説明

送達装置

【課題】患者体内における医療治療を必要とする位置へと医療装置を送達および配置するための送達装置を提供する。
【解決手段】送達装置は、外側シースを移動させるためのコントロールを含む動作可能部位と、内側シャフト100上に保持され、かつ外側シース内に配置されたステントと、本体部位、および遠位方向に延びる複数の突起30を含む、スプリングステントストッパ10を含み、複数の突起30は、十分な圧縮力の付加が無い場合に開いた位置に付勢されており、遠位方向に延びる複数の突起30に十分な圧縮力が付加されると、複数の突起30は、内部空間に向かって圧縮され、ストッパ10がステントを貫通した際に内側シャフトに固定されるように構成されていて、ステントに対して近位の位置をとり、複数の突起における最も遠位側の端部は、ストッパ10がステントに対して近位の位置をとった際、ステントに実質的に当接する構成になっている。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、全般的には医療装置に関し、特に、スプリングステントストッパ(spring stent stop)を採用したステント送達システム(SDS)(送達装置)に関する。この送達システムは、新規なステントストッパ構造により、前記装置の外側シース内の所定位置に設けられた圧着ステントを通じて組立可能であり、これにより、処理工程およびコンポーネント(単数または複数)を排除することにより、前記装置を大幅に改善された効率で組み立てることが可能になる。
【0002】
〔発明の背景〕
ステントは、生体適合性材料(単数または複数)で形成されている概して長手方向の管状装置であり、血管および他の体内管中の狭窄、狭窄症または動脈瘤の治療において有用である。ステントを不健康な血管内に植え込んで、血管の崩壊部位、部分的閉塞部位、弱体化部位、または異常拡張部位を強化することができる。典型的には、ステントは、血管の血管形成術後に病変部の血管開通性を維持するために用いられる。ステントの用途としては血管内での用途が最も有名であるが、ステントを他の体内管(例えば、尿生殖路および胆管)内に植え込むこともできる。ステントは、曲線状の血管内に挿入できるよう、可撓性である。さらに、ニチノール(自己拡張型)ステントは、圧着などにより半径方向に圧縮されることが多く、これにより、管腔内カテーテル植え込みを用いた配置のための準備段階における送達システム中へのステント配置が容易になる。
【0003】
ステントは、通路を支持する点において、足場と類似している。構造的には、ステントは、格子状フレームとして接続された2本以上の支柱またはワイヤ支持部材を持ち得る。示されるように、送達および配置前のステントは、圧縮状態にされ得る。なぜならば、圧縮により小さな窩洞内への挿入が容易になるからである。ステントは、カテーテルまたは類似の経皮経管的装置内の所望の植え込み位置に経皮的に送達させることができる。格子状構造により、ステント表面積の一部が開口し、このような開口部は、ステントを形成する支柱によって画定される。
【0004】
典型的には、自己拡張型ステントの送達時において、前記送達装置は、前記ステントを遠位シース内に封入する。ステントおよびシースは、ガイドカテーテルを通じて、患者血管内の位置に前進させることができる。自己拡張型ステントは、ニチノール合金のマルテンサイト転移温度(martensitic transition temperature)よりも高い温度(例えば、30度よりも高い温度)まで加熱されると、頻発する外側に向かう力(COF)を持つようになる。その結果、圧縮状態のステントから包装シースが退避すると、前記ステントは、血管中で配置された後、事前決定された直径まで拡張する。
【0005】
