説明

送受信システム、送信装置、受信装置、送受信方法、送信装置プログラム、受信装置プログラム

【課題】一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる送受信システム、送信装置、受信装置、送受信方法、送信装置プログラム、受信装置プログラムを提供する。
【解決手段】送信装置では、暗号化コンテンツと、第1の共通情報ECM1とを送信する。また、第2の共通情報ECM2を第1の共通情報ECM1の送信より遅れて送信する。受信装置では、暗号化コンテンツを受信し、第1のワーク鍵Kw1を有する場合には、第1の共通情報ECM1を復号してスクランブル鍵Ksを取得する。一方、第1のワーク鍵Kw1を持たず、かつ、第2のワーク鍵Kw2を有する場合には、第2の共通情報ECM2を復号してスクランブル鍵Ksを取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、株価情報等の即時性に特に高い情報価値を有するコンテンツを送信する送受信システム、送信装置、受信装置、送受信方法、送信装置プログラム、受信装置プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、株価情報等、即時性に特に高い価値を有する情報は、有料情報として提供される場合が多かった。例えば、インターネットを用いて株価情報を提供する場合には、有料情報へのアクセス権を有する者のみが、株市場で取引されているリアルタイム(例えば、1秒)の情報にアクセス可能となっている。そして、一定時間(例えば、20分)経過後の既に情報としての価値が低下した株価情報は、有料情報へのアクセス権を有していない一般の利用者であってもアクセス可能となっている。なお、以下の記載では、アクセス権の有無によりコンテンツの参照可否を制御する仕組みをアクセス制御、コンテンツの参照を特定の視聴する権利を有する者のみに制限することをアクセス制限と呼称する。
【0003】
一方、不特定多数の視聴者に対してコンテンツを提供する放送サービスにおいては、一定時間経過後(例えば、20分)の既に情報としての価値が低下した株価情報を提供している。
【0004】
有料放送におけるコンテンツは、デジタル暗号化技術を用いて視聴権の有無により視聴の可否を事業者側で制御する仕組みを備えている。例えば、デジタルテレビ放送では、社団法人電波産業会(Association of Radio Industries and Businesses:ARIB)の標準規格「ARIB STD-B25」(非特許文献1)に準拠したCAS(Conditional Access Systems)によって、放送波コンテンツのスクランブルが行われ、視聴の可否を事業者側で制御している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「ARIB STD-B25」、社団法人電波産業会、5.0版、平成19年3月14日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、非特許文献1に記載されている手法では、アクセス権を持たない受信機においては、契約等の締結によりアクセス制限を解除する以外、一切、コンテンツを視聴することができなかった。したがって、放送により有料情報を放送し、一定時間経過後にその有料情報を無料で提供したい場合には、再度、無償のコンテンツとして一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを送信し直す必要があり、放送伝送帯域を効率よく利用できなかった。
【0007】
本発明の課題は、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる送受信システム、送信装置、受信装置、送受信方法、送信装置プログラム、受信装置プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号等を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0009】
(1)本発明は、スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成手段(101a)と、前記スクランブル鍵生成手段により生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化手段(102a)と、前記コンテンツ暗号化手段により暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信手段(102b)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成手段(103c)と、前記第1の共通情報生成手段により生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信手段(103h)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成手段(103d)と、前記第2の共通情報生成手段により生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信手段が前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信手段(103i)とを備えた送信装置(100)と、前記暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信手段(201a)と、前記暗号化コンテンツ受信手段により受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶手段(201b)と、前記第1のワーク鍵又は前記第2のワーク鍵を記憶するワーク鍵記憶手段(205)と、前記第1の共通情報又は前記第2の共通情報を受信する共通情報受信手段(202a)と、前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号手段(204b)と、前記スクランブル鍵復号手段により前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号手段により前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信して前記暗号化コンテンツ記憶手段に記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号手段(206)とを備えた受信装置(200)とを備える送受信システムを提案している。
【0010】
この発明によれば、スクランブル鍵生成手段は、スクランブル鍵を生成する。コンテンツ暗号化手段は、スクランブル鍵生成手段により生成されたスクランブル鍵によりコンテンツを暗号化する。暗号化コンテンツ送信手段は、コンテンツ暗号化手段により暗号化された暗号化コンテンツを送信する。第1の共通情報生成手段は、スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵により暗号化された第1の共通情報を生成する。第1の共通情報送信手段は、第1の共通情報生成手段により生成された第1の共通情報を送信する。第2の共通情報生成手段は、スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵により暗号化された第2の共通情報を生成する。第2の共通情報送信手段は、第2の共通情報生成手段により生成された第2の共通情報を第1の共通情報送信手段が第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する。暗号化コンテンツ受信手段は、暗号化コンテンツを受信する。暗号化コンテンツ記憶手段は、暗号化コンテンツ受信手段により受信した暗号化コンテンツを記憶する。ワーク鍵記憶手段は、第1のワーク鍵又は第2のワーク鍵を記憶する。共通情報受信手段は、第1の共通情報又は第2の共通情報を受信する。スクランブル鍵復号手段は、ワーク鍵記憶手段が記憶している第1のワーク鍵を用いて共通情報受信手段が受信した第1の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する、又は、ワーク鍵記憶手段が記憶している第2のワーク鍵を用いて共通情報受信手段が受信した第2の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する。コンテンツ復号手段は、スクランブル鍵復号手段により第1のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信手段が受信した暗号化コンテンツを復号する、又は、スクランブル鍵復号手段により第2のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信手段が受信して暗号化コンテンツ記憶手段に記憶されたた暗号化コンテンツを復号する。したがって、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる。
【0011】
