説明

連結構造

【課題】本発明の目的は、簡易な構造および動作で部材同士を連結することができる連結構造を提供することである。
【解決手段】本発明の連結構造は、第一の連結部材と、第一の連結部材と連結する第二の連結部材と、を備え、第一の連結部材は、所定の方向に回転可能な爪部を有し、第二の連結部材は、爪部に対応する位置に形成された爪押下部と、爪押下部に隣接する領域に形成された空洞領域と、を有し、爪部は、爪部の第一の端部が爪押下部によって押下されると、空洞領域内を回転動作し、第二の連結部材の一部に係止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの部材を連結する連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
製品の機能を拡張させたい場合に、他の製品を連結させる必要が生じる場合がある。
【0003】
このような場合における製品同士の連結構造として、例えば図14に示す構造が挙げられる。図14には、製品1と製品2の連結構造を示す。製品2は、上面3にL字形状の引掛固定爪4を備える。また、製品1は、引掛固定爪4に対応する位置に、開口凹部5を備える。製品1と製品2とを連結する際には、製品1を製品2の上面3に当接させた後、矢印Pの方向に沿って移動させる。
【0004】
図14(a)の線A−A´に沿った断面図を図14(b)に示す。図14(b)に示すように、製品2を矢印Pの方向に移動させることで、引掛固定爪4と開口凹部5とが嵌合し、製品1と製品2との連結が完了する。
【0005】
また、その他の連結構造の例として、特許文献1や特許文献2に記載の連結構造が挙げられる。
【0006】
特許文献1に記載の連結構造は、天板部材に設けた把手を操作することで、上下の製品(特許文献1における収納箱)同士の連結ないし分離を自動的に行うというものである。
【0007】
特許文献2に記載の連結構造は、ロック部材が枢軸回りに回動することによって、部材同士の連結及び分離が可能となるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−284168号公報
【特許文献2】特開平10−173356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図14に記載した連結構造においては、製品同士を連結させるために、一方の製品を他方の製品上でスライド移動させなければならない。そして、スライド移動の際には両製品を保持しながら行う必要がある。そのため、連結させるための動作が複雑になる。
【0010】
また、特許文献1に記載の連結構造においては、製品同士の連結及び分離のために、連結部分の構造とは別に、把手を天板部材に設けなければならない。そのため、部品点数が増加し、構造が複雑化してしまう。
【0011】
更に、特許文献2に記載の連結構造においては、ロック部材を、製品の内部から外部に突出する構造としなければならない。そのため、やはり構造が複雑化してしまう。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑み、簡易な構造および動作で部材同士を連結することができる連結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の連結構造は、第一の連結部材と、第一の連結部材と連結する第二の連結部材と、を備え、第一の連結部材は、所定の方向に回転可能な爪部を有し、第二の連結部材は、爪部に対応する位置に形成された爪押下部と、爪押下部に隣接する領域に形成された空洞領域と、を有し、爪部は、爪部の第一の端部が爪押下部によって押下されると、空洞領域内を回転動作し、第二の連結部材の一部に係止する。
【発明の効果】
【0014】
本発明における連結構造は、簡易な構造および動作で部材同士を連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態における連結構造の外観の一例を示す。
【図2】図1の線B−B´における断面図の一例を示す。
【図3】図1の線C−C´における断面図の一例を示す。
【図4】本発明の第2の実施形態における連結構造の外観の一例を示す。
【図5】図4の線D−D´における断面図の一例を示す。
【図6】図4の線E−E´における断面図の一例を示す。
【図7】本発明の第2の実施形態における連結構造の連結を解除する動作の一例を示す。
