説明

連続紙用画像形成装置の制御装置、連続紙用画像形成装置、制御方法及び制御プログラム

【課題】連続紙印刷における両面印刷を簡易な構成で実現すること。
【解決手段】連続紙用画像形成装置の制御において、画像形成出力すべき出力対象画像を取得し、連続紙の表面に画像形成が行われた後、裏面に画像形成が行われるまでの連続紙の搬送経路Lgを取得し、連続紙の表面側に出力すべき表面画像と裏面側に出力すべき裏面画像とが、連続紙用画像形成装置の画像形成機構に対する表面と裏面との配置関係に応じて主走査方向に並列して配置され、表面画像と裏面画像とが搬送経路Lgに応じた間隔の分、副走査方向にずれて配置された画像を生成することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続紙用画像形成装置の制御装置、連続紙用画像形成装置、制御方法及び制御プログラムに関し、特に、両面印刷が可能な連続紙用画像形成装置の制御の簡易化に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
【0003】
このような画像処理装置のうち、電子化された書類の出力に用いられる画像形成装置において、商業印刷等の高速な印刷速度が要求される場合、用紙搬送における用紙詰まりを回避するために、A4、B5等に既にカットされた用紙ではなく、ロール紙等の連続した用紙に出力した上で、後からA4、B5等のサイズにカットすることが行われている。以降、このような印刷態様を連続紙印刷と称する。
【0004】
連続紙印刷を行う画像形成装置において、用紙の両面に印刷を行う場合、2台の連続紙プリンタの間に用紙反転機構を設けたタンデム方式や、用紙反転機構を1台のプリンタに内蔵し、主走査方向の幅の広い画像形成機構の半分を表面用の画像形成用、半分を裏面用の画像形成用として用いることにより、1台の連続紙プリンタで両面印刷をサポートするSED(Single Engine Duplex)方式が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に開示されているSED方式においては、電子写真方式の画像形成機構における感光体ドラムの主走査方向を表面の範囲と裏面の範囲とに分割し、表面の範囲を用いて表面の画像形成出力を行った後、用紙を反転させて裏面の範囲に導き、裏面の範囲を用いて裏面の画像形成出力を行う。
【0006】
また、画像形成機構の制御装置において、画像形成機構に対して印刷依頼を行う際、出力させるべき印刷データが所定量溜まったとき、あるいはデータ転送開始から指定時間超過した後に印刷依頼を行い、印刷依頼を受けた画像形成機構において、表面を印刷する表ドラムに表面用の印刷を指示すると共に、用紙が所定間隔離れた位置に搬送されて裏面を印刷する裏ドラムの位置に到達する際に、裏ドラムに用紙の裏面の印刷依頼を行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
特許文献1に開示された2台の連続紙プリンタを用いる方法の場合、大型で高価な連続紙プリンタを2台準備することになり、コスト面や設置スペースの面で問題が有る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
また、特許文献1や特許文献2に開示されたSED方式の場合、1つの画像形成機構において表面及び裏面を同時に印刷するため、夫々の面毎に制御装置を準備し、表面用の制御装置及び裏面用の制御装置が互いに同期を取りながら動作して印刷データの受信や画像形成機構への印刷データの出力を行う。そのため、制御装置の構成若しくは制御の態様が煩雑になってしまう。
【0009】
また、画像形成装置は、大きく分けると、実際に画像形成出力を行うエンジン部分と、印刷ジョブを受信してPDL(Page Description Language)等で記述された画像データをラスタデータに変換するコントローラ部分とで構成される。ここで、商業印刷用の画像形成装置においては、コントローラ部分の全部若しくは一部を独立した別の装置(以降、上位装置とする)として構成する場合がある。
【0010】
上記SED方式においてコントローラ部分の全部若しくは一部を上位装置とした場合、エンジン側における表面用の制御装置及び裏面用の制御装置に加えて上位装置も同期を取る必要があるため、更に制御が複雑となる。
【0011】
また、上位装置と画像形成装置との間において、データ受信や印刷処理の同期を取るために専用のインタフェースを設けると、より構造が複雑になってしまう。一方、この同期処理用のインタフェースをデータ受信用インタフェース等と共有化すると、同期処理によってデータ転送が阻害されてしまい、オーバーヘッドによりデータ転送効率が低下するという問題がある。尚、このような課題は、上述したように上位装置を設ける場合に特に顕著であるが、一体の画像形成装置の場合であっても同様に課題となり得る。
【0012】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、連続紙印刷における両面印刷を簡易な構成で実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、画像形成機構における画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行い、前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように前記連続紙を搬送し、前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行うことにより連続紙の両面に対して画像形成を行う連続紙用画像形成装置の制御装置であって、画像形成出力すべき出力対象画像を取得する画像取得部と、前記画像形成機構において、前記一方の面に画像形成が行われた後、前記他方の面に画像形成が行われるまでの前記連続紙の搬送経路に関する搬送経路情報を取得する搬送経路情報取得部と、前記取得された出力対象画像に基づき、前記連続紙の表面側に出力すべき表面画像と裏面側に出力すべき裏面画像とが、前記画像形成機構に対する前記一方の面と前記他方の面との配置関係に応じて主走査方向に並列して配置された画像の情報を並列配置画像として生成する並列配置画像生成部とを含み、前記並列配置画像生成部は、前記表面画像と前記裏面画像とが前記搬送経路情報に応じた間隔の分副走査方向にずれて配置された画像を前記並列配置画像として生成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の他の態様は、連続紙用画像形成装置であって、上述した連続紙用画像形成装置の制御装置と、画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行うと共に、前記一部の範囲とは異なる範囲において前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行う画像形成部と、前記一部の範囲において画像形成が行われた前記連続紙を前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように搬送する連続紙搬送部とを含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の更に他の態様は、画像形成機構における画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行い、前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように前記連続紙を搬送し、前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