送信装置、受信装置及び安全通知方法
【課題】送信装置及び受信装置を用いて遠隔の位置にいるユーザの安全を監視する監視者に、継続的な安心感を与える。
【解決手段】利用者が所持可能な送信装置12は、送信装置12の動きを検出する動き検出部20と、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、利用者の動作を判定する判定部21と、判定部21で判定した動作を通知する通知先13を特定する情報を記憶する記憶部25と、判定部21により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、通知先13へ第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部22と、を備える。
【解決手段】利用者が所持可能な送信装置12は、送信装置12の動きを検出する動き検出部20と、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、利用者の動作を判定する判定部21と、判定部21で判定した動作を通知する通知先13を特定する情報を記憶する記憶部25と、判定部21により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、通知先13へ第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部22と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で論じられる実施態様は、送信装置及び受信装置を用いて遠隔の位置にいるユーザの安全を確認する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信サービスにおいて、移動局装置のユーザが危険な状態にあるとき、その旨を他の所定のユーザに通知する安全確認サービスが提供されている。
【0003】
なお、保護対象者の歩数と移動速度と現在位置にもとづいて、保護対象者に異常事態が発生したか否かを通知する異常事態の通知方法が提案されている。この方法では、歩数のカウントが停止するとともに、移動速度が一定値を上回り、かつ、現在位置が予め定められた一定領域から外へ出ると、所定の者へ警告信号を送り異常事態の発生を知らせる。
【0004】
また、基地局との間で無線データを送受信する無線通信機能を備える一方、端末本体では電話番号入力機能を備えない小型携帯端末装置が提案されている。この小型携帯端末装置は、外部からかかってきた電話に対しては着信して通話を行うことができるのに対し、予め設定登録された特定の者の端末に対してしか発信することができない。予め設定された行動範囲から端末本体の位置が外れたとき、その旨を所有者に対して報知する機能を備える。
【0005】
また、親機端末からの遠隔制御信号に基づいて指定された種類の情報を自動的に取得する情報取得手段と、情報取得手段によって取得された情報を、リアルタイムで親機端末へ送信する送信手段と、を備える子機端末が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−58790号公報
【特許文献2】特開2003−78590号公報
【特許文献3】特開2005−64885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の安全確認サービスは、移動局装置を所持する被保護者の危険をどのように検出するかに注力されており、危険が発生した時点で保護者の移動局装置へ通知するサービスであった。このようなサービスは、危険が検出されなければ保護者に何の通知も行わないため、この間に積極的にユーザの安心感を喚起することができない。このため、従来のサービスは、危険が検出されない間も継続的な安心感を得たいというユーザの要求に応えることができなかった。
【0008】
実施態様に係る装置及び方法は、送信装置及び受信装置を用いて遠隔の位置にいるユーザの安全を監視する監視者に、継続的な安心感を与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一つの実施態様によれば、利用者が所持可能な送信装置が与えられる。送信装置は、送信装置の動きを検出する動き検出部と、動き検出部の検出結果に応じて送信装置の上下運動量を検出することにより、利用者の動作を判定する判定部と、判定部で判定した動作を通知する通知先を特定する情報を記憶する記憶部と、判定部により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、記憶部に記憶された通知先へ第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部と、を備える。
【0010】
他の実施態様による受信装置は、信号を受信する受信部と、受信部により受信された信号が、送信装置を所持するユーザの動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する判定部と、受信部により受信された信号が第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生する音発生部と、を備える。
【0011】
他の実施態様によれば、利用者が所持可能な送信装置によって実行される安全通知方法が与えられる。安全通知方法は、送信装置の動きを検出し、動き検出部の検出結果に応じて送信装置の上下運動量を検出することにより利用者の動作を判定し、判定部により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ第1の状態を示す信号を送信する。
【0012】
他の実施態様によれば、利用者が所持可能な送信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムが与えられる。この送信装置は、送信装置の動きを検出する動き検出部と、記憶部とを備せる。コンピュータプログラムは、動き検出部の検出結果に応じて送信装置の上下運動量を検出することにより、利用者の動作を判定する処理と、利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ、第1の状態を示す信号を送信する処理と、をプロセッサに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本件開示の装置又は方法によれば、送信装置及び受信装置を用いて遠隔の位置にいるユーザの安全を監視する監視者が、継続的な安心感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】通信システムの構成例を示す図である。
【図2】図1に示す送信装置のハードウエア構成例を示す図である。
【図3】図1に示す送信装置の第1構成例を示す図である。
【図4】図1に示す受信装置のハードウエア構成例を示す図である。
【図5】図1に示す受信装置の第1構成例を示す図である。
【図6】図3に示す送信装置による処理の第1例の説明図である。
【図7】図5に示す受信装置による処理の第1例の説明図である。
【図8】図3に示す送信装置による処理の第2例の説明図である。
【図9】図1に示す送信装置の第2構成例を示す図である。
【図10】図9に示す送信装置による処理の第1例の説明図である。
【図11】図5に示す受信装置による処理の第2例の説明図(その1)である。
【図12】図5に示す受信装置による処理の第2例の説明図(その2)である。
【図13】図1に示す送信装置としての移動局装置の構成例を示す図である。
【図14】図1に示す受信装置としての移動局装置の構成例を示す図である。
【図15】図13に示す移動局装置による処理の例の説明図である。
【図16】図15に示す歩行判定処理の例の説明図である。
【図17】図15に示す位置判定処理の例の説明図である。
【図18】図15に示す音声判定処理の例の説明図である。
【図19】移動局装置間における信号のシーケンスの第1例である。
【図20】移動局装置間における信号のシーケンスの第2例である。
【図21】移動局装置間における信号のシーケンスの第3例である。
【図22】図14に示す移動局装置による処理の例の説明図である。
【図23】擬音発生間隔の変更処理例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1は、通信システムの構成例を示す図である。通信システム1は、通信ネットワーク10と、基地局装置11a及び11bと、送信装置12と、受信装置13を備える。
【0016】
基地局装置11aは、送信装置12から無線通信回線を介して送信された信号を受信して、受信された信号を通信ネットワーク10へ送信する。基地局装置11bは、基地局装置11aが通信ネットワーク10を介して送信した信号を、無線通信回線を介して受信装置13へ送信する。
【0017】
図2は、図1に示す送信装置12のハードウエア構成例を示す図である。送信装置12は、プロセッサ100と、記憶部101と、無線通信部102を備える。プロセッサ100と、記憶部101と、無線通信部102は、データを伝送するバス103によって接続される。
【0018】
記憶部101には、送信装置12の動作を制御するための各種コンピュータプログラムやデータが記憶される。記憶部101は、例えば、不揮発性メモリや、メモリカードなどのリムーバブル記憶媒体を含んでいてよい。プロセッサ100は、データ処理装置であり、記憶部101に記憶されるプログラムを実行し、送信装置12の動作を制御するための各処理を実行する。無線通信部102は、送信装置12と基地局装置11aとの間の信号の送受信処理を行う。
【0019】
なお、図2に示すハードウエア構成は、あくまで送信装置12のハードウエア構成の一例である。以下に説明する処理を実行するものであれば、様々な種類のハードウエア構成が送信装置12のために採用できる。
【0020】
図3は、図1に示す送信装置12の第1構成例を示す図である。以下に説明する、送信装置12の各構成要素によって実行される処理は、図2の記憶部101に記憶されるコンピュータプログラムをプロセッサ100が実行することにより実現されるものである。なお図3では、この実施例の説明に関係する機能を中心として示している。
【0021】
送信装置12は、動き検出部20と、判定部21と、送信部22と、記憶部25を備える。動き検出部20は、送信装置の動きを検出する。動き検出部20は、例えば、加速度センサや地磁気センサであってよい。
【0022】
判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持する利用者の動作を判定する。例えば、判定部21は、送信装置12の上下運動量の大きさ、速度などについて定めた閾値と測定結果とを比較することにより、これら閾値に対応して定めた動作状態を、送信装置12を所持する利用者の動作として特定する。
【0023】
記憶部25には、判定部21で判定した動作が通知される通知先である、受信装置13を特定する情報が記憶される。送信部22は、判定部21により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、記憶部25に通知先として記憶された受信装置13へ、第1の状態を示す信号を継続して送信する。
【0024】
図4は、図1に示す受信装置13のハードウエア構成例を示す図である。受信装置13は、プロセッサ200と、記憶部201と、無線通信部202を備える。プロセッサ200と、記憶部201と、無線通信部202は、データを伝送するバス203によって接続される。
【0025】
記憶部201には、受信装置13の動作を制御するための各種コンピュータプログラムやデータが記憶される。記憶部201は、例えば、不揮発性メモリや、メモリカードなどのリムーバブル記憶媒体を含んでいてよい。プロセッサ200は、データ処理装置であり、記憶部201に記憶されるプログラムを実行し、受信装置13の動作を制御するための各処理を実行する。無線通信部202は、受信装置13と基地局装置11bとの間の信号の送受信処理を行う。
【0026】
なお、図4に示すハードウエア構成は、あくまで受信装置13のハードウエア構成の一例である。以下に説明する処理を実行するものであれば、様々な種類のハードウエア構成が受信装置13のために採用できる。
【0027】
図5は、図1に示す受信装置13の第1構成例を示す図である。以下に説明する、送信装置12の各構成要素によって実行される処理は、図4の記憶部201に記憶されるコンピュータプログラムをプロセッサ200が実行することにより実現されるものである。なお図5では、この実施例の説明に関係する機能を中心として示している。
【0028】
受信装置13は、受信部30と、音発生部31と、判定部32を備える。受信部30は、送信装置12から送信される信号を受信する。判定部32は、受信部30により受信された信号が、送信装置12を所持するユーザの動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する。
【0029】
受信部30により受信された信号が第1の状態を示す信号である場合に、音発生部31は、所定音を発生する。様々な音が所定音として使用可能である。例えば足音を模した擬音でも良く、電子音などの人工音でもよい。現実世界で発生した音をサンプリングした音であってもよい。
【0030】
図6は、図3に示す送信装置12による処理の第1例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションAA〜ACの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションAAにおいて動き検出部20は、送信装置12の動きを検出する。オペレーションABにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持するユーザの動作を判定する。ユーザの動作が第1の状態であると判定されるとき(オペレーションAB:Y)、処理はオペレーションACへ進む。ユーザの動作が第1の状態であると判定されないとき(オペレーションAB:N)、処理はオペレーションAAへ戻る。
【0031】
オペレーションACにおいて送信部22は、第1の状態を示す信号を受信装置13へ送信する。その後、処理はオペレーションAAへ戻る。従って、判定部21によりユーザの動作が第1の状態であると判定される間、送信部22は継続して受信装置13へ第1の状態を示す信号を送信する。
【0032】
図7は、図5に示す受信装置13による処理の第1例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションBA〜BBの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションBAにおいて受信部30は、送信装置12から送信される信号を受信する。判定部32は、受信部30により受信された信号が、送信装置12を所持するユーザの動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する。
【0033】
受信部30により受信された信号が第1の状態を示す信号であるとき(オペレーションBA:Y)、処理はオペレーションBBへ進む。受信部30により受信された信号が第1の状態を示す信号でないとき(オペレーションBA:N)、処理はオペレーションBAへ戻る。
【0034】
オペレーションBBにおいて音発生部31は、所定音を発生する。その後処理は、オペレーションBAへ戻る。
【0035】
このようにして、送信装置12のユーザの動作が第1の状態であると判定される間、送信装置12は、継続して第1の状態を示す信号を受信装置13へ送信する。第1の状態を示す信号を受信したときに受信装置13は所定音を発生する。このため、送信装置12のユーザが歩行していると判定される間は、受信装置13は継続して所定音を発生させる。
【0036】
ユーザの動作の第1の状態として、判定部21は、ユーザが危険な状態にないときに予想される動作の状態を判定してよい。例えば、ユーザが自力で歩行または走行できるときは、ユーザが特に危険な状態にないと仮定することができる。このためユーザが歩行又は走行している状態を第1の状態として判定してよい。このように第1の状態を定めることにより、受信装置13のユーザは、所定音を聞いている間は送信装置12のユーザが危険な状態にないことを継続して知ることができるため、継続的な安心感を得ることができる。
【0037】
また、受信装置13のユーザは、音により送信装置12のユーザの安全を知ることができるので、受信装置13を操作したり見たりする必要がない。このため、受信装置13のユーザは、何かしながらでも送信装置12のユーザの安全を知ることができ、受信装置13のユーザの行動の自由度が向上する。
【0038】
また、受信装置13のユーザは、送信装置12にて採取した音や画像ではなく、受信装置13で発生させた所定音により送信装置12のユーザの安全を知るため、送信装置12のユーザのプライバシーが侵害されるのを防ぐことが可能である。
【0039】
図8は、図3に示す送信装置12による処理の第2例の説明図である。この実施例において送信装置12は、ユーザの歩調を検出し、検出された前記歩調に合わせたタイミングで第1の状態を示す信号を、受信装置13へ送信する。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションCA〜CDの各オペレーションはステップであってもよい。
【0040】
オペレーションCAにおいて動き検出部20は、送信装置12の動きを検出する。オペレーションCBにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12のユーザの歩調を検出する。例えば、判定部21は、送信装置12の上下運動量に応じて、ユーザが脚を踏み出したタイミングや、歩行に伴う送信装置12の上下運動の頂点に達したタイミングを、ユーザの歩調として検出してよい。
【0041】
オペレーションCCにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持するユーザの動作を判定する。ユーザの動作が第1の状態であると判定されるとき(オペレーションCC:Y)、処理はオペレーションCDへ進む。ユーザの動作が第1の状態であると判定されないとき(オペレーションCC:N)、処理はオペレーションCAへ戻る。なお、オペレーションCBは、オペレーションCCの判定の後に実行してもよい。
【0042】
オペレーションCDにおいて送信部22は、オペレーションCBにて検出された歩調に合わせたタイミングで第1の状態を示す信号を受信装置13へ送信する。その後、処理はオペレーションCAへ戻る。図7に示すオペレーションBBにおいて受信装置13の音発生部31は、第1の状態を示す信号の受信タイミングに合わせて、所定音を発生させる。
【0043】
本実施例によれば、送信装置12のユーザの実際の歩調を模した所定音を、受信装置13から出力することが可能となる。このため、受信装置13のユーザが感じる現実感を向上することができ、受信装置13のユーザの安心感を高めることができる。
【0044】
ユーザが歩行していると判定される間に、送信装置12は、ユーザの歩調に合わせたタイミングと異なるタイミングで、間欠的に第1の状態を示す信号を送信してもよい。この場合、図7に示すオペレーションBBにおいて受信装置13の音発生部31は、間欠的な所定音を継続的に発生させる。音発生部31は、例えば一定周期で所定音を発生させてよい。
【0045】
第1の状態を示す信号を送信する間隔が、送信装置12のユーザの歩調に合わせた送信間隔よりも長ければ、送信装置12及び受信装置13の処理負荷や、ネットワーク10の負荷が軽減される。第1の状態を示す信号は、例えば一定周期で周期的に送信されてよい。
【0046】
次に、送信装置12の他の構成例を説明する。図9は、図1に示す送信装置12の第2構成例を示す図である。動き検出部20と、判定部21と、送信部22と、条件判定部23と、切換部24と、記憶部25を備える。図3に示す構成要素と同じ構成要素には同じ参照番号を付する。
【0047】
条件判定部23は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したか否かを判定する。切換部24は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過した場合に、第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える。
【0048】
第1種類の信号は、ユーザの動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される第1の状態を示す信号であり、第2種類の信号は、判定部21により検出された歩調に合わせたタイミングで送出される第1の状態を示す信号である。第1の状態を示す信号の種類を識別するために、第1の状態を示す信号には信号の種類を示す情報が付与されてもよい。
【0049】
例えば、送信部22が一定周期で周期的に第1種類の信号を送信している間に、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したと判定された場合、切換部24は、判定部21により検出された歩調に合わせたタイミングで第2種類の信号を送信するように、第1の状態を示す信号の種類を切り換える。
【0050】
条件判定部23は、現在時刻がある時刻を過ぎたか否かを判定してもよい。切換部24は、現在時刻がある時刻を過ぎた場合に、第1の状態を示す信号の種類を切り換えてもよい。
【0051】
図10は、図9に示す送信装置12による処理の第1例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションDA〜DEの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションDAにおいて動き検出部20は、送信装置12の動きを検出する。
【0052】
オペレーションDBにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12のユーザの歩調を検出する。オペレーションDCにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持するユーザの動作を判定する。ユーザの動作が第1の状態であると判定されるとき(オペレーションDC:Y)、処理はオペレーションDDへ進む。ユーザの動作が第1の状態であると判定されないとき(オペレーションDC:N)、処理はオペレーションDAへ戻る。なお、オペレーションDBは、オペレーションDCの判定の後に実行してもよい。
【0053】
オペレーションDDにおいて条件判定部23は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したか否かを判定する。記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したと判定されないとき(オペレーションDD:N)、処理はオペレーションDEへ進む。記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したと判定されるとき(オペレーションDD:Y)、処理はオペレーションDFへ進む。
【0054】
オペレーションDEにおいて送信部22は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過する前の送信タイミングと同じ送信タイミングで第1種類の信号を送信する。その後処理はオペレーションDAへ戻る。
【0055】
第1種類の信号を受信したとき、受信装置13の音発生部31は、間欠的な所定音を継続的に発生させる。音発生部31は、例えば一定周期で所定音を発生させてよい。
【0056】
オペレーションDFにおいて切換部24は、判定部21により検出された歩調に合わせたタイミングで、第2種類の信号を送信する。その後処理はオペレーションDAへ戻る。第2種類の信号を受信したとき、受信装置13の音発生部31は、第2種類の信号の受信タイミングに合わせて所定音を発生させる。
【0057】
上記のように、送信される第1の状態を示す信号の種類を変化させることにより、受信装置13から出力される所定音が、送信装置12のユーザの実際の歩調を模した所定音へと変化する。このため、受信装置13のユーザが感じる現実感が変化する。このように受信装置13のユーザが感じる現実感を変化させることにより、例えば、あたかも送信装置12のユーザが近づいてくるような感覚を模擬的に喚起することが可能となる。このような模擬的な感覚を喚起することにより、受信装置13のユーザが感じる現実感を向上させ、受信装置13のユーザの安心感を高めることができる。
【0058】
また本実施例によれば、第1の状態を示す信号が自動的に第2種類の信号に変わることによって、受信装置13のユーザは、特別な操作をすることなく、送信装置12のユーザの実際の歩調を模した受信装置13の出力音を聞くことができる。受信装置13のユーザは、実際の歩調を模した受信装置13の出力音を聞くことにより、送信装置12の動き検出部20の動作の良否を知ることができる。このため、受信装置13のユーザは、容易に送信装置12の動き検出部20の正常性をチェックできる。このため本実施例によれば、送信装置12による安否確認の信頼性が向上する。
【0059】
送信装置12から送信される信号が第1種類の信号から第2種類の信号へ変わることによって、受信装置13から出力される所定音の発生間隔が変化する。図11及び図12を参照して以下に説明するように、受信装置13は、第1種類の信号が受信されるとき間欠的に発生させる所定音の発生間隔から第2種類の受信間隔へ、所定音の発生間隔を漸次変化させてもよい。
【0060】
図11は、図5に示す受信装置13による処理の第2例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションEA〜EGの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションEAにおいて受信部30は、送信装置12から送信される第1の状態を示す信号の受信を試みる。第1の状態を示す信号が受信されたとき(オペレーションEA:Y)、処理はオペレーションEBへ進む。第1の状態を示す信号が受信されないとき(オペレーションEA:N)、処理はオペレーションEAへ戻る。
【0061】
オペレーションEBにおいて音発生部31は、受信信号が第2種類の信号であるか否かを判定する。受信信号が第2種類の信号でないとき(オペレーションEB:N)、処理はオペレーションECへ進む。受信信号が第2種類の信号であるとき(オペレーションEB:Y)、処理はオペレーションEDへ進む。
【0062】
受信信号が第2信号でない場合には、受信信号がまだ第2信号に変化していない。このため、オペレーションECにおいて音発生部31は、継続して間欠的な所定音を発生させる。その後処理はオペレーションEAへ戻る。
【0063】
オペレーションEDにおいて音発生部31は、第2種類の信号の受信間隔へと所定音の発生間隔を変化させる間隔変更処理を実施したか否かを判定する。間隔変更処理が未実施であるとき(オペレーションED:Y)、処理はオペレーションEEへ進む。間隔変更処理が未実施でないとき(オペレーションED:N)、処理はオペレーションEFへ進む。
【0064】
オペレーションEEにおいて音発生部31は、間隔変更処理を開始する。間隔変更処理については図12を参照して後述する。その後処理はオペレーションEAへ戻る。オペレーションEFにおいて音発生部31は、間隔変更処理が完了したか否かを判定する。
【0065】
間隔変更処理が完了しているとき(オペレーションEF:Y)、処理はオペレーションEGへ進む。間隔変更処理が完了していないとき(オペレーションEF:N)、処理はオペレーションEAへ戻る。オペレーションEGにおいて音発生部31は、第2種類の信号の受信間隔で、所定音を間欠的に発生させる。その後処理は、オペレーションEAに戻る。
【0066】
図12は、図5に示す受信装置13による間隔変更処理の一例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションFA〜FEの各オペレーションはステップであってもよい。本例では、所定回数だけ所定音を発生させる間に、第1種類の信号を受信していた間に発生させていた所定音の発生間隔から第2種類の信号の受信間隔へ、所定音の発生間隔を漸次変化させる。
【0067】
音発生部31は、間隔変更処理の間に所定音を間欠的に発生させる各々の発生時期を決定する。音発生部31は、発生時期の間隔が、時間経過に伴い徐々に第2種類の信号の受信間隔へ近づくように、各々の発生時期を決定する。
【0068】
例えば音発生部31は、以下の様に発生時期を決定してよい。第1種類の信号を受信していた間に発生させていた所定音の発生間隔をT1とし、第2種類の信号の受信間隔をT2とする。また、間隔変更処理の間に発生させる所定音の所定回数をnとする。音発生部31は、発生時期の間隔がステップ幅(T2−T1)/nずつ順次変化するように発生時期を決定してよい。
【0069】
以下、間隔変更処理を詳述する。オペレーションFAにおいて音発生部31は、所定音の発生時期が到来したか否かを判定する。発生時期が到来したとき(オペレーションFA:Y)、処理はオペレーションFBへ進む。発生時期が到来していないとき(オペレーションFA:N)、処理はオペレーションFAへ戻る。
【0070】
オペレーションFBにおいて音発生部31は、一回だけ所定音を発生させる。オペレーションFCにおいて音発生部31は、間隔変更処理中に所定回数分の所定音の発生が完了したか否かを判定する。所定回数分の所定音の発生が完了したとき(オペレーションFC:Y)、処理はオペレーションFDへ進む。所定回数分の所定音の発生が完了していないとき(オペレーションFC:N)、処理はオペレーションFEへ進む。
【0071】
オペレーションFDにおいて音発生部31は、間隔変更処理を終了する。オペレーションFEにおいて音発生部31は、次回の発生時期を決定した後、処理をオペレーションFAへ戻す。
【0072】
本実施例によれば、送信装置12から送信される信号が第1種類の信号から第2種類の信号へ変わる際に、受信装置13から出力される所定音の発生間隔が急変することにより受信装置13のユーザが違和感を感じることを防止することができる。
【0073】
続いて、図1に示す送信装置12及び受信装置13を、携帯電話などの移動局装置へ適用した場合の実施例について説明する。図13は、図1に示す送信装置12としての移動局装置の構成例を示す図であり、図14は、図1に示す受信装置13としての移動局装置の構成例を示す図である。
【0074】
本実施例では、移動局装置12及び13は、予め定めたサービス開始位置を移動局装置12のユーザが通過した後、送信装置12のユーザが安全であることを移動局装置13のユーザに通知する安全確認サービスを提供する。
【0075】
図13に示す移動局装置12は、アンテナ40と、無線通信部41と、加速度センサ42と、計算部43と、第1比較部44と、位置検出部45と、第1記憶部46と、第2比較部47を備える。また移動局装置12は、音声認識部48と、第2記憶部49と、第3比較部50と、判定部51を備える。
【0076】
加速度センサ42及び計算部43は、図3に示す動き検出部20の一例として挙げられる。位置検出部45、第1記憶部46及び第2比較部47は、図9に示す条件判定部23の一例として挙げられる。また、図9に示す切換部24の機能は、判定部51によって実行されてよい。
【0077】
無線通信部41は、アンテナ40を介して基地局装置11aと無線通信を行い、移動局装置13へパケットを送信する。加速度センサ42は、移動局装置12に作用するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の加速度を検出する。加速度センサ42の代わりに、移動局装置12は地磁気センサを用いて移動局装置12の動きを検出してもよい。
【0078】
計算部43は、加速度センサ42の検出結果に基づいて、移動局装置12の運動量を計算し、移動局装置12の上下移動量や送信装置12のユーザの歩調を算出する。第1比較部44は、所定の判定基準と計算部43の算出結果との比較結果に基づいて、ユーザが歩行中であるのか否か、ユーザが走行中であるのか否かを判定する。第1比較部44は、ユーザが行うステップのタイミングで判定結果を判定部51へ出力する。
【0079】
位置検出部45は、移動局装置12の位置を測定する。位置検出部45は、例えばグローバル・ポジショニング・システム(GPS:Global Positioning System)や、AFLT(Advanced Forward Link Trilateration)を用いて移動局装置12の位置を測定してよい。第1記憶部46は、位置検出部45により測定された移動局装置12の位置情報を記憶し、この位置情報を第2比較部47へ出力する。
【0080】
第2比較部47は、測定された移動局装置12の位置情報と、予め記憶した座標とを比較し、比較結果を判定部51へ出力する。第2比較部47において移動局装置12の位置情報と比較される座標は、例えば、以下の1〜3のいずれかであってよい。
1.安全確認サービスのサービス開始位置の座標。
2.移動局装置12のユーザが移動する予定ルートの座標。
3.移動局装置12のユーザの歩調を示す後述の第4所定パケットの送信を移動局装置12が開始する位置として予め登録された座標。
【0081】
音声認識部48は、所定の音声検出デバイスにて検出された音声信号が意味する言葉を認識する。第2記憶部49は、音声認識部48の認識結果を記憶するとともに、第3比較部50へ出力する。第3比較部50は、音声認識部48にて認識された言葉と予め登録されている言葉とを比較し、比較結果を判定部51へ出力する。音声認識部48にて認識された言葉と比較されるために予め登録される言葉は、例えば「助けて」や「キャー」などの危険を認識させる言葉であってよい。
【0082】
判定部51は、第1比較部44、第2比較部47及び第3比較部50の比較結果に基づいて、以下の様に第1所定パケット〜第6所定パケットを作成する。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過したとき、判定部51は、安全確認サービス開始を示す第1所定パケットを作成する。
【0083】
第3比較部50による比較結果が、ユーザに危険が迫っていることを判定する所定条件を満たすとき、判定部51は、危険が迫っていることを示す第2所定パケットを作成する。移動局装置12のユーザが予定ルートから外れたとき、判定部51は、ユーザが予定ルートから外れたことを示す第3所定パケットを作成する。
【0084】
移動局装置12のユーザが、第4所定パケットの送信開始位置として予め登録された座標を通過し終わっており、移動局装置12のユーザが歩行中又は走行中である場合には、判定部51は、ユーザが行うステップのタイミングで第4所定パケットを作成する。第4所定パケットは、ユーザが行うステップのタイミングでリアルタイムに送信される信号であるため、上述の第2種類の信号の一例として挙げられる。以下の説明において第4所定パケットを「リアルタイム通知」と表記することがある。
【0085】
移動局装置12のユーザが、またリアルタイム通知の送信開始位置を通過しておらず、移動局装置12のユーザが歩行中である場合には、判定部51は、ユーザが歩行中であることを示す第5所定パケットを作成する。移動局装置12のユーザが、またリアルタイム通知の送信開始位置を通過しておらず、移動局装置12のユーザが走行中である場合には、判定部51は、ユーザが走行中であることを示す第6所定パケットを作成する。第1所定パケット〜第6所定パケットを作成したとき、判定部51は、無線通信部41を介してこれらのパケットを移動局装置13へ送信する。第5所定パケット又は第6所定パケットは、上述の第1種類の信号の一例として挙げられる。第1所定パケット〜第6所定パケットには、それぞれが第1所定パケット〜第6所定パケットのいずれであるかを識別するための識別子が格納されていてよい。
