説明

通信端末、通信システム、通信方法、及び通信プログラム

【課題】撮影される画像の中心付近にユーザの像が配置された表示画像を容易に作成することができる通信端末、会議システム、通信方法、及び通信プログラムを提供する。
【解決手段】カメラから取得された正面画像111から、ユーザ100の頭部が検出される。ユーザ100の頭部の輪郭線112が抽出される。抽出された輪郭線112が内側にちょうど収まる矩形状の領域117が定義付けられる。矩形状の領域117は、会議端末のディスプレイの画面解像度に基づいて、幅又は高さが伸長され、周辺領域118が特定される。取得された正面画像111から、特定された周辺領域118内の部分の画像が切り出される。切り出された画像は、会議端末の正面ディスプレイに表示可能なように、拡大又は縮小され、表示画像が作成される。作成された表示画像は、会議端末に対して送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数拠点間で遠隔会議を実行する通信端末、通信システム、通信方法、及び通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数拠点に設けられた通信端末間で遠隔会議を実行する遠隔会議システムが知られている。例えば特許文献1に記載の通信端末は、カメラが一体化したディスプレイを備えている。ユーザがこのディスプレイを正面から注視した状態で、ユーザは正面から撮影される。別の拠点の通信端末(以下、会議端末という。)のディスプレイには、ユーザの正面画像が表示される。従って遠隔会議システムのユーザは、遠隔地のユーザとの間で臨場感の高い会議を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−65490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の会議端末の周囲を取り囲むようにユーザが着座した場合を想定する。このような場合、ディスプレイと正対しているユーザは、ディスプレイの表示内容を確実に目視できるため、遠隔地のユーザの表情などを把握できる。一方、ディスプレイと正対していないユーザは、ディスプレイの表示内容を目視困難であるか、その位置関係によっては表示内容を全く目視できないことがある。そうすると、遠隔地のユーザの表情などを把握できないことになる。
【0005】
本発明の目的は、異なる方向を向いた複数のディスプレイを備え、特定のディスプレイと正対していないユーザも、他のディスプレイに表示される画像を目視して遠隔地のユーザの表情などを把握できる会議端末のディスプレイに表示させる画像を作成する通信端末であって、画像の中心付近にユーザの像が配置された表示画像を容易に作成することができる通信端末、通信システム、通信方法、及び通信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様に係る通信端末は、ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び、横顔を含む第二表示画像を表示する少なくとも一つの第二表示部を備えた遠隔会議用の会議端末に対して、前記第一表示画像及び前記第二表示画像を送信する通信端末であって、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部から、前記正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域を切り出す第一切り出しステップと、前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部から、前記横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域の画像を切り出す第二切り出しステップと、前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像、及び、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する第一送信ステップとを実行する。
【0007】
第一態様によれば、通信端末は、第一撮影部及び第二撮影部から取得した画像のうち、ユーザの頭部の画像である頭部画像を検出する。通信端末は、頭部画像が中心に配置されるように画像を切り出し、表示画像を作成する。作成された表示画像は、会議端末に送信され、会議端末の表示部に表示される。通信端末は、複数の撮影部によって撮影された其々の画像に基づいて、ユーザの頭部が中心に配置した複数の表示画像を作成することができる。よって、通信端末のユーザが第一撮影部及び第二撮影部を設置する場合において、撮影される画像の中心付近にユーザが配置されるように第一撮影部及び第二撮影部の配置を調整する作業や、ユーザがわずかに動くことによって被写体位置を調整する作業が不要となる。ユーザは、画像の中心付近に自身の像が中心に配置された表示画像を容易に得ることができる。
【0008】
また第一態様において、前記制御部は、前記第二取得ステップにおいて前記側面画像が繰り返し取得された場合に、取得された前記側面画像のうち、前記第二切り出しステップにおいて前回切り出された前記周辺領域に対応する対応領域内の画像を切り出す第三切り出しステップと、前記第二頭部画像が全て収まっているか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて、前記対応領域内に前記第二頭部画像が全て収まっていないと判断された場合に、前記第切り出しステップによる切り出しを所定時間禁止する禁止ステップと、前記判断ステップにおいて、前記対応領域内に前記第二頭部画像が全て収まっていると判断された場合に、前記第三切り出しステップにおいて切り出された前記対応画像内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第三作成ステップと、前記第三作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する第二送信ステップとを更に実行してもよい。通信端末では、複数の撮影部によって撮影された複数の画像が処理される必要があるので、通信端末の処理負荷は高くなり易い。これに対して通信端末は、ユーザの頭部の画像が、側面画像のうち対応領域内に全て収まっていない場合、画像の切り出しを所定時間禁止することができる。これによって、周辺領域の特定及び切り出し処理に要する処理負荷を軽減できるので、通信端末は、実行される他の処理を円滑に実行することができる。なお、側面画像に要求される画質は、正面画像に要求される画質よりも低いことが想定される。正面画像には、ユーザの表情や頭の動きが顕著に現れるのに対し、側面画像は、正面画像と比較して変化や動きが少ないためである。通信端末では、第一表示画像を作成する処理は禁止されず継続されるので、第一表示画像の画質は維持される。従って、切り出し処理及が所定時間禁止され、第二表示画像が所定時間更新されない場合でも、通信端末は、実行される遠隔会議の実用性を十分維持することができる。
【0009】
また第一態様において、前記制御部は、前記第二取得ステップにおいて前記側面画像が繰り返し取得された場合に、取得された前記側面画像のうち、前記第二切り出しステップにおいて前回切り出された前記周辺領域に対応する対応領域内の画像を切り出す第三切り出しステップと、前記第三切り出しステップにおいて切り出された前記対応画像内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第三作成ステップと、前記第三作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する第二送信ステップとを更に実行してもよい。通信端末では、対応領域を繰り返し使用することで、周辺領域の特定に要する処理負荷を軽減できる。これによって通信端末は、実行される他の処理を円滑に実行することができる。なお、側面画像に要求される画質は、正面画像に要求される画質よりも低いことが想定される。正面画像には、ユーザの表情や頭の動きが顕著に現れるのに対し、側面画像は、正面画像と比較して変化や動きが少ないためである。通信端末では、第一表示画像を作成する処理は禁止されず継続されるので、第一表示画像の画質は維持される。
【0010】
また第一態様において、前記制御部は、前記第二取得ステップを実行する場合において、複数の前記第二撮影部から複数の前記側面画像を取得し、前記判断ステップを実行する場合において、前記第二取得ステップにおいて前記複数の側面画像が繰り返し取得された場合に、取得された其々の前記側面画像の前記対応領域内に、前記第二頭部画像が全て収まっているか否かを判断し、前記判断ステップにおいて、前記複数の側面画像のうち何れかの前記側面画像の前記対応領域内に、前記第二頭部画像が全て収まっていないと判断された場合に、前記第二頭部画像が全て収まっていると判断された他の前記側面画像に基づいて前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像の鏡像を作成する第四作成ステップと、前記第四作成ステップにおいて作成された前記鏡像画像を、前記会議端末に対して送信する第三送信ステップとを更に実行してもよい。通信端末は、ユーザの頭部が一の側面画像の対応領域内に全て収まっていない場合、頭部が全て収まっている他の側面画像に基づいて作成された第二表示画像から鏡像画像を作成する。通信端末は、頭部が収まっていないと判断された側面画像に基づく第二表示画像の代わりに、作成した鏡像画像を会議端末に対して送信する。通信装置は、一方の側面画像から、違和感のない他方の側面画像を作成することができる。作成された画像が会議端末の表示部に表示された場合、画像は頻繁に更新されるので、動きは滑らかになる。また、一方の側面画像から第二表示画像を作成する処理を禁止することで、通信端末は、画像処理に要する処理負荷を軽減することができる。
【0011】
