説明

送信装置

【課題】空間時間送信ダイバーシチを有し、無線OFDM通信システムに用いて、単純且つ確実なチャンネル推定を実現する。
【解決手段】無線直交周波数分割多重伝送システムにおいて、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアで、データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段とを備える送信装置が提供される。シンボル生成手段は、周波数軸のパイロットシンボルパターンが、既定サブキャリアで送信される第1種パイロットシンボルと、別の既定サブキャリアで送信される第2種パイロットシンボルとを含有するように、第1種パイロットシンボルとその逆値を有する第2種パイロットシンボルとを生成する。ある伝送アンテナで送信されるパイロットシンボルパターンと別の伝送アンテナで送信されるパイロットシンボルパターンとは異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間時間送信ダイバーシチを有し、無線直交周波数分割多重通信システムにおいて信号を送信及び受信する送信装置及び受信装置、並びに空間時間送信ダイバーシチ方式の第1及び第2の信号を送信する第1及び第2のアンテナを有する送信装置を備える無線直交周波数分割多重通信システムにおいて、チャンネル推定を実行するチャンネル推定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信において、基地局等の送信機と、移動端末装置等の受信機との間の伝送品質は、それぞれの伝送環境に大きく左右され、例えばフェージング効果等により頻繁に劣化する。特に、送信側で単一のアンテナを用い、受信側でも単一のアンテナを用いている場合に、フェージング効果により、音声や通信データを低い品質でしか伝送することができない。したがって、移動通信用グローバルシステム(Global System for Mobile communications:以下、GSMという。)等の無線通信システムに採用されている移動端末装置は、移動端末装置の内部又は外部に異なる種類の2つ以上のアンテナを備えている。しかしながら、モデム端末装置は、可能な限り小型で軽量化されることが望ましく、したがって、この種の移動端末装置に単一のアンテナのみを用いる要望が高まっている。移動端末装置等の受信側のアンテナを一本にするために、基地局等の送信側に複数のアンテナを設け、これにより伝送品質を向上させるためのダイバーシチ利得を得る手法が提案されている。この方式は送信ダイバーシチ(transmit diversity)と呼ばれている。送信ダイバーシチは、通常、複数、例えば2つのアンテナから受信側装置に同時にデータを送信することを意味する。このように、同じデータが2つのアンテナから平行に送信された場合、受信側装置は、少なくとも一方のアンテナからの信号を許容可能な伝送品質で受信できればよく、したがって、接続状態が良好に保たれる可能性が高くなる。送信ダイバーシチ方式の具体例として、いわゆる空間時間コーディング(space time coding)と呼ばれる手法を用いる技術がある。これにより得られる空間時間送信ダイバーシチ(space time transmit diversity:以下、STTDという。)は、次世代の移動通信技術の標準規格である汎用移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System:以下、UMTSという。)に適用され、その一部となっている。
【0003】
STTDシステムにおいて、基地局等の送信側装置は、例えば空間的に離間して設けられた2つのアンテナを備え、これにより空間ダイバーシチを実現している。例えば移動端末装置等の受信側装置に送信すべきデータストリームは、符号化及び処理され、2つの平行なデータストリームが生成される。各無線通信方式に対応するさらなる処理の後、これらの2つのデータストリームは、それぞれ2つのアンテナの1つから送信される。2つのアンテナからは、通常、同一のデータコンテンツが送信されるが、2つのアンテナから送信される信号は、絶対的に同一なものではなく、送信すべきデータシンボルは、それぞれのアンテナから送信される信号において、若干異なるようにマッピング又はコーディングされる。これにより、これらの2つのアンテナから送信された信号を受信する1つのアンテナを備える受信側装置は、それぞれのアンテナから送信されてくる信号を区別及び分離することができる。これら2つの送信アンテナは、空間ダイバーシチ構成を実現するように配設されているため、信号間の相互干渉(cross interference)は回避され、受信側装置は、対応するチャンネル推定の後、2つの送信アンテナからの信号を区別及び結合し、より高い伝送品質を得ることができる。受信側装置でのチャンネル推定は、通常、送信側装置から送信されてくるパイロットシンボルに基づいて行われる。詳しくは、受信側装置は、受信したパイロットシンボルを、予測されるパイロットシンボルと比較し、チャンネル応答を測定し、受信側装置自身が最も良好な通信チャンネルを選択し、すなわちより良好な接続を実現している送信アンテナを選択する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したUMTSシステムは、符号分割多元接続(code division multiple access:以下、CDMAという。)方式に基づいている。CDMA方式は、無線通信において用いられる複数の可能な多元接続方式のうちの1つである。データレートの高い無線通信用としては、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplex:以下、OFDMという。)方式が知られており、OFDM方式では、通信に使用できる周波数帯域は、隣り合う周波数サブキャリアが互いに直交するように、複数の周波数サブキャリアに分割される。
【0005】
本発明は、空間時間送信ダイバーシチを有し、無線OFDM通信システムに用いることのできる送信装置及び受信装置と、このような無線OFDM通信システムにおいて、単純且つ効果的なチャンネル推定を行うことができるチャンネル推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、空間時間送信ダイバーシチを有し、無線直交周波数分割多重通信システムにおいて信号を送信する送信装置において、空間時間送信ダイバーシチ方式に基づいてデータストリームを符号化して、第1及び第2の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームを生成する符号化手段と、互いに空間時間送信ダイバーシチ構成を形成するように空間的に離間して配設され、第1及び第2の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームをそれぞれ直交周波数分割多重信号として送信する第1及び第2のアンテナと、第1の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームに組み込まれ、第1のアンテナを介して送信される第1のパイロットシンボルと、第2の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームに組み込まれ、第2のアンテナを介して送信される、一部が第1のパイロットシンボルと直交する第2のパイロットシンボルとを生成するパイロットシンボル生成手段とを備える。
