説明

通信システム及びその制御方法

【課題】緊急性のない発信に対して回線を強制切断することがなく、緊急性のある発信に対してのみ発信を行うことが可能な通信システム及びその制御方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの回線150を収容し、複数の電話機が接続された通信装置100と、複数の電話機A110、B120に対応して設けられ、外部に接続されたスイッチA130、B140により電話機の回線の優先使用が設定される無電圧接点とを具備する。通信装置100は無電圧接点で優先される電話機からの発信要求時に回線が全て使用中の場合には回線を強制切断し、無電圧接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話機の通信を制御する通信システム及びその制御方法、特に、回線の切断制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、1つの電話回線が収容され、複数の電話機が接続された通信装置では、1つの電話機が電話回線を使用している場合、他の電話機による電話回線の使用は制限される。そのため、1つの電話機が電話回線を使用中に他の電話機が電話回線を使用する場合には、現在使用している電話回線を強制切断する必要がある。
【0003】
強制切断の判定を行うためには、例えば、装置のシステムデータに暗証番号等を設定し、発信する電話番号にその暗証番号が付加されている場合には、他の電話機が電話回線を使用中でもその電話回線を強制切断する。また、予め装置のデータベースに強制切断する電話番号を登録し、電話機から発信があった場合に、他の電話機が電話回線を使用中であればそのデータベースを参照して発信した電話番号が強制切断する電話番号かを判断する。発信した電話番号が強制切断する電話番号であれば、現在使用中の電話回線を強制切断する。
【0004】
一方、特許文献1には通信回線が全て使用中の状態において発信要求の電話機の相手先電話番号が予め登録された緊急連絡先の場合には、現在使用中の回線を強制切断して緊急連絡先に発呼することが記載されている。また、特許文献2には、例えば、火災等を通報するための緊急通報装置から通報があった場合には、現在使用中のチャンネルを切断して空きチャンネルを作り、予定の電話番号に通報することが記載されている。更に、特許文献3には、火災、ガス漏れ等を通報する緊急通報装置が正常であることを定時通報することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平07−107206号公報
【特許文献2】特開2001−94683号公報
【特許文献3】特開2004−14780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように1つの電話機が電話回線を使用中に他の電話機が電話回線を使用する場合には、現在使用している電話回線を強制切断する必要があるが、電話回線の強制切断を判定するためには、例えば、データベースに強制切断すべき電話番号かを登録する等、事前に装置に登録する必要がある。
【0007】
また、上記通常の技術では、発信先電話番号が予め登録された緊急連絡先の場合には現在使用中の回線を強制切断して緊急連絡先に発呼することが特許文献1に記載され、緊急通報機から発信があった場合には回線を強制切断して予定の電話番号に通報することが特許文献2に記載されている。
【0008】
一方、特許文献3には、火災、ガス漏れ等を通報する緊急通報装置が正常であることを定時通報することが記載されているが、上記通常の技術では特許文献3等に記載の緊急通報機から緊急通報された場合、回線を強制切断して緊急通報機からの通報を行うことは可能であるものの、緊急通報機からの定時通報のように緊急性のない発信に対しても回線を強制切断してしまう課題があった。
【0009】
本発明の目的は、事前に強制切断すべき電話機等を登録する必要がなく、簡単に回線優先使用の電話機の設定を行うことが可能な通信システム及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る通信システムは、少なくとも1つの回線を収容すると共に複数の電話機が接続され、前記複数の電話機の発着信を制御する通信装置と、前記複数の電話機のうちの少なくとも一部の電話機にそれぞれ対応して設けられ、外部に接続されたスイッチにより前記電話機の前記回線の優先使用が設定される接点と、前記接点で優先される電話機からの発信要求時に前記回線が使用中の場合に、前記回線を強制切断し、前記接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る通信システムの制御方法は、少なくとも1つの回線を収容すると共に複数の電話機が接続され、前記複数の電話機の発着信を制御する通信装置と、前記複数の電話機のうちの少なくとも一部の電話機にそれぞれ対応して設けられ、外部に接続されたスイッチにより前記電話機の前記回線の優先使用が設定される接点と、を有する通信システムの制御方法であって、前記接点で優先される電話機からの発信要求時に前記回線が使用中の場合に、前記回線を強制切断し、前記接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電話回線が使用中でも接点で優先される電話機から発信要求があった場合には、電話回線を強制切断して発信要求を優先発呼するように制御することにより、優先する電話機からの緊急発信時等に確実に発呼することが可能となる。