説明

逆流防止弁付加湿器

圧力支援システムに使用する加湿器。入口(36,308,448,914)、流体保持室(46,318,454,912)及び放出口(40,916)を有する本体(44,302,442,910)が加湿器に設けられる。入口は、流体保持室に上流で流体接続される。出口は、流体保持室に下流で流体接続される。流体室の上流に逆流阻止弁(60,160,260,304,334,400,444,500,600,700,760,902,930,958,970,980)が、配置される。入口を連絡する開放位置と入口を遮断する閉鎖位置との間で逆流阻止弁を移動できる。閉鎖位置にある逆流阻止弁は、流体及び流体蒸気が又はその両方が加湿器の入口を通じて圧力支援装置に流入することを阻止する。

【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
本願は、米国特許法第119条(e)の規定により、2004年9月10日に出願された米国特許出願番号第60/720,763号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、加湿器、特に、加湿器から圧力支援システムへの逆流を防止する弁を設ける圧力支援装置に使用する加湿器に関する。
【背景技術】
【0003】
患者の気道へ気体流を供給することが必要かつ望ましい状況は多く存在する。例えば、非侵襲的換気法として知られる技術を使用して患者に気体を供給する方法は公知である。また、持続気道陽圧(CPAP)又は患者の呼吸周期若しくは監視する患者の状態により変化する可変気道圧力を付与し、睡眠無呼吸症候群、特に閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、鬱血性心不全等の医療疾患を治療することは公知である。非侵襲的換気法及び圧力支援治療法では、通常鼻マスク又は鼻/口マスクである患者界面装置を患者の顔面上に配置し、人工呼吸器又は圧力支援装置を患者の気道に連結して、圧力/流れ発生装置から呼吸気体流を患者の気道に供給することができる。
【0004】
多くの侵襲的換気法、非侵襲的換気法及び両換気法に対し、患者に送出する気体流を加湿することは望ましい。このため、圧力支援装置に直列に設けられる加湿室を備え、圧力支援装置により送出する気体に湿気を加える加湿システムが開発されてきた。細長い可撓性導管の患者回路13に加圧気体を供給する放出口12を有する圧力支援装置10の従来の形態例を図1に示す。患者回路13は、加湿器16の入口14に接続される。流体、通常水又は蒸留水を充填する加湿室15が加湿器16に設けられる。加湿室15の出口18は、患者回路20を通じて鼻マスク等の患者界面材(図示せず)に連結される。動作時に、圧力支援装置10からの加圧気体は、患者回路13を通過して加湿器16に流入する。呼吸用気体は、加湿室内の水と相互に作用して水分が呼吸用気体に吸収されて呼吸用気体が加湿されると共に、呼吸用気体の一部が水中に包含されて、加湿された呼吸用気体は、患者の気道に接続される患者回路(管)20内に送出される。有効に連結されるヒータを加湿室15に設けて容易に加湿を行う従来の加湿システムも存在する。
【0005】
加湿室と圧力支援装置10との間に患者回路13を設ける理由の一つは、加湿器16が転倒したとき、加湿器から圧力支援装置10内への流体の逆流を防止するためである。流入する水は、圧力支援装置10内に損害を与えることがある。
【0006】
また、図2に例示するように、圧力支援装置10の放出口を加湿室の入口に直接連結することは公知である。この形態では、加湿室は、圧力支援装置に強固に連結される。しかし、加湿室の入口と圧力支援装置の放出口とが緊密に直接結合されるため、この形態では、加湿室から圧力支援装置内に流体が逆流する問題がより深刻になる。
【0007】
潜水用換気装置(シュノーケル)状の入口を加湿室に設けて、加湿室から圧力支援装置への水の逆流を阻止する試みは、下記特許文献1に開示される。特許文献1が開示する形態の潜水用換気装置型は、逆噴出又は装置の傾斜により圧力支援装置の放出口に流入する水量を最小化するが、凝縮と結露による水、即ち気体又は蒸気内に含まれる水分が加湿室から圧力支援装置に逆流することにより、圧力支援装置への水の侵入を阻止しない。更に、僅か半分量しか水を収容しない特定の水位を有する加湿器と圧力支援装置とをある角度で側方に傾斜させると、特許文献1の潜水用換気装置は、加湿室から圧力支援装置への流体の逆流を阻止する性能がないか殆ど備えていない。
【特許文献1】米国特許第6,398,197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明は、従来の加湿装置の欠点を解消する圧力支援システムに用いる加湿器を提供することを目的とする。本目的を達成する加湿器の1つの実施の形態は、圧力支援装置の放出口に制御可能に接続され、圧力支援装置が発生する気体流が通過する入口を有する加湿器本体を備える。また、加湿器は、流体保持室(流体室)と出口とを有する。上流に配置される加湿器本体の入口は、流体保持室に液体接続され、下流に配置される加湿器本体の出口は、流体保持室に液体接続される。入口内で流体保持室の上流に弁が配置される。弁は、入口を実質的に開放する開放位置と、入口を実質的に閉鎖する閉鎖位置との間で移動できる。
【0009】
本発明の別の目的は、従来の圧力支援システムの欠点を解消する圧力支援システムを提供することにある。この目的を達成するため、気体流の発生及び加湿に適する圧力支援装置を含む圧力支援システムを提供する。加湿器は、入口、流体保持室及び出口が設けられた加湿器本体を有する。上流側に配置される入口は、流体保持室に液体接続され、下流側に配置される出口は、流体保持室に液体接続される。また、第1の弁は、圧力支援装置の放出口と加湿器の入口との間に配置される。第1の弁は、圧力支援装置の放出口と加湿器の入口との間の気体流路を実質的に接続する開放位置と、気体流路を実質的に遮断する閉鎖位置との間で移動できる。例えば圧力支援システムが傾斜するか否か、平坦若しくは平面に設置されるか否か又はこれらの組み合わせ状態を含む圧力支援システムの第1の物理的姿勢に基づいて、開放位置と閉鎖位置間での第1の弁の動作が決定される。
【0010】
参照符号により各図の対応する部分を示す添付図面に関する以下の説明、特許請求の範囲及び本明細書の全構成部分により、本発明の物質及び前記目的及び他の特徴及び特性、構造の関連要素の操作法及び機能、部品の組み合わせ並びに製造経済性は、明らかとなろう。しかしながら、図面は、図示及び説明の目的に過ぎず、発明の範囲を制限するものではないことを明確に理解できよう。明細書及び特許請求の範囲に使用するように、別途明記しない限り、「a」、「an」及び「the」の単数形は、複数の表示を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の技術的着想による圧力支援装置32と加湿器38を備える圧力支援システム30を図2〜図5に示す。圧力支援装置32は、加湿器38の入口又は入口通路36(「入口」と総称する)に液体連結する放出口34を有する。また、患者回路42に液体連結する出口又は出口搬送通路40(「出口と総称する)が加湿器38に設けられる。
【0012】