【0007】
また、上述の目的を達成するために、本発明に係る受信装置は、空間時間送信ダイバーシチを有し、無線直交周波数分割多重通信システムにおいて信号を受信する受信装置において、直交周波数分割多重通信システムの送信装置の第1及び第2の空間時間ダイバーシチ構成のアンテナから送信され、第2のアンテナから送信されるパイロットシンボルの少なくとも一部が第1のアンテナから送信される対応するパイロットシンボルに直交するように配列されたパイロットシンボルを含む空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号を受信する単一のアンテナと、空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号からパイロットシンボルを検出し、検出したパイロットシンボルの処理を行い、この処理に基づいて、第1のアンテナと第2のアンテナから送信されてきた空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号の伝送品質を個別に判定する処理手段とを備える。
【0008】
さらに、上述の目的を達成するために、本発明に係るチャンネル推定方法は、互いに空間時間送信ダイバーシチ構成を形成するように空間的に離間して配設され、空間時間送信ダイバーシチ方式の第1及び第2の信号を送信する第1及び第2のアンテナを有する送信装置を備える無線直交周波数分割多重通信システムにおいてチャンネル推定を実行するチャンネル推定方法において、第2のパイロットシンボルの一部が対応する第1のパイロットシンボルに対して直交する第1及び第2のパイロットシンボルを第1及び第2のアンテナから送信するステップと、第1及び第2のパイロットシンボルを受信装置が備える単一のアンテナにより受信するステップと、受信したパイロットシンボルの処理を行い、この処理に基づいて、第1のアンテナと第2のアンテナから送信されてきた空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号の伝送品質を個別に判定するステップとを有する。
【0009】
本発明に基づく送信装置、受信装置及びチャンネル推定方法では、第1及び第2のパイロットシンボルにより単純且つ効果的なチャンネル推定処理を受信側で行うことができ、したがって、伝送チャンネルにおいてより確実な復調を行うことができ、すなわち、良好な伝送品質が保証される。本発明は、特に、完全な空間時間送信ダイバーシチを保証する。さらに、受信側から送信側へのフィードバック情報は不要であり、より大きな伝送容量を確保することができる。さらに、本発明は、伝送アンテナにおける障害に対して強固(ロバスト:robust)であり、送信側におけるパワー増幅のバランスを保証する。
【0010】
ここで、対応する第1のパイロットシンボルと第2のパイロットシンボルは、直交周波数分割多重システムにおいて同じ周波数及び時点に割り当ててもよい。換言すれば、対応する第1及び第2のパイロットシンボルは、直交周波数分割多重システムにおける同じサブキャリア及び同じタイムスロットで送信してもよい。さらに、同じ周波数及び時点に割り当てられている対応する第1のパイロットシンボルと第2のパイロットシンボルは、周波数軸及び時間軸上で、交互に同一及び直交するように配列してもよい。すなわち、直交周波数分割多重システムの周波数及び時間グリッドにおいて、同一の第1及び第2のパイロットシンボル及び直交する第1及び第2のパイロットシンボルが、周波数軸及び時間軸上で交互に出現するように配列してもよい。
【0011】
ここで、受信装置が備える単一のアンテナは、送信装置の第1のアンテナから送信された第1のパイロットシンボルと、送信装置の第2のアンテナから送信された第2のパイロットシンボルとを結合された又はスーパーインポーズされたパイロットシンボルとして受信する。同じ周波数サブキャリア及び同じ時点に送信された第1のパイロットシンボルと第2のパイロットシンボルとが同一である場合、受信装置は、スーパーインポーズされた第1及び第2のパイロットシンボルからなる結合パイロットシンボルを受信する。一方、第1のパイロットシンボルと第2のパイロットシンボルとが互いに直交する場合、受信装置は、スーパーインポーズされた互いに直交する第1及び第2のパイロットシンボルからなる結合パイロットシンボルを受信する。このため、受信装置において、第1のパイロット信号の伝達関数と第2のパイロットシンボルの伝達関数を分離することができ、これにより第1及び第2のアンテナに関するそれぞれのチャンネル推定を簡単に個別に実行することができる。
【0012】
第2のパイロットシンボルは、時間軸及び周波数軸上で、第1のパイロットシンボルと同一の値及び逆複素値が交互に現れるように配列されていてもよく、これにより受信側では、受信したパイロットシンボルの単純な加算及び減算に基づいて、パイロットシンボルの処理及びチャンネル推定を実行することができる。このチャンネル推定の結果に基づいて、第1のアンテナから送信されてきた空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号及び第2のアンテナから送信されてきた空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号は、受信装置においてさらに処理され、通信データとして使用される。
【0013】
本発明に係る送信装置は、例えば直交周波数分割多重通信システムにおける基地局として実現することができ、本発明に係る受信装置は、直交周波数分割多重通信システムにおける移動端末装置として実現することができる。
【0014】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、周波数軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも、既定のサブキャリアを用いて送信される第1種パイロットシンボルと、別の既定のサブキャリアを用いて送信される第2種パイロットシンボルとを含有するように、第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する。
