説明

遊技媒体収納箱管理システム

【課題】 遊技媒体収納箱毎の所在情報を店員の入力操作に基づき入力するとともに、所在情報を確認可能な端末装置を備えることで、すべての遊技媒体収納箱の所在を正確に管理する、低コストの収納箱管理システムを実現する。
【解決手段】 固有の識別情報を有する複数の球箱10と、識別情報と球箱10が属する遊技台情報及び当該球箱10が配置される配置情報が当該球箱10を提供・回収する遊技場の店員の入力操作によって入力されるとともに、所定表示手段が設けられた端末装置20と、端末装置20と送受信可能に接続され、当該端末装置20に入力された前記各情報が受信されるとともに、当該各情報を関連付けて記憶・管理し、端末装置20からの要求に応じて、各情報に基づく所定データを当該端末装置20に送信する管理装置60と、を備える構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技メダルやパチンコ球などの遊技媒体を収納する遊技媒体収納箱の管理に関し、特に、遊技媒体収納箱の提供、移動又は回収の際に、遊技媒体収納箱の固有情報や配置情報等が携帯端末装置に入力されるとともに、これらの情報を記憶・管理することで、当該遊技媒体収納箱の所在が管理される遊技媒体収納箱管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコホール,パチスロホール等の遊技場には、遊技機から払出されたパチンコ球や遊技メダル等の遊技媒体を収納するドル箱や球箱などと称される遊技媒体収納箱が設置されており、遊技機の大当たり時等における遊技者からの求めに応じ、遊技場の店員が、遊技媒体収納箱を遊技者に持参し提供するとともに、遊技媒体の交換時などに、当該遊技媒体収納箱を回収するサービスが行われている。
【0003】
このような遊技媒体が収納された遊技媒体収納箱は、通常、遊技機毎に設けられ所定数配置可能な遊技台の棚などの予め定められたスペースに保管されるようになっている。ところが、このスペースには限りがあるため、大当たりが連続することで大量の遊技媒体が獲得され、遊技媒体収納箱の数が当該スペースの許容箱数を超えた場合には、遊技者が着座する遊技椅子の横や後ろなどの周辺に積み上げられるように配置される。
さらに、遊技椅子の近傍の積み上げのみではスペースが足りなくなったような場合には、遊技機が設置された遊技機島の端部の通路に積み上げる等の態様で配置されているのが一般的である。
特に最近では、遊技場の入り口付近や遊技機島の端部に、あたかも当遊技場がたくさんの遊技媒体を遊技者に還元する優良遊技場であることを強調する広告ディスプレイのように、遊技媒体収納箱を高く積み上げる「別置」と称される積み上げ形態がしばしば見受けられる。これにより、遊技客の遊技意欲が駆り立てられ、遊技客の来店の促進又は、遊技資金の更なる投資を図る宣伝広告の効果を奏している。
【0004】
このように遊技媒体が収納された遊技媒体収納箱が、遊技椅子の横や後ろ、さらには遊技機島の端部の通路等に積み上げられた場合の当該遊技媒体収納箱と遊技台との関連付けは、対応する遊技機の固有台番号を予め遊技媒体収納箱に表示する方法や、店員が、遊技媒体収納箱の保有を示す遊技台番号が表示されたプラカードを当該遊技媒体収納箱に差し込む方法で行われている。
しかしながら、前者においては、このような遊技媒体収納箱を多数確保しておくことは遊技場が保有する遊技媒体収納箱に限りがあり困難なため、ある数以上の収納箱が保有された場合には、後者の方法が採用されているのが一般的である。
【0005】
ところが、このような関連付けがなされても、遊技場の店員のみならず、遊技者自らも、当該遊技媒体収納箱の数や所在の管理が困難となっているのが現状である。
すなわち、遊技者は、遊技媒体が収納された遊技媒体収納箱が、遊技椅子の後ろや遊技機島の端部の通路等に積み上げられた場合には、遊技に集中するが故、これらの遊技媒体収納箱まで監視が行き届かず、保有する箱数を忘れることも多く、更には、不正に遊技媒体収納箱を窃取されても気づかないこともある。
また、差し込まれたプラカードも、着脱自在なため、容易に破棄されたり、他の遊技媒体収納箱に差し込まれたりするため、不正に窃取されても証拠がなく、発見することが困難であった。
特に、上述したように遊技場の入り口付近や遊技機島の端部の通路等に別置された場合には、遊技場にとっては、広告ディスプレイとしての効果を奏するものの、その遊技媒体の持主である遊技者は、当該技媒体収納箱が自らの監視から離れることで、窃取されること等が懸念され、心配で遊技に没頭できないような弊害も生じさせていた。
【0006】
さらに、店員においては、遊技者より、保有する箱数が異なることや窃取されたことの申し立てがあった場合、遊技台毎の保有収納箱数や収納箱の所在を明確に管理しておらず、単に記憶に頼ることになるため、証拠が提示できず、遊技者とのトラブルを解消すべき手立てがなかった。
また、ある店員が休み時間等の休憩時間で他の店員に交代する際に、申し送り等の引継ぎが十分でない場合、上記のような遊技者からの申し立てがあっても、遊技媒体収納箱の保有数や所在等の記憶がまったくないため、適切な対処ができなかった。
【0007】
このような遊技媒体収納箱を管理する技術として以下のような発明が開示されている。
特許文献1では、遊技媒体収納箱に遊技媒体の持主を特定可能な表示データを入力するとともに、表示データを無給電状態で表示する遊技媒体収納箱の発明が開示されている。
これにより、遊技媒体の持主が明確になり、前述したようなプラカードを抜き取って、遊技媒体収納箱ごと窃取するような行為を抑止することができる。
【0008】
また、特許文献2では、遊技媒体収納箱毎に固有のID番号を割り当てるとともに、遊技機毎に遊技媒体収納箱からID番号を読取るIDリーダを設け、IDリーダが読取ったID番号と対応する遊技機を対応付けて記憶する遊技場管理システムの発明が開示されている。
これにより、ある遊技機に対応付けられた遊技媒体収納箱が、他の遊技機で使用された場合の判定が可能となり、当該遊技媒体収納箱が他の遊技機で使用されている旨を、最初に対応付けられた遊技機に通報することができ、持主の遊技者は、盗難に遭って他の遊技機で使用されているのか否か確認できるようになっている。
【0009】
また、特許文献3では、固有のID番号を遊技媒体収納箱毎に記録するとともに、遊技機毎に遊技媒体収納箱からID番号を読取る読取手段を設け、読取手段が読取ったID番号を遊技機毎に区分して管理し、当該遊技機での遊技者の持分となる遊技媒体収納箱数を表示する遊技場用管理システムの発明が開示されている。
これにより、遊技者等が自己の持分として実際に積み上げられた遊技媒体収納箱数について正確な情報を把握することができる。
【0010】
【特許文献1】特開2005−341983号公報
【特許文献2】特開2006−42989号公報
【特許文献3】特開2006−271879号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、以上のようなこれまで開示されている技術では、以下のような問題を解決することができなかった。
例えば、上記のいずれの発明においても、遊技機毎に入力装置や遊技媒体収納箱のID読取装置を必要とするため、システムが大掛かりとなり、製品化に際し、製品コストも高価となり、実施化や導入を躊躇させる要因にもなっていた。
また、いずれの発明においても、遊技媒体収納箱が配置された所在の管理がなされていないため、各店員が、どの遊技機の遊技媒体収納箱が何処に何箱保有されているのか把握することが困難となり、例えば、複数の場所に当該遊技機が保有する遊技媒体収納箱が配置されているような場合、持主である遊技者からの問い合わせなどがあっても、適切な応答ができない状態にあり、トラブルの要因となっていた。そして、このような不十分な管理は、持主の遊技媒体収納箱が窃取される不安を一層深刻化させ、遊技の楽しみを半減させるものでもあった。
