説明

透明キャンドル及び製造法

実質的にジ(トリメチロールプロパン)のテトラエステルから成る透明キャンドルを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、透明キャンドル、該透明キャンドルのためのベース材料及び該ベースの製造法に関する。
【0002】
関連出願
本出願は、米国の分割特許出願第60/538363の出願日2004年1月21日の開示内容を主張する。
【0003】
発明の背景
キャンドルの燃焼には、火炎を保持し、表面プール着火を回避し、過度の垂れ又はキャンドル本体の溶融を防ぐことができるように、キャンドル本体材料に対して相当厳格な要求を課すプロセスが必要とされる。キャンドルが燃焼する際、キャンドルの火炎の熱は、芯の露出部分のベースの周囲でキャンドル本体材料(ベース材料)の小さなプールを溶融させる。この溶融された材料はその後、火炎に燃料を供給するために毛管作用により芯を通じ、これに添って引き上げられる。キャンドルの本体材料が有しなければならない厳格な要求を満足するために、キャンドルは、キャンドル材料がキャンドル火炎からの放射熱により上昇され得る温度か又はこれを下回る温度で融解するのが有利である。本体材料を溶融するのに必要な温度が高過ぎる場合、芯を通じて引き上げられる燃料が不十分となるために火炎が不足し、その結果火炎は小さすぎて自身を保持することができなくなる。
【0004】
他方で、キャンドルの溶融温度が低過ぎると、キャンドルは垂れるか又は極端な場合にはキャンドル本体の全体が溶融し、溶融した本体材料のプールの中へ芯が倒れ、プールの表面が発火する可能性がある。
【0005】
更に、キャンドル本体材料に対する厳格な要求を満たすために、溶融した場合に、材料は比較的低い粘度を有し、溶融した材料が毛管作用により芯を通じて引き上げられ得ることが保証されるのが有利である。付加的な所望の特徴は、これらのすでに厳格な要求に対して更なる要求を課し得る。例えば、一般に、キャンドル本体材料は、発光しかつ無煙である火炎を伴って燃焼し、その燃焼により生じる臭気が不快でないのが好ましい。これらの特徴は、このようなキャンドルを製造するのに使用される組成物が更なる物理的要求を満たすことを必要とする。
【0006】
更に、透明キャンドルが望ましい場合、そのようなキャンドルを製造するのに使用される組成物によって、付加的な物理的要求が満たされなければならない。透明キャンドルを製造するために現在公知である組成物は、典型的には1つ又はそれ以上の望ましくない特性を有する。特に、そのような組成物は、典型的に、自己支持型のキャンドルを形成するのに十分な剛性を有しておらず、かつ幾つかのタイプの容器又は外部支持体を必要とする。そのような容器キャンドルは一般に更に望ましくない特性を有し、例えば容器キャンドルの製造に使用されるゲル組成物は例えば輸送の間にずれを生じる。透明キャンドルを製造するための公知の組成物は、典型的に、望ましくないゼラチン状又は油状の感触を有する。更に、そのような組成物は燃焼の間に黒ずみを起こすか又は発煙し、これは審美的に望ましくない。先行技術のキャンドルベース材料から製造された透明キャンドルは、更に、望ましくない外部亀裂及び/又は内部破壊を示すことがある。改善された性能特性を有する透明キャンドルが望まれている。
【0007】
発明の要旨
1つの観点において、本発明は、キャンドルベース材料が構造式I
【0008】
【化1】

