説明

通信ネットワークアクセスデバイス

通信ネットワークアクセスデバイスは、各々が1つの通信デバイスからのインタフェースを受信できる複数のポートを含み、上記デバイスは関連するプロトコルに関して動作しかつデータを上記プロトコルに関連づけられるフォーマットで送信するように設定されている。本デバイスは、USBポートと、データをネットワークのアクセスデバイスが接続される通信デバイス又は通信ネットワークに適するフォーマットに変換するためのトランスレータとを含み、上記データの変換は動的に構成可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークアクセスデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークアクセスデバイスは、例えばユーザ側の通信デバイスを中間の通信トランスポート媒体を介して最終的に例えばネットワーク側の他の通信デバイスへ接続するために使用される。各通信デバイスは、各通信デバイスを機能できるようにするその固有のプロトコルを有し、よって、現在、アクセスデバイスは、通信デバイス及び中間の通信トランスポート媒体に合わせて特別に構成される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、通信デバイス及び/又は中間の通信トランスポート媒体の任意の変更は、別々のアクセスデバイスが構成されてインストールされることを要求する。
【0004】
さらに、デバイス内のポートはデバイスのハードウェア及びソフトウェアへ接続されていて、変更は容易でなく、よってフレキシブルさは満たされない。
【0005】
従って、本発明の目的は、典型的なアクセスデバイスにおける上述の欠点に対処するネットワークアクセスデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
広義には、本発明において提供されている通信ネットワークアクセスデバイスは、
各々が通信デバイスからのデータを送受信できる複数のポートを備え、上記通信デバイスは関連プロトコルに関して動作しかつ上記プロトコルに関連づけられるフォーマットでデータを送受信するように設定され、
別の通信デバイスへ、又は1つの通信ネットワークへ接続され、よってデータを、上記ネットワークアクセスデバイスから上記他の通信デバイスへ、又は上記通信ネットワークへ送信及び受信することができる複数のポートと、
USBポートとを備える。
【0007】
本発明のあるバージョンでは、本デバイスは、データを、ネットワークアクセスデバイスが接続される他の通信デバイス又は通信ネットワークに適するフォーマットに変換するためのトランスレータを含む。
【0008】
ネットワークアクセスデバイス上のポートは、ユーザ側からネットワーク側へ送信されるデータ及びネットワーク側からユーザ側へ送信されるデータを受け入れることができる。
【0009】
本デバイスは、LAN、VLAN、SHDSL、RS232/E1及びシリアルV11/V35のポートのうちの少なくとも幾つかを含んでもよい。
【0010】
本デバイスは、RS232シリアルポート上に光アイソレーションを含んでもよい。
【0011】
また本デバイスは、様々なポートに対応するモジュールも含んでもよい。
【0012】
さらに、本デバイスは、本デバイスを制御するプロセッサを含んでもよい。
【0013】
さらに、本デバイスは、本デバイスへ電力を供給するオンボード電力DC−DC変換器を含んでもよい。
【0014】
また、本デバイスを動作させるソフトウェアを格納するメモリモジュールも含まれてもよい。
【0015】
また、本デバイスがどのプロトコルへ接続されているかを示す複数のステータスインジケータも使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る通信ネットワークアクセスデバイスを使用する通信ネットワークを示す略ブロック図である。
【図2】本発明に係る通信ネットワークアクセスデバイスを示す正面図である。
【図3】通信ネットワークアクセスデバイスを示す背面図である。
【図4】通信ネットワークアクセスデバイスを示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1を参照すると、通信ネットワーク10は、例えばユーザ側の通信デバイス16を有効化して例えばネットワーク側の別の通信デバイス18と通信するために本発明に係る2つのネットワークアクセスデバイス12、14を使用してもよい。デバイス16、18は中間の通信トランスポートネットワーク又は媒体20を介して接続され、上記デバイス16、18及び上記中間の通信トランスポートネットワーク又は媒体20は各々、データが特定のフォーマットであることを要求する固有の関連プロトコルを有する。
【0018】
広義には、各ネットワークアクセスデバイス12、14は、各々が通信デバイス16、18からデータを受信できる複数のポートを備える。
【0019】
