遊技台及び演出装置
【課題】可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現すること。
【解決手段】無端の軌道上を移動する移動部材と、前記移動部材に取り付けられた演出部材と、を備えたことを特徴とする遊技台を提供する。
【解決手段】無端の軌道上を移動する移動部材と、前記移動部材に取り付けられた演出部材と、を備えたことを特徴とする遊技台を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスロットマシン、パチンコ機、パロット機に代表される遊技台及び当該遊技台に搭載される演出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の遊技台は多種多様な演出態様で演出を行い、遊技者を楽しませている。このような演出には、例えば遊技者が有利な権利を獲得するものを報知或いは示唆するものも含まれ、遊技者の期待感を向上し、或いは、持続させたりする効果がある。このような演出を実行する演出装置としては、電子画像を表示する表示装置や、可動の部材による機械的な構成の演出装置、或いは両者を併用したものが提案されている。
【0003】
特許文献1乃至5には固定長の棒状の部材を平行移動させたり、回動させる演出装置が開示されている。特許文献6には遊技者が有利な権利を獲得するものを報知等するものではないが、入賞ラインを示すために棒状の部材を用いた遊技機が開示されている。
【特許文献1】特開2005−13628号公報
【特許文献2】特開2005−13629号公報
【特許文献3】特開2005−34632号公報
【特許文献4】特開2004−49604号公報
【特許文献5】特開2003−225343号公報
【特許文献6】特開2005−211555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1乃至5のものは固定長の棒状の部材を平行移動させたり、回動させる程度のものであり、変化に乏しく演出のバリエーションに限界がある。特許文献6の棒状の部材は単に入賞ラインを示すものに過ぎない。
【0005】
本発明の目的は、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本発明によれば、無端の軌道上を移動する移動部材と、前記移動部材に取り付けられた演出部材と、を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
【0007】
また、第1の本発明によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道上を移動する移動部材と、前記移動部材に連結された演出部材と、を備えたことを特徴とする演出装置が提供される。
【0008】
第1の本発明では、前記移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に取り付けられた前記演出部材も移動する。前記移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0009】
また、第2の本発明によれば、無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0010】
また、第2の本発明によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0011】
第2の本発明では、前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0012】
また、第3の本発明によれば、無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0013】
また、第3の本発明によれば、無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0014】
第3の本発明では、前記第1及び第2移動部材が別々の無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0015】
また、第4の本発明によれば、無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた第1演出部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、前記第3及び第4移動部材に取り付けられた第2演出部材と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする遊技台が提供される。
【0016】
また、第4の本発明によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に連結された第1演出部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、前記第3及び第4移動部材に連結された第2演出部材と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする演出装置が提供される。
【0017】
第4の本発明では、前記第1及び第2移動部材と、前記第3及び第4移動部材とが別々の無端の軌道上を移動し、当該第1及び第2移動部材に連結された前記第1演出部材、並びに、前記第3及び第4移動部材に連結された前記第2演出部材、もそれぞれ移動する。前記第1乃至第4移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。更に、前記第1及び第2移動部材、前記第3及び第4移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離、前記第3及び第4移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記第1及び第2演出部材は形態が変化するように構成されている。前記第1及び第2演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。また、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることから、両者の組み合わせにより更に多彩な演出が可能となる。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上述べた通り、本発明によれば、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観図である。
【0020】
<全体構成>
図1に示すスロットマシン100は本体101と本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102とを備える。本体101の中央内部には、外周面に複数種類の絵柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112は図示しないステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
【0021】
本実施形態において、各絵柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の絵柄は、遊技者から見ると、絵柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの絵柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える絵柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の絵柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0022】
図5は各リール110乃至112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。同図に示すように、各リール110乃至112には、複数種類の絵柄が所定コマ数(ここでは21コマ)だけ配置されている。なお、同図の左端に示した番号0乃至20は、各リール110〜112上の絵柄の配置位置を示す番号である。例えば、左リール110の番号0のコマには俵の絵柄、番号1のコマにはリプレイの絵柄、番号2のコマには鶴の絵柄、番号3のコマには7の絵柄、番号8のコマには簪の絵柄、番号9のコマには将軍の絵柄、番号16のコマには姫の絵柄、がそれぞれ配置されている。絵柄は、ある絵柄と他の絵柄とを識別可能な識別子であれば如何なるものも採用でき、数字、英字、図形、イラスト、等が採用可能である。
【0023】
各々のリール110乃至112の背面には、絵柄表示窓113に表示される個々の絵柄を照明するためのバックライト(図1において図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の絵柄ごとに遮蔽されて個々の絵柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示せず)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の絵柄の回転方向の位置を判断し、目的とする絵柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0024】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではない。
【0025】
告知ランプ121は、例えば、後述する内部抽選において、特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。スタートランプ122は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ123は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ124は演出用のランプである。
【0026】
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという。)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。
【0027】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至133により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。表示器126は、各種の内部情報を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。
【0028】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。以下、スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0029】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0030】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口142から排出するためのボタンである。ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口142は、メダルを払出すための払出口である。
【0031】
音孔143はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置Aが配設されている。
【0032】
<演出装置Aの構成>
次に、演出装置Aの構成について説明する。図10は演出装置Aの分解斜視図である。演出装置Aは、カバー部材600と、カバー部材600によって前面が覆われる、液晶表示パネル(以下、LCD)601及び駆動ユニット700と、を備える。
【0033】
カバー部材600はその正面に、LCD601の表示画面601aの大きさと略同じ大きさの開口部600aが設けられている。演出装置Aを正面から見た場合、この開口部600aを介してLCD601の表示画面601aの略全域が見える一方、表示画面601a以外のLCD601の周縁部分や駆動ユニット700は見えないようにカバー部材600に隠蔽される。すなわち、カバー部材600は隠蔽部材としても機能する。
【0034】
LCD601はその外形がパネル状(直方体形状)をなすと共に、その正面に方形の表示画面601aが形成された電子画像の表示ユニットである。本実施形態では電子画像の表示ユニットとして液晶表示装置を用いるが、他の電子画像の表示装置も適用可能である。
【0035】
<駆動ユニット>
次に駆動ユニット700について図10に加えて図11及び図12も参照して説明する。図11はLCD601が装着された駆動ユニット700の正面図、図12は図11に示したLCD601及び駆動ユニット700の右側面図である。
【0036】
<移動部材及び移動機構>
駆動ユニット700は、移動部材703及び704と、移動部材703及び704を移動させる移動機構710と、移動部材705及び706と、移動部材705及び706を移動させる移動機構720と、支持板730と、を備える。移動部材703及び704には演出部材701が連結されており、また、移動部材705及び706には演出部材702が連結されている。
【0037】
移動機構710は、無端ベルト(歯付きベルト)711と、無端ベルト711を走行自在に支持する複数のプーリ(歯付きスプロケット)712と、を備える。無端ベルト711は、複数のプーリ712により、表示画面601aの周縁に沿うように方形に巻き回されている。複数のプーリ712のうちの1つは無端ベルト711を走行させる駆動手段であるモータ713の出力軸に取り付けられ、残りのプーリ712は支持板730に取り付けられ、回転自在に支持されている。モータ713は本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ713の正転・逆転により無端ベルト711が正方向・逆方向に走行することになる。
【0038】
移動部材703及び704は無端ベルト711の外周面上の異なる位置に固定されており、無端ベルト711の走行により、無端ベルト711により規定される方形の無端軌道上を移動することになる。
【0039】
移動機構720は、移動機構710と同様の構成であり、無端ベルト(歯付きベルト)721と、無端ベルト721を走行自在に支持する複数のプーリ(歯付きスプロケット)722と、を備える。無端ベルト721は、複数のプーリ722により、表示画面601aの周縁に沿うように方形に巻き回されている。複数のプーリ722のうちの1つは無端ベルト721を走行させる駆動手段であるモータ723の出力軸に取り付けられ、残りのプーリ722は支持板730に取り付けられ、回転自在に支持されている。モータ723は本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ723の正転・逆転により無端ベルト711が正方向・逆方向に走行することになる。
【0040】
移動部材705及び706は無端ベルト721の外周面上の異なる位置に固定されており、無端ベルト721の走行により、無端ベルト721により規定される方形の無端軌道上を移動することになる。
【0041】
LCD601は支持板730にその背面が固定されて支持されており、無端ベルト711及び無端ベルト721はLCD601の周囲を囲むように配設されており、無端ベルト711は無端ベルト721の外側に位置している。無端ベルト711及び無端ベルト721は、その走行軌道、つまり、移動部材703乃至706の移動軌道が、正面視で相似形の方形状とされており、かつ、その中心が共通の仮想線(図10の線L)を通るよう配設されている。
【0042】
更に、無端ベルト711及び無端ベルト721は、その走行軌道、つまり、移動部材703乃至706の移動軌道は同一平面(LCD601の表示画面601aと平行な平面)上に設定されている(図12の線Sは無端ベルト711及び721の幅方向の中心を通る面を示す)。
【0043】
次に、移動部材703乃至706について説明する。移動部材703乃至706は、それぞれ、移動部材703乃至706の移動軌道の上述した平面に直交する方向でLCD601の正面側に突出して設けられ、演出部材701、702の端部が連結される連結部703a乃至706aを備える。演出部材701、702の各端部は連結部703a乃至706aに回動自在に軸支される。
【0044】
図12に示すように、移動部材703及び704の連結部703a及び704aの突出長さは移動部材705及び706の連結部705a及び706aの突出長さよりも長くされており、これにより、演出部材701と演出部材702とが互いに干渉することなく、正面視で重なる位置に位置することができる。
【0045】
<演出部材>
次に演出部材701及び702の構成について説明する。演出部材701及び702は同様の構成であり、ここでは演出部材701について説明し、演出部材702の説明は割愛する。本実施形態の演出部材701は移動部材703と移動部材704との間の距離に応じて形態が変化するように構成されている。詳細には、本実施形態の演出部材701は棒状をなしており、その長手方向に伸縮可能な構成となっている。演出部材701はその両端部がそれぞれ移動部材703、704に連結されている。
【0046】
移動部材703、704が移動すると、移動部材703と移動部材704との間の距離(つまり、連結部703a、704a間の距離)が変化することになるが、演出部材701が伸縮することで当該距離の変化に対応することができる。つまり、移動部材703と移動部材704との間の距離の変化を利用して演出部材701の形態(長手方向の長さ)が変化する。演出部材701の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。また、演出部材701は移動部材703、704を移動することで、傾けたり、或いは、揺動させたりすることができ、多彩な演出が可能となる。
【0047】
図13及び図14に示すように演出部材701は、演出部材701の端部を構成する2つの端部部材701aと、演出部材701の中間部分を構成し、端部部材701aとは別部材の接続部材701bと、を有する(演出部材702も図11に示すように端部部材702aと接続部材702bとから構成される。)。端部部材701aは、移動部材703、704の連結部703a、704aに連結される部分であって、連結部703a、704aに連結される連結部として孔を有している。
【0048】
接続部材701bはレール状に構成されている。各端部部材701aは接続部材701bの端部から接続部材701bへ挿入されて接続され、2つの端部部材701a間を結ぶ直線方向(連結部703a、704aに連結される孔間を結ぶ直線方向)にスライド可能となっている。接続部材701bに対する端部部材701aのスライドによって、接続部材701bの端部から端部部材701aが突出する突出量が変化することにより、演出部材701が長手方向に伸縮することになる。
【0049】
本実施形態では演出部材701が伸縮するので遊技者を驚かせる演出が可能となる。更に、演出部材701の姿勢によって、演出部材701の端部が連結部703a、704aの外方へはみ出したりすることがなく、省スペース化が図れる。
【0050】
長手方向に伸縮自在な演出部材としては、上記のように機構的に伸縮を実現する演出部材701の他、伸縮自在な材料から演出部材を構成することも挙げられる。例えば、演出部材の一部又は全部をゴム等の棒状・帯状の弾性体から構成することも挙げられる。しかし、演出部材701の伸縮は部材の弾性変形を伴わないので演出部材701の伸縮によりこれが張力を発生することもない、という点で利点がある。つまり、ゴム等は伸縮により張力が発生・変化し、移動部材703、704及び移動機構710へその張力による荷重が作用し、移動部材703、704の円滑な移動を妨げる場合があるが本実施形態の演出部材701ではこのようなことがない。
【0051】
なお、移動部材間の距離に応じて形態が変化する演出部材としては、上記のように長手方向の長さが変化するものの他、様々な構成のものを採用することができ、例えば、ワイヤ等の可撓性部材を用いることができる。ワイヤを用いた場合、長手方向の長さは変化しないが、形態の変化としてくねくねと湾曲することになる。
【0052】
次に、本実施形態では、演出部材701の両端部をそれぞれ、接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成し、これらが接続部材701bに対してスライド可能としているが、演出部材701の両端部のうちのいずれか一方を接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成してもよい(この場合、接続部材701bの一方の端部に連結部703a又は704aに連結される孔を形成することになる。)。しかし、本実施形態のように演出部材701の両端部をそれぞれ、接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成し、これらが接続部材701bに対してスライド可能とすることで、演出部材701の伸縮量をより大きくとることができる。
【0053】
本実施形態のように、演出部材701の両端部をそれぞれ、接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成し、これらが接続部材701bに対してスライド可能とした場合、演出部材701の伸縮に際して、接続部材701bに対する各端部部材701aのスライド量が等量となることが望ましい。このため、本実施形態では図13及び図14に示すようにラック・ピニオン機構により各端部部材701aのスライド量が等量となるように構成している。
【0054】
詳細には、各端部部材701aは接続部材701bに挿入されるラック部701a’を有し、また、接続部材701bにはラック部701a’が噛合する、2つのピニオン701cが回転自在に配設されている。2つのピニオン701cは2つの端部部材701a間を結ぶ直線方向に離間して配設されている。なお、ピニオン701cは一つでもよい。各ラック部701a’はピニオン701cを挟むように配設されると共に、ピニオン701cに常時噛合している。このため、一方の端部部材701aがスライドするとラック部701a’を介してピニオン701cが回転し、他方の端部部材701aもスライドするので、各端部部材701aのスライド量が等量となる。また、ラック部701a’は接続部材701bの内面とピニオン701cとにより挟持状態で接続部材701内において支持されるため、上述したスライド移動の移動量を問わず、安定したスライド移動が可能である。
【0055】
次に、本実施形態のように接続部材701bに対して、これとは別部材の端部部材701aをスライド可能に設けた場合、接続部材701bの端部と端部部材701aとの境界部分に段差が生じてしまう。このため、演出部材701が複数の部材からなる構成であることを遊技者に認識させてしまう畏れがある。演出部材701はこれがあたかも1本の部材であるかのように見せかける方が、その伸縮により遊技者に対してより強いインパクトを与えることができる。
【0056】
そこで、接続部材701b及び各端部部材701aの正面側の表面に装飾用のカバー部材を設けることが望ましい。装飾用のカバー部材を設けることにより、演出部材701をあたかも1本の部材であるかのように見せかけることができる。装飾用のカバー部材は、その色、模様等の装飾内容を共通にすることが望ましい。図15(a)及び(b)は装飾用のカバー部材701dを設けた例を示している。
【0057】
カバー部材701dは例えば銀色等に着色された薄いシールであり、端部部材701a及び接続部材701bの表面に貼着されている。図15(b)に示すように演出部材701が伸縮しても、その表面のカバー部材701dの存在により接続部材701bの端部と端部部材701aとの境界部分が目立たなくなり、演出部材701をあたかも1本の部材であるかのように見せかけることができる。
【0058】
<演出部材の動作例>
本実施形態において移動部材703乃至706の各連結部703a乃至706aはLCD601の正面側に突出して設けられているため、これらに連結される演出部材701、702はLCD601の表示画面601a上に位置可能なように配設される。
【0059】
本実施形態では、演出部材701、702の機械的な動作と、LCD601により表示される電子画像との連携により、多彩な演出が可能である。無論、LCD601を設けずに演出部材701、702の機械的な動作のみの演出も可能である。ここでは主に演出部材701、702の動作例について図16を参照して説明する。図16(a)乃至(f)は演出装置Aを正面視した図を示しており、カバー部材600については、これを透視した図となるように網掛けで示している。したがって、網掛け部分は遊技者からは見えないことになる。
【0060】
本実施形態の場合、演出部材701、702はいずれも鉛直平面上を移動する構成である。また、演出部材701、702は演出装置Aの奥行き方向にずれて互いに干渉しないように配設されており(演出部材701が正面側)、互いに重なり合う位置に位置することも可能である。
【0061】
図16(a)乃至(f)は移動部材703乃至706が、それぞれ無端ベルト711、721のある位置に取り付けた場合を示している。移動部材703乃至706の無端ベルト711、721に対する取付位置によって演出部材701及び702の形態も異なるものとなってくる。
【0062】
さて、図16(a)は演出部材701及び702が上下方向を向き、互いに平行な態様を示している。図16(b)は無端ベルト711を走行させ、かつ、往復させることで、移動部材705及び706を互いに逆方向に移動させ、演出部材702を揺動(振動)させた例を示している。演出部材702は移動部材705及び706の移動により伸縮しながら揺動する。演出部材701は停止したままである。
【0063】
図16(c)は演出部材701及び702の双方を揺動させる例を示している。図16(c)の例では、演出部材701及び702を自動車のワイパーの如く、平行に揺動させている。図16(d)乃至(f)は演出部材702を回転させる例を段階的に示している。移動部材705(706)を同じ方向に移動させて1周させると、演出部材702は回転中心を移動させながら2回転することになる。なお、移動部材705と移動部材706とを移動軌道の中心に対して対称の位置において無端ベルト721に取り付けると、回転中心が固定して回転させることができる。なお、演出部材701も同様に回転させることができる。
【0064】
このように本実施形態では演出部材701、702が伸縮することで演出部材701、702の動作の態様が多彩なものとなる。本実施形態では演出部材を2つ設けたが1つでもよい。また、3以上設けることもできる。3以上設ける場合、移動機構710、720相当の移動機構を増設すればよい。また、移動部材703乃至706が無端軌道上を移動する構成とすることにより、有端軌道上を移動させる構成の場合よりも、演出部材の回転等、多彩な演出が可能となる。
【0065】
<制御部>