自己拡張型ステント用のステント送達システム(SDS)は、一般的には、ストッパにおいて遠位方向に終端する内側シャフト(単数または複数)を具備する。このストッパからは、別個のワイヤルーメンがさらに遠位方向に延び、このようなワイヤルーメンの端部において、遠位先端部が設けられる。当該分野において開示されているステント送達システムの内側シャフトは、圧縮状態の、または閉口状態のコイルスプリングに類似する可撓性のコイル状部材で構成された近位部位と、ポリマー製の(例えば、高密度ポリエチレンおよびナイロンの共押出成形によって製造され得る)遠位ワイヤルーメンとを有し得る。前記ステントは、前記装置の遠位外側シース内に配置される。前記外側シースは、当業者に公知の任意の数の手段(例えば、熱定着、接着剤による接着、化学結合または機械的取り付け)により相互に連結された多様なセグメントで構成される。従来技術では、可撓性コイル状部材および遠位シャフト部位が合流する位置の近隣において内側シャフトに固定されたストッパがさらに示されている。前記ストッパの直径は、配置時における前記ステントの相対位置を維持するだけの十分な表面積を提供するべきである(すなわち、前記ストッパは、外側シャフトが前記ステント配置プロセスの一部として近位方向に牽引する際にステントに対する反力を提供するべきである)。
【0006】
前記ステントは、外側シース中に圧着および搭載される。前記ステントは、前記外側シース中に搭載しなければならず、このプロセスに起因して、前記送達装置の構造および組立が極めて複雑になる。さらに、前記外側シースが典型的には前記内側シャフト部材と別個のコンポーネントであるため、送達装置の遠位領域の典型的な構造は複雑である。そのため、前記内側シャフトおよび前記外側シースを、前記ステントの近位に前記ストッパを設けるように、前記内側シャフトおよび前記外側シースを特定の順序で組み立てなければならない。
【0007】
〔発明の概要〕
本発明は、スプリング状特性を示す、ステント送達システムにおいて用いられるストッパに関する。本発明のストッパは、十分な圧縮力が付加された際に、好適には半径方向に(radially)内側の方向に圧縮可能であり、かつ、圧縮力が無くなった際にその元の非圧縮状態に拡張する。医療用インプラント送達装置の軸方向に延びる部材上の所望の位置にある時、前記ストッパは、前記近位ステント端部と接触するように配置された剛体面を提供する。すなわち、前記ステントが前記軸方向に延びる部材(例えば、前記医療用インプラント送達装置の内側シャフト)の上方に配置されると、前記ストッパの剛体面が前記ステントと接触し、これにより、配置時において前記ステントの位置を維持する。この機能は、前記ストッパが存在しない場合に当該ステントがターゲット部位外部まで配置されてしまう可能性を引き起こすような動作であるステント配置時において、前記外側シースが近位方向に退避するため、有利である。この構成により、前記内側シース組立体の近位端部を前記遠位外側部材を通って通過させることにより、(ストッパが固定された状態で)内側シース組立体を組み立て、かつ、搭載されたステントを既に所定位置に設けることが可能になる。前記内側シースにより、組み立て前に前記装置の先端部を前記内側シース上に直接オーバーモールドすることが可能となるため、別個のガイドワイヤシースを不要にすることができる。
【0008】
本発明のステントストッパは、前記医療用インプラント送達装置の内側シャフトを受け入れるような大きさにされた貫通穴を画定するように配列された要素によって構成することができる。
【0009】
本発明の一態様において、前記スプリングステントは、第1のベース端部を有する複数の要素を備える。前記第1のベース端部からは、複数のフィンガーが遠位方向に突出する。これらのフィンガーは、前記内側シャフト部材に向かって延びる方向に、半径方向に内側に圧縮可能であり、かつ、前記スプリングステントストッパの遠位端部において半径方向開放部(radial openness)を突出させるように付勢され、前記遠位端部における前記半径方向開放部は、前記装置のベース端部(近位端部)の半径方向開放部よりも比較的大きい。
【0010】
さらに別の態様において、本発明のスプリングステントストッパは、圧縮されると、前記ストッパの外側直径が十分に低減して、これにより、圧着ステントを通じて前記ストッパが近位方向に移動するように前記圧着ステントを通って、その後前記ステントに対して近位にある所望の位置になるように進むことを可能にするような、大きさおよび寸法にされる。この詳細な態様により、前記ステントの据付後に前記ストッパを前記装置内に据え付けることが可能になるため、前記スプリングステントストッパを用いた前記送達装置の作製が簡素化される。
【0011】