本発明の第二態様に係る通信システムは、前記ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部、及び、前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部を備えた通信端末と、前記ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び前記ユーザの横顔を含む第二表示画像を表示する第二表示部を備え、前記通信端末と通信を行う会議端末とを備えた通信システムであって、前記通信端末は、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記第一撮影部において撮影された、前記ユーザの正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、前記第二撮影部において撮影された、前記ユーザの横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像、及び、前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像を、前記会議端末に対して送信する送信ステップとを実行し、前記会議端末は、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記正面画像、及び前記側面画像を前記通信端末から受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域を切り出す第一切り出しステップと、前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域の画像を切り出す第二切り出しステップと、前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像を前記第一表示部に表示し、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を前記第二表示部に表示する表示ステップとを実行する。
【0012】
第二態様によれば、会議端末は、通信端末において取得された画像を受信し、受信した画像のうち、ユーザの頭部の画像である頭部画像を検出する。会議端末は、頭部画像が中心に配置されるように画像を切り出し、表示画像を作成する。作成された表示画像は、表示部に表示される。会議端末は、通信端末においてユーザが複数の撮影部によって撮影された場合でも、撮影された其々の画像に基づいて、ユーザの頭部が中心に配置した複数の表示画像を作成することができる。よって、通信端末のユーザが第一撮影部及び第二撮影部を設置する場合において、撮影される画像の中心付近にユーザが配置されるように第一撮影部及び第二撮影部の配置を調整する作業や、ユーザがわずかに動くことによって被写体位置を調整する作業が不要となる。ユーザは、画像の中心付近に自身の像が中心に配置された表示画像を容易に得ることができる。
【0013】
本発明の第三態様に係る通信方法は、ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び、横顔を含む第二表示画像を表示する少なくとも一つの第二表示部を備えた遠隔会議用の会議端末に対して、前記第一表示画像及び前記第二表示画像を送信する通信方法であって、前記ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部から、前記正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域を切り出す第一切り出しステップと、前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部から、前記横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域の画像を切り出す第二切り出しステップと、前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像、及び、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する送信ステップとを備えている。
【0014】
第三態様に係る通信方法では、第一撮影部及び第二撮影部から取得された画像のうち、ユーザの頭部の画像である頭部画像が検出される。頭部画像が中心に配置されるように画像が切り出され、表示画像が作成される。作成された表示画像は、会議端末に送信され、会議端末の表示部に表示される。ユーザが複数の撮影部によって撮影された場合でも、ユーザの頭部が中心に配置した複数の画像が其々の画像に基づいて作成され、会議端末が備える複数の表示部に表示される。よって、通信端末のユーザが第一撮影部及び第二撮影部を設置する場合において、撮影される画像の中心付近にユーザが配置されるように第一撮影部及び第二撮影部の配置を調整する作業や、ユーザがわずかに動くことによって被写体位置を調整する作業が不要となる。ユーザは、画像の中心付近に自身の像が中心に配置された表示画像を容易に得ることができる。
【0015】
本発明の第四態様に係る通信プログラムは、ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び、横顔を含む第二表示画像を表示する少なくとも一つの第二表示部を備えた遠隔会議用の会議端末に対して、前記第一表示画像及び前記第二表示画像を送信するための通信プログラムであって、前記ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部から、前記正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域を切り出す第一切り出しステップと、前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部から、前記横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域の画像を切り出す第二切り出しステップと、前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像、及び、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する送信ステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0016】
第四態様に係る通信プログラムに基づいてコンピュータが駆動することにより、第一撮影部及び第二撮影部から取得された画像のうち、ユーザの頭部の画像である頭部画像が検出される。頭部画像が中心に配置されるように画像が切り出され、表示画像が作成される。作成された表示画像は、会議端末に送信され、会議端末の表示部に表示される。ユーザが複数の撮影部によって撮影された場合でも、ユーザの頭部が中心に配置した複数の画像が其々の画像に基づいて作成され、会議端末が備える複数の表示部に表示される。よって、通信端末のユーザが第一撮影部及び第二撮影部を設置する場合において、撮影される画像の中心付近にユーザが配置されるように第一撮影部及び第二撮影部の配置を調整する作業や、ユーザがわずかに動くことによって被写体位置を調整する作業が不要となる。ユーザは、画像の中心付近に自身の像が中心に配置された表示画像を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】テレビ会議システム1の全体構成を示す図である。
【図2】会議端末5の斜視図である。
【図3】正面画像111から正面表示画像を抽出する処理を説明するための図である。
【図4】画像119を示す図である。
【図5】正面画像121から正面表示画像を抽出する処理を説明するための図である。
【図6】右面画像131から左面表示画像を抽出する処理を説明するための図である。
【図7】画像139を示す図である。
【図8】右面画像141から左面表示画像を抽出する処理を説明するための図である。
【図9】右面画像151から左面表示画像を抽出する処理を説明するための図である。
【図10】通信端末3の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】会議端末5の電気的構成を示すブロック図である。
【図12】メイン処理を示すフローチャートである。
【図13】割り込み処理を示すフローチャートである。
【図14】正面画像処理を示すフローチャートである。
【図15】右面画像処理を示すフローチャートである。
【図16】画像編集処理を示すフローチャートである。
【図17】第一変形例における割込み処理を示すフローチャートである。
【図18】第二変形例における割り込み処理を示すフローチャートである。
【図19】第二変形例における受信処理を示すフローチャートである。
【図20】第三変形例における右面画像処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係る通信端末3について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いられるものである。図面に記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0019】
図1を参照して、テレビ会議システム1の全体構成について説明する。テレビ会議システム1では、ユーザが存在する複数の拠点に其々設けられた端末が、ネットワーク2を介して接続されている。本実施形態では、会議が開催されている拠点(以下、会議拠点という。)に設置されている会議端末5と、会議拠点とは異なる拠点(以下、遠隔拠点という。)に設置されている通信端末3との間で、テレビ会議が実行される場合を例示する。
【0020】
