説明

送信装置および受信装置

【課題】eHDMI対応機器である受信装置から、eHDMI非対応機器、あるいはeHDMI対応機器である送信装置への信号送信を適切に行う。
【解決手段】ディスクレコーダ210は、eHDMI対応機器であることを示す機能情報を、接続スイッチ418を制御して、リザーブラインの電圧を変化させることで、テレビ受信機250に伝える。テレビ受信機250は、リザーブラインの電圧Vrsvを検出することで、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であることを認識できる。テレビ受信機250に接続されるディスクレコーダがeHDMI非対応機器である場合、当該ディスクレコーダからテレビ受信機250には上述の機能情報は伝えられない。テレビ受信機250は、eHDMI非対応機器であるディスクレコーダに、イーサネット信号、SPDIF信号を送信することを回避できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、送信装置および受信装置に関する。詳しくは、この発明は、伝送路の所定のラインにより構成される通信路を用いた通信を行う通信部を有する場合にあって、その通信部に関する情報を外部機器が認識可能とすることにより、外部機器から適切に信号を送信し得るようにした送信装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダや、セットトップボックス、その他のAVソース(Audio Visual source)から、テレビ受信機、プロジェクタ、その他のディスプレイに対して、デジタル映像信号、すなわち、非圧縮(ベースバンド)の映像信号(以下、適宜、「画像データ」という)と、その映像信号に付随するデジタル音声信号(以下、適宜、「音声データ」という)とを、高速に伝送する通信インタフェースとして、HDMI(High Definition Multimedia Interface)が普及しつつある。例えば、特許文献1には、HDMI規格の詳細についての記載がある。
【特許文献1】WO2002/078336号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現状のHDMI規格では、送信装置(ソース機器)は、受信装置(シンク機器)がeHDMI対応機器であるか否かを、HDMIケーブルのリザーブラインの電圧状態により判別可能である。ここで、送信装置あるいは受信装置がeHDMI対応であるとは、当該送信装置あるいは受信装置が、HDMIケーブルの所定ライン(例えば、リザーブラインおよびHPDライン)により構成される通信路を用いた通信を行う通信部を備えていることを意味する。
【0004】
しかし、受信装置は送信装置がeHDMI対応機器であるか否かを認識することができない。また、送信装置がeHDMI対応機器であっても、送信装置がビジー状態にある場合、受信装置は当該ビジー状態を認識することができない。そのため、受信装置はeHDMI非対応の送信装置、あるいはビジー状態にあるeHDMI対応の送信装置に不要な信号を送ってしまうことがあった。
【0005】
この発明の目的は、受信装置から送信装置に信号を適切に送信可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の概念は、
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器に、上記通信部を有していることを示す機能情報を送信する機能情報送信部と
を備える送信装置にある。
【0007】
また、この発明の概念は、
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器から送られてくる、上記所定ラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を受信する機能情報受信部と
を備える受信装置にある。
【0008】
送信装置から外部機器には、この通信部を有していることを示す機能情報が送信される。この機能情報には、例えば、送信装置が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を含めることができる。
【0009】
例えば、機能情報は、映像信号のブランキング期間に挿入されることで、外部機器に送信される。この場合、機能情報は、例えば、HDMIのAVI InfoFrameパケットなどを用いて、映像信号のブランキング期間に挿入される。また、例えば、機能情報は、伝送路を構成する制御データラインを介して外部機器に送信される。この場合、例えば、制御データラインはHDMIケーブルのCECラインであり、機能情報はCEC信号として外部機器に送信される。
【0010】
受信装置は、外部機器(送信装置)から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部を備えるものであり、例えば、HDMIのシンク機器である。受信装置には、伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して外部機器と通信を行う通信部が備えられている。例えば、通信路は一対の差動伝送路であり、この一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって外部機器の接続状態を通知する機能を有している。具体的には、伝送路の所定ラインは、例えば、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである。
【0011】
受信装置では、外部機器から送られてくる上述の機能情報が受信される。例えば、機能情報が映像信号受信部で受信される映像信号のブランキング期間に挿入されている場合には、この映像信号のブランキング期間から当機能情報が抽出されることで受信が行われる。また、例えば、機能情報は、伝送路を構成する制御データラインを介して、外部機器から受信される。
【0012】
このように、送信装置が通信部を備える場合、この送信装置から受信装置に通信部を有していることを示す機能情報が送信され、受信装置ではこの機能情報が受信される。つまり、受信装置は、送信装置が通信部を備えている場合には、上述の機能情報を受信できるが、送信装置が通信部を備えていない場合には、上述の機能情報を受信できない。そのため、受信装置は、外部機器(送信装置)が通信部を備えているか否かを認識可能となり、通信部を有していない外部機器に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。また、受信装置は、機能情報に外部機器の対応伝送フォーマット情報が含まれている場合には、その情報から外部機器が対応する伝送フォーマットを容易に知ることができる。
【0013】
この発明において、例えば、受信装置は、外部機器(送信装置)に、機能情報の送信要求を送信する送信要求送信部を備え、送信装置は、外部機器(受信装置)から送られてくる機能情報の送信要求を受信する送信要求受信部を備え、機能情報送信部は、送信要求受信部で送信要求が受信されたとき、外部機器に機能情報を送信する、ようにされてもよい。この場合、受信装置は、外部機器に機能情報の送信要求を送信することで、任意のタイミング(例えば、パワーオン時、入力切り替え時など)で、当該外部機器が通信部を備えているか否かを、確認することが可能となる。
【0014】
この発明の概念は、
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器に、上記通信部を有していることを示す機能情報を送信する機能情報送信部と
を備える受信装置にある。
【0015】
また、この発明の概念は、
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器から送られてくる、上記所定ラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を受信する機能情報受信部と
を備える送信装置にある。
【0016】
受信装置から外部機器(送信装置)に、伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報が送信される。送信装置では、外部機器(受信装置)から送られてくる上述の機能情報が受信される。
【0017】
このように、受信装置が通信部を備える場合、この受信装置から送信装置にその旨を示す機能情報が送信され、送信装置ではこの機能情報が受信される。つまり、送信装置は、受信装置が通信部を備えている場合には、上述の機能情報を受信できるが、受信装置が通信部を備えていない場合には、上述の機能情報を受信できない。
【0018】
そのため、送信装置は、外部機器(受信装置)が通信部を備えているか否かを認識可能となり、通信部を有していない外部機器に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。また、送信装置は、機能情報に外部機器の対応伝送フォーマット情報が含まれている場合には、その情報から外部機器が対応する伝送フォーマットを容易に知ることができる。
【0019】
この発明において、例えば、送信装置は、外部機器(受信装置)に、機能情報の送信を要求する送信要求を送信する送信要求受信部を備え、受信装置は、外部機器(送信装置)から送られてくる機能情報の送信要求を受信する送信要求受信部を備え、機能情報送信部は、送信要求受信部で送信要求が受信されたとき、外部機器に機能情報を送信する、ようにされてもよい。この場合、送信装置は、外部機器に機能情報の送信要求を送信することで、任意のタイミング(例えば、パワーオン時、入力切り替え時など)で、当該外部機器が通信部を備えているか否かを、確認することが可能となる。
【0020】
この発明の概念は、
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧を変化させて上記通信部を有することを上記外部機器に伝える機能情報送信部と
を備える送信装置にある。
【0021】
また、この発明の概念は、
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出して、上記外部機器が上記所定のラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を取得する機能情報取得部と
を備える受信装置にある。
【0022】
この発明において、送信装置は、映像信号を、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、外部機器(受信装置)に送信する映像信号送信部を備えるものであり、例えば、HDMIのソース機器である。送信装置には、伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して外部機器と通信を行う通信部が備えられている。例えば、通信路は一対の差動伝送路であり、この一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって外部機器の接続状態を通知する機能を有している。具体的には、伝送路の所定ラインは、例えば、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである。
【0023】
機能情報送信部により、通信部を有することを外部機器に伝えるために、伝送路を構成する第1のラインの電圧が変化するようにされる。また、例えば、フォーマット情報送信部により、自身が対応する伝送フォーマットに基づいて、第1のラインの電圧が変化するようにされ、外部機器(受信装置)に伝送フォーマット(アプリケーション)の情報が送信される。また、例えば、第1のラインのパルス状の電圧変化に基づいて、外部機器(受信装置)が対応する伝送フォーマットの情報が取得される。第1のラインは、例えば、HDMIケーブルを構成するリザーブラインである。
【0024】
受信装置は、外部機器(送信装置)から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部を備えるものであり、例えば、HDMIのシンク機器である。受信装置には、伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して外部機器と通信を行う通信部が備えられている。例えば、通信路は一対の差動伝送路であり、この一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって外部機器の接続状態を通知する機能を有している。具体的には、伝送路の所定ラインは、例えば、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
【0025】
受信装置では、伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出することで、外部機器が上述の通信部を有していることを示す機能情報が取得される。また、例えば、第1のラインのパルス状の電圧変化に基づいて、外部機器(送信装置)が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報が取得される。また、例えば、フォーマット情報送信部により、自身が対応する伝送フォーマットに基づいて、第1のラインの電圧が変化するようにされ、外部機器(受信装置)に伝送フォーマットの情報が送信される。
【0026】
このように、送信装置が通信部を備える場合、この送信装置により、伝送路を構成する第1のラインの電圧が変化させられ、受信装置ではこの電圧変化により、外部機器が通信部を有していることを示す機能情報が取得される。つまり、受信装置は、送信装置が通信部を備えている場合には、上述の機能情報を取得できるが、送信装置が通信部を備えていない場合には、上述の機能情報を取得できない。そのため、受信装置は、外部機器(送信装置)が通信部を備えているか否かを認識可能となり、通信部を有していない外部機器に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。
【0027】
この発明において、例えば、受信装置は、機能情報取得部で第1のラインの電圧変化を検出する前に、伝送路を構成する第2のライン、あるいは第1ラインの電圧を変化させて、外部機器(送信装置)に、機能情報の送信を要求する機能要求部を備え、送信装置は、上述の第2のラインあるいは第1のラインの電圧変化を検出する電圧変化検出部を備え、機能情報送信部は、電圧変化検出部で電圧変化が検出されたとき、上述の第1のラインの電圧を変化させる、ようにされてもよい。例えば、第2のラインはHDMIケーブルを構成するHPDラインである。
【0028】
この場合、受信装置は、伝送路を構成する第2のライン、あるいは第1のラインの電圧を変化させることで、任意のタイミング(例えば、パワーオン時、入力切り替え時など)で、外部機器(送信装置)が通信部を備えているか否かを、確認することが可能となる。また、このように受信装置が外部機器(送信装置)に機能情報を要求するものにあっては、外部機器が複数個あるとき、この複数個の外部機器に対してシリーズで機能情報の要求を行うことが可能となる。この場合、マイクロコンピュータ(マイコン)のピン数(ポート数)の削減などが見込まれる。
【0029】
なお、受信装置は、外部機器(送信装置)に機能情報の送信を行ってから一定時間が経過しても機能情報を取得できないとき、再度、外部機器に機能情報の送信を要求する、ように構成されてもよい。
【0030】
この発明の概念は、
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を変化させて、上記通信部を有することを上記外部機器に伝える機能情報送信部と
を備える受信装置にある。
【0031】
また、この発明の概念は、
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出して、上記外部機器が上記所定のラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を取得する機能情報取得部と
を備える送信装置にある。
【0032】
受信装置では、機能情報送信部により、通信部を有することを外部機器(送信装置)に伝えるために、伝送路を構成する第1のラインの電圧が変化するようにされる。また、送信装置では、伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出することで、外部機器(受信装置)が上述の通信部を有していることを示す機能情報が取得される。
【0033】
このように、受信装置が通信部を備える場合、この受信装置により、伝送路を構成する第1のラインの電圧が変化させられ、送信装置ではこの電圧変化により、外部機器が通信部を有していることを示す機能情報が取得される。つまり、送信装置は、受信装置が通信部を備えている場合には、上述の機能情報を取得できるが、受信装置が通信部を備えていない場合には、上述の機能情報を取得できない。そのため、送信装置は、外部機器(受信装置)が通信部を備えているか否かを認識可能となり、通信部を有していない外部機器に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。
【0034】
この発明において、例えば、送信装置は、機能情報取得部で第1のラインの電圧変化を検出する前に、伝送路を構成する第1ラインの電圧を変化させて、外部機器(受信装置)に、機能情報の送信を要求する機能要求部を備え、受信装置は、上述の第1のラインの電圧変化を検出する電圧変化検出部を備え、機能情報送信部は、電圧変化検出部で電圧変化が検出されたとき、上述の第1のラインの電圧を変化させる、ようにされてもよい。
【0035】
この場合、送信装置は、伝送路を構成する第1のラインの電圧を変化させることで、任意のタイミング(例えば、パワーオン時、入力切り替え時など)で、外部機器(受信装置)が通信部を備えているか否かを、確認することが可能となる。
【0036】
この発明の概念は、
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記通信部による通信を遮断するか否かを判断する遮断判断部と、
上記遮断判断部で通信を遮断すると判断されたとき、上記外部機器に、通信の遮断を示す通信情報を送信する通信情報送信部と
を備える送信装置にある。
【0037】
また、この発明の概念は、
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器から送られてくる、上記所定ラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部による通信の遮断を示す通信情報を受信する通信情報受信部と
を備える受信装置にある。
【0038】
この発明において、送信装置は、映像信号を、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、外部機器(受信装置)に送信する映像信号送信部を備えるものであり、例えば、HDMIのソース機器である。送信装置には、伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して外部機器と通信を行う通信部が備えられている。例えば、通信路は一対の差動伝送路であり、この一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって外部機器の接続状態を通知する機能を有している。具体的には、伝送路の所定ラインは、例えば、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである。
【0039】
遮断判断部により、通信部による通信を遮断するか否かが判断される。遮断判断部では、例えば、他の処理でビジー状態にあるときは、遮断すると判断される。遮断すると判断されたとき、外部機器に、通信の遮断を示す通信情報が送信される。例えば、通信情報は、映像信号のブランキング期間に挿入されることで、外部機器に送信される。この場合、通信情報は、例えば、HDMIのAVI InfoFrameパケットなどを用いて、映像信号のブランキング期間に挿入される。また、例えば、通信情報は、伝送路を構成する制御データラインを介して外部機器に送信される。この場合、例えば、制御データラインはHDMIケーブルのCECラインであり、通信情報はCEC信号として外部機器に送信される。
【0040】
受信装置は、外部機器(送信装置)から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部を備えるものであり、例えば、HDMIのシンク機器である。受信装置には、伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して外部機器と通信を行う通信部が備えられている。例えば、通信路は一対の差動伝送路であり、この一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって外部機器の接続状態を通知する機能を有している。具体的には、伝送路の所定ラインは、例えば、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである。
【0041】
受信装置では、外部機器から送られてくる上述の通信情報が受信される。例えば、通信情報が映像信号受信部で受信される映像信号のブランキング期間に挿入されている場合には、この映像信号のブランキング期間から当通信情報が抽出されることで受信が行われる。また、例えば、通信情報は、伝送路を構成する制御データラインを介して、外部機器から受信される。
【0042】
このように、送信装置が通信部による通信の遮断を行う場合、この送信装置から受信装置に、通信部による通信の遮断を示す通信情報が送信され、受信装置ではこの通信情報が受信される。そのため、受信装置は、通信部による通信を遮断している外部機器に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。
【0043】
この発明の概念は、
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記通信部による通信を遮断するか否かを判断する遮断判断部と、
上記遮断判断部で通信を遮断すると判断されたとき、上記通信の遮断を上記外部機器に伝えるために上記伝送路を構成する第1のラインの電圧を変化させる電圧制御部と
を備える送信装置にある。
【0044】
また、この発明の概念は、
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出して、上記外部機器の通信部による通信の遮断を示す通信情報を取得する通信情報取得部と
を備える受信装置にある。
【0045】
遮断判断部により、通信部による通信を遮断するか否かが判断される。遮断判断部では、例えば、他の処理でビジー状態にあるときは、遮断すると判断される。遮断すると判断されたとき、電圧制御部により、通信の遮断を外部機器に伝えるために、伝送路を構成する第1のラインの電圧が変化するようにされる。この場合、例えば、第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである。
【0046】
受信装置は、外部機器(送信装置)から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部を備えるものであり、例えば、HDMIのシンク機器である。受信装置には、伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して外部機器と通信を行う通信部が備えられている。例えば、通信路は一対の差動伝送路であり、この一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって外部機器の接続状態を通知する機能を有している。具体的には、伝送路の所定ラインは、例えば、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである。受信装置では、伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出することで、外部機器の通信部による通信の遮断を示す通信情報が取得される。この場合、例えば、第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである。