その際、外部のスイッチにより簡単に無電圧接点の回線の優先使用を設定できるため、電話番号等を変更・追加する際に装置の設定を変更する必要がなく、メンテナンスの回数を減らすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る通信システムの第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】電話機B120による電話機A110の強制切断の例を説明するシーケンス図である。
【図3】電話機B120による電話機A110の強制切断の例を説明するフローチャートである。
【図4】電話機A110による電話機B120の強制切断例を説明するシーケンス図である。
【図5】電話機A110による電話機B120の強制切断例を説明するフローチャートである。
【図6】緊急性の通話が重なった場合、電話機A110使用中の強制切断しない例を説明するシーケンス図である。
【図7】緊急性の通話が重なった場合、電話機B120使用中の強制切断例を説明するシーケンス図である。
【図8】本発明の通信システムの第2の実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る通信システムの第1の実施形態を示すブロック図である。図中100は通信制御を行う通信装置であり、電話機A110と電話機B120が接続されている。図1では代表的に電話機A110と電話機B120を示しているが、通信装置100には2台以上の電話機が接続されている。通信装置100は電話交換機の機能を有する。
【0016】
通信装置100には少なくとも1つの電話回線150が収容(接続)されている。通信装置100は、後述するように電話回線が全て使用中でも無電圧接点(不図示)で優先される電話機から発信要求があった場合には、電話回線を強制切断して優先発呼するように制御を行う。これについては詳しく後述するが、例えば、電話機A110が無電圧接点で優先される電話機とし、現在、電話機B120が電話回線150を使用して通話中とする。この時、電話機A110から発信があったとすると、現在電話機B120が使用中の電話回線150を強制切断し、電話機A110の発信を電話機B120に対して優先発呼する。
【0017】
電話機A110及び電話機B120は、通信装置100の制御により電話回線150を介して外部の電話機と発着信を行う。センサA130、センサB140は、通信装置100内部の無電圧接点に接続されたスイッチであり、それぞれ電話機A110、電話機B120に対応して設けられている。電話機A110に対応する無電圧接点に接続するセンサをA130、電話機B120に対応する無電圧接点に接続するセンサをB140とする。
【0018】
本願明細書では、A130やB140をセンサと呼んでいるが、外部からオン又はオフすることで対応する電話機の回線優先使用を設定するためのスイッチである。センサA130とセンサB140には優先順位が決められ、例えば、センサA130がセンサB140より優先順位が高いものとする。
【0019】
無電圧接点は、図1では図示していないが、複数の電話機にそれぞれ対応して通信装置100の内部に設けられた電話回線優先使用を設定するための接点である。例えば、図1に示すセンサA130をオンすると、それに対応する無電圧接点がオンに設定され、それに対応する電話機A110の電話回線150の優先使用が設定される。そのため、通信装置100は無電圧接点で優先される電話機からの発信要求時に全ての電話回線が使用中の場合でも電話回線を強制切断し、無電圧接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御を行う。
【0020】
具体的には、通信装置100には図1に示すようにセンサA130、センサB140が接続され、これらセンサA130、センサB140は電話機A110、電話機B120にそれぞれ対応して設けられている。例えば、電話機A110に対応するセンサA130をオンにすると、電話機A110の電話回線の優先使用が設定され、全ての電話回線が使用中でも電話回線を強制切断して電話機A110からの発信要求を優先発呼するように制御を行う。
【0021】
次に、本実施形態の具体的な動作を説明する。以下の動作説明では、
(1)電話機B120による電話機A110の強制切断例
(2)電話機A110による電話機B120の強制切断例
(3)緊急性のある通話が重なった場合の、電話機A110使用中の強制切断しない例
