連続紙印刷装置の印刷制御システム
【課題】試し印刷による二重印刷の危険性及び悪用を防止し、効率よく試し印刷を運用する連続紙印刷装置の印刷制御システムを提供する。
【解決手段】上位装置からの画像情報（セパレータ情報、印刷本体情報）をもとに試し印刷したいページを認識できる仕組みを有し、試し印刷のための画像を印刷したい画像にマージし一時停止できること、および一時停止した際、特定の画像を出力した後に一時停止していた以降のページの印刷ができることを特徴とする。
【解決手段】上位装置からの画像情報（セパレータ情報、印刷本体情報）をもとに試し印刷したいページを認識できる仕組みを有し、試し印刷のための画像を印刷したい画像にマージし一時停止できること、および一時停止した際、特定の画像を出力した後に一時停止していた以降のページの印刷ができることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、連続紙印刷装置に対して、印刷ズレおよび用紙誤印刷を防ぐための試し印刷を行う印刷制御システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
請求書など顧客への業務向け大量ページを印刷する帳票印刷においては、印刷用紙と実際の印刷のズレが発生したまま印刷すると、業務印刷物として使えないため再度大量の用紙および時間をかけ印刷を実施しなくてはならない。その防止策として、印刷前に試し印刷を行ない用紙と印刷にズレがないか確認を行なった後、印刷を行う。
【０００３】
従来は、上位装置から印刷データの先頭部分を切り出し、テスト印刷を行い印字確認しその後本体データの印刷を行っていた。しかし、本方法では、印刷確認後再度上位装置から本体データを再送しなければならないため、効率が悪い。その再送を防ぐため、実際の本体データを印刷実行し、一時停止をして印刷確認した後、後続の本体データを印刷する方法が提案されている。
【０００４】
【特許文献１】特開２００７−１６８１６５号公報
【特許文献２】特開２００５−３２８２５７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
公知例の特許では、予め決められた本体データのページ数を保持し、印刷時または印刷再開時にそのページ数で一時停止し、オペレータが印刷ズレおよび用紙誤印刷の確認後、問題がなければ継続印刷を行う。問題があった場合は、印刷位置または用紙のかけかえを行ない保持されたページから残りの印刷を含め再度出力するものであった。
【０００６】
しかし、本方式では、実際の印刷データで試し印刷を確認することになるため、印刷ズレの状況によっては、問題のあった印刷結果を誤って配送してしまい、２重印刷となる危険性がある。また、昨今のセキュリティの問題により試し印刷の出力を悪用される可能性がある。
【０００７】
本発明の目的は、試し印刷による２重印刷の危険性および悪用を防ぎかつ効率よく試し印刷を運用することのできる連続紙印刷装置の印刷制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記目的を達成するため、本発明の第１の手段は、上位装置（例えばパソコン、ワークステーション、ホストコンピュータなど）からのセパレータ情報、印刷本体情報を認識できることを特徴とするものである。
【０００９】
上記目的を達成するため、本発明の第２の手段は、上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持できることを特徴とするものである。
【００１０】
上記目的を達成するため、本発明の第３の手段は、上位装置からのセパレータ情報と印刷本体情報からセパレータ部分を除く印刷本体データ部分の先頭ページの試し印刷ページを認識し、その先頭ページ部分を印刷、排紙し一時停止できるとともに、装置エラー時にエラーとなったページを認識し、そのページ部分を印刷、排紙し一時停止できることを特徴とするものである。
【００１１】
本発明の第４の手段は前記第３の手段において、前記試し印刷したい印刷本体データの出力画像に対して、試し印刷の判別ができる画像情報を付加して印刷できることを特徴とするものである。
【００１２】
本発明の第５の手段は前記第４の手段において、前記試し印刷の判別ができる画像情報を付加した印刷をオペレータの指示により繰り返し印刷できることを特徴とするものである。
【００１３】