テレビ会議システム1では、通信端末3と会議端末5との間でテレビ会議が開始されると、通信端末3及び会議端末5で其々取得された画像及び音声は、ネットワーク2を介して互いに送受信される。通信端末3では、会議端末5で取得された画像及び音声(つまり、会議拠点に存在するユーザの画像及び音声)が出力される。会議端末5では、通信端末3で取得された画像及び音声(つまり、遠隔拠点に存在するユーザの画像及び音声)が出力される。このように、通信端末3及び会議端末5では、其々相手方の拠点に存在するユーザの画像及び音声がリアルタイムに出力されてテレビ会議が進行する。
【0021】
通信端末3は、汎用のPCである。通信端末3には、複数のカメラ(前側カメラ46、右側カメラ47、左側カメラ48)が接続されている。前側カメラ46は、遠隔拠点のユーザの前側に配置されている。前側カメラ46は、ユーザの正面顔を含む領域を撮影する。右側カメラ47は、遠隔拠点のユーザの右側に配置されている。右側カメラ47は、ユーザの右横顔を含む領域を撮影する。左側カメラ48は、遠隔拠点のユーザの左側に配置されている。左側カメラ48は、ユーザの左横顔を含む領域を撮影する。前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48は、撮影した画像のデータをネットワーク2へリアルタイムに出力可能な、小型・軽量の汎用カメラ(WEBカメラなど)である。
【0022】
図2を参照して、会議端末5の物理的構造について説明する。以下の説明では、図2の右下方向、左上方向、左下方向、右上方向を、会議端末5の前側、後側、右側、左側とする。会議端末5は、テレビ会議を実行するために必要なデバイスが格納された筐体70を備えている。筐体70は、筐体上部71、連結部(図示外)、筐体下部73からなる。
【0023】
筐体上部71は、平面視で正方形状であり、上下方向を長手方向とする箱状体(つまり、縦長直方体状)である。筐体上部71の前面、右面、及び左面には、其々、前面枠74、右面枠75、及び左面枠76が設けられている。前面枠74には正面ディスプレイ61が固定されている。右面枠75には右面ディスプレイ62が固定されている。左面枠76には左面ディスプレイ63(図11参照)が固定されている。つまり、筐体上部71は、その前面及び左右両面の三面にディスプレイを備えている。
【0024】
前面枠74には、正面ディスプレイ61に重畳したタッチパネル57が固定されている。ユーザは、正面ディスプレイ61に表示されるメニューやアイコン等を指で触れることで、会議端末5の操作を行うことができる。
【0025】
前面枠74の上枠部分における略中央位置には、カメラ67が設けられている。カメラ67は正面ディスプレイ61と同一面に設けられている。従って、正面ディスプレイ61が画像表示する方向と同一方向(つまり、筐体上部71の前方)が、カメラ67によって撮影される。右面枠75の上枠部分における略中央位置には、右側マイク64が設けられている。左面枠76の上枠部分における略中央位置には、左側マイク65(図11参照)が設けられている。右側マイク64及び左側マイク65は、筐体上部71の両側面に設けられた一対のバイノーラルマイクである。これによって、会議端末5の周辺で発生した音声は、筐体上部71の両側面からバイノーラル方式で集音される。
【0026】
筐体下部73は、筐体上部71を下側から支える支持台として機能する。図示しない連結部は、筐体上部71と筐体下部73とを連結している。筐体下部73の前面側に、音声を出力可能なスピーカ66が設けられている。
【0027】
通信端末3は、複数のカメラ(前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48)において撮影された画像を取得する。以下、前側カメラ46において撮影された画像を、正面画像ともいう。右側カメラ47において撮影された画像を、右面画像ともいう。左側カメラ48において撮影された画像を、左面画像ともいう。右面画像及び左面画像を総称し、側面画像ともいう。通信端末3は、取得した其々の画像に基づいて、会議端末5のディスプレイに表示させるための画像を作成する。以下、会議端末5のディスプレイに表示させる画像を、表示画像ともいう。作成された表示画像は、ネットワーク2を介して会議端末5に対して送信され、会議端末5において受信される。正面画像に基づいて作成された表示画像は、正面ディスプレイ61に表示される。右面画像に基づいて作成された表示画像は、右面ディスプレイ62に表示される。左面画像に基づいて作成された表示画像は、左面ディスプレイ63に表示される。
【0028】
会議拠点では、正面ディスプレイ61と正対していないユーザも、右面ディスプレイ62または左面ディスプレイ63に表示される画像を目視して、遠隔拠点のユーザの表情などを把握することができるので、テレビ会議の臨場感を向上させることができる。また会議端末5では、遠隔地のユーザを三方から撮影した画像が、その撮影方向に対応して三面表示される。このような三面表示によって筐体上部71を遠隔拠点のユーザの頭部に見せかけることで、会議端末5を擬人化することができる。その結果、遠隔拠点のユーザが会議拠点にあたかも存在しているかのような印象を与えて、テレビ会議での存在感を高めることができる。
【0029】
正面画像に基づいて表示画像が作成される場合の方法について、図3から図5を参照して説明する。図3に示すように、前側カメラ46において、ユーザ100の正面顔を含む撮影領域115が撮影されたとする。通信端末3において、撮影領域115内の正面画像111が取得される。取得された正面画像111のうち、ユーザ100の頭部の画像が検出される。なお、頭部の画像の検出は、周知の様々な方法を用いることができる。例えばOpenCVライブラリを使用することによって、ユーザ100の頭部の画像を検出することができる。
【0030】
ユーザ100の頭部の画像が検出された後、頭部の輪郭線112が抽出される。抽出された輪郭線112が内側にちょうど収まる矩形状の領域117が定義付けられる。定義付けられた領域117内の画像113には、ユーザ100の頭部が中心に含まれている。なお、頭部の輪郭線112の抽出、及び領域117の定義付けは、周知の様々な方法を用いることができる。例えばOpenCVライブラリに実装された機能を使用することによって、頭部の輪郭線の抽出、及び、矩形状の領域の定義付けを行うことができる。
【0031】
会議端末5の正面ディスプレイ61の画面解像度が取得される。定義付けられた矩形状の領域117は、取得された画面解像度に基づいて幅又は高さが伸張され、領域118が求められる。例えば、正面ディスプレイ61の画面解像度が600×800(幅×高さ)であって、領域117における幅と高さとの比が1:1であった場合、領域117の高さは4/3(=800/600)倍に伸長される。上述のようにして求められた領域118を、以下周辺領域118ともいう。周辺領域118内の正面画像111が切り出され、図4に示すように、画像119が得られる。画像119には、ユーザ100の頭部の画像が中心に大きく配置されている。
【0032】
得られた画像119は、会議端末5の正面ディスプレイ61に表示可能なように、拡大又は縮小され、表示画像が作成される。表示画像は、通信端末3から会議端末5に対して送信され、会議端末5の正面ディスプレイ61に表示される。以下、正面画像に基づいて上述のように作成された表示画像を、正面表示画像ともいう。
【0033】
以上のようにして通信端末3は、ユーザ100の頭部が中心に大きく配置した正面表示画像を作成することができる。正面ディスプレイ61には、ユーザ100の頭部が中心に大きく表示される。従って会議端末5のユーザは、遠隔拠点にいるユーザ100の正面の様子を良好に把握できる。通信端末3と会議端末5との間で実行されるテレビ会議は円滑に進行する。
【0034】
上述した正面表示画像の作成処理は、テレビ会議が行われている間、繰り返し継続して実行される。例えば図5に示すように、ユーザ100が図の左側に移動し、撮影領域115内におけるユーザ100の位置が変化したとする。このような場合も前述と同様に、撮影領域115内の正面画像121のうち、ユーザ100の頭部の画像が検出される。検出された頭部の輪郭線122が内側にちょうど収まる矩形状の領域127が定義付けられる。定義付けられた領域127は、正面ディスプレイ61の画面解像度に基づいて修正され、周辺領域128が求められる。求められた周辺領域128内の正面画像121が切り出される。結果、ユーザ100の頭部の中心に大きく配置された正面表示画像129が作成される。
【0035】
以上のように、正面画像121内におけるユーザ100の頭部の位置が、撮影領域115の中心にない場合でも、通信端末3は、ユーザ100の頭部が中心に大きく配置される正面表示画像129を作成することができる。ユーザ100の動きに追従して頭部の画像が検出されるので、ユーザ100が移動した場合でも、会議端末5のユーザは、遠隔拠点にいるユーザ100の様子を常に良好に把握することができる。
【0036】
右面画像に基づいて表示画像が作成される場合の方法について、図6から図9を参照して説明する。なお、左面画像に基づいて表示画像が作成される場合の方法は、右面画像に基づいて表示画像が作成される場合の方法と同一であるので、以下では説明を省略している。
【0037】
図6に示すように、右側カメラ47において、ユーザ100の横顔を含む撮影領域135が撮影されたとする。通信端末3において、撮影領域135内の右面画像131が取得される。取得された右面画像131のうち、ユーザ100の頭部の画像が検出され、頭部の輪郭線132が抽出される。抽出された輪郭線132が内側にちょうど収まる矩形状の領域137が定義付けられる。定義付けられた領域137内の画像133には、ユーザ100の頭部が中心に含まれている。
【0038】
会議端末5の右面ディスプレイ62の画面解像度が取得される。取得された画面解像度によって、領域137の幅又は高さが伸張され、周辺領域138が求められる。周辺領域138内の右面画像131が切り出され、図7に示すように、画像139が得られる。画像139には、ユーザ100の頭部が中心に大きく配置されている。画像139は、会議端末5の右面ディスプレイ62に表示可能なように拡大又は縮小され、表示画像が作成される。表示画像は、通信端末3から会議端末5に対して送信され、会議端末5の右面ディスプレイ62に表示される。以下、右面画像に基づいて上述のように作成された表示画像を、右面表示画像ともいう。上述と同様の方法で、左面画像に基づいて作成された表示画像を、左面表示画像という。以上までの処理は、正面画像に基づいて正面表示画像が作成さる場合の方法と同一である。