本発明のさらなる態様において、前記ストッパはメモリを有し、これにより、圧縮時において、前記ストッパへの圧縮力付加が無くなると、前記ストッパはその元の非圧縮状態の寸法に戻る。前記非圧縮状態において、前記ストッパのフィンガーの開放部の程度において示されるような前記ストッパの遠位端部の直径は、前記外側部材の内径と実質的に同じである。このようなメモリは、付勢コンポーネントまたは前記ストッパの構築において用いられる材料の材料特性により、提供することができる。
【0012】
前記スプリングステントストッパは、例えば、前記スプリングステントストッパを前記内側部材に圧着、溶接または接着することにより、前記軸方向に延びる部材上の所在位置の標的位置に固定される。本ストッパ部材は、一般的には比較的硬質の材料で構成され、さらなるコラム強さの強度(an additional degree of column strength)を前記内側部材に提供することができ、これにより、前記内側シースの破壊を回避し、前記標的病変部におけるステント位置を維持しつつ前記ステントの配置を容易化することができる。
【0013】
さらなる実施形態において、本発明は、上記したスプリングステントストッパを含む送達装置である。特定の実施形態において、前記ステント送達システムは、前記ストッパに対して遠位にある別個のワイヤルーメンを必要とせず、さらに、ステントの圧着および搭載後に前記遠位先端部が前記内側部材組立体に固定されるため、この新規な送達システムの構造が簡素化される。すなわち、前記ステントが前記外側シース内に搭載された後、前記スプリングステントストッパおよび先端部が事前に固定された前記内側部材組立体を、前記ステントストッパが前記ステントの近位縁部と係合し、かつ前記先端部が前記遠位外側シースと係合するような位置に移動させることができる。
【0014】
本発明のさらなる実施形態は、医療装置を患者体内に植え込む際に用いられる医療装置送達システムを組立および作製する方法である。前記方法は、前記装置(例えば、ステント)を搭載する工程と、前記ステントを圧着する工程と、圧着ステントを前記外側部材内に搭載する工程と、上述したようなスプリングステントストッパを近位方向に前記ステントを通じて送る工程と、前記スプリングステントストッパを配置する工程と、前記遠位先端部を前記装置の外側シースと位置合わせする工程と、前記位置合わせされた内側部材を近位ハンドルに固定する工程と、を含む。
【0015】
〔発明の詳細な説明〕
本発明の構造的属性は、既存のステント送達システムの中に組み入れることができる。この理由のため、米国特許第6,773,446号明細書および米国特許第6,939,352号明細書(これらはそれぞれ、本出願の前記譲受人によるものである)中に開示されたステント送達システムの特徴を、本明細書中、本開示の範囲内において上記属性を含むように改変することが可能なステント送達システムの一例として、参照によって組み込むものとする。しかし、本発明は、これらの特定の特徴およびこれらの特定の特許開示内容の実施形態に限定されない。いずれの場合においても、図1は、米国特許第6,773,446号明細書中に開示されている種類の従来のステント送達システムを示す。
【0016】
図2は、本発明の斜視図であり、図2において、ステント送達装置の内側シャフト部材100に沿った位置においてスプリングステントストッパ10が図示されている。具体的には、スプリングステントストッパ10は、送達システムの遠位先端部115の近位にある内側シャフト部材100上の位置において図示されている。ここで、図1および図2中に示す遠位先端部については、開示内容全体を鑑みれば、前記遠位先端部115の内側シャフト部材100への固定は組み立て後に行ってもよいし、あるいは、前記スプリングステントストッパを前記ステントの近位に配置した後に固定してもよいことは明らかである。
【0017】
スプリングステントストッパ10は、フィンガー要素30で構成され、このような要素の全体または一部を図2および図3中で見ることができる。これらのフィンガー要素30は、ベース部位20から遠位方向に延びる。
【0018】
ストッパ10は、当該分野において公知の任意の数の材料(例えば、ニチノール、ステンレススチールなどの金属、または、白金、金、タンタルなどのX線高不透過性材料、または、X線不透過性充填ポリマーなどのポリマー)で構成可能である。X線不透過性ストッパを設けると、有利であり、また、血管内でのステント配置時において当該標的病変部内にステントを配置する工程を支援することが可能になる。
