通信システムおよびその制御方法
【課題】サーバに原稿データを蓄積することなく、出先にある複合機などを利用して、印刷物を取得することができる通信システムおよびその制御方法を提供する。
【解決手段】ネットワーク対応画像形成装置は、サーバ装置に対して、あらかじめ設定されている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、端末装置は、サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにした。
【解決手段】ネットワーク対応画像形成装置は、サーバ装置に対して、あらかじめ設定されている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、端末装置は、サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システム、および、その制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアなどに置かれる複合機(画像形成装置)で、ファクシミリ送信だけでなくファクシミリ受信のサービスを行いたいニーズがある。しかし、ファクシミリ受信する場合、その複合機には固有の電話番号が振られており、その番号でしか受信できない。そのため、毎回送信者に異なる電話番号を教える必要がある。また、送信者は毎回異なる番号を入力するため、誤送信してしまう可能性がある。
【0003】
かかる事態に鑑みて、送信者にファックスサーバに原稿を送信してもらい、利用者は出先の端末から自分用の受信ボックスに蓄積保存されている文書を取り出すシステムが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−260487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来技術では、送信者が入力する番号がサーバの番号に固定されるため、誤送信する可能性は低い。しかし、原稿データをサーバに保存するため、サーバの記録媒体のコストが利用者数に比例して大きくなってしまうという問題がある。また、原稿データがサーバー上で保存されるために、利用者が取り出さないとサーバ上に原稿データが残ったままになるというセキュリティ上の問題もある。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、サーバに原稿データを蓄積することなく、出先にある複合機などを利用して、印刷物を取得することができる通信システムおよびその制御方法を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムであって、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたものである。
【0007】
また、ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムの制御方法であって、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
したがって、本発明によれば、特定の識別情報を利用して、複数のネットワーク対応画像形成装置に画像データを転送して印刷出力することができるので、非常に便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示している。
【0011】
同図において、この通信システムは、インターネットNTに接続されたサーバ装置SVと、複数の送信端末装置TX1〜TXn、および、複数の受信端末装置RX1〜RXnからなる。例えば、受信端末装置RX1〜RXnは、コンビニエンスストアなどに設置されているネットワーク対応画像形成装置(複合機等)が相当する。
【0012】
また、ゲートウェイ装置GWを介して、インターネットNTは、一般公衆回線PSTNに接続されており、このゲートウェイ装置GWの機能により、一般公衆回線PSTNに接続されたグループ3ファクシミリ装置FX1,FX2と、複数の送信端末装置TX1〜TXn、および、複数の受信端末装置RX1〜RXnは、相互に通信可能である。
【0013】
また、サーバ装置SVは、SIP(Session Initiation Protocol)サーバ機能(特にディレクトリサーバ機能等)を備えており、送信端末装置TX1〜TXnは、画像データを作成して受信端末装置RX1〜RXnへ送信する機能を備えており、受信端末装置RX1〜RXnは、画像データを受信し、受信した画像データの印刷物を記録出力する機能を備えている。
【0014】
なお、SIPの詳細やシステム例については、例えば、「Henry Sinnreich・Alan B.Johnston、阪口克彦、マスタリングTCP/IP SIP編、第1版」などを参照のこと。
【0015】
図2は、端末装置(送信端末装置TX1〜TXn、および、受信端末装置RX1〜RXn)の構成の一例を示している。
【0016】
同図において、システム制御部1は、この端末装置の各部の制御処理、および、通信アプリケーション処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データ(例えば、サーバ装置SVのIPアドレスなど)などを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、この端末装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0017】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、この端末装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0018】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0019】
ネットワークインターフェース回路10は、この端末装置をインターネットNTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部11は、インターネットNTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0020】
T.38通信処理部12は、ITU−T標準T.38に準拠した通信機能により、相手端末との間でリアルタイム的にファクシミリ通信するためのものである。
【0021】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、ネットワーク伝送制御部11、および、T.38通信処理部12は、内部バス13に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス13を介して行われている。
【0022】
図3は、サーバ装置SVの構成例を示している。
【0023】
同図において、CPU(中央処理装置)21は、このサーバ装置SVの動作制御を行うものであり、ROM(リード・オンリ・メモリ)22は、CPU21が起動時に実行するプログラムや必要なデータ等を記憶するためのものであり、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)23は、CPU21のワークエリア等を構成するためのものである。
【0024】
キャラクタジェネレータ24は、図形文字の表示データを発生するためのものであり、時計回路25は、現在日時情報を出力するためのものであり、ネットワークインターフェース回路26は、このサーバ装置SVをインターネットNTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部27は、インターネットNTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0025】