また、特許文献2に記載された発明では、ある遊技台に対応付けられた遊技媒体収納箱が、他の遊技台で使用された場合は判定が可能であるが、遊技媒体を対応付けされていない新規の遊技媒体収納箱に入れ替えて使用された場合には、対処不能となり、抜本的な問題の解決には至っていなかった。
【0012】
本発明は、以上のような問題を解決するために提案されたものであり、遊技媒体収納箱毎の所在情報を店員の入力操作に基づき入力するとともに、所在情報を確認可能な端末装置を備えることで、各店員が正確に遊技機毎の遊技媒体収納箱数や配置場所を管理することができる。さらに、遊技媒体収納箱のID番号読取装置を遊技機毎に設置する必要がないため、コストの低減を実現できるとともに、遊技媒体が収納された状態で遊技媒体収納箱が移動されたことを報知することで、遊技媒体が窃取された場合に迅速に対処ができる遊技媒体収納箱管理システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の遊技媒体収納箱管理システムは、請求項1に記載するように、固有の識別情報を有する複数の遊技媒体収納箱と、前記識別情報と前記遊技媒体収納箱が属する遊技台情報及び当該遊技媒体収納箱が配置される配置情報が当該遊技媒体収納箱を提供・回収する遊技場の店員の入力操作によって入力されるとともに、所定表示手段が設けられた端末装置と、前記端末装置と送受信可能に接続され、当該端末装置に入力された前記各情報が受信されるとともに、当該各情報を関連付けて記憶・管理し、前記端末装置からの要求に応じて、前記各情報に基づく所定データを当該端末装置に送信する管理装置と、を備える構成としてある。
【0014】
このような構成からなる本発明の遊技媒体収納箱管理システムによれば、遊技媒体収納箱は、遊技場の店員を介して、遊技者へ提供されたり、他の配置場所に運搬されて移動されたり、遊技者から回収されたりするため、このような店員の入力操作に基づき、遊技媒体収納箱固有の識別情報、当該遊技媒体収納箱が属する遊技台情報、当該遊技媒体収納箱が配置される配置情報(以下、遊技媒体収納箱の所在情報という)が端末装置に入力されることで、管理装置がすべての遊技媒体収納箱の所在情報を記憶・管理することができる。
その結果、当該遊技媒体収納箱が、現在、どの遊技台に属していて、いかなる場所に配置されているかなどの所在を明確にすることができる。
これにより、端末装置から管理装置にこれら遊技媒体収納箱の所在情報に基づく所定データを要求することにより、すべての店員が、例えば遊技台毎の遊技媒体収納箱の数や配置場所の情報を確認することができ、遊技媒体収納箱毎の所在の管理が正確かつ容易にできる。
また、各店員が、端末装置を確認することで、すべての遊技媒体収納箱の所在を把握できるため、遊技者からの問い合わせに対しても的確に対処することができるとともに、遊技媒体収納箱が窃取された場合の確認も迅速に行うことができる。
これにより、遊技者との遊技媒体収納箱に関するトラブルも解消され、遊技媒体収納箱が窃取された場合も迅速な対処ができる。例えば、どこに配置されていた遊技媒体収納箱が窃取されたのか、所在を確認することで、持主である遊技客の申し立ての信憑性の確認や、窃取された遊技媒体の補償等を行うことができる。
また、このように遊技媒体収納箱の所在が管理されることで、持主の遊技媒体収納箱が窃取される不安が払拭され、遊技者は遊技に集中でき、遊技を十分に堪能することができる。
また、店員のみならず、遊技者が端末装置を操作可能な場所に設置しておくことで、遊技者自身も自己が保有する遊技媒体収納箱の所在を確認できる。
【0015】
また、遊技媒体収納箱の所在情報を店員の入力操作に基づき入力される端末装置が備えられているため、店員が遊技媒体収納箱の提供,移動,回収に際して、遊技媒体収納箱の所在情報を入力できれば足り、端末装置を遊技台毎に設ける必要もなく、例えば、遊技機島毎に1,2台設ければ十分であり、遊技媒体収納箱管理システムのコストの低減を図ることができる。
なお、店員の入力操作に基づく端末装置への遊技媒体収納箱の識別情報、当該遊技媒体収納箱が属する遊技台情報、当該遊技媒体収納箱が配置される配置情報の入力は、単に店員による遊技媒体収納箱が有する固有番号や遊技台番号等のキー操作入力のみならず、非接触で入力する操作、例えば、これらの番号のバーコード読取による入力や、ICタグ読取による入力、赤外線通信による入力なども含むものとする。
【0016】
また、請求項2記載の遊技媒体収納箱管理システムは、前記識別情報が、前記遊技媒体収納箱に記録されているとともに、前記端末装置が、当該識別情報を読取可能な読取手段を備える構成とすることができる。
このような構成とすることにより、例えば、各遊技媒体収納箱が固有の識別情報として、例えばICタグやバーコード表示などを有するとともに、端末装置がこれらを読取るICタグリーダーやバーコードリーダーを備えることで、固有の識別情報の入力操作を簡素化することができる。
これにより、店員の入力作業を軽減することができ、遊技媒体収納箱の提供,移動,回収に際しても、迅速な対応が可能となり、遊技者に対するサービスを向上させることができる。
【0017】
また、請求項3記載の遊技媒体収納箱管理システムは、前記端末装置が、前記店員に所持されるとともに、前記管理装置と無線通信可能に接続される構成とすることができる。
このような構成とすることにより、店員は、遊技媒体収納箱の提供,移動,回収を絶えず、各遊技台間を移動しながら作業するため、管理装置と無線通信可能に接続される端末装置を所持することで、上述したような各情報を移動しながら入力操作できるとともに、遊技媒体収納箱の所在に関する所定データを居ながらにして確認することができる。
これにより、店員の入力操作に係る作業が軽減されるとともに、遊技場内のいたる所で、遊技媒体収納箱の所在に関する所定データを確認することができる。
【0018】
また、請求項4記載の遊技媒体収納箱管理システムは、前記遊技媒体収納箱が、遊技媒体が収納された状態で当該遊技媒体収納箱が移動されたことを検出し、外部に報知する移動検出手段を備える構成とすることができる。
このような構成とすることにより、遊技媒体が収納された状態で当該遊技媒体収納箱が移動されたことが、遊技媒体収納箱自体で外部に報知するため、店員や持主である遊技者に注意を喚起させることができる。
これにより、不正に遊技媒体を窃取するような行為を抑止することができる。
【0019】
また、請求項5記載の遊技媒体収納箱管理システムは、前記移動検出手段が、無線信号を発信することで外部に報知し、前記管理装置が、前記無線信号を検出するとともに、前記端末装置から送信される配置情報が、当該無線信号検出から所定時間内に受信されない場合に当該遊技媒体収納箱が不正移動されたことを判定し、外部に報知する不正移動判定手段を備える構成とすることができる。
このような構成とすることにより、遊技媒体が収納された状態で当該遊技媒体収納箱が移動されたことが、店員の判断に基づく、店員の運搬による移動なのか、それとも、不正な窃取による移動かを判定することができる。
そして、不正移動の場合に外部に報知することで、迅速に窃取行為が発見できる。
これにより、遊技媒体が収納された状態で遊技媒体収納箱が不正に移動されたことが、正確に把握され、このような行為者を迅速に取り締まることができる。
また、遊技場とっても、前述したような遊技場の入り口付近や遊技機島の端部の通路等に遊技媒体収納箱を配置する別置を躊躇することなく、存分に実施することができ、広告ディスプレイとしての効果を十分に発揮させることができるとともに、遊技媒体の持主である遊技者は、自らの監視から離れても、安心して遊技に没頭することができる。
【0020】
また、請求項6記載の遊技媒体収納箱管理システムは、前記遊技媒体収納箱に収納された遊技媒体を計数する遊技媒体計数装置、又は当該遊技媒体計数装置の近傍、又は前記端末装置に設けられ、前記識別情報が入力されるとともに、前記管理装置が記憶・管理する当該識別情報に該当する遊技媒体収納箱に関連する前記各情報を初期化するよう、当該識別情報を当該管理装置に送信する回収情報送信手段を備える構成とすることができる。
【0021】
