説明

通信装置

【課題】通信中に必要となった情報の送受信を可能とするとともに、その情報の送受信を含めて管理可能な通信装置を提供する。
【解決手段】通信装置1と通信装置2とがネットワーク3を通じて通信を行うとき、ある通信セッションを基準通信セッションとし、その基準通信セッションごとに、その開始終了時刻とともに管理データ13を作成して記憶部12に記憶保存しておくことができる。基準通信セッションの途中で別の情報を送受信する場合には、新たな通信セッションを設けて行う。この新たな通信セッションについても、基準通信セッションの管理データ13により管理する。基準通信セッション及び途中で設けた通信セッションが終了した後、管理データ13を保存しておくことにより、例えば電子会議であれば議事録データとして残すことができる。保存した管理データは、再生して通信を再現することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを通じて様々な情報を送受信する通信装置に関し、特に電子会議システムなどに用いて好適な通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりネットワークを通じて、テキストだけでなく、動画や音声、画像など、様々な情報を伝送できるようになっている。そのようなネットワークを利用し、例えば会議の状況を動画や音声などで他の場所に転送し、離れた場所にいても会議に参加することができる電子会議システムが開発され、利用されるようになってきている。一般的な電子会議システムでは、それぞれの会場にカメラやマイクを設置し、カメラで撮影した映像情報やマイクで集音した音声情報を会場間で転送しあい、参加者間でのコミュニケーションを図ることにより会議を進めている。
【0003】
このような会議の途中で、資料などを配付する場合もある。別の会場に対して資料を配付するには、あらかじめ資料のファイルを送っておいたり、あるいは、資料をカメラで撮影して画像として別途送信していた。例えば特許文献1においては、参加者が資料を要求し、電子会議などとは別に携帯端末などに資料を送信することが記載されている。
【0004】
このような電子会議等においては、その会議等の内容を例えば議事録として残し、保存しておきたいという要求がある。このような要求に対して、多くの従来の電子会議システムでは、会議の様子を示す映像を残しておくことはできるが、会議等の途中で送信した資料などについては関連づけて残しておくことができないという問題があった。
【0005】
例えば特許文献2では、あらかじめスライドなどのドキュメントを登録しておき、講演の際に講演者がスライドの提示を指示すると、そのスライドの画像が各受講者に提示される。また、この講演の映像とスライド、それにスライドの切り替えタイミングが記録される。後で再視聴する際には、記録されている切り替えタイミングでスライドが提示され、講演時と同様に再生できるようにしている。
【0006】
しかし、特許文献2の技術では、あらかじめスライドなどを登録しておかなければならず、例えば会議の途中で必要となった資料や情報を送ることはできないし、別途送った場合には、そのことを記録しておくことはできない。
【0007】
【特許文献1】特開2002−369167号公報
【特許文献2】特開2002−232858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、例えば映像などの送受信中に、そのとき必要となった情報の送受信を可能とするとともに、その情報の送受信を含めて管理可能な通信装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、通信装置において、ネットワークを通じて通信を行う通信手段と、管理データを記憶する記憶手段と、制御手段を有し、通信手段を介して行われる基準通信セッションの開始終了情報に基づいて管理データを作成するとともに、基準通信セッション実行中の同じ相手先との新たな通信セッションの開始終了情報を、当該基準通信セッションに対応する管理データに含めて管理することを特徴とするものである。また、新たな通信セッションが基準通信セッションの相手先と異なる場合には、その新たな通信セッションを新たな基準通信セッションに設定可能に制御することができる。さらに、管理データに対応する基準通信セッション及びその管理データに含まれる通信セッションにおいて送受信した情報についても記憶するように構成することができる。
【0010】