圧力支援装置32は、患者の気道に供給される気体流を発生する従来のあらゆる換気装置、圧力支援装置又は圧力支援システムである。本発明の支援システムを限定する目的ではなく、圧力支援システムを例示すると、例えば、自動滴定装置、比例補助換気(PAV[登録商標])装置、比例気道陽圧(PPAP[登録商標])装置、シーフレックス(C-Flex[商標]、呼気時に呼吸気体圧力を低下して違和感を軽減する機能)装置、バイフレックス(Bi-Flex[商標]、吸気時及び呼気時に呼吸気体圧力をそれぞれ上昇及び低下して違和感を軽減する機能)装置、又は2段階気道陽圧(BiPAP[本出願人による登録商標])装置及び2段階気道陽圧装置を含む人工呼吸器、持続気道陽圧(CPAP)装置、可変圧力装置又は他の圧力支援装置であり、2段階気道陽圧装置は、ペンシルベニア州マリーズビルに所在のレスピロニクス社が製造及び販売し、患者に供給する圧力を患者の呼吸周期に応じて変化させ、吸気間に供給する圧力よりも高い圧力で呼気間に圧力を供給する。
【0013】
本発明は、例えば加湿器38から遠位の端部にある患者回路42の末端に患者界面材(図示せず)を連結できることを企図する。患者界面材は、侵襲性又は非侵襲性を問わず患者の気道に呼吸可能気体を供給するのに適する鼻マスク、鼻/口マスク、全面型面体(フルフェースマスク)、鼻カニューレ、気管内挿入管又は気管内接続管等の全ての器具である。患者の頭部に機器を取り付けるヘッドギアを患者界面組立体に設けてもよい。
【0014】
加湿器38は、流体保持室46を形成する加湿器本体44を備える。本発明の実施の形態では、流体保持室は、高分子材(例えば透明なポリカーボネート材料)により形成される。流体保持室46は、上壁(上面)47a及び側壁47b〜47eにより形成される。加湿器本体44は、ほぼ平坦な基部48に取り付ける。入口36と出口40は、上壁47aに形成され、入口36は、加湿器38の上流側52に配置され、出口40は、加湿器38の下流側54に配置される。上流側の入口36と下流側の出口40は、いずれも流体保持室46に液体接続される。矢印56で示すように水平に方向付けられる入口36の上流端は、下流の流体保持室46に向かって気体を搬送し、流体保持室46に連絡する出口40は、矢印58で示すように垂直に方向付けられる。
【0015】
図示の実施の形態では、加湿器38と圧力支援装置32の全組立体が一体に接続されて共通の基部41上に隣接して配置される。基部を使用せず直接的に連結し又は例えば共通の筐体内に統合される一体型ユニットとして加湿器と圧力支援装置を設ける技術を含み、加湿器と圧力支援装置とを連結し又は一体化する他の技術を本発明が企図することは理解されよう。また、必ずしも共通の基部上に加湿器と圧力支援装置とを設置する必要はなく、互いに分離可能に又は連結不能に分離して配置することを、本発明が企図すると理解されよう。図示の実施の形態では、圧力支援装置の放出口は、加湿器の入口に隣接して強固に連結される。また、本発明は、加湿器と圧力支援装置とを分離すること及び可撓性又は剛性のあるチューブにより一方の出口と他方の入口とを連結することも企図する。また、本発明は、加湿器に発熱体を取り付けることを企図する。例えば、加湿器の内部、上部又は付近に従来のホットプレート又は線状発熱体を設けて、内部の流体を加熱することができる。
【0016】
弁装置60は、入口36に組み込まれ又は配置される。類似の弁装置60は、米国特許第5,647,355号及び第5,438,981号に開示され、参照することにより前記米国特許の内容を本明細書の一部とする。入口通路内に配置される弁装置60には、圧力支援装置から気体流を受ける入口となる主要流入口64と流出口68とが設けられる。また、流体保持室を周辺大気に連絡する排気孔66が入口36に設けられる。図示の実施の形態では、流出口部68は、入口36に流入する気体流を流体保持室46に偏向するように形成される。上向き羽根74、格子等の防護手段により、周辺大気に開放される排気孔66が不測の干渉物から保護される。
【0017】
また、本発明の実施の形態では、主要流入口64及び流出口68(66)を通る気体流を制御して、加湿器16への気体流を調整する自律制御可能なフラップ状の弁体82が弁装置60に設けられる。圧力支援装置32の気体流により発生する陽圧又は使用者の吸入により発生する負圧のどちらにも応答可能に、弁体82が構成され配置される。
【0018】
弁体82は、ほぼ平坦で実質的に剛性のある遮蔽部材83により形成され、遮蔽部材83は、外方かつ反対方向に向く直線状の枢支ピン84により弁体82の中間領域で旋回可能に支持され、枢支ピン84は、入口36内に設けられる軸受構造により軸支される。また、主要流入口64上又は排気孔66上の一方に弁体82を正確に配置すると、主要流入口64又は排気孔66を覆うのに十分な寸法を有する閉鎖部86が弁体82に設けられる。
【0019】
本実施の形態では、枢支ピン84により形成される枢支軸に対し、弁体82は、可能な限り十分な重量均衡を保つように構成される。本発明の例示的な実施の形態では、閉鎖部86と実質的に同一重量の平衡錘88により、閉鎖部86は、反対の平衡状態を保持し、相殺して均衡を保つ。他のいかなる力も加わらなければ、弁体82の固有の慣性力のみならず、平衡錘88、枢軸ピン84を支持する弁軸受構造体及び枢支ピン84との摩擦係数の作用により、主要流入口64を覆う閉鎖部86がその覆う位置に保持されるように、弁体82が配置される。偏倚力が作用しない限り、閉鎖部86は、主要流入口を覆う。この場合、弁体は、移動して排気孔を覆う。この結果、圧力支援システムの正常作動間に、圧力支援装置32からの加圧呼吸気体流に伴う陽圧により、偏倚力が付与される。このように、圧力支援装置が正常に作動しているとき、排気孔66を閉鎖する位置に配置される弁体82は、圧力支援装置30から入口36を通り加湿室46まで実質的に連絡経路を形成するので、気体が、主要流入口から加湿室46に流れる。
【0020】
何らかの理由で閾値レベル以下に加圧気体流が遮断又は減少されれば、加圧気体流の減少期間に続く使用者の吸気動作により、閉鎖部86の底面に負圧を発生するので、弁体82は、外側に回動して主要流入口64を閉鎖する。複数の弁体82の配置による閉鎖位置に向かって、弁体82は垂直に付勢されるため、使用者は、排気孔66を通じて流入する周辺大気を十分に吸入できよう。また、使用者の呼気により弁体に印加される正圧(陽圧)のため、弁体82が閉鎖位置に維持される傾向がある。圧力支援装置32からの加圧気体により陽圧が発生し、弁体82が再び上方に回動して、閉鎖部86が排気孔66を閉鎖し、圧力支援装置32から加湿器38を通じて患者への呼吸用気体流の供給が再開して、圧力支援装置32からの圧力気流流が回復するまで、弁体82が閉鎖位置に維持される状況は、継続する。
【0021】
第1の位置と第2の位置との間での弁体82の動揺を最小化するため、弁体82の第1の端部付近に取り付けられる小型の永久磁石90等の適当な運動減衰装置を錘88に設けることが好ましい。磁石90は、例えば、入口36の内側に取り付けられる鋼片又は磁石片である小型金属片又は小型磁気片等の磁性要素92に磁気的に吸引される。必要に応じて、磁石90と金属片92との位置を逆転できることは明白である。
【0022】
また、本発明は、弁体82に偏倚力を付与することを企図する。開放位置(主要流入口64を閉鎖しない)にある弁体82を付勢し又は閉鎖位置(図5に示す主要流入口64を閉鎖する)にある弁体82を付勢する偏倚力を加えることができる。重力(弁体の一部を加重して)、ばね力又は磁力を含むいかなる従来技術を使用しても、偏倚力を付与できる。
【0023】