(2)本発明は、(1)に記載の送受信システムにおいて、当該送受信システムでは、少なくとも第1のサービス(視聴コース1)と第2のサービス(視聴コース2)とが提供されており、前記送信装置(100)は、前記受信装置(200)、又は、当該受信装置を保有して当該送受信システムを用いたサービスを享受する加入者を一意に特定する視聴権識別情報に基づいて、前記第1のサービスに対応する第1の固有鍵(Km1)、及び、前記第2のサービスに対応する第2の固有鍵(Km2)を生成する固有鍵生成手段(101b)と、前記第1のサービスに対応する前記第1のワーク鍵(Kw1)、及び、前記第2のサービスに対応する前記第2のワーク鍵(Kw2)を生成するワーク鍵生成手段(101c)と、前記第1のワーク鍵を含む情報であって前記第1の固有鍵を用いて暗号化された第1の個別情報(EMM1)を生成する第1の個別情報生成手段(103a)と、前記第1の個別情報生成手段が生成した前記第1の個別情報を送信する第1の個別情報送信手段(103f)と、前記第2のワーク鍵を含む情報であって前記第2の固有鍵を用いて暗号化された第2の個別情報(EMM2)を生成する第2の個別情報生成手段(103b)と、前記第2の個別情報生成手段が生成した前記第2の個別情報を送信する第2の個別情報送信手段(103g)とを備え、前記受信装置(200)は、前記第1の固有鍵又は前記第2の固有鍵を記憶する固有鍵記憶手段(203)と、前記第1の個別情報又は前記第2の個別情報を受信する個別情報受信手段(202c)と、前記個別情報受信手段が受信した前記第1の個別情報又は第2の個別情報を前記固有鍵記憶手段に記憶している前記第1の固有鍵又は前記第2の固有鍵を用いて復号して前記ワーク鍵記憶手段(205)に記憶させるワーク鍵復号手段(204a)とを備えることを特徴とする送受信システムを提案している。
【0012】
この発明によれば、固有鍵生成手段は、受信装置、又は、当該受信装置を保有して当該送受信システムを用いたサービスを享受する加入者を一意に特定する視聴権識別情報に基づいて、第1のサービスに対応する第1の固有鍵、及び、第2のサービスに対応する第2の固有鍵を生成する。ワーク鍵生成手段は、第1のサービスに対応する第1のワーク鍵、及び、第2のサービスに対応する第2のワーク鍵を生成する。第1の個別情報生成手段は、第1のワーク鍵を含む情報であって第1の固有鍵を用いて暗号化された第1の個別情報を生成する。第1の個別情報送信手段は、第1の個別情報生成手段が生成した第1の個別情報を送信する。第2の個別情報生成手段は、第2のワーク鍵を含む情報であって第2の固有鍵を用いて暗号化された第2の個別情報を生成する。第2の個別情報送信手段は、第2の個別情報生成手段が生成した第2の個別情報を送信する。固有鍵記憶手段は、第1の固有鍵又は第2の固有鍵を記憶する。個別情報受信手段は、第1の個別情報又は第2の個別情報を受信する。ワーク鍵復号手段は、個別情報受信手段が受信した第1の個別情報又は第2の個別情報を固有鍵記憶手段に記憶している第1の固有鍵又は第2の固有鍵を用いて復号してワーク鍵記憶手段に記憶させる。したがって、第1のサービス、または、第2のサービスを享受する加入者を一意に特定する視聴権識別情報を用いて、アクセス制限とアクセス制限の解除を行える。
【0013】
(3)本発明は、(1)又は(2)に記載の送受信システムにおいて、前記第2の共通情報(ECM2)が前記第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化される前の情報の内容は、前記第1の共通情報(ECM1)が前記第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化される前の情報の内容と同一であることを特徴とする送受信システムを提案している。
【0014】
この発明によれば、第2の共通情報が第2のワーク鍵により暗号化される前の情報の内容は、第1の共通情報が第1のワーク鍵により暗号化される前の情報の内容と同一である。したがって、アクセス制限の解除前後において、同じコンテンツに対してのスクランブル鍵を共通にできる。
【0015】
(4)本発明は、(1)から(3)までのいずれか1項に記載の送受信システムにおいて、前記送信装置(100)は、前記第2の共通情報送信手段(103i)が前記第2の共通情報(ECM2)を前記第1の共通情報送信手段(103h)が前記第1の共通情報(ECM1)を送信するよりも遅れて送信する共通情報遅延時間に関する情報(Δt)を生成する共通情報遅延時間情報生成手段(103e)を備え、前記、共通情報遅延時間情報生成手段が生成した共通情報遅延時間に関する情報(Δt)送信する共通情報遅延時間情報送信手段(103j)を備え、前記受信装置(200)は、前記共通情報遅延時間に関する情報を受信する共通情報遅延時間受信手段(202b)を備えることを特徴とする送受信システムを提案している。
【0016】
この発明によれば、共通情報遅延時間情報送信手段は、第2の共通情報送信手段が第2の共通情報を第1の共通情報送信手段が第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する共通情報遅延時間に関する情報を送信する。遅延時間共通情報受信手段は、共通情報遅延時間に関する情報を受信する。したがって、第1の共通情報と第2の共通情報の送信遅延時間を受信装置が正確に把握することができ、第2の共通情報を用いてコンテンツを復号する際の時間関係を正しく管理し、コンテンツ復号を制御できる。
【0017】
(5)本発明は、スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成手段(101a)と、前記スクランブル鍵生成手段により生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化手段(102a)と、前記コンテンツ暗号化手段により暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信手段(102b)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成手段(103c)と、前記第1の共通情報生成手段により生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信手段(103h)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成手段(103d)と、前記第2の共通情報生成手段により生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信手段が前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信手段(103i)とを備えた送信装置(100)を提案している。
【0018】
この発明によれば、スクランブル鍵生成手段は、スクランブル鍵を生成する。コンテンツ暗号化手段は、スクランブル鍵生成手段により生成されたスクランブル鍵によりコンテンツを暗号化する。暗号化コンテンツ送信手段は、コンテンツ暗号化手段により暗号化された暗号化コンテンツを送信する。第1の共通情報生成手段は、スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵により暗号化された第1の共通情報を生成する。第1の共通情報送信手段は、第1の共通情報生成手段により生成された第1の共通情報を送信する。第2の共通情報生成手段は、スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵により暗号化された第2の共通情報を生成する。第2の共通情報送信手段は、第2の共通情報生成手段により生成された第2の共通情報を第1の共通情報送信手段が第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する。したがって、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる。
【0019】
(6)本発明は、スクランブル鍵(Ks)により暗号化された暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信手段(201a)と、前記暗号化コンテンツ受信手段により受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶手段(201b)と、第1のワーク鍵(Kw1)又は第2のワーク鍵(Kw2)を記憶するワーク鍵記憶手段(205)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)又は前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を受信する共通情報受信手段(202a)と、前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号手段(204b)と、前記スクランブル鍵復号手段により前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号手段により前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信して前記暗号化コンテンツ記憶手段に記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号手段(206)とを備えた受信装置(200)を提案している。
【0020】