例えば電子会議などでは、会議の動画音声情報を基準通信セッションで送信し、資料やその他様々な情報を別の通信セッションで会議中に送信するように構成することができる。このとき、会議の動画音声情報に、途中で送った情報を関連づけて管理データとして保存することができ、この管理データを電子会議の議事録データとすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、基準通信セッションにより通信している間に行われた、他の通信セッションによる様々な情報の送受信についても、基準通信セッションの管理データに含めて管理し、またその管理データを保存することができるという効果がある。例えば電子会議の途中で様々な情報を送受信し、その送受信の履歴を管理データとして管理し、議事録データとして保存することができる。この議事録データを再生することにより、電子会議の進行に従ってやりとりされた情報の提示及び受領についても再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。1,2は通信装置、3はネットワーク、11は通信部、12は記憶部、13は管理データ、14は制御部、15はインタフェースである。図1において、通信装置1と通信装置2は、例えばLANやインターネットなどのネットワーク3により通信可能に接続されている。ここでは通信装置1について構成を示し、管理データを残すものとしている。もちろん、通信装置2や他のネットワーク3上の装置が同様の構成を有していてもよい。また、通信装置1と通信装置2との間で通信を行うものとして説明するが、もちろん、このほかのネットワーク3に接続されている他の通信装置との通信についても同様であることは言うまでもない。
【0013】
この例では、通信装置1は通信部11、記憶部12、制御部14、インタフェース15などを含んで構成されている。通信部11は、ネットワーク3を通じて他の装置、この例では通信装置2と通信を行う。ネットワーク3を通じた通信は、複数の通信セッションを設けて行うことができる。
【0014】
記憶部12は、通信装置1における様々な情報を記憶しておくことができる。特にここでは、通信セッションに関する管理データ13を記憶する。管理データ13には、通信相手先に関する情報や、当該通信セッションの開始終了情報、当該通信セッションでやりとりされた情報を特定する情報などを含んでいる。また、当該通信セッションの実行中に同じ相手先と別の通信セッションを用いて通信を行った場合に、その別の通信セッションが行われたタイミング情報や、やりとりされた情報を特定するための情報などについても、同じ管理データに含まれている。この管理データに名前を付して通信記録として保存しておくことができる。なお、通信セッションにおいてやりとりされた情報自体も、この記憶部12に記憶しておくことができる。もちろん、通信セッションで送信する情報は、この記憶部12に記憶されている情報を利用可能である。
【0015】
制御部14は、各部を制御し、他の通信装置との通信に関する制御を行う。特に、通信部11を介して他の通信装置、ここでは通信装置2との間で設けられている1つの通信セッションを基準通信セッションとし、その基準通信セッションの開始終了情報に基づいて管理データを作成し、記憶部12に記憶させる。この管理データ、あるいはさらに当該基準通信セッションでやりとりされた情報を記憶部12に保存することによって、当該基準通信セッションの記録を残すことができる。また、基準通信セッションの実行中に、同じ相手先との新たな通信セッションを設けて情報のやりとりを行う場合には、その新たな通信セッションの開始終了情報を、当該基準通信セッションに対応する管理データに含めておく。また、その新たな通信セッションでやりとりされた情報についても、記憶部12に保存しておくことができる。新たな通信セッションが基準通信セッションの相手先と異なるときには、その新たな通信セッションを新たな基準通信セッションとすることができる。この場合、新たな基準通信セッションに対応した管理データを作成し、記憶部12に記憶させる。
【0016】
インタフェース15には様々な機器を接続可能である。例えば電子会議などではマイクやカメラ、表示装置やスピーカなどの機器を接続し、マイクやカメラで入力された動画音声情報を通信セッションで送信し、また通信セッションを通じて受信した動画音声情報を再生することができる。もちろんそのほかの各種の入力機器や出力機器が接続されていてよい。
【0017】
図2は、本発明の実施の一形態における動作の一例を示すフローチャートである。S21において通信セッションの開始を検出すると、S22において、開始した通信セッションを基準通信セッションとするか否かを判定する。開始した通信セッションを基準通信セッションとするか否かは、ユーザが指定したり、あるいは所定の条件に従って自動的に判断するように構成することができる。なお、基準通信セッションとしない場合には、S39においてその他の一般の通信セッションとして通信処理を行う。
【0018】
基準通信セッションとする場合には、S23において、管理データ13を作成する。管理データ13には、この基準通信セッションの開始時刻、相手先等の情報を含めておく。また、この基準通信セッションを用いて送信する情報及び受信する情報の記憶を開始する。これらの送受信する情報との関連づけも管理データ13に記憶しておく。以後、基準通信セッションを使用して送受信した情報が記憶部12に記憶されることになる。
【0019】
このような基準通信セッションを使用した通信を行っている間、S24において新たな通信セッションの開始を監視し、また、S25において通信セッションの終了を監視する。
【0020】
S24における新たな通信セッションの開始の監視は、基準通信セッションを使用した通信を行っている間でも、新たな通信セッションによる情報の送受信を可能にしている。S24において新たな通信セッションの開始を検出すると、S26において、その新たな通信セッションの相手先が、通信中の基準通信セッションの相手先と同じか否かを判定する。同じ相手先であれば、S27において、基準通信セッションに対応する管理データ13に、新たな通信セッションの開始時刻を登録し、その新たな通信セッションでやりとりされる情報についても記憶部12に記憶させる。そしてS24及びS25による判定に戻る。