【0039】
以上のように通信端末3は、ユーザ100の頭部が中心に大きく配置した右面表示画像を作成することができる。右面ディスプレイ62には、ユーザ100の頭部が中心に大きく配置される。従って会議端末5のユーザは、遠隔拠点にいるユーザ100の側面の様子を良好に把握することができる。通信端末3と会議端末5との間で実行されるテレビ会議は円滑に進行する。
【0040】
またユーザ100は、前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48の設置を容易に行うことができる。理由は以下のとおりである。テレビ会議時において遠隔拠点の様子を良好に把握するためには、会議端末5のディスプレイの中心付近にユーザ100の頭部が配置されることが好ましい。従って通信端末3のユーザは、撮影画像の中心付近にユーザ100の頭部が配置されるように、其々のカメラの設置場所及びその向きを調整する作業が必要となる。ここで、其々のカメラは異なる方向を向いているので、全ての撮影画像の中心付近にユーザ100の頭部が配置されるように、其々のカメラの設置場所及びその向きを調整することは非常に手間がかかる。
【0041】
これに対して通信端末3は、ユーザ100の頭部を自動的に検出し、頭部が中心に大きく配置される表示画像を自動的に作成することができる。ユーザ100は、前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48の設置場所及び向きの調整を厳密に行う必要がなくなる。従って、前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48の設置作業は非常に容易となる。
【0042】
図8及び図9に示すように、ユーザ100が移動し、撮影領域135内におけるユーザ100の位置が、図の右側に変化したとする。この場合、前述した正面表示画像の作成方法とは異なる方法が実行される。画像139(図7参照)が右面画像131(図6参照)から切り出される場合に用いられた周辺領域138と同一の位置及び大きさの領域が、新たに取得された右面画像141上に配置される。以下、この領域を、対応領域140ともいう。ユーザ100の頭部の画像が対応領域140内に収まっているかが判断される。図8のように、ユーザ100の頭部の移動量が比較的小さく、対応領域140内にユーザ100の頭部の画像が収まっている場合、対応領域140がそのまま用いられ、右面画像141から画像143が切り出される。切り出された画像143のうちユーザ100の頭部は、中心よりもやや右に配置している。切り出された画像143は、右面ディスプレイ62に表示可能なように拡大又は縮小された後、会議端末5に対して送信され、会議端末5の右面ディスプレイ62に表示される。
【0043】
以上のように通信端末3は、周辺領域138に対応する対応領域140をそのまま繰り返し使用し、新たに取得された右面画像141から画像を切り出すことができる。この場合通信端末3では、頭部の輪郭線の抽出、及び、該輪郭線が収まる領域の定義付けの処理が不要となる。通信端末3では、複数のカメラによって撮影された複数の画像の処理が並行して実行されるので、処理負荷は常時高い状態にある。これに対して通信端末3は、上述のように処理量を減らすことで処理負荷を抑制できるので、各処理を遅滞なくスムーズに実行できる。
【0044】
一方、例えば図9に示すように、ユーザ100の移動量が大きく、ユーザ100の頭部が対応領域140内に収まらなかったとする。この場合通信端末3は、対応領域140内の画像を右面画像151から切り出す処理を所定時間(例えば1秒間)停止する。所定時間経過後、通信端末3は、右面画像151からユーザ100の頭部の画像を新たに検出し、周辺領域を求めて右面表示画像を作成する処理を再開する。
【0045】
以上のように通信端末3は、ユーザ100の頭部が対応領域140内に収まっていない場合、画像の切り出しを所定時間停止することができる。これによって、切り出し処理に要する処理負荷は軽減されるので、通信端末3は他の処理を遅滞なくスムーズに実行することができる。ここで、画像の切り出し処理が所定時間停止されることによって、右面表示画像の更新頻度が少なくなり、動きが若干ぎこちなくなることが想定される。しかしながら、テレビ会議において右面表示画像に求められる画質は、正面表示画像に求められる画質よりも低いことが想定される。正面表示画像には、ユーザの表情や頭の動きが顕著に現れるのに対し、右面表示画像は、正面画像と比較して変化や動きが少ないためである。通信端末3では、右面表示画像の更新頻度が少なくなった場合でも、正面表示画像の更新頻度は維持されるので、正面表示画像の画質は維持される。従って、通信端末3は、実行されるテレビ会議の実用性を維持することができる。
【0046】
図10を参照して、通信端末3の電気的構成について説明する。通信端末3は、通信端末3の制御を司るCPU30を備えている。ROM31、及びRAM32は、CPU30に接続している。HDD33、ビデオコントローラ34、オーディオコントローラ35、通信装置36、キーボード41、マウス42、前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48は、I/Oインタフェイス40を介してCPU30と接続している。ディスプレイ43はビデオコントローラ34と接続している。マイク44、及びスピーカ45は、オーディオコントローラ35と接続している。
【0047】
HDD33は、大容量のハードディスクドライブである。HDD33には、テレビ会議を実行するための各種データ(例えば、通信端末3で取得された画像や音声のデータ、会議端末5から受信した画像や音声のデータ)、CPU30において実行される各種プログラム等が記憶されている。通信装置36は、ネットワーク2を介してデータの送受信を行うコントローラである。
【0048】
図11を参照して、会議端末5の電気的構成について説明する。会議端末5は、会議端末5の制御を司るCPU50を備えている。ROM51、及びRAM52は、CPU50に接続している。HDD53、ビデオコントローラ54、オーディオコントローラ55、通信装置56、タッチパネル57、及びカメラ67は、I/Oインタフェイス60を介してCPU50と接続している。正面ディスプレイ61、右面ディスプレイ62、及び左面ディスプレイ63は、ビデオコントローラ54と接続している。右側マイク64、左側マイク65、及びスピーカ66は、オーディオコントローラ55と接続している。
【0049】
HDD53は、大容量のハードディスクドライブである。HDD53には、テレビ会議を実行するための各種データ(例えば、会議端末5で取得された画像や音声のデータ、通信端末3から受信した画像や音声のデータ)、CPU50において実行される各種プログラム等が記憶されている。通信装置56は、ネットワーク2を介してデータの送受信を行うコントローラである。
【0050】
図12から図16を参照し、通信端末3のCPU30において実行されるメイン処理、及び割り込み処理について説明する。メイン処理は、テレビ会議のアプリケーションを開始する指示が、キーボード41又はマウス42を介してユーザによってなされた場合に、CPU30において起動され実行される。割り込み処理は、メイン処理中で起動が許可された場合に、所定の周期で繰り返し起動され実行される定周期割込みである。
【0051】
図12を参照し、メイン処理について説明する。会議参加要求が会議サーバ(図示外)に送信される(S1)。会議参加要求は、テレビ会議システム1で実行されるテレビ会議への参加を要求するコマンドである。会議サーバは、ネットワーク2を介して会議参加要求を受信した場合、会議参加要求に含まれる認証情報に基づいてユーザ認証を行う。ユーザ認証が成功した場合、参加許可を要求元の通信端末3に返信する。ユーザ認証が失敗した場合、参加拒否を要求元の通信端末3に返信する。
【0052】
会議参加要求が送信された後、参加許可を取得したか否かが判断される(S3)。会議サーバから参加拒否を受信した場合、参加許可を取得していないと判断される(S3:NO)。この場合、テレビ会議は開始されることなく、メイン処理は終了する。会議サーバから参加許可を受信した場合、参加許可を取得したと判断される(S3:YES)。この場合、割り込み処理(図13参照)が起動される(S5)。割込み処理では、カメラにおいて撮影された画像が取得される。取得された画像に基づいて表示画像が作成され、会議端末5に対して送信される。割込み処理の詳細は後述する。
【0053】
テレビ会議を終了させる旨の指示が、キーボード41又はマウス42を介してユーザによって入力されたか否かが判断される(S7)。テレビ会議を終了させる旨の指示が入力された場合(S7:YES)、S5で起動された割込み処理が終了され(S9)、メイン処理は終了する。テレビ会議を終了させる指示が入力されていない場合(S7:NO)、処理はS7に戻り、テレビ会議は継続する。
【0054】
なお上述では、ネットワーク2に接続する会議サーバに参加許可を送信することによって、テレビ会議への参加を要求していたが、本発明はこれに限定されない。通信端末3は、会議端末5に対して参加許可を送信してもよい。会議端末5において認証処理が実行され、通信端末3をテレビ会議に参加させるか否かが判断されてもよい。
【0055】
図13を参照し、割込み処理について説明する。前側カメラ46から正面画像が取得される(S11)。右側カメラ47から右面画像が取得される(S13)。左側カメラ48から左面画像が取得される(S13)。S11で取得された正面画像に基づいて正面表示画像を作成する処理(正面画像処理、図14参照)が実行される(S15)。正面画像処理の詳細は後述する。S13で取得された右面画像に基づいて右面表示画像を作成する処理(右面画像処理、図15参照)が実行される(S17)。右面画像処理の詳細は後述する。S13で取得された左面画像に基づいて左面表示画像を作成する処理(左面画像処理)が実行される(S19)。左面画像処理は、右面画像処理(図15参照)と同一である。