本発明の第６の手段は前記第５の手段において、前記印刷後、オペレータの指示により前記一時停止した印刷出力画像以降の印刷本体ページを印刷できることを特徴とするものである。
【００１４】
本発明の第７の手段は前記第６の手段において、前記印刷の前に上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持して、そのセパレータ部分に装置情報を付加して印刷することができることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【００１５】
本発明により、大量ページを出力するときの事前またはエラー時の印刷ズレ、画像確認を容易にし、かつ印刷、画像確認時に問題があったときのオペレータの後処理作業の負荷を軽減できる。また、印刷物のオペレータの誤配送、悪用を防ぐ効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
本発明は前述のように、上位装置からの画像情報（セパレータ情報、印刷本体情報）をもとに試し印刷したいページを認識できる仕組みを有し、試し印刷のための画像を印刷したい画像にマージし一時停止できること、および一時停止した際、特定の画像を出力した後に一時停止していた以降のページの印刷ができることを特徴とするものである。
次に本発明の実施例を図とともに説明する。図１は、大量印刷時の印刷データＩ／Ｆの例を示した説明図である。
【００１７】
図１のように上位装置１と連続紙印刷装置２では、印刷本体データ１０２のほかに印刷後の印刷物を配送先などに仕分け、オペレータ処理を軽減する目的のため前置セパレータ１０１、後置セパレータ１０３が付加される。
【００１８】
図２は、連続紙印刷装置の構成を示した説明図である。
【００１９】
図２の連続紙印刷装置２は上位装置１から送信されてくる前置セパレータ１０１、印刷本体データ１０２、後置セパレータ１０３の印刷情報を識別し、印刷本体データに対となる前置セパレータ１０１、後置セパレータ１０３部分および印刷本体データの先頭ページを認識可能となっている。このとき先頭ページとは試し印刷したいページを指している。通常は先頭ページとなるが、先頭ページでない場合は上位装置１と連続紙印刷装置２において試し印刷を行いたいページを特定できる手段を有するものとする。以降、先頭ページとは試し印刷したいページを指すものとする。
【００２０】
また、印刷制御部１５では印刷本体データ１０２に対する前置セパレータ１０１を描画展開部１４で、セパレータ画像バッファ１１に描画展開しておき保持することを可能とする。
【００２１】
連続紙印刷装置２は、上位装置１から印刷本体データ１０２を受信すると、フレームバッファ１６に印刷本体データ１０２を先頭ページから順次描画展開部１４で展開する。
【００２２】
印刷制御部１５では、先頭ページが展開されると、予め準備していた試し印刷画像（印刷時、印刷ズレ等が判別できる画像で印刷物が悪用されないよう試し印刷と識別できる画像）１２と先頭ページの画像をマージし、プリンタエンジン１９に印刷転写し、オペレータが印刷像を確認できる位置まで搬送して印刷を一時停止する試し印刷処理を行うことができる。
【００２３】
このとき連続紙印刷装置２において、試し再印刷キー２１を検知すると前述した試し印刷処理を再度行う。また、実印刷キー２０を検知すると印刷本体データ１０２の１ページ目より印刷を開始するが、セパレータ画像バッファ１１に所定の画像がある場合は、セパレータ画像バッファ１１の印刷を実施したのち印刷本体データ１０２を印刷する。
【００２４】
また、連続紙印刷装置２でエラーが発生し印刷が一時停止したとき、エラーの解除またはオペレータの指示により、予め準備していた試し印刷画像と一時停止したエラーページ画像をマージし、プリンタエンジン１９に印刷転写し、オペレータが印刷像を確認できる位置まで搬送して、印刷を一時停止する試し印刷処理を行うことができる。
【００２５】
このとき連続紙印刷装置２において、試し再印刷キー２１を検知すると前述した試し印刷の処理を再度行う。また、実印刷キー２０を検知すると一時停止していたエラーページから印刷を開始するが、セパレータ画像バッファ１１に所定の画像がある場合は、セパレータ画像バッファ１１の印刷を実施したのちエラーが発生したページ以降の印刷本体データ１０２を継続印刷する。
【００２６】
また、セパレータ画像には、エラーが発生した再開ページ数などを付加してマージすることができ、印刷後にどのような状況でセパレータが印刷されるかを識別することも可能とする。
【実施例１】
【００２７】