この発明によれば、暗号化コンテンツ受信手段は、スクランブル鍵により暗号化された暗号化コンテンツを受信する。暗号化コンテンツ記憶手段は、暗号化コンテンツ受信手段により受信した暗号化コンテンツを記憶する。ワーク鍵記憶手段と、第1のワーク鍵又は第2のワーク鍵を記憶する。共通情報受信手段は、スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵により暗号化された第1の共通情報又はスクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵により暗号化された第2の共通情報を受信する。スクランブル鍵復号手段は、ワーク鍵記憶手段が記憶している第1のワーク鍵を用いて共通情報受信手段が受信した第1の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する、又は、ワーク鍵記憶手段が記憶している第2のワーク鍵を用いて共通情報受信手段が受信した第2の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する。コンテンツ復号手段は、スクランブル鍵復号手段により第1のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信手段が受信した暗号化コンテンツを復号する、又は、スクランブル鍵復号手段により第2のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信手段が受信して暗号化コンテンツ記憶手段に記憶された暗号化コンテンツを復号する。したがって、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる。
【0021】
(7)本発明は、スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成ステップ(S110)と、前記スクランブル鍵生成ステップにより生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化ステップ(S140)と、前記コンテンツ暗号化ステップにより暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信ステップ(S160)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成ステップ(S150)と、前記第1の共通情報生成ステップにより生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信ステップ(S170)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成ステップ(S150)と、前記第2の共通情報生成ステップにより生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信ステップが前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信ステップ(S180)と、前記暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信ステップ(S250,S350)と、前記暗号化コンテンツ受信ステップ(S330)により受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶ステップ(S340)と、前記第1のワーク鍵又は前記第2のワーク鍵を記憶するワーク鍵記憶ステップ(S220,S320)と、前記第1の共通情報又は前記第2の共通情報を受信する共通情報受信ステップ(S230,S350)と、前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号ステップ(S240,S360)と、前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信して前記暗号化コンテンツ記憶ステップに記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号ステップ(S260,S370)とを備える送受信方法を提案している。
【0022】
この発明によれば、スクランブル鍵生成ステップでは、スクランブル鍵を生成する。コンテンツ暗号化ステップでは、スクランブル鍵生成ステップにより生成されたスクランブル鍵によりコンテンツを暗号化する。暗号化コンテンツ送信ステップでは、コンテンツ暗号化ステップにより暗号化された暗号化コンテンツを送信する。第1の共通情報生成ステップでは、スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵により暗号化された第1の共通情報を生成する。第1の共通情報送信ステップでは、第1の共通情報生成ステップにより生成された第1の共通情報を送信する。第2の共通情報生成ステップでは、スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵により暗号化された第2の共通情報を生成する。第2の共通情報送信ステップでは、第2の共通情報生成ステップにより生成された第2の共通情報を第1の共通情報送信ステップが第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する。暗号化コンテンツ受信ステップでは、暗号化コンテンツを受信する。暗号化コンテンツ記憶ステップでは、暗号化コンテンツ受信ステップにより受信した暗号化コンテンツを記憶する。ワーク鍵記憶ステップでは、第1のワーク鍵又は第2のワーク鍵を記憶する。共通情報受信ステップでは、第1の共通情報又は第2の共通情報を受信する。スクランブル鍵復号ステップでは、ワーク鍵記憶ステップが記憶している第1のワーク鍵を用いて共通情報受信ステップが受信した第1の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する、又は、ワーク鍵記憶ステップが記憶している第2のワーク鍵を用いて共通情報受信ステップが受信した第2の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する。コンテンツ復号ステップでは、スクランブル鍵復号ステップにより第1のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信ステップが受信した暗号化コンテンツを復号する、又は、スクランブル鍵復号ステップにより第2のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信ステップが受信して暗号化コンテンツ記憶ステップに記憶された暗号化コンテンツを復号する。したがって、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる。
【0023】
(8)本発明は、コンピュータに、スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成ステップ(S110)と、前記スクランブル鍵生成ステップにより生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化ステップ(S140)と、前記コンテンツ暗号化ステップにより暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信ステップ(S160)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成ステップ(S150)と、前記第1の共通情報生成ステップにより生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信ステップ(S170)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成ステップ(S150)と、前記第2の共通情報生成ステップにより生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信ステップが前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信ステップ(S180)とを実行させるための送信装置プログラムを提案している。
【0024】
この発明によれば、スクランブル鍵生成ステップでは、スクランブル鍵を生成する。コンテンツ暗号化ステップでは、スクランブル鍵生成ステップにより生成されたスクランブル鍵によりコンテンツを暗号化する。暗号化コンテンツ送信ステップでは、コンテンツ暗号化ステップにより暗号化された暗号化コンテンツを送信する。第1の共通情報生成ステップでは、スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵により暗号化された第1の共通情報を生成する。第1の共通情報送信ステップでは、第1の共通情報生成ステップにより生成された第1の共通情報を送信する。第2の共通情報生成ステップでは、スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵により暗号化された第2の共通情報を生成する。第2の共通情報送信ステップでは、第2の共通情報生成ステップにより生成された第2の共通情報を第1の共通情報送信ステップが第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する。したがって、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる。
【0025】
