説明

通信装置及び機器遠隔管理システム

【課題】本発明は、機器構成を自動収集して中央管理装置に送信する通信装置及び当該機器構成情報や管理情報に基づいて機器を集中管理する機器遠隔管理システムに関する。
【解決手段】機器遠隔管理システム1は、顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSが、顧客サイトKSa〜KSnのイーサネットaISN〜nISNを構成するイーサネットセグメントaISS1〜nSSmに接続されている機器を検索して、当該検索結果をセグメント機器構成情報としてセンタシステムCSの管理サーバSVに送信し、管理サーバSVが、当該送信されてきたセグメント機器構成情報を、当該顧客サイトKSa〜KSnのイーサネットセグメントaISS1〜nISSmのセグメント機器構成情報として管理用データベースDBに記録し、当該セグメント機器構成情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置及び機器遠隔管理システムに関し、詳細には、複数の機器の管理に必要な管理情報や機器構成を自動収集して中央管理装置に送信する通信装置及び当該通信装置から中央管理装置が管理情報や機器構成情報を受け取って機器の集中管理を行う機器遠隔管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からファクシミリ装置、複写装置、複合装置、プリンタ装置等のOA機器においては、その消耗品の保守管理や機器のメンテナンスを容易なものとするために、機器と当該機器のメーカのサービスセンタ等の中央管理装置とを当該機器に接続した通信アダプタ等の通信装置を介して有線または無線の通信回線で接続して、当該中央管理装置が、当該機器のメンテナンス管理情報や稼働状況、故障発生の有無等の各種管理情報を当該通信装置を介して収集し、当該収集した管理情報を蓄積・解析して、当該機器のメンテナンス管理、故障修理管理、消耗品管理等の各種管理を実行する(特許文献1等参照)。
【0003】
そして、従来の機器遠隔管理システムは、各機器毎に通信装置を設けて機器毎に通信を行って管理していたが、近年、ネットワークの普及に伴って管理対象の機器がネットワーク接続されるようになってきている。
【0004】
そこで、本出願人も、先に、ネットワーク接続されている機器と当該ネットワークを介して管理端末を接続して、当該管理端末と管理サーバを有線または無線の通信回線で接続し、管理端末に収集されて蓄積されている管理対象の機器に関する管理情報を管理サーバが取得することでネットワーク接続されている機器を遠隔管理する遠隔管理システムを提案している(特許文献2参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献2記載の従来技術にあっては、ネットワークに接続されている管理端末の収集した当該ネットワークに接続されている管理対象の機器に関する管理情報を管理サーバが取得することで、管理サーバが機器の管理を行っているが、ネットワークに接続されている機器の構成が変更された場合、管理サーバでは、当該変更が機器側の管理者等から通知されて当該機器の変更を管理サーバに登録するまでは、管理サーバでは分からず、管理を適切に行う上で、改良が必要であった。
【0006】
また、上記従来技術にあっては、機器を設置して管理を行っている側にも、機器の管理・運営を適切に行うとともに、管理・運営の効率を向上させる上で、改良の必要があった。
【0007】
例えば、企業等の大規模のネットワークに接続されている複数の機器(プリンタ装置、複写装置、ファクシミリ装置、複合装置等)が管理対象である場合、当該ネットワークが、複数のネットワークセグメントから構成され、当該各ネットワークセグメントに管理対象の機器が接続されていることがある。
【0008】
このようなネットワーク構成において、ネットワーク資源の管理等の管理・運用は、通常、ネットワーク管理者が行っており、各機器の消耗品の在庫管理等については、総務担当者等の機器管理者が行っている。
【0009】
ところが、企業等においては、新たに1台あるいは複数台の機器がネットワークに導入されて1つあるいは複数のネットワークセグメントに接続されてネットワーク上の機器構成に変更があった場合、従来の遠隔管理システムにあっては、上述のように、管理サーバでは分からず、ましてや、企業内での機器構成の変更の情報がネットワーク管理者と機器管理者の双方に伝達されないと、ネットワーク管理者と機器管理者の双方がネットワーク上の機器構成の変更を適切に把握して、機器管理を適切に行うことが難しく、改良の必要があった。
【0010】
そこで、本発明は、ネットワーク上の機器構成を適切に把握して、効率的に適切な機器管理を行うことのできる通信装置及び機器遠隔管理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の発明の通信装置は、それぞれ機器の接続されている複数のネットワークセグメントで構成されているネットワークに設けられ、有線または無線の所定の通信回線で、当該機器の管理を行う中央管理装置と接続され、当該通信回線を介して当該中央管理装置との間で当該機器の管理に必要な所定の管理情報の送受信を行う通信装置において、所定のタイミングで前記ネットワークのうち所定のネットワークセグメントに接続されている前記機器を検索して、所定タイミングで当該機器検索結果をセグメント機器構成情報として前記通信回線を介して前記中央管理装置に送信することにより、上記目的を達成している。
【0012】
請求項2記載の発明の機器遠隔管理システムは、顧客先のそれぞれ機器の接続されている複数のネットワークセグメントで構成されているネットワークに設けられた通信装置と当該機器の管理を行う中央管理装置とが有線または無線の所定の通信回線で接続されており、当該中央管理装置と当該通信装置とが当該通信回線を介して当該機器の管理に必要な所定の管理情報の送受信を行って、当該中央管理装置が、当該管理情報を前記機器毎に管理情報記憶手段に記憶して、当該管理情報に基づいて当該機器の管理を行う機器遠隔管理システムにおいて、前記通信装置は、所定のタイミングで前記ネットワークのうち所定のネットワークセグメントに接続されている前記機器を検索して、所定タイミングで当該機器検索結果をセグメント機器構成情報として前記通信回線を介して前記中央管理装置に送信し、当該中央管理装置は、所定の機器構成情報記憶手段と、所定の出力手段を備え、前記顧客先の前記通信装置から前記セグメント機器構成情報が送られてくると、当該セグメント機器構成情報を、当該顧客先のネットワーク構成の当該ネットワークセグメントのセグメント機器構成情報として前記機器構成情報記憶手段に記録し、当該機器構成情報記憶手段の当該セグメント機器構成情報を前記出力手段から出力することにより、上記目的を達成している。
