説明

遊技場景品管理システム

【課題】遊技場における景品の管理及び管理に伴う処理を簡便に行う。
【解決手段】相互に通信可能に接続されている従業員用携帯端末200と管理装置100とからなる遊技場景品管理システムであって、従業員用携帯端末200は、少なくとも遊技場の景品情報を表示可能な表示手段と、景品を特定可能な景品特定情報の入力を受け付け可能な景品特定情報入力手段とを有し、管理装置100は、遊技場の景品情報を記憶する記憶手段と、従業員用携帯端末200から景品特定情報を受信すると、受信した景品特定情報に基づいて特定した景品情報を従業員用携帯端末200に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場における景品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では、遊技者が遊技の結果獲得したパチンコやメダル等の遊技媒体と交換するために、数多くの景品が備えられている。これらの景品は、遊技者からの要望に応えるため、多種多様なものが揃えられている。
【0003】
従来、これらの景品の管理は、景品交換を行うために遊技場内の景品カウンタ等に設置されている景品交換用のPOS(=Point Of Sale System)端末を用いて行われている。
【0004】
例えば特許文献1では、景品カウンタに設置されたPOS端末で景品交換を行う共に、交換の対象となった景品の在庫数を減算し、在庫数が一定以下になると、その旨の報知を行う技術が示されている。
【特許文献1】特開2004−174114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、当該特許文献1に示す構成は、景品交換に伴う景品の出庫数及び在庫数に関するものであり、景品の入庫等に関しては対応していない。また、景品の入庫等にPOS端末を用いることは従来から行われていることであるが、景品カウンタ等に設置されているPOS端末を用いる場合には、POS端末が設置されているその場所でしか景品処理を行うことができず、処理が煩雑なものとなっていた。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に対処するため、遊技場における景品の管理及び管理に伴う処理を簡便に行う遊技場景品管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、相互に通信可能に接続されている従業員用携帯端末と管理装置とからなる遊技場景品管理システムであって、
前記従業員用携帯端末は、
少なくとも遊技場の景品情報を表示可能な表示手段と、
景品を特定可能な景品特定情報の入力を受け付け可能な景品特定情報入力手段とを有し、
前記管理装置は、
遊技場の景品情報を記憶する記憶手段と、
前記従業員用携帯端末から景品特定情報を受信すると、受信した景品特定情報に基づいて特定した景品情報を前記従業員用携帯端末に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有する、遊技場景品管理システムとした。
【0008】
また、請求項2の発明は、前記管理装置は、
前記記憶手段に記憶されている遊技場の景品情報を更新する更新手段を更に有し、
当該更新手段は、前記従業員用携帯端末から景品情報を受信すると、当該景品情報に基づき、既に記憶されている景品情報を更新して記憶することを特徴とする、請求項1に記載の遊技場景品管理システム。
【発明の効果】
【0009】
請求項1〜2の発明は、管理装置で管理・記憶されている景品情報を従業員用携帯端末で表示可能な構成、あるいは管理装置で管理・記憶されている景品情報を、従業員用携帯端末を用いて更新可能な構成であるため、遊技場の景品の管理及び管理に伴う処理を簡便に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
相互に通信可能に接続されている従業員用携帯端末と管理装置とからなる遊技場景品管理システムであって、前記従業員用携帯端末は、少なくとも遊技場の景品情報を表示可能な表示手段と、景品を特定可能な景品特定情報の入力を受け付け可能な景品特定情報入力手段とを有し、前記管理装置は、遊技場の景品情報を記憶する記憶手段と、前記従業員用携帯端末から景品特定情報を受信すると、受信した景品特定情報に基づいて特定した景品情報を前記従業員用携帯端末に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有する構成とすることによって、遊技場の景品の管理及び管理に伴う処理を簡便に行うことができる。
【実施例1】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施例を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0012】
<管理システムの構成>
図1は、本実施例に係る管理システムのシステム構成を例示的に示したブロック図である。
【0013】
図1に示すように、管理システムは、管理装置100、従業員用携帯端末200及び、これらの機器を接続するネットワーク301から構成されている。各機器等については以下に詳述する。
【0014】
<管理装置100の構成>
管理装置100は、景品管理システムの全体を管理し、各遊技機100のゲーム回数、大当たり回数、出玉数、打玉数等の稼働情報や遊技媒体と交換する景品に関する交換履歴、在庫数等の景品情報を集計・管理する情報処理装置である。管理装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等で実現される。