行うことにより連続紙の両面に対して画像形成を行う連続紙用画像形成装置を情報処理装置によって制御する制御方法であって、前記情報処理装置が画像形成出力すべき出力対象画像を取得し、前記画像形成機構において、前記一方の面に画像形成が行われた後、前記他方の面に画像形成が行われるまでの前記連続紙の搬送経路に関する搬送経路情報を取得し、前記取得された出力対象画像に基づき、前記連続紙の表面側に出力すべき表面画像と裏面側に出力すべき裏面画像とが、前記画像形成機構に対する前記一方の面と前記他方の面との配置関係に応じて主走査方向に並列して配置され、前記表面画像と前記裏面画像とが前記搬送経路情報に応じた間隔の分、副走査方向にずれて配置された画像を並列配置画像として生成することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の更に他の態様は、画像形成機構における画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行い、前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように前記連続紙を搬送し、前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行うことにより連続紙の両面に対して画像形成を行う連続紙用画像形成装置を情報処理装置が制御するための制御プログラムであって、前記情報処理装置が画像形成出力すべき出力対象画像を取得するステップと、前記画像形成機構において、前記一方の面に画像形成が行われた後、前記他方の面に画像形成が行われるまでの前記連続紙の搬送経路に関する搬送経路情報を取得するステップと、前記取得された出力対象画像に基づき、前記連続紙の表面側に出力すべき表面画像と裏面側に出力すべき裏面画像とが、前記画像形成機構に対する前記一方の面と前記他方の面との配置関係に応じて主走査方向に並列して配置され、前記表面画像と前記裏面画像とが前記搬送経路情報に応じた間隔の分、副走査方向にずれて配置された画像を並列配置画像として生成するステップとを前記情報処理装置に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、連続紙印刷における両面印刷を簡易な構成で実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るプリントエンジンの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る多色構成のプリントエンジンの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像処理部に含まれる機能構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係る出力対象画像の例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るページ割り付けの例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像描画情報の生成例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るページ割り付けの例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る画像描画情報の生成例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るページ割り付けの例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る画像描画情報の生成例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係る表面割り付け処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態に係る両面割り付け処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態に係る裏面割り付け処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の他の実施形態に係る画像形成装置及び上位装置の機能構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係る画像描画情報の生成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、両面印刷が可能な連続紙プリンタを画像形成装置の例として説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真方式による画像形成装置であり、感光体ドラムの主走査方向を左右に分割して、一方を表面用、他方を裏面用として用いることにより、1台の装置において連続紙の両面印刷を可能とするSED(Single Engine Duplex)方式の画像形成装置である。
【0020】
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
【0021】
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構であり、上述したような幅広の感光体ドラムや、連続紙を搬送及び反転させる機構を含む。
【0022】
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
【0023】
このようなハードウェア構成において、ROM12やHDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM11に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0024】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ20、ディスプレイパネル24、給紙部25、プリントエンジン26、排紙部27及びネットワークI/F28を有する。
【0025】
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、連続紙の流れを破線の矢印で示している。
【0026】
ディスプレイパネル24は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、画像形成装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
【0027】
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM12や不揮発性メモリ並びにHDD14や光学ディスク等の不揮発性記録媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM11等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
【0028】
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
【0029】
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
【0030】
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
【0031】