【0015】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルがそれぞれ周波数軸において割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する。
【0016】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と備え、その場合シンボル生成手段は、複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有するように、第1種パイロットシンボルまたは第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルのいずれかを周波数軸において生成されたパイロットシンボルに割り当てる。
【0017】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、少なくとも第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとを含む周波数方向におけるパイロットシンボルパターンを作り出すように設計され、複数の伝送アンテナの1つに割り当てられるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する。
【0018】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、時間軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも第1種及び第2種パイロットシンボルを含むように、それぞれ異なる時点において送信される第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルとは異なる。
【0019】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルが時間軸において規則的に割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なる。
【0020】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数のアンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、シンボル生成手段は、複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンであるように、第1種パイロットシンボルまたは第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルのいずれかを時間軸において生成されたパイロットシンボルに割り当てる。
【0021】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、時間軸において第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとのいずれかを、生成されたパイロットシンボルの一種として生成するように設計され、また、複数の伝送アンテナの1つに割り当てられている、時間軸において割り当てられている第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられているパイロットシンボルパターンとは異なるパターンである。
【0022】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、周波数軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも、既定のサブキャリアを用いて送信される第1種パイロットシンボルと、他の既定のサブキャリアを用いて送信される第2種パイロットシンボルとを含有するように、第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する。
【0023】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルがそれぞれ周波数軸において割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する。
【0024】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有するように、第1種パイロットシンボルまたは第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルのいずれかを周波数軸において生成されたパイロットシンボルに割り当てる。
【0025】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、少なくとも第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルとを含む周波数方向におけるパイロットシンボルパターンを作り出すように設計され、複数の伝送アンテナの1つに割り当てられるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する。
【0026】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、時間軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも第1種及び第2種パイロットシンボルを含むように、それぞれ異なる時点において送信される上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルに直交する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルとは異なる。
【0027】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルが時間軸において規則的に割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、第1種パイロットシンボルと、第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルとを生成し、その場合複数の伝送アンテナの1つを用いて送信されるパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なる。