【0015】
次に、管理装置100のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。図2は、管理装置100のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
【0016】
図2において、制御手段110は、例えばCPU(=Central Processing Unit)であって、後述する記憶手段120に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段120にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶する制御を行う。
【0017】
また制御手段110は、従業員用携帯端末200から、景品特定情報の一例としての景品識別情報を受信すると、景品情報記憶領域121から当該景品識別情報に係る景品情報を呼び出して、従業員用携帯端末200に送出する管理装置制御手段としての制御が可能である。
【0018】
また制御手段110は、従業員用携帯端末200から、景品情報を受信すると、受信した景品情報に基づき演算を行い、既に記憶されている景品情報を演算後の景品情報に更新して記憶させる更新手段としての制御が可能である。
【0019】
外部記録媒体接続手段130は、メディアへのアクセスを実現するためのものであり、メディア(記録媒体)140に記憶されたプログラム等を管理装置100にロードすることができる。尚、メディア104には、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等が含まれる。
【0020】
記憶手段120は、大容量メモリとして機能し、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が記憶される、例えばHDD(=ハードディスクドライブ)を有している。そして、この記憶手段120には、遊技場の景品に関する情報を記憶する景品情報記憶領域121が設けられている。
【0021】
なお、記憶手段120は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する、例えばROM(=Read Only Memory)を更に有する構成としても良い。また記憶手段120は、各種データを一時記憶し、制御手段110の主メモリ、ワークエリア等として機能する、例えばRAM(=Random Access Memory)を更に有する構成としても良い。
【0022】
また、本実施例では景品情報記憶領域121を記憶手段120に設ける構成を示したが、この構成に限定されるわけではなく、景品情報記憶領域121をメディア104に設ける構成としてもよいことは自明である。
【0023】
景品情報記憶領域120には、景品情報が記憶される。図3に示すように景品情報には例えば、景品識別情報、景品名称、景品の単価、景品交換の対価となる遊技媒体数である交換数、理論上算出された在庫数である機械在庫数、実際の在庫数である実在庫数、仕入数、仕入単価、返品数、移動数、倉庫やカウンタといった景品の在置場所等が含まれる。景品情報記憶領域120は、景品識別情報毎に区分けされているため、又景品の在置場所毎に区分けされているため、景品識別情報又は景品の在置場所(=景品場所情報)に基づき、検索することができる構成であるが、景品名称、景品の単価等の多数の項目で検索可能な構成であることが望ましい。例えば、景品情報に景品の入庫日を含める構成にすれば、日付毎に入庫された景品を検索することができ、景品の入庫の履歴を閲覧することができるようになり、便宜である。
【0024】
入力手段150は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。遊技場の従業員等は、入力手段150を用いて、管理装置100に対して、管理装置100を制御するコマンドや情報等を入力指示する。
【0025】
表示手段160は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTであり、入力手段150から入力された情報及びコマンドや、それに対する管理装置100の応答出力等を表示するものである。
【0026】
バス180は、管理装置100内のデータの流れを司るものであり、管理装置100内の制御手段110や記憶手段120等の各装置を接続する信号線である。170は通信手段であり、この通信手段170を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。
【0027】
尚、以上の各手段と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0028】
本実施例では、メディア140から本実施例に係るプログラム及び関連データを記憶手段120のRAM等に直接ロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施例に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされている記憶手段120のHDDからRAM等にロードするようにしてもよい。また、本実施例に係るプログラムを記憶手段120のROM等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接制御手段110で実行することも可能である。
【0029】