【0013】
請求項2の場合において、例えば、請求項3に記載するように、前記通信装置は、前記機器検索結果を前記各ネットワークセグメント毎の前記セグメント機器構成情報として記憶する機器構成記憶手段を備え、所定タイミングに前記ネットワークセグメント毎に当該ネットワークセグメントの前記機器の検索を行い、当該検索結果を当該機器構成記憶手段の当該ネットワークセグメントの当該セグメント機器構成情報と比較して機器構成に変更があるか否か判別し、機器構成に変更があると、当該機器構成の変更内容を機器構成変更情報として、所定タイミングに、前記中央管理装置に送信し、当該中央管理装置は、当該送信されてきた機器構成変更情報に基づいて、前記機器構成情報記憶手段の前記セグメント機器構成情報を修正するとともに、当該機器構成変更情報を前記出力手段から出力するものであってもよい。
【0014】
上記各場合において、例えば、請求項4に記載するように、前記通信装置は、前記中央管理装置から前記検索対象のネットワークセグメントが指定通知されると、当該指定通知されたネットワークセグメントに対して前記機器の検索を行うものであってもよい。
【0015】
また、例えば、請求項5に記載するように、前記通信装置は、所定の記憶手段を備え、前記機器検索結果のセグメント機器構成情報を当該記憶手段に蓄積し、所定のタイミングで当該記憶手段の当該セグメント機器構成情報を前記中央管理装置に送信するものであってもよい。
【0016】
さらに、請求項2から請求項5の場合、例えば、請求項6に記載するように、前記機器遠隔管理システムは、前記通信装置が、前記ネットワークセグメント毎にまたは前記機器毎に、所定の機器から当該機器の前記管理情報を収集して前記中央管理装置に送信し、当該中央管理装置が、当該送信されてくる管理情報を管理情報記憶手段に記憶して、当該管理情報記憶手段の管理情報と前記機器構成情報記憶手段の前記セグメント機器構成情報に基づいて当該機器の管理を行うものであってもよい。
【0017】
また、請求項2から請求項6に記載するように、前記中央管理装置は、前記機器検索結果の前記セグメント機器構成情報または/及び前記管理情報の通知先を前記通信装置に指定し、当該通信装置は、当該セグメント機器構成情報または/及び当該管理情報を当該指定された通知先に通知するものであってもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の通信装置によれば、ネットワークを構成する所定のネットワークセグメントに接続されている機器を検索して、機器検索結果をセグメント機器構成情報として中央管理装置に送信するので、ネットワークを構成するネットワークセグメントの管理対象の機器構成を自動的にかつ適切に把握できるようにすることができ、効率的で適切な機器管理を行うことができる。
【0019】
また、本発明の機器遠隔管理システムによれば、顧客先の通信装置が、当該顧客先のネットワークを構成する所定のネットワークセグメントに接続されている機器を検索して、機器検索結果をセグメント機器構成情報として中央管理装置に送信し、中央管理装置が、顧客先の通信装置から送信されてきたセグメント機器構成情報を、当該顧客先のネットワーク構成のネットワークセグメントのセグメント機器構成情報として機器構成情報記憶手段に記録し、当該セグメント機器構成情報を出力手段から出力するので、当該出力されたセグメント機器構成情報に基づいて、機器の管理を行うことができ、また、各顧客先のネットワーク管理者や機器管理者に出力されたセグメント機器構成情報を提供することで、ネットワークセグメントの機器構成を認識させて、効率的に適切な機器の管理を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の機器遠隔管理システムの一実施例を適用した機器遠隔管理システムのシステム構成図。
【図2】図1の1つの顧客サイトのネットワーク構成及び機器構成を示す構成図。
【図3】図2の顧客サイトのイーサネットセグメントの1つの機器構成に変更があった場合の機器構成変更情報取得・通知処理の説明図。
【図4】図2の顧客サイトの機器管理状態情報の取得・通知処理及び機器構成情報取得・通知処理の説明図。
【図5】図4の顧客サイトのネットワーク管理者端末へも通知する場合の機器管理状態情報の取得・通知処理及び機器構成情報取得・通知処理の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【実施例1】
【0022】
図1〜図5は、本発明の通信装置及び機器遠隔管理システムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の通信装置及び機器遠隔管理システムの一実施例を適用した機器遠隔管理システム1のシステム構成図である。
【0023】
図1において、機器遠隔管理システム1は、センタシステムCSと複数の顧客先である顧客サイトKSa〜KSnがインターネットINTと公衆通信回線網KNで接続されている。
【0024】
センタシステムCSは、機器のメーカやサービス提供会社等のサービスセンタ等であり、センタシステムCSには、複数のサーバ装置で構成される管理サーバ(中央管理装置)SVとルータRTcがLAN(Local Area Network)等のネットワークNWに接続されているとともに、当該ネットワークNWは、公衆通信回線網KNのアクセスポイントAPに接続されている。なお、ネットワークNWには、他のコンピュータや管理サーバSVをバックアップする他の管理サーバが接続されていてもよく、また、管理対象の規模によっては、ネットワークNWを介さず単独の管理サーバSVをインターネットINTや公衆通信回線網KNに接続してもよい。
【0025】
