説明

通信装置

【課題】 ソース装置から再生される音声データを出力するために適切な出力先の音声出力能力をソース装置に通知し、ユーザが適切な状態でコンテンツを視聴できるようにすることを目的とする。
【解決手段】 通信装置であって、第1の外部装置から音声データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された音声データを出力する音声出力手段と、第2の外部装置と前記通信装置とが接続された場合、前記第2の外部装置の音声出力に関する第1の情報及び前記通信装置の音声出力に関する第2の情報を用いて、前記第1の情報を前記第1の外部装置に通知するか否かを制御する制御手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置と通信を行う通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、HDMI(High Definition Multimedia Interface)(登録商標)規格に準拠した通信システムが提案されている(以下、「HDMIシステム」と呼ぶ)。HDMIシステムは、映像データや音声データを送信するソース(Source)装置と、ソース装置から受信した映像データや音声データを視聴するためのシンク(Sink)装置とを有する。
近年、ソース装置で再生される多チャンネルの音声データを視聴するために、ソース装置と、シンク装置と異なる音声出力装置とを接続し、音声出力装置とシンク装置とを接続するHDMIシステムが知られている。
このようなHDMIシステムにおいて、ユーザは、ソース装置から再生された音声データを音声出力装置から出力するか、シンク装置から出力するかを選択することができる。
上記のようなHDMIシステムにおいて、ソース装置の種類に応じて、ソース装置から再生された音声データを音声出力装置から出力するか、シンク装置から出力するかを自動的に選択することが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−124552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ソース装置が多チャンネルの音声データの再生を行う場合、ソース装置の種類に応じて、音声データの出力先をシンク装置に選択したとしても、選択されたシンク装置は、多チャンネルの音声データの出力に対応していない場合がある。この場合、音声出力装置が多チャンネルの音声データの出力に対応している場合であっても、ソース装置は、多チャンネルの音声データではなく、選択されたシンク装置に対応する音声データをシンク装置に出力させるためにシンク装置に送信する。
【0005】
このため、ユーザは、多チャンネルの音声データを含むコンテンツを視聴することができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、ソース装置から再生される音声データを出力するために適切な出力先の音声出力能力をソース装置に通知し、ユーザが適切な状態でソース装置で再生されるコンテンツを視聴できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る通信装置は、通信装置であって、第1の外部装置から音声データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された音声データを出力する音声出力手段と、第2の外部装置と前記通信装置とが接続された場合、前記第2の外部装置の音声出力に関する第1の情報及び前記通信装置の音声出力に関する第2の情報を用いて、前記第1の情報を前記第1の外部装置に通知するか否かを制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ソース装置から再生される音声データを出力するために適切な出力先の音声出力能力をソース装置に通知し、ユーザが適切な状態でソース装置で再生されるコンテンツを視聴できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例1に係る通信システムのブロック図である。
【図2】本発明の実施例1に係る選択処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例1に係る通知処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例は図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施例はあくまでも一例であって、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0011】
[実施例1]
実施例1に係る通信システムは、図1に示すように、通信装置100、第1の電子機器200、第2の電子機器300、接続ケーブル400、接続ケーブル500及び接続ケーブル600を有する。通信装置100と第1の電子機器200とは、接続ケーブル400を介して接続される。通信装置100と第2の電子機器300は、接続ケーブル500を介して接続される。さらに、電子機器100と第2の電子機器300は、接続ケーブル600を介して接続される。
【0012】
通信装置100は、接続ケーブル400を介して映像(video)データ、音声(audio)データ及び補助データを第1の電子機器200から受信することができるデータ入力装置である。また、通信装置100は、接続ケーブル600を介して第2の電子機器300に音声データを送信することができる。通信装置100は、接続ケーブル500を介して映像データ、音声データ及び補助データを第2の電子機器300から受信することができる。また、第2の電子機器300は、通信装置100から受信した音声データをスピーカーから出力することができる。通信装置100、第1の電子機器200及び第2の電子機器300は、接続ケーブル400及び接続ケーブル500の少なくとも一つを用いて制御コマンドを送信したり、受信することができる。通信装置100は、第1の電子機器200及び第2の電子機器300のいずれか一つから受信した映像データを表示器に表示し、第1の電子機器200及び第2の電子機器300のいずれか一つから受信した音声データをスピーカーから出力する電子機器である。
【0013】
実施例1において、通信装置100、第1の電子機器200、第2の電子機器300、接続ケーブル400及び接続ケーブル500は、HDMI(High Definition Multimedia Interface)規格に準拠するものとする。したがって、第1の電子機器200は、HDMI規格におけるHDMIソース(Source)として機能するソース装置であり、通信装置100は、HDMI規格におけるHDMIシンク(Sink)として機能するシンク装置である。また、第2の電子機器300は、HDMI規格におけるHDMIリピーター(Repeater)として機能するリピーター装置である。
【0014】
実施例1において、通信装置100、第1の電子機器200及び第2の電子機器300は、HDMI規格に規定されているCEC(Consumer Electronics Control)プロトコルに準拠するものとする。通信装置100、第1の電子機器200及び第2の電子機器300の間で伝送される制御コマンドは、CECプロトコルに準拠する。以下、CECプロトコルに準拠した制御コマンドを「CECコマンド」と呼ぶ。
【0015】
実施例1では、以下、通信装置100の一例としてテレビジョン受像機(以下、「テレビ」と呼ぶ。)を用いる。なお、通信装置100は、テレビに限るものではなく、HDMIシンクとして動作する装置であれば、プロジェクタやパーソナルコンピュータなどの電子機器を通信装置100として用いてもよい。
【0016】
実施例1では、以下、第1の電子機器200の一例として、デジタルビデオカメラ(以下、「カメラ」と呼ぶ。)を用いる。なお、第1の電子機器200は、デジタルビデオカメラに限るものではなく、HDMIソースとして動作する装置であれば、デジタルスチルカメラ、レコーダ、プレイヤや携帯電話などの電子機器を第1の電子機器200として用いてもよい
実施例1では、第2の電子機器300の一例として、AVアンプ(以下、「アンプ」と呼ぶ。)を用いる。なお、第2の電子機器300は、アンプに限るものではなく、HDMIリピーターとして動作する装置であれば、セットトップボックスやオーディオプロセッサなどの電子機器を第2の電子機器300として用いてもよい。
【0017】
実施例1では、接続ケーブル400及び接続ケーブル500の一例として、HDMIに対応するHDMIケーブルを用いる。なお、接続ケーブル400及び接続ケーブル500は、HDMIと互換性のあるインターフェースであってもよいものとする。なお、接続ケーブル400及び接続ケーブル500は、有線インターフェースであっても無線インターフェースであってもよいものとする。また、接続ケーブル400及び接続ケーブル500の一例として、DiiVA(Digital Interface for Video and Audio)に対応するものであってもよいものとする。
【0018】
実施例1では、接続ケーブル600の一例として、光ケーブルを用いる。なお、接続ケーブル600は、光ケーブルに限るものではなく、音声データを伝送可能なインターフェースであれば、アナログケーブルや無線インターフェースであってもよい。
【0019】
以下、実施例1において、通信装置100を「テレビ100」と呼び、第1の電子機器200を「カメラ200」と呼び、第2の電子機器300を「アンプ300」と呼ぶ。また、実施例1において接続ケーブル400を「HDMIケーブル400」と呼び、接続ケーブル500を「HDMIケーブル500」と呼び、接続ケーブル600を「光ケーブル600」と呼ぶ。
【0020】
次に、図1を参照して、HDMIケーブル400について説明する。
【0021】