【0019】
本発明のストッパは、十分な圧縮力を受けると、好適には半径方向に内側の方向に圧縮可能であり、このような力が除去されると、その元の非圧縮状態に拡張する。本ストッパは、ストッパが前記内側シャフト上で配置されている際に、前記近位ステント端部と接触するように配置されたストッパの遠位端部に配置された剛体面110を提供する。換言すれば、前記ステントの配置時において前記ステントが前記ステント送達システムの内側シャフト上に配置されている場合、前記ストッパの剛体面は前記ステントと接触し、これにより、配置時における前記ステントの位置を維持する。この機能は、前記ストッパの存在が無い場合、前記ステントが付勢されて近位方向に移動し得る動作である配置時において、外側シース200が退避する(すなわち、近位方向に移動する)ため、有利である。
【0020】
前記装置を組み立てる際、前記内側部材に事前に固定されている前記スプリングステントストッパおよび遠位先端部は、前記外側部材内の前記圧着ステントを通じて搭載され、前記ステントの近位に配置される。
【0021】
前記圧着ステントを通じて送られると、前記スプリングストッパは、前記圧着ステントに近位のその位置をとる。よって、前記圧着ステントおよび前記シャフトの外側シース部位は、前記スプリングストッパと前記遠位先端部との間に配置される。
【0022】
前記スプリングストッパ10を前記圧着ステントを通じて送った後、前記ステントのスプリング様機能と、それに付随する付勢作用とにより、フィンガー30は、外側部材200の内径と実質的に同じ直径まで開口する。
【0023】
前記ストッパのスプリング様機能により、シャフト10との摩擦係合が得られる。前記スプリングストッパの遠位フィンガーが前記圧着ステント内を通過した後拡張すると、ストッパ10の直径は、ステント50の近位端部との十分な接触が得られるような十分な直径になる。外側シース200との摩擦接触は、ステント配置へ悪影響を及ぼさない。上記にて説明したように、ストッパ10は、前記ステントが標的病変部の近位において配置されるのを回避することにより、配置時における相対位置の維持を支援する。X線不透過性ストッパ10はまた、以下に説明するように、血管内における配置時において、前記ステントを前記標的病変部内に配置する作業も支援する。
【0024】
本発明によって得られる利点の1つとして、ワイヤルーメンの形態をした別個の遠位コンポーネントを排除することが可能な点がある。すなわち、その代わりに、前記送達装置を内側シャフト1本のみで構成することができ、これにより、前記先端部を前記内側部材遠位シース上に固定することが可能であるため別個のワイヤルーメン組立体を排除でき、従って、前記内側シャフトは、これまで公知である構成の場合よりもさらに長く延びることができる。よって、前記スプリングステントストッパが既に所定位置にある状態で前記遠位先端部を前記内側シャフトにオーバーモールドすることができる。これは、本発明によるストッパ構造によって得られるさらに別の利点である。
【0025】
本明細書中において開示された本発明の利点を示すため、本スプリングストッパ構成を鑑みて、前記ステントは、前記外側シース内に圧着および搭載される。その後、前記内側シャフト組立体を、前記圧着ステントおよび外側シースを通じてスライドさせ、前記スプリングステントストッパが前記圧着ステントの近位にあり、かつ前記遠位先端部が前記外側シースの遠位端部と係合する状態で、配置する。前記スプリングステントストッパは、上記にて説明したように、おそらくは管上に載せられることにより前記圧着ステントを通じて送られることにより、前記圧着ステントのその近位位置に移動される。これらのステントフィンガーは、半径方向に内側の方向にスプリング状に移動し(かつ半径方向に外側に付勢され)、よって、半径方向に内側に移動し、前記ストッパが前記圧着ステントを通じて送られる際に、当該位置において保持される。前記スプリングストッパ全体が前記圧着ステントを通じて送られると、前記フィンガーは半径方向に外側に付勢されてその非圧縮状態位置に戻り、その際、これらのフィンガーは、前記圧着ステントの近位端部を実質的に押圧する位置まで延びる。前記送達システム構造が完成すると、前記遠位先端部は、前記遠位外側部材と係合するような位置に来ており、前記近位内側部材は、(例えば、オーバーモールドまたは接着により)ハンドルと連結され、これにより、前記スプリングステントおよび遠位先端部の前記ステントに対する位置合わせが維持される。