[式中、
は独立して、C〜C29アルキル基、特にC13、C15、及びC17アルキル基である]
のエステルである透明なパームキャンドルに関する。ベースエステル材料は、先行技術において公知である種々の機能的及び審美的添加剤と組み合わせることができる。
【0009】
他の観点において、本発明は、以下の工程:
あるモル量のジ(トリメチロールプロパン)、エステル化触媒、及び、ジ(トリメチロールプロパン)のモル量の少なくとも約4倍のモル量の少なくとも1種の式RCOOHの脂肪酸を組み合わせる工程、ここで、Rは約9〜約29個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基である;
前記組合せ物を反応時間に亘って反応温度に加熱し、この反応時間の間に、組み合わされたジ(トリメチロールプロパン)のモル量の約4倍のモル量の水を留去する工程;及び
構造式Iのエステルを単離する工程
を含む、構造式Iのエステルキャンドルベース材料の製造法に関する。
【0010】
発明の詳細な説明
ここで測定量に関して用いられているように、約、とは、測定を実施し、かつ測定の対象及び使用する装置に相応したレベルの配慮を行う、当該分野における当業者により予測されるような測定量における変動を指す。
【0011】
ここで色に関して用いられているように、APHAとは十分に公知であるガードナー色スケールを指す。
【0012】
ここで本発明の透明キャンドルに関して用いられているように、透明とは、実質的に曇り又は不透明性がなく、従って、キャンドルの本体が、実質的に障害なく光を透過させる能力、及び、曇りを生じることなく、又は全く障害なく光を透過させるキャンドルの能力を低減させることなく、組成物に添加された着色剤を有する能力を特徴とすることを意味する。有利な実施態様において、透明とは、本発明のエステルを用いて製造され、4インチ厚で少なくとも約80%の透過率を有するキャンドルを指す。透明なキャンドル組成物に対して更にもう1つの要求を課すために、透明キャンドルを、選択された芳香剤、例えば駆虫剤を分散させるための芳香剤担体組成物として使用することができる場合も望ましい。
【0013】
ここで本発明の透明キャンドルに関して用いられているように、燃焼速度とは、g/hで測定され、かつ関連するASTM法により測定された燃焼消費速度を指す。本発明の透明キャンドルは約3.0〜約5.0g/hの燃焼速度を有する。
【0014】
一実施態様において、本発明は、かなりの部分を、再生可能な植物源から誘導された原材料から製造された透明キャンドルを提供する。このようなキャンドルを、ここでは透明パームキャンドル又は単に透明キャンドルと呼称する。多種のパームの様々な部分が本発明の実施において役立つ原材料の豊富な源であるが、パームという指定は、原材料が実際に全て又は一部がパームから誘導されていることを必要としない。
【0015】
本発明の透明パームキャンドルは、実質的に、構造式Iのジ(トリメチロールプロパン)のエステルから成る。実質的に成る、とは、該キャンドルが構造式I
【0016】
【化2】

