説明

遊技媒体計数機、および、遊技ホールシステム、並びに、管理装置

【課題】ダブルホッパー型のメダル計数装置から排出される遊技媒体を効率よく分配して排出口から排出可能とする遊技媒体計数機を提供する。
【解決手段】遊技媒体が投入されるホッパーユニット2aを1の筐体11に複数並設させる。各ホッパーユニット2aは、同時に投入された遊技媒体がホッパーユニット2a間からこぼれないように接続されており、各ホッパーユニット2aに対応して計数機構23を備え、各計数機構23がホッパーユニット2aに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構23の計数を別個または同一に取扱い可能である。そして、各ホッパーユニット2a下流には、それぞれ個別に計数した遊技媒体を排出する排出口16を設け、遊技媒体を種類毎に個別に排出可能に構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、計数機にかかり、詳細には、計数対象並びに計数部をそれぞれ2つ以上有する遊技媒体計数機に関する。
【背景技術】
【0002】
メダル形状の遊技媒体によってメダルを集めるメダル遊技機を設置した遊技ホールでは、メダル遊技機によって遊技客が獲得したメダルを計数するメダル計数機、即ち遊技媒体計数機が設置されている。
この遊技媒体計数機は、遊技を終了した顧客が遊技ホールのカウンターにメダル箱を持っていき計数する場合に用いられ、複数のメダル遊技機を設置している各島の端や中央に設置してある。
【0003】
この遊技媒体計数機は、一般に、上部に開口するホッパーと、ホッパー下部で高速回転する回転板によってメダルを1枚ずつ送出する送出部と、送出部から送出されたメダルを計数する計数部とを有している。そして遊技媒体計数機は、ホッパーへメダル群を投入し、ホッパーの下部に設けた送出部が回転板を高速回転させ、該回転板の遠心力によってメダルを1枚ずつ送出する。この送出されたメダルはメダル通路を経て計数部へ送出され、計数部が該メダルの通過を検知してカウントして計数するものである。
【0004】
メダル数を計数する店員は、この遊技媒体計数機へメダルの入ったメダル箱を持運びメダル箱のメダルを遊技媒体計数機のホッパーへ投入し計数させる。
しかしながら、メダルが詰る等して遊技媒体計数機が故障した際には、ホッパーに投入したメダルを排出すると共に、計数部等を修理する必要が生じる為、遊技ホール営業中でも遊技媒体計数機の使用を停止しなければならなかった。
また、遊技媒体計数機は短時間で計数できるように設計されてはいるが、それでもメダルの計数に時間を要する場合があり、特にメダル数が大量であった場合や閉店時などには、遊技媒体計数機の使用を待つために狭い遊技ホールに計数待ちの利用者が並んでしまう場合があった。
【0005】
そこで従来は、計数の能率化を計るため、あるいは、メダル詰り等の故障時に対応可能とするため、ホッパー及び回転板を夫々二つ並べ設置したものがあった。たとえは、『ダブル式メダル計数機におけるホッパー』(実公平7−6933号、以下従来例1という。)である。
【0006】
従来例1は、『(請求項1)1台の計数機本体に2個の回転板を備えるダブル式メダル計数機において、計数機本体の上部に配設するホッパー本体の中央を左右に分割すると共に、この分割ホッパー部を各々取り外し自在としてなるダブル式メダル計数機におけるホッパー。』にかかり、図24に表すように、計数対象であるメダルをホッパー本体104の分割されたホッパー部104a、104bそれぞれへ投入すると、該メダルが漏斗状に形成された分割ホッパー部104a、104bの下部に有するホッパー孔111から回転板102上に落下する。そして、該回転板102の高速回転に伴う遠心力でメダルを1枚ずつにして計数側通路に送出し、通路に設ける計数部が通路を運ばれてきたメダル数を計数するものである。
【0007】
そして従来例1では、仮に一方の回転板102がメダル咬み込み等で停止した場合でも、この詰りを修理しているときでも、上部のホッパー本体104は中央を分割した構成としてなるため、故障した側の一方の分割ホッパー部(たとえば分割ホッパー104a)を単に外して修理を行えばよく、残る分割ホッパー部104b側は正常に利用可能であるため、この分割ホッパー部104bに対しては今まで通りメダルを投入し計数を行うことが可能にできた。
【0008】
又、遊技媒体計数機内への遊技媒体の投入を阻止する従来例として『パチンコ玉計数機の玉投入口自動閉止装置』(特許第2593826号、以下、従来例2という。)を以下に説明する。
従来例2は、『(請求項1)パチンコ玉の投入口を開閉する機能を有しているシャッター板において、投入した玉を電気的に検出し、計数回路によって計数すると同時に、駆動制御回路で定められた監視時間内に計数回路による計数信号が継続か断絶かを判定し、監視時間内での断絶の場合には計数信号の終端信号と判定し、前記信号を前記計数回路と接続している駆動制御回路へ送り、さらに該回路に接続された駆動部を動作させ、この駆動部と接続しているシャッター板を玉計数後の短い時間を以て自動的に移動させ、シャッター板によって玉投入口を閉じるようにしたことを特徴とするパチンコ玉計数機の玉投入口自動閉止装置。』にかかる。
【0009】
従来例2はパチンコ玉の計数機に対して実施されている自動閉止装置であり、計数回路によって計数する際、関し時間内に計数回路にパチンコ玉を計数した信号が発生するか否かを監視し、計数信号が発生しなければ、駆動部を動作させてシャッター板を移動させ玉投入口を閉じるものである。
詳細には、図25及び図26に表すように、パチンコ玉計数機の玉投入口自動閉止装置は、パチンコ玉計数装置200内の底部側に設置されている。パチンコ玉計数装置200は、収納ケース201に投入されたパチンコ玉203を計数する装置であり、収納ケース201の下部には、計数部を備えており、レール231に沿って自然滑落するパチンコ玉203数を計数する。そして、玉投入自動閉止装置は投入されたパチンコ玉203の下方となるように、投入口202に設置され、シャッター板207を移動することで投入口202を閉状態にできる。
【0010】
シャッター板207は、投入したパチンコ玉203を電気的に検出して処理する計数回路によってパチンコ玉の計数が所定時間計カウントされない時に、シャッター板207をソレノイド210等からなる駆動部によって玉計数後の短い時間を以て自動的に移動させ、シャッター板207によって玉投入口202を閉じるようにしたものである。
このように従来例2には、パチンコ玉の計数装置ではあるが計数装置にシャッター板を設けてパチンコ玉の流入を阻止する構成が示されていた。
また、従来例1に表すダブル式メダル計数機のホッパーは、両ホッパーに備える計数機構により同時に計数可能であり且つ別個にも計数可能である。そして、従来例2に表す普通の1のホッパーを備えるシャッター付計数機を単にならべて置いただけでは遊技媒体を投入したとき計数機の間の隙間にこぼれてしまうので、ダブル式メダル計数機ではこの点を考慮して、1の筐体にホッパーをならべて配置し、2つのホッパー上部およびホッパー間の境目より高い胸壁によって囲み、メダル箱の横寸法より長くすることで、メダルを1枚もこぼさずにメダル箱の横方向の側面を胸壁に当接させてメダル箱を反転させ、多量のメダルを一斉に投入することができる。これにより同時に投入された2つのホッパーによって該ホッパーに備える各計数機構により高速に計数することが可能となり有効であった。
【特許文献1】実公平9−6933号公報
【特許文献2】特許第2593826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
メダル式遊技機を設置する遊技ホールでは、管理をし易くするために一般的に複数の遊技機を並設した島の片面(以下、片島という。)毎に機種をそろえて設置している。そして複数種の機種ではやはり人気のある機種と不人気の機種とが存在する。そして、人気の機種には遊技者がたくさん付き、不人気の機種にはあまり遊技者が付かない。そこで、人気のある機種の片島を増加させ、遊技客の減少の度合に応じて不人気の機種を漸減して最終的には撤去するようにホール構成を変更していたが、このような遊技客の遊技しない機種を減らしたり撤去することは、遊技ホールの経営として効率の良くないものである。
そこで不人気の機種の遊技客を増加させるための営業施策が望まれた。
また、メダル式遊技機にはメダル直径が25mmのメダルを遊技媒体として使用する遊技機と、メダル直径が30mmのメダルを遊技媒体として使用する遊技機とがある。
更にまた、例えばパチンコ遊技機専用の片島において、パチンコ遊技機を導入されてから稼働が落ちるまでのライフサイクル程度の一定期間に限定して一時的に人気の出たメダル式遊技機を併設させてホールを構成したい場合もある。
ところが、メダル直径が異なるメダル遊技機同士、あるはパチンコ遊技機とメダル遊技機同士を、1つの島に並設して使用する場合には、従来のシングルホッパー式の遊技媒体計数機では、2台設置しなければならないという問題点を有した。この問題点は、設置する遊技機を常に新規のものと入れ替えてホールを構成したり、遊技機の利用状況に応じ島の構成を頻繁に変更したい場合には、その都度スペースの限られた島端に遊技台の種別に応じた2つの計数機を設置することはできないのに加え、設置する遊技台の種別を変更するたびに、該種別に見合った新たな計数機を購入設置しなければならず、費用がかかってしまうという問題点も有した。
また、従来例1に表すダブル式メダル計数機では、両方のホッパーがそれぞれ同一種類の遊技媒体について、計数値を変換することなく夫々別個または同一(両方のホッパーへの投入メダルを同時に計数してその結果を加算)に計数可能である。しかしながら、該計数結果を外部に出力する際には、それぞれのホッパー毎に異なる計数結果を表示しながらも1つの計数機の合計として出力されてしまう。また、従来の管理装置では、計数機が同一に計数した場合に1乃至複数の計数機毎に計数結果を受信し1日毎などの所定期間毎や遊技客毎に集計することができる。しかしながら、例えそれぞれのホッパー毎に異なる計数結果を外部に出力可能としても、遊技機の利用状況に応じて、それぞれのホッパー毎に夫々別個に計数する必要のある、一時的にメダル直径が25mmのメダル遊技機と30mmのメダル遊技機を片島ずつ併用したい場合とか、メダル遊技機とパチンコ遊技機を片島ずつ併用したい場合とか、ホッパー毎の変換レートを変えたい場合など、ホッパー毎に異なる計数結果を受信し、1日毎などの所定期間毎や遊技客毎に集計できる管理装置がないので、遊技ホールがそれぞれのホッパー毎の総合計を把握することが困難であるという問題点を有した。そこでまた、このようなホッパー毎に異なる計数結果を受信し、1日毎などの所定期間毎や遊技客毎に集計できる管理装置を経済的理由から導入しない場合においても、計数機において、ホッパー毎に1日毎などの所定期間毎に集計できる計数機も存在しなかったので、遊技ホールがそれぞれのホッパー毎の総合計を把握することが困難であるという問題点を有した。
更にまた、従来例1では、両ホッパーを他の種類や他の形状の遊技媒体をそれぞれ別個に計数して計数値を個別に出力することができないという問題点を有した。
【0012】
更にまた、ある種の遊技機の稼働率が落ちた場合には、該稼働率の落ちた遊技機の撤去を極力遅らせることができるように稼働率を上げるための営業施策として、景品への変換率や1遊技媒体の計数レート(1玉を1.4玉などのように計数する)を変更し、稼働率の落ちた遊技機の方の変換率をよくさせて利用者の利用意欲を誘い、稼働率をよくすることが考えられる。この変換率の変更に対応するためには、レシートや会員カードから読み取ったIDで特定される遊技客の獲得遊技媒体数を景品交換するPOSにて、遊技機種別(メダル直径が25mmと30mm、遊技機種別に異なるホッパーで計数するよう遊技ホールで運用する場合どの計数機のどのホッパーで計数されたか)に応じて異なる変換率で交換することが考えられるが、このようなPOSは実用化されているかどうか不明ながら稀である。
このため、通常遊技ホールに導入されている遊技機種別に応じて異なる変換率で交換できないPOSにおいて上記のような遊技機種別に応じた景品交換率を適用できるようにすることが望ましい。
また、これらソフトウェアが実現しても、高価なPOS一式を遊技機の種別毎に購入しなければならないので大変不経済であるとともに、そのような多くのPOSを設置する遊技ホールのスペースもないという問題点を有した。
また、先に述べたように、1つの片島で複数の遊技媒体を利用する場合には、コンパクトな1つの筐体に収められた遊技媒体計数機に複数のホッパーを搭載し、あるときは同時に計数することで高速に計数させ、あるときはホッパー毎にそれぞれ別個の遊技媒体を計数可能であるとともにホッパー毎の計数値の集計や異なる変換率で対応可能とするのが望ましい。さらに、1の島端に設置された遊技媒体計数機において計数済みの遊技媒体を洗浄等の処理をしたのち同じ種類の遊技媒体あるいは同じ大きさの遊技媒体に分配する必要があるが、従来の計数機では、それぞれの遊技媒体用の洗浄処理を行う装置をそれぞれの種類に見合った遊技媒体計数機に対応して分配することができなかった。
そこでこの発明は、上記問題点に鑑み、複数並設したホッパーから排出される遊技媒体を効率よく分配して排出口から排出可能とする遊技媒体計数機を提供する。
また、従来管理装置で行っていたような複数並設したホッパーによって行われる遊技媒体の計数結果を、ホッパー毎に取り扱うか全体として取り扱うかを選択でき、更には、ホッパー毎に自在に所定期間合計としたり、所望の変換率とさせることが可能な遊技媒体計数装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明では、複数種の遊技媒体を、計数した後に分配して排出可能とするため、
【0014】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
各ホッパー下流には、それぞれ個別に計数した遊技媒体を排出する排出口を設け、遊技媒体を個別に排出可能なことを特徴とする遊技媒体計数機、
【0015】
を提供する。この遊技媒体計数機では、それぞれのホッパーに投入された遊技媒体はそれぞれのホッパーに備える計数機構によって計数した後、それぞれのホッパーに備える遊技媒体の排出口から排出する。従って、排出された遊技媒体はそれぞれのホッパー毎に分配される。
なお、排出口は、下記詳述する形態の他、例えば、1のホッパーで計数した遊技媒体を1の排出口から排出し、他の複数のホッパーで計数した遊技媒体を1の排出口から排出するように構成してもよい。またこの場合におけるさらに他の複数のホッパーで計数した遊技媒体を1の排出口から排出する場合、排出口の上流には、各ホッパーからの遊技媒体を合流させて形成された合流部を有し、該合流部の上流に、遊技媒体を順次個別に排出可能ならしめるための遊技媒体の流下を阻止する1乃至複数の流下阻止手段を有するように構成してもよい。
そして、上記ホッパー下流に設ける排出口を、
【0016】
前記排出口が、各ホッパーに対応して複数設ける、
【0017】
に構成する。従って、排出口は複数のホッパーからの遊技媒体を排出されることとなる。これにより遊技媒体計数装置は、各ホッパーに設けた計数機構によって計数された遊技媒体がそれぞれのホッパーに対応した排出口から排出されるので、各ホッパーに投入される遊技媒体の種類が異なり別途に取り扱う際にも、各ホッパーが同時に計数できる。
また、該排出口が、
【0018】
前記排出口の上流には、各ホッパーからの遊技媒体を合流させて形成された合流部を有し、該合流部の上流に、遊技媒体を順次個別に排出可能ならしめるための遊技媒体の流下を阻止する1乃至複数の流下阻止手段を有する
【0019】
構成とする。従って、排出口は全てのホッパーと連結することとなり、1のホッパーが遊技媒体を計数して排出口から排出している場合に他のホッパーは遊技媒体の排出口への排出を停止させ、排出中のホッパーが排出を終了すると未排出のホッパーが排出可能となる。具体的には、例えば、排出口とこれに接続されるホッパーとの間に切替弁を設ける。また、1のホッパーには切替弁を設けずに構成する。そして、常に切換弁のない方を優先して遊技媒体を排出口へ排出させ、当該ホッパーによる計数及び排出が終了したところで、切替弁を作動させて、所望のホッパーから排出口へ遊技媒体を排出させる。そして、該ホッパーによる遊技媒体の排出が終了したところで再び他の切替弁を設けた所望のホッパーから遊技媒体を排出口へ排出させる。この動作を順次行い、遊技媒体が投入された全てのホッパーによる遊技媒体の計数及び排出を完了させる。この場合に、各ホッパーへ異なる遊技媒体が投入されると、遊技媒体計数装置では、何れかの1つのホッパーのみ計数機構による計数をさせて遊技媒体を排出口へ排出させる。この時他のホッパーでは、遊技媒体が排出口へ排出されるのを停止させておく。そして、遊技媒体を排出しているホッパーが、遊技媒体の計数を終了して排出が終了されたことを受けて他の何れかのホッパーに遊技媒体の計数を開始させ排出口への遊技媒体の排出を開始させる。このように、全てのホッパーに於て排出口への排出を順次行わせることで、全てのホッパーに於ける遊技媒体の計数を行わせ1つの排出口から異なる遊技媒体を排出させることが可能となる。
尚、上記1つの排出口から異なる遊技媒体を順次排出させる場合には、遊技媒体の種類毎に排出させることとなるので、排出されてくるホッパーからの遊技媒体の種類によって排出口の先に遊技媒体が排出される容器を自動的に変更可能とすることで、排出された遊技媒体を自動的に分配して直ぐに島に再補給することが可能となる。
またこの発明では、投入された遊技媒体を計数するとともに洗浄等できる遊技媒体計数機として、