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づき、給紙部25から搬送される連続紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン26が画像形成部として機能する。プリントエンジン26によって画像形成が施された連続紙は排紙部27から排紙される。
【0032】
次に、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン26は、連続紙Pに対して画像形成を行う連続紙プリンタ用のエンジンであり、画像形成部260、定着器263、ターンバー264a、264b及び用紙反転ローラ264c〜264eを含む。尚、図3においては、図示の容易化のため、用紙Pの一部を切り欠かれている。
【0033】
本実施形態に係る画像形成部260は、上述したように電子写真方式の画像形成機構であり、光書込み装置261及び感光体ドラム262を含む。光書き込み装置261は、感光体ドラム262に対してレーザビームを照射し、感光体ドラム262の表面に静電潜像を形成する。感光体ドラム262は、光書込み装置261によって露光されることにより、その表面に静電潜像が形成される感光体である。
【0034】
本実施形態に係る感光体ドラム262は、主走査方向全体の転写領域において一の画像を現像及び転写することは従来の画像形成装置と同様であるが、主走査方向の左右が用紙Pの表面Ps、裏面Prのいずれかに対応している。即ち、感光体ドラム262の主走査方向の一方(以降、表面転写領域262aとする)において表面Psに対する画像転写が行われ、他方(以降、裏面転写領域262bとする)において裏面Prに対する画像転写が行われる。ここで、感光体ドラム262において、表面Ps及び裏面Pr夫々に転写するべき画像が個別に現像されるのではなく、一の画像として現像されることが本実施形態に係る要旨である。
【0035】
定着器263は、画像形成部260によって連続紙Pの紙面上に形成されたトナー像を定着させる。表面転写領域262aにおいて表面Psに画像が転写され、定着器263において画像が定着された用紙Pは、ターンバー264a、264b及び用紙反転ローラ264c〜264eによって反転された上で再度画像形成部260に導かれ、裏面転写領域262bにおいて裏面Prに画像が転写される。即ち、ターンバー264a、264b及び用紙反転ローラ264c〜264eが、連続紙搬送部として機能する。その後、裏面Prに転写された画像は、定着器263によって定着される。
【0036】
このように、本実施形態に係るプリントエンジン26においては、表面転写領域262a及び裏面転写領域262bに分割された画像形成部260の機能と、
表面転写領域262aによって表面Psに画像が転写された用紙Pを反転させて裏面転写領域262bに導くターンバー264a、264b及び用紙反転ローラ264c〜264eの機能により、SED方式が実現されている。
【0037】
図3に示す例は、プリントエンジン26の例として、画像形成部260が1つだけ、即ち、光書き込み装置261及び感光体ドラム262が一組含まれる例である。この他、図4に示すように、Y(Yellow)、M(Magenta)、C(Cyan)、BK(Black)夫々の色の画像形成部260Y〜260BKが、用紙Pの搬送方向において直列に配置されたタンデム方式であっても、図3の例と同様に実現可能である。
【0038】
このような画像形成装置1において、本実施形態に係る要旨は、光書込み装置261が静電潜像を形成するための上述した描画情報(以降、画像描画情報とする)として、表面及び裏面の画像が予め左右に割り付けされた画像が入力されることにある。従来のSED方式の連続紙プリンタの場合、表面及び裏面の画像描画情報が別々に光書込み装置261に入力され、光書き込み装置261が、用紙Pの搬送タイミングに応じて、表面及び裏面の画像についての静電潜像の形成を別々に制御していた。従って、制御構造の複雑化や、画像描画情報に加えて同期信号を処理する結果生じるオーバーヘッドによる画像形成スピードの低下等の問題があった。
【0039】
本実施形態に係る画像形成装置1においては、出力すべき画像のページ構成及び用紙Pの搬送経路の経路長に応じて、画像処理部33が、表裏の画像が予め左右に割り付けされた1つの画像を生成した上で画像描画情報を生成する。従って、光書き込み装置261は、取得した画像描画情報に基づいて単純に光書込みを行えば良く、上述したような制御構造の複雑化やオーバーヘッドのような課題を解決することができる。
【0040】
ここで、本実施形態に係る画像処理部33の機能構成について、図5を参照して説明する。図5に示すように、本実施形態に係る画像処理部33は、印刷ジョブ取得部331、PDL解析部332、ページ割付部333、ラスタ変換部334及び反転経路長取得部335を含む。
【0041】
印刷ジョブ取得部331は、主制御部30の制御に従い、入出力制御部32が受信した印刷ジョブを取得する。PDL解析部332は、印刷ジョブ取得部331が取得した印刷ジョブに含まれるPDL(Page Description Language)形式の画像情報を解析し、出力すべき画像のページ構成を取得する。即ち、印刷ジョブ取得部331及びPDL解析部332が連動して画像取得部として機能する。PDL解析部332は、PDL形式の画像情報に基づき、各ページにおいて描画される画像の要素が記述されたディスプレイリストと呼ばれる情報を生成する。
【0042】
反転経路長取得部333は、主制御部30の制御に従い、エンジン制御部31を介して、プリントエンジン26における反転経路長Lgを取得する。ここで、反転経路長Lgとは、プリントエンジン26における用紙Pの搬送経路において、表面転写領域262aからターンバー264a、264b及び用紙反転ローラ264c〜264eを経て裏面転写領域262bに到達するまでの経路の長さであり、プリントエンジン26において記憶媒体に記憶されている情報である。この反転経路長Lgは、プリントエンジン26の構成によって異なるため、プリントエンジン26側において管理されている情報をエンジン制御部31が取得し、主制御部30によって画像処理部33に入力される。即ち、反転経路長取得部333が、搬送経路情報取得部として機能する。また、反転経路長Lgとしては、実際の長さを示す“cm(センチメートル)”、“inch(インチ)”のような単位の情報の他、反転経路長Lgの搬送期間に応じたCPU10のクロック数やモータを駆動するためのパルス数等の情報を用いることもできる。
【0043】
ページ割付部334は、PDL解析部332によって取得された各ページの画像情報を、反転経路長取得部333によって取得された反転経路長Lgに基づき、画像形成部260において表面と裏面とが正しい位置に転写されるように割り付ける。即ち、ページ割付部334が、並列配置画像生成部として機能する。ページ割付部334による割付の詳細については後述する。
【0044】
ラスタ変換部335は、ページ割付部334によって割付が行われた画像情報を、光書込み装置261が感光体ドラム262を露光する際に参照するラスタデータと呼ばれる情報に変換する。ラスタデータとは、例えばビットマップデータであり、上述した画像描画情報に等しい。ラスタ変換部335は、生成したラスタデータをページメモリと呼ばれるRAM11上に確保されたメモリ領域に出力する。
【0045】
このように、本実施形態に係る画像処理部33においては、反転経路長取得部334が、エンジン制御部31を介して反転経路長Lgを取得する。これにより、ページ割付部334が用紙Pの表面Psに転写するべきページと裏面Prに転写するべきページとを1つの画像として割り付けることが可能となる。
【0046】
ここで、ページ割付部334によるページ割付の態様について、図を参照して説明する。図6は、出力すべき画像のページ構成を示す図である。図6の例においては、1から10までの全10ページを出力する。この場合、図6に示すように、奇数のページが用紙Pの表面Psに出力され、偶数のページが用紙Pの裏面Prに出力される。