(9)本発明は、コンピュータに、スクランブル鍵により暗号化された暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信ステップ(S250,S350)と、前記暗号化コンテンツ受信ステップ(S330)により受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶ステップ(S340)と、第1のワーク鍵又は第2のワーク鍵を記憶するワーク鍵記憶ステップ(S220,S320)と、前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)又は前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を受信する共通情報受信ステップ(S230,S350)と、前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号ステップ(S240,S360)と、前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信して前記暗号化コンテンツ記憶ステップに記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号ステップ(S260,S370)とを実行させるための受信装置プログラムを提案している。
【0026】
この発明によれば、暗号化コンテンツ受信ステップでは、スクランブル鍵により暗号化された暗号化コンテンツを受信する。暗号化コンテンツ記憶ステップでは、暗号化コンテンツ受信ステップにより受信した暗号化コンテンツを記憶する。ワーク鍵記憶ステップでは、第1のワーク鍵又は第2のワーク鍵を記憶する。共通情報受信ステップでは、スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵により暗号化された第1の共通情報又はスクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵により暗号化された第2の共通情報を受信する。スクランブル鍵復号ステップでは、ワーク鍵記憶ステップが記憶している第1のワーク鍵を用いて共通情報受信ステップが受信した第1の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する、又は、ワーク鍵記憶ステップが記憶している第2のワーク鍵を用いて共通情報受信ステップが受信した第2の共通情報に含まれるスクランブル鍵を復号する。コンテンツ復号ステップでは、スクランブル鍵復号ステップにより第1のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信ステップが受信した暗号化コンテンツを復号する、又は、スクランブル鍵復号ステップにより第2のワーク鍵を用いて復号したスクランブル鍵を用いて暗号化コンテンツ受信ステップが受信して暗号化コンテンツ記憶ステップに記憶された暗号化コンテンツを復号する。したがって、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、一度アクセス制限を設けて送信したコンテンツについて、一定時間経過前に既に送信したコンテンツと同じ内容のコンテンツを再送信することなく、一定時間経過後にそのコンテンツへのアクセス制限を解除することができる。これにより、帯域を有効に利用しながら、時間経過とともに価値が低下するコンテンツ等について段階的にアクセス制限を解除する放送サービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明による送受信システムの実施形態の概要を示す図である。
【図2】送信装置100の構成を示す図である。
【図3】受信装置200の構成を示す図である。
【図4】本実施形態におけるコンテンツの送受信から再生までの処理を示す図である。
【図5】本実施形態におけるコンテンツ及び第1の共通情報ECM1,第2の共通情報ECM2の送信及び受信の時間的な相関関係を示す図である。
【図6】送信装置100の動作を示すフローチャートである。
【図7】視聴コース1の登録がされている受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】視聴コース2の登録がされている受信装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0030】
(実施形態)
図1は、本発明による送受信システムの実施形態の概要を示す図である。
本実施形態の送受信システムは、送信装置100と、受信装置200とを備えている。本実施形態の送受信システムは、様々な形態のコンテンツを放送するマルチメディア放送システムである。なお、以下の説明においては、本発明の特徴を理解しやすいように、株価情報を放送する場合を例に挙げて説明する。
【0031】
図2は、送信装置100の構成を示す図である。
なお、図2に示した本実施形態の送信装置100は、放送局300内に設置されているが、放送局から離れた場所に設置されていてもよい。
送信装置100は、鍵情報生成手段101と、コンテンツ送信手段102と、鍵情報送信手段103とを備えている。
【0032】
鍵情報生成手段101は、スクランブル鍵生成手段101aと、固有鍵生成手段101bと、ワーク鍵生成手段101cとを有している。
【0033】
スクランブル鍵生成手段101aは、後述するコンテンツの暗号化に用いるスクランブル鍵Ksを生成する。スクランブル鍵生成手段101aは、生成したスクランブル鍵Ksを第1の共通情報生成手段103cと、第2の共通情報生成手段103dと、コンテンツ暗号化手段102aとへ送る。
【0034】
固有鍵生成手段101bは、視聴権識別情報に基づいて、視聴コース1(第1のサービス)に対応する第1の固有鍵Km1、及び、視聴コース2(第2のサービス)に対応する第2の固有鍵Km2を生成する。ここで、視聴権識別情報とは、後述の受信装置200、又は、受信装置200を保有して本送受信システムを用いたサービスを享受する加入者を一意に特定する情報である。なお、視聴コース1及び視聴コース2と、第1の固有鍵Km1及び第2の固有鍵Km2とについては、後述する。
【0035】
ワーク鍵生成手段101cは、視聴コース1に対応する第1のワーク鍵Kw1、及び、視聴コース2に対応する第2のワーク鍵Kw2を生成する。ワーク鍵生成手段101cは、生成した第1のワーク鍵Kw1を第1の共通情報生成手段103cと、第1の個別情報生成手段103aとへ送る。また、ワーク鍵生成手段101cは、生成した第2のワーク鍵Kw2を第2の共通情報生成手段103dと、第2の個別情報生成手段103bとへ送る。
【0036】
コンテンツ送信手段102は、コンテンツ暗号化手段102aと暗号化コンテンツ送信手段102bとを有している。コンテンツ送信手段102では、このコンテンツ暗号化手段102aがスクランブル鍵Ksにより暗号化した暗号化コンテンツを暗号化コンテンツ送信手段102bが放送波によって送信する。
【0037】
本実施形態では、コンテンツ送信手段102が送信するコンテンツは、株価情報であり、単位時間刻みでスクランブル鍵Ksにより暗号化されて送信が継続的に行われる。これにより、刻々と変化する株価情報をリアルタイムで視聴者に伝えることができる。
ただし、本実施形態では、株価情報をリアルタイムで視聴できる視聴者は、特定の視聴者に限られる。すなわち、株価情報をリアルタイムで視聴できる視聴コース(以下、視聴コース1)を利用する旨の登録を行った受信装置を用いる視聴者(以下、登録者)は、株価情報をリアルタイムで視聴できる。一方、視聴コース1を利用する旨の登録を行っていない受信装置を用いる視聴者(以下、非登録者)は、株価情報をリアルタイムで視聴できない。なお、上記視聴コース1の登録を行っていない場合の視聴コースを、以下の説明では、視聴コース2と呼び、視聴コース2を利用する場合の登録も行われるものとする。また、視聴コース1及び視聴コース2それぞれの登録については、有償・無償のいずれの形態であってもよい。本実施形態では、視聴コース1の方がより有益な情報を取得できるので、視聴コース1の方が視聴コース2よりもより多くの対価を必要とすることを想定している。
【0038】
また、本実施形態のコンテンツ送信手段102は、株価情報をIPデータキャスト(IPDC)のデータ形態で放送する。IPデータキャストとは、インターネット・プロトコルのIPマルチキャストパケット(送信元IPアドレスを付与し、送信先のIPアドレスは指定しない)を送信装置から不特定多数の受信装置への片方向で情報を一斉配信するものである。
【0039】
鍵情報送信手段103は、第1の個別情報生成手段103aと、第2の個別情報生成手段103bと、第1の共通情報生成手段103cと、第2の共通情報生成手段103dと、共通情報遅延時間情報生成手段103eと、第1の個別情報送信手段103fと、第2の個別情報送信手段103gと、第1の共通情報送信手段103hと、第2の共通情報送信手段103iと、共通情報遅延時間情報送信手段103jとを備えている。
【0040】
第1の個別情報生成手段103aは、第1の個別情報EMM1を生成し、第1の個別情報送信手段103fへ送る。
【0041】
第2の個別情報生成手段103bは、第2の個別情報EMM2を生成し、第2の個別情報送信手段103gへ送る。
第1の個別情報EMM1及び第2の個別情報EMM2は、それぞれ、第1のワーク鍵Kw1及び第2のワーク鍵Kw2を含む情報であって第1の固有鍵Km1及び第2の固有鍵Km2により暗号化された情報である。すなわち、第1の個別情報EMM1は、第1のワーク鍵Kw1を含み、第1の固有鍵Km1により暗号化された情報である。第2の個別情報EMM2は、第2のワーク鍵Kw2を含み、第2の固有鍵Km2により暗号化された情報である。
【0042】
上述したように、第1の固有鍵Km1及び第2の固有鍵Km2は、サービスを享受する加入者を一意に特定する視聴権識別情報に基づいて、固有鍵生成手段101bにより生成されている。そして、第1の固有鍵Km1は、視聴コース1の視聴権識別情報に一意に対応し、第2の固有鍵Km2は、視聴コース2の視聴権識別情報に一意に対応する。しかし、例えば、第2の固有鍵Km2を持つ受信装置200の使用者が、新たに視聴コース1の登録を行った場合には、固有鍵生成手段101bは、該当する視聴権識別情報に基づいて視聴コース1に対応する第1の固有鍵Km1を生成する。同様に、第1の固有鍵Km1を持つ受信装置200の使用者が、視聴コース1の登録を解除した場合には、固有鍵生成手段101bは、該当する視聴権識別情報に基づいて視聴コース2に対応する第2の固有鍵Km2を生成する。