【0020】
計数機構と排出口との間には、遊技媒体を洗浄または/および研磨可能な洗浄部を備え、洗浄または/および研磨した遊技媒体を個別に排出可能、
【0021】
に構成する。このように構成することで、個別に計数された遊技媒体は、それぞれの遊技媒体にあった洗浄等の処理が行われ、その後それぞれ個別に分配されて排出される。
なお研磨とは、パチンコ玉やメダルの表面を布などにより拭き取ることも含まれる。
更に、この発明では、ホッパー毎に計数して計数値を出力可能な遊技媒体計数装置として、
【0022】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
表示機構の計数した結果を表示可能な表示部を備え、各ホッパーでは、それぞれ個別に投入された遊技媒体が個別に計数され、該計数値を所定期間で合計した総合計を個別に出力可能なことを特徴とする遊技媒体計数機、
【0023】
を提供する。この遊技媒体計数機では、それぞれのホッパーへ投入された遊技媒体は個別に計数されることになるので、例えば一方のホッパーがパチンコ玉計数機であり、他方のホッパーが直径25mmのメダルである場合には、パチンコ玉・メダルそれぞれが個別に計数され、計数した結果を個別に集計して表示させる等が可能である。
尚、この発明に於いて言う出力は、例えば、遊技媒体計数機に設けた表示部へ遊技媒体の計数結果を表示させることや、別途設けるレシート発行機やプリンタのような印刷手段へ同計数結果を表示させることや、通信手段を用いて他の装置へ同計数結果を通信することをいう。
そして、この遊技媒体計数機を用いたパチンコホールなどで利用されているステムとして、
【0024】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数し、各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機と、該遊技媒体計数機から送信されたホッパー毎の計数結果を受けて所定期間または/および計数毎の合計を出力させる管理装置とからなることを特徴とする遊技ホールシステム、
【0025】
を提供する。従って、この遊技ホールシステムによれば、遊技媒体計数機でそれぞれ個別に計数した計数値はシステム全体を司るホールコンピュータ等へ出力可能であり、遊技媒体計数装置から出力された各ホッパー毎の合計数を、更に所定期間中の合計として算出し表示させることが可能であり、計数した遊技媒体の情報を遊技ホールシステム全体で共有可能となる。そして、このように計数データを共有することで、例えば、あまり人気のない遊技機と該遊技機とは異なる遊技媒体を用いる通常人気の遊技機とを併設した片島に於いて、該片島に設けた遊技媒体計数装置のあまり人気のない遊技機の遊技媒体を計数したホッパーからの集計結果と通常人気の遊技機の遊技媒体を計数したホッパーからの集計結果から、あまり人気のない遊技機の稼働率を判断可能となり、遊技機の入替え時期等の判断が可能となる。上記遊技ホールシステムで言う出力は、前記した遊技媒体計数機に於ける出力と同じように、例えば、管理装置に設けた表示部へ遊技媒体の計数結果を表示させることや、別途設けるレシート発行機やプリンタのような印刷手段へ同計数結果を表示させることや、通信手段を用いて他の装置へ同計数結果を通信することをいう。
そして、これらの処理を行う管理装置としてこの発明では、
【0026】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数して各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機からの情報を受信するために、有線または無線により通信できるよう接続可能であり、受信したホッパー毎の計数結果を集計し、集計したホッパー毎の計数結果を出力可能なことを特徴とする管理装置、
【0027】
あるいは、
【0028】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数して各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機からの情報を受信するために、有線または無線により通信できるよう接続可能であり、受信したホッパー毎の計数結果を集計してホッパー毎の計数結果を出力するか、あるいは前記各ホッパーの合計を出力するかを選択可能なことを特徴とする管理装置、
【0029】
を提供する。従ってこの管理装置によれば、前記遊技ホールシステム同様、遊技媒体計数機でそれぞれ個別に計数した計数値は管理装置へ出力可能であり、遊技媒体計数装置から出力された各ホッパー毎の合計数を、更に所定期間中の合計として算出し表示させることが可能でなり、計数した遊技媒体の情報を管理装置が共有し、遊技媒体計数装置のホッパー毎の計数結果を分析する等行う。例えば、あまり人気のない遊技機と該遊技機とは異なる遊技媒体を用いる通常人気の遊技機とを併設した片島に於いて、該片島に設けた遊技媒体計数装置のあまり人気のない遊技機の遊技媒体を計数したホッパーからの集計結果と通常人気の遊技機の遊技媒体を計数したホッパーからの集計結果から、あまり人気のない遊技機の稼働率を判断可能となり、遊技機の入替え時期等の判断が可能となる。
更に該管理装置において、遊技媒体計数装置の計数方法を選択可能な装置として、
【0030】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数して各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機からの情報を受信するために、有線または無線により通信できるよう接続可能であり、
遊技媒体計数機における各計数機構による計数結果を個別に取扱わせるか同一として取り扱わせるかを選択可能なことを特徴とする管理装置、
【0031】
を提供する。従って、この管理装置によれば、遊技媒体計数装置の各ホッパー毎に設ける計数機構の計数結果を、遊技媒体計数装置においてホッパー毎に個別に取扱わせるか、あるいは、全てのホッパーを合計して計数するように同一として取り扱わせるかを選択可能となる。このように遊技媒体計数装置の利用形態を管理装置において選択可能とすることで、片島毎に設置されている遊技媒体計数装置を、何れの利用形態で利用させるかを管理装置が管理できる。
また、計数機構が計数した遊技媒体数の計数値を目的に応じ適宜変更することが可能な遊技媒体計数装置として、
【0032】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
各ホッパーでは、それぞれ個別に投入された遊技媒体が個別に計数され、該計数値の少なくとも1つを所定の変換レートに補正可能なことを特徴とする遊技媒体計数機、
【0033】
を提供する。この遊技媒体計数機では、計数機構がそれぞれのホッパー毎に計数した計数値を求めるのに加え、いずれかの計数値を所望の値に補正可能となる。このように計数値を補正することで、稼働率の少ない遊技機に利用者が付くようにできる。
更にこの発明では、各ホッパーの利用をパチンコホールの島に設置した遊技媒体の形態に容易に変更できるようにするために、
【0034】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
各計数機構は着脱自在であることを特徴とする遊技媒体計数機、
【0035】
を提供するので、それぞれのホッパーは島で使用する遊技媒体に併せて適宜変更して設定可能である。
また、この発明では上記各遊技媒体計数装置において、
【0036】
各ホッパーには個別に開閉手段を設け、各ホッパー間には開閉手段立設係止部を設け、開閉手段を該係止部へ立設配置可能、
【0037】
とすることで、遊技媒体計数機では、各ホッパーが開閉手段を備る。そして、各ホッパー毎に鍵開閉手段を設けたことで、任意のホッパーの開閉手段を閉状態とし、他のホッパーは開状態を維持する。また、各ホッパー間に開閉手段を係止して立設配置可能な係止部を設けることで、該係止部へ開閉手段を係止させて各ホッパー間を分離した状態とし、隣り合うホッパーへ異なる遊技媒体が混入しにくい。
更に上記した各遊技媒体計数機において、ホッパー周囲部の構造を
【0038】
並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続される構造として、前記並設されたホッパー全体の周囲部が胸壁によって各ホッパー間より高くなるよう構成する、
【0039】
ことにより、全ホッパーの周囲上部をホッパー相互間より高くなるように囲って、例えば一体的となるようにして複数のホッパーがあたかも1の筐体に取付けられて並べられたように構成する胸壁を設ける。そして、該胸壁に対して各ホッパー間が低く構成されるためホッパー内に遊技媒体を投入した際に、ホッパー間に遊技媒体が溢れないのに増して全ホッパーの外へ溢れることもない。尚、全ホッパーを囲繞するように設ける胸壁は、個々のホッパーに一体的に形成しても良いし、全ホッパーあるいは幾つかのホッパーを一体的に形成する場合に胸壁も一体的に形成しても良い。また、個々のホッパーは漏斗状の既存の形状のものを用いこれらのホッパーに設置可能に別体として構成しても良く、全部あるいは幾つかのホッパーが一体的に形成されている場合には、これら一体的に形成されたホッパーに取付け可能に別体として構成しても良い。従って、何れの場合も胸壁はホッパー間より高いことが要件であり、ホッパーへの取付けは適宜選択すれば足りる。このように従来からの漏斗状のホッパーに別体として取付け可能にすることで、従来のホッパーに対しても胸壁を設置可能となり汎用できるので経済的である。
そして、上記胸壁は、ホッパーの周囲部がホッパー間より高くなるようホッパーと一体的に構成してもよく、ホッパー間とホッパー周囲部とが同じ程度の高さとなるホッパーに別体として係止可能に構成し、ホッパーに係止するようにしてもよい。
そして、遊技ホールシステム及び管理装置においても、これらと通信可能に接続される遊技媒体計数機の構成を、前記同様胸壁によって、
【0040】
並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続される構造として、前記並設されたホッパー全体の周囲部が胸壁によって各ホッパー間より高くなるよう構成される、
【0041】
ことにより、前記遊技媒体計数機同様とすることが可能となる。
【発明の効果】
【0042】
従って、ホッパー毎に計数する遊技媒体をホッパー毎に排出する遊技媒体を異なる排出口から排出させるので、1つの遊技媒体計数機からそれぞれ分配された種類の異なる遊技媒体を取り出すことが可能となり、計数した後には分配された遊技媒体を再びそのまま利用することができる。
そして、これら排出口は、複数の排出口として設けること、例えば、遊技媒体計数機において計数可能な遊技媒体の種類数の排出口を設けることで、排出された後には、既に排出口外部に用意したジョッキによって直ぐに使用可能になる。また、排出口を1とした場合には、排出口外部に、排出口から排出されてくる遊技媒体に対応したジョッキを載置するような分配手段を設けておけば、やはり排出口から排出された後直ちに遊技媒体を利用可能となる。
また、各ホッパー毎に設置される計数機構と、この計数機構で計数された遊技媒体をそれぞれ別途に排出する排出口との間に遊技媒体を洗浄等する洗浄部を備える遊技媒体計数機では、前記に加えそれぞれのホッパーに投入された遊技媒体を分配してそれぞれ別途に排出する際には、遊技媒体の洗浄が終了しており、遊技媒体計数機の他に洗浄等を行う遊技媒体洗浄装置を設けなくともよい。従って、異なる種類の遊技媒体が洗浄された後分配されて排出されるので、1つの島に1つの遊技媒体計数装置のみを設置すれば足りるので、2つの異なる遊技媒体洗浄装置並びに遊技媒体計数装置を設置するのに比較して、遙かに省スペースにでき、遊技機を設置している島のスペースを有効に利用可能である。
また、1つの遊技媒体洗浄装置しか設置するスペースを有していない場合には、1種類の遊技媒体のみが洗浄できるので、分別した他の種類の遊技媒体は他の場所へ移動させ、洗浄した後に再び当該島へ戻して使用する必要があったが、この発明ではそのまま複数種の遊技媒体を当該島において利用可能である。
【0043】
更に、各計数機構によって別途に計数した個別集計して表示可能な遊技媒体計数装置では、計数した結果を集計してそれぞれのホッパー毎に表示可能なので、異なる種類の遊技媒体をそれぞれ別個に集計して表示させることができるので、複数種の遊技媒体を計数できるだけではなく、完全に別個の遊技媒体計数装置として利用可能である。
【0044】
更に同様に、各ホッパー毎に設置された計数機構がそれぞれ別途に計数して個別集計が可能な遊技媒体計数装置を備える遊技ホールシステムでは、それぞれ個別集計された遊技媒体の数を、遊技ホールシステムで共有できるので、ホール全体の管理にも個別に集計した遊技媒体数を利用可能となる。これにより、例えば、複数種の遊技媒体を使用する異なった機種の遊技機を設置させる片島を、ホール全体のどの島に割り当てるか等の検討がスムーズに行える等の効果を有する。同様に、遊技媒体毎に集計ができるので、あまり人気のない遊技機の判断が行え、遊技機の入替え時期の判断等に計数結果が利用できる。
同様に、各ホッパー毎に設置された計数機構がそれぞれ別途に計数して個別集計が可能な遊技媒体計数装置からの集計結果を通信可能な管理装置では、計数データを共有することで、例えば、あまり人気のない遊技機と該遊技機とは異なる遊技媒体を用いる通常人気の遊技機とを併設した片島に於いて、該片島に設けた遊技媒体計数装置のあまり人気のない遊技機の遊技媒体を計数したホッパーからの集計結果と通常人気の遊技機の遊技媒体を計数したホッパーからの集計結果から、あまり人気のない遊技機の稼働率を判断可能となり、遊技機の入替え時期等の判断が可能となる等の効果を有する。
【0045】
更に、前記のように集計した各ホッパー毎の遊技媒体の集計結果のうち、少なくとも1つを補正可能とすることで、遊技媒体の計数が終了して集計した時点で所定の変換レートに変換された数値に補正される。従って、例えば、実際の計数された遊技媒体数をその種類等に見合った値で景品交換が可能となり、利用稼働率の少ない遊技機の遊技媒体を計数する計数機構が計数した遊技媒体数あるいは景品交換可能な値が多くなるように変換レートを設定しておく等することで、人気のない遊技機の利用稼働率を上げることができる。
【0046】
更にこの発明では、各ホッパーの利用をパチンコホールの島に設置した遊技媒体の形態に容易に変更できるようにするために、遊技媒体が投入される各ホッパーを着脱自在とする。そのため、計数機構がそれぞれのホッパー毎に計数した計数値を求めるのに加え、いずれかの計数値を所望の値に補正可能となる。このように計数値を補正することで、稼働率の少ない遊技機に利用者が付くようにできる。
同様にホールの島の利用形態に合わせて、遊技媒体計数機によって計数し分配できる遊技媒体の種類を容易に変更可能できるので、ホールのレイアウト等の自由度が大きくなるという効果を有する。
【0047】
また、遊技媒体計数機では、各ホッパーが開閉手段を備えることで、任意のホッパーの開閉手段を閉状態とし、他のホッパーは開状態を維持する。また、各ホッパー間に開閉手段を係止して立設配置可能な係止部を設けることで、該係止部へ開閉手段を係止させて各ホッパー間を分離した状態とし、隣り合うホッパーへ異なる遊技媒体が混入しにくい。
又、開閉手段を個別に取外し可能とすることやホッパー故障時に閉状態とすることで、閉塞手段は故障した側のみを閉状態とし、故障しない側を閉状態としないあるいは取外しておくことができ、閉状態となっていない閉塞手段がホッパーへの遊技媒体の投入を邪魔しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
遊技媒体計数装置は、左右に連設され投入される遊技媒体を受領するホッパー部を備える。また、各ホッパー部の下部には、下方から順次送られる遊技媒体をホッパー部毎にカウント可能な計数部を設ける。計数部は、計数した際に信号を発生し、カウント信号として出力する。従って、各ホッパー部はそれぞれが独立して遊技媒体をカウントされる。
更に、各計数部の計数した結果を表示可能な表示部を備え、且つ、各計数部が計数した値をそれぞれのホッパー部毎に集計して表示させるかそれぞれのホッパー部毎の計数値を別々に表示させるかを設定によって選択処理し、それぞれに仕様に従って表示部に表示させる制御部を備える。この制御部は、更にホッパー部の異常を検出するセンサーからの異常信号に基づいて、エラー信号を出力可能である。そして遊技媒体計数装置は、このエラー信号によって遊技媒体計数装置の表示部に表示させることも可能であり、更にはホールコンピュータ等のシステムに対して出力し、遊技媒体計数装置を管理させるための信号としても利用される。
この表示部への表示は、各ホッパー部に設ける計数部それぞれが遊技媒体を独立して個別に計数し集計した結果を表示可能である。従って、表示部がこのように各ホッパー部毎に投入された遊技媒体を各ホッパー部毎に計数してその計数結果を出力可能である。
また各計数部が独立して個別に計数し集計した結果は、遊技媒体計数装置とLAN等のネットワークによって接続する遊技ホールシステムへも出力可能である。
更に遊技媒体計数装置では、制御部によって所望の計数部による計数結果を所定の利率等に従って変換し出力可能にあるいは表示部へ表示可能に形成する。
【0049】