管理サーバSVは、各種の管理データを格納する管理用データベース(管理情報記憶手段、機器構成情報記憶手段)DB(図2〜図5参照)を備えており、管理用データベースDBには、各顧客毎に、当該顧客サイトKSa〜KSnでの管理対象の機器に関するネットワーク機器構成・管理情報、顧客情報及び技術情報等の管理情報が格納されている。ネットワーク機器構成・管理情報は、例えば、各顧客サイトKSa〜KSnのネットワークセグメントからなるネットワーク構成と当該ネットワークセグメントに接続されている機器の構成、当該機器の機種、機番、納入日、設置場所情報等の各情報で構成され、管理対象である機器とネットワーク構成を特定できる情報である。顧客情報は、例えば、顧客名、住所、電話番号、FAX番号、機器管理者、ネットワーク管理者等で構成され、顧客及び連絡先、特に機器管理者とネットワーク管理者への連絡先情報等を特定できる情報である。技術情報は、例えば、機種、機番、故障コード、推定原因等から構成され、故障した管理対象の機器の現象に対する原因と処置をある程度特定できる情報である。
【0026】
各顧客サイトKSa〜KSnは、少なくとも、通信装置aTS〜nTS、ネットワークとしてのイーサネット(登録商標)aISN〜nISN及び管理対象の複数の機器としての複写装置aFS1〜nFSm、プリンタaPr1〜nPrm、ファクシミリ装置aFX1〜nFXm等が配設されており、各顧客サイトKSa〜KSnのイーサネットaISN〜nISNは、それぞれ管理対象の複数のネットワークセグメントとしてのイーサネットセグメントaISS1〜nISSmで構成されている。そして、顧客サイトKSa〜KSnでは、例えば、顧客サイトKSaのように、インターネットINTに接続されるときには、ルータaRTk〜nRTkを介して通信装置aTS〜nTSをインターネットINTに接続し、また、例えば、顧客サイトKSnのように、公衆通信回線網KNを介してセンタシステムCSに接続されるときには、通信装置aTS〜nTSをルータaRTk〜nRTkを介することなく、そのまま公衆通信回線網KNに接続する。
【0027】
そして、各顧客サイトKSa〜KSnは、例えば、図2に顧客サイトKSaについて示すように、ネットワーク構成されている。なお、図2は、イーサネットaISNが、4本のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4でネットワーク構成されており、ルータaRTkを省いた図となっている。
【0028】
図2において、顧客サイトKSaでは、イーサネットセグメントaISS1に、機器として、複写装置aFS1とプリンタaPr1が、イーサネットセグメントaISS2に、機器として、複写装置aFS2とプリンタaPr2が、イーサネットセグメントaISS3に、機器として、複写装置aFS3とプリンタaPr3が、イーサネットセグメントaISS4に、機器として、複写装置aFS4とプリンタaPr4が、それぞれ接続されている場合を示している。
【0029】
そして、いま、通信装置aTSには、イーサネットセグメントaISS1については、ネットワークIPアドレスが、「192.168.10.0」、サブネットマスクが、「255.255.255.0」、イーサネットセグメントaISS2については、ネットワークIPアドレスが、「192.168.20.0」、サブネットマスクが、「255.255.255.0」、イーサネットセグメントaISS3については、ネットワークIPアドレスが、「192.168.30.0」、サブネットマスクが、「255.255.255.0」、イーサネットセグメントaISS4については、ネットワークIPアドレスが、「192.168.40.0」、サブネットマスクが、「255.255.255.0」に設定されており、また、各管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4の検索タイミングやセンタシステムCSへの検索結果であるネットワーク機器構成情報の通知タイミングが設定される。この検索タイミングや通知タイミングは、通信装置aTS〜nTSの設定ボタン等で設定してもよいが、センタシステムCSから制御信号によって設定することができる。そして、通信装置aTSには、イーサネットセグメントaISS1〜aISS4を検索するタイミングとして、例えば、「1日1回AM12:00」が設定され、また、センタシステムCSへイーサネットセグメントaISS1〜aISS4のネットワーク機器構成情報を通知するタイミングとして、「1週1回日曜AM0:00」が設定される。
【0030】
また、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSには、上記センタシステムCSの管理用データベースDBに格納されているネットワーク機器構成・管理情報と顧客情報を格納する内部メモリ(機器構成記憶手段、記憶手段)を備えており、通信装置aTS〜nTSは、検索結果のネットワーク機器構成情報は、ネットワーク機器構成・管理情報としてこの内部メモリに記憶する。
【0031】
さらに、顧客サイトKSa〜KSnでは、管理対象の機器である複写装置aFS1〜nFSm、プリンタaPr1〜nPrm、ファクシミリ装置aFX1〜nFXm等に、何らかの故障、不具合(紙切れ、トナー切れ、紙詰まり等の警告状態等)等の異常が発生した場合、機器、例えば、複写装置aFS1は、通信装置aTS〜nTSに異常発生日時等の付加情報と故障コードを自動通知し、また、通信装置aTS〜nTSは、その常駐する状態で搭載する周辺機器管理ソフトウェアが管理対象の機器に対して、例えば、所定タイミング毎にポーリング通信を行って、各機器の稼動状態の監視を行っていて、機器の異常の有無を検知する。通信装置aTS〜nTSは、機器から異常通知を受けた場合、あるいは、ポーリングで異常を検知した場合、速やかに通信装置aTS〜nTSのディスプレイ上にその旨を表示するとともに、センタシステムCSの管理サーバSVに通知する。
【0032】