(4)緊急性のある通話が重なった場合の、電話機B120の使用中の強制切断例、を説明する。なお、本例では、例えば、センサA130がセンサB140より優先順位が高いものとする(即ち、電話機A110が電話機B120より回線使用の優先順位が高い)。
【0022】
図2、図3は(1)の電話機B120による電話機A110の強制切断の例を示す図である。図2はその場合のシーケンス図、図3はフローチャートである。図2に示すように、今、電話機A110が電話回線150を使用して通話中とする。この電話機A110の通話中にセンサB140がオンに設定され、センサA130はオフとする。この状態で、電話機B120がオフフックされると、図3の処理が開始され、通信装置100内の制御回路(不図示)は以下の処理を行い、電話機A110が使用中であるかを判定する(図3のS01)。
【0023】
電話機A110が使用中である場合には、センサB140がオンであるかを判定し(S02)、センサB140がオンである場合には優先順位の高いセンサA130がオンであるかを判定する(S03)。その際、センサA130はオフであるため(S03がN)、電話機A110をビジー処理とし(S04)、現在使用中の電話回線150を強制切断して開放する(S05)。なお、ビジー処理とは、通話を終了させるための処理のことである。
【0024】
即ち、センサA130はオフであるため電話機A110の電話回線使用は緊急性のある通話ではなく、センサB140はオンであるため電話機B120の電話回線使用は緊急性のあるものと判断する。その後、電話機B120のダイヤル待ちとなり、電話機B120からのダイヤル受信後に、電話機B120が電話回線150を使用して外部の電話機と通話を行うことが可能となる。一方、S02でセンサB140がオフの場合(S02がN)、S03でセンサA130がオンの場合には(S03がY)、電話機B120がビジー処理となる。
【0025】
次に、(2)の電話機A110による電話機B120の強制切断例を説明する。図4はその場合のシーケンス図、図5はフローチャートである。図4に示すように、今、電話機B120が電話回線150を使用して通話中とする。この通話中にセンサA130がオンに設定され、センサB140はオフとする。
【0026】
この状態で、電話機A110がオフフックされると、図5の処理が開始され、図示しない通信装置100内の図示しない制御回路は、電話機B120が使用中であるかを判定する(S07)。電話機B120が使用中である場合にはセンサA130がオンであるかを判定する(S08)。センサA130がオンの場合には電話機B120をビジー処理し(S09)、現在使用中の電話回線150を強制切断して開放する(S10)。
【0027】
即ち、優先順位の高いセンサA130がオンであるため、電話機B120の電話回線使用が通常の通話、緊急性のある通話に関わらず、電話機A110の回線使用を優先する。なお、図3ではS02からS03に進み、センサA130がオンかどうかを判定しているのが、図5ではS03に対応するステップがなく、S08から直接S09に進んでいる。これは、図5の例では、センサB140の優先順位よりもセンサA130の優先順位が高いからである。
【0028】
この後、電話機A110のダイヤル待ちとなり、電話機A110からのダイヤル受信後に電話回線150を使用して外部の電話機と通話を行うことが可能となる。なお、S08でセンサA130がオフである場合には(S08がN)、電話機A110はビジー処理となる。
【0029】
次に、(3)の緊急性のある通話が重なった場合(センサAとセンサBのオンが同時に発生した場合)の電話機A110使用中の強制切断しない例を説明する。本例では優先順位の高い電話機A110が先に回線を使用中とする。図6はその場合のシーケンス図である。図3と図6を用いて説明する。今、図6に示すように電話機A110が電話回線150を使用して通話中とする。この時、センサA130はオンに設定され、電話機A110による通話は緊急性のある通話である。この通話中にセンサB140がオンに設定されたとする。
【0030】
この状態で、電話機B120がオフフックされると、図3の処理が開始され、図示しない制御回路は、電話機A110が使用中かどうかを判定する(S01)。電話機A110が使用中の場合にはセンサB140がオンかどうかを判定し(S02)、センサB140がオンの場合には(S02がY)、センサA130がオンであるかを判定する(S03)。
【0031】
その際、センサA130はオンであるため(S03がY)、電話機A110の電話回線使用及び電話機B120からの発信は緊急性を有するが、上述のようにセンサA130の優先順位が高いため、電話機A110の回線使用を優先する。そのため、電話機B120のビジー処理を行い、電話機A110は引き続いて電話回線150を使用して通話を行う。
【0032】
次に、(4)の緊急性のある通話の重なった場合(即ち、センサのオンが同時に発生した場合)の電話機B120使用中の強制切断例を説明する。本例では、優先順位の低い電話機B120が先に回線を使用中とする。図7はその場合のシーケンス図である。図5と図7を用いて説明する。今、図7に示すように電話機B120が電話回線150を使用して通話中とする。