【0056】
所定フレーム数(例えば、1フレーム)分の正面表示画像、右面表示画像、及び左面表示画像が、正面画像処理(S15参照)、右面画像処理(S17参照)、及び左面画像処理(S19参照)において作成されたか否かが判断される(S21)。所定フレーム数分の表示画像が作成された場合(S21:YES)、各表示画像に、撮影元カメラを示す識別タグが付与される(S23)。識別タグが付与された表示画像は、公知のデータ圧縮が実行された後、転送用にパケット化され、映像パケットが作成される(S25)。映像パケットは、会議端末5へ送信される(S27)。割込み処理は終了する。一方、S21において所定フレーム数分の表示画像が作成されていないと判断された場合(S21:NO)、割込み処理は終了する。
【0057】
S5(図12参照)で起動された割込み処理がS9(図12参照)で終了されるまで、所定フレーム数分の表示画像が作成される毎に、映像パケットが会議端末5へ送信される。具体的には、テレビ会議の実行中は、遠隔拠点を映し出した表示画像を含む映像パケットが会議端末5へ送信される。映像パケットには、ユーザの頭部正面を含む正面表示画像、ユーザの頭部右側面を含む右面表示画像、及び、ユーザの頭部左側面を含む左面表示画像が含まれる。
【0058】
通信端末3から送信された映像パケットは、会議端末5において受信される。会議端末5では、受信されたパケットから圧縮済みの表示画像が取り出される。この表示画像について公知の解凍処理が実行される。解凍された表示画像に付与されている識別タグが特定される。識別タグ「前側カメラ」が付与されている正面表示画像は、正面ディスプレイ61に表示される。識別タグ「右側カメラ」が付与されている右面表示画像は、右面ディスプレイ62に表示される。識別タグ「左側カメラ」が付与されている左面表示画像は、左面ディスプレイ63に表示される。これによって会議端末5は、通信端末3から映像パケットが受信される毎に、3つのディスプレイに選択的に表示画像を表示することができる。会議拠点のユーザは、各ディスプレイに映し出される表示画像によって、遠隔拠点のユーザの顔等を見ることができる。
【0059】
図14を参照し、正面画像処理について説明する。S11(図13参照)で前側カメラ46から取得された正面画像から、ユーザの頭部の画像の検出が試みられる(S31)。ユーザの頭部の画像が検出できなかった場合(S33:NO)、ユーザの頭部の画像が正面画像内に含まれていない可能性がある。この場合、正面表示画像を作成することができないので、正面画像処理は終了し、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。一方、ユーザの頭部の画像が検出された場合(S33:YES)、正面画像に基づいて正面表示画像を作成する処理(画像編集処理(図16参照))が実行される(S35)。正面表示画像が作成されて画像編集処理が終了した後、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。作成された正面表示画像は、割り込み処理(図13参照)において映像パケットに格納され、会議端末5に対して送信される。
【0060】
図16を参照し、画像編集処理について説明する。S31(図14参照)で検出されたユーザの頭部の輪郭線(輪郭線112、図3参照)が抽出される(S61)。抽出された輪郭線が内側にちょうど収まる矩形状の領域(領域117、図3参照)が特定される(S63)。会議端末5の正面ディスプレイ61の画面解像度が取得される(S65)。なお画面解像度は、予めHDD33に記憶された正面ディスプレイ61の画面解像度が読み出されることで取得される。矩形状の領域は、S65で取得された画面解像度に基づいて、幅又は高さが伸長される。これによって、周辺領域(周辺領域118、図3参照)が特定される(S67)。S11(図13参照)で取得された正面画像から、特定された周辺領域内の部分の画像(画像119、図4参照)が切り出される(S69)。切り出された画像は、会議端末5の正面ディスプレイ61に表示可能なように、拡大又は縮小される(S71)。以上の手順を経て、正面表示画像が作成される。作成された正面表示画像では、ユーザの頭部が中心に大きく配置されている。処理は、正面画像処理(図14参照)に戻る。
【0061】
上述した処理は、割り込み処理(図13参照)が所定周期で起動される度に実行される。従って例えば、S11で取得された正面画像中のユーザの位置が変化しても(図5参照)、変化後のユーザの頭部の画像が検出され、検出された頭部が中心に大きく配置された正面表示画像が作成される。このため、会議端末5の正面ディスプレイ61には、ユーザの頭部が常に中心に大きく表示される。従って会議端末5のユーザは、遠隔拠点にいるユーザの正面の様子を常に良好に把握できる。これによって、テレビ会議は円滑に進行する。
【0062】
図15を参照し、右面画像処理について説明する。右面画像処理では、RAM32に記憶されたフラグが使用される。フラグは、S13(図13参照)において右側カメラ47から取得された右面画像から右面表示画像を作成する処理が許可されているか否かを示す。フラグは、メイン処理のS5(図12参照)で割込み処理が起動された場合に0が格納される。
【0063】
フラグに1が格納されているかが判断される(S41)。フラグに0が格納されている場合(S41:NO)、S13(図13参照)において右側カメラ47から取得された右面画像から、ユーザの頭部の画像の検出が試みられる(S43)。ユーザの頭部の画像が検出できた場合(S45:YES)、右面表示画像を作成する場合に右面画像から画像を切り出す周辺領域(周辺領域138、図6参照)が既に特定されているかが判断される(S47)。周辺領域が未だ特定されていないと判断された場合(S47:NO)、周辺領域を特定して右面表示画像を作成する処理(画像編集処理(図16参照))が実行される(S55)。
【0064】
図16を参照し、画像編集処理について説明する。S43(図15参照)で検出されたユーザの頭部の輪郭線(輪郭線132、図6参照)が抽出される(S61)。抽出された輪郭線が内側にちょうど収まる矩形状の領域(領域137、図6参照)が定義付けられる。会議端末5の右面ディスプレイ62の画面解像度が取得される(S65)。取得された画面解像度に基づいて、矩形状の領域の幅又は高さが伸長され、周辺領域(周辺領域138、図6参照)が特定される(S67)。S13(図13参照)で取得された右面画像から、特定された周辺領域内の部分の画像(画像139、図7参照)が切り出される(S69)。切り出された画像は、会議端末5の右面ディスプレイ62に表示可能なように、拡大又は縮小される(S71)。以上の手順を経て、右面表示画像が作成される。作成された右面表示画像では、ユーザの頭部が中心に大きく配置されている。従って会議端末5のユーザは、遠隔拠点にいるユーザの右面の様子を常に良好に把握できる。処理は、右面画像処理(図15参照)に戻る。図15に示すように、画像編集処理(S55)の終了後、右面画像処理は終了し、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。作成された右面表示画像は、割り込み処理(図13参照)において映像パケットに格納され、会議端末5に対して送信される。
【0065】
一方、S47で、周辺領域が既に特定されていると判断された場合(S47:YES)、S13(図13参照)において取得された右面画像上に、既に特定されている周辺領域と同一の位置及び大きさの領域が、対応領域(対応領域140、図8、9参照)として配置される。配置された対応領域内に、ユーザの頭部の画像が収まっているかが判断される(S49)。ユーザの頭部の画像が対応領域内に収まっていない(図9参照)と判断された場合(S47:NO)、右面表示画像の作成処理を1秒間禁止するために、フラグに1が格納される(S53)。右面画像処理は終了し、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。
【0066】
一方、ユーザの頭部の画像が対応領域内に収まっている(図8参照)と判断された場合(S49:YES)、右面画像のうち対応領域内の部分の画像(画像143、図8参照)が切り出される(S51)。切り出された画像は、会議端末5の右面ディスプレイ62に表示可能なように拡大又は縮小され(S52)、右面表示画像が作成される。右面画像処理は終了し、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。作成された右面表示画像は、割り込み処理(図13参照)において映像パケットに格納され、会議端末5に対して送信される。
【0067】
以上のように、周辺領域に対応する対応領域がそのまま繰り返し使用されて右面画像から画像が切り出され、右面表示画像が作成される。対応領域が繰り返し使用されることで、頭部の輪郭線の抽出(S61、図16参照)、矩形領域の特定(S63、図16参照)、及び、周辺領域の特定(S67、図16参照)が不要となる。従って、通信端末3の処理負荷は大幅に軽減され、他の各処理は遅滞なくスムーズに実行される。
【0068】
S53でフラグに1が格納された状態で右面画像処理が開始され、S41で判断がされた場合(S41:YES)、又は、S45で頭部が検出されなかったと判断された場合(S45:NO)、S53でフラグに1が格納されてからの経過時間が監視される。フラグに1が格納されてからの経過時間が未だ1秒間経過していない場合(S57:NO)、右面表示画像の作成処理は未だ禁止された状態にある。右面画像処理は終了し、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。これによって、右面表示画像を作成する場合に要する処理負荷は軽減される。なおこの場合、右面表示画像は作成されないので、右面表示画像は会議端末5に対して送信されない。従って、会議端末5の右面ディスプレイ62に表示された右面表示画像は更新されない。