センタシステムCSの管理サーバSVは、上記通知を受信すると、受信データ中の故障コードをキーワードとして、管理用データベースDBに蓄積している技術情報を検索し、故障コードから故障名、現象、推定原因及び処置コードを抽出する。そして、管理サーバSVは、受信データ中の機種、機番をキーワードとしてネットワーク機器構成・管理情報を検索して、顧客を特定し、特定した顧客をキーワードとして、顧客情報を検索して、当該顧客に対する機器サービス担当区を特定して、当該機器サービス担当区のファクシミリまたは電子メール宛先に、受信データ、故障名、現象、推定原因、処置コード及びその他のサービスに必要な各種情報を送信する。
【0033】
そして、管理サーバSVの管理用データベースDBのネットワーク機器構成・管理情報及び顧客情報と、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSのメモリのネットワーク機器構成・管理情報及び顧客情報とを一致させる必要があり、機器遠隔管理システム1は、この管理情報の確認・修正処理を所定タイミング毎に行う。機器遠隔管理システム1は、この管理情報確認・修正処理を、例えば、以下のように行う。すなわち、センタシステムCSの管理サーバSVは、例えば、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)通信機能を使用して、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSに対して、管理情報の要求を発行し、各通信装置aTS〜nTSは、この管理情報の要求があると、メモリ内のネットワーク機器構成・管理情報及び顧客情報を読み出して、要求元のシステム制御部の管理サーバSVに送信する。すなわち、SMTPは、電子メールの交換に用いられるプロトコルであり、要求元である管理サーバSVは、所望の範囲のデータを電子メールのサブジェクト部分あるいは本文に書き込んで送信する。このデータの範囲は、特定の機種の機器情報、顧客情報、顧客サイトKSa〜KSnの全部の管理対象の機器の機器情報、特定のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4の機器構成情報等であってもよい。
【0034】
そして、センタシステムCSの管理サーバSVは、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSから管理情報を収集すると、当該管理情報に基づいて、管理用データベースDBに管理情報を書き込みあるいは既に記録されている管理情報を修正する。
【0035】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の機器遠隔管理システム1は、顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク機器構成を自動取得し、当該自動取得したネットワーク機器構成に基づいて機器の管理を行う。
【0036】
すなわち、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSは、所定タイミング、例えば、センタシステムCSの管理サーバSVから指定されたタイミング、または、予め通信装置aTS〜nTSのボタン設定等で設定されたタイミング、例えば、上述のように、「1日1回AM12:00」に、イーサネットセグメントaISS1〜aISS4のうちイーサネットセグメントaISS3が検索対象に設定されていると、当該検索対象のイーサネットセグメントaISS3の機器の検索を行う。この機器の検索は、指定された検索対象のイーサネットセグメントaISS3のネットワークIPアドレスが、「192.168.10.0」、サブネットマスクが、IPアドレス「255.255.255.0」中の各IPアドレス「192.168.30.1〜192.168.30.255」に対して、1IPアドレスずつ、SNMP(Simple Network Management Protocol)によりMIB情報を取得し、機器であるか判定(RFC1514 1.3.6.1.2.1.25. HostResourceMIBが、OID hrDevicePrinter (1.3.6.1.2.1.25.3.1.5)であるか否か判定)する。
【0037】
そして、通信装置aTS〜nTSは、検索結果通知タイミングとして、例えば、「1週1回日曜AM0:00」が指定されている場合、毎週、日曜日の午前(AM)0:00になると、機器の検索結果を示すprinterMIB情報をSNMPにより取得し、管理対象としたイーサネットセグメントaISS3の機器構成情報として、センタシステムCSに送信する。
【0038】
そして、センタシステムCSは、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSから各送られてきた各顧客サイトKSa〜KSnのイーサネットセグメントaISS1〜nISSmの機器構成情報を、管理用データベースDBに蓄積し、所定タイミングで、この管理用データベースDBに蓄積している機器構成情報をイーサネットセグメントaISS1〜nISSm単位で、例えば、レポート形式で出力する。
【0039】
また、センタシステムCSでは、管理者等がイーサネットセグメントaISS1〜nISSmの機器構成情報、特に、機器構成変更情報のレポート等をファクシミリ通信、電子メール等で、顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク管理者宛または/及び機器管理者へ通知し、また、機器の使用状況を提供する。
【0040】
このように、本実施例の機器遠隔管理システム1の各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSは、イーサネットaISN〜nISNを構成する複数のイーサネットセグメントaISS1〜nSSmのうち所定のイーサネットセグメントaISS1〜nSSmに接続されている機器を検索して、機器検索結果をセグメント機器構成情報としてセンタシステムCSの管理サーバSVに送信している。
【0041】
したがって、イーサネットaISN〜nISNを構成する複数のイーサネットセグメントaISS1〜nSSmの管理対象の機器構成を自動的にかつ適切に把握できるようにすることができ、効率的で適切な機器管理を行うことができる。
【0042】