【0047】
このように、送信装置が通信部による通信の遮断を行う場合、この送信装置により伝送路を構成する第1のラインの電圧が変化させられる。受信装置ではこの電圧変化により、外部機器の通信部による通信の遮断を示す通信情報が取得される。受信装置は、通信部による通信を遮断している外部機器に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。
【発明の効果】
【0048】
この発明によれば、伝送路の所定ラインにより構成される通信路を用いた通信を行う通信部を有する場合にあって、その通信部に関する情報を外部機器が認識可能とするものであり、外部機器は不要なパケットの送信を回避する等、適切に信号を送信できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としてのAV(Audio Visual)システム200の構成例を示している。このAVシステム200は、ソース機器としてのディスクレコーダ210と、シンク機器としてのテレビ受信機250とを有している。このAVシステム200において、ディスクレコーダ210およびテレビ受信機250はeHDMI対応機器である。ここで、eHDMI対応機器であるとは、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインによる通信路を用いた通信を行う通信部を有していることを意味する。
【0050】
ディスクレコーダ210およびテレビ受信機250は、HDMIケーブル350を介して接続されている。ディスクレコーダ210には、HDMI送信部(HDMITX)212および高速データラインインタフェース(I/F)213が接続されたHDMI端子211が設けられている。テレビ受信機250には、HDMI受信部(HDMIRX)252および高速データラインインタフェース(I/F)253が接続されたHDMI端子251が設けられている。HDMIケーブル350の一端はディスクレコーダ210のHDMI端子211に接続され、このHDMIケーブル350の他端はテレビ受信機250のHDMI端子251に接続されている。
【0051】
図1に示すAVシステム200において、ディスクレコーダ210で再生された映像信号は、HDMIケーブル350を介してテレビ受信機250に供給され、当該テレビ受信機250において画像が表示される。また、ディスクレコーダ210で再生された音声信号は、HDMIケーブル350を介してテレビ受信機250に供給され、当該テレビ受信機250のスピーカから音声が出力される
【0052】
図2は、ディスクレコーダ210の構成例を示している。このディスクレコーダ210は、HDMI端子211と、HDMI送信部212と、高速データラインインタフェース213と、アンテナ端子214と、デジタルチューナ215と、デマルチプレクサ216と、内部バス217と、記録部インタフェース218と、DVD/BDドライブ219と、HDD(Hard Disk Drive)220と、CPU(Central ProcessingUnit)221と、フラッシュROM(Read Only Memory)222と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)223と、イーサネットインタフェース(Ethernet I/F)224と、ネットワーク端子225と、DTCP(DigitalTransmission Content Protection)回路226と、MPEGデコーダ227と、グラフィック生成回路228と、映像出力端子229と、音声出力端子230とを有している。なお、「イーサネット」および「Ethernet」は登録商標である。
【0053】
HDMI送信部(HDMIソース)212は、HDMIに準拠した通信により、ベースバンドの映像(画像)と音声のデータを、HDMI端子211から送出する。このHDMI送信部212の詳細は後述する。高速データラインインタフェース213は、HDMIケーブルを構成する所定ライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いた双方向通信のインタフェースである。この高速データラインインタフェース213の詳細は後述する。
【0054】
アンテナ端子214は、受信アンテナ(図示しない)で受信されたテレビ放送信号を入力する端子である。デジタルチューナ215は、アンテナ端子214に入力されるテレビ放送信号を処理して、所定のトランスポートストリームを出力する。デマルチプレクサ216は、デジタルチューナ215で得られたトランスポートストリームから、所定の選択チャネルに対応した、パーシャルTS(Transport Stream)(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)を抽出する。
【0055】
また、デマルチプレクサ216は、デジタルチューナ215で得られたトランスポートストリームから、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)を取り出し、CPU221に出力する。デジタルチューナ215で得られたトランスポートストリームには複数のチャネルが多重化されている。デマルチプレクサ216で、当該トランスポートストリームから任意のチャネルのパーシャルTSを抽出する処理は、PSI/SI(PAT/PMT)から当該任意のチャネルのパケットID(PID)の情報を得ることで可能となる。
【0056】
CPU221、フラッシュROM222、DRAM223、デマルチプレクサ216、イーサネットインタフェース224、および記録部インタフェース218は、内部バス217に接続されている。DVD/BDドライブ219およびHDD220は、記録部インタフェース218を介して内部バス217に接続されている。DVD/BDドライブ219およびHDD220は、デマルチプレクサ216で抽出されたパーシャルTSを記録する。また、DVD/BDドライブ219およびHDD220は、それぞれ、記録媒体に記録されているパーシャルTSを再生する。
【0057】
MPEGデコーダ227は、デマルチプレクサ216で抽出された、あるいは、DVD/BDドライブ219またはHDD220で再生されたパーシャルTSを構成する映像PESパケットに対してデコード処理を行って映像データを得る。また、MPEGデコーダ227は、当該パーシャルTSを構成する音声PESパケットに対してデコード処理を行って音声データを得る。
【0058】
グラフィック生成回路228は、MPEGデコーダ227で得られた映像データに対して、必要に応じてグラフィックスデータの重畳処理等を行う。映像出力端子229は、グラフィック生成回路228から出力される映像データを出力する。音声出力端子230は、MPEGデコーダ227で得られた音声データを出力する。
【0059】
DTCP回路226は、デマルチプレクサ216で抽出されたパーシャルTS、あるいはDVD/BDドライブ219またはHDD220で再生されたパーシャルTSを、必要に応じて暗号化する。また、DTCP回路226は、ネットワーク端子225あるいは高速データラインインタフェース213からイーサネットインタフェース224に供給される暗号化データを復号する。
【0060】
CPU221は、ディスクレコーダ210の各部の動作を制御する。フラッシュROM222は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。DRAM223は、CPU221のワークエリアを構成する。CPU221は、フラッシュROM222から読み出したソフトウェアやデータをDRAM223上に展開してソフトウェアを起動させ、ディスクレコーダ210の各部を制御する。
【0061】
図2に示すディスクレコーダ210の動作を簡単に説明する。
【0062】
アンテナ端子214に入力されるテレビ放送信号はデジタルチューナ215に供給される。このデジタルチューナ215では、テレビ放送信号を処理して、所定のトランスポートストリームが取り出され、当該所定のトランスポートストリームはデマルチプレクサ216に供給される。このデマルチプレクサ216では、トランスポートストリームから、所定のチャネルに対応した、パーシャルTS(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)が抽出される。このパーシャルTSは、記録部インタフェース218を介してDVD/BDドライブ219、あるいはHDD220に供給され、CPU221からの記録指示に基づいて記録される。
【0063】
また、上述したようにデマルチプレクサ216で抽出されるパーシャルTS、または、DVD/BDドライブ219、あるいはHDD220で再生されるパーシャルTSは、MPEGデコーダ227に供給される。このMPEGデコーダ227では、映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理が行われて映像データが得られる。この映像データは、グラフィック生成回路228でグラフィックスデータの重畳処理等が行われた後に、映像出力端子229に出力される。また、MPEGデコーダ227では、音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理が行われて音声データが得られる。この音声データは、音声出力端子230に出力される。
【0064】
DVD/BDドライブ219、あるいはHDD220で再生されたパーシャルTSに対応してMPEGデコーダ227で得られた映像(画像)データおよび音声データはHDMI送信部212に供給され、HDMI端子211に接続されたHDMIケーブルに送出される。
【0065】
高速データラインインタフェース213では、HDMI端子211に接続されているHDMIケーブルの所定ラインを通じて送信されてくる、リモコンコードが含まれたIPパケットが受信される。このIPパケットはイーサネットインタフェース224を介してCPU221に供給される。CPU221は、当該IPパケットに含まれるリモコンコードがディスクレコーダ210の制御に関係する場合、このリモコンコードに基づいて、ディスクレコーダ210の各部を制御する。
【0066】
また、デマルチプレクサ216で抽出されたパーシャルTS、または、DVD/BDドライブ219、あるいはHDD220で再生されたパーシャルTSをネットワークに送出する際には、当該パーシャルTSは、DTCP回路226で暗号化された後、イーサネットインタフェース224を介してネットワーク端子225に出力される。
【0067】
図3は、テレビ受信機250の構成例を示している。このテレビ受信機250は、HDMI端子251と、HDMI受信部252と、高速データラインインタフェース253と、アンテナ端子257と、デジタルチューナ258と、デマルチプレクサ259と、MPEG(Moving Picture Expert Group)デコーダ260と、映像・グラフィック処理回路261と、パネル駆動回路262と、表示パネル263と、音声信号処理回路264と、音声増幅回路265と、スピーカ266と、DTCP回路267と、内部バス270と、CPU271と、フラッシュROM272と、DRAM273と、イーサネットインタフェース(Ethernet I/F)274と、ネットワーク端子275と、リモコン受信部276と、リモコン送信機277とを有している。
【0068】
アンテナ端子257は、受信アンテナ(図示しない)で受信されたテレビ放送信号を入力する端子である。デジタルチューナ258は、アンテナ端子257に入力されるテレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームを出力する。デマルチプレクサ259は、デジタルチューナ258で得られたトランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(Transport Stream)(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)を抽出する。
【0069】
また、デマルチプレクサ259は、デジタルチューナ258で得られたトランスポートストリームから、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)を取り出し、CPU271に出力する。デジタルチューナ258で得られたトランスポートストリームには、複数のチャネルが多重化されている。デマルチプレクサ259で、当該トランスポートストリームから任意のチャネルのパーシャルTSを抽出する処理は、PSI/SI(PAT/PMT)から当該任意のチャネルのパケットID(PID)の情報を得ることで可能となる。
【0070】
MPEGデコーダ260は、デマルチプレクサ259で得られる映像データのTSパケットにより構成される映像PES(Packetized Elementary Stream)パケットに対してデコード処理を行って映像データを得る。また、MPEGデコーダ260は、デマルチプレクサ259で得られる音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理を行って音声データを得る。なお、このMPEGデコーダ260は、必要に応じて、DTCP回路267で復号化されて得られた映像および音声のPESパケットに対してデコード処理を行って映像データおよび音声データを得る。
【0071】
映像・グラフィック処理回路261は、MPEGデコーダ260で得られた映像データに対して、必要に応じてマルチ画面処理、グラフィックスデータの重畳処理等を行う。パネル駆動回路262は、映像・グラフィック処理回路261から出力される映像データに基づいて、表示パネル263を駆動する。表示パネル263は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma DisplayPanel)等で構成されている。音声信号処理回路264はMPEGデコーダ260で得られた音声データに対してD/A変換等の必要な処理を行う。音声増幅回路265は、音声信号処理回路264から出力される音声信号を増幅してスピーカ266に供給する。
【0072】
DTCP回路267は、デマルチプレクサ259で抽出されたパーシャルTSを、必要に応じて暗号化する。また、DTCP回路267は、ネットワーク端子275あるいは高速データラインインタフェース253,256からイーサネットインタフェース274に供給される暗号化データを復号する。
【0073】
CPU271は、テレビ受信機250の各部の動作を制御する。フラッシュROM272は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。DRAM273は、CPU271のワークエリアを構成する。CPU271は、フラッシュROM272から読み出したソフトウェアやデータをDRAM273上に展開してソフトウェアを起動させ、テレビ受信機250の各部を制御する。リモコン受信部276は、リモコン送信機277から送信されたリモーコントロール信号(リモコンコード)を受信し、CPU271に供給する。CPU271、フラッシュROM272、DRAM273およびイーサネットインタフェース274は、内部バス270に接続されている。
【0074】
HDMI受信部(HDMIシンク)252は、HDMIに準拠した通信により、HDMI端子251に供給されるベースバンドの映像(画像)と音声のデータを受信する。このHDMI受信部252の詳細は後述する。高速データラインインタフェース253は、HDMIケーブルを構成する所定のライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いた双方向通信のインタフェースである。この高速データラインインタフェース253の詳細は後述する。
【0075】
図3に示すテレビ受信機250の動作を簡単に説明する。
【0076】
アンテナ端子157に入力されるテレビ放送信号はデジタルチューナ258に供給される。このデジタルチューナ258では、テレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームが出力され、当該所定のトランスポートストリームはデマルチプレクサ259に供給される。このデマルチプレクサ259では、トランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)が抽出され、当該パーシャルTSはMPEGデコーダ260に供給される。
【0077】
MPEGデコーダ260では、映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理が行われて映像データが得られる。この映像データは、映像・グラフィック処理回路261において、必要に応じてマルチ画面処理、グラフィックスデータの重畳処理等が行われた後に、パネル駆動回路262に供給される。そのため、表示パネル263には、ユーザの選択チャネルに対応した画像が表示される。
【0078】
また、MPEGデコーダ260では、音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理が行われて音声データが得られる。この音声データは、音声信号処理回路264でD/A変換等の必要な処理が行われ、さらに、音声増幅回路265で増幅された後に、スピーカ266に供給される。そのため、スピーカ266から、ユーザの選択チャネルに対応した音声が出力される。
【0079】
上述したテレビ放送信号の受信時において、デマルチプレクサ259で抽出されたパーシャルTSをネットワークに送出する際には、当該パーシャルTSはDTCP回路267で暗号化された後、イーサネットインタフェース274を介してネットワーク端子275に出力される。
【0080】
リモコン受信部276ではリモコン送信機277から送信されたリモコンコード(リモーコントロール信号)が受信され、当該リモコンコードはCPU271に供給される。CPU271は、このリモコンコードがテレビ受信機250の制御に関係する場合、このリモコンコードに基づいて、テレビ受信機250の各部を制御する。
【0081】
また、CPU271では、リモコン受信部276から供給されるリモコンコードを含むIPパケットが生成される。このIPパケットは、イーサネットインタフェース274および高速データラインインタフェース253を介して、HDMI端子251に出力される。
【0082】
また、このIPパケットは、必要に応じてネットワークに送出される。その場合、当該IPパケットは、イーサネットインタフェース274を介してネットワーク端子275に出力される。また、このIPパケットは、イーサネットインタフェース274および高速データラインインタフェース253を介して、HDMI端子251に出力される。
【0083】
なお、ネットワーク端子275からイーサネットインタフェース274に供給される、あるいは、HDMI端子251から高速データラインインタフェース253を介してイーサネットインタフェース274に供給される、暗号化されているパーシャルTSは、DTCP回路267で復号化された後に、MPEGデコーダ260に供給される。以降は、上述したテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル263に画像が表示され、スピーカ266から音声が出力される。
【0084】
また、HDMI受信部252では、HDMIケーブルを通じてHDMI端子251に入力される映像(画像)データおよび音声データが取得される。この映像データおよび音声データは、それぞれ、映像・グラフィック処理回路261および音声信号処理回路264に供給される。以降は、上述したテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル263に画像が表示され、スピーカ266から音声が出力される。
【0085】
図4は、図1のAVシステム200における、ディスクレコーダ210のHDMI送信部(HDMIソース)212と、テレビ受信機250のHDMI受信部(HDMIシンク)252の構成例を示している。
【0086】
HDMIソース212は、一の垂直同期信号から次の垂直同期信号までの区間から、水平帰線区間及び垂直帰線区間を除いた区間である有効画像区間(以下、適宜、アクティブビデオ区間ともいう)において、非圧縮の1画面分の画像の画素データに対応する差動信号を、複数のチャネルで、HDMIシンク252に一方向に送信するとともに、水平帰線区間または垂直帰線区間において、少なくとも画像に付随する音声データや制御データ、その他の補助データ等に対応する差動信号を、複数のチャネルで、HDMIシンク252に一方向に送信する。
【0087】
すなわち、HDMIソース212は、トランスミッタ81を有する。トランスミッタ81は、例えば、非圧縮の画像の画素データを対応する差動信号に変換し、複数のチャネルである3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMIシンク252に、一方向にシリアル伝送する。
【0088】
また、トランスミッタ81は、非圧縮の画像に付随する音声データ、さらには、必要な制御データその他の補助データ等を、対応する差動信号に変換し、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2でHDMIケーブル350を介して接続されているHDMIシンク252に、一方向にシリアル伝送する。
【0089】
さらに、トランスミッタ81は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で送信する画素データに同期したピクセルクロックを、TMDSクロックチャネルで、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMIシンク252に送信する。ここで、1つのTMDSチャネル#i(i=0,1,2)では、ピクセルクロックの1クロックの間に、10ビットの画素データが送信される。
【0090】
HDMIシンク252は、アクティブビデオ区間において、複数のチャネルで、HDMIソース212から一方向に送信されてくる、画素データに対応する差動信号を受信するとともに、水平帰線区間または垂直帰線区間において、複数のチャネルで、HDMIソース212から一方向に送信されてくる、音声データや制御データに対応する差動信号を受信する。
【0091】
すなわち、HDMIシンク252は、レシーバ82を有する。レシーバ82は、TMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMIソース212から一方向に送信されてくる、画素データに対応する差動信号と、音声データや制御データに対応する差動信号を、同じくHDMIソース212からTMDSクロックチャネルで送信されてくるピクセルクロックに同期して受信する。
【0092】
HDMIソース212とHDMIシンク252とからなるHDMIシステムの伝送チャネルには、HDMIソース212からHDMIシンク252に対して、画素データおよび音声データを、ピクセルクロックに同期して、一方向にシリアル伝送するための伝送チャネルとしての3つのTMDSチャネル#0乃至#2と、ピクセルクロックを伝送する伝送チャネルとしてのTMDSクロックチャネルの他に、DDC(Display Data Channel)83やCECライン84と呼ばれる伝送チャネルがある。
【0093】
DDC83は、HDMIケーブル350に含まれる図示せぬ2本の信号線からなり、HDMIソース212が、HDMIケーブル350を介して接続されたHDMIシンク252から、E−EDID(Enhanced Extended Display Identification Data)を読み出すために使用される。