【図8】本発明の第2の実施形態における連結部材の一部の構造の一例を示す。
【図9】本発明の第3の実施形態における連結構造の外観の一例を示す。
【図10】図9の線F−F´における断面図の一例を示す。
【図11】本発明の第3の実施形態における連結構造の連結を解除する動作の一例を示す。
【図12】本発明の第4の実施形態における連結構造の断面図の一例を示す。
【図13】本発明の第5の実施形態における連結構造の外観の一例を示す。
【図14】本発明に関連する連結構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。しかしながら、係る形態は本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態における連結構造の構成について、図1乃至図3を用いて説明する。図1(a)は、連結部材同士が連結する前における、連結構造の外観を示す。図1(b)は、連結部材同士が連結した後の、連結構造の外観を示す。図2(a)、(b)はそれぞれ、図1(a)、(b)に示す連結構造の線B−B´における断面図を示す。更に、図3(a)、(b)はそれぞれ、図1(a)、(b)に示す連結構造の線C−C´における断面図を示す。なお、線B−B´における断面図は、後述する爪部13の凸部19及び爪押下部15を通る断面を示す。また、線C−C´における断面図は、後述する突起部14を通る断面を示す。
【0018】
本実施形態における連結構造10は、連結部材11と、連結部材11と連結する連結部材12を備える。連結部材11は、所定の方向に回転可能な爪部13を備える。なお、本実施形態における爪部13は、爪部の端部Bの角に形成された突起部14によって回転可能に構成されている。連結部材12は、爪押下部15と、空洞領域16を備える。爪押下部15は、爪部13に対応する位置に形成される。空洞領域16は、爪押下部15に隣接する領域に形成される。
【0019】
そして、図1(a)、図2(a)及び図3(a)の状態から、連結部材12を矢印Qの方向に降ろすと、爪部13の一方の端部Bは、爪押下部15によって押下される。これにより、爪部13は、図2(b)、図3(b)に示すように、突起部14の中心αを支点として、空洞領域16内で回転動作する。
【0020】
なお、図1(a)、図2に示すように、爪部13のうち、端部Bと対向する端部Aの一部には、凸部17が形成されている。一方、連結部材12には、爪部13が回転動作した後に凸部17が当接する位置に、凹部18が形成されている。そのため、爪部13が回転動作することによって、凸部17と凹部18とが係合する。このようにして、爪部13は連結部材12の一部に係止する。
【0021】
以上のようにして、連結部材11と連結部材12との連結が完了する。
【0022】
このように、本実施形態においては、簡易な構造及び操作で、2つの部材を連結することが可能となる。
【0023】
なお、本実施形態においては、爪部13が凸部17を備え、連結部材12が凹部18を備えることとしたが、これに限らない。すなわち、爪部13が回転動作した後、爪部13が連結部材12の一部に係止する構造であれば、他の構造でも良い。例えば、爪部13に凹部が形成され、該凹部に係合する凸部が連結部材12に形成されることとしても良い。
【0024】
また、本実施形態においては、爪部13と爪押下部15とがそれぞれ1つずつ形成されることとしたが、これに限らない。すなわち、連結部材11に複数の爪部を形成し、該複数の爪部に対応する複数の凸部を連結部材12に形成することとしても良い。
【0025】
また、本実施形態においては、爪部13の端部Aの一部に凸部17が形成されることとしたが、これに限らない。すなわち、端部Aの全体に、凸部17が形成されることとしても良い。すなわち、爪部13の端部Aのうち、図3(a)、(b)の断面図で示す領域においても、凸部17が形成されることとしてもよい。
【0026】
更に、本実施形態においては、爪部13が所定の方向に回転するために突起部14を備える構成としたが、これに限らない。すなわち、爪部13が、図2、図3に示す方向に回転するのであれば、必ずしも突起部14と同様の構成を備える必要はない。例えば、爪部13とは別の部品が、爪部13を回転可能に支持することとしても良い。