【0043】
よって、第1の個別情報EMM1は、受信装置200が視聴コース1に登録した登録者が使用する装置(第1の固有鍵Km1を持つ装置)であれば、この第1の個別情報EMM1を復号して視聴コース1に対応した第1のワーク鍵Kw1を取得可能となる情報である。一方、第2の個別情報EMM2は、受信装置200が視聴コース2に登録した登録者が使用する装置(第2の固有鍵Km2を持つが、第1の固有鍵Km1を持たない装置)であれば、第1の個別情報EMM1を復号することはできないが、第2の個別情報EMM2を復号することができ、視聴コース2に対応した第2のワーク鍵Kw2を取得可能となる情報である。
【0044】
第1の共通情報生成手段103cは、スクランブル鍵Ksを含む情報であって第1のワーク鍵Kw1により暗号化された第1の共通情報ECM(Entitlement Control Message:共通情報)1を生成する。第1の共通情報生成手段103cは、生成した第1の共通情報ECM1を第1の共通情報送信手段103hへ送る。
【0045】
第2の共通情報生成手段103dは、スクランブル鍵Ksを含む情報であって第2のワーク鍵Kw2により暗号化された第2の共通情報ECM2を生成する。第2の共通情報生成手段103dは、生成した第2の共通情報ECM2を第2の共通情報送信手段103iへ送る。
ここで、第2の共通情報ECM2が第2のワーク鍵Kw2により暗号化される前の情報の内容は、第1の共通情報ECM1が第1のワーク鍵Kw1により暗号化される前の情報の内容と同一である。すなわち、第1の共通情報ECM1と第2の共通情報ECM2とは、暗号化されるときの鍵のみが異なり、これらが復号された情報であるスクランブル鍵Ksは同一である。
【0046】
共通情報遅延時間情報生成手段103eは、第1の共通情報送信手段103hが第1の共通情報ECM1を送信するよりも第2の共通情報送信手段103iが第2の共通情報ECM2を遅れて送信する遅延時間に関する情報(以下、共通情報遅延時間情報)を生成する。本実施形態の共通情報遅延時間情報生成手段103eは、遅延時間に関する情報として、遅延時間Δtを生成する。遅延時間については、後述する。共通情報遅延時間情報生成手段103eは、生成した共通情報遅延時間情報を共通情報遅延時間情報送信手段103jへ送る。
【0047】
第1の個別情報送信手段103fは、第1の個別情報生成手段103aが生成した第1の個別情報EMM1を送信する。
【0048】
第2の個別情報送信手段103gは、第2の個別情報生成手段103bが生成した第2の個別情報EMM2を送信する。
【0049】
第1の共通情報送信手段103hは、第1の共通情報生成手段103cが生成した第1の共通情報ECM1を送信する。
【0050】
第2の共通情報送信手段103iは、第2の共通情報生成手段103dが生成した第2の共通情報ECM2を第1の共通情報送信手段103hが第1の共通情報ECM1を送信するよりも遅れて送信する。
【0051】
共通情報遅延時間情報送信手段103jは、共通情報遅延時間情報生成手段103eが生成した共通情報遅延時間情報を送信する。
【0052】
なお、本実施形態では、鍵情報送信手段103は、コンテンツ送信手段102と同様にIPデータキャストのデータ形態で各種データを放送するが、コンテンツ送信手段102とは異なる伝送方法を用いてもよい。また、本実施形態では、鍵情報送信手段103は、第1の個別情報生成手段103aと、第2の個別情報生成手段103bと、第1の共通情報生成手段103cと、第2の共通情報生成手段103dと、共通情報遅延時間情報生成手段103eと、第1の個別情報送信手段103fと、第2の個別情報送信手段103gと、第1の共通情報送信手段103hと、第2の共通情報送信手段103iと、共通情報遅延時間情報送信手段103jとを備えている構成として説明するが、これらを分けることなくひとつの情報送信手段として構成してもよいし、全てを独立して構成してもよい。
【0053】
図3は、受信装置200の構成を示す図である。
受信装置200は、コンテンツ受信手段201と、鍵情報受信手段202と、固有鍵記憶手段203と、鍵情報復号手段204と、ワーク鍵記憶手段205と、コンテンツ復号手段206とを備えている。
【0054】
コンテンツ受信手段201は、暗号化コンテンツ受信手段201aと、暗号化コンテンツ記憶手段201bとを有している。暗号化コンテンツ受信手段201aは、コンテンツ送信手段102が送信した暗号化コンテンツを受信する。コンテンツ受信手段201が受信した暗号化コンテンツは、暗号化コンテンツ記憶手段201b及びコンテンツ復号手段206へ送られる。なお、コンテンツ受信手段201が受信した暗号化コンテンツを、暗号化コンテンツ記憶手段201b又はコンテンツ復号手段206のいずれに送るのかを、いずれの視聴コースに加入しているのかによって選択的に切り換えるようにしてもよい。
【0055】
暗号化コンテンツ記憶手段201bは、コンテンツ受信手段201が受信したコンテンツを記憶する。また、暗号化コンテンツ記憶手段201bは、共通情報遅延時間情報受信手段202bから遅延時間Δtを取得する。暗号化コンテンツ記憶手段201bは、少なくとも遅延時間Δt以上は継続してコンテンツの記憶を行う。なお、所定時間を経過したコンテンツは、新しいコンテンツを記憶する度に順次消去してもよい。
【0056】
鍵情報受信手段202は、共通情報受信手段202aと、共通情報遅延時間情報受信手段202bと、個別情報受信手段202cとを備えている。なお、本実施形態では、鍵情報受信手段202は、共通情報受信手段202aと、共通情報遅延時間情報受信手段202bと、個別情報受信手段202cとを有する構成として説明するが、これらを分けることなくひとつの鍵情報受信手段として構成してもよいし、全てを独立して構成してもよい。
【0057】
共通情報受信手段202aは、第1の共通情報ECM1又は第2の共通情報ECM2を受信して、受信した第1の共通情報ECM1又は第2の共通情報ECM2をスクランブル鍵復号手段204bへ伝える。
【0058】
共通情報遅延時間情報受信手段202bは、共通情報遅延時間情報送信手段103jが送信した遅延時間に関する情報を受信する。本実施形態の共通情報遅延時間情報受信手段202bは、遅延時間Δtを受信し、この遅延時間Δtを暗号化コンテンツ記憶手段201bへ送る。
【0059】
個別情報受信手段202cは、第1の個別情報EMM1又は第2の個別情報EMM2を受信して、受信した第1の個別情報EMM1又は第2の個別情報EMM2をワーク鍵復号手段204aへ伝える。
【0060】
固有鍵記憶手段203は、固有鍵生成手段101bにより生成された第1の固有鍵Km1又は第2の固有鍵Km2を記憶している。
【0061】
鍵情報復号手段204は、ワーク鍵復号手段204aと、スクランブル鍵復号手段204bとを有している。
ワーク鍵復号手段204aは、固有鍵記憶手段203に記憶されている第1の固有鍵Km1又は第2の固有鍵Km2を用いて、個別情報受信手段202cから得た第1の個別情報EMM1又は第2の個別情報EMM2を復号して、第1のワーク鍵Kw1又は第2のワーク鍵Kw2を取得する。ワーク鍵復号手段204aは、取得した第1のワーク鍵Kw1又は第2のワーク鍵Kw2をワーク鍵記憶手段205へ送る。
【0062】
スクランブル鍵復号手段204bは、共通情報受信手段202aから取得した第1の共通情報ECM1又は第2の共通情報ECM2をワーク鍵記憶手段205に記憶している第1のワーク鍵Kw1又は第2のワーク鍵Kw2を用いて復号して、スクランブル鍵Ksを取得する。スクランブル鍵復号手段204bは、取得したスクランブル鍵Ksをコンテンツ復号手段206へ送る。
【0063】
ワーク鍵記憶手段205は、ワーク鍵復号手段204aが取得した第1のワーク鍵Kw1又は第2のワーク鍵Kw2を記憶する。また、ワーク鍵記憶手段205は、記憶している第1のワーク鍵Kw1又は第2のワーク鍵Kw2をスクランブル鍵復号手段204bへ送る。
【0064】
コンテンツ復号手段206は、スクランブル鍵復号手段204bが復号したスクランブル鍵Ksを用いて、暗号化コンテンツの復号を行う。ここで、コンテンツ復号手段206が暗号化コンテンツの復号を行うときの受信装置200の動作は、受信装置200が視聴コース1又は視聴コース2のいずれに登録されている装置であるのかによって、動作が異なるので、以下では、視聴コース毎に分けて説明する。
【0065】
まず、受信装置200が視聴コース1に登録された装置である場合、すなわち、第1の固有鍵Km1が固有鍵記憶手段203に記憶されている場合について説明する。この場合、ワーク鍵復号手段204aが、固有鍵記憶手段203から第1の固有鍵Km1を得て、第1の個別情報EMM1を復号して、第1のワーク鍵Kw1を取得する。ワーク鍵記憶手段205は、ワーク鍵復号手段204aが取得した第1のワーク鍵Kw1を記憶する。次に、ワーク鍵記憶手段205が記憶している第1のワーク鍵Kw1を用いて、スクランブル鍵復号手段204bが第1の共通情報ECM1の復号を行い、スクランブル鍵Ksを取得する。コンテンツ復号手段206は、このスクランブル鍵Ksを用いて暗号化コンテンツを復号する。復号されたコンテンツは、不図示の表示部等により再生される。