【0094】
すなわち、HDMIシンク252は、HDMIレシーバ81の他に、自身の性能(Configuration/capability)に関する性能情報であるE−EDIDを記憶している、EDID ROM(Read Only Memory)85を有している。HDMIソース212は、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMIシンク252から、当該HDMIシンク252のE−EDIDを、DDC83を介して読み出し、そのE−EDIDに基づき、HDMIシンク252の性能の設定、すなわち、例えば、HDMIシンク252を有する電子機器が対応している画像のフォーマット(プロファイル)、例えば、RGB、YCbCr4:4:4、YCbCr4:2:2等を認識する。
【0095】
CECライン84は、HDMIケーブル350に含まれる図示せぬ1本の信号線からなり、HDMIソース212とHDMIシンク252との間で、制御用のデータの双方向通信を行うのに用いられる。
【0096】
また、HDMIケーブル350には、HPD(Hot Plug Detect)と呼ばれるピンに接続されるライン(HPDライン)86が含まれている。ソース機器は、当該ライン86を利用して、シンク機器の接続を検出することができる。また、HDMIケーブル350には、ソース機器からシンク機器に電源を供給するために用いられるライン87が含まれている。さらに、HDMIケーブル351には、リザーブライン88が含まれている。
【0097】
図5は、図4のHDMIトランスミッタ81とHDMIレシーバ82の構成例を示している。
【0098】
トランスミッタ81は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2にそれぞれ対応する3つのエンコーダ/シリアライザ81A,81B,81Cを有する。そして、エンコーダ/シリアライザ81A,81B,81Cのそれぞれは、そこに供給される画像データ、補助データ、制御データをエンコードし、パラレルデータからシリアルデータに変換して、差動信号により送信する。ここで、画像データが、例えばR(赤),G(緑),B(青)の3成分を有する場合、B成分(B component)はエンコーダ/シリアライザ81Aに供給され、G成分(Gcomponent)はエンコーダ/シリアライザ81Bに供給され、R成分(R component)はエンコーダ/シリアライザ81Cに供給される。
【0099】
また、補助データとしては、例えば、音声データや制御パケットがあり、制御パケットは、例えば、エンコーダ/シリアライザ81Aに供給され、音声データは、エンコーダ/シリアライザ81B,81Cに供給される。
【0100】
さらに、制御データとしては、1ビットの垂直同期信号(VSYNC)、1ビットの水平同期信号(HSYNC)、および、それぞれ1ビットの制御ビットCTL0,CTL1,CTL2,CTL3がある。垂直同期信号および水平同期信号は、エンコーダ/シリアライザ81Aに供給される。制御ビットCTL0,CTL1はエンコーダ/シリアライザ81Bに供給され、制御ビットCTL2,CTL3はエンコーダ/シリアライザ81Cに供給される。
【0101】
エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される画像データのB成分、垂直同期信号および水平同期信号、並びに補助データを、時分割で送信する。すなわち、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される画像データのB成分を、固定のビット数である8ビット単位のパラレルデータとする。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#0で送信する。
【0102】
また、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される垂直同期信号および水平同期信号の2ビットのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#0で送信する。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される補助データを4ビット単位のパラレルデータとする。そして、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#0で送信する。
【0103】
エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される画像データのG成分、制御ビットCTL0,CTL1、並びに補助データを、時分割で送信する。すなわち、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される画像データのG成分を、固定のビット数である8ビット単位のパラレルデータとする。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#1で送信する。
【0104】
また、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される制御ビットCTL0,CTL1の2ビットのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#1で送信する。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される補助データを4ビット単位のパラレルデータとする。そして、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#1で送信する。
【0105】
エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される画像データのR成分、制御ビットCTL2,CTL3、並びに補助データを、時分割で送信する。すなわち、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される画像データのR成分を、固定のビット数である8ビット単位のパラレルデータとする。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#2で送信する。
【0106】
また、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される制御ビットCTL2,CTL3の2ビットのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#2で送信する。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される補助データを4ビット単位のパラレルデータとする。そして、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#2で送信する。
【0107】
レシーバ82は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2にそれぞれ対応する3つのリカバリ/デコーダ82A,82B,82Cを有する。そして、リカバリ/デコーダ82A,82B,82Cのそれぞれは、TMDSチャネル#0,#1,#2で差動信号により送信されてくる画像データ、補助データ、制御データを受信する。さらに、リカバリ/デコーダ82A,82B,82Cのそれぞれは、画像データ、補助データ、制御データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、さらにデコードして出力する。
【0108】
すなわち、リカバリ/デコーダ82Aは、TMDSチャネル#0で差動信号により送信されてくる画像データのB成分、垂直同期信号および水平同期信号、補助データを受信する。そして、リカバリ/デコーダ82Aは、その画像データのB成分、垂直同期信号および水平同期信号、補助データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、デコードして出力する。
【0109】
リカバリ/デコーダ82Bは、TMDSチャネル#1で差動信号により送信されてくる画像データのG成分、制御ビットCTL0,CTL1、補助データを受信する。そして、リカバリ/デコーダ82Bは、その画像データのG成分、制御ビットCTL0,CTL1、補助データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、デコードして出力する。
【0110】
リカバリ/デコーダ82Cは、TMDSチャネル#2で差動信号により送信されてくる画像データのR成分、制御ビットCTL2,CTL3、補助データを受信する。そして、リカバリ/デコーダ82Cは、その画像データのR成分、制御ビットCTL2,CTL3、補助データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、デコードして出力する。
【0111】
図6は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で各種の伝送データが伝送される伝送区間(期間)の例を示している。なお、図6は、TMDSチャネル#0,#1,#2において、横×縦が720×480画素のプログレッシブの画像が伝送される場合の、各種の伝送データの区間を示している。
【0112】
HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で伝送データが伝送されるビデオフィールド(Video Field)には、伝送データの種類に応じて、ビデオデータ区間(VideoData period)、データアイランド区間(Data Island period)、およびコントロール区間(Control period)の3種類の区間が存在する。
【0113】
ここで、ビデオフィールド区間は、ある垂直同期信号の立ち上がりエッジ(active edge)から次の垂直同期信号の立ち上がりエッジまでの区間であり、水平ブランキング期間(horizontal blanking)、垂直ブランキング期間(verticalblanking)、並びに、ビデオフィールド区間から、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間を除いた区間であるアクティブビデオ区間(Active Video)に分けられる。
【0114】
ビデオデータ区間は、アクティブビデオ区間に割り当てられる。このビデオデータ区間では、非圧縮の1画面分の画像データを構成する720画素×480ライン分の有効画素(Active pixel)のデータが伝送される。
【0115】
データアイランド区間およびコントロール区間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間に割り当てられる。このデータアイランド区間およびコントロール区間では、補助データ(Auxiliary data)が伝送される。
【0116】
すなわち、データアイランド区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の一部分に割り当てられている。このデータアイランド区間では、補助データのうち、制御に関係しないデータである、例えば、音声データのパケット等が伝送される。
【0117】
コントロール区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の他の部分に割り当てられている。このコントロール区間では、補助データのうちの、制御に関係するデータである、例えば、垂直同期信号および水平同期信号、制御パケット等が伝送される。
【0118】
ここで、現行のHDMIでは、TMDSクロックチャネルで伝送されるピクセルクロックの周波数は、例えば165MHzであり、この場合、データアイランド区間の伝送レートは約500Mbps程度である。
【0119】
図7は、HDMI端子211,251のピン配列を示している。このピン配列はタイプA(type-A)と呼ばれている。
【0120】
TMDSチャネル#iの差動信号であるTMDS Data#i+とTMDS Data#i−が伝送される差動線である2本のラインは、TMDS Data#i+が割り当てられているピン(ピン番号が1,4,7のピン)と、TMDS Data#i−が割り当てられているピン(ピン番号が3,6,9のピン)に接続される。
【0121】
また、制御用のデータであるCEC信号が伝送されるCECライン84は、ピン番号が13であるピンに接続され、ピン番号が14のピンは空き(Reserved)ピンとなっている。また、E−EDID等のSDA(SerialData)信号が伝送されるラインは、ピン番号が16であるピンに接続され、SDA信号の送受信時の同期に用いられるクロック信号であるSCL(Serial Clock)信号が伝送されるラインは、ピン番号が15であるピンに接続される。上述のDDC83は、SDA信号が伝送されるラインおよびSCL信号が伝送されるラインにより構成される。
【0122】
また、上述したようにソース機器がシンク機器の接続を検出するためのHPDライン86は、ピン番号が19であるピンに接続される。また、上述したように電源を供給するためのライン87は、ピン番号が18であるピンに接続される。
【0123】
図8は、図1のAVシステム200における、ディスクレコーダ210の高速データラインインタフェース213と、テレビ受信機250の高速データラインインタフェース253の構成例を示している。これらインタフェース213,253は、LAN(Local Area Network)通信を行う通信部を構成する。この通信部は、HDMIケーブル350を構成する複数のラインのうち、1対の差動ライン、この実施の形態においては、空き(Reserve)ピン(14ピン)に対応したリザーブライン(Ether−ライン)、およびHPDピン(19ピン)に対応したHPDライン(Ether+ライン)を用いて、双方向通信を行う。
【0124】
ディスクレコーダ210はLAN信号送信回路411、終端抵抗412、AC結合容量413,414、LAN信号受信回路415、並びに減算回路416を有し、これらは高速データラインインタフェース213を構成している。
【0125】
HDMI端子211の14ピンと19ピンとの間には、AC結合容量413、終端抵抗412およびAC結合容量414の直列回路が接続される。AC結合容量413と終端抵抗412の互いの接続点P1は、LAN信号送信回路411の正出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路415の正入力側に接続される。また、AC結合容量414と終端抵抗412の互いの接続点P2は、LAN信号送信回路411の負出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路415の負入力側に接続される。LAN信号送信回路411の入力側には、送信信号(送信データ)SG411が供給される。
【0126】
また、減算回路416の正側端子には、LAN信号受信回路415の出力信号SG412が供給され、この減算回路416の負側端子には、送信信号(送信データ)SG411が供給される。この減算回路416では、LAN信号受信回路415の出力信号SG412から送信信号SG411が減算され、受信信号(受信データ)SG413が得られる。
【0127】
テレビ受信機250は、LAN信号送信回路441、終端抵抗442、AC結合容量443,444、LAN信号受信回路445および減算回路446を有し、これらは高速データラインインタフェース253を構成している。また、テレビ受信機250は、プルアップ抵抗447,448を有している。
【0128】
HDMI端子251の14ピンと19ピンとの間には、AC結合容量443、終端抵抗442およびAC結合容量444の直列回路が接続される。AC結合容量443と終端抵抗442の互いの接続点P3は、LAN信号送信回路441の正出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路445の正入力側に接続される。また、AC結合容量444と終端抵抗442の互いの接続点P4は、LAN信号送信回路441の負出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路445の負入力側に接続される。LAN信号送信回路441の入力側には、送信信号(送信データ)SG417が供給される。
【0129】
また、減算回路446の正側端子には、LAN信号受信回路445の出力信号SG418が供給され、この減算回路446の負側端子には、送信信号SG417が供給される。この減算回路446では、LAN信号受信回路445の出力信号SG418から送信信号SG417が減算され、受信信号(受信データ)SG419が得られる。
【0130】
また、HDMI端子251の19ピンはプルアップ抵抗447を介して電源線(+5.0V)に接続されている。また、このテレビ受信機250はeHDMI対応機器であることから、HDMI端子251の14ピンはプルアップ抵抗448を介して電源線(+5.0V)に接続されている。
【0131】
HDMIケーブル350に含まれるリザーブライン501およびHPDライン502は、差動ツイストペアを構成している。リザーブライン501のソース側端511はHDMI端子211の14ピンに接続され、当該リザーブライン501のシンク側端521はHDMI端子251の14ピンに接続される。また、HPDライン502のソース側端512はHDMI端子211の19ピンに接続され、当該HPDライン502のシンク側端522はHDMI端子251の19ピンに接続される。
【0132】
次に、上述したように構成された高速データラインインタフェース213,253によるLAN通信の動作を説明する。
【0133】
ディスクレコーダ210において、送信信号(送信データ)SG411はLAN信号送信回路411の入力側に供給され、このLAN信号送信回路411から送信信号SG411に対応した差動信号(正出力信号、負出力信号)が出力される。そして、LAN信号送信回路411から出力される差動信号は、接続点P1,P2に供給され、HDMIケーブル350の1対のライン(リザーブライン501、HPDライン502)を通じて、テレビ受信機250に送信される。
【0134】
また、テレビ受信機250において、送信信号(送信データ)SG417はLAN信号送信回路441の入力側に供給され、このLAN信号送信回路441から送信信号SG417に対応した差動信号(正出力信号、負出力信号)が出力される。そして、LAN信号送信回路441から出力される差動信号は、接続点P3,P4に供給され、HDMIケーブル350の1対のライン(リザーブライン501、HPDライン502)を通じて、ディスクレコーダ210に送信される。
【0135】
また、ディスクレコーダ210において、LAN信号受信回路415の入力側は接続点P1,P2に接続されていることから、当該LAN信号受信回路415の出力信号SG412として、LAN信号送信回路411から出力された差動信号(電流信号)に対応した送信信号と、上述したようにテレビ受信機250から送信されてくる差動信号に対応した受信信号との加算信号が得られる。減算回路416では、LAN信号受信回路415の出力信号SG412から送信信号SG411が減算される。そのため、この減算回路416の出力信号SG413は、テレビ受信機250の送信信号(送信データ)SG417に対応したものとなる。
【0136】
また、テレビ受信機250において、LAN信号受信回路445の入力側は接続点P3,P4に接続されていることから、当該LAN信号受信回路445の出力信号SG418として、LAN信号送信回路441から出力された差動信号(電流信号)に対応した送信信号と、上述したようにディスクレコーダ210から送信されてくる差動信号に対応した受信信号との加算信号が得られる。減算回路446では、LAN信号受信回路445の出力信号SG418から送信信号SG417が減算される。そのため、この減算回路446の出力信号SG419は、ディスクレコーダ210の送信信号(送信データ)SG411に対応したものとなる。
【0137】
このように、ディスクレコーダ210の高速データラインインタフェース213と、テレビ受信機250の高速データラインインタフェース253との間では、双方向のLAN通信を行うことができる。
【0138】
なお、テレビ受信機250において、HDMI端子251の19ピンは電源線(+5.0V)に接続されている。そのため、ディスクレコーダ210にHDMIケーブル350を介してテレビ受信機250が接続されるとき、HDMI端子211の19ピンの電圧Vhpdが高くなる。従って、ディスクレコーダ210では、HDMI端子211の19ピンの電圧Vrsvを監視することで、ディスクレコーダ210にHDMIケーブル350を介してテレビ受信機250が接続されたか否かを検出できる。
【0139】
また、テレビ受信機250において、HDMI端子251の14ピンは電源線(+5.0V)に接続されている。そのため、ディスクレコーダ210にHDMIケーブル350を介してテレビ受信機250が接続されるとき、HDMI端子211の14ピンの電圧Vhpdが高くなる。従って、ディスクレコーダ210では、HDMI端子211の14ピンの電圧Vhpdを監視することで、テレビ受信機250がeHDMI対応機器であることを認識できる。
【0140】
この実施の形態において、テレビ受信機250は、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であることを認識できる。以下に、その手法について、説明する。
【0141】
ディスクレコーダ210は、例えば、ディスクレコーダ210にHDMIケーブル350を介してテレビ受信機250が接続されたとき、自身がeHDMI対応機器であること、つまりHDMIケーブル350のリザーブラインおよびHPDラインにより構成される通信路を利用する通信部(高速データラインインタフェース213等)を有していることを示す機能情報を、テレビ受信機250に送信する。また、ディスクレコーダ210は、この機能情報に、ディスクレコーダ210が対応し得る伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を含める。
【0142】
ここで、伝送フォーマット情報は、SPDIF(Sony Philips Digital InterFace)信号のみに対応しているか、イーサネット信号のみに対応しているか、あるいはSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応しているか、の情報である。
【0143】
ここで、SPDIF信号について簡単に説明する。このSPDIF信号は、SPDIF規格において伝送される信号である。SPDIF規格とは、デジタルオーディオ信号をリアルタイムに伝送するためのインタフェース規格である。SPDIF信号は、バイフェーズマーク変調されるため、その信号中にクロック成分を含んでいる。
【0144】
なお、上述の図8の構成例は、イーサネット信号のみに対応している場合を示している。SPDIF信号にも対応している場合には、図9に示すような構成例となる。テレビ受信機250はSPDIF送信回路449を有している。このSPDIF送信回路449から出力されるSPDIF信号は、加算器451,452によって、HDMIケーブル350を構成するリザーブラインおよびHPDラインを用いて、ディスクレコーダ210側に同相で送信される。ここで、SPDIF送信回路449は、高速データラインインタフェース253と同様に、リザーブラインおよびHPDラインにより構成される通信路を用いて通信を行う通信部を構成している。
【0145】
また、ディスクレコーダ210はSPDIF受信回路417を有している。HDMIケーブル350を構成するリザーブラインおよびHPDラインによりテレビ受信機250側から同相送信されたSPDIF信号は加算器421で加算されてSPDIF受信回路417に供給される。ここで、SPDIF受信回路417は、高速データラインインタフェース213と同様に、リザーブラインおよびHPDラインにより構成される通信路を用いて通信を行う通信部を構成している。