磁気ディスク装置28は、SIPサーバ機能プログラムの種々のアプリケーションプログラム、ワークデータ、ファイルデータ、画情報データなどの種々のデータを記憶するためのものであり、CRT画面表示装置29は、このサーバ装置SVを操作するための画面を表示するためのものであり、表示制御部30は、CRT画面表示装置29の表示内容を制御するためのものである。
【0026】
キーボード装置31は、このサーバ装置SVに種々のキー操作を行うためのものであり、画面指示装置32は、CRT画面表示装置29の任意の点を指示する等の操作作業を行うためのものであり、入力制御部33は、キーボード装置31および画面指示装置32の入力情報を取り込む等するためのものである。
【0027】
これらのCPU21、ROM22、RAM23、キャラクタジェネレータ24、時計回路25、ローカルエリアネットワーク伝送制御部27、磁気ディスク装置28、表示制御部30、および、入力制御部33は、バス34に接続されており、これらの各要素間のデータのやりとりは、主としてこのバス34を介して行われる。
【0028】
本実施例では、送信端末装置TX1〜TXnから受信端末装置RX1〜RXnへファクシミリ画情報を送信する場合、標準T.38プロトコルが適用される。また、グループ3ファクシミリ装置FX1,FX2から受信端末装置RX1〜RXnへファクシミリ画情報を送信する場合、グループ3ファクシミリ装置FX1,FX2とゲートウェイ装置GWとの間は、ITU−T標準T.30に準拠したプロトコルが適用され、また、ゲートウェイ装置GWと受信端末装置RX1〜RXnとの間は、標準T.38プロトコルが適用される。
【0029】
図4は、SIPを利用した場合、受信端末装置RX1〜RXnのサーバ装置SVへの受信者識別情報(例えば、いわゆる携帯電話の電話番号(割り当てられている識別情報)など)と受信端末識別情報(IPアドレス(ネットワークアドレス))の登録依頼のシーケンスの一例を示している。
【0030】
まず、受信端末装置RX1〜RXnのユーザは、操作表示部7を操作して、送受信選択画面(図5参照)より、「受信」動作を選択するとともに、ログイン操作により個人電話番号(割り当てられている識別情報)を入力する(ステップ501)。このログイン操作では、例えば、操作表示部8に図6に示すような個人電話番号入力画面が表示され、ユーザは、この個人電話番号入力画面の表示に従って個人電話番号を入力する。
【0031】
次に、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と、自端末に登録されているIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う(ステップ502)。これにより、サーバ装置SVに登録が成功すると、[200 OK]レスポンスが返される(ステップ503)。
【0032】
このように、サーバ装置SVに個人電話番号に対して自端末のIPアドレスが登録されているので、これ以降は、個人電話番号宛て通信を受信端末装置RX1〜RXnで受信することが可能である。
【0033】
受信動作が終了すると、ユーザは、例えば、図7に示したような画面から「受信中止」を選択して、ログアウト操作を行う。
【0034】
それにより、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号への自端末のIPアドレスの登録を解除するために、パラメータexpiresの値が「0」(登録削除をあらわす)のREGISTERリクエストをサーバ装置SVに送信する。これにより、サーバ装置SVは、指定された電話番号からIPアドレスを削除する。
【0035】
そして、サーバ装置SVは、その削除が成功すると、受信端末装置RX1〜RXnに対して、[200 OK]レスポンスを応答する(ステップ505)。
【0036】
したがって、これ以降は、個人電話番号宛て通信を受信端末装置RX1〜RXnで受信することはない。
【0037】
このようにして、この場合は、ユーザがログオンしてからログアウトするまでの間、ユーザが操作入力した個人電話番号に対して、自端末のIPアドレスがサーバ装置SVに登録されるので、例えば、送信端末装置TX1〜TXnがサーバ装置SVに対して、個人電話番号に対するIPアドレスを問い合わせると、その時点で登録されているIPアドレスが送信端末装置TX1〜TXnに通知される。
【0038】
そこで、送信端末装置TX1〜TXnが、通知されたIPアドレスに対してT.38通信を実行すると、ユーザがログオンしている受信端末装置RX1〜RXnとの間で通信動作が行われることとなる。
【0039】
その結果、ユーザは、任意の受信端末装置RX1〜RXnに赴いて、送信端末装置TX1〜TXnからの画情報を受信し、印刷させることができることとなる。したがって、例えば、コンビニエンスストアの店舗に設置されている複合機を利用してファクシミリ画情報を受信する場合、ユーザは、自分に登録されている電話番号(個人電話番号)を送信端末装置TX1〜TXnに通知するだけでよいので、非常に操作が簡単になるとともに、誤送信等の発生をも防止することができる。
【0040】
図8は、受信端末装置RX1〜RXnの受信処理の一例を示している。
【0041】
まず、ユーザが図5に示した操作画面から受信を選択すると(処理101)、操作表示部8に図6に示したような個人電話番号入力画面を表示して(処理102)、ユーザに個人電話番号を入力させる(処理103)。
【0042】
次いで、サーバ装置SVに対して、入力された電話番号に対して自端末のIPアドレスを登録するように依頼する(処理104)。ここで、サーバ装置SVから登録成功が通知されると(判断105の結果がYES)、操作表示部8に図7に示したような受信可能な旨を表示し(処理106)、送信端末装置TX1〜TXnからの受信要求を待つ(判断107)。
【0043】
いずれかの送信端末装置TX1〜TXnから受信要求を受信し、受信動作を開始すると、T.38プロトコルを実行して、画情報を受信し、受信した画情報を印刷出力する(処理108)。受信動作が終了すると、処理106へ戻り、受信可能表示状態へ戻る。
【0044】
一方、ユーザが、受信中止を選択操作した場合には、このときの動作を終了する。
【0045】
また、サーバ装置SVへの登録が成功しない場合で、判断105の結果がNOになるときには、登録失敗を表示して(処理109)、このときの動作を終了する。
【0046】
なお、処理103において、操作表示部8より個人電話番号を入力する代わりに、操作表示部8に記録媒体読み出し手段を設け、記録媒体に格納された受信端末識別情報を読み出して取得してもより。記録媒体としては、IDカード、USBメモリ、適宜なメモリカード、あるいは、非接触型ICカードなどを利用することができる。
【0047】
次に、受信者識別情報に電話番号を使用し、受信端末識別情報にIPアドレスを使用し、サーバ装置SVの機能としてSIPサーバを利用し、サーバ装置SVで認証を行わせる場合の実施例を説明する。
【0048】
図9は、SIPを利用し、認証方式としてダイジェスト認証(RFC2617参照)を利用した場合の登録依頼のシーケンスの一例を示す。
【0049】
まず、受信端末装置RX1〜RXnのユーザは、操作表示部7を操作して、送受信選択画面(図5参照)より、「受信」動作を選択するとともに、ログイン操作により個人電話番号を入力する(ステップ701)。このログイン操作では、例えば、操作表示部8に図10に示すような個人電話番号入力画面が表示され、ユーザは、この個人電話番号入力画面の表示に従って個人電話番号とパスワードを入力する。
【0050】
次に、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と、自端末に登録されているIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う(ステップ702)。
【0051】
この場合は、サーバ装置SVからnonceパラメータとrealmパラメータとともに認証を要求する[401 Unauthorized]レスポンスが返される(ステップ703)。
【0052】