左右に連設するホッパー部は、それぞれ漏斗状に形成されるホッパー本体がホッパー部から取り外し可能である。従って、ホッパー本体は左右独立して取り外せる。ホッパー部には、ホッパー本体の漏斗状中央に位置するように高速回転可能な回転板が設けられている。回転板は駆動モータによって高速で回転され、ホッパー本体に投入された遊技媒体であるメダルをはじくと共にその遠心力で、ホッパー本体中央下部に開口するメダル通路へ送る。そして、このメダル通路にはメダルを搬送する搬送ベルトとこれを駆動する駆動部が組み込まれている。搬送ベルトの搬送端にはメダル排出口が設けられている。従って、回転板によって1枚ずつメダル通路へ送り込まれたメダルは搬送ベルトによってメダル排出口へ排出される。
そして、このメダル排出口の手前には、搬送されて排出されるメダルの数を計数する計数部が設けられており計数可能である。従って、前記の通りこの計数部によって左右それぞれのホッパー部毎にメダル数を計数可能である。
又、装置背面に設けるメダル排出口と計数機構との間に、洗浄部を設けてもよい。該洗浄部は、計数され計数機構から排出されてきた遊技媒体を上方へ揚送し、上方から再び下方へ滑落してくる間に洗浄あるいは研磨を行い、洗浄あるいは研磨が終了して滑落してくる遊技媒体が排出口から排出されるようにしても良い。
【0050】
また、ホッパー本体の上部には左右それぞれに独立して開閉手段を設ける。開閉手段は引き戸からなり、左右ホッパーが引き違いの引き戸となるように設置する。この引き違いの引き戸を以下、引違戸という。そして、遊技媒体計数機本体のホッパー部上部側面には、この引違戸の摺動ガイドとなるレールを設置してある。このレールは、引違戸のうち上部となる側のホッパー部に設置し、下側となるホッパー部では漏斗状のホッパー本体側面に段差を設けてレールとしている。また、左右方向へ引き違える引違戸の前後側面には、遊技媒体計数機本体と係止して引き違い移動できないようにされるための係止孔が穿設されている。
一方、ホッパー部には、閉状態の引違戸の係止孔に対向する上部位置に、ホッパー部から引違戸の係止孔内へ進退自在な閉状態係止手段を設ける。この閉状態係止手段は、遊技媒体計数機本体の前面に設ける鍵と連動し、鍵を掛けることで進出して引違戸と係止し、引違戸が閉状態から開状態をとれないようにするので、鍵および閉状態係止手段が施錠手段を構成する。
【0051】
更に、左右ホッパー部の中央には、引違戸を収納可能な収納部を設ける。収納部は、左右ホッパー部の中央で遊技媒体計数機本体内部に設けてあり、左右ホッパー部を使用している通常使用時には、使用していない引違戸を取り外して該収納部へ収納できるように引違戸2枚分の幅で設けてあり、且つ、引違戸を収納した状態では収納した引違戸の上面がホッパー部の上面と丁度同じになるように設けてある。
更に引違戸は、自動的に開閉移動可能な移動手段によって開閉可能に構成する。移動手段は、モータからなる駆動部とモータによって移動されるチェーンからなり、該チェーンが左右ホッパー部それぞれの左右端に設けたプーリー等によってガイドされるように遊技媒体計数機本体に設けてある。そして、チェーンは引違戸の左右移動側側面の前後端それぞれに、駆動部およびプーリーを経由して取り付けられ、モータの駆動によって引違戸を左右方向へ移動可能に、引違戸の左右移動側側面のそれぞれ上下端に固定される。従って、駆動部を駆動することで、左右の引違戸はそれぞれ独立して自動的に開閉可能である。
【0052】
このように構成する遊技媒体計数機本体では、左右の引違戸を独立して開閉制御可能に構成する。即ち、計数機本体のホッパー部上部制御部の制御により種々な動作を行うことが可能である。即ち、制御部では、計数部が計数異常を来す等した際にエラー信号を発信するとともにエラーを発生した側のホッパー部を利用不能とさせるために該ホッパー部側の引違戸を、該引違戸を移動させる駆動部を駆動させて該引違戸を閉状態とするように移動制御可能である。これにより、使用不能となったホッパー部への遊技媒体の投入を阻止できる。
更に、前記施錠手段をソレノイド装置によって制御可能とし、使用不能となったホッパー部を、引違戸を移動させることで閉状態にするとともに施錠手段の閉状態係止手段を引違戸の係止孔へ挿入するように移動させるように移動し、閉状態となった引違戸が遊技者によって無理矢理開状態とされないようにしてもよい。
また、前記した遊技媒体の排出口は、遊技媒体計数装置の背面に設ける。この各ホッパー部毎に設ける遊技媒体排出口は、各ホッパー部で計数された遊技媒体のみが排出される。従って遊技媒体は各ホッパー部でそれぞれが計数されて後遊技媒体排出口から排出されるので、各ホッパー部毎に異なる遊技媒体を使用した場合には各排出口から排出される遊技媒体は異なる種類毎に分配されている。
上記のように構成するホッパー部は、遊技媒体計数装置と着脱自在に形成する。このホッパー部の着脱は、ホッパー本体を遊技媒体計数装置の上方へ離脱させた後遊技媒体計数装置の背面側に設ける扉から外部へ取り外せるように形成されている。ホッパー部の着脱には、ホッパー部に設ける係止部と遊技媒体計数装置に設ける係止部との係止を解除することで容易に行えるように形成する。
又、複数あるホッパー間には、開閉手段を立設して配置固定するための開閉手段立設係止部を設ける。この開閉手段立設係止部は、断面形状がコ字状からなり、ホッパー間にコ字状の開口部が上下方向になると共に、コ字状開口部が相互に対向するよう開閉手段の幅を空けて設ける。そしてコ字状の開口は、開閉手段の厚みより稍大きく、開閉手段を差し込み可能である。
この開閉手段立設係止部へ開閉手段を取外して差し込み係止すると、開閉手段は各ホッパー間に立設されるので、遊技媒体を所望のホッパーへ投入する際に隣合うホッパーへの遊技媒体の混入が起きにくい。
【実施例1】
【0053】
以下に、この発明の実施例1を図面に基づき説明する。図1はこの発明の実施例1を表す斜視説明図であり、図2は同ホッパー本体上面を開閉する開閉手段を取外した状態を表す斜視説明図であり、図3は一方の開閉手段を開状態とした状態を表す斜視説明図であり、図4はホッパー本体及び開閉手段を取外した状態を表す斜視説明図であり、図5は図1を背面側から見た背面斜視説明図であり、図6は開閉手段を表す斜視説明図であり、図7は実施例1の開閉駆動手段を図示した斜視説明図であり、図8は開閉手段の他の実施例を表す説明図であり、図22及び図23は他のメダル排出口の構造を表す説明図である。
1は、遊技媒体計数装置である。遊技媒体計数装置1は、左右にホッパー部2を連設してなる。ホッパー部2は、単体の遊技媒体計数機であり、図2や図3に表すように、ホッパー部2に投入される遊技媒体を計数可能である。ホッパー部2は、遊技媒体であるメダルが投入されると、投入されたメダルの枚数を計数する計数機である。尚、計数する対象である遊技媒体は、メダルの場合もあればパチンコ玉の場合もあり、それぞれを計数可能な計数装置であればよい。この実施例では、左右両側のホッパー部2がメダル計数機である場合を説明するが、図4に表すように、左右のホッパー部2を一方はメダル用他方はパチンコ玉用というように異なる遊技媒体用として使用してもよく、あるいは、左右のホッパー部2ともにメダル計数機ではあるが異なる径や形状のメダルを計数可能な異なるホッパー部2としてもよい。
【0054】
まず、ホッパー部2を説明する。図4は、ホッパー部2を分解した状態を説明する斜視図であり、左側のホッパー部2はパチンコ玉計数機として機能し、右側のホッパー部2はメダル計数機として機能するよう、左右異なる遊技媒体をそれぞれ計数可能とした遊技媒体計数装置1の説明図である。メダル計数機としてのホッパー部2は、図4に表すように、右側のホッパー部2であり、ホッパー部2の上部に位置して取り外し可能に形成されるホッパー本体21と、ホッパー本体21の下部に位置するように計数部であるホッパーメダル送り部22と、ホッパーメダル送り部22から送られてくるメダルを計数する計数部23とからなる。
ホッパー本体21は、この実施例では、左右のホッパー部2それぞれのホッパー本体21を一体的に連続して形成する。ホッパー本体21は、図2に表すように、漏斗状に下方が狭く形成された漏斗形状を成す右ホッパー本体21aと左ホッパー本体21bとを連設し、漏斗状の下部中心には、ホッパーメダル送り部22へ投入されたメダルを滑落させる孔24を開口する。なお、この実施例では図4に表すように、右ホッパー21aはメダル計数用、左ホッパー21bはパチンコ玉計数用としたが、ホッパー本体21は、右ホッパー21a及び左ホッパー21bともにパチンコ計数用またはメダル計数用のものを適宜に選択しても良く、更に左右のみならず3台以上の複数に於ても、必要とする種類のものを必要とする数量だけ設けることもできる。またメダル計数用ホッパーとパチンコ玉計数用ホッパーをそれぞれ準備し、胸壁21gに適宜嵌め込んでホッパー本体21を形成させてもよい。
ホッパーメダル送り部22は、図4に表すように、中央に高速で回転する回転板22aを有し、回転板22aと同軸で回転板から上方へ突出されて回転板22aと同様に高速で回転する攪拌部22bを立設する。この攪拌部22bは、メダルが中央に留まることを防止するためホッパー本体21の孔24の中央であって回転板22aの中央に位置し、ホッパー本体21に投入されたメダルを孔24位置で攪拌し、下方の回転板22aへスムーズに流れるようにしている。更に、回転板22aが設けられた一端には、メダル通路22cを設ける。メダル通路22cは、計数対象であるメダルが通過できる厚さおよび幅で形成される。この実施例では、右のホッパー本体21は直径25mmのメダルを計数するので、25mmより稍広い幅に設ける。更に、該通路22cの先には計数部23が設けられている。メダル通路22cは、詳述しないが、横に寝た状態のメダルの下側両端を支持するとともに、上方よりメダル方向に付勢された搬送ベルトによって搬送されて計数部23へ送られる。メダル通路22cは、メダルの直径がメダル通路22cのメダル下側両端を支持する寸法に満たない場合規定寸法25mmに満たない例えば硬貨などは下方に落下するように形成されている。メダル通路22cは、詳述しないが、横に寝た状態のメダルを上下に挟んで搬送する搬送ベルトによって計数部23へ送られる。
【0055】
計数部23は、メダル通路22cを搬送されて計数部23を通過する際に通過したメダルをカウントする。従って、メダルが通過するたびにカウントして計数可能である。このカウントは、計数部23がカウントするたびにカウント信号を出力し、別途設ける制御部17がこのカウント信号を入力して積算計数してもよいが、この実施例では計数部23が積算計数し、接続される制御部17へ積算した結果の計数信号を出力する。尚、制御部17は、ホッパー部2が備えるエラーセンサー(図示せず)等が出力するエラー信号を入力し該エラー信号によって適宜エラー処理を行う。例えば、ホッパー本体21bがメダル詰まりを起こし、ホッパー本体21b内にメダルがあることを感知していながら所定時間計数部23が計数しなかった場合には異常が発生していると判断し、係員に通知したり、あるいは引違戸3に開閉手段を設けた場合には左ホッパー本体21bの左引き戸3bを閉じて鍵を掛ける等の所定の処置をとらせる。
ホッパーメダル送り部22および計数部23は一体的に形成されており、ホッパー本体21を含めホッパー部2を形成する。そしてホッパー部2は、ホッパー本体21を上方に移動して分離可能に構成する。そしてこのように構成するホッパー部2は遊技媒体計数装置1の筐体11内に収納される。即ち、遊技媒体計数装置1は、ホッパー部2を収納する収納部を開口して形成する筐体11と、筐体11の前方に位置して操作および表示を行う操作部12とからなり、操作部12は筐体11に固定され、表示部13および操作ボタン14c、14e、14h、14iを表面に露出してなる。
【0056】
この実施例では、筐体11に複数のホッパー部2を設置することで遊技媒体計数装置1を構成し、この時連設されたホッパー部2間には遊技媒体がこぼれ落ちるような隙間が無いように設置する。しかしながら、遊技媒体計数装置1は、1つの筐体11に複数のホッパー部2を設けるのではなく、それぞれ個々に筐体を構成しているホッパー部2を、隣合うホッパー部2間に遊技媒体がこぼれ落ちるような隙間が無いように連続して設置し1つの筐体内に収めることなく構成してもよい。なお、1つの筐体11に複数のホッパー部2を設ける場合においても、それぞれ個々に筐体を構成しているホッパー部2を、隣合うホッパー部2間に遊技媒体がこぼれ落ちるような隙間が無いように連続して設置すればよい。又、1つの筐体内に収めることなく隣り合わせて設置させ構成する場合においても、並設させた各ホッパー部2は同時に投入された遊技媒体がホッパー部2間からこぼれないように接続される構造として、並設されたホッパー部2全体の周囲部が胸壁によって各ホッパー部2間より高くなるよう構成するとよい。このように構成することで、複数のホッパー部2に同時に投入したメダル等の遊技媒体がホッパー部2間の最上部に沿って外部に零れ落ちることを防止できる。また即ち、この場合の遊技媒体計数装置1は、それぞれ個々のホッパー部2が単独で遊技媒体計数装置1を構成可能であり、これらのホッパー部2が出力する計数信号を遊技媒体計数装置1に設ける制御部17が入力してそれぞれのホッパー部2がカウントする信号を独立して別個に取り扱う場合と全てのホッパー部2からの計数信号を合算するようにカウントする場合とを選択可能に構成すればよい。
【0057】
そして、遊技媒体計数装置1では、複数連設された各ホッパー部2を、投入された遊技媒体を同時に計数するように取り扱わせるか、あるいは、個別に計数させるかを選択可能に構成される。即ち、遊技媒体計数装置1は、制御部17の制御により、連設された各ホッパー部2の計数部23が計数した結果を、合計して表示部13に表示させるか、あるいは計数した結果を個別に表示させるかを選択できる。この選択は、所定の切り替えスイッチ(図示せず)によって切り替え可能に構成しても良く、また、遊技媒体計数装置1が通信可能に接続される遊技ホールシステム(図示せず)からの指示信号によって切り替え可能に構成しても良い。
具体的には、遊技媒体計数装置1が複数連設されたホッパー部2を同一に取り扱う場合には、各ホッパー部2に設けた計数部23は、ホッパー本体21に投入された記憶媒体を連続して計数した結果を計数信号として制御部17へ送信する。制御部17では、各計数部23からの計数信号が入るたびに受領した日時及び当該計数信号を出力したホッパー部2とを紐付けて記憶し、同様に略同時に入力する他のホッパー部2から入力する全ての計数信号による計数値を積算して計数する。このように全ての計数部23からの計数信号を制御部17が纏めてカウントすることで、遊技媒体計数装置1へ投入された遊技媒体全ての数を纏めて計数する。尚、この時同一に扱う計数信号は、遊技媒体計数装置1に纏めて投入された遊技媒体の計数が各ホッパーユニット2a毎に異なる数量の遊技媒体数を投入されるため終了する時間のずれがあるので、利用者が遊技媒体を各ホッパーユニット2aに投入すると投入された遊技媒体を検知して計数し、計数を終了する旨のボタン(例えば「全部」ボタン、「計数終了」ボタン)を押した際の各ホッパーユニット2aの計数信号を同一に扱う(各ホッパーユニット2aの計数値を加算する)ものであるが、予め所定時間内に入力される計数信号としておいても良いし、利用者が遊技媒体を計数する際に必ず計数値をリセットするボタン(図示せず)を押圧させるように構成して押圧されることで、それ以降に入力される計数信号を同一に扱う(各ホッパーユニット2aの計数値を加算する)ようにしても良い。遊技媒体計数装置1の構成として設計時に適宜選択すればよく、勿論、全てが可能なように構成してもよいし、他の方法によって実現しても良い。
【0058】
また、遊技媒体計数装置1が複数連設されたホッパー部2を別個に取り扱う場合には、各ホッパー部2に設けた計数部23は、記憶媒体を1つ数えるたびに出力する計数信号を制御部17へ送信する。制御部17では、各計数部23からの計数信号が入るたびに入力したホッパー部2毎に積算して計数する。このように入力した計数信号をホッパー部2毎に制御部17が個別にカウントすることで、遊技媒体計数装置1へ投入された遊技媒体は、それぞれカウントされたホッパー部2毎に個別に計数される。このように個別に計数可能とすることで、島におかれた1台の遊技媒体計数装置1で、パチンコ玉とメダル、あるいは径の異なるメダル相互を、それぞれ個別に計数可能となり、遊技媒体計数装置1をあたかも2台設置したかのように機能させることができる。
また、制御部17は記憶部(図示せず)を備えており、上記のようにカウントした各ホッパー部2毎のカウント結果は各ホッパー部2個別に記憶する。また、制御部17は、通常のパソコン等が備えるような一般的なカレンダー機能を備えており、制御部17の備える記憶部に所定期間を監視可能である。
【0059】
以下に制御部17を詳説する。
制御部17は、図21に表すように、実質的に演算を行う制御手段17f(RAM等を含む)と、制御手段17fが制御するためのプログラムを記憶しておくROM17gと、ROM17gに記憶されているプログラムに基づいて制御手段17fが制御した結果等を記憶可能な記憶部17hと、上記カレンダー機能を備えるカレンダー手段17iと、制御手段17fの制御に従って表示部13へ制御結果を表示させる表示インターフェース17jと、ホールコンピュータ(図示せず)や島制御装置(図示せず)等の遊技ホールを制御するための一連の装置と無線あるいは有線による所定の手続によって通信可能な通信制御手段17kと、各ホッパー部2からの計数信号を入力したりあるいは各ホッパー部2へ指示信号を出力可能な入出力インターフェース17lとを備えている。