各ネットワークアクセスデバイス12、14はさらに、データを、ネットワークアクセスデバイス12、14が接続される通信デバイス16、18又は通信ネットワーク20に適するフォーマットに変換するためのトランスレータを備える。従って、ユーザ側では、ネットワークアクセスデバイス12内のトランスレータが、ある特定のフォーマットであるユーザからのデータを、通信トランスポートネットワーク又は媒体20に関連づけられるプロトコルにより理解されることが可能なフォーマットに変換する。同様に、ネットワーク側では、ネットワークアクセスデバイス14内のトランスレータが、ある特定のフォーマットである通信トランスポートネットワーク又は媒体20からのデータを、ネットワーク側ユーザに関連づけられるプロトコルにより理解されることが可能なフォーマットに変換する。
【0020】
注目すべきことに、ユーザ側及びネットワーク側双方における1つのフォーマットから別のフォーマットへのデータ変換は、オンデマンドで動的に構成可能である。典型的には、これは、関連する通信ネットワークのオペレータに接触することによって行われるものであり、次にオペレータは、ネットワークアクセスデバイス12、14に必要な調整を遠隔的に行うことができる。
【0021】
具体的には、ネットワークアクセスデバイス12、14上のポート/インタフェースは、北行きデータ(即ち、ユーザ側からネットワーク側へのデータ)及び南行きデータ(即ち、ネットワーク側からユーザ側へのデータ)の双方を受け入れること、かつ受け入れるように調整されることが可能である。
【0022】
次に、図2及び3を参照すると、各ネットワークアクセスデバイス12、14は、各々が通信デバイスからインタフェースを受信できる複数のポートを備える。ある実施形態例では、対応するプロトコルを使用するデバイスからインタフェースを受信するように下記のポートが設けられる。
【0023】
矢印22により指示されたLAN。
矢印24により指示されたVLAN。
矢印26により指示されたSHDSL。
矢印28により指示されたRS232/E1。
矢印30により指示されたシリアルV11/V35。
【0024】
また、USBポート32も設けられる。これは、従来、無数の他のデバイスがネットワークアクセスデバイス12、14へ接続されて先に述べたように通信できるようにする。
【0025】
このタイプのポートは、統合されたアクセスデバイス上には見受けられない。
【0026】
USB32ポートの目的は、デバイスの能力を、より多い電気インタフェース(例えば、ADSLモデム、ダイアルアップモデムほか)を受け入れるように拡張することにある。またこれは、様々なコンピュータ周辺機器(例えば、プリンタ、画面、キーボード又はマウスほか)をこれに接続できることにより、デバイスの機能上のフレキシブルさも拡張する。さらに、デバイス上でホストされるサービスに関する統計を目的として無限の仮想格納能力を有するために、USBポート32は、外部のメモリ及び格納デバイスへのインタフェースを見込んでいる。また、USBポートにより、サービスプロバイダにより提供されるコンテンツは、デバイスへ接続される外部格納デバイス上へ遠隔的にダウンロードされかつ格納されることも可能である。
【0027】
USBポートは、マスタモード及びスレーブモードの双方において動作するように設計され、よって、本ユニットを電気通信/ネットワーキング産業において統合しかつ配備する可能性の数が増大する。
【0028】
デバイス12、14のフロントパネルは、図2に示すように、例えばデバイス12、14がどのプロトコルへ接続されているかを示す複数のステータスインジケータを備える。従って、シリアルV11/V35インタフェースを示すステータスインジケータ34、E1を示すステータスインジケータ36、SHDSLを示すステータスインジケータ38、VLANを示すステータスインジケータ40及びLANを示すステータスインジケータ42が存在する。
【0029】
効果的には、RS232シリアルポート上に光アイソレーションが存在する。
【0030】
次に、図4を参照すると、各ネットワークアクセスデバイス12、14は、様々なインタフェース/ポートに対応するモジュールを備える。従って、各ネットワークアクセスデバイス12、14は、LAN及びVLANインタフェース用の5ポート10/100ベースT VLANモジュール44と、E1インタフェース用のE1インタフェースモジュール46と、RS232インタフェース用のRS232インタフェースモジュール48と、USBインタフェース用のUSBインタフェースモジュール50と、SHDSLインタフェース用のデュアルSHDSLインタフェースモジュール52と、V11/V35シリアルインタフェース用のV11/V35インタフェースモジュール54とを備える。
【0031】
各ネットワークアクセスデバイス12、14は、デバイス12、14を制御するCPU56と、CPU周辺回路58とを備える。さらに、デバイス12、14へ電力を供給するオンボード電力DC−DC変換器60も設けられ、変換器60は、典型的には12V電源から電力を供給される。FLASHメモリモジュール62は、デバイス12、14をより永久的に動作させるために必要な命令及びソフトウェアを格納するが、SDRAM64は一時的な変数を格納するために使用される。FPGA66は、デバイス12、14の様々なコンポーネント間の信号の相互接続を制御するために設けられる。
【0032】
注目すべきことに、上述のトランスレート機能は、FLASHメモリ62及び/又はFPGA66によって実行される。従って、これらのコンポーネントは、トラフィックをデバイスへ接続される任意の電気的インタフェースから別のデバイスへ接続される他の電気的インタフェースのうちの任意の1つへルーティングできるようにする。具体的には、かつ先に述べたように、インタフェースは何れも北(ノース)行き、又は南(サウス)行きのインタフェースとして構成されることが可能であり、よって、莫大な多用性がもたらされる。