【0021】
このようにして、基準通信セッションと同じ相手先に対して、異なる新たな通信セッションを設け、その新たな通信セッションを用いて、その時々で必要となった情報を送受信することができる。このとき、基準通信セッションとは別の通信セッションを用いることによって、基準通信セッションでやりとりしている情報の種類とは異なる種類の情報であってもよく、また異なるプロトコルを使用することもできる。
【0022】
このような同じ相手先に対する新たな通信セッションはいくつでも設けることができる。新たな通信セッションが開始されるたびに、その通信セッションの開始時刻が基準通信セッションに対応する管理データ13に登録されてゆく。
【0023】
開始された新たな通信セッションの相手先が異なる場合には、S28へ進み、新たな通信セッションを基準通信セッションに設定するか否かを判定する。新たな通信セッションを基準通信セッションとするか否かは、S22と同様に、ユーザが指定したり、あるいは所定の条件に従って自動的に判断するように構成することができる。
【0024】
基準通信セッションに設定する場合には、S29において、この基準通信セッションの開始時刻、相手先等の情報を含めた新たな管理データ13を作成する。また、この新たな基準通信セッションを用いて送信する情報及び受信する情報の記憶を開始し、関連づけを管理データ13によって行う。そしてS24及びS25による判定に戻る。なお、S28で新たな基準通信セッションとして設定しない場合には、本発明の通信処理の対象外として、S30において他の通信処理を行う。
【0025】
S25で、ある通信セッションについて通信終了が検知されたときには、S31において、終了した通信セッションが基準通信セッションであるか否かを判定する。基準通信セッションである場合には、S32において、対応する管理データ13に終了時刻を記憶し、送受信している情報を記憶するファイルをクローズして保存する。なお、ファイル名などのファイルと関連づけする情報は管理データ13に記録される。
【0026】
S33において、当該基準通信セッションに関連するすべての通信セッションが終了したか否かを判断し、終了していない通信セッションがあればS24及びS25による判定に戻る。例えば、基準通信セッションの途中で同じ相手先との新たな通信セッションを設け、基準通信セッションは終了したが後で設けた通信セッションが終了していない場合などでは、後で設けた通信セッションがすべて終了するまで処理を続ける。
【0027】
終了した基準通信セッションに関連するすべての通信セッションが終了したら、S34において、管理データ13にタイトル名を付与し、この管理データ13をS35において通信の記録として保存する。例えば電子会議などでは、この管理データ13を議事録データとして保存しておくことができる。
【0028】
S31で終了した通信セッションが基準通信セッションではないと判断された場合には、S36において、当該通信セッションにおいて情報を送信していたのか、あるいは受信していたのかを判断し、送信していた場合にはS37において、管理データ13に当該通信セッションの終了時刻を記憶するとともに、送信ファイルをクローズして保存する。また、情報を受信していた場合には、S38において、管理データ13に当該通信セッションの終了時刻を記憶するとともに、受信ファイルをクローズして保存する。いずれの場合も、S24及びS25による判定に戻る。
【0029】
このようにして、ある通信セッションを基準通信セッションとして管理し、同じ相手先との通信セッションについても同じ管理データに含めて管理することができる。
【0030】
図3は、本発明の実施の一形態の動作の一例における通信シーケンスの一例の説明図、図4は、管理データの一例の説明図である。上述の動作例について、簡単な通信シーケンスを用いてさらに説明する。ここでは、具体例として通信装置1と通信装置2との間で動画データと音声データを転送し、途中で別の通信セッションを用いてファイルの送受信を行うものとする。
【0031】
この例では通信装置2から通信装置1に対して映像を送受信するための通信セッション開始を要求するコマンドを(41)で送信している。もちろん、通信装置1から通信装置2に対して通信セッションの開始を要求してもよい。通信装置1は、通信装置2からの通信セッション開始を要求するコマンドを受け付けた旨のコマンドを(42)で通信装置2へ返し、(43)に示すように映像セッションが確立される。
【0032】
この時点で、開始した通信セッションを基準通信セッションとして設定するか否かを判断し、基準通信セッションに設定する場合には管理データを生成して記憶する。ここでは、(43)で示した映像セッションを基準通信セッションに設定し、図4(A)に示すような管理データを生成する。この例では、通信装置1において生成される管理データ13を示している。管理データ13には、相手先(通信装置2のユーザを示すUser1)と開始時刻が記憶されている。