HDMIケーブル400は、TMDS(Transition Minimized Differential Singnaling)ライン401を有する。さらに、HDMIケーブル400は、DDC(Display Data Channel)ライン402、CECライン403及びHEACライン(HDMI Ethernet and Audio Return Channel)404を有する。さらに、HDMIケーブル400は、電源伝送ライン405及びHPD(Hot Plug Detect)ライン406を有する。
【0022】
TMDSライン401は、カメラ200からテレビ100に映像データ、音声データ及び補助データを伝送するための伝送ラインである。TMDSライン401は、TMDSチャンネル0、TMDSチャンネル1、TMDSチャンネル2及びTMDSクロックチャンネルを含む。
【0023】
DDCライン402は、テレビ100のデバイス情報をテレビ100からカメラ200に伝送するための伝送ラインである。
【0024】
テレビ100のデバイス情報とは、テレビ100のEDID(Extended display identification data)又はE−EDID(Enhanced EDID)である。EDID及びE−EDIDはいずれも、テレビ100のデバイス情報として、テレビ100に関するテレビ100の識別情報、テレビ100の表示能力に関する情報、テレビ100の音声出力能力に関する情報等を含む。例えば、EDID及びE−EDIDには、テレビ100がサポートしている解像度、走査周波数、アスペクト比、色空間などに関する情報が含まれている。E−EDIDは、EDIDを拡張したものであり、EDIDよりも多くの能力情報を含む。例えば、E−EDIDには、テレビ100がサポートしている映像データ及び音声データのフォーマットなどに関する情報が含まれている。以下、EDID及びE−EDIDをいずれも「EDID」と呼ぶ。
【0025】
CECライン403は、テレビ100とカメラ200との間でCECコマンドを双方向に伝送するための伝送ラインである。テレビ100は、カメラ200を制御するためのCECコマンドを、CECライン403を介してカメラ200に送信することにより、カメラ200を制御することができる。また、カメラ200は、テレビ100からCECライン403を介してCECコマンドを受信することができる。
【0026】
HEACライン404は、音声データをテレビ100からカメラ200に伝送するための伝送ラインである。
【0027】
電源伝送ライン405は、所定の電源をカメラ200からテレビ100に伝送する伝送ラインである。所定の電源とは、例えば、5Vや3.3Vなどである。
【0028】
HPDライン406は、HレベルのHPD信号及びLレベルのHPD信号のいずれか一つをテレビ100からカメラ200に伝送するためのラインである。
【0029】
HDMIケーブル500もHDMIケーブル400と同様に、TMDSライン501、DDCライン502、CECライン503、HEACライン504、電源伝送ライン505及びHPDライン506を有する。
【0030】
TMDSライン501は、アンプ300からテレビ100に映像データ、音声データ及び補助データを伝送するための伝送ラインである。TMDSライン501は、TMDSチャンネル0、TMDSチャンネル1、TMDSチャンネル2及びTMDSクロックチャンネルを含む。
【0031】
DDCライン502は、テレビ100のEDIDをテレビ100からアンプ300に伝送するための伝送ラインである。
【0032】
CECライン503は、アンプ300とテレビ100との間でCECコマンドを双方向に伝送するための伝送ラインである。テレビ100は、アンプ300を制御するためのCECコマンドを、CECライン503を介してアンプ300に送信することにより、アンプ300を制御することができる。また、アンプ300は、テレビ100からCECライン503を介してCECコマンドを受信することができる。
【0033】
HEACライン504は、音声データをテレビ100からアンプ300に伝送するための伝送ラインである。
【0034】
電源伝送ライン505は、所定の電源をアンプ300からテレビ100に伝送する伝送ラインである。
【0035】
HPDライン506は、HレベルのHPD信号及びLレベルのHPD信号のいずれか一つをテレビ100からアンプ300に伝送するためのラインである。
<テレビ100>
次に、図1を参照して、テレビ100の構成の一例を説明する。
【0036】
テレビ100は、図1に示すように、CPU101、メモリ102、第1の通信部103、第2の通信部104、データ処理部105、音声出力部106、表示部107及び操作部108を有する。以下、テレビ100について説明する。
【0037】
CPU(Central Processing Unit)101は、メモリ102に格納されているコンピュータプログラムに従ってテレビ100を制御する。CPU101は、テレビ100の各部から供給されたデータを解析することによって、テレビ100を制御する。
【0038】
メモリ102は、CPU101のワークエリアとして機能する。メモリ102に記憶される情報には、カメラ200の識別情報、アンプ300の識別情報及びアンプ300の能力情報等がある。また、メモリ102には、各部の動作に対するフラグの設定も記録される。また、メモリ102には、CPU101によって行われた演算や解析の結果等も記録される。また、メモリ102には、あらかじめテレビ100のベンダーIDを示す情報が格納されている。または、メモリ102には、音声出力部106の音声出力能力を示す情報であるテレビ100の「Short Audio Descriptor」が格納されている。なお、CPU101のワークエリアは、メモリ102に限られるものではなく、ハードディスク装置等の外部記録装置等であってもよい。
【0039】
第1の通信部103は、HDMIケーブル400を接続するためのHDMI端子を有する。
【0040】
第1の通信部103は、データ受信部103a、EDID出力部103b、EDID記録部103c、コマンド処理部103d、データ送信部103e及びHPD出力部103fを有する。
【0041】
データ受信部103aは、映像データ、音声データ及び補助データをTMDSライン401を介してカメラ200から受信することができる。
【0042】
カメラ200から受信した映像データは、表示部107に表示される。カメラ200から受信した音声データは、音声出力部106から出力される。カメラ200から受信した補助データは、CPU101に供給される。CPU101は、カメラ200から受信した補助データに従って、テレビ100を制御することができる。
【0043】
EDID出力部103bは、カメラ200からの要求に応じて、EDID記録部103cに記録されているテレビ100のEDIDをDDCライン402を介して、カメラ200に送信する。カメラ200からテレビ100のEDIDを要求された場合に、テレビ100がEDIDをカメラ200に供給できるとき、EDID出力部103bは、EDID記録部103cから読み出されたテレビ100のEDIDをカメラ200に送信する。カメラ200からテレビ100のEDIDを要求された場合に、テレビ100がEDIDをカメラ200に供給できないとき、EDID出力部103bは、EDID記録部103cから読み出されたテレビ100のEDIDをカメラ200に送信しない。なお、カメラ200からテレビ100のEDIDを要求されていない場合、EDID出力部103bは、EDID記録部103cから読み出されたテレビ100のEDIDをカメラ200に送信しない。なお、テレビ100がEDIDをカメラ200に供給できないときは、例えば、CPU101がEDID記録部103cに記録されているEDIDを書き換えているときである。
【0044】
EDID記録部103cは、第1の通信部103に対応するテレビ100のEDIDを格納するメモリである。EDID記録部103cに格納されているテレビ100のEDIDは、CPU101によって書き換えられる。
【0045】
コマンド処理部103dは、カメラ200から送信されたCECコマンドをCECライン403を介して受信することができる。カメラ200から受信したCECコマンドは、コマンド処理部103dからCPU101に供給され、CPU101は、テレビ100からコマンド処理部103dが受信したCECコマンドに応じて、テレビ100を制御する。
【0046】
また、コマンド処理部103dは、カメラ200を制御するためのCECコマンドをCECライン403を介してカメラ200に送信する。カメラ200を制御するためのCECコマンドは、CPU101で生成され、CPU101からコマンド処理部103dに供給される。
【0047】
コマンド処理部103dがCECコマンドをカメラ200にCECライン403を介して送信した場合、テレビ100からのCECコマンドをカメラ200が受け付けたとき、カメラ200はCECコマンドに対する応答信号をテレビ100に送信する。応答信号には、肯定の応答を示すAck(Acknowledge)信号と、否定の応答を示すNack(Negative Acknowledge)信号とがある。カメラ200は、テレビ100から送信されたCECコマンドを正しく受信できた場合、テレビ100にAck信号を返す。カメラ200は、テレビ100から送信されたCECコマンドを正しく受信できなかった場合、テレビ100にNack信号を返す。コマンド処理部103dは、Ack信号またはNack信号をCECライン403を介して受信することができる。
【0048】
データ送信部103eは、HEACライン404を介して音声データをテレビ100からカメラ200に送信する。なお、データ送信部103eは、HEACライン404を介して映像データをテレビ100からカメラ200に送信することはできない。
【0049】