【0028】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数のアンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンであるように、第1種パイロットシンボルまたは第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルのいずれかを時間軸において生成されたパイロットシンボルに割り当てる。
【0029】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、データシンボルとパイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、複数の伝送アンテナを介した直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段とを備え、その場合シンボル生成手段は、時間軸において第1種パイロットシンボルと第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルとのいずれかを、生成されたパイロットシンボルの一種として生成するように設計され、また、複数の伝送アンテナの1つに割り当てられている、時間軸において割り当てられている第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられているパイロットシンボルパターンとは異なるパターンである。
【発明の効果】
【0030】
以上のように、本発明に係る送信装置は、空間時間送信ダイバーシチ方式に基づいてデータストリームを符号化し、第1及び第2の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームを生成する符号化手段と、互いに空間時間送信ダイバーシチ構成を形成するように空間的に離間して配設され、第1及び第2の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームをそれぞれ直交周波数分割多重信号として送信する第1及び第2のアンテナと、第1の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームに組み込まれ、第1のアンテナを介して送信される第1のパイロットシンボルと、第2の空間時間送信ダイバーシチ符号化データストリームに組み込まれ、第2のアンテナを介して送信される、一部が第1のパイロットシンボルと直交する第2のパイロットシンボルとを生成するパイロットシンボル生成手段とを備える。これにより、空間時間送信ダイバーシチを有し、無線直交周波数分割多重に対応できるとともに、受信側で単純且つ確実なチャンネル推定を行うことができる。
【0031】
また、本発明に係る受信装置は、直交周波数分割多重通信システムの送信装置の第1及び第2の空間時間ダイバーシチ構成のアンテナから送信され、第2のアンテナから送信されるパイロットシンボルの少なくとも一部が第1のアンテナから送信される対応するパイロットシンボルに直交するように配列されたパイロットシンボルを含む空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号を受信する単一のアンテナと、空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号からパイロットシンボルを検出し、検出したパイロットシンボルの処理を行い、処理に基づいて、第1のアンテナと第2のアンテナから送信されてきた空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号の伝送品質を個別に判定する処理手段とを備える。これにより、単一のアンテナのみを用いて、単純且つ確実なチャンネル推定を行うことができる。
【0032】
また、本発明に係るチャンネル推定方法は、第2のパイロットシンボルの一部が対応する第1のパイロットシンボルに対して直交する第1及び第2のパイロットシンボルを第1及び第2のアンテナから送信するステップと、第1及び第2のパイロットシンボルを受信装置が備える単一のアンテナにより受信するステップと、受信したパイロットシンボルの処理を行い、この処理に基づいて、第1のアンテナと第2のアンテナから送信されてきた空間時間送信ダイバーシチ符号化された信号の伝送品質を個別に判定するステップとを有する。これにより、単純且つ確実なチャンネル推定を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明に係る送信装置、受信装置及びチャンネル推定方法について、図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明を適用した送信装置を備える基地局の構成を示すブロック図である。基地局1は、無線直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplex:以下、OFDMという。)方式の通信システムにおける基地局である。なお、図1には、本発明を説明するために必要な回路のみしか示していない。例えば変調器、高周波処理回路等、基地局1の動作に必要な他の回路は、説明を簡潔に行うために図示していない。
【0035】
基地局1は、空間ダイバーシチ構成を実現するように空間的に離間して配設された第1のアンテナ5と第2のアンテナ6を備える。なお、第1のアンテナ5を非ダイバーシチアンテナと呼び、第2のアンテナ6をダイバーシチアンテナと呼ぶこともある。第1のアンテナ5と第2のアンテナ6からなる空間ダイバーシチ構成では、それぞれ第1のアンテナ5と第2のアンテナ6とから送信される信号が干渉せず、受信側で効果的なダイバーシチ利得が実現されるように、第1のアンテナ5と第2のアンテナ6とが空間的に十分に離間して配設されている。
【0036】
さらに、基地局1は、空間時間送信ダイバーシチ(space time transmit diversity:以下、STTDという。)方式に基づき、データストリームをエンコードし、第1及び第2のSTTD符号化データストリームをマルチプレクサ4に供給する符号化器3を備える。第1のSTTD符号化データストリームは、第1のアンテナ5から送信され、第2のSTTD符号化データストリームは、第2のアンテナ6から送信される。第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から送信されるデータは、通常、同じデータであり、すなわち符号化器3に供給された単一のデータストリームのデータを含んでいるが、アンテナ5及びアンテナ6から送信されるデータは、同一の形式を有してはいない。例えば、第1のアンテナ5から送信されるデータは、符号化器3に供給された単一のデータストリームのデータ配列に対応する、同一なデータ配列を有している。例えば、期間0−Tにおける第1のデータシンボルS及びこれに続く期間T−2TにおけるデータシンボルSが符号化器3に供給された場合、符号化器3から出力される第1のデータストリームは、このデータ配列に対応する同一のデータ配列、すなわちデータシンボルSとこれに続くデータシンボルSとを含む。