動作の際に、図5に示すように、加湿器38は、水又はその他流体を流体保持室46に保持する。通常出口40から流体保持室46内に流体が注入される。即ち、使用者は、出口に通常接続される患者回路を外して、水、他の流体又は混合流体等を流体保持室に注入する。圧力支援装置は、圧力支援装置の放出口から加湿器の入口36に空気等の加圧気体を供給する。上記の通り、加圧気体の圧力は、開放位置に弁体82を付勢し、これにより排気孔66を閉鎖すると同時に、主要流入口64を開放して通路内に気体流を発生させ、気体流が加湿機の入口の流出口(下流口)を通じて下流方向に流れ、流体保持室内に収容される流体との相互に作用が行われる。換言すれば、主要流入口64が陽圧にあり、流体保持室46内の気体圧力を超える圧力にあるときにのみ、弁体82は、開放位置(点線で図示)に配置される。別言すれば、弁体82の前後の上流方向と下流方向とを測定し、弁体82の開放圧力値を超える圧力降下が存在しなければならない。
【0024】
加湿された気体は、出口40から流出する。その後、気体は、患者回路を通じて患者の気道に搬送される。圧力支援装置から供給される圧力が停止し又は閾値以下に低下すると、一方に付勢されない限り、弁体は、「自由遊動状態」になる。この場合に、加湿器に衝撃を与え、押圧し又は移動すると、弁体82は、図5に示す閉鎖位置に移動して、流入口64が閉鎖され、流体の入口36の通過が阻止されることがある。例えば、弁体82に衝突する流体により、弁体82が閉鎖位置に移動することもある。また、排気孔(排気バルブ)66が開放されよう。閉鎖位置に弁体82が付勢されると、圧力減少により弁体が自動的に閉鎖位置に移動する。本実施の形態では、圧力支援装置32に搬送される流体を阻止することができる。弁体が主要流入口64を開放して排気孔66を閉鎖しても、流体が弁体82に偏倚力を及ぼさなければ、圧力支援装置から供給される圧力は、流体が弁体82に印加する偏倚力を超えるレベルに回復される。圧力支援装置が故障し又は正常に動作しなければ、弁体82が主要流入口64を閉鎖しかつ排気孔66を開放するため、前記の通り、患者は周辺大気で依然として呼吸が可能である。
【0025】
加湿器本体158と弁装置160とを設けた加湿器156の第2の実施の形態を図6〜図8に示す。弁装置160は、円筒部材162と、移動可能に円筒部材162に取り付けられる可撓性の弁体(フラップ)164とを備える。本実施の形態では、円筒部材162は、可撓性材料(例えばシリコーン、ゴム又はそれらの組合せ)により形成される。弁体164の一端165は、中央部166を介して円筒部材162に取り付けられる。例示的な本実施の形態では、円筒部材162、弁体164及び中央部166は、一体成型材料片として形成される。
【0026】
任意の実施の形態では、剛性のある外側被覆を有しかつ弁装置(バルブ)を構造上支持するリング又は円筒体(図示せず)を弁装置160の一部の周囲に配置することができる。加湿器本体158の入口36の開口部内に嵌合できる(寸法設定又は形態)ように、弁装置160が形成される。別の任意の実施の形態では、弁体164の下流に排気孔172が設けられる。流体保持室(加湿室)内から周辺大気に気体を連絡する複数の孔174が排気孔172に設けられる。
【0027】
弁装置160の動作は、弁装置60で既に説明した動作と同じである。しかしながら、入口の中央部166に形成される流入口167を実質的にフラップ164が閉鎖する閉鎖位置に保持されるように弁体164が付勢される。圧力支援装置から入口36に流入する加圧気体の圧力により、弁体164を外側に移動して、排気孔172を遮蔽し、加湿器への入口を開放することができる。このため、流体保持室(加湿室)に流入する気体は、流体保持室内に収容される流体により加湿される。前記の通り、加湿された気体は、出口34を通じて流体保持室から流出する。
【0028】
圧力支援装置から加湿器158内に流入する気体流の圧力が予め決められた圧力閾値以下に低下すると、フラップ164は、閉鎖位置に移動して、加湿器内に収容される気体に担持される全ての蒸気又は流体が圧力支援装置に流入することが阻止される。フラップ164が閉鎖位置にあるとき、患者は、排気孔172を通じて呼吸を行う。しかしながら、排気孔の設置は、任意である点を強調する。加湿器を傾斜すると、フラップ164上の水の重量により、フラップが、閉鎖位置に移動して入口167を閉鎖し、これにより、入口38を通り圧力支援装置内に水が飛散し又は流入することが阻止される。
【0029】
加湿室の入口に弁装置を単に挿入すれば、既存の加湿器を改造できる点で弁装置160は、有利である。同様に、加湿器から弁装置160を容易に取り外して、清掃と交換とを行うことができる。
【0030】
本発明の技術的着想による加湿器本体258と弁装置260を備える加湿器256の第3の実施の形態を図9〜図12に示す。本実施の形態による弁装置260は、弁装置60に類似する。弁装置260は、入口36の開口部内に嵌合される。即ち、円筒リング264を包囲して円筒形状に形成される外装被覆成型部262が弁装置260に設けられる。弁体266は、円筒リング264及び/又は外装被覆成型部262に回動可能に固定される。弁体266は、閉鎖部材又はフラップ268を備え、平衡閉鎖部材又は2次フラップ270が弁体266に連結して設けられる。円筒リング264及び/又は外装被覆成型部262内に形成される通路を周辺大気に連絡する排気孔272として機能する側路が外装被覆成型部262に設けられる。例えば、複数の開口部を有する任意の排気孔カバーを排気孔272上に配置してもよい。本発明の実施の形態では、2次フラップ270に磁石276を設けて、磁石276に近接して金属製の磁気吸引部材278を配置し、金属製の磁気吸引部材278に磁石276を吸引して、2次フラップ270を閉鎖位置に付勢して、閉鎖部材(フラップ)268により円筒リング264を閉鎖することができる。
【0031】
動作の際に、図10に示すように、圧力支援装置からの加圧気体の圧力により、閉鎖部材268は、磁石の偏倚力に打ち勝って開放位置に移動するので、円筒リング264が実質的に開放される。その後、入口36を通じて加湿器本体258に形成される加湿室に流入する加圧気体は、加湿され、出口40から排出される。図11及び図12に示すように、圧力支援装置からの気体流の圧力が予め決められた圧力閾値以下に低下すると、弁体266は、閉鎖位置に移動し、これにより、加湿器256内に収容される気体により搬送される全ての蒸気又は流体が圧力支援装置に流入することが阻止される。弁体266が閉鎖位置にあるとき、患者は排気孔272を通る気体により呼吸を行う。また、水等の流体が入口36付近に移動すると、流体の重量により閉鎖位置にフラップ268を偏倚することができる。しかしながら、患者が周辺大気を呼吸する気体の流れる排気孔272から2次フラップ(阻止部材)270が離間するので、患者は、依然として呼吸できる。
【0032】
本発明の技術的着想による加湿器本体302と、全体を符号304で示す弁装置とを備える加湿器300の第4の実施の形態を図13〜図15に示す。本実施の形態では、弁装置304は、加湿器300の入口308を閉鎖し開放する遊動部材となるボール306を有する。ボール306は、支持構造体307により加湿器本体302内に支持され又は加湿器本体302に取り付けられる。図13に示す開放位置と、図14及び図15に示す閉鎖位置との間で、ボール306は、加湿器本体302に対し移動できる。ボール306が開放位置にあるとき、加湿器300を通過する気体流即ち、入口308の通路314、室310及び出口40を通る気体流を矢印312で示す。弁座316上にボール306が配置される閉鎖位置では、ボール306が通路314を閉鎖するため、流体又は蒸気流体が入口から圧力支援装置内に逆流することが阻止される。本実施の形態では、気体と液体とが支持構造体の内部又は周辺で自由に流れるように支持構造体307が構成される。例えば、支持構造体は、複数の開口部を有するかご状部材又はブラケットでよい。