【0033】
センサB140はオンに設定され、電話機B120の通話は緊急性のある通話である。この通話中にセンサA130がオンに設定されたとする。この状態で、電話機A110のオフフックが検出されると、図5の処理が開始され、図示しない制御回路は電話機B120が使用中であるかを判定する(S07)。
【0034】
電話機B120が使用中である場合には、センサA130がオンであるかを判定する(S08)。センサA130がオンである場合には、電話機A110の優先順位が電話機B120より高いため、電話機B120の電話回線使用が通常の通話、緊急性のある通話に関わらず、電話機A110の回線使用を優先する。そのため、電話機B120のビジー処理を行い(S09)、電話回線150を切断して開放する(S10)。
【0035】
その後、電話機A110のダイヤル待ちとなり、電話機A110からのダイヤル受信後に電話機A110は電話回線150を使用して通話を行うことが可能となる。なお、S08でセンサA130がオフの場合には(S08がN)、電話機A110がビジー処理となる。
【0036】
本実施形態では、電話回線が全て使用中でも無電圧接点で優先される電話機から発信要求があった場合には、回線を強制切断して発信要求を優先発呼するように制御することにより、緊急発信時等に確実に発呼することが可能となる。また、スイッチのオン、オフにより簡単に電話機の回線優先使用を設定できるため、回線優先使用の電話番号等を変更・追加する際に、装置の設定を変更する必要がなく、メンテナンスの回数を減らすことが可能となる。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図8は本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。図8では図1と同一部分には同一符号を付している。第1の実施形態では外部のスイッチのオン、オフにより無電圧接点による電話機の回線優先使用を設定する例を説明したが、第2の実施形態では通信装置100に火災やガス漏れ等を通報する非常通報装置160を接続し、非常通報装置160から非常通報された場合には、回線が全て使用中でもその非常通報を優先発呼する例を説明する。本実施形態では、通信装置100に接続された非常通報装置160の非常通報用接点に連動して通信装置100内の無電圧接点が動くものとする。
【0038】
例えば、特許文献3等に記載された非常通報装置160が通信装置100に接続されているものとする。電話機A110と電話機B120等も通信装置100に接続されている。非常通報装置160が接続されている以外は図1の同様の構成であり、図8に示すように通信装置100には少なくとも1つの電話回線150が接続されている。本実施形態の無電圧接点は、第1の実施形態で説明した無電圧接点と同じであり、通信装置100内の無電圧接点は、各電話機と非常通報装置に対応して設けられている。
【0039】
非常通報装置160は非常通報時にオン又はオフする非常通報用接点を持っており、例えば、この接点は非常通報の場合にはオンするものとする。非常通報装置160の接点がオン(例えば火災やガス漏れ等が発生)すると、通信装置100内のそれに対応する無電圧接点が連動してオンし、非常通報装置160から非常通報が発信された場合には、通信装置100は全ての電話回線が使用中でも電話回線を切断して非常通報装置160の非常通報を優先発呼するように制御を行う。
【0040】
また、非常通報装置160は複数の接点を持っており、その中には緊急性を有する接点と緊急性を有しない接点がある。例えば、火災やガス漏れ等を通報する接点は緊急性を有し、電池電圧低下や定時通報等を通報する接点は緊急性を有しない。通信装置100の無電圧接点は、非常通報装置160の緊急性を有する接点がオンになった時のみ連動して動作し、緊急性を有しない接点がオンになった時には通信装置100の無電圧接点は動作しない。
【0041】
そのため、通信装置100の無電圧接点は緊急性を有する接点がオンになった時のみ連動して動作し、全ての電話回線が使用中でも電話回線を切断して非常通報を優先発呼するように制御を行う。その際、例えば、非常通報装置160から予め決められた所定の連絡先等に非常通報を発信する。
【0042】
この構成では、非常通報装置160の非常通報用接点に連動して通信装置100の無電圧接点が動作するため、全ての回線が使用中でも回線を強制切断して非常通報を行うことが可能となる。また、非常通報装置160の接点がオンしない場合には、無電圧接点が動作することはなく、通常の動作を行う。そのため、緊急性のない発信に対して回線が強制切断されることはない。
【0043】
このように本実施形態では、非常通報装置160からの非常通報の際には、全ての回線が使用中でも回線を強制切断することにより、非常通報装置からの非常通報を優先発呼することができる。更に、緊急性を有する非常通報に対してのみ優先発呼するため、緊急性のない通報に対して回線が強制切断されることはない。
