説明

通信端末装置、及びプログラム

【課題】通信端末装置と他の通信端末装置とを近距離通信を介して接続する場合に、接続する他の通信端末装置に応じて通信端末装置の動作モードが切り替わるようにする。
【解決手段】複数の動作モードを備え、他の通信端末装置と近距離通信が可能な通信端末装置であって、当該通信端末装置と近接して携帯される前記他の通信端末装置が前記近距離通信を介して検出されたか否かを判別し、前記他の通信端末装置が検出されたと判別された場合に、該他の通信端末装置に対応する動作モードに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、近距離通信を行う通信機能を備えた通信端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
セキュリティモード、ビジネスモード、プライベートモードのように複数の動作モードを有する携帯端末装置があり、ユーザが目的や状況に応じて適宜切り替えられるようになっている。しかしながらユーザがその都度切り替えることが必要である。そこで、従来では、位置や時間、或いは他のデバイスとの近距離無線通信が可能であるといった当該携帯端末装置の置かれた状況に応じて優先順位の高い動作モードに切り替える技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−57525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術にあっては単体の携帯端末装置の動作モードが切り替わるだけであって、一緒に携帯する他のデバイスがあるような場合に、動作モードが一緒に自動的に切り替わるということはなかった。
【0005】
本発明の課題は、通信端末装置と他の通信端末装置とを近距離通信を介して接続する場合に、接続する他の通信端末装置に応じて通信端末装置の動作モードが切り替わるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、複数の動作モードを備え、他の通信端末装置と近距離通信が可能な通信端末装置であって、当該通信端末装置と近接して携帯される前記他の通信端末装置が前記近距離通信を介して検出されたか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により、前記他の通信端末装置が検出されたと判別された場合に、該他の通信端末装置に対応する動作モードに切り替える制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、前記他の通信端末装置の種類或いは該他の通信端末装置で動作中の機能と当該通信端末装置の動作モードを対応付けて記憶する記憶手段と、前記近距離通信を介して前記他の通信端末装置の種類或いは動作中の機能を取得する取得手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記取得手段により取得された種類或いは動作中の機能に前記記憶手段により対応付けて記憶されている動作モードに切り替える、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項1又は2に従属する発明として、前記制御手段は、前記他の通信端末装置と接続中であり、該他の通信端末装置で動作中の機能が変更された場合に、該変更された動作中の機能に前記記憶手段により対応付けて記憶されている動作モードに切り替える、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1乃至3のいずれか1項に従属する発明として、前記動作モードに連動して壁紙、着信音或いは着信メロディを切り替える、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1乃至3のいずれか1項に従属する発明として、前記動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置を使用する際に認証操作を必要とする動作モードである、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1乃至3のいずれか1項に従属する発明として、前記動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置に記憶されているデータを秘匿する動作モードである、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1乃至3のいずれか1項に従属する発明として、前記動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置に記憶されているビジネス関連のデータ或いはプライベート関連のデータを優先して表示する動作モードである、ようにしたことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1乃至3のいずれか1項に従属する発明として、前記制御手段は、前記他の通信端末装置との接続が解除された場合は当該通信端末装置を所定の動作モードに切り替える、ようにしたことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