また、本実施例の機器遠隔管理システム1は、顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSが、当該顧客サイトKSa〜KSnのイーサネットaISN〜nISNを構成する複数のイーサネットセグメントaISS1〜nSSmのうち所定のイーサネットセグメントaISS1〜nSSmに接続されている機器を検索して、機器検索結果をセグメント機器構成情報としてセンタシステムCSの管理サーバSVに送信し、センタシステムCSの管理サーバSVが、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSから送信されてきたセグメント機器構成情報を、当該顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク構成のイーサネットセグメントaISS1〜nISSmのセグメント機器構成情報として管理用データベースDBに記録し、当該セグメント機器構成情報を出力している。
【0043】
したがって、センタシステムCSの管理者等は、当該出力されたセグメント機器構成情報に基づいて、各顧客サイトKSa〜KSnの機器の管理を行うことができ、また、各顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク管理者や機器管理者に出力されたセグメント機器構成情報をファクシミリや電子メールで提供することで、管理対象の機器構成を適切かつ速やかに把握できるようにすることができ、機器の遠隔管理を適切に行うことができるとともに、ネットワーク管理者や機器管理者の作業の手間を省きつつ、機器管理を適切に行うことができる。
【0044】
さらに、本実施例の各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSは、センタシステムCSの管理サーバSVから検索対象のイーサネットセグメントaISS1〜nISSmが指定通知されると、当該指定通知されたイーサネットセグメントaISS1〜nISSmに対して機器の検索を行っている。
【0045】
したがって、検索の必要なイーサネットセグメントaISS1〜nISSmのセグメント機器構成や管理情報をより一層速やかにかつ適切に取得することができ、機器の管理をより一層適切に行うことができる。
【0046】
また、上記の場合、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSは、イーサネットセグメントaISS1〜nISSm毎に、既存のセグメント機器構成を把握するだけでなく、セグメント機器構成の変更の発生の有無を検索して、検索結果をセンタシステムCSの管理サーバSVに送信するようにしてもよい。
【0047】
例えば、図3に示すように、顧客サイトKSaに管理対象のイーサネットセグメントaISS3に新たにプリンタaPr5が増設されたものとする。また、この場合、検索タイミングとしては、例えば、図3に示す顧客サイトKSaの場合、管理対象とするイーサネットセグメントaISS1〜aISS4の1つのIPアドレス「192.168.30.0」、サブネットマスクが、「255.255.255.0」であるイーサネットセグメントaISS3に対して、当該イーサネットセグメントaISS3を検索するタイミングとして、「1日1回AM12:00」、センタシステムCSへの機器構成変更検出時の通知タイミングとして、変更時通知タイミング:「即時」が指定されているものとする。
【0048】
この場合、顧客サイトKSaの通信装置aTSは、上記検索タイミングになると、管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4、を、上記同様に、例えば、ネットワークセグメントaISS3の場合、IPアドレス「255.255.255.0」中の各IPアドレス「192.168.30.1〜192.168.30.255」に対して、1IPアドレスずつ、SNMPによりMIB情報を取得し、機器であるか判定する。そして、通信装置aTSは、機器であると判定すると、printerMIB情報をSNMPにより取得し、管理対象としたイーサネットセグメントaISS1〜aISS4(上記の場合、イーサネットセグメントaISS3)の検索結果機器構成情報として内部メモリに蓄積し、既に蓄積されている当該イーサネットセグメントaISS1〜aISS4のセグメント機器構成情報と相違がないか比較して、例えば、IPアドレス「192.168.30.3」のプリンタaPr5が増設されていることを比較判別する。
【0049】
通信装置aTSは、検索結果機器構成情報と既存のセグメント機器構成情報に相違があると、上記機器構成変更検出時の通知タイミングとして設定されている変更時通知タイミング、例えば、「即時」のタイミングになると、変更通知情報として、例えば、変更のあった機器の情報(変更機器情報)をセンタシステムCSの管理サーバSVに通知する。
【0050】
センタシステムCSの管理サーバSVは、顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSから変更通知情報が送られてくると、例えば、顧客サイトKSaの通信装置aTSから変更通知情報が送られてくると、管理用データベースDBの当該顧客サイトKSaにおける管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜nISSmのセグメント機器構成情報を当該変更通知情報に基づいて修正処理するとともに、当該変更通知情報を管理用データベースDBに蓄積し、さらに、当該イーサネットセグメントaISS1〜nISSmの機器構成情報変更情報をレポート等で出力し、センタシステムCSの管理者等が当該レポート出力に基づいて、当該顧客サイトKSa〜KSnのイーサネットセグメントaISS1〜nISSmの機器構成変更情報のレポートをファクシミリ通信、電子メール等で、当該顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク管理者宛または/及び機器管理者へ通知し、また、機器の使用状況を提供する。
【0051】