また、本実施例では、説明の便宜のため、管理装置100を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、管理装置100上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0030】
<従業員用携帯端末200の構成>
従業員用携帯端末200は、遊技場の従業員等が携帯する情報処理装置であって、具体的には例えば、リモコン、ハンディターミナル、PDA(=Personal Digital Assistant)、スマートフォンである。
【0031】
従業員用携帯端末200のハードウェア構成について、図4を参照して説明する。図4は、従業員用携帯端末200のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である
【0032】
従業員用携帯端末200は、図4に示すように少なくとも入力手段210と読み取り手段220と表示手段230と制御手段240と通信手段250とを有している。
【0033】
入力手段210は例えばテンキー、キーボード、タッチパネルであって、遊技場の従業員等のユーザからの情報やコマンドの入力操作を受け付ける。特に入力手段210は、遊技場の従業員等のユーザから景品識別情報や景品の名称(商品名)等の景品特定情報の入力操作を受け付け可能に構成されている(景品特定情報入力手段の一例)。なお景品特定情報は、景品を特定可能な情報であれば良く、特に限定はない。また、入力手段210は、遊技場の従業員等のユーザから景品場所情報や入庫数や出庫数等の景品情報の入力操作も受け付け可能に構成されている。
【0034】
読み取り手段220(景品特定情報入力手段の一例)は例えば、バーコードやQRコードの形式で景品に付されている景品識別情報を読み取るバーコードリーダ、QRコードリーダである。あるいは、読み取り手段220は例えば、景品に付されているICタグに記憶されている景品識別情報を読み取るICリーダである。表示手段230は例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイであって、入力手段210から入力された情報及びコマンドや、それに対する応答出力等を表示するものである。特に表示手段230は、遊技場の景品情報を表示する。
【0035】
制御手段240は例えばマイクロプロセッサであって、入力手段210を通じて入力された又は読み取り手段220によって読み取られた景品識別情報や、入力手段210を通じて入力された景品情報を外部に送出させる制御を行う。また、制御手段240は、管理装置100から通信手段250を通じて景品情報を受信すると、当該景品情報を表示手段230に表示させる制御を行う。通信手段250は、外部機器との通信を司るものであり、制御手段240からの命令に応じて、入力手段210や読み取り手段220を介して入力された景品識別情報等の景品特定情報を、電波等に変換して外部に送出すると共に、管理装置100から送出された景品情報に係る電波等を受信する。
【0036】
<ネットワークの構成>
ネットワーク301は、例えば、データの送受信が可能な無線LAN(Local Area Network)等の回線である。なお、ネットワーク301上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
【0037】
<遊技場景品管理システムの処理の流れ>
次に、本実施例における遊技場景品管理システムが実行する処理の流れを、図5〜図10を参照にして説明する。
【0038】
<管理入庫処理の流れ>
まず、図5及び図6を用いて景品を在庫に追加する景品入庫処理について説明する。
【0039】
図5に示すように遊技場の従業員等のユーザが、従業員用携帯端末200の入力手段210を操作して入庫処理画面を表示させる(ステップS501)。そして、景品特定処理を行う(ステップS502)。この景品特定処理の具体的な流れについては図6を用いて説明する。なお、以下では、景品特定情報として景品識別情報を用い、景品特定情報入力手段として入力手段210を用いる例を示す。
【0040】
制御手段240は、ユーザに景品識別情報の入力操作あるいは景品に付されているバーコードの近接等を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う(ステップS601)。そして遊技場の従業員等のユーザが、入力手段210を用いて入庫対象に係る景品の景品識別情報を入力すると(ステップS602)、入力された景品識別情報を管理装置100に送出する(ステップS603)。
【0041】
管理装置100の制御手段110は、受信した景品識別情報に基づき景品情報記憶領域121内を検索し(ステップS604)、受信した景品識別情報と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている特定の景品情報を呼び出して、従業員用携帯端末200に送出する(ステップS605)。例えば、受信した景品識別情報が「9001」(図3の例では、「特殊景品(大)」)である場合には、受信した景品識別情報「9001」と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている景品情報を呼び出して、従業員用携帯端末200に送出する。従業員用携帯端末200は、受信した特定の景品情報(例えば、景品名称、在置場所、機械在庫数等)を表示手段230に表示させる制御を行う(ステップS606)。以上で、景品特定処理は終了する。なお、このステップS606の段階では景品の在置場所を特定していないため、景品が在置されている場所にかかわらず、同一の景品識別情報を有する景品が表示手段230に表示される。つまり、景品識別情報が「9001」である場合には、「カウンタ1」に在置されている特殊景品(大)だけでなく「カウンタ2」や「倉庫」に在置されている特殊景品(大)に係る景品情報も表示される。また、制御手段110が、受信した景品識別情報に基づき景品情報記憶領域121内を検索した結果、該当する景品が見つからなかった場合には、新規の景品として登録処理を行う。具体的には、遊技場の従業員等であるユーザは、景品識別情報、景品名称、入庫数、機械在庫数、実在庫数、景品の在置場所等の景品情報を、入力手段210を用いて入力する。