それにより、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスとnonceパラメータとrealmパラメータよりresponceパラメータを計算する。そして、入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスとnonceパラメータとrealmパラメータとresponceパラメータをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う。
【0053】
この場合は、サーバ装置SVは、登録が成功するので、[200 OK]レスポンスを応答する。
【0054】
このように、サーバ装置SVに個人電話番号に対して自端末のIPアドレスが登録されているので、これ以降は、個人電話番号宛て通信を受信端末装置RX1〜RXnで受信することが可能である。
【0055】
受信動作が終了すると、ユーザは、例えば、図7に示したような画面から「受信中止」を選択して、ログアウト操作を行う。
【0056】
これにより、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と端末のIPアドレスとnonceパラメータとrealmパラメータとresponceパラメータをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに削除依頼を行う(パラメータexpiresが0で登録削除を表す)(ステップ707)。
【0057】
サーバ装置SVは、登録削除が成功すると[200 OK]レスポンスを応答する(ステップ708)。
【0058】
図11は、この場合の受信端末装置RX1〜RXnの処理の一例を示している。
【0059】
まず、ユーザが図5に示した操作画面から受信を選択すると(処理21)、操作表示部8に図6に示したような個人電話番号入力画面を表示して(処理202)、ユーザに個人電話番号とパスワードを入力させる(処理203)。
【0060】
次いで、サーバ装置SVに対して、上述したような認証有りの場合のシーケンスを適用して、入力された電話番号に対して自端末のIPアドレスを登録するように依頼する(処理204)。ここで、サーバ装置SVから登録成功が通知されると(判断205の結果がYES)、操作表示部8に図7に示したような受信可能な旨を表示し(処理206)、送信端末装置TX1〜TXnからの受信要求を待つ(判断207)。
【0061】
いずれかの送信端末装置TX1〜TXnから受信要求を受信し、受信動作を開始すると、T.38プロトコルを実行して、画情報を受信し、受信した画情報を印刷出力する(処理208)。受信動作が終了すると、処理206へ戻り、受信可能表示状態へ戻る。
【0062】
一方、ユーザが、受信中止を選択操作した場合には、このときの動作を終了する。
【0063】
また、サーバ装置SVへの登録が成功しない場合で、判断205の結果がNOになるときには、登録失敗を表示して(処理209)、このときの動作を終了する。
【0064】
図12は、SIPを利用した場合の登録・通信・状態通知依頼・状態通知のシーケンスの一例を示している。
【0065】
送信端末装置TX1〜TXnは、操作表示部8より状態を知りたい個人電話番号が入力されると、サーバ装置SVにSUBSCRIBEリクエストで状態通知依頼登録を行う(ステップ801)。
【0066】
サーバ装置SVに登録が成功すると[200 OK]レスポンスが送信端末装置TX1〜TXnに返される(ステップ802)。
【0067】
サーバ装置SVから個人電話番号の状態[着信不可]がNOTIFYリクエストで送信端末装置TX1〜TXnに送信されてくる(ステップ803)。
【0068】
送信端末装置TX1〜TXnは、個人番号の状態を操作表示部8に表示し、サーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す。
【0069】
受信端末装置RX1〜RXnでは、操作表示部8より上述したようなログイン操作により個人電話番号が入力される(ステップ805)。
【0070】
受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う(ステップ806)。
【0071】
サーバ装置SVに登録が成功すると、受信端末装置RX1〜RXnに[200 OK]レスポンスが返される(ステップ807)。
【0072】
サーバ装置SVから送信端末装置TX1〜TXnに、個人電話番号の状態[着信可能]がNOTIFYリクエストで送信されてくる(ステップ808)。
【0073】
送信端末装置TX1〜TXnは、個人番号の状態を操作表示部8に表示し、サーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ809)。
【0074】
送信端末装置TX1〜TXnでは、スキャナ5で原稿を読み取り、操作表示部8より個人電話番号を入力し、受信端末に送信する(ステップ810)。
【0075】
これにより、送信端末装置TX1〜TXnは、サーバ装置SVにINVITEリクエストで個人電話番号宛ての発呼依頼を行う(ステップ811)。
【0076】
サーバ装置SVは、受信端末装置RX1〜RXnからREGISTERリクエスト登録されたIPアドレスにINVITEリクエストを転送する(ステップ812)。
【0077】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ813)。
【0078】
受信端末装置RX1〜RXnは、INVITEリクエストを受けるとサーバ装置SVに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ814)。
【0079】
受信端末装置RX1〜RXnは、着信可能ならサーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ815)。
【0080】
サーバ装置SVは、受信端末装置RX1〜RXnからの[200 OK]レスポンスを受けると、送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ816)。
【0081】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けると受信端末装置RX1〜RXnにACKリクエストを送信する(ステップ817)。
【0082】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにメディアセッションを接続する。送信端末装置TX1〜TXnは、メディアセッションの中でT.38プロトコルに従い受信端末装置RX1〜RXnにファクシミリ画情報データを送信する(ステップ818)。
【0083】
送信端末装置TX1〜TXnは、送信し終わると受信端末装置RX1〜RXnにBYEリクエストを送信する(ステップ819)。
【0084】
送信端末装置TX1〜TXnは、BYEリクエストを受けると送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ820)。
【0085】
受信端末装置RX1〜RXnの操作表示部8よりログアウト操作が行われる(ステップ821)。
【0086】
受信端末装置RX1〜RXnで入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに削除依頼を行う。(注記:パラメータexpiresが0で登録削除を表す)(ステップ822)。
【0087】
サーバ装置SVから削除が成功すると受信端末装置RX1〜RXnに[200 OK]レスポンスが返される(ステップ823)。
【0088】
サーバ装置SVから個人電話番号の状態[着信不可]がNOTIFYリクエストで送信端末装置TX1〜TXnに送信されてくる(ステップ824)。
【0089】
送信端末装置TX1〜TXnは、個人番号の状態を操作表示部8に表示し、サーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ825)。
【0090】
なお、上記例では、状態通知を受け取る端末を送信端末と同一としているが、状態通知を他の端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ装置など)で受け取ることも可能である。