【0044】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態の構成は図8と同様であり、図8に示すように通信装置100に同様に火災やガス漏れ等を検知して通報する非常通報装置160が接続され、通信装置100には電話機A110と電話機B120等が接続されている。非常通報装置160が接続されている以外は図1と同様であり、通信装置100には少なくとも1つの電話回線150が接続されている。
【0045】
第2の実施形態では、非常通報装置160からの非常通報の際に非常通報装置160の非常通報用接点に連動して通信装置100内の無電圧接点が動作するのに対し、第3の実施形態では非常通報装置160からの非常通報の際に通信装置100内の無電圧接点を動作させて緊急通報を発信するという点において第3の実施形態は第2の実施形態と異なっている。無電圧接点は図1等で説明したように各電話機や非常通報装置に対応して設けられている。非常通報装置160としては、例えば、特許文献3等に記載されたものがある。
【0046】
本実施形態では、非常通報装置160は非常通報の際に通信装置100内の無電圧接点を動作させて発信するため、非常通報装置160から非常通報が通信装置100に発信されると、通信装置100内の非常通報装置160に対応する無電圧接点が動作する。そのため、通信装置100は非常通報装置160から非常通報が発信されると、電話回線が全て使用中でも電話回線を強制切断し、非情報通報装置160からの発信要求は優先発呼するように制御を行う。その際、例えば、非常通報装置160から予め決められた所定の連絡先等に非常通報を発信する。
【0047】
また、非常通報装置160は、緊急性を有する通報と緊急性を有しない通報を発信する。例えば、火災やガス漏れ等は緊急性を有し、電池電圧低下や定時通報等は緊急性を有しない。非常通報装置160は緊急性を有する通報を発信する時のみ通信装置100のそれに対応する無電圧接点を動作させ、緊急性を有しない通報の場合にはそれに対応する無電圧接点は動作させない。
【0048】
そのため、非常通報装置160から緊急性を有する通報が発信された時にそれに対応する無電圧接点が動作し、通信装置100は電話回線が全て使用中でも電話回線を強制切断して非情報通報装置160からの緊急通報は優先発呼するように制御を行う。一方、非常通報装置160から緊急性を有しない通報が発信された場合には、それに対応する無電圧接点は動作しないため通信装置100は通常動作を行う。
【0049】
この構成では、非常通報装置160は非常通報の際に対応する無電圧接点を動作させるため、非常通報装置160から緊急通報が発信された場合には、それに対応する無電圧接点が動作するため、全ての回線が使用中でも回線を強制切断して非常通報が可能となる。また、非常通報装置160から電池電圧低下や通報装置が正常であることを確認するための定時通報等の緊急性のない通報が発信された場合には、無電圧接点は動作しないため、通常の動作を行う。そのため、緊急性のない発信に対して回線が強制切断されることはない。
【0050】
以上のように本実施形態でも、非常通報装置160からの非常通報の際には、全ての回線が使用中でも回線を強制切断することにより、非常通報装置からの非常通報を優先発呼することができる。更に、緊急性を有する非常通報に対してのみ優先発呼するため、緊急性のない通報に対して回線が強制切断されることはない。
【0051】
なお、以上の実施形態では、通信装置100に2台の電話機を接続しているが、3台以上の電話機を接続しても良い。また、通信装置100に1つの電話回線を接続しているが、それ以上の電話回線を接続しても良い。更に、図1において、センサ(スイッチ)は必ずしも全ての電話機に必要ではない、即ち、優先使用を設定する電話機にのみセンサを設けてセンサをオンすることで電話機の回線優先使用を設定し、回線優先使用を設定しない電話機にはセンサを設けなくても良い。その場合には、回線優先使用を設定しない電話機のセンサはオフとして扱うものとする。更に、以上の実施形態では、回線の優先使用を設定する接点として無電圧接点を用いた例を示したが、有電圧接点を用いても良い。
【0052】
また、以上の実施形態の通信システムは、ハードウェアによっても実現できるが、コンピュータをその通信システムとして機能させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現できる。また、以上の実施形態の通信システムの制御方法は、ハードウェアによっても実現できるが、コンピュータにその方法を実行させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現できる。
【0053】
なお、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限らない。
【0054】
(付記1)少なくとも1つの回線を収容すると共に複数の電話機が接続され、前記複数の電話機の発着信を制御する通信装置と、