【0033】
本実施の形態では、加湿器300の流体保持室320内に収容される水又は流体318の密度より低い密度を有するボール306は、流体上に浮遊する。これにより、例えば、入口に向かって流体が流動するほど、加湿室が流体で過度に充填されかつ/又は傾斜されて、流体318の液面高さが、一定のレベルを超えると、流体上に浮動するボール306は、入口308端部の下流に配置される。加湿器300に対し水位が水平でなく、入口306側に傾斜する加湿器300の状態を図15に示す。
【0034】
図示の実施の形態では、圧縮ばね322により構成される偏倚装置により、ボール306は、閉鎖位置に押圧される。ばね322は、ボールが浮いて弁座316を閉鎖する位置へ、ボール306を付勢して閉鎖を補助する。即ち、流体上に浮動するボールを正しくかつ継続して弁座316に嵌合させる案内装置として、ばね322が作用する。ばね322がボール306に付与する矢印324で示す偏倚力は、正常な気体流がばね322の偏倚力を克服して、圧力支援装置から加湿器300に気体流が流入できるレベルである。即ち、圧力支援システムが正常に作動しているとき、ばねの偏倚力を克服するのに十分な気体の圧力により、ボール306は、矢印326で示す開放位置に移動される。このように、圧力支援システムの正常作動間に、気体流312は、実質的に通過が阻害されずに加湿器300に供給される。
【0035】
しかしながら、気体流の圧力が、ボール306に付勢されるばね322の偏倚力以下に低下すると、ばね322の弾性力により弁座316上に保持されるボール306は、図14に示すように入口308を閉鎖する。気体流が少流量又は無圧のとき、加湿器300から入口308を通じて圧力支援装置内に加湿気体が逆流するので、入口308を閉鎖することが望ましい。弁座316上に着座するボール306により、入口からの気体流の逆流を阻止又は最小化して、圧力支援装置の放出口への加湿気体の流入を阻止することができる。圧力支援装置内に加湿器気体が存在しても、時間の経過と共に加湿器気体の凝縮により大量の流体が圧力支援装置内に集積し、かつバクテリアの成長を促進するので、望ましくない。
【0036】
入口を閉鎖する遊動体としてボールを図示するが、他の形態、幾何学的形状及び異なる大きさの部材を使用することは、理解できよう。同様に、偏倚装置をばねとして例示する。しかしながら、弁を閉鎖位置に偏倚する例えば磁石、板ばね又はその他装置のような他の偏倚装置を使用できよう。
【0037】
加湿器本体332と、全体を符号334で示す弁装置を備える本発明の技術的着想による加湿器300の第5の実施の形態を図16及び図17に示す。本実施の形態は、弁座316を選択的に閉鎖し開放する遊動弁、即ちボール306を使用する点で、前記実施の形態とほぼ同一である。加湿器本体332の流体保持室336内に収容される流体318の液面レベルにより、支持構造体338内でボール306は、上昇しかつ下降する。流体保持室内で流体が上昇し又は移動するとき、支持構造体307に類似する支持構造体338は、ボール306を弁座に案内する。支持構造体338により気体と液体がボール306に向かって自由に流動することが望ましい。
【0038】
正常動作間に、図16に示すように、弁座316からボール306が一定距離離間し、加湿器300の入口に流体保持室に向かう実質的に閉鎖されない気体流路が形成される。例えば、矢印312で示すように、比較的自由に流体保持室に気体が流れる。図17に示すように、加湿器300が傾斜し又は流体レベルが上昇すると、流体がボール306を弁座316内押し込み、通路314を閉鎖して、入口308を通る流体と気体との逆流が阻止される。このように、流体318の液面レベルにより、入口308の閉鎖と開放とを制御することができる。
【0039】
前記実施の形態とは異なり、入口308に送出される気体流の圧力に基づき閉鎖位置に弁を押圧する偏倚装置が加湿器330に設けられない。本実施の形態では、例えば、圧力支援装置の動作に基づき、加湿器330の入口を閉鎖しない。しかしながら、加湿器330の入口から逆噴出又は逆流する流体を阻止し又は最小化する機能を依然として達成できる。
【0040】
本発明の技術的着想による加湿器330に適する弁装置400の他の実施の形態を図18及び図19に示す。弁(バルブ)400は、単純に加湿器330の入口に挿入される。これは従来の加湿器からの最も容易な改造である。円筒リング404に取り付けられて弁装置400に設けられる可撓性弁体(フレキシブルフラッパ)402は、弁装置160と同様に動作する。加湿器330の入口に弁を固定するフランジ406が設けられる。フラッパ402は、閉鎖位置(図18)に押圧される。
【0041】
作動の際に、圧力支援装置32からの加圧空気により、フラッパ402が開放し、入口を通過する加圧空気が、加湿器330内に収容される流体により加湿される。弁装置400に流体が飛散し又は圧力支援装置からの圧縮空気が停止すると、フラッパ402は、リング404を覆って閉鎖し、加湿器330の入口から上流に向かって圧力支援装置内に流体が逆流することを防止することができる。
【0042】
本発明の技術的着想による加湿器本体442と、全体を符号444で示す弁装置を備える加湿器440の第7の実施の形態を図20及び図21に示す。本実施の形態では、加湿器440の入口448を閉鎖し開放する弁部材446が弁装置444に設けられる。弁部材446は、加湿器本体442内に支持され又は支持構造体449により加湿器本体442に取り付けられる。弁部材446は、図20に示す開放位置と、図21に示す閉鎖位置との間で加湿器本体442に対し移動可能である。弁部材446が開放位置にあるとき、矢印450で示す加湿器440内を気体が流れるとき、気体は、入口448の通路452と加湿室452とを通過して出口から放出される。弁部材446が閉鎖位置にあるとき、弁部材446が、入口448内に形成される開口部456を密封する状態にあるから、弁部材446は、流体と蒸気を含む流体とが入口から圧力支援装置内に逆流するのを防止する。例示的な本実施の形態では、弁部材446が閉鎖位置にあっても、開口部456を依然として密閉する弁部材の中又は弁部材の周りを通り気体と液体とが自由に流れるように、弁部材446が形成される。
【0043】
図示の実施の形態では、圧縮ばね458を使用する偏倚装置により、弁部材446は、閉鎖位置に押圧される。ばね458は、弁部材446による開口部456の閉鎖を支援する作用を生ずる。即ち、流体上にボールを継続的に浮動して、ボールが開口部456を適正に密封する案内部材としてばねが作用する。入口の開口部上に弁部材を適切に着座させる他の装置も勿論使用できる。圧力支援装置から加湿器440に流れる通常の気体流の圧力は、ばね458が弁部材446に付与する偏倚力を克服することができる。即ち、圧力支援システムが正常に作動する限り、ばねの偏倚力を克服するのに十分な圧力により、弁部材446を開放位置に移動することができる。このように、圧力支援システムの正常動作間に、気体流450は、実質的に妨害されずに、加湿器440を通じて供給される。
【0044】
