説明

通信システム、メインユニット、無線アクセスユニット及び通信方法

【課題】既存のシステム構成を大幅に変更する必要がなく、システムの変更に柔軟に対応することより、システムの導入に伴うコストを低減し、広範囲なカバレッジを確保するとともに、ユーザスループットを向上させること。
【解決手段】複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、第1の通信システムのシングルセル#120を構成するとともに、各々がシングルセル#120内に個別に第2の通信システムのマルチセル#130−1〜#130−nを構成し、メインユニット107から入力した第1の通信システムの下り信号をシングルセル#120の第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、メインユニット107から入力した第2の通信システムの下り信号を、有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理して対応するマルチセル#130−1〜#130−nの第2の通信システムを利用する端末に各々送信する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、メインユニット、無線アクセスユニット及び通信方法に関し、特に屋外に設置された無線基地局からの電波信号が届かないビル内または地下街等の空間をサービス可能エリアにするための通信システム、メインユニット、無線アクセスユニット及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図1に示す通信システムが知られている。図1は、従来の通信システム1を示す図である。図1の通信システム1は、無線基地局装置2と、メインユニット3 と、複数の子機4とから主に構成される。また、複数の子機4は、シングルセル#10を構成する。
【0003】
図1の通信システム1では、無線基地局装置2は、下り信号をメインユニット3に送信し、メインユニット3は、複数の子機4へ下り信号を分配する。そして、各子機4は、分配された下り信号をシングルセル#10内の図示しない端末に対して無線送信する。また、複数の子機4は、シングルセル#10内の図示しない端末から送信された無線信号である上り信号を受信し、受信した上り信号をメインユニット3に送信する。そして、メインユニット3は、受信した上り信号を無線基地局装置2へ送信する。このように、従来の通信システム1は、複数の子機4によりシングルセル#10を構成するので、子機の数に比例して広範囲なカバレッジを確保することができる。
【0004】
また、近年、広範囲なカバレッジの確保の要求に加えて、パケットデータ通信におけるユーザスループットの向上の要求が高まっている。このような要求に対しては、図1に示すようなシングルセルのみを構成する通信システムにより対応することは困難である。例えば、複数ユーザで共有する無線帯域の占有率が高い通信を行っているユーザがシングルセル内に存在する場合には、そのユーザが存在するシングルセルと同一のシングルセル内で通信を行う他のユーザのユーザスループットが低下するという課題がある。
【0005】
上記の課題を解決する通信システムとしては、異なる通信システムを併用する特許文献1に示すシステム構成を採用することが考えられる。特許文献1によれば、通信システムによりユーザを棲み分けすることができるので、上記の課題を解決することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−252867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1においては、全ての異なる通信システムの変調または復調を行う設備を親機であるベースユニットに搭載する。従って、特許文献1においては、既存のシステム構成を大幅に変更する必要が生じるとともに、運用開始後のセル数の変更等のシステムの変更に柔軟に対応することができないという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、既存のシステム構成を大幅に変更する必要がなく、システムの変更に柔軟に対応することができることより、システムの導入に伴うコストを低減することができ、広範囲なカバレッジを確保することができるとともに、ユーザスループットを向上させることができる通信システム、メインユニット、無線アクセスユニット及び通信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の通信システムは、無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムであって、前記無線基地局装置は、第1の通信システムの下り信号を前記メインユニットに出力し、前記メインユニットは、前記無線基地局装置から入力した前記第1の通信システムの下り信号と、前記ネットワークから入力した第2の通信システムの下り信号とを前記複数の無線アクセスユニットの各々に出力し、前記複数の無線アクセスユニットは、前記第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに、各々が前記シングルセル内に個別に前記第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記メインユニットから入力した前記第1の通信システムの下り信号を前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、前記メインユニットから入力した前記第2の通信システムの下り信号を、有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理して前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末に各々送信する構成を採る。
【0010】
また、本発明の通信システムは、無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムであって、前記複数の無線アクセスユニットは、第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに各々が前記シングルセル内に個別に第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末から受信した第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットに出力するとともに、前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末から受信した第2の通信システムの上り信号を、無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理して前記メインユニットに出力し、前記メインユニットは、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第1の通信システムの上り信号を合成して前記無線基地局装置に出力するとともに、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第2の通信システムの上り信号を前記ネットワークに出力し、前記無線基地局装置は、合成した前記第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットから取得する構成を採る。
【0011】
本発明のメインユニットは、入力した第1の通信システムの下り信号を複数の前記第1の通信システムの下り信号に分配する分配手段と、前記分配手段により分配した各々の前記第1の通信システムの下り信号と、入力した第2の通信システムの下り信号とを各々多重して第1の多重信号を生成して出力する多重手段と、を具備する構成を採る。
【0012】
また、本発明のメインユニットは、第1の通信システムの上り信号と第2の通信システムの上り信号とが多重された複数の第1の多重信号を取得し、取得した前記第1の多重信号を前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とに各々分離するとともに、分離した前記第2の通信システムの上り信号を出力する分離手段と、前記分離手段により分離した各々の前記第1の通信システムの上り信号を合成して出力する合成手段と、を具備する構成を採る。
【0013】
本発明の無線アクセスユニットは、第1の通信システムの下り信号と第2の通信システムの下り信号とを取得する取得手段と、前記取得手段により取得した前記第2の通信システムの下り信号を、有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理するプロトコル処理手段と、前記取得手段により取得した前記第1の通信システムの下り信号を、他の無線アクセスユニットと共に構成した前記第1の通信システムのシングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、前記プロトコル処理手段により前記無線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの下り信号を、前記シングルセル内に構成した前記第2の通信システムのマルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末に送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
【0014】