次に、図2乃至図4を参照してスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100制御部は、大別すると遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300から送信されるコマンドに応じて各種デバイスを制御する副制御部400と、副制御部400から送信されるコマンドに応じて演出装置Aを制御する演出装置制御部500と、から構成されている。
【0066】
<主制御部>
まず、図3を参照してスロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
【0067】
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やリールを回転駆動するモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
【0068】
また、CPU310には各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止制御データ等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。RAM313は、遊技者が所有するメダルをその投入操作によって電子的にクレジットとして貯留するために、該クレジットの数を記憶する記憶手段としても機能する。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400、演出装置制御部500においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル投入センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチ324、メダル払出センサ326の状態を検出し、各センサを監視している。
【0069】
メダル投入センサ320は、メダル投入口141に通じる通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。メダル投入ボタンセンサ323は、ベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、これらに対する遊技者の操作を検出する。精算スイッチ324は、精算ボタン134に対する操作を検出し、精算ボタン134が一回押されると、精算可能なメダルが払い出されることになる。本実施形態では、精算可能なメダルとは貯留されているメダルとベットされているメダルの双方であるが、貯留されているメダルのみとしてもよい。メダル払出センサ326はメダル払い出し口142から払い出されるメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0070】
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0071】
出力インタフェース370には、リールを回転駆動するステッピングモータ等を駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口142から払出すための装置。図示せず。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ121、スタートランプ122、再遊技ランプ123、リールパネルランプ124等)と、7セグメント表示器341(貯留枚数表示器125、表示器126、払出枚数表示器127等)が接続されている。
【0072】
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基いて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
【0073】
<副制御部>
次に、図3を参照してスロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信されたコマンドに基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。タイマ回路415は複数設けることができる。
【0074】
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや演出パターンの選択用のデータ、各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
【0075】
CPU410には、データバスを介して主制御部300からコマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。スピーカ483には音孔143の背後に設けられたスピーカや、演出装置Aのスピーカユニット603のスピーカが含まれる。
【0076】
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
【0077】
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて演出ランプ424(サイドランプ144等)、メダル払出口142を内側から閃光にて照明する払出口ストロボ425を制御する。なお、CPU410は、演出装置制御部500へのコマンド送信はデマルチプレクサ419を介して実施する。
【0078】
<演出装置制御部>
次に、図4を参照してスロットマシン100の演出装置制御部500について説明する。演出装置制御部500は、演算処理装置であるCPU510や、各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路514は、水晶発振器511から発振されたクロックを補正して、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU510に供給する回路である。
【0079】
また、CPU510にはタイマ回路515がバスを介して接続されている。CPU510は、所定のタイミングでデータバスを介してROM512の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路515に送信する。タイマ回路515は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU510に送信する。CPU510は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。CPU510は、副制御部400の出力インターフェース470、デマルチプレクサ419を介して出力されたコマンドを入力インターフェース520およびバスを介して受信し、演出装置制御部500全体を制御する。
【0080】
ROM512には、演出装置制御部500全体を制御するためのプログラムやデータが記憶されている。RAM513は、CPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。ROM512やRAM513は、バスを介してCPU510に接続されている。また、CPU510には、バスを介して、CPU530、演出装置Aの各モータ713、723を独立して駆動するモータドライバ540が接続されている。更に、CPU530には、バスを介して、ROM531、RAM532、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)534が接続されている。
【0081】
ROM531にはCPU530で処理されるプログラムが格納されている。RAM532はCPU530で処理されるプログラムのワークエリアを提供する。VDP534には、水晶発振器533が接続され、さらに、バスを介して、ROM535、RAM536が接続されている。ROM535には、LCD601の画像データが複数種類格納されている。そして、CPU530は、CPU510からのコマンドに基づいてROM535の画像データを読み出し、RAM536のワークエリアを使用して画像信号を生成し、D/Aコンバータ537を介して、LCD601の表示画面601aに画像を表示する。
【0082】
<入賞役の種類>
入賞役の種類は任意に採用することができる。図6はその一例を示しており、本実施形態における入賞役の種類、対応する絵柄組合せ、入賞時の配当(メダルの払出数)と、内部抽選の当選確率とを示した図である。
【0083】
(1)ビッグボーナス(BB)
入賞によりビッグボーナスゲーム(BBゲーム)が開始される入賞役である。本実施形態ではBBについてフラグ持越しを行う。すなわち、BBに内部当選すると、これを示すフラグが立つが(RAM313の所定のエリア内に記憶される)、その遊技においてBBに入賞しなかったとしても、入賞するまでフラグが立った状態が維持され(フラグ持ち越し)、次遊技以降でもBBに内部当選中とする。
(2)レギュラーボーナス(RB)
入賞により、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。本実施形態ではRBについても上述したフラグ持越しを行う。BB又はRBのいずれかのフラグ持ち越しが行なわれている状態をボーナス内部当選中という。
(3)シフトレギュラーボーナス(SRB)
BBゲーム中(より詳細にはBB一般遊技中)にのみ入賞する入賞役であって、入賞によりRBゲームと内容が同じシフトレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。
(4)小役
入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。本実施形態では3種類(俵、鶴、簪)用意されている。対応する絵柄組合せや払出枚数は、同図に示す通りである。
(5)再遊技
入賞により、次回のゲームでメダルの投入を行うことなくゲームを行うことができる入賞役である。
(6)役物
RBゲーム及びSRBゲームの各遊技(役物遊技)において入賞する入賞役であり、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
【0084】
各入賞役には、設定値毎に内部当選確率が設定されている。設定値は例えば6段階ある。図6ではある設定値Nの場合の各入賞役の内部当選確率が例示されている。なお、同図では内部当選確率を示しているが、実際の内部抽選時の処理としては以下のようになる。すなわち、入賞役内部抽選時に取得される乱数値の範囲(例えば、0〜16384)はあらかじめいくつかの領域(各当選確率の大きさに相当する領域)に分割されており、各領域に各入賞役の当選やはずれが対応付けられている。これらの情報は、入賞役抽選テーブルとしてROM312に格納されており、入賞役の内部抽選では、取得した乱数値がどの範囲に属するかで入賞役の内部当選の当否が決定する。内部抽選以外の各種の抽選処理についても同様な方式を採用することができる。
【0085】
なお、スロットマシンの分野では、ボーナスゲームに移行するビッグボーナス(BB)及びレギュラーボーナス(RB)や、新たにメダルを投入することなく次のゲームが可能となる再遊技(リプレイ)は、入賞役と区別されて「作動絵柄」と呼ばれる場合があるが、本書における「入賞役」にはビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技のいずれも含まれ、また、「入賞」にはこれらに入賞することが含まれる。
【0086】
<遊技状態>
本実施形態では、大別すると、遊技状態として通常遊技、BBゲーム、RBゲーム及びSRBゲームがある。
・BBゲーム:
BBゲームの内容は、複数種類考えられるが、本実施形態では、BBゲーム中にSRBに入賞することが可能で、これに入賞するとSRBゲームが開始される。なお、BBゲームを、SRBゲーム中の場合とそうでない場合とを区別するため、後者をBB一般遊技と称する。BBゲームの終了条件は、例えば、予め定められた獲得枚数に達した場合(例えば235枚の払い出し)とすることができる。また、他の終了条件として、例えば、SRBの入賞回数が所定数に達した場合(例えば3回)か、BB一般遊技のゲーム回数が所定数に達した場合(例えば30回)とすることもできる。
・RBゲーム、SRBゲーム
RBゲーム及びSRBゲームの内容は複数種類考えられるが、予め定めた回数(例えば12回)の役物遊技を消化するか、あるいは、役物が予め定めた回数(例えば8回)入賞するかのいずれかの条件が成立することにより終了するものとすることができる。
【0087】
遊技状態にはこの他にも例えば、いわゆるAT(アシストタイム)、CT(チャレンジタイム)、RT(リプレイタイム。リプ連とも呼ばれる。)等が挙げられる。ATとは、例えば、リール停止制御上、ストップボタン137乃至139の押し順を要求するものであり、AT期間内では当該押し順を報知するものである。また、CTとは、例えば、CT期間内では、所定の場合に少なくともいずれかのリール110乃至112を原則として遊技者がストップボタン137乃至139を操作したところで停止し、滑りコマ制御を行わないものである。RTとはリプ連期間内では他の場合よりも再遊技に高確率で内部当選し、リプ連期間におけるゲームでのメダルの消費が抑えられ、遊技者に有利に働くものである。
【0088】
<遊技の基本的制御>
図7は、本実施形態のスロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。遊技の基本的制御はCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の遊技処理を実行する。以下、この処理について説明する。なお、特に説明しないが主制御部300はスロットマシン100に対する遊技者の操作や、各処理の処理結果を示すコマンドを随時副制御部400へ送信する。副制御部400はスロットマシン100のステータス情報としてこれをRAM513に格納しておき、スロットマシン100の状態を常時把握することができる。
【0089】
電源が投入されるとS101で初期化処理が行なわれる。S102ではメダル投入・スタート操作受付処理を行なう。ここでは、主としてメダルのベットに関する処理と、スタートレバー135に対する遊技の開始操作の検知に関する処理等を行う。S103では入賞ライン確定処理を行なう。ここではS102の遊技開始処理の結果に応じてその遊技で有効となる入賞ラインを確定し、対応する入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。
【0090】
S104では、乱数発生回路317で発生させた乱数を取得する。S105ではS104で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選及び内部当選状態設定処理1を行う。入賞役の内部抽選は遊技者に有利となる権利の抽選の一種である。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、RAM313に設定されたその入賞役のフラグをONとし、その入賞役の内部当選状態が設定される。
【0091】
S106では、リール停止制御テーブル選択処理を行なう。ここでリール110乃至112の停止制御の例について簡単に説明する。本実施形態においては滑りコマ制御等と称される公知のリール停止制御を採用する。このリール停止制御は、内部抽選で内部当選した入賞役か、又は、いわゆるフラグ持ち越し中の入賞役については、対応する絵柄組合せが揃って表示されることが許容される一方、そうでない場合には各入賞役に対応する絵柄組合せが揃って表示されないように構成されている。例えば、小役の「俵」に内部当選していない場合、「俵」の絵柄組合せが表示されるタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われたとしても、リール110乃至112は直ちに停止せずに俵の絵柄組合せが揃わないように制御される。逆に、「俵」に内部当選している場合には、俵の絵柄組合せが表示されるタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われなかったとしても、一定の範囲でリール110乃至112は直ちに停止せずに俵の絵柄組合せが揃うように制御されることになる。
【0092】
リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データテーブルの中から内部抽選結果等に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データテーブルに示された停止位置データに従って行なわれる。S106ではこのリール停止制御テーブルの選択を行なう。
【0093】
S107では全リール110乃至112の回転を開始させるリール回転処理を行なう。S108ではリール停止制御処理を行なう。ここでは、S106で選択したリール停止制御テーブルに従い、ストップボタン137乃至139に対する操作に応じて、リール110乃至112のうち、操作されたストップボタン137乃至139に対応するいずれかのリールを制御して停止させる。全リール110乃至112が停止するとS109へ進む。
【0094】
S109では入賞判定処理及び内部当選状態設定処理2を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、内部当選した入賞役又は内部当選中のボーナスの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「俵−俵−俵」が揃っていたならば俵(小役)入賞と判定する。また、入賞した入賞役に対応するフラグをリセットし、その入賞役の内部当選状態を解除する。S105の内部抽選でBB及びRBに当選しながら入賞しなかった場合はボーナスの内部当選状態が維持される(フラグがリセットされない)。
【0095】
S110では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す払出処理を行なう。S111では、遊技状態制御処理を実行する。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、ビッグボーナスやレギュラーボーナスのようなボーナス入賞の場合に次回から対応するボーナスゲームを開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。以上により1ゲームの処理が終了し、S102へ戻って同様の処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0096】
<副制御部400の処理>
次に、副制御部400の処理について説明する。副制御部400のCPU410は主制御部300からのコマンドに従って以下の処理を実行する。図8(b)は副制御部400のメイン処理を示すフローチャート、図8(a)は副制御部400の割り込み処理を示すフローチャートである。まず、所定周期で行なわれる割り込み処理から説明する。
【0097】
S201では主制御部300からコマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合、S202へ進み、受信していない場合は一単位の処理を終了する。S202ではRAM413上の所定の記憶エリアに受信したコマンドを格納する。主制御部300からのコマンドは当該記憶エリアに順次格納されることになる。以上により一単位の処理が終了する。
【0098】
次にメイン処理について説明する。S211ではRAM413上の上記記憶エリアに主制御部300からのコマンドが格納されているか否かを判定する。コマンドが格納されている場合は最も古いコマンドを取得してS212へ進み、コマンドが格納されていない場合はS211へ戻る。
【0099】
S212では取得したコマンドが演出パターン設定対象コマンドか否かを判定する。該当する場合はS213へ進み、該当しない場合はS217へ進む。演出パターンとはスロットマシン100において実行される予め定めた演出の種類であり、複数種類用意されている。詳細は後述する。演出パターン設定対象コマンドとは演出パターンを選択する契機となるコマンドであり、例えば、入賞役の内部抽選結果を示すコマンドである。
【0100】
S213では演出パターンの選択・設定を行う。詳細は後述する。S214ではS213で演出パターンが設定された結果、副制御部400が管理するデバイスに対する演出データのデータセット、演出装置Aに演出を実行させるための演出制御部500へのコマンド送信が必要か否かを判定する。該当する場合はS215へ進み、該当しない場合はS216へ進む。S215では、副制御部400が管理するデバイスに対する演出データのデータセット、或いは、演出装置制御部500へのコマンド送信を行う。S216では他の処理を行ないS211へ戻る。他の処理には副制御部400が管理する各種情報の更新等が含まれる。
【0101】
S217ではS211で取得したコマンドが演出更新対象コマンドか否かを判定する該当する場合はS218へ進み、該当しない場合はS216へ進む。演出更新対象コマンドとは、ある演出パターンが設定されている場合に、その演出パターンで規定されている演出内容を進行していく契機となるコマンドであり、例えば、スロットマシン100に対する遊技者の各種の操作があったことを示すコマンドである。S218では副制御部400が管理するデバイスに対する演出データのデータセット、或いは、演出装置制御部500へのコマンド送信を行いS216へ進む。
【0102】
<演出の概略>
次に、スロットマシン100で実行される演出について説明する。ここでは主として演出装置Aによる演出について説明する。スロットマシン100で実行される演出の内容は複数種類用意されており、それらをそれぞれ演出パターンと称する。副制御部400は演出パターン設定対象コマンドを受信すると、複数種類の演出パターンの中から予め定めた方法によりいずれかを選択し、その演出パターンで定義されている演出内容を実行する。
【0103】
<演出パターン>
各演出パターンには、演出デバイスの制御内容が定義される。例えば、演出装置Aについて言うと、演出部材701及び702の動作制御(移動部材703乃至706の移動制御)、LCD601で表示される画像の表示制御、スピーカユニット603から出力される音の制御、等の内容である。
【0104】
演出デバイスの制御内容を示すデータは、その演出デバイスを管理する制御部が有する。例えば、演出部材701及び702の動作制御(移動部材703乃至706の移動制御)、LCD601で表示される画像の表示制御の制御データは演出装置制御部500が有する。
【0105】
副制御部400は制御内容毎に割り当てられた識別子を保持し、設定した演出パターンの定義に従ってその識別子をコマンドとして演出装置制御部500へ送信する。コマンドを受信した演出装置制御部500はコマンドで示された識別子に対応する制御データを各演出デバイスにセットすることで演出が実行される。副制御部400から演出装置制御部500へコマンドが送信される契機は新たに演出パターンを設定して(S213)、直ちに演出装置Aによる演出が実行される場合(S215)や、ある演出パターンが設定されており、その演出パターンで定義された条件に従って演出内容を進行する場合(S217、S218)である。
【0106】
演出は、例えば、1ゲームの中で開始されて終了するもの、複数回のゲームに渡って実行されるもの、が挙げられる。また、スロットマシン100に対する遊技者の操作や主制御部300の制御状態に従って進行していくもの、も挙げられる。演出を実行する時期としては、演出パターン設定対象コマンドを受信した時に実行されているゲーム中のある時期、当該ゲームの次のゲーム或いは数ゲーム経過した後のゲーム中のある時期、が挙げられる。このような演出の条件は、各演出パターンに定義しておくことができる。また、このような演出の条件の一部は、S213で演出パターンを設定する際に設定することもできる。
【0107】
図17(a)及び図17(a)乃至(c)は演出装置Aにおいて、遊技者の操作に従って演出内容が進行していく例を示している。この例は選択された演出パターンが次のゲームで実行される場合を想定しており、MAXベットボタン132の操作(図17(a))、スタートレバー135の操作(図17(b))、各ストップボタン137乃至139の操作(図18(a)乃至(c))を示すコマンドが、S217の演出更新対象コマンドに相当する。
【0108】
図17(a)の段階では、演出部材701及び702が上下方向を向いて互いに平行な形態で位置している。図17(b)の段階では演出部材702が揺動している。図18(a)の段階では演出部材701及び702の双方が互いに平行に揺動している。図18(b)の段階では演出部材701及び702の双方が揺動しているが、互いに平行ではなく、逆方向に揺動している。
【0109】
このような演出により、遊技者は例えばボーナスに内部当選中であるのではないかと期待感を含まらせる。図18(c)の段階では演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aには、「確定V」の文字とボーナス絵柄(7)とが表示されており、ビッグボーナスに内部当選したことが報知されている。
【0110】
<演出パターンの選択・設定>
図9(a)及び(b)は演出パターンの選択方法の例を示す説明図であり、遊技状態(通常遊技、BBゲーム、RB/SRBゲーム)に応じて演出パターンが選択される例を示している。図9(a)は通常遊技時の選択方法を示しており、この例では入賞役の内部抽選結果に応じて演出パターンが選択される。従って、入賞役の内部抽選結果を示すコマンドが、S212の演出パターン設定対象コマンドとなる。
【0111】
なお、ある演出パターンが設定されているときに、演出パターン設定対象コマンドを副制御部400が受信した時は設定中の演出パターンを優先して演出パターンの新たな設定を行わないようにしてもよく、逆に、新たな設定をするようにしてもよい。そのような条件も各演出パターンに定義しておくことができる。
【0112】
通常遊技時の演出パターンとして、図9(a)の例では演出パターンa1乃至anまでのn種類の演出パターンが用意されている。演出パターンの選択は、まず、そのゲームがボーナス内部当選中のゲームか否かと、そのゲームでの入賞役の内部抽選の結果と、に応じて定められる。つまり、内部当選状態の設定に応じて定められる。更に、各演出パターン毎の選択確率に応じて抽選により定められる。図9(a)の例では、例えば、ボーナス内部当選中ではない(同図の×)ゲームにおいて、入賞役の内部抽選結果がハズレの場合、演出パターンa1が選択される確率は2%である。
【0113】
選択確率が0の演出パターンは選択されないことになる。例えば、ボーナス内部当選中ではないゲームにおいて、入賞役の内部抽選結果がBB当選の場合、演出パターンa1が選択される場合はない。選択確率の設定の仕方により、演出は内部当選状態の報知機能を有することになる。
【0114】
演出による報知機能の例として、例えば、BB又はRBのような予め定めた入賞役について内部当選状態が設定されている場合には内部当選状態が設定されていない場合よりも、特定の演出パターンを高い確率で選択することが挙げられる。特定の演出パターンの高頻度の選択により同じ内容の演出が高頻度でなされ、遊技者はBBやRBの内部当選状態にあることを察知できる。確率の差は数倍以上若しくは10倍以上とすることが望ましい。