【0091】
図13は、接続要求をサーバ装置SVが中継する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示す。
【0092】
送信端末装置TX1〜TXnは、サーバ装置SVに個人電話番号宛てのINVITEリクエストの中継依頼を行う(ステップ1300)。
【0093】
サーバ装置SVは、管理している受信端末装置RX1〜RXnの個人電話番号とIPアドレスより中継依頼先のIPアドレスを調べ、INVITEリクエストを受信端末装置RX1〜RXnに転送する(ステップ1301)。
【0094】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1302)。
【0095】
受信端末装置RX1〜RXnは、INVITEリクエストを受けるとサーバ装置SVに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1303)。
【0096】
受信端末装置RX1〜RXnは、受信可能ならサーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1304)。
【0097】
サーバ装置SVは、受信端末装置RX1〜RXnからの[200 OK]レスポンスを受けると、送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを転送する(ステップ1305)。
【0098】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けると受信端末装置RX1〜RXnにACKリクエストを送信する(ステップ1306)。
【0099】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにメディアセッションを接続する。送信端末装置TX1〜TXnは、メディアセッションの中でT.38プロトコルに従い受信端末装置RX1〜RXnにファクシミリ画情報データを送信する(ステップ1307)。
【0100】
送信端末装置TX1〜TXnは、送信し終わると受信端末装置RX1〜RXnにBYEリクエストを送信する(ステップ1308)。
【0101】
受信端末装置RX1〜RXnは、BYEリクエストを受けると送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1309)。
【0102】
図14は、接続要求先をサーバ装置SVに問い合わせて直接接続する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示している。
【0103】
送信端末装置TX1〜TXnは、サーバ装置SVにINVITEリクエストで個人電話番号宛てのIPアドレスの問い合わせ依頼を行う(ステップ1400)。
【0104】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1401)。
【0105】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスで受信端末装置RX1〜RXnのIPアドレスを返す(ステップ1402)。
【0106】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けるとサーバ装置SVにACKリクエストを送信する(ステップ1403)。
【0107】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにINVITEリクエストを送信する(ステップ1404)。
【0108】
受信端末装置RX1〜RXnは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1405)。
【0109】
受信端末装置RX1〜RXnは、受信可能ならサーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1406)。
【0110】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けると受信端末装置RX1〜RXnにACKリクエストを送信する(ステップ1407)。
【0111】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにメディアセッションを接続する。送信端末装置TX1〜TXnは、メディアセッションの中でT.38プロトコルに従い受信端末装置RX1〜RXnに原稿データを送信する(ステップ1408)。
【0112】
送信端末装置TX1〜TXnは、送信し終わると受信端末装置RX1〜RXnにBYEリクエストを送信する(ステップ1409)。
【0113】
受信端末装置RX1〜RXnは、BYEリクエストを受けると送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1410)。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示したブロック図。
【図2】端末装置(送信端末装置TX1〜TXn、および、受信端末装置RX1〜RXn)の構成の一例を示したブロック図。
【図3】サーバ装置SVの構成例を示したブロック図。
【図4】SIPを利用した場合、受信端末装置RX1〜RXnのサーバ装置SVへの受信者識別情報(電話番号(識別情報))と受信端末識別情報(IPアドレス(ネットワークアドレス))の登録依頼のシーケンスの一例を示した図。
【図5】送受信選択画面の一例を示した図。
【図6】個人電話番号入力画面の一例を示した図。
【図7】受信動作中の画面例の一例を示した図。
【図8】受信端末装置RX1〜RXnの受信処理の一例を示したフローチャート。
【図9】SIPを利用し、認証方式としてダイジェスト認証(RFC2617参照)を利用した場合の登録依頼のシーケンスの一例を示した図。
【図10】個人電話番号入力画面の他の例を示した図。
【図11】受信端末装置RX1〜RXnの受信処理の他の例を示したフローチャート。
【図12】SIPを利用した場合の登録・通信・状態通知依頼・状態通知のシーケンスの一例を示した図。
【図13】接続要求をサーバ装置SVが中継する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示した図。
【図14】接続要求先をサーバ装置SVに問い合わせて直接接続する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示した図。
【符号の説明】
【0115】
TX1〜TXn 送信端末装置
RX1〜RXn 受信端末装置
SV サーバ装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システム、および、その制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアなどに置かれる複合機(画像形成装置)で、ファクシミリ送信だけでなくファクシミリ受信のサービスを行いたいニーズがある。しかし、ファクシミリ受信する場合、その複合機には固有の電話番号が振られており、その番号でしか受信できない。そのため、毎回送信者に異なる電話番号を教える必要がある。また、送信者は毎回異なる番号を入力するため、誤送信してしまう可能性がある。
【0003】