また、本発明の無線アクセスユニットは、他の無線アクセスユニットと共に構成した第1の通信システムのシングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末から前記第1の通信システムの上り信号を受信するとともに、前記シングルセル内に構成した第2の通信システムのマルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末から前記第2の通信システムの上り信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記第2の通信システムの上り信号を、無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理するプロトコル処理手段と、前記受信手段により受信した前記第1の通信システムの上り信号と前記プロトコル処理手段により前記有線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの上り信号とを出力する出力手段と、を具備する構成を採る。
【0015】
本発明の通信方法は、無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムにおける通信方法であって、前記無線基地局装置が、第1の通信システムの下り信号を前記メインユニットに出力するステップと、前記メインユニットが、前記無線基地局装置から入力した前記第1の通信システムの下り信号と、前記ネットワークから入力した第2の通信システムの下り信号とを前記複数の無線アクセスユニットの各々に出力するステップと、前記複数の無線アクセスユニットが、前記第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに、各々が前記シングルセル内に個別に前記第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記メインユニットから入力した前記第1の通信システムの下り信号を前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、前記メインユニットから入力した前記第2の通信システムの下り信号を、有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理して前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末に各々送信するステップと、を具備するようにした。
【0016】
また、本発明の通信方法は、無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムにおける通信方法であって、前記複数の無線アクセスユニットが、第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに各々が前記シングルセル内に個別に第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末から受信した第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットに出力するとともに、前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末から受信した第2の通信システムの上り信号を、無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理して前記メインユニットに出力するステップと、前記メインユニットが、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第1の通信システムの上り信号を合成して前記無線基地局装置に出力するとともに、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第2の通信システムの上り信号を前記ネットワークに出力するステップと、前記無線基地局装置が、合成した前記第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットから取得するステップと、を具備するようにした。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、既存のシステム構成を大幅に変更する必要がなく、システムの変更に柔軟に対応することができることより、システムの導入に伴うコストを低減することができ、広範囲なカバレッジを確保することができるとともに、ユーザスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来の通信システムの構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態1に係る通信システムの構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態1に係るメインユニットの構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態1に係る無線アクセスユニットの構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態2に係る通信システムの構成を示す図
【図6】本発明の実施の形態2に係るメインユニットの構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態2に係る無線アクセスユニットの構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態2におけるCPRIフレームの多重処理の方法を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係る通信システム100の構成を示す図である。
【0021】
通信システム100は、無線基地局装置102と、コアネットワーク(CN)103と、終端装置(OLT)104と、終端装置(ONU)105と、ルータ106と、メインユニット107と、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−n(nは2以上の任意の自然数)とから主に構成される。
【0022】
無線基地局装置102とメインユニット107とは、同軸線等の1本の電気信号伝送用のケーブルにより接続される。また、メインユニット107と各無線アクセスユニット108−1〜108−nとは、スター型で接続されるとともに、光ファイバー等の1本の光信号伝送用のケーブルにより各々接続される。以下に、各構成について詳細に説明する。
【0023】
本実施の形態においては、第1の通信システムをWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)とし、第2の通信システムをLTE(Long Term Evolution)とした場合を一例として説明する。また、第1の通信システムのWCDMAと第2の通信システムのLTEとは、異なる内容のデータを送受信する。また、本実施の形態において、無線基地局装置102及びコアネットワーク103から無線アクセスユニット108−1〜108−nへ送出される信号を下り信号とし、無線アクセスユニット108−1〜108−nから無線基地局装置102及びコアネットワーク103へ送出される信号を上り信号として説明する。
【0024】
無線基地局装置102は、WCDMA用の無線基地局であり、RF信号であるWCDMA下り信号をメインユニット107へ出力する。また、無線基地局装置102は、メインユニット107からのRF信号であるWCDMA上り信号を受信する。
【0025】
コアネットワーク103は、LTE方式の第2の通信システムに対するユーザーデータ及び制御信号をIPプロトコルに従って生成したLTEのIP信号(以下、「IP信号」と記載する)として終端装置104へ出力する。また、コアネットワーク103は、終端装置104からのIP信号を受信する。
【0026】
終端装置104は、コアネットワーク103から入力したIP信号を電気信号から光信号に変換して終端装置105へ出力する。また、終端装置104は、終端装置105から入力したIP信号を光信号から電気信号に変換してコアネットワーク103へ出力する。
【0027】
終端装置105は、終端装置104から入力したIP信号を光信号から電気信号に変換してルータ106へ出力する。また、終端装置105は、ルータ106から入力したIP信号を電気信号から光信号に変換して終端装置104へ出力する。
【0028】
ルータ106は、終端装置105からメインユニット107またはメインユニット107から終端装置105へのIP信号の伝送を中継する。
【0029】
メインユニット107は、無線基地局装置102から入力したWCDMA下り信号を複数のWCDMA下り信号に分配するとともに、分配したWCDMA下り信号を電気信号から光信号に変換する。また、メインユニット107は、光信号に変換したWCDMA下り信号とルータ106から入力したIP信号とを波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)して各無線アクセスユニット108−1〜108−nへ出力する。また、メインユニット107は、各無線アクセスユニット108−1〜108−nから入力した波長分割多重した多重信号を、WCDMA上り信号とIP信号とに分離し、分離したWCDMA上り信号とIP信号とを光信号から電気信号に変換する。また、メインユニット107は、電気信号に変換した各WCDMA上り信号を合成して無線基地局装置102へ出力する。また、メインユニット107は、電気信号に変換したIP信号をルータ106へ出力する。なお、メインユニット107の構成の詳細については後述する。
【0030】