このような構成とすることにより、遊技媒体収納箱に収納された遊技媒体を計数する遊技媒体計数装置、又は当該遊技媒体計数装置の近傍、又は前記端末装置に設けられる回収情報送信手段を備えることで、例えば、獲得した遊技媒体を景品と交換する場合、遊技媒体計数装置であるジェットカウンターに遊技媒体を流し込むときに、当該遊技媒体収納箱の識別情報が入力されることで、遊技媒体収納箱の所在情報を初期化することができる。
また、一旦、大当たり等により遊技媒体を獲得し、遊技媒体収納箱に遊技媒体を収納したにも拘らず、その後の獲得した遊技媒体の遊技機へ投入により、遊技媒体が減少し、終には、遊技媒体が底を突き遊技媒体収納箱が空になったような場合において、店員が、当該遊技媒体収納箱を回収するときに、例えば、回収情報送信手段を備える端末装置を用いて、当該遊技媒体収納箱の識別情報が入力されることで、遊技媒体収納箱の所在情報を初期化することができる。
これにより、店員により提供されたすべての遊技媒体収納箱が回収される際にも、遊技媒体収納箱の識別情報が入力されることになるため、遊技媒体収納箱の提供・回収のサイクルにおける遊技媒体収納箱の所在を明確にすることができる。
【0022】
また、請求項7記載の遊技媒体収納箱管理システムは、遊技台毎に設置されるとともに、前記端末装置と無線通信可能に接続され、前記遊技台情報を当該端末装置に送信する遊技台情報送信手段を備える構成とすることができる。
このような構成とすることにより、店員が、遊技媒体収納箱の提供に際して、遊技台情報送信手段から送信される遊技台情報を端末装置で受信することができる。
例えば、遊技台情報送信手段を、遊技台毎に設置され、遊技場の設備機器である店員を呼び出したり、大当たり回数等の所定の遊技データが表示される呼出ランプ装置に備えることで、店員が、媒体収納箱の提供に際して、当該呼出ランプ装置と端末装置が通信することで、非接触で遊技台情報を受信することができる。
これにより、店員による遊技台情報の入力操作に係る作業を軽減することができる。
【0023】
また、請求項8記載の遊技媒体収納箱管理システムは、前記遊技媒体収納箱が、前記管理装置と無線通信可能に接続され、所定データを受信する無線受信手段と、当該所定データを表示する表示手段を備える構成とすることができる。
このような構成とすることにより、遊技媒体収納箱に所在情報に関わる所定データを表示させることができる。
これにより、遊技台毎の固有の番号等を予めラベルや不滅インクなどで表記する従来の手法と異なり、種々のデータを表示することができる。
例えば、遊技台の番号のみならず、遊技者の会員番号や当該遊技者が保有している遊技媒体収納箱の通し番号など多彩な表示が可能となる。
また、表示器をカラー液晶表示器などのカラー表示器とすることで、保有された遊技台毎に固有な色彩に発色にすることもでき、遊技台毎の差別化を図ることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の遊技媒体収納箱管理システムによれば、遊技媒体収納箱毎の所在情報を店員の入力操作に基づき入力するとともに、所在情報を確認可能な端末装置を備えることで、すべての遊技媒体収納箱の所在を正確に管理する、低コストの管理システムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る遊技媒体収納箱管理システムの好ましい実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの全体構成を模式的に示す説明図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムが適用される遊技場における遊技媒体収納箱の配置場所を示す図である。また、図3は、本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの端末装置の外観図であり、図4は、同じく本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの端末装置の表示部を示す図である。また、図5は、本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの遊技媒体収納箱の概略図であり、図6は、同様に本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの遊技媒体収納箱の内部構成を示すブロック図である。
また、図7は、本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの管理装置の管理処理を示すフローチャートであり、図8は、本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの管理装置が記憶・管理する所在情報の一形式データを示す図である。
【0026】
これらの図に示すように、本実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システム80は、パチンコ機やパチスロ機等の遊技機100と各遊技機間に設けられた台間機110が多数設置されているパチンコホール,パチスロホール等の遊技場に備えられる遊技媒体を収納する球箱を管理するシステムである。
遊技媒体収納箱管理システム80は、図1に示すように、本実施形態では遊技媒体であるパチンコ球を収納するとともに、本発明に係る遊技媒体収納箱として機能する球箱10と、店員毎に所持され、遊技媒体収納箱の所在情報の入力及び確認が可能な端末装置20と、球箱10の回収時に、球箱10の識別情報を読取る回収用端末装置40と、端末装置20及び回収用端末装置40から送信される球箱10の所在情報等を記憶・管理する本発明に係る管理装置60と、端末装置20及び回収用端末装置40と管理装置60を無線通信可能に接続する無線ターミナル30、端末装置20に遊技台情報を送信する呼出ランプ装置70から構成されている。
【0027】
なお、本実施形態の遊技媒体収納箱管理システム80を適用する遊技機100は、図1に示す例では、遊技媒体としてパチンコ球を用いるパチンコ機としてあり、遊技機100に隣接して設置されている台間機110は、現金を挿入することにより、パチンコ球を排出するとともに、遊技者が所持する会員カードが挿入され、遊技者に関する会員情報を読取可能な現金球貸機からなる。
【0028】
また、これらの遊技機100及び台間機110が設置され、本実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システム80を適用する遊技場1は、例えば、各遊技設備が図2に示すようなレイアウトで設置されている、一般的な遊技場である。
具体的には、遊技場1は、遊技客の出入りに用いられる入口1a,入口1bと、遊技機100及び台間機110が各々16台設けられた遊技機島2a,2b,2cと、各遊技機100及び台間機110に対応して設けられた遊技椅子4と、各遊技機島2の端部に設けられたジェットカウンター等の計数機120a,120b,120cと、景品を交換する景品カウンター3などの遊技設備から構成されている。
【0029】
このような遊技場1において、球箱10は、同図に示す例では、空の状態で、各計数機120の近傍に、積み上げられて配置されている。そして、積み上げられた球箱10は、遊技場の店員による各遊技機100の遊技状態に基づく判断や、遊技客からの求めに応じて、店員により提供されようになっている。
提供された球箱10は、まず、遊技機100と遊技椅子4の間に設けられ、一個の球箱10を配置可能な遊技台棚エリア100aに配置される。
さらに、同じ遊技機100に球箱10が提供された場合には、当該遊技台棚エリア100aに配置された球箱10は、店員が運搬して移動することで、遊技椅子4の横や後ろの遊技椅子エリア4aに積み重ねられ、この遊技椅子エリア4aが、球箱10の配置容量を超えた場合には、入口1a,入口1bの近傍であり、遊技客が来店した際に、一番目に付くエリアであるエリアA〜エリアDや、エリアE〜エリアGに、店員が運搬して移動することで、配置されるようになっている。