ここで、視聴コース1に登録された受信装置200においてコンテンツ復号手段206が暗号化コンテンツの復号と再生を行う時点は、暗号化コンテンツ受信手段201aが暗号化コンテンツを受信したときと略同時である。また、コンテンツ復号手段206が再生を行う暗号化コンテンツは、暗号化コンテンツ記憶手段201bに記憶されたコンテンツではなく、受信した暗号化コンテンツそのものである。なお、コンテンツ復号手段206が再生を行うときには、再生処理のための一時的な記憶は適宜行われている。ここで、コンテンツ受信手段201が暗号化コンテンツを受信したときと略同時とは、暗号化コンテンツの伝達等の処理に要する僅かな時間のズレを含む意味である。
【0066】
次に、受信装置200が視聴コース2に登録された装置である場合、すなわち、固有鍵記憶手段203に第1の固有鍵Km1が記憶されておらず、第2の固有鍵Km2のみが記憶されている場合について説明する。この場合、ワーク鍵復号手段204aが、固有鍵記憶手段203から第2の固有鍵Km2を得て、第2の個別情報EMM2を復号して、第2のワーク鍵Kw2を取得する。ワーク鍵記憶手段205は、ワーク鍵復号手段204aが取得した第2のワーク鍵Kw2を記憶する。次に、ワーク鍵記憶手段205が記憶している第2のワーク鍵Kw2を用いて、スクランブル鍵復号手段204bが第2の共通情報ECM2の復号を行い、スクランブル鍵Ksを取得する。コンテンツ復号手段206は、このスクランブル鍵Ksを用いて暗号化コンテンツを復号する。復号されたコンテンツは、不図示の表示部等により再生される。
ここで、視聴コース2に登録された受信装置200においてコンテンツ復号手段206がコンテンツの復号と再生を行う時点は、暗号化コンテンツ受信手段201aが暗号化コンテンツを受信したときから所定の遅延時間Δtだけ遅れた時点となる。この遅延時間Δtについては、後述する。
【0067】
なお、受信装置200側では、固有鍵記憶手段203に記憶されている固有鍵が第1の固有鍵Km1であるのか第2の固有鍵Km2であるのか、すなわち、視聴コース1に登録されているのか視聴コース2に登録されているのかが判断できないような構成となっている場合も想定される。そのような場合には、とりあえずワーク鍵記憶手段205から第1のワーク鍵Kw1又は第2のワーク鍵Kw2(実際にはどちらの鍵であるのか不明)を取得して、この第1のワーク鍵Kw1又は第2のワーク鍵Kw2を用いて第1の共通情報ECM1の復号を試みる。そして、第1の共通情報ECM1の復号が成功すれば、放送とリアルタイムでのコンテンツ再生を行得ことができる。また、第1の共通情報ECM1の復号が失敗した場合には、その旨のメッセージの表示等を行うとともに、遅延時間Δtの経過後に暗号化コンテンツ記憶手段201bに記憶されている暗号化コンテンツの復号及び再生を行う。
【0068】
次に、本実施形態の送受信システムの動作を説明する。
図4は、本実施形態におけるコンテンツの送受信から再生までの処理を示す図である。
図5は、本実施形態におけるコンテンツ及び第1の共通情報ECM1,第2の共通情報ECM2の送信及び受信の時間的な相関関係を示す図である。
図4及び図5において、C,C,C,・・・,C,C,C10は、時系列に連続したコンテンツを示している。本実施形態では、それぞれが、特定時刻(例えば、1分毎や、1秒毎)の株価を示す情報となっている。これと同様に、EC,ECM1,ECM2は、それぞれ、時系列に連続した暗号化されたコンテンツ,第1の共通情報ECM1,第2の共通情報ECM2を表している。さらに、これらの添え字が同じものは、互いに同じコンテンツに対応したデータであることを示している。例えば、コンテンツCに対応する暗号化されたコンテンツ,第1の共通情報ECM1,第2の共通情報ECM2は、それぞれEC,ECM1,ECM2である。
また、これら添え字により分けられるコンテンツ等を分割する単位時間は、適宜選択すればよい。図5に示した例では、5個の単位時間分だけ第2の共通情報ECM2の送信を遅延させているが、この数も適宜選択することができる。本実施形態では、単位時間を1分としており、図5に示した例では遅延時間Δt=5分である。しかし、例えば、単位時間を10分とすれば、図5に示した例では遅延時間Δt=50分となる。また、単位時間が1分であっても、図5とは異なり、20個の単位時間分だけ第2の共通情報ECM2の送信を遅延させれば、遅延時間Δt=20分となる。
【0069】
図6は、送信装置100の動作を示すフローチャートである。
ステップ(以下、S)110では、スクランブル鍵生成手段101aが、スクランブル鍵Ksを生成する。また、固有鍵生成手段101bが、第1の固有鍵Km1及び第2の固有鍵Km2を生成する。さらに、ワーク鍵生成手段101cが、第1のワーク鍵Kw1及び第2のワーク鍵Kw2を生成する。
【0070】
S120では、第1の個別情報生成手段103aが、第1のワーク鍵Kw1を含む第1の個別情報EMM1を第1の固有鍵Km1により暗号化する。また、第2の個別情報生成手段103bが、第2のワーク鍵Kw2を含む第2の個別情報EMM2を第2の固有鍵Km2により暗号化する。
S130では、第1の個別情報送信手段103f及び第2の個別情報送信手段103gが、それぞれ第1の個別情報EMM1及び第2の個別情報EMM2を送信する。なお第1の個別情報EMM1,第2の個別情報EMM2の送信の頻度は、例えば、登録情報の更新が1ヶ月毎であれば、1ヶ月に1回でもよい。
【0071】
S140では、コンテンツ暗号化手段102aが、コンテンツをスクランブル鍵Ksで暗号化する。
S150では、第1の共通情報生成手段103c及び第2の共通情報生成手段103dが、スクランブル鍵Ksをそれぞれ含む第1の共通情報ECM1及び第2の共通情報ECM2を第1のワーク鍵Kw1及び第2のワーク鍵Kw2によりそれぞれ暗号化する。
【0072】
S160では、暗号化コンテンツ送信手段102bが、暗号化されたコンテンツを送信する(コンテンツ送信ステップ)。
S170では、第1の共通情報送信手段103hが、第1の共通情報ECM1を送信する(第1の情報送信ステップ)。この第1の共通情報ECM1の送信は、S160におけるコンテンツの送信とともに行われる(図5参照)。
【0073】
S180では、第2の共通情報送信手段103iが、第2の共通情報ECM2を第1の共通情報ECM1よりも遅延して送信する(第2の情報送信ステップ)。この第2の共通情報ECM2の送信は、第1の共通情報ECM1を送信した時刻よりも所定の遅延時間Δtだけ遅らせて行われる。図5に示す例では、遅延時間Δt=5分だけ遅延して送信される。したがって、本実施形態では、第1の共通情報ECM1よりも5分遅延して第2の共通情報ECM2が送信される。
【0074】
図7は、視聴コース1の登録がされている受信装置の動作を示すフローチャートである。
S210では、個別情報受信手段202cが、第1の個別情報EMM1を受信する。なお、送信装置100は、第1の個別情報EMM1の他に第2の個別情報EMM2も送信しているので、個別情報受信手段202cは、第1の個別情報EMM1に加えて遅延送信されている第2の個別情報EMM2の受信もしている。しかし、ここで説明する視聴コース1の登録がされている受信装置の動作では第2の個別情報EMM2を使用しないので、第2の個別情報EMM2受信をしてもそのまま放置する。
【0075】
S220では、ワーク鍵復号手段204aが、固有鍵記憶手段203に記憶されている第1の固有鍵Km1を用いて第1の個別情報EMM1を復号して、第1のワーク鍵Kw1を取得する。取得した第1のワーク鍵Kw1は、ワーク鍵記憶手段205に記憶される(鍵記憶ステップ)。
S230では、共通情報受信手段202aが、第1の共通情報ECM1を受信する(情報受信ステップ)。
【0076】
S240では、スクランブル鍵復号手段204bが、S220で取得した第1のワーク鍵Kw1を用いて第1の共通情報ECM1を復号し、スクランブル鍵Ksを取得する。
S250では、暗号化コンテンツ受信手段201aが、暗号化されたコンテンツを受信する(コンテンツ受信ステップ)。
【0077】
S260では、コンテンツ復号手段206が、スクランブル鍵Ksを用いて暗号化コンテンツを復号する(第1のコンテンツ復号ステップ)。
S270では、不図示の表示部に復号したコンテンツを表示する。本実施形態では、株価情報を略リアルタイムで表示する。
【0078】
図8は、視聴コース2の登録がされている受信装置の動作を示すフローチャートである。
S310では、個別情報受信手段202cが、第2の個別情報EMM2を受信する。なお、先に説明したように、送信装置100は、第2の個別情報EMM2の他に第1の個別情報EMM1も送信しているので、個別情報受信手段202cは、第2の個別情報EMM2に加えてリアルタイム送信されている第1の個別情報EMM1の受信もしている。しかし、ここで説明する視聴コース2の登録がされている受信装置の動作では第1の個別情報EMM1を使用しない。
【0079】
S320では、ワーク鍵復号手段204aが、固有鍵記憶手段203に記憶されている第2の固有鍵Km2を用いて第2の個別情報EMM2を復号して、第2のワーク鍵Kw2を取得する。取得した第2のワーク鍵Kw2は、ワーク鍵記憶手段205に記憶される(鍵記憶ステップ)。
【0080】
S330では、暗号化コンテンツ受信手段201aが、暗号化コンテンツを受信する(コンテンツ受信ステップ)。
S340では、暗号化コンテンツ記憶手段201bが、コンテンツ受信手段201により受信されたコンテンツを暗号化されたままの状態で記憶する(コンテンツ記憶ステップ)。
【0081】
S350では、共通情報受信手段202aが、第2の共通情報ECM2を受信する(情報受信ステップ)。
このステップで受信する第2の共通情報ECM2は、先にS330で受信した暗号化コンテンツに対応する第2の共通情報ECM2であるが、コンテンツが送信されてから所定の遅延時間Δtを経過した後に送信されたものである。したがって、このステップは、S330から所定の遅延時間Δtを経過した後に実行されていることになる。