【0047】
図7は、図6の例におけるページ割付の一態様を示す図である。図7においては、感光体ドラム262の表面に現像されるトナー像を、感光体ドラム262の回転方向に応じて示している。図7に示すように、ページ割付部334は、出力すべき全ページの奇数ページ及び偶数ページ夫々を副走査方向に連結し、左右に並列して配置する。奇数ページと偶数ページとを左右に並列して配置する際、ページ割付部334は、図3に示す画像形成部260に対して並列に搬送される表面Psと裏面Prとの間の間隔に応じて、主走査方向に所定の間隔を設けて配置する。即ち、ページ割付部334は、画像形成部260に対する表面Psと裏面Prとの配置関係に応じて、表面画像と裏面画像とを並列して配置する。
【0048】
更に、ページ割付部334は、進行方向、即ち副走査方向において、偶数ページの先頭を奇数ページの先頭から反転経路長Lgの分遅らせるように、即ち、副走査方向にずらして配置する。尚、図7の例においては、反転経路長Lgの長さを2.3ページ分とする。即ち、奇数ページの先頭と偶数ページの先頭とは、2.3ページ分ずらして配置されている。このように配置された画像に基づいて画像形成部260が画像形成出力を行うことにより、表面Psに奇数ページ、裏面Prに偶数ページが形成された出力結果を得ることができる。
【0049】
ここで、本実施形態に係る画像形成装置1は連続紙プリンタであるため、画像形成部260は、連続して画像形成出力を行うが、ラスタ変換部335は、ページ単位で画像描画情報を生成する。図7のようにページ割り付けが行われた画像についての画像描画情報の生成態様について、図8を参照して説明する。
【0050】
図8は、ラスタ変換部335が、図7のページ割り付け結果に基づいて画像描画情報を生成する際の、各ページの区切りを示す図である。図8においては、画像描画情報のページの区切りを一点鎖線で示している。図8に示すように、ラスタ変換部335は、元の1ページ目及び3ページ目については、そのまま第1頁、第2頁として画像描画情報を生成する。
【0051】
図7の例の場合、反転経路長Lgは、2.3ページ分であるため、偶数ページの先頭は、副走査方向において元の5ページ目の途中に位置する。換言すると、元の5ページ目は、ページの途中から元の2ページ目と並列した状態となる。換言すると、元の5ページ目は、ページの途中から元の2ページ目と主走査方向に重なる。この場合、ラスタ変換部335は、元の5ページ目を、2ページ目と並列している部分と並列していない部分とに分割し、並列していない部分を第3頁として画像描画情報を生成する。
【0052】
元々の5ページ目のうち、2ページ目と並列している部分は、副走査方向において同じ位置に配置されている偶数ページ、即ち2ページ目の一部と一体の頁である第4頁として、ラスタ変換部335により画像描画情報が生成される。この際、ラスタ変換部335は、奇数ページ側、即ち表面側のページの区切りを基準とし、奇数ページ側のページの区切り位置と副走査方向において同じ位置で偶数ページを分割する。即ち、第4頁は、元々の5ページ目のうち偶数ページと並列している部分と、元の2ページ目のうち、元の5ページ目と並列している部分とが左右に配置された画像である。
【0053】
元の7ページ目、9ページ目については、全体が偶数ページと並列している。従って、ラスタ変換部335は、7ページ目及び9ページ目の夫々について、奇数ページ側のページの区切りを基準とし、偶数ページ側を分割する。図8に示すように、元の7ページ目は、元の2ページ目のうち、第4頁に含まれなかった部分及び元の4ページ目の一部と並列している。従って、ラスタ変換部335は、元の7ページ目と、元の2ページ目のうち第4頁に含まれなかった部分及び元の4ページ目のうち元の7ページ目と並列している部分とが左右に配置された画像を、第5頁として画像情報を生成する、
【0054】
また、図8に示すように、元の9ページ目は、元の4ページ目のうち、第5頁に含まれなかった部分及び元の6ページ目の一部と並列している。従って、ラスタ変換部335は、元の7ページ目と、元の2ページ目のうち第4頁に含まれなかった部分及び元の6ページ目のうち元の9ページ目と並列している部分とが左右に配置された画像を、第6頁として画像情報を生成する、
【0055】
表面側、即ち奇数ページ側は、9ページ目がラストである。従って、第7頁以降は、裏面側、即ち偶数ページ側のみの画像となる。ラスタ変換部335は、元の6ページ目のうち第6頁に含まれなかった部分を第7頁として画像描画情報を生成する。
【0056】
更に、ラスタ変換部335は、元の8ページ目及び元の10ページ目について、夫々第8頁及び第9頁として画像描画情報を生成する。尚、ラスタ変換部335は、図8中に一点鎖線で囲まれて示されている範囲の画像を夫々の画像描画情報とする。ここで、第4頁から第6頁については、表面側及び裏面側両方の画像があるが、第1頁から第3頁及び第7頁から第9頁については、表面側若しくは裏面側のみの画像である。
【0057】
従って、ラスタ変換部335は、少なくとも第1頁から第3頁及び第7頁から第9頁について生成した画像描画情報をページメモリに出力する際、画像の位置を考慮して出力する。即ち、ラスタ変換部335は、第1頁から第3頁については描画範囲の左端側によった画像として、第7頁から第9頁については、描画範囲の右端側によった画像として、夫々の画像描画情報をページメモリに出力する。
【0058】
ラスタ変換部335が画像描画情報を生成する際、全ページについて描画範囲の全体を対象とした情報を生成することも可能である。例えば、第1頁の場合、元の1ページ目に加えて、右側の空白部分を白地の画像として描画範囲全体の画像とする。この場合、第1頁から第3頁及び第7頁から第9頁について、上述したように位置情報を踏まえる必要がなくなる。しかしながら、図8の例のように、各ページに含まれる表面及び裏面のページに合わせた画像描画情報を生成することにより、処理すべき情報量を削減することができ、所為負荷を低減することができる。
【0059】
次に、ページ割り付けの他の態様として、反転経路長Lgが1ページの副走査方向の長さの整数倍であった場合について図9を参照して説明する。図9は、反転経路長Lgが、1ページの副走査方向の長さの2倍である場合を示す図であり、図7に対応する。図9に示すように、反転経路長Lgが、1ページの副走査方向の長さの2倍である場合、偶数ページの先頭は、奇数ページのうち5ページ目の先頭と、副走査方向において同じ位置になる。このような場合、図10に示すように、ラスタ変換部335は、第1頁、第2頁及び第6頁、第7頁については、夫々元の1ページ目、3ページ目、8ページ目、10ページ目をそのまま画像描画情報として生成する。
【0060】
また、ラスタ変換部335は、第3頁から第5頁までは、夫々元の5ページ目と2ページ目、7ページ目と4ページ目、9ページ目と6ページ目が左右に配置された画像を画像描画情報として生成する。図10の場合においても、ラスタ変換部335は、少なくとも第1頁、第2頁及び第6頁、第7頁については、生成した画像描画情報をページメモリに出力する際、位置情報を考慮して出力する。
【0061】
ページ割り付けの更に他の態様として、図11を参照して説明する。図11の例は、出力すべき画像の総ページ数が4頁であり、図6の場合と同様に、奇数ページを表面Psに形成し、偶数頁を裏面Prに形成する場合であって、且つ反転経路長Lgが、1ページの副走査方向の長さの2倍以上である場合における割付例を示す図である。
【0062】