【0115】
選択確率をこのように変える方法としては、特定の内部抽選結果に対応する選択確率を異ならせることが挙げられる。例えば、図9(a)の例では、内部抽選結果が「ハズレ」の場合の演出パターンa1の選択確率が、ボーナスの内部当選状態でない時は2%であるが、ボーナスの内部当選状態である時は60%であり、選択確率が後者の方が高くなっている(30倍)。
【0116】
選択確率を変える別の方法としては、例えば、入賞役の内部抽選の確率を含めた、ある演出パターン(P)の総選択確率を変える方法もある。総選択確率は、(BB内部当選確率×演出パターンP選択確率)+(RB内部当選確率×演出パターンP選択確率)+・・・+(ハズレ確率×演出パターンP選択確率)で示される。しかして、(ボーナスの内部当選状態にある場合の総選択確率Q1)>(ボーナスの内部当選状態でない場合の総選択確率Q2)とする。
【0117】
次に、図9(b)を参照してBBゲーム時、RBゲーム又はSRBゲーム時の演出パターンの選択方法の例を示す。BBゲーム時は複数種類の演出モード1乃至3毎に演出パターンが区分けされている。本実施形態の場合、演出モードが異なると演出内容に登場するメインキャラクター(LCD601に表示される)が異なる。本実施形態の場合、メインキャラクターは殿、姫、爺の3種ある。演出モードはBBゲーム開始時に遊技者の選択に従い設定され、その設定処理は例えばS216の他の処理に含むことができる。演出パターンは演出モード毎に設定されており(演出パターン群)、BBゲームの進行に応じて順次選択されていくことになる。RBゲーム又はSRBゲーム時は本実施形態の場合、演出パターンは毎度同じ内容としている。
【0118】
<演出装置Aによる演出内容の例>
次に、演出パターンにより規定される演出内容の例、特に演出装置Aにおける演出部材701及び702の動作とLCD601の画像表示との連係による演出例について説明する。
【0119】
<表示領域の分割と内部当選状態の報知>
図19(a)乃至(d)は演出部材701及び702をLCD601の表示領域を分割するバーとしても用いた演出例を示す。図19(a)はスタートレバー135が操作された際の状態を示している。演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっている。LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域にリール110乃至112を模した絵柄の変動表示を行なっている。図19(a)の状態では、いずれの表示領域においても絵柄の変動中である。
【0120】
図19(b)はストップボタン137乃至139のいずれかが操作された際の状態を示している。表示画面601aの3つの表示領域のうち、1つの表示領域(停止操作ボタンに対応する左の領域)については変動表示が停止し、「7」が表示されている。「7」はボーナス絵柄であり、ボーナス内部当選に対する遊技者の期待感を向上させることを狙った演出である。
【0121】
図19(c)はストップボタン137乃至139のいずれか次のボタンが操作された際の状態を示している。表示画面601aの3つの表示領域のうち、更に1つの表示領域(中央の領域)については変動表示が停止し、「7」が表示されている。「7」が2つ揃ったので、ボーナス内部当選に対する遊技者の期待感が高まる。この期待感を更に高揚させるべく、演出部材701が揺動している。
【0122】
図19(d)はストップボタン137乃至139の最後のボタンが操作された際の状態を示している。演出部材701及び702が「V」の字をなしており、表示画面601aには、「確定V」の文字とボーナス絵柄(7)とが表示されており、ビッグボーナスに内部当選したことが報知されている。
【0123】
図20(a)乃至(d)は演出部材701及び702をLCD601の表示領域を分割するバーとしても用いた他の演出例を示す。図20(a)はベットボタン132が操作された際の状態を示している。演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっており、目立った演出はない。いわば初期状態である。
【0124】
図20(b)はスタートレバー135が操作された際の状態を示している。演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に3種類の小役
(俵、鶴、簪)の各絵柄の画像を表示している。演出部材701及び702が「V」の字をなしていることにより、これら3種類の小役のいずれかに内部当選していることを示唆する演出であり、最終的に真中の表示領域(演出部材701及び702の「V」の字に挟まれる領域)に表示された絵柄の小役に内部当選していることが報知される演出である。
【0125】
図20(c)はストップボタン137乃至139のいずれかが操作された際の状態を示している。3種類の小役(俵、鶴、簪)の各絵柄の画像は、図20(b)
の状態から表示位置がローテーションして、真中の表示領域には俵に代わって簪が表示されている。遊技者は当初、小役:俵に内部当選したことを期待するが、小役:簪に内部当選していることに期待感が変わるであろう。
【0126】
図20(d)はストップボタン137乃至139のいずれか次のボタンが操作された際の状態を示している。表示画面601aの3つの表示領域のうち、真中の表示領域に俵の絵柄が表示され、他の表示領域には絵柄が表示されていない。よって、小役:俵に内部当選したことが報知されたことになる。遊技者は俵の絵柄を狙って最後の停止操作を行なうことになる。
【0127】
<エラー報知>
図21はスロットマシン100にエラー(メダル切れ)が生じた場合の例を示している。表示画面601aにはスロットマシン100にエラーが生じたことを示す、「係員をお呼び下さい」とのメッセージを含む画像が表示されている。演出部材701及び702は互いに平行に揺動しており、遊技者の注意を喚起している。このように演出装置Aはエラー発生時の情報伝達手段としても活用できる。
【0128】
<演出モード選択>
BBゲーム開始時の演出モードの選択時に実行される演出例について図22を参照して説明する。図22(a)の状態において、演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっている。LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割され、左の表示領域には「演出選択」とのメッセージが、中央の表示領域にはキャラクタの画像が、右の表示領域には選択の仕方が、それぞれ表示され、演出モードを選択する処理が実行されることを遊技者に知らせている。
【0129】
図22(b)の状態では演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に3種類のキャラクタ(姫、殿、爺)の画像が表示されている。中央の表示領域のキャラクタの画像(殿)が他のキャラクタよりも大きく表示され、殿キャラクタを選択可能な状態となっている。各表示領域のキャラクタ画像は一定時間毎に図22(c)、(d)に示すようにローテンションして切り換えられる。遊技者は好みのキャラクタの画像が中央の表示領域に表示されているときにMAXベットボタン132を押すことで対応する演出モードを選択できる。
【0130】
<メダル払出しに関連する演出>
演出パターンはメダル払出結果に応じて選択することもできる。メダル払出しに関連する演出について図23を参照して説明する。メダル払出結果としては各ゲーム毎の払出結果、或いは、複数のゲームに渡る払出結果が挙げられる。後者の場合、複数のゲームに渡る差枚(払出枚数−投入枚数)でもよいし、払出枚数でもよい。
【0131】
図23は各ゲーム毎の払出結果(ここでは払出枚数)に応じた演出例を示している。本実施形態ではBBゲーム時の小役入賞時のメダルの払出枚数として図6に示すように15枚(俵)、10枚(鶴)、2枚(簪)が設定されている。図23はBBゲームの各ゲームにおいて小役入賞時に実行される演出例を示している。図23(a)は、演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっている状態を示している。LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割され、左の表示領域には「払出枚数」とのメッセージが、中央の表示領域には3種類の小役の絵柄の画像が、右の表示領域には各小役に対応するメダルの払出枚数がそれぞれ表示されている。
【0132】
図23(b)は小役:俵に入賞した際の状態を示しており、演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割されている。左右の表示領域には入賞役である小役:俵の絵柄の画像が表示され、中央の表示領域には払出枚数のメッセージが表示されている。
【0133】
また、図23(c)は小役:鶴に入賞した際の状態を示しており、演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割されている。左右の表示領域には入賞役である小役:鶴の絵柄の画像が表示され、中央の表示領域には払出枚数のメッセージが表示されている。
【0134】
メダルの払い出し枚数は予め定まっているため、小役の入賞が確定した段階で遊技者に分かることではあるが、表示することで遊技者を盛り上げることができる。
【0135】
<演出装置の他の構成例1>
上記実施形態では、演出部材701及び702を用いた例を示したが、他の演出部材も採用可能である。図24は、上述した演出装置Aの演出部材701に代えて、演出部材801を用いた例を示す、LCD601及び駆動ユニット700の正面図である。図24の構成例は演出部材701に代えて、演出部材801を用いた点のみ異なり、他の構成は図11と同様である。同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0136】
演出部材801は、移動部材703、704に個別に設けられる演出部材であって、移動部材703、704に固定される支持部801aと、支持部801aの端部に回動自在に取り付けられた札部801bと、からなる。札部801bには絵が印刷されており、本実施形態の場合、移動部材703に取り付けられた演出部材801については、小役:俵の絵柄が、移動部材704に取り付けられた演出部材801については、BB:7の絵柄が、それぞれ印刷されている。
【0137】
支持部801aと札部801bとは回動自在に連結されているため、札部801bの自重によって、札部801bは支持部801aに対して回動し、俵絵柄の演出部材801のように、展開した態様や、7絵柄の演出部材801のように折り畳まれた態様となる。
【0138】
図25及び図26は図24の構成の演出装置Aによる演出例を示す図である。本例では、演出部材801をカバー部材600に隠れた隠蔽位置から、開口部600aを介して遊技者に見える露出位置に移動させることで、小役(俵)やBB(7)に内部当選状態にあることを報知する演出を行う。図25は小役(俵)の内部当選状態の報知例であり、図26はBB(7)の内部当選状態の報知例である。
【0139】
まず、図25(a)は報知前の通常の状態を示している。同図の例では、移動部材705及び706がその移動軌道の中心に対して対称の位置に配置されており、また、移動部材703及び704もその移動軌道の中心に対して対称の位置に配置されている。移動部材705及び706に連結された演出部材702はLCD601の表示画面601aの中央において上下方向を向いた態様となっており、2つの演出部材801はいずれもカバー部材600に隠れた隠蔽位置にあり、札部801bはその自重により支持部801aに対して90度回動した状態にある。
【0140】
この状態から、図25(b)に示すように演出部材702を揺動させ、遊技者に対して何かあるのではないか、との期待感を抱かせる。並行して演出部材801を移動させ、隠蔽位置から露出位置へ出没させる準備を行う。
【0141】
次に、図25(c)に示すように演出部材702の揺動を停止し、演出部材801を移動させる。無端ベルト711を同方向(時計回り)に走行させることで、俵絵柄の演出部材801の札部801bが露出位置へ出没し、小役:俵に内部当選状態にあることが報知される。無端ベルト711を高速で走行させることで、札部801bが一瞬だけ、出没するようにすることができ、遊技者に遊技を集中させることができる。また、無端ベルト711を往復移動することで、表示画面601aを横断させずに、札部801bを一瞬だけ、出没するようにすることもできる。
【0142】
なお、7絵柄の演出部材801は札部801bがその自重により支持部801aに対して180度回動した状態にあるため、依然隠蔽位置にあり、遊技者には見えない。
【0143】
次に、図26はBBの内部当選状態の報知例である。図26(a)は報知前の通常の状態を示しており、図25(a)と同様である。
【0144】
この状態から、図26(b)に示すように演出部材702を回転させ、遊技者に対して何かあるのではないか、との期待感を抱かせる。演出部材702を回転させることで、図25(b)の揺動の場合よりも大きな利益があるのではないかとの期待感を遊技者に与えることができる。並行して演出部材801を移動させ、隠蔽位置から露出位置へ出没させる準備を行う。
【0145】
次に、図26(c)に示すように演出部材702の回転を停止し、演出部材801を移動させる。無端ベルト711を同方向(反時計回り)に走行させることで、7絵柄の演出部材801の札部801bが露出位置へ出没し、BBに内部当選状態にあることが報知される。無端ベルト711を高速で走行させることや、往復移動させることは図25の場合と同様に採用できる。また、俵絵柄の演出部材801は札部801bがその自重により支持部801aに対して180度回動した状態にあるため、依然隠蔽位置にあり、遊技者には見えない。
【0146】
このように演出部材は1つの移動部材に対して1つ連結することも可能である。本例では、通常、演出部材801がカバー部材600に隠れるような構成としているが、通常は露出していて、ある時だけ隠れるような構成としてもよいし、常時露出する構成としてもよい。移動部材703乃至706は無端軌道上を移動するので、演出部材を1つの移動部材に連結した構成では、演出部材がぐるぐると周回移動する演出が可能であり、有端軌道上を移動する構成と比べて、多様な演出が実現できる。
【0147】
<演出装置の他の構成例2>
次に、1つの演出部材701を、異なる無端軌道上を移動する移動部材間で連結した例について説明する。図27は上述した図10、図11の演出装置Aの変形例を示す、分解斜視図であり、図28はその正面図である。図27及び図28の例は、演出部材702を用いず、演出部材701のみとしている。また、移動部材705は無端ベルト721に固定するが、移動部材706を無端ベルト711に固定した構成とし、演出部材701をこれらの移動部材705、706に連結した構成としている。他の構成は図10、図11と同様である。同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0148】
本構成例の利点は、演出部材701の両端部にそれぞれ連結された移動部材705及び706が異なる無端ベルト(711、721)により独立して移動可能であることから、演出部材701を平行移動させることができるなど、移動態様のバリエーションを増やすことができることにある。以下、図27及び図28の構成例による演出装置Aの演出例について説明する。
【0149】
<演出部材701の演出例>
図29(a)乃至(h)は図27及び図28の構成例による演出装置Aの演出例を示している。図29(a)は演出部材701がカバー部材600に隠れた隠蔽位置にある状態を示している。この状態から移動部材705及び706を逆方向に等速で移動させると、図29(b)に示すように演出部材701が平行移動して露出位置に出没する。また、移動部材705及び706を逆方向に異なる速度で走行させると、図29(c)に示すように演出部材701が傾倒しながら移動させることができる。
【0150】
図29(d)に示すように、一方の移動部材706は移動を停止し、他方の移動部材705を往復移動させると、演出部材701を揺動させることができる。また、図29(e)に示すように双方の移動部材705及び706を互いに逆方向に往復移動させても演出部材701を揺動させることができる。
【0151】
更に、図29(f)及び(g)に示すように演出部材701を左右方向を向いた状態として、上下方向に平行移動させることもできる。また、図29(h)に示すように移動部材705及び706を同方向に移動させると、演出部材701を回転させることもできる。この場合、移動部材705及び706の移動速度の調整により、回転中心を移動させたり、不動とすることもできる。
【0152】
<表示領域の分割>
図30(a)乃至(c)は演出部材701をLCD601の表示領域を分割するバーとして用い、更に、LCD601により表示される画像を切り換える際、演出部材701を活用する例を示している。図30(a)は演出部材701が隠蔽位置にあり、表示画面601aが分割されていない状態を示している。図30(b)は演出部材701が表示画面601aを横断しない隠蔽位置からLCD601の表示画面601aを上下に横断する露出位置に移動中であり、演出部材701を境にして表示領域が分割され、左側の表示領域と右側の表示領域とで異なる内容の画像を表示している。
【0153】
右側の表示領域には図30(a)で表示されていた画像が縮小して表示されている。左側の表示領域には図30(a)で表示されていた画像に切り替わる画像が縮小して表示されている。演出部材701が右側に移動するに従って、右側の表示領域は縮小し、左側の表示領域は拡大する。各領域の画像も縮小、拡大する。最終的に図30(c)に示すように、演出部材701は右側の隠蔽位置まで移動し、表示領域の分割が解除され、図30(b)の左側の表示領域に表示されていた画像が表示画面601aに全体に表示される。つまり、図30(a)に表示されていた画像から図30(c)に表示されていた画像に表示内容が切り換えられたことになる。表示内容の切り換えに演出部材701の移動を絡めることで意外性のある演出が実現できる。
【0154】
図30(d)乃至(g)は演出部材701をLCD601の表示領域を分割するバーとして用い、移動させる別の例を示している。図30(d)は演出部材701がLCD601の表示画面601aを上下に横断する露出位置にあり、演出部材701を境にして表示領域が分割され、左側の表示領域と右側の表示領域とで異なる内容の画像を表示している。図30(e)及び(f)は演出部材701が左右に往復移動している状態を示す。演出部材701の往復移動により、左右の表示領域は縮小したり拡大し、各領域の画像も縮小、拡大する。最終的に図30(g)に示すように、演出部材701は左側の隠蔽位置に移動し、表示領域の分割が解除され、右側の表示領域に表示されていた画像が表示画面601aに全体に表示される。この例は2者択一時の演出として活用される。
【0155】
例えば、図30(d)の右側の表示領域の画像(捕縛)はボーナスの内部当選状態を報知する演出画像であり、左側の表示領域の画像(逃走)は、ハズレの演出画像である。最終的に表示画面601a全体に表示された画像が報知結果である。図30(g)の例では右側の表示領域の画像(捕縛)が表示画面601a全体に表示され、ボーナスの内部当選状態が報知されている。図30(e)及び(f)に示すように演出部材701が左右に往復移動して、左右の表示領域のどちらの画像が最終的に表示画面601a全体に表示されるか、遊技者に期待感を持たせることで興趣に富んだ演出が実現できる。
【0156】
図31(a)及び(b)は演出部材702をLCD601の表示領域を分割するバーとして用いた他の例を示しており、特に、スロットマシン100にエラー(メダル切れ)が生じた場合の例を示している。図31(a)では演出部材701が隠蔽位置にあり、表示画面601aにはスロットマシン100にエラーが生じたことを示す、「係員をお呼び下さい」とのメッセージを含む画像が表示されている。図31(b)では演出部材701が露出位置まで移動してきており、かつ、LCD601の表示画面601aを左右に横断する位置に位置している。LCD601は演出部材701を境にして表示領域を分割し、上方の表示領域と下方の表示領域とで異なる内容の画像を表示している。上方の表示領域には係員に対するメッセージとしてエラーの原因と対処方法が表示されている。このようにエラー発生時の情報伝達手段としても活用できる。
【0157】
<演出部材と画像との合成>
図31(c)及び(d)は演出部材701とLCD601により表示される画像とにより、まとまりのある画像(合成画像)を提示するものである。換言すれば、遊技者に提示しようとする画像の一部を演出部材701で、残りをLCD601により表示される電子画像で、表現するものである。
【0158】
図31(c)の例では表示画面601aに垂れ幕の一部が表示されており、演出部材701は垂れ幕の端部が取り付けられた棒を表現している。しかして、図31(d)に示すように演出部材701を上方へ移動させると共に、表示画面601aに垂れ幕が上昇していく画像を表示する。遊技者には垂れ幕がぶら下った棒が上昇していく画像を提示することができる。
【0159】
このように、演出部材701は表示画面601aの表示領域の分割バーとして用いたり、LCD601の画像とで合成画像を形成するものとして用いたりすることができ、演出部材701の用い方が変わることで遊技者に対して意外性を与えられる。
【0160】
<内部当選状態の報知>
次に、内部当選状態の報知演出の例について説明する。図32(a)は演出部材701をLCD601の表示領域を分割するバーとして用いた例を示している。演出部材701により分割された表示領域には異なる入賞役に関する画像が表示され、左側の表示領域には小役(鶴)の絵柄を示す画像が、右側の表示領域には小役(俵)の絵柄を示す画像がそれぞれ表示されている。左右の表示領域の大きさは同じである。遊技者は、これら2つの入賞役のいずれかに内部当選状態にあるとの期待感を抱く。
【0161】
そして、演出部材701を隠蔽位置に移動させ、一方の表示領域の画像のみを表示し(図32(b))、入賞役の内部当選状態の報知とする。図32(b)の例では小役(俵)の絵柄の画像のみが表示されており、小役(俵)の内部当選状態が報知されている。
【0162】
図32(c)及び図32(d)は内部当選状態の報知の別の例を示している。図32(c)は図32(a)と同様の演出を行っている。遊技者は、絵柄画像が表示された2つの入賞役のいずれかに内部当選状態にあるとの期待感を抱く。図32(d)では右側の表示領域にのみにグレーのマスクがかかっており、左側の表示領域に表示された小役(鶴)に内部当選状態にあることが報知されている。
【0163】
図32(a)乃至(d)の報知演出の実行タイミングとしては、例えば、遊技の開始操作時、リール110乃至112の第1及び第2停止操作時が挙げられる。このようなタイミングで報知演出を行えば、遊技者は内部当選状態にある入賞役の絵柄を狙って停止操作が行える。
【0164】
<遊技者の技量に応じた報知>
内部当選状態の報知等、遊技者に有益な情報の提供の有無をスロットマシン100側のみで定めるのではなく、遊技者が当該情報の提供の有無を左右できるようにする演出も実行できる。つまり、演出中に遊技者がスロットマシン100に対して行なった操作の結果に応じて内部当選状態の報知等、遊技者に有益な情報の提供をするか否かを定めることもできる。以下、図33を参照してその例を説明する。
【0165】
図33(a)において、演出部材701は隠蔽位置に位置しており、表示画面601aにはルーレットを模した画像が表示されている。ルーレットの画像は円盤状をなしており、「○」のエリアと「×」のエリアとが扇状に交互に示されている。
【0166】
図33(b)では演出部材701が露出位置へ移動し、かつ、ルーレットの画像の中心を回転中心として回転している。図33(c)に示すように、遊技者による予め定めた操作(ここではMAXベットボタン132の操作)のタイミングで演出部材701の回転が停止する。停止時に演出部材701と重なっている扇状のエリアが「○」のエリアか「×」のエリアにより、成功か失敗かが決する。
【0167】
成功の場合、図33(d)に示すように、表示画面601aには「成功!」の文字と共に、BBの内部当選状態の報知にあたる、「7」の画像が表示される。失敗すると図33(e)に示すように、表示画面601aには「失敗...」の文字が表示され、内部当選状態の報知にあたる画像等の表示はなされない。
【0168】
<メダル払出しに関連する演出>
上述した通り、演出パターンはメダル払出結果に応じて選択することもできる。ここでは、複数のゲームに渡る払出結果に応じた演出例について図34を参照して説明する。図34はBBゲームの間の払い出し結果に基づきBBゲーム中になされる演出例である。
【0169】
図34(a)では手動ポンプにより風船を膨らませようとするキャラクターの画像が表示画面601aに表示され、演出部材701は風船により押し上げられるバーを示している。風船の画像には現在遊技者が獲得中のメダル枚数が表示されている。これはBBゲーム中に遊技者に払出されたメダルの累積数(又は差枚の累積数)である。
【0170】
BBゲームの進行に伴い、通常は遊技者に払出されたメダルの累積数は増えていく。その増加に従って、図34(b)に示すように風船が膨らみ、これに伴って演出部材701も、あたかも風船により押し上げられるかのように上方へ移動する。演出部材701はメダルの累積数のバロメータとしての役割も行なっている。図34(c)はBBゲームの終了条件を、予め定められた獲得枚数に達した場合(例えば235枚の払い出し)とした場合に、当該枚数に達した場合の例を示している。風船が大きく膨らみ、演出部材701は表示画面601aの略最上部に位置している。続いて、図34(d)では演出部材701が隠蔽位置に移動し、風船が破裂した画像が表示画面601aに表示されている。これはBBゲームが終了したことを遊技者に報知している。
【0171】
<他の遊技台への適用例>
本発明はスロットマシン以外にもパチンコ機、パロット機等、表示内容を変動可能に表示する表示手段と、遊技者に有利となる権利に関する抽選を行う抽選手段と、を備え、前記表示手段は前記抽選手段による抽選結果に応じた表示をする遊技台に適用可能である。
【0172】
図35は図10の演出装置Aと同様の構成の演出装置A’を搭載したパチンコ機1100を示している。演出装置A’は化粧パネル600やカバー部材601の構成が異なるものの、その他の構成については演出装置Aと同様の構成である。図35では、演出部材701及び702や、LCD601の表示画面601aが図示されている。
【0173】
パチンコ機1100は、遊技者が遊技球であるパチンコ玉の打ち出しを行なうため、ハンドル1101と、ハンドル1101に対する操作により打ち出されるパチンコ玉が導入される受皿1102と、パチンコ玉が打ち出される円形の遊技領域1103と、を備える。遊技領域1103には不図示の釘が配設され、遊技領域1103の上部から落下するパチンコ玉は釘に衝突して方向を変えながら遊技領域1103の下部へ落下する。遊技領域1103には入賞口1104が配設されており、入賞口1104へパチンコ玉が入球すると予め定めた特典が遊技者に付与される。本実施形態では、この特典は大当たりの抽選の実行である。大当たりの抽選で当選すると遊技者には多数のパチンコ玉が払出されるチャンスが与えられる。演出装置A’は遊技領域1103の中央部分に配設されており、LCD601は表示内容を変動可能に表示する表示手段としても機能する。