【0082】
S360では、スクランブル鍵復号手段204bが、S320で取得した第2のワーク鍵Kw2を用いて第2の共通情報ECM2を復号し、スクランブル鍵Ksを取得する。
S370では、コンテンツ復号手段206が、スクランブル鍵Ksを用いてコンテンツを復号する(第2のコンテンツ復号ステップ)。
【0083】
S380では、不図示の表示部に復号したコンテンツを表示する。本実施形態では、株価情報が送信装置から送信されてから少なくとも遅延時間Δtを経過した後に表示される。よって、非登録者(視聴コース2の登録者)は、視聴コース1の登録者が株価情報をリアルタイムで視聴したときよりも、遅延時間Δt以上遅れて同じ株価情報を視聴可能となる。
【0084】
以上説明したように、本実施形態によれば、視聴コース1の登録がされている受信装置では、固有鍵記憶手段が記憶している固有鍵と第1の個別情報EMM1により復号された視聴コース1を視聴するためのワーク鍵と暗号化されたコンテンツと略同時に送信される第1の共通情報ECM1を復号してスクランブル鍵を取得できる。よって、視聴コース1の登録がされている受信装置では、暗号化コンテンツをリアルタイムで復号して視聴可能な状態にできる。
一方、視聴コース1の登録がされておらず、視聴コース2の登録がされている受信装置では、固有鍵記憶手段が記憶している固有鍵と第2の個別情報EMM2により復号された視聴コース1を視聴するための正しいワーク鍵を得ることができず、さらに、本ワーク鍵と第1の共通情報ECM1による視聴コース1を視聴するための正しいワーク鍵を得ることができないので、コンテンツをリアルタイムで復号することができない。そして、視聴コース2の登録がされている受信装置では、暗号化されたコンテンツが送信されてから所定の遅延時間経過以後に送信される第2の共通情報ECM2を復号してスクランブル鍵を取得できる。よって、視聴コース2の登録がされている受信装置では、遅延時間の経過以後にアクセス制限が解除されることとなり、コンテンツを復号して視聴可能な状態にできる。
このように、本実施形態では、同じコンテンツを再送信しなくとも、視聴者に応じて視聴可能な時刻に時間差を設定できる。
【0085】
なお、送信装置、又は、受信装置の処理をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを送信装置、又は、受信装置に読み込ませ、実行することによって本発明の送信装置、受信装置、送受信方法を実現することができる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0086】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0087】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0088】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0089】
(変形形態)
(1)本実施形態において、視聴コース1の登録者は、リアルタイムでコンテンツの視聴を行い、視聴コース2の登録者は、コンテンツの遅延再生を行うものとして説明を行った。これに限らず、例えば、視聴コース1の登録者は、リアルタイムの視聴に加えて、遅延再生をも行えるようにしてもよい。
【0090】
(2)本実施形態において、コンテンツとして株価情報を扱う場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、映像番組や音楽等、コンテンツとして送信可能なものであれば、どのようなデータを扱う場合であってもよい。
【0091】
(3)本実施形態において、共通情報遅延時間情報送信手段103jは、遅延時間に関する情報として、遅延時間Δtそのものを送信する例を挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、遅延時間に加えてコンテンツの一区切りを表す単位時間を送信してもよい。また、いずれの第2の共通情報ECM2がいずれのコンテンツと対応するのかに関する情報を遅延時間と関連付けて送信してもよい。
【0092】
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【符号の説明】
【0093】
100 送信装置
101 鍵情報生成手段
101a スクランブル鍵生成手段
101b 固有鍵生成手段
101c ワーク鍵生成手段
102 コンテンツ送信手段
102a コンテンツ暗号化手段
102b 暗号化コンテンツ送信手段
103 鍵情報送信手段
103a 第1の個別情報生成手段
103b 第2の個別情報生成手段
103c 第1の共通情報生成手段
103d 第2の共通情報生成手段
103e 共通情報遅延時間情報生成手段
103f 第1の個別情報送信手段
103g 第2の個別情報送信手段
103h 第1の共通情報送信手段
103i 第2の共通情報送信手段
103j 共通情報遅延時間情報送信手段
200 受信装置
201 コンテンツ受信手段
201a 暗号化コンテンツ受信手段
201b 暗号化コンテンツ記憶手段
202 鍵情報受信手段
202a 共通情報受信手段
202b 共通情報遅延時間情報受信手段
202c 個別情報受信手段
203 固有鍵記憶手段
204 鍵情報復号手段
204a ワーク鍵復号手段
204b スクランブル鍵復号手段
205 ワーク鍵記憶手段
206 コンテンツ復号手段
300 放送局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成手段と、
前記スクランブル鍵生成手段により生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化手段と、
前記コンテンツ暗号化手段により暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信手段と、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成手段と、
前記第1の共通情報生成手段により生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信手段と、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成手段と、
前記第2の共通情報生成手段により生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信手段が前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信手段と、
を備えた送信装置と、
前記暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信手段と、
前記暗号化コンテンツ受信手段により受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶手段と、
前記第1のワーク鍵又は前記第2のワーク鍵を記憶するワーク鍵記憶手段と、
前記第1の共通情報又は前記第2の共通情報を受信する共通情報受信手段と、
前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号手段と、
前記スクランブル鍵復号手段により前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号手段により前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信して前記暗号化コンテンツ記憶手段に記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号手段と、
を備えた受信装置と、
を備える送受信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の送受信システムにおいて、
当該送受信システムでは、少なくとも第1のサービスと第2のサービスとが提供されており、
前記送信装置は、
前記受信装置、又は、当該受信装置を保有して当該送受信システムを用いたサービスを享受する加入者を一意に特定する視聴権識別情報に基づいて、前記第1のサービスに対応する第1の固有鍵、及び、前記第2のサービスに対応する第2の固有鍵を生成する固有鍵生成手段と、
前記第1のサービスに対応する前記第1のワーク鍵、及び、前記第2のサービスに対応する前記第2のワーク鍵を生成するワーク鍵生成手段と、
前記第1のワーク鍵を含む情報であって前記第1の固有鍵を用いて暗号化された第1の個別情報(EMM1)を生成する第1の個別情報生成手段と、
前記第1の個別情報生成手段が生成した前記第1の個別情報を送信する第1の個別情報送信手段と、
前記第2のワーク鍵を含む情報であって前記第2の固有鍵を用いて暗号化された第2の個別情報(EMM2)を生成する第2の個別情報生成手段と、
前記第2の個別情報生成手段が生成した前記第2の個別情報を送信する第2の個別情報送信手段と、
を備え、
前記受信装置は、
前記第1の固有鍵又は前記第2の固有鍵を記憶する固有鍵記憶手段と、
前記第1の個別情報又は前記第2の個別情報を受信する個別情報受信手段と、
前記個別情報受信手段が受信した前記第1の個別情報又は第2の個別情報を前記固有鍵記憶手段に記憶している前記第1の固有鍵又は前記第2の固有鍵を用いて復号して前記ワーク鍵記憶手段に記憶させるワーク鍵復号手段と、
を備えること、