また、球箱10が提供された後に遊技媒体がなくなり空の状態となったときや、景品と交換するために遊技媒体を計数機120に流し込み空の状態となったときには、再び各計数機120の近傍に返却されて配置されるようになっている。
そして、このように配置される球箱10の所在が、本実施形態の遊技媒体収納箱管理システム80により管理することができるようになっている。
以下、上述した本実施形態の遊技媒体収納箱管理システム80を構成する各装置について詳述する。
【0030】
呼出ランプ装置70は、図1に示す例では、一般的に遊技場に設けられている呼出ランプ装置と同様な構成からなり、上記遊技機100と台間機110に接続されているとともに、遊技場のすべての遊技機を管理する図示しない遊技機管理装置に接続されている。そして、遊技場の設置されたすべての遊技機及び台間機に対応して設置されている。
呼出ランプ装置70は、遊技機100からの遊技状態信号や台間機110からの現金投入信号及び会員カードの情報を収集し、遊技機管理装置に送信するとともに、遊技機管理装置から送信される制御信号により、呼出ランプ装置70に設けられた呼出ランプが制御され、通信部71から受信された端末装置20からの赤外線信号に基づき、対応して設けられた遊技機100の遊技台情報を端末装置20に送信するよう制御されるようになっている(遊技台情報送信手段)。
【0031】
端末装置20は、図3に示す例では、球箱10を提供,移動,回収する遊技場の店員が携帯可能な形状に形成されている。これにより、店員が球箱10の提供,移動,回収に際して、絶えず移動しながら、球箱10の所在情報の入力及び確認ができるようになっている。
端末装置20には、店員の操作により球箱10の所在情報の入力や確認操作が可能な入力部22と、所在情報の入力や確認を目視しながら行える、例えば液晶表示器からなる表示部23と、後述する球箱10に設けられたバーコード11と呼出ランプ装置70に設けられた通信部71から送信される遊技台情報を読取可能な読取部21と、管理装置60と双方向通信可能なように、無線ターミナル30と無線通信を行う、図示しない通信部が設けられている。
【0032】
具体的には、入力部22は、所定の数字等が表記された数字キー、表示部23に表示されたカーソルを移動させる三角形状の矢印キー、移動したカーソル231に該当する内容に決定する楕円形状の決定キーなどの複数の押しボタンからなる。
店員が球箱10を遊技者に提供する際に、これらをキー操作することにより、提供先の遊技機の遊技台情報である遊技台番号や配置情報である配置場所を入力したり、これらの情報を管理装置に送信操作したりすることができるようになっている。
また、遊技台番号を入力して、当該遊技台が保有する球箱10の情報を管理装置60に送信要求する入力操作もできるようになっている。
【0033】
読取部21には、球箱10に記録された固有の識別情報であるバーコード11を読取可能なセンサと、呼出ランプ装置70に設けられた通信部71に遊技台情報の送信を要求する赤外線信号を送信するとともに、この通信部71から送信される遊技台情報を含む赤外線信号を受信可能な赤外線発光ダイオード及び赤外線フォトセンサを備えて構成されている。
この読取部21により、球箱10のバーコード11を読取ることで、当該球箱10の固有の識別情報が入力されるとともに、呼出ランプ装置70の通信部71からの赤外線信号を受信することで、遊技台情報が入力されるようになっている(図1A部参照)。
これにより、店員は、球箱10の識別情報であってバーコード11と別途表記された球箱通し番号や、遊技台番号を前述したような入力部22を操作して入力する必要がなくなり、球箱10の所在情報の入力に係る操作作業を軽減することができる。
【0034】
表示部23は、液晶表示器からなり、図3に示すように遊技台毎の球箱10の所在情報を表示したり、図4(a)に示すように球箱10の所在情報を店員が目視しながら入力できるように、所定のメニュー表示画面を表示したりすることができるようになっている。
このメニュー表示画面を用いた具体的な球箱10の所在情報の入力は、以下のようになっている。
【0035】
まず、球箱10の識別情報の読取入力は、メニュー表示において、カーソル231を「球箱読取」に移動し、決定キーを押下するとともに、読取部21を球箱10のバーコード11に当てて、読取る。そして、読取られた識別情報は、端末装置20に設けられ、以下の各情報も含めて記憶するメモリ装置に記憶されるようになっている。
【0036】
遊技台情報の入力は、前述した呼出ランプ装置70に設けられた通信部71と赤外線通信することで読取る方法と、遊技台の番号を、直接数字キーを用いてキー入力する方法を選択できるようになっている。そして、入力操作は、カーソル231を「遊技台読取」又は「入力」に移動し、決定キーを押下するとともに、例えば、「遊技台読取」の場合には、球箱10が属することとなる遊技機100に該当する呼出ランプ装置70通信部71に読取部21を当てることで、通信部71に遊技台情報の送信を要求する赤外線信号を送信する。その後、この通信部71から送信される遊技台情報を含む赤外線信号を受信することで、遊技台情報を読取ることができるようになっている。
【0037】
なお、この場合の遊技台情報には、遊技台番号のみならず、遊技機の機種名等の情報や、遊技者の会員番号等の遊技者に関する情報も取得することができるようになっている。
これは、上述したように呼出ランプ装置70は、遊技場のすべての遊技機を管理する図示しない遊技機管理装置に接続されているために、このような情報を取得できるようになっている。特に、遊技者に関する情報は、遊技機100に隣接して設置された台間機110等に、遊技者が遊技の開始に際して、会員カード等を挿入することで、この台間機110に接続された呼出ランプ装置70から取得できるようになっている。
【0038】
次に、球箱10が配置される配置情報の入力は、同様にメニュー表示において、カーソル231を「配置情報入力」に移動し、決定キーを押下すると、配置場所をカーソル231で選択可能な図4(b)に示す選択画面に切り替るようになっており、当該選択画面において、配置場所を選択するとともに、決定キーを押下することで、配置情報が入力されるようになっている。
同図に示す配置場所は、図2に示した球箱10が配置される各エリアに対応するようになっており、店員が、球箱10を図2に示す各エリアに配置されるように提供した際や運搬して移動したときに、該当するエリアを入力することで、実際の球箱10の配置場所と配置情報が合致されるようになる。
なお、遊技台棚エリア100a及び遊技椅子エリア4aは、先に入力された遊技台情報により、どの遊技機に対応する遊技台棚エリア100a又は遊技椅子エリア4aかを特定できるようになっている。
【0039】
そして、これらの球箱10の所在情報は、端末装置20に設けられた図示しない通信部を介して、管理装置60に無線通信により送信されるようになっており、送信に係る入力操作は、同様にメニュー表示において、カーソル231を「登録」又は「照会」に移動し、決定キーを押下することで、所在情報と当該端末装置を特定可能な特定情報が管理装置60に送信されるようになっている。
ここで、「登録」は、店員が、球箱10を提供、移動又は回収する際に、当該球箱10の新規登録、配置更新又は登録抹消を管理装置60に要求する場合に操作する表示領域であり、「照会」は、入力した所在情報に関する所定データを管理装置60に要求する場合に操作する表示領域である。
【0040】
「登録」の場合では、例えば、店員が、ある場所に積み上げてある複数の球箱10を別のエリアに移動したい場合には、積み上げてある複数の球箱10の一つの球箱10のバーコードを読取るとともに、前述した配置場所の選択画面において、移動先の配置場所を選択して、決定し、管理装置60に「登録」を要求することで、当該球箱10の配置情報が更新されるようになっている。