複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、シングルセル#120を構成する。また、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nの各々は、シングルセル#120内に個別にマルチセル#130−1〜#130−nを構成する。即ち、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、無線アクセスユニット108−1〜108−nと同じ数のマルチセル#130−1〜#130−nを構成する。また、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、メインユニット107から入力した多重信号をWCDMA下り信号とIP信号に分離し、分離したWCDMA下り信号とIP信号とを光信号から電気信号に変換する。また、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、電気信号に変換したWCDMA下り信号を、シングルセル#120の第1の通信システムを利用する端末に送信する。また、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、電気信号に変換したIP信号を、対応するマルチセル#130−1〜#130−nの第2の通信システムを利用する端末に送信する。また、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、シングルセル#120の第1の通信システムを利用する端末から送信されたWCDMA上り信号またはマルチセル#130−1〜#130−nの第2の通信システムを利用する端末から送信されたIP信号を受信する。また、複数の無線アクセスユニット108−1〜108−nは、受信したWCDMA上り信号及びIP信号を電気信号から光信号に変換し、光信号に変換したWCDMA上り信号とIP信号とを波長分割多重して多重信号を生成し、生成した多重信号をメインユニット107へ出力する。なお、無線アクセスユニット108−1〜108−nの構成の詳細については後述する。
【0031】
次に、メインユニット107の構成について、図3を用いて説明する。図3は、メインユニット107の構成を示すブロック図である。
【0032】
メインユニット107は、分配器301と、E/O変換器302−1〜302−nと、O/E変換器303−1〜303−nと、媒体変換器304−1〜304−nと、WDMカプラ305−1〜305−nと、合成器306とから主に構成される。また、光インタフェース部350−1〜350−nは、E/O変換器302−1〜302−nと、O/E変換器303−1〜303−nと、媒体変換器304−1〜304−nと、WDMカプラ305−1〜305−nとを含む。
【0033】
無線基地局装置102と分配器301とは、同軸線等の1本の電気信号伝送用のケーブルにより接続される。また、無線基地局装置102と合成器306とは、同軸線等の1本の電気信号伝送用のケーブルにより接続される。また、WDMカプラ305−1〜305−nと各無線アクセスユニット108−1〜108−nとは、スター型で接続されるとともに、光ファイバー等の1本の光信号伝送用のケーブルにより各々接続される。以下に、各構成について詳細に説明する。
【0034】
分配器301は、無線基地局装置102から入力したWCDMA下り信号を、n本のWCDMA下り信号に分配し、分配したn本の各WCDMA下り信号をE/O変換器302−1〜302−nへ各々出力する。
【0035】
E/O変換器302−1〜302−nは、分配器301から入力したWCDMA下り信号を、電気信号から波長λd_RFの光信号に変換してWDMカプラ305−1〜305−nへ出力する。
【0036】
O/E変換器303−1〜303−nは、WDMカプラ305−1〜305−nから入力したWCDMA上り信号を、波長d_RFの光信号から電気信号に変換して合成器306へ出力する。
【0037】
媒体変換器304−1〜304−nは、ルータ106から入力したIP信号を、電気信号から波長d_IPの光信号に変換してWDMカプラ305−1〜305−nへ出力する。また、媒体変換器304−1〜304−nは、E/O変換器302−1〜302−nにおいて変換された光信号の波長とは異なる波長の光信号に変換する。
【0038】
WDMカプラ305−1〜305−nは、E/O変換器302−1〜302−nから入力した波長d_RFのWCDMA下り信号と、媒体変換器304−1〜304−nから入力した波長d_IPのIP信号とを波長分割多重して多重信号を生成する。また、WDMカプラ305−1〜305−nは、生成した多重信号を無線アクセスユニット108−1〜108−nへ出力する。また、WDMカプラ305−1〜305−nは、無線アクセスユニット108−1〜108−nから入力した多重信号を、波長d_RFのWCDMA上り信号と波長d_IPのIP信号とに分離する。また、WDMカプラ305−1〜305−nは、分離した波長d_RFのWCDMA上り信号をO/E変換器303−1〜303−nへ出力するとともに、分離した波長d_IPのIP信号を媒体変換器304−1〜304−nへ出力する。
【0039】
合成器306は、O/E変換器303−1〜303−nから入力したWCDMA上り信号を合成して無線基地局装置102へ出力する。
【0040】
以上で、メインユニット107の構成の説明を終える。
【0041】
次に、無線アクセスユニット108−1〜108−nの構成について、図4を用いて説明する。図4は、無線アクセスユニット108−1の構成を示すブロック図である。なお、無線アクセスユニット108−2〜108−nの構成は、図4の無線アクセスユニット108−1の構成と同一であるので、その説明を省略する。
【0042】
無線アクセスユニット108−1は、WDMカプラ401と、O/E変換器402と、E/O変換器403と、媒体変換器404と、無線基地局機能部405と、AMP部406と、アンテナ407−1、407−2とから主に構成される。以下に、各構成について詳細に説明する。
【0043】
WDMカプラ401は、メインユニット107から入力した多重信号を、波長d_RFのWCDMA下り信号と波長d_IPのIP信号とに分離する。また、WDMカプラ401は、分離した波長d_RFのWCDMA下り信号をO/E変換器402へ出力するとともに、分離した波長d_IPのIP信号を媒体変換器404へ出力する。また、WDMカプラ401は、E/O変換器403から入力した波長d_RFのWCDMA上り信号と媒体変換器404から入力した波長d_IPのIP信号とを波長分割多重して多重信号を生成する。また、WDMカプラ401は、生成した多重信号をメインユニット107へ出力する。
【0044】
O/E変換器402は、WDMカプラ401から入力した波長d_RFのWCDMA下り信号を光信号から電気信号に変換してAMP部406に出力する。
【0045】
E/O変換器403は、AMP部406から入力したWCDMA上り信号を、電気信号から波長d_RFの光信号に変換してWDMカプラ401へ出力する。
【0046】
媒体変換器404は、WDMカプラ401から入力した波長d_IPのIP信号を、光信号から電気信号に変換して無線基地局機能部405へ出力する。また、媒体変換器404は、無線基地局機能部405から入力したIP信号を電気信号から波長d_IPの光信号に変換してWDMカプラ401へ出力する。また、媒体変換器404は、E/O変換器403において変換された光信号の波長とは異なる波長の光信号に変換する。
【0047】
無線基地局機能部405は、媒体変換器404から入力したIP信号を、LTEに対応する有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理し、LTEのRF下り信号としてAMP部406へ出力する。また、無線基地局機能部405は、AMP部406から入力したLTEのRF上り信号を、LTEに対応する無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理し、LTEのIP信号として媒体変換器404へ出力する。例えば、無線基地局機能部405は、LTEのIP信号をS1インタフェース信号として媒体変換器404へ出力する。なお、無線基地局機能部405は、WCDMA上り信号の場合には、Iuhインタフェース信号として出力する。また、無線基地局機能部405は、例えばフェムトセルの基地局と同様の機能を有する。ここで、フェムトセルとは、小型基地局であり、半径数十m程度のきわめて小さな範囲の携帯電話の通話エリアを構成する。
【0048】
AMP部406は、O/E変換器402から入力したWCDMA下り信号を増幅して、アンテナ407−1からシングルセル#120の第1の通信システムを利用する端末に無線送信する。また、AMP部406は、無線基地局機能部405から入力したLTEのRF下り信号を増幅して、アンテナ407−2から対応するマルチセル#130−1の第2の通信システムを利用する端末に送信する。また、AMP部406は、シングルセル#120の第1の通信システムを利用する端末またはマルチセル#130−1の第2の通信システムを利用する端末からアンテナ407−1、407−2を介して受信した信号を必要に応じて増幅するとともにフィルタ処理する。即ち、AMP部406は、WCDMA上り信号で使用する周波数帯域の信号またはLTEのRF上り信号で使用する周波数帯域の信号を抽出する。また、AMP部406は、抽出したWCDMA上り信号をE/O変換器403へ出力する。また、AMP部406は、抽出したLTEのRF上り信号を無線基地局機能部405へ出力する。なお、アンテナ407−1、407−2は、WCDMAとLTEとで使い分けてもよいし、WCDMAとLTEとで共用してもよい。
【0049】
以上で、無線アクセスユニット108−1の構成の説明を終えるとともに、通信システム100の構成の説明を終える。
【0050】
次に、通信システム100における通信方法について説明する。最初に、下り信号の通信方法について説明する。
【0051】
無線基地局装置102は、WCDMA下り信号をRF信号としてメインユニット107へ出力する。
【0052】
次に、メインユニット107は、無線基地局装置102から入力したWCDMA下り信号を無線アクセスユニット108−1〜108−nと同じ数のWCDMA下り信号に分配する。
【0053】
次に、メインユニット107は、分配したWCDMA下り信号と、コアネットワーク103から終端装置104、終端装置105及びルータ106を介して入力したIP信号とを、電気信号から光信号に変換する。
【0054】
次に、メインユニット107は、光信号に変換したWCDMA下り信号とIP信号とを波長分割多重して多重信号を生成し、生成した多重信号を無線アクセスユニット108−1〜108−nへ出力する。