【0174】
図36はパチンコ機1100の制御系の機能ブロック図である。パチンコ機1100は制御部1200を有する。制御部1200はCPU等の処理手段1201、乱数を発生する乱数発生手段1204、RAM等の記憶手段1202、及び、ROM等の記憶手段1203を有する。センサ1205は入賞口1104に設けられ、パチンコ玉の入球を検出するセンサである。1206はその他のデバイス(ランプ、パチンコ玉の払い出し装置等)を示している。
【0175】
処理手段1200は、大当たりの抽選の実行条件が成立したか否かを判定する実行条件判定手段として機能する。大当たりの抽選の実行条件は、センサ1205により入賞口1104にパチンコ玉が入球したことが検出された時に成立する。処理手段1200は、大当たりの抽選の実行条件が成立すると乱数発生手段1204から乱数値を取得し、記憶手段1202に記憶する。
【0176】
乱数値は大当たりの抽選の実行条件の成立毎に予め定めた記憶上限回数を上限として順次記憶される。例えば、4回分の抽選結果が記憶される。4回分の乱数値が記憶されている場合、新たな乱数値は破棄される。処理手段1200は記憶手段1202に乱数値が記憶されていることを条件として、当該乱数値に基づき大当たりの抽選手段を行う、抽選手段として機能する。抽選後、LCD601による表示内容の変動を開始して終了する。表示内容の変動は抽選結果に応じた識別情報が表示されるように行う。識別情報は例えば複数の絵柄の組み合わせの表示である。
【0177】
記憶手段1202に複数回分の乱数値が記憶されている場合には最も古いものから順番に選択する。LCD601の表示内容の変動を終了して識別情報を表示すると、対応する乱数値は記憶手段1202から削除される。
【0178】
抽選結果が大当たりの場合は、大当たりに対応した識別情報が表示されるよう、LCD601の表示内容の変動を行なう。大当たりに対応した識別情報が表示されると、ボーナスゲームが開始されて遊技者には多数のパチンコ玉が払出されるチャンスが与えられる。
【0179】
<まとめ>
上記実施形態によれば、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する移動部材(703〜706)と、前記移動部材に取り付けられた演出部材(701、702、801)と、を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
【0180】
また、上記実施形態によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する移動部材(703〜706)と、前記移動部材に連結された演出部材(701、702、801)と、を備えたことを特徴とする演出装置が提供される。
【0181】
上記実施形態では、前記移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に取り付けられた前記演出部材も移動する。前記移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図16、図25、図26、図29)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0182】
また、上記実施形態(図10、図24)によれば、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する第1及び第2移動部材(703〜706)と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材(701、702)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a、702a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a、702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0183】
また、上記実施形態(図10、図24)によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する第1及び第2移動部材(703〜706)と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材(701、702)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a、702a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a、702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0184】
上記実施形態(図10、図24)では、前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図16、図25、図26)。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている(図13、図14)。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる(図16、図25、図26)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0185】
また、上記実施形態(図27)によれば、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1移動部材(706)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第2移動部材(705)と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材(701)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0186】
また、上記実施形態(図27)によれば、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1移動部材(706)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第2移動部材(705)と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材(701)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0187】
上記実施形態(図27)では、前記第1及び第2移動部材が別々の無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図29)。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている(図13、図14)。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる(図29)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0188】
また、上記実施形態(図10)によれば、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1及び第2移動部材(703、704)と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた第1演出部材(711)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第3及び第4移動部材(705、706)と、前記第3及び第4移動部材に取り付けられた第2演出部材(702)と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部(702a)と、前記第3移動部材に連結された第2端部(702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設(図12、図16)されていることを特徴とする遊技台が提供される。
【0189】
また、上記実施形態(図10)によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1及び第2移動部材(703、704)と、前記第1及び第2移動部材に連結された第1演出部材(701)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第3及び第4移動部材(705、706)と、前記第3及び第4移動部材に連結された第2演出部材(702)と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701aと、前記第2移動部材に連結された第2端部(701aと、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部(702a)と、前記第3移動部材に連結された第2端部(702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設(図12、図16)されていることを特徴とする演出装置が提供される。
【0190】
上記実施形態では、前記第1及び第2移動部材と、前記第3及び第4移動部材とが別々の無端の軌道上を移動し、当該第1及び第2移動部材に連結された前記第1演出部材、並びに、前記第3及び第4移動部材に連結された前記第2演出部材、もそれぞれ移動する。前記第1乃至第4移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図16)。更に、前記第1及び第2移動部材、前記第3及び第4移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離、前記第3及び第4移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記第1及び第2演出部材は形態が変化するように構成されている(図13、図14)。前記第1及び第2演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。また、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることから、両者の組み合わせにより更に多彩な演出が可能となる(図16、図18)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観図である。
【図2】スロットマシン100の主制御部300のブロック図である。
【図3】スロットマシン100の副制御部400のブロック図である。
【図4】スロットマシン100の演出装置制御部500のブロック図である。
【図5】各リール110〜112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【図6】入賞役の種類、対応する絵柄組合せ等を示した図である。
【図7】スロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。
【図8】(a)は副制御部400の割り込み処理を示すフローチャート、(b)は副制御部400のメイン処理を示すフローチャートである。
【図9】(a)及び(b)は演出パターンの選択方法の説明図である。
【図10】演出装置Aの分解斜視図である。
【図11】LCD601が装着された駆動ユニット700の正面図である。
【図12】LCD601が装着された駆動ユニット700の右側面図である。
【図13】演出部材701の斜視図である。
【図14】演出部材701の分解斜視図である。
【図15】(a)及び(b)は演出部材701の説明図である。
【図16】(a)乃至(f)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図17】(a)及び(b)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図18】(a)乃至(c)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図19】(a)乃至(d)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図20】(a)乃至(d)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図21】演出装置Aの演出例を示す図である。
【図22】(a)乃至(d)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図23】(a)乃至(c)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図24】演出装置Aの他の例を示す、LCD601が装着された駆動ユニット700の正面図である。
【図25】(a)乃至(c)は図24の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図26】(a)乃至(c)は図24の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図27】更に他の例の演出装置Aの分解斜視図である。
【図28】図27の演出装置Aにおける、LCD601が装着された駆動ユニット700の正面図である。
【図29】(a)乃至(h)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図30】(a)乃至(g)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図31】(a)乃至(d)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図32】(a)乃至(d)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図33】(a)乃至(e)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図34】(a)乃至(d)は図27の演出装置Aの他の構成例を示す図である。
【図35】本発明の他の実施形態に係るパチンコ機1100を示す図である。
【図36】パチンコ機1100の制御系の機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0192】
100 スロットマシン
701、702、801 演出部材
【技術分野】
【0001】
本発明はスロットマシン、パチンコ機、パロット機に代表される遊技台及び当該遊技台に搭載される演出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の遊技台は多種多様な演出態様で演出を行い、遊技者を楽しませている。このような演出には、例えば遊技者が有利な権利を獲得するものを報知或いは示唆するものも含まれ、遊技者の期待感を向上し、或いは、持続させたりする効果がある。このような演出を実行する演出装置としては、電子画像を表示する表示装置や、可動の部材による機械的な構成の演出装置、或いは両者を併用したものが提案されている。
【0003】
特許文献1乃至5には固定長の棒状の部材を平行移動させたり、回動させる演出装置が開示されている。特許文献6には遊技者が有利な権利を獲得するものを報知等するものではないが、入賞ラインを示すために棒状の部材を用いた遊技機が開示されている。
【特許文献1】特開2005−13628号公報
【特許文献2】特開2005−13629号公報
【特許文献3】特開2005−34632号公報
【特許文献4】特開2004−49604号公報
【特許文献5】特開2003−225343号公報
【特許文献6】特開2005−211555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1乃至5のものは固定長の棒状の部材を平行移動させたり、回動させる程度のものであり、変化に乏しく演出のバリエーションに限界がある。特許文献6の棒状の部材は単に入賞ラインを示すものに過ぎない。
【0005】
本発明の目的は、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本発明によれば、無端の軌道上を移動する移動部材と、前記移動部材に取り付けられた演出部材と、を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
【0007】
また、第1の本発明によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道上を移動する移動部材と、前記移動部材に連結された演出部材と、を備えたことを特徴とする演出装置が提供される。
【0008】
第1の本発明では、前記移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に取り付けられた前記演出部材も移動する。前記移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0009】
また、第2の本発明によれば、無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0010】
また、第2の本発明によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0011】
第2の本発明では、前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0012】
また、第3の本発明によれば、無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0013】
また、第3の本発明によれば、無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0014】
第3の本発明では、前記第1及び第2移動部材が別々の無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0015】
また、第4の本発明によれば、無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた第1演出部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、前記第3及び第4移動部材に取り付けられた第2演出部材と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする遊技台が提供される。
【0016】
また、第4の本発明によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、前記第1及び第2移動部材に連結された第1演出部材と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、前記第3及び第4移動部材に連結された第2演出部材と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする演出装置が提供される。
【0017】
第4の本発明では、前記第1及び第2移動部材と、前記第3及び第4移動部材とが別々の無端の軌道上を移動し、当該第1及び第2移動部材に連結された前記第1演出部材、並びに、前記第3及び第4移動部材に連結された前記第2演出部材、もそれぞれ移動する。前記第1乃至第4移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する。更に、前記第1及び第2移動部材、前記第3及び第4移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離、前記第3及び第4移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記第1及び第2演出部材は形態が変化するように構成されている。前記第1及び第2演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。また、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることから、両者の組み合わせにより更に多彩な演出が可能となる。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上述べた通り、本発明によれば、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観図である。
【0020】
<全体構成>
図1に示すスロットマシン100は本体101と本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102とを備える。本体101の中央内部には、外周面に複数種類の絵柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112は図示しないステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
【0021】
本実施形態において、各絵柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の絵柄は、遊技者から見ると、絵柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの絵柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える絵柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の絵柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0022】
図5は各リール110乃至112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。同図に示すように、各リール110乃至112には、複数種類の絵柄が所定コマ数(ここでは21コマ)だけ配置されている。なお、同図の左端に示した番号0乃至20は、各リール110〜112上の絵柄の配置位置を示す番号である。例えば、左リール110の番号0のコマには俵の絵柄、番号1のコマにはリプレイの絵柄、番号2のコマには鶴の絵柄、番号3のコマには7の絵柄、番号8のコマには簪の絵柄、番号9のコマには将軍の絵柄、番号16のコマには姫の絵柄、がそれぞれ配置されている。絵柄は、ある絵柄と他の絵柄とを識別可能な識別子であれば如何なるものも採用でき、数字、英字、図形、イラスト、等が採用可能である。
【0023】
各々のリール110乃至112の背面には、絵柄表示窓113に表示される個々の絵柄を照明するためのバックライト(図1において図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の絵柄ごとに遮蔽されて個々の絵柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示せず)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の絵柄の回転方向の位置を判断し、目的とする絵柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0024】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではない。
【0025】
告知ランプ121は、例えば、後述する内部抽選において、特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。スタートランプ122は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ123は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ124は演出用のランプである。
【0026】
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという。)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。
【0027】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至133により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。表示器126は、各種の内部情報を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。
【0028】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。以下、スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0029】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0030】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口142から排出するためのボタンである。ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口142は、メダルを払出すための払出口である。
【0031】
音孔143はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置Aが配設されている。
【0032】
<演出装置Aの構成>
次に、演出装置Aの構成について説明する。図10は演出装置Aの分解斜視図である。演出装置Aは、カバー部材600と、カバー部材600によって前面が覆われる、液晶表示パネル(以下、LCD)601及び駆動ユニット700と、を備える。
【0033】
カバー部材600はその正面に、LCD601の表示画面601aの大きさと略同じ大きさの開口部600aが設けられている。演出装置Aを正面から見た場合、この開口部600aを介してLCD601の表示画面601aの略全域が見える一方、表示画面601a以外のLCD601の周縁部分や駆動ユニット700は見えないようにカバー部材600に隠蔽される。すなわち、カバー部材600は隠蔽部材としても機能する。
【0034】
LCD601はその外形がパネル状(直方体形状)をなすと共に、その正面に方形の表示画面601aが形成された電子画像の表示ユニットである。本実施形態では電子画像の表示ユニットとして液晶表示装置を用いるが、他の電子画像の表示装置も適用可能である。
【0035】
<駆動ユニット>