そして、各ホッパー部2から入力される計数信号は、入出力インターフェース17lを経由して制御手段17fへ入力され、制御手段17fでは入力したインターフェース17lの入力位置あるいは計数信号と共に入力するホッパー部2を特定する情報によって信号入力したホッパー部2を特定し、該ホッパー部2の計数信号として記憶部17hへ記憶しておく。このように各ホッパー部2毎にカウントした遊技媒体数が積算記憶するとともに各ホッパー部2の総合計としても積算記憶する。また、制御手段17fは、計数した遊技媒体数を、計数を終了する旨のボタンが押される毎に遊技客毎の計数値として、会員カードの挿入があれば会員の計数値として、会員カードの挿入がなければ非会員の計数値として、各ホッパー部2の合計を計数するモードであれば全ホッパー部2の合計を、各ホッパー部2毎の合計を計数するモードであれば各ホッパー部2毎の合計を、履歴情報として記憶部17hに記憶する。また、記憶されるホッパー部2の計数信号は、ホッパー部2に投入されて計数した数量の信号として入力され、カレンダー手段17iによって特定される日時と共にその数量が記憶されるため、ホッパー部2とカウントされた数量と日時とが紐付けられて記憶されることとなる。
なお、遊技媒体計数装置1へ挿入されたカードが非会員用ICカードであった場合、計数を終了する旨のボタンが押された時に計数値をレシートに印字すると共に記憶部17hに記憶される。また、計数している利用対象者が非会員および会員何れの場合でも、計数を終了する旨のボタンが押された時には通信制御手段17kを介し管理装置Mへ計数値を送信し、管理装置Mは非会員あるいは会員のIDに基づいてホッパー部2毎の識別番号とともに履歴情報として管理装置Mの記憶部に記憶する。また、管理装置Mでは、全ホッパー部2の総合計を計数するモードであればホッパー部2毎の合計を更に合計し全ホッパー部2の総合計を記憶部に積算記憶し、各ホッパー部2毎の合計を計数するモードであれば各ホッパー部2毎の合計を記憶部に積算記憶する。
【0060】
一方、制御部17では、前記の通り、ホッパー部2が計数した結果を表示部13へ表示させることができるが、その表示を全てのホッパー部2を合計した計数結果として表示するモードか、ホッパー部2毎の計数結果として表示するモードかを選択して表示可能である。この場合には、制御部17では予め設定された表示モードに従って計数結果を表示させるが、該表示モードの設定は切り替えスイッチ等によって適宜切換が可能である。例えば、全てのホッパー部2の計数結果を纏めて表示する表示モードに設定されている場合には、予め定める時間内(例えば営業開始10:00から営業終了時刻である23:30まで)に各ホッパー部2から送信されてきた計数信号を、記憶部17hから読出して合計し、表示インターフェース17jへその合計数を表示するように表示信号を出力し、表示インターフェース17jでは該指示に従って所定時間の総合計を表示させるように表示部13へ表示信号を出力する。すると表示部13では、該信号に基づいて所定時間表示する。また、入力した計数信号を、ホッパー部2毎に表示させる表示モードが選択されている場合には、制御部17では、記憶部17hへ記憶した計数信号を記憶部17hから読出し、該計数信号の表す計数結果をホッパー部2毎に表示するよう表示インターフェース17jへ表示信号を出力し、表示インターフェース17jでは該指示に従って所定時間の総合計を表示させるように表示部13へ表示信号を出力する。すると表示部13では、該信号に基づいて、ホッパー部2とそのカウントした数とを所定時間の総合計を表示する。
【0061】
更に、制御部17では、各ホッパー部2から入力した計数信号をカウントして、各ホッパー部2の合計を計数するモードであれば各ホッパー部2の合計を、各ホッパー部2毎の合計を計数するモードであれば各ホッパー部2毎の合計を、所定期間での総合計として表示させることができる。即ち、例えば月曜の遊技ホール営業開始時刻から日曜の遊技ホール営業終了時刻までにホッパー部2が計数した計数結果を、各ホッパー部2の合計を計数するモードであれば各ホッパー部2の合計を、各ホッパー部2毎の合計を計数するモードであれば各ホッパー部2毎の合計を総合計として表示部13へ表示させる。この場合には、操作ボタン14あるいは通信等によって制御部17に1週間分の各ホッパー部2毎の合計を表示するように指示があると、制御手段17fでは月曜のホール営業時刻から日曜のホール営業終了時刻までに記憶部17hに記憶された計数信号を記憶部17hから各ホッパー部2毎に読出して積算し、各ホッパー部2毎の総合計を表示部13へ表示するように表示インターフェース17jへ表示信号を出力し、表示インターフェース17jでは該指示に従って所定時間表示させるように表示部13へ表示信号を出力する。すると表示部13では、該信号に基づいて、ホッパー部2とそのカウントした数とを所定時間表示する。この表示期間は、各ホッパー部2がカウントした計数信号がカレンダー手段17iによって日時とともに記憶されているため、何年何月何日の何時何分から何年何月何日の何時何分までというように操作部12に設けるテンキー(図示せず)から入力指示されて該期間の合計を各ホッパー部2毎に表示させるようにしても良い。
【0062】
通信制御手段17kは、後に説明する実施例4に表すような遊技ホールシステムを構成する他の装置との通信を制御するインターフェースであり、予め設定される所定のプロトコル等によって無線あるいは有線で通信可能である。従って前記した各ホッパー部2によって計数された計数結果の表示指示等の制御手段17fによる制御も、通信制御手段17kを介して制御手段17kへ他の機器(例えば図示しない管理装置)から入力し、その指示に従って制御手段17kが制御を行うようにしても良い。
【0063】
このように形成する遊技媒体計数装置1の筐体11に、ホッパー部2が左右に連設して設けられている。即ち、図2に表すように、右側のホッパー部2と左側のホッパー部2とは左右に連設され、ホッパー本体21をホッパーメダル送り部22上部にかぶせた状態に設置されている。この状態でホッパー本体21は筐体11から上方へ取外し可能である。また、一体的に構成されたホッパーメダル送り部22及び計数部23は投入されたメダルを計数可能なホッパーユニット2aを構成する。そしてホッパーユニット2aは、図5に表すように、ホッパー本体21を取外した状態で筐体11背面に設ける背面扉15を開いて筐体背面から筐体外部へ取外し可能である。このホッパーユニット2aの取外しは予めホッパー本体21を遊技媒体計数装置1の上方へ取外した状態で行う。
ホッパーユニット2aは、メダルを計数可能なユニットであるが、図4中の下部左に表すように、パチンコ玉の計数が可能な計数ユニット2bを用いることもできる。計数ユニット2bは、メダル用のホッパーユニット2aと同じ形状の筺体2b1内を、傾斜する複数のレーン2b2によって仕切り、各レーン2b2の下部にはゲート状に計数部23を設ける。このように傾斜した複数のレーン2b2を設けることで、筺体2b1内に投入されるパチンコ玉は、レーン2b2の傾斜に沿って計数部23側へ移動し、ゲート状の計数部23を通過し、筺体2b1背面、即ち下流に設ける排出口(図示せず)からパチンコ玉が排出される。計数部23は、パチンコ玉が通過するたびにその数をカウントする。
【0064】
このようにパチンコ玉用の計数ユニット2bをメダル用ホッパーユニット2aと同形状に構成することで遊技媒体計数装置1の左右のホッパー部2は、カセット式に背面扉15から交換可能となり、交換して取り付けたホッパーユニット2aあるいは計数ユニット2bはいずれもホッパー本体21を上方から被せることで計数するパチンコ玉あるいはメダルの遊技媒体を投入可能となる。従って、遊技媒体計数装置1は両方のホッパー部をメダル用の計数機としても利用可能であり、一方のホッパー部2をパチンコ玉用の計数機として他方のホッパー部2をメダル用の計数機としても利用可能であり、または、いずれのホッパー部2もパチンコ玉の計数機としても利用可能となる。
ホッパーユニット2aは、メダルを投入されたメダルを計数して排出するものであり、筐体11の背面には各ホッパーに対応し、ホッパーユニット2aが計数した遊技媒体を排出するメダル排出口16が設けられている。このメダル排出口16は、ホッパーユニット2aのホッパー本体21より下流に設けられている。従って、ホッパーユニット2aによって計数されるべく投入されたメダルは、ホッパー本体21の所望のホッパーへ投入される。例えば右ホッパー本体21aに投入したメダルは、右ホッパー本体21a内で攪拌部22bによって攪拌され、孔24内で回転板22aの回転によって更に外方へ弾かれる。弾かれたメダルは、メダル通路22cに沿って移動される。そしてやがてメダルはメダル通路22cの途中に設ける計数部23を通過する際にカウントされる。計数部23を通過したメダルは更に搬送されてやがてメダル排出口16から排出される。
【0065】
このメダル排出口16の下部には、図5に表すようにジョッキ26が載置されており、メダル排出口16から排出されたメダルはジョッキ26内に貯留される。この時、メダル排出口16は、ホッパーユニット2a毎に設置されているので、ホッパーユニット2aに投入されるメダルやパチンコ玉毎に分配されることとなる。
このように、メダル排出口16をそれぞれのホッパーユニット2a毎に設けているので、メダル排出口16から排出される遊技媒体は排出時に既に分配されているので、直ちに遊技に供与できることとなる。
尚、メダル排出口16は、この実施例ではホッパー部2に設けた計数部23から計数が終了したメダルが排出されるようにホッパー部2毎に設け、それぞれのホッパー部2が計数した遊技媒体を排出可能にしている。しかしながらメダル排出口16は必ずしもすべてのホッパー部2に設けなくともよく、並設したホッパーユニット2aのうち同種のメダルを計数させるホッパーユニット2a毎に1つのメダル排出口16を設置するようにしてもよい。即ち、例えば図22に表すように4台のホッパーユニット2aを並設させる場合、並設させたホッパーユニット2aのうち、2台を直径25mmのメダルを計数させるホッパーユニット2aとし、他の2台を直径30mmのメダルを計数させるホッパーユニット2aとすると、該2台の直径25mmのメダルを計数するホッパーユニット2aの計数部23にメダルを流下させる排出路16bを設け、2台のホッパーユニット2aに設けた該排出路16bを合流させてメダル排出口16を設ける。これによって、該2台のホッパーユニット2aから排出された直径25mmのメダルは、同じメダル排出口16から排出されることとなる。同様に直径30mmのメダルを計数する2台のホッパーユニット2aにも計数部23にメダルを合流させる排出路16bを設け、2台のホッパーユニット2aに設けた該排出路16bを合流させてメダル排出口16を設ける。これによって、該2台のホッパーユニット2aから排出された直径30mmのメダルは、同じメダル排出口16から排出されることとなる。従って、2つ設けたメダル排出口16それぞれにジョッキ26を載置しておけば、それぞれのジョッキに同種のメダルを回収できる。
また、例えば並設したすべてのホッパー部2の計数部23と接続するように、1つのメダル排出口16のみで構成してもよい。即ち、3つのホッパーユニット2aを並設した場合を例に説明すると、図23にその構成の概略を表すように、それぞれのホッパーユニット2aにある計数部23から排出されるメダルは、メダル排出口16の上流側に設ける合流部16aまでをそれぞれ独立した排出路16bによって構成する。そして、排出路16bは合流部16aで合流される。合流部16aには、それぞれの排出路16b毎に流下阻止手段16cを設ける。流下阻止手段16cは、それぞれの排出路16bからメダル排出口16へメダルが流下しないように閉塞するように設けられるシャッターであり電磁弁によって作動する。そして、遊技媒体計数装置1では、制御部17が該電磁弁の動作を常に1の流下阻止手段16cを開状態とし、開状態の流下阻止手段16cに流下されてくるメダルを計数している計数部23の計数が終了するまで他の流下阻止手段16cを閉状態としておくように制御する。そして、開状態の流下阻止手段16cへ計数終了したメダルを排出している計数部23から計数が終了したこと(所定時間計数が行われていないこと)を知らせる信号を制御部17が受領すると、制御部17では計数が終了した旨を感知し、開状態の排出路16bを閉状態とするように流下阻止手段16cを作動させると共に、閉状態であった他の排出路16bのいずれかを開状態とするように流下阻止手段16cを作動させる。そして、新たに開状態となった排出路16bへメダルを排出している計数部23によってメダルの計数を行い、該計数部23によってメダルを計数させ計数を終了したメダルを、排出路16b、合流部16aを経由してメダル排出口16から排出させる。そして、該計数部23が計数が終了したこと(所定時間計数が行われていないこと)を知らせる信号を制御部17へ出力し制御部17が受領すると、前記同様再び計数終了した排出路16bを閉状態とするように流下阻止手段16cを作動させ、閉状態であった他の排出路16bのいずれかを開状態とするように流下阻止手段16cを作動させる。
このように複数ある流下阻止手段16cを順次閉状態から開状態としていくことで、それぞれ異なるメダルを計数していた計数ユニット毎に、メダル排出口16から同種のメダルを排出することができる。上記のような流下阻止手段16cの開閉制御は、並設するホッパーユニット2aの数に限定はなく、2台のホッパーユニット2aでもよく4台以上のホッパーユニット2aを並設した場合でもよい。そして更に、例えば複数のホッパーユニット2aが同一のメダルを計数していた場合には、開状態とする流下阻止手段16cは、同種のメダルを計数しているホッパーユニット2aすべてとし、異なるメダルを計数しているホッパーユニット2aは閉状態としておくように制御することも可能である。更にはすべてのホッパーユニット2aが同種のメダルを処理するように遊技媒体計数装置1が設定されている場合には、すべての流下阻止手段16cを開状態としてすべてのホッパーユニット2aを同時に動作可能とさせてもよい。
【0066】
尚、上記説明では流下阻止手段16cは合流部16aのすぐ手前にそれぞれ設けた例を説明したが、ホッパーユニット2aの計数部23からメダルを排出する位置に流下阻止手段16cを設けてホッパーユニット2aからのメダルの流下を制御するように構成してもよく、一般的にホッパーユニット2aに備わっている同種の流下阻止シャッターを流下阻止手段16cとして用い、制御部17が制御するように構成してもよい。
このような流下阻止手段16cによる計数処理の制御は制御部17によって行うが、複数並設したホッパーユニット2aによるメダルの計数をそれぞれのホッパーユニット2a毎に個別に取り扱うように遊技媒体計数装置1を設定している場合には上記の通り制御し、すべてのホッパーユニット2aによる計数を同一に取り扱うように遊技媒体計数装置1を設定している場合には上記のような流下阻止手段16cによる処理を行わず、すべての流下阻止手段16cを開状態として処理する。これらの設定は操作部12による所定のボタン操作等によって行われ、制御部17の制御の仕方を設定する。
そして、上記のようにメダル排出口16を1つ設け、流下阻止手段16cによってホッパーユニット2aの計数を順次行う構成とホッパーユニット2a毎ではなく複数設ける構成とを組み合わせることも可能である。即ち、複数設けるメダル排出口16のうち所望のメダル排出口16には合流部16aに流下阻止手段16cを設けて順次計数制御させ、その他のメダル排出口16は単に同種のメダルを処理するホッパーユニット2aを排出路16bによって合流させて排出可能に構成してもよい。
また、上記説明は、メダルである遊技媒体を処理するホッパーユニット2aを例に説明したが、パチンコ玉である遊技媒体を処理する計数ユニット2bを用いた場合も同様であり、遊技媒体計数装置1で用いるホッパーユニット2aあるいは計数ユニット2bすべてについて同様に処理可能である。
【0067】
次いで、ホッパー本体21の上部でホッパー本体21上面を閉塞する開閉手段について説明する。開閉手段は、実施例1では引違戸3からなる。引違戸3は、図1に表すように、右ホッパー本体21a上面を覆う引き戸3aと左ホッパー本体21bの上面を覆う引き戸3bとからなり、左引き戸3bが右引き戸3aの上部となり引き違い可能である。従って、左引き戸3bを右引き戸3a側へ移動すると、左引き戸3bは右引き戸3aの上部に位置し、左ホッパー本体21bの上面が開口し、遊技媒体であるメダルを投入可能となる。また、右引き戸3aを左引き戸3b側へ移動すると、右ホッパー本体21a上面が開口し、遊技媒体であるメダルを投入可能となる。
【0068】
引違戸3は、図6に表すように、表面に開閉のために手を掛ける取っ手部32を設けた板状体からなる扉本体31からなる。扉本体31の幅および長さは、それぞれ扉本体31がホッパー本体21上面を閉塞可能な大きさからなる。また、扉本体31には、図6中矢印で表す引き違い方向と交差する側面、即ち前後側面に係止孔33を穿設する。係止孔33は、この実施例では、前後それぞれの側面に2カ所ずつ穿設してなる。図6に表す引違戸3は、左引き戸3bであるが、右引き戸3aも同様に左右対称に形成する。
そこで、筺体11のホッパー部2上部に設けるホッパー本体21は、それぞれ引違戸3を載置可能に形成する。即ち、左右ホッパー本体21の上部は、図2に表すように、上面を右引き戸3aが引き違える幅であり、図1に表すように右引き戸3aを直接載置して引き違い可能である。また、左ホッパー本体21bの上面周囲部の前後壁部21cには引き戸レール25を設ける。引き戸レール25は、引違戸3を閉状態としたときに左引き戸3bが右引き戸3aの上側となって左ホッパー本体21b上部に位置していられるように左引き戸3bの左右方向への摺動をガイドするレールである。更に、閉状態とした引違戸3の左右引き戸3a、3bに穿設した係止孔33と対向する位置には、閉状態係止手段21dを設ける。この閉状態係止手段21dは、左右のホッパー部2それぞれを使用しているときには筺体11内に位置し、ホッパー本体21を閉状態とするときには引違戸3側へ進出するように引違戸3側へ進退可能である。そして、閉状態係止手段21dは、引違戸3を閉状態とするときには引違戸3側へ進出し、引違戸3に穿設した係止孔33内に進入して引違戸3を開状態へできないよう閉状態を維持可能とさせる。