図３は、上位装置１から通常印刷を行ったときの今回の課題を解決するフローである。オペレータが上位装置１から印刷を行うと連続紙印刷装置２では１１０〜１１４の処理（前置セパレータ、印刷本体データ受信１１０、前置セパレータの認識および描画展開と保持１１１、印刷本体データ、先頭ページ（試し印刷ページ）の検出１１２、印刷本体データの先頭ページ描画展開１１３、試し印刷画像と先頭ページ画像のマージと印刷および用紙排出位置までの用紙送り１１４）が動作する。
【００２８】
オペレータは、出力された試し印刷画像と先頭ページ画像のマージ画像を確認し、印刷ズレあるいは画質に問題があれば試し再印刷キー２１を押下し、再度試し印刷の画像を確認する。本作業を試し印刷の画像に問題がなくなるまで繰り返す。
【００２９】
問題がなくなった場合、実印刷キー２０を押下し、前置セパレータと印刷本体データを１ページ目から印刷する。（前置セパレータの編集と印刷１１６、印刷本体データの先頭からの印刷１１７の処理が動作）
印刷後試し印刷の部分を切り取り、前置セパレータつきの印刷物を所定の配送先へ送り出す。
【００３０】
本方式では、上位装置１から試し印刷用のデータを送ることなく、試し印刷を実現することができる。試し印刷した部分は実印刷以外の試し印刷（すかし印刷等）があるため、誤って２重に配送先の送ることもなく、悪用することを回避することができる。また、試し印刷の後に前置セパレータを付加することで、オペレータの仕分け、配送先での印刷物確認も容易に行うことができる。
【実施例２】
【００３１】
図４は、連続紙印刷装置２がエラー（用紙ジャム、用紙なしなど）となり一時停止したときに、今回の課題を解決するフローである。連続紙印刷装置２でエラーが発生した場合、連続紙装置ではエラー検出と一時停止１１８が動作する。
【００３２】
オペレータが、エラー解除（連続紙印刷装置のエラー解除作業、用紙補充、架け替え等１１９）を行うことで、試し印刷画像とエラーページ画像のマージと印刷および用紙排出位置までの用紙送り１２０の処理が動作する。
【００３３】
オペレータは、出力された試し印刷画像とエラーページ画像のマージ画像を確認し、印刷ズレあるいは画質に問題があれば試し再印刷キー２１を押下し、再度試し印刷の画像を確認する。本作業を試し印刷の画像に問題がなくなるまで繰り返す。
【００３４】
問題がなくなった場合、実印刷キー２０を押下し、前置セパレータとエラーページ以降の印刷本体データを継続印刷する。（前置セパレータの編集と印刷１２２、エラーページからの印刷１２３の処理が動作）
印刷後試し印刷の部分を切り取り、前置セパレータつきの印刷物を所定の配送先へ送り出す。
【００３５】
本方式によりエラー処理時も、試し印刷を実行することができる。試し印刷した部分は実印刷以外の試し印刷（すかし印刷等）があるため、誤って２重に配送先の送ることもなく、悪用することを回避することができる。また、試し印刷の後に前置セパレータを付加することで、エラーで分離された印刷物を仕分けるオペレータのミスの軽減、作業効率の向上、配送先での印刷物確認も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００３６】
【図１】本発明の実施例に係る大量印刷時の印刷データＩ／Ｆの例を示した説明図である。
【図２】本発明の実施例に係る連続紙印刷装置の構成を示した説明図である。
【図３】本発明の実施例１に係る通常印刷時に事前に試し印刷を行うときの処理フロー図である。
【図４】本発明の実施例２に係る連続出力装置エラー時に試し印刷を行うときの処理フロー図である。
【符号の説明】
【００３７】
１：上位装置、２：連続紙印刷装置、１０：連続紙印刷装置の上位装置Ｉ／Ｆ処理部、１１：前置セパレータの展開画像を格納するバッファ、１２：予め準備された試し印刷確認用の画像を格納しているバッファ、１３：連続紙印刷装置のパネルＩ／Ｆ処理部、１４：連続紙印刷装置の描画展開処理部、１５：連続紙印刷装置の印刷制御処理部、１６：印刷本体データ、後置セパレータを描画展開するバッファ、１７：連続紙印刷装置のプリンタＩ／Ｆ処理部、１８：連続紙印刷装置の操作パネル部、１９：連続紙印刷装置プリンタエンジン部、２０：パネル装置の実印刷キー（試し印刷後印刷本体データを実行するためのキー）、２１：パネル装置の試し再印刷キー（試し印刷後、再度試し印刷実行するためのキー）。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、連続紙印刷装置に対して、印刷ズレおよび用紙誤印刷を防ぐための試し印刷を行う印刷制御システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