かかる事態に鑑みて、送信者にファックスサーバに原稿を送信してもらい、利用者は出先の端末から自分用の受信ボックスに蓄積保存されている文書を取り出すシステムが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−260487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来技術では、送信者が入力する番号がサーバの番号に固定されるため、誤送信する可能性は低い。しかし、原稿データをサーバに保存するため、サーバの記録媒体のコストが利用者数に比例して大きくなってしまうという問題がある。また、原稿データがサーバー上で保存されるために、利用者が取り出さないとサーバ上に原稿データが残ったままになるというセキュリティ上の問題もある。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、サーバに原稿データを蓄積することなく、出先にある複合機などを利用して、印刷物を取得することができる通信システムおよびその制御方法を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムであって、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたものである。
【0007】
また、ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムの制御方法であって、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
したがって、本発明によれば、特定の識別情報を利用して、複数のネットワーク対応画像形成装置に画像データを転送して印刷出力することができるので、非常に便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示している。
【0011】
同図において、この通信システムは、インターネットNTに接続されたサーバ装置SVと、複数の送信端末装置TX1〜TXn、および、複数の受信端末装置RX1〜RXnからなる。例えば、受信端末装置RX1〜RXnは、コンビニエンスストアなどに設置されているネットワーク対応画像形成装置(複合機等)が相当する。
【0012】
また、ゲートウェイ装置GWを介して、インターネットNTは、一般公衆回線PSTNに接続されており、このゲートウェイ装置GWの機能により、一般公衆回線PSTNに接続されたグループ3ファクシミリ装置FX1,FX2と、複数の送信端末装置TX1〜TXn、および、複数の受信端末装置RX1〜RXnは、相互に通信可能である。
【0013】
また、サーバ装置SVは、SIP(Session Initiation Protocol)サーバ機能(特にディレクトリサーバ機能等)を備えており、送信端末装置TX1〜TXnは、画像データを作成して受信端末装置RX1〜RXnへ送信する機能を備えており、受信端末装置RX1〜RXnは、画像データを受信し、受信した画像データの印刷物を記録出力する機能を備えている。
【0014】
なお、SIPの詳細やシステム例については、例えば、「Henry Sinnreich・Alan B.Johnston、阪口克彦、マスタリングTCP/IP SIP編、第1版」などを参照のこと。
【0015】
図2は、端末装置(送信端末装置TX1〜TXn、および、受信端末装置RX1〜RXn)の構成の一例を示している。
【0016】
同図において、システム制御部1は、この端末装置の各部の制御処理、および、通信アプリケーション処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データ(例えば、サーバ装置SVのIPアドレスなど)などを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、この端末装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0017】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、この端末装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0018】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0019】
ネットワークインターフェース回路10は、この端末装置をインターネットNTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部11は、インターネットNTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0020】
T.38通信処理部12は、ITU−T標準T.38に準拠した通信機能により、相手端末との間でリアルタイム的にファクシミリ通信するためのものである。
【0021】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、ネットワーク伝送制御部11、および、T.38通信処理部12は、内部バス13に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス13を介して行われている。
【0022】
図3は、サーバ装置SVの構成例を示している。
【0023】
同図において、CPU(中央処理装置)21は、このサーバ装置SVの動作制御を行うものであり、ROM(リード・オンリ・メモリ)22は、CPU21が起動時に実行するプログラムや必要なデータ等を記憶するためのものであり、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)23は、CPU21のワークエリア等を構成するためのものである。
【0024】
キャラクタジェネレータ24は、図形文字の表示データを発生するためのものであり、時計回路25は、現在日時情報を出力するためのものであり、ネットワークインターフェース回路26は、このサーバ装置SVをインターネットNTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部27は、インターネットNTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0025】
磁気ディスク装置28は、SIPサーバ機能プログラムの種々のアプリケーションプログラム、ワークデータ、ファイルデータ、画情報データなどの種々のデータを記憶するためのものであり、CRT画面表示装置29は、このサーバ装置SVを操作するための画面を表示するためのものであり、表示制御部30は、CRT画面表示装置29の表示内容を制御するためのものである。
【0026】
キーボード装置31は、このサーバ装置SVに種々のキー操作を行うためのものであり、画面指示装置32は、CRT画面表示装置29の任意の点を指示する等の操作作業を行うためのものであり、入力制御部33は、キーボード装置31および画面指示装置32の入力情報を取り込む等するためのものである。
【0027】
これらのCPU21、ROM22、RAM23、キャラクタジェネレータ24、時計回路25、ローカルエリアネットワーク伝送制御部27、磁気ディスク装置28、表示制御部30、および、入力制御部33は、バス34に接続されており、これらの各要素間のデータのやりとりは、主としてこのバス34を介して行われる。
【0028】
本実施例では、送信端末装置TX1〜TXnから受信端末装置RX1〜RXnへファクシミリ画情報を送信する場合、標準T.38プロトコルが適用される。また、グループ3ファクシミリ装置FX1,FX2から受信端末装置RX1〜RXnへファクシミリ画情報を送信する場合、グループ3ファクシミリ装置FX1,FX2とゲートウェイ装置GWとの間は、ITU−T標準T.30に準拠したプロトコルが適用され、また、ゲートウェイ装置GWと受信端末装置RX1〜RXnとの間は、標準T.38プロトコルが適用される。
【0029】
図4は、SIPを利用した場合、受信端末装置RX1〜RXnのサーバ装置SVへの受信者識別情報(例えば、いわゆる携帯電話の電話番号(割り当てられている識別情報)など)と受信端末識別情報(IPアドレス(ネットワークアドレス))の登録依頼のシーケンスの一例を示している。
【0030】
まず、受信端末装置RX1〜RXnのユーザは、操作表示部7を操作して、送受信選択画面(図5参照)より、「受信」動作を選択するとともに、ログイン操作により個人電話番号(割り当てられている識別情報)を入力する(ステップ501)。このログイン操作では、例えば、操作表示部8に図6に示すような個人電話番号入力画面が表示され、ユーザは、この個人電話番号入力画面の表示に従って個人電話番号を入力する。