のエステルを少なくとも約50%、有利に少なくとも約80%を含むことを意味する。
【0017】
構造式Iにおいて、R、R、R及びRのそれぞれは、約9個(Cアルキル基)〜約29個(C29アルキル基)の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基であってよい。当業者にとって、”C”アルキル基としてのアルキル基の規定において、”n”が公称値であり、実質的にかつ有利に整数であることは自明である。しかしながら、特に本発明の実施において実質的に天然植物源から誘導された市販の原材料が使用される実施態様において、Cアルキル基には、”n”個よりもわずかに多いか又は少ない炭素原子を有するアルキル基が含まれることができる。
【0018】
有利な実施態様において、R、R、R及びRは独立してC13、C15又はC17アルキル基である。特に有利な実施態様において、本発明の透明パームキャンドルは、実質的に、平均で、合わせて全てのR基の約10質量%が直鎖C17アルキル基であり;合わせて全てのR基の約35質量%が直鎖C13アルキル基であり;合わせて全てのR基の約55質量%が直鎖C15アルキル基である構造式Iのエステルから成る。当然のことながら、構造式Iのエステルのサンプルにおけるランダムに選択された任意の個々の分子は、分子の統計的に有意な数に関する”n”の平均値が、列挙された百分率と実質的に同等である限りは、より高いか又はより低い百分率の個々の直鎖Cアルキル基を有してよい。
【0019】
構造式I中のR基及びその相対百分率の選択は、特に、製造すべきキャンドルが自立型の柱タイプであるか、又は容器タイプであるかに依存する。パルミチン酸とステアリン酸との比は、有利にパルミチン酸70%及びステアリン酸30%である。
【0020】
本発明の透明パームキャンドルは、実質的に構造式Iのエステルから成る(即ち、キャンドルの少なくとも約50%、有利に少なくとも80%がそのようなエステルから成る。)。本発明の透明キャンドルには、構造式Iのエステル以外の成分が含まれる。前記成分及びその機能は当業者に公知であり、例えば米国特許5,843,194に記載されており、この明細書はここでその全体が引用されて組み込まれる。例えば、透明パームキャンドルは、天然パラフィン(主にC14〜C30アルカン)、合成パラフィン(例えばアルファオレフィン系C20〜C30)、硬化植物油(例えばダイズ、ヤシ、パーム等)又はその混合物を含むこともできる。
【0021】
本発明の透明キャンドルは、当業者に公知であるようなスス抑制剤を含んでもよい。水素化SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)ブロックコポリマー、例えばKraton(登録商標)G熱可塑性エラストマー(Kraton Polymers, Houston TX)をこの目的のために使用することができる。
【0022】
本発明の透明キャンドルは、更に、芳香剤及び特に着色剤又は外観向上剤を含有することができる。本発明の透明キャンドルは、着色剤及び他の外観向上剤を包含するのに十分に適当である。
【0023】
本発明のキャンドルの使用に適当な芳香剤には、例えばNoville Corp., South Hackensack, N.J.からのシトロネラ、AN114351スウィートピーチ、AN114349マウンテンベリー、AN114350カントリーガーデン、AN114462ラベンダーメドーズ、AN114463ストロベリーズ ’Nクリーム及びAN114215バニラが含まれる。そのような芳香剤は典型的には約1質量%〜約5質量%の範囲内で添加され、その際、レベルは所望のつきまわり性を達成するように選択される。駆虫剤を芳香剤の代わりに、又は芳香剤に加えて使用することができる。適当な駆虫剤の限定しない例には、シトロネラ、ジメチルフタラート及びn,n−ジメチル−m−トルミドが含まれる。本発明の透明パームキャンドルは、10%〜20%以下の芳香剤を受容することができる。
【0024】
着色剤(染料)及び他の外観向上剤(装飾剤を含む)は、キャンドルが燃焼している時を含めてキャンドルの審美性を改善する。有利に、着色剤は液体染料である。しかしながら、染料の粉末及び他の形を使用することもできる。1種以上の着色剤を含有する組成物は、有利に本質的に、ルビー又はエメラルドのような透明の有色宝石のように透明のままである。
【0025】
本発明の透明な組成物は、有利に所望の審美的外観をもたらす1種以上の装飾材料を含有してもよい。本発明の組成物に添加することができるタイプの装飾材料の限定しない例には、光輝物、光沢物、リボン、小さなパラフィン装飾キャラクター等が含まれる。
【0026】
本発明の透明なパームキャンドルは、有利に、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸メチルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸エチルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸ステアリルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸ベンジルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸のイソプロピルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のブチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のベンジルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のフェニルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のt−ブチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のシクロヘキシルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸の1−アダマンチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸の2−アダマンチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のジイソプロピルアミド及びそれらの混合物、更に有利に、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸のイソプロピルアミド及びそれらの混合物から成る群から選択された表面粘着性低下剤を含んでもよい。特に有利な表面粘着性低下剤には、12−ヒドロキシステアリン酸であるCENWAX(登録商標)A、又はメチル−12−ヒドロキシステアラートであるCENWAX(登録商標)MEが含まれ、これらはUnion Camp, Jacksonville, Fla.から入手可能である。澄明なロウ調製物は、約4質量%以下の表面粘着性低下剤を含んでよい。更に有利に、澄明なロウ調製物は、存在する場合には約0.8〜約1.5質量%の表面粘着性低下剤を含む。
【0027】
溶剤を、柱(自立型)又は容器型のキャンドルとしての本発明の透明パームキャンドルの調製及び製造において使用することができる。本発明のキャンドルの製造において有用な溶剤には、ジエチレングリコールジベンゾアート+ジオクチル、ジ−(2−エチルヘキシル)テレフタラート、DEHT、ビス(2−エチルヘキシル)テレフタラート、1,4−ベンゼンジカルボン酸及び2−エチルヘキシルエステルが含まれる。有利な溶剤には、ベンジルベンゾアート、ブチルステアラート、オクチルヒドロキシステアラート、イソステアリルアルコール及び全ての天然油、例えば2つだけ挙げるとするとダイズ油及びコーン油が含まれる。幾つかの低分子エトキシル化界面活性剤を、本発明の澄明なパームキャンドルの調製及び製造のための溶剤として使用することもできる。
【0028】
当業者にとって、ルーチン実験によって、構造式Iのエステル中の個々の選択又はR基、使用可能な他の添加剤及び成分及び製造すべきキャンドルのタイプに応じて溶剤の種類及び量を選択することは自明である。
【0029】
本発明の透明なキャンドルは、燃焼のための少なくとも1つの芯を必要としない。しかしながら、少なくとも1つの芯の使用が有利である。本発明のキャンドルの少なくとも1つの芯は、吸上材料から成る。吸上材料の選択は審美的に受容可能な透明キャンドルを製造する上で重要である。
【0030】
結局、芯は完全に可視である。有利な芯は、特に発煙、ブルーム、芳香発散及び燃焼速度といった属性に関する燃焼特性の最も望ましい組合せをもたらすことが認められたコットンコアを含む。しかしながら、当業者に公知である他のタイプの適当な芯を本発明により使用することもできる。当業者に公知である適当な芯及び吸上材料の限定しない例は、Atkins-Pearce of Covington, Kyから市販されている。有利な芯は、Atkins & Pierce社製のHTP/performaシリーズ及びWedo Germany社製のFNST2シリーズの芯である。種々の化学塩を用いた含浸プロセスは、燃焼の間の芯の自己トリミングを助ける。
【0031】
他の実施態様において、本発明は、以下の工程
あるモル量のジ(トリメチロールプロパン)、エステル化触媒、及び、ジ(トリメチロールプロパン)のモル量の少なくとも約4倍のモル量の少なくとも1種の式RCOOHの脂肪酸を組み合わせる工程、ここで、Rは約9〜約29個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基である;
前記組合せ物を反応時間に亘って反応温度に加熱し、この反応時間の間に、組み合わされたジ(トリメチロールプロパン)のモル量の約4倍のモル量の水を留去する工程、及び;
構造式Iのエステルを単離する工程
を含む、構造式Iのエステルの製造法を提供する。
【0032】
適当なエステル化触媒には、ジブチル錫オキシド、テトライソプロピルチタナート、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素、タンニン酸及び硫酸水素ナトリウムが含まれる。テトライソプロピルチタネートは有利なエステル化触媒である。
【0033】
ジ(トリメチロールプロパン)、エステル化触媒を伴うか又は伴わない、及び少なくとも1種の脂肪酸の組合せ物を、典型的には150℃〜210℃の反応温度で、組み合わされたジ(トリメチロールプロパン)のモル量の約4倍量の水を留去するのに十分な反応時間に亘って加熱し、その際、実質的に、組合せ物中に存在する全ての脂肪酸の全てのカルボン酸基がエステル化される。構造式Iのエステルは当業者に公知の任意の方法によって単離される。
【0034】
本発明を以下の限定的でない例において更に説明する。
【0035】
実施例
実施例1:
本発明の方法の一実施態様によれば、澄明なパームキャンドルは、(以下の化学構造式により表されるような)以下の化学反応に従って製造される:
【0036】
【化3】