次に駆動ユニット700について図10に加えて図11及び図12も参照して説明する。図11はLCD601が装着された駆動ユニット700の正面図、図12は図11に示したLCD601及び駆動ユニット700の右側面図である。
【0036】
<移動部材及び移動機構>
駆動ユニット700は、移動部材703及び704と、移動部材703及び704を移動させる移動機構710と、移動部材705及び706と、移動部材705及び706を移動させる移動機構720と、支持板730と、を備える。移動部材703及び704には演出部材701が連結されており、また、移動部材705及び706には演出部材702が連結されている。
【0037】
移動機構710は、無端ベルト(歯付きベルト)711と、無端ベルト711を走行自在に支持する複数のプーリ(歯付きスプロケット)712と、を備える。無端ベルト711は、複数のプーリ712により、表示画面601aの周縁に沿うように方形に巻き回されている。複数のプーリ712のうちの1つは無端ベルト711を走行させる駆動手段であるモータ713の出力軸に取り付けられ、残りのプーリ712は支持板730に取り付けられ、回転自在に支持されている。モータ713は本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ713の正転・逆転により無端ベルト711が正方向・逆方向に走行することになる。
【0038】
移動部材703及び704は無端ベルト711の外周面上の異なる位置に固定されており、無端ベルト711の走行により、無端ベルト711により規定される方形の無端軌道上を移動することになる。
【0039】
移動機構720は、移動機構710と同様の構成であり、無端ベルト(歯付きベルト)721と、無端ベルト721を走行自在に支持する複数のプーリ(歯付きスプロケット)722と、を備える。無端ベルト721は、複数のプーリ722により、表示画面601aの周縁に沿うように方形に巻き回されている。複数のプーリ722のうちの1つは無端ベルト721を走行させる駆動手段であるモータ723の出力軸に取り付けられ、残りのプーリ722は支持板730に取り付けられ、回転自在に支持されている。モータ723は本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ723の正転・逆転により無端ベルト711が正方向・逆方向に走行することになる。
【0040】
移動部材705及び706は無端ベルト721の外周面上の異なる位置に固定されており、無端ベルト721の走行により、無端ベルト721により規定される方形の無端軌道上を移動することになる。
【0041】
LCD601は支持板730にその背面が固定されて支持されており、無端ベルト711及び無端ベルト721はLCD601の周囲を囲むように配設されており、無端ベルト711は無端ベルト721の外側に位置している。無端ベルト711及び無端ベルト721は、その走行軌道、つまり、移動部材703乃至706の移動軌道が、正面視で相似形の方形状とされており、かつ、その中心が共通の仮想線(図10の線L)を通るよう配設されている。
【0042】
更に、無端ベルト711及び無端ベルト721は、その走行軌道、つまり、移動部材703乃至706の移動軌道は同一平面(LCD601の表示画面601aと平行な平面)上に設定されている(図12の線Sは無端ベルト711及び721の幅方向の中心を通る面を示す)。
【0043】
次に、移動部材703乃至706について説明する。移動部材703乃至706は、それぞれ、移動部材703乃至706の移動軌道の上述した平面に直交する方向でLCD601の正面側に突出して設けられ、演出部材701、702の端部が連結される連結部703a乃至706aを備える。演出部材701、702の各端部は連結部703a乃至706aに回動自在に軸支される。
【0044】
図12に示すように、移動部材703及び704の連結部703a及び704aの突出長さは移動部材705及び706の連結部705a及び706aの突出長さよりも長くされており、これにより、演出部材701と演出部材702とが互いに干渉することなく、正面視で重なる位置に位置することができる。
【0045】
<演出部材>
次に演出部材701及び702の構成について説明する。演出部材701及び702は同様の構成であり、ここでは演出部材701について説明し、演出部材702の説明は割愛する。本実施形態の演出部材701は移動部材703と移動部材704との間の距離に応じて形態が変化するように構成されている。詳細には、本実施形態の演出部材701は棒状をなしており、その長手方向に伸縮可能な構成となっている。演出部材701はその両端部がそれぞれ移動部材703、704に連結されている。
【0046】
移動部材703、704が移動すると、移動部材703と移動部材704との間の距離(つまり、連結部703a、704a間の距離)が変化することになるが、演出部材701が伸縮することで当該距離の変化に対応することができる。つまり、移動部材703と移動部材704との間の距離の変化を利用して演出部材701の形態(長手方向の長さ)が変化する。演出部材701の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。また、演出部材701は移動部材703、704を移動することで、傾けたり、或いは、揺動させたりすることができ、多彩な演出が可能となる。
【0047】
図13及び図14に示すように演出部材701は、演出部材701の端部を構成する2つの端部部材701aと、演出部材701の中間部分を構成し、端部部材701aとは別部材の接続部材701bと、を有する(演出部材702も図11に示すように端部部材702aと接続部材702bとから構成される。)。端部部材701aは、移動部材703、704の連結部703a、704aに連結される部分であって、連結部703a、704aに連結される連結部として孔を有している。
【0048】
接続部材701bはレール状に構成されている。各端部部材701aは接続部材701bの端部から接続部材701bへ挿入されて接続され、2つの端部部材701a間を結ぶ直線方向(連結部703a、704aに連結される孔間を結ぶ直線方向)にスライド可能となっている。接続部材701bに対する端部部材701aのスライドによって、接続部材701bの端部から端部部材701aが突出する突出量が変化することにより、演出部材701が長手方向に伸縮することになる。
【0049】
本実施形態では演出部材701が伸縮するので遊技者を驚かせる演出が可能となる。更に、演出部材701の姿勢によって、演出部材701の端部が連結部703a、704aの外方へはみ出したりすることがなく、省スペース化が図れる。
【0050】
長手方向に伸縮自在な演出部材としては、上記のように機構的に伸縮を実現する演出部材701の他、伸縮自在な材料から演出部材を構成することも挙げられる。例えば、演出部材の一部又は全部をゴム等の棒状・帯状の弾性体から構成することも挙げられる。しかし、演出部材701の伸縮は部材の弾性変形を伴わないので演出部材701の伸縮によりこれが張力を発生することもない、という点で利点がある。つまり、ゴム等は伸縮により張力が発生・変化し、移動部材703、704及び移動機構710へその張力による荷重が作用し、移動部材703、704の円滑な移動を妨げる場合があるが本実施形態の演出部材701ではこのようなことがない。
【0051】
なお、移動部材間の距離に応じて形態が変化する演出部材としては、上記のように長手方向の長さが変化するものの他、様々な構成のものを採用することができ、例えば、ワイヤ等の可撓性部材を用いることができる。ワイヤを用いた場合、長手方向の長さは変化しないが、形態の変化としてくねくねと湾曲することになる。
【0052】
次に、本実施形態では、演出部材701の両端部をそれぞれ、接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成し、これらが接続部材701bに対してスライド可能としているが、演出部材701の両端部のうちのいずれか一方を接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成してもよい(この場合、接続部材701bの一方の端部に連結部703a又は704aに連結される孔を形成することになる。)。しかし、本実施形態のように演出部材701の両端部をそれぞれ、接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成し、これらが接続部材701bに対してスライド可能とすることで、演出部材701の伸縮量をより大きくとることができる。
【0053】
本実施形態のように、演出部材701の両端部をそれぞれ、接続部材701bと別部材の端部部材701aで構成し、これらが接続部材701bに対してスライド可能とした場合、演出部材701の伸縮に際して、接続部材701bに対する各端部部材701aのスライド量が等量となることが望ましい。このため、本実施形態では図13及び図14に示すようにラック・ピニオン機構により各端部部材701aのスライド量が等量となるように構成している。
【0054】
詳細には、各端部部材701aは接続部材701bに挿入されるラック部701a’を有し、また、接続部材701bにはラック部701a’が噛合する、2つのピニオン701cが回転自在に配設されている。2つのピニオン701cは2つの端部部材701a間を結ぶ直線方向に離間して配設されている。なお、ピニオン701cは一つでもよい。各ラック部701a’はピニオン701cを挟むように配設されると共に、ピニオン701cに常時噛合している。このため、一方の端部部材701aがスライドするとラック部701a’を介してピニオン701cが回転し、他方の端部部材701aもスライドするので、各端部部材701aのスライド量が等量となる。また、ラック部701a’は接続部材701bの内面とピニオン701cとにより挟持状態で接続部材701内において支持されるため、上述したスライド移動の移動量を問わず、安定したスライド移動が可能である。
【0055】
次に、本実施形態のように接続部材701bに対して、これとは別部材の端部部材701aをスライド可能に設けた場合、接続部材701bの端部と端部部材701aとの境界部分に段差が生じてしまう。このため、演出部材701が複数の部材からなる構成であることを遊技者に認識させてしまう畏れがある。演出部材701はこれがあたかも1本の部材であるかのように見せかける方が、その伸縮により遊技者に対してより強いインパクトを与えることができる。
【0056】
そこで、接続部材701b及び各端部部材701aの正面側の表面に装飾用のカバー部材を設けることが望ましい。装飾用のカバー部材を設けることにより、演出部材701をあたかも1本の部材であるかのように見せかけることができる。装飾用のカバー部材は、その色、模様等の装飾内容を共通にすることが望ましい。図15(a)及び(b)は装飾用のカバー部材701dを設けた例を示している。
【0057】
カバー部材701dは例えば銀色等に着色された薄いシールであり、端部部材701a及び接続部材701bの表面に貼着されている。図15(b)に示すように演出部材701が伸縮しても、その表面のカバー部材701dの存在により接続部材701bの端部と端部部材701aとの境界部分が目立たなくなり、演出部材701をあたかも1本の部材であるかのように見せかけることができる。
【0058】
<演出部材の動作例>
本実施形態において移動部材703乃至706の各連結部703a乃至706aはLCD601の正面側に突出して設けられているため、これらに連結される演出部材701、702はLCD601の表示画面601a上に位置可能なように配設される。
【0059】
本実施形態では、演出部材701、702の機械的な動作と、LCD601により表示される電子画像との連携により、多彩な演出が可能である。無論、LCD601を設けずに演出部材701、702の機械的な動作のみの演出も可能である。ここでは主に演出部材701、702の動作例について図16を参照して説明する。図16(a)乃至(f)は演出装置Aを正面視した図を示しており、カバー部材600については、これを透視した図となるように網掛けで示している。したがって、網掛け部分は遊技者からは見えないことになる。
【0060】
本実施形態の場合、演出部材701、702はいずれも鉛直平面上を移動する構成である。また、演出部材701、702は演出装置Aの奥行き方向にずれて互いに干渉しないように配設されており(演出部材701が正面側)、互いに重なり合う位置に位置することも可能である。
【0061】
図16(a)乃至(f)は移動部材703乃至706が、それぞれ無端ベルト711、721のある位置に取り付けた場合を示している。移動部材703乃至706の無端ベルト711、721に対する取付位置によって演出部材701及び702の形態も異なるものとなってくる。
【0062】
さて、図16(a)は演出部材701及び702が上下方向を向き、互いに平行な態様を示している。図16(b)は無端ベルト711を走行させ、かつ、往復させることで、移動部材705及び706を互いに逆方向に移動させ、演出部材702を揺動(振動)させた例を示している。演出部材702は移動部材705及び706の移動により伸縮しながら揺動する。演出部材701は停止したままである。
【0063】
図16(c)は演出部材701及び702の双方を揺動させる例を示している。図16(c)の例では、演出部材701及び702を自動車のワイパーの如く、平行に揺動させている。図16(d)乃至(f)は演出部材702を回転させる例を段階的に示している。移動部材705(706)を同じ方向に移動させて1周させると、演出部材702は回転中心を移動させながら2回転することになる。なお、移動部材705と移動部材706とを移動軌道の中心に対して対称の位置において無端ベルト721に取り付けると、回転中心が固定して回転させることができる。なお、演出部材701も同様に回転させることができる。
【0064】
このように本実施形態では演出部材701、702が伸縮することで演出部材701、702の動作の態様が多彩なものとなる。本実施形態では演出部材を2つ設けたが1つでもよい。また、3以上設けることもできる。3以上設ける場合、移動機構710、720相当の移動機構を増設すればよい。また、移動部材703乃至706が無端軌道上を移動する構成とすることにより、有端軌道上を移動させる構成の場合よりも、演出部材の回転等、多彩な演出が可能となる。
【0065】
<制御部>
次に、図2乃至図4を参照してスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100制御部は、大別すると遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300から送信されるコマンドに応じて各種デバイスを制御する副制御部400と、副制御部400から送信されるコマンドに応じて演出装置Aを制御する演出装置制御部500と、から構成されている。
【0066】
<主制御部>
まず、図3を参照してスロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
【0067】
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やリールを回転駆動するモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
【0068】
また、CPU310には各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止制御データ等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。RAM313は、遊技者が所有するメダルをその投入操作によって電子的にクレジットとして貯留するために、該クレジットの数を記憶する記憶手段としても機能する。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400、演出装置制御部500においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル投入センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチ324、メダル払出センサ326の状態を検出し、各センサを監視している。
【0069】
メダル投入センサ320は、メダル投入口141に通じる通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。メダル投入ボタンセンサ323は、ベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、これらに対する遊技者の操作を検出する。精算スイッチ324は、精算ボタン134に対する操作を検出し、精算ボタン134が一回押されると、精算可能なメダルが払い出されることになる。本実施形態では、精算可能なメダルとは貯留されているメダルとベットされているメダルの双方であるが、貯留されているメダルのみとしてもよい。メダル払出センサ326はメダル払い出し口142から払い出されるメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0070】
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0071】
出力インタフェース370には、リールを回転駆動するステッピングモータ等を駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口142から払出すための装置。図示せず。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ121、スタートランプ122、再遊技ランプ123、リールパネルランプ124等)と、7セグメント表示器341(貯留枚数表示器125、表示器126、払出枚数表示器127等)が接続されている。
【0072】
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基いて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
【0073】
<副制御部>
次に、図3を参照してスロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信されたコマンドに基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。タイマ回路415は複数設けることができる。
【0074】
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや演出パターンの選択用のデータ、各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
【0075】
CPU410には、データバスを介して主制御部300からコマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。スピーカ483には音孔143の背後に設けられたスピーカや、演出装置Aのスピーカユニット603のスピーカが含まれる。
【0076】
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
【0077】
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて演出ランプ424(サイドランプ144等)、メダル払出口142を内側から閃光にて照明する払出口ストロボ425を制御する。なお、CPU410は、演出装置制御部500へのコマンド送信はデマルチプレクサ419を介して実施する。
【0078】
<演出装置制御部>
次に、図4を参照してスロットマシン100の演出装置制御部500について説明する。演出装置制御部500は、演算処理装置であるCPU510や、各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路514は、水晶発振器511から発振されたクロックを補正して、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU510に供給する回路である。
【0079】
また、CPU510にはタイマ回路515がバスを介して接続されている。CPU510は、所定のタイミングでデータバスを介してROM512の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路515に送信する。タイマ回路515は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU510に送信する。CPU510は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。CPU510は、副制御部400の出力インターフェース470、デマルチプレクサ419を介して出力されたコマンドを入力インターフェース520およびバスを介して受信し、演出装置制御部500全体を制御する。
【0080】
ROM512には、演出装置制御部500全体を制御するためのプログラムやデータが記憶されている。RAM513は、CPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。ROM512やRAM513は、バスを介してCPU510に接続されている。また、CPU510には、バスを介して、CPU530、演出装置Aの各モータ713、723を独立して駆動するモータドライバ540が接続されている。更に、CPU530には、バスを介して、ROM531、RAM532、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)534が接続されている。
【0081】
ROM531にはCPU530で処理されるプログラムが格納されている。RAM532はCPU530で処理されるプログラムのワークエリアを提供する。VDP534には、水晶発振器533が接続され、さらに、バスを介して、ROM535、RAM536が接続されている。ROM535には、LCD601の画像データが複数種類格納されている。そして、CPU530は、CPU510からのコマンドに基づいてROM535の画像データを読み出し、RAM536のワークエリアを使用して画像信号を生成し、D/Aコンバータ537を介して、LCD601の表示画面601aに画像を表示する。
【0082】
<入賞役の種類>
入賞役の種類は任意に採用することができる。図6はその一例を示しており、本実施形態における入賞役の種類、対応する絵柄組合せ、入賞時の配当(メダルの払出数)と、内部抽選の当選確率とを示した図である。
【0083】
(1)ビッグボーナス(BB)
入賞によりビッグボーナスゲーム(BBゲーム)が開始される入賞役である。本実施形態ではBBについてフラグ持越しを行う。すなわち、BBに内部当選すると、これを示すフラグが立つが(RAM313の所定のエリア内に記憶される)、その遊技においてBBに入賞しなかったとしても、入賞するまでフラグが立った状態が維持され(フラグ持ち越し)、次遊技以降でもBBに内部当選中とする。
(2)レギュラーボーナス(RB)
入賞により、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。本実施形態ではRBについても上述したフラグ持越しを行う。BB又はRBのいずれかのフラグ持ち越しが行なわれている状態をボーナス内部当選中という。
(3)シフトレギュラーボーナス(SRB)
BBゲーム中(より詳細にはBB一般遊技中)にのみ入賞する入賞役であって、入賞によりRBゲームと内容が同じシフトレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。
(4)小役
入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。本実施形態では3種類(俵、鶴、簪)用意されている。対応する絵柄組合せや払出枚数は、同図に示す通りである。
(5)再遊技
入賞により、次回のゲームでメダルの投入を行うことなくゲームを行うことができる入賞役である。
(6)役物
RBゲーム及びSRBゲームの各遊技(役物遊技)において入賞する入賞役であり、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
【0084】
各入賞役には、設定値毎に内部当選確率が設定されている。設定値は例えば6段階ある。図6ではある設定値Nの場合の各入賞役の内部当選確率が例示されている。なお、同図では内部当選確率を示しているが、実際の内部抽選時の処理としては以下のようになる。すなわち、入賞役内部抽選時に取得される乱数値の範囲(例えば、0〜16384)はあらかじめいくつかの領域(各当選確率の大きさに相当する領域)に分割されており、各領域に各入賞役の当選やはずれが対応付けられている。これらの情報は、入賞役抽選テーブルとしてROM312に格納されており、入賞役の内部抽選では、取得した乱数値がどの範囲に属するかで入賞役の内部当選の当否が決定する。内部抽選以外の各種の抽選処理についても同様な方式を採用することができる。
【0085】
なお、スロットマシンの分野では、ボーナスゲームに移行するビッグボーナス(BB)及びレギュラーボーナス(RB)や、新たにメダルを投入することなく次のゲームが可能となる再遊技(リプレイ)は、入賞役と区別されて「作動絵柄」と呼ばれる場合があるが、本書における「入賞役」にはビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技のいずれも含まれ、また、「入賞」にはこれらに入賞することが含まれる。
【0086】
<遊技状態>
本実施形態では、大別すると、遊技状態として通常遊技、BBゲーム、RBゲーム及びSRBゲームがある。
・BBゲーム:
BBゲームの内容は、複数種類考えられるが、本実施形態では、BBゲーム中にSRBに入賞することが可能で、これに入賞するとSRBゲームが開始される。なお、BBゲームを、SRBゲーム中の場合とそうでない場合とを区別するため、後者をBB一般遊技と称する。BBゲームの終了条件は、例えば、予め定められた獲得枚数に達した場合(例えば235枚の払い出し)とすることができる。また、他の終了条件として、例えば、SRBの入賞回数が所定数に達した場合(例えば3回)か、BB一般遊技のゲーム回数が所定数に達した場合(例えば30回)とすることもできる。
・RBゲーム、SRBゲーム
RBゲーム及びSRBゲームの内容は複数種類考えられるが、予め定めた回数(例えば12回)の役物遊技を消化するか、あるいは、役物が予め定めた回数(例えば8回)入賞するかのいずれかの条件が成立することにより終了するものとすることができる。
【0087】
遊技状態にはこの他にも例えば、いわゆるAT(アシストタイム)、CT(チャレンジタイム)、RT(リプレイタイム。リプ連とも呼ばれる。)等が挙げられる。ATとは、例えば、リール停止制御上、ストップボタン137乃至139の押し順を要求するものであり、AT期間内では当該押し順を報知するものである。また、CTとは、例えば、CT期間内では、所定の場合に少なくともいずれかのリール110乃至112を原則として遊技者がストップボタン137乃至139を操作したところで停止し、滑りコマ制御を行わないものである。RTとはリプ連期間内では他の場合よりも再遊技に高確率で内部当選し、リプ連期間におけるゲームでのメダルの消費が抑えられ、遊技者に有利に働くものである。