請求書など顧客への業務向け大量ページを印刷する帳票印刷においては、印刷用紙と実際の印刷のズレが発生したまま印刷すると、業務印刷物として使えないため再度大量の用紙および時間をかけ印刷を実施しなくてはならない。その防止策として、印刷前に試し印刷を行ない用紙と印刷にズレがないか確認を行なった後、印刷を行う。
【０００３】
従来は、上位装置から印刷データの先頭部分を切り出し、テスト印刷を行い印字確認しその後本体データの印刷を行っていた。しかし、本方法では、印刷確認後再度上位装置から本体データを再送しなければならないため、効率が悪い。その再送を防ぐため、実際の本体データを印刷実行し、一時停止をして印刷確認した後、後続の本体データを印刷する方法が提案されている。
【０００４】
【特許文献１】特開２００７−１６８１６５号公報
【特許文献２】特開２００５−３２８２５７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
公知例の特許では、予め決められた本体データのページ数を保持し、印刷時または印刷再開時にそのページ数で一時停止し、オペレータが印刷ズレおよび用紙誤印刷の確認後、問題がなければ継続印刷を行う。問題があった場合は、印刷位置または用紙のかけかえを行ない保持されたページから残りの印刷を含め再度出力するものであった。
【０００６】
しかし、本方式では、実際の印刷データで試し印刷を確認することになるため、印刷ズレの状況によっては、問題のあった印刷結果を誤って配送してしまい、２重印刷となる危険性がある。また、昨今のセキュリティの問題により試し印刷の出力を悪用される可能性がある。
【０００７】
本発明の目的は、試し印刷による２重印刷の危険性および悪用を防ぎかつ効率よく試し印刷を運用することのできる連続紙印刷装置の印刷制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記目的を達成するため、本発明の第１の手段は、上位装置（例えばパソコン、ワークステーション、ホストコンピュータなど）からのセパレータ情報、印刷本体情報を認識できることを特徴とするものである。
【０００９】
上記目的を達成するため、本発明の第２の手段は、上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持できることを特徴とするものである。
【００１０】
上記目的を達成するため、本発明の第３の手段は、上位装置からのセパレータ情報と印刷本体情報からセパレータ部分を除く印刷本体データ部分の先頭ページの試し印刷ページを認識し、その先頭ページ部分を印刷、排紙し一時停止できるとともに、装置エラー時にエラーとなったページを認識し、そのページ部分を印刷、排紙し一時停止できることを特徴とするものである。
【００１１】
本発明の第４の手段は前記第３の手段において、前記試し印刷したい印刷本体データの出力画像に対して、試し印刷の判別ができる画像情報を付加して印刷できることを特徴とするものである。
【００１２】
本発明の第５の手段は前記第４の手段において、前記試し印刷の判別ができる画像情報を付加した印刷をオペレータの指示により繰り返し印刷できることを特徴とするものである。
【００１３】
本発明の第６の手段は前記第５の手段において、前記印刷後、オペレータの指示により前記一時停止した印刷出力画像以降の印刷本体ページを印刷できることを特徴とするものである。
【００１４】
本発明の第７の手段は前記第６の手段において、前記印刷の前に上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持して、そのセパレータ部分に装置情報を付加して印刷することができることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【００１５】
本発明により、大量ページを出力するときの事前またはエラー時の印刷ズレ、画像確認を容易にし、かつ印刷、画像確認時に問題があったときのオペレータの後処理作業の負荷を軽減できる。また、印刷物のオペレータの誤配送、悪用を防ぐ効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