このように、本実施例の機器遠隔管理システム1は、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSは、所定タイミングにイーサネットセグメントaISS1〜nISSm毎に当該イーサネットセグメントaISS1〜nISSmの機器の検索を行って、当該機器検索結果を各イーサネットセグメントaISS1〜nISSm毎のセグメント機器構成情報として内部メモリに記憶し、当該検索結果を内部メモリの当該イーサネットセグメントaISS1〜nISSmの当該セグメント機器構成情報と比較して機器構成に変更があるか否か判別し、機器構成に変更があると、当該機器構成の変更内容を機器構成変更情報として、所定タイミングに、顧客サイトKSa〜KSnの管理サーバSVに送信し、管理サーバSVが、当該送信されてきた機器構成変更情報に基づいて、管理用データベースDBのセグメント機器構成情報を修正するとともに、当該機器構成変更情報を出力している。
【0052】
したがって、各顧客サイトKSa〜KSnの管理対象の各位イーサネットセグメントaISS1〜nISSmの機器構成の変更を自動的に取得して、各顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク管理者や機器管理者に機器構成の変更を通知し、管理対象の機器構成の変更を適切かつ速やかに把握できるようにすることができ、機器の遠隔管理を適切に行うことができるとともに、ネットワーク管理者や機器管理者の作業の手間を省きつつ、機器管理を適切に行うことができる。
【0053】
さらに、本実施例の遠隔機器管理システム1は、上記管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜nISSmの機器構成を検索してセンタシステムCSに通知するだけでなく、管理対象の各機器である複写装置aFS1〜nFSm、プリンタaPr1〜nPrm、ファクシミリ装置aFX1〜nFXm等の管理情報(稼動状態情報、状態情報、異常情報等)を各機器毎に取得して、センタシステムCSに通知する。
【0054】
すなわち、例えば、図4に顧客サイトKSaにおいて、機器構成検索タイミングとして、「1日1回AM12:00」が、機器構成通知タイミングとして、例えば、「1週1回日曜AM0:00」が指定され、機器構成変更検索タイミングとして、「1日1回AM12:00」が、機器構成変更通知タイミングとして、「即時」が指定されており、また、管理対象の機器の機器状態検索タイミングとして、例えば、「1日1回AM12:00」が、機器状態変更検出時に当該機器変更状態を通知する機器状態変更通知タイミングとして、「即時」が指定されているものとする。
【0055】
そして、例えば、図4に示す顧客サイトKSaの通信装置aTSは、機器構成検索タイミングに、管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4の機器構成の検索を行って、検索結果を機器構成通知タイミングに、センタシステムCSの管理サーバSVに通知する。この場合、管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4として、図4に例示するように、イーサネットセグメントaISS3が指定されている場合、イーサネットセグメントaISS3(IPアドレス「192.168.30.0」 サブネットマスク「255.255.255.0」)の各IPアドレス「192.168.30.1〜192.168.30.255」に対して、1IPアドレスづつ、SNMPによりMIB情報を取得し、機器であるか判定(RFC1514 1.3.6.1.2.1.25. HostResourceMIBが、OID hrDevicePrinter (1.3.6.1.2.1.25.3.1.5)であること)する。そして、機器である場合、printerMIB情報をSNMPにより取得し、管理対象であるイーサネットセグメントaISS3の機器構成情報として内部メモリに蓄積して、機器構成通知タイミング(例えば、「1週1回日曜AM0:00」)に、センタシステムCSの管理サーバSVに送信する。
【0056】
また、通信装置aTSは、機器構成変更検索タイミングに管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4、例えば、イーサネットセグメントaISS3の機器構成の検索を行って、検索結果を管理対象であるイーサネットセグメントaISS3の機器構成情報として内部メモリに蓄積して、既にセンタシステムCSに通知している機器構成情報と比較して構成の変更(相違)があるかチェックする。通信装置aTSは、機器構成に変化があることを検出すると、機器構成変更検索タイミング、例えば、「即時」に、機器構成変更情報をセンタシステムCSの管理サーバSVに通知する。
【0057】
さらに、通信装置aTSは、機器状態検索タイミング(例えば、「1日1回AM12:00」)になると、管理対象の機器(例えば、図4のIPアドレス「192.168.10.2」の複写装置aFS1、IPアドレス「192.168.20.2」の複写装置aFS2)に対して、機器の状態情報、稼動情報等の管理情報の取得を実施する。この管理情報は、管理対象であるIPアドレス「192.168.10.2」、「192.168.20.2」の機器に対して、HTTPS(SOAP)により機器情報を取得する。そして、通信装置aTSは、取得した管理情報を機器管理情報として蓄積して、機器の故障発生等機器に問題がないかを判定し、稼動状態に変更があると、指定の機器状態変更通知タイミング(例えば、「即時」)に、センタシステムCSの管理サーバSVに機器管理情報を送信する。
【0058】
センタシステムCSは、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSから各顧客サイトKSa〜KSnの管理対象の機器状態の変更通知が送られてくると、当該顧客サイトKSa〜KSnの機器状態変更通知情報を、管理用データベースDBに蓄積するとともに、当該機器状態変更情報をレポート等で出力し、顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク管理者や機器管理者に通知し、また、当該機器状態変更情報が、修理等の必要のある情報であるときには、当該機器の修理担当者を検索して、当該修理担当者に機器状態変更情報の通知と必要な措置の通知を行う。
【0059】