【0146】
なお、SPDIF信号のみに対応している場合には、図9に示す構成例において、高速データインタフェース213,253を除いた構成となる。
【0147】
例えば、ディスクレコーダ210は、上述したTMDSチャネルでテレビ受信機250に送信する映像信号のブランキング期間に上述の機能情報を挿入することで、当該機能情報をテレビ受信機250に送信する。ここで、ディスクレコーダ210は、例えば、HDMIのAVI(Auxiliary Video Information) InfoFrameパケットを用いて、上述の機能情報を映像信号のブランキング期間に挿入する。
【0148】
このAVI InfoFrameパケットは、上述したデータアイランド区間に配置される。図10は、AVI InfoFrameパケットのデータ構造を示している。HDMIでは、当該AVIInfoFrameパケットにより、画像に関する付帯情報をソース機器からシンク機器に伝送可能となっている。
【0149】
この実施の形態において、機能情報は、例えば、図10にAVI InfoFrameのデータ構造を示すように、4バイト目(Data Byte1)におけるE1の1ビットと、8バイト目(Data Byte5)におけるE2,E3の2ビットとに、階層的に配置される。
【0150】
1ビットのデータであるE1は、HDMIケーブル350のリザーブラインおよびHPDラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部(高速データラインタフェース213、SPDIF受信回路417)を有するeHDMI対応機器であるか否かを識別するためのデータである。ここで、E1=0であるときはeHDMI対応機器でないことを示し、E1=1であるときはeHDMI対応機器であることを示す。
【0151】
また、2ビットのデータであるE2,E3は、SPDIF信号のみに対応しているか、イーサネット信号のみに対応しているか、あるいはSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応しているかを識別するためのビットデータである。例えば、E2=1、E3=0であるときはSPDIF信号のみに対応していることを示し、E2=0、E3=1であるときはイーサネット信号のみに対応していることを示し、E2=1、E3=1であるときはSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応していることを示す。
【0152】
ディスクレコーダ210が、上述したようにTMDSチャネルでテレビ受信機250に送信する映像信号のブランキング期間に機能情報を挿入することで、当該機能情報をテレビ受信機250に送信する場合、テレビ受信機250では、TMDSチャネルでディスクレコーダ210から受信された映像信号のブランキング期間から上述の機能情報を抽出することで、当該機能情報を受信する。
【0153】
なお、上述ではAVIInfoFrameパケットを用いて機能情報を映像信号のブランキング期間に挿入したものを示した。詳細説明は省略するが、GCPパケット等のその他のパケットを用いても、機能情報を映像信号のブランキング期間に挿入できる。
【0154】
また、例えば、ディスクレコーダ210は、上述の機能情報を、HDMIケーブル350の制御データラインであるCECライン84を介して、テレビ受信機250に送信する。この場合、テレビ受信機250は、ディスクレコーダ210からCECライン84を介して、機能情報を受信することになる。
【0155】
テレビ受信機250は、上述のように、機能情報を受信することで、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であるか否か、そして、eHDMI対応機器である場合に対応し得る伝送フォーマット(アプリケーション)を認識できる。なお、上述のように、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に機能情報を送信する場合、ディスクレコーダ210のHDMI送信部212は機能情報送信部を構成し、テレビ受信機250のHDMI受信部252は機能情報受信部を構成している。
【0156】
なお、上述では、ディスクレコーダ210にHDMIケーブル350を介してテレビ受信機250が接続された場合に、ディスクレコーダ210が自動的にテレビ受信機250に機能情報を送信するものを示した。しかし、テレビ受信機250側から、当該機能情報の送信要求をディスクレコーダ210に送信し、ディスクレコーダ210は、当該送信要求を受信したときに、テレビ受信機250に機能情報を送信するようにしてもよい。
【0157】
テレビ受信機250は、例えば、パワーオン時、テレビ受信機250がHDMI入力の切り替えを行ったとき等に、当該送信要求を、CECライン84を介して、ディスクレコーダ210に送信する。この場合、テレビ受信機250のHDMI受信部253は機能情報要求部を構成し、ディスクレコーダ210のHDMI送信部213は送信要求受信部を構成する。
【0158】
このように、テレビ受信機250がディスクレコーダ210に送信要求を送信するものにあっては、テレビ受信機250は、任意のタイミング(例えば、パワーオン時、入力切り替え時など)でディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であるか否か、さらにはディスクレコーダ210が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)を確認できる。
【0159】
上述ではディスクレコーダ210からテレビ受信機250に機能情報を送信する例を説明した。逆に、テレビ受信機250からディスクレコーダ210に、上述したと同様にして機能情報を送信することも考えられる。この場合には、映像信号のブランキング期間に機能情報を挿入して送信するということはできないが、制御データラインであるCECライン84を介して機能情報を送信することができる。この場合、ディスクレコーダ210のHDMI送信部212は機能情報受信部を構成し、テレビ受信機250のHDMI受信部252は機能情報送信部を構成することになる。
【0160】
ここで、CECライン(CECチャネル)を用いた機能情報の送受信について説明する。このCECラインでは、ソース機器とシンク機器の間で、双方向に、制御データの伝送が可能となっている。この発明において、上述の機能情報は、CEC(Consumer Electronics Control)データあるいはCDC(CapabilityDiscovery Channel)データとして、ソース機器からシンク機器に、あるいはシンク機器からソース機器に送られる。
【0161】
図11は、CECラインで伝送されるCECデータの構造を示している。CECラインでは、10ビットデータからなる1ブロックが、4.5m秒で伝送される。先頭にスタートビットが配置され、それに続いて、ヘッダブロックが配置され、その後に、実際に伝送したいデータが含まれる任意の個数(n個)のデータブロックが配置される。機能情報は、データブロックに含まれる。
【0162】
図12は、ヘッダブロックの構造例を示した図である。ヘッダブロックには、送信元(Initiator)の論理アドレス(Logical Address)と、あて先(Destination)の論理アドレス(Logical Address)とが配置される。各論理アドレスは、各機器の種類に応じて設定される。
【0163】
図13は、各機器の種類に応じて設定される論理アドレスを示している。図13に示すように、機器の種類毎に、“0”から“15”までの16種類のアドレス値が設定されている。図12のヘッダブロックを構成する送信元(Initiator)の論理アドレスおよびあて先(Destination)の論理アドレスには、対応するアドレス値が4ビットで配置される。
【0164】
次に、CDCデータについて説明する。CDCは、物理層はCECと同じであるが、論理層はCECとは異なるものとして定義される。CDCデータの構造は、図示しないが、図11に示すCECのデータ構造と同様の構造とされ、先頭にスタートビットが配置され、それに続いて、ヘッダブロックが配置され、その後に、実際に伝送したいデータが含まれる任意の個数(n個)のデータブロックが配置された構造とされる。
【0165】
また、CDCデータのヘッダブロックの構造は、図示しないが、図12に示すCECデータのヘッダブロックと構造的には同一とされている。しかし、ヘッダブロックを構成する送信元(Initiator)の論理アドレスおよびあて先(Destination)の論理アドレスとして、機器の種類に依らずに、常に、“15”が使用される。つまり、送信元(Initiator)に関しては不明(Unregistered)とされ、あて先(Destination)に関してはブロードキャスト(Broadcast)とされる。
【0166】
このようにCDCデータの伝送にあっては、ヘッダブロックに配置される送信元およびあて先の論理アドレス(Logical Address)としていずれも“15”が使用されるので、各機器の論理アドレスを取得する必要はない。CDCデータによるメッセージ(CDCメッセージ)は、CECにとっては、送信元が不明なブロードキャストメッセージということになり、どの機器がどの機器に宛てたメッセージであるか分からない。
【0167】
そこで、CDCメッセージにあっては、物理的な接続パスを識別するために、データブロックに配置されるメッセージの中に、送信元(Initiator)およびあて先(Target)の物理アドレス(Physical Address)を必ず含むようにされる。つまり、CDCメッセージの送信にあっては、論理アドレスを使用せずに、物理アドレスを使用する。
【0168】
CECは、ブロードキャストメッセージに関しては、〈Feature Abort〉「それは対応していない」というメッセージを返すことができない。そこで、CDCとしては、この状況を考えて、必ずメッセージを返すことにする。
【0169】
[CDCメッセージ]
ここでは、CDCデータのデータブロックに配置されるコマンドメッセージとして、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージと、〈ActivateSupported Channels〉メッセージを定義する。〈Exchange SupportedChannels Info〉メッセージは、2つの機器の間で機能情報を交換する際に用いられるメッセージである。また、〈Activate Supported Channels〉メッセージは、2つの機器の間で実際に起動(Activate)するチャネル(伝送フォーマット)を確認して通信を開始する際に用いられるメッセージである。各メッセージは、例えば、以下のような、データ構造をとる。
【0170】
【表1】

【0171】
〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージについて説明する。この〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージは、第1〜第5の5バイトのデータを有している。第1バイトおよび第2バイトには送信元(Initiator)の物理アドレス(Physical Address)が配置され、第3バイトおよび第4バイトにはあて先(Target)の物理アドレス(Physical Address)が配置されている。
【0172】
また、第5バイトに、送信元(Initiator)の機能情報が配置される。この機能情報は、自身がeHDMI対応機器であることを示す情報であり、自身が対応し得るチャネル、つまり自身が対応し得る伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を含んでいる。
【0173】
第5バイトの1ビット、例えば第7ビット(最上位ビット)は、自身がeHDMI対応機器であって、上述のSPDIF信号の伝送フォーマット(アプリケーション)に対応しているか、つまり[Audio Return Channel]をサポートしているか否かを示す。この第5バイトの1ビットは、サポートしているときは“1”とされ、サポートしていないときは“0”とされる。
【0174】
また、第5バイトの他の1ビット、例えば第6ビットは、自身がeHDMI対応機器であって、上述のイーサネット信号の伝送フォーマット(アプリケーション)に対応しているか、つまり[Ethernet Channel]をサポートしているか否かを示す。この第5バイトの他の1ビットは、サポートしているときは“1”とされ、サポートしていないときは“0”とされる。
【0175】
また、第5バイトの残りの6ビット、例えば、第5ビット〜第0ビットは、リザーブビットとされ、全て“0”とされる。
【0176】
次に、〈Activate Supported Channels〉メッセージについて説明する。この〈Activate Supported Channels〉メッセージは、第1〜第5の5バイトのデータを有している。第1バイトおよび第2バイトには送信元(Initiator)の物理アドレス(Physical Address)が配置され、第3バイトおよび第4バイトにはあて先(Target)の物理アドレス(Physical Address)が配置されている。
【0177】
また、第5バイトに、送信元(Initiator)が起動を求めるチャネル(伝送フォーマット)の情報が配置される。第5バイトの1ビット、例えば第7ビットは、自身がSPDIF信号の通信、つまり[Audio Return Channel]のチャネルの起動を求めるか否かを示す。この第5バイトの1ビットは、起動を求めるときは“1”とされ、起動を求めないときは“0”される。
【0178】
また、第5バイトの他の1ビット、例えば第6ビットは、自身がイーサネット信号の通信、つまり[Ethernet Channel]のチャネルの起動を求めるか否かを示す。この第5バイトの他の1ビットは、起動を求めるときは“1”とされ、起動を求めないときは“0”される。
【0179】
また、第5バイトの残りの6ビット、例えば、第5ビット〜第0ビットは、リザーブビットとされ、全て“0”とされる。
【0180】
上述の〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージおよび〈ActivateSupported Channels〉メッセージのルールは、以下のように定義される。すなわち、あるCDCデバイスが〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージをブロードキャストしたとき、そのメッセージの中に含まれるあて先の物理アドレス(Physical Address)を持つCDCデバイスは、自身の情報(パラメータ)を含む〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージをブロードキャストする。
【0181】
また、あるCDCデバイスが〈Activate Supported Channels〉メッセージをブロードキャストしたとき、そのメッセージの中に含まれるあて先の物理アドレス(Physical Address)を持つCDCデバイスは、自身の情報(パラメータ)を含む〈Activate Supported Channels〉メッセージをブロードキャストする。さらに、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージで交換した機能情報で、[Audio Return Channel]、[Ethernet Channel]のチャネルのうち、双方でサポートしているチャネル(伝送フォーマット)があるとき、2つの機器の間でそのチャネルによる通信が可能となる。
【0182】
なお、CDCデバイスとは、CDCデータ(Exchange Supported Channels Info〉メッセージ、〈ActivateSupported Channels〉メッセージ等)に対応可能なeHDMI対応機器を意味する。一方、Non−CDCデバイスとは、CDCデータ(Exchange Supported Channels Info〉メッセージ、〈ActivateSupported Channels〉メッセージ等)に対応不可能なeHDMI対応機器を意味する。
【0183】
[Exchangeシーケンス]
次に、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージの使用例について、図14のシーケンス図を参照して説明する。なお、この場合、図15に示す機器構成のAVシステム10を想定している。すなわち、AVシステム10は、CDCデバイス11,12と、Non−CDCデバイス13とからなっている。CDCデバイス11のHDMI端子11aとCDCデバイス12のHDMI端子12aとはHDMIケーブル14を介して接続されている。また、CDCデバイス11のHDMI端子11bとNon−CDCデバイス13のHDMI端子13aとはHDMIケーブル15を介して接続されている。また、CDCデバイス11の物理アドレス(Physical Address)は[0.0.0.0]であり、CDCデバイス12の物理アドレス(Physical Address)は[1.0.0.0]であり、Non−CDCデバイス13の物理アドレス(Physical Address)は[2.0.0.0]である。
【0184】
図14に戻って、(a)CDCデバイス11は、CDCデバイス12と機能情報を交換するために、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージをブロードキャストする。この〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス11は、この〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージに、自身の機能情報を含める。例えば、この〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージでは、[AudioReturn Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルをサポートしていることが示される。
【0185】
(b)CDCデバイス12は、CDCデバイス11からブロードキャストされた〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージに含まれているあて先の物理アドレスが、自身の物理アドレス[1.0.0.0]であることから、〈Exchange Supported ChannelsInfo〉メッセージをブロードキャストする。この〈Exchange Supported ChannelsInfo〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス12は、この〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージに、自身の機能情報を含める。例えば、この〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージでは、[Audio Return Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルをサポートしていることが示される。
【0186】
このようにして、CDCデバイス11とCDCデバイス12との間で、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージが送受信されることで、互いの機能情報、つまりeHDMI対応機器であるか否か、[Audio Return Channel]や[Ethernet Channel]をサポートしているか否かを示す情報が交換される。
【0187】
(c)CDCデバイス11は、Non−CDCデバイス13と機能情報を交換するために、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージをブロードキャストする。この〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[2.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス11は、この〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージに、自身の機能情報を含める。例えば、この〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージでは、[AudioReturn Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルをサポートしていることが示される。
【0188】
(d)Non−CDCデバイス13は、CDCデバイス11からブロードキャストされた〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージに含まれているあて先の物理アドレスが自身の物理アドレス[2.0.0.0]であったとしても、何等反応しない。この場合、CDCデバイス11は、2秒Maxルールで、2秒経過しても何も反応がないとき、Non−CDCデバイス13は、[Audio Return Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルともサポートしていないと、認識する。
【0189】
[Activate/De-Activateシーケンス]
次に、〈Activate Supported Channels〉メッセージの使用例について、図16のシーケンス図を参照して説明する。なお、この場合、図15に示す機器構成のAVシステム10において、上述したように〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージを用いて機能情報の交換を行ったCDCデバイス11とCDCデバイス12の間で通信を行う場合を想定している。
【0190】
(a)CDCデバイス11は、CDCデバイス12と実際に起動(Activate)を求めるチャネル(伝送フォーマット)を確認して通信を開始するために、〈Activate Supported Channels〉メッセージをブロードキャストする。この〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス11は、この〈ActivateSupported Channels〉メッセージに、自身が起動(Activate)を求めるチャネル(伝送フォーマット)の情報を配置する。例えば、この〈Activate Supported Channels〉メッセージでは、[AudioReturn Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルの起動を求めることが示される。
【0191】
(b)CDCデバイス12は、CDCデバイス11からブロードキャストされた〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれているあて先の物理アドレスが、自身の物理アドレス[1.0.0.0]であることから、〈Activate Supported Channels〉メッセージをブロードキャストする。この〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス12は、この〈ActivateSupported Channels〉メッセージに、自身が起動の求めに同意するチャネル(伝送フォーマット)の情報を配置する。例えば、この〈Activate Supported Channels〉メッセージでは、[AudioReturn Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルの起動の求めに同意することが示される。