一方、符号化器3から出力される第2のデータストリームは、データシンボルSとデータシンボルSとを異なる配列で含む。例えば図1に示すように、第2のデータストリームにおいては、第1の期間0−Tのデータシンボルは、第1のデータストリームにおける第2のデータシンボルSの負の複素共役(negative complex conjugated value)、すなわち−Sである。第2のデータストリームにおける、これに続くデータシンボルは、第1のデータストリームの第1のデータシンボルSの負の複素共役、すなわち−Sである。これにより、第2のデータストリームは、第1のデータストリームと同一のデータコンテンツを異なる配列で含むこととなる。第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6からの信号をスーパーインポーズ信号(superimposed signals)として受信する受信装置は、空間的ダイバーシチ構成及び同じデータコンテンツの異なる配列により、第1のアンテナ5から送信された信号と、第2のアンテナ6から送信された信号とを明確に区別することができる。なお、図1を用いて説明したSTTD方式は、本発明を説明するための単なる一具体例に過ぎない。第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から送信される信号にこの他のSTTD方式を適応してもよい。
【0037】
基地局1は、さらに、第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から、第1及び第2のデータストリームにおいて他のデータとともに送信されるパイロットシンボルを生成するパイロットシンボル生成器2を備える。パイロットシンボル生成器2は、それぞれ第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から送信される異なるパイロットシンボルパターンを生成してマルチプレクサ4に供給する。本発明においては、第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から送信されるパイロットシンボルの幾つかを互いに直交させ、第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6の両方における相互干渉(cross-interference)を相殺し、第1の(非ダイバーシチ)アンテナ5及び第2の(ダイバーシチ)アンテナ6を差別化(differentiate)し、これにより、受信装置側において、第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6のそれぞれに対する独立したチャンネル推定を実現する。
【0038】
図2は、本発明を適用したSTTD方式に基づく無線OFDM通信システムにおいて信号を受信する受信装置を備える移動端末装置10の構成を示すブロック図である。この移動端末装置10は、図1に示す基地局1からの信号を受信する。
【0039】
移動端末装置10は、基地局1の第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から送信されてくるSTTD符号化された信号及びパイロットシンボルを受信する単一のアンテナ11を備える。さらに、移動端末装置10は、必要な高周波処理回路等を有する受信回路12を備える。さらに、移動端末装置10は、アンテナ11を介して受信回路12が受け取った信号を復調する復調器13を備える。なお、移動端末装置10は、この他に、対応する無線OFDM通信システムにおいて動作するために必要な様々な回路を備えている。しかしながら、この実施の形態においては、説明を簡潔に行うために、本発明に関係しない部分の説明は省略する。
【0040】
移動端末装置10は、さらに、アンテナ11を介して受信回路12が受け取った信号からパイロットシンボルを検出する処理回路14を備える。処理回路14は、パイロットシンボルを検出し、検出したパイロットシンボルを処理して、この処理に基づいて、チャンネル推定を行い、第1のアンテナ5から送信された信号の伝送品質と、第2のアンテナ6から送信された信号の伝送品質とを個別に判定する。換言すれば、受信したパイロットシンボルは、第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から同時に送信された第1及び第2のパイロットシンボルを結合したパイロットシンボルであり、処理回路14は、このパイロットシンボルを処理することにより、第1のアンテナ5から送信されてくる信号の伝送品質と、第2のアンテナ6から送信されてくる信号の伝送品質とを個別に判定することができる。このチャンネル推定の結果に基づいて、第1及び第2のアンテナ5,6から送信されてきたSTTD符号化された信号にさらなる処理が施され、この処理の結果が移動端末装置10における通信データとして使用される。
【0041】
上述のように、第2のアンテナ6から送信されたパイロットシンボルの少なくとも一部は、第1のアンテナ5から送信されたパイロットシンボルに直交する。処理回路14において実行される処理は、この第1及び第2のシンボルの直交性に基づき、これにより第1及び第2のアンテナ5,6に対する個別のチャンネル推定を行うことができる。図3及び図4を用いて、基地局1から送信され、移動端末装置10において受信される特定のパイロットシンボルパターンの具体例について説明する。
【0042】
図3(a)は、基地局1の第1の(非ダイバーシチ)アンテナ5から送信されるパイロットシンボルパターンの具体例を示す。図3(a)に示すパイロットシンボルパターンでは、パイロットシンボルは、OFDMシステムの時間軸及び周波数軸(time and the frequency dimension)上に、規則的に分散されている。すなわち、パイロットシンボル20〜28は、常に同一の周波数サブキャリアにおいて、同一の時間的間隔で送信される。例えば、パイロットシンボル20,21,22は、第1の周波数サブキャリアにより送信され、パイロットシンボル20とパイロット21及びパイロットシンボル21とパイロットシンボル22の間には、それぞれ4つのデータシンボルが挿入されている。パイロットシンボル23,24,25は、第2の周波数サブキャリアにより送信され、パイロットシンボル26,27,28は、第3の周波数サブキャリアにより送信される。また、パイロットシンボル20,23,26は、同じ第1の時点(時刻)において送信され、パイロットシンボル21,24,27は、同じ第2の時点(時刻)において送信され、パイロットシンボル22,25,28は、同じ第3の時点(時刻)において送信される。