【0042】
次に、制御手段240は、表示手段230に例えば、カウンタ1、カウンタ2、倉庫といった景品の入庫場所の選択画面を表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、従業員用携帯端末200の入力手段210を用いて景品の入庫場所の選択操作を行う(ステップS503)。次に制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の入庫数の入力操作を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザが、入力手段210を用いて入庫数を入力し(ステップS504)、当該入力操作を確定させると(ステップS505)、制御手段240は景品識別情報、景品場所情報、入庫数等の景品情報を管理装置100に対して送出する(ステップS506)。
【0043】
管理装置100の制御手段110は、受信した景品識別情報及び景品場所情報に基づいて、景品情報記憶領域121内を検索し、当該景品場所情報と同一の景品場所情報に関連付けて記憶されている景品情報の中から、受信した景品識別情報と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている仕入数と機械在庫数を呼び出して、入庫数を夫々加算し、加算後の仕入数と機械在庫数を更新して記憶する(ステップS507〜S508)。そして、管理装置100の制御手段110は、入庫処理が完了した旨の通知を従業員用携帯端末200に送出する(ステップS509)。当該通知を受信した従業員用携帯端末200の制御手段240は、表示手段230に入庫処理が完了した旨を表示させる制御を行う(ステップS510)。
【0044】
<景品出庫処理の流れ>
次に図7を用いて景品を在庫から取り出す景品出庫処理について説明する。遊技場の従業員等のユーザが、従業員用携帯端末200の入力手段210を操作して出庫処理画面を表示させる(ステップS701)。そして出庫対象の景品を特定する景品特定処理を行う(ステップS702)。この景品特定処理の具体的な流れについては図6と同様であるため、説明を省略する。
【0045】
次に制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の出庫元の場所の選択操作を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。なお、景品の出庫元の場所の選択とは、特定された景品が在置されている例えばカウンタ1、倉庫等の場所のうち、どの場所から当該を出庫させるのかを選択することである。遊技場の従業員等のユーザは、入力手段210を用いて出庫元の場所を選択する(ステップS703)。制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の出庫数の入力を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、入力手段210を用いて出庫数を入力する(ステップS704)。そして制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の出庫種別の入力を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、入力手段210を用いて出庫種別を入力する(ステップS705)。なお、景品の出庫種別とは、当該景品のワゴンサービスによる景品交換等、景品の出庫の理由である。遊技場の従業員等のユーザが、入力手段210を用いてこれらの入力操作を確定させると(ステップS706)、制御手段240は景品識別情報、出庫元の景品場所情報、出庫数、出庫種別等の景品情報を管理装置100に対して送出する(ステップS707)。
【0046】
管理装置100の制御手段110は、受信した景品識別情報及び出庫元の景品場所情報に基づいて、景品情報記憶領域121内を検索し、受信した出庫元の景品場所情報と同一の景品場所情報に関連付けて記憶されている景品情報の中から(ステップS708)、受信した景品識別情報と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている景品情報に係る機械在庫数を呼び出して(ステップS709)、出庫数を減算し、減算後の機械在庫数を更新して記憶する(ステップS710)。そして、管理装置100の制御手段110は、出庫処理が完了した旨の通知を従業員用携帯端末200に送出する(ステップS711)。当該通知を受信した従業員用携帯端末200の制御手段240は、表示手段230に出庫処理が完了した旨を表示させる制御を行う(ステップS712)。
【0047】
<景品移動処理の流れ>
次に図8を用いて景品の在置場所を移動する景品移動処理について説明する。遊技場の従業員等のユーザが、従業員用携帯端末200の入力手段210を操作して移動処理画面を表示させる(ステップS801)。そして移動対象の景品を特定する景品特定処理を行う(ステップS802)。この景品特定処理については、図6で示した流れと同様であるため、説明を省略する。