本発明は前述のように、上位装置からの画像情報（セパレータ情報、印刷本体情報）をもとに試し印刷したいページを認識できる仕組みを有し、試し印刷のための画像を印刷したい画像にマージし一時停止できること、および一時停止した際、特定の画像を出力した後に一時停止していた以降のページの印刷ができることを特徴とするものである。
次に本発明の実施例を図とともに説明する。図１は、大量印刷時の印刷データＩ／Ｆの例を示した説明図である。
【００１７】
図１のように上位装置１と連続紙印刷装置２では、印刷本体データ１０２のほかに印刷後の印刷物を配送先などに仕分け、オペレータ処理を軽減する目的のため前置セパレータ１０１、後置セパレータ１０３が付加される。
【００１８】
図２は、連続紙印刷装置の構成を示した説明図である。
【００１９】
図２の連続紙印刷装置２は上位装置１から送信されてくる前置セパレータ１０１、印刷本体データ１０２、後置セパレータ１０３の印刷情報を識別し、印刷本体データに対となる前置セパレータ１０１、後置セパレータ１０３部分および印刷本体データの先頭ページを認識可能となっている。このとき先頭ページとは試し印刷したいページを指している。通常は先頭ページとなるが、先頭ページでない場合は上位装置１と連続紙印刷装置２において試し印刷を行いたいページを特定できる手段を有するものとする。以降、先頭ページとは試し印刷したいページを指すものとする。
【００２０】
また、印刷制御部１５では印刷本体データ１０２に対する前置セパレータ１０１を描画展開部１４で、セパレータ画像バッファ１１に描画展開しておき保持することを可能とする。
【００２１】
連続紙印刷装置２は、上位装置１から印刷本体データ１０２を受信すると、フレームバッファ１６に印刷本体データ１０２を先頭ページから順次描画展開部１４で展開する。
【００２２】
印刷制御部１５では、先頭ページが展開されると、予め準備していた試し印刷画像（印刷時、印刷ズレ等が判別できる画像で印刷物が悪用されないよう試し印刷と識別できる画像）１２と先頭ページの画像をマージし、プリンタエンジン１９に印刷転写し、オペレータが印刷像を確認できる位置まで搬送して印刷を一時停止する試し印刷処理を行うことができる。
【００２３】
このとき連続紙印刷装置２において、試し再印刷キー２１を検知すると前述した試し印刷処理を再度行う。また、実印刷キー２０を検知すると印刷本体データ１０２の１ページ目より印刷を開始するが、セパレータ画像バッファ１１に所定の画像がある場合は、セパレータ画像バッファ１１の印刷を実施したのち印刷本体データ１０２を印刷する。
【００２４】
また、連続紙印刷装置２でエラーが発生し印刷が一時停止したとき、エラーの解除またはオペレータの指示により、予め準備していた試し印刷画像と一時停止したエラーページ画像をマージし、プリンタエンジン１９に印刷転写し、オペレータが印刷像を確認できる位置まで搬送して、印刷を一時停止する試し印刷処理を行うことができる。
【００２５】
このとき連続紙印刷装置２において、試し再印刷キー２１を検知すると前述した試し印刷の処理を再度行う。また、実印刷キー２０を検知すると一時停止していたエラーページから印刷を開始するが、セパレータ画像バッファ１１に所定の画像がある場合は、セパレータ画像バッファ１１の印刷を実施したのちエラーが発生したページ以降の印刷本体データ１０２を継続印刷する。
【００２６】
また、セパレータ画像には、エラーが発生した再開ページ数などを付加してマージすることができ、印刷後にどのような状況でセパレータが印刷されるかを識別することも可能とする。
【実施例１】
【００２７】
図３は、上位装置１から通常印刷を行ったときの今回の課題を解決するフローである。オペレータが上位装置１から印刷を行うと連続紙印刷装置２では１１０〜１１４の処理（前置セパレータ、印刷本体データ受信１１０、前置セパレータの認識および描画展開と保持１１１、印刷本体データ、先頭ページ（試し印刷ページ）の検出１１２、印刷本体データの先頭ページ描画展開１１３、試し印刷画像と先頭ページ画像のマージと印刷および用紙排出位置までの用紙送り１１４）が動作する。
【００２８】
オペレータは、出力された試し印刷画像と先頭ページ画像のマージ画像を確認し、印刷ズレあるいは画質に問題があれば試し再印刷キー２１を押下し、再度試し印刷の画像を確認する。本作業を試し印刷の画像に問題がなくなるまで繰り返す。
【００２９】
問題がなくなった場合、実印刷キー２０を押下し、前置セパレータと印刷本体データを１ページ目から印刷する。（前置セパレータの編集と印刷１１６、印刷本体データの先頭からの印刷１１７の処理が動作）