前記複数の電話機のうちの少なくとも一部の電話機にそれぞれ対応して設けられ、外部に接続されたスイッチにより前記電話機の前記回線の優先使用が設定される接点と、
前記接点で優先される電話機からの発信要求時に前記回線が使用中の場合に、前記回線を強制切断し、前記接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする通信システム。
【0055】
(付記2)前記複数の電話機のうち前記接点で優先される電話機以外の電話機からの発信要求時には、前記回線が全て使用中に当該電話機からの発信は優先発呼されないことを特徴とする付記1に記載の通信システム。
【0056】
(付記3)前記接点には、予め優先順位が決められ、前記スイッチにより複数の電話機に同時に前記回線の優先使用が設定された場合には、優先順位の高い接点に対応する電話機に前記回線の優先使用が設定されることを特徴とする付記1又は2に記載の通信システム。
【0057】
(付記4)前記接点により前記同時に複数の電話機に前記回線の優先使用が設定されている場合、前記回線の優先使用が設定されていない他の電話機の優先順位は、前記同時に回線の優先使用が設定された電話機より低いことを特徴とする付記3に記載の通信システム。
【0058】
(付記5)前記通信装置に非常通報時にオン又はオフする非常通報用接点を有する非常通報装置が接続され、前記非常通報用接点により前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が連動して動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
【0059】
(付記6)前記通信装置に非常通報の際に前記接点を動作させて非常通報を発信する非常通報装置が接続され、前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
【0060】
(付記7)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信システム。
【0061】
(付記8)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されている場合には、前記発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信システム。
【0062】
(付記9)前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記7又は8に記載の通信システム。
【0063】
(付記10)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、前記発信要求の電話機の優先順位が前記回線を使用中の電話機の優先順位より高い場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信システム。
【0064】
(付記11)前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記10に記載の通信システム。
【0065】
(付記12)少なくとも1つの回線を収容すると共に複数の電話機が接続され、前記複数の電話機の発着信を制御する通信装置と、
前記複数の電話機のうちの少なくとも一部の電話機にそれぞれ対応して設けられ、外部に接続されたスイッチにより前記電話機の前記回線の優先使用が設定される接点と、を有する通信システムの制御方法であって、
前記接点で優先される電話機からの発信要求時に前記回線が使用中の場合に、前記回線を強制切断し、前記接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御することを特徴とする通信システムの制御方法。
【0066】
(付記13)前記複数の電話機のうち前記接点で優先される電話機以外の電話機からの発信要求時には、前記回線が全て使用中に当該電話機からの発信は優先発呼されないことを特徴とする付記12に記載の通信システムの制御方法。
【0067】
(付記14)前記接点には、予め優先順位が決められ、前記スイッチにより複数の電話機に同時に前記回線の優先使用が設定された場合には、優先順位の高い接点に対応する電話機に前記回線の優先使用が設定されることを特徴とする付記12又は13に記載の通信システムの制御方法。
【0068】
(付記15)前記接点により前記同時に複数の電話機に前記回線の優先使用が設定されている場合、前記回線の優先使用が設定されていない他の電話機の優先順位は、前記同時に回線の優先使用が設定された電話機より低いことを特徴とする付記14に記載の通信システムの制御方法。
【0069】
(付記16)前記通信装置に非常通報時にオン又はオフする非常通報用接点を有する非常通報装置が接続され、前記非常通報用接点により前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が連動して動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする付記12乃至15のいずれか1項に記載の通信システムの制御方法。