また、上述した課題を解決するために請求項9記載の発明は、複数の動作モードを備えるコンピュータに、他の通信端末装置と近距離通信が可能な近距離通信機能、近接して携帯される前記他の通信端末装置が前記近距離通信機能を介して検出されたか否かを判別する判別機能、前記判別機能により、前記他の通信端末装置が検出されたと判別された場合に、該他の通信端末装置に対応する動作モードに切り替える制御機能、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、通信端末装置と他の通信端末装置とを近距離通信を介して接続する場合に、特別な操作を行うことなく接続する他の通信端末装置に応じて通信端末装置の動作モードが切り替わるため利便性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】通信端末装置として、近距離通信機能付き携帯電話機に適用した場合を例示したもので、(1)は、この携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図、(2)は、携帯電話機1と近距離通信を介して接続される他の通信端末装置として近距離通信機能付き腕時計2の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図2】動作モードテーブルDTを説明するための図。
【図3】携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図4】図3に続くフローチャート。
【図5】図4に続くフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態1)
以下、図1〜図5を参照して本発明の実施形態を説明する。
本実施形態は、通信端末装置として、近距離通信機能付き携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図、(2)は、携帯電話機1と近距離通信を介して接続される他の通信端末装置として、近距離通信機能付き腕時計2の基本的な構成要素を示したブロック図である。
【0018】
携帯電話機1は、図1(1)に示すように構成されている。制御部11は、二次電池(図示省略)を備えた電源部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。記憶部13には、図3〜5に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報として、後述する動作モードテーブルDTなどが記憶されている。なお、記憶部13は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよい。表示部14は、高精細液晶や有機ELなどを使用し、例えば、アイコン、文字情報、画像情報などを表示する。操作部15は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、制御部11は、この操作部15からの入力操作信号に応じた処理を実行する。
【0019】
通信部16は、図示しない無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局(図示省略)との間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、電話部17を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを電話部17から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナAT1から発信出力させる。
【0020】
近距離通信部18は、アンテナAT2を有し、通常、一緒に携帯所持する腕時計2との間において非接触タイプのBluetooth(登録商標)による近距離通信を行うもので、その通信可能エリア内(例えば、半径5m以内)で交信が可能となっている。なお、近距離通信部18は、Bluetooth(登録商標)通信に限らず、赤外線通信、非接触ICカードによる通信などであってもよい。
【0021】
腕時計2は、図1(2)に示すように構成されている。すなわち、腕時計2は、計時機能のほかに、近距離通信機能を有する構成で、その制御部21は、太陽電池(図示省略)などを備えた電源部22からの電力供給によって動作し、記憶部23内の各種のプログラムに応じてこの腕時計2の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。
【0022】
腕時計2の記憶部23には、プログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、自己の識別情報(例えば、製造番号、ユーザ設定情報)DMが記憶されている。なお、記憶部23は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよい。表示部24は、高精細液晶を使用し、例えば、時刻情報、文字情報、画像情報などを表示する。操作部25は、時刻調整ボタンや、コマンド入力ボタンなどを有し、制御部21は、この操作部25からの入力操作信号に応じた処理を実行する。時計部26は、現在日時を計時するもので、表示部24からデジタル表示又は指針表示される。
【0023】
近距離通信部26は、アンテナAT3を有し、通常、一緒に携帯所持する携帯電話機(通信端末装置)1との間において非接触タイプのBluetooth(登録商標)による近距離通信を行うもので、その通信可能エリア内(例えば、半径5m以内)で交信が可能となっている。なお、近距離通信部26は、Bluetooth(登録商標)通信に限らず、赤外線通信、非接触ICカードによる通信などであってもよい。
【0024】
図2は、携帯電話機1側に設けられている動作モードテーブルDTを説明するための図である。
動作モードテーブルDTは、携帯電話機1に近距離通信を介して接続される腕時計2の「種類、動作中の機能」「識別情報」と携帯電話機の「動作モード」を対応付けて記憶するもので、腕時計2の「種類、動作中の機能」毎にその「動作モード」を記憶する構成となっている。「識別情報」は、腕時計2の製造番号などの識別情報を示し、「動作モード」は、携帯電話機1の動作するモードを示している。動作の内容のうち、「壁紙、着信音、着信メロディ」は、壁紙、着信音、着信メロディを機能に合ったコンセプトで統一する。「ビジネスモード」は、アドレス帳機能の表示順をビジネス用に切り替え、「プライベートモード」は、アドレス帳機能の表示順をプライベート用に切り替える。「セキュリティモード」は、表示オン時にパスワード認証を要求し、「シークレットモード」は、アドレス帳、スケジュール、タスク、メモ各機能のシークレットデータの閲覧時にパスワード認証を要求するようになっている。