【0033】
以後、(44)に示すように、この例では映像セッションにより動画/音声データが送受信されている。動画/音声データが送受信されている途中で、通信装置2から通信装置1へファイルの転送が必要になったとする。この場合には、基準通信セッションはそのまま続け、新たな通信セッションを確立する。このように新たな通信セッションを確立すれば、基準通信セッションで送受信している動画/音声データとは異なる種類のデータであっても、問題なく送受信することができる。
【0034】
(45)でファイルを転送するための通信セッションの開始を要求するコマンドを通信装置2から通信装置1へ送る。通信装置1は通信装置2に対して、通信セッション開始を要求するコマンドを受け付けた旨のコマンドを(46)で返し、これにより(47)に示すようにファイルセッションが確立される。このとき、この新たな通信セッション(ファイルセッション)は基準通信セッションとはしない。従って、この通信セッションの開始時刻が管理データ13に記憶される。この状態を図4(B)に示している。この例では、受信データファイルの欄に新たな通信セッションの開始時刻を記憶している。
【0035】
そして、(48)でファイルを通信装置2から通信装置1へ転送する。転送し終えたら、(49)でファイルセッションを切断し、ファイル転送を終了する。この通信セッション(ファイルセッション)の終了に伴い、通信装置1では図4(C)に示すように受信したファイル名と終了時刻が管理データ13に記憶される。
【0036】
この例では、基準通信セッションの通信途中で、さらに通信装置1から通信装置2へファイルを送っている。通信装置2から通信装置1へファイルを転送する場合と同様に、(50)でファイルを転送するための新たな通信セッションの開始を要求するコマンドを通信装置1から通信装置2へ送り、通信装置2は通信セッション開始を要求するコマンドを受け付けた旨のコマンドを(51)で返し、これにより(52)に示すように新たなファイルセッションが確立される。このとき、新たな通信セッションの開始時刻が管理データ13に記憶される。そして、(53)でファイルを通信装置1から通信装置2へ転送する。転送し終えたら、(54)でファイルセッションを切断し、ファイル転送を終了する。この通信セッション(ファイルセッション)の終了に伴い、通信装置1では送信したファイル名と終了時刻を管理データ13に記憶する。この通信装置1から通信装置2へのファイル転送終了後の管理データ13の状態を図4(D)に示している。
【0037】
なお、いずれのファイルセッションにおいても、転送するファイルは1つに限られるものではない。また、ファイル以外の情報を転送することもでき、転送する情報に応じた通信セッションを設ければよい。
【0038】
(55)では、動画/音声データの送受信を終了し、映像セッションを切断する。この映像セッションは基準通信セッションであったので、管理データ13に基準通信セッションの終了時刻を記憶し、またそれまで送受信していた動画/音声データのファイルをクローズして保存する。この例ではその他の通信セッションもすでに終了しているので、管理データ13にタイトル名を付与し、通信の記録データとして保存する。保存される管理データ13を図4(E)に示している。
【0039】
このような管理データ13が、基準通信セッションごとに作成され、保存されてゆく。例えば電子会議などでは、基準通信セッションによって会議の状況などを動画/音声データとして各会場間で送受信し、必要に応じて新たな通信セッションを設けて資料などを転送することができる。そして、会議終了までの動画/音声データや資料などをまとめた管理データを議事録データとして残すことができる。
【0040】
なお、上述の動作例では、1対1の通信の例について示している。図2でも説明しているように、相手先が異なる場合には新たな通信セッションを基準通信セッションとして設定でき、それぞれ管理データ13を作成することができる。それぞれの相手先ごとに作成された管理データ13について、これらを一括して管理可能に構成することもできる。例えば複数の管理データ13について1つのタイトル名を付与しておくことができる。これによって、1対多の通信に対する管理データを保存することができる。
【0041】
図5は、保存されている管理データ13の一例の説明図である。上述のようにして、基準通信セッションごとに管理データ13が作成され保存されてゆく。図5に示した例では、3つの管理データ13が保存されている例を示している。各管理データには、この例ではタイトル、相手先、送信データファイル、受信データファイル、日時、時間等の情報が保存されている。もちろん、保存する情報の内容は、この例に限られるものではなく、適宜変更可能である。
【0042】
タイトルは、基準通信セッション終了時に付与されたタイトル名である。相手先は、基準通信セッションの相手先である。送信データファイル及び受信データファイルの欄は、基準通信セッションで送受信された情報と、基準通信セッションによる通信中に同じ相手先と別の通信セッションで送受信した情報について、そのファイル名及び送受信の時刻を保存している。ここでは送受信の時刻は、基準通信セッション内での相対的な時刻を保存している。日時は、基準通信セッションの開始及び終了日時である。時間は、基準通信セッションの通信時間を示している。