しかしながら、弁部材を押圧する偏倚力以下に気体流の圧力が低下すると、ばねの偏倚力により、弁部材446は、開口部456に接近又は密封して、図21に示すように、入口448を閉鎖する。この動作は、前記の理由で望ましい。
【0045】
入口448の閉鎖間に入口448を密封する機能を生じて、入口448の開放時に気体流の通過を許容する機能を生ずる限り、入口を閉鎖する弁体を種々の形態、幾何学的形及び大きさに形成できることは理解できよう。本発明の実施の形態では、例えば、開口部456を円形に形成し、ばね取付け位置に延伸する脚部を設けた円盤形状に弁体446を形成することを企図する。同様に、ばねを例示する偏倚装置を例えば磁石、板ばね等他の形態で構成してもよい。
【0046】
図22は、弁装置400に加えて又はその代わりに使用される弁装置500を示す。詳細には、弁装置500は、多くの従来の加湿器の入口に挿入される魚雷型弁である。即ち、弁装置400と同様に、弁装置500は、既存の加湿器から容易に改造できるものである。弁装置500は、内部に流通開口部504を形成する弁本体502を備える。圧縮ばね506,508は、ばねロッド510の外側で開口部504の両側に配置される。密封部材512は、開口部504の下流側に配置される。圧縮ばね506,508は、密封部材512に接触する。各圧縮ばねのばね定数(K)は、互いに異なるが、圧縮ばね506は、圧縮ばね508のばね定数(K)より高いばね定数(K)を有する。このため、密封部材512は、開口部504に隣接する閉鎖位置に押圧される。
【0047】
動作の際に、加湿器440の入口で所定の方向に弁装置500が配置され、圧力支援装置からの加圧気体の圧力により、密封部材512を移動させ、ばね506を圧縮すると同時に、ばね508を伸張させる。この結果、流通開口部504が開放され、加湿器440の入口から流体保持室への加圧気体の通過を許容し、加湿器440内の流体により気体が加湿される。加湿気体は、加湿器440から出口を通じて放出される。流体保持室からの流体が、弁装置500に向かって跳ね若しくは飛散するとき又は圧力支援装置からの加圧気体の流動が停止するとき(又は予め決められた閾値以下に縮小するとき)、圧縮ばね506,508の弾力により、密封部材512は、流動開口部504に密着(点線で図示する)して、加湿器440の入口流通路から圧力支援装置内に上流に流体が流れることを阻止する。
【0048】
前記実施の形態では、単一弁、弁装置又は弁組立体を加湿器440の入口に設けて、加湿器440の入口からの流体の逆飛散若しくは気体若しくは流体の逆流を阻止し又は最小化することができる。本発明は、入口での弁の設置の有無に係らず、本発明が企図するいかなる弁形態をも加湿器440の出口に設けられることを企図する。図23は、入口36内に配置される弁装置600と、出口40内に配置される弁装置602とを備える加湿器38の概略図である。基本的に、本明細書に記載するどの弁装置でも、弁装置600,602に使用できる。
【0049】
実施の形態では、入口の上流側圧力が下流側圧力より高いと、弁装置600は、開放位置に維持されるように構成される。弁装置600前後での気体流の圧力降下が閾値以下に低下すると、弁装置600は、閉鎖位置に移動する。他方、出口40の上流側圧力が下流側圧力より高いとき、弁装置602は、開放位置に維持されるように構成される。弁装置602前後での圧力降下が閾値以下に低下すると、弁装置602は、閉鎖位置に移動する。弁装置600及び/又は弁装置602に向かって水が飛散するときでも、弁装置600,602は、閉鎖される。
【0050】
図24は、本発明の技術的着想による逆流防止弁702を設けた圧力支援システム650の第9の実施の形態を示す概略図である。圧力支援システム650は、加湿器38に流体連結される圧力支援装置32を備える。詳細には、圧力支援装置の放出口34は、導管700により加湿器38の入口36に接続される。導管700は、回転可能に導管700に固定されるばね偏倚弁702を備える。ばね704により閉鎖位置に偏倚されるばね偏倚弁702は、実質的に導管700を閉鎖する。導管700を貫通するロッド706は、ばね偏倚弁702に接触する。また、ロッド706は、圧力支援システム650の基部708を越えて、下方に延伸する。圧力支援システム650を平面上に載置するとき、ロッド706を上方に押すと、ロッド706によりばね偏倚弁702が水平位置又は開放位置(点線で図示する)に回転して移動する。圧力支援装置650を反転し又は平面から持ち上げると、ばね704は、ばね偏倚弁702を閉鎖位置に付勢して、圧力支援装置32内への流体の流入を阻止する。換言すれば、平面に接触するロッド706により、弁702は、開放位置に押圧される。本実施の形態は、使用者が圧力支援システムを持ち上げ又は圧力支援システムが設置面から落下しても、圧力支援装置内への流体の逆流を防止できる点で有利である。例えば、使用者が圧力支援システム650を水源に移動して加湿器を充填するとき又は寝室用電灯から圧力支援システム650を不意に離間するとき、上記事象は、日常的に発生する。
【0051】
図24に示す本実施の形態では、圧力支援装置650と加湿器38との間に接続される導管700内に設けられるロッドは、自動遮断機能又は切断切換機能を有する。また、圧力支援装置、加湿器又はそれらの両方に前記機能の設置を本発明が企図することは理解されよう。図24に示す弁ロッド組立体は、自動的作動/自動的非作動機能を生ずる機械的構成要素の簡便な単なる代表例であることも更に理解されよう。実際には、液面レベル、ロッド及びスイッチ等の更に複雑なシステムにより、自動遮断又は自動切断切換機能を生ずることができる。
【0052】
例えば、柔軟チューブの導管752を使用する他は同一の図24に示す圧力支援システム750の他の実施の形態を図25に示す。締付弁760が導管752の外周に配置される。平面上に載置されるロッド706は、締付弁760と協働して、締付弁760を開放位置にし、圧力支援装置32から加湿器38まで気体を通過させる。しかしながら、圧力支援システム750が転倒し、上昇され又は他方で平面から除去されると、ばね704によりロッド706が下方に偏倚されて、(点線で図示する)締付弁760は、柔軟性の導管752を押圧し、これにより、圧力支援システム750と加湿器38との間の流体接続を遮断し又は実質的に閉鎖する。
【0053】
本明細書に開示するあらゆる弁装置600,602,702,760を例えばソレノイド弁等の電子制御弁に交換できることを本発明は、更に企図する。停止スイッチ、加速度計又は他のセンサ装置へ電子的に接続される弁装置は、センサ装置の出力に基づいて(開放位置又は閉鎖位置に)動作する。圧力支援システムに衝撃が加えられ、転倒され、時間t1より長い時間で閾値a1を超えて加速又は移動されるとき、ソレノイド弁は、閉鎖する。例えばセンサ装置の出力に基づき、弁を作動して、閉弁させても良い。
【0054】
遮断スイッチ、加速度計又は他のセンサの出力に基づいて、圧力支援システムの作動を制御し、弁に供給される気体流の圧力を減少し又は制限することにより、閉弁することをも、本発明は、企図する。このように、例えば圧力支援装置への電力供給を停止することにより、間接的に弁を遮断することができる。いずれの実施の形態でも、流体、気体又はそれらの両方が加湿器から圧力支援装置に逆流することを防止する。
【0055】