【0086】
図14に示す移動局装置13は、アンテナ60と、無線通信部61と、パケット解析部62と、出力音制御部63を備える。また移動局装置13は、周波数検出部64と、音検出部65と、雑音検出部66と、音出力部67と、タイミング通知部68を備える。
【0087】
無線通信部61は、アンテナ60を介して基地局装置11bと無線通信を行い、移動局装置12からパケットを受信する。パケット解析部62は、受信されたパケットを解析し、受信されたパケットが第1所定パケット〜第6所定パケットのいずれであるかを判定する。
【0088】
出力音制御部63は、パケット解析部62による解析結果に従って移動局装置13から出力する音信号を制御する。第1所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、安全確認サービスが開始されたことを通知する音信号を音出力部67に出力する。例えば、移動局装置12を所持する子供の下校途中の安全を確認するために安全確認サービスが使用される場合には、「学校を出ました」という音声信号が出力されてよい。
【0089】
第2所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、危険が迫っていることを示す音信号を音出力部67に出力する。このとき、例えば「危険が迫っています」という音声信号が出力されてよい。第3所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、移動局装置12のユーザが予定ルートを外れたことを示す音信号を音出力部67に出力する。このとき、例えば「ルートを外れました」という音声信号が出力されてよい。
【0090】
第4所定パケット、すなわちリアルタイム通知が受信されたとき、出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。第4所定パケットは、ユーザが行うステップのタイミングでリアルタイムで送信される。このため、第4所定パケットを受信している間、出力音制御部63は、移動局装置12のユーザの実際の歩調を模した足音の擬音を出力する。
【0091】
第5所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、歩行中の足音を模したリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。第6所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、走行中の足音を模したリズムで、すなわち第5所定パケットが受信されたときの擬音のリズムよりも早いリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。なお、第4所定パケット〜第6所定パケットが受信されたときに、出力音制御部63から出力される音は、足音の擬音の他、さまざまな電子音、人工音、現実世界で発生した音をサンプリングした音であってよい。
【0092】
受信されたパケットが、第5所定パケットや第6所定パケットから第4所定パケットに変わったとき、出力音制御部63は、擬音を発生させる間隔が第4所定パケットの受信間隔に徐々に近づくように、擬音の発生タイミングを調整する。擬音の発生タイミング調整中において出力音制御部63は、調整された次の発生タイミングまでの待ち時間をタイミング通知部68のタイマにセットする。
【0093】
タイミング通知部68は、設定された待ち時間が終了したとき、タイミング信号を出力音制御部63に出力する。タイミング信号を受信した出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。
【0094】
周波数検出部64は、出力音制御部63から音出力部67へ出力される音信号とは別に音出力部67から出力される音声信号の周波数を検出する。周波数検出部64により周波数が検出される音声信号を、以下の説明において「他の音声信号」と表記することがある。
【0095】
「他の音声信号」は、例えば移動局装置13による通話の音声信号であってよい。「他の音声信号」は、例えば移動局装置13により視聴される放送の音声信号であってよい。検出結果は音出力部67へ入力される。
【0096】
音検出部65は、移動局装置13の周囲の音を検出する。雑音検出部66は、音検出部65により検出された雑音の大きさを検出する。検出結果は音出力部67へ入力される。
【0097】
音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号との周波数と、周波数検出部64にて検出された周波数とを比較してよい。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号との周波数の違いが所定の範囲内にある「他の音声信号」の出力を、エコーキャンセルによってキャンセルしてよい。また、音出力部67は、音検出部65により検出された雑音の大きさに応じて、出力音制御部63から受信した音信号の出力強度を調整してよい。
【0098】
図15は、図13に示す移動局装置12による処理の例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションGA〜GPの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションGAでは、図16に示す歩行判定処理が実行される。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションHA〜HDはステップであってよい。
【0099】
オペレーションHAにおいて加速度センサ42は、移動局装置12に作用するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の加速度を検出する。オペレーションHBにおいて計算部43は、加速度センサ42の検出結果に基づいて、移動局装置12の運動量を計算し、移動局装置12の上下移動量や送信装置12のユーザの歩調を算出する。
【0100】
オペレーションHCにおいて第1比較部44は、所定の判定基準と計算部43の算出結果との比較結果に基づいて、ユーザが歩行中であるのか否か、ユーザが走行中であるのか否かを判定する。オペレーションHDにおいて第1比較部44は、ユーザが行うステップのタイミングで判定結果を判定部51へ出力する。
【0101】
図15を参照する。オペレーションGBにおいて図17に示す位置判定処理が実行される。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションIA〜IBはステップであってよい。オペレーションIAにおいて位置検出部45は、移動局装置12の位置を測定する。オペレーションIBにおいて第2比較部47は、測定された移動局装置12の位置情報と、予め定めた座標とを比較し比較結果を判定部51へ出力する。
【0102】
図15を参照する。オペレーションGCにおいて図18に示す音声判定処理が実行される。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションJA〜JBはステップであってよい。オペレーションJAにおいて音声認識部48は、所定の音声検出デバイスにて検出された音声信号が意味する言葉を認識する。オペレーションJBにおいて、第3比較部50は、音声認識部48にて認識された言葉と予め登録されている言葉とを比較し、比較結果を判定部51へ出力する。
【0103】
なおオペレーションGA〜GCは、どの順序で実行されてもよい。図15を参照する。オペレーションGDにおいて判定部51は、現在、既に安全確認サービスが提供されているか否かを判定する。安全確認サービスが提供中であるとき(オペレーションGD:Y)、処理はオペレーションGGへ進む。安全確認サービスがまだ提供されていないとき(オペレーションGD:N)、処理はオペレーションGEへ進む。
【0104】
オペレーションGEにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過したか否かを判定する。ユーザがサービス開始位置を通過したとき(オペレーションGE:Y)、処理はオペレーションGFへ進む。ユーザがサービス開始位置を通過していないとき(オペレーションGE:N)、処理はオペレーションGAへ戻る。
【0105】
オペレーションGFにおいて判定部51は、第1所定パケットを作成する。第1所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0106】
オペレーションGGにおいて判定部51は、第3比較部50による比較結果が、ユーザに危険が迫っていることを判定する所定条件を満たすか否かを判定する。所定条件が満たされるとき(オペレーションGG:Y)、処理はオペレーションGHへ進む。所定条件が満たされないとき(オペレーションGG:N)、処理はオペレーションGIへ進む。オペレーションGHにおいて判定部51は、第2所定パケットを作成する。第2所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0107】
オペレーションGIにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが予定ルートから外れたか否かを判定する。ユーザが予定ルートから外れたとき(オペレーションGI:Y)、処理はオペレーションGJへ進む。ユーザが予定ルートから外れていないとき(オペレーションGI:N)、処理はオペレーションGKへ進む。オペレーションGJにおいて判定部51は、第3所定パケットを作成する。第3所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0108】
オペレーションGKにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが、リアルタイム通知である第4所定パケットの送信開始位置を通過し終わっているか否かを判定する。ユーザがリアルタイム通知の送信開始位置を通過し終わっているとき(オペレーションGK:Y)、処理はオペレーションGLへ進む。ユーザがリアルタイム通知の送信開始位置を通過し終わっていないとき(オペレーションGK:N)、処理はオペレーションGMへ進む。オペレーションGLにおいて判定部51は、第4所定パケットを作成する。第4所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0109】
オペレーションGMにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが歩行中であるか否かを判定する。ユーザが歩行中であるとき(オペレーションGM:Y)、処理はオペレーションGNへ進む。ユーザが歩行中でないとき(オペレーションGM:N)、処理はオペレーションGOへ進む。オペレーションGNにおいて判定部51は、第5所定パケットを作成する。第5所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0110】
オペレーションGOにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが走行中であるか否かを判定する。ユーザが走行中であるとき(オペレーションGO:Y)、処理はオペレーションGPへ進む。ユーザが走行中でないとき(オペレーションGO:N)、処理はオペレーションGAへ戻る。オペレーションGPにおいて判定部51は、第6所定パケットを作成する。第6所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0111】
図19は、移動局装置間における信号のシーケンスの第1例である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションKA〜KHはステップであってよい。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過すると、オペレーションKAにおいて移動局装置12は第1所定パケットを送信する。
【0112】
第1所定パケットは、安全確認サービスを提供する事業者が用意するサーバを経由して、オペレーションKBにおいて移動局装置13へ送信される。第1所定パケットを受信した移動局装置13は、安全確認サービスが開始されたことを通知する音声信号を出力する。
【0113】
移動局装置12のユーザが歩行中であるときは、オペレーションKCにおいて移動局装置12は第5所定パケットを送信する。第5所定パケットは、サーバを経由してオペレーションKDにおいて移動局装置13へ送信される。第5所定パケットを受信した移動局装置13は、歩行中の足音を模したリズムで足音の擬音を継続的に出力する。移動局装置12のユーザが歩行中である間、移動局装置12は、継続して間欠的に第5所定パケットを繰り返し送信する。
【0114】
オペレーションKE及びKFにおいて第5所定パケットが送信された後に、移動局装置12のユーザが、リアルタイム通知の送信開始位置を通過すると、オペレーションKGにおいて移動局装置12は第4所定パケットを送信する。第4所定パケットは、サーバを経由してオペレーションKHにおいて移動局装置13へ送信される。その後、移動局装置12は、ユーザが行うステップのタイミングで第4所定パケットをリアルタイムで送信する。
【0115】
第4所定パケットを受信した移動局装置13は、足音の擬音の発生間隔が第4所定パケットの受信間隔に徐々に近づくように、足音の擬音の発生タイミングを調整する。擬音の発生タイミングを調整した後、移動局装置13は、第4所定パケットを受信したタイミングで単一の足音の擬音を出力する。
【0116】
図20は、移動局装置間における信号のシーケンスの第2例である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションLA〜LHはステップであってよい。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過すると、オペレーションLAにおいて移動局装置12は第1所定パケットを送信する。第1所定パケットは、サーバを経由してオペレーションLBにおいて移動局装置13へ送信される。
【0117】
移動局装置12のユーザが歩行中であるときは、オペレーションLCにおいて移動局装置12は第5所定パケットを送信する。第5所定パケットは、サーバを経由してオペレーションLDにおいて移動局装置13へ送信される。
【0118】
オペレーションLE及びLFにおいて第5所定パケットが送信された後に、移動局装置12のユーザに危険が迫っていると移動局装置12が判定すると、オペレーションLGにおいて移動局装置12は第2所定パケットを送信する。第2所定パケットは、サーバを経由してオペレーションLHにおいて移動局装置13へ送信される。第2所定パケットを受信した移動局装置13は、危険が迫っている旨を示す音声を出力する。
【0119】
図21は、移動局装置間における信号のシーケンスの第3例である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションMA〜MHはステップであってよい。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過すると、オペレーションMAにおいて移動局装置12は第1所定パケットを送信する。第1所定パケットは、サーバを経由してオペレーションMBにおいて移動局装置13へ送信される。
【0120】
移動局装置12のユーザが歩行中であるときは、オペレーションMCにおいて移動局装置12は第5所定パケットを送信する。第5所定パケットは、サーバを経由してオペレーションMDにおいて移動局装置13へ送信される。
【0121】
オペレーションME及びMFにおいて第5所定パケットが送信された後に、移動局装置12のユーザが予定のルートを外れると、オペレーションMGにおいて移動局装置12は第3所定パケットを送信する。第3所定パケットは、サーバを経由してオペレーションMHにおいて移動局装置13へ送信される。第3所定パケットを受信した移動局装置13は、ユーザが予定のルートを外れた旨を示す音声を出力する。
【0122】
図22は、図14に示す移動局装置13による処理の例の説明図である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションNA〜NMはステップであってよい。オペレーションNAにおいて無線通信部61は、移動局装置12から送信されたパケットを受信する。パケット解析部62は、受信されたパケットを解析し、受信されたパケットが第1所定パケット〜第6所定パケットのいずれであるかを判定する。
【0123】
オペレーションNBにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第1所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第1所定パケットであるとき(オペレーションNB:Y)、処理はオペレーションNCへ進む。受信されたパケットが第1所定パケットでないとき(オペレーションNB:N)、処理はオペレーションNDへ進む。オペレーションNCにおいて出力音制御部63は、安全確認サービスが開始されたことを通知する音声信号を音出力部67に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音声信号を出力する。
【0124】
オペレーションNDにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第2所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第2所定パケットであるとき(オペレーションND:Y)、処理はオペレーションNEへ進む。受信されたパケットが第2所定パケットでないとき(オペレーションND:N)、処理はオペレーションNFへ進む。オペレーションNEにおいて出力音制御部63は、危険が迫っていることを示す音声信号を音出力部67に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音声信号を出力する。