【0027】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態における連結構造について説明する。本実施形態における連結構造20の構造について、図4乃至図6を用いて説明する。図4(a)は、連結部材同士が連結する前における、連結構造20の外観を示す。図4(b)は、連結部材同士を連結する途中における、連結構造20の外観を示す。図4(c)は、連結部材同士が連結した後の、連結構造20の外観を示す。図5(a)、(b)、(c)はそれぞれ、図4(a)、(b)、(c)に示す連結構造の線D−D´における断面図を示す。図6(a)、(b)、(c)はそれぞれ、図4(a)、(b)、(c)に示す連結構造の線E−E´における断面図を示す。
【0028】
本実施形態における連結構造は、連結部材21と、連結部材21に連結する連結部材22とを備える。なお、線D−D´における断面図は、後述する爪部24の凸部31及び爪押下部27を通る断面図である。また、線E−E´における断面図は、後述する突起部25を通る断面図である。
【0029】
連結部材21は、上面に凹部23が形成される。そして、該凹部23の内部に、爪部24と、開口凹部26と、を備える。爪部24は、爪部24の端部Bの角に形成された突起部25によって、回転可能な構成となっている。連結部材22は、爪押下部27と、空洞領域28と、孔部29と、係止部30を備える。爪押下部27は、爪部24に対応する位置に形成される。孔部29は、連結部材22の外面から空洞領域28へ貫通する孔である。開口凹部26は、係止部30に対応する位置に形成される。
【0030】
また、爪部24は、一方の端部Aに凸部31を有する。凸部31は、連結部材21と連結部材22とが連結する際、孔部29の内部に係止する。
【0031】
次に、本実施形態の連結構造20の動作について、詳細に説明する。
【0032】
初めに、図5(a)に示すように、連結部材22のうち、係止部30が形成された端部を、矢印Rの方向に移動させて、連結部材21の端部に当接させる。これにより、図5(b)に示すように、連結部材22の係止部30が、連結部材21の端部に形成された開口凹部26に係合する。
【0033】
次に、連結部材22を、矢印Sの方向に降ろす。そして、連結部材22の爪押下部27は、連結部材21の爪部24の端部Bを押下する。端部Bは、凸部31が形成された端部Aと対向する端部である。これにより、爪部24は、図5(c)及び図6(c)に示すように、突起部25の中心αを支点として、空洞領域28内で回転動作をする。そして、爪部24に形成された凸部31は、連結部材22に形成された孔部29の内部に係止する。
【0034】
以上のようにして、連結部材21と連結部材22との連結動作が完了する。
【0035】
次に、連結部材21と連結部材22の連結を解除する動作について、図7を用いて説明する。
【0036】
初めに、図7(a)に示すように、連結部材21と連結部材22とが連結している状態で、孔部29に、連結部材22の外部から空洞領域28に向かって(矢印T)挿入部材32を挿入する。これにより、挿入部材32は、凸部31を空洞領域28に向かって押す。この時の状態を図7(b)に示す。挿入部材32は、例えば、棒状の部材である。
【0037】
これにより、連結部材21の爪部24に形成された凸部31と、連結部材22に形成された孔部29との係合は外れる。そして、連結部材22を連結部材21から取り外すことが可能となる。また、連結部材22を取り外すことで、爪部24は再び回転動作し、図5(a)、(b)に示す状態に戻る。
【0038】
以上のように、本実施形態においては、連結部材21と連結部材22との端部同士を係合させた後、連結部材22を連結部材21に向かって降下させるだけで、連結部材21と連結部材22とを連結することができる。そのため、連結部材22を連結部材21上でスライドさせる必要はない。そのため、簡易な構造及び操作で、2つの連結部材を連結することが可能となる。
【0039】
更に、本実施形態においては、連結部材22に形成された孔部29に挿入部材32を挿入することで、連結部材21と連結部材22との係合を外すことが可能となる。また、特許文献2に記載の連結構造のように、連結部分以外の領域に複雑な構造を備える必要がない。そのため、簡易な構造及び操作で、2つの部材の連結を解除することが可能となる。
【0040】