【0025】
次に、本実施形態における携帯電話機1の動作概念を図3〜図5に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードに従った動作が逐次実行される。また、ネットワークなど伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもでき、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0026】
図3〜5は、携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、携帯電話機1において、制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化して、動作モードテーブルDTを参照し初期設定の動作モードに設定して(図3のステップS1)、受信の待ち受け状態となる(ステップS2)。この状態において、オート表示オフのタイミングであるか否かを調べたり(ステップS3)、連携する腕時計2との接続操作が行われたか否かを調べたり(図4のステップS21)、接続中の腕時計2の動作中の機能の変更を検出したか否かを調べたり(ステップS22)、接続中の腕時計2との切断操作が行われたか否かを調べたり(ステップS23)、その他の腕時計2との通信操作が行われたか否かを調べたり(ステップS24)、電話着信があったか否か調べたり(図5のステップS41)、シークレットデータの閲覧操作が行われたか否かを調べたり(ステップS42)、その他の何らかの操作が行われたか否かを調べたりする(ステップS43)。
【0027】
ここで、前の操作から例えば1分間操作が行われていないと自動的に表示をオフするオート表示フタイミングであれば(図3のステップS3でYES)携帯電話機1の表示をオフする(ステップS4)。表示オフの状態で、操作部15による操作等により表示オンの操作が行われると(ステップS5でYES)、表示をオンして(ステップS7)、現在の動作モードがセキュリティモードであるか否かを調べ(ステップS8)、セキュリティモードである場合は(ステップS8でYES)、パスワードの入力表示を行いパスワード認証を行う(ステップS9)。入力されたパスワードが正しければ認証OKとして(ステップS9でYES)表示オンのままステップS3に戻り、入力されたパスワードが正しくなく認証NGの場合は(ステップS9でNO)認証されなかった旨の表示を行い表示オフの状態に戻る。(ステップS4)。
【0028】
ステップS5で表示オンの操作が行われず、表示オフの状態で電話着信が検出された場合は(ステップS6でYES)、表示をオンして(ステップS10)、現在の動作モードに応じた着信音或いは着信メロディを鳴音させ着信報知を行い(ステップS11)、現在の動作モードがセキュリティモードであるか否かを調べる(ステップS12)。現在の動作モードがセキュリティモードである場合は(ステップS12でYES)、パスワードの入力表示を行いパスワード認証を行う(ステップS13)。入力されたパスワードが正しければ認証OKとして(ステップS13でYES)、表示オンのまま回線接続させるオフフック操作に応答して(ステップS14でYES)、通話可能状態とする通話処理を開始する(ステップS15)。また、その後のオンフック操作に応答して(ステップS16でYES)、回線切断などの終話処理を実行した後(ステップS17)、ステップS3に戻る。ステップS13で入力されたパスワードが正しくなく認証NGの場合は(ステップS13でNO)認証されなかった旨の表示を行い表示オフの状態に戻る。(ステップS4)。
【0029】
図3のステップS3でオート表示オフタイミングでなく(ステップS3でNO)、連携する腕時計2との接続操作が検出された場合は(図4のステップS21でYES)、連携する腕時計2を近距離通信部18により検索し、腕時計2に記憶されている自己の識別情報DMが動作モードテーブルDTに記憶されている識別情報に合致する腕時計2が検出ができ(ステップS25でYES)、連携する腕時計2との近距離通信を介した接続が確立されると(ステップS26でYES)、腕時計2の種類と現在動作中の機能を取得する(ステップS27)。続いて動作モードテーブルDTを参照して(ステップS28)、取得した種類と現在動作中の機能から該当する動作モードに切り替え(ステップS29)、時刻の同期等の接続時の通信処理を行い(ステップS30)、図3のステップS3に戻る。連携する腕時計2が検出できなかった場合(ステップS25でNO)、或いは連携する腕時計2との接続が確立できなかった場合は(ステップS26でNO)、そのまま図3のステップS3に戻る。
【0030】
動作モードテーブルDTを参照して動作モード切り替える際に、検出され接続が確立した腕時計2の「識別情報」が「A01XXXX」である場合は、アウトドア用の時計であって、動作中の機能が高度計等の「登山系機能」と潮汐グラフ等の「海系機能」により動作モードを切り替えるようになっている。動作中の機能が「登山系機能」であれば、壁紙、着信音、着信メロディは登山系コンセプトで統一され、プライベートモードに切り替えられる。また動作中の機能が「海系機能」であれば、壁紙、着信音、着信メロディは海系コンセプトで統一され、プライベートモードに切り替えられる。
【0031】