このように、本実施例の機器遠隔管理システム1は、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSが、イーサネットセグメントaISS1〜nISSm毎にまたは機器毎に、所定の機器から当該機器の管理情報を収集してセンタシステムCSの管理用サーバSVに送信し、管理用サーバSVが、当該送信されてくる管理情報を管理用データベースDBに記憶して、管理用データベースDBの管理情報とセグメント機器構成情報に基づいて機器の管理を行っている。
【0060】
したがって、管理対象の機器の状態に変化があると、当該機器の状態変化を速やかにセンタシステムCS及び顧客サイトKSa〜KSnの方法で認識して、必要な対応を実施することができ、機器の管理をより一層適切かつ速やかに行うことができる。
【0061】
また、本実施例の機器遠隔管理システム1は、上記各説明では、機器構成情報、機器構成変更情報、機器管理離情報の通知先をセンタシステムCSとしているが、センタシステムCSだけに通知するものに限るものではなく、例えば、センタシステムCSに通知するとともに、各顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク管理者の管理者端末aPK〜nPKに通知してもよい。
【0062】
例えば、図5に示す顧客サイトKSaにおいて、上記図4の場合と同様に、機器構成検索タイミングとして、「1日1回AM12:00」が、機器構成通知タイミングとして、例えば、「1週1回日曜AM0:00」が指定され、機器構成変更検索タイミングとして、「1日1回AM12:00」が、機器構成変更通知タイミングとして、「即時」が指定されており、また、管理対象の機器の機器状態検索タイミングとして、例えば、「1日1回AM12:00」が、機器状態変更検出時に当該機器変更状態を通知する機器状態変更通知タイミングとして、「即時」が指定されているものとする。
【0063】
そして、例えば、図5に示す顧客サイトKSaの通信装置aTSは、機器構成検索タイミングに、管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4の機器構成の検索を行って、検索結果を機器構成通知タイミングに、センタシステムCSの管理サーバSVに通知する。この場合、管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4として、図5に例示するように、イーサネットセグメントaISS3が指定されている場合、通信装置aTSは、イーサネットセグメントaISS3(IPアドレス「192.168.30.0」 サブネットマスク「255.255.255.0」)の各IPアドレス「192.168.30.1〜192.168.30.255」に対して、1IPアドレスづつ、SNMPによりMIB情報を取得し、上記同様に、機器であるか判定する。そして、通信装置aTSは、機器である場合、printerMIB情報をSNMPにより取得し、管理対象であるイーサネットセグメントaISS3の機器構成情報として内部メモリに蓄積して、機器構成通知タイミング(例えば、「1週1回日曜AM0:00」)に、センタシステムCSの管理サーバSVに送信するとともに、当該イーサネットaISNに接続されているネットワーク管理者の管理者端末aPK〜nPKに(図5の場合、管理者端末aPK)に送信する。
【0064】
また、通信装置aTSは、機器構成変更検索タイミングに管理対象のイーサネットセグメントaISS1〜aISS4、例えば、イーサネットセグメントaISS3の機器構成の検索を行って、検索結果を管理対象であるイーサネットセグメントaISS3の機器構成情報として内部メモリに蓄積して、既にセンタシステムCSに通知している機器構成情報と比較して構成の変更(相違)があるかチェックする。通信装置aTSは、機器構成に変化があることを検出すると、機器構成変更検索タイミング、例えば、「即時」に、機器構成変更情報をセンタシステムCSの管理サーバSVに送信するとともに、当該イーサネットaISNに接続されているネットワーク管理者の管理者端末aPK〜nPKに(図5の場合、管理者端末aPK)に送信する。
【0065】
さらに、通信装置aTSは、機器状態検索タイミング(例えば、「1日1回AM12:00」)になると、管理対象の機器(例えば、図5のIPアドレス「192.168.10.2」の複写装置aFS1、IPアドレス「192.168.20.2」の複写装置aFS2)に対して、機器の状態情報、稼動情報等の管理情報の取得を実施する。この管理情報は、管理対象であるIPアドレス「192.168.10.2」、「192.168.20.2」の機器に対して、HTTPS(SOAP)により機器情報を取得する。そして、通信装置aTSは、取得した管理情報を機器管理情報として蓄積して、機器の故障発生等機器に問題がないかを判定し、稼動状態に変更があると、指定の機器状態変更通知タイミング(例えば、「即時」)に、センタシステムCSに機器管理情報を送信するとともに、当該イーサネットaISNに接続されているネットワーク管理者の管理者端末aPK〜nPKに(図5の場合、管理者端末aPK)に送信する。
【0066】
センタシステムCSは、各顧客サイトKSa〜KSnの通信装置aTS〜nTSから各顧客サイトKSa〜KSnの管理対象の機器状態の変更通知が送られてくると、当該顧客サイトKSa〜KSnの機器状態変更通知情報を、管理用データベースDBに蓄積するとともに、当該機器状態変更情報をレポート等で出力し、必要に応じて、顧客サイトKSa〜KSnのネットワーク管理者や機器管理者に通知し、また、当該機器状態変更情報が、修理等の必要のある情報であるときには、当該機器の修理担当者を検索して、当該修理担当者に機器状態変更情報の通知と必要な措置の通知を行う。
【0067】
したがって、管理対象の機器の状態に変化があると、当該機器の状態変化をより一層速やかにセンタシステムCS及び顧客サイトKSa〜KSnの双方で認識して、必要な対応をより一層速やかに実施することができ、機器の管理をより一層適切かつ速やかに行うことができる。
【0068】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0069】