【0055】
次に、各無線アクセスユニット108−1〜108−nは、メインユニット107から入力した多重信号をWCDMA下り信号とIP信号とに分離し、分離したWCDMA下り信号及びIP信号を光信号から電気信号に変換する。
【0056】
次に、各無線アクセスユニット108−1〜108−nは、電気信号に変換したIP信号を、LTEに対応する有線プロトコル信号処理及び無線プロトコル信号処理し、LTEのRF下り信号としてマルチセル#130−1〜#130−nの端末に無線送信する。
【0057】
また、各無線アクセスユニット108−1〜108−nは、電気信号に変換したWCDMA下り信号をシングルセル#120の第1の通信システムを利用する端末に無線送信する。
【0058】
以上で、下り信号の通信方法の説明を終える。
【0059】
次に、上り信号の通信方法について説明する。
【0060】
各無線アクセスユニット108−1〜108−nは、シングルセル#120の第1の通信システムを利用する端末からWCDMA上り信号を受信するとともに、マルチセル#130−1〜#130−nの第2の通信システムを利用する端末からLTEのRF上り信号を受信する。
【0061】
次に、各無線アクセスユニット108−1〜108−nは、受信したLTEのRF上り信号を、LTEに対応する無線プロトコル信号処理及び有線プロトコル信号処理し、LTEのIP信号を生成する。
【0062】
次に、各無線アクセスユニット108−1〜108−nは、生成したIP信号と受信したWCDMA上り信号とを電気信号から光信号に変換する。
【0063】
次に、各無線アクセスユニット108−1〜108−nは、光信号に変換したWCDMA上り信号とIP信号とを波長分割多重して多重信号を生成し、生成した多重信号をメインユニット107へ出力する。
【0064】
次に、メインユニット107は、各無線アクセスユニット108−1〜108−nから入力した多重信号をWCDMA上り信号とIP信号とに分離する。
【0065】
次に、メインユニット107は、分離したWCDMA上り信号とIP信号とを光信号から電気信号に変換する。
【0066】
次に、メインユニット107は、電気信号に変換した各WCDMA上り信号を合成して無線基地局装置102へ出力する。
【0067】
また、メインユニット107は、電気信号に変換したIP信号を、ルータ106、終端装置105及び終端装置104を介してコアネットワーク103へ出力する。
【0068】
このように、本実施の形態によれば、LTEのIP信号を無線により送受信する無線基地局機能部を各無線アクセスユニットに設けることにより、既存のシステム構成を大幅に変更する必要がなく、システムの変更に柔軟に対応することができる。この結果、システムの導入に伴うコストを低減することができる。また、本実施の形態によれば、複数の無線アクセスユニットによりシングルセルを構成するので、広範囲なカバレッジを確保することができる。また、本実施の形態によれば、複数の無線アクセスユニットの各々によりマルチセルを構成するので、ユーザスループットを向上させることができる。また、本実施の形態によれば、メインユニットと無線アクセスユニットとの間において、WCDMAの信号とLTEの信号とを波長分割多重して伝送するので、WCDMAの信号とLTEの信号とを効率よく伝送することができる。
【0069】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る通信システム500の構成を示す図である。
【0070】
図5に示す通信システム500は、図2に示す実施の形態1に係る通信システム100に対して、無線基地局装置102の代わりに無線基地局装置501を有し、メインユニット107の代わりにメインユニット502を有し、無線アクセスユニット108−1〜108−nの代わりに無線アクセスユニット503−1〜503−nを有する。なお、図5において、図2と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0071】
通信システム500は、コアネットワーク(CN)103と、終端装置(OLT)104と、終端装置(ONU)105と、ルータ106と、無線基地局装置501と、メインユニット502と、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nとから主に構成される。
【0072】
コアネットワーク103と無線基地局装置501とは、同軸線等の1本の電気信号伝送用のケーブルにより接続される。また、無線基地局装置501とメインユニット502とは、光ファイバー等の1本の光信号伝送用のケーブルにより接続されるとともに、CPRI(Common Public Radio Interface)インタフェースにより接続される。本実施の形態においては、一例として、キャリア周波数が1つで2アンテナ分のIQ信号を伝送するCPRIフォーマットを利用して、第1の通信システムと第2の通信システムを多重する場合について説明する。この場合には、無線基地局装置501とメインユニット502との間で出力されるCPRIの信号は、アップリンク及びダウンリンクにおいてダイバーシチ方式を採用しない。即ち、アンテナ1本分のIQ信号を出力する。また、メインユニット502と各無線アクセスユニット503−1〜503−nとは、スター型で接続されるとともに、光ファイバー等の1本の光信号伝送用のケーブルにより各々接続される。以下に、各構成について詳細に説明する。
【0073】
本実施の形態においては、第1の通信システムをLTEとし、第2の通信システムをLTEとした場合を一例として説明する。また、第1の通信システムのLTEと第2の通信システムのLTEとは、異なる内容のデータを送受信する。また、本実施の形態において、コアネットワーク103から無線アクセスユニット503−1〜503−nへ送出される信号を下り信号とし、無線アクセスユニット503−1〜503−nからコアネットワーク103へ送出される信号を上り信号として説明する。
【0074】
コアネットワーク103は、第1の通信システムのLTEのIP信号を無線基地局装置501へ出力し、第2の通信システムのLTEのIP信号を終端装置104へ出力する。また、コアネットワーク103は、第1の通信システムのLTEのIP信号を無線基地局装置501から受信し、第2の通信システムのLTEのIP信号を終端装置104から受信する。
【0075】
無線基地局装置501は、LTE用の無線基地局であり、コアネットワーク103から入力したIP信号を光信号であるCPRIの下り信号に変換し、変換したCPRIの下り信号をCPRIの上り信号と波長分割多重してメインユニット502へ出力する。また、無線基地局装置501は、メインユニット502から入力した、光信号であるとともにCPRIの下り信号と波長分割多重されたCPRIの上り信号を、IP信号に変換してコアネットワーク103へ出力する。
【0076】
ルータ106は、終端装置105からメインユニット502またはメインユニット502から終端装置105へのIP信号の伝送を中継する。
【0077】
メインユニット502は、無線基地局装置501から入力したCPRIの下り信号を、CPRIの上り信号から分離する。また、メインユニット502は、分離したCPRIの下り信号を光信号から電気信号に変換し、電気信号に変換したCPRIの下り信号をフレーム単位で分岐する。また、メインユニット502は、分岐したCPRIの下り信号とルータ106から入力したIP信号とをフレーム多重して下り多重信号を生成し、生成した下り多重信号を電気信号から光信号に変換する。また、メインユニット502は、光信号に変換した下り多重信号を、上り多重信号と波長分割多重して各無線アクセスユニット503−1〜503−nへ出力する。また、メインユニット502は、各無線アクセスユニット503−1〜503−nから入力した、上り多重信号を下り多重信号から分離するとともに、分離した上り多重信号をフレーム単位で分離する。また、メインユニット502は、フレーム単位で分離した各上り多重信号を加算してCPRIの上り信号を生成し、生成したCPRIの上り信号を電気信号から光信号に変換する。また、メインユニット502は、光信号に変換したCPRIの上り信号をCPRIの下り信号と波長分割多重して無線基地局装置501へ出力する。なお、メインユニット502の構成の詳細については後述する。
【0078】
複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、シングルセル#520を構成する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nの各々は、シングルセル#520内に個別にマルチセル#530−1〜#530−nを構成する。即ち、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、無線アクセスユニット503−1〜503−nと同じ数のマルチセル#530−1〜#530−nを構成する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、メインユニット502から入力した下り多重信号を上り多重信号から分離し、分離した下り多重信号を光信号から電気信号に変換する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、電気信号に変換した下り多重信号をフレーム単位で分離し、分離した下り多重信号を、シングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末において受信可能な無線周波数のRF信号になるようにアップコンバートする。