【0192】
このようにして、CDCデバイス11とCDCデバイス12との間で、〈Activate Supported Channels〉メッセージが送受信されることで、双方が共通して起動可能なチャネル(伝送フォーマット)を確認して、通信が開始される。図16の例では、CDCデバイス11およびCDCデバイス12の双方とも、[Audio Return Channel]および[Ethernet Channel]の起動が可能であり、双方のチャネル(伝送フォーマット)が起動されて、通信が開始される。
【0193】
(c)その後、CDCデバイス12は、例えば、ネットワーク端子を通じてイーサネット通信を行うために、[Ethernet Channel]の通信を止めたい場合、〈ActivateSupported Channels〉メッセージをブロードキャストする。この〈ActivateSupported Channels〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス12は、この〈ActivateSupported Channels〉メッセージには、自身が起動を求めるチャネル(伝送フォーマット)は、[AudioReturn Channel]のチャネルであることが示され、[Ethernet Channel]のチャネルは除かれる。
【0194】
(d)CDCデバイス11は、CDCデバイス12からブロードキャストされた〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれているあて先の物理アドレスが、自身の物理アドレス[0.0.0.0]であることから、〈Activate Supported Channels〉メッセージをブロードキャストする。この〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス11は、この〈Activate SupportedChannels〉メッセージに、自身が起動の求めに同意するチャネル(伝送フォーマット)の情報を配置する。例えば、この〈Activate Supported Channels〉メッセージでは、[AudioReturn Channel]のチャネルの起動の求めに同意することが示される。
【0195】
このようにして、CDCデバイス11とCDCデバイス12との間で、〈Activate Supported Channels〉メッセージが送受信されることで、双方が共通して起動可能な伝送フォーマット(アプリケーション)が再確認され、[Ethernet Channel]のチャネルによる通信は中止され、[AudioReturn Channel]のチャネルによる通信のみが継続して行われる。
【0196】
次に、〈Activate Supported Channels〉メッセージの他の使用例について、図17のシーケンス図を参照して説明する。なお、この場合、図15に示す機器構成のAVシステム10において、上述したように〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージを用いて機能情報の交換を行ったCDCデバイス11とCDCデバイス12の間で通信を行う場合を想定している。
【0197】
(a)CDCデバイス11は、CDCデバイス12と実際に起動を求めるチャネル(伝送フォーマット)を確認して通信を開始するために、〈Activate Supported Channels〉メッセージをブロードキャストする。この〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス11は、この〈ActivateSupported Channels〉メッセージに、自身が起動を求めるチャネル(伝送フォーマット)の情報を配置する。例えば、この〈Activate Supported Channels〉メッセージでは、[AudioReturn Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルの起動を求めることが示される。
【0198】
(b)CDCデバイス12は、CDCデバイス11からブロードキャストされた〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれているあて先の物理アドレスが、自身の物理アドレス[1.0.0.0]であることから、〈Activate Supported Channels〉メッセージをブロードキャストする。この〈Activate Supported Channels〉メッセージに含まれる、送信元(Initiator)の物理アドレスは[1.0.0.0]とされ、あて先(Target)の物理アドレスは[0.0.0.0]とされる。また、CDCデバイス12は、この〈ActivateSupported Channels〉メッセージに、自身が起動の求めに同意するチャネル(伝送フォーマット)の情報を配置する。例えば、この〈Activate Supported Channels〉メッセージでは、[AudioReturn Channel]のチャネルの起動の求めに同意することが示される。
【0199】
このようにして、CDCデバイス11とCDCデバイス12との間で、〈Activate Supported Channels〉メッセージが送受信されることで、双方が共通して起動可能なチャネル(伝送フォーマット)を確認して、通信が開始される。図16の例では、CDCデバイス11では[Audio Return Channel]および[Ethernet Channel]の双方のチャネルの起動を求めるが、CDCデバイス12では[Audio Return Channel]のチャネルの起動のみ同意するので、この[AudioReturn Channel]のチャネルのみが起動されて、通信が開始される。
【0200】
なお、上述した〈Activate Supported Channels〉メッセージの送受信は、例えば、〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージを用いて機能情報の交換を行って、双方の機能が分かった後に行われる。その後は、通信を希望するチャネルの変更時など、任意のタイミングで行われる。
【0201】
[CDCメッセージの有効性の向上]
上述したようにCDCメッセージには、送信元(Initiator)およびあて先(Target)の物理アドレス(Physical Address)を必ず含むようにされる。例えば、シンク機器が複数のHDMI端子を備えている場合、HPD信号が“L”にある所定のポート(HDMI端子)に接続されているソース機器にあっては、物理アドレス(Physical Address)が不定となる。このように物理アドレスが不定であるとき、上述したCDCメッセージの有効性は低下する。そこで、このような場合に、CDCメッセージの有効性の向上を図る例を、以下に説明する。
【0202】
[例1]
この例1は、〈Activate Supported Channels〉メッセージおよび〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージにダイレクトモード(Direct Mode)ビットを設けることで、CDCメッセージの有効性の向上を図る。この場合、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージおよび〈ActivateSupported Channels〉メッセージは、例えば、以下のような、データ構造をとる。
【0203】
【表2】

【0204】
〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージについて説明する。この〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージは、第1〜第5の5バイトのデータを有している。第1バイトおよび第2バイトには送信元(Initiator)の物理アドレス(Physical Address)が配置され、第3バイトおよび第4バイトにはあて先(Target)の物理アドレス(Physical Address)が配置されている。
【0205】
また、第5バイトに、送信元(Initiator)の機能情報が配置される。この機能情報は、ダイレクトモードに対応していることを示す情報を持っている。また、この機能情報は、自身がeHDMI対応機器であることを示す情報を持っており、自身が対応し得るチャネル(伝送フォーマット)の情報を含んでいる。すなわち、第5バイトの1ビット、例えば第7ビットは、自身がダイレクトモードに対応しているか否かを示す。この第5バイトの1ビットは、サポートしているときは“1”とされ、サポートしていないときは“0”される。
【0206】
また、第5バイトの他の1ビット、例えば第6ビットは、自身がeHDMI対応機器であって、上述のSPDIF信号に対応しているか、つまり[Audio Return Channel]をサポートしているか否かを示す。この第5バイトの他の1ビットは、サポートしているときは“1”とされ、サポートしていないときは“0”される。
【0207】
また、第5バイトの他の1ビット、例えば第5ビットは、自身がeHDMI対応機器であって、上述のイーサネット信号に対応しているか、つまり[Ethernet Channel]をサポートしているか否かを示す。この第5バイトの他の1ビットは、サポートしているときは“1”とされ、サポートしていないときは“0”される。また、第5バイトの残りの5ビット、例えば、第4ビット〜第0ビットは、リザーブビットとされ、全て“0”とされる。
【0208】
次に、〈Activate Supported Channels〉メッセージについて説明する。この〈Activate Supported Channels〉メッセージは、第1〜第5の5バイトのデータを有している。第1バイトおよび第2バイトには送信元(Initiator)の物理アドレス(Physical Address)が配置され、第3バイトおよび第4バイトにはあて先(Target)の物理アドレス(Physical Address)が配置されている。また、第5バイトに、ダイレクトモードによるメッセージであるか否かを示す情報と、送信元(Initiator)が起動を求めるチャネル(伝送フォーマット)の情報が配置される。
【0209】
すなわち、第5バイトの1ビット、例えば第7ビットは、ダイレクトモードによるメッセージであるか否かを示す。この第5バイトの1ビットは、ダイレクトモードによるメッセージであるときは“1”とされ、ダイレクトモードによるメッセージではなく通常のメッセージであるときは“0”される。第5バイトの他の1ビット、例えば第6ビットは、自身がSPDIF信号の通信、つまり[Audio Return Channel]のチャネル起動を求めるか否かを示す。この第5バイトの他の1ビットは、起動を求めるときは“1”とされ、起動を求めないときは“0”される。
【0210】
また、第5バイトの他の1ビット、例えば第5ビットは、自身がイーサネット信号の通信、つまり[Ethernet Channel]のチャネル起動を求めるか否かを示す。この第5バイトの他の1ビットは、起動を求めるときは“1”とされ、起動を求めないときは“0”される。また、第5バイトの残りの5ビット、例えば、第4ビット〜第0ビットは、リザーブビットとされ、全て“0”とされる。
【0211】
上述したように各メッセージにダイレクトモードビットを設けるこの場合、例えば、以下のような動作となる。すなわち、〈Activate Supported Channels〉メッセージによる機能情報の交換時に、HPD信号が“L”における通信、つまりダイレクトモードをサポートしているか否かを確認する。そして、ダイレクトモードのサポートが確認された場合には、〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージの送受信をダイレクトモードで行う。
【0212】
ダイレクトモードをサポートする2つのCDCデバイスの間では、送信元(Initiator)は、CDCメッセージをダイレクトモードで送信することが許可される。送信元(Initiator)は同じCDCメッセージを他のCDCデバイスに送信しないと共に、あて先(Target)は受信したCDCメッセージを他のCDCデバイスに転送しない。
【0213】
例えば、図18に示すようなAVシステム20の構成例を考える。送信元(Initiator)のCDCデバイス21は3つのポート21a〜21cを有している。あて先(Target)のCDCデバイス22は4つのポート22a〜22dを有している。CDCデバイス21のポート21aとあて先(Target)のCDCデバイス22のポート22aが接続されている。
【0214】
この場合、送信元(Initiator)のCDCデバイス21がダイレクトモードでCDCメッセージをあて先(Target)のCDCデバイス22に送信する場合、当該CDCデバイス22は、ポート21aにはCDCメッセージを出すが、他のポート21b,21cには同一のCDCメッセージを出さない。また、送信元(Initiator)のCDCデバイス21は、ダイレクトモードでポート22aに送られてきたCDCメッセージを、他のポート22b〜22dに転送しない。
【0215】
上述したように、ダイレクトモードをサポートするCDCデバイスは、CDCメッセージをフィルタリングする機能を持っている。ただし、フィルタリングの仕方はデバイス内における処理の問題であるので、伝送規格としては定義する必要はない。
【0216】
上述したように、ダイレクトモードを設けることで、2つのCDCデバイスの間だけでCDCメッセージの送受信を行うことが可能となるので、HPD信号が“L”であってソース機器側の物理アドレス(Physical Address)が不定であったとしても、CDCメッセージの有効性が低下することはない。
【0217】
[例2]
この例2は、〈Activate Supported Channels〉メッセージおよび〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージの他に、HPD信号を“H”にすることを要求する〈RequestHPD=H〉メッセージを追加して、ソース機器がシンク機器から自身の物理アドレス(PhysicalAddress)を読み取ることを可能とし、CDCメッセージの有効性の向上を図る。〈Request HPD=H〉メッセージは、例えば、以下のような、データ構造をとる。
【0218】
【表3】

【0219】
HPD信号が“L”であり、自身の物理アドレス(Physical Address)が不定であるCDCデバイス(ソース機器)は、上述した〈RequestHPD=H〉メッセージをブロードキャストする。〈Request HPD=H〉メッセージを受信したCDCデバイスは、各ポートのHPD信号を順次、少なくとも所定時間、例えば5秒間だけ“H”にする。〈Request HPD=H〉メッセージをブロードキャストしたCDCデバイスは、自身が接続されているCDCデバイス(シンク機器)のポートのHPD信号が“H”となっている期間に、E−EDIDを読み出し、自身の物理アドレスを取得する。
【0220】
このように、HPD信号が“L”であり、自身の物理アドレスが不定であるCDCデバイス(ソース機器)は、〈Request HPD=H〉メッセージを用いることで、自身の物理アドレスを取得して確定できるので、CDCメッセージの有効性を高めることができる。
【0221】
[例3]
この例3も、〈Activate Supported Channels〉メッセージおよび〈ExchangeSupported Channels Info〉メッセージの他に、HPD信号を“H”にすることを要求する〈RequestHPD=H〉メッセージを追加して、ソース機器がシンク機器から自身の物理アドレス(PhysicalAddress)を読み取ることを可能とし、CDCメッセージの有効性の向上を図る。
【0222】
上述の例2の場合、〈Request HPD=H〉メッセージを受信した各CDCデバイスが、各ポートのHPD信号を順次“H”にしていく。そのため、〈Request HPD=H〉メッセージを出したCDCデバイス(ソース機器)は、自身が接続されているCDCデバイス(シンク機器)のポートのHPD信号が“H”になるのを待つ必要がある。この場合、自身が接続されているCDCデバイスの階層が分かっており、その階層のCDCデバイスのみが各ポートのHPD信号を“H”にしてくれれば、物理アドレスの取得を速やかに行うことが可能となる。
【0223】
そこで、この例3の〈Request HPD=H〉メッセージには、HPD信号を“H”にすることを要求する物理アドレスの階層を指定するデータが付加されている。また、この例3では、〈Report HPD=H〉メッセージを追加する。この〈Report HPD=H〉メッセージは、HPD信号を“H”したCDCデバイスがブロードキャストするCDCメッセージであり、当該CDCデバイスの物理アドレスが含まれている。〈Request HPD=H〉メッセージおよび〈Report HPD=H〉メッセージは、例えば、以下のような、データ構造をとる。
【0224】
【表4】

【0225】
〈RequestHPD=H〉メッセージについて説明する。この〈Request HPD=H〉メッセージは、物理アドレスの階層を指定するデータ第3ビット〜第0ビットの4ビットのデータを有している。第3ビットを“1”とし、他のビットを“0”とすることで、物理アドレスの第1階層(最上位階層)を指定する。また、第2ビットを“1”とし、他のビットを“0”とすることで、物理アドレスの第2階層、あるいは第1階層および第2階層を指定する。また、第1ビットを“1”とし、他のビットを“0”とすることで、物理アドレスの第3階層、あるいは第1階層〜第3階層を指定する。また、第0ビットを“1”とし、他のビットを“0”とすることで、物理アドレスの第4階層、あるいは第1階層〜第4階層を指定する。
【0226】
また、〈Report HPD=H〉メッセージについて説明する。この〈Report HPD=H〉メッセージは、2バイトのデータを有する。この2バイトには、HPD信号を“H”したCDCデバイスの物理アドレス、つまり送信元(Initiator)の物理アドレス(Physical Address)が配置されている。
【0227】
[例4]
この例4は、上述の例2、例3のように〈Request HPD=H〉メッセージを用いずに、電源ラインの電圧を変化させることで、HPD信号を“H”にすることを要求する例である。すなわち、HPD信号が“L”にあるCDCデバイス(シンク機器)の所定のポート(HDMI端子)に接続されているCDCデバイス(ソース機器)は、図19(b)に示すように、電源ラインの電圧を一旦接地電圧にリセットし、その後に+5Vに立ち上げる。
【0228】
CDCデバイス(シンク機器)は、この電源ラインの電圧変化に対応して、図19(a)に示すように、当該所定のポートのHPD信号を少なくとも所定時間、例えば5秒間だけ“H”にする。これにより、CDCデバイス(ソース機器)は、当該所定のポートのHPD信号が“H”となっている期間に、CDCデバイス(シンク機器)からE−EDIDを読み出し、自身の物理アドレスを取得する。
【0229】
このように、HPD信号が“L”であり、自身の物理アドレスが不定であるCDCデバイス(ソース機器)は、電源ラインの電圧を変化させることで、CDCデバイス(シンク機器)から自身の物理アドレスを取得して確定できるので、CDCメッセージの有効性を高めることができる。
【0230】
なお、上述では、例えば、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に、映像信号のブランキング期間に機能情報を挿入して送信するか、あるいは、制御データラインであるCECライン84を介して機能情報を送信することで、テレビ受信機250側で当該ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であるか否かを認識できるようにしている。
【0231】
しかし、HDMIケーブル350の第1のライン、例えばリザーブラインの電圧を変化させることで、機能情報、さらに対応伝送フォーマット情報を送信することもできる。
【0232】
「第1の例」
ディスクレコーダ210は、HDMIケーブル350の第1のライン、例えばリザーブラインの電圧を変化させることで、テレビ受信機250に、自身がeHDMI対応機器であることを伝える。
【0233】
テレビ受信機250は、リザーブラインの電圧変化を検出することで、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であることを示す機能情報を取得する。この場合、テレビ受信機250のCPU271は機能情報取得部を構成する。
【0234】
また、ディスクレコーダ210は、HDMIケーブル350を介してテレビ受信機250が接続された際等にリザーブラインの電圧を自動的に変化させるようにしてもよいが、テレビ受信機250側から要求されたタイミングで、リザーブラインの電圧を変化させるようにしてもよい。ディスクレコーダ210は、テレビ受信機250側から要求があったか否かを、HDMIケーブル350の第2のライン、例えばHPDラインの電圧変化により判断する。この場合、テレビ受信機250のCPU271は機能情報要求部を構成し、ディスクレコーダ210のCPU221は電圧変化検出部を構成する。
【0235】
また、ディスクレコーダ210は、自身がeHDMI対応機器であることの他に、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させることで、自身が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報をも、テレビ受信機250に伝えることができる。ここで、伝送フォーマット情報は、SPDIF信号のみに対応しているか、イーサネット信号のみに対応しているか、あるいはSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応しているか等、の情報である。この場合、テレビ受信機250のCPU271はフォーマット情報取得部を構成する。
【0236】
例えば、パルス数1はSPDIF信号のみに対応、パルス数2はイーサネット信号のみに対応、パルス数3はSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応、と定義される。
【0237】
また、例えば、パルス数1はeHDMI対応(伝送フォーマット不明)、パルス数2はSPDIF信号のみに対応、パルス数3はイーサネット信号のみに対応、パルス数4はSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応、と定義される。
【0238】
また、例えば、パルス数1はeHDMI対応(伝送フォーマット不明)、パルス数2はSPDIF信号のみに対応、パルス数3はイーサネット信号のみに対応、パルス数4はSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応、パルス数5はリザーブ(Reserve)と定義される。
【0239】
このように、ディスクレコーダ210側で、対応伝送フォーマットに応じてリザーブラインの電圧がパルス状に変化される場合、テレビ受信機250側ではパルス数に基づいて、ディスクレコーダ210が対応する伝送フォーマットの情報を取得できる。なお、パルス数ではなく、電圧レベルあるいはパルス位相によって、対応し得る伝送フォーマット(アプリケーション)を表すことも考えられる。
【0240】
図20は、上述したように、リザーブライン、HPDラインの電圧を変化させる場合におけるディスクレコーダ210およびテレビ受信機250の構成例を示している。この図20において、図8と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0241】