管理対象の接続されている複数のネットワークセグメントでネットワーク構成されている複数の機器の管理に必要な管理情報や機器構成を自動収集して中央管理装置に送信する通信装置及び当該通信装置から中央管理装置が管理情報や機器構成情報を受け取って機器の集中管理を行う機器遠隔管理システムに適用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1:機器遠隔管理システム CS:センタシステム
KSa〜KSn:顧客サイト INT:インターネット
KN:公衆通信回線網 SV:管理サーバ RTc:ルータ
NW:ネットワーク AP:アクセスポイント
DB:管理用データベース aTS〜nTS:通信装置
aISN〜nISN:イーサネット aFS1〜nFSm:複写装置
aPr1〜nPrm:プリンタ aFX1〜nFXm:ファクシミリ装置
aISS1〜nISSm:イーサネットセグメント aRTk〜nRTk:ルータ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0071】
【特許文献1】特許第3493297号公報
【特許文献2】特開2004−221696号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ機器の接続されている複数のネットワークセグメントで構成されているネットワークに設けられ、有線または無線の所定の通信回線で、当該機器の管理を行う中央管理装置と接続され、当該通信回線を介して当該中央管理装置との間で当該機器の管理に必要な所定の管理情報の送受信を行う通信装置において、所定のタイミングで前記ネットワークのうち所定のネットワークセグメントに接続されている前記機器を検索して、所定タイミングで当該機器検索結果をセグメント機器構成情報として前記通信回線を介して前記中央管理装置に送信することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
顧客先のそれぞれ機器の接続されている複数のネットワークセグメントで構成されているネットワークに設けられた通信装置と当該機器の管理を行う中央管理装置とが有線または無線の所定の通信回線で接続されており、当該中央管理装置と当該通信装置とが当該通信回線を介して当該機器の管理に必要な所定の管理情報の送受信を行って、当該中央管理装置が、当該管理情報を前記機器毎に管理情報記憶手段に記憶して、当該管理情報に基づいて当該機器の管理を行う機器遠隔管理システムにおいて、前記通信装置は、所定のタイミングで前記ネットワークのうち所定のネットワークセグメントに接続されている前記機器を検索して、所定タイミングで当該機器検索結果をセグメント機器構成情報として前記通信回線を介して前記中央管理装置に送信し、当該中央管理装置は、所定の機器構成情報記憶手段と、所定の出力手段を備え、前記顧客先の前記通信装置から前記セグメント機器構成情報が送られてくると、当該セグメント機器構成情報を、当該顧客先のネットワーク構成の当該ネットワークセグメントのセグメント機器構成情報として前記機器構成情報記憶手段に記録し、当該機器構成情報記憶手段の当該セグメント機器構成情報を前記出力手段から出力することを特徴とする機器遠隔管理システム。
【請求項3】
前記通信装置は、前記機器検索結果を前記各ネットワークセグメント毎の前記セグメント機器構成情報として記憶する機器構成記憶手段を備え、所定タイミングに前記ネットワークセグメント毎に当該ネットワークセグメントの前記機器の検索を行い、当該検索結果を当該機器構成記憶手段の当該ネットワークセグメントの当該セグメント機器構成情報と比較して機器構成に変更があるか否か判別し、機器構成に変更があると、当該機器構成の変更内容を機器構成変更情報として、所定タイミングに、前記中央管理装置に送信し、当該中央管理装置は、当該送信されてきた機器構成変更情報に基づいて、前記機器構成情報記憶手段の前記セグメント機器構成情報を修正するとともに、当該機器構成変更情報を前記出力手段から出力することを特徴とする請求項2記載の機器遠隔管理システム。
【請求項4】
前記通信装置は、前記中央管理装置から前記検索対象のネットワークセグメントが指定通知されると、当該指定通知されたネットワークセグメントに対して前記機器の検索を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の通信装置または機器遠隔管理システム。
【請求項5】
前記通信装置は、所定の記憶手段を備え、前記機器検索結果のセグメント機器構成情報を当該記憶手段に蓄積し、所定のタイミングで当該記憶手段の当該セグメント機器構成情報を前記中央管理装置に送信することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の通信装置または機器遠隔管理システム。
【請求項6】
前記機器遠隔管理システムは、前記通信装置が、前記ネットワークセグメント毎にまたは前記機器毎に、所定の機器から当該機器の前記管理情報を収集して前記中央管理装置に送信し、当該中央管理装置が、当該送信されてくる管理情報を管理情報記憶手段に記憶して、当該管理情報記憶手段の管理情報と前記機器構成情報記憶手段の前記セグメント機器構成情報に基づいて当該機器の管理を行うことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載の機器遠隔管理システム。
【請求項7】
前記中央管理装置は、前記機器検索結果の前記セグメント機器構成情報または/及び前記管理情報の通知先を前記通信装置に指定し、当該通信装置は、当該セグメント機器構成情報または/及び当該管理情報を当該指定された通知先に通知することを特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載の機器遠隔管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−198370(P2011−198370A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82747(P2011−82747)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【分割の表示】特願2006−55288(P2006−55288)の分割
【原出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】