【0048】
次に、制御手段240は、表示手段230に例えば、カウンタ1、カウンタ2、倉庫といった移動元の景品の場所の選択画面を表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、従業員用携帯端末200の入力手段210を用いて移動元の景品の場所の選択操作を行う(ステップS803)。次に制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の移動先の場所の選択操作を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、入力手段210を用いて移動先の場所を選択する(ステップS804)。制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の移動数の入力を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、入力手段210を用いて移動数を入力する(ステップS805)。遊技場の従業員等のユーザが、入力手段210を用いてこれらの入力操作を確定させると(ステップS806)、制御手段240は景品識別情報、移動元の景品場所情報、移動先の景品場所情報、移動数等の景品情報を管理装置100に対して送出する(ステップS807)。
【0049】
管理装置100の制御手段110は、受信した景品識別情報及び移動元の景品場所情報に基づいて、景品情報記憶領域121内を検索し、受信した移動元の景品場所情報と同一の景品場所情報に関連付けて記憶されている景品情報の中から、受信した景品識別情報と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている景品情報と、受信した移動先の景品場所情報と同一の景品場所情報に関連付けて記憶されている景品情報の中から、受信した景品識別情報と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている景品情報とを呼び出す(ステップS808)。そして移動元の景品情報に係る機械在庫数から移動数を減算し、減算後の機械在庫数を更新して記憶すると共に、移動先の景品情報に係る機械在庫数に移動数を加算し、加算後の機械在庫数を更新して記憶すると共に、移動先の景品情報に係る移動数に今回の移動数を加算する(ステップS809)。そして、管理装置100の制御手段110は、移動処理が完了した旨の通知を従業員用携帯端末200に送出する(ステップS810)。当該通知を受信した従業員用携帯端末200の制御手段240は、表示手段230に移動処理が完了した旨を表示させる制御を行う(ステップS811)。
【0050】
<景品返品処理の流れ>
図9を用いて景品を在庫に戻す景品返品処理について説明する。遊技場の従業員等のユーザが、従業員用携帯端末200の入力手段210を操作して返品処理画面を表示させる(ステップS901)。そして、景品特定処理を行う(ステップS902)。この景品特定処理については、図6で示した流れと同様であるため、説明を省略する。
【0051】
次に、制御手段240は、表示手段230に例えば、カウンタ1、カウンタ2、倉庫といった景品の返品場所の選択画面を表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、従業員用携帯端末200の入力手段210を用いて景品の返品場所の選択操作を行う(ステップS903)。次に制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の返品数の入力操作を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザが、入力手段210を用いて返品数を入力し(ステップS904)、当該入力操作を確定させると(ステップS905)、制御手段240は景品識別情報、景品場所情報、返品数等の景品情報を管理装置100に対して送出する(ステップS906)。なお、返品理由も併せて入力させる構成としても良い。
【0052】
管理装置100の制御手段110は、受信した景品識別情報及び景品場所情報に基づいて、景品情報記憶領域121内を検索し、受信した景品場所情報と同一の景品場所情報に関連付けて記憶されている景品情報の中から、受信した景品識別情報と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている実在庫数と機械在庫数を呼び出して、返品数を夫々加算し、加算後の実在庫数と機械在庫数を更新して記憶する(ステップS907〜S908)。また、返品数を呼び出して今回の返品数を加算する。そして、管理装置100の制御手段110は、返品処理が完了した旨の通知を従業員用携帯端末200に送出する(ステップS909)。当該通知を受信した従業員用携帯端末200の制御手段240は、表示手段230に返品処理が完了した旨を表示させる制御を行う(ステップS910)。
【0053】
<景品在庫調整処理の流れ>
次に景品の在庫を調整する景品在庫調整処理について説明する。景品在庫調整処理とは、例えば棚卸しなどを行った際、機械在庫の数と実在庫の数とが異なっていた場合、その数を合わせるために用いることができる。図10に示すように遊技場の従業員等のユーザが、従業員用携帯端末200の入力手段210を操作して在庫調整処理画面を表示させる(ステップS1001)。そして、景品特定処理を行う(ステップS1002)。この景品特定処理については、図6で示した流れと同様であるため、説明を省略する。
【0054】