【0125】
オペレーションNFにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第3所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第3所定パケットであるとき(オペレーションNF:Y)、処理はオペレーションNGへ進む。受信されたパケットが第3所定パケットでないとき(オペレーションNF:N)、処理はオペレーションNHへ進む。オペレーションNGにおいて出力音制御部63は、移動局装置12のユーザが予定ルートを外れたことを示す音声信号を音出力部67に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音声信号を出力する。
【0126】
オペレーションNHにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第4所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第4所定パケットであるとき(オペレーションNH:Y)、処理はオペレーションNIへ進む。受信されたパケットが第4所定パケットでないとき(オペレーションNH:N)、処理はオペレーションNJへ進む。オペレーションNIにおいて出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。
【0127】
なお、後述のように第5所定パケット又は第6パケットの受信により、出力音制御部63が歩行中又は走行中の足音を模したリズムで擬音を発生させた後に、第4所定パケットを受信し始めたとき、出力音制御部63は、擬音発生間隔の変更処理を行う。擬音発生間隔の変更処理の例は図23を参照して後述する。
【0128】
オペレーションNJにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第5所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第5所定パケットであるとき(オペレーションNJ:Y)、処理はオペレーションNKへ進む。受信されたパケットが第5所定パケットでないとき(オペレーションNJ:N)、処理はオペレーションNLへ進む。オペレーションNKにおいて出力音制御部63は、歩行中の足音を模した比較的遅いリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。
【0129】
オペレーションNLにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第6所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第6所定パケットであるとき(オペレーションNL:Y)、処理はオペレーションNMへ進む。受信されたパケットが第6所定パケットでないとき(オペレーションNL:N)、処理はオペレーションNAへ戻る。オペレーションNMにおいて出力音制御部63は、走行中の足音を模した比較的早いリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。
【0130】
図23は、擬音発生間隔の変更処理例の説明図である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションOA〜OJはステップであってよい。オペレーションOAにおいて出力音制御部63は、第4所定パケットが受信されたか否かを判定する。第4所定パケットが受信されたとき(オペレーションOA:Y)、処理はオペレーションOBへ進む。第4所定パケットが受信されないとき(オペレーションOA:N)、処理はオペレーションOGへ進む。
【0131】
オペレーションOBにおいて出力音制御部63は、擬音発生間隔の変更処理が実施済みであるか否かを判定する。擬音発生間隔の変更処理が実施済みであるとき(オペレーションOB:Y)、処理はオペレーションOCへ進む。擬音発生間隔の変更処理が実施済みでないとき(オペレーションOB:N)、処理はオペレーションOEへ進む。
【0132】
オペレーションOCにおいて出力音制御部63は、発生間隔変更処理が完了しているか否かを判定する。発生間隔変更処理が完了しているとき(オペレーションOC:Y)、処理はオペレーションODへ進む。オペレーションODにおいて出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。その後処理はオペレーションOAへ戻る。
【0133】
オペレーションOCにおいて発生間隔変更処理が完了していないと判定されたとき(オペレーションOC:N)、処理はオペレーションOAへ戻る。この場合、出力音制御部63は、擬音を発生しない。
【0134】
オペレーションOEにおいて出力音制御部63は、発生間隔変更処理中に擬音を各々発生させるタイミングを示す各タイミング信号の遅延時間を決定する。出力音制御部63は、擬音の発生時期の間隔が、時間経過に伴い徐々に第4所定パケットのパケット間隔に近づくように、タイミング信号の遅延時間を決定する。
【0135】
例えば出力音制御部63は、以下の様にタイミング信号の遅延時間を決定してよい。第5所定パケット又は第6所定パケットを受信していた間に発生させていた擬音の発生間隔をT1とし、第4所定パケットの受信間隔をT2とする。また、間隔変更処理の間に発生させる所定音の所定回数をnとする。出力音制御部63は、タイミング信号の間隔がステップ幅(T2−T1)/nずつ順次変化するように、各タイミング信号の遅延時間を決定してよい。
【0136】
オペレーションOFにおいて出力音制御部63は、決定した遅延時間に従って、次のタイミング信号の発生時刻までの待ち時間をタイミング通知部68のタイマにセットする。タイミング通知部68は、設定された待ち時間が終了したとき、タイミング信号を出力音制御部63に出力する。
【0137】
オペレーションOGにおいて出力音制御部63は、タイミング通知部68からタイミング信号を受信したか否かを判定する。タイミング信号が受信されたとき(オペレーションOG:Y)、処理はオペレーションOHへ進む。タイミング信号が受信されないとき(オペレーションOG:N)、処理はオペレーションOAへ戻る。オペレーションOHにおいて出力音制御部63は、単一の擬音を出力する。
【0138】
オペレーションOIにおいて出力音制御部63は、発生間隔変更処理が完了したか否かを判定する。例えば出力音制御部63は、発生間隔変更処理中に所定回数n回分の擬音を発生したとき、発生間隔変更処理が完了したと判定してよい。発生間隔変更処理が完了したとき(オペレーションOI:Y)、処理はオペレーションOAへ戻る。発生間隔変更処理が完了していないとき(オペレーションOI:N)、処理はオペレーションOJへ進む。
【0139】
オペレーションOJにおいて出力音制御部63は、擬音の発生間隔が第4所定パケットのパケット間隔に近づくようにタイミング信号の遅延時間を変更する。その後、オペレーションOFにおいて出力音制御部63は、変更された遅延時間に従って、次のタイミング信号の発生時刻までの待ち時間をタイミング通知部68のタイマにセットする。その後、処理はオペレーションOAへ戻る。
【0140】
本実施例によれば、移動局装置12のユーザに危険が迫っていたり、移動局装置12のユーザが予定のルートから外れて移動したとき、その旨を移動局装置13のユーザに知らせるとともに、ユーザの歩行音や走行音の擬音の出力を停止することができる。このため、移動局装置13のユーザが危険を知らせる通知を聞き漏らしたとしても、すぐに移動局装置12のユーザの危険を知ることができる。
【0141】
また本実施例によれば、移動局装置13から出力される擬音と、移動局装置13から別途出力される出力音声との周波数が近いために擬音が聞きづらくなるとき、移動局装置13から出力される出力音声をキャンセルすることができる。このため擬音が聞き取りやすくなる。また本実施例によれば、移動局装置13の周囲の雑音の大きさに合わせて、擬音の出力強度を調整するため、擬音が聞き取りやすくなる。
【0142】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0143】
(付記1)
利用者が所持可能な送信装置であって、
前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する判定部と、
前記判定部で判定した動作を通知する通知先を特定する情報を記憶する記憶部と、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、前記記憶部に記憶された通知先へ前記第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部と、
を備える送信装置。
【0144】
(付記2)
前記第1の状態を示す信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される付記1に記載の送信装置。
【0145】
(付記3)
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1の状態を示す信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される付記1に記載の送信装置。
【0146】
(付記4)
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過したか否かを判定する条件判定部と、
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過した場合に、前記第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える切換部と、を備え、
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1種類の信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される信号であり、前記第2種類の信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される信号である付記1に記載の送信装置。
【0147】
(付記5)
受信装置であって、
信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する判定部と、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生する音発生部と、
を備える受信装置。
【0148】
(付記6)
前記第1の状態を示す信号が第1種類の信号である場合、音発生部は間欠的に前記所定音を発生する付記5に記載の受信装置。
【0149】
(付記7)
前記第1の状態を示す信号が前記第1種類の信号から第2種類の信号に変化した場合、音発生部は、前記所定音の発生間隔を、前記第1種類の信号が受信されるとき間欠的に発生させる前記所定音の発生間隔から、前記第2種類の信号の受信間隔へ漸次変化させる付記6に記載の受信装置。
【0150】
(付記8)
音を出力する音出力部と、
前記音出力部により出力される音の周波数を検出する周波数検出部と、
前記所定音の周波数との違いが所定範囲内である周波数の前記音をキャンセルするキャンセル部と、
を備える付記5〜7のいずれか一項に記載の受信装置。
【0151】
(付記9)
前記受信装置の周囲の雑音を検出する雑音検出部を備え、
前記音発生部は、前記雑音検出部により検出された雑音の大きさに応じて、前記所定音の音量を変更する付記5〜7のいずれか一項に記載の受信装置。
【0152】
(付記10)
利用者が所持可能な送信装置によって実行される安全通知方法であって、
前記送信装置の動きを検出し、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定し、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する、
ことを特徴とする安全通知方法。
【0153】
(付記11)
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過したか否かを判定し、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過した場合に、前記第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える切換部と、を備え、
前記第1種類の信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される信号であり、前記第2種類の信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される信号である、
ことを特徴とする付記10に記載の安全通知方法。
【0154】
(付記12)
受信装置において実行される安全通知方法であって、
前記受信装置において信号を受信し、
受信された前記信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定し、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生させる、
ことを特徴とする安全通知方法。
【0155】
(付記13)
利用者が所持可能な送信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
前記送信装置は、前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、記憶部とを備え、
前記コンピュータプログラムは、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する処理と、
前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として前記記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する処理と、
を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラム。
【0156】
(付記14)
受信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
前記受信装置は、信号を受信する受信部と、音を発生する音発生部とを備え、
前記コンピュータプログラムは、
前記受信部により受信された信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する処理と、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に、前記音発生部に所定音を発生させる処理と、
を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0157】
1 通信システム
12 送信装置
13 受信装置
20 動き検出部
21 判定部
22 送信部
【技術分野】
【0001】
本明細書で論じられる実施態様は、送信装置及び受信装置を用いて遠隔の位置にいるユーザの安全を確認する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信サービスにおいて、移動局装置のユーザが危険な状態にあるとき、その旨を他の所定のユーザに通知する安全確認サービスが提供されている。
【0003】
なお、保護対象者の歩数と移動速度と現在位置にもとづいて、保護対象者に異常事態が発生したか否かを通知する異常事態の通知方法が提案されている。この方法では、歩数のカウントが停止するとともに、移動速度が一定値を上回り、かつ、現在位置が予め定められた一定領域から外へ出ると、所定の者へ警告信号を送り異常事態の発生を知らせる。
【0004】
また、基地局との間で無線データを送受信する無線通信機能を備える一方、端末本体では電話番号入力機能を備えない小型携帯端末装置が提案されている。この小型携帯端末装置は、外部からかかってきた電話に対しては着信して通話を行うことができるのに対し、予め設定登録された特定の者の端末に対してしか発信することができない。予め設定された行動範囲から端末本体の位置が外れたとき、その旨を所有者に対して報知する機能を備える。
【0005】
また、親機端末からの遠隔制御信号に基づいて指定された種類の情報を自動的に取得する情報取得手段と、情報取得手段によって取得された情報を、リアルタイムで親機端末へ送信する送信手段と、を備える子機端末が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−58790号公報
【特許文献2】特開2003−78590号公報
【特許文献3】特開2005−64885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の安全確認サービスは、移動局装置を所持する被保護者の危険をどのように検出するかに注力されており、危険が発生した時点で保護者の移動局装置へ通知するサービスであった。このようなサービスは、危険が検出されなければ保護者に何の通知も行わないため、この間に積極的にユーザの安心感を喚起することができない。このため、従来のサービスは、危険が検出されない間も継続的な安心感を得たいというユーザの要求に応えることができなかった。
【0008】