このように、図3(a)に示すパイロットシンボルパターンでは、パイロットシンボルの送信に常に同じ周波数サブキャリアが使用され、各周波数サブキャリアにおけるパイロットシンボルの送信は、同じ時間的間隔で行われる。このようなパイロットシンボルパターンは、従来のOFDM方式において、周知のものである。受信側では、線形補間処理等により、パイロットシンボルに周波数及び時間的に隣接するデータシンボルのためのチャンネル推定が行われる。例えば、同じ周波数サブキャリアにおけるパイロットシンボル20とパイロットシンボル21との間のデータシンボルに対し、受信側は、パイロットシンボル20とパイロットシンボル21間の線形補間処理を実行する。周波数サブキャリアは異なるが、同時点に受信されたパイロットシンボル20とパイロットシンボル23との間のデータシンボルに対しても、同様に線形補間処理が行われる。パイロットシンボルが送信されていない周波数サブキャリアにより送信されたデータシンボルに対しては、それぞれ隣り合うパイロットシンボルの時間的な線形補間処理及び周波数的な線形補間処理を組み合わせた処理が実行される。
【0043】
図3(b)は、基地局1の第1のアンテナ5から送信される第1のパイロットシンボルの規則的なパターンの具体例を示す図である。この図3(b)に示すパイロットシンボルパターンでは、図3(a)に示すパイロットシンボルパターンと異なり、時間的に後続するパイロットシンボルが先行するパイロットシンボルとは異なる周波数サブキャリア、具体的には、先行するパイロットシンボルの周波数サブキャリアに隣接する周波数サブキャリアにより送信される。例えば、パイロットシンボル31は、先行するパイロットシンボル30と同じ周波数サブキャリアではなく、パイロットシンボル30と同じ周波数サブキャリアより1つ低い隣接する周波数サブキャリアにより送信される。このパイロットシンボルパターンによれば、パイロットシンボルが送信されていない周波数サブキャリアのデータシンボルに対するチャンネル推定をより正確に行うことができる。また、図3(b)に示すパイロットシンボルパターンでは、図3(a)に示すパイロットシンボルパターンと同様、1組のパイロットシンボルが同一の時点(時刻)に送信される。すなわち、パイロットシンボル30,34,38は、同じ第1の時点で送信され、パイロットシンボル31,35,39は、同じ第2の時点で送信され、パイロットシンボル32,36,40は、同じ第3の時点で送信され、パイロットシンボル33,37,41は、同じ第4の時点で送信される。
【0044】
図4(a)は、基地局1の第2のアンテナ6から送信される第2のパイロットシンボルの具体的なパターンを示す図であり、ここに示すパイロットシンボルパターンは、図3(a)に示す第1のパイロットシンボルのパイロットシンボルパターンに対応している。図4(a)に示すように、パイロットシンボル42〜53は、周波数及び時間的に極めて規則的に配置されている。第2のパイロットシンボルは、常に、対応する第1のパイロットシンボルと同じ周波数サブキャリアにより同じ時点で送信される。例えば、第2のパイロットシンボル42は、対応する第1のパイロットシンボル20と同じ周波数サブキャリアにより同じ時点で送信される。第2のパイロットシンボル43は、第1のパイロットシンボル21と同じ周波数サブキャリアにより同じ時点で送信される。第2のパイロットシンボル46は、対応する第1のパイロットシンボル23と同じ周波数サブキャリアにより同じ時点で送信される。図4(a)に示す第2のパイロットシンボルパターンにおいて、第2のパイロットシンボルは、図3(a)に示す対応する第1のパイロットシンボルと同一のものと直交するものとが交互に配置されている。すなわち、第2のパイロットシンボル42,44,47.50,52は、それぞれ対応する第1のパイロットシンボル20,22,24,26,28に等しい。一方、これらに周波数及び時間的に挟まれた1つおきの各第2のパイロットシンボルは、対応する第1のパイロットシンボルの逆複素値(inverse complex value)である。例えば、第2のパイロットシンボル43は、第1のパイロットシンボル21の逆複素値であり、第2のパイロットシンボル46は、第1のパイロットシンボル23の逆複素値である。同様に、第2のパイロットシンボル48は、第1のパイロットシンボル25の逆複素値であり、第2のパイロットシンボル51は、第1のパイロットシンボル27の逆複素値である。したがって、隣り合う第2のパイロットシンボル、例えば第2のパイロットシンボル42と第2のパイロットシンボル43、又は第2のパイロットシンボル42と第2のパイロットシンボル46は、対応する第1のパイロットシンボルの組である第1のパイロットシンボル20と第1のパイロットシンボル21、又は第1のパイロットシンボル20と第1のパイロットシンボル23に直交する。これにより、周波数及び時間の軸上の直交性が保証されている。
【0045】
図4(b)に示すパイロットシンボルパターンは、図3(b)に示すパイロットシンボルパターンに対応するものであり、この対応関係は、上述のものと本質的に同一である。すなわち、図4(b)に示す第2のパイロットシンボルパターンにおいて、第2のパイロットシンボルは、図3(b)に示す対応する第1のパイロットシンボルと同一のものと直交(逆複素値)するものとが交互に配置されている。
【0046】
本発明が提案するパイロットシンボルパターンは、無線OFDM通信におけるあらゆる線形チャンネル推定アルゴリズムに適用することができる。以下では、説明を簡潔にするために、図3(a)及び図4(a)に示すパイロットシンボルパターンにおいて、単純に2つのパイロットシンボルを平均化するチャンネル推定アルゴリズムについて説明する。
【0047】
第1のパイロットシンボル20〜28の複素値及び対応する第2のパイロットシンボルが同じ値を有する、すなわち第2のパイロットシンボル42,44,47,49,50,52がAであるとする。このとき、対応する直交値又は複素値を有する第2のパイロットシンボル43,46,48,51は、−Aにより表される。全ての連続するパイロットシンボル、例えばパイロットシンボル20,21又はパイロットシンボル42,44間の全てのデータシンボルにおいて、第1の(非ダイバーシチ)アンテナ5と第2の(ダイバーシチ)アンテナ6とに関する個別のチャンネル推定値を得ることができ、したがって、STTD方式を適用することができる。
【0048】
上述のように、移動端末装置10のアンテナ11及び受信回路12は、第1及び第2のパイロットシンボルを、スーパーインポーズされた又は結合されたパイロットシンボルとして受信する。したがって、第1のパイロットシンボル20,21及び第2のパイロットシンボル42,43から受信された値をy1及びy2とすると、第1のアンテナ5と第2のアンテナ6間の時間的遅延は無視できるほど小さいため、以下の式が成り立つ。
=A×h+A×h+n
=A×h−A×h+n