この場合には、例えば、管理装置60より、移動元のエリアに配置されている残りの球箱10の所在情報が、当該端末装置20に返送信されるとともに、これらの残りの複数の球箱10も一緒に移動するか否かを、全部又は球箱10毎に個別に選択可能な選択画面が表示部23に表示され、全部又は個別に選択して、決定し、再度、管理装置60に「登録」を要求することで、残りの球箱10の配置情報も同時に更新することもできる。
【0041】
また、「照会」の場合では、例えば、店員が、ある場所に積み上げてある一つの球箱10のバーコードを読取、管理装置60に「照会」を要求することで、当該球箱10が属している現在の遊技台情報を取得できるようになっている。
また、遊技台情報である遊技台番号を入力し、管理装置60に「照会」を要求することで、図3に示す表示部23の表示形態のように、当該遊技台が保有する球箱10に関する情報等を取得できるようになっている。
【0042】
なお、メニュー表示における「スタイル設定」は、後述する球箱10の表示部13の表示形態を設定するもので、「スタイル設定」にカーソル231を移動し、決定キーを押下すると、球箱10の表示部13に表示される所定データの表示形態を球箱毎に設定することができるようになっている。
「スタイル設定」に関する設定データは、一旦管理装置60に登録された後、管理装置60から無線ターミナル30を介して、球箱10の通信部12で受信され、球箱10の表示部13に反映されるようになっている。
【0043】
また、メニュー表示における「不正移動」は、球箱10の不正移動が報知されるようになっており、この表示領域が点滅表示されると、ある球箱10が、不正移動された状態にあることを示すようになっている。
これは、球箱10自体が移動されたことを検出し、球箱10の通信部12から無線ターミナル30を介して、管理装置60に移動情報が送信されることで、管理装置60が不正移動の判定を行い、不正移動の場合に、無線ターミナル30を介して、端末装置20に送信することで、当該「不正移動」の表示領域が点滅表示されるようになっている。
そして、この「不正移動」にカーソル231を移動し、決定キーを押下すると、当該球箱10に関する情報が確認できる画面表示に切り替り(図示省略)、当該球箱10が属する遊技台情報等が表示されるようになっている。
【0044】
このような、端末装置20を備えることで、球箱10は、遊技場の店員を介して、遊技者へ提供されたり、他の配置エリアに運搬して移動されたり、遊技者から回収されたりするため、このような店員の入力操作に基づき、球箱10の識別情報であるバーコード、当該球箱10が属する遊技台情報、当該球箱10が配置される配置情報が端末装置20に入力されるとともに、これらの所在情報を管理装置60に送信することで、管理装置60がすべての遊技媒体収納箱の所在情報を記憶・管理することができる。
これより、端末装置20から管理装置60にこれら所在情報に基づく所定データを要求することにより、すべての店員が、例えば遊技台が保有する球箱10の数や配置場所の情報を確認することができ、球箱毎の所在の管理が正確かつ容易にできる。
【0045】
また、各店員が、端末装置20を確認することで、すべての球箱10の所在を把握できるため、遊技者からの問い合わせに対しても的確に対処することができるとともに、球箱10が窃取された場合の確認も迅速に行うことができる。
さらに、端末装置20が、各店員が携帯可能なハンディーな形状に形成されるとともに、無線ターミナル30を介して、無線により管理装置60と双方向通信可能とすることにより、店員は遊技場内を移動しながら、所在情報の入力や確認することができ、店員の遊技場における作業を停滞させることなく、所在情報の入力や確認作業も並行して行うことがでる。
【0046】
次に、本発明に係る遊技媒体収納箱である球箱10について、図5、図6を参照しつつ説明する。
図5に示すように、球箱10は公知の球箱と同様な形状を有しており、本実施形態では、遊技媒体であるパチンコ球を収納する容器として用いることができるようになっている。
図5(a)は、球箱10の正面図であり、前述した球箱10の固有の識別情報であるバーコード11がシール状に貼付されているとともに、無線ターミナル30と無線通信することにより、管理装置60と双方向通信可能な通信部12、所定の表示スタイルで遊技台情報を表示する表示部13が設けられている。
また、図5(b)は、球箱10の平面図であり、球箱10の底面裏側には、パチンコ球が収納されていることが検出可能なように、導体が近づくことで、電界の変化を検出する近接センサ14と、球箱10が移動されていることを検出可能な所定の振動子が内蔵された振動センサ15と、これらの近接センサ14と振動センサ15からの信号を処理するとともに、上述した通信部12、表示部13を制御する制御部16が設けられている。
【0047】
バーコード11は、遊技場に備えられた多数の球箱10すべてに設けられており、各々異なる通し番号が割り当てられている。
そして、このバーコード11に前述した端末装置20や後述する回収用端末装置40の読取部21,41を当てることで、各端末装置が、固有の識別情報を読取ることができる。
通信部12は、無線ターミナル30と無線通信することにより、管理装置60と双方向通信可能なように構成されている。
この通信部12から、定期的に当該球箱10が有する固有の識別情報を発信するとともに、後述するようにパチンコ球が収納された状態で、当該球箱10が移動された場合に、移動情報を発信することができるようになっている。
また、通信部12において、前述した端末装置20で設定された表示形態のスタイル情報と、管理装置60において管理されている遊技台情報を定期的に受信することができるようになっており、これらの情報は、フラッシュメモリ162に一時的に記憶されるとともに、受信毎に更新され、表示部13に反映されて表示されるようになっている(図6参照)。
【0048】
表示部13は、有機ELカラー表示器からなり、制御部16の制御処理部161により駆動制御され、端末装置20で設定されたスタイル情報に係る表示形態で、遊技台情報を表示することができる。
図5(a)に示す例では、遊技台番号である「台番123」と当該遊技台が保有する球箱10の通し番号である「箱数03」が表示されている。
また、特に図示はしないが、遊技台情報に含まれて送信された遊技者の会員番号等の遊技者情報も表示させることができる。
さらに、表示部13の背景や表示されている文字、数字等の絵柄が、端末装置20で設定されたスタイル情報に基づき、カラー発色表示されている。
このような発色表示は、端末装置20の「スタイル設定」を設定・変更することで、例えば、属する遊技台毎や、保有する球箱10の数に対応して色彩を変更することができるようになっている。
【0049】
また、表示部13は、後述するように近接センサ15と振動センサ15により、パチンコ球が収納された状態で当該球箱10が移動された場合に、図1に示すように、例えば、B部からC部に球箱10が移動されると、表示部13の背景と遊技台番号等の文字が反転表示を繰り返す、点滅表示をするようになっている。
これにより、不正にパチンコ球を窃取する不正行為を抑止する抑止力の効果を奏することができるようになっている。
【0050】
制御部16は、所定のCPU、球箱10の固有情報やパチンコ球が収納された状態で当該球箱10が移動されたことを判定するプログラムなどが記録されたROM、作業領域として用いるRAM、前述した通信部12や表示部13のインターフェイスとして機能するとともに、近接センサ15と振動センサ15からの検出信号を検知する所定のI/O回路、前述した表示部13の表示スタイルや遊技台情報を記憶するフラッシュメモリ162などの電気部品から構成されてなり、この制御部16において、球箱10を管理・制御するようになっている。
そして、このような構成からなる制御部16が、パチンコ球が収納された状態で当該球箱10が移動されたことを判定するとともに、外部に報知する制御を行うようになっており(移動検出手段)、その詳細を以下に示す。
【0051】