【0043】
なお、図5に示した管理データ13のうち、3番目の例では複数の相手先との通信についてそれぞれ作成した管理データ13を1つにまとめたものである。このように複数の相手先との通信についてまとめて保存することができ、これによって1対多の通信を行った場合にも対応することができる。
【0044】
このような管理データ13が保存されている場合、保存されている管理データ13をもとに、行われた通信を再現することができる。図6は、再生画面の一例の説明図である。図中、61は動画再生領域、62は受信画像、63は送信画像、64は操作領域、65はファイルデータ表示領域、66は受信ファイル、67は送信ファイルである。例えば図5に示した保存されている管理データ13のうちの1番目の管理データ13に基づいて通信を再生する。この場合、送信データファイル欄の動画ファイル「0617−T」が動画再生領域61の送信画像63として、また受信データファイル欄の動画ファイル「0617−R」が動画再生領域61の受信画像62として、それぞれ再生表示される。この再生されている動画は、操作領域64に設けられたメニューから選択することにより、各種の操作を行うことができる。この例では、動画の再生再開を指示する「再生」、動画の早送りを指示する「早送り」、動画の逆戻しを指示する「巻戻し」、動画の再生を終了する「停止」、動画の再生を一時停止する「休止」、管理データを選択するための「ファイル」の操作を行うことができる。もちろん、操作のメニューはこの例に限られるものではない。
【0045】
また動画の再生中、各種の情報がやり取りされている場合があり、図5の1番目の例でも、受信データファイル欄にあるように30分5秒経過後にファイル「FILE−A」を受信し、また送信データファイル欄にあるように60分15秒経過後にファイル「FILE−B」を送信している。動画の再生が30分5秒となると、ファイルデータ表示領域65にファイル「FILE−A」が受信ファイル66として表示される。また、動画の再生が60分15秒となると、ファイルデータ表示領域65にファイル「FILE−B」が送信ファイル67として表示される。このファイルデータ表示領域65に表示されているファイルは、いずれも例えばサムネイル表示しておくことができ、いずれかを指示することにより詳細な内容を参照することができる。
【0046】
このようにして、通信の状況を再現することができる。例えば過去に行われた会議の状況を再現することができる。もちろん電子会議に限らず、種々の用途において利用可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態における動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の一形態の動作の一例における通信シーケンスの一例の説明図である。
【図4】管理データの一例の説明図である。
【図5】保存されている管理データ13の一例の説明図である。
【図6】再生画面の一例の説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1,2…通信装置、3…ネットワーク、11…通信部、12…記憶部、13…管理データ、14…制御部、15…インタフェース、61…動画再生領域、62…受信画像、63…送信画像、64…操作領域、65…ファイルデータ表示領域、66…受信ファイル、67…送信ファイル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを通じて通信を行う通信手段と、管理データを記憶する記憶手段と、前記通信手段を介して行われる基準通信セッションの開始終了情報に基づいて前記管理データを作成するとともに前記基準通信セッション実行中の同じ相手先との新たな通信セッションの開始終了情報を当該基準通信セッションに対応する管理データに含めて管理する制御手段を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記制御手段は、新たな通信セッションが基準通信セッションの相手先と異なるとき、該新たな通信セッションを新たな基準通信セッションに設定可能に制御することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記管理データに対応する基準通信セッション及び該管理データに含まれる通信セッションにおいて送受信した情報についても記憶することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記基準通信セッションにおいて送受信される情報は電子会議の動画音声情報であり、管理データは、該電子会議の議事録データとして保存されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−42667(P2008−42667A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−216129(P2006−216129)
【出願日】平成18年8月8日(2006.8.8)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】