実施態様に係る装置及び方法は、送信装置及び受信装置を用いて遠隔の位置にいるユーザの安全を監視する監視者に、継続的な安心感を与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一つの実施態様によれば、利用者が所持可能な送信装置が与えられる。送信装置は、送信装置の動きを検出する動き検出部と、動き検出部の検出結果に応じて送信装置の上下運動量を検出することにより、利用者の動作を判定する判定部と、判定部で判定した動作を通知する通知先を特定する情報を記憶する記憶部と、判定部により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、記憶部に記憶された通知先へ第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部と、を備える。
【0010】
他の実施態様による受信装置は、信号を受信する受信部と、受信部により受信された信号が、送信装置を所持するユーザの動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する判定部と、受信部により受信された信号が第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生する音発生部と、を備える。
【0011】
他の実施態様によれば、利用者が所持可能な送信装置によって実行される安全通知方法が与えられる。安全通知方法は、送信装置の動きを検出し、動き検出部の検出結果に応じて送信装置の上下運動量を検出することにより利用者の動作を判定し、判定部により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ第1の状態を示す信号を送信する。
【0012】
他の実施態様によれば、利用者が所持可能な送信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムが与えられる。この送信装置は、送信装置の動きを検出する動き検出部と、記憶部とを備せる。コンピュータプログラムは、動き検出部の検出結果に応じて送信装置の上下運動量を検出することにより、利用者の動作を判定する処理と、利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ、第1の状態を示す信号を送信する処理と、をプロセッサに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本件開示の装置又は方法によれば、送信装置及び受信装置を用いて遠隔の位置にいるユーザの安全を監視する監視者が、継続的な安心感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】通信システムの構成例を示す図である。
【図2】図1に示す送信装置のハードウエア構成例を示す図である。
【図3】図1に示す送信装置の第1構成例を示す図である。
【図4】図1に示す受信装置のハードウエア構成例を示す図である。
【図5】図1に示す受信装置の第1構成例を示す図である。
【図6】図3に示す送信装置による処理の第1例の説明図である。
【図7】図5に示す受信装置による処理の第1例の説明図である。
【図8】図3に示す送信装置による処理の第2例の説明図である。
【図9】図1に示す送信装置の第2構成例を示す図である。
【図10】図9に示す送信装置による処理の第1例の説明図である。
【図11】図5に示す受信装置による処理の第2例の説明図(その1)である。
【図12】図5に示す受信装置による処理の第2例の説明図(その2)である。
【図13】図1に示す送信装置としての移動局装置の構成例を示す図である。
【図14】図1に示す受信装置としての移動局装置の構成例を示す図である。
【図15】図13に示す移動局装置による処理の例の説明図である。
【図16】図15に示す歩行判定処理の例の説明図である。
【図17】図15に示す位置判定処理の例の説明図である。
【図18】図15に示す音声判定処理の例の説明図である。
【図19】移動局装置間における信号のシーケンスの第1例である。
【図20】移動局装置間における信号のシーケンスの第2例である。
【図21】移動局装置間における信号のシーケンスの第3例である。
【図22】図14に示す移動局装置による処理の例の説明図である。
【図23】擬音発生間隔の変更処理例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1は、通信システムの構成例を示す図である。通信システム1は、通信ネットワーク10と、基地局装置11a及び11bと、送信装置12と、受信装置13を備える。
【0016】
基地局装置11aは、送信装置12から無線通信回線を介して送信された信号を受信して、受信された信号を通信ネットワーク10へ送信する。基地局装置11bは、基地局装置11aが通信ネットワーク10を介して送信した信号を、無線通信回線を介して受信装置13へ送信する。
【0017】
図2は、図1に示す送信装置12のハードウエア構成例を示す図である。送信装置12は、プロセッサ100と、記憶部101と、無線通信部102を備える。プロセッサ100と、記憶部101と、無線通信部102は、データを伝送するバス103によって接続される。
【0018】
記憶部101には、送信装置12の動作を制御するための各種コンピュータプログラムやデータが記憶される。記憶部101は、例えば、不揮発性メモリや、メモリカードなどのリムーバブル記憶媒体を含んでいてよい。プロセッサ100は、データ処理装置であり、記憶部101に記憶されるプログラムを実行し、送信装置12の動作を制御するための各処理を実行する。無線通信部102は、送信装置12と基地局装置11aとの間の信号の送受信処理を行う。
【0019】
なお、図2に示すハードウエア構成は、あくまで送信装置12のハードウエア構成の一例である。以下に説明する処理を実行するものであれば、様々な種類のハードウエア構成が送信装置12のために採用できる。
【0020】
図3は、図1に示す送信装置12の第1構成例を示す図である。以下に説明する、送信装置12の各構成要素によって実行される処理は、図2の記憶部101に記憶されるコンピュータプログラムをプロセッサ100が実行することにより実現されるものである。なお図3では、この実施例の説明に関係する機能を中心として示している。
【0021】
送信装置12は、動き検出部20と、判定部21と、送信部22と、記憶部25を備える。動き検出部20は、送信装置の動きを検出する。動き検出部20は、例えば、加速度センサや地磁気センサであってよい。
【0022】
判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持する利用者の動作を判定する。例えば、判定部21は、送信装置12の上下運動量の大きさ、速度などについて定めた閾値と測定結果とを比較することにより、これら閾値に対応して定めた動作状態を、送信装置12を所持する利用者の動作として特定する。
【0023】
記憶部25には、判定部21で判定した動作が通知される通知先である、受信装置13を特定する情報が記憶される。送信部22は、判定部21により利用者の動作が第1の状態であると判定される間、記憶部25に通知先として記憶された受信装置13へ、第1の状態を示す信号を継続して送信する。
【0024】
図4は、図1に示す受信装置13のハードウエア構成例を示す図である。受信装置13は、プロセッサ200と、記憶部201と、無線通信部202を備える。プロセッサ200と、記憶部201と、無線通信部202は、データを伝送するバス203によって接続される。
【0025】
記憶部201には、受信装置13の動作を制御するための各種コンピュータプログラムやデータが記憶される。記憶部201は、例えば、不揮発性メモリや、メモリカードなどのリムーバブル記憶媒体を含んでいてよい。プロセッサ200は、データ処理装置であり、記憶部201に記憶されるプログラムを実行し、受信装置13の動作を制御するための各処理を実行する。無線通信部202は、受信装置13と基地局装置11bとの間の信号の送受信処理を行う。
【0026】
なお、図4に示すハードウエア構成は、あくまで受信装置13のハードウエア構成の一例である。以下に説明する処理を実行するものであれば、様々な種類のハードウエア構成が受信装置13のために採用できる。
【0027】
図5は、図1に示す受信装置13の第1構成例を示す図である。以下に説明する、送信装置12の各構成要素によって実行される処理は、図4の記憶部201に記憶されるコンピュータプログラムをプロセッサ200が実行することにより実現されるものである。なお図5では、この実施例の説明に関係する機能を中心として示している。
【0028】
受信装置13は、受信部30と、音発生部31と、判定部32を備える。受信部30は、送信装置12から送信される信号を受信する。判定部32は、受信部30により受信された信号が、送信装置12を所持するユーザの動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する。
【0029】
受信部30により受信された信号が第1の状態を示す信号である場合に、音発生部31は、所定音を発生する。様々な音が所定音として使用可能である。例えば足音を模した擬音でも良く、電子音などの人工音でもよい。現実世界で発生した音をサンプリングした音であってもよい。
【0030】
図6は、図3に示す送信装置12による処理の第1例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションAA〜ACの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションAAにおいて動き検出部20は、送信装置12の動きを検出する。オペレーションABにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持するユーザの動作を判定する。ユーザの動作が第1の状態であると判定されるとき(オペレーションAB:Y)、処理はオペレーションACへ進む。ユーザの動作が第1の状態であると判定されないとき(オペレーションAB:N)、処理はオペレーションAAへ戻る。
【0031】
オペレーションACにおいて送信部22は、第1の状態を示す信号を受信装置13へ送信する。その後、処理はオペレーションAAへ戻る。従って、判定部21によりユーザの動作が第1の状態であると判定される間、送信部22は継続して受信装置13へ第1の状態を示す信号を送信する。
【0032】
図7は、図5に示す受信装置13による処理の第1例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションBA〜BBの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションBAにおいて受信部30は、送信装置12から送信される信号を受信する。判定部32は、受信部30により受信された信号が、送信装置12を所持するユーザの動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する。
【0033】
受信部30により受信された信号が第1の状態を示す信号であるとき(オペレーションBA:Y)、処理はオペレーションBBへ進む。受信部30により受信された信号が第1の状態を示す信号でないとき(オペレーションBA:N)、処理はオペレーションBAへ戻る。
【0034】
オペレーションBBにおいて音発生部31は、所定音を発生する。その後処理は、オペレーションBAへ戻る。
【0035】
このようにして、送信装置12のユーザの動作が第1の状態であると判定される間、送信装置12は、継続して第1の状態を示す信号を受信装置13へ送信する。第1の状態を示す信号を受信したときに受信装置13は所定音を発生する。このため、送信装置12のユーザが歩行していると判定される間は、受信装置13は継続して所定音を発生させる。
【0036】
ユーザの動作の第1の状態として、判定部21は、ユーザが危険な状態にないときに予想される動作の状態を判定してよい。例えば、ユーザが自力で歩行または走行できるときは、ユーザが特に危険な状態にないと仮定することができる。このためユーザが歩行又は走行している状態を第1の状態として判定してよい。このように第1の状態を定めることにより、受信装置13のユーザは、所定音を聞いている間は送信装置12のユーザが危険な状態にないことを継続して知ることができるため、継続的な安心感を得ることができる。
【0037】
また、受信装置13のユーザは、音により送信装置12のユーザの安全を知ることができるので、受信装置13を操作したり見たりする必要がない。このため、受信装置13のユーザは、何かしながらでも送信装置12のユーザの安全を知ることができ、受信装置13のユーザの行動の自由度が向上する。
【0038】
また、受信装置13のユーザは、送信装置12にて採取した音や画像ではなく、受信装置13で発生させた所定音により送信装置12のユーザの安全を知るため、送信装置12のユーザのプライバシーが侵害されるのを防ぐことが可能である。
【0039】
図8は、図3に示す送信装置12による処理の第2例の説明図である。この実施例において送信装置12は、ユーザの歩調を検出し、検出された前記歩調に合わせたタイミングで第1の状態を示す信号を、受信装置13へ送信する。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションCA〜CDの各オペレーションはステップであってもよい。
【0040】
オペレーションCAにおいて動き検出部20は、送信装置12の動きを検出する。オペレーションCBにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12のユーザの歩調を検出する。例えば、判定部21は、送信装置12の上下運動量に応じて、ユーザが脚を踏み出したタイミングや、歩行に伴う送信装置12の上下運動の頂点に達したタイミングを、ユーザの歩調として検出してよい。
【0041】
オペレーションCCにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持するユーザの動作を判定する。ユーザの動作が第1の状態であると判定されるとき(オペレーションCC:Y)、処理はオペレーションCDへ進む。ユーザの動作が第1の状態であると判定されないとき(オペレーションCC:N)、処理はオペレーションCAへ戻る。なお、オペレーションCBは、オペレーションCCの判定の後に実行してもよい。
【0042】
オペレーションCDにおいて送信部22は、オペレーションCBにて検出された歩調に合わせたタイミングで第1の状態を示す信号を受信装置13へ送信する。その後、処理はオペレーションCAへ戻る。図7に示すオペレーションBBにおいて受信装置13の音発生部31は、第1の状態を示す信号の受信タイミングに合わせて、所定音を発生させる。
【0043】
本実施例によれば、送信装置12のユーザの実際の歩調を模した所定音を、受信装置13から出力することが可能となる。このため、受信装置13のユーザが感じる現実感を向上することができ、受信装置13のユーザの安心感を高めることができる。
【0044】
ユーザが歩行していると判定される間に、送信装置12は、ユーザの歩調に合わせたタイミングと異なるタイミングで、間欠的に第1の状態を示す信号を送信してもよい。この場合、図7に示すオペレーションBBにおいて受信装置13の音発生部31は、間欠的な所定音を継続的に発生させる。音発生部31は、例えば一定周期で所定音を発生させてよい。
【0045】
第1の状態を示す信号を送信する間隔が、送信装置12のユーザの歩調に合わせた送信間隔よりも長ければ、送信装置12及び受信装置13の処理負荷や、ネットワーク10の負荷が軽減される。第1の状態を示す信号は、例えば一定周期で周期的に送信されてよい。
【0046】
次に、送信装置12の他の構成例を説明する。図9は、図1に示す送信装置12の第2構成例を示す図である。動き検出部20と、判定部21と、送信部22と、条件判定部23と、切換部24と、記憶部25を備える。図3に示す構成要素と同じ構成要素には同じ参照番号を付する。
【0047】
条件判定部23は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したか否かを判定する。切換部24は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過した場合に、第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える。
【0048】
第1種類の信号は、ユーザの動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される第1の状態を示す信号であり、第2種類の信号は、判定部21により検出された歩調に合わせたタイミングで送出される第1の状態を示す信号である。第1の状態を示す信号の種類を識別するために、第1の状態を示す信号には信号の種類を示す情報が付与されてもよい。
【0049】
例えば、送信部22が一定周期で周期的に第1種類の信号を送信している間に、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したと判定された場合、切換部24は、判定部21により検出された歩調に合わせたタイミングで第2種類の信号を送信するように、第1の状態を示す信号の種類を切り換える。
【0050】
条件判定部23は、現在時刻がある時刻を過ぎたか否かを判定してもよい。切換部24は、現在時刻がある時刻を過ぎた場合に、第1の状態を示す信号の種類を切り換えてもよい。
【0051】
図10は、図9に示す送信装置12による処理の第1例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションDA〜DEの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションDAにおいて動き検出部20は、送信装置12の動きを検出する。
【0052】
オペレーションDBにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12のユーザの歩調を検出する。オペレーションDCにおいて判定部21は、動き検出部20の検出結果に応じて送信装置12の上下運動量を検出することにより、送信装置12を所持するユーザの動作を判定する。ユーザの動作が第1の状態であると判定されるとき(オペレーションDC:Y)、処理はオペレーションDDへ進む。ユーザの動作が第1の状態であると判定されないとき(オペレーションDC:N)、処理はオペレーションDAへ戻る。なお、オペレーションDBは、オペレーションDCの判定の後に実行してもよい。
【0053】
オペレーションDDにおいて条件判定部23は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したか否かを判定する。記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したと判定されないとき(オペレーションDD:N)、処理はオペレーションDEへ進む。記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過したと判定されるとき(オペレーションDD:Y)、処理はオペレーションDFへ進む。
【0054】
オペレーションDEにおいて送信部22は、記憶部25に記憶された位置を送信装置12が通過する前の送信タイミングと同じ送信タイミングで第1種類の信号を送信する。その後処理はオペレーションDAへ戻る。
【0055】
第1種類の信号を受信したとき、受信装置13の音発生部31は、間欠的な所定音を継続的に発生させる。音発生部31は、例えば一定周期で所定音を発生させてよい。
【0056】
オペレーションDFにおいて切換部24は、判定部21により検出された歩調に合わせたタイミングで、第2種類の信号を送信する。その後処理はオペレーションDAへ戻る。第2種類の信号を受信したとき、受信装置13の音発生部31は、第2種類の信号の受信タイミングに合わせて所定音を発生させる。
【0057】
上記のように、送信される第1の状態を示す信号の種類を変化させることにより、受信装置13から出力される所定音が、送信装置12のユーザの実際の歩調を模した所定音へと変化する。このため、受信装置13のユーザが感じる現実感が変化する。このように受信装置13のユーザが感じる現実感を変化させることにより、例えば、あたかも送信装置12のユーザが近づいてくるような感覚を模擬的に喚起することが可能となる。このような模擬的な感覚を喚起することにより、受信装置13のユーザが感じる現実感を向上させ、受信装置13のユーザの安心感を高めることができる。
【0058】
また本実施例によれば、第1の状態を示す信号が自動的に第2種類の信号に変わることによって、受信装置13のユーザは、特別な操作をすることなく、送信装置12のユーザの実際の歩調を模した受信装置13の出力音を聞くことができる。受信装置13のユーザは、実際の歩調を模した受信装置13の出力音を聞くことにより、送信装置12の動き検出部20の動作の良否を知ることができる。このため、受信装置13のユーザは、容易に送信装置12の動き検出部20の正常性をチェックできる。このため本実施例によれば、送信装置12による安否確認の信頼性が向上する。
【0059】
送信装置12から送信される信号が第1種類の信号から第2種類の信号へ変わることによって、受信装置13から出力される所定音の発生間隔が変化する。図11及び図12を参照して以下に説明するように、受信装置13は、第1種類の信号が受信されるとき間欠的に発生させる所定音の発生間隔から第2種類の受信間隔へ、所定音の発生間隔を漸次変化させてもよい。
【0060】
図11は、図5に示す受信装置13による処理の第2例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションEA〜EGの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションEAにおいて受信部30は、送信装置12から送信される第1の状態を示す信号の受信を試みる。第1の状態を示す信号が受信されたとき(オペレーションEA:Y)、処理はオペレーションEBへ進む。第1の状態を示す信号が受信されないとき(オペレーションEA:N)、処理はオペレーションEAへ戻る。
【0061】
オペレーションEBにおいて音発生部31は、受信信号が第2種類の信号であるか否かを判定する。受信信号が第2種類の信号でないとき(オペレーションEB:N)、処理はオペレーションECへ進む。受信信号が第2種類の信号であるとき(オペレーションEB:Y)、処理はオペレーションEDへ進む。
【0062】
受信信号が第2信号でない場合には、受信信号がまだ第2信号に変化していない。このため、オペレーションECにおいて音発生部31は、継続して間欠的な所定音を発生させる。その後処理はオペレーションEAへ戻る。
【0063】
オペレーションEDにおいて音発生部31は、第2種類の信号の受信間隔へと所定音の発生間隔を変化させる間隔変更処理を実施したか否かを判定する。間隔変更処理が未実施であるとき(オペレーションED:Y)、処理はオペレーションEEへ進む。間隔変更処理が未実施でないとき(オペレーションED:N)、処理はオペレーションEFへ進む。
【0064】
オペレーションEEにおいて音発生部31は、間隔変更処理を開始する。間隔変更処理については図12を参照して後述する。その後処理はオペレーションEAへ戻る。オペレーションEFにおいて音発生部31は、間隔変更処理が完了したか否かを判定する。
【0065】
間隔変更処理が完了しているとき(オペレーションEF:Y)、処理はオペレーションEGへ進む。間隔変更処理が完了していないとき(オペレーションEF:N)、処理はオペレーションEAへ戻る。オペレーションEGにおいて音発生部31は、第2種類の信号の受信間隔で、所定音を間欠的に発生させる。その後処理は、オペレーションEAに戻る。
【0066】
図12は、図5に示す受信装置13による間隔変更処理の一例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションFA〜FEの各オペレーションはステップであってもよい。本例では、所定回数だけ所定音を発生させる間に、第1種類の信号を受信していた間に発生させていた所定音の発生間隔から第2種類の信号の受信間隔へ、所定音の発生間隔を漸次変化させる。
【0067】
音発生部31は、間隔変更処理の間に所定音を間欠的に発生させる各々の発生時期を決定する。音発生部31は、発生時期の間隔が、時間経過に伴い徐々に第2種類の信号の受信間隔へ近づくように、各々の発生時期を決定する。
【0068】
例えば音発生部31は、以下の様に発生時期を決定してよい。第1種類の信号を受信していた間に発生させていた所定音の発生間隔をT1とし、第2種類の信号の受信間隔をT2とする。また、間隔変更処理の間に発生させる所定音の所定回数をnとする。音発生部31は、発生時期の間隔がステップ幅(T2−T1)/nずつ順次変化するように発生時期を決定してよい。
【0069】
以下、間隔変更処理を詳述する。オペレーションFAにおいて音発生部31は、所定音の発生時期が到来したか否かを判定する。発生時期が到来したとき(オペレーションFA:Y)、処理はオペレーションFBへ進む。発生時期が到来していないとき(オペレーションFA:N)、処理はオペレーションFAへ戻る。
【0070】
オペレーションFBにおいて音発生部31は、一回だけ所定音を発生させる。オペレーションFCにおいて音発生部31は、間隔変更処理中に所定回数分の所定音の発生が完了したか否かを判定する。所定回数分の所定音の発生が完了したとき(オペレーションFC:Y)、処理はオペレーションFDへ進む。所定回数分の所定音の発生が完了していないとき(オペレーションFC:N)、処理はオペレーションFEへ進む。
【0071】
オペレーションFDにおいて音発生部31は、間隔変更処理を終了する。オペレーションFEにおいて音発生部31は、次回の発生時期を決定した後、処理をオペレーションFAへ戻す。
【0072】
本実施例によれば、送信装置12から送信される信号が第1種類の信号から第2種類の信号へ変わる際に、受信装置13から出力される所定音の発生間隔が急変することにより受信装置13のユーザが違和感を感じることを防止することができる。
【0073】
続いて、図1に示す送信装置12及び受信装置13を、携帯電話などの移動局装置へ適用した場合の実施例について説明する。図13は、図1に示す送信装置12としての移動局装置の構成例を示す図であり、図14は、図1に示す受信装置13としての移動局装置の構成例を示す図である。
【0074】
本実施例では、移動局装置12及び13は、予め定めたサービス開始位置を移動局装置12のユーザが通過した後、送信装置12のユーザが安全であることを移動局装置13のユーザに通知する安全確認サービスを提供する。
【0075】
図13に示す移動局装置12は、アンテナ40と、無線通信部41と、加速度センサ42と、計算部43と、第1比較部44と、位置検出部45と、第1記憶部46と、第2比較部47を備える。また移動局装置12は、音声認識部48と、第2記憶部49と、第3比較部50と、判定部51を備える。
【0076】
加速度センサ42及び計算部43は、図3に示す動き検出部20の一例として挙げられる。位置検出部45、第1記憶部46及び第2比較部47は、図9に示す条件判定部23の一例として挙げられる。また、図9に示す切換部24の機能は、判定部51によって実行されてよい。
【0077】
無線通信部41は、アンテナ40を介して基地局装置11aと無線通信を行い、移動局装置13へパケットを送信する。加速度センサ42は、移動局装置12に作用するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の加速度を検出する。加速度センサ42の代わりに、移動局装置12は地磁気センサを用いて移動局装置12の動きを検出してもよい。
【0078】
計算部43は、加速度センサ42の検出結果に基づいて、移動局装置12の運動量を計算し、移動局装置12の上下移動量や送信装置12のユーザの歩調を算出する。第1比較部44は、所定の判定基準と計算部43の算出結果との比較結果に基づいて、ユーザが歩行中であるのか否か、ユーザが走行中であるのか否かを判定する。第1比較部44は、ユーザが行うステップのタイミングで判定結果を判定部51へ出力する。
【0079】
位置検出部45は、移動局装置12の位置を測定する。位置検出部45は、例えばグローバル・ポジショニング・システム(GPS:Global Positioning System)や、AFLT(Advanced Forward Link Trilateration)を用いて移動局装置12の位置を測定してよい。第1記憶部46は、位置検出部45により測定された移動局装置12の位置情報を記憶し、この位置情報を第2比較部47へ出力する。
【0080】
第2比較部47は、測定された移動局装置12の位置情報と、予め記憶した座標とを比較し、比較結果を判定部51へ出力する。第2比較部47において移動局装置12の位置情報と比較される座標は、例えば、以下の1〜3のいずれかであってよい。
1.安全確認サービスのサービス開始位置の座標。
2.移動局装置12のユーザが移動する予定ルートの座標。
3.移動局装置12のユーザの歩調を示す後述の第4所定パケットの送信を移動局装置12が開始する位置として予め登録された座標。
【0081】
音声認識部48は、所定の音声検出デバイスにて検出された音声信号が意味する言葉を認識する。第2記憶部49は、音声認識部48の認識結果を記憶するとともに、第3比較部50へ出力する。第3比較部50は、音声認識部48にて認識された言葉と予め登録されている言葉とを比較し、比較結果を判定部51へ出力する。音声認識部48にて認識された言葉と比較されるために予め登録される言葉は、例えば「助けて」や「キャー」などの危険を認識させる言葉であってよい。
【0082】
判定部51は、第1比較部44、第2比較部47及び第3比較部50の比較結果に基づいて、以下の様に第1所定パケット〜第6所定パケットを作成する。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過したとき、判定部51は、安全確認サービス開始を示す第1所定パケットを作成する。
【0083】
第3比較部50による比較結果が、ユーザに危険が迫っていることを判定する所定条件を満たすとき、判定部51は、危険が迫っていることを示す第2所定パケットを作成する。移動局装置12のユーザが予定ルートから外れたとき、判定部51は、ユーザが予定ルートから外れたことを示す第3所定パケットを作成する。
【0084】
移動局装置12のユーザが、第4所定パケットの送信開始位置として予め登録された座標を通過し終わっており、移動局装置12のユーザが歩行中又は走行中である場合には、判定部51は、ユーザが行うステップのタイミングで第4所定パケットを作成する。第4所定パケットは、ユーザが行うステップのタイミングでリアルタイムに送信される信号であるため、上述の第2種類の信号の一例として挙げられる。以下の説明において第4所定パケットを「リアルタイム通知」と表記することがある。
【0085】
移動局装置12のユーザが、またリアルタイム通知の送信開始位置を通過しておらず、移動局装置12のユーザが歩行中である場合には、判定部51は、ユーザが歩行中であることを示す第5所定パケットを作成する。移動局装置12のユーザが、またリアルタイム通知の送信開始位置を通過しておらず、移動局装置12のユーザが走行中である場合には、判定部51は、ユーザが走行中であることを示す第6所定パケットを作成する。第1所定パケット〜第6所定パケットを作成したとき、判定部51は、無線通信部41を介してこれらのパケットを移動局装置13へ送信する。第5所定パケット又は第6所定パケットは、上述の第1種類の信号の一例として挙げられる。第1所定パケット〜第6所定パケットには、それぞれが第1所定パケット〜第6所定パケットのいずれであるかを識別するための識別子が格納されていてよい。
【0086】
図14に示す移動局装置13は、アンテナ60と、無線通信部61と、パケット解析部62と、出力音制御部63を備える。また移動局装置13は、周波数検出部64と、音検出部65と、雑音検出部66と、音出力部67と、タイミング通知部68を備える。
【0087】
無線通信部61は、アンテナ60を介して基地局装置11bと無線通信を行い、移動局装置12からパケットを受信する。パケット解析部62は、受信されたパケットを解析し、受信されたパケットが第1所定パケット〜第6所定パケットのいずれであるかを判定する。
【0088】
出力音制御部63は、パケット解析部62による解析結果に従って移動局装置13から出力する音信号を制御する。第1所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、安全確認サービスが開始されたことを通知する音信号を音出力部67に出力する。例えば、移動局装置12を所持する子供の下校途中の安全を確認するために安全確認サービスが使用される場合には、「学校を出ました」という音声信号が出力されてよい。
【0089】
第2所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、危険が迫っていることを示す音信号を音出力部67に出力する。このとき、例えば「危険が迫っています」という音声信号が出力されてよい。第3所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、移動局装置12のユーザが予定ルートを外れたことを示す音信号を音出力部67に出力する。このとき、例えば「ルートを外れました」という音声信号が出力されてよい。
【0090】
第4所定パケット、すなわちリアルタイム通知が受信されたとき、出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。第4所定パケットは、ユーザが行うステップのタイミングでリアルタイムで送信される。このため、第4所定パケットを受信している間、出力音制御部63は、移動局装置12のユーザの実際の歩調を模した足音の擬音を出力する。
【0091】
第5所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、歩行中の足音を模したリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。第6所定パケットが受信されたとき、出力音制御部63は、走行中の足音を模したリズムで、すなわち第5所定パケットが受信されたときの擬音のリズムよりも早いリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。なお、第4所定パケット〜第6所定パケットが受信されたときに、出力音制御部63から出力される音は、足音の擬音の他、さまざまな電子音、人工音、現実世界で発生した音をサンプリングした音であってよい。
【0092】
受信されたパケットが、第5所定パケットや第6所定パケットから第4所定パケットに変わったとき、出力音制御部63は、擬音を発生させる間隔が第4所定パケットの受信間隔に徐々に近づくように、擬音の発生タイミングを調整する。擬音の発生タイミング調整中において出力音制御部63は、調整された次の発生タイミングまでの待ち時間をタイミング通知部68のタイマにセットする。
【0093】
タイミング通知部68は、設定された待ち時間が終了したとき、タイミング信号を出力音制御部63に出力する。タイミング信号を受信した出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。
【0094】
周波数検出部64は、出力音制御部63から音出力部67へ出力される音信号とは別に音出力部67から出力される音声信号の周波数を検出する。周波数検出部64により周波数が検出される音声信号を、以下の説明において「他の音声信号」と表記することがある。
【0095】
「他の音声信号」は、例えば移動局装置13による通話の音声信号であってよい。「他の音声信号」は、例えば移動局装置13により視聴される放送の音声信号であってよい。検出結果は音出力部67へ入力される。
【0096】
音検出部65は、移動局装置13の周囲の音を検出する。雑音検出部66は、音検出部65により検出された雑音の大きさを検出する。検出結果は音出力部67へ入力される。