次に、制御手段240は、表示手段230に例えば、カウンタ1、カウンタ2、倉庫といった景品の在庫調整を行う場所の選択画面を表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザは、従業員用携帯端末200の入力手段210を用いて景品の在庫を調整する場所の選択操作を行う(ステップS1003)。次に制御手段240は、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品の在庫調整数の入力操作を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザが、入力手段210を用いて在庫調整数を入力する(ステップS1004)。そして、ユーザに当該特定の景品情報に係る景品について在庫調整を行う理由の入力操作を促す画面を表示手段230に表示させる制御を行う。遊技場の従業員等のユーザが、入力手段210を用いて在庫調整を行う理由を入力する(ステップS1005)。遊技場の従業員等のユーザがこれらの入力操作を確定させると(ステップS1006)、制御手段240は景品識別情報、景品場所情報、在庫調整数、在庫調整の理由等の景品情報を管理装置100に対して送出する(ステップS1007)。
【0055】
管理装置100の制御手段110は、受信した景品識別情報及び景品場所情報に基づいて、景品情報記憶領域121内を検索し、受信した景品場所情報と同一の景品場所情報に関連付けて記憶されている景品情報のうち、受信した景品識別情報と同一の景品識別情報に関連付けて記憶されている実在庫数を呼び出して、在庫調整数を加算又は減算し、加算又は減算後の実在庫数を更新して記憶する(ステップS1008)。そして、管理装置100の制御手段110は、在庫調整処理が完了した旨の通知を従業員用携帯端末200に送出する(ステップS1009)。当該通知を受信した従業員用携帯端末200の制御手段240は、表示手段230に在庫調整処理が完了した旨を表示させる制御を行う(ステップS1010)。
【0056】
このように、本発明に係る遊技場景品管理システムは、管理装置100で管理・記憶されている景品情報を従業員用携帯端末200で表示可能な構成、あるいは管理装置100で管理・記憶されている景品情報を、従業員用携帯端末200を用いて更新可能な構成であるため、遊技場の景品の管理及び管理に伴う処理を簡便に行うことができる。
【0057】
なお、本実施例においては、管理装置100に記憶されている景品情報を特定する際に、入力手段210を用いて景品識別情報を入力する、あるいは読み取り手段220を用いて景品に付されたバーコード等を読み取らせる構成を示したが、景品情報を特定する構成はこれらに限定されるものではない。例えば、管理装置100に記憶されている景品情報の一覧を従業員用携帯端末200に表示させ、この表示された一覧を見たユーザが入力手段210を用いて特定の景品情報の選択操作を行う構成としても良い。
【0058】
また、本実施例で行った景品特定処理(図6参照)は、景品情報を照会するために用いることができる。すなわち、景品情報の照会を行うための画面を従業員用携帯端末200に表示させ、景品特定処理を行って当該特定した景品に関する景品情報を従業員用携帯端末200の表示手段230に表示させるように構成することができる。
【0059】
また、本実施例では景品の入庫、出庫、返品等の各処理は、それぞれ専用の画面を従業員用携帯端末200に表示させて行うこととしているが、まず景品情報の照会を行い、これにより特定した景品について、さらに入庫、出庫等の処理を行う場合はその処理の選択入力を受け付けて処理を行うよう構成することができる。すなわち、まず景品情報の照会を行い、これにより特定した景品について、入庫、出庫、返品等の処理の中から例えば入庫をユーザが選択すると、従業員用携帯端末200は更に入庫場所の選択、入庫数の入力、「実行」ボタンの押下を促す。そうすると従業員用携帯端末200は、図5に示すステップS507〜ステップS511の処理を行う。
【0060】
なお上記では、入庫、出庫等の例を挙げて説明したが、本発明はこの用途に限定されるわけではない。例えば、景品交換の用途にも使用可能である。即ち、例えば遊技場のワゴンサービス等において景品交換を行う場合、予め景品情報記憶領域121に記憶されている景品情報のうち、ワゴンサービスに用いる景品について在置場所を「ワゴン」等として数量と共に記憶させておく。そして景品交換を行う際は、景品交換画面を従業員用携帯端末200に表示させ、交換する景品を特定する景品特定情報を入力するとともに、個数を入力する。そしてこれら入力された情報を管理装置100に送信すると、管理装置100は受信した景品特定情報に基づいて景品特定処理(図6参照)を行って景品を特定し、更に受信した個数の情報に基づいて、当該景品について景品情報記憶領域121内の在置場所が「ワゴン」の数量を減算する処理(景品個数減算処理)を行う。そして管理装置100は、処理が完了すると従業員用携帯端末200に処理完了通知を送信する。この処理完了通知が従業員用携帯端末200に表示されると、従業員は遊技者から交換に必要な量の遊技媒体を受け取ると共に、景品を遊技者に渡す。
【0061】