HPD出力部103fは、HレベルのHPD信号及びLレベルのHPD信号のいずれか一つをHPDライン406を介してカメラ200に出力する。第1の通信部103に電源伝送ライン405を介して所定の電源が供給されていない場合、HPD出力部103fは、LレベルのHPD信号をHPDライン406を介してカメラ200に出力する。第1の通信部103に電源伝送ライン405を介して所定の電源が供給されている場合で、EDID記録部103c内のEDIDが書き換えられていない場合、HPD出力部103fは、HレベルのHPD信号をHPDライン406を介してカメラ200に出力する。第1の通信部103に電源伝送ライン405を介して所定の電源が供給されている場合で、EDID記録部103c内のEDIDが書き換えられている場合、HPD出力部103fは、LレベルのHPD信号をHPDライン406を介してカメラ200に出力する。なお、カメラ200は、HPDライン406を介してHレベルのHPD信号を検出した場合、テレビ100からテレビ100のEDIDを取得できると判定する。また、カメラ200は、HPDライン406を介してLレベルのHPD信号を検出した場合、テレビ100からテレビ100のEDIDを取得できないと判定する。カメラ200は、テレビ100からテレビ100のEDIDを取得できると判定した場合において、テレビ100からテレビ100のEDIDを取得していない場合、テレビ100にEDIDを要求する。
【0050】
第2の通信部104は、HDMIケーブル500を接続するためのHDMI端子を有する。第2の通信部104も、第1の通信部103と同様に、データ受信部104a、EDID出力部104b、EDID記録部104c、コマンド処理部104d、データ送信部104e及びHPD出力部104fを有する。
【0051】
データ受信部104aは、映像データ、音声データ及び補助データをTMDSライン501を介してアンプ300から受信することができる。
【0052】
アンプ300から受信した映像データは、表示部107に表示される。アンプ300から受信した音声データは、音声出力部106から出力される。アンプ00から受信した補助データは、CPU101に供給される。CPU101は、アンプ300から受信した補助データに従って、テレビ100を制御することができる。
【0053】
EDID出力部104bは、アンプ300からの要求に応じて、EDID記録部104cに記録されているテレビ100のEDIDをDDCライン502を介して、アンプ300に送信する。アンプ300からテレビ100のEDIDを要求された場合に、テレビ100がEDIDをアンプ300に供給できるとき、EDID出力部104bは、EDID記録部104cから読み出されたテレビ100のEDIDをアンプ300に送信する。アンプ300からテレビ100のEDIDを要求された場合に、テレビ100がEDIDをアンプ300に供給できないとき、EDID出力部104bは、EDID記録部104cから読み出されたテレビ100のEDIDをカメラ200に送信しない。なお、アンプ300からテレビ100のEDIDを要求されていない場合、EDID出力部104bは、EDID記録部104cから読み出されたテレビ100のEDIDをアンプ300に送信しない。なお、テレビ100がEDIDをアンプ300に供給できないときは、例えば、CPU101がEDID記録部104cに記録されているEDIDを書き換えているときである。
【0054】
EDID記録部104cは、第2の通信部104に対応するテレビ100のEDIDを格納するメモリである。EDID記録部104cに格納されているテレビ100のEDIDは、CPU101によって書き換えられる。なお、EDID記録部103cに記録されているテレビ100のEDIDに含まれる物理アドレスを示す情報と、EDID記録部104cに記録されているテレビ100のEDIDに含まれる物理アドレスを示す情報とは、異なるものである。
【0055】
コマンド処理部104dは、アンプ300から送信されたCECコマンドをCECライン503を介して受信することができる。アンプ300から受信したCECコマンドは、コマンド処理部104dからCPU101に供給され、CPU101は、アンプ300からコマンド処理部104dが受信したCECコマンドに応じてテレビ100を制御する。
【0056】
また、コマンド処理部104dは、アンプ300を制御するためのCECコマンドをCECライン503を介してアンプ300に送信する。アンプ300を制御するためのCECコマンドは、CPU101で生成され、CPU101からコマンド処理部104dに供給される。
【0057】
コマンド処理部104dがCECコマンドをアンプ300にCECライン503を介して送信した場合、アンプ300はテレビ100からのCECコマンドを受け付けたとき、CECコマンドに対して、Ack信号またはNack信号をテレビ100に送信する。コマンド処理部104dは、Ack信号またはNack信号をCECライン503を介して受信することができる。
【0058】
データ送信部104eは、HEACライン504を介して音声データをテレビ100からアンプ300に送信する。なお、データ送信部104eは、HEACライン504を介して映像データをテレビ100からアンプ300に送信することはできない。
【0059】
HPD出力部104fは、HレベルのHPD信号及びLレベルのHPD信号のいずれか一つをHPDライン506を介してアンプ300に出力する。第2の通信部104に電源伝送ライン505を介して所定の電源が供給されていない場合、HPD出力部104fは、LレベルのHPD信号をHPDライン506を介してアンプ300に出力する。第2の通信部104に電源伝送ライン505を介して所定の電源が供給された場合で、EDID記録部104c内のEDIDが書き換えられていない場合、HPD出力部104fは、HレベルのHPD信号をHPDライン506を介してアンプ300に出力する。第2の通信部104に電源伝送ライン505を介して所定の電源が供給された場合で、EDID記録部104c内のEDIDが書き換えられている場合、HPD出力部104fは、LレベルのHPD信号をHPDライン506を介してアンプ300に出力する。
【0060】
なお、テレビ100が有するHDMI端子の数はテレビ100によって任意であり、テレビ100はHDMI端子の数だけHDMIケーブルを介してカメラ200及びアンプ300以外のソース装置やリピーター装置を接続することができる。
【0061】
データ処理部105は、光ケーブル600を接続するための端子を有し、不図示のチューナ部、第1の通信部103及び第2の通信部104の少なくとも一つから供給された音声データを、音声ライン601を介してアンプ300に出力する。第1の通信部103によってカメラ200から受信された音声データがデータ処理部105に供給された場合、データ処理部105は、カメラ200から受信した音声データを、音声ライン601を介してアンプ300に出力する。
【0062】
音声出力部106は、不図示のチューナ部、第1の通信部103及び第2の通信部104の少なくとも一つから供給された音声データを出力する。第1の通信部103及び第2の通信部104のいずれか一つから供給された音声データが音声出力部106に供給された場合、音声出力部106は、カメラ200及びアンプ300のいずれか一つから受信した音声データを出力する。
【0063】
なお、音声出力部106は、スピーカー等により構成される。なお、音声出力部106は、2チャンネル(以下、「2ch」と呼ぶ。)対応の音声データ及び5.1チャンネル(以下、「5.1ch」と呼ぶ。)対応の音声データの少なくとも一つを出力できるものとする。
【0064】
表示部107は、液晶ディスプレイ等の表示器により構成される。表示部107は、不図示のチューナ部、第1の通信部103及び第2の通信部104の少なくとも一つから供給された映像データを表示する。第1の通信部103及び第2の通信部104のいずれか一つから映像データが表示部107に供給された場合、表示部107は、カメラ200及びアンプ300のいずれか一つから受信した映像データを表示する。
【0065】
操作部108は、テレビ100を操作するためのユーザインターフェースを提供する。操作部108は、テレビ100を操作するための複数のボタンを有する。操作部108に含まれる各ボタンは、スイッチ、タッチパネル等により構成される。CPU101は、操作部108を介して入力されたユーザの指示に従ってテレビ100を制御することができる。操作部108は、電源ボタン、チャンネル切換ボタン、音量調整ボタン、外部出力切換ボタン、メニューボタンなどを有する。
【0066】
<カメラ200>
次に、図1を参照して、カメラ200の構成の一例を説明する。
【0067】
カメラ200は、図1に示すように、CPU201、記録部202、記録媒体203及び通信部204を有する。以下、カメラ200について説明する。
【0068】
CPU201は、不図示のメモリに格納されているコンピュータプログラムに従って、カメラ200を制御する。CPU201は、テレビ100のEDIDを用いて、カメラ200を制御することもできる。CPU201は、カメラ200の各部から供給されたデータを解析することによってカメラ200を制御する。
【0069】
カメラ200の不図示のメモリ10は、CPU201のワークエリアとして機能する。不図示のメモリに記憶される情報には、テレビ100から取得したEDID、テレビ100の識別情報等がある。また、不図示のメモリには、あらかじめカメラ200のベンダーIDを示す情報が格納されている。
【0070】
記録部202は、カメラ200の動作モードが再生モードである場合は、ユーザによって選択された映像データ及び音声データを記録媒体203から再生することができる。記録媒体203から再生される映像データ及び音声データは、記録部202から通信部204に供給される。
【0071】
テレビ100からテレビ100のEDIDをカメラ200が受信できた場合、CPU201は、記録部202から通信部204に供給される映像データを、テレビ100のEDIDに応じて、テレビ100の表示能力に適した映像データに変換する。記録部202から通信部204に供給された映像データは、TMDSライン401を介してテレビ100に送信される。記録部202が記録媒体203から再生した音声データは、記録部202から通信部204に供給される。テレビ100からテレビ100のEDIDをカメラ200が受信できた場合、CPU201は、記録部202から通信部204に供給される音声データを、テレビ100のEDIDに応じて、テレビ100の音声能力に適した音声データに変換する。記録部202から通信部204に供給された音声データは、TMDSライン401を介してテレビ100に送信される。
【0072】
また、記録部202は、HEACライン404を介してテレビ100から受信した音声データを記録媒体203に記録する。
【0073】