なお、凸部31は、爪部24の端部Aに形成されることとしたが、これに限らない。すなわち、凸部31は、孔部29の内部に係止する位置であれば、爪部24の端部Aと端部Bの間に形成されることとしても良い。例えば、孔部29が図5に示した位置よりも低い位置に形成される場合には、凸部31を端部Aと端部Bとの間に形成することとしても良い。
【0041】
しかしながら、凸部31が端部AとBとの間に形成されている場合よりも、端部Aに形成されている場合の方が、より小さい力で凸部31と孔部29との係合を解除することが出来る。そのため、凸部31と孔部29との係合の解除のし易さを考慮すると、凸部29は端部Aに形成されていることが望ましい。一方、凸部31と孔部29との係合が外れにくい方が望ましい場合には、凸部31は端部Aと端部Bの間に形成されることが望ましい。
【0042】
ところで、特許文献2に記載の構造においては、ロック部材が、連結部材から大きく突出する構造となっている。そのため、連結部材全体の外観を損ない、更には安全性が低くなるという問題があった。
【0043】
一方、本実施形態における爪部24は、連結部材21の上面に形成された凹部23内に形成される。これにより、図8に示すように、突起部25や凸部31を含む爪部24の全体を、連結部材21の上面の外周部の高さ位置(図8における位置A)よりも低い位置に形成することができる。
【0044】
すなわち、本実施形態においては、連結部材21と連結部材22とが連結していない状態において、連結部材21の上面の外周部から、爪部24全体が突出しない構成とすることができる。そのため、連結部材21の外観を損なわず、且つ、安全性の高い構造とすることができる。
【0045】
しかしながら、連結部材21の上面に凹部23を形成することが困難である等の事情がある場合には、凹部23を形成せず、連結部材21の上面に爪部24を形成することとしても良い。この場合であっても、簡易な構造及び動作で、連結部材21と連結部材22との連結及び分離が可能である。
【0046】
なお、本実施形態においては、凸部31が、爪部24の端部Aの全体に形成されることとしたが、これに限らない。すなわち、第1の実施形態のように、凸部31は、端部Aの一部のみに形成されることとしても良い。
【0047】
同様に、爪押下部27は、爪部24の端部B全体を押下する構成としてもよいし、端部Bの一部のみを押下する構成としても良い。
【0048】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態における連結構造について説明する。本実施形態における連結構造40の構造について、図9及び図10を用いて説明する。図9(a)は、連結部材同士が連結する前の、連結構造の外観を示す。図9(b)は、連結部材同士が連結した後の、連結構造の外観を示す。図10(a)、(b)はそれぞれ、図9(a)、(b)に示す線F−F´における断面図を示す。なお、線F−F´における断面図は、後述する爪部44、45の凸部48、49及び爪押下部50、51を通る断面図である。
【0049】
本実施形態における連結構造40は、連結部材41と、連結部材41に連結する連結部材42を備える。連結部材41は、上面に凹部43が形成されており、凹部43の内部に爪部44、45が形成されている。爪部44、45の一方の端部の角にはそれぞれ、突起部46、47が形成されている。爪部44と爪部45は対向する位置に形成される。また、爪部44、45はそれぞれ、突起部46、47によって回転可能に構成されている。また、爪部44、45の他方の端部の少なくとも一部には、凸部48、49を備える。連結部材42は、爪押下部50、51と、空洞領域52、53と、孔部54、55を備える。爪押下部50は爪押下部51と対向する位置に形成されている。同様に、孔部54は孔部55と対向する位置に形成されている。
【0050】
次に、本実施形態における連結部材41と連結構造42とを連結させる動作、及び連結を解除する動作について説明する。
【0051】
連結部材42を、連結部材41の上方から連結部材41に向かって矢印Uの方向に降下する。これにより、爪部44、45はそれぞれ、爪押下部50、51に押下されることで、空洞領域52、53内で回転動作する。そして、図10(b)に示すように、凸部48、49はそれぞれ、孔部54、55に係止する。
【0052】
以上のようにして、連結部材41と連結部材42との連結が完了する。
【0053】
