請求項9】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記可動タッチパッドは、前記可動タッチパッド上に位置する物体を検出するよう構成されるセンサ構成を含み、前記第2制御信号は、前記可動タッチパッドに対する前記検出された物体の前記位置に基づく入力デバイス。
【請求項10】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記センサ構成は、抵抗性検出、表面弾性波検出、光学検出または容量性検出に基づく入力デバイス。
【請求項11】
入力デバイスであって、
フレーム、
前記フレームに動けるように制限された剛性のあるタッチパッドであって、前記剛性タッチパッドは、前記剛性タッチパッド上に物体が位置するときにトラッキング信号を発生するよう構成される、タッチパッド、
前記ハウジング内に含まれる1つ以上の動きインジケータであって、前記動きインジケータは、前記剛性のあるタッチパッドが前記フレームに対して動かされるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される動きインジケータ
を備える入力デバイス。
【請求項12】
請求項1に記載の入力デバイスであって、前記タッチパッドは、複数の空間的に分かれたボタンゾーンに分割され、前記ボタンゾーンのそれぞれは、前記剛性のあるタッチパッドが前記ボタンゾーンの領域において動かされるとき、別個のボタン信号を発生する対応する動きインジケータを有する入力デバイス。
【請求項13】
請求項11に記載の入力デバイスであって、前記タッチパッドは、前記タッチパッドの前記要素を支持する剛性のあるプラットフォームおよびその上の物体の動きをトラックするタッチセンシティブ表面を含む入力デバイス。
【請求項14】
請求項13に記載の入力デバイスであって、前記剛性のあるプラットフォームは回路基板である入力デバイス。
【請求項15】
請求項14に記載の入力デバイスであって、前記剛性のあるプラットフォームは補強板である入力デバイス。
【請求項16】
請求項13に記載の入力デバイスであって、前記タッチセンシティブ表面は、検出レイヤを含む入力デバイス。
【請求項17】
請求項13に記載の入力デバイスであって、前記検出レイヤは、容量性検出に基づく入力デバイス。
【請求項18】
請求項11に記載の入力デバイスであって、前記動きインジケータはタクトスイッチに対応する入力デバイス。
【請求項19】
請求項18に記載の入力デバイスであって、前記タクトスイッチは、前記タッチパッドおよび前記対応するボタンゾーンの下の前記フレームの間に位置する入力デバイス。
【請求項20】
入力デバイスであって、
第1面および第2面を有する回路基板、前記回路基板の前記第1面上に位置する電極レイヤ、前記電極レイヤ上に位置する化粧板、前記回路基板の前記第2面上に位置する1つ以上のスイッチ、および前記回路基板の前記第2面上に位置する補強板を含むタッチパッドアセンブリ、および
前記タッチアセンブリの少なくとも一部を前記ベース板、フレームおよび1つ以上の保持板によって定義されるスペース内で動くことができるように制限するよう協働するベース板、フレームおよび1つ以上の保持板を含むハウジングアセンブリ
を備える入力デバイス。
【請求項21】
コンピューティングシステムであって、
データを受け取り、処理し出力することができるコンピューティングデバイス、および 前記コンピューティングデバイス中のアクションを実行するために前記コンピューティングデバイスにデータを送るよう構成される入力デバイスであって、前記入力デバイスは、トラッキング信号を発生するよう構成される押下可能なタッチパッド、および前記タッチパッドが押下されるとき1つ以上のボタン信号を発生するよう構成される1つ以上の動きインジケータを含む入力デバイス
を備えるコンピューティングシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記コンピューティングデバイスはメディアプレーヤーであるコンピューティングシステム。
【請求項23】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスに有線接続を通して動作可能に接続されるコンピューティングシステム。
【請求項24】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスに無線接続を通して動作可能に接続されるコンピューティングシステム。
【請求項25】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスと別個であるコンピューティングシステム。
【請求項26】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは前記コンピューティングデバイスと一体化されているコンピューティングシステム。
【請求項27】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記入力デバイスは、前記コンピューティングデバイスに取り外し可能に結合されるコンピューティングシステム。
【請求項28】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記コンピューティングデバイスは、プロセッサ、入力/出力コントローラ、ディスプレイコントローラ、ディスプレイ、およびプログラム記憶領域を含むコンピューティングシステム。
【請求項29】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記トラッキング信号はデカルト座標系に基づくコンピューティングシステム。
【請求項30】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記トラッキング信号は極座標系に基づくコンピューティングシステム。
【請求項31】
請求項21に記載のコンピューティングシステムであって、前記タッチパッドは、絶対モードまたは相対モードにおいてデータをレポートできるコンピューティングシステム。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【公開番号】特開2009−277248(P2009−277248A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−189214(P2009−189214)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【分割の表示】特願2009−156554(P2009−156554)の分割
【原出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【分割の表示】特願2009−156554(P2009−156554)の分割
【原出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】
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