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、RF信号をシングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末に無線送信する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、分離した下り多重信号をIP信号に変換し、変換したIP信号を、対応するマルチセル#530−1〜#530−nの第2の通信システムを利用する端末に送信する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、シングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末から送信されたRF信号またはマルチセル#530−1〜#530−nの第2の通信システムを利用する端末から送信されたRF信号を受信する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、シングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末から受信したRF信号をダウンコンバートする。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、マルチセル#530−1〜#530−nの第2の通信システムを利用する端末から受信したRF信号を、無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理してIP信号を生成する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、生成したIP信号とダウンコンバートしたシングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末から受信した信号とをフレーム多重して上り多重信号を生成し、生成した上り多重信号を電気信号から光信号に変換する。また、複数の無線アクセスユニット503−1〜503−nは、光信号に変換した上り多重信号を電気信号から光信号に変換し、光信号に変換した上り多重信号を下り多重信号と波長分割多重してメインユニット502へ出力する。なお、無線アクセスユニット503−1〜503−nの構成の詳細については後述する。
【0079】
次に、メインユニット502の構成について、図6を用いて説明する。図6は、メインユニット502の構成を示すブロック図である。
【0080】
メインユニット502は、WDMカプラ601と、O/E変換器602と、E/O変換器603と、信号分岐部604と、信号変換部605−1〜605−nと、フレーム多重部606−1〜606−nと、フレーム分離部607−1〜607−nと、E/O変換器608−1〜608−nと、WDMカプラ609−1〜609−nと、O/E変換器610−1〜610−nと、信号加算部611とから主に構成される。また、RECインタフェース部650は、WDMカプラ601と、O/E変換器602と、E/O変換器603とを含む。また、多重分離部660−1〜660−nは、信号変換部605−1〜605−nと、フレーム多重部606−1〜606−nと、フレーム分離部607−1〜607−nとを含む。また、無線アクセスユニットインタフェース部670−1〜670−nは、E/O変換器608−1〜608−nと、WDMカプラ609−1〜609−nと、O/E変換器610−1〜610−nとを含む。なお、RECとは、CPRIの仕様で規定されている無線基地局装置の変調及び復調を行う機能を有する装置であることを意味する。以下に、各構成について詳細に説明する。
【0081】
WDMカプラ601は、無線基地局装置501から入力したCPRIの下り信号とCPRIの上り信号とが波長分割多重された多重信号から、CPRIの下り信号を分離する。また、WDMカプラ601は、分離したCPRI下り信号をO/E変換器602へ出力する。また、WDMカプラ601は、E/O変換器603から入力したCPRIの上り信号をCPRIの下り信号と波長分割多重して多重信号を生成し、生成した多重信号を無線基地局装置501へ出力する。
【0082】
O/E変換器602は、WDMカプラ601から入力したCPRIの下り信号を光信号から電気信号に変換して信号分岐部604へ出力する。
【0083】
E/O変換器603は、信号加算部611から入力したCPRIの上り信号を電気信号から光信号に変換してWDMカプラ601へ出力する。
【0084】
信号分岐部604は、O/E変換器602から入力したCPRIの下り信号をn本のCPRIの下り信号に分岐し、分岐した各々のCPRIの下り信号をフレーム多重部606−1〜606−nへ出力する。
【0085】
信号変換部605−1〜605−nは、ルータ106から入力したIP信号を疑似IQ信号に変換してフレーム多重部606−1〜606−nへ出力する。ここで、疑似IQ信号とは、無線基地局装置501とRECインタフェース部650との間のCPRIインタフェース間で送受信されるIQ信号と同等な信号速度になるように、ダミービットを挿入することにより連続信号として扱うことができる信号である。また、信号変換部605−1〜605−nは、フレーム分離部607−1〜607−nから入力した疑似IQ信号からダミービットを除去してIP信号に変換し、IP信号をルータ106へ出力する。
【0086】
フレーム多重部606−1〜606−nは、信号分岐部604から入力したCPRIの下り信号と、信号変換部605−1〜605−nから入力した疑似IQ信号とをフレーム多重したCPRIフレーム下り信号を生成する。CPRIフレーム下り信号は、CPRIフォーマット上で多重される信号である。また、フレーム多重部606−1〜606−nは、生成したCPRIフレーム下り信号をE/O変換器608−1〜608−nへ出力する。フレーム多重部606−1〜606−nは、入力したCPRIの下り信号と疑似IQ信号とを、CPRIインタフェース上において異なるアンテナの信号として扱う。なお、信号変換部605−1〜605−nにおける処理については後述する。
【0087】
フレーム分離部607−1〜607−nは、O/E変換器610−1〜610−nから入力したCPRIフレーム上り信号を、CPRIインタフェース上において異なるアンテナの信号として扱うIQ信号と疑似IQ信号とに分離する。また、フレーム分離部607−1〜607−nは、分離したIQ信号を信号加算部611へ出力し、分離した疑似IQ信号を信号変換部605−1〜605−nへ出力する。
【0088】
E/O変換器608−1〜608−nは、フレーム多重部606−1〜606−nから入力したCPRIフレーム下り信号を電気信号から光信号に変換してWDMカプラ609−1〜609−nへ出力する。
【0089】
WDMカプラ609−1〜609−nは、E/O変換器608−1〜608−nから入力したCPRIフレーム下り信号を、CPRIフレーム上り信号と波長分割多重して各無線アクセスユニット503−1〜503−nへ出力する。また、WDMカプラ609−1〜609−nは、CPRIフレーム下り信号とCPRIフレーム上り信号とを波長分割多重した多重信号から、CPRIフレーム上り信号を分離し、分離したCPRIフレーム上り信号をO/E変換器610−1〜610−nへ出力する。
【0090】
O/E変換器610−1〜610−nは、WDMカプラ609−1〜609−nから入力したCPRIフレーム上り信号を光信号から電気信号に変換してフレーム分離部607−1〜607−nへ出力する。
【0091】
信号加算部611は、フレーム分離部607−1〜607−nから入力したn本のIQ信号を加算してCPRIの上り信号を生成する。また、信号加算部611は、生成したCPRIの上り信号をE/O変換器603へ出力する。
【0092】
以上で、メインユニット502の構成の説明を終える。
【0093】
次に、無線アクセスユニット503−1〜503−nの構成について、図7を用いて説明する。図7は、無線アクセスユニット503−1の構成を示すブロック図である。なお、無線アクセスユニット503−2〜503−nの構成は、図7の無線アクセスユニット503−1の構成と同一であるので、その説明を省略する。
【0094】
無線アクセスユニット503−1は、WDMカプラ701と、O/E変換器702と、フレーム分離部703と、TRX部704と、信号変換部705と、無線基地局機能部706と、AMP部707と、フレーム多重部708と、E/O変換器709と、アンテナ710−1、710−2とから主に構成される。以下に、各構成について詳細に説明する。
【0095】
WDMカプラ701は、メインユニット502から入力したCPRIフレーム下り信号とCPRIフレーム上り信号とが波長分割多重された多重信号から、CPRIフレーム下り信号を分離する。また、WDMカプラ701は、分離したCPRIフレーム下り信号をO/E変換器702へ出力する。また、WDMカプラ701は、E/O変換器709から入力したCPRIフレーム上り信号を、CPRIフレーム下り信号と波長分割多重してメインユニット502へ出力する。
【0096】
O/E変換器702は、WDMカプラ701から入力したCPRIフレーム下り信号を光信号から電気信号に変換してフレーム分離部703へ出力する。
【0097】
フレーム分離部703は、O/E変換器702から入力したCPRIフレーム下り信号を、CPRIインタフェース上において異なるアンテナの信号として扱うIQ信号と疑似IQ信号とに分離する。また、フレーム分離部703は、分離したIQ信号をTRX部704へ出力し、分離した疑似IQ信号を信号変換部705へ出力する。
【0098】
TRX部704は、フレーム分離部703から入力したIQ信号を所定の無線周波数のRF信号になるようにアップコンバートしてAMP部707へ出力する。また、TRX部704は、AMP部707から入力したRF信号をダウンコンバートしてIQ信号を生成し、生成したIQ信号をフレーム多重部708へ出力する。
【0099】
信号変換部705は、フレーム分離部703から入力した疑似IQ信号からダミービットを除去してIP信号に変換し、変換したIP信号を無線基地局機能部706へ出力する。また、信号変換部705は、無線基地局機能部706から入力したIP信号にダミービットを挿入して疑似IQ信号を生成し、生成した疑似IQ信号をフレーム多重部708へ出力する。
【0100】