【0088】
<遊技の基本的制御>
図7は、本実施形態のスロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。遊技の基本的制御はCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の遊技処理を実行する。以下、この処理について説明する。なお、特に説明しないが主制御部300はスロットマシン100に対する遊技者の操作や、各処理の処理結果を示すコマンドを随時副制御部400へ送信する。副制御部400はスロットマシン100のステータス情報としてこれをRAM513に格納しておき、スロットマシン100の状態を常時把握することができる。
【0089】
電源が投入されるとS101で初期化処理が行なわれる。S102ではメダル投入・スタート操作受付処理を行なう。ここでは、主としてメダルのベットに関する処理と、スタートレバー135に対する遊技の開始操作の検知に関する処理等を行う。S103では入賞ライン確定処理を行なう。ここではS102の遊技開始処理の結果に応じてその遊技で有効となる入賞ラインを確定し、対応する入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。
【0090】
S104では、乱数発生回路317で発生させた乱数を取得する。S105ではS104で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選及び内部当選状態設定処理1を行う。入賞役の内部抽選は遊技者に有利となる権利の抽選の一種である。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、RAM313に設定されたその入賞役のフラグをONとし、その入賞役の内部当選状態が設定される。
【0091】
S106では、リール停止制御テーブル選択処理を行なう。ここでリール110乃至112の停止制御の例について簡単に説明する。本実施形態においては滑りコマ制御等と称される公知のリール停止制御を採用する。このリール停止制御は、内部抽選で内部当選した入賞役か、又は、いわゆるフラグ持ち越し中の入賞役については、対応する絵柄組合せが揃って表示されることが許容される一方、そうでない場合には各入賞役に対応する絵柄組合せが揃って表示されないように構成されている。例えば、小役の「俵」に内部当選していない場合、「俵」の絵柄組合せが表示されるタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われたとしても、リール110乃至112は直ちに停止せずに俵の絵柄組合せが揃わないように制御される。逆に、「俵」に内部当選している場合には、俵の絵柄組合せが表示されるタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われなかったとしても、一定の範囲でリール110乃至112は直ちに停止せずに俵の絵柄組合せが揃うように制御されることになる。
【0092】
リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データテーブルの中から内部抽選結果等に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データテーブルに示された停止位置データに従って行なわれる。S106ではこのリール停止制御テーブルの選択を行なう。
【0093】
S107では全リール110乃至112の回転を開始させるリール回転処理を行なう。S108ではリール停止制御処理を行なう。ここでは、S106で選択したリール停止制御テーブルに従い、ストップボタン137乃至139に対する操作に応じて、リール110乃至112のうち、操作されたストップボタン137乃至139に対応するいずれかのリールを制御して停止させる。全リール110乃至112が停止するとS109へ進む。
【0094】
S109では入賞判定処理及び内部当選状態設定処理2を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、内部当選した入賞役又は内部当選中のボーナスの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「俵−俵−俵」が揃っていたならば俵(小役)入賞と判定する。また、入賞した入賞役に対応するフラグをリセットし、その入賞役の内部当選状態を解除する。S105の内部抽選でBB及びRBに当選しながら入賞しなかった場合はボーナスの内部当選状態が維持される(フラグがリセットされない)。
【0095】
S110では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す払出処理を行なう。S111では、遊技状態制御処理を実行する。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、ビッグボーナスやレギュラーボーナスのようなボーナス入賞の場合に次回から対応するボーナスゲームを開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。以上により1ゲームの処理が終了し、S102へ戻って同様の処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0096】
<副制御部400の処理>
次に、副制御部400の処理について説明する。副制御部400のCPU410は主制御部300からのコマンドに従って以下の処理を実行する。図8(b)は副制御部400のメイン処理を示すフローチャート、図8(a)は副制御部400の割り込み処理を示すフローチャートである。まず、所定周期で行なわれる割り込み処理から説明する。
【0097】
S201では主制御部300からコマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合、S202へ進み、受信していない場合は一単位の処理を終了する。S202ではRAM413上の所定の記憶エリアに受信したコマンドを格納する。主制御部300からのコマンドは当該記憶エリアに順次格納されることになる。以上により一単位の処理が終了する。
【0098】
次にメイン処理について説明する。S211ではRAM413上の上記記憶エリアに主制御部300からのコマンドが格納されているか否かを判定する。コマンドが格納されている場合は最も古いコマンドを取得してS212へ進み、コマンドが格納されていない場合はS211へ戻る。
【0099】
S212では取得したコマンドが演出パターン設定対象コマンドか否かを判定する。該当する場合はS213へ進み、該当しない場合はS217へ進む。演出パターンとはスロットマシン100において実行される予め定めた演出の種類であり、複数種類用意されている。詳細は後述する。演出パターン設定対象コマンドとは演出パターンを選択する契機となるコマンドであり、例えば、入賞役の内部抽選結果を示すコマンドである。
【0100】
S213では演出パターンの選択・設定を行う。詳細は後述する。S214ではS213で演出パターンが設定された結果、副制御部400が管理するデバイスに対する演出データのデータセット、演出装置Aに演出を実行させるための演出制御部500へのコマンド送信が必要か否かを判定する。該当する場合はS215へ進み、該当しない場合はS216へ進む。S215では、副制御部400が管理するデバイスに対する演出データのデータセット、或いは、演出装置制御部500へのコマンド送信を行う。S216では他の処理を行ないS211へ戻る。他の処理には副制御部400が管理する各種情報の更新等が含まれる。
【0101】
S217ではS211で取得したコマンドが演出更新対象コマンドか否かを判定する該当する場合はS218へ進み、該当しない場合はS216へ進む。演出更新対象コマンドとは、ある演出パターンが設定されている場合に、その演出パターンで規定されている演出内容を進行していく契機となるコマンドであり、例えば、スロットマシン100に対する遊技者の各種の操作があったことを示すコマンドである。S218では副制御部400が管理するデバイスに対する演出データのデータセット、或いは、演出装置制御部500へのコマンド送信を行いS216へ進む。
【0102】
<演出の概略>
次に、スロットマシン100で実行される演出について説明する。ここでは主として演出装置Aによる演出について説明する。スロットマシン100で実行される演出の内容は複数種類用意されており、それらをそれぞれ演出パターンと称する。副制御部400は演出パターン設定対象コマンドを受信すると、複数種類の演出パターンの中から予め定めた方法によりいずれかを選択し、その演出パターンで定義されている演出内容を実行する。
【0103】
<演出パターン>
各演出パターンには、演出デバイスの制御内容が定義される。例えば、演出装置Aについて言うと、演出部材701及び702の動作制御(移動部材703乃至706の移動制御)、LCD601で表示される画像の表示制御、スピーカユニット603から出力される音の制御、等の内容である。
【0104】
演出デバイスの制御内容を示すデータは、その演出デバイスを管理する制御部が有する。例えば、演出部材701及び702の動作制御(移動部材703乃至706の移動制御)、LCD601で表示される画像の表示制御の制御データは演出装置制御部500が有する。
【0105】
副制御部400は制御内容毎に割り当てられた識別子を保持し、設定した演出パターンの定義に従ってその識別子をコマンドとして演出装置制御部500へ送信する。コマンドを受信した演出装置制御部500はコマンドで示された識別子に対応する制御データを各演出デバイスにセットすることで演出が実行される。副制御部400から演出装置制御部500へコマンドが送信される契機は新たに演出パターンを設定して(S213)、直ちに演出装置Aによる演出が実行される場合(S215)や、ある演出パターンが設定されており、その演出パターンで定義された条件に従って演出内容を進行する場合(S217、S218)である。
【0106】
演出は、例えば、1ゲームの中で開始されて終了するもの、複数回のゲームに渡って実行されるもの、が挙げられる。また、スロットマシン100に対する遊技者の操作や主制御部300の制御状態に従って進行していくもの、も挙げられる。演出を実行する時期としては、演出パターン設定対象コマンドを受信した時に実行されているゲーム中のある時期、当該ゲームの次のゲーム或いは数ゲーム経過した後のゲーム中のある時期、が挙げられる。このような演出の条件は、各演出パターンに定義しておくことができる。また、このような演出の条件の一部は、S213で演出パターンを設定する際に設定することもできる。
【0107】
図17(a)及び図17(a)乃至(c)は演出装置Aにおいて、遊技者の操作に従って演出内容が進行していく例を示している。この例は選択された演出パターンが次のゲームで実行される場合を想定しており、MAXベットボタン132の操作(図17(a))、スタートレバー135の操作(図17(b))、各ストップボタン137乃至139の操作(図18(a)乃至(c))を示すコマンドが、S217の演出更新対象コマンドに相当する。
【0108】
図17(a)の段階では、演出部材701及び702が上下方向を向いて互いに平行な形態で位置している。図17(b)の段階では演出部材702が揺動している。図18(a)の段階では演出部材701及び702の双方が互いに平行に揺動している。図18(b)の段階では演出部材701及び702の双方が揺動しているが、互いに平行ではなく、逆方向に揺動している。
【0109】
このような演出により、遊技者は例えばボーナスに内部当選中であるのではないかと期待感を含まらせる。図18(c)の段階では演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aには、「確定V」の文字とボーナス絵柄(7)とが表示されており、ビッグボーナスに内部当選したことが報知されている。
【0110】
<演出パターンの選択・設定>
図9(a)及び(b)は演出パターンの選択方法の例を示す説明図であり、遊技状態(通常遊技、BBゲーム、RB/SRBゲーム)に応じて演出パターンが選択される例を示している。図9(a)は通常遊技時の選択方法を示しており、この例では入賞役の内部抽選結果に応じて演出パターンが選択される。従って、入賞役の内部抽選結果を示すコマンドが、S212の演出パターン設定対象コマンドとなる。
【0111】
なお、ある演出パターンが設定されているときに、演出パターン設定対象コマンドを副制御部400が受信した時は設定中の演出パターンを優先して演出パターンの新たな設定を行わないようにしてもよく、逆に、新たな設定をするようにしてもよい。そのような条件も各演出パターンに定義しておくことができる。
【0112】
通常遊技時の演出パターンとして、図9(a)の例では演出パターンa1乃至anまでのn種類の演出パターンが用意されている。演出パターンの選択は、まず、そのゲームがボーナス内部当選中のゲームか否かと、そのゲームでの入賞役の内部抽選の結果と、に応じて定められる。つまり、内部当選状態の設定に応じて定められる。更に、各演出パターン毎の選択確率に応じて抽選により定められる。図9(a)の例では、例えば、ボーナス内部当選中ではない(同図の×)ゲームにおいて、入賞役の内部抽選結果がハズレの場合、演出パターンa1が選択される確率は2%である。
【0113】
選択確率が0の演出パターンは選択されないことになる。例えば、ボーナス内部当選中ではないゲームにおいて、入賞役の内部抽選結果がBB当選の場合、演出パターンa1が選択される場合はない。選択確率の設定の仕方により、演出は内部当選状態の報知機能を有することになる。
【0114】
演出による報知機能の例として、例えば、BB又はRBのような予め定めた入賞役について内部当選状態が設定されている場合には内部当選状態が設定されていない場合よりも、特定の演出パターンを高い確率で選択することが挙げられる。特定の演出パターンの高頻度の選択により同じ内容の演出が高頻度でなされ、遊技者はBBやRBの内部当選状態にあることを察知できる。確率の差は数倍以上若しくは10倍以上とすることが望ましい。
【0115】
選択確率をこのように変える方法としては、特定の内部抽選結果に対応する選択確率を異ならせることが挙げられる。例えば、図9(a)の例では、内部抽選結果が「ハズレ」の場合の演出パターンa1の選択確率が、ボーナスの内部当選状態でない時は2%であるが、ボーナスの内部当選状態である時は60%であり、選択確率が後者の方が高くなっている(30倍)。
【0116】
選択確率を変える別の方法としては、例えば、入賞役の内部抽選の確率を含めた、ある演出パターン(P)の総選択確率を変える方法もある。総選択確率は、(BB内部当選確率×演出パターンP選択確率)+(RB内部当選確率×演出パターンP選択確率)+・・・+(ハズレ確率×演出パターンP選択確率)で示される。しかして、(ボーナスの内部当選状態にある場合の総選択確率Q1)>(ボーナスの内部当選状態でない場合の総選択確率Q2)とする。
【0117】
次に、図9(b)を参照してBBゲーム時、RBゲーム又はSRBゲーム時の演出パターンの選択方法の例を示す。BBゲーム時は複数種類の演出モード1乃至3毎に演出パターンが区分けされている。本実施形態の場合、演出モードが異なると演出内容に登場するメインキャラクター(LCD601に表示される)が異なる。本実施形態の場合、メインキャラクターは殿、姫、爺の3種ある。演出モードはBBゲーム開始時に遊技者の選択に従い設定され、その設定処理は例えばS216の他の処理に含むことができる。演出パターンは演出モード毎に設定されており(演出パターン群)、BBゲームの進行に応じて順次選択されていくことになる。RBゲーム又はSRBゲーム時は本実施形態の場合、演出パターンは毎度同じ内容としている。
【0118】
<演出装置Aによる演出内容の例>
次に、演出パターンにより規定される演出内容の例、特に演出装置Aにおける演出部材701及び702の動作とLCD601の画像表示との連係による演出例について説明する。
【0119】
<表示領域の分割と内部当選状態の報知>
図19(a)乃至(d)は演出部材701及び702をLCD601の表示領域を分割するバーとしても用いた演出例を示す。図19(a)はスタートレバー135が操作された際の状態を示している。演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっている。LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域にリール110乃至112を模した絵柄の変動表示を行なっている。図19(a)の状態では、いずれの表示領域においても絵柄の変動中である。
【0120】
図19(b)はストップボタン137乃至139のいずれかが操作された際の状態を示している。表示画面601aの3つの表示領域のうち、1つの表示領域(停止操作ボタンに対応する左の領域)については変動表示が停止し、「7」が表示されている。「7」はボーナス絵柄であり、ボーナス内部当選に対する遊技者の期待感を向上させることを狙った演出である。
【0121】
図19(c)はストップボタン137乃至139のいずれか次のボタンが操作された際の状態を示している。表示画面601aの3つの表示領域のうち、更に1つの表示領域(中央の領域)については変動表示が停止し、「7」が表示されている。「7」が2つ揃ったので、ボーナス内部当選に対する遊技者の期待感が高まる。この期待感を更に高揚させるべく、演出部材701が揺動している。
【0122】
図19(d)はストップボタン137乃至139の最後のボタンが操作された際の状態を示している。演出部材701及び702が「V」の字をなしており、表示画面601aには、「確定V」の文字とボーナス絵柄(7)とが表示されており、ビッグボーナスに内部当選したことが報知されている。
【0123】
図20(a)乃至(d)は演出部材701及び702をLCD601の表示領域を分割するバーとしても用いた他の演出例を示す。図20(a)はベットボタン132が操作された際の状態を示している。演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっており、目立った演出はない。いわば初期状態である。
【0124】
図20(b)はスタートレバー135が操作された際の状態を示している。演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に3種類の小役
(俵、鶴、簪)の各絵柄の画像を表示している。演出部材701及び702が「V」の字をなしていることにより、これら3種類の小役のいずれかに内部当選していることを示唆する演出であり、最終的に真中の表示領域(演出部材701及び702の「V」の字に挟まれる領域)に表示された絵柄の小役に内部当選していることが報知される演出である。
【0125】
図20(c)はストップボタン137乃至139のいずれかが操作された際の状態を示している。3種類の小役(俵、鶴、簪)の各絵柄の画像は、図20(b)
の状態から表示位置がローテーションして、真中の表示領域には俵に代わって簪が表示されている。遊技者は当初、小役:俵に内部当選したことを期待するが、小役:簪に内部当選していることに期待感が変わるであろう。
【0126】
図20(d)はストップボタン137乃至139のいずれか次のボタンが操作された際の状態を示している。表示画面601aの3つの表示領域のうち、真中の表示領域に俵の絵柄が表示され、他の表示領域には絵柄が表示されていない。よって、小役:俵に内部当選したことが報知されたことになる。遊技者は俵の絵柄を狙って最後の停止操作を行なうことになる。
【0127】
<エラー報知>
図21はスロットマシン100にエラー(メダル切れ)が生じた場合の例を示している。表示画面601aにはスロットマシン100にエラーが生じたことを示す、「係員をお呼び下さい」とのメッセージを含む画像が表示されている。演出部材701及び702は互いに平行に揺動しており、遊技者の注意を喚起している。このように演出装置Aはエラー発生時の情報伝達手段としても活用できる。
【0128】
<演出モード選択>
BBゲーム開始時の演出モードの選択時に実行される演出例について図22を参照して説明する。図22(a)の状態において、演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっている。LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割され、左の表示領域には「演出選択」とのメッセージが、中央の表示領域にはキャラクタの画像が、右の表示領域には選択の仕方が、それぞれ表示され、演出モードを選択する処理が実行されることを遊技者に知らせている。
【0129】
図22(b)の状態では演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に3種類のキャラクタ(姫、殿、爺)の画像が表示されている。中央の表示領域のキャラクタの画像(殿)が他のキャラクタよりも大きく表示され、殿キャラクタを選択可能な状態となっている。各表示領域のキャラクタ画像は一定時間毎に図22(c)、(d)に示すようにローテンションして切り換えられる。遊技者は好みのキャラクタの画像が中央の表示領域に表示されているときにMAXベットボタン132を押すことで対応する演出モードを選択できる。
【0130】
<メダル払出しに関連する演出>
演出パターンはメダル払出結果に応じて選択することもできる。メダル払出しに関連する演出について図23を参照して説明する。メダル払出結果としては各ゲーム毎の払出結果、或いは、複数のゲームに渡る払出結果が挙げられる。後者の場合、複数のゲームに渡る差枚(払出枚数−投入枚数)でもよいし、払出枚数でもよい。
【0131】
図23は各ゲーム毎の払出結果(ここでは払出枚数)に応じた演出例を示している。本実施形態ではBBゲーム時の小役入賞時のメダルの払出枚数として図6に示すように15枚(俵)、10枚(鶴)、2枚(簪)が設定されている。図23はBBゲームの各ゲームにおいて小役入賞時に実行される演出例を示している。図23(a)は、演出部材701及び702は上下方向を向いて互いに平行になっている状態を示している。LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割され、左の表示領域には「払出枚数」とのメッセージが、中央の表示領域には3種類の小役の絵柄の画像が、右の表示領域には各小役に対応するメダルの払出枚数がそれぞれ表示されている。
【0132】
図23(b)は小役:俵に入賞した際の状態を示しており、演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割されている。左右の表示領域には入賞役である小役:俵の絵柄の画像が表示され、中央の表示領域には払出枚数のメッセージが表示されている。
【0133】
また、図23(c)は小役:鶴に入賞した際の状態を示しており、演出部材701及び702が「V」の字をなしており、LCD601の表示画面601aは演出部材701及び702を境として、3つの表示領域に分割されている。左右の表示領域には入賞役である小役:鶴の絵柄の画像が表示され、中央の表示領域には払出枚数のメッセージが表示されている。
【0134】
メダルの払い出し枚数は予め定まっているため、小役の入賞が確定した段階で遊技者に分かることではあるが、表示することで遊技者を盛り上げることができる。
【0135】
<演出装置の他の構成例1>
上記実施形態では、演出部材701及び702を用いた例を示したが、他の演出部材も採用可能である。図24は、上述した演出装置Aの演出部材701に代えて、演出部材801を用いた例を示す、LCD601及び駆動ユニット700の正面図である。図24の構成例は演出部材701に代えて、演出部材801を用いた点のみ異なり、他の構成は図11と同様である。同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0136】
演出部材801は、移動部材703、704に個別に設けられる演出部材であって、移動部材703、704に固定される支持部801aと、支持部801aの端部に回動自在に取り付けられた札部801bと、からなる。札部801bには絵が印刷されており、本実施形態の場合、移動部材703に取り付けられた演出部材801については、小役:俵の絵柄が、移動部材704に取り付けられた演出部材801については、BB:7の絵柄が、それぞれ印刷されている。
【0137】
支持部801aと札部801bとは回動自在に連結されているため、札部801bの自重によって、札部801bは支持部801aに対して回動し、俵絵柄の演出部材801のように、展開した態様や、7絵柄の演出部材801のように折り畳まれた態様となる。
【0138】
図25及び図26は図24の構成の演出装置Aによる演出例を示す図である。本例では、演出部材801をカバー部材600に隠れた隠蔽位置から、開口部600aを介して遊技者に見える露出位置に移動させることで、小役(俵)やBB(7)に内部当選状態にあることを報知する演出を行う。図25は小役(俵)の内部当選状態の報知例であり、図26はBB(7)の内部当選状態の報知例である。
【0139】
まず、図25(a)は報知前の通常の状態を示している。同図の例では、移動部材705及び706がその移動軌道の中心に対して対称の位置に配置されており、また、移動部材703及び704もその移動軌道の中心に対して対称の位置に配置されている。移動部材705及び706に連結された演出部材702はLCD601の表示画面601aの中央において上下方向を向いた態様となっており、2つの演出部材801はいずれもカバー部材600に隠れた隠蔽位置にあり、札部801bはその自重により支持部801aに対して90度回動した状態にある。
【0140】
この状態から、図25(b)に示すように演出部材702を揺動させ、遊技者に対して何かあるのではないか、との期待感を抱かせる。並行して演出部材801を移動させ、隠蔽位置から露出位置へ出没させる準備を行う。
【0141】
次に、図25(c)に示すように演出部材702の揺動を停止し、演出部材801を移動させる。無端ベルト711を同方向(時計回り)に走行させることで、俵絵柄の演出部材801の札部801bが露出位置へ出没し、小役:俵に内部当選状態にあることが報知される。無端ベルト711を高速で走行させることで、札部801bが一瞬だけ、出没するようにすることができ、遊技者に遊技を集中させることができる。また、無端ベルト711を往復移動することで、表示画面601aを横断させずに、札部801bを一瞬だけ、出没するようにすることもできる。
【0142】
なお、7絵柄の演出部材801は札部801bがその自重により支持部801aに対して180度回動した状態にあるため、依然隠蔽位置にあり、遊技者には見えない。
【0143】
次に、図26はBBの内部当選状態の報知例である。図26(a)は報知前の通常の状態を示しており、図25(a)と同様である。