【0069】
S53でフラグに1が格納されてからの経過時間が1秒間以上経過した場合(S57:YES)、S13で右側カメラ47から取得された右面画像から、ユーザの頭部の画像の検出が試みられる(S59)。ユーザの頭部の画像が検出できなかった場合(S61:NO)、ユーザの頭部の画像が右面画像内に含まれていない可能性がある。この場合、右面表示画像を作成することができないので、右面画像処理は終了し、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。一方、ユーザの頭部の画像が検出された場合(S61:YES)、右面表示画像の作成を再開させるために、フラグに0が格納される(S63)。右面画像に基づいて右面表示画像を作成する処理(画像編集処理(図16参照))が実行される(S65)。S65での処理は、S55での処理と同一であるので、説明は省略する。画像編集処理によって右面表示画像が作成された後、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。作成された右面表示画像は、割り込み処理(図13参照)において映像パケットに格納され、会議端末5に対して送信される。
【0070】
以上説明したように、通信端末3は、カメラによって撮影された画像からユーザの頭部の画像を検出する。通信端末3は、頭部が中心に配置されるように画像を切り出し、表示画像を作成する。作成された表示画像は、会議端末5に送信される。会議端末5のディスプレイには、ユーザの頭部が中心に大きく表示される。従って会議端末5のユーザは、遠隔拠点にいるユーザの側面の様子を良好に把握することができる。また遠隔拠点のユーザは、カメラによって撮影される画像の中心にユーザの頭部が配置されるように複数のカメラの設置位置を厳密に調整しなくても、ユーザの頭部が中心に大きく配置された表示画像を常に得ることができる。遠隔拠点のユーザは、複数のカメラの設置を容易に行うことができる。
【0071】
通信端末3は、複数のカメラによって撮影された複数の画像を処理する必要がある。このため、通信端末3の処理負荷は高くなり易い。これに対して通信端末3は、対応領域内にユーザの頭部の画像が収まっている場合、該対応領域を繰り返して使用することで、表示画像の作成処理に要する工程を大幅に削減することができる。また、側面画像のうち対応領域内にユーザの頭部が収まっていない場合、画像の切り出しを所定時間禁止することで、処理負荷を大幅に軽減することができる。これによって通信端末3は、他の処理を遅滞なくスムーズに行うことができる。また通信端末3では、正面表示画像の作成は継続して繰り返し実行され、画質は維持される。従って通信端末3は、側面画像からの画像の切り出しを所定時間禁止した場合でも、テレビ会議の実用性を維持することができる。
【0072】
なお本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。以下、本発明の第一変形例について説明する。第一変形例では、右面表示画像又は左面表示画像の鏡像画像が作成される。鏡像画像は、表示画像の左右を反転させた画像である。右面表示画像から鏡像画像が作成された場合、作成された鏡像画像は、左面表示画像の代わりに用いられる。左面表示画像から鏡像画像が作成された場合、作成された鏡像画像は、右面表示画像の代わりに用いられる。これによって、右面表示画像又は左面表示画像のうちいずれか一方の作成が禁止されている場合でも、表示画像を継続して更新することができる。以下詳説する。
【0073】
図17を参照し、本発明の第一変形例における割り込み処理について説明する。第一変形例におけるメイン処理は、上述した実施形態と同一(図12参照)であるので、説明を省略する。又、第一変形例における割り込み処理のうち、上述した実施形態の割り込み処理(図13参照)と同一の処理については、同一符号を付し、説明を省略又は簡略化している。
【0074】
前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48から、其々、正面画像、右面画像、及び左面画像が取得される(S11、S13)。S11で取得された正面画像に基づいて、正面表示画像が作成される(S15)。S13で取得された右面画像及び左面画像に基づいて、右面表示画像及び左面表示画像が作成される(S17、S19)。
【0075】
右面表示画像及び左面表示画像のうち少なくともいずれかの作成が禁止されており(S57:NO、図15参照)、少なくともいずれかの表示画像が作成されなかったかが判断される(S81)。右面表示画像及び左面表示画像の両方が作成されている場合(S81:NO)、鏡像画像の作成を行う必要はないので、処理はS21に進む。
【0076】
右面表示画像及び左面表示画像のうち少なくともいずれかが作成されなかった場合(S81:YES)、少なくとも一方の表示画像が作成されたかが判断される(S83)。右面表示画像及び左面表示画像が両方とも作成されなかった場合(S83:NO)、鏡像画像を作成することができないので、処理はS21に進む。右面表示画像及び左面表示画像のうち少なくとも一方の表示画像が作成されている場合(S83:YES)、作成された側の表示画像に基づいて鏡像画像が作成される(S85)。作成された鏡像画像は、作成が禁止されている表示画像の代わりに用いられる。処理はS21に進む。
【0077】
所定フレーム数(例えば、1フレーム)分の正面表示画像、右面表示画像、及び左面表示画像が作成されたか否かが判断される(S21)。所定フレーム数分の表示画像が作成された場合(S21:YES)、各表示画像に撮影元カメラを示す識別タグが付与され(S23)、映像パケットが作成される(S25)。映像パケットは、会議端末5へ送信される(S27)。割込みは終了する。
【0078】
通信端末3から送信された映像パケットは、会議端末5において受信され、ディスプレイに表示される。鏡像画像が作成された場合、右面ディスプレイ62及び左面ディスプレイ63には、鏡像関係にある表示画像が其々表示される。遠隔拠点において、右側カメラ47及び左側カメラ48の設置位置の関係は、ユーザを挟んで対称関係にある。従って、一方のカメラにおいて撮影された画像の鏡像画像は、他方のカメラにおいて撮影された画像と類似する。従って、鏡像関係にある表示画像が会議端末5の右面ディスプレイ62及び左面ディスプレイ63に其々表示された場合でも違和感はない。従って通信端末3は、一方の側面画像に基づいて表示画像を作成することができない場合に、他方の側面画像に基づいて作成した表示画像から鏡像画像を作成し、作成されなかった表示画像の代わりに用いる。これによって通信端末3は、側面画像から表示画像を作成する処理を半減させて処理負荷を軽減させることができる。又通信端末3は、一方の側面画像に基づいて表示画像を作成することができない場合でも、鏡像画像を代わりに用いることで、会議端末5のディスプレイに表示される画像の更新頻度を高く維持できる。これによって、動きがなめらかな表示画像を会議端末5のディスプレイに表示させることができる。
【0079】
本発明の第二変形例について、図18及び図19を参照して説明する。第二変形例では、通信端末3は、前側カメラ46から取得した正面画像、及び、右側カメラ47及び左側カメラ48から取得した側面画像を、そのまま会議端末5に送信する。会議端末5は、正面画像及び側面画像を受信する。会議端末5は、受信した正面画像及び側面画像から表示画像を作成し、正面ディスプレイ61,右面ディスプレイ62、及び左面ディスプレイ63に其々表示する。通信端末3のCPU30において実行されるメイン処理は、上述した実施形態と同一である(図12参照)。図18で示される割り込み処理が、メイン処理内で起動されて実行される。会議端末5のCPU50において、図19で示される受信処理が実行される。受信処理は、テレビ会議のアプリケーションを開始する指示が、タッチパネル57を介してユーザによってなされた場合に、CPU50において起動され実行される。上述した実施形態と同一の処理については、同一符号を付し、説明を省略又は簡略している。
【0080】
図18を参照し、第二変形例における割り込み処理について説明する。上述した実施形態における割込み処理(図13参照)と異なる点は、正面画像処理(S15、図13参照)、右面画像処理(S17、図13参照)、及び左面画像処理(S19、図13参照)が、割り込み処理中で行われない点である。前側カメラ46、右側カメラ47、及び左側カメラ48から、其々、正面画像、右面画像、及び左面画像が取得される(S11、S13)。所定フレーム数(例えば、1フレーム)分の正面画像、右面画像、及び左面画像が取得されたか否かが判断される(S21)。所定フレーム数分の画像が取得された場合(S21:YES)撮影元カメラを示す識別タグが各画像に付与され(S23)、映像パケットが作成される(S25)。映像パケットは、会議端末5へ送信される(S27)。割込み処理は終了する。
【0081】
図19を参照し、第二変形例における受信処理について説明する。会議参加要求が会議サーバ(図示外)に送信される(S101)。会議参加要求が送信された後、参加許可を取得したか否かが判断される(S103)。会議サーバから参加拒否を受信した場合、参加許可を取得していないと判断される(S103:NO)。この場合、テレビ会議は開始されることなく、受信処理は終了する。会議サーバから参加許可を受信した場合、参加許可を取得したと判断される(S103:YES)。この場合、通信端末3から送信された映像パケットが受信される(S107)。受信された映像パケットから、正面画像、右面画像、及び左面画像が取得される。
【0082】