ディスクレコーダ210においては、HDMI端子211の14ピンが、トランジスタ等からなる接続スイッチ418を介して接地される。この接続スイッチ418のオンオフはCPU221(図2参照)からの制御信号SW1により制御される。これにより、リザーブラインの電圧を変化させて、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であることをテレビ受信機250に伝えることができ、またその変化をパルス状とすることで、対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報をもテレビ受信機250に伝えることができる。この場合、接続スイッチ418およびCPU221は、機能情報送信部およびフォーマット情報送信部を構成する。
【0242】
また、テレビ受信機250においては、HDMI端子251の19ピンが、トランジスタ等からなる接続スイッチ450を介して接地される。この接続スイッチ450のオンオフはCPU271(図3参照)からの制御信号SW2により制御される。これにより、HPDラインの電圧を変化させて、ディスクレコーダ210に、当該ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であるか否かの情報を伝えるように要求できる。この場合、接続スイッチ450およびCPU271は、機能情報要求部を構成する。このテレビ受信機250では、HDMI端子251の14ピンの電圧Vrsvから、上述したように、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であることを示す機能情報、さらには対応する伝送フォーマットの情報を取得できる。
【0243】
図21は、テレビ受信機(シンク機器)250側によるHPDラインの電圧制御例と、それに対応したディスクレコーダ(ソース機器)210側によるリザーブラインの電圧制御例を示している。この例の場合、まず、図21(a)に示すように、テレビ受信機250の接続スイッチ450がオフ状態から所定時間だけオン状態とされ、HPD(eHDMMI−)ラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)と変化するようにされる。これにより、テレビ受信機250からディスクレコーダ210に、機能情報等を伝えてくれるように要求が行われる。
【0244】
これに対して、HPDラインの電圧がハイ(High)状態に復帰した後に、ディスクレコーダ210の接続スイッチ418がオフ状態からオン状態とされ、図21(b)に示すように、リザーブラインの電圧がハイ(High)→ロー(Low)と変化するようにされ、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250にeHDMI対応機器であることを示す機能情報が送信される。
【0245】
その後、例えば100msの間に、ディスクレコーダ210の接続スイッチ418がスイッチング制御され、ディスクレコーダ210が対応し得る伝送フォーマットに応じてリザーブラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)の変化を繰り返すようにされる。これにより、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に、ディスクレコーダ210が対応し得る伝送フォーマットの情報が送信される。最終的に、接続スイッチ418はオフの状態に戻される。
【0246】
図21(b)に示すように、リザーブラインの電圧が変化しているので、テレビ受信機250ではリザーブラインの電圧を検出することで、例えば、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であり、さらにパルス数が3個であるので、例えばSPDIF信号およびイーサネット信号の双方に対応している、という機能情報を得ることができる。
【0247】
上述したように、テレビ受信機250でディスクレコーダ210から送られてくるeHDMI対応機器であることを示す機能情報および対応伝送フォーマット情報が確認された後に、テレビ受信機250とディスクレコーダ210との間でeHDMI伝送が開始される。
【0248】
「第2の例」
上述の第1の例では、HDMIケーブル350の第1のライン、例えばリザーブラインの電圧を変化させることで、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に、eHDMI対応機器であることを示す機能情報と対応伝送フォーマット情報が送られる。
【0249】
この第2の例では、さらに、HDMIケーブル350のリザーブラインの電圧を変化させることで、テレビ受信機250からディスクレコーダ210に、テレビ受信機250が対応し得る伝送フォーマットの情報が送られる。この第2の例において、第1の例と対応する部分については詳細説明を省略する。
【0250】
テレビ受信機250は、リザーブラインの電圧変化を検出して、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であることを示す機能情報および対応伝送フォーマット情報を取得した後、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、自身が対応する伝送フォーマットの情報をディスクレコーダ210に伝える。この場合、テレビ受信機250のCPU271はフォーマット情報送信部を構成する。ディスクレコーダ210は、リザーブラインの電圧変化を検出し、テレビ受信機250が対応する伝送フォーマットの情報を取得する。この場合、ディスクレコーダ210のCPU221はフォーマット情報取得部を構成する。
【0251】
図22は、上述したように、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に機能情報および対応伝送フォーマット情報を送ると共に、テレビ受信機250からディスクレコーダ210に対応伝送フォーマット情報を送る場合におけるディスクレコーダ210およびテレビ受信機250の構成例を示している。この図22において、図20と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0252】
テレビ受信機250においては、HDMI端子251の14ピンが、トランジスタ等からなる接続スイッチ451を介して接地される。この接続スイッチ451のオンオフはCPU271からの制御信号SW3により制御される。これにより、テレビ受信機250は、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、自身が対応する伝送フォーマットの情報をディスクレコーダ210に伝えることができる。この場合、接続スイッチ451およびCPU271は、フォーマット情報送信部を構成する。この図22におけるテレビ受信機250のその他の構成は、図20におけるテレビ受信機250と同様である。
【0253】
なお、図22におけるディスクレコーダ210の構成は、図20におけるディスクレコーダ210の構成と同様である。このディスクレコーダ210では、HDMI端子211の14ピンの電圧Vrsvから、上述したように、テレビ受信機250が対応する伝送フォーマットの情報を取得できる。この場合、ディスクレコーダ210のCPU221は、フォーマット情報取得部を構成する。
【0254】
図23は、テレビ受信機(シンク機器)250側によるHPDラインの電圧制御例と、それに対応したディスクレコーダ(ソース機器)210側、およびテレビ受信機(シンク機器)250側によるリザーブラインの電圧制御例を示している。
【0255】
この例の場合、まず、図23(a)に示すように、テレビ受信機250の接続スイッチ450がオフ状態から所定時間だけオン状態とされ、HPD(eHDMMI−)ラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)と変化するようにされる。これにより、テレビ受信機250からディスクレコーダ210に、機能情報等を伝えてくれるように要求が行われる。
【0256】
これに対して、HPDラインの電圧がハイ(High)状態に復帰した後に、ディスクレコーダ210の接続スイッチ418がオフ状態からオン状態とされ、図23(b)に示すように、リザーブラインの電圧がハイ(High)→ロー(Low)と変化するようにされ、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250にeHDMI対応機器であることを示す機能情報が送信される。
【0257】
その後、例えば100msの間に、ディスクレコーダ210の接続スイッチ418がスイッチング制御され、図23(b)に示すように、ディスクレコーダ210が対応し得る伝送フォーマットに応じてリザーブラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)の変化を繰り返すようにされる。これにより、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に、ディスクレコーダ210が対応し得る伝送フォーマットの情報が送信される(ソース側の伝送可能フォーマットの宣言)。最終的に、接続スイッチ418はオフの状態に戻される。
【0258】
また、その後、例えば100msの間に、テレビ受信機250の接続スイッチ451がスイッチング制御され、図23(b)に示すように、テレビ受信機250が対応し得る伝送フォーマットに応じてリザーブラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)の変化を繰り返すようにされる。これにより、テレビ受信機250からディスクレコーダ210に、テレビ受信機250が対応し得る伝送フォーマットの情報が送信される(シンク側の伝送可能フォーマットの宣言)。最終的に、接続スイッチ451はオフの状態に戻される。
【0259】
上述したように、テレビ受信機250でディスクレコーダ210から送られてくるeHDMI対応機器であることを示す機能情報および対応伝送フォーマット情報が確認され、また、ディスクレコーダ210でテレビ受信機250から送られてくる対応伝送フォーマット情報が確認された後に、テレビ受信機250とディスクレコーダ210との間でeHDMI伝送が開始される。
【0260】
ここで、テレビ受信機250がHDMI端子(HDMIポート)を複数個備えている場合について説明する。上述の図3に示すテレビ受信機250は、1個のHDMI端子を備えたものである。図24は、複数個、例えば3個のHDMI端子を備えたテレビ受信機250を示している。この図24において、図3と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0261】
このテレビ受信機250は、HDMI端子251a〜251c、HDMIスイッチャ255と、高速データラインインタフェース253a〜253cとを有している。HDMIスイッチャ255は、HDMI端子251a〜251cをHDMI受信部252に選択的に接続する。HDMI受信部252では、HDMI端子251a〜251cのうちHDMIスイッチャ255を介して接続されたHDMI端子にHDMIケーブルを介して入力される映像(画像)および音声のデータが取得される。
【0262】
高速データラインインタフェース253a〜253cは、上述したHDMI端子251a〜251cに接続されるHDMIケーブルの所定ライン(リザーブラインおよびHPDライン)により構成された双方向通信路のインタフェースである。この高速データラインインタフェース253a〜253cは、イーサネットインタフェース274とHDMI端子251a〜251cとの間に挿入されている。高速データラインインタフェース253a〜253cは、図3における高速データラインインタフェース253と同様に構成されている。
【0263】
図24のテレビ受信機250のその他は、図3に示すテレビ受信機250と同様に構成され、同様の動作を行う。
【0264】
上述したように、ディスクレコーダ210は、テレビ受信機250からHPDラインの電圧変化により機能情報等の送信要求(トリガ)があった後に、リザーブラインの電圧を変化させて、機能情報等をテレビ受信機250に送る。
【0265】
したがって、テレビ受信機250は、図25(a)〜(c)に示すように、HDMI端子毎に任意のタイミングで、それぞれのHDMI端子にHDMIケーブルを介して接続されているディスクレコーダ210等の機器に、機能情報等の送信要求をシリーズで行うことができる。これにより、マイコン(CPU271)ピン数の削減などが見込まれる。
【0266】
なお、図25(a)〜(c)において、「DDC5V」は電源ラインの電圧を示し、「HPD」はHPDラインの電圧を示し、「Rsv」はリザーブラインの電圧を示している。図25(c)の入力3に関しては、途中で機器の電源がオンとされたか、あるいは接続が行われたことが示されている。
【0267】
また、「Source」は、ソース機器(例えば、ディスクレコーダ210)からシンク機器(例えば、テレビ受信機250)へ送られるeHDMI対応機器であることを示す機能情報および対応伝送フォーマット情報を示している。また、「Sink」は、シンク機器(例えば、テレビ受信機250)からソース機器(例えば、ディスクレコーダ210)へ送られる対応伝送フォーマット情報を示している。
【0268】
図26のフローチャートは、テレビ受信機(シンク機器)250のCPU271が所定のHDMI入力に対して検出動作を行う際の処理手順の一例を示している。
【0269】
CPU271は、ステップST1において、処理を開始し、その後に、ステップST2の処理に移る。このステップST2において、CPU271は、電源ラインの電圧(DDC5V)が5Vか否かを判断する。
【0270】
電源ラインの電圧(DDC5V)が5Vであるとき、CPU271は、ステップST3において、他のHDMI入力で機能情報、対応伝送フォーマット情報等の検出動作中であるか否かを判断する。他入力の検出動作中であるとき、CPU271は、ステップST4において、他入力の検出が終了したか否かを判断する。
【0271】
他入力の検出が終了したとき、CPU271は、ステップST5の処理に移る。なお、ステップST3で他入力の検出動作中でないとき、CPU271は、直ちにステップST5の処理に移る。このステップST5において、CPU271は、HPDラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、相手側のソース機器(ディスクレコーダ210等)に、機能情報等の送信を要求する。
【0272】
次に、CPU271は、ステップST6において、リザーブラインの電圧を監視し、ソース機器から応答がきたか否か、すなわち機能情報等が送られてきたか否かを判断する。応答がこないとき、CPU271は、ステップST7において、ステップST5で送信要求をしてから100msが経過したか否かを判断する。100msを経過していないとき、CPU271は、ステップST6の処理に戻る。一方、100msが経過したとき、CPU271は、ステップST8において、相手側のソース機器はeHDMI非対応機器であると判断する。
【0273】
図27は、上述したようにCPU271が相手側のソース機器はeHDMI非対応機器であると判断する場合における、HPDラインおよびリザーブラインの電圧変化例を示している。なお、図27(a)は電源ラインの電圧(DDC5V)を示し、図27(b)はHPDラインの電圧を示し、図27(c)はリザーブラインの電圧を示している。
【0274】
図27(b)に示すように、テレビ受信機250でHPDラインの電圧がロー(Low)→ハイ(High)と変化されて相手側のソース機器(ディスクレコーダ210等)に機能情報等の送信要求が出されている。しかし、図27(c)に示すように、その後100msが経過してもリザーブラインの電圧はハイ(High)のままにあり、ソース機器からは応答がない。
【0275】
図26のフローチャートに戻って、ステップST6で応答がきたとき、CPU271は、ステップST9において、相手側のソース機器がeHDMI対応機器であることを認識すると共に、リザーブラインの電圧変化から、相手側のソース機器の対応伝送フォーマットを検出する。
【0276】
次に、CPU271は、ステップST10において、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、テレビ受信機250が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を、相手側のソース機器に送信する。そして、CPU271は、ステップST11において、相手側のソース機器との間のeHDMI信号の送受信を開始する。
【0277】
図26のフローチャートの処理では、ソース機器からの応答が100ms経過してもこなかったとき、CPU271は、直ちにeHDMI非対応機器と判断するものである。しかし、図28(b)に示すように、ソース機器からの応答が100ms経過してもこなかったとき、CPU271は、何度か(図28(b)には1度分だけ図示)、HPDラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、相手側のソース機器(ディスクレコーダ210等)に、機能情報等の送信を要求するリトライ処理を行ってもよい。これにより、ソース機器がビジー状態で応答できなかった場合に、直ちにeHDMI非対応機器と判断する誤りを回避できる。
【0278】
なお、図28(a)は電源ラインの電圧(DDC5V)を示し、図28(b)はHPDラインの電圧を示し、図28(c)はリザーブラインの電圧を示している。図28(a),(c)は、図27(a),(c)と同じである。
【0279】
図29のフローチャートは、ディスクレコーダ(ソース機器)210のCPU221の処理手順の一例を示している。
【0280】
CPU221は、ステップST21において、処理を開始し、その後にステップST22の処理に移る。このステップST22において、CPU221は、リザーブラインの電圧がハイ(High)の状態にあるか否かを判断する。リザーブラインの電圧がハイ(High)でないとき、CPU221は、ステップST23において、相手側のシンク機器(テレビ受信機250等)は、eHDMI非対応機器であると判断する。
【0281】
リザーブラインの電圧がハイ(High)であるとき、CPU221は、ステップST24の処理に移る。このステップST24において、CPU221は、HPDラインの電圧が、ハイ(High)→ロー(Low)→ハイ(High)と変化したか否かを判断する。このような変化があったとき、CPU221は、相手側のシンク機器から機能情報等の送信要求があったものと判断する。そして、CPU221は、ステップST25において、リザーブラインの電圧を変化させて、eHDM対応機器であることを示す機能情報、および対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を、相手側のシンク機器に送信する。
【0282】
次に、CPU221は、ステップST26において、リザーブラインの電圧を監視し、シンク機器から応答がきたか否か、すなわち相手側のシンク機器が対応し得る伝送フォーマットの情報が送られてきたか否かを判断する。応答がこないとき、CPU221は、ステップST27において、ステップST25で自身の機能情報等を送ってから100msが経過したか否かを判断する。100msを経過していないとき、CPU221は、ステップST26の処理に戻る。一方、100msが経過したとき、CPU221は、ステップST28において、相手側のシンク機器は、eHDMI非対応機器、あるいはビジー状態にあって送信不能であると判断する。
【0283】
ステップST26でシンク側から応答がきたとき、CPU221は、ステップST29において、リザーブラインの電圧変化から、相手側のシンク機器の対応伝送フォーマットを検出する。そして、CPU221は、ステップST30において、相手側のシンク機器との間のeHDMI信号の送受信を開始する。
【0284】
「第3の例」
上述の第1の例、第2の例では、HDMIケーブル350の第2のライン、例えばHPDラインの電圧を変化させることで、テレビ受信機(シンク機器)250からディスクレコーダ(ソース機器)210に機能情報等の送信要求が送られる。
【0285】
この第3の例では、この送信要求が、機能情報、対応伝送フォーマット情報等の送信の場合と同様に、HDMIケーブル350の第1のライン、例えばリザーブラインの電圧を変化させることで行われる。また、この第3の例では、この機能情報等の送信要求は、テレビ受信機250およびディスクレコーダ210のいずれからも出すことが可能とされる。この第3の例において、第1の例、第2の例と対応する部分については詳細説明を省略する。
【0286】
要求側(シンク機器またはソース機器)は、HDMIケーブル350の第1のライン、例えばリザーブラインの電圧を変化させることで、回答側(ソース機器またはシンク機器)に、eHDMI対応機器であることを示す機能情報の送信(条件伝送の開始)を要求する。ここで、要求側のCPUは機能情報要求部を構成する。
【0287】
次に、回答側は、リザーブラインの電圧を監視し、要求側から機能情報の送信(条件伝送の開始)が要求されるとき、自身がeHDMI対応機器である場合には、HDMIケーブル350のリザーブラインの電圧を変化させることで、要求側に機能情報(条件伝送可能の回答)を送信する。要求側はリザーブラインの電圧を監視し、回答側から送られてくる機能情報を取得する。この場合、回答側は電圧変化検出部および機能情報送信部を構成する。また、要求側は、機能情報取得部を構成する。
【0288】
次に、要求側は、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、自身が対応視し得る伝送フォーマット情報を回答側に送信する。回答側は、リザーブラインの電圧を監視し、要求側が対応する伝送フォーマット情報を取得する。この場合、要求側はフォーマット情報送信部を構成し、回答側はフォーマット情報取得部を構成する。
【0289】
次に、回答側は、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、自身が対応し得る伝送フォーマット情報を要求側に送信する。要求側は、リザーブラインの電圧を監視し、回答側が対応する伝送フォーマット情報を取得する。この場合、回答側はフォーマット情報送信部を構成し、要求側はフォーマット情報取得部を構成する。
【0290】
図30は、上述したように、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に機能情報および対応伝送フォーマット情報を送ると共に、テレビ受信機250からディスクレコーダ210に対応伝送フォーマット情報を送る場合におけるディスクレコーダ210およびテレビ受信機250の構成例を示している。この図30において、図22と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0291】
テレビ受信機250においては、機能情報の送信要求がHDMIケーブル350の第1のライン、例えばリザーブラインの電圧を変化させることで行うため、図22のテレビ受信機250における接続スイッチ450は不要となる。この図30におけるテレビ受信機250のその他の構成は、図22におけるテレビ受信機250と同様である。なお、図30におけるディスクレコーダ210の構成は、図22におけるディスクレコーダ210の構成と同様である。
【0292】
図31は、リザーブラインの電圧制御例を示している。図31(a)はHPDラインの電圧を示し、図31(b)はリザーブラインの電圧を示している。HPDラインの電圧は、ハイ(High)のままにおかれる。
【0293】