【0070】
(付記17)前記通信装置に非常通報の際に前記接点を動作させて非常通報を発信する非常通報装置が接続され、前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする付記12乃至15のいずれか1項に記載の通信システムの制御方法。
【0071】
(付記18)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする付記12乃至17のいずれか1項に記載の通信システムの制御方法。
【0072】
(付記19)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されている場合には、前記発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記12乃至17のいずれか1項に記載の通信システムの制御方法。
【0073】
(付記20)前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記18又は19に記載の通信システムの制御方法。
【0074】
(付記21)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、前記発信要求の電話機の優先順位が前記回線を使用中の電話機の優先順位より高い場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする付記12乃至17のいずれか1項に記載の通信システムの制御方法。
【0075】
(付記22)前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記21に記載の通信システムの制御方法。
【0076】
(付記23)少なくとも1つの回線を収容すると共に複数の電話機が接続され、前記複数の電話機の発着信を制御する通信装置と、
前記複数の電話機のうちの少なくとも一部の電話機にそれぞれ対応して設けられ、外部に接続されたスイッチにより前記電話機の前記回線の優先使用が設定される接点と、を有する通信システムのプログラムであって、
前記通信システムを、
前記接点で優先される電話機からの発信要求時に前記回線が使用中の場合に、前記回線を強制切断し、前記接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御する制御手段と、
して機能させるためのプログラム。
【0077】
(付記24)前記複数の電話機のうち前記接点で優先される電話機以外の電話機からの発信要求時には、前記回線が全て使用中に当該電話機からの発信は優先発呼されないことを特徴とする付記23に記載のプログラム。
【0078】
(付記25)前記接点には、予め優先順位が決められ、前記スイッチにより複数の電話機に同時に前記回線の優先使用が設定された場合には、優先順位の高い無電圧接点に対応する電話機に前記回線の優先使用が設定されることを特徴とする付記23又は24に記載のプログラム。
【0079】
(付記26)前記接点により前記同時に複数の電話機に前記回線の優先使用が設定されている場合、前記回線の優先使用が設定されていない他の電話機の優先順位は、前記同時に回線の優先使用が設定された電話機より低いことを特徴とする付記25に記載のプログラム。
【0080】
(付記27)前記通信装置に非常通報時にオン又はオフする非常通報用接点を有する非常通報装置が接続され、前記非常通報用接点により前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が連動して動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする付記23乃至26のいずれか1項に記載のプログラム。
【0081】
(付記28)前記通信装置に非常通報の際に前記無電圧接点を動作させて非常通報を発信する非常通報装置が接続され、前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする付記23乃至26のいずれか1項に記載のプログラム。
【0082】
(付記29)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする付記23乃至26のいずれか1項に記載のプログラム。
【0083】
(付記30)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されている場合には、前記発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記23乃至26のいずれか1項に記載のプログラム。
【0084】
(付記31)前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記29又は30に記載のプログラム。
【0085】