取得された正面画像に基づいて正面表示画像を作成する処理(正面画像処理、図14参照)が実行される(S109)。取得された右面画像に基づいて右面表示画像を作成する処理(右面画像処理、図15参照)が実行される(S111)。取得された左面画像に基づいて左面表示画像を作成する処理(左面画像処理)が実行される(S113)。正面画像処理、右面画像処理、及び左面画像処理は、上述した実施形態と同一である。作成された正面表示画像、右面表示画像、及び左面表示画像は、正面ディスプレイ61、右面ディスプレイ62、及び左面ディスプレイ63に其々表示される(S115)。
【0083】
テレビ会議を終了させる旨の指示が、タッチパネル57を介してユーザによって入力されたか否かが判断される(S117)。テレビ会議を終了させる旨の指示が入力された場合(S117:YES)、受信処理は終了する。テレビ会議を終了させる指示が入力されていない場合(S117:NO)、処理はS107に戻り、テレビ会議は継続する。
【0084】
以上説明したように、第三変形例では、通信端末3はカメラから取得した画像をそのまま会議端末5に対して送信する。会議端末5は、受信した画像に基づいて表示画像を作成し、ディスプレイに表示する。これによって、通信端末3における処理負荷を大幅に軽減することができるので、通信端末3として処理能力の小さい汎用PC等が使用された場合でも、通信端末3は円滑にテレビ会議を実行することができる。会議端末5は、ディスプレイの状態に合わせて表示画像を作成することができるので、ディスプレイの大きさや向きが変更された場合でも、変更後のディスプレイの画面解像度に応じた表示画像を作成し、ディスプレイに表示させることができる。
【0085】
本発明の第三変形例について説明する。第三変形例では、上述した実施形態とは異なり、側面画像のうち対応領域内にユーザの頭部の画像が収まっていない場合でも、側面画像からの画像の切り出しが継続して行われ、会議端末5に対して表示画像が送信される。これによって通信端末3は、処理負荷を抑制しつつ、側面画像の更新頻度を高くして画質を維持することができる。以下詳説する。
【0086】
図20を参照し、本発明の第三変形例における右面画像処理について説明する。第三変形例におけるメイン処理は、上述した実施形態と同一(図12参照)である。第三変形例における割り込み処理では、上述した実施形態における割り込み処理(図13参照)から、図20に示す右面画像処理が呼び出される。左面画像処理は、図20に示す右面画像処理と同一である。上述した実施形態と重複する部分については、同一符号を付し、説明を省略している。
【0087】
図20の右面画像処理が図15の右面画像処理と異なる点は、S121とS123である。ユーザの頭部の画像が対応領域内に収まっていないと判断され(S49:NO)、フラグに1が格納されたとする(S53)。この場合、フラグに1が格納されてからの経過時間が未だ1秒間経過していない場合でも(S57:NO)、右面画像のうち対応領域内の部分の画像が切り出される(S121)。切り出された画像に含まれるユーザの頭部の画像は、少なくとも一部分が欠けた状態になっている。切り出された画像は、会議端末5の右面ディスプレイ62に表示可能なように拡大又は縮小され(S123)、右面表示画像が作成される。右面画像処理は終了し、処理は割り込み処理(図13参照)に戻る。なお、作成された右面表示画像は、割り込み処理(図13参照)において映像パケットに格納され、会議端末5に対して送信される。
【0088】
以上説明したように、通信端末3は、対応領域内にユーザの頭部が全て収まっていない場合でも、対応領域内の画像を切り出すことによって、側面画像から表示画像を作成することができる。表示画像は頻繁に更新されることになるので、動きの滑らかな表示画像を作成することができる。また、ユーザの頭部が対応領域にすべて収まっていない場合でも画像の切り出しが禁止されないので、頭部が少しだけ対応領域からはみ出してしまっているような場合に画像の切り出しが禁止されてしまうことを防止できる。なお、画像を切り出す場合には、対応領域が繰返し使用されるので、頭部の輪郭線の抽出(S61、図16参照)、矩形領域の特定(S63、図16参照)、及び、周辺領域の特定(S67、図16参照)が不要となる。従って、通信端末3の処理負荷は大幅に軽減され、他の各処理は遅滞なくスムーズに実行される。
【0089】
なお、S11の処理が本発明の「第一取得ステップ」に相当する。S31の処理が本発明の「第一検出ステップ」に相当する。S69の処理が本発明の「第一切り出しステップ」「第二切り出しステップ」に相当する。S71の処理が本発明の「第一作成ステップ」「第二作成ステップ」に相当する。S13の処理が本発明の「第二取得ステップ」に相当する。S43の処理が本発明の「第二検出ステップ」に相当する。S27の処理が本発明の「送信ステップ」「第一送信ステップ」「第二送信ステップ」「第三送信ステップ」に相当する。S51の処理が本発明の「第三切り出しステップ」に相当する。S57の処理が本発明の「禁止ステップ」に相当する。S52、及びS123の処理が本発明の「第三作成ステップ」に相当する。S85の処理が本発明の「第四作成ステップ」に相当する。S107の処理が本発明の「受信ステップ」に相当する。S115の処理が本発明の「表示ステップ」に相当する。
【0090】
上述では、通信端末3に3つのカメラが接続されていたが、カメラの数は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。また、光学系(ミラーやレンズ)を切り替えることによってユーザの正面顔と横顔との両方を撮影することができる一つのカメラが接続されていてもよい。上述では、カメラによって撮影された画像からユーザの頭部の画像を含む周辺領域が切り出されることによって、表示画像が作成されていた。本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザの頭部の画像が輪郭線によって切り出されることで、表示画像が作成されてもよい。また、ユーザの頭部の画像が輪郭線によって切り出された場合、予め準備された背景の画像や被服の画像に、切り出された頭部の画像を重ねて表示させてもよい。これによってユーザは、背景の様子や被服を気にせずにテレビ会議に参加することができる。
【0091】
周辺領域の大きさを画一的に定め、ユーザの頭部の位置に応じて、画像に対する周辺領域の位置のみを移動させてもよい。これによって、ユーザの頭部の中心位置のみの検出によって表示画像を作成することができるので、ユーザの頭部の輪郭線の検出が不要となる。従って通信端末3の処理負荷を軽減することができる。
【0092】
通信端末3は、側面画像に基づいて表示画像を作成できなかった場合、作成された表示画像のうち最も新しい表示画像を、繰り返し会議端末5に対して送信してもよい。
【0093】
会議端末5は、正面ディスプレイ61、右面ディスプレイ62、及び左面ディスプレイ63の画面解像度を、周期的に通信端末3に通知してもよい。通信端末3は、会議端末5から通知された画面解像度に基づいて、表示画像を作成してもよい。
【0094】
正面カメラ46、右面カメラ47、及び左面カメラ48は、ユーザの頭部が撮影領域内に収まらなくなった場合に、頭部の方向に撮影方向を向ける追尾機能を備えていてもよい。これによって、ユーザの頭部の位置が大きく変化した場合も、撮影領域内にユーザの頭部が確実に収まるので、常にユーザの頭部を会議端末5のディスプレイに表示させることができる。
【0095】
上述では、通信システム1内に一つの通信端末3が含まれていたが、本発明はこれに限定されない。通信システム1内の通信端末3の数は2以上であってもよい。会議端末5は、複数の通信端末3から受信した画像を順次切り替え、複数のディスプレイに表示してもよい。
【0096】
上述では、会議端末5はユーザの正面顔及び横顔を表示する3つのディスプレイ(正面ディスプレイ61、右面ディスプレイ62、及び左面ディスプレイ63)を備えていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザの正面顔及び横顔を同時に表示することができる一つのディスプレイを備えていてもよい。また該ディスプレイは、例えば湾曲した円筒形状のディスプレイであってもよいし、複数の方向から異なる映像を見ることが可能な三次元ディスプレイであってもよい。
【符号の説明】
【0097】
1 テレビ会議システム
3 通信端末
5 会議端末
20、50 CPU
46 前側カメラ
47 右側カメラ
48 左側カメラ
61 正面ディスプレイ
62 右面ディスプレイ
63 左面ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び、横顔を含む第二表示画像を表示する少なくとも一つの第二表示部を備えた遠隔会議用の会議端末に対して、前記第一表示画像及び前記第二表示画像を送信する通信端末であって、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部から、前記正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、
前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第一切り出しステップと、
前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、
前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部から、前記横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、
前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、
前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第二切り出しステップと、
前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、
前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像、及び、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する第一送信ステップと