ここで、hは、値Aを有する第1のパイロットシンボル21に関する第1のアンテナ5から受信アンテナ11へのチャンネル伝達関数を表し、hは、値−Aを有する対応する第2のパイロットシンボル43に関する第2のアンテナ6から受信アンテナ11へのチャンネル伝達関数を表し、n及びnは雑音の値を表す。y+yを第1の(非ダイバーシチ)アンテナ5のチャンネル推定に使用し、y−yを第2の(ダイバーシチ)アンテナ6のチャンネル推定に使用すると、第1のアンテナ5からの信号と第2のアンテナ6からの信号を区別することができ、相互干渉を防ぐことができ、先行するパイロットシンボルと後続するパイロットシンボル間では、時間軸上におけるチャンネル伝達関数は一定を維持する、すなわちh=h、h=hであると仮定すると、受信端末装置10の処理回路14において、第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6の両方に関して、信頼できるチャンネル推定を行うことができる。
【0049】
このように、移動端末装置10において、第1のアンテナ5及び第2のアンテナ6から送信されてきた信号はそれぞれ区別され、第1及び第2のアンテナ5,6に対する個別のチャンネル推定が実現される。第1のパイロットシンボルパターンと第2のパイロットシンボルパターンは直交するため、第1及び第2のアンテナ5,6の相互干渉を回避することができる。したがって、本発明によれば、データレートの高いOFDM無線通信システムにおいて、STTD方式を用いることができる。なお、本発明が提供する方法は、例えば、ハイパーランタイプ2システム(HIPERLAN Type 2 systems)等、OFDMに基づく広帯域無線アクセスネットワーク(broadband radio access networks:BRAN)にも適用することができる。この場合、パイロットシンボルは、プリアンブル部とデータ部から構成される各データバーストのプリアンブル部に挿入して伝送することができる。この場合も、各プリアンブル部に含まれるパイロットシンボルは、2つの送信アンテナに関して交互に同一及び直交するように配列される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明を適用した送信装置を備える基地局の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した受信装置を備える移動端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用した送信装置の第1のアンテナから送信される第1のパイロットシンボルのシンボルパターンの具体例を示す図である。
【図4】本発明を適用した送信装置の第2のアンテナから送信される第2のパイロットシンボルのシンボルパターンの具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 基地局、2 パイロットシンボル生成器、3 符号化器、4 マルチプレクサ、5 第1のアンテナ、6 第2のアンテナ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、周波数軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも、既定のサブキャリアを用いて送信される第1種パイロットシンボルと、別の既定のサブキャリアを用いて送信される第2種パイロットシンボルとを含有するように、上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する、
送信装置。
【請求項2】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルがそれぞれ周波数軸において割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する、
送信装置。
【請求項3】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
上記シンボル生成手段は、上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有するように、上記第1種パイロットシンボルまたは上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する上記第2種パイロットシンボルのいずれかを周波数軸において上記生成されたパイロットシンボルに割り当てる、
送信装置。
【請求項4】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、少なくとも第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとを含む周波数方向におけるパイロットシンボルパターンを作り出すように設計され、上記複数の伝送アンテナの1つに割り当てられる上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する、
送信装置。
【請求項5】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、時間軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも第1種及び第2種パイロットシンボルを含むように、それぞれ異なる時点において送信される上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルとは異なる、
送信装置。
【請求項6】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルが時間軸において規則的に割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なる、
送信装置。
【請求項7】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数のアンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
上記シンボル生成手段は、上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンであるように、上記第1種パイロットシンボルまたは上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する上記第2種パイロットシンボルのいずれかを時間軸において上記生成されたパイロットシンボルに割り当てる、
送信装置。