また、図11(a)に示す、連結部材41と連結部材42とが連結している状態から、連結を解除する方法について説明する。連結部材41、42の連結を解除するためには、孔部54に挿入部材56を挿入する。同様に、孔部55に挿入部材57を挿入する。そして、挿入部材56、57により、凸部48と孔部54との係合、及び、凸部49と孔部55との係合を解除する。これにより、連結部材42を連結部材41から取り外すことが可能となる。また、連結部材42を連結部材41から取り外すと、爪部44、45はそれぞれ再び回転動作し、図10(a)に示す状態に戻る。
【0054】
以上のように、本実施形態においては、連結部材42を、連結部材41の上方から連結部材41に向かって降下することで、連結部材41と連結部材42との連結が可能となる。そのため、第2の実施形態と比較して、より簡易な動作で、連結部材同士を連結させることが可能となる。
【0055】
なお、本実施形態においては、第2の実施形態と同様に、連結部材41の上面に凹部43を形成し、該凹部43の内部に爪部44、45が形成されている。そのため、連結部材41の外観を損なわず、安全性の高い構造とすることができる。しかし、連結部材41の上面に凹部を形成することが困難である場合には、凹部を形成することなく、連結部材41の上面に爪部を形成することとしても良い。
【0056】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態における連結構造について説明する。本実施形態における連結構造60の構造は、押部61を備えることを除いて、第2の実施形態の連結構造20の構造と同様である。また、連結部材同士を連結させる動作についても同様であるため、説明は省略する。
【0057】
図12に、連結部材同士を連結した状態における連結構造60の断面図を示す。図12に示す断面図は、図5(c)の断面図に対応する。図12に示すように、本実施形態における連結構造60は、孔部29の内部に形成された押部61を備える。そして、連結部材同士の連結を解除するため、凸部31と孔部29との係合を解除する際には、押部61を連結部材の外部から空洞領域28に向かって(矢印V)押す。これにより、押部61は凸部31を空洞領域28に向かって押し、凸部31と孔部29との係合が外れる。
【0058】
以上のように、本実施形態においては、孔部29の内部に押部61を備えることで、連結部材同士の連結を解除する際、挿入部材を別途用意する必要がなくなる。そのため、より簡易な方法で、連結部材同士の連結を解除することが可能となる。
【0059】
なお、本実施形態の連結構造60は、第2の実施形態の連結構造20に押部61を追加する構造としたが、これに限らない。すなわち、第3の実施形態の連結構造40の孔部54、55のそれぞれの内部に、押下部を設けることとしても良い。
【0060】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態における連結構造70の構造を図13に示す。本実施形態における連結構造70は、複数の連結部材71a、71b、71cから構成される。複数の連結部材71a、71b、71cはそれぞれ、上面に爪部72を備える。また、爪部72は、一方の端部の角に突起部73を備え、他方の端部の少なくとも一部に凸部74を備える。更に、連結部材の下部領域には、爪押下部75と、凹部76と、爪押下部75に隣接する位置に形成された空洞領域77と、を備える。
【0061】
次に、連結部材71a、71b、71cを連結させる時の動作について説明する。
【0062】
連結部材71aと連結部材71bとの連結は、連結部材71aに形成された爪部72a、爪部72aに形成された突起部73a、及び連結部材71bに形成された爪押下部75bと、凹部76bと、空洞領域77bによって実現する。また、連結部材71bと連結部材71cとの連結は、連結部材71bに形成された爪部72bと、爪部72bに形成された突起部72b、及び、連結部材71cに形成された爪押下部75cと、凹部76cと、空洞領域77cによって実現する。なお、連結部材同士を連結させる際の各部位の動作や役割は、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0063】
また、連結部材71a、71b、71cと同様の構造を有する部材を、連結部材71cの上に更に連結することとしても良い。
【0064】