【0069】
この閉状態係止手段21dは、筺体11の正面に設ける鍵4と連動し、鍵4を施錠側へ回転すると閉状態係止手段21dが引違戸3側へ進出して係止孔33と係止して引違戸3をロックする。鍵4は、右引き戸3aおよび左引き戸3bそれぞれの施錠用に設けられている。
尚、閉状態係止手段21dは、ソレノイド装置(図示せず)によって進退可能に構成してもよい。
また、引違戸3は、開閉駆動手段5によって自動的に開閉可能に構成し、制御部17がエラーを検知して左右いずれかあるいは両方のホッパー本体21を閉状態とするために、所望のホッパー本体21の左右いずれかの右引き戸3a、3bあるいは両方の引き戸3a、3bを開閉駆動手段5を駆動させて開閉させる。この場合には、開閉駆動手段5は動力を得る駆動部51と、駆動部51の動力により引違戸3を移動させるチェーン52と、筺体11内で稼働自在に固定され、チェーン52をガイドするプーリー53とから構成する。そして、左引き戸3bを開閉する開閉駆動手段5を説明すると、左引き戸3bの摺動側両端に、チェーン52の両端を固定し、筺体11の左右内部にはプーリー53を回動自在に固定する。そして、チェーン52をプーリー53に掛け渡すことでそれぞれの両端が張った状態となるように掛け渡す。この掛け渡されたチェーン52の中間部のいずれか位置に駆動部51を設置固定し、チェーン52を送るように駆動可能とさせる。このように開閉駆動手段5を設け、駆動部51の駆動制御を制御部17が行うことで、チェーン52が移動することにより左引き戸3bが左右いずれの方向へも移動可能となる。制御部17による駆動部51の制御は、右引き戸3aの上方に位置して開状態となっている左引き戸3bを、例えば左ホッパー本体21b内がメダル詰まりを起こしてエラーとなったことを制御部17が検知して、左引き戸3bとチェーン52に歯合するギヤとを接続させて回転運動を左引き戸3bのスライド運動に変換し、駆動部51を駆動させ、左ホッパー本体21bを閉状態となるように移動させる。これにより左引き戸3bは左ホッパー本体21bの上面を閉塞し、左ホッパー本体21b内へのメダルの投入を阻止可能となる。また、右ホッパー本体21a内がメダル詰まりを起こしてエラーとなった場合も同様に右引き戸3aを駆動させる。
【0070】
更に、閉状態係止手段21dを移動させるためのソレノイド(図示せず)を筺体11内部の閉状態係止手段21d位置に設け、閉状態係止手段21dをこのソレノイドにより引違戸3側へと進退可能に構成する。この場合に、ソレノイド(図示せず)は、制御部17により制御され、左引き戸3bが開閉駆動手段5によって左ホッパー本体21bを閉状態とした後に左引き戸3b側の閉状態係止手段21dを左引き戸3b側へ突出するように移動させることで、閉状態となった左引き戸3bを閉状態係止手段21dによって施錠し、開状態へ移動できないようにすることができる。
このような開閉駆動手段5およびソレノイドを右引き戸3aにも設け、制御部17によって開閉制御することで、それぞれ左右ホッパー部2を独立して開閉制御可能とするとともに施錠可能とする。
【0071】
また、ホッパー本体21の右ホッパー本体21aおよび左ホッパー本体21b中間部には、収納スリット21eを穿設する。収納スリット21eは、引違戸3をホッパー本体21の上方へ取り外し左右ホッパー部2のいずれかあるいは両方を使用可能にしたときに、引違戸3の右引き戸3aおよび左引き戸3bあるいはいずれか一方を遊技媒体計数装置1内に収納するための収納口であり、図2中左右方向へ扉本体31の2枚分よりやや大きな幅で、ホッパー本体21の前後方向に扉本体31の幅よりやや大きな長さに開口する。また、遊技媒体計数装置1の内部にも、扉本体31を収納可能なスペースを設ける。即ち、ホッパー本体21に設けた収納スリット21eと対向する遊技媒体計数装置1内部には、収納した扉本体31の長さに相当する深さにスペースを設け、扉本体31収納時に該収納した扉本体31の上面側側面がホッパー本体21表面の収納スリット21e高さとなるようようにスペースがとられている。また、収納時に扉本体31をガイドするように、筺体11内部の収納スリット21eの長さ側両端には、断面コ字状のガイドレール(図示せず)をそれぞれコ字状開口部が対向するように両端に設置する。そして、収納する扉本体31は、このガイドレール(図示せず)の対向するコ字状凹部に両端が入り込みガイドされながら筺体11内部に収納可能である。この蓋は、扉31の片側のみを収納スリット21eに収納する場合に対応して、他方の片側の扉31のスペース分ずつ収納スリット21eを覆うことができるよう収納スリット21eの短手側の寸法の半分ずつの寸法で2つの蓋を設けてなる。
【0072】
また、この実施例では、収納スリット21eを扉本体31が2枚とも収納できる幅に設け、扉本体31を2枚収納できるように構成したが、図11に表すように、収納スリット21eを、扉本体31を1枚収納可能な幅に設け、収納スリット21eと並べて開閉手段立設係止部である扉本体立設部21fを設けてもよい。この場合には、扉本体立設部21fは前記収納スリット21eを設置した際に筺体11内部に対向設置したコ字状のガイドレール(図示せず)の対向する1対を扉本体立設部21fとして立設保持する高さとなる筺体11内部まで、例えば、収納スリット21eから下方へ7cm程度とする場合には7cm程度の深さまで設ける。更に扉本体立設部21fは、該深さ以上には落ち込まないようコ字状に立設した扉本体立設部21fの下方に壁体(図示せず)を設けて扉本体31がこれ以上下方へ移動しないように構成する。このように扉本体立設部21fを設けることで、左右ホッパー部2の両方をメダルあるいはパチンコ玉の計数装置として使用した場合に、左右それぞれのホッパー部2を独立構成でき、それぞれ隣り合うホッパー部2へ投入するメダルあるいはパチンコ玉の混入を防止可能である。
尚、実施例1では、開閉手段を引違戸3としたが、図8に表すように、それぞれホッパー本体部2の中央側を支点に上方へ観音扉状に開閉可能な開閉扉3cとしてもよい。
【0073】
21gは胸壁である。胸壁21gは、ホッパー本体21に構成される。胸壁21gは、図1および図4に表すように、複数連設された全てのホッパー本体21周囲を囲むように立設される。この時胸壁21gの高さは、隣合う右ホッパー本体21aおよび左ホッパー本体21bの境目であるホッパー中間部21hより高くなるように設ける。このように胸壁21gをホッパー中間部21hより高く設けることで、全てのホッパーが同じ種類の遊技媒体であるメダルを引受可能な時に、同時にホッパー本体21内に大量のメダルを投入しても、胸壁21gによってホッパー本体21外部へ投入メダルが溢れることを防止すると共に、投入されたメダルは利用可能なホッパー本体21へ投入されることとなる。また、何れかのホッパー本体21がホッパー本体21が同じ種類の遊技媒体であるメダルを引受可能であり且つ引違戸3あるいはシャッター6によって一部のホッパー本体21が利用できないように上部を閉状態としてあった場合に、投入されたメダルが閉状態の引違戸3あるいはシャッター6上に乗っても、引違戸3あるいはシャッター6上に乗った投入されたメダルは、ホッパー中間部21hが胸壁21gより低いので胸壁21gによってホッパー本体21外部へ溢れることを防止できる。そして、引違戸3あるいはシャッター6上に位置されたメダルは、利用者等が利用可能な隣のホッパー本体21へ掻き出して投入すればよい。
【0074】
また、この実施例では図4に表すように、ホッパー本体21は全てのホッパー部を1つの遊技媒体引受部として一体的に形成させたが、各ホッパー本体21を図12に表すように別体に構成してもよい。即ち、左側に位置させる胸壁21g一体型のホッパー本体21は図12(a)のように左側縁にも胸壁21gを設け且つ右側縁には胸壁21gより低い位置となる中間部21hを設けたものを用い、右側に位置させる胸壁21g一体型のホッパー本体21は図12(b)のように右側縁にも胸壁21gを設け且つ左側縁には胸壁21gより低い位置となる中間部21hを設けたものを用いればよい。更に、ホッパー本体21を3つ以上連設して用いる場合には、図12(c)のように左右両側の縁部が胸壁21gより低いホッパー中間部21hとなるように構成する胸壁21g一体型のホッパー本体21を用いればよく、この中間部用ホッパー本体21を複数用いればいくつでも連設して構成可能となる。
また、この実施例では、胸壁21gはホッパー本体21と一体的に形成された構成するが、例えば図12に表すように、ホッパー本体21とは別体として胸壁21gを構成してもよい。この場合、1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機を、例えば、3台ホッパーが連続するよう複数併設させる場合に対応して、ホッパー上部に胸壁21gである(a)(b)(c)を取り付ける。このようにすることで、各計数機のホッパー間の高さより胸壁部を高くでき、複数の店員が1の遊技客について複数の箇所から同時に投入しても外部にメダルがこぼれてしまうことなく、非常に早く計数作業を終えることができる。更に詳述する。即ち、図13(a)に表すものが、左側に設けるホッパー本体21に係止させて左側縁の胸壁21gを構成する左側縁胸壁21gユニットであり、同図13(b)に表すものが、右側に設けるホッパー本体21に係止させて右側縁の胸壁21gを構成する右側縁胸壁21gユニットであり、同図13(c)に表すものが中間部に設けるホッパー本体21に係止させて中間部の胸壁21gを構成する中間部胸壁21gユニットである。この場合には、胸壁21gを全てのホッパー本体21周囲部を囲繞するような1つの胸壁21gから構成しても良く、また図13に表すように、図12に表した各ホッパー本体21の構成と同様に左右それぞれの構成のものおよび中間部のものを設け、連設されるそれぞれのホッパー本体21上部に、予めホッパー本体21に設けた係止部と係止させて用いるように構成してもよい。勿論、胸壁21gは、連設されたホッパー部2全体を囲繞するように、図13に表す左右及び中央用の胸壁21gを一体に構成して連設された全てのホッパー部2上部の周囲部を囲繞するようにしても良い。
【0075】
この場合には、ホッパー本体21は、胸壁21gを構成していなくともよいので、計数部23等を備えた単体として計数可能なホッパー本体21を備えた計数ユニットを用いることができるので、単体として用いていた既存の計数ユニットを複数並設させ、図12に表すような胸壁21gをそれぞれの計数ユニットのホッパー本体21へ係止させ、連設した複数のホッパー部21を備えた遊技媒体計数装置1を構成することができる。
なお、図12および図13においては、3連にてホッパーを連結したものを例示したが、2連続のホッパー1対に、もう1対の2連続のホッパーを対面させて、ホッパー同士が隣接するよう設けて、合計4連続ホッパーを隣接させてもよい。この場合、これら各ホッパーの最上部を更に高くするために図13で示す胸壁21gを、上記4連続ホッパーの外周に設けるようにすると、投入したメダルがホッパー間に当り外部にこぼれてしまうこともない。
また、これら胸壁21gを設けたホッパー本体21にもやはり収納スリット21e、扉本体立設部21f等を設けて構成する。
更に勿論これらの場合でも、それぞれ胸壁21gを備えるホッパー本体21は、パチンコ玉に対応したものとメダルに対応したもの等、利用したい計数ユニットによって適宜選択可能である。
【実施例2】
【0076】
ついで、実施例2を説明する。図9は実施例2を表す斜視説明図であり、図10は実施例2のホッパー本体を表す斜視説明図である。
実施例2は、図4及び図9に表すように、実施例1では引違戸3であった開閉手段を、巻き取り式のシャッター6とした例である。
図4及び図9に表すようなシャッター6は、巻き取り可能に巻き簀状に揺動可能に連続される細長い板状からなるシャッター片61aが複数巻き簀状に巻き取り可能に連接されて形成するシャッター本体61と、シャッター本体61を移動させるシャッターチェーン62と、シャッターチェーン62を移動可能なシャッター駆動部63と、シャッター本体61を収納可能なシャッター収納部65と、シャッターチェーン62を案内するシャッタープーリー66と、これらを取り付けられシャッター6を形作るシャッターフレーム67とからなる。そして、シャッター6はホッパー本体21の下部に位置され、ホッパー本体21の上面をシャッター本体61が閉塞可能である。
【0077】
シャッター6を設けるホッパー本体21は、ホッパー本体21上部側のうち遊技媒体計数装置1設置時に奥側(操作部12側)および手前側(操作部12とは反対側)並びに右ホッパー本体21aと左ホッパー本体21bとの間を切欠してシャッター移動スペース7をH字状に穿設する。H字状に設けたシャッター移動スペース7のうち、『H』の横棒に相当するスペース71が左右ホッパー本体21の中間に位置する中間スペース部71を形成し、それ以外のスペースがシャッターガイドスペース72を形成する。
このようにホッパー本体21にシャッター移動スペース7を形成することで、シャッター6をホッパー本体21の下部に位置させてもシャッター6をホッパー本体21の上面を覆うように移動可能にできる。
即ち、遊技媒体計数装置1は、図4および図9に表すように、シャッター6をホッパー本体21の下部に位置するように設ける。
【0078】
シャッター6は、骨組みによってホッパー本体21よりやや小さな薄い箱形状をなすフレーム67によって形作られ、ホッパー本体21下部に収納された状態において、隣り合う右ホッパー本体21a、ホッパー本体21bの中間部下方に位置するようにシャッター収納部65をそれぞれのホッパー本体21a、21bに設ける。尚、シャッター6は左右ホッパー本体21a、21b下方においては左右対称に設置されるため、以下には左ホッパー本体21b下部に位置される部分のシャッター6を説明するが、右ホッパー本体21a下部に位置される部分のシャッター6も左ホッパー本体21b下部に位置される部分と同様の構成であるので説明を省略する。
シャッターフレーム67の略中央部には遊技媒体計数装置1の手前から奥方向に掛けてシャッター収納部65を固定する。シャッター収納部65は、内部にシャッター本体61を巻き取り収納可能である。
【0079】
シャッター本体61は、幅狭な細長い板状体からなるシャッター片61を複数連結してなる。そして連結されたシャッター片61は相互に連結部を支点に巻き簀状に回動自在である。このシャッター本体61は、基端部がシャッター収納部65内部に固定され、たたんである自由端がシャッター収納部65から引き出される。このとき引き出されるシャッター本体61は、シャッター本体61側のシャッタープーリー66aに案内される。このシャッタープーリー66aは、シャッター移動スペース7の中間スペース部71下部に位置されて、シャッター本体61の移動側先端を、左ホッパー本体21b上面開状態では上方の中間スペース部71間に位置させている。また、シャッター本体61の遊技媒体計数装置1手前側および奥側の両端部はシャッターチェーン62に係止されてシャッターチェーン62とともに移動される。シャッターチェーン62は、シャッターガイドスペース72の内側に位置するように、各シャッタープーリー66によって支持されているので、シャッター本体61は、シャッターチェーン62とともに中間スペース部71およびシャッターガイドスペース72の内側で支持・移動されることとなる。また、シャッターチェーン62は、左ホッパー本体21bの左側下部に設置されるシャッター駆動部63によって移動される。従って、シャッター駆動部63が駆動されると、シャッター駆動部63の駆動に伴いシャッターチェーン62が移動されることとなり、シャッターチェーン62に係止されているシャッター本体61もこれに伴い移動される。そして、このシャッター本体61の移動は、シャッター移動スペース7内側に駆動系を有して行われ、外部にはシャッター本体61が見えるのみで行える。
【0080】
シャッター駆動部63の駆動制御は、操作部12に設ける所定の操作ボタンの操作によって、左ホッパー本体21b上面を覆っている状態のシャッター本体61を巻き取ってシャッター収納部65に収納させたり、あるは収納状態のシャッター本体61を引き出して左ホッパー本体21b上面を覆うように閉状態となるよう移動させる。また、手動操作ではなく自動制御も可能である。即ち、制御部17がホッパー部2から左右いずれかあるいは両方の計数異常等のエラーを検知したときに、エラーを検知したホッパー本体21上面を閉塞するようにエラーが発生したホッパー本体21側のシャッター駆動部63を開状態から閉状態へと移動するように駆動する。これにより、シャッター本体61によって当該ホッパー本体21上面を閉塞できる。また、計数が所定時間なされなかった場合にシャッター6を閉とするようにしてもよい。
【0081】
また、実施例2では、シャッター6を閉状態で係止させる閉状態係止手段21dは、筺体11側に固定されシャッターチェーン62に対して進退自在であり、進退することで、シャッターチェーン62と係止あるいは係止解除可能である。そして閉状態係止手段21dは鍵4と連動され、鍵4の操作により、シャッターチェーン62と係止することで、シャッターチェーン62の移動を阻害し、シャッターチェーン62にとともに移動するシャッター本体61の移動を阻止する。尚、この閉状態係止手段21dも実施例1同様に制御部17の制御によって操作することで、ホッパー本体21内でのメダル詰まり等のエラー時には自動的に閉状態に移動させたシャッター本体61をロックして無理矢理開状態とすることを阻止可能である。