まず、制御部16において、近接センサ15よりパチンコ球の存在により電界の変化が検出信号として出力されているときに、振動センサ15より内蔵された振動子が振動することで振動信号が出力された場合、パチンコ球が収納された状態で、球箱10が移動されたと判定する。
その結果、前述したように制御部16が、表示部13を駆動制御することにより、表示部13の背景と遊技台番号等の文字が反転表示を繰り返す、点滅表示をするとともに、通信部12を制御して、当該球箱10の識別情報と移動情報を発信することで、外部に報知するようになっている。
【0052】
そして、これらの報知情報は、無線ターミナル30に受信され、IPケーブル50を介して、管理装置60に送信される。
管理装置60では、識別情報と移動情報を、受信時間とともに記憶するとともに、端末装置20から、所定時間内(例えば、30秒)に、当該球箱10に該当する配置情報の更新に係る「登録」要求がない場合には、不正移動と判定するようになっている(不正移動判定手段)。
これにより、店員の判断に基づく球箱10の移動か、不正行為者によるパチンコ球の窃取を目的とする不正移動かを判定することができるようになっている。
【0053】
そして、不正移動と判定された場合には、管理装置60が、各店員が携帯する端末装置20に不正移動情報を、無線ターミナル30を介して、送信するとともに、不正移動された球箱10にも送信する。
その結果、端末装置20の表示部23において、前述したように「不正移動」の表示領域が点滅表示される。
また、不正移動された球箱10の表示部13は、例えば、背景と遊技台番号等の文字の点滅表示の点滅速度をさらに高速化したり、発光色を赤色にしたりすることで不正移動を強調するような表示演出で、表示制御されるようになっている。
【0054】
このように制御部16において、移動を判定するとともに、管理装置60において不正移動を判定することで、パチンコ球が収納された状態で当該球箱10が移動されたことが、店員の判断に基づく移動なのか、それとも、不正な窃取を目的とする移動かを判定することができる。
そして、不正移動の場合には、端末装置20に通報されるとともに、球箱10自体で外部に報知することで、迅速に窃取行為が発見できる。
これにより、パチンコ球が収納された状態で球箱10が不正に移動されたことが、正確に把握され、このような行為者を迅速に取り締まることができる。
【0055】
次に、回収用端末装置40は、本発明に係る回収情報送信手段として機能し、端末装置20と同様なハンディータイプの端末装置である(図1参照)。
回収用端末装置40は、球箱10のバーコード11を読取可能な読取部41と、読取開始ボタンや、読取られた球箱10の識別情報等を送信する送信ボタン等からなる操作部、管理装置60と通信可能なように、無線ターミナル30と無線通信を行う、通信部が設けられている。
そして、回収用端末装置40は、遊技客が、パチンコ球を景品と交換する際にパチンコ球を計数する計数機120であるいわゆるジェットカウンターに近傍に設けられている。
近年では、獲得されたパチンコ球をジェットカウンターに流し込む作業は、計数機120に不正を働くことで、パチンコ球を実際の数量より多く計数させるような行為を排除するために、すべて店員が行うようになっている。
従って、パチンコ球が収納された球箱10を回収する際に、店員が回収用端末装置40を入力操作することにより、漏れなく球箱10を回収することができる。
【0056】
球箱10を回収する場合の入力操作は、図1のD部に示す例では、読取開始ボタンを押下するとともに、読取部41を球箱10のバーコード11に当てて、読取る。その後、送信ボタンを押下することで、バーコードから読取られた当該球箱10の識別情報と当該回収用端末装置40を特定可能な特定情報が、無線ターミナル30を介して、管理装置60に送信されるようになっている。
その結果、管理装置60では、当該球箱10の識別情報より、該当する球箱10に関する情報を検索する処理を行い、当該識別情報に該当する球箱10に関する遊技台情報や配置情報を初期化し、当該球箱10の登録を抹消するような処理が行われるようになっている。
【0057】
なお、本実施形態では、回収情報送信手段として端末装置20とほぼ同様な構成を有する回収用端末装置40としたが、回収情報送信手段を計数機120に内蔵する構成とすることもできる。
この場合には、計数機120が、球箱10のバーコード読取る読取部と、管理装置60に、無線ターミナル30を介して、バーコードから読取られた当該球箱10の識別情報等を送信する通信部を備えていれば足りる。
【0058】
また、本実施形態では、回収情報送信手段として前述した端末装置20と異なる別体の装置としたが、端末装置20で代用することができる。すなわち、前述したように端末装置20の表示部のメニュー表示において、カーソルを「球箱読取」に移動し、決定キーを押下するとともに、読取部21を球箱10のバーコードに当てて、読取る。その後、カーソルを「登録」に移動し、決定キーを押下することで、当該球箱10の識別情報と当該端末装置20を特定可能な特定情報が、無線ターミナル30を介して、管理装置60に送信される。
その結果、管理装置60が、上述した回収用端末装置40が球箱10の識別情報を送信した場合と同様な処理を行うことができる。
このように端末装置20で代用することで、回収情報送信手段として専用の装置を設ける必要がなくなり、コストの低減が図られる。
【0059】
また、店員による球箱10の回収は、パチンコ球を計数する計数機120近傍に限られず、例えば、一旦、大当たり等によりパチンコ球を獲得し、球箱10にパチンコ球を収納したにも拘らず、その後の獲得したパチンコ球の遊技機100へ投入により、パチンコ球が減少し、終には、パチンコ球が底を突き当該球箱10が空になったような場合の回収が想定される。
このような場合においては、店員が携帯する本実施形態に係る端末装置20が、回収情報送信手段として機能するようになっていることは言うまでもない(図1D部参照)。
【0060】
このように本発明に係る回収情報送信手段として機能する回収用端末装置40と端末装置20を備えることで、店員により提供されたすべての球箱10が回収される際にも、球箱10の識別情報が入力されるとともに、管理装置60にこの情報が送信されることになるため、管理装置60が、すべての球箱10の所在情報を管理することができ、球箱10の提供・回収のサイクルにおける球箱10の所在を明確にすることができる。
【0061】
次に管理装置60について図7、図8を参照しつつ説明する。
管理装置60は、情報処理装置であるコンピュータから構成され、IPケーブルを介して、無線ターミナル30と接続されている(図1参照)。
また、無線ターミナル30は、遊技機が設置される遊技機島毎に1台又は2台程度設けられ、管理装置60と、端末装置20、回収用端末装置40及び球箱10が、所在情報等を相互に無線通信可能なよう、中継する中継器として機能するように構成されている。
管理装置60は、前述したように端末装置20又は回収用端末装置40からの「登録」の要求とともに送信される球箱10毎の所在情報を収集し、記憶・管理するとともに、端末装置20からの「照会」の要求に対応して、球箱10の所在情報に関する図3の表示部23に表示されるような所定データを、端末装置20に送信する処理が行われるようになっている。
また、前述したようにパチンコ球が収納された状態で、球箱10が移動された場合に、球箱10から送信される移動情報が受信されることにより、不正移動を判定するとともに、不正移動情報を端末装置20及び球箱10に送信する処理が行われるようになっている。
不正移動を判定し、不正移動情報を送信する処理についてはすでに説明したため、球箱10毎の所在情報を収集し、管理する処理について図7を用いて以下に説明する。
【0062】
管理装置60では、図7に示すように、端末装置20又は回収用端末装置40からの所在情報の送信に基づき、種々の処理を行うことで、球箱10毎の所在情報を収集し、管理するとともに、端末装置20から送信要求に基づき、これらの所在情報に関するデータを端末装置20に送信するようになっている。