記録部202は、カメラ200の動作モードが撮影モードである場合は、不図示の撮像部から供給される映像データ及び不図示のマイクロフォン部から供給される音声データを記録媒体203に記録する。なお、不図示のマイクロフォン部は、2chに対応する音声データ及び5.1chに対応する音声データの少なくとも一つを生成することができる。
【0074】
記録媒体203は、メモリカード、ハードディスク装置などの記録メディアである。記録媒体203は、カメラ200に内蔵されたものであっても、カメラ200から取り外し可能なものであってもよい。
【0075】
通信部204は、HDMIケーブル400を接続するためのHDMI端子を有する。通信部204は、電源伝送ライン405を介して所定の電源をテレビ100に供給し、HレベルのHPD信号を検出した場合、DDCライン402を介して、テレビ100からEDIDを取得する。さらに、通信部204は、TMDSライン401を介して、テレビ100に映像データや音声データ、補助データ等の送信を行う。また、通信部204は、HEACライン404を介して音声データをテレビ100から受信する。また、通信部204は、CECライン403を介してCECコマンドの送受信を行う。また、通信部204は、CECライン403を介して、CECコマンドに対応するAck信号及びNackの信号のいずれか一つの送信を行う。
【0076】
<アンプ300>
次に、図1を参照して、アンプ300の構成の一例を説明する。
【0077】
アンプ300は、図1に示すように、CPU301、音声出力部302、通信部303、及びデータ処理部304を有する。
【0078】
CPU301は、不図示のメモリに格納されているコンピュータプログラムに従ってアンプ300を制御する。CPU301は、テレビ100から受信したCECコマンドに従って、アンプ300を制御することができる。
【0079】
なお、不図示のメモリには、アンプ300のベンダーIDが格納されている。
【0080】
音声出力部302は、HEACライン504及び通信部303を介してテレビ100から供給される音声データ、または音声ライン601及びデータ処理部304を介してテレビ100から供給される音声データを出力する。なお、音声出力部302は、スピーカー等により構成される。なお、音声出力部302は、2ch対応の音声データ及び5.1ch対応の音声データの少なくとも一つを出力できるものとする。
【0081】
通信部303は、HDMIケーブル500を接続するためのHDMI端子を有する。通信部303は、電源伝送ライン505を介して所定の電源をテレビ100に供給し、HレベルのHPD信号を検出した場合、DDCライン502を介して、テレビ100からEDIDを取得する。さらに、通信部303は、TMDSライン501を介して、テレビ100に映像データや音声データ、補助データ等の送信を行う。また、通信部303は、HEACライン504を介して音声データをテレビ100から受信する。また、通信部303は、CECライン503を介してCECコマンドの送受信を行う。また、通信部303は、CECライン403を介して、CECコマンドに対応するAck信号及びNackの信号のいずれか一つの送信を行う。
【0082】
また、通信部303は、HDMIケーブル500を介して、テレビ100のEDIDを取得することができる。通信部303は、テレビ100からEDIDを取得した場合、テレビ100に送信する映像データをテレビ100のEDIDに応じて、テレビ100の表示能力に対応するデータに変換してからTMDSライン501を介してテレビ100に送信する。通信部303は、テレビ100からEDIDを取得した場合、テレビ100に送信する音声データをテレビ100のEDIDに応じて、テレビ100の音声出力能力に対応するデータに変換してからTMDSライン501を介してテレビ100に送信する。
【0083】
データ処理部304は、光ケーブル600を接続するための端子を有し、光ケーブル600を介して、テレビ100から音声データを受信ことができる。データ処理部304は、受信した音声データを音声出力部302に供給する。
【0084】
<選択処理>
次に、図2を参照して、実施例1に係るテレビ100によって行われる選択処理について説明する。図2は、実施例1に係るテレビ100で行われる選択処理の一例を説明するためのフローチャートである。図2の選択処理は、テレビ100のHDMI端子とカメラ200のHDMI端子とがHDMIケーブル400を介して接続される場合にCPU101によって行われる処理である。また、図2の選択処理をテレビ100に実行させるためのコンピュータプログラムは、メモリ102に記録されているコンピュータプログラムであってもよい。また、図2の選択処理をテレビ100に実行させるためのコンピュータプログラムは、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)などによるコンピュータプログラムであっても良い。
【0085】
図2の選択処理は、テレビ100がテレビ100の音声出力能力を示す情報と、アンプ300の音声出力能力を示す情報とに応じて、カメラ200で再生される音声データの出力先を選択するための処理である。
【0086】
テレビ100とカメラ200とがHDMIケーブル400を介して接続された場合、S201において、CPU101は、テレビ100とアンプ300とがHDMIケーブル500を介して接続されているか否かを判定する。
【0087】
S201において、CPU101は、アンプ300とテレビ100とが接続されているか否かを判定するためのCECコマンドをCECライン503を介してアンプ300に送信するようにコマンド処理部104dを制御する。アンプ300がテレビ100に接続されているか否かを判定するためのCECコマンドとは、論理アドレス「5」を含む<Polling Message>コマンドである。<Polling Message>コマンドは、CECプロトコルに規定されているCECコマンドの一つである。
【0088】
論理アドレス「5」は、デバイスタイプ「Audio System」に対応する論理アドレスである。論理アドレス「5」に対応する装置は、音声出力能力を持つ装置である。そのため、CPU101は、論理アドレス「5」を含む<Polling Message>コマンドを送信し、これに対する応答によって、アンプ300がテレビ100に接続されているか否かを判定する。なお、論理アドレス「5」を含む<Polling Message>コマンドは、CPU101によって生成されるものとする。
【0089】
論理アドレス「5」を含む<Polling Message>コマンドが送信された場合、CPU101は、コマンド処理部104dが論理アドレス「5」を含む<Polling Message>コマンドに対するAck信号を受信したか否かを判定する。
【0090】
CPU101によって、コマンド処理部104dがAck信号を受信したと判定された場合、CPU101は、テレビ100とアンプ300とが接続されていると判定する。CPU101によって、テレビ100とアンプ300とが接続されていると判定された場合(S201でYES)、本フローチャートはS201からS202に進む。
【0091】
CPU101によって、コマンド処理部104dがAck信号を受信していないと判定された場合、CPU101は、テレビ100とアンプ300とが接続されていないと判定する。CPU101によって、テレビ100とアンプ300とが接続されていないと判定された場合、(S201でNO)、本フォローチャートは、S201からS215に進む。
【0092】
なお、アンプ300とテレビ100とが接続されているか否かを判定するためのCECコマンドは、論理アドレス「5」を含む<Polling Message>コマンド以外のコマンドであってもよく、ベンダーコマンドであってもよいものとする。
【0093】
また、S201において、CPU101は、アンプ300から電源伝送ライン505を介して、所定の電源が供給されたか否かを判定することによって、アンプ300とテレビ100とが接続されているか否かを判定してもよい。
【0094】
CPU101によって、アンプ300から電源伝送ライン505を介して、第2の通信部104に所定の電源が供給されたと判定された場合、CPU101は、テレビ100とアンプ300とがHDMIケーブル500を介して接続されていると判定する。CPU101によって、アンプ300から電源伝送ライン505を介して、第2の通信部104に所定の電源が供給されていないと判定された場合、CPU101は、テレビ100とアンプ300とがHDMIケーブル500を介して接続されていないと判定する。
【0095】
テレビ100とアンプ300とが接続されている場合(S201でYES)、CPU101は、カメラ200で再生される音声データをテレビ100に出力させるか、アンプ300に出力させるかを選択するために、アンプ300の音声出力能力を検出する。このために、CPU101は、アンプ300の音声出力能力を示す情報であるShort Audio Descriptorをアンプ300から取得することでアンプ300の音声出力能力を検出する。
【0096】
アンプ300からShort Audio Descriptorを取得する方法として、以下の2つの方法が挙げられる。1つ目の方法は、CECプロトコルのベンダーコマンドを用いてアンプ300からShort Audio Descriptorを取得する第1の方法である。2つ目の方法は、CECプロトコルに規定されているCECコマンドを用いてアンプ300からShort Audio Descriptorを取得する第2の方法である。
【0097】
第1の方法を用いるか、第2の方法を用いるかについて、以下、CPU101が、アンプ300がHDMI規格のCECプロトコルの1.4バージョンに対応するか否かによって選択する。
【0098】
S202において、CPU101は、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを検出するためのCECコマンドをCECライン503を介してアンプ300に送信するようにコマンド処理部104dを制御する。なお、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを検出するためのCECコマンドは、例えば、<Get CEC Version>コマンドである。