このように構成するシャッター6は、シャッターフレーム67を筺体11の内側にて着脱自在に係止できるよう、簡単な操作、即ち数本のボルト締めや、シャッターフレーム67に設ける凸部突起と筺体11側に設ける凹部溝とを数カ所で嵌合させて着脱自在に取り付ける構成とすることで、シャッター6を設けない構成の従来型の遊技媒体計数装置1に対して、予め筺体11に該凹部溝を設けておけば、後々該筺体11にシャッター6を後付けすることも可能となる。
【0082】
尚、開閉手段は上記各実施例のような引違戸やシャッター形状の他、複数のシャッター板からなり、ホッパー本体21上面を閉塞するように移動したシャッター板が順次隣り合うシャッター板を引き出してホッパー本体21上面を閉塞し、開状態とするときも、開状態とする方向へ移動されたシャッター板が隣り合うシャッター板と係止して順次隣り合うシャッター板を開状態とするように移動するような開閉手段でもよい。更にまた、いずれの実施例でも開閉手段は左右方向へ移動するように説明したが、奥側から手前側、あるいは手前側から奥側へと開閉移動するように設けてもよい。
【実施例3】
【0083】
次いで以下に実施例3を、図14乃至図18に基づいて説明する。実施例3は前記各実施例とは異なり、ホッパーユニット2aの後に洗浄あるいは研磨する洗浄ユニット83を設けてなる実施例である。洗浄ユニット83を設けた遊技媒体計数装置1は、図14及び図15に表すように、実施例1に於てホッパーユニット2aを連設した遊技媒体計数装置1を計数ユニット81として分配架台82に載置し分配架台82の背面に洗浄ユニット83を設置し、全体として遊技媒体計数装置8を構成する。
【0084】
遊技媒体計数装置8を構成する計数ユニット81は、実施例1の遊技媒体計数装置1同様であり、背面に設けるメダル排出口16からカウント終了したメダルあるいはパチンコ玉が排出される。尚、計数ユニット81は、実施例1ではメダル排出口16の下方にジョッキ26を載置して排出されるメダルを貯留するが、この実施例ではジョッキ26は計数ユニット81内部には設けない。この実施例では、計数ユニット81は、図14中の右側のホッパーユニット2aは、利用の少ない直径30mmのメダル計数用であり、左側のホッパーユニット2bは、使用量の多い直径25mmのメダル計数用として説明する。そしてこの実施例では、計数ユニット81の右ホッパーユニット2aでは直径30mmメダルを用い、左ホッパーユニット2bでは直径25mmメダルを用いるので、左側のホッパーユニット2bによって計数される直径25mmのメダルのみを洗浄ユニット83による自動洗浄とし、右側のホッパーユニット2aによって計数される直径30mmのメダルは、洗浄せずにジョッキ26に貯留させる。
【0085】
分配架台82は、計数ユニット81を取外した説明図である図15に表すように、計数ユニット81を載置可能な架台であって、載置した計数ユニット81のメダル排出口16と対向する下方位置にメダル落下通路82aの一端を開口し、メダル落下通路82aの他端は、計数ユニット81の下部となる貯留部82bへ開口する。82cは脚部であり、脚部82cの間は空間部を形成している。
貯留部82bは、メダル落下通路82aから落下してくるメダルを洗浄ユニット83へ供給するための通路として設けられており、洗浄ユニット83の洗浄能力が落下してくるメダル数を処理できない場合に一時的に洗浄ユニット83へ送るメダルを貯留可能である。
【0086】
メダル落下通路82aからメダルを受入れる貯留部82bは、底面が斜めに設けられており、最下部からメダルを排出可能に構成する。又、左側の貯留部82bは、落下してきたメダルを洗浄ユニット83へ送出すために、最下部から洗浄ユニット83へメダル送出通路82dが設けられており、メダル落下通路82aから落下して貯留部82bへ入ったメダルは、貯留部82bの傾斜に沿ってメダル送出通路82dから洗浄ユニット83へ送出される。図15中右側の貯留部82bは、落下されてくるメダルが直径30mmのものであり、その使用量が少ないことから洗浄ユニット83による洗浄ではなく、貯留部82bの下部に設置するジョッキ26へ貯留するよう単に開口が設けられている。この実施例では、分配架台82は、左側が洗浄ユニット83による洗浄対象となるメダルを貯留し、右側が洗浄せずにジョッキ26に貯留するよう構成したが、これは計数ユニット81に対応させているに過ぎず、分配架台82は計数ユニット81の右側のホッパーユニット2a及び左側の計数ユニット2bに対応させればよく、場合によっては左右逆であったり、左右共が直径25mmのメダルを貯留するように構成してもよい。
【0087】
右側の貯留部82b下部には、少量のメダルを洗浄可能なメダル洗浄装置9を載置する。従って、右側の貯留部82bの開口82e周囲下面には、メダル洗浄装置9を設置可能な係止部が設けられており、メダル洗浄装置9にもこの係止部と係止可能な係止部を設けてある。メダル洗浄装置9は、図16に表すように、筐体91の内部に、メダル通路92と、洗浄部93と、排出口94とを設けてなる。メダル通路92は、メダル洗浄装置9を貯留部82b下部へ設置した際に、貯留部82bの開口82eと対向する位置に設けてある。そして、メダル通路92は、筐体91の上面から下面にかけて設けてあり、メダル通路92a、92bの中間部に洗浄部93が設置される。拭き布ベルト93aは、ベルトコンベア状に拭き布のベルトをぴんと張った状態でそれぞれ対向して設ける。対向した拭き布ベルト93aの間隙は、メダルの厚さより稍狭い間隔である。そして拭き布ベルト93aは、モータにより駆動される。洗浄部93は、上下に対向させた拭き布ベルト93aからなり、拭き布ベルト93aの間に入ったメダルは拭き布ベルト93aによって拭取られながら対向側へ移動され再びメダル通路92bへ戻される。洗浄部93の拭き布ベルト93aは、メダルを挟み込んだ後メダルを拭き布ベルト93aの中間部に位置させて後、上下の拭き布ベルト93aをそれぞれ逆方向へ回転させて中間位置にあるメダルを拭取るようにしてもよい。拭き布ベルト93aによって拭取られたメダルは、メダル通路92b側からメダル通路92bへ吐き出され、再びメダル通路92bを滑落して排出口94から排出される。排出口94の下部には排出口94から排出されるメダルを貯留可能にジョッキ26が載置され用意されている。排出口94には、基端部を回動中心として自由端が排出口上面に沿って水平方向へ首を振るように回動可能な掃出し装置96を設ける。これにより、排出口94の下方に設置しておくメダルジョッキ26を2つとしても、それぞれのメダルジョッキ26へ略均等にメダルを貯留可能である。
尚、メダル洗浄装置9は、通常メダル遊技ホールで用いられているメダル洗浄装置と同様の機能であればよい。又、メダル洗浄装置9は、拭き布ベルト93aによってメダルの汚れを拭取るメダル研磨と、拭き布ベルト93aによって吹き上げられる前にドライな気体あるいは洗浄液を霧状に拭きかける等して洗浄するように構成しても良く、更には、この何れかの構成でも良い。
【0088】
洗浄ユニット83は、メダル通路82bから供給されるメダルを受領するメダル受領孔83aを筐体下方側面に開口している。そして筐体内部にはメダル受領孔83aに連設してメダル揚送部83bを設ける。メダル揚送部83bは、相互に対向させたベルトコンベア状の搬送手段の間にメダルを挟んで揚送可能な装置であり、上部はメダル洗浄部83cへと開口されてメダルをメダル洗浄部83cへ排出可能である。メダル洗浄部83cは、供給されたメダルを研磨及び洗浄可能なそれぞれの装置を内蔵し、供給されたメダルを上方から下方へ移動させながら研磨及び洗浄を行う。メダル洗浄部83cの下部にはジョッキ載置部83dを設け、メダル洗浄部83cから排出されるメダルをジョッキ26へ貯留可能とする。
尚、この実施例では、洗浄ユニット83は、計数ユニット81の左側のホッパーユニット2b、即ち分配架台82の左側の貯留部82bから排出されるメダルのみを洗浄するように構成したが、分配架台82の左右両貯留部82bからのメダルを洗浄及び研磨可能にしてもよい。この場合には、メダル受領孔83a、メダル揚送部83b、及び、メダル洗浄部83cを左右対称となるようにもう一組筐体中に内蔵すればよい。勿論この場合には分配架台82の右側の貯留部82bも左側同様にメダル送出通路82dを設けて構成する。
【0089】
洗浄ユニット83には、正面側の筐体表面には、実施例1の遊技媒体計数装置1に設けた表示部13及び操作部12と同様に表示部83e及び操作部83fを設け、計数ユニット81と電気的に接続されて計数ユニット81の計数した計数値を表示可能にすると共に計数ユニット81の操作を可能とする。勿論、洗浄ユニット83にこれらを設けずに計数ユニット81のみで行えるように構成してもよく、又、計数ユニット81には表示部13及び操作部12を設けずに洗浄ユニット83のみで操作可能に構成してもよい。
上記実施例では、計数ユニット81は、遊技媒体計数装置1同様メダル排出口16が左右それぞれに設けているが、以下には計数ユニット81にメダル排出口16が1つのみ存在する計数ユニット81を用いる場合を説明する。
計数ユニット81は、実施例1に説明した遊技媒体計数装置1同様であるが、左右それぞれの計数部23によって計数されたメダルのメダル排出口16を左右合わせて1つとする。特に図示はしないが、実施例1に設けた左側のホッパーユニット2bに設けるメダル排出口を右側のホッパーユニット2a位置まで延長し、左右それぞれのホッパー部2から排出されるメダルを右側のホッパーユニット2aから排出可能に構成する。計数ユニット81のその他は第1実施例の遊技媒体計数装置1同様である。
【0090】
分配架台82は、図17に表すように、先の例と異なり貯留部82bを1つに構成する。これは、計数ユニット81から排出される左右の計数ユニットからメダルが混ざって供給され、且つ分配架台82で分配しないからである。そして、分配架台82のメダル落下通路82aもまた1つであり、計数ユニット81のメダル排出口16と対向する位置に設ける。同様に、洗浄ユニット83へメダルを排出する開口82eも1つのみ設ける。
洗浄ユニット83は、開口82eから供給されるメダルを受領可能に開口82e位置にメダル受領孔83aを開口し、メダル受領孔83aに連設してメダル揚送部83bを設ける。これらは先の洗浄ユニット83同様である。更に、揚送部83bの上部から排出されるメダルを受領して洗浄可能メダル洗浄部83cを設ける。
尚、図15及び図17では、メダル送出通路82d及びメダル受領孔83aの位置関係が、メダル送出通路82dよりメダル受領孔83aの洗浄ユニット83側の方が高いように図示されているが、実際にはメダル受領孔83aの洗浄ユニット83側の方が低くなっており、自然と洗浄ユニット83側へメダルが搬送されるようになっている。尚、このあたりの構造は、特に限定されるものではなく、例えばメダル受領孔83aから洗浄ユニット83の、メダル揚送部83bまでの間にメダルを搬送可能な搬送ベルトを設置してメダルを1枚ずつ搬送するようにしても良い。
メダル洗浄部83cは、先の例と異なるので詳説する。
メダル洗浄部83cは、図17に表すように、洗浄装置83gを揚送部83bからのメダルを引受けるように洗浄ユニット83上部に設ける。洗浄装置83gは、先のメダル洗浄装置9同様(但し掃出し装置96は設けず単にメダルを排出するのみである。)に構成しメダルを排出可能である。洗浄装置83gの下部には、分配ユニット83hを設ける。分配ユニット83hは、洗浄装置83gで洗浄されたメダルを受領し、該メダルをメダルの大きさ毎に分配可能である。
【0091】
即ち、分配ユニット83hは、メダル搬送機構83h1を設け、搬送途中でメダルを分配する装置である。分配ユニット83hは、例えば、図18に表すように、直径30mmのメダルを載置して搬送可能な下部搬送ベルト83h2を、左右に設ける。この時左右の下部搬送ベルト83h2間隔を直径30mmメダルM1はベルト間に落下しないが直径25mmメダルM2はベルト間に落下してしまうような26mm至27mm程度の間隔となるように並べる。更に下部搬送ベルト83h2に載置されるメダルを下部搬送ベルト83h2との間で挟持するように上部搬送ベルト83h3を設ける。又、下部搬送ベルト83h2の側部には、メダルM2が搬送方向の左右へ移動しないようにガイド板83h4を設ける。但し、同図中右側のガイド板83h4は図が見にくくなるので省略している。更に、図示しないが、分配ユニット83hの搬送上流側には、メダル入り口を設け、又搬送下流にはメダル排出口83h5を設ける。このような分配ユニット83hでは、そして下部搬送ベルト83h2及び上部搬送ベルト83h3によって挟持されて上流から下流へ搬送されるメダルM1、M2はその搬送途中に於いて、下部搬送ベルト83h2相互間の間隙83h7より直径の小さな直径25mmメダルM2は間隙から下部へ落下する。一方直径30mmメダルM1は、間隙83h7へは落下せずに搬送されることとなる。分配ユニット83hは落下しなかった直径30mmメダルM1の排出口83h5と落下してしまった直径25mmメダルM2の排出口83h6とを設ける。
【0092】
そして、洗浄ユニット83には、分配ユニット83hによって分配されたメダルをそれぞれ貯留するための貯留部83j及び貯留部83kを設ける。
従って、分配ユニット83hの排出口83h5は貯留部83jに開口し、分配ユニット83hの排出口83h6は貯留部83kに開口する。そして、貯留部83j及び貯留部83kにはジョッキ26を載置してメダルを貯留可能としている。
上記の例では、洗浄ユニット83において洗浄される遊技媒体をメダルとして説明したが、遊技媒体はパチンコ玉でもよく、この場合には洗浄ユニット83内にパチンコ玉揚送装置を設ければよい。このパチンコ玉揚送装置は、既に従来から各種あるものを用いればでよいので説明は省略する。同様に、遊技媒体計数装置8に用いられる遊技媒体も左右何れかあるいは両方をパチンコ玉としてもよく、計数ユニット81のホッパーユニット2を適宜選択して用い、これに合った分配架台82を用意すれば足りる。
【実施例4】
【0093】
次いで、上記のように構成する遊技媒体計数装置をメダル遊技場を管理する遊技ホールシステムAの一部として使用される場合を説明する。
遊技ホールシステムAは、図21に表すように、複数のパチンコ機Bおよび複数のパチンコ機Bのそれぞれに接続された台間機C、D、複数のスロットマシンEおよびスロットマシンE間に接続された台間機Fが島コンピュータGを介してネットワークHに接続されている。また、ネットワークHには、遊技媒体計数装置1、精算機J、景品管理機(POS)K、再プレー受付機L、発行機T、データ表示機U、データ公開機V、無線通信システムWなどが接続されている。そして遊技媒体計数装置1は、実施例1同様、制御部17の記憶部17hに記憶された各データは、制御手段17kの制御によって通信制御手段17kを介して無線通信可能に構成する。尚、実施例4に於ける遊技媒体計数装置1の制御部17は、実施例1同様、実質的に演算を行う制御手段17f(RAM等を含む)と、制御手段17fが制御するためのプログラムを記憶しておくROM17gと、ROM17gに記憶されているプログラムに基づいて制御手段17fが制御した結果等を記憶可能な記憶部17hと、上記カレンダー機能を備えるカレンダー手段17iと、制御手段17fの制御に従って表示部13へ制御結果を表示させる表示インターフェース17jと、ホールコンピュータ(図示せず)や島制御装置(図示せず)等の遊技ホールを制御するための一連の装置と無線あるいは有線による所定の手続によって通信可能な通信制御手段17kと、各ホッパー部2からの計数信号を入力したりあるいは各ホッパー部2へ指示信号を出力可能な入出力インターフェース17lとを備えている。
【0094】
これらの機器からの情報は、ネットワークHを介して管理装置Mに出力され、さらに、プロトコルコンバータN、モデムOを介して情報管理センタPに送信される。また、管理装置Mは、例えば、パーソナルコンピュータQなどとも接続されている。また、管理装置Mからの情報は、ネットワークHを介して各機器に出力される。
なお、この遊技ホールシステムAでは、他の遊技ホールで会員の遊技者に使用されている会員用ICカードは、そのまま台間機C、D、Eに挿入して利用することができる一例が示されている。また、他の遊技ホールで非会員の遊技者に使用されている非会員用ICカードの場合には、その非会員用ICカードを発行機Tに挿入することで、その遊技ホール用の非会員用ICカードが代わりに発行され、その替わりに発行された非会員用ICカードを用いて遊技をすることができる一例が示されている。ここで、従業員管理システム1において、非会員用ICカードを代わりに発行する機能は、発行機Tに備えられることに限らず、例えば、遊技媒体計数装置1、精算機J、景品管理機(POS)K、再プレー受付機L、データ表示機U、データ公開機Vなどに設けられてもよい。
また、以下に説明する遊技ホールシステムAでは、上記したように、他の遊技ホールの会員用ICカードを使用することができ、他の遊技ホールの非会員用ICカードに対応する非会員用ICカードを代わりに発行することができる一例を示すが、他の遊技ホールの会員用ICカードや非会員用ICカードを併用できないシステムにおいても、本発明の従業員管理システム1を採用することができる。
【0095】
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置Mに登録され、会員用ICカードを有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
以下に、本発明の一実施の形態の従業員管理システム1について使用される記憶媒体や従業員管理システム1を構成する各機器のそれぞれについて説明する。