また、各台計数機(遊技場に設置される遊技機に対応して個別に計数可能な計数機)が備えられている場合、通常は当該各台計数機で計数された計数データは、遊技機に隣接して設置される台間機に持玉数データとして保持される。かかる場合に従業員用携帯端末200を用いて景品交換を行う場合は、従業員は遊技者から直接遊技媒体を受け取らなくても、例えば従業員用携帯端末200で景品交換を行う際、景品交換に必要な遊技媒体数を上記持玉数データから減算させるようにしても良い。すなわち、ワゴンサービス等で景品交換を行う際、景品特定情報、個数の他に遊技機の台番号又は台間機の番号等も併せて従業員に入力させ、当該台番号等に基づいて持玉数データを確認し、景品交換を実行する。そうすると、管理装置100では景品特定処理から景品個数減算処理までを行うと共に、景品交換に必要な遊技媒体の数を、持玉数データから減算するように台間機に指令を送り、台間機はこの指令に基づいて持玉数データから景品交換に必要な遊技媒体の数を減算処理する構成としても良い。なお、減算処理の方法はこれに限られず、管理装置100で持玉数データを管理しておき、ワゴンサービス等での景品交換の際はこの管理装置100に記憶している持玉数データから景品交換に必要な遊技媒体数を減算処理しても良いし、従業員用携帯端末200から台間機へ、景品交換に必要な遊技媒体数の減算処理を行う旨を指令するよう構成しても良い。
【0062】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様を取ることが可能である。
【0063】
また本発明は、前述した実施例の機能を実現するプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0064】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、このコンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明の技術的範囲に含まれる。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含む。この場合、プログラムの提供方法としては、CD−ROM、DVD等の記憶媒体を用いて提供する方法や、電気通信回線を介して提供する方法等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図2】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムの管理装置のハードウェア構成を例示的に示す概念図である。
【図3】本発明の一実施例である実施例1の景品情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【図4】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムの従業員用携帯端末の全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図5】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【図6】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【図7】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【図8】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【図9】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【図10】本発明の一実施例である実施例1の遊技場景品管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0066】
100:管理装置、110:制御手段、120:記憶手段、121:景品情報記憶領域、130:外部記憶媒体接続手段、140:メディア、505:記憶手段、150:入力手段、160:表示手段、170:通信手段、180:バス、
200:従業員用携帯端末、210:入力手段、220:読み取り手段、230:表示手段、240:制御手段、250:通信手段、
301:ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に通信可能に接続されている従業員用携帯端末と管理装置とからなる遊技場景品管理システムであって、
前記従業員用携帯端末は、
少なくとも遊技場の景品情報を表示可能な表示手段と、
景品を特定可能な景品特定情報の入力を受け付け可能な景品特定情報入力手段とを有し、
前記管理装置は、
遊技場の景品情報を記憶する記憶手段と、
前記従業員用携帯端末から景品特定情報を受信すると、受信した景品特定情報に基づいて特定した景品情報を前記従業員用携帯端末に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有することを特徴とする、遊技場景品管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記記憶手段に記憶されている遊技場の景品情報を更新する更新手段を更に有し、
当該更新手段は、前記従業員用携帯端末から景品情報を受信すると、当該景品情報に基づき、既に記憶されている景品情報を更新して記憶することを特徴とする、請求項1に記載の遊技場景品管理システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−39256(P2013−39256A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178663(P2011−178663)
【出願日】平成23年8月17日(2011.8.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(501005966)大都販売株式会社 (110)
【Fターム(参考)】