無線基地局機能部706は、信号変換部705から入力したIP信号を、LTEに対応する有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理し、LTEのRF下り信号としてAMP部707へ出力する。また、無線基地局機能部706は、AMP部707から入力したLTEのRF上り信号を、LTEに対応する無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理し、LTEのIP信号として信号変換部705へ出力する。例えば、無線基地局機能部706は、LTEのIP信号をS1インタフェース信号として信号変換部705へ出力する。なお、無線基地局機能部706は、WCDMA上り信号の場合には、Iuhインタフェース信号として出力する。無線基地局機能部706は、例えばフェムトセルの基地局と同様の機能を有する。
【0101】
AMP部707は、TRX部704から入力したRF信号を増幅して、アンテナ710−1からシングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末に無線送信する。また、AMP部707は、無線基地局機能部706から入力したRF信号を増幅して、アンテナ710−2から対応するマルチセル#530−1の第2の通信システムを利用する端末に送信する。また、AMP部707は、シングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末またはマルチセル#530−1の第2の通信システムを利用する端末からアンテナ710−1、710−2を介して受信した信号を必要に応じて増幅するとともにフィルタ処理する。即ち、AMP部707は、シングルセル#520のLTEで使用する周波数帯域の信号またはマルチセル#530−1のLTEで使用する周波数帯域の信号を抽出する。また、AMP部707は、抽出したシングルセル#520のLTEのRF信号をTRX部704へ出力する。また、AMP部707は、抽出したマルチセル#530−1のLTEのRF信号を無線基地局機能部706へ出力する。なお、アンテナ710−1、710−2は、各LTEで使い分けてもよいし、各LTEで共用してもよい。
【0102】
フレーム多重部708は、TRX部704から入力したIQ信号と信号変換部705から入力した疑似IQ信号とをフレーム多重したCPRIフレーム上り信号を生成する。CPRIフレーム上り信号は、CPRIフォーマット上で多重される信号である。また、フレーム多重部708は、生成したCPRIフレーム上り信号をE/O変換器709へ出力する。
【0103】
E/O変換器709は、フレーム多重部708から入力したCPRIフレーム上り信号を電気信号から光信号に変換してWDMカプラ701へ出力する。
【0104】
以上で、無線アクセスユニット503−1の構成の説明を終えるとともに、通信システム100の構成の説明を終える。
【0105】
次に、通信システム500における通信方法について説明する。最初に、下り信号の通信方法について説明する。
【0106】
無線基地局装置501は、コアネットワーク103より取得したCPRI下り信号を電気信号から光信号に変換し、光信号に変換したCPRI下り信号とCPRI上り信号とを波長分割多重して多重信号を生成する。
【0107】
次に、無線基地局装置501は、生成した多重信号をメインユニット502へ出力する。
【0108】
次に、メインユニット502は、無線基地局装置501から入力した多重信号から、CPRI下り信号を分離し、分離したCPRI下り信号を光信号から電気信号に変換する。
【0109】
次に、メインユニット502は、電気信号に変換したCPRI下り信号をn本のCPRI下り信号に分岐する。
【0110】
また、メインユニット502は、ルータ106から入力したIP信号を疑似IQ信号に変換する。
【0111】
次に、メインユニット502は、n本のCPRI下り信号と疑似IQ信号とをフレーム多重してn本のCPRIフレーム下り信号を生成し、生成したCPRIフレーム下り信号を電気信号から光信号に変換する。
【0112】
次に、メインユニット502は、光信号に変換したCPRI下り信号とCPRI上り信号とを波長分割多重してn本の多重信号を生成し、生成したn本の多重信号を各無線アクセスユニット503−1〜503−nへ出力する。
【0113】
次に、無線アクセスユニット503−1〜503−nは、メインユニット502から入力した多重信号から、CPRI下り信号を分離する。
【0114】
次に、無線アクセスユニット503−1〜503−nは、分離したCPRI下り信号を光信号から電気信号に変換し、電気信号に変換したCPRI下り信号をIQ信号と疑似IQ信号とに分離する。
【0115】
次に、無線アクセスユニット503−1〜503−nは、IQ信号をアップコンバートしてRF信号を生成し、生成したRF信号をシングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末に無線送信する。
【0116】
また、無線アクセスユニット503−1〜503−nは、疑似IQ信号をIP信号に変換するとともに、IP信号をRF信号に変換して、対応するマルチセル#530−1〜#530−nの第2の通信システムを利用する端末へ無線送信する。
【0117】
以上で、下り信号の通信方法の説明を終える。
【0118】
次に、上り信号の通信方法について説明する。
【0119】
無線アクセスユニット503−1〜503−nは、シングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末からRF信号を受信するとともに、マルチセル#530−1〜#530−nの第2の通信システムを利用する端末からRF信号を受信する。
【0120】
次に、無線アクセスユニット503−1〜503−nは、シングルセル#520の第1の通信システムを利用する端末から受信したRF信号をダウンコンバートしてIQ信号を生成する。
【0121】
また、無線アクセスユニット503−1〜503−nは、マルチセル#530−1〜#530−nの第2の通信システムを利用する端末から受信したRF信号をIP信号に変換するとともに、IP信号を疑似IQ信号に変換する。
【0122】
次に、無線アクセスユニット503−1〜503−nは、IQ信号と疑似IQ信号とをフレーム多重したCPRIフレーム上り信号を生成し、生成したCPRIフレーム上り信号を電気信号から光信号に変換する。
【0123】
次に、光信号に変換したCPRIフレーム上り信号とCPRIフレーム下り信号とを波長分割多重して多重信号を生成し、生成した多重信号をメインユニット502へ出力する。
【0124】
次に、メインユニット502は、各無線アクセスユニット503−1〜503−nから入力した多重信号から、CPRIフレーム上り信号を分離し、分離したCPRIフレーム上り信号を光信号から電気信号に変換する。
【0125】
次に、メインユニット502は、電気信号に変換したCPRIフレーム上り信号を、IQ信号と疑似IQ信号とに分離する。
【0126】
次に、メインユニット502は、分離した疑似IQ信号をIP信号に変換してルータ106へ出力する。
【0127】
また、メインユニット502は、分離したn本のIQ信号を加算して上りCPRI信号を生成し、生成した上りCPRI信号を電気信号から光信号に変換する。
【0128】
次に、光信号に変換した上りCPRI信号と下りCPRI信号とを波長分割多重して多重信号を生成し、生成した多重信号を無線基地局装置501へ出力する。
【0129】
以上で、通信システム500における通信方法の説明を終える。
【0130】
次に、フレーム多重部606−1〜606−n及びフレーム多重部708における処理について、図8を用いて説明する。図8は、CPRIフレームの多重処理の方法を示す図である。
【0131】
図8より、フレーム多重部606−1〜606−n及びフレーム多重部708は、IQ信号をアンテナ#0の信号として扱うとともに(AC0)、疑似IQ信号をアンテナ#1の信号として扱う(AC1)。また、フレーム多重部606−1〜606−n及びフレーム多重部708は、AxC Container#0〜#7を一つのグループとしてCPRIフレーム下り信号及びCPRIフレーム上り信号を生成する。本実施の形態では、一例として、キャリア周波数が1つで2本のアンテナ分のIQ信号を伝送するCPRIフォーマットを使用する。これより、本実施の形態では、2本のアンテナのうちの何れか一方に割り当てる信号を、シングルセルの第1の通信システムを利用する端末に送信する無線信号用に使用する。また、2本のアンテナのうちの何れか他方に割り当てる信号を、マルチセルの第2の通信システムを利用する端末に送信するIP信号用に使用する。
【0132】
このように、本実施の形態によれば、LTEのIP信号を無線により送受信する無線基地局機能部を各無線アクセスユニットに設けることにより、既存のシステム構成を大幅に変更する必要がなく、システムの変更に柔軟に対応することができる。この結果、システムの導入に伴うコストを低減することができる。また、本実施の形態によれば、複数の無線アクセスユニットによりシングルセルを構成するので、広範囲なカバレッジを確保することができる。また、本実施の形態によれば、複数の無線アクセスユニットの各々によりマルチセルを構成するので、ユーザスループットを向上させることができる。また、本実施の形態によれば、メインユニットと無線アクセスユニットとの間において、各通信システムのLTEの信号を波長分割多重して伝送するので、各通信システムのLTEの信号を効率よく伝送することができる。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明に係る通信システム、メインユニット、無線アクセスユニット及び通信方法は、特に屋外に設置された無線基地局からの電波信号が届かないビル内または地下街等の空間をサービス可能エリアにするのに好適である。
【符号の説明】
【0134】
100 通信システム
102 無線基地局装置
103 コアネットワーク
104、105 終端装置
106 ルータ
107 メインユニット
108−1〜108−n 無線アクセスユニット
#120 シングルセル