この例の場合、まず、要求側の接続スイッチ(テレビ受信機250が要求側であるときは接続スイッチ451、ディスクレコーダ210が要求側であるときは接続スイッチ418)がオフ状態から所定時間だけオン状態とされ、図31(b)に示すように、リザーブ(eHDMMI+)ラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)と変化するようにされる。これにより、要求側から回答側に、eHDMI対応機器であることを示す機能情報の送信(条件伝送の開始)が要求される。
【0294】
その後、最大2sの経過後に、回答側の接続スイッチ(ディスクレコーダ210が回答側であるときは接続スイッチ418、テレビ受信機250が回答側であるときは接続スイッチ451)がオフ状態から所定時間だけオン状態とされ、図31(b)に示すように、リザーブ(eHDMMI+)ラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)と変化するようにされる。これにより、回答側から要求側に、eHDMI対応機器であることを示す機能情報(伝送可能の回答)が送信される。
【0295】
その後、例えば100msが経過してから、例えば100msの間に、要求側で接続スイッチがスイッチング制御され、要求側が対応し得る伝送フォーマットに応じてリザーブラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)の変化を繰り返すようにされる。これにより、要求側から回答側に、要求側が対応し得る伝送フォーマットの情報が送信される(要求側の伝送可能フォーマットの宣言)。
【0296】
また、その後、例えば100msの間に、回答側の接続スイッチがスイッチング制御され、回答側が対応し得る伝送フォーマットに応じてリザーブラインの電圧はロー(Low)→ハイ(High)の変化を繰り返すようにされる。これにより、回答側から要求側に、回答側が対応し得る伝送フォーマットの情報が送信される(回答側の伝送可能フォーマットの宣言)。
【0297】
上述したように、要求側で回答側から送られてくるeHDMI対応機器であることを示す機能情報および対応伝送フォーマット情報が確認され、また、回答側で要求側から送られてくる対応伝送フォーマットの情報が確認された後に、要求側と回答側との間でeHDMI伝送が開始される。
【0298】
ここで、シンク機器がHDMI端子(HDMIポート)を複数個備えている場合について説明する(図24のテレビ受信機250参照)。
【0299】
上述したように、要求側は、回答側から機能情報の送信(条件伝送可能の回答)があった後に、リザーブラインの電圧を変化させて、対応伝送フォーマットの情報を回答側に送る。
【0300】
したがって、多入力のシンク機器(テレビ受信機250)は、図32(a)〜(c)に示すように、HDMI端子毎に任意のタイミングでソース機器から機能情報の送信(条件伝送の開始)が要求されても、機能情報(伝送可能の回答)の送信タイミングを制御でき、各HDMI端子における対応伝送フォーマット情報の送受信を自身の処理状況に合わせて行うことができる。
【0301】
なお、図32(a)〜(c)において、「DDC5V」は電源ラインの電圧を示し、「HPD」はHPDラインの電圧を示し、「Rsv」はリザーブラインの電圧を示している。図32(b)の入力2に関しては、途中で機器の電源がオンとされたか、あるいは接続が行われたことが示されている。
【0302】
図33のフローチャートは、シンク機器から要求を出す場合の当該シンク機器のCPU(以下、「CPUsi」という)処理手順の一例を示している。
【0303】
CPUsiは、ステップST41において、処理を開始し、その後に、ステップST42の処理に移る。このステップST42において、CPUsiは、電源ラインの電圧(DDC5V)が5Vか否かを判断する。
【0304】
電源ラインの電圧(DDC5V)が5Vであるとき、CPUsiは、ステップST43において、他のHDMI入力で機能情報、対応伝送フォーマット情報等の検出動作中であるか否かを判断する。他入力の検出動作中であるとき、CPUsiは、ステップST44において、他入力の検出が終了したか否かを判断する。
【0305】
他入力の検出が終了したとき、CPUsiは、ステップST45の処理に移る。なお、ステップST43で他入力の検出動作中でないとき、CPUsiは、直ちにステップST45の処理に移る。このステップST45において、CPUsiは、リザーブラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、ソース機器に、機能情報の送信(条件伝送の開始)を要求する。
【0306】
次に、CPUsiは、ステップST46において、リザーブラインの電圧を監視し、ソース機器から応答がきたか否か、すなわち機能情報(伝送可能の回答)が送られてきたか否かを判断する。応答がこないとき、CPUsiは、ステップST47において、ステップST45で送信要求をしてから2sが経過したか否かを判断する。2sを経過していないとき、CPUsiは、ステップST46の処理に戻る。一方、2sが経過したとき、CPUsiは、ステップST48において、相手側のソース機器はeHDMI非対応機器であると判断する。
【0307】
図34は、上述したように相手側のソース機器はeHDMI非対応機器であると判断する場合における、リザーブラインの電圧変化例を示している。なお、図25(a)は電源ラインの電圧(DDC5V)を示し、図34(b)はHPDラインの電圧を示し、図34(c)はリザーブラインの電圧を示している。
【0308】
図34(c)に示すように、シンク機器でリザーブラインの電圧がロー(Low)→ハイ(High)と変化されて相手側のソース機器に機能情報の送信(条件伝送の開始)の要求が出されている。しかし、図34(c)に示すように、その後2sが経過してもリザーブラインの電圧はハイ(High)のままにあり、ソース機器からは応答がない。
【0309】
図33のフローチャートに戻って、ステップST46で応答がきたとき、CPUsiは、ステップST49において、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、シンク機器が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を、相手側のソース機器に送信する。
【0310】
次に、CPUsiは、ステップST50において、リザーブラインの電圧を監視する。そして、CPUsiは、リザーブラインの電圧変化から、相手側のソース機器の対応伝送フォーマットを検出する。そして、CPUsiは、ステップST51において、相手側のソース機器との間のeHDMI信号の送受信を開始する。
【0311】
図33のフローチャートの処理では、ソース機器からの応答が2s経過してもこなかったとき、CPUsiは、直ちにソース機器はeHDMI非対応機器であると判断するものである。しかし、CPUsiは、図35(c)に示すように、ソース機器からの応答が2s経過してもこなかったとき、何度か(図35(c)には1度分だけ図示)、リザーブラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、相手側のソース機器に、機能情報の送信要求(条件伝送開始要求)を出すリトライ処理を行ってもよい。これにより、ソース機器がビジー状態で応答できなかった場合に、直ちにeHDMI非対応機器と判断する誤りを回避できる。
【0312】
なお、図35(a)は電源ラインの電圧(DDC5V)を示し、図35(b)はHPDラインの電圧を示し、図35(c)はリザーブラインの電圧を示している。図35(a),(b)は、図34(a),(b)と同じである。
【0313】
図36のフローチャートは、ソース機器から要求を出す場合のシンク機器のCPUsiの処理手順の一例を示している。
【0314】
CPUsiは、ステップST61において、処理を開始し、その後に、ステップST62の処理に移る。このステップST62において、CPUsiは、電源ラインの電圧(DDC5V)が5Vか否かを判断する。
【0315】
電源ラインの電圧(DDC5V)が5Vであるとき、CPUsiは、ステップST63において、リザーブラインの電圧を監視し、ロー(Low)→ハイ(High)の変化を検出する。その後、CPUsiは、ソース側から機能情報の送信(条件伝送の開始)の要求があったと判断し、ステップST64の処理に移る。このステップST64において、CPUsiは、他のHDMI入力で機能情報、対応伝送フォーマット情報等の検出動作中であるか否かを判断する。
【0316】
他入力の検出動作中であるとき、CPUsiは、ステップST65において、ステップST63でリザーブラインのロー(Low)→ハイ(High)の電圧変化を検出してから2sが経過したか否かを判断する。2sが経過していなとき、CPUsiは、ステップST64の処理に戻る。2sが経過したとき、CPUsiは、ステップST66において、機能情報(伝送可能の回答)の送信を断念する。なお、機能情報(伝送可能の回答)の送信を行いたい場合には、再度、シンク側から機能情報の送信(条件伝送の開始)の要求を出す。
【0317】
ステップST64で他入力の検出動作中でないとき、CPUsiは、ステップST67の処理に移る。このステップST67において、CPUsiは、リザーブラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、ソース機器に、機能情報(伝送可能の回答)を送信する。そして、CPUsiは、ステップST68において、リザーブラインの電圧を監視し、リザーブラインの電圧変化から、相手側のソース機器の対応伝送フォーマットを検出する。
【0318】
次に、CPUsiは、ステップST69において、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、シンク機器が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を、相手側のソース機器に送信する。そして、CPUsiは、ステップST70において、相手側のソース機器との間のeHDMI信号の送受信を開始する。
【0319】
図37のフローチャートは、ソース機器から要求を出す場合のソース機器のCPUsoの処理手順の一例を示している。
【0320】
CPUsoは、ステップST81において、処理を開始し、その後にステップST82の処理に移る。このステップST82において、CPUsoは、リザーブラインの電圧がハイ(High)の状態にあるか否かを判断する。リザーブラインの電圧がハイ(High)でないとき、CPUsoは、ステップST83において、相手側のシンク機器は、eHDMI非対応機器であると判断する。
【0321】
リザーブラインの電圧がハイ(High)であるとき、CPUsoは、ステップST84の処理に移る。このステップST84において、CPUsoは、リザーブラインの電圧がハイ(High)のままか否かを判断する。ハイ(High)のままでないとき、CPUsoは、ステップST85の処理に移る。このステップST85において、CPUsoは、リザーブラインの電圧が一定期間後にハイ(High)に復帰するか否かを判断する。ハイ(High)に復帰しないときは、CPUsoは、結線が外れたと判断する。一方、ハイ(High)に復帰するとき、CPUsoは、シンク機器からの要求が発生したと判断し、後述する図38のフローチャートのステップST104の処理に移る。
【0322】
ステップST84でリザーブラインの電圧がハイ(High)のままであるとき、CPUsoは、ステップST88の処理に移る。このステップST88において、CPUsoは、リザーブラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、シンク機器に、機能情報の送信(条件伝送の開始)を要求する。
【0323】
次に、CPUsoは、ステップST89において、リザーブラインの電圧を監視し、シンク機器から応答がきたか否か、すなわち機能情報(伝送可能の回答)が送られてきたか否かを判断する。応答がこないとき、CPUsoは、ステップST90において、ステップST88で送信要求をしてから2sが経過したか否かを判断する。2sを経過していないとき、CPUsoは、ステップST89の処理に戻る。一方、2sが経過したとき、CPUsoは、ステップST91において、相手側のシンク機器への送信は不能であると判断し、ステップST81の処理開始に戻る。
【0324】
ステップS89で応答がきたとき、CPUsoは、ステップST92において、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、ソース機器が対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報を、相手側のシンク機器に送信する。
【0325】
次に、CPUsoは、ステップST93において、リザーブラインの電圧を監視する。そして、CPUsoは、リザーブラインの電圧変化から、相手側のシンク機器の対応伝送フォーマットを検出する。そして、CPUsoは、ステップST94において、相手側のシンク機器との間のeHDMI信号の送受信を開始する。
【0326】
図37のフローチャートの処理では、シンク機器からの応答が2s経過してもこなかったとき、CPUsoは、直ちに送信不能と判断するものである。しかし、CPUsoは、シンク機器からの応答が2s経過してもこなかったとき、何度か、リザーブラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、相手側のシンク機器に、機能情報の送信要求(条件伝送開始要求)を出すリトライ処理を行ってもよい。これにより、シンク機器がビジー状態で応答できなかった場合に、直ちに送信不能と判断する誤りを回避できる。
【0327】
図38のフローチャートは、シンク機器から要求を出す場合のソース機器のCPUsoの処理手順の一例を示している。
【0328】
CPUsoは、ステップST101において、処理を開始し、その後にステップST102の処理に移る。このステップST102において、CPUsoは、リザーブラインの電圧がハイ(High)の状態にあるか否かを判断する。リザーブラインの電圧がハイ(High)でないとき、CPUsoは、ステップST103において、相手側のシンク機器は、eHDMI非対応機器であると判断する。
【0329】
リザーブラインの電圧がハイ(High)であるとき、CPUsoは、ステップST104の処理に移る。このステップST104において、CPUsoは、リザーブラインの電圧を監視し、ロー(Low)→ハイ(High)の変化を検出する。この場合、CPUsoは、シンク機器からの機能情報の送信要求(条件伝送開始要求)を検出する。
【0330】
次に、CPUsoは、ステップST105において、リザーブラインの電圧を、ロー(Low)→ハイ(High)と変化させ、相手側のシンク機器に、機能情報(伝送可能の回答)を送信する。そして、CPUsoは、ステップST106において、リザーブラインの電圧を監視し、リザーブラインの電圧変化から、相手側のシンク機器の対応伝送フォーマットを検出する。
【0331】
次に、CPUsoは、ステップST107において、リザーブラインの電圧をパルス状に変化させて、ソース機器が対応する伝送フォーマットの情報を、相手側のシンク機器に送信する。そして、CPUsoは、ステップST108において、相手側のシンク機器との間のeHDMI信号の送受信を開始する。
【0332】
以上説明したように、図1に示すAVシステム200にあっては、ディスクレコーダ210は、HDMIケーブル350を介してテレビ受信機250が接続されたとき、あるいはテレビ受信機250から送信要求があったとき、自身がeHDMI対応機器であることを示す情報、さらに対応する伝送フォーマット(アプリケーション)の情報をテレビ受信機250に伝える。
【0333】
これに対して、例えば、図39に示すように、eHDMI非対応のディスクレコーダ210Aとテレビ受信機250とがHDMIケーブル350で接続されたAVシステム200Aにあっては、ディスクレコーダ210Aからテレビ受信機250に、上述の機能情報および伝送フォーマット情報は伝えられない。
【0334】
従って、テレビ受信機250は、ディスクレコーダ210が通信部(高速データインタフェース、SPDIF受信回路)を備えているか否か、つまりeHDMI対応機器であるか否かを認識可能となり、eHDMI非対応機器であるディスクレコーダ210Aに、リザーブラインおよびHPDラインで構成される通信路を介して不要な信号の送信を行うことを回避できる。
【0335】
また、テレビ受信機250は、eHDMI対応機器であるディスクレコーダ210から、当該ディスクレコーダ210が対応する伝送フォーマットの情報を取得でき、従って、当該ディスクレコーダ210のSPDIF信号、イーサネット信号への対応について容易に知ることができる。
【0336】
なお、上述の実施の形態で説明したように、eHDMI対応機器であるディスクレコーダ210からテレビ受信機250には、eHDMI対応機器であることを示す機能情報が伝えられる。テレビ受信機250は、ディスクレコーダ210がeHDMI対応機器であると認識した後には、HDMIケーブル350のリザーブラインおよびHPDラインにより構成される通信路を介してイーサネット信号、SPDIF信号の送信を行うことができる。
【0337】
しかし、ディスクレコーダ210は、通信部(高速データラインインタフェース213、SPDIF受信回路417)による通信を、遮断したいと判断する場合がある。例えば、ネットワーク端子225がネットワークに接続されており、当該ネットワークを利用した通信を優先させる場合、あるいは機器内の他のプロセスにCPU221のパワーを割きたい場合等である。このように通信部による通信を遮断するか否かは、例えば、CPU221が判断する。ここで、CPU221は、遮断判断部を構成する。
【0338】
ディスクレコーダ210は、上述の通信部による通信を遮断すると判断するとき、テレビ受信機250に、通信の遮断を示す通信情報を送信する。例えば、ディスクレコーダ210は、上述の機能情報と同様に、上述したTMDSチャネルでテレビ受信機250に送信する映像信号のブランキング期間に、上述の通信情報を挿入することで、当該通信情報をテレビ受信機250に送信する。ここで、ディスクレコーダ210は、例えば、HDMIのAVI InfoFrameパケット、GCPパケット等を用いて、上述の通信情報を映像信号のブランキング期間に挿入する。
【0339】
ディスクレコーダ210が、上述したようにTMDSチャネルでテレビ受信機250に送信する映像信号のブランキング期間に通信情報を挿入することで、当該通信情報をテレビ受信機250に送信する場合、テレビ受信機250では、TMDSチャネルでディスクレコーダ210から受信された映像信号のブランキング期間から上述の通信情報を抽出することで、当該通信情報を受信する。
【0340】
また、例えば、ディスクレコーダ210は、上述の通信情報を、HDMIケーブル350の制御データラインであるCECライン84を介して、テレビ受信機250に送信する。この場合、テレビ受信機250は、ディスクレコーダ210からCECライン84を介して、通信情報を受信することになる。
【0341】
テレビ受信機250は、上述のように、通信情報を受信することで、ディスクレコーダ210が通信遮断状態にあることを認識できる。そのため、テレビ受信機250は、通信部による通信を遮断しているディスクレコーダ250に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。なお、上述のように、ディスクレコーダ210からテレビ受信機250に通信情報を送信する場合、ディスクレコーダ210のHDMI送信部212は情報送信部を構成し、テレビ受信機250のHDMI受信部252は情報受信部を構成する。
【0342】
なお、上述ではディスクレコーダ210からテレビ受信機250に通信情報を送信することで、テレビ受信機250側で当該ディスクレコーダ210の通信部による通信の遮断を認識できるようにしたものである。しかし、ディスクレコーダ210は、HDMIケーブル350の第1のライン、例えばリザーブラインの電圧を変化させることで、テレビ受信機250に、通信遮断状態にあることを伝えることができる。この場合、ディスクレコーダ210は、接続スイッチ418(図20参照)をオフ状態からオン状態とし、リザーブラインの電圧を低下させる。
【0343】
テレビ受信機250は、リザーブラインの電圧変化を検出することで、ディスクレコーダ210の通信部による通信の遮断を示す通信情報を取得できる。この場合、テレビ受信機250のCPU271は情報取得部を構成する。テレビ受信機250は、上述のように、リザーブラインの電圧を検出して通信情報を取得することで、ディスクレコーダ210が通信部による通信を遮断していることを認識できる。そのため、テレビ受信機250は、通信遮断状態にあるディスクレコーダ210に、上述の通信路を介して不要な信号を送信することを回避できる。
【0344】
なお、上述実施の形態においては、各機器を接続する伝送路として、HDMI規格のインタフェースを前提として説明したが、その他の同様な伝送規格にも適用可能である。また、ソース機器としてディスクレコーダを使用し、シンク機器としてテレビ受信機を使用した例としたが、その他の送信装置、受信装置を使用するものにも、この発明を同様に適用できる。また、上述実施の形態においては、電子機器間をHDMIケーブルで接続したものを示したが、この発明は、電子機器間の接続を無線で行うものにも、同様に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0345】
この発明は、受信装置から送信装置に適切に信号を送信できるものであり、ソース機器とシンク機器とがHDMIケーブルを介して接続されたAVシステムなどに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0346】
【図1】この発明の実施の形態としてのAVシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】AVシステムを構成するディスクレコーダ(ソース機器)の構成例を示すブロック図である。
【図3】AVシステムを構成するテレビ受信機(シンク機器)の構成例を示すブロック図である。
【図4】HDMI送信部(HDMIソース)とHDMI受信部(HDMIシンク)の構成例を示すブロック図である。
【図5】HDMIトランスミッタとHDMIレシーバの構成例を示すブロック図である。
【図6】TMDS伝送データの構造を示す図である。
【図7】HDMI端子のピン配列(タイプA)を示す図である。
【図8】ディスクレコーダおよびテレビ受信機の高速データラインインタフェースの構成例を示す接続図である。
【図9】ディスクレコーダおよびテレビ受信機の高速データラインインタフェース等の構成例を示す接続図である。
【図10】AVI InfoFrameのデータ構造を示す図である。
【図11】CECラインで伝送されるCECデータの構造を示す図である。
【図12】ヘッダブロックの構造例を示す図である。
【図13】HDMIの各機器の種類に応じて設定される論理アドレスを示す図である。
【図14】〈Exchange Supported Channels Info〉メッセージの使用例を説明するためのシーケンス図である。
【図15】AVシステムの機器構成例を示す図である。
【図16】〈Activate Supported Channels〉メッセージの使用例を説明するためのシーケンス図である。
【図17】〈Activate Supported Channels〉メッセージの使用例を説明するためのシーケンス図である。
【図18】AVシステムの構成例を示すブロック図である。
【図19】〈Request HPD=H〉メッセージを用いずに、電源ラインの電圧を変化させることで、HPD信号を“H”にすることを要求する例を説明するための図である。
【図20】ディスクレコーダおよびテレビ受信機の高速データラインインタフェース等の構成例を示す接続図である。
【図21】HPDラインおよびリザーブラインの電圧変化例を示す図である。