電子制御弁を使用するとき、例えばプラスチック樹脂成形空洞内に電気導体をモールド成形することにより、加湿器本体内に電気導体、接続器又はそれらの両方を埋設することを本発明は、企図する。別法として又は追加して、加湿器本体の表面に導体及び/又はコネクタをエッチング成形してもよい。加湿器本体内へのコネクタの埋設又はエッチング成形は、導電体又はコネクタが加湿器本体内に収容される水に接触する危険性を最小化する利点がある。
【0056】
図26は、遮断スイッチ810を底面820付近に設けた圧力支援システム800の概略図を示す。遮断スイッチは、圧力支援装置、加湿器又はこれらの両方に勿論設置できる。遮断スイッチ810を平面上に載置している限り、圧力支援装置32に電力が供給される。しかしながら、停止スイッチ810を面から離間すると、圧力支援装置への電力供給は、遮断される。この状態では、弁装置は閉鎖位置に偏倚され、圧力支援装置32から加湿器38への加圧気体流が妨げられ又は減少される。その結果、本実施の形態による弁装置は、閉弁し、流体、気体又は両方が加湿器から圧力支援装置32に逆流することが防止される。
【0057】
遮断スイッチ810は、前記機能を達成するのに適当な如何なる装置でもよい。即ち、遮断スイッチは、圧力支援装置、加湿器又はこれらの両方が面又は水準面に適切に配置される状態を検出する如何なる装置でもよい。加湿器及び/又は圧力支援装置が面上に配置されるか否かを検出する検出装置(検出メカニズム)は、例えば圧力センサ、光学監視器、音響変換器及び近接スイッチを含む。複数の遮断スイッチ又は異なる構成のスイッチを本目的の達成に使用しても勿論良い。
【0058】
圧力支援システムの種々の媒介変数を監視し、監視媒介変数又はそれ以上の媒介変数に基づき、圧力支援装置と加湿器との間で弁により気体流の閉鎖又は開放を制御することをも、本発明は、企図する。電子制御弁であれば弁を直接制御し又は圧力発生装置を制御して、これを達成できる。前記弁の制御に使用できる監視可能な通常の媒介変数を列挙すれば、下記の通りである:
1)圧力支援装置、加湿器又はこれらの両方の動作温度、圧力、湿度又は流体に関する他の変数、
2)圧力支援装置、加湿器又はこれらの両方の特殊な姿勢(傾斜スイッチ、遮断スイッチ)、
3)圧力支援装置、加湿器又はこれらの両方の移動(加速度計)、
4)圧力支援システム内の何れかの構成要素装置の接続及び、
5)加湿器内の流体レベル。
上記リストは、全ての媒介変数を網羅したものではなく、加湿器から圧力支援装置の放出口内への流体の浸入を防止する基礎として、監視しかつ使用できる項目の例示に過ぎないことは理解できよう。
【0059】
逆流阻止弁902を備える本発明の技術的着想による加湿器900の第11の実施の形態を図27及び図28に示し、圧力支援装置32を備える圧力支援システム904の加湿器900の使用法を図29に示す。上ケース906と下ケース908とを互いに組合せて流体保持室912を形成する加湿器本体910が加湿器900に設けられる。入口914と出口916は、上ケース904上に並列に形成される。入口914と出口916の外側に各々設けられるガスケット915,917は、入口914と出口916に導管を確実に密封接続、即ち気密に接続する。図29に図示するように、矢印918で示す気体流は、圧力支援装置32から加湿器900の入口914に搬送されて加湿され、出口916から患者回路(図示せず)に流入する。
【0060】
上ケース906に着脱自在に接続されるフラッパ弁である逆流阻止弁902を備える最良の実施の形態を図28に示す。本実施の形態では、フラッパ弁902は、比較的剛性のある部材であり、上ケース(上部材)906に回転可能に取り付けられる。フラッパ弁902は、閉鎖位置で入口914を遮断しかつ入口に接続される流通路に対し開放位置に向って外側に回転するように設計され設定される。本実施の形態では、矢印920で示すように加湿器内に収容される流体に向って、フラッパ弁902は、下方に回転する。フラッパ弁902の回転軸は、加湿器の横軸922に対し通常平行である。フラッパ弁902の前記構成は、フラッパ弁902が開放位置であっても、流体のしずくが入口914内に飛散することを防止する付加的利点を有する。
【0061】
動作の際に、圧力支援装置32から入口914に送出される気体流は、フラッパ弁902を開放位置に移動しかつそこに保持するのに十分な圧力を通常有する。流体を収容する加湿器が縦軸924を中心に傾斜し、流体液面が十分に高いとき、流体はフラッパ弁902に接触する。フラッパ弁902は、流体の重量により閉鎖位置に移動する。本発明の本実施の形態では、弁を閉鎖位置へ維持する偏倚装置を例示しない。しかしながら、本発明は、このような偏倚装置のない装置も企図する。
【0062】
圧力支援システム904は、加湿器32の入口に有効に連結される第2の逆流阻止弁930を備える。本実施の形態では、加湿器32の入口と圧力支援装置32の放出口とを連結する導管932内に第2の逆流阻止弁930が設けられる。また、第2の逆流阻止弁930も、閉弁時に導管932を実質的に閉鎖するフラッパ弁である。横軸922と縦軸924とに対し第2の逆流阻止弁930の回転軸は、常に垂直に配置される。このため、矢印934で示すように、第2の逆流阻止弁930は、開放位置(点線で図示)から閉鎖位置に回動する。
【0063】
正常な作動の際に、圧力支援装置から導管932内を通る気体流は、第2の逆流阻止弁930を開放位置に回転し保持するのに十分な圧力を有する。しかしながら、この気体流が減少し又は制限されるとき、例えば、軸924の周りに時計方向に圧力支援システムを回転して、圧力支援装置の上方に加湿器を配置して、圧力支援システムを傾斜させると、第2の逆流阻止弁930は、自動的に開放位置から閉鎖位置に移動するように、フラッパ弁930は、設計され、配置されかつ/又は加重され又は偏倚される。即ち、第2の逆流阻止弁930の動作は、圧力支援システムの姿勢に依存する。
【0064】
異なる複数の面に向く一対の逆流阻止弁を設けることにより、本発明のこの実施の形態は、圧力支援システムの傾斜角度に無関係に、圧力支援装置への加湿器からの流体の逆流を最小化することができる。例えば、側部940側に圧力支援システムを傾斜させると、その弁に影響を与える流体の重量及び/又は弁形態により、逆流阻止弁902は、閉鎖され、導管932及び圧力支援装置32内への流体の逆流を阻止し又は最小化することができる。側部942側に圧力支援システムを傾斜させると、その弁に影響を与える流体の重量及び/又は弁形態により、第2の逆流阻止弁930は、閉鎖位置に移動され、導管932と圧力支援装置32への流体の逆流を重ねて阻止し又は最小化することができる。重力により圧力支援システムの入口936から流体が離間して保持されるため、側部944側又は側部946側に圧力支援システムを傾斜させても、圧力支援装置内に流体が逆流する危険がない。
【0065】
図示の本実施の形態では、逆流阻止弁902と第2の逆流阻止弁930は、ピンを介して加湿器又は導管に接続されて、ピンを中心に板状弁が回転する。圧力支援システムの各構成要素に弁を取り付ける他の形態も理解できよう。例えば、一体ヒンジを使用して、対応する固定軸点にフラッパを連結できる。
【0066】
前記のように、加湿器本体上で移動する弁の姿勢は、加湿器本体の空間的な姿勢に依存して、弁を閉鎖する方法と時期を付与する機能がある。本発明は、一定の閉弁特性を達成するのに好適な姿勢で弁装置を入口通路内に設けることを企図する。即ち、加湿器本体上に弁体を正しい姿勢で設置して、一側部より他側部を高く又は逆に他側部より一側部を高く加湿器本体を傾斜させると、極めて容易に弁体を閉弁することができる。この概念を具現化する弁組立体中の弁体の3種の異なる姿勢を図30A〜30Cに示す。