同図に示すように、まず、端末装置20又は回収用端末装置40から所在情報が送信されると、所在情報を受信し、受信した時間とともに、所定のメモリ装置に記憶する情報受信処理が実行され(S10)、次に、登録情報検索処理(S11)を実行する。
登録情報検索処理では、まず受信された所在情報から、球箱10の識別情報や遊技台情報を抽出する。そして、既に登録されている所在情報から、該当する球箱10に関する情報や該当する遊技機100に関する情報を検索する処理を行う。
続いて、端末装置20又は回収用端末装置40からの要求が「登録」か「照会」かの判断を行う(S12)。
「照会」であれば、既に検索された情報から該当する球箱10に関する遊技台情報や当該遊技機100に属している球箱の情報を送信する登録情報送信処理(S22)が実行され、「照会」を要求した端末装置20に、これらの情報を送信するようになっている。
一方、「登録」が要求された場合には、以下のような処理が行われる。
【0063】
「登録」が要求された場合には、当該識別情報に係る球箱10を新たに遊技者に提供する「新規登録」、又は既に提供(登録)済みの球箱10の配置場所を、店員による運搬・移動に基づき更新する「配置更新」、又は既に提供(登録)済みの球箱10を回収し、登録を抹消する「登録抹消」のいずれかに該当するため、これらに従った処理が行われる。
具体的には、上記の登録情報検索処理において、受信された所在情報に含まれる識別情報が既に登録済みであるか、未だ登録がなされていない新規登録に該当するか否かを判定する(S13)。
【0064】
そして、未だ登録がなされていない新規登録であれば、受信された所在情報に含まれる遊技台情報から、当該球箱10が属することとなる遊技機100が現時点で保有するその他の球箱10の保有情報を確認し、当該遊技機100が、他の球箱10を保有しない場合には、当該球箱10を新規に登録する新規登録処理(S16)が実行される。なお、他の球箱10を保有する場合には、当該遊技機100の球箱10の保有数を加算して記憶する加算処理を経た後(S15)、新規登録処理が実行されるようになっている。
【0065】
新規登録処理では、端末装置20から送信された時間、当該球箱10の識別情報、当該球箱10が属する遊技台情報(遊技者の会員情報等も含む)、当該球箱10が配置される場所の配置情報、当該球箱10の表示スタイル、これらの所在情報を送信した端末装置20を特定する特定情報を、所定のデータ形式で記憶・管理するようになっている(図8参照)。
さらに、新規登録処理では、当該球箱10が属する遊技台情報、当該遊技台が保有する保有箱数情報、表示スタイルを、無線ターミナル30を介して、当該球箱10に送信する処理を行うようになっている。
これにより、これらの情報を受信した球箱10の表示部13に遊技台番号、保有する球箱の通し番号、会員番号などを指定された表示スタイルで表示することができる。
なお、端末装置20において設定される表示スタイルは、管理装置60に設けられたキーボードやマウス等の入力装置を操作することにより、前述した端末装置20の「スタイル設定」と同様な設定・変更をすることができるようになっている。
【0066】
一方、受信された所在情報に含まれる識別情報が既に登録済みであり、新規でない場合には、まず、受信された所在情報に配置情報が含まれるか否か判断する(S17)。
そして、配置情報が含まれる場合には、当該球箱10の配置場所を更新する配置更新処理(S18)が実行される。
配置更新処理では、当該球箱10が移動された場所を新たに記憶・管理するようになっている(図8参照)。
なお、配置更新処理では、端末装置20から送信された時間を監視しており、所在情報が受信された時間が、前述した当該球箱10から管理装置60に移動情報が送信された時間から所定時間内である場合は、店員の判断に基づく正当な移動であると判定され、反対に所定時間内でない場合は、不正移動と判定するとともに、不正移動情報を、すべての端末装置20及び移動情報を送信した当該球箱10に送信する不正移動処理が行われるようになっている(不正移動判定手段)。
【0067】
次に、新規でもなく(既に登録済み)、受信された所在情報に配置情報も含まれていない場合、すなわち、単に球箱10の識別情報のみ受信された場合には、端末装置20又は回収用端末装置40が、当該球箱10を回収する要求をしているものと判断できる(S17)。
この場合には、当該球箱10が属している遊技機100が現時点で保有するその他の球箱10の保有情報を確認し、当該遊技機100が、他の球箱10を保有していない場合には、当該球箱10に関する情報を初期化し、登録抹消する登録抹消処理(S21)が実行される。なお、他の球箱10を保有する場合には、当該遊技機100の球箱10の保有数を減算して記憶する減算処理を経た後(S20)、登録抹消処理が実行されるようになっている。
【0068】
登録抹消処理では、当該球箱10がいずれの遊技機100にも属さないよう、登録が抹消されるとともに、該当球箱10の所在の変遷来歴を記憶しつつ、回収された旨が記録される処理が行われる(図8参照)。
さらに、登録抹消処理では、当該球箱10の表示部13に表示された遊技台番号、保有する球箱の通し番号等を消失させる情報を、当該球箱10に無線ターミナル30を介して、送信する処理を行うようになっている。
これにより、当該球箱10が初期化されるようになっている。
【0069】
また、管理装置60は、図8に示したように、所在情報が送信された時間、球箱10の識別情報、当該球箱10が属する遊技台情報(遊技者の会員情報等も含む)、当該球箱10が配置される場所の配置情報、当該球箱10の表示スタイル、これらの所在情報を送信した端末装置20等を特定する特定情報を、所定のデータ形式で記憶・管理するようになっているが、これらは、管理装置60の表示モニタで確認できるようになっている。
さらに、管理装置60の表示モニタにおいて、図2に示すような遊技場レイアウトが表示され、各エリアに配置されている球箱10が、識別情報及び遊技台情報とともに図式的に表示されるようになっている。
【0070】
このような管理装置60を設けることで、球箱10の所在が確実に一元管理されるとともに、端末装置20からの「照会」の要求に対しても、正確な球箱10の所在に関するデータを送信することができる。
また、管理装置60が、球箱10を遠隔制御することができるので、管理装置60が有する当該球箱10の所在に関するデータを送信するとともに、球箱10の不正移動も監視することもできる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態の遊技媒体収納箱管理システム80によれば、球箱10は、遊技場の店員を介して、遊技者へ提供されたり、他の配置場所に運搬されて移動されたり、遊技者から回収されたりするため、このような店員の入力操作に基づき、球箱10の識別情報、当該球箱が属する遊技台情報、当該球箱が配置される配置情報などの所在情報が端末装置20又は回収用端末装置40に入力されることで、管理装置60がすべての球箱10の所在情報を記憶・管理することができる。
その結果、当該遊技媒体収納箱が、現在、どの遊技台に属していて、いかなる場所に配置されているかなどの所在を明確にすることができる。
これにより、端末装置20から管理装置60にこれら所在情報に基づく所定データを要求することにより、すべての店員が、例えば、遊技台毎の球箱10の数や配置場所の情報を確認することができ、球箱毎の所在の管理が正確かつ容易にできる。
【0072】
また、各店員が、端末装置20を確認することで、すべての球箱10の所在を把握できるため、遊技者からの問い合わせに対しても的確に対処することができるとともに、球箱10が窃取された場合の確認も迅速に行うことができる。
例えば、どこに配置されていた球箱10が窃取されたのか、所在を確認することで、持主である遊技客の申し立ての信憑性の確認や、窃取された遊技媒体の補償等を行うことができる。
また、このように球箱10の所在が管理されることで、持主の球箱10が窃取される不安が払拭され、遊技を十分に堪能することができる。