会員用ICカード、非会員用ICカードおよび店員カードは、従来から遊技システムで使用されていたICチップを有する記憶媒体であり、カード形状を有している。非会員用ICカードは、会員用ICカードよりもカードの縦および横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されている。
これらの会員用ICカード、非会員用ICカードおよび店員カードは、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる。
ここで、会員用ICカードまたは非会員用ICカードを用いた管理システムにおいては、それぞれについて、次に示した管理システムの内のいずれか1つを採用することができる。
【0096】
会員用ICカードは、(1)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置Mにおいて管理されるシステム、または、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置Mにおいても管理されるシステムを採用することができる。
ここで、会員用ICカードを用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。また、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。さらに、これらの情報は、会員用ICカードを用いた場合の会員として処理される情報である。
【0097】
また、上記ポイントには、来店ポイント(台間機に会員用ICカードを差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。また、会員用ICカードを用いた場合の管理装置Mによって管理される情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
非会員用ICカードは、(3)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置Mにおいて管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置Mにおいてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置Mにおいても管理されるシステムを採用することができる。(4)は、管理装置Mにおいて情報の管理をする必要がある会員用ICカードには採用されない。
【0098】
ここで、非会員用ICカードを用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。これらの情報は、非会員用ICカードを用いた場合の非会員として処理される情報である。また、これらの情報には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などが含まれない点で会員用ICカードを用いた場合の会員として処理される情報と異なる。また、非会員用ICカードを用いた場合の管理装置Mによって管理されている情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
なお、以下の実施の形態では、会員用ICカードおよび非会員用ICカードともに、IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置Mにおいて管理されるとして説明するが、上記したように、ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報を管理装置Mで管理しているとして、以下の実施の形態を構成することもできる。
この場合には、会員用ICカードおよび非会員用ICカードからIDを読み込むとともに、度数などの有価情報などの情報も読み込まれる。また、会員用ICカードおよび非会員用ICカードには、各種情報も記憶される。なお、この場合には、これらの情報は、管理装置Mにおいても管理されている。
【0099】
上記のような遊技ホールシステムAは、従来から採用されている一般的な遊技ホールシステムであり、管理装置Mによって各機器がネットワークHを介して集中管理されている。
そして、遊技媒体計数装置1には、ネットワークHを介して管理装置Mと通信可能なように構成されている。
そしてこの実施例に用いる遊技媒体計数装置1は投入されたメダルを計数するという基本的な動作及び外見等は実施例1と同様であるので実施例1の図1乃至図3に表した遊技媒体計数装置1を例に説明する。図1乃至図3に示すように、遊技媒体計数装置1には、カード挿入口14a、遊技媒体投入部14b、全部ボタン14c、計数結果表示部14d、返却ボタン14e、レシート発券口14f、信号送受信部14h、呼出ボタン14iなどが設けられている。
遊技媒体計数装置1は、パチンコ玉またはメダルの数量を計数するものである。会員用ICカードのみを受け入れるカード挿入口14aに会員用ICカードが挿入された場合には、会員用ICカードに記憶されたIDを読み取り、計数された計数値が貯玉数としてそのIDに基づき管理装置Mに記憶される。また、遊技媒体計数装置1では、会員用ICカードの利用によって付与されるポイントを、例えば、玉数として還元し、遊技媒体計数装置1によって計数された玉数にその還元された玉数を加算することもできる。
【0100】
一方、会員用ICカードがカード挿入口14aに挿入されない場合には、計数された情報を、例えば、バーコードとしてレシートに記録し、そのレシートがレシート発券口14fから発行される。また、このレシートには、簡易管理用IDが記録され、その簡易管理用IDは、そのレシートを用いて景品交換されるまで、管理装置Mで遊技媒体計数装置1で計数された玉数とともに管理される。
また、遊技媒体計数装置1は、信号送受信部14hを備え、この信号送受信部14hを介して、例えば、従業員の所持する店員カードに対して情報の送受信を行う。
さらに、遊技媒体計数装置1は、呼出ボタン14iを備え、例えば、獲得したパチンコ玉やメダルを計数する際に、従業員を呼び出し、立会いまたは従業員に計数作業を求めることができる。
遊技媒体計数装置1には、制御部17と信号入出力可能に、カード処理部17a、記録媒体処理部17b、選択ボタン検知部17c、計数処理部17d、従業員情報読込部17eを設けて構成する。
【0101】
制御部17は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部17では、カード処理部17a、記録媒体処理部17b、選択ボタン検知部17c、計数処理部17d、従業員情報読込部17eの各機部間の信号の出入力、および、ネットワークHを介して管理装置Mとの間の信号の出入力を制御している。従って制御部17にはネットワークHを介して管理装置M等の装置と通信するための所定の手続に従った通信を可能とするための通信手段(実施例1に於ける通信制御手段17kと同様)を備え、所定の手続に従って通信を行える。
カード処理部17aは、カード挿入口14aから挿入された会員用ICカードに記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部17への出力、制御部17からの更新された有価情報などの会員用ICカードへの書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0102】
記録媒体処理部17bは、計数処理部17dで計数された玉数および簡易管理用IDをレシートに、例えば、バーコードとして記録し、その記録されたレシートをレシート発券口14fから発券するものである。
選択ボタン検知部17cは、全部ボタン14c、返却ボタン14e、呼出ボタン14iが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部17に信号を出力するものである。
計数処理部17dは、遊技媒体投入部14bに投入された玉数を計数し、その計数した情報を制御部17へ出力するものである。計数処理部17dで計数された結果は、制御部17の制御により、例えば、計数結果表示部14dに表示することもできる。同様に制御部17の制御では、ネットワークHを介して管理装置M等の所望の装置と通信するための所定の手続に従った通信を、通信制御手段17kによっておこなうことができる。そして、所定の手続による通信では、管理装置Mに対して、実施例1に於いて遊技媒体計数装置1が行ったのと同様の情報、即ち各ホッパー部2へ投入された遊技媒体を計数する度にその計数した計数信号を送信可能である。このように遊技媒体計数装置1から管理装置Mに対して遊技媒体を計数した計数信号を出力し、管理装置Mが入力した計数信号を処理する。
従業員情報読込部17eは、従業員特定情報読取手段として機能し、信号送受信部14hなどで構成される。また、従業員情報読込部17eは、遊技者が獲得したメダルを溜めておく所謂ドル箱を遊技媒体計数装置1まで運び、計数などの作業を行う従業員を特定可能な情報を、例えば、店員カードから読み取る。この従業員情報読込部17eは、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0103】
そして、制御部17によって制御される、カード処理部17a、記録媒体処理部17b、選択ボタン検知部17c、計数処理部17d、従業員情報読込部17eの各機器部は、次のように動作する。
即ち、計数処理部17dは、従業員IDの読み込みを待機しており、従業員IDを読み込んだことを検知すると、それに応じた処理を実行する。
管理装置Mは、遊技媒体計数装置1同様に通信制御手段(図示せず)を備え、ネットワークHを介して無線あるいは有線での通信が可能に構成される。そして、遊技媒体計数装置1の各ホッパー部2によって計数された結果は、このように構成される管理装置Mによって実施例1に説明した計数信号の合計等を行っても良い。即ち、管理装置Mでは、制御部17同様実質的に演算を行う制御手段(RAM等を含む。図示せず)と、制御手段(図示せず)が制御するためのプログラムを記憶しておくROM(図示せず)と、ROM(図示せず)に記憶されているプログラムに基づいて制御手段(図示せず)が制御した結果等を記憶可能な記憶部(図示せず)と、上記カレンダー機能を備えるカレンダー手段(図示せず)と、制御手段(図示せず)の制御に従って表示部(図示せず)へ制御結果を表示させる表示インターフェース17(図示せず)と、遊技媒体計数装置1や島制御装置(図示せず)等の遊技ホールを制御するために設置される一連の装置と無線あるいは有線による所定の手続によって通信可能な通信制御手段とを備えて構成する。尚、実施例1では、遊技媒体計数装置1からの計数信号を入力したりあるいは遊技媒体計数装置1へ指示信号を出力可能な入出力インターフェース17lを備えたが、管理装置Mではホッパー部2の出力する計数信号が遊技媒体計数装置1から無線あるいは有線による通信で出力されるので、通信制御手段が該計数信号を受信して制御手段等によって演算処理する。この時の演算処理は、実施例1に表す遊技媒体計数装置1の制御部17によって行われる演算処理と同様である。また尚、遊技媒体計数装置1では、出力する計数信号には、実施例1に加え遊技媒体計数装置1のホッパー部2を特定する情報を含むので、遊技媒体計数装置1のホッパー部2を特定する情報と計数した数量と計数した日時との情報を含んでいる。そのため管理装置Mでは、無線あるいは有線によって受領した計数信号から、計数信号を送信してきた遊技媒体計数装置1並びに該装置1のどのホッパー部2であるかを特定でき、やはり実施例1に表す遊技媒体計数装置1の制御部17同様に処理可能である。
尚、管理装置M及び遊技媒体計数装置1それぞれに設ける通信制御手段は、従来から遊技ホールを管理する管理システムで一般的に用いられている無線あるいは有線によって行っていた通信であり、従来同様の装置によって所定のプロトコルに則って通信するだけであるので詳説は省略した。
そして、上記のように受領する遊技媒体計数装置1からの計数信号によって実施例1で説明した如く、所望期間の各ホッパー2毎の合計を表示させることが可能である。即ち、管理装置Mでは、通信制御手段を経由して制御手段へ入力され、制御手段では入力した計数信号の遊技媒体計数装置1及びホッパー部2を特定する情報によって信号入力した遊技媒体計数装置1及びホッパー部2を特定し、該ホッパー部2の計数信号として記憶部へ記憶しておく。このように各ホッパー部2毎にカウントした遊技媒体数が積算記憶されていく。この時記憶されるホッパー部2の計数信号は、ホッパー部2に投入されて計数した数量の信号として入力され、カレンダー手段によって特定される日時と共のその数量が記憶されるため、ホッパー部とカウントされた数量と日時とが紐付けられて記憶されることとなる。
【0104】
一方、制御手段では、ホッパー部2が計数した結果を表示部へ表示させることができるが、その表示を全てのホッパー部2を合計した計数結果として表示するモードか、ホッパー部2毎の計数結果として表示するモードかを選択して表示可能である。この場合には、制御手段では予め設定された表示モードに従って計数結果を表示させるが、該表示モードの設定は切り替えスイッチ等によって適宜切換が可能である。例えば、全てのホッパー部2の計数結果を纏めて表示する表示モードに設定されている場合には、予め定める時間内に各ホッパー部2から送信されてきた計数信号を、記憶部から読出して合計し、表示インターフェースへその合計数を表示するように表示信号を出力し、表示インターフェースでは該指示に従って所定時間表示させるように表示部へ表示信号を出力する。すると表示部13、該信号に基づいて所定時間表示する。また、入力した計数信号を、ホッパー部2毎に表示させる表示モードが選択されている場合には、制御手段では、記憶部へ記憶した計数信号を記憶部から読出し、該計数信号の表す計数結果をホッパー部2毎に表示するよう表示インターフェースへ表示信号を出力し、表示インターフェースでは該指示に従って所定時間表示させるように表示部へ表示信号を出力する。すると表示部では、該信号に基づいて、ホッパー部2とそのカウントした数とを所定時間表示する。
そして、遊技媒体計数装置1が複数連設されたホッパー部2を同一に取り扱う場合には、各ホッパー部2に設けた計数部23は、ホッパー本体21に投入された記憶媒体を連続して計数した結果を計数信号として制御部17へ送信する。制御部17では、通信制御手段17kを介して管理装置Mと通信する。これにより各計数部23からの計数信号が管理装置Mへ送信され、管理装置Mでは該計数信号が入るたびに受領した日時及び当該計数信号を出力したホッパー部2とを紐付けて記憶し、同様に略同時に入力する他のホッパー部2から入力する全ての計数信号による計数値を積算して計数する。このように全ての計数部23からの計数信号を管理装置Mの制御部が纏めてカウントすることで、遊技媒体計数装置1へ投入された遊技媒体全ての数を纏めて計数する。尚、この時同一に扱う計数信号は、遊技媒体計数装置1に纏めて投入された遊技媒体の計数が各ホッパーユニット2a毎に異なる数量の遊技媒体数を投入されるため終了する時間のずれがあるので、利用者が遊技媒体を各ホッパーユニット2aに投入すると投入された遊技媒体を検知して計数し、計数を終了する旨のボタン(例えば「全部」ボタン、「計数終了」ボタン)を押した際の各ホッパーユニット2aの計数信号を同一に扱う(各ホッパーユニット2aの計数値を加算する)ものであるが、予め所定時間内に入力される計数信号としておいても良いし、利用者が遊技媒体を計数する際に必ず計数値をリセットするボタン(図示せず)を押圧させるように構成して押圧されることで、それ以降に入力される計数信号を同一に扱う(各ホッパーユニット2aの計数値を加算する)ようにしても良い。遊技媒体計数装置1の構成として設計時に適宜選択すればよく、勿論、全てが可能なように構成してもよいし、他の方法によって実現しても良い。なお、遊技媒体計数装置1へ挿入されたカードが非会員用ICカードであった場合、計数を終了する旨のボタンが押された時に計数値をレシートに印字すると共に記憶部に記憶される。また、計数している利用対象者が非会員および会員何れの場合でも、計数を終了する旨のボタンが押された時には通信制御手段17kを介し管理装置Mへ計数値を送信し、管理装置Mは非会員あるいは会員のIDに基づいてホッパー部2毎の識別番号とともに履歴情報として管理装置Mの記憶部に記憶する。また、管理装置Mでは、全ホッパー部2の総合計を計数するモードであればホッパー部2毎の合計を更に合計し全ホッパー部2の総合計を記憶部に積算記憶し、各ホッパー部2毎の合計を計数するモードであれば各ホッパー部2毎の合計を記憶部に積算記憶する。
【0105】
尚、管理装置Mは、複数の島それぞれに隣接して設けられた遊技媒体計数装置1と従来型の遊技媒体計数装置とが混在して接続され、これら混在された複数の計数装置を管理可能である。そしてもちろん管理装置Mは、これら複数の計数装置について各装置毎に、パソコンQで入力した所定期間(例えば1営業日)の計数値の総合計、当該所定期間の遊技客毎の計数結果の合計、当該所定期間の全非会員の(非会員全員の)計数結果の合計、当該所定期間の全会員の(会員全員の))計数結果の合計、遊技台種別毎の計数結果の合計などが指示に基づき出力(印字、モニタ表示、外部サーバへの出力)可能である。また、履歴情報として、計数時刻、計数値、非会員と会員の識別情報、計数した計数装置の識別情報も縦軸に計数時刻、横軸にこれら情報の名称が表示され、中央にこれら情報の数値が一覧表の形式にて、指示により出力可能である。そしてこれら計数装置毎の所定期間の計数値の合計情報、履歴情報について、本発明の遊技媒体計数装置1の場合、パソコンQまたは該計数装置1にて設定されたモードが、各計数部23の計数を同一に取扱う全ホッパー部2の総合計を計数するモードであれば、1の計数装置として出力され、各計数部23の計数を別個に取扱う各ホッパーユニット2a毎の合計を計数するモードであれば、各ホッパーユニット2aの数だけ別個に出力される。