【0067】
上方に向く上部952と、下方に向く下部954とを有しかつ正常動作では図示の姿勢をとる加湿器本体951を備える加湿器950を図30Aに示す。加湿器950は、垂直軸956を有する。弁装置958は、加湿器本体の入口959内に設けられ、垂直軸956に対しほぼ直角な軸962に沿って弁960が、配置される。動作の際に、入口に流入する気体流の圧力が閾値未満に低下すると、矢印964で示すように、弁960が閉弁して、入口からの流体の逆流が阻止される。本実施の形態では、重力の支援で弁960を閉鎖位置に偏倚するので、この装置は、入口への気体流の減少又は停止によって入口を閉鎖する目的に最適である。
【0068】
図30Bに示す加湿器950´は、加湿器本体の入口959内に設けられる弁装置970を備え、垂直軸956に対しほぼ平行な軸974に沿って弁972が配置される。この配置により、矢印976で示すように、弁972が閉鎖位置に偏倚されるので、加湿器本体が側部978側に傾斜して、垂直軸956に対して反時計方向に加湿器本体が回転されると、入口から排出される流体の逆流を阻止することができる。本発明は、入口の両側に弁972を配置して、垂直軸956に対し時計方向に加湿器本体が回転されるとき、弁が入口を閉鎖することも無論企図する。
【0069】
入口959を選択的に閉鎖する弁982を有する弁装置980を設ける加湿器950”の他の形態を図30Cに示す。角度0度でも90度でもなく垂直軸956に対し一定の角度で配置される軸984上に、弁982が配置される。弁982は、矢印986で示すように移動して、入口を閉鎖する。要するに、図30A〜図30Cは、垂直軸956に対し0度(図30A)から90度(図30B)又はその間の任意の角度(図30C)で弁の回転軸を設けられることを示す。角度の選択により、加湿器本体の姿勢に対する弁装置の閉鎖特性を決定することができる。
【0070】
可動弁体の寸法、形態、形状、重量及び他の特徴を変更して、必要な閉鎖条件を達成できることは理解できよう。例えば、加湿器本体の姿勢を変更して、より敏感な方法で弁を開閉するように、弁を加重してよい。また、密封特性を制御する密封体又はガスケットを弁上に設けてもよい。更に、剛性のある材料、剛性のない材料又はそれらのあらゆる組み合わせ材料から弁を形成してよい。
【0071】
加湿器の上流に設置される圧力支援装置に向って加湿器から水等の流体の逆流を阻止する少なくとも1つの逆流阻止弁を本発明が利用することは、理解できよう。用語「弁」を逆流阻止装置として本明細書に記載するが、下記2点間を移動できるあらゆる装置、組立体、形態を包含するものとして、前記用語を企図する点に留意する必要がある。加湿器の入口の内外に自由に流体/気体が流動する第1の位置、及び圧力発生機に向かい加湿システムの入口を通じて逆流する流体/気体を妨害し、制限し又は遮断する第2の位置。
【0072】
本発明の実施の形態では、例えば、加湿器の入口に送出される圧力支援装置32等の加圧気体供給源(例えば圧力支援装置32)からの気体圧力が、逆流阻止弁に作用する偏倚力に等しいかこれより大きい圧力Poを有する場合にのみ、逆流阻止弁が開弁する。流体保持室内に収容される流体(水)上を通過する気体流が、加湿される。加湿される気体は、出口を通り、患者回路及び患者界面材によって患者の気道に供給される。加湿器に流入する気体(空気)の圧力がPo未満であれば、逆止弁が閉鎖され、加湿器の入口から圧力支援装置の放出口内への流体の流出、飛散又は他の逆流が阻止される。
【0073】
種々の形態を備える加湿器を使用できることは理解されよう。例えば、矩形、円錐台形、楕円又は卵形等に本体部分を形成できる。圧力支援装置と種々の組合法で加湿器を組み合わせて使用することができる。例えば、強固に、分離してかつ/又は一定長さの患者回路を介して圧力支援装置に加湿器を接続することができる。
【0074】
従って、前記の通り、本発明は、加湿器38から持続気道陽圧装置32に水が不意に逆流することを防止し、持続気道陽圧装置32の損傷を阻止する装置である。更に、本発明は、小型の持続気道陽圧/加湿器装置30を提供することができる。
【0075】
現在最も実用的で好適な実施の形態と思われるものに基づいて図示の目的で本発明を詳細に説明したが、前記詳細は、説明の目的に過ぎず、本発明は前記実施の形態に限定されないが、逆に添付の特許請求の範囲に記載される請求項の精神及び範囲内にある修正事項及び均等の装置を含むものであることを理解すべきである。例えば、あらゆる実施の形態の1又は複数の特徴を、他のあらゆる実施の形態の1又は複数の特徴と組み合わせる可能な限りの範囲を本発明が企図すると理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】圧力支援装置を接続した従来の単独型加湿器の上方斜視図
【図2】加湿器と圧力支援システムを備える圧力支援システムの本発明の原理に従う上方斜視図
【図3】図2の圧力支援システム内に使用する加湿器の前方斜視図
【図4】加湿器内の開放位置にある弁を示す図3の4-4線に沿う部分断面図
【図5】弁が完全な閉鎖位置にある(全開位置を点線で示す)、図4と同一部分を示す断面図
【図6】開放位置にある弁を有する加湿器を示す側方斜視図
【図7】図6の加湿器の前方斜視図
【図8】図6の加湿器に使用する弁の側面図
【図9】本発明の原理に従う加湿器の第3の実施の形態を示す後方斜視図
【図10】図9の加湿器に使用する弁の開放位置を示す前方斜視図
【図11】図10の弁の閉鎖位置を示す前方斜視図
【図12】図10の弁の閉鎖位置を示す後方斜視図
【図13】本発明の原理に従う加湿器の第4の実施の形態の開放位置にある弁を示す断面図
【図14】図13の加湿器の閉鎖位置にある弁を示す断面図
【図15】図13の加湿器の閉鎖位置にある弁を示す断面図
【図16】本発明の原理による加湿器の第5の実施の形態で開放位置にある弁を示す側方断面図
【図17】図16の加湿器の閉鎖位置にある弁を示す側方断面図
【図18】本発明の原理による加湿器内に適切に使用する第6の弁(飛沫同伴)の閉鎖位置を示す斜視図
【図19】開放位置にある図18の弁を示す斜視図
【図20】本発明の原理による加湿器の第7の実施の形態で開放位置にある弁を示す側方断面図
【図21】図20の加湿器で閉鎖位置にある弁を示す側方断面図
【図22】本発明の原理による加湿器での使用に適する弁の第8の実施の形態を示す斜視図
【図23】二重弁形態を有する本発明の原理による加湿器の概略図
【図24】本発明の原理による逆流阻止弁の第9の実施の形態を有する圧力支援システムの概略図
【図25】本発明の原理による逆流阻止弁の第10の実施の形態を有する圧力支援システムの概略図
【図26】遮断スイッチを有する圧力支援システムの概略図
【図27】本発明の原理による逆流阻止弁の第11の実施の形態を有する加湿器の斜視図
【図28】図27の加湿器の28-28線に沿う断面図
【図29】図27の加湿器に接続される圧力支援装置を備える圧力支援システムの概略図
【図30A】異なる姿勢に配置した弁を有する弁装置の他の実施の形態を示す斜視図
【図30B】異なる姿勢に配置した弁を有する弁装置の他の実施の形態を示す斜視図
【図30C】異なる姿勢に配置した弁を有する弁装置の他の実施の形態を示す斜視図
【符号の説明】
【0077】