印刷後試し印刷の部分を切り取り、前置セパレータつきの印刷物を所定の配送先へ送り出す。
【００３０】
本方式では、上位装置１から試し印刷用のデータを送ることなく、試し印刷を実現することができる。試し印刷した部分は実印刷以外の試し印刷（すかし印刷等）があるため、誤って２重に配送先の送ることもなく、悪用することを回避することができる。また、試し印刷の後に前置セパレータを付加することで、オペレータの仕分け、配送先での印刷物確認も容易に行うことができる。
【実施例２】
【００３１】
図４は、連続紙印刷装置２がエラー（用紙ジャム、用紙なしなど）となり一時停止したときに、今回の課題を解決するフローである。連続紙印刷装置２でエラーが発生した場合、連続紙装置ではエラー検出と一時停止１１８が動作する。
【００３２】
オペレータが、エラー解除（連続紙印刷装置のエラー解除作業、用紙補充、架け替え等１１９）を行うことで、試し印刷画像とエラーページ画像のマージと印刷および用紙排出位置までの用紙送り１２０の処理が動作する。
【００３３】
オペレータは、出力された試し印刷画像とエラーページ画像のマージ画像を確認し、印刷ズレあるいは画質に問題があれば試し再印刷キー２１を押下し、再度試し印刷の画像を確認する。本作業を試し印刷の画像に問題がなくなるまで繰り返す。
【００３４】
問題がなくなった場合、実印刷キー２０を押下し、前置セパレータとエラーページ以降の印刷本体データを継続印刷する。（前置セパレータの編集と印刷１２２、エラーページからの印刷１２３の処理が動作）
印刷後試し印刷の部分を切り取り、前置セパレータつきの印刷物を所定の配送先へ送り出す。
【００３５】
本方式によりエラー処理時も、試し印刷を実行することができる。試し印刷した部分は実印刷以外の試し印刷（すかし印刷等）があるため、誤って２重に配送先の送ることもなく、悪用することを回避することができる。また、試し印刷の後に前置セパレータを付加することで、エラーで分離された印刷物を仕分けるオペレータのミスの軽減、作業効率の向上、配送先での印刷物確認も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００３６】
【図１】本発明の実施例に係る大量印刷時の印刷データＩ／Ｆの例を示した説明図である。
【図２】本発明の実施例に係る連続紙印刷装置の構成を示した説明図である。
【図３】本発明の実施例１に係る通常印刷時に事前に試し印刷を行うときの処理フロー図である。
【図４】本発明の実施例２に係る連続出力装置エラー時に試し印刷を行うときの処理フロー図である。
【符号の説明】
【００３７】
１：上位装置、２：連続紙印刷装置、１０：連続紙印刷装置の上位装置Ｉ／Ｆ処理部、１１：前置セパレータの展開画像を格納するバッファ、１２：予め準備された試し印刷確認用の画像を格納しているバッファ、１３：連続紙印刷装置のパネルＩ／Ｆ処理部、１４：連続紙印刷装置の描画展開処理部、１５：連続紙印刷装置の印刷制御処理部、１６：印刷本体データ、後置セパレータを描画展開するバッファ、１７：連続紙印刷装置のプリンタＩ／Ｆ処理部、１８：連続紙印刷装置の操作パネル部、１９：連続紙印刷装置プリンタエンジン部、２０：パネル装置の実印刷キー（試し印刷後印刷本体データを実行するためのキー）、２１：パネル装置の試し再印刷キー（試し印刷後、再度試し印刷実行するためのキー）。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
上位装置からのセパレータ情報、印刷本体情報を認識できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項２】
上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項３】
上位装置からのセパレータ情報と印刷本体情報からセパレータ部分を除く印刷本体データ部分の先頭ページの試し印刷ページを認識し、その先頭ページ部分を印刷、排紙し一時停止できるとともに、装置エラー時にエラーとなったページを認識し、そのページ部分を印刷、排紙し一時停止できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項４】
請求項３に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記試し印刷したい印刷本体データの出力画像に対して、試し印刷の判別ができる画像情報を付加して印刷できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項５】