図11の例の場合、図7及び図9の場合とは異なり、表面側のページと裏面側のページとは、主走査方向に重なることはない。即ち、画像形成部260において、表面側と裏面側とが同時に出力される場合はない。従って、ラスタ変換部335は、図12に示すように、第1頁、第2頁、第4頁、第5頁として、元の1ページ目、3ページ目、2ページ目、4ページ目の順で画像描画情報を生成する。尚、図8及び図10の場合と同様、ラスタ変換部335は、第1頁から第4頁について生成した画像描画情報をページメモリに出力する際、画像の主走査方向の位置を考慮して出力する。
【0063】
更に、図11の例の場合、表面側のページと裏面側のページとが主走査方向に重ならない。換言すると、図11の例の場合、表面側のページと裏面側のページとが副走査方向に離れている。ここで、一般的な画像形成装置における副走査方向の画像の位置は、各ページの先頭位置と各ページの副走査方向の幅に基づいて制御されており、“画像が無い”という状況が想定されていない。従って、図12に示すように、表面側の最終ページが終わった後、裏面側の先頭ページに到達するまでの間に、第3頁として白紙の画像描画情報が生成される。尚、副走査方向に画像があれば良いため、主走査方向の画像範囲は図12に示すように1ライン分など狭く設定されている。これにより、処理すべき情報量やページメモリの容量を削減することができる。尚、本実施形態においては、白紙に対する画像形成を前提としているため、第3頁は白画像となるが、図12に示す第3頁に相当する画像は、画像形成対象の用紙色に応じて異なり、対象の用紙と同色の無地の画像が適用される。
【0064】
次に、印刷ジョブが入力されてから画像描画情報が生成されるまでの画像処理部33の動作について説明する。図13は、印刷ジョブが入力されてから画像描画情報が生成されるまでの画像処理部33の動作を示すフローチャートである。図13に示すように、印刷ジョブが入力されると、印刷ジョブ取得部331が主制御部30の制御に従ってPDL形式の情報を取得し、PDL解析部331がPDL解析を実行し(S1301)、ディスプレイリストを生成する。
【0065】
PDL解析部331によって生成されたディスプレイリストは、ページ割付部332に入力される。ページ割付部332は、印刷ジョブに付加されている印刷命令の詳細に基づき、両面印刷か否かを確認する(S1302)。両面印刷の場合(S1302/YES)、ページ割付部332は、PDL解析部331から取得したディスプレイリストに基づき、表面と裏面とを振り分ける(S1303)。
【0066】
S1303の処理は、図7のように反転経路長Lgを考慮したものではなく、図6のように、表面側のページと裏面側のページとを振り分けるのみの処理である。即ち、全10ページの画像情報の場合、S1303においては、図6に示すように、表面側のページとして1、3、5、7、9ページ目の順番と、裏面側のページとして2、4、6、8、10ページ目の順番とに振り分けられる。
【0067】
ページ割付部332及びラスタ変換部335は、表面割り付け処理(S1304)、両面割り付け処理(S1305)及び裏面割り付け処理(S1306)を行う。S1304〜S1306の処理の詳細については後述する。
【0068】
S1306の処理が完了すると、ラスタ変換部335は、生成した画像描画情報を出力し(S1307)、処理を終了する。また、両面印刷ではない場合(S1302/NO)、ラスタ変換部335は、生成されたディスプレイリストの各ページをそのままの順番で画像描画情報に変換し(S1308)、生成した画像描画情報を出力して(S1307)、処理を終了する。
【0069】
次に、S1304〜S1306の処理の詳細について説明する。図14は、表面割り付け処理の詳細を示すフローチャートである。図14に示すように、先ず、反転経路長取得部333が、エンジン制御部31を介して反転経路長Lgを取得する(S1401)。反転経路長取得部333は、取得した反転経路長Lgをページ割付部334に入力する。
【0070】
ページ割付部334は、反転経路長Lgを取得すると、表面の全ページの主走査方向の合計の長さ(以降、出力頁長とする)と、反転経路長Lgとを比較する(S1402)。ここで、出力頁長とは、図7の例の場合、1、3、5、7、9ページ目の副走査方向の長さの合計である。S1402の処理は、出力すべき画像が、図7若しくは図9のように、表面と裏面とを同時に出力する範囲を含むものか、図11のように、表面と裏面とを別々に出力する者かを判断する処理である。
【0071】
S1402の判断の結果、出力頁長が反転経路長Lgよりも短い場合(S1402/NO)、即ち、図11の態様の場合、ページ割付部334は、出力頁長に達するまで元のページ毎にディスプレイリストを取得してラスタ変換部335に出力すると共に、反転経路長Lgから出力頁長を引いた長さ分の白紙データ(図12に示す第3頁のためのデータ)を生成して出力する(S1408)。
【0072】
これにより、ページ割付部334から元のページ毎のディスプレイリスト及び白紙データを取得したラスタ変換部335は、取得したディスプレイリストに従って画像描画情報を生成すると共に、取得した白紙データに基づいて白紙の画像描画情報を生成する(S1409)。
【0073】
S1402の判断の結果、出力頁長が反転経路長Lgよりも長い場合(S1402/YES)、即ち、図7若しくは図9の態様の場合、ページ割付部334は、内部パラメータである“割り付け終了長”を“0”とし、“頁分割長”を元の画像における1ページの副走査方向の長さを示す“一頁長”とする(S1403)。
【0074】
“割り付け終了長”とは、PDL解析部332によって生成されたディスプレイリストにより表される画像のうち、ページ割付部334によって割り付け処理が終了した分の画像の副走査方向の範囲を示す。ページ割付部334は、この“割り付け終了長”と反転経路長Lgとを比較することにより、表面割り付け処理の終了を判断する。“頁分割長”とは、画像描画情報における1ページ、即ち図8に示す第1頁、第2頁、第3頁等の副走査方向の長さを指定するパラメータである。
【0075】
S1403の処理によりパラメータを設定すると、ページ割付部334は、上述したように、“割り付け終了長”と反転経路長Lgとを比較することにより、表面割り付け処理の終了を判断する(S1404)。そして、表面割り付け処理が終了していなければ(S1404/YES)、即ち“割り付け終了長”が“反転経路長”に達していない場合、ページ割付部334は、反転経路長Lgから“割り付け終了長”を引いた長さ、即ち、表面割り付け処理において処理すべき残りの範囲(以降、表面割り付け残範囲とする)が、“頁分割長”よりも長いか短いか判断する(S1405)。
【0076】
表面割り付け残範囲が、“頁分割長”よりも長い場合(S1405/YES)、ページ割付部334は、“頁分割長”分、即ち、元の画像の1ページ分のディスプレイリストを画像描画情報における1ページ分として取得し、ラスタ変換部335に入力すると共に、“割り付け終了長”に、“頁分割長”を加算する(S1406)。
【0077】
ページ割付部334から1ページ分のディスプレイリストがラスタ変換部335に出力されることにより、ラスタ変換部335は、取得したディスプレイリストに基づいて画像描画情報を生成する(S1407)。その後、画像処理部33は、S1404の処理に戻る。図7、図8の例の場合、元の1ページ目及び2ページ目について、S1406、S1407の処理が繰り返され、図8に示す第1頁及び第2頁の画像描画情報が生成される。
【0078】
S1405の判断の結果、表面割り付け処理において処理すべき残りの範囲が、“頁分割長”よりも短い場合(S1405/NO)、即ち、図8に示す第2頁についてのディスプレイリストの取得及びラスタ変換部335への出力が完了した後の処理の場合、ページ割付部334は、“頁分割長”を上記残りの範囲に更新し、処理対象のページを上記更新後の“頁分割長”と残りの範囲とに分割した上で、“頁分割長”分のディスプレイリストを画像描画情報における1ページ分として取得し、ラスタ変換部335に入力すると共に、“割り付け終了長”に、“頁分割長”を加算する(S1410)。