【0144】
この状態から、図26(b)に示すように演出部材702を回転させ、遊技者に対して何かあるのではないか、との期待感を抱かせる。演出部材702を回転させることで、図25(b)の揺動の場合よりも大きな利益があるのではないかとの期待感を遊技者に与えることができる。並行して演出部材801を移動させ、隠蔽位置から露出位置へ出没させる準備を行う。
【0145】
次に、図26(c)に示すように演出部材702の回転を停止し、演出部材801を移動させる。無端ベルト711を同方向(反時計回り)に走行させることで、7絵柄の演出部材801の札部801bが露出位置へ出没し、BBに内部当選状態にあることが報知される。無端ベルト711を高速で走行させることや、往復移動させることは図25の場合と同様に採用できる。また、俵絵柄の演出部材801は札部801bがその自重により支持部801aに対して180度回動した状態にあるため、依然隠蔽位置にあり、遊技者には見えない。
【0146】
このように演出部材は1つの移動部材に対して1つ連結することも可能である。本例では、通常、演出部材801がカバー部材600に隠れるような構成としているが、通常は露出していて、ある時だけ隠れるような構成としてもよいし、常時露出する構成としてもよい。移動部材703乃至706は無端軌道上を移動するので、演出部材を1つの移動部材に連結した構成では、演出部材がぐるぐると周回移動する演出が可能であり、有端軌道上を移動する構成と比べて、多様な演出が実現できる。
【0147】
<演出装置の他の構成例2>
次に、1つの演出部材701を、異なる無端軌道上を移動する移動部材間で連結した例について説明する。図27は上述した図10、図11の演出装置Aの変形例を示す、分解斜視図であり、図28はその正面図である。図27及び図28の例は、演出部材702を用いず、演出部材701のみとしている。また、移動部材705は無端ベルト721に固定するが、移動部材706を無端ベルト711に固定した構成とし、演出部材701をこれらの移動部材705、706に連結した構成としている。他の構成は図10、図11と同様である。同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0148】
本構成例の利点は、演出部材701の両端部にそれぞれ連結された移動部材705及び706が異なる無端ベルト(711、721)により独立して移動可能であることから、演出部材701を平行移動させることができるなど、移動態様のバリエーションを増やすことができることにある。以下、図27及び図28の構成例による演出装置Aの演出例について説明する。
【0149】
<演出部材701の演出例>
図29(a)乃至(h)は図27及び図28の構成例による演出装置Aの演出例を示している。図29(a)は演出部材701がカバー部材600に隠れた隠蔽位置にある状態を示している。この状態から移動部材705及び706を逆方向に等速で移動させると、図29(b)に示すように演出部材701が平行移動して露出位置に出没する。また、移動部材705及び706を逆方向に異なる速度で走行させると、図29(c)に示すように演出部材701が傾倒しながら移動させることができる。
【0150】
図29(d)に示すように、一方の移動部材706は移動を停止し、他方の移動部材705を往復移動させると、演出部材701を揺動させることができる。また、図29(e)に示すように双方の移動部材705及び706を互いに逆方向に往復移動させても演出部材701を揺動させることができる。
【0151】
更に、図29(f)及び(g)に示すように演出部材701を左右方向を向いた状態として、上下方向に平行移動させることもできる。また、図29(h)に示すように移動部材705及び706を同方向に移動させると、演出部材701を回転させることもできる。この場合、移動部材705及び706の移動速度の調整により、回転中心を移動させたり、不動とすることもできる。
【0152】
<表示領域の分割>
図30(a)乃至(c)は演出部材701をLCD601の表示領域を分割するバーとして用い、更に、LCD601により表示される画像を切り換える際、演出部材701を活用する例を示している。図30(a)は演出部材701が隠蔽位置にあり、表示画面601aが分割されていない状態を示している。図30(b)は演出部材701が表示画面601aを横断しない隠蔽位置からLCD601の表示画面601aを上下に横断する露出位置に移動中であり、演出部材701を境にして表示領域が分割され、左側の表示領域と右側の表示領域とで異なる内容の画像を表示している。
【0153】
右側の表示領域には図30(a)で表示されていた画像が縮小して表示されている。左側の表示領域には図30(a)で表示されていた画像に切り替わる画像が縮小して表示されている。演出部材701が右側に移動するに従って、右側の表示領域は縮小し、左側の表示領域は拡大する。各領域の画像も縮小、拡大する。最終的に図30(c)に示すように、演出部材701は右側の隠蔽位置まで移動し、表示領域の分割が解除され、図30(b)の左側の表示領域に表示されていた画像が表示画面601aに全体に表示される。つまり、図30(a)に表示されていた画像から図30(c)に表示されていた画像に表示内容が切り換えられたことになる。表示内容の切り換えに演出部材701の移動を絡めることで意外性のある演出が実現できる。
【0154】
図30(d)乃至(g)は演出部材701をLCD601の表示領域を分割するバーとして用い、移動させる別の例を示している。図30(d)は演出部材701がLCD601の表示画面601aを上下に横断する露出位置にあり、演出部材701を境にして表示領域が分割され、左側の表示領域と右側の表示領域とで異なる内容の画像を表示している。図30(e)及び(f)は演出部材701が左右に往復移動している状態を示す。演出部材701の往復移動により、左右の表示領域は縮小したり拡大し、各領域の画像も縮小、拡大する。最終的に図30(g)に示すように、演出部材701は左側の隠蔽位置に移動し、表示領域の分割が解除され、右側の表示領域に表示されていた画像が表示画面601aに全体に表示される。この例は2者択一時の演出として活用される。
【0155】
例えば、図30(d)の右側の表示領域の画像(捕縛)はボーナスの内部当選状態を報知する演出画像であり、左側の表示領域の画像(逃走)は、ハズレの演出画像である。最終的に表示画面601a全体に表示された画像が報知結果である。図30(g)の例では右側の表示領域の画像(捕縛)が表示画面601a全体に表示され、ボーナスの内部当選状態が報知されている。図30(e)及び(f)に示すように演出部材701が左右に往復移動して、左右の表示領域のどちらの画像が最終的に表示画面601a全体に表示されるか、遊技者に期待感を持たせることで興趣に富んだ演出が実現できる。
【0156】
図31(a)及び(b)は演出部材702をLCD601の表示領域を分割するバーとして用いた他の例を示しており、特に、スロットマシン100にエラー(メダル切れ)が生じた場合の例を示している。図31(a)では演出部材701が隠蔽位置にあり、表示画面601aにはスロットマシン100にエラーが生じたことを示す、「係員をお呼び下さい」とのメッセージを含む画像が表示されている。図31(b)では演出部材701が露出位置まで移動してきており、かつ、LCD601の表示画面601aを左右に横断する位置に位置している。LCD601は演出部材701を境にして表示領域を分割し、上方の表示領域と下方の表示領域とで異なる内容の画像を表示している。上方の表示領域には係員に対するメッセージとしてエラーの原因と対処方法が表示されている。このようにエラー発生時の情報伝達手段としても活用できる。
【0157】
<演出部材と画像との合成>
図31(c)及び(d)は演出部材701とLCD601により表示される画像とにより、まとまりのある画像(合成画像)を提示するものである。換言すれば、遊技者に提示しようとする画像の一部を演出部材701で、残りをLCD601により表示される電子画像で、表現するものである。
【0158】
図31(c)の例では表示画面601aに垂れ幕の一部が表示されており、演出部材701は垂れ幕の端部が取り付けられた棒を表現している。しかして、図31(d)に示すように演出部材701を上方へ移動させると共に、表示画面601aに垂れ幕が上昇していく画像を表示する。遊技者には垂れ幕がぶら下った棒が上昇していく画像を提示することができる。
【0159】
このように、演出部材701は表示画面601aの表示領域の分割バーとして用いたり、LCD601の画像とで合成画像を形成するものとして用いたりすることができ、演出部材701の用い方が変わることで遊技者に対して意外性を与えられる。
【0160】
<内部当選状態の報知>
次に、内部当選状態の報知演出の例について説明する。図32(a)は演出部材701をLCD601の表示領域を分割するバーとして用いた例を示している。演出部材701により分割された表示領域には異なる入賞役に関する画像が表示され、左側の表示領域には小役(鶴)の絵柄を示す画像が、右側の表示領域には小役(俵)の絵柄を示す画像がそれぞれ表示されている。左右の表示領域の大きさは同じである。遊技者は、これら2つの入賞役のいずれかに内部当選状態にあるとの期待感を抱く。
【0161】
そして、演出部材701を隠蔽位置に移動させ、一方の表示領域の画像のみを表示し(図32(b))、入賞役の内部当選状態の報知とする。図32(b)の例では小役(俵)の絵柄の画像のみが表示されており、小役(俵)の内部当選状態が報知されている。
【0162】
図32(c)及び図32(d)は内部当選状態の報知の別の例を示している。図32(c)は図32(a)と同様の演出を行っている。遊技者は、絵柄画像が表示された2つの入賞役のいずれかに内部当選状態にあるとの期待感を抱く。図32(d)では右側の表示領域にのみにグレーのマスクがかかっており、左側の表示領域に表示された小役(鶴)に内部当選状態にあることが報知されている。
【0163】
図32(a)乃至(d)の報知演出の実行タイミングとしては、例えば、遊技の開始操作時、リール110乃至112の第1及び第2停止操作時が挙げられる。このようなタイミングで報知演出を行えば、遊技者は内部当選状態にある入賞役の絵柄を狙って停止操作が行える。
【0164】
<遊技者の技量に応じた報知>
内部当選状態の報知等、遊技者に有益な情報の提供の有無をスロットマシン100側のみで定めるのではなく、遊技者が当該情報の提供の有無を左右できるようにする演出も実行できる。つまり、演出中に遊技者がスロットマシン100に対して行なった操作の結果に応じて内部当選状態の報知等、遊技者に有益な情報の提供をするか否かを定めることもできる。以下、図33を参照してその例を説明する。
【0165】
図33(a)において、演出部材701は隠蔽位置に位置しており、表示画面601aにはルーレットを模した画像が表示されている。ルーレットの画像は円盤状をなしており、「○」のエリアと「×」のエリアとが扇状に交互に示されている。
【0166】
図33(b)では演出部材701が露出位置へ移動し、かつ、ルーレットの画像の中心を回転中心として回転している。図33(c)に示すように、遊技者による予め定めた操作(ここではMAXベットボタン132の操作)のタイミングで演出部材701の回転が停止する。停止時に演出部材701と重なっている扇状のエリアが「○」のエリアか「×」のエリアにより、成功か失敗かが決する。
【0167】
成功の場合、図33(d)に示すように、表示画面601aには「成功!」の文字と共に、BBの内部当選状態の報知にあたる、「7」の画像が表示される。失敗すると図33(e)に示すように、表示画面601aには「失敗...」の文字が表示され、内部当選状態の報知にあたる画像等の表示はなされない。
【0168】
<メダル払出しに関連する演出>
上述した通り、演出パターンはメダル払出結果に応じて選択することもできる。ここでは、複数のゲームに渡る払出結果に応じた演出例について図34を参照して説明する。図34はBBゲームの間の払い出し結果に基づきBBゲーム中になされる演出例である。
【0169】
図34(a)では手動ポンプにより風船を膨らませようとするキャラクターの画像が表示画面601aに表示され、演出部材701は風船により押し上げられるバーを示している。風船の画像には現在遊技者が獲得中のメダル枚数が表示されている。これはBBゲーム中に遊技者に払出されたメダルの累積数(又は差枚の累積数)である。
【0170】
BBゲームの進行に伴い、通常は遊技者に払出されたメダルの累積数は増えていく。その増加に従って、図34(b)に示すように風船が膨らみ、これに伴って演出部材701も、あたかも風船により押し上げられるかのように上方へ移動する。演出部材701はメダルの累積数のバロメータとしての役割も行なっている。図34(c)はBBゲームの終了条件を、予め定められた獲得枚数に達した場合(例えば235枚の払い出し)とした場合に、当該枚数に達した場合の例を示している。風船が大きく膨らみ、演出部材701は表示画面601aの略最上部に位置している。続いて、図34(d)では演出部材701が隠蔽位置に移動し、風船が破裂した画像が表示画面601aに表示されている。これはBBゲームが終了したことを遊技者に報知している。
【0171】
<他の遊技台への適用例>
本発明はスロットマシン以外にもパチンコ機、パロット機等、表示内容を変動可能に表示する表示手段と、遊技者に有利となる権利に関する抽選を行う抽選手段と、を備え、前記表示手段は前記抽選手段による抽選結果に応じた表示をする遊技台に適用可能である。
【0172】
図35は図10の演出装置Aと同様の構成の演出装置A’を搭載したパチンコ機1100を示している。演出装置A’は化粧パネル600やカバー部材601の構成が異なるものの、その他の構成については演出装置Aと同様の構成である。図35では、演出部材701及び702や、LCD601の表示画面601aが図示されている。
【0173】
パチンコ機1100は、遊技者が遊技球であるパチンコ玉の打ち出しを行なうため、ハンドル1101と、ハンドル1101に対する操作により打ち出されるパチンコ玉が導入される受皿1102と、パチンコ玉が打ち出される円形の遊技領域1103と、を備える。遊技領域1103には不図示の釘が配設され、遊技領域1103の上部から落下するパチンコ玉は釘に衝突して方向を変えながら遊技領域1103の下部へ落下する。遊技領域1103には入賞口1104が配設されており、入賞口1104へパチンコ玉が入球すると予め定めた特典が遊技者に付与される。本実施形態では、この特典は大当たりの抽選の実行である。大当たりの抽選で当選すると遊技者には多数のパチンコ玉が払出されるチャンスが与えられる。演出装置A’は遊技領域1103の中央部分に配設されており、LCD601は表示内容を変動可能に表示する表示手段としても機能する。
【0174】
図36はパチンコ機1100の制御系の機能ブロック図である。パチンコ機1100は制御部1200を有する。制御部1200はCPU等の処理手段1201、乱数を発生する乱数発生手段1204、RAM等の記憶手段1202、及び、ROM等の記憶手段1203を有する。センサ1205は入賞口1104に設けられ、パチンコ玉の入球を検出するセンサである。1206はその他のデバイス(ランプ、パチンコ玉の払い出し装置等)を示している。
【0175】
処理手段1200は、大当たりの抽選の実行条件が成立したか否かを判定する実行条件判定手段として機能する。大当たりの抽選の実行条件は、センサ1205により入賞口1104にパチンコ玉が入球したことが検出された時に成立する。処理手段1200は、大当たりの抽選の実行条件が成立すると乱数発生手段1204から乱数値を取得し、記憶手段1202に記憶する。
【0176】
乱数値は大当たりの抽選の実行条件の成立毎に予め定めた記憶上限回数を上限として順次記憶される。例えば、4回分の抽選結果が記憶される。4回分の乱数値が記憶されている場合、新たな乱数値は破棄される。処理手段1200は記憶手段1202に乱数値が記憶されていることを条件として、当該乱数値に基づき大当たりの抽選手段を行う、抽選手段として機能する。抽選後、LCD601による表示内容の変動を開始して終了する。表示内容の変動は抽選結果に応じた識別情報が表示されるように行う。識別情報は例えば複数の絵柄の組み合わせの表示である。
【0177】
記憶手段1202に複数回分の乱数値が記憶されている場合には最も古いものから順番に選択する。LCD601の表示内容の変動を終了して識別情報を表示すると、対応する乱数値は記憶手段1202から削除される。
【0178】
抽選結果が大当たりの場合は、大当たりに対応した識別情報が表示されるよう、LCD601の表示内容の変動を行なう。大当たりに対応した識別情報が表示されると、ボーナスゲームが開始されて遊技者には多数のパチンコ玉が払出されるチャンスが与えられる。
【0179】
<まとめ>
上記実施形態によれば、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する移動部材(703〜706)と、前記移動部材に取り付けられた演出部材(701、702、801)と、を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
【0180】
また、上記実施形態によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する移動部材(703〜706)と、前記移動部材に連結された演出部材(701、702、801)と、を備えたことを特徴とする演出装置が提供される。
【0181】
上記実施形態では、前記移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に取り付けられた前記演出部材も移動する。前記移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図16、図25、図26、図29)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0182】
また、上記実施形態(図10、図24)によれば、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する第1及び第2移動部材(703〜706)と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材(701、702)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a、702a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a、702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0183】
また、上記実施形態(図10、図24)によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の軌道(無端ベルト711、712)上を移動する第1及び第2移動部材(703〜706)と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材(701、702)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a、702a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a、702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0184】
上記実施形態(図10、図24)では、前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図16、図25、図26)。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている(図13、図14)。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる(図16、図25、図26)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0185】
また、上記実施形態(図27)によれば、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1移動部材(706)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第2移動部材(705)と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材(701)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台が提供される。
【0186】
また、上記実施形態(図27)によれば、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1移動部材(706)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第2移動部材(705)と、前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材(701)と、を備え、前記演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置が提供される。
【0187】
上記実施形態(図27)では、前記第1及び第2移動部材が別々の無端の軌道上を移動し、当該移動部材に連結された前記演出部材も移動する。前記第1及び第2移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図29)。更に、前記第1及び第2移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記演出部材は形態が変化するように構成されている(図13、図14)。前記演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる(図29)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【0188】
また、上記実施形態(図10)によれば、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1及び第2移動部材(703、704)と、前記第1及び第2移動部材に取り付けられた第1演出部材(711)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第3及び第4移動部材(705、706)と、前記第3及び第4移動部材に取り付けられた第2演出部材(702)と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701a)と、前記第2移動部材に連結された第2端部(701a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部(702a)と、前記第3移動部材に連結された第2端部(702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設(図12、図16)されていることを特徴とする遊技台が提供される。
【0189】
また、上記実施形態(図10)によれば、遊技台に搭載される演出装置において、無端の第1軌道(無端ベルト711)上を移動する第1及び第2移動部材(703、704)と、前記第1及び第2移動部材に連結された第1演出部材(701)と、前記第1軌道の内側の無端の第2軌道(無端ベルト721)上を移動する第3及び第4移動部材(705、706)と、前記第3及び第4移動部材に連結された第2演出部材(702)と、を備え、前記第1演出部材は、前記第1移動部材に連結された第1端部(701aと、前記第2移動部材に連結された第2端部(701aと、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第2演出部材は、前記第3移動部材に連結された第1端部(702a)と、前記第3移動部材に連結された第2端部(702a)と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設(図12、図16)されていることを特徴とする演出装置が提供される。
【0190】
上記実施形態では、前記第1及び第2移動部材と、前記第3及び第4移動部材とが別々の無端の軌道上を移動し、当該第1及び第2移動部材に連結された前記第1演出部材、並びに、前記第3及び第4移動部材に連結された前記第2演出部材、もそれぞれ移動する。前記第1乃至第4移動部材が無端の軌道上を移動することにより、有端の軌道上を移動する場合と比べて、前記演出部材の態様が多様化する(図16)。更に、前記第1及び第2移動部材、前記第3及び第4移動部材が移動することにより前記第1及び第2移動部材間の距離、前記第3及び第4移動部材間の距離が変化すると、この距離の変化を利用して前記第1及び第2演出部材は形態が変化するように構成されている(図13、図14)。前記第1及び第2演出部材の形態が変化することで、遊技者を驚かせる、変化に富んだ多彩な演出が可能となる。また、前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることから、両者の組み合わせにより更に多彩な演出が可能となる(図16、図18)。従って、可動の部材による機械的な構成により、変化に富んだ多彩な演出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観図である。
【図2】スロットマシン100の主制御部300のブロック図である。
【図3】スロットマシン100の副制御部400のブロック図である。
【図4】スロットマシン100の演出装置制御部500のブロック図である。
【図5】各リール110〜112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【図6】入賞役の種類、対応する絵柄組合せ等を示した図である。
【図7】スロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。
【図8】(a)は副制御部400の割り込み処理を示すフローチャート、(b)は副制御部400のメイン処理を示すフローチャートである。
【図9】(a)及び(b)は演出パターンの選択方法の説明図である。
【図10】演出装置Aの分解斜視図である。
【図11】LCD601が装着された駆動ユニット700の正面図である。
【図12】LCD601が装着された駆動ユニット700の右側面図である。
【図13】演出部材701の斜視図である。
【図14】演出部材701の分解斜視図である。
【図15】(a)及び(b)は演出部材701の説明図である。
【図16】(a)乃至(f)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図17】(a)及び(b)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図18】(a)乃至(c)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図19】(a)乃至(d)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図20】(a)乃至(d)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図21】演出装置Aの演出例を示す図である。