を特徴とする送受信システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の送受信システムにおいて、
前記第2の共通情報が前記第2のワーク鍵により暗号化される前の情報の内容は、前記第1の共通情報が前記第1のワーク鍵により暗号化される前の情報の内容と同一であること、
を特徴とする送受信システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の送受信システムにおいて、
前記送信装置は、前記第2の共通情報送信手段が前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信手段が前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する共通情報遅延時間に関する情報を送信する共通情報遅延時間情報送信手段を備え、
前記受信装置は、前記共通情報遅延時間に関する情報を受信する遅延時間共通情報受信手段を備えること、
を特徴とする送受信システム。
【請求項5】
スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成手段と、
前記スクランブル鍵生成手段により生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化手段と、
前記コンテンツ暗号化手段により暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信手段と、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成手段と、
前記第1の共通情報生成手段により生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信手段と、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成手段と、
前記第2の共通情報生成手段により生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信手段が前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信手段と、
を備えた送信装置。
【請求項6】
スクランブル鍵により暗号化された暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信手段と、
前記暗号化コンテンツ受信手段により受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶手段と、
第1のワーク鍵又は第2のワーク鍵を記憶するワーク鍵記憶手段と、
前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)又は前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を受信する共通情報受信手段と、
前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶手段が記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信手段が受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号手段と、
前記スクランブル鍵復号手段により前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号手段により前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信手段が受信して前記暗号化コンテンツ記憶手段に記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号手段と、
を備えた受信装置。
【請求項7】
スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成ステップと、
前記スクランブル鍵生成ステップにより生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化ステップと、
前記コンテンツ暗号化ステップにより暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信ステップと、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成ステップと、
前記第1の共通情報生成ステップにより生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信ステップと、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成ステップと、
前記第2の共通情報生成ステップにより生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信ステップが前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信ステップと、
前記暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信ステップと、
前記暗号化コンテンツ受信ステップにより受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶ステップと、
前記第1のワーク鍵又は前記第2のワーク鍵を記憶するワーク鍵記憶ステップと、
前記第1の共通情報又は前記第2の共通情報を受信する共通情報受信ステップと、
前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号ステップと、
前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信して前記暗号化コンテンツ記憶ステップに記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号ステップと、
を備える送受信方法。
【請求項8】
コンピュータに、
スクランブル鍵(Ks)を生成するスクランブル鍵生成ステップと、
前記スクランブル鍵生成ステップにより生成された前記スクランブル鍵によりコンテンツを暗号化するコンテンツ暗号化ステップと、
前記コンテンツ暗号化ステップにより暗号化された暗号化コンテンツを送信する暗号化コンテンツ送信ステップと、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)を生成する第1の共通情報生成ステップと、
前記第1の共通情報生成ステップにより生成された前記第1の共通情報を送信する第1の共通情報送信ステップと、
前記スクランブル鍵を含む情報であって第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を生成する第2の共通情報生成ステップと、
前記第2の共通情報生成ステップにより生成された前記第2の共通情報を前記第1の共通情報送信ステップが前記第1の共通情報を送信するよりも遅れて送信する第2の共通情報送信ステップと、
を実行させるための送信装置プログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
スクランブル鍵により暗号化された暗号化コンテンツを受信する暗号化コンテンツ受信ステップと、
前記暗号化コンテンツ受信ステップにより受信した前記暗号化コンテンツを記憶する暗号化コンテンツ記憶ステップと、
第1のワーク鍵又は第2のワーク鍵を記憶するワーク鍵記憶ステップと、
前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第1のワーク鍵(Kw1)により暗号化された第1の共通情報(ECM1)又は前記スクランブル鍵を含む情報であって前記第2のワーク鍵(Kw2)により暗号化された第2の共通情報(ECM2)を受信する共通情報受信ステップと、
前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第1のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第1の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号する、又は、前記ワーク鍵記憶ステップが記憶している前記第2のワーク鍵を用いて前記共通情報受信ステップが受信した前記第2の共通情報に含まれる前記スクランブル鍵を復号するスクランブル鍵復号ステップと、
前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第1のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信した前記暗号化コンテンツを復号する、又は、前記スクランブル鍵復号ステップにより前記第2のワーク鍵を用いて復号した前記スクランブル鍵を用いて前記暗号化コンテンツ受信ステップが受信して前記暗号化コンテンツ記憶ステップに記憶された前記暗号化コンテンツを復号するコンテンツ復号ステップと、
を実行させるための受信装置プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−61266(P2011−61266A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−205551(P2009−205551)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】