【0106】
更に、制御手段では、遊技媒体計数装置1の各ホッパー部2から入力した計数信号の合計を所定期間での総合計として表示させることができる。即ち、例えば月曜の遊技ホール営業開始時刻から日曜の遊技ホール営業終了時刻までにホッパー部2が計数した計数結果を、各ホッパー部2毎に総合計として表示部へ表示させる。この場合には、管理装置Mに設ける操作ボタンあるいは通信等によって制御手段に1週間分の各ホッパー部2毎の合計を表示するように指示があると、制御手段では月曜のホール営業時刻から日曜のホール営業終了時刻までに記憶部に記憶された計数信号を記憶部から各ホッパー部2毎に読出して積算し、各ホッパー部2毎の総合計を表示部へ表示するように表示インターフェースへ表示信号を出力し、表示インターフェースでは該指示に従って所定時間表示させるように表示部へ表示信号を出力する。すると表示部では、該信号に基づいて、ホッパー部2とそのカウントした数とを所定時間表示する。この表示期間は、各ホッパー部2がカウントした計数信号がカレンダー手段によって日時とともに記憶されているため、何年何月何日の何時何分から何年何月何日の何時何分までというように操作部に設けるテンキー(図示せず)から入力指示されて該期間の合計を各ホッパー部2毎に表示させるようにしても良い。
以下、図20に表すように順次処理が成される。
まず、従業員情報読込部17eにおいて、従業員IDを読み込む(ステップS01)。
続いて、制御部17は、選択ボタン検知部17cからの情報に基づいて、呼出ボタン14iが押されたか否かを判定する(ステップS02)。
ステップS02の判定で、呼出ボタン14iが押されたと判定した場合(ステップS02のYes)には、続いて、作業開始の計時が初回か否かを判定する(ステップS03)。
【0107】
ステップS03の判定で、作業開始の計時が初回であると判定した場合(ステップS03のYes)には、計時開始命令を、例えば管理装置Mに出力し、計時を開始させる(ステップS413)。なお、計時は、遊技媒体計数装置1自身で行い、その結果を管理装置Mに出力する構成としてもよい。
ステップS03の判定で、作業開始の計時が初回でないと判定した場合(ステップS03のNo)には、制御部17は、従業員を呼び出すための呼出信号を、例えば、管理装置Mに出力する。管理装置Mは、その呼出信号に基づいて、無線通信システムWを介して、情報を従業員に報知する(ステップS05)。
続いて、制御部17は、従業員情報読込部17eからの情報に基づいて、従業員IDがすでに読み込まれているか否かを判定する(ステップS06)。
ステップS06の判定で、従業員IDがすでに読み込まれていると判定した場合(ステップS06のYes)には、従業員に報知された従業員を呼び出すための情報を解除するための解除信号を、例えば、管理装置Mに出力する。管理装置Mは、その解除信号に基づいて、無線通信システムWを介して、従業員の呼び出しを停止するとともにその情報を従業員に報知する(ステップS07)。
【0108】
ステップS06の判定で、従業員IDがすでに読み込まれていないと判定した場合(ステップS06のNo)には、ステップS01の処理を実行する。
ステップS02の判定で、呼出ボタン14iが押されていないと判定した場合(ステップS02のNo)には、計数処理部17dにおいて、遊技媒体投入部14bに投入された遊技媒体の計数を行う(ステップS08)。計数処理部17dで計数された結果は、制御部17に出力される。制御部17は、その係数結果を、例えば、計数結果表示部14dに表示するための情報を計数結果表示部14dに出力することもできる。
続いて、制御部17は、選択ボタン検知部17cからの情報に基づいて、全部ボタン14cが押されたか否かを判定する(ステップS09)。
ステップS09の判定で、全部ボタン14cが押されていないと判定した場合(ステップS09のNo)には、リターンしスタートに戻る。
【0109】
ステップS09の判定で、全部ボタン14cが押されたと判定した場合(ステップS09のYes)には、続いて、制御部17は、従業員情報読込部17eからの情報に基づいて、従業員IDがすでに読み込まれているか否かを判定する(ステップS10)。このステップS10を設けることによって、例えば、従業員が玉箱を各遊技機B、Eから遊技媒体計数装置1に運び計数する作業をする、呼出ボタン14iが押されない場合においても、作業をする従業員を特定することができる。
ステップS10の判定で、従業員IDがすでに読み込まれていないと判定した場合(ステップS10のNo)には、従業員情報読込部17eは、従業員IDを読み込むとともに、例えば無線通信システムWを介して、従業員に店員カードを遊技媒体計数装置1の信号送受信部14hに近づけることを報知する(ステップS11)。
【0110】
ステップS10の判定で、従業員IDがすでに読み込まれていると判定した場合(ステップS10のYes)には、制御部17は、従業員ID、玉箱運びおよび計数の作業内容を特定する情報、計数結果情報などを管理装置Mに出力する(ステップS12)。
続いて、制御部17は、記憶していた従業員IDに係る情報を消去する(ステップS13)。
続いて、制御部17は、カード処理部17aからの情報に基づいて、会員用ICカードが挿入されているか否かを判定する(ステップS14)。
ステップS14の判定で、会員用ICカードが挿入されていないと判定した場合(ステップS14のNo)には、制御部17は、計数処理部17dで計数された玉数および簡易管理用IDの情報をネットワーク8を介して管理装置Mに出力するとともに、記録媒体処理部17bに制御部17から計数処理部17dで計数された玉数および簡易管理用IDの情報が出力される。記録媒体処理部17bでは、制御部17から出力された情報に基づいて、レシートに玉数および簡易管理用IDを、例えば、バーコードとして記録し、レシート発券口14fからレシートを発券する(ステップS15)。
続いて、制御部17は、全部ボタン14cが押された履歴情報を消去する(ステップS16)。
【0111】
ステップS14の判定で、会員用ICカードが挿入されていると判定した場合(ステップS14のYes)には、制御部17は、カード処理部17aで読み取られた会員用ICカードに記憶されたIDを入力する(ステップS17)。
続いて、制御部17は、選択ボタン検知部17cからの情報に基づいて、返却ボタン14eが押されたか否かを判定する(ステップS18)。
ステップS18の判定で、返却ボタン14eが押されていないと判定した場合(ステップS18のNo)には、リターンしスタートに戻る。
ステップS18の判定で、返却ボタン14eが押されたと判定した場合(ステップS18のYes)には、カード処理部17aは、カード挿入口14aから会員用ICカードを返却する(ステップS19)。
また、制御部17は、カード処理部17aで読み取られたIDおよび計数処理部17dで計数された玉数をネットワーク8を介して管理装置Mに送信する(ステップS20)。そして、管理装置Mでは、IDに基づいて、すでに記憶されている貯玉数に計数処理部17dで計数された玉数が加算される(ステップS20)。
続いて、制御部17は、全部ボタン14cが押された履歴情報を消去する(ステップS16)。
【0112】
ここで、ステップS20で、加算後の貯玉数を表示させるようにすると、遊技客に全貯玉数がトータルいくらになったのかを把握することができるので好ましい。また、遊技媒体計数装置1は、パチンコ玉用と、スロットマシンで用いられるメダル用とがある。
なお、遊技媒体計数装置1の動作は、上記した動作に限られるものではなく、例えば、会員用ICカードが返却されないとき、レシート切れやレシート詰りのときなどに、遊技者に呼出ボタン14iを押させるようにしてもよい。この場合には、呼出ボタン14iが押されたときから業務着手とし、トラブルを解除したときに業務終了することができる。具体的には、例えば、会員用ICカードが返却されない場合、呼出ボタンが押されたときを業務着手とし、従業員がカード詰まりを解除し、遊技媒体計数装置1において、カード詰まりが解除されたことが検知されたときを業務終了としてもよい。また、レシート切れやレシート詰りの場合、呼出ボタンが押されたときを業務着手とし、従業員がレシート切れやレシート詰りを解除し、遊技媒体計数装置1において、レシート切れやレシート詰りが解除されたことが検知されたときを業務終了としてもよい。
【0113】
上記のように遊技媒体計数装置1を遊技ホールシステムAの一部として用いる。尚、実施例4では、遊技ホールシステムAの一部として通信手段を備えた実施例1に記載した遊技媒体計数装置1を例に説明したが、実施例2及び実施例3に表す遊技媒体計数装置に通信手段を備えて実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0114】
この発明は遊技媒体を計数可能な遊技媒体計数装置に実施可能であり、遊技媒体計数装置を用いて構成するパチンコホールあるいはメダルゲームホールのシステム全体の一部として利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】実施例1を表す斜視説明図
【図2】実施例1のホッパー本体を取外した状態を表す斜視説明図
【図3】実施例1の一方の開閉手段を開状態とした状態を表す斜視説明図
【図4】ホッパー本体及び開閉手段を取外した状態を表す斜視説明図
【図5】図1を背面側から見た背面斜視説明図
【図6】実施例1を開閉手段を表す斜視説明図
【図7】実施例1の開閉駆動手段を図示した斜視説明図
【図8】開閉手段の他の実施例を表す説明図
【図9】実施例2を表す斜視説明図
【図10】実施例2のホッパー本体を表す斜視説明図
【図11】開閉手段をホッパー本体中央に立設した状態を表す斜視説明図
【図12】ホッパー本体一体型の胸壁を表す説明図
【図13】別体型の胸壁を表す説明図
【図14】実施例3を表す斜視説明図
【図15】実施例3を表す部分説明図
【図16】実施例3の一部装置を表す説明図
【図17】実施例3の他の例を表す説明図
【図18】実施例3の他の例の一部を表す説明図
【図19】実施例4を表す説明図
【図20】実施例4を説明するフローチャート
【図21】制御部を表す説明図
【図22】他のメダル排出口の構造説明図
【図23】メダル排出口の構造説明図
【図24】従来例1を表す断面説明図
【図25】従来例2を表す斜視説明図
【図26】従来例2の部分を表す斜視説明図
【符号の説明】
【0116】
1 遊技媒体計数装置
11 筐体
12 操作部
13 表示部
14a カード挿入口
14b 遊技媒体投入部
14c 全部ボタン
14d 計数結果表示部
14e 返却ボタン
14f レシート発券口
14h 信号送受信部
14i 呼出ボタン
15 背面扉
16 メダル排出口
17 制御部
17a カード処理部
17b 記録媒体処理部
17c 選択ボタン検知部
17d 計数処理部
17e 従業員情報読込部
17f 制御手段
17g ROM
17h 記憶部
17i カレンダー手段
17j 表示インターフェース
17k 通信制御手段
17l 入出力インターフェース
2 ホッパー部
2a ホッパーユニット
21 ホッパー本体
21a 右ホッパー本体
21b 左ホッパー本体
21c 前後壁部
21d 閉状態係止手段
21e 収納スリット
21f 扉本体立設部
21g 胸壁
21h ホッパー中間部
22 ホッパーメダル送り部
22a 回転板
22b 攪拌部
22c メダル通路
23 計数部
24 孔
25 引き戸レール
26 ジョッキ
3 引違戸
3a 右引き戸
3b 左引き戸
31 扉本体
C2 取っ手部
33 係止孔
4 鍵
5 開閉駆動手段
51 駆動部
52 チェーン
53 プーリー
6 シャッター
61 シャッター本体
61a シャッター片
62 シャッターチェーン
63 シャッター駆動部
65 シャッター収納部
66 シャッタープーリー
67 シャッターフレーム
7 シャッター移動スペース
71 中間スペース部
72 シャッターガイドスペース
8 遊技媒体計数装置
81 計数ユニット
82 分配架台
82a メダル落下通路
82b 貯留部
82c 脚部
82d メダル送出通路
82e 開口
83 洗浄ユニット
83a メダル受領孔
83b メダル揚送部
83c メダル洗浄部
83d ジョッキ載置部
83e 表示部
83f 操作部
83g 洗浄装置
83h 分配ユニット
83h1 メダル搬送機構
83h2 下部搬送ベルト
83h3 上部搬送ベルト
83h4 ガイド板
83h5 排出口
83h6 排出口
83h7 間隙
83j 貯留部
83k 貯留部
9 メダル洗浄装置
91 筐体
92 メダル通路
93 洗浄部
93a 拭き布ベルト
94 排出口
95 開口
96 掃出し装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
各ホッパー下流には、それぞれ個別に計数した遊技媒体を排出する排出口を設け、遊技媒体を個別に排出可能なことを特徴とする遊技媒体計数機。
【請求項2】
前記排出口が、各ホッパーに対応して複数設けられることを特徴とする請求項1記載の遊技媒体計数機。
【請求項3】
前記排出口の上流には、各ホッパーからの遊技媒体を合流させて形成された合流部を有し、該合流部の上流に、遊技媒体を順次個別に排出可能ならしめるための遊技媒体の流下を阻止する1乃至複数の流下阻止手段を有することを特徴とする請求項1記載の遊技媒体計数機。
【請求項4】
前記計数機構と排出口との間には、遊技媒体を洗浄または/および研磨可能な洗浄部を備え、洗浄または/および研磨した遊技媒体を個別に排出可能な請求項1乃至請求項3に記載の遊技媒体計数機。
【請求項5】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
計数機構の計数した結果を表示可能な表示部を備え、各ホッパーでは、それぞれ個別に投入された遊技媒体が個別に計数され、該計数値を所定期間毎に合計した総合計を個別に出力可能なことを特徴とする遊技媒体計数機。
【請求項6】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数し、各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機と、該遊技媒体計数機から送信されたホッパー毎の計数結果を受けて所定期間または/および計数毎の合計を出力させる管理装置とからなることを特徴とする遊技ホールシステム。
【請求項7】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数して各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機からの情報を受信するために、有線または無線により通信できるよう接続可能であり、受信したホッパー毎の計数結果を集計し、集計したホッパー毎の計数結果を出力可能なことを特徴とする管理装置。
【請求項8】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数して各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機からの情報を受信するために、有線または無線により通信できるよう接続可能であり、受信したホッパー毎の計数結果を集計してホッパー毎の計数結果を出力するか、あるいは前記各ホッパーの合計を出力するかを選択可能なことを特徴とする管理装置。
【請求項9】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い、それぞれ個別に投入された遊技媒体をホッパー毎に計数して各ホッパー毎の計数結果を送信可能な遊技媒体計数機からの情報を受信するために、有線または無線により通信できるよう接続可能であり、
遊技媒体計数機における各計数機構による計数結果を個別に取扱わせるか同一として取り扱わせるかを選択可能なことを特徴とする管理装置。
【請求項10】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
各ホッパーでは、それぞれ個別に投入された遊技媒体が個別に計数され、該計数値の少なくとも1つを所定の変換レートに補正可能なことを特徴とする遊技媒体計数機。
【請求項11】
遊技媒体が投入されるホッパーを1の筐体に複数並設させるか、または1のホッパーを有する筐体をホッパーが連続するよう複数並設させ、並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続されており、各ホッパーに対応して計数機構を備え、各計数機構がホッパーに投入された遊技媒体をそれぞれ計数すると共に各計数機構の計数を別個または同一に取扱い可能な遊技媒体計数機であって、
各計数機構は着脱自在であることを特徴とする遊技媒体計数機。
【請求項12】
前記各ホッパーには個別に開閉手段を設け、各ホッパー間には開閉手段立設係止部を設け、開閉手段を該係止部へ立設配置可能である請求項1乃至請求項5あるいは請求項10乃至請求項11のいずれかに記載の遊技媒体計数機。
【請求項13】
並設させた各ホッパーは同時に投入された遊技媒体がホッパー間からこぼれないように接続される構造として、前記並設されたホッパー全体の周囲部が胸壁によって各ホッパー間より高くなるよう構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5あるいは請求項10乃至請求項12のいずれかに記載の遊技媒体計数機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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