同様に検出され接続が確立した腕時計2の「識別情報」が「A02XXXY」である場合は、マリンスポーツも楽しむようなエグゼクティブ用の時計であって、動作中の機能がスケジュールやタスク機能等の「ビジネス系機能」とヨットタイマ等の「海系機能」により動作モードを切り替えるようになっている。動作中の機能が「ビジネス系機能」であれば、壁紙、着信音、着信メロディはビジネス系コンセプトで統一され、ビジネスモード、セキュリティモード、シークレットモードに切り替えられる。また動作中の機能が「海系機能」であれば、壁紙、着信音、着信メロディは海系コンセプトで統一され、プライベートモードに切り替えられる。
【0032】
更に検出され接続が確立した腕時計2の「識別情報」が「A03XXXZ」である場合は、プライベートな時間に街中で使用するファッション用の時計であって、操作中の機能による区別はなく、壁紙、着信音、着信メロディは街中系コンセプトで統一され、プライベートモード、セキュリティモード、シークレットモードに切り替えられる。また初期設定としては初期設定の壁紙、着信音、着信メロディ、プライベートモードとしている。
【0033】
次に連携する腕時計2との接続操作が検出されず(図4のS21でNO)、接続中の腕時計2の動作中の機能の変更が検出された場合は(ステップS22でYES)、接続中の腕時計2の動作中の機能を取得する(ステップS31)。続いて動作モードテーブルDTを参照して(ステップS32)、動作モードに変更がある場合は(ステップS33でYES)、該当する動作モードに切り替え(ステップS34)、図3のステップS3に戻る。動作モードに変更がない場合は(ステップS33でNO)、そのまま図3のステップS3に戻る。
【0034】
接続中の腕時計2の動作中の機能の変更が検出されず(ステップS22でNO)、接続中の腕時計2との近距離通信の切断操作が検出された場合は(ステップS23でYES)、近距離通信の切断処理を行い(ステップS35)、動作モードテーブルDTを参照して初期設定の動作モードに切り替え(ステップS36)、図3のステップS3に戻る。
【0035】
接続中の腕時計2との近距離通信の切断操作が検出されず(ステップS23でNO)、アドレス帳やスケジュールデータの転送等その他の腕時計2との通信操作が検出された場合は(ステップS24でYES)、通信内容に応じた処理を行い(ステップS37)、図3のステップS3に戻る。
【0036】
その他の腕時計2との通信操作が検出されず(ステップS24でNO)、電話着信が検出された場合は(図5のステップS41でYES)、現在の動作モードに応じた着信音或いは着信メロディを鳴音させ着信報知を行う(ステップS44)。ここで、回線接続させるオフフック操作に応答して(ステップS45でYES)、通話可能状態とする通話処理を開始する(ステップS46)。また、その後のオンフック操作に応答して(ステップS47でYES)、回線切断などの終話処理を実行した後(ステップS48)、図3のステップS3に戻る。
【0037】
電話着信が検出されず(ステップS41でNO)、アドレス帳やスケジュール機能等のシークレットデータの閲覧操作が検出された場合は(ステップS42でYES)、現在の動作モードがシークレットモードであるか否かを調べる(ステップS49)。シークレットモードである場合は(ステップS49でYES)、パスワードの入力表示を行いパスワード認証を行う(ステップS50)。入力されたパスワードが正しければ認証OKとして(ステップS50でYES)シークレットデータの閲覧処理を行った後(ステップS51)、図3のステップS3に戻る。入力されたパスワードが正しくなく認証NGの場合は(ステップS50でNO)認証されなかった旨の表示を行い図3のステップS3に戻る。
【0038】
シークレットデータの閲覧操作が検出されず(ステップS42でNO)その他の操作が行われた場合は(ステップS43でYES)、その操作に応じた処理として、電話・メール発着信処理などを行った後(ステップS52)、図3のステップS3に戻る。
【0039】
以上のように、当該通信端末装置としての携帯電話機と近接して携帯される腕時計等の他の通信端末装置が近距離通信を介して検出されたか否かを判別し、他の通信端末装置が検出されたと判別された場合に、複数備える動作モードのうち該他の通信端末装置に対応する動作モードに切り替えようにしたので、適切な動作モードに手動で切り替える手間を必要としない。
【0040】
当該通信端末装置と一緒に携帯する他の通信端末装置の種類或いは該他の通信端末装置で動作中の機能と当該通信端末装置の動作モードを対応付けて記憶し、近距離通信を介して他の通信端末装置の種類或いは動作中の機能を取得し、取得された種類或いは動作中の機能に対応付けて記憶されている動作モードに切り替えるようにしたので、壁紙や着信音等のコンセプトの共通化を図るとともに適切な動作モードに切り替わり、デザイン性と利便性が高まる。
【0041】
他の通信端末装置と接続中であり該他の通信端末装置で動作中の機能が変更された場合に、変更された動作中の機能に対応付けて記憶されている動作モードに切り替えるようにしたので、複数の機能を有する他の通信端末装置の場合でも動作中の機能に応じて、壁紙や着信音等のコンセプトの共通化を図るとともに適切な動作モードに切り替えることができる。
【0042】
動作モードに連動して壁紙、着信音或いは着信メロディを切り替えるようにしたので、コンセプト、色や音の共通化によりデザイン性が高まる。
【0043】
動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置を使用する際に認証操作を必要とする動作モードとしたので、他の通信端末装置の使用状況に応じてセキュリティを高めることができる。
【0044】
動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置に記憶されているデータを秘匿する動作モードとしたので、他の通信端末装置の使用状況に応じてセキュリティを高めることができる。