【図22】(a)乃至(d)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図23】(a)乃至(c)は演出装置Aの演出例を示す図である。
【図24】演出装置Aの他の例を示す、LCD601が装着された駆動ユニット700の正面図である。
【図25】(a)乃至(c)は図24の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図26】(a)乃至(c)は図24の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図27】更に他の例の演出装置Aの分解斜視図である。
【図28】図27の演出装置Aにおける、LCD601が装着された駆動ユニット700の正面図である。
【図29】(a)乃至(h)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図30】(a)乃至(g)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図31】(a)乃至(d)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図32】(a)乃至(d)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図33】(a)乃至(e)は図27の演出装置Aの演出例を示す図である。
【図34】(a)乃至(d)は図27の演出装置Aの他の構成例を示す図である。
【図35】本発明の他の実施形態に係るパチンコ機1100を示す図である。
【図36】パチンコ機1100の制御系の機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0192】
100 スロットマシン
701、702、801 演出部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端の軌道上を移動する移動部材と、
前記移動部材に取り付けられた演出部材と、
を備えたことを特徴とする遊技台。
【請求項2】
無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台。
【請求項3】
無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台。
【請求項4】
前記第2軌道が、前記第1軌道と相似形をなし、かつ、その中心が前記第1軌道の中心線上に位置していることを特徴とする請求項3に記載の遊技台。
【請求項5】
前記演出部材は、前記第1及び第2端部間を結ぶ直線方向に伸縮自在であり、前記形態の変化として、前記第1及び第2端部間の長さが変化することを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技台。
【請求項6】
前記演出部材が棒状をなしていることを特徴とする請求項5に記載の遊技台。
【請求項7】
更に、画像を表示する画像表示ユニットを備え、
前記演出部材は前記画像表示ユニットの表示画面上に位置可能なように配設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技台。
【請求項8】
前記画像表示ユニットの前記表示画面が方形をなし、
前記無端の軌道が、前記画像表示ユニットの前記表示画面の周縁に沿って設定されていることを特徴とする請求項7に記載の遊技台。
【請求項9】
更に、画像を表示する画像表示ユニットを備え、
前記画像表示ユニットの外形及び前記表示画面が方形をなし、
前記第1及び第2軌道は前記画像表示ユニットの周囲を囲むように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技台。
【請求項10】
前記第1及び第2移動部材が往復移動することを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技台。
【請求項11】
更に、前記無端の軌道を規定し、前記移動部材が取り付けられた無端ベルトと、
前記無端ベルトが巻き回される複数のプーリと、
前記無端ベルトを走行させる駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技台。
【請求項12】
更に、前記無端の軌道を規定し、前記第1及び第2移動部材が取り付けられた無端ベルトと、
前記無端ベルトが巻き回される複数のプーリと、
前記無端ベルトを走行させる駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技台。
【請求項13】
更に、前記無端の第1軌道を規定し、前記第1移動部材が取り付けられた第1無端ベルトと、
前記第1無端ベルトが巻き回される複数の第1プーリと、
前記第1無端ベルトを走行させる第1駆動手段と、
前記無端の第2軌道を規定し、前記第2移動部材が取り付けられた第2無端ベルトと、
前記第2無端ベルトが巻き回される複数の第2プーリと、
前記第2無端ベルトを走行させる第2駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の遊技台。
【請求項14】
無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に取り付けられた第1演出部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、
前記第3及び第4移動部材に取り付けられた第2演出部材と、を備え、
前記第1演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第2演出部材は、
前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする遊技台。
【請求項15】
前記第2軌道が、前記第1軌道と相似形をなし、かつ、その中心が前記第1軌道の中心線上に位置していることを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項16】
前記第1及び第2演出部材は、前記第1及び第2端部間を結ぶ直線方向に伸縮自在であり、前記形態の変化として、前記第1及び第2端部間の長さが変化することを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項17】
前記第1及び第2演出部材が棒状をなしていることを特徴とする請求項16に記載の遊技台。
【請求項18】
更に、画像を表示する画像表示ユニットを備え、
前記第1及び第2演出部材は前記画像表示ユニットの表示画面上に位置可能なように配設されていることを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項19】
前記画像表示ユニットの外形及び前記表示画面が方形をなし、
前記第1及び第2軌道は前記画像表示ユニットの周囲を囲むように設定されていることを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項20】
更に、前記第1軌道を規定し、前記第1及び第2移動部材が取り付けられた第1無端ベルトと、
前記第1無端ベルトが巻き回される複数の第1プーリと、
前記第1無端ベルトを走行させる第1駆動手段と、
更に、前記第2軌道を規定し、前記第3及び第4移動部材が取り付けられた第2無端ベルトと、
前記第2無端ベルトが巻き回される複数の第2プーリと、
前記第2無端ベルトを走行させる第2駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項21】
前記第1及び第2軌道が共に同一平面上に設定され、
前記第1及び第2移動部材は、前記平面と直交する方向に突出すると共に前記第1演出部材と連結される第1連結部をそれぞれ有し、
前記第3及び第4移動部材は、前記平面と直交する方向に突出すると共に前記第2演出部材と連結される第2連結部をそれぞれ有し、
前記第1連結部の突出長さが前記第2連結部の突出長さよりも長いことを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項22】
前記遊技台が、
表示内容を変動可能に表示する表示手段と、
遊技者に有利となる権利に関する抽選を行う抽選手段と、を備え、
前記表示手段は前記抽選手段による抽選結果に応じた表示をすることを特徴とする請求項1乃至3又は14のいずれかに記載の遊技台。
【請求項23】
複数種類の絵柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選する抽選手段と、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止スイッチと、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示された前記絵柄の組合せが、予め定めた絵柄の組合せであるか否かに基づいて前記入賞役の入賞を判定する入賞判定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3又は14のいずれかに記載の遊技台。
【請求項24】
前記遊技台がパチンコ機又はパロット機であることを特徴とする請求項22に記載の遊技台。
【請求項25】
更に、前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記入賞役の内部当選状態を設定する内部当選状態設定手段と、
複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段と、
を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記内部当選状態に応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項26】
前記選択手段は、抽選により前記演出パターンを選択し、かつ、予め定めた前記入賞役について前記内部当選状態が設定されている場合には当該内部当選状態が設定されていない場合よりも、特定の前記演出パターンを高い確率で選択することを特徴とする請求項25に記載の遊技台。
【請求項27】
更に、複数種類の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段と、
を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記遊技状態に応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項28】
前記遊技台は、遊技媒体のベット操作により各ゲームが開始され、各ゲームの結果に応じて前記遊技媒体を払出す遊技台であって、
更に、複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記遊技媒体の払い出し結果に応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項29】
前記払い出し結果とは、各ゲーム毎の払い出し結果、または、複数のゲームに渡る払い出し結果であることを特徴とする請求項28に記載の遊技台。
【請求項30】
更に、複数種類の演出モードの中からいずれかの演出モードを設定する演出モード設定手段と、
複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段と、を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記演出モード設定手段により設定された前記演出モードに応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項31】
表示内容を変動可能に表示する表示手段と、
大当たりの抽選の実行条件が成立したか否かを判定する実行条件判定手段と、
前記実行条件判定手段により前記実行条件が成立したと判定された場合に取得される乱数値を、前記実行条件の成立毎に予め定めた記憶上限回数を上限として順次記憶する記憶手段と、
前記乱数値に基づき前記大当たりの抽選を行う抽選手段と、
を備え、
前記表示手段は、
前記抽選手段による抽選の結果が前記大当たりの場合に、該大当たりに対応した識別情報が表示されるよう、表示内容の変動を行なうことを特徴とする請求項1乃至3又は13のいずれかに記載の遊技台。
【請求項32】
遊技球が打ち出される遊技領域と、当該遊技領域に設けられた入賞口とを備え、
前記遊技球が前記入賞口に入球することにより、予め定めた特典を遊技者に与えることを特徴とする請求項1乃至3又は14のいずれかに記載の遊技台。
【請求項33】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の軌道上を移動する移動部材と、
前記移動部材に連結された演出部材と、
を備えたことを特徴とする演出装置。
【請求項34】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置。
【請求項35】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置。
【請求項36】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に連結された第1演出部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、
前記第3及び第4移動部材に連結された第2演出部材と、を備え、
前記第1演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第2演出部材は、
前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする演出装置。
【請求項1】
無端の軌道上を移動する移動部材と、
前記移動部材に取り付けられた演出部材と、
を備えたことを特徴とする遊技台。
【請求項2】
無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台。
【請求項3】
無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に取り付けられた演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする遊技台。
【請求項4】
前記第2軌道が、前記第1軌道と相似形をなし、かつ、その中心が前記第1軌道の中心線上に位置していることを特徴とする請求項3に記載の遊技台。
【請求項5】
前記演出部材は、前記第1及び第2端部間を結ぶ直線方向に伸縮自在であり、前記形態の変化として、前記第1及び第2端部間の長さが変化することを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技台。
【請求項6】
前記演出部材が棒状をなしていることを特徴とする請求項5に記載の遊技台。
【請求項7】
更に、画像を表示する画像表示ユニットを備え、
前記演出部材は前記画像表示ユニットの表示画面上に位置可能なように配設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技台。
【請求項8】
前記画像表示ユニットの前記表示画面が方形をなし、
前記無端の軌道が、前記画像表示ユニットの前記表示画面の周縁に沿って設定されていることを特徴とする請求項7に記載の遊技台。
【請求項9】
更に、画像を表示する画像表示ユニットを備え、
前記画像表示ユニットの外形及び前記表示画面が方形をなし、
前記第1及び第2軌道は前記画像表示ユニットの周囲を囲むように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技台。
【請求項10】
前記第1及び第2移動部材が往復移動することを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技台。
【請求項11】
更に、前記無端の軌道を規定し、前記移動部材が取り付けられた無端ベルトと、
前記無端ベルトが巻き回される複数のプーリと、
前記無端ベルトを走行させる駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技台。
【請求項12】
更に、前記無端の軌道を規定し、前記第1及び第2移動部材が取り付けられた無端ベルトと、
前記無端ベルトが巻き回される複数のプーリと、
前記無端ベルトを走行させる駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技台。
【請求項13】
更に、前記無端の第1軌道を規定し、前記第1移動部材が取り付けられた第1無端ベルトと、
前記第1無端ベルトが巻き回される複数の第1プーリと、
前記第1無端ベルトを走行させる第1駆動手段と、
前記無端の第2軌道を規定し、前記第2移動部材が取り付けられた第2無端ベルトと、
前記第2無端ベルトが巻き回される複数の第2プーリと、
前記第2無端ベルトを走行させる第2駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の遊技台。
【請求項14】
無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に取り付けられた第1演出部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、
前記第3及び第4移動部材に取り付けられた第2演出部材と、を備え、
前記第1演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第2演出部材は、
前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする遊技台。
【請求項15】
前記第2軌道が、前記第1軌道と相似形をなし、かつ、その中心が前記第1軌道の中心線上に位置していることを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項16】
前記第1及び第2演出部材は、前記第1及び第2端部間を結ぶ直線方向に伸縮自在であり、前記形態の変化として、前記第1及び第2端部間の長さが変化することを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項17】
前記第1及び第2演出部材が棒状をなしていることを特徴とする請求項16に記載の遊技台。
【請求項18】
更に、画像を表示する画像表示ユニットを備え、
前記第1及び第2演出部材は前記画像表示ユニットの表示画面上に位置可能なように配設されていることを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項19】
前記画像表示ユニットの外形及び前記表示画面が方形をなし、
前記第1及び第2軌道は前記画像表示ユニットの周囲を囲むように設定されていることを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項20】
更に、前記第1軌道を規定し、前記第1及び第2移動部材が取り付けられた第1無端ベルトと、
前記第1無端ベルトが巻き回される複数の第1プーリと、
前記第1無端ベルトを走行させる第1駆動手段と、
更に、前記第2軌道を規定し、前記第3及び第4移動部材が取り付けられた第2無端ベルトと、
前記第2無端ベルトが巻き回される複数の第2プーリと、
前記第2無端ベルトを走行させる第2駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項21】
前記第1及び第2軌道が共に同一平面上に設定され、
前記第1及び第2移動部材は、前記平面と直交する方向に突出すると共に前記第1演出部材と連結される第1連結部をそれぞれ有し、
前記第3及び第4移動部材は、前記平面と直交する方向に突出すると共に前記第2演出部材と連結される第2連結部をそれぞれ有し、
前記第1連結部の突出長さが前記第2連結部の突出長さよりも長いことを特徴とする請求項14に記載の遊技台。
【請求項22】
前記遊技台が、
表示内容を変動可能に表示する表示手段と、
遊技者に有利となる権利に関する抽選を行う抽選手段と、を備え、
前記表示手段は前記抽選手段による抽選結果に応じた表示をすることを特徴とする請求項1乃至3又は14のいずれかに記載の遊技台。
【請求項23】
複数種類の絵柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選する抽選手段と、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止スイッチと、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示された前記絵柄の組合せが、予め定めた絵柄の組合せであるか否かに基づいて前記入賞役の入賞を判定する入賞判定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3又は14のいずれかに記載の遊技台。
【請求項24】
前記遊技台がパチンコ機又はパロット機であることを特徴とする請求項22に記載の遊技台。
【請求項25】
更に、前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記入賞役の内部当選状態を設定する内部当選状態設定手段と、
複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段と、
を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記内部当選状態に応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項26】
前記選択手段は、抽選により前記演出パターンを選択し、かつ、予め定めた前記入賞役について前記内部当選状態が設定されている場合には当該内部当選状態が設定されていない場合よりも、特定の前記演出パターンを高い確率で選択することを特徴とする請求項25に記載の遊技台。
【請求項27】
更に、複数種類の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段と、
を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記遊技状態に応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項28】
前記遊技台は、遊技媒体のベット操作により各ゲームが開始され、各ゲームの結果に応じて前記遊技媒体を払出す遊技台であって、
更に、複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記遊技媒体の払い出し結果に応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項29】
前記払い出し結果とは、各ゲーム毎の払い出し結果、または、複数のゲームに渡る払い出し結果であることを特徴とする請求項28に記載の遊技台。
【請求項30】
更に、複数種類の演出モードの中からいずれかの演出モードを設定する演出モード設定手段と、
複数種類の演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択する選択手段と、を備え、
前記移動部材の移動制御の内容は前記演出パターンに応じて定められ、
前記選択手段は、前記演出モード設定手段により設定された前記演出モードに応じて前記演出パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の遊技台。
【請求項31】
表示内容を変動可能に表示する表示手段と、
大当たりの抽選の実行条件が成立したか否かを判定する実行条件判定手段と、
前記実行条件判定手段により前記実行条件が成立したと判定された場合に取得される乱数値を、前記実行条件の成立毎に予め定めた記憶上限回数を上限として順次記憶する記憶手段と、
前記乱数値に基づき前記大当たりの抽選を行う抽選手段と、
を備え、
前記表示手段は、
前記抽選手段による抽選の結果が前記大当たりの場合に、該大当たりに対応した識別情報が表示されるよう、表示内容の変動を行なうことを特徴とする請求項1乃至3又は13のいずれかに記載の遊技台。
【請求項32】
遊技球が打ち出される遊技領域と、当該遊技領域に設けられた入賞口とを備え、
前記遊技球が前記入賞口に入球することにより、予め定めた特典を遊技者に与えることを特徴とする請求項1乃至3又は14のいずれかに記載の遊技台。
【請求項33】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の軌道上を移動する移動部材と、
前記移動部材に連結された演出部材と、
を備えたことを特徴とする演出装置。
【請求項34】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置。
【請求項35】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の第1軌道上を移動する第1移動部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に連結された演出部材と、を備え、
前記演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化することを特徴とする演出装置。
【請求項36】
遊技台に搭載される演出装置において、
無端の第1軌道上を移動する第1及び第2移動部材と、
前記第1及び第2移動部材に連結された第1演出部材と、
前記第1軌道の内側の無端の第2軌道上を移動する第3及び第4移動部材と、
前記第3及び第4移動部材に連結された第2演出部材と、を備え、
前記第1演出部材は、
前記第1移動部材に連結された第1端部と、前記第2移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第2演出部材は、
前記第3移動部材に連結された第1端部と、前記第3移動部材に連結された第2端部と、を有し、前記第1及び第2移動部材間の距離に応じて形態が変化し、
前記第1及び第2演出部材は互いに重なって位置可能なように配設されていることを特徴とする演出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公開番号】特開2007−268210(P2007−268210A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−101032(P2006−101032)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】
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