【0026】
本開示は、多くの点において、例示的なものであるにすぎないことが理解されよう。詳細(特に形状、大きさ、材料および部品構成)における変更が、本発明の範囲から逸脱すること無く可能である。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲の言語において規定されているようなものである。
【0027】
〔実施の態様〕
(A) 血管または腺管などの患者体内における医療治療を必要とする位置へと医療装置を送達および配置するための送達装置において、
外側シースを移動させるためのコントロールを含む動作可能部位と、
内側シャフト上に保持され、かつ前記外側シース内に配置されたステントであって、前記内側シャフトは、前記外側シースと同軸である、ステントと、
本体部位、および遠位方向に延びる複数の突起を含む、スプリングステントストッパであって、
前記本体部位および前記複数の突起は、前記スプリングステントストッパ中の内部空間を通る開口通路を画定する構成になるように連結されており、
前記複数の突起は、十分な圧縮力の付加が無い場合に開いた位置に付勢されており、前記遠位方向に延びる複数の突起に十分な圧縮力が付加されると、前記複数の突起は、前記内部空間に向かって圧縮され、
前記スプリングステントストッパは、前記内側シャフトの周りを通るとともに前記ステントを貫通するような大きさおよび寸法になっており、
前記スプリングステントストッパは、前記スプリングステントストッパが前記ステントを貫通した際に前記内側シャフトに固定されるように構成されていて、前記ステントに対して近位の位置をとり、
前記複数の突起における最も遠位側の端部は、前記スプリングストッパストッパが前記ステントに対して近位の位置をとった際、前記ステントに実質的に当接する構成になっている、
スプリングステントストッパと、
を含む、送達装置。
(1) 医療用インプラント送達装置に配置されるようになっているスプリングステントストッパにおいて、
前記医療用インプラント送達装置の内側シャフトを受け入れるような大きさの貫通穴を画定するように配置された複数の要素、
を含み、
前記要素は、第1の近位端部から遠位方向に突出しており、
前記要素は、前記内側シャフト部材に向かって内側に半径方向に圧縮可能であり、かつ、前記スプリングステントストッパの遠位端部において半径開放部を突出させるように付勢されており、
前記遠位端部における前記半径開放部は、前記装置の近位端部の半径開放部よりも比較的大きく、
前記スプリングステントストッパは、前記医療用インプラント送達装置の内側シャフト部材に固定されるように構成されている、スプリングステントストッパ。
(2) 実施態様1に記載のスプリングステントストッパにおいて、
前記要素は、近位に配置されたベース部材から遠位方向に突出する、スプリングステントストッパ。
(3) 医療用インプラント送達装置の軸方向に延びる部材上に配置されるようになっているスプリングステントストッパにおいて、
近位に配置された本体から延びる遠位方向に突出する複数の部材、
を含み、
前記部材は、前記ストッパを通る開口通路を画定し、
前記遠位方向に延びる突起は、十分な圧縮力の付加が無い場合に開口位置に付勢され、
前記突出部材は、前記遠位方向に延びる突出部材へ十分な圧縮力が付加された際に内側に圧縮され、
前記スプリングステントストッパは、医療用インプラントの送達のための医療装置の軸方向に延びる内側シャフト部材に固定されるような大きさおよび寸法になっており、前記内側部材に固定される、スプリングステントストッパ。
(4) 実施態様3に記載のスプリングステントストッパにおいて、
前記遠位方向に延びる突起は、前記医療用インプラントの近位端部に当接するように構成されている、スプリングステントストッパ。
(5) 実施態様4に記載のスプリングステントストッパにおいて、
前記医療用インプラントは、ステントである、スプリングステントストッパ。
(6) 血管または腺管などの患者体内における医療治療を必要とする位置へと医療装置を送達および配置する送達装置において、