【図22】ディスクレコーダからテレビ受信機に機能情報および対応伝送フォーマット情報を送ると共に、テレビ受信機からディスクレコーダに対応伝送フォーマット情報を送る場合における、ディスクレコーダおよびテレビ受信機の構成例を示すブロック図である。
【図23】テレビ受信機(シンク機器)側によるHPDラインの電圧制御例と、それに対応したディスクレコーダ(ソース機器)側およびテレビ受信機(シンク機器)側によるリザーブラインの電圧制御例を示す図である。
【図24】複数個、例えば3個のHDMI端子を備えたテレビ受信機の構成例を示すブロック図である。
【図25】シンク機器が多HDMI入力の場合の動作例を示す図である。
【図26】テレビ受信機(シンク機器)のCPUが所定のHDMI入力に対して検出動作を行う際の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図27】シンク機器のCPUが相手側のソース機器はeHDMI非対応機器であると判断する場合における、HPDラインおよびリザーブラインの電圧変化例を示す図である。
【図28】ソース機器からの応答が100ms経過してもこなかったときに、相手側のソース機器に機能情報等の送信を再度要求するリトライ処理を説明するための図である。
【図29】ディスクレコーダ(ソース機器)のCPUの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図30】ディスクレコーダからテレビ受信機に機能情報および対応伝送フォーマット情報を送ると共に、テレビ受信機からディスクレコーダに対応伝送フォーマット情報を送る場合における、ディスクレコーダおよびテレビ受信機の構成例を示す図である。
【図31】リザーブラインの電圧制御例を示す図である。
【図32】シンク機器が多HDMI入力の場合の動作例を示す図である。
【図33】シンク機器から要求を出す場合の当該シンク機器のCPUの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図34】シンク機器のCPUが相手側のソース機器はeHDMI非対応機器であると判断する場合における、リザーブラインの電圧変化例を示す図である。
【図35】ソース機器からの応答が2s経過してもこなかったときに、相手側のソース機器に機能情報の送信を再度要求するリトライ処理を説明するための図である。
【図36】ソース機器から要求を出す場合のシンク機器のCPUの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図37】ソース機器から要求を出す場合のソース機器のCPUの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図38】シンク機器から要求を出す場合のソース機器のCPUの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図39】AVシステムの他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0347】
10・・・AVシステム、11,12・・・CDCデバイス、13・・・Non−CDCデバイス、11a,11b,12a,13a・・・HDMI端子、14,15・・・HDMIケーブル、200・・・AVシステム、210・・・ディスクレコーダ、211・・・HDMI端子、212・・・HDMI送信部、213・・・高速データラインインタフェース、250・・・テレビ受信機、251・・・HDMI端子、252・・・HDMI受信部、253・・・高速データラインインタフェース、350・・・HDMIケーブル、417・・・SPDIF受信回路、449・・・SPDIF送信回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器に、上記通信部を有していることを示す機能情報を送信する機能情報送信部と
を備える送信装置。
【請求項2】
上記機能情報送信部は、上記映像信号のブランキング期間に上記機能情報を挿入することで、該機能情報を上記外部機器に送信する
請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
上記機能情報送信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して、上記外部機器に上記機能情報を送信する
請求項1に記載の送信装置。
【請求項4】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項1に記載の送信装置。
【請求項5】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項4に記載の送信装置。
【請求項6】
上記機能情報は、自身が対応する伝送フォーマットの情報を含む
請求項1に記載の送信装置。
【請求項7】
上記外部機器から送られてくる上記機能情報の送信要求を受信する送信要求受信部を備え、
上記機能情報送信部は、上記送信要求受信部で送信要求が受信されたとき、上記外部機器に上記機能情報を送信する
請求項1に記載の送信装置。
【請求項8】
上記送信要求受信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して、上記外部機器から上記機能情報の送信要求を受信する
請求項7に記載の送信装置。
【請求項9】
上記機能情報の送信要求に、上記外部機器の機能情報が含まれている
請求項7に記載の送信装置。
【請求項10】
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器から送られてくる、上記所定ラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を受信する機能情報受信部と
を備える送信装置。
【請求項11】
上記機能情報受信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して上記外部機器から上記機能情報を受信する
請求項10に記載の送信装置。
【請求項12】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項10に記載の送信装置。
【請求項13】
上記伝送路の所定ラインは、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項12に記載の送信装置。
【請求項14】
上記機能情報は、上記外部機器が対応する伝送フォーマットの情報を含む
請求項10に記載の送信装置。
【請求項15】
上記外部機器に上記機能情報の送信要求を送信する送信要求送信部をさらに備える
請求項10に記載の送信装置。
【請求項16】
上記送信要求送信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して、上記外部機器に上記機能情報の送信要求を送信する
請求項15に記載の送信装置。
【請求項17】
上記機能情報の送信要求は、自身の機能情報を含む
請求項15に記載の送信装置。
【請求項18】
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器から送られてくる、上記所定ラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を受信する機能情報受信部と
を備える受信装置。
【請求項19】
上記機能情報受信部は、上記映像信号受信部で受信された映像信号のブランキング期間から上記機能情報を抽出することで該機能情報を受信する
請求項18に記載の受信装置。
【請求項20】
上記機能情報受信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して上記外部機器から上記機能情報を受信する
請求項18に記載の受信装置。
【請求項21】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項18に記載の受信装置。
【請求項22】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項21に記載の受信装置。
【請求項23】
上記機能情報は、上記外部機器が対応する伝送フォーマットの情報を含む
請求項18に記載の受信装置。
【請求項24】
上記外部機器に上記機能情報の送信要求を送信する送信要求送信部を備える
請求項18に記載の受信装置。
【請求項25】
上記送信要求送信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して、上記外部機器に上記送信要求を送信する
請求項24に記載の受信装置。
【請求項26】
上記機能情報の送信要求に、自身の機能情報が含まれている
請求項24に記載の受信装置。
【請求項27】
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器に、上記通信部を有していることを示す機能情報を送信する機能情報送信部と
を備える受信装置。
【請求項28】
上記機能情報送信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して、上記外部機器に上記機能情報を送信する
請求項27に記載の受信装置。
【請求項29】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路うのうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項27に記載の受信装置。
【請求項30】
上記伝送路の所定ラインは、HDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項29に記載の受信装置。
【請求項31】
上記機能情報は、自身が対応する伝送フォーマット情報を含む
請求項27に記載の受信装置。
【請求項32】
上記外部機器から送られてくる上記機能情報の送信要求を受信する送信要求受信部を備え、
上記機能情報送信部は、上記送信要求受信部で送信要求が受信されたとき、上記外部機器に上記機能情報を送信する
請求項27に記載の受信装置。
【請求項33】
上記送信要求受信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して、上記外部機器から上記機能情報の送信要求を受信する
請求項32に記載の受信装置。
【請求項34】
上記機能情報の送信要求に、上記外部機器の機能情報が含まれている
請求項32に記載の受信装置。
【請求項35】
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧を変化させて上記通信部を有することを上記外部機器に伝える機能情報送信部と
を備える送信装置。
【請求項36】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項35に記載の送信装置。
【請求項37】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項36に記載の送信装置。
【請求項38】
上記第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである
請求項35に記載の送信装置。
【請求項39】
上記伝送路を構成する第2のラインの電圧変化を検出する電圧変化検出部を備え、
上記機能情報送信部は、上記電圧変化検出部で電圧変化が検出されたとき、上記第1のラインの電圧を変化させる
請求項35に記載の送信装置。
【請求項40】
上記第2のラインはHDMIケーブルを構成するHPDラインである
請求項39に記載の送信装置。
【請求項41】
上記第1のラインの電圧変化を検出する電圧変化検出部を備え、
上記機能情報送信部は、上記電圧変化検出部で電圧変化が検出されたとき、上記第1のラインの電圧を変化させる
請求項35に記載の送信装置。
【請求項42】
上記第1のラインの電圧を、自身が対応する伝送フォーマットに基づいてパルス状に変化させて、上記外部機器に伝送フォーマット情報を送信するフォーマット情報送信部を備える
請求項35に記載の送信装置。
【請求項43】
上記第1のラインのパルス状の電圧変化に基づいて、上記外部機器が対応する伝送フォーマットの情報を取得するフォーマット情報取得部を備える
請求項35に記載の送信装置。
【請求項44】
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出して、上記外部機器が上記所定のラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を取得する機能情報取得部と
を備える送信装置。
【請求項45】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項44に記載の送信装置。
【請求項46】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項45に記載の送信装置。
【請求項47】
上記第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである
請求項44に記載の送信装置。
【請求項48】
上記機能情報取得部で上記第1のラインの電圧変化を検出する前に、上記外部機器に、上記第1のラインの電圧を変化させて、上記所定のラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報の送信を要求する機能情報要求部を備える
請求項44に記載の送信装置。
【請求項49】
上記機能情報要求部は、上記第1のラインの電圧を変化させて上記外部機器に上記機能情報の送信を要求してから一定時間が経過しても上記機能情報取得部で上記機能情報を取得できないとき、再度、上記第1のラインの電圧を変化させて上記外部機器に上記機能情報の送信を要求する
請求項48に記載の送信装置。
【請求項50】
上記機能情報要求部は、上記外部機器が複数個あるとき、該複数の外部機器に対して選択的に上記機能情報の要求を行う
請求項48に記載の送信装置。
【請求項51】
上記第1のラインの電圧を、自身が対応する伝送フォーマットに基づいてパルス状に変化させて、上記外部機器に伝送フォーマット情報を送信するフォーマット情報送信部を備える
請求項44に記載の送信装置。
【請求項52】
上記第1のラインのパルス状の電圧変化に基づいて、上記外部機器が対応する伝送フォーマットの情報を取得するフォーマット情報取得部を備える
請求項44に記載の送信装置。
【請求項53】
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出して、上記外部機器が上記所定のラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報を取得する機能情報取得部と
を備える受信装置。
【請求項54】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項53に記載の受信装置。
【請求項55】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項54に記載の受信装置。
【請求項56】
上記第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである
請求項53に記載の受信装置。
【請求項57】
上記機の機能情報取得部で上記第1のラインの電圧変化を検出する前に、上記外部機器に、上記伝送路を構成する第2のラインの電圧を変化させて、上記所定のラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報の送信を要求する機能情報要求部を備える
請求項53に記載の受信装置。
【請求項58】
上記第2のラインはHDMIケーブルを構成するHPDラインである
請求項57に記載の受信装置。
【請求項59】
上記機能情報要求部は、上記外部機器が複数個あるとき、該複数の外部機器に対して選択的に上記機能情報の要求を行う
請求項57に記載の受信装置。
【請求項60】
上記機能情報要求部は、上記第2のラインの電圧を変化させて上記外部機器に上記機能情報の送信を要求してから一定時間が経過しても上記機能情報取得部で上記機能情報を取得できないとき、再度、上記第2のラインの電圧を変化させて上記外部機器に上記機能情報の送信を要求する
請求項57に記載の受信装置。
【請求項61】
上記第1のラインのパルス状の電圧変化に基づいて、上記外部機器が対応する伝送フォーマットの情報を取得するフォーマット情報取得部を備える
請求項53に記載の受信装置。
【請求項62】
上記第1のラインの電圧を、自身が対応する伝送フォーマットに基づいてパルス状に変化させて、上記外部機器に伝送フォーマット情報を送信するフォーマット情報送信部を備える
請求項53に記載の受信装置。
【請求項63】
上記機能情報取得部で上記第1のラインの電圧変化を検出する前に、上記外部機器に、上記第1のラインの電圧を変化させて、上記所定のラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部を有していることを示す機能情報の送信を要求する機能情報要求部を備える
請求項53に記載の受信装置。
【請求項64】
上記機能情報要求部は、上記外部機器が複数個あるとき、該複数の外部機器に対して選択的に上記機能情報の要求を行う
請求項63に記載の受信装置。
【請求項65】
上記機能情報要求部は、上記第1のラインの電圧を変化させて上記外部機器に上記機能情報の送信を要求してから一定時間が経過しても上記機能情報取得部で上記機能情報を取得できないとき、再度、上記第1のラインの電圧を変化させて上記外部機器に上記機能情報の送信を要求する
請求項63に記載の受信装置。
【請求項66】
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧を変化させて、上記通信部を有することを上記外部機器に伝える機能情報送信部と
を備える受信装置。
【請求項67】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項66に記載の受信装置。
【請求項68】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項67に記載の受信装置。
【請求項69】
上記第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである
請求項66に記載の受信装置。
【請求項70】
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出する電圧変化検出部を備え、
上記機能情報送信部は、上記電圧変化検出部で電圧変化が検出されたとき、上記第1のラインの電圧を変化させる
請求項66に記載の受信装置。
【請求項71】
上記第1のラインのパルス状の電圧変化に基づいて、上記外部機器が対応する伝送フォーマットの情報を取得するフォーマット情報取得部を備える
請求項66に記載の受信装置。
【請求項72】
上記第1のラインの電圧を、自身が対応する伝送フォーマットに基づいてパルス状に変化させて、上記外部機器に伝送フォーマット情報を送信するフォーマット情報送信部を備える
請求項66に記載の受信装置。
【請求項73】
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記通信部による通信を遮断するか否かを判断する遮断判断部と、
上記遮断判断部で通信を遮断すると判断されたとき、上記外部機器に、通信の遮断を示す通信情報を送信する通信情報送信部と
を備える送信装置。
【請求項74】
上記通信情報送信部は、上記映像信号のブランキング期間に上記通信情報を挿入することで、該通信情報を上記外部機器に送信する
請求項73に記載の送信装置。
【請求項75】
上記通信情報送信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して、上記外部機器に上記通信情報を送信する
請求項73に記載の送信装置。
【請求項76】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項73に記載の送信装置。
【請求項77】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項76に記載の送信装置。
【請求項78】
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記外部機器から送られてくる、上記所定ラインにより構成される通信路を介して通信を行う通信部による通信の遮断を示す通信情報を受信する通信情報受信部と
を備える受信装置。
【請求項79】
上記通信情報受信部は、上記映像信号受信部で受信された映像信号のブランキング期間から上記通信情報を抽出することで該通信情報を受信する
請求項78に記載の受信装置。
【請求項80】
上記通信情報受信部は、上記伝送路を構成する制御データラインを介して上記外部機器から上記通信情報を受信する
請求項78に記載の受信装置。
【請求項81】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項78に記載の受信装置。
【請求項82】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項81に記載の受信装置。
【請求項83】
映像信号を複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して外部機器に送信する映像信号送信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記通信部による通信を遮断するか否かを判断する遮断判断部と、
上記遮断判断部で通信を遮断すると判断されたとき、上記通信の遮断を上記外部機器に伝えるために上記伝送路を構成する第1のラインの電圧を変化させる電圧制御部と
を備える送信装置。
【請求項84】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項83に記載の送信装置。
【請求項85】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項84に記載の送信装置。
【請求項86】
上記第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである
請求項83に記載の送信装置。
【請求項87】
外部機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して、映像信号を受信する映像信号受信部と、
上記伝送路の所定ラインにより構成される通信路を介して上記外部機器と通信を行う通信部と、
上記伝送路を構成する第1のラインの電圧変化を検出して、上記外部機器の通信部による通信の遮断を示す通信情報を取得する通信情報取得部と
を備える受信装置。
【請求項88】
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記外部機器の接続状態を通知する機能を有する
請求項87に記載の受信装置。
【請求項89】
上記伝送路の所定ラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインおよびHPDラインである
請求項88に記載の受信装置。
【請求項90】
上記第1のラインはHDMIケーブルを構成するリザーブラインである
請求項87に記載の受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2010−4510(P2010−4510A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208302(P2008−208302)
【出願日】平成20年8月13日(2008.8.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】