【0037】
使用した脂肪酸は以下のものである:エステル化触媒(テトライソプロピルチタナート)又は熱の存在下での、パルミチン酸(C16脂肪酸);ステアリン酸(C18脂肪酸);ミリスチン酸(C14脂肪酸)。
【0038】
反応物を反応器中に配置する(多価アルコール1モル及び脂肪酸4モル;反応速度を高めるために触媒を導入する)。熱源として熱油を用いて熱を印加する。反応物を約16時間に亘って加熱し、この間に反応水を留去する。
【0039】
実施例2:
以下の調製物を140〜150F°で化合させ、高温の混合物を芯を含む型に注入した。
【0040】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明キャンドルにおいて、式I
【化1】

[式中、
、R、R及びRは独立して、約9〜約29個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基である]
のエステルを含有することを特徴とする透明キャンドル。
【請求項2】
、R、R及びRが独立して直鎖C13、C15又はC17アルキル基である、請求項1記載の透明キャンドル。
【請求項3】
合わせて全てのR基の約10質量%が直鎖C17アルキル基であり;合わせて全てのR基の約35質量%が直鎖C13アルキル基であり;かつ合わせて全てのR基の約55質量%が直鎖C15アルキル基である、請求項2記載の透明キャンドル。
【請求項4】
約55℃〜60℃の燃焼プール温度を有する、請求項2記載の透明キャンドル。
【請求項5】
少なくとも80%の光学的透明度を有する、請求項2記載の透明キャンドル。
【請求項6】
ガードナースケールで約−1の色数を有する、請求項2記載の透明キャンドル。
【請求項7】
約3.0〜約50g/hの燃焼速度を有する、請求項2記載の透明キャンドル。
【請求項8】
更に、少なくとも1種の合成ロウ、パラフィンロウ又は硬化油を含有する、請求項2記載の透明キャンドル。
【請求項9】
更に、芳香剤、着色剤、駆虫剤及び粘着性低下剤から成る群から選択された少なくとも1種の添加剤を含有する、請求項8記載の透明キャンドル。
【請求項10】
構造式I
【化2】

[式中、
、R、R及びR基のそれぞれは独立して、約9〜約19個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基である]
のエステルの製造法において、以下の工程
a)あるモル量のジ(トリメチロールプロパン)、エステル化触媒、及び、ジ(トリメチロールプロパン)のモル量の少なくとも約4倍のモル量の少なくとも1種の式RCOOHの脂肪酸を組み合わせる工程、ここで、Rは約9〜約29個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基である、
b)前記組合せ物を反応時間に亘って反応温度に加熱し、この反応時間の間に、組み合わされたジ(トリメチロールプロパン)のモル量の約4倍のモル量の水を留去する工程、及び
c)構造式Iのエステルを単離する工程
を含むことを特徴とする、構造式Iのエステルの製造法。
【請求項11】
エステル化触媒を、ジブチル錫オキシド、テトライソプロピルチタナート、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素、タンニン酸及び硫酸水素ナトリウムから成る群から選択する、請求項10記載の方法。
【請求項12】
エステル化触媒がテトライソプロピルチタネートである、請求項11記載の方法。
【請求項13】
請求項11記載の方法により製造されたエステルを含有する透明キャンドル。
【請求項14】
以下:
a)構造式I
【化3】

[式中、
、R、R及びRは独立して、直鎖C13、C15又はC17アルキル基であるが、但し、合わせて全てのR基の約35%が直鎖C13アルキル基であり;合わせて全てのR基の約55質量%が直鎖C15アルキル基であり;かつ合わせて全てのR基の約10質量%がC17アルキル基である]
のエステル
b)表面粘着性低下剤
c)抑制剤、及び
d)合成ロウ又はパラフィンロウ
を含有する透明キャンドル。
【請求項15】
更に、芳香剤及び着色剤から成る群から選択された少なくとも1種の添加剤を含有する、請求項14記載の透明キャンドル。
【請求項16】
更に芯を含む、請求項14記載の透明キャンドル。

【公表番号】特表2007−518868(P2007−518868A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551308(P2006−551308)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/001960
【国際公開番号】WO2005/079219
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(390009287)フイルメニツヒ ソシエテ アノニム (146)
【氏名又は名称原語表記】FIRMENICH SA
【住所又は居所原語表記】1、route des Jeunes、 CH−1211 Geneve 8、 Switzerland
【出願人】(506250516)クリアーワックス エルエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】CLEARWAX LLC
【住所又は居所原語表記】6 Park Drive, Franklin, NJ 07416, USA
【Fターム(参考)】