#130−1〜#130−n マルチセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムであって、
前記無線基地局装置は、第1の通信システムの下り信号を前記メインユニットに出力し、
前記メインユニットは、前記無線基地局装置から入力した前記第1の通信システムの下り信号と、前記ネットワークから入力した第2の通信システムの下り信号とを前記複数の無線アクセスユニットの各々に出力し、
前記複数の無線アクセスユニットは、前記第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに、各々が前記シングルセル内に個別に前記第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記メインユニットから入力した前記第1の通信システムの下り信号を前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、前記メインユニットから入力した前記第2の通信システムの下り信号を、有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理して前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末に各々送信する通信システム。
【請求項2】
前記メインユニットは、光伝送路を介して前記複数の無線アクセスユニットに接続し、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とを波長分割多重した多重信号を前記光伝送路により前記複数の無線アクセスユニットの各々に出力し、
前記複数の無線アクセスユニットは、前記メインユニットから前記光伝送路を介して入力した前記多重信号から前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とを分離し、分離した前記第1の通信システムの下り信号を前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、分離した前記第2の通信システムの下り信号を、前記有線プロトコル信号処理した後に前記無線プロトコル信号処理する請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
前記無線基地局装置は、第1の光伝送路を介して前記メインユニットに接続し、前記第1の通信システムの下り信号を、前記第1の通信システムの上り信号と波長分割多重して、前記第1の光伝送路を介して前記メインユニットに出力し、
前記メインユニットは、第2の光伝送路を介して前記複数の無線アクセスユニットと接続し、前記第1の光伝送路を介して入力した前記第1の通信システムの下り信号と、前記第2の通信システムの下り信号とをフレーム多重した第1の多重信号を、前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とをフレーム多重した第2の多重信号と波長分割多重して、前記第2の光伝送路を介して前記複数の無線アクセスユニットの各々に出力し、
前記複数の無線アクセスユニットは、前記第2の光伝送路を介して入力した前記第1の多重信号から、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とをフレーム単位で分離するとともに、分離した前記第1の通信システムの下り信号を前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信し、分離した前記第2の通信システムの下り信号を、前記有線プロトコル信号処理した後に前記無線プロトコル信号処理する請求項1記載の通信システム。
【請求項4】
無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムであって、
前記複数の無線アクセスユニットは、第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに各々が前記シングルセル内に個別に第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末から受信した第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットに出力するとともに、前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末から受信した第2の通信システムの上り信号を、無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理して前記メインユニットに出力し、
前記メインユニットは、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第1の通信システムの上り信号を合成して前記無線基地局装置に出力するとともに、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第2の通信システムの上り信号を前記ネットワークに出力し、
前記無線基地局装置は、合成した前記第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットから取得する通信システム。
【請求項5】
前記複数の無線アクセスユニットは、光伝送路を介して前記メインユニットに接続し、前記第1の通信システムを利用する端末から受信した前記第1の通信システムの上り信号と、前記有線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの上り信号とを波長分割多重した多重信号を、前記光伝送路を介して前記メインユニットに出力し、
前記メインユニットは、前記光伝送路を介して入力した前記多重信号から前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とを分離し、分離した前記第1の通信システムの上り信号を合成して前記無線基地局装置に出力するとともに、分離した前記第2の通信システムの上り信号を前記ネットワークに出力する請求項4記載の通信システム。
【請求項6】
前記複数の無線アクセスユニットは、第1の光伝送路を介して前記メインユニットと接続し、前記第1の通信システムを利用する端末から受信した前記第1の通信システムの上り信号と、前記有線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの上り信号とをフレーム多重した第1の多重信号を、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とをフレーム多重した第2の多重信号と波長分割多重して前記メインユニットに出力し、
前記メインユニットは、第2の光伝送路を介して前記無線基地局装置に接続し、前記第1の光伝送路を介して前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第1の多重信号を、前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とにフレーム単位で各々分離し、分離した各々の前記第1の通信システムの上り信号を加算するとともに、加算した前記第1の通信システムの上り信号を、前記第1の通信システムの下り信号と波長分割多重して、前記第2の光伝送路を介して前記無線基地局装置に出力し、
前記無線基地局装置は、前記第2の光伝送路を介して前記第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットから取得する請求項4記載の通信システム。
【請求項7】
入力した第1の通信システムの下り信号を複数の前記第1の通信システムの下り信号に分配する分配手段と、
前記分配手段により分配した各々の前記第1の通信システムの下り信号と、入力した第2の通信システムの下り信号とを各々多重して第1の多重信号を生成して出力する多重手段と、
を具備するメインユニット。
【請求項8】
前記分配手段により分配した各々の前記第1の通信システムの下り信号と、入力した前記第2の通信システムの下り信号とを電気信号から光信号に変換する変換手段をさらに具備し、
前記多重手段は、前記変換手段により光信号に変換した前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とを各々波長分割多重して前記第1の多重信号を生成する請求項7記載のメインユニット。
【請求項9】
前記第1の通信システムの下り信号と前記第1の通信システムの上り信号とが波長分割多重された第2の多重信号から、前記第1の通信システムの下り信号を分離する分離手段と、
前記分離手段により分離した前記第1の通信システムの下り信号を光信号から電気信号に変換する変換手段と、
入力した前記第2の通信システムの下り信号にダミービットを挿入する信号変換手段とをさらに具備し、
前記分配手段は、前記変換手段により電気信号に変換した前記第1の通信システムの下り信号を複数の前記第1の通信システムの下り信号に分配し、
前記多重手段は、分配した前記第1の通信システムの下り信号と、前記ダミービットを挿入した前記第2の通信システムの下り信号とを各々フレーム多重した前記第1の多重信号を、前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とを多重した第3の多重信号と波長分割多重して出力する請求項7記載のメインユニット。
【請求項10】
第1の通信システムの上り信号と第2の通信システムの上り信号とが多重された複数の第1の多重信号を取得し、取得した前記第1の多重信号を前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とに各々分離するとともに、分離した前記第2の通信システムの上り信号を出力する分離手段と、
前記分離手段により分離した各々の前記第1の通信システムの上り信号を合成して出力する合成手段と、
を具備するメインユニット。
【請求項11】
前記分離手段により分離した前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とを光信号から電気信号に変換する変換手段をさらに具備し、