以上のように、本実施形態における連結部材は、上部及び下部領域に、他の連結部材と連結するための構成を備えている。そのため、連結部材を、他の連結部材の上に連結することもでき、連結部材の上に他の連結部材を連結させることもできる。また、連結部材の上下の順序も適宜変更することが可能となる。
【0065】
なお、本実施形態においても第2の実施形態と同様に、凹部76の代わりに、連結部材の外面から空洞領域へ貫通する孔部を設けることとしても良い。また、連結部材の上面に凹部を形成し、該凹部の内部に、爪部72を形成することとしても良い。
【0066】
また、第3の実施形態と同様に、連結部材の上面には複数の爪部を備えることとしても良い。同様に、連結部材の下部領域には、複数の爪押下部、複数の空洞領域、及び複数の孔部を備えることとしても良い。
【符号の説明】
【0067】
1、2 製品
3 上面
4 引掛固定爪
5、26 開口凹部
10、20、40、60、70 連結構造
11、12、21、22、41、42、71a、71b、71c 連結部材
13、24、44、45、72a、72b、72c 爪部
14、25、46、47、73a、73b、73c 突起部
15、27、50、51、75a、75b、75c 爪押下部
16、28、52、53、77a、77b、77c 空洞領域
17、31、48、49、74a、74b、74c 凸部
18、76a、76b、76c 凹部
23、43 凹部
29、54、55 孔部
30 係止部
32、56、57 挿入部材
61 押部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の連結部材と、
前記第一の連結部材と連結する第二の連結部材と、を備え、
前記第一の連結部材は、所定の方向に回転可能な爪部を有し、
前記第二の連結部材は、前記爪部に対応する位置に形成された爪押下部と、前記爪押下部に隣接する領域に形成された空洞領域と、を有し、
前記爪部は、前記爪部の第一の端部が前記爪押下部によって押下されると、前記空洞領域内を回転動作し、前記第二の連結部材の一部に係止することを特徴とする、連結構造。
【請求項2】
前記第一の連結部材は、凹部を備え、
前記爪部は、前記凹部の内部に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の連結構造。
【請求項3】
前記第二の連結部材は、前記第二の連結部材の外面から前記空洞領域へ貫通する孔部を有し、
前記爪部は凸部を有し、
前記爪部は、前記第一の端部が前記爪押下部によって押下されると、前記空洞領域内を回転動作し、前記凸部が前記孔部の内部に係止することを特徴とする、請求項1または2に記載の連結構造。
【請求項4】
前記第二の連結部材は、前記孔部の内部に押部を備え、
前記押部は、前記第二の連結部材の外面から前記空洞領域に向かって押された場合、前記凸部と前記孔部との係合を解除することを特徴とする、請求項3に記載の連結構造
【請求項5】
前記凸部は、前記爪部のうち、前記第一の端部と対向する第二の端部に形成されていることを特徴とする、請求項3または4に記載の連結構造。
【請求項6】
前記爪部は、前記第一の連結部材の一方の端部に形成され、
前記第一の連結部材は、前記爪部が形成された面において、前記一方の端部に対向する他方の端部に、開口凹部を備え、
前記第二の連結部材は、前記開口凹部に対応する位置に係止部を備え、
前記第一の連結部材と前記第二の連結部材とが連結している状態において、前記係止部は、前記開口凹部に係合することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の連結構造。
【請求項7】
前記第一の連結部材は、前記爪部を複数備え、
前記第二の連結部材は、前記爪押下部及び前記空洞領域をそれぞれ複数備え、
前記複数の爪押下部はそれぞれ、前記複数の爪部のうちいずれか一つに対応する位置に形成されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の連結構造。
【請求項8】
前記第二の連結部材は、前記第一の連結部材と連結する面と対向する面に、前記爪部と同様の構造を有する第二の爪部を備えることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の連結構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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