請求項４に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記試し印刷の判別ができる画像情報を付加した印刷をオペレータの指示により繰り返し印刷できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項６】
請求項５に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記印刷後、オペレータの指示により前記一時停止した印刷出力画像以降の印刷本体ページを印刷できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項７】
請求項６に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記印刷の前に上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持して、そのセパレータ部分に装置情報を付加して印刷することができることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項１】
上位装置からのセパレータ情報、印刷本体情報を認識できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項２】
上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項３】
上位装置からのセパレータ情報と印刷本体情報からセパレータ部分を除く印刷本体データ部分の先頭ページの試し印刷ページを認識し、その先頭ページ部分を印刷、排紙し一時停止できるとともに、装置エラー時にエラーとなったページを認識し、そのページ部分を印刷、排紙し一時停止できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項４】
請求項３に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記試し印刷したい印刷本体データの出力画像に対して、試し印刷の判別ができる画像情報を付加して印刷できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項５】
請求項４に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記試し印刷の判別ができる画像情報を付加した印刷をオペレータの指示により繰り返し印刷できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項６】
請求項５に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記印刷後、オペレータの指示により前記一時停止した印刷出力画像以降の印刷本体ページを印刷できることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【請求項７】
請求項６に記載の連続紙印刷装置の印刷制御システムにおいて、前記印刷の前に上位装置からのセパレータ印刷部分を識別し保持して、そのセパレータ部分に装置情報を付加して印刷することができることを特徴とする連続紙印刷装置の印刷制御システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１０−１７９４４（Ｐ２０１０−１７９４４Ａ）
【公開日】平成２２年１月２８日（２０１０．１．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１８０９２７（Ｐ２００８−１８０９２７）
【出願日】平成２０年７月１１日（２００８．７．１１）
【出願人】（０００００６７４７）株式会社リコー (37,907)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１月２８日（２０１０．１．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年７月１１日（２００８．７．１１）
【出願人】（０００００６７４７）株式会社リコー (37,907)
【Ｆターム（参考）】
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