【0033】
使用に当たって、CAT5(カテゴリ5ケーブル)、POTS銅線対及びV11/V35ケーブルは、高速シリアルインタフェースである関連のイーサネット(登録商標)、E1、SHDSLへ繋がれ、これらがインタフェースする関連機器で終端することが可能である。次に、オンボードウェブサーバは、管理VP/VCを介するSHDSLインタフェースを介して、又はそれによって上記ウェブサーバを構成できるイーサネット(登録商標)インタフェースを介してアクセスされることが可能である。デバイス12、14は、最初にオンにされる時はその工場出荷時設定で起動し、その後は、その最新のコンフィギュレーションセットアップで起動する。注目すべきことに、ユニットのファームウェアは完全に遠隔アップグレードが可能である。
【0034】
本デバイスは、インストール及び保全の容易さを含む多くの優位点を示す。USBポートの追加により、本ユニットはフレキシブルに拡張できるようになる。具体的には、トラフィックを任意の電気的インタフェースから他の電気的インタフェースのうちの任意の1つへルーティングできることもまた、本デバイスをその等級において極めてフレキシブルかつ強力なものにする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送受信するための通信ネットワークアクセスデバイスにおいて、
各々が通信デバイスからのデータを送受信できる複数のポートを備え、上記通信デバイスは関連プロトコルに関して動作しかつ上記プロトコルに関連づけられるフォーマットでデータを送受信するように設定され、
別の通信デバイスへ、又は1つの通信ネットワークへ接続され、よってデータを、上記ネットワークアクセスデバイスから上記他の通信デバイスへ、又は上記通信ネットワークへ送信及び受信することができる複数のポートと、
USBポートとを備えた通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項2】
データを、上記ネットワークアクセスデバイスが接続される他の通信デバイス又は通信ネットワークに適するフォーマットに変換するためのトランスレータをさらに含む請求項1記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項3】
上記データの変換は動的に構成可能である請求項1又は2記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項4】
上記ネットワークアクセスデバイス上のポートは、ユーザ側からネットワーク側へ送信されるデータ及び上記ネットワーク側から上記ユーザ側へ送信されるデータを受け入れることができる先行する任意の請求項記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項5】
上記デバイスは、LAN、VLAN、SHDSL、RS232/E1及びシリアルV11/V35のポートのうちの少なくとも幾つかを含む先行する任意の請求項記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項6】
上記デバイスは、RS232シリアルポート上に光アイソレーションを含む請求項4記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項7】
上記デバイスは、様々なポートに対応するモジュールも含む請求項4記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項8】
上記デバイスは、上記デバイスを制御するプロセッサを含む先行する任意の請求項記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項9】
上記デバイスは、上記デバイスへ電力を供給するオンボード電力DC−DC変換器を含む先行する任意の請求項記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項10】
上記デバイスは、上記デバイスを動作させるソフトウェアを格納するメモリモジュールを含む先行する任意の請求項記載の通信ネットワークアクセスデバイス。
【請求項11】
上記デバイスは、上記デバイスがどのプロトコルへ接続されているかを示す複数のステータスインジケータを含む先行する任意の請求項記載の通信ネットワークアクセスデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−537888(P2009−537888A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510607(P2009−510607)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051872
【国際公開番号】WO2007/132433
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(508341315)テルコム・エスエー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】TELKOM SA LIMITED
【Fターム(参考)】