【0079】
S1410の処理によってページ割付部334から図8に示す“第3頁”のような分割されたページのディスプレイリストがラスタ変換部335に出力される。これにより、ラスタ変換部335は、取得したディスプレイリストに基づいて、図8に示す第3頁のような分割されたページの画像描画情報を生成する(S1411)。その後、画像処理部33は、S1404の処理に戻る。
【0080】
S1410、S1411の処理を経てS1404の処理に戻ることにより、即ち、頁分割長を表面割り付け残範囲とした上で割り付け終了長に加算することにより、“割り付け終了長”と反転経路長Lgとが同一となり(S1404/NO)、ページ割付部334は、表面割り付け処理の終了を判断する。尚、図9のように、反転経路長Lgが1ページの副走査方向の長さの整数倍の場合、S1410、S1411を経ることなく、S1406及びS1407が繰り返されることによって、処理が終了する。このような処理により、図7のような場合や、図11の場合であっても、適正に画像描画情報が生成される。
【0081】
次に、両面割り付け処理について、図15を参照して説明する。図15は、両面割り付け処理の詳細を示すフローチャートである。図15に示すように、先ず、ページ割付部334が、反転経路長Lgが1ページの副走査方向の長さの整数倍であるか否かを判断する(S1501)。尚、表面割り付け処理において既に反転経路長Lgを取得しているため、両面割り付け処理においては、既に反転経路長Lgは判明している。
【0082】
反転経路長Lgが1ページの副走査方向の長さの整数倍であった場合(S1501/YES)、ページ割付部334は、両面割り付けの範囲が終了するまで、即ち、出力頁長から反転経路長Lgを引いた副走査方向の範囲について、元のページ毎に表面側及び裏面側のページのディスプレイリストを取得してラスタ変換部335に出力し、ラスタ変換部335が画像描画情報を生成する(S1502)。S1502の処理においては、未処理の表面のページと裏面のページとを順番に水平方向、即ち主走査方向に並べて配置したディスプレイリストがページ割付部334によって生成され、ラスタ変換部335によって画像描画情報が生成される。
【0083】
反転経路長Lgが1ページの副走査方向の長さの整数倍ではない場合(S1501/NO)、即ち、図7の態様の場合、ページ割付部334は、図14のS1410で更新された“頁分割長”を参照し、裏面側の先頭ページを、元のページの1ページの長さから“頁分割長”を引いた分の長さの範囲(以降、取得範囲とする)と残りの範囲(以降、取得残範囲とする)とに分割した上で、S1410で分割された表面側の残りの範囲と、上記分割した取得範囲との夫々についてディスプレイリストを取得し、取得したディスプレイリストに基づいて夫々の範囲が左右に配置された画像、即ち、図8に示す第4頁のような画像のディスプレイリストを生成してラスタ変換部335に出力する(S1503)。
【0084】
これにより、ラスタ変換部335は、ページ割付部334から取得したディスプレイリストに基づいて画像描画情報を生成する(S1504)。その後、ページ割付部334は、両面割り付けの範囲、即ち、出力頁長から反転経路長Lgを引いた副走査方向の範囲について、ページの割り付けが完了したか否か判断する(S1505)。S1505の判断の結果、両面割り付けの範囲が終了している場合、即ち、表面側と裏面側とを画像形成部260において同時に出力する範囲が、1ページ分に満たない場合(S1505/NO)、ページ割付部334はそのまま処理を終了する。
【0085】
他方、S1505の判断の結果、両面割り付けの範囲が終了していなければ(S1505/YES)、ページ割付部334は、既に取得範囲と取得残範囲とに分割された裏面側のページの次のページについて、S1503と同様に、図14のS1410で更新された“頁分割長”を参照し、1ページの長さから“頁分割長”を引いた分の長さの範囲と残りの範囲とに分割する(S1506)。ここでも、裏面側のページについて1ページの長さから“頁分割長”を引いた分の長さの範囲を取得範囲とする。
【0086】
そして、ページ割付部334は、表面側の未処理のページと、裏面側において既に分割されていた取得残範囲と、新たに分割された取得範囲との夫々についてディスプレイリストを取得し、取得したディスプレイリストに基づいて、表面側の未処理のページが左端に、取得残範囲が右端上部に、取得範囲が右端下部に夫々配置された画像、即ち、図8に示す第5頁若しくは第6ページのような画像のディスプレイリストを生成してラスタ変換部335に出力する(S1506)。これにより、ラスタ変換部335が画像描画情報を生成する(S1507)。
【0087】
S1506の後、ページ割付部334は、再度両面割り付けの範囲、即ち、出力頁長から反転経路長Lgを引いた副走査方向の範囲について、ページの割り付けが完了したか否か判断する(S1508)。そして、S1508の判断の結果、両面割り付けの範囲が終了していなければ(S1508/NO)、S1506からの処理を繰り返し、両面割り付けの範囲が終了していれば(S1508/YES)、ページ割付部334はそのまま処理を終了する。このような処理により、図7のような場合や、図9のような場合であっても、適正に両面が配置された画像描画情報が生成される。
【0088】
次に、裏面割り付け処理について、図16を参照して説明する。図16は、裏面割り付け処理の詳細を示すフローチャートである。図16に示すように、先ずページ割付部334は、取得残範囲が有るか否か確認する(S1601)。S1601の処理は、図7の場合と、図9及び図11の場合とのいずれかを判断する処理である。
【0089】
S1601の判断の結果、取得残範囲がある場合(S1601/YES)、即ち、図7の態様である場合、ページ割付部334は、取得残範囲のディスプレイリストを取得してラスタ変換部335に入力する(S1602)。ページ割付部334から取得残範囲のディスプレイリストを取得したラスタ変換部335は、取得したディスプレイリストに基づいて画像描画情報を生成する(S1603)。
【0090】
取得残範囲について画像描画情報が生成されることにより裏面割り付け処理が完了した場合(S1604/NO)、ページ割付部334はそのまま処理を終了する。他方、裏面割り付け処理が終了していなければ(S1604/YES)、ページ割付部334が、残りの裏面側のページについて、元のページの区切りに従ってディスプレイリストを取得してラスタ変換部335に出力し、ラスタ変換部335が、取得したディスプレイリストに従って画像描画情報を生成する(S1605)。
【0091】
尚、S1601の判断の結果、取得残範囲が無かった場合(S1601/NO)、即ち、図9若しくは図11の態様の場合も、S1605の処理が実行される。尚、図11の態様の場合、ページ割付部334によって白紙のディスプレイリストが元のページのディスプレイリストとして生成されているため、ラスタ変換部335は、ページ割付部334から白紙のディスプレイリストを取得し、白紙の画像描画情報を生成する。
【0092】
ページ割付部334及びラスタ変換部335は、裏面側の全ページについて画像描画情報が完了するまでS1605の処理を繰り返し(S1606/NO)、裏面側の全ページについて画像描画情報の生成が完了したら(S1606/YES)、裏面割り付け処理を終了する。このような処理により、図7のような場合や、図9、図11のような場合であっても、適正に画像描画情報が生成される。
【0093】