【請求項8】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、時間軸において第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルの逆値を有する第2種パイロットシンボルとのいずれかを、上記生成されたパイロットシンボルの一種として生成するように設計され、また、上記複数の伝送アンテナの1つに割り当てられている、時間軸において割り当てられている上記第1種及び第2種パイロットシンボルを含む上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられているパイロットシンボルパターンとは異なるパターンである、
送信装置。
【請求項9】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、周波数軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも、既定のサブキャリアを用いて送信される第1種パイロットシンボルと、他の既定のサブキャリアを用いて送信される第2種パイロットシンボルとを含有するように、上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルに直交する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する、
送信装置。
【請求項10】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルがそれぞれ周波数軸において割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルに直交する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する、
送信装置。
【請求項11】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
上記シンボル生成手段は、上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有するように、上記第1種パイロットシンボルまたは上記第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルのいずれかを周波数軸において上記生成されたパイロットシンボルに割り当てる、
送信装置。
【請求項12】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、少なくとも第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルとを含む周波数方向におけるパイロットシンボルパターンを作り出すように設計され、上記複数の伝送アンテナの1つに割り当てられる上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンを有する、
送信装置。
【請求項13】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルをそれぞれ送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、時間軸におけるパイロットシンボルパターンが、少なくとも第1種及び第2種パイロットシンボルを含むように、それぞれ異なる時点において送信される上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルに直交する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルとは異なる、
送信装置。
【請求項14】
複数の伝送アンテナを有し、無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
上記複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、第1種及び第2種パイロットシンボルが時間軸において規則的に割り当てられているところのパイロットシンボルパターンを作り出すために、上記第1種パイロットシンボルと、上記第1種パイロットシンボルに直交する上記第2種パイロットシンボルとを生成し、
その場合上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なる、
送信装置。
【請求項15】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数のアンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
上記シンボル生成手段は、上記複数の伝送アンテナの1つを用いて送信される第1種及び第2種パイロットシンボルを含むパイロットシンボルパターンが、別の伝送アンテナを用いて送信されるパイロットシンボルパターンとは異なるパターンであるように、上記第1種パイロットシンボルまたは上記第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルのいずれかを時間軸において上記生成されたパイロットシンボルに割り当てる、
送信装置。
【請求項16】
無線直交周波数分割多重伝送システムにおいてデータシンボル及びパイロットシンボルを送信する送信装置において、
上記データシンボルと上記パイロットシンボルとを生成するシンボル生成手段と、
複数の伝送アンテナを介した上記直交周波数分割多重送信システムの複数のサブキャリアを用いて、上記データシンボル及びパイロットシンボルを送信する手段と
を備え、
その場合上記シンボル生成手段は、時間軸において第1種パイロットシンボルと上記第1種パイロットシンボルに直交する第2種パイロットシンボルとのいずれかを、上記生成されたパイロットシンボルの一種として生成するように設計され、また、上記複数の伝送アンテナの1つに割り当てられている、時間軸において割り当てられている上記第1種及び第2種パイロットシンボルを含む上記パイロットシンボルパターンは、別の伝送アンテナに割り当てられているパイロットシンボルパターンとは異なるパターンである、
送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−263651(P2008−263651A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−179163(P2008−179163)
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【分割の表示】特願2001−205330(P2001−205330)の分割
【原出願日】平成13年7月5日(2001.7.5)
【出願人】(598094506)ソニー インターナショナル (ヨーロッパ) ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (29)
【Fターム(参考)】