【0031】
次に、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と、自端末に登録されているIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う(ステップ502)。これにより、サーバ装置SVに登録が成功すると、[200 OK]レスポンスが返される(ステップ503)。
【0032】
このように、サーバ装置SVに個人電話番号に対して自端末のIPアドレスが登録されているので、これ以降は、個人電話番号宛て通信を受信端末装置RX1〜RXnで受信することが可能である。
【0033】
受信動作が終了すると、ユーザは、例えば、図7に示したような画面から「受信中止」を選択して、ログアウト操作を行う。
【0034】
それにより、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号への自端末のIPアドレスの登録を解除するために、パラメータexpiresの値が「0」(登録削除をあらわす)のREGISTERリクエストをサーバ装置SVに送信する。これにより、サーバ装置SVは、指定された電話番号からIPアドレスを削除する。
【0035】
そして、サーバ装置SVは、その削除が成功すると、受信端末装置RX1〜RXnに対して、[200 OK]レスポンスを応答する(ステップ505)。
【0036】
したがって、これ以降は、個人電話番号宛て通信を受信端末装置RX1〜RXnで受信することはない。
【0037】
このようにして、この場合は、ユーザがログオンしてからログアウトするまでの間、ユーザが操作入力した個人電話番号に対して、自端末のIPアドレスがサーバ装置SVに登録されるので、例えば、送信端末装置TX1〜TXnがサーバ装置SVに対して、個人電話番号に対するIPアドレスを問い合わせると、その時点で登録されているIPアドレスが送信端末装置TX1〜TXnに通知される。
【0038】
そこで、送信端末装置TX1〜TXnが、通知されたIPアドレスに対してT.38通信を実行すると、ユーザがログオンしている受信端末装置RX1〜RXnとの間で通信動作が行われることとなる。
【0039】
その結果、ユーザは、任意の受信端末装置RX1〜RXnに赴いて、送信端末装置TX1〜TXnからの画情報を受信し、印刷させることができることとなる。したがって、例えば、コンビニエンスストアの店舗に設置されている複合機を利用してファクシミリ画情報を受信する場合、ユーザは、自分に登録されている電話番号(個人電話番号)を送信端末装置TX1〜TXnに通知するだけでよいので、非常に操作が簡単になるとともに、誤送信等の発生をも防止することができる。
【0040】
図8は、受信端末装置RX1〜RXnの受信処理の一例を示している。
【0041】
まず、ユーザが図5に示した操作画面から受信を選択すると(処理101)、操作表示部8に図6に示したような個人電話番号入力画面を表示して(処理102)、ユーザに個人電話番号を入力させる(処理103)。
【0042】
次いで、サーバ装置SVに対して、入力された電話番号に対して自端末のIPアドレスを登録するように依頼する(処理104)。ここで、サーバ装置SVから登録成功が通知されると(判断105の結果がYES)、操作表示部8に図7に示したような受信可能な旨を表示し(処理106)、送信端末装置TX1〜TXnからの受信要求を待つ(判断107)。
【0043】
いずれかの送信端末装置TX1〜TXnから受信要求を受信し、受信動作を開始すると、T.38プロトコルを実行して、画情報を受信し、受信した画情報を印刷出力する(処理108)。受信動作が終了すると、処理106へ戻り、受信可能表示状態へ戻る。
【0044】
一方、ユーザが、受信中止を選択操作した場合には、このときの動作を終了する。
【0045】
また、サーバ装置SVへの登録が成功しない場合で、判断105の結果がNOになるときには、登録失敗を表示して(処理109)、このときの動作を終了する。
【0046】
なお、処理103において、操作表示部8より個人電話番号を入力する代わりに、操作表示部8に記録媒体読み出し手段を設け、記録媒体に格納された受信端末識別情報を読み出して取得してもより。記録媒体としては、IDカード、USBメモリ、適宜なメモリカード、あるいは、非接触型ICカードなどを利用することができる。
【0047】
次に、受信者識別情報に電話番号を使用し、受信端末識別情報にIPアドレスを使用し、サーバ装置SVの機能としてSIPサーバを利用し、サーバ装置SVで認証を行わせる場合の実施例を説明する。
【0048】
図9は、SIPを利用し、認証方式としてダイジェスト認証(RFC2617参照)を利用した場合の登録依頼のシーケンスの一例を示す。
【0049】
まず、受信端末装置RX1〜RXnのユーザは、操作表示部7を操作して、送受信選択画面(図5参照)より、「受信」動作を選択するとともに、ログイン操作により個人電話番号を入力する(ステップ701)。このログイン操作では、例えば、操作表示部8に図10に示すような個人電話番号入力画面が表示され、ユーザは、この個人電話番号入力画面の表示に従って個人電話番号とパスワードを入力する。
【0050】
次に、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と、自端末に登録されているIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う(ステップ702)。
【0051】
この場合は、サーバ装置SVからnonceパラメータとrealmパラメータとともに認証を要求する[401 Unauthorized]レスポンスが返される(ステップ703)。
【0052】
それにより、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスとnonceパラメータとrealmパラメータよりresponceパラメータを計算する。そして、入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスとnonceパラメータとrealmパラメータとresponceパラメータをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う。
【0053】
この場合は、サーバ装置SVは、登録が成功するので、[200 OK]レスポンスを応答する。
【0054】
このように、サーバ装置SVに個人電話番号に対して自端末のIPアドレスが登録されているので、これ以降は、個人電話番号宛て通信を受信端末装置RX1〜RXnで受信することが可能である。
【0055】
受信動作が終了すると、ユーザは、例えば、図7に示したような画面から「受信中止」を選択して、ログアウト操作を行う。
【0056】
これにより、受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と端末のIPアドレスとnonceパラメータとrealmパラメータとresponceパラメータをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに削除依頼を行う(パラメータexpiresが0で登録削除を表す)(ステップ707)。
【0057】
サーバ装置SVは、登録削除が成功すると[200 OK]レスポンスを応答する(ステップ708)。
【0058】
図11は、この場合の受信端末装置RX1〜RXnの処理の一例を示している。
【0059】
まず、ユーザが図5に示した操作画面から受信を選択すると(処理21)、操作表示部8に図6に示したような個人電話番号入力画面を表示して(処理202)、ユーザに個人電話番号とパスワードを入力させる(処理203)。
【0060】
次いで、サーバ装置SVに対して、上述したような認証有りの場合のシーケンスを適用して、入力された電話番号に対して自端末のIPアドレスを登録するように依頼する(処理204)。ここで、サーバ装置SVから登録成功が通知されると(判断205の結果がYES)、操作表示部8に図7に示したような受信可能な旨を表示し(処理206)、送信端末装置TX1〜TXnからの受信要求を待つ(判断207)。