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置1においては、連続紙印刷における単体での両面印刷の実現に際して、画像形成部260の画像形成範囲を左右に分割して一方を表面、他方を裏面用の画像形成範囲として用いると共に、プリントエンジン26にラスタデータを入力する前に、画像形成部260の上記分割態様及び連続紙の搬送経路に応じて表面と裏面とを一体の画像として組み合わせた上でラスタデータを生成する。これにより、プリントエンジン26における画像形成機構の制御については、通常の画像形成機能制御と同様に制御すれば良いため、連続紙印刷における両面印刷を簡易な構成で実現することが可能となる。
【0094】
尚、上記実施形態においては、電子写真方式の画像形成装置1を例として説明した。しかしながら、画像形成の方式は必ずしも電子写真方式である必要はなく、インクジェット方式等の他の方式であっても本実施形態を適用することが可能である。どのような画像形成方式であっても、連続紙Pに対して画像形成を行うエンジンに画像描画情報を入力する前に、反転経路長Lgに基づいた表面と裏面との割り付けが行われることにより、上記と同様の効果を得ることができる。
【0095】
また、上記実施形態においては、図2及び図5において説明したように、本件特有の処理を画像形成装置1内に構成された画像処理部33において実行する場合を例として説明した。この他、商業印刷用の画像形成装置においては、画像形成装置1のコントローラ20に含まれる機能のうち、画像処理部33の機能を別個の装置で実現する場合が有り得る。具体的には、画像処理部33と同様の機能を有する装置が上位装置として印刷ジョブを受信し、ラスタデータを生成した上で画像形成装置に入力する。このような態様により、プリントエンジン26を交換し若しくは機能拡張する場合であっても、コントローラ側については引き続き利用することが可能であるため、高価な商業印刷用の画像形成装置において有効である。このような態様について、図17を参照して説明する。
【0096】
図17は、画像処理部33の機能を上位装置3として別個の装置において実現した場合の例を示す図である。図17の例においては、画像処理部33の機能が省略されたコントローラ40及び給紙部25、プリントエンジン26、排紙部27を含む画像形成装置2の上位装置として、上位装置3が接続されている。
【0097】
図17に示すように、上位装置3は、図5において説明した画像処理部33と同様に印刷ジョブ取得部301、PDL解析部302、反転経路長取得部303、ページ割付部304及びラスタ変換部305を含む。上位装置3は、画像形成装置2の代わりに印刷ジョブを受信し、上述した画像処理装置33と同様の処理により画像描画情報を生成して画像形成装置2に入力する。
【0098】
上述したように、上位装置3から画像形成装置2に入力されるのは画像描画情報である。ここで、多色印刷の場合、画像描画情報は各色毎に生成され、各色毎に上位装置3から画像形成装置2に転送される。このため、上位装置3と画像形成装置2との間は複数の伝送路によって接続されており、各色の画像描画情報が、夫々異なる伝送路によって転送される。
【0099】
尚、物理的に複数の伝送路によって上位装置3と画像形成装置2とを接続する場合の他、1つの伝送路を介した情報の転送において、各色の画像描画情報を夫々異なるチャネルを介して転送することにより、論理的に複数の伝送路として画像描画情報を転送することも可能である。このような態様は、上位装置3と画像形成装置2との間をシリアル通信のインタフェースで接続する場合に有効である。いずれの場合であっても、各色毎に生成された画像描画情報が夫々異なるチャネルを介して転送されればよい。
【0100】
更に、図17の例において、上位装置3は画像形成装置2から反転経路長Lgを取得する。上記各色毎の画像描画情報と同様に、この反転経路長Lgの情報も異なるチャネルを介して画像形成装置2から上位装置3に入力されることが好ましい。これにより、情報転送に際するオーバーヘッドを解消することができる。
【0101】
印刷ジョブ取得部301は、上述したように、画像形成装置2の代わりに印刷ジョブを取得し、図5において説明した印刷ジョブ取得部331と同様に、取得した印刷ジョブの情報をPDL解析部302に入力する。PDL解析部302は、図5におけるPDL解析部332と同様に、PDL形式の情報に基づいてディスプレイリストを生成し、ページ割付部304に入力する。
【0102】
反転経路長取得部303は、図5における反転経路長取得部333と同様に、反転経路長Lgを取得する。ここで、図5における反転経路長取得部333は、主制御部30の制御に従ってエンジン制御部31から反転経路長Lgを取得したが、図17の例における反転経路長取得部303は、画像形成装置2のコントローラ40から入力される反転経路長Lgを取得する。
【0103】
ページ割付部304は、図5におけるページ割付部334と同様に、本実施形態の要旨に係る処理を実行する。ラスタ変換部305は、図5におけるラスタ変換部335と同様に、ページ割付部304によって各ページ毎に取得されたディスプレイリストに基づき、画像描画情報を生成する。
【0104】
ここで、図5におけるラスタ変換部335は、生成した画像描画情報を画像形成装置1内のページメモリに出力するが、図17の例におけるラスタ変換部305は、上述したように、上位装置3と画像形成装置2との間のインタフェースを介して各色毎に画像形成装置2のコントローラ40に入力する。これにより、画像描画情報は、コントローラ40内のページメモリに格納される。
【0105】
画像形成装置2のコントローラ40は、図2に示すコントローラ20の構成から、少なくとも画像処理部33が省略された構成を有する。コントローラ20は、上位装置3から各色毎に入力される画像描画情報を取得し、ページメモリに格納した上で、給紙部25、プリントエンジン26及び排紙部27を制御して画像形成を実行する。
【0106】
このように、図17の例においては、本実施形態の要旨に係る処理は上位装置3側で実行される。このような態様であっても、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0107】
尚、図17の例においては、図5に示す画像処理部33全ての機能が上位装置3側に含まれる場合を例として説明した。この他、画像処理部33の機能の一部を画像形成装置2側に残した構成とすることもできる。例えば、上位装置3においては、ページ割付部304による表面側画像と裏面側画像とが割り付けられた画像のディスプレイリストの生成までを行い、コントローラ40側にラスタ変換部335を残しても良い。
【0108】
また、上記実施形態においては、図12において説明したように、表面側のページと裏面側のページとが副走査方向に離れている場合においては、第3頁のような無地(図12においては白紙)の画像の画像描画情報を生成する場合を例として説明した。この他、図18に示すように、第2頁の頁長を拡大し、白紙範囲を第2頁に含めるようにしても良い。同様に、元の2ページ目の先頭側に白紙範囲を付け足して、図18でいうところの第3頁の頁長を拡大しても良い。
【符号の説明】
【0109】
1 画像形成装置、
2 画像形成装置、
3 上位装置、
10 CPU、
11 RAM、
12 ROM、
13 エンジン、
14 HDD、
15 I/F、
16 LCD、
17 操作部、
18 バス、
20 コントローラ、
21 ADF、
22 スキャナユニット、
23 排紙トレイ、
24 ディスプレイパネル、
25 給紙テーブル、
26 プリントエンジン、
27 排紙トレイ、
28 ネットワークI/F、
30 主制御部、
31 エンジン制御部、
32 入出力制御部、
33 画像処理部、
34 操作表示制御部、
40 コントローラ、
260、260Y、260M、260C、260BK 画像形成部、