【0099】
なお、アンプ300がテレビ100から送信された<Get CEC Version>コマンドを受け付けた場合、アンプ300は、<CEC Version>コマンドをテレビ100に送信するようにする。アンプ300からテレビ100に送信される<CEC Version>コマンドは、<Get CEC Version>コマンドに対する応答コマンドである。なお、アンプ300から送信される<CEC Version>コマンドには、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを示す情報が含まれる。
【0100】
コマンド処理部104dがアンプ300から<CEC Version>コマンドを受信した場合、コマンド処理部104dは、受信した<CEC Version>コマンドをCPU101に供給する。CPU101はコマンド処理部104dから供給された<CEC Version>コマンドからアンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを示す情報を取得し、これをメモリ102に格納する。この場合、本フローチャートは、S202からS203に進む。
【0101】
S203において、CPU101は、メモリ102に格納されたアンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを示す情報を用いて、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4であるか否かを判定する。CPU101によって、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4であると判定された場合(S203でYES)、本フローチャートは、S203からS204に進む。CPU101によって、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4でないと判定された場合(S203でNO)、本フローチャートは、S203からS209に進む。
【0102】
アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4である場合(S203でYES)、CPU101は、第2の方法によって、アンプ300のShort Audio Descriptorを取得する。そこで、S204において、CPU101は、アンプ300から音声出力能力を示す情報を取得するためのCECコマンドをCECライン503を介してアンプ300に送信するようにコマンド処理部104dを制御する。
【0103】
なお、アンプ300に音声出力能力を示す情報を取得するためのCECコマンドとは、アンプ300からアンプ300のShort Audio Descriptorを取得するためのコマンドである。アンプ300に音声出力能力を示す情報を取得するためのCECコマンドは、例えば、バージョン1.4に対応するCECプロトコルで規定されている<Request Short Audio Descriptor>コマンドである。なお、<Request Short Audio Descriptor>コマンドは、バージョン1.3やバージョン1.2に対応するCECプロトコルで規定されていないCECコマンドである。
【0104】
なお、テレビ100から<Request Short Audio Descriptor>コマンドを受け付けたアンプ300は、<Report Short Audio Descriptor>コマンドをテレビ100に送信する。アンプ300からテレビ100に送信される<Report Short Audio Descriptor>コマンドは、<Request Short Audio Descriptor>コマンドに対する応答コマンドである。なお、アンプ300からから送信される<Report Short Audio Descriptor>コマンドには、アンプ300のShort Audio Descriptorを示す情報が含まれる。
【0105】
アンプ300から<Report Short Audio Descriptor>コマンドを受信したコマンド処理部104dは、受信した<Report Short Audio Descriptor>コマンドをCPU101に供給する。CPU101は、コマンド処理部104dから供給された<Report Short Audio Descriptor>コマンドからアンプ300のShort Audio Descriptorを示す情報を取得し、これをメモリ102に格納する。この場合、本フローチャートは、S204からS205に進む。
【0106】
S205において、CPU101は、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力が高いか否かを判定するために、テレビ100の音声出力能力とアンプ300の音声出力能力とを比較する。この場合、CPU101は、テレビ100のShort Audio Descriptorと、アンプ300のShort Audio Descriptorとを比較する。例えば、テレビ100が5.1chに対応する音声データを出力できず、アンプ300が5.1chに対応する音声データを出力できる場合、CPU101は、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力の方が高いと判定する。テレビ100が5.1chに対応する音声データを出力でき、アンプ300が5.1chに対応する音声データを出力できる場合、CPU101は、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力の方が高くないと判定する。また、テレビ100が5.1chに対応する音声データを出力でき、アンプ300が5.1chに対応する音声データを出力できない場合、CPU101は、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力の方が高くないと判定する。
【0107】
CPU101によって、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力の方が高いと判定された場合(S205でYES)、本フローチャートは、S205からS206に進む。CPU101によって、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力の方が高くないと判定された場合(S205でNO)、本フローチャートは、S205からS208に進む。
【0108】
S206において、CPU101はメモリ102内の所定のフラグをオンに設定する。所定のフラグとは、テレビ100の音声出力能力よりも高い音声出力能力を持つ装置とテレビ100とが接続されているか否かを示す情報である。なお、メモリ102内の所定のフラグがオンである場合、CPU101は、アンプ300の音声出力能力をカメラ200に通知するように第1の通信部103を制御する。また、メモリ102内の所定のフラグがオンでない場合、CPU101は、テレビ100の音声出力能力をカメラ200に通知するように第1の通信部103を制御する。メモリ102内の所定のフラグがオンにされた場合、本フローチャートはS206からS207に進む。なお、図2の選択処理が行われる前において、メモリ102内の所定のフラグをオフであるものとする。
【0109】
S207において、CPU101は、カメラ200から再生される音声データの出力先をアンプ300に選択する。この場合、CPU101は、カメラ200からテレビ100に送信される音声データをHEACライン504を介してアンプ300に送信するようにデータ送信部104eを制御する。これにより、アンプ300は、テレビ100からHEACライン504を介して受信した音声データを音声出力部302によって出力するようにする。カメラ200から再生される音声データの出力先がアンプ300に選択された場合、本フローチャートは終了する。
【0110】
S208において、CPU101は、カメラ200から再生される音声データの出力先をテレビ100に選択する。この場合、CPU101は、カメラ200からテレビ100に送信される音声データを出力するように音声出力部106を制御する。カメラ200から再生される音声データの出力先がテレビ100に選択された場合、本フローチャートは終了する。
【0111】
アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4でない場合(S203でNO)、CPU101は、第1の方法によって、アンプ300のShort Audio Descriptorを取得するようにする。テレビ100がCECプロトコルのベンダーコマンドを用いてアンプ300を制御する場合、テレビ100のベンダーIDとアンプ300のベンダーIDとが一致している必要がある。これは、テレビ100のベンダーIDとアンプ300のベンダーIDとが一致していない場合、テレビ100がベンダーコマンドをアンプ300に送信しても、アンプ300がテレビ100からのベンダーコマンドに応じて、動作を行わないからである。
【0112】
そこで、CPU101は、アンプ300にアンプ300のShort Audio Descriptorを取得するためのベンダーコマンドを送信する前に、テレビ100のベンダーIDとアンプ300のベンダーIDとが一致しているか否かを確認する。なお、アンプ300のShort Audio Descriptorを取得するためのベンダーコマンドを以下「第1のベンダーコマンド」と呼ぶ。このため、S209において、CPU101は、アンプ300のベンダーIDを取得するためのCECコマンドをCECライン503を介してアンプ300に送信するようにコマンド処理部104dを制御する。なお、アンプ300のベンダーIDを取得するためのCECコマンドとは、<Give Device Vendor ID>コマンドである。
【0113】