【0061】
いずれかの送信端末装置TX1〜TXnから受信要求を受信し、受信動作を開始すると、T.38プロトコルを実行して、画情報を受信し、受信した画情報を印刷出力する(処理208)。受信動作が終了すると、処理206へ戻り、受信可能表示状態へ戻る。
【0062】
一方、ユーザが、受信中止を選択操作した場合には、このときの動作を終了する。
【0063】
また、サーバ装置SVへの登録が成功しない場合で、判断205の結果がNOになるときには、登録失敗を表示して(処理209)、このときの動作を終了する。
【0064】
図12は、SIPを利用した場合の登録・通信・状態通知依頼・状態通知のシーケンスの一例を示している。
【0065】
送信端末装置TX1〜TXnは、操作表示部8より状態を知りたい個人電話番号が入力されると、サーバ装置SVにSUBSCRIBEリクエストで状態通知依頼登録を行う(ステップ801)。
【0066】
サーバ装置SVに登録が成功すると[200 OK]レスポンスが送信端末装置TX1〜TXnに返される(ステップ802)。
【0067】
サーバ装置SVから個人電話番号の状態[着信不可]がNOTIFYリクエストで送信端末装置TX1〜TXnに送信されてくる(ステップ803)。
【0068】
送信端末装置TX1〜TXnは、個人番号の状態を操作表示部8に表示し、サーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す。
【0069】
受信端末装置RX1〜RXnでは、操作表示部8より上述したようなログイン操作により個人電話番号が入力される(ステップ805)。
【0070】
受信端末装置RX1〜RXnは、入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに登録依頼を行う(ステップ806)。
【0071】
サーバ装置SVに登録が成功すると、受信端末装置RX1〜RXnに[200 OK]レスポンスが返される(ステップ807)。
【0072】
サーバ装置SVから送信端末装置TX1〜TXnに、個人電話番号の状態[着信可能]がNOTIFYリクエストで送信されてくる(ステップ808)。
【0073】
送信端末装置TX1〜TXnは、個人番号の状態を操作表示部8に表示し、サーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ809)。
【0074】
送信端末装置TX1〜TXnでは、スキャナ5で原稿を読み取り、操作表示部8より個人電話番号を入力し、受信端末に送信する(ステップ810)。
【0075】
これにより、送信端末装置TX1〜TXnは、サーバ装置SVにINVITEリクエストで個人電話番号宛ての発呼依頼を行う(ステップ811)。
【0076】
サーバ装置SVは、受信端末装置RX1〜RXnからREGISTERリクエスト登録されたIPアドレスにINVITEリクエストを転送する(ステップ812)。
【0077】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ813)。
【0078】
受信端末装置RX1〜RXnは、INVITEリクエストを受けるとサーバ装置SVに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ814)。
【0079】
受信端末装置RX1〜RXnは、着信可能ならサーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ815)。
【0080】
サーバ装置SVは、受信端末装置RX1〜RXnからの[200 OK]レスポンスを受けると、送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ816)。
【0081】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けると受信端末装置RX1〜RXnにACKリクエストを送信する(ステップ817)。
【0082】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにメディアセッションを接続する。送信端末装置TX1〜TXnは、メディアセッションの中でT.38プロトコルに従い受信端末装置RX1〜RXnにファクシミリ画情報データを送信する(ステップ818)。
【0083】
送信端末装置TX1〜TXnは、送信し終わると受信端末装置RX1〜RXnにBYEリクエストを送信する(ステップ819)。
【0084】
送信端末装置TX1〜TXnは、BYEリクエストを受けると送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ820)。
【0085】
受信端末装置RX1〜RXnの操作表示部8よりログアウト操作が行われる(ステップ821)。
【0086】
受信端末装置RX1〜RXnで入力された個人電話番号と自端末のIPアドレスをREGISTERリクエストでサーバ装置SVに削除依頼を行う。(注記:パラメータexpiresが0で登録削除を表す)(ステップ822)。
【0087】
サーバ装置SVから削除が成功すると受信端末装置RX1〜RXnに[200 OK]レスポンスが返される(ステップ823)。
【0088】
サーバ装置SVから個人電話番号の状態[着信不可]がNOTIFYリクエストで送信端末装置TX1〜TXnに送信されてくる(ステップ824)。
【0089】
送信端末装置TX1〜TXnは、個人番号の状態を操作表示部8に表示し、サーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ825)。
【0090】
なお、上記例では、状態通知を受け取る端末を送信端末と同一としているが、状態通知を他の端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ装置など)で受け取ることも可能である。
【0091】
図13は、接続要求をサーバ装置SVが中継する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示す。
【0092】
送信端末装置TX1〜TXnは、サーバ装置SVに個人電話番号宛てのINVITEリクエストの中継依頼を行う(ステップ1300)。
【0093】
サーバ装置SVは、管理している受信端末装置RX1〜RXnの個人電話番号とIPアドレスより中継依頼先のIPアドレスを調べ、INVITEリクエストを受信端末装置RX1〜RXnに転送する(ステップ1301)。
【0094】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1302)。
【0095】
受信端末装置RX1〜RXnは、INVITEリクエストを受けるとサーバ装置SVに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1303)。
【0096】
受信端末装置RX1〜RXnは、受信可能ならサーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1304)。
【0097】
サーバ装置SVは、受信端末装置RX1〜RXnからの[200 OK]レスポンスを受けると、送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを転送する(ステップ1305)。
【0098】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けると受信端末装置RX1〜RXnにACKリクエストを送信する(ステップ1306)。
【0099】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにメディアセッションを接続する。送信端末装置TX1〜TXnは、メディアセッションの中でT.38プロトコルに従い受信端末装置RX1〜RXnにファクシミリ画情報データを送信する(ステップ1307)。