【0097】
音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号との周波数と、周波数検出部64にて検出された周波数とを比較してよい。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号との周波数の違いが所定の範囲内にある「他の音声信号」の出力を、エコーキャンセルによってキャンセルしてよい。また、音出力部67は、音検出部65により検出された雑音の大きさに応じて、出力音制御部63から受信した音信号の出力強度を調整してよい。
【0098】
図15は、図13に示す移動局装置12による処理の例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションGA〜GPの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションGAでは、図16に示す歩行判定処理が実行される。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションHA〜HDはステップであってよい。
【0099】
オペレーションHAにおいて加速度センサ42は、移動局装置12に作用するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の加速度を検出する。オペレーションHBにおいて計算部43は、加速度センサ42の検出結果に基づいて、移動局装置12の運動量を計算し、移動局装置12の上下移動量や送信装置12のユーザの歩調を算出する。
【0100】
オペレーションHCにおいて第1比較部44は、所定の判定基準と計算部43の算出結果との比較結果に基づいて、ユーザが歩行中であるのか否か、ユーザが走行中であるのか否かを判定する。オペレーションHDにおいて第1比較部44は、ユーザが行うステップのタイミングで判定結果を判定部51へ出力する。
【0101】
図15を参照する。オペレーションGBにおいて図17に示す位置判定処理が実行される。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションIA〜IBはステップであってよい。オペレーションIAにおいて位置検出部45は、移動局装置12の位置を測定する。オペレーションIBにおいて第2比較部47は、測定された移動局装置12の位置情報と、予め定めた座標とを比較し比較結果を判定部51へ出力する。
【0102】
図15を参照する。オペレーションGCにおいて図18に示す音声判定処理が実行される。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションJA〜JBはステップであってよい。オペレーションJAにおいて音声認識部48は、所定の音声検出デバイスにて検出された音声信号が意味する言葉を認識する。オペレーションJBにおいて、第3比較部50は、音声認識部48にて認識された言葉と予め登録されている言葉とを比較し、比較結果を判定部51へ出力する。
【0103】
なおオペレーションGA〜GCは、どの順序で実行されてもよい。図15を参照する。オペレーションGDにおいて判定部51は、現在、既に安全確認サービスが提供されているか否かを判定する。安全確認サービスが提供中であるとき(オペレーションGD:Y)、処理はオペレーションGGへ進む。安全確認サービスがまだ提供されていないとき(オペレーションGD:N)、処理はオペレーションGEへ進む。
【0104】
オペレーションGEにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過したか否かを判定する。ユーザがサービス開始位置を通過したとき(オペレーションGE:Y)、処理はオペレーションGFへ進む。ユーザがサービス開始位置を通過していないとき(オペレーションGE:N)、処理はオペレーションGAへ戻る。
【0105】
オペレーションGFにおいて判定部51は、第1所定パケットを作成する。第1所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0106】
オペレーションGGにおいて判定部51は、第3比較部50による比較結果が、ユーザに危険が迫っていることを判定する所定条件を満たすか否かを判定する。所定条件が満たされるとき(オペレーションGG:Y)、処理はオペレーションGHへ進む。所定条件が満たされないとき(オペレーションGG:N)、処理はオペレーションGIへ進む。オペレーションGHにおいて判定部51は、第2所定パケットを作成する。第2所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0107】
オペレーションGIにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが予定ルートから外れたか否かを判定する。ユーザが予定ルートから外れたとき(オペレーションGI:Y)、処理はオペレーションGJへ進む。ユーザが予定ルートから外れていないとき(オペレーションGI:N)、処理はオペレーションGKへ進む。オペレーションGJにおいて判定部51は、第3所定パケットを作成する。第3所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0108】
オペレーションGKにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが、リアルタイム通知である第4所定パケットの送信開始位置を通過し終わっているか否かを判定する。ユーザがリアルタイム通知の送信開始位置を通過し終わっているとき(オペレーションGK:Y)、処理はオペレーションGLへ進む。ユーザがリアルタイム通知の送信開始位置を通過し終わっていないとき(オペレーションGK:N)、処理はオペレーションGMへ進む。オペレーションGLにおいて判定部51は、第4所定パケットを作成する。第4所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0109】
オペレーションGMにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが歩行中であるか否かを判定する。ユーザが歩行中であるとき(オペレーションGM:Y)、処理はオペレーションGNへ進む。ユーザが歩行中でないとき(オペレーションGM:N)、処理はオペレーションGOへ進む。オペレーションGNにおいて判定部51は、第5所定パケットを作成する。第5所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0110】
オペレーションGOにおいて判定部51は、移動局装置12のユーザが走行中であるか否かを判定する。ユーザが走行中であるとき(オペレーションGO:Y)、処理はオペレーションGPへ進む。ユーザが走行中でないとき(オペレーションGO:N)、処理はオペレーションGAへ戻る。オペレーションGPにおいて判定部51は、第6所定パケットを作成する。第6所定パケットは、無線通信部41により移動局装置13へ送信される。その後処理はオペレーションGAへ戻る。
【0111】
図19は、移動局装置間における信号のシーケンスの第1例である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションKA〜KHはステップであってよい。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過すると、オペレーションKAにおいて移動局装置12は第1所定パケットを送信する。
【0112】
第1所定パケットは、安全確認サービスを提供する事業者が用意するサーバを経由して、オペレーションKBにおいて移動局装置13へ送信される。第1所定パケットを受信した移動局装置13は、安全確認サービスが開始されたことを通知する音声信号を出力する。
【0113】
移動局装置12のユーザが歩行中であるときは、オペレーションKCにおいて移動局装置12は第5所定パケットを送信する。第5所定パケットは、サーバを経由してオペレーションKDにおいて移動局装置13へ送信される。第5所定パケットを受信した移動局装置13は、歩行中の足音を模したリズムで足音の擬音を継続的に出力する。移動局装置12のユーザが歩行中である間、移動局装置12は、継続して間欠的に第5所定パケットを繰り返し送信する。
【0114】
オペレーションKE及びKFにおいて第5所定パケットが送信された後に、移動局装置12のユーザが、リアルタイム通知の送信開始位置を通過すると、オペレーションKGにおいて移動局装置12は第4所定パケットを送信する。第4所定パケットは、サーバを経由してオペレーションKHにおいて移動局装置13へ送信される。その後、移動局装置12は、ユーザが行うステップのタイミングで第4所定パケットをリアルタイムで送信する。
【0115】
第4所定パケットを受信した移動局装置13は、足音の擬音の発生間隔が第4所定パケットの受信間隔に徐々に近づくように、足音の擬音の発生タイミングを調整する。擬音の発生タイミングを調整した後、移動局装置13は、第4所定パケットを受信したタイミングで単一の足音の擬音を出力する。
【0116】
図20は、移動局装置間における信号のシーケンスの第2例である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションLA〜LHはステップであってよい。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過すると、オペレーションLAにおいて移動局装置12は第1所定パケットを送信する。第1所定パケットは、サーバを経由してオペレーションLBにおいて移動局装置13へ送信される。
【0117】
移動局装置12のユーザが歩行中であるときは、オペレーションLCにおいて移動局装置12は第5所定パケットを送信する。第5所定パケットは、サーバを経由してオペレーションLDにおいて移動局装置13へ送信される。
【0118】
オペレーションLE及びLFにおいて第5所定パケットが送信された後に、移動局装置12のユーザに危険が迫っていると移動局装置12が判定すると、オペレーションLGにおいて移動局装置12は第2所定パケットを送信する。第2所定パケットは、サーバを経由してオペレーションLHにおいて移動局装置13へ送信される。第2所定パケットを受信した移動局装置13は、危険が迫っている旨を示す音声を出力する。
【0119】
図21は、移動局装置間における信号のシーケンスの第3例である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションMA〜MHはステップであってよい。移動局装置12のユーザが安全確認サービスのサービス開始位置を通過すると、オペレーションMAにおいて移動局装置12は第1所定パケットを送信する。第1所定パケットは、サーバを経由してオペレーションMBにおいて移動局装置13へ送信される。
【0120】
移動局装置12のユーザが歩行中であるときは、オペレーションMCにおいて移動局装置12は第5所定パケットを送信する。第5所定パケットは、サーバを経由してオペレーションMDにおいて移動局装置13へ送信される。
【0121】
オペレーションME及びMFにおいて第5所定パケットが送信された後に、移動局装置12のユーザが予定のルートを外れると、オペレーションMGにおいて移動局装置12は第3所定パケットを送信する。第3所定パケットは、サーバを経由してオペレーションMHにおいて移動局装置13へ送信される。第3所定パケットを受信した移動局装置13は、ユーザが予定のルートを外れた旨を示す音声を出力する。
【0122】
図22は、図14に示す移動局装置13による処理の例の説明図である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションNA〜NMはステップであってよい。オペレーションNAにおいて無線通信部61は、移動局装置12から送信されたパケットを受信する。パケット解析部62は、受信されたパケットを解析し、受信されたパケットが第1所定パケット〜第6所定パケットのいずれであるかを判定する。
【0123】
オペレーションNBにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第1所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第1所定パケットであるとき(オペレーションNB:Y)、処理はオペレーションNCへ進む。受信されたパケットが第1所定パケットでないとき(オペレーションNB:N)、処理はオペレーションNDへ進む。オペレーションNCにおいて出力音制御部63は、安全確認サービスが開始されたことを通知する音声信号を音出力部67に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音声信号を出力する。
【0124】
オペレーションNDにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第2所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第2所定パケットであるとき(オペレーションND:Y)、処理はオペレーションNEへ進む。受信されたパケットが第2所定パケットでないとき(オペレーションND:N)、処理はオペレーションNFへ進む。オペレーションNEにおいて出力音制御部63は、危険が迫っていることを示す音声信号を音出力部67に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音声信号を出力する。
【0125】
オペレーションNFにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第3所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第3所定パケットであるとき(オペレーションNF:Y)、処理はオペレーションNGへ進む。受信されたパケットが第3所定パケットでないとき(オペレーションNF:N)、処理はオペレーションNHへ進む。オペレーションNGにおいて出力音制御部63は、移動局装置12のユーザが予定ルートを外れたことを示す音声信号を音出力部67に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音声信号を出力する。
【0126】
オペレーションNHにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第4所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第4所定パケットであるとき(オペレーションNH:Y)、処理はオペレーションNIへ進む。受信されたパケットが第4所定パケットでないとき(オペレーションNH:N)、処理はオペレーションNJへ進む。オペレーションNIにおいて出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。
【0127】
なお、後述のように第5所定パケット又は第6パケットの受信により、出力音制御部63が歩行中又は走行中の足音を模したリズムで擬音を発生させた後に、第4所定パケットを受信し始めたとき、出力音制御部63は、擬音発生間隔の変更処理を行う。擬音発生間隔の変更処理の例は図23を参照して後述する。
【0128】
オペレーションNJにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第5所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第5所定パケットであるとき(オペレーションNJ:Y)、処理はオペレーションNKへ進む。受信されたパケットが第5所定パケットでないとき(オペレーションNJ:N)、処理はオペレーションNLへ進む。オペレーションNKにおいて出力音制御部63は、歩行中の足音を模した比較的遅いリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。
【0129】
オペレーションNLにおいて出力音制御部63は、受信されたパケットが第6所定パケットであるか否かを判定する。受信されたパケットが第6所定パケットであるとき(オペレーションNL:Y)、処理はオペレーションNMへ進む。受信されたパケットが第6所定パケットでないとき(オペレーションNL:N)、処理はオペレーションNAへ戻る。オペレーションNMにおいて出力音制御部63は、走行中の足音を模した比較的早いリズムで、足音の擬音を継続的に出力する。音出力部67は、出力音制御部63から受信した音信号を出力する。
【0130】
図23は、擬音発生間隔の変更処理例の説明図である。なお、他の実施例においては、下記のオペレーションOA〜OJはステップであってよい。オペレーションOAにおいて出力音制御部63は、第4所定パケットが受信されたか否かを判定する。第4所定パケットが受信されたとき(オペレーションOA:Y)、処理はオペレーションOBへ進む。第4所定パケットが受信されないとき(オペレーションOA:N)、処理はオペレーションOGへ進む。
【0131】
オペレーションOBにおいて出力音制御部63は、擬音発生間隔の変更処理が実施済みであるか否かを判定する。擬音発生間隔の変更処理が実施済みであるとき(オペレーションOB:Y)、処理はオペレーションOCへ進む。擬音発生間隔の変更処理が実施済みでないとき(オペレーションOB:N)、処理はオペレーションOEへ進む。
【0132】
オペレーションOCにおいて出力音制御部63は、発生間隔変更処理が完了しているか否かを判定する。発生間隔変更処理が完了しているとき(オペレーションOC:Y)、処理はオペレーションODへ進む。オペレーションODにおいて出力音制御部63は、単一の足音の擬音を出力する。その後処理はオペレーションOAへ戻る。
【0133】