なお、アンプ300がテレビ100からの<Give Device Vendor ID>コマンドを受け付けた場合、アンプ300は、<Device Vendor ID>コマンドをテレビ100に送信する。アンプ300からテレビ100に送信される<Device Vendor ID>コマンドは、<Give Device Vendor ID>コマンドに対する応答コマンドである。なお、アンプ300から送信される<Device Vendor ID>コマンドには、アンプ300のベンダーIDを示す情報が含まれる。
【0114】
コマンド処理部104dがアンプ300から<Device Vendor ID>コマンドを受信した場合、コマンド処理部104dは、受信した<Device Vendor ID>コマンドをCPU101に供給する。CPU101はコマンド処理部104dから供給された<Device Vendor ID>コマンドからアンプ300のベンダーIDを取得し、これをメモリ102に格納する。この場合、本フローチャートは、S209からS210に進む。
【0115】
S210において、CPU101は、S209で取得したアンプ300のベンダーIDと、メモリ102にあらかじめ格納されているテレビ100のベンダーIDとが一致するか否かを判定する。CPU101によって、アンプ300のベンダーIDとテレビ100のベンダーIDとが一致すると判定された場合(S210でYES)、本フローチャートは、S210からS211に進む。CPU101によって、アンプ300のベンダーIDとテレビ100のベンダーIDとが一致しないと判定された場合(S210でNO)、本フローチャートは、S210からS215に進む。
【0116】
S211において、CPU101は、アンプ300に第1のベンダーコマンドをCECライン503を介してアンプ300に送信するようにコマンド処理部104dを制御する。
【0117】
なお、アンプ300がテレビ100からの第1のベンダーコマンドを受け付けた場合、アンプ300は、第1のベンダーコマンドに対応する応答のためのベンダーコマンドをテレビ100に送信する。なお、応答のためのベンダーコマンドには、アンプ300のShort Audio Descriptorを示す情報が含まれる。なお、応答のためのベンダーコマンドを以下、「第1の応答コマンド」と呼ぶ。
【0118】
コマンド処理部104dがアンプ300から第1の応答コマンドを受信した場合、コマンド処理部104dは、受信した第1の応答コマンドをCPU101に供給する。CPU101はコマンド処理部104dから供給された第1の応答コマンドからアンプ300のShort Audio Descriptorを示す情報を取得し、これをメモリ102に格納する。この場合、本フローチャートは、S211からS212に進む。
【0119】
S212において、CPU101は、S205の処理と同様に、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力が高いか否かを判定する。CPU101によって、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力の方が高いと判定された場合(S212でYES)、本フローチャートは、S212からS213に進む。CPU101によって、テレビ100の音声出力能力よりもアンプ300の音声出力能力の方が高くないと判定された場合(S212でNO)、本フローチャートは、S212からS215に進む。
【0120】
S213において、CPU101は、S206の処理と同様に、CPU101はメモリ102内の所定のフラグをオンに設定する。メモリ102内の所定のフラグがオンにされた場合、本フローチャートはS213からS214に進む。
【0121】
S214において、CPU101は、カメラ200から再生される音声データの出力先をアンプ300に選択する。この場合、CPU101は、カメラ200からテレビ100に送信される音声データを音声ライン601を介してアンプ300に送信するようにデータ処理部105を制御する。これにより、アンプ300は、テレビ100から音声ライン601を介して受信した音声データを音声出力部302によって出力するようにする。カメラ200から再生される音声データの出力先がアンプ300に選択された場合、本フローチャートは終了する。
【0122】
S215において、CPU101は、S208の処理と同様に、カメラ200から再生される音声データの出力先をテレビ100に選択する。カメラ200から再生される音声データの出力先がテレビ100に選択された場合、本フローチャートは終了する。
【0123】
なお、S202において、CPU101は、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを検出するためのCECコマンドをアンプ300に送信するようにコマンド処理部104dを制御するようにした。しかし、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを検出するためのCECコマンドは、<Get CEC Version>コマンド以外のコマンドであってもよいものとする。
【0124】
S202及びS203において、CPU101は、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンを検出するためのCECコマンドを送信する以外の方法でアンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4であるか否かを判定してもよい。
【0125】
また、S203において、CPU101は、アンプ300に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4であるか否かを判定するようにした。しかし、S203において、CPU101は、コマンド処理部104dがアンプ300に<Request Short Audio Descriptor>コマンドをアンプ300に送信できるか否かを判定してもよい。この場合、CPU101により、コマンド処理部104dがアンプ300に<Request Short Audio Descriptor>コマンドをアンプ300に送信できると判定された場合(S203でYES)、CPU101は、S204の処理を行う。CPU101によって、コマンド処理部104dがアンプ300に<Request Short Audio Descriptor>コマンドをアンプ300に送信できないと判定された場合(S203でNO)、CPU101は、S209の処理を行う。また、S203において、CPU101は、アンプ300が<Report Short Audio Descriptor>コマンドをテレビ100に送信できるか否かを判定してもよい。この場合、CPU101により、アンプ300が<Report Short Audio Descriptor>コマンドをテレビ00に送信できると判定された場合(S203でYES)、CPU101は、S204の処理を行う。CPU101によって、アンプ300が<Report Short Audio Descriptor>コマンドをテレビ100に送信できないと判定された場合(S203でNO)、CPU101は、S209の処理を行う。
【0126】
なお、S209において、CPU101は、アンプ300のベンダーIDを取得するためのCECコマンドをCECライン503を介してアンプ300に送信するようにコマンド処理部104dを制御するようにした。しかし、アンプ300のベンダーIDを取得するためのCECコマンドは、<Give Device Vendor ID>コマンド以外のコマンドであってもよいものとする。また、S209において、CPU101は、アンプ300のベンダーIDを取得するためのCECコマンドを送信する以外の方法によって、アンプ300からベンダーIDを取得してもよい。
【0127】
<音声出力処理>
次に図3を参照して、実施例1に係るテレビ100によって行われる通知処理について説明する。図3は、実施例1に係るテレビ100によって行われる通知処理の一例を説明するためのフローチャートである。図3の通知処理は、カメラ200のHDMI端子とテレビ100のHDMI端子とがHDMIケーブル400を介して接続される場合にCPU101によって行われる処理である。なお、図3の通知処理は、図2の選択処理が行われてからCPU101によって行われるものとする。また、図3の通知処理をテレビ100に実行させるためのコンピュータプログラムは、メモリ102に記録されているコンピュータプログラムであっても、コンピュータ上で稼動しているOSなどによるコンピュータプログラムであっても良い。
【0128】
図3の通知処理は、図2の選択処理によって選択されたカメラ200から再生された音声データの出力先の音声出力能力を示す情報をカメラ200に通知するための処理である。
【0129】
S301において、CPU101は、カメラ200とテレビ100とがHDMIケーブル400を介して接続されているか否かを判定する。S301において、CPU101は、例えば、カメラ200から電源伝送ライン405を介して、第1の通信部103に所定の電源が供給されたか否かを判定することによって、カメラ200とテレビ100とが接続されているか否かを判定してもよい。
【0130】
CPU101によって、カメラ200から電源伝送ライン405を介して、第1の通信部103に所定の電源が供給されたと判定された場合、CPU101は、テレビ100とカメラ200とがHDMIケーブル400を介して接続されていると判定する。CPU101によって、カメラ200から電源伝送ライン405を介して、第1の通信部103に所定の電源が供給されていないと判定された場合、CPU101は、テレビ100とカメラ200とがHDMIケーブル400を介して接続されていないと判定する。
【0131】
CPU101によって、テレビ100とカメラ200とがHDMIケーブル400を介して接続されていると判定された場合(S301でYES)、本フローチャートはS301からS302に進む。CPU101によって、テレビ100とカメラ200とがHDMIケーブル400を介して接続されていないと判定された場合、(S301でNO)、本フォローチャートは、S301からS301に戻る。
【0132】