前記分離手段は、波長分割多重された複数の前記第1の多重信号を取得し、
前記合成手段は、前記変換手段により電気信号に変換した各々の前記第1の通信システムの上り信号を合成する請求項10記載のメインユニット。
【請求項12】
前記分離手段により分離した前記第2の通信システムの上り信号からダミービットを除去して前記第2の通信システムの上り信号を出力する信号変換手段と、
前記合成手段により合成した前記第1の通信システムの上り信号を電気信号から光信号に変換する変換手段と、
前記変換手段により光信号に変換した前記第1の通信システムの上り信号を、前記第1の通信システムの下り信号と波長分割多重して出力する多重手段とをさらに具備し、
前記分離手段は、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とをフレーム多重した第2の多重信号と波長分割多重した前記第1の多重信号を取得し、取得した前記第1の多重信号を前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とにフレーム単位で分離する請求項10記載のメインユニット。
【請求項13】
第1の通信システムの下り信号と第2の通信システムの下り信号とを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した前記第2の通信システムの下り信号を、有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理するプロトコル処理手段と、
前記取得手段により取得した前記第1の通信システムの下り信号を、他の無線アクセスユニットと共に構成した前記第1の通信システムのシングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、前記プロトコル処理手段により前記無線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの下り信号を、前記シングルセル内に構成した前記第2の通信システムのマルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末に送信する送信手段と、
を具備する無線アクセスユニット。
【請求項14】
前記取得手段により取得した前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とを光信号から電気信号に変換する変換手段をさらに具備し、
前記取得手段は、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とが波長分割多重された多重信号から、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とを分離し、
前記プロトコル処理手段は、前記変換手段により電気信号に変換した前記第2の通信システムの下り信号を、前記有線プロトコル信号処理した後に前記無線プロトコル信号処理し、
前記送信手段は、前記変換手段により電気信号に変換した前記第1の通信システムの下り信号を前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、前記プロトコル処理手段により前記無線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの下り信号を前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末に送信する請求項13記載の無線アクセスユニット。
【請求項15】
前記取得手段により取得した、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とをフレーム多重した第1の多重信号を光信号から電気信号に変換する変換手段と、
前記変換手段により電気信号に変換した前記第1の多重信号を前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とにフレーム単位で分離する分離手段と、
前記分離手段により分離した前記第2の通信システムの下り信号からダミービットを除去する信号変換手段とをさらに具備し、
前記取得手段は、前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とをフレーム多重した第2の多重信号と波長分割多重された前記第1の多重信号を取得し、
前記プロトコル処理手段は、前記信号変換手段により前記ダミービットを除去した前記第2の通信システムの下り信号を、前記有線プロトコル信号処理した後に前記無線プロトコル信号処理する請求項13記載の無線アクセスユニット。
【請求項16】
他の無線アクセスユニットと共に構成した第1の通信システムのシングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末から前記第1の通信システムの上り信号を受信するとともに、前記シングルセル内に構成した第2の通信システムのマルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末から前記第2の通信システムの上り信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記第2の通信システムの上り信号を、無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理するプロトコル処理手段と、
前記受信手段により受信した前記第1の通信システムの上り信号と前記プロトコル処理手段により前記有線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの上り信号とを出力する出力手段と、
を具備する無線アクセスユニット。
【請求項17】
前記受信手段により受信した前記第1の通信システムの上り信号と、前記プロトコル処理手段により前記有線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの上り信号とを電気信号から光信号に変換する変換手段をさらに具備し、
前記出力手段は、前記変換手段により光信号に変換した前記第1の通信システムの上り信号と前記第2の通信システムの上り信号とを波長分割多重して出力する請求項16記載の無線アクセスユニット。
【請求項18】
前記プロトコル処理手段により前記有線プロトコル信号処理した前記第2の通信システムの上り信号にダミービットを挿入する信号変換手段と、
前記受信手段により受信した前記第1の通信システムの上り信号と、前記ダミービットを挿入した前記第2の通信システムの上り信号とをフレーム多重した第1の多重信号を生成する多重手段と、
前記第1の多重信号を電気信号から光信号に変換する変換手段とをさらに具備し、
前記出力手段は、前記変換手段により光信号に変換した前記第1の多重信号を、前記第1の通信システムの下り信号と前記第2の通信システムの下り信号とをフレーム多重した第2の多重信号と波長分割多重して出力する請求項16記載の無線アクセスユニット。
【請求項19】
無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムにおける通信方法であって、
前記無線基地局装置が、第1の通信システムの下り信号を前記メインユニットに出力するステップと、
前記メインユニットが、前記無線基地局装置から入力した前記第1の通信システムの下り信号と、前記ネットワークから入力した第2の通信システムの下り信号とを前記複数の無線アクセスユニットの各々に出力するステップと、
前記複数の無線アクセスユニットが、前記第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに、各々が前記シングルセル内に個別に前記第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記メインユニットから入力した前記第1の通信システムの下り信号を前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末に送信するとともに、前記メインユニットから入力した前記第2の通信システムの下り信号を、有線プロトコル信号処理した後に無線プロトコル信号処理して前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末に各々送信するステップと、
を具備する通信方法。
【請求項20】
無線基地局装置と、前記無線基地局装置及びネットワークに接続されるメインユニットと、前記メインユニットに接続される複数の無線アクセスユニットとを具備する通信システムにおける通信方法であって、
前記複数の無線アクセスユニットが、第1の通信システムのシングルセルを構成するとともに各々が前記シングルセル内に個別に第2の通信システムのマルチセルを構成し、前記シングルセルの前記第1の通信システムを利用する端末から受信した第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットに出力するとともに、前記マルチセルの前記第2の通信システムを利用する端末から受信した第2の通信システムの上り信号を、無線プロトコル信号処理した後に有線プロトコル信号処理して前記メインユニットに出力するステップと、
前記メインユニットが、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第1の通信システムの上り信号を合成して前記無線基地局装置に出力するとともに、前記複数の無線アクセスユニットから入力した前記第2の通信システムの上り信号を前記ネットワークに出力するステップと、
前記無線基地局装置が、合成した前記第1の通信システムの上り信号を前記メインユニットから取得するステップと、
を具備する通信方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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