オペレーションOCにおいて発生間隔変更処理が完了していないと判定されたとき(オペレーションOC:N)、処理はオペレーションOAへ戻る。この場合、出力音制御部63は、擬音を発生しない。
【0134】
オペレーションOEにおいて出力音制御部63は、発生間隔変更処理中に擬音を各々発生させるタイミングを示す各タイミング信号の遅延時間を決定する。出力音制御部63は、擬音の発生時期の間隔が、時間経過に伴い徐々に第4所定パケットのパケット間隔に近づくように、タイミング信号の遅延時間を決定する。
【0135】
例えば出力音制御部63は、以下の様にタイミング信号の遅延時間を決定してよい。第5所定パケット又は第6所定パケットを受信していた間に発生させていた擬音の発生間隔をT1とし、第4所定パケットの受信間隔をT2とする。また、間隔変更処理の間に発生させる所定音の所定回数をnとする。出力音制御部63は、タイミング信号の間隔がステップ幅(T2−T1)/nずつ順次変化するように、各タイミング信号の遅延時間を決定してよい。
【0136】
オペレーションOFにおいて出力音制御部63は、決定した遅延時間に従って、次のタイミング信号の発生時刻までの待ち時間をタイミング通知部68のタイマにセットする。タイミング通知部68は、設定された待ち時間が終了したとき、タイミング信号を出力音制御部63に出力する。
【0137】
オペレーションOGにおいて出力音制御部63は、タイミング通知部68からタイミング信号を受信したか否かを判定する。タイミング信号が受信されたとき(オペレーションOG:Y)、処理はオペレーションOHへ進む。タイミング信号が受信されないとき(オペレーションOG:N)、処理はオペレーションOAへ戻る。オペレーションOHにおいて出力音制御部63は、単一の擬音を出力する。
【0138】
オペレーションOIにおいて出力音制御部63は、発生間隔変更処理が完了したか否かを判定する。例えば出力音制御部63は、発生間隔変更処理中に所定回数n回分の擬音を発生したとき、発生間隔変更処理が完了したと判定してよい。発生間隔変更処理が完了したとき(オペレーションOI:Y)、処理はオペレーションOAへ戻る。発生間隔変更処理が完了していないとき(オペレーションOI:N)、処理はオペレーションOJへ進む。
【0139】
オペレーションOJにおいて出力音制御部63は、擬音の発生間隔が第4所定パケットのパケット間隔に近づくようにタイミング信号の遅延時間を変更する。その後、オペレーションOFにおいて出力音制御部63は、変更された遅延時間に従って、次のタイミング信号の発生時刻までの待ち時間をタイミング通知部68のタイマにセットする。その後、処理はオペレーションOAへ戻る。
【0140】
本実施例によれば、移動局装置12のユーザに危険が迫っていたり、移動局装置12のユーザが予定のルートから外れて移動したとき、その旨を移動局装置13のユーザに知らせるとともに、ユーザの歩行音や走行音の擬音の出力を停止することができる。このため、移動局装置13のユーザが危険を知らせる通知を聞き漏らしたとしても、すぐに移動局装置12のユーザの危険を知ることができる。
【0141】
また本実施例によれば、移動局装置13から出力される擬音と、移動局装置13から別途出力される出力音声との周波数が近いために擬音が聞きづらくなるとき、移動局装置13から出力される出力音声をキャンセルすることができる。このため擬音が聞き取りやすくなる。また本実施例によれば、移動局装置13の周囲の雑音の大きさに合わせて、擬音の出力強度を調整するため、擬音が聞き取りやすくなる。
【0142】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0143】
(付記1)
利用者が所持可能な送信装置であって、
前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する判定部と、
前記判定部で判定した動作を通知する通知先を特定する情報を記憶する記憶部と、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、前記記憶部に記憶された通知先へ前記第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部と、
を備える送信装置。
【0144】
(付記2)
前記第1の状態を示す信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される付記1に記載の送信装置。
【0145】
(付記3)
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1の状態を示す信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される付記1に記載の送信装置。
【0146】
(付記4)
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過したか否かを判定する条件判定部と、
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過した場合に、前記第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える切換部と、を備え、
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1種類の信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される信号であり、前記第2種類の信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される信号である付記1に記載の送信装置。
【0147】
(付記5)
受信装置であって、
信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する判定部と、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生する音発生部と、
を備える受信装置。
【0148】
(付記6)
前記第1の状態を示す信号が第1種類の信号である場合、音発生部は間欠的に前記所定音を発生する付記5に記載の受信装置。
【0149】
(付記7)
前記第1の状態を示す信号が前記第1種類の信号から第2種類の信号に変化した場合、音発生部は、前記所定音の発生間隔を、前記第1種類の信号が受信されるとき間欠的に発生させる前記所定音の発生間隔から、前記第2種類の信号の受信間隔へ漸次変化させる付記6に記載の受信装置。
【0150】
(付記8)
音を出力する音出力部と、
前記音出力部により出力される音の周波数を検出する周波数検出部と、
前記所定音の周波数との違いが所定範囲内である周波数の前記音をキャンセルするキャンセル部と、
を備える付記5〜7のいずれか一項に記載の受信装置。
【0151】
(付記9)
前記受信装置の周囲の雑音を検出する雑音検出部を備え、
前記音発生部は、前記雑音検出部により検出された雑音の大きさに応じて、前記所定音の音量を変更する付記5〜7のいずれか一項に記載の受信装置。
【0152】
(付記10)
利用者が所持可能な送信装置によって実行される安全通知方法であって、
前記送信装置の動きを検出し、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定し、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する、
ことを特徴とする安全通知方法。
【0153】
(付記11)
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過したか否かを判定し、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過した場合に、前記第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える切換部と、を備え、
前記第1種類の信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される信号であり、前記第2種類の信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される信号である、
ことを特徴とする付記10に記載の安全通知方法。
【0154】
(付記12)
受信装置において実行される安全通知方法であって、
前記受信装置において信号を受信し、
受信された前記信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定し、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生させる、
ことを特徴とする安全通知方法。
【0155】
(付記13)
利用者が所持可能な送信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
前記送信装置は、前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、記憶部とを備え、
前記コンピュータプログラムは、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する処理と、
前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として前記記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する処理と、
を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラム。
【0156】
(付記14)
受信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
前記受信装置は、信号を受信する受信部と、音を発生する音発生部とを備え、
前記コンピュータプログラムは、
前記受信部により受信された信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する処理と、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に、前記音発生部に所定音を発生させる処理と、
を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0157】
1 通信システム
12 送信装置
13 受信装置
20 動き検出部
21 判定部
22 送信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が所持可能な送信装置であって、
前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する判定部と、
前記判定部で判定した動作を通知する通知先を特定する情報を記憶する記憶部と、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、前記記憶部に記憶された通知先へ前記第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部と、
を備える送信装置。
【請求項2】
前記第1の状態を示す信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1の状態を示す信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される請求項1に記載の送信装置。
【請求項4】
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過したか否かを判定する条件判定部と、
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過した場合に、前記第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える切換部と、を備え、
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1種類の信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される信号であり、前記第2種類の信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される信号である請求項1に記載の送信装置。
【請求項5】
受信装置であって、
信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する判定部と、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生する音発生部と、
を備える受信装置。
【請求項6】
前記第1の状態を示す信号が第1種類の信号である場合、音発生部は間欠的に前記所定音を発生する請求項5に記載の受信装置。
【請求項7】
利用者が所持可能な送信装置によって実行される安全通知方法であって、
前記送信装置の動きを検出し、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定し、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する、
ことを特徴とする安全通知方法。
【請求項8】
利用者が所持可能な送信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
前記送信装置は、前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、記憶部とを備え、
前記コンピュータプログラムは、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する処理と、
前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として前記記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する処理と、
を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項1】
利用者が所持可能な送信装置であって、
前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する判定部と、
前記判定部で判定した動作を通知する通知先を特定する情報を記憶する記憶部と、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、前記記憶部に記憶された通知先へ前記第1の状態を示す信号を継続して送信する送信部と、
を備える送信装置。
【請求項2】
前記第1の状態を示す信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1の状態を示す信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される請求項1に記載の送信装置。
【請求項4】
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過したか否かを判定する条件判定部と、
前記送信装置が前記記憶部に記憶された位置を通過した場合に、前記第1の状態を示す信号の種類を、第1種類の信号から第2種類の信号へ切り換える切換部と、を備え、
前記判定部は、前記動き検出部の検出結果に応じて前記利用者の歩調を検出し、
前記第1種類の信号は、前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間に間欠的に送信される信号であり、前記第2種類の信号は、検出された前記歩調に合わせたタイミングで送出される信号である請求項1に記載の送信装置。
【請求項5】
受信装置であって、
信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された信号が、送信装置を所持する利用者の動作の第1の状態を示す信号であるか否かを判定する判定部と、
前記受信部により受信された信号が前記第1の状態を示す信号である場合に所定音を発生する音発生部と、
を備える受信装置。
【請求項6】
前記第1の状態を示す信号が第1種類の信号である場合、音発生部は間欠的に前記所定音を発生する請求項5に記載の受信装置。
【請求項7】
利用者が所持可能な送信装置によって実行される安全通知方法であって、
前記送信装置の動きを検出し、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定し、
前記判定部により前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する、
ことを特徴とする安全通知方法。
【請求項8】
利用者が所持可能な送信装置を制御するプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
前記送信装置は、前記送信装置の動きを検出する動き検出部と、記憶部とを備え、
前記コンピュータプログラムは、
前記動き検出部の検出結果に応じて前記送信装置の上下運動量を検出することにより、前記利用者の動作を判定する処理と、
前記利用者の動作が第1の状態であると判定される間、判定された前記利用者の動作の通知先として前記記憶部に記憶された通知先へ、前記第1の状態を示す信号を送信する処理と、
を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2011−199676(P2011−199676A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−65144(P2010−65144)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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