S302において、CPU101は、メモリ102内の所定のフラグがオンに設定されているか否かを判定する。CPU101によって、メモリ102内の所定のフラグがオンであると判定された場合(S302でYES)、本フローチャートは、S302からS303に進む。CPU101によって、メモリ102内の所定のフラグがオンでないと判定された場合(S302でNO)、本フローチャートは、S302からS315に進む。
【0133】
S303において、CPU101は、カメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンを検出するためのCECコマンドをカメラ200に送信するようにコマンド処理部103dを制御する。なお、カメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンを検出するためのCECコマンドは、例えば、<Get CEC Version>コマンドである。
【0134】
カメラ200がテレビ100から送信された<Get CEC Version>コマンドを受け付けた場合、カメラ200は、<CEC Version>コマンドをテレビ100に送信するようにする。カメラ200からテレビ100に送信される<CEC Version>コマンドは、<Get CEC Version>コマンドに対する応答コマンドである。なお、カメラ200から送信される<CEC Version>コマンドには、カメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンを示す情報が含まれる。
【0135】
コマンド処理部103dがカメラ200から<CEC Version>コマンドを受信した場合、コマンド処理部103dは、受信した<CEC Version>コマンドをCPU101に供給する。CPU101は、コマンド処理部103dから供給された<CEC Version>コマンドからカメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンを示す情報を取得し、これをメモリ102に格納する。この場合、本フローチャートは、S303からS304に進む。
【0136】
S304において、CPU101は、メモリ102に格納されたカメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンを示す情報を用いて、カメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4であるか否かを判定する。CPU101によって、カメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4であると判定された場合(S304でYES)、本フローチャートは、S304からS305に進む。CPU101によって、カメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4でないと判定された場合(S304でNO)、本フローチャートは、S304からS306に進む。
【0137】
S305において、CPU101は、アンプ300の音声出力能力を示す情報をカメラ200に通知するためのCECコマンドをCECライン403を介してカメラ200に送信するようにコマンド処理部103dを制御する。
【0138】
なお、アンプ300の音声出力能力を示す情報をカメラ200に通知するためのCECコマンドとは、アンプ300のShort Audio Descriptorを含むコマンドである。アンプ300の音声出力能力を示す情報をカメラ200に通知するためのCECコマンドは、例えば、バージョン1.4に対応するCECプロトコルで規定されている<Report Short Audio Descriptor>コマンドである。テレビ100からの<Report Short Audio Descriptor>コマンドを受け付けたカメラ200は、アンプ300のShort Audio Descriptorを取得し、アンプ300の音声出力能力を検出することができる。この場合、カメラ200は、アンプ300の音声出力能力に対応する音声データをテレビ100に送信し、テレビ100は、カメラ200から受信したアンプ300の音声出力能力に対応する音声データをアンプ300に送信する。これによって、カメラ200から再生される音声データは、テレビ100よりも音声出力能力が高いアンプ300によって出力されるようになる。
【0139】
アンプ300の音声出力能力を示す情報をカメラ200に通知するためのCECコマンドがカメラ200に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0140】
カメラ200に対応するCECプロトコルのバージョンが1.4でない場合(S304でNO)、CPU101は、アンプ300の音声出力能力を示す情報をカメラ200に通知するためのベンダーコマンドをカメラ200に送信するようにする。なお、以下、アンプ300の音声出力能力を示す情報をカメラ200に通知するためのベンダーコマンドを「第2のベンダーコマンド」と呼ぶ。そのため、CPU101は、カメラ200のベンダーIDとテレビ100のベンダーIDとが一致するか否かを判定する。そこで、S306において、CPU101は、カメラ200のベンダーIDを取得するためのCECコマンドをCECライン403を介してカメラ200に送信するようにコマンド処理部103dを制御する。なお、カメラ200のベンダーIDを取得するためのCECコマンドとは、例えば、<Give Device Vendor ID>コマンドである。
【0141】
なお、カメラ200がテレビ100からの<Give Device Vendor ID>コマンドを受け付けた場合、カメラ200は、<Device Vendor ID>コマンドをテレビ100に送信する。カメラ200からテレビ100に送信される<Device Vendor ID>コマンドは、<Give Device Vendor ID>コマンドに対する応答コマンドである。なお、<Device Vendor ID>コマンドには、カメラ200のベンダーIDを示す情報が含まれる。
【0142】
コマンド処理部103dがカメラ200から<Device Vendor ID>コマンドを受信した場合、コマンド処理部103dは、受信した<Device Vendor ID>コマンドをCPU101に供給する。CPU101はコマンド処理部103dから供給された<Device Vendor ID>コマンドからカメラ200のベンダーIDを取得し、これをメモリ102に格納する。この場合、本フローチャートは、S306からS307に進む。
【0143】
S307において、CPU101は、S306で取得したカメラ200のベンダーIDと、メモリ102にあらかじめ格納されているテレビ100のベンダーIDとが一致するか否かを判定する。CPU101によって、カメラ200のベンダーIDとテレビ100のベンダーIDとが一致すると判定された場合(S307でYES)、本フローチャートは、S307からS308に進む。CPU101によって、カメラ200のベンダーIDとテレビ100のベンダーIDとが一致しないと判定された場合(S307でNO)、本フローチャートは、S307からS309に進む。
【0144】
S308において、CPU101は、カメラ200に第2のベンダーコマンドをCECライン403を介して送信するようにコマンド処理部103dを制御する。なお、第2のベンダーコマンドとは、アンプ300のShort Audio Descriptorを含むコマンドである。テレビ100からの第2のベンダーコマンドを受け付けたカメラ200は、アンプ300のShort Audio Descriptorを取得し、アンプ300の音声出力能力を検出することができる。この場合、カメラ200は、アンプ300の音声出力能力に対応する音声データをテレビ100に送信し、テレビ100は、カメラ200から受信したアンプ300の音声出力能力に対応する音声データをアンプ300に送信する。これによって、カメラ200から再生される音声データは、テレビ100よりも音声出力能力が高いアンプ300によって出力されるようになる。
【0145】
第2のベンダーコマンドがカメラ200に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0146】
S309において、CPU101は、電源伝送ライン405から第1の通信部103に所定の電源が供給されているか否かを判定する。CPU101によって、電源伝送ライン405から第1の通信部103に所定の電源が供給されていると判定された場合(S309でYES)、本フローチャートはS309からS310に進む。CPU101によって、電源伝送ライン405から第1の通信部103に所定の電源が供給されていないと判定された場合(S309でNO)、本フローチャートはS309からS301に進む。
【0147】
S310において、CPU101は、EDID記録部103cに記録されるEDIDを書き換える。CPU101は、EDID記録部103cに記録されるEDIDに含まれるテレビ100の音声出力能力を示す情報をアンプ300の音声出力能力を示す情報に書き換える。EDID記録部103cに記録されるEDIDに含まれるShort Audio Descriptorは、S211の処理及びS204の処理のいずれか一つにより、アンプ300から取得されたShort Audio Descriptorに書き換えられる。
【0148】
なお、EDID記録部103cに記録されるEDIDに含まれる音声出力能力を示す情報がアンプ300の音声出力能力を示す情報に書き換えられたとしても、EDIDに含まれる表示能力を示す情報は、テレビ100の表示能力を示す情報であるものとする。
【0149】
この場合、本フローチャートは、S310からS311に進む。
【0150】
S311において、CPU101は、EDID記録部103cに記録されるEDIDの書き換えが完了したか否かを判定する。CPU101によって、EDID記録部103cに記録されるEDIDの書き換えが完了したと判定された場合(S311でYES)、本フローチャートは、S311からS312に進む。CPU101によって、EDID記録部103cに記録されるEDIDの書き換えが完了していないと判定された場合(S311でNO)、本フローチャートは、S311からS311に戻る。
【0151】