【0100】
送信端末装置TX1〜TXnは、送信し終わると受信端末装置RX1〜RXnにBYEリクエストを送信する(ステップ1308)。
【0101】
受信端末装置RX1〜RXnは、BYEリクエストを受けると送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1309)。
【0102】
図14は、接続要求先をサーバ装置SVに問い合わせて直接接続する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示している。
【0103】
送信端末装置TX1〜TXnは、サーバ装置SVにINVITEリクエストで個人電話番号宛てのIPアドレスの問い合わせ依頼を行う(ステップ1400)。
【0104】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1401)。
【0105】
サーバ装置SVは、送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスで受信端末装置RX1〜RXnのIPアドレスを返す(ステップ1402)。
【0106】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けるとサーバ装置SVにACKリクエストを送信する(ステップ1403)。
【0107】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにINVITEリクエストを送信する(ステップ1404)。
【0108】
受信端末装置RX1〜RXnは、送信端末装置TX1〜TXnに[100 Trying]レスポンスを返す(ステップ1405)。
【0109】
受信端末装置RX1〜RXnは、受信可能ならサーバ装置SVに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1406)。
【0110】
送信端末装置TX1〜TXnは、[200 OK]レスポンスを受けると受信端末装置RX1〜RXnにACKリクエストを送信する(ステップ1407)。
【0111】
送信端末装置TX1〜TXnは、受信端末装置RX1〜RXnにメディアセッションを接続する。送信端末装置TX1〜TXnは、メディアセッションの中でT.38プロトコルに従い受信端末装置RX1〜RXnに原稿データを送信する(ステップ1408)。
【0112】
送信端末装置TX1〜TXnは、送信し終わると受信端末装置RX1〜RXnにBYEリクエストを送信する(ステップ1409)。
【0113】
受信端末装置RX1〜RXnは、BYEリクエストを受けると送信端末装置TX1〜TXnに[200 OK]レスポンスを返す(ステップ1410)。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示したブロック図。
【図2】端末装置(送信端末装置TX1〜TXn、および、受信端末装置RX1〜RXn)の構成の一例を示したブロック図。
【図3】サーバ装置SVの構成例を示したブロック図。
【図4】SIPを利用した場合、受信端末装置RX1〜RXnのサーバ装置SVへの受信者識別情報(電話番号(識別情報))と受信端末識別情報(IPアドレス(ネットワークアドレス))の登録依頼のシーケンスの一例を示した図。
【図5】送受信選択画面の一例を示した図。
【図6】個人電話番号入力画面の一例を示した図。
【図7】受信動作中の画面例の一例を示した図。
【図8】受信端末装置RX1〜RXnの受信処理の一例を示したフローチャート。
【図9】SIPを利用し、認証方式としてダイジェスト認証(RFC2617参照)を利用した場合の登録依頼のシーケンスの一例を示した図。
【図10】個人電話番号入力画面の他の例を示した図。
【図11】受信端末装置RX1〜RXnの受信処理の他の例を示したフローチャート。
【図12】SIPを利用した場合の登録・通信・状態通知依頼・状態通知のシーケンスの一例を示した図。
【図13】接続要求をサーバ装置SVが中継する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示した図。
【図14】接続要求先をサーバ装置SVに問い合わせて直接接続する場合のSIPを利用した送信シーケンスの一例を示した図。
【符号の説明】
【0115】
TX1〜TXn 送信端末装置
RX1〜RXn 受信端末装置
SV サーバ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、
ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、
前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムであって、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、
前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、
ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、
前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムの制御方法であって、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、
前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたことを特徴とする通信システムの制御方法。
【請求項1】
ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、
ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、
前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムであって、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、
前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
ネットワークに接続されている端末装置の識別情報とネットワークアドレスとの関係を管理するサーバ装置と、
ネットワークを介して受信した画像データを印刷出力する機能を備えた複数のネットワーク対応画像形成装置と、
前記画像データを形成し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク対応画像形成装置へ送信する端末装置を備えた通信システムの制御方法であって、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記サーバ装置に対して、あらかじめ割り当てられている識別情報に自端末に設定されているネットワークアドレスを登録するように要求した後、
前記端末装置は、前記サーバ装置から前記識別情報に対応したネットワークアドレスを取得し、その取得したネットワークアドレスの前記ネットワーク対応画像形成装置に対して、画像データの印刷を要求するとともに印刷する画像データを送信し、
前記ネットワーク対応画像形成装置は、前記端末装置より受信した画像データの印刷を終了すると、前記サーバ装置に対し、前記識別情報に登録したネットワークアドレスを破棄するように要求するようにしたことを特徴とする通信システムの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−283551(P2008−283551A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127032(P2007−127032)
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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