261 光書込み装置、
262 感光体ドラム、
263 定着器、
264a、264b ターンバー、
264c、264d、264e 用紙反転ローラ、
301 印刷ジョブ取得部、
302 PDL解析部、
303 反転経路長取得部、
304 ページ割付部、
305 ラスタ変換部、
331 印刷ジョブ取得部、
332 PDL解析部、
333 反転経路長取得部、
334 ページ割付部、
335 ラスタ変換部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0110】
【特許文献1】特開平8−2017号公報
【特許文献2】特開2001−253144号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成機構における画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行い、前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように前記連続紙を搬送し、前記異なる範囲が前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行うことにより連続紙の両面に対して画像形成を行う連続紙用画像形成装置の制御装置であって、
画像形成出力すべき出力対象画像を取得する画像取得部と、
前記画像形成機構において、前記一方の面に画像形成が行われた後、前記他方の面に画像形成が行われるまでの前記連続紙の搬送経路に関する搬送経路情報を取得する搬送経路情報取得部と、
前記取得された出力対象画像に基づき、前記連続紙の表面側に出力すべき表面画像と裏面側に出力すべき裏面画像とが、前記画像形成機構に対する前記一方の面と前記他方の面との配置関係に応じて主走査方向に並列して配置された画像の情報を並列配置画像として生成する並列配置画像生成部とを含み、
前記並列配置画像生成部は、前記表面画像と前記裏面画像とが前記搬送経路情報に応じた間隔の分副走査方向にずれて配置された画像を前記並列配置画像として生成することを特徴とする連続紙用画像形成装置の制御装置。
【請求項2】
前記生成された並列配置画像に基づいて、前記画像形成機構が画像形成を行うための画像描画情報を生成する画像描画情報生成部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の連続紙用画像形成装置の制御装置。
【請求項3】
前記画像描画情報生成部は、前記並列配置画像に含まれる表面画像及び裏面画像のページの区切りに基づいて夫々のページ毎に前記画像描画情報を生成し、前記表面画像と前記裏面画像とが主走査方向に重なる副走査方向の範囲については表面画像のページの区切りに基づいて前記画像描画情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の連続紙用画像形成装置の制御装置。
【請求項4】
前記画像描画情報生成部は、前記表面画像若しくは前記裏面画像における一のページにおいて、前記表面画像と前記裏面画像とが主走査方向に重なる副走査方向の範囲が前記一のページの一部である場合、前記一のページを前記表面画像と前記裏面画像とが重なる範囲とそれ以外の範囲とに分割して夫々の範囲毎に前記画像描画情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の連続紙用画像形成装置の制御装置。
【請求項5】
前記画像描画情報生成部は、前記表面画像と前記裏面画像とが副走査方向に離れている場合、前記表面画像と前記裏面画像との副走査方向の間隔に応じた無地の画像描画情報を、前記表面画像と前記裏面画像との間おいて生成することを特徴とする請求項2乃至4いずれかに記載の連続紙用画像形成装置の制御装置。
【請求項6】
前記画像描画情報生成部は、前記表面画像と前記裏面画像とが副走査方向に離れている場合、前記表面画像の終端または前記裏面画像の先端に前記表面画像と前記裏面画像との副走査方向の間隔に応じた無地の画像を付加して前記画像描画情報を生成することを特徴とする請求項2乃至4いずれかに記載の連続紙用画像形成装置の制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれかに記載の連続紙用画像形成装置の制御装置と、
画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行うと共に、前記一部の範囲とは異なる範囲において前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行う画像形成部と、
前記一部の範囲において画像形成が行われた前記連続紙を前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように搬送する連続紙搬送部とを含むことを特徴とする連続紙用画像形成装置。
【請求項8】
画像形成機構における画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行い、前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように前記連続紙を搬送し、前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行うことにより連続紙の両面に対して画像形成を行う連続紙用画像形成装置を情報処理装置によって制御する制御方法であって、
前記情報処理装置が画像形成出力すべき出力対象画像を取得し、
前記画像形成機構において、前記一方の面に画像形成が行われた後、前記他方の面に画像形成が行われるまでの前記連続紙の搬送経路に関する搬送経路情報を取得し、
前記取得された出力対象画像に基づき、前記連続紙の表面側に出力すべき表面画像と裏面側に出力すべき裏面画像とが、前記画像形成機構に対する前記一方の面と前記他方の面との配置関係に応じて主走査方向に並列して配置され、前記表面画像と前記裏面画像とが前記搬送経路情報に応じた間隔の分、副走査方向にずれて配置された画像を並列配置画像として生成することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
画像形成機構における画像形成範囲の主走査方向の一部の範囲において連続紙の一方の面に対して画像形成を行い、前記画像形成範囲の前記一部の範囲とは異なる範囲に対して前記連続紙の他方の面が対向するように前記連続紙を搬送し、前記連続紙の他方の面に対して画像形成を行うことにより連続紙の両面に対して画像形成を行う連続紙用画像形成装置を情報処理装置が制御するための制御プログラムであって、
前記情報処理装置が画像形成出力すべき出力対象画像を取得するステップと、
前記画像形成機構において、前記一方の面に画像形成が行われた後、前記他方の面に画像形成が行われるまでの前記連続紙の搬送経路に関する搬送経路情報を取得するステップと、
前記取得された出力対象画像に基づき、前記連続紙の表面側に出力すべき表面画像と裏面側に出力すべき裏面画像とが、前記画像形成機構に対する前記一方の面と前記他方の面との配置関係に応じて主走査方向に並列して配置され、前記表面画像と前記裏面画像とが前記搬送経路情報に応じた間隔の分、副走査方向にずれて配置された画像を並列配置画像として生成するステップとを前記情報処理装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−201294(P2011−201294A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27281(P2011−27281)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】