を実行することを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記制御部は、
前記第二取得ステップにおいて前記側面画像が繰り返し取得された場合に、取得された前記側面画像のうち、前記第二切り出しステップにおいて前回切り出された前記周辺領域に対応する対応領域内の画像を切り出す第三切り出しステップと、
前記第三切り出しステップにおいて切り出された前記対応領域内の画像に、前記第二頭部画像が全て収まっているか否かを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて、前記対応領域内に前記第二頭部画像が全て収まっていないと判断された場合に、前記第三切り出しステップによる切り出しを所定時間禁止する禁止ステップと、
前記判断ステップにおいて、前記対応領域内に前記第二頭部画像が全て収まっていると判断された場合に、前記第三切り出しステップにおいて切り出された前記対応画像内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第三作成ステップと、
前記第三作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する第二送信ステップと
を更に実行することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第二取得ステップにおいて前記側面画像が繰り返し取得された場合に、取得された前記側面画像のうち、前記第二切り出しステップにおいて前回切り出された前記周辺領域に対応する対応領域内の画像を切り出す第三切り出しステップと、
前記第三切り出しステップにおいて切り出された前記対応画像内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第三作成ステップと、
前記第三作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する第二送信ステップと
を更に実行することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第二取得ステップを実行する場合において、複数の前記第二撮影部から複数の前記側面画像を取得し、
前記判断ステップを実行する場合において、
前記第二取得ステップにおいて前記複数の側面画像が繰り返し取得された場合に、取得された其々の前記側面画像の前記対応領域内に、前記第二頭部画像が全て収まっているか否かを判断し、
前記判断ステップにおいて、前記複数の側面画像のうち何れかの前記側面画像の前記対応領域内に、前記第二頭部画像が全て収まっていないと判断された場合に、前記第二頭部画像が全て収まっていると判断された他の前記側面画像に基づいて前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像の鏡像画像を作成する第四作成ステップと、
前記第四作成ステップにおいて作成された前記鏡像画像を、前記会議端末に対して送信する第三送信ステップと
を更に実行することを特徴とする請求項2に記載の通信端末。
【請求項5】
ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部、及び、前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部を備えた通信端末と、前記ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び前記ユーザの横顔を含む第二表示画像を表示する第二表示部を備え、前記通信端末と通信を行う会議端末とを備えた通信システムであって、
前記通信端末は、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記第一撮影部において撮影された、前記ユーザの正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、
前記第二撮影部において撮影された、前記ユーザの横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像、及び、前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像を、前記会議端末に対して送信する送信ステップと
を実行し、
前記会議端末は、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記正面画像、及び前記側面画像を前記通信端末から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、
前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第一切り出しステップと、
前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、
前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第二切り出しステップと、
前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、
前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像を前記第一表示部に表示し、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を前記第二表示部に表示する表示ステップと
を実行することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び、横顔を含む第二表示画像を表示する少なくとも一つの第二表示部を備えた遠隔会議用の会議端末に対して、前記第一表示画像及び前記第二表示画像を送信する通信方法であって、
前記ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部から、前記正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、
前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第一切り出しステップと、
前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、
前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部から、前記横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、
前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、
前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第二切り出しステップと、
前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、
前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像、及び、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する送信ステップと
を備えたことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
ユーザの正面顔を含む第一表示画像を表示する第一表示部、及び、横顔を含む第二表示画像を表示する少なくとも一つの第二表示部を備えた遠隔会議用の会議端末に対して、前記第一表示画像及び前記第二表示画像を送信するための通信プログラムであって、
前記ユーザの正面顔を含む領域を撮影する第一撮影部から、前記正面顔を含む領域の画像である正面画像を取得する第一取得ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された前記正面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第一頭部画像を検出する第一検出ステップと、
前記正面画像のうち、前記第一検出ステップにおいて検出された前記第一頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第一切り出しステップと、
前記第一切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第一表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第一表示画像を作成する第一作成ステップと、
前記ユーザの横顔を含む領域を撮影する少なくとも一つの第二撮影部から、前記横顔を含む領域の画像である側面画像を取得する第二取得ステップと、
前記第二取得ステップにおいて取得された前記側面画像から、前記ユーザの頭部の画像である第二頭部画像を検出する第二検出ステップと、
前記側面画像のうち、前記第二検出ステップにおいて検出された前記第二頭部画像を中心とした周辺領域内の画像を切り出す第二切り出しステップと、
前記第二切り出しステップにおいて切り出された前記周辺領域内の画像を、前記第二表示部の画面解像度に対応する大きさに変換することで、前記第二表示画像を作成する第二作成ステップと、
前記第一作成ステップにおいて作成された前記第一表示画像、及び、前記第二作成ステップにおいて作成された前記第二表示画像を、前記会議端末に対して送信する送信ステップと
をコンピュータに実行させるための通信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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