S312において、CPU101は、HレベルのHPD信号をHPDライン406を介してカメラ200に出力するようにHPD出力部103fを制御する。HレベルのHPD信号がカメラ200に出力された場合、本フローチャートは、S312からS313に進む。
【0152】
S313において、CPU101は、カメラ200からEDIDが要求されたか否かを判定する。CPU101によって、カメラ200からEDIDが要求されたと判定された場合(S313でYES)、本フローチャートは、S313からS314に進む。CPU101によって、カメラ200からEDIDが要求されていないと判定された場合(S313でNO)、本フローチャートは、終了する。
【0153】
S314において、CPU101は、EDID記録部103cに記録されたEDIDをカメラ200にDDCラインを介して出力するようにEDID出力部103bを制御する。EDIDがカメラ200に出力された場合、本フローチャートは終了する。
【0154】
S315において、CPU101は、S309と同様に、電源伝送ライン405から第1の通信部103に所定の電源が供給されているか否かを判定する。CPU101によって、電源伝送ライン405から第1の通信部103に所定の電源が供給されていると判定された場合(S315でYES)、本フローチャートはS315からS316に進む。CPU101によって、電源伝送ライン405から第1の通信部103に所定の電源が供給されていないと判定された場合(S315でNO)、本フローチャートはS315からS301に戻る。
【0155】
S316において、CPU101は、S312と同様に、HレベルのHPD信号をHPDライン406を介してカメラ200に出力するようにHPD出力部103fを制御する。HレベルのHPD信号がカメラ200に出力された場合、本フローチャートは、S316からS317に進む。
【0156】
S317において、CPU101は、S313と同様に、カメラ200からEDIDが要求されたか否かを判定する。CPU101によって、カメラ200からEDIDが要求されたと判定された場合(S317でYES)、本フローチャートは、S317からS318に進む。CPU101によって、カメラ200からEDIDが要求されていないと判定された場合(S317でNO)、本フローチャートは、終了する。
【0157】
S318において、CPU101は、EDID記録部103cに記録されたEDIDをカメラ200にDDCラインを介して出力するようにEDID出力部103bを制御する。EDIDがカメラ200に出力された場合、本フローチャートは終了する。
【0158】
なお、S318において、カメラ200に出力されるEDID含まれる音声出力能力を示す情報は、テレビ100の音声出力能力を示す情報であり、EDIDに含まれる表示能力を示す情報は、テレビ100の表示能力を示す情報である。
【0159】
このように、実施例1に係るテレビ100は、テレビ100の音声出力能力よりもテレビ100に接続されるアンプ300の音声出力能力の方が高い場合、テレビ100の音声出力能力ではなくアンプ300の音声出力能力をカメラ200に通知するようにした。これにより、カメラ200は、アンプ300の音声出力能力に対応する高音質の音声データを再生するので、ユーザは、カメラ200から再生された高音質の音声データをアンプ300によって視聴することができる。したがって、ユーザが適切な状態でカメラ200で再生されたコンテンツを視聴できるようになる。
【0160】
なお、カメラ200のベンダーIDとテレビ100のベンダーIDとが一致しない場合(S307でNO)、テレビ100は、S309からS314までの処理によって、EDIDを用いてカメラ200にアンプ300の音声出力能力を通知するようにした。この場合、既にカメラ200がテレビ100からEDIDを所得している場合、カメラ200は、テレビ100にEDIDを要求しない可能性がある。そのため、テレビ100は、一旦、カメラ200とテレビ100によるHDMIケーブル400を介した接続を切断してからS309からS314までの処理を行うことで、カメラ200にアンプ300の音声出力能力を通知してもよい。
【0161】
なお、S305、S308及びS314のいずれか一つの処理によって、アンプ300の音声出力能力を示す情報がカメラ200に通知された場合、テレビ100は、カメラ200から受信した音声データをアンプ300に送信するようにする。これによって、アンプ300は、カメラ200で再生された音声データを音声出力部302から出力する。また、テレビ100は、カメラ200から映像データ及び音声データを受信した場合、受信した映像データを表示部107に表示させ、受信した音声データをアンプ300に供給する。
【0162】
なお、S318の処理によって、テレビ100の音声出力能力を示す情報がカメラ200に通知された場合、テレビ100は、カメラ200から受信した音声データを音声出力部106によって出力するようにする。この場合において、カメラ200から映像データ及び音声データを受信した場合、テレビ100は、受信した映像データを表示部107に表示させ、受信した音声データを音声出力部106に出力させる。
【0163】
通信装置は、第1の外部装置から音声データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された音声データを出力する音声出力手段とを有することを特徴とする。通信装置は、第2の外部装置と前記通信装置とが接続された場合、前記第2の外部装置の音声出力に関する第1の情報及び前記通信装置の音声出力に関する第2の情報を用いて、前記第1の情報を前記第1の外部装置に通知するか否かを制御することを特徴とする。
【0164】
[他の実施例]
本発明に係る通信装置は、実施例1で説明した通信装置100に限定されるものではなく、例えば、複数の装置から構成されるシステムによって実現されるものであっても良い。
【0165】
また、実施例1で説明した通信装置によって行われる処理及び通信装置の機能は、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。この場合、本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ(CPU等を含む)で実行可能であり、実施例1で説明した様々な機能を実現することになる。
【0166】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)などを利用して、実施例1及び2で説明した様々な処理及び機能を実現してもよいことは言うまでもない。
【0167】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体から読み出され、コンピュータで実行されることになる。コンピュータ読取可能な記録媒体には、ハードディスク装置、光ディスク、CD−ROM、CD−R、メモリカード、ROM等を用いることができる。また、本発明に係るコンピュータプログラムは、通信インターフェースを介して外部装置からコンピュータに提供され、当該コンピュータで実行されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0168】
100 通信装置
200 第1の電子機器
300 第2の電子機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
第1の外部装置から音声データを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された音声データを出力する音声出力手段と、
第2の外部装置と前記通信装置とが接続された場合、前記第2の外部装置の音声出力に関する第1の情報及び前記通信装置の音声出力に関する第2の情報を用いて、前記第1の情報を前記第1の外部装置に通知するか否かを制御する制御手段とを有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記第2の外部装置の音声出力能力が前記通信装置の音声出力能力よりも高い場合、前記制御手段は、前記第1の情報を前記第1の外部装置に通知するようにすることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記第2の外部装置の音声出力能力が前記通信装置の音声出力能力よりも高くない場合、前記制御手段は、前記第2の情報を前記第1の外部装置に通知するようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第2の外部装置の音声出力能力が前記通信装置の音声出力能力よりも高い場合、前記制御手段は、前記受信手段によって受信された音声データを前記第2の外部装置に供給するようにすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第2の外部装置の音声出力能力が前記通信装置の音声出力能力よりも高くない場合、前記制御手段は、前記受信手段によって受信された音声データを前記音声出力手段を用いて出力するようにすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1の情報及び前記第2の情報のいずれか一つをCECコマンドを用いて前記第1の外部装置に通知するようにすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記第1の情報及び前記第2の情報のいずれか一つをEDIDを用いて前記第1の外部装置に通知するようにすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記第1の情報及び前記第2の情報のいずれか一つをベンダーコマンドを用いて前記第1の外部装置に通知するようにすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−90210(P2013−90210A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230028(P2011−230028)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】