また、端末装置20が各店員に所持されるため、各情報を移動しながら入力操作できるとともに、球箱の所在情報に関する所定データを居ながらにして確認することができる。
端末装置が店員毎に所持されるため、遊技台毎に設ける必要もなく、遊技媒体収納箱管理システムのコストの低減を図ることができる。
【0073】
さらに、不正移動判定手段を備えることにより、遊技媒体が収納された状態で球箱10が不正に移動されたことが、正確に把握され、このような行為者を迅速に取り締まることができる。
また、遊技場とっても、遊技場の入り口付近や遊技機島の端部の通路等に球箱を配置する別置を躊躇することなく、存分に実施することができ、広告ディスプレイとしての効果を十分に発揮させることができるとともに、遊技媒体の持主である遊技者は、自らの監視から離れても、安心して遊技に没頭することができる。
【0074】
なお、本実施形態では、遊技者に関する会員情報など取得するため、呼出ランプ装置70に設けられた通信部71より、遊技台情報が端末装置20に読取られるようにしたが、単に遊技機100の遊技台番号を取得するような場合には、例えば、各遊技機の近傍に当該遊技機を特定する情報を含むバーコード表示を設け、端末装置20の読取部21により、このバーコードを読取ることで、遊技台情報を取得するようにすることもできる。
【0075】
また、本実施形態の遊技媒体収納箱管理システム80は、ホールコンピュータシステムと別個独立した構成としたが、ホールコンピュータシステムと一体的な構成とすることもできる。
ホールコンピュータシステムは、一般的には、遊技機100と台間機110に接続されているとともに呼出ランプ装置70を制御可能な台コンピュータ、台コンピュータを管理するとともに、台コンピュータからのデータを遊技機管理装置に送信し、遊技機島毎に設置された島コンピュータ、島コンピュータからのデータを収集・管理するとともに、島コンピュータを介して、すべての台コンピュータや呼出ランプ装置を制御する遊技機管理装置から構成されている。
そこで、本実施形態に係る無線ターミナル30の機能を島コンピュータに、管理装置60の機能を遊技機管理装置にそれぞれ備える構成とすることもできる。
これにより、改めて遊技媒体収納箱管理システムを導入することなく、既存の遊技場設備を利用することができ、設備投資に要する費用を削減することができる。
【0076】
以上、本発明の遊技媒体収納箱管理システムについて、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る遊技媒体収納箱管理システムは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、本発明の遊技媒体収納箱管理システムでは適用した遊技機を上述した実施形態ではパチンコ機としたが、スロットマシン等の各種の遊技機とすることもでき、これにより、遊技媒体収納箱に収納される遊技媒体も各遊技機に対応した遊技メダルやコイン等とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機が設置された遊技場における遊技媒体収納箱を管理する遊技媒体収納箱管理システムとして広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの全体構成を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムが適用される遊技場における遊技媒体収納箱の配置場所を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの端末装置の外観図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの端末装置の表示部を示す図であって、(a)は、メニュー表示画面を示し、(b)は、配置場所の選択画面を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの遊技媒体収納箱の概略図であって、(a)は、正面図を示し、(b)は、平面図を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの遊技媒体収納箱の内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの管理装置の管理処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る遊技媒体収納箱管理システムの管理装置が記憶・管理する所在情報の一形式データを示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1 遊技場
10 球箱
20 端末装置
30 無線ターミナル
40 回収用端末装置
50 IPケーブル
60 管理装置
70 呼出ランプ装置
80 遊技媒体収納箱管理システム
100 遊技機
110 台間機
120 計数機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固有の識別情報を有する複数の遊技媒体収納箱と、
前記識別情報と前記遊技媒体収納箱が属する遊技台情報及び当該遊技媒体収納箱が配置される配置情報が当該遊技媒体収納箱を提供・回収する遊技場の店員の入力操作によって入力されるとともに、所定表示手段が設けられた端末装置と、
前記端末装置と送受信可能に接続され、当該端末装置に入力された前記各情報が受信されるとともに、当該各情報を関連付けて記憶・管理し、前記端末装置からの要求に応じて、前記各情報に基づく所定データを当該端末装置に送信する管理装置と、を備えることを特徴とした遊技媒体収納箱管理システム。
【請求項2】
前記識別情報が、前記遊技媒体収納箱に記録されているとともに、前記端末装置が、当該識別情報を読取可能な読取手段を備える請求項1記載の遊技媒体収納箱管理システム。
【請求項3】
前記端末装置が、前記店員に所持されるとともに、前記管理装置と無線通信可能に接続される請求項1又は2記載の遊技媒体収納箱管理システム。
【請求項4】
前記遊技媒体収納箱が、遊技媒体が収納された状態で当該遊技媒体収納箱が移動されたことを検出し、外部に報知する移動検出手段を備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技媒体収納箱管理システム。
【請求項5】
前記移動検出手段が、無線信号を発信することで外部に報知し、
前記管理装置が、前記無線信号を検出するとともに、前記端末装置から送信される配置情報が、当該無線信号検出から所定時間内に受信されない場合に当該遊技媒体収納箱が不正移動されたことを判定し、外部に報知する不正移動判定手段を備える請求項4記載の遊技媒体収納箱管理システム。
【請求項6】
前記遊技媒体収納箱に収納された遊技媒体を計数する遊技媒体計数装置、又は当該遊技媒体計数装置の近傍、又は前記端末装置に設けられ、前記識別情報が入力されるとともに、前記管理装置が記憶・管理する当該識別情報に該当する遊技媒体収納箱に関連する前記各情報を初期化するよう、当該識別情報を当該管理装置に送信する回収情報送信手段を備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技媒体収納箱管理システム。
【請求項7】
遊技台毎に設置されるとともに、前記端末装置と無線通信可能に接続され、前記遊技台情報を当該端末装置に送信する遊技台情報送信手段を備える請求項2〜6のいずれか一項に記載の遊技媒体収納箱管理システム。
【請求項8】
前記遊技媒体収納箱が、前記管理装置と無線通信可能に接続され、所定データを受信する無線受信手段と、当該所定データを表示する表示手段を備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の遊技媒体収納箱管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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