【0045】
動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置に記憶されているビジネス関連のデータ或いはプライベート関連のデータを優先して表示する動作モードとしてので、他の通信端末装置の使用状況に応じてデータを利用しやすくできる。
【0046】
他の通信端末装置との接続が解除された場合は当該通信端末装置を所定の動作モードに切り替えるようにしたので、動作モードを手動で切り替える手間を必要としない。
【0047】
なお、連携する他の通信端末装置(腕時計2)との接続は接続操作を検出した際に行っているが、常時近距離通信の待ち受けの状態として近接した他の通信端末装置を自動検出するようにしてもよい。
【0048】
また、上述した実施形態においては、携帯端末装置として携帯電話機1を示したが、近距離通信機能付きPDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、ゲーム機器、それらの複合機などであってもよい。また他の通信端末装置として腕時計2を示したが、近距離通信機能を備えた電子装身具、携帯電話機、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、ゲーム機器それらの複合機などであってもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 携帯電話機
2 腕時計
11、21 制御部
12、22 電源部
13、23 記憶部
14、24 表示部
15、25 操作部
16 通信部
17 電話部
18、26 近距離通信部
DM 自己の識別情報
DT 動作モードテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の動作モードを備え、他の通信端末装置と近距離通信が可能な通信端末装置であって、
当該通信端末装置と近接して携帯される前記他の通信端末装置が前記近距離通信を介して検出されたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記他の通信端末装置が検出されたと判別された場合に、該他の通信端末装置に対応する動作モードに切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
前記他の通信端末装置の種類或いは該他の通信端末装置で動作中の機能と当該通信端末装置の動作モードを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記近距離通信を介して前記他の通信端末装置の種類或いは動作中の機能を取得する取得手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記取得手段により取得された種類或いは動作中の機能に前記記憶手段により対応付けて記憶されている動作モードに切り替える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記他の通信端末装置と接続中であり、該他の通信端末装置で動作中の機能が変更された場合に、該変更された動作中の機能に前記記憶手段により対応付けて記憶されている動作モードに切り替える、
ようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信端末装置。
【請求項4】
前記動作モードに連動して壁紙、着信音或いは着信メロディを切り替える、
ようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信端末装置。
【請求項5】
前記動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置を使用する際に認証操作を必要とする動作モードである、
ようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信端末装置。
【請求項6】
前記動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置に記憶されているデータを秘匿する動作モードである、
ようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信端末装置。
【請求項7】
前記動作モードの少なくとも一つは、当該通信端末装置に記憶されているビジネス関連のデータ或いはプライベート関連のデータを優先して表示する動作モードである、
ようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信端末装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記他の通信端末装置との接続が解除された場合は当該通信端末装置を所定の動作モードに切り替える、
ようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信端末装置。
【請求項9】
複数の動作モードを備えるコンピュータに、
他の通信端末装置と近距離通信が可能な近距離通信機能、
近接して携帯される前記他の通信端末装置が前記近距離通信機能を介して検出されたか否かを判別する判別機能、
前記判別機能により、前記他の通信端末装置が検出されたと判別された場合に、該他の通信端末装置に対応する動作モードに切り替える制御機能、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−278499(P2010−278499A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−126198(P2009−126198)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】