外側シースを移動させるためのコントロールを含む動作可能部位と、
内側シャフト上に保持され、かつ前記外側シース内に配置されたステントであって、前記内側シャフトは、前記外側シースと同軸である、ステントと、
本体部位、および遠位方向に延びる突起を含む、スプリングステントストッパであって、
前記要素は、前記ストッパ中の内部空間を通る開口通路を画定する構成になるように連結されており、
前記遠位方向に延びる突起に十分な圧縮力が付加されると、前記突起は、前記内部空間に向かって圧縮され、
前記スプリングステントストッパは、前記内側シャフトの周りを通るとともに前記ステントを貫通するような大きさおよび寸法になっており、
前記スプリングステントストッパは、前記ストッパが前記ステントを貫通した際に前記内側シャフトに固定されるように構成されていて、前記ステントに対して近位の位置をとり、
前記遠位突起は、前記スプリングストッパ部材が前記ステントに対して近位の位置をとった際、前記ステントに実質的に当接する構成になっている、
スプリングステントストッパと、
を含む、送達装置。
(7) 配置のための医療用インプラント送達装置を作製する方法において、
前記装置の軸方向に延びる部材上に医療用インプラントを配置する工程と、
前記ステントが前記軸方向に延びる部材と摩擦係合するまで、実施態様1のスプリングステントストッパを前記ステントの中に通す工程と、
遠位先端部コンポーネントを前記軸方向に延びる部材の最遠位端部に固定する工程と、
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に従って改変することが可能なステント送達システムの立面図である。
【図2】ステントの中を通っている本発明のスプリングステントストッパの斜視図である。
【図3】前記ステントの送達および配置のために位置付けられた本発明のスプリングステントストッパの第2の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管または腺管などの患者体内における医療治療を必要とする位置へと医療装置を送達および配置するための送達装置において、
外側シースを移動させるためのコントロールを含む動作可能部位と、
内側シャフト上に保持され、かつ前記外側シース内に配置されたステントであって、前記内側シャフトは、前記外側シースと同軸である、ステントと、
本体部位、および遠位方向に延びる複数の突起を含む、スプリングステントストッパであって、
前記本体部位および前記複数の突起は、前記スプリングステントストッパ中の内部空間を通る開口通路を画定する構成になるように連結されており、
前記複数の突起は、十分な圧縮力の付加が無い場合に開いた位置に付勢されており、前記遠位方向に延びる複数の突起に十分な圧縮力が付加されると、前記複数の突起は、前記内部空間に向かって圧縮され、
前記スプリングステントストッパは、前記内側シャフトの周りを通るとともに前記ステントを貫通するような大きさおよび寸法になっており、
前記スプリングステントストッパは、前記スプリングステントストッパが前記ステントを貫通した際に前記内側シャフトに固定されるように構成されていて、前記ステントに対して近位の位置をとり、
前記複数の突起における最も遠位側の端部は、前記スプリングストッパストッパが前記ステントに対して近位の位置をとった際、前記ステントに実質的に当接する構成になっている、
スプリングステントストッパと、
を含む、送達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−10003(P2013−10003A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−206739(P2012−206739)
【出願日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【分割の表示】特願2007−315834(P2007−315834)の分割
【原出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(597041828)コーディス・コーポレイション (206)
【氏名又は名称原語表記】Cordis Corporation
【Fターム(参考)】