(32)・・圧力支援装置、 (36,308,448,914)・・入口、 (40,916)・・出口、 (44,302,442,910)・・本体、 (46,318,454,912)・・流体保持室、 (60,160,260,304,334,400,444,500,600,700,760,902,930,958,970,980)・・弁(第1の弁)、 (270,602)・・第2の弁、 (66,172,272)・・排気孔、 (88,276,278,322,458)・・付勢装置、 (810)・・センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力支援装置の放出口に作動接続されかつ圧力支援装置が発生する気体流が接続される入口(36,308,448,914)、流体保持室(46,318,454,912)及び出口(40,916)を備える加湿器本体(44,302,442,910)と、
流体保持室の上流で入口の内部に配置される弁(60,160,260,304,334,400,444,500,600,700,760,902,930,958,970,980)とを備え、
入口は、流体保持室の上流に配置されかつ流体保持室に流体接続され、出口は、流体保持室の下流に配置されかつ流体保持室に流体接続され、
弁は、実質的に入口を開放する開放位置と実質的に入口を遮蔽する閉鎖位置との間で移動できることを特徴とする圧力支援装置用加湿器。
【請求項2】
入口に供給される気体流の圧力、加湿器の姿勢、圧力支援システムの作動媒介変数、流体保持室内に収容される流体の液面レベル又はそれらのあらゆる組合せに基づいて、開放位置と閉鎖位置との間での弁の動作を制御する請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項3】
入口の内部に弁を配置した請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項4】
流体保持室を周辺大気に連絡する排気孔(66,172)を備え、開放位置にある弁に応答して、弁は、排気孔を実質的に閉鎖し、閉鎖位置にある弁に応答して、弁は、排気孔を実質的に開放する請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項5】
弁を閉鎖位置に付勢する偏倚装置(88,276,278,322,458)を更に備える請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項6】
偏倚装置は、ばね、磁場、重量、弁を付勢する偏倚部材又はこれらのあらゆる組合せを備える請求項5に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項7】
閾値圧未満の圧力を有する入口に送出される気体流に応答して、閉鎖位置へ移動するように弁を付勢する請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項8】
閉鎖位置にある弁に応答して、弁は、入口を実質的に閉鎖する請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項9】
弁は、フラップ、浮遊体、円板状、球状、半球状又はこれらのあらゆる組合せを備える
請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項10】
流体保持室を周辺大気と連絡する排気孔(272)と、
弁と協働する第2の弁(270)とを更に備え、
開放位置にある弁に応答して、排気孔は、第2の弁により実質的に閉鎖され、閉鎖位置にある弁に応答して、排気孔は、第2の弁により実質的に開放される請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項11】
弁は、流体保持室内に配置される浮遊体を備え、流体保持室内に収容される流体上に浮動する浮遊体は、予め決められた閾値を超える流体保持室内の流体の液面レベルに対応して入口を実質的に閉鎖する請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項12】
流体保持室に設けられて流体保持室内に収容される流体を加熱する加熱要素を更に備える請求項1に記載の圧力支援装置用加湿器。
【請求項13】
気体流を発生する圧力支援装置(32)と、
流体保持室に上流で流体接続される入口(36,308,448,914)、流体保持室(46,318,454,912)及び流体保持室に下流で流体接続される出口(40,916)を有する加湿器本体(44,302,442,910)を備える加湿器と、
圧力支援装置の放出口と加湿器の入口との間に配置される第1の弁(60,160,260,304,334,400,444,500,600,700,760,902,930,958,970,980)とを備え、
圧力支援システムの第1の物理的姿勢に基づき、圧力支援装置の放出口と加湿器の入口との間の気体流路を実質的に開放する開放位置と、気体流路を実質的に閉鎖する閉鎖位置との間で第1の弁を移動できることを特徴とする圧力支援システム。
【請求項14】
圧力支援システムの第1の物理的な姿勢を検出する検出装置(706,810)と、
検出装置と第1の弁との間を機械的に連結する機械的リンク装置とを更に備え、
リンク装置に基づいて第1の弁が作動される請求項13に記載の圧力支援システム。
【請求項15】
圧力支援システムの第1の物理的な姿勢を検出するセンサ(810)と、
センサからの信号に応答して、圧力支援装置を停止し、第1の弁を閉鎖位置へ移動し、又はその両方を行なう制御装置とを更に備える請求項13に記載の圧力支援システム。
【請求項16】
センサは、加湿器、圧力支援装置又は両方に取り付けられて、加湿器が実質的に水平状態に維持されるか否かを検出する遮断スイッチである請求項15に記載の圧力支援システム。
【請求項17】
センサは、傾斜スイッチ、加速度計、光学センサ、音響センサ、圧力センサ、近接スイッチ又はこれらのあらゆる組合せである請求項13に記載の圧力支援システム。
【請求項18】
気体供給源の放出口に加湿器の入口を強固に連結し、加湿器の入口に第1の弁を配置した請求項13に記載の圧力支援システム。
【請求項19】
入口に送出される気体流の圧力、加湿器の姿勢、圧力支援システムの作動媒介変数、流体保持室内に収容される流体の液面レベル又はこれらのあらゆる組合せに基づいて、開放位置と閉鎖位置との間での第1の弁の移動を制御する請求項13に記載の圧力支援システム。
【請求項20】
圧力支援装置の放出口と加湿器の入口との間に配置される第2の弁(602)を更に備え、圧力支援システムの第2の物理的姿勢に基づき、圧力支援装置の放出口と加湿器の入口との間の気体流路を連絡する実質的に入口を開放する開放位置と、気体流路を実質的に遮断する閉鎖位置との間で第2の弁(602)を移動できる請求項13に記載の圧力支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【公表番号】特表2009−509666(P2009−509666A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533610(P2008−533610)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/037913
【国際公開番号】WO2007/038690
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)
【Fターム(参考)】