(付記32)前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、前記発信要求の電話機の優先順位が前記回線を使用中の電話機の優先順位より高い場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする付記23乃至26のいずれか1項に記載のプログラム。
【0086】
(付記33)前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする付記32に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0087】
100 通信装置
110 電話機A
120 電話機B
130 センサA
140 センサB
150 電話回線
160 非常通報装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの回線を収容すると共に複数の電話機が接続され、前記複数の電話機の発着信を制御する通信装置と、
前記複数の電話機のうちの少なくとも一部の電話機にそれぞれ対応して設けられ、外部に接続されたスイッチにより前記電話機の前記回線の優先使用が設定される接点と、
前記接点で優先される電話機からの発信要求時に前記回線が使用中の場合に、前記回線を強制切断し、前記接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記接点には、予め優先順位が決められ、前記スイッチにより複数の電話機に同時に前記回線の優先使用が設定された場合には、優先順位の高い接点に対応する電話機に前記回線の優先使用が設定されることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記通信装置に非常通報時にオン又はオフする非常通報用接点を有する非常通報装置が接続され、前記非常通報用接点により前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が連動して動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記通信装置に非常通報の際に前記接点を動作させて非常通報を発信する非常通報装置が接続され、前記非常通報装置から非常通報が発信された場合には、前記非常通報装置に対応する前記接点が動作し、前記制御手段は前記非常通報装置からの非常通報を優先発呼するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システム。
【請求項5】
前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、当該発信要求の電話機の優先順位より前記回線を使用中の電話機の優先順位が高い場合には、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されているかを判定し、前記回線を使用中の電話機に前記回線の優先使用が設定されている場合には、前記発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の通信システム。
【請求項7】
前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする請求項5又は6に記載の通信システム。
【請求項8】
前記回線優先使用設定用の接点には予め前記回線を使用する優先順位が決められ、前記制御手段は、前記回線が使用中に前記複数の電話機のうちいずれかの電話機からの発信要求時に、当該発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定され、且つ、前記発信要求の電話機の優先順位が前記回線を使用中の電話機の優先順位より高い場合には、前記回線を使用中の電話機をビジー処理し、前記発信要求の電話機の発信を優先発呼することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項9】
前記発信要求の電話機に前記回線の優先使用が設定されていない場合、当該発信要求の電話機をビジー処理し、前記回線を使用中の電話機の通話を継続することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
【請求項10】
少なくとも1つの回線を収容すると共に複数の電話機が接続され、前記複数の電話機の発着信を制御する通信装置と、
前記複数の電話機のうちの少なくとも一部の電話機にそれぞれ対応して設けられ、外部に接続されたスイッチにより前記電話機の前記回線の優先使用が設定される接点と、を有する通信システムの制御方法であって、
前記接点で優先される電話機からの発信要求時に前記回線が使用中の場合に、前記回線を強制切断し、前記接点で優先される電話機からの発信要求を優先発呼するように制御することを特徴とする通信システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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