説明

遊技媒体貸出装置および方法、並びにプログラム

【課題】イベントの対象となる遊技者のみが、イベントの対象となる遊技台で遊技できるようにする。
【解決手段】台間機属性情報管理部251は、自らの利用者属性情報を第1の利用者属性情報として取得する。読取部192は、投入された記録媒体の利用者属性情報を第2の利用者属性情報として取得する。記録媒体イベント判定部256は、第1の利用者属性情報と、第2の利用者属性情報とを比較する。記録媒体イベント判定部256における比較結果が一致した場合、持球払出部53は、記録媒体ID毎に管理されている獲得した遊技媒体の情報に基づいて、遊技媒体を払い出す。本発明は、遊技媒体管理システムに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技媒体貸出装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、遊技店において、幅広い層の遊技者のそれぞれに適切なサービスを提供できるようにした遊技媒体貸出装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店、およびパチスロ店に代表される遊技店においては、遊技者が遊技を開始するに当たり、遊技球やメダルなどの遊技媒体の貸し出しを受けて遊技を開始する。この遊技媒体の貸し出しをする装置として、現金を受付け、受け付けた現金に相当する有価価値を遊技度数として遊技用記録媒体に記録し、記録された有価価値に基づいて遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置が一般に普及している。
【0003】
この遊技媒体貸出装置の技術として、紙幣識別機(ビルバリ)にて受付けられた現金の額面である遊技用有価価値数を遊技用記録媒体(IC(Integrated Circuit)コイン、ICカード等)に書込むと共に、遊技台からの遊技媒体貸出要求に基づいて、貸出可能な有価価値を読み取り、貸出された有価価値分を減算した有価価値を書込む有価価値の取扱い方法に関する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、遊技者が遊技台で遊技することにより獲得した遊技媒体を、遊技台用のICカードに持球数として記録し、ICカードに記録された持球数の情報に基づいて、再度遊技を開始できるように払い出す技術が開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−300112号公報
【特許文献2】特開平5−15655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年の遊技店においては、熾烈な顧客獲得競争を勝ち抜くため、来店客に対して様々な営業努力がなされており、その一環として女性専用遊技コーナ、禁煙遊技コーナ等、特定の遊技者を対象とした特設遊技コーナを設置したり、通常の球貸料よりも安価な貸料での遊技を可能としながらも、通常の賃料(4円)で遊技する通常遊技コーナへの持ち球移動遊技が禁止される1円パチンコ遊技コーナ等、同一店舗内で様々な遊技者の属性および遊技趣向にあわせた遊技店の運営がなされている。また、遊技場では顧客サービスとして「特定の機種の遊技台に対するサービスデー」、および「女性専用遊技コーナ・サービスデー」など特定の遊技コーナを対象とし、大当確率の設定を通常状態の遊技台よりも高く設定する事で、対象となった遊技客にのみ有利な遊技状態の遊技台を「特定の遊技台サービスデー」、および「女性専用遊技コーナ・サービスデー」として公表するサービスや、「女性会員サービスデー」、および「中高年会員サービスデー」など特定の遊技客を対象に景品交換に利用できる来店ポイントをICカード、ICコイン等の記録媒体に付与する顧客サービスが提供されている。
【0007】
しかしながら、上述した技術を用いてポイントを付与するサービスを提供する場合、ポイントを遊技者に付与する事で特典を提供する事は出来るが、遊技そのものに付随するサービスでは無い。その為、男性一般客に比べて遊技技術(例えばパチンコ遊技では発射ハンドルを操作して入賞口に遊技球を入賞させる技術であったり、パチスロ遊技では停止図柄を目視で狙って停止ボタンを押下する技術)に不安を抱える女性遊技客や中高年層遊技客が安心して遊技を楽しめるサービスとして「特定の遊技台サービスデー」、および「女性専用遊技コーナ・サービスデー」など、特定の遊技コーナを対象とし、大当確率の設定を通常状態の遊技台に比べて高く設定する事で遊技客に有利な遊技状態の遊技台を公表するサービスが提供されている。
【0008】
例えば、女性遊技客は外観にて判断が可能なため専用遊技コーナの設置は容易であるが、外観による年齢制限は困難であり専用遊技コーナの利用可能年齢に達していない一般遊技客が誤って遊技をしてしまう可能性などから中高年層遊技客専用の遊技コーナを設置出来なかった。
【0009】
また、安価な貸料で遊技が可能としながらも通常の4円貸(4円/1球)で遊技する通常遊技コーナへの持球移動遊技が禁止されている1円(1円/1球)パチンコ遊技コーナで獲得した持球数を会員カードに記憶された状態で4円貸の一般遊技コーナで持球払出しがされてしまう事を防止する為に1円パチンコ遊技コーナでの会員カード受入れを禁止したり1円パチンコ遊技専用の会員カードと4円パチンコ遊技用の会員カードを各々個別に発行している遊技店もある。会員カードの受入れが1円パチンコ遊技コーナのみ禁止されている場合、4円貸一般遊技コーナでしかポイントが付与されない不利益を受ける事になり、1円パチンコ遊技専用会員カードが発行される場合、遊技者は通常の会員カードとは別に会員カードを持つのでポイントが別個に管理されることになるためポイントが貯まりにくい不利益を被る事となる。
【0010】
結果として、遊技店が幅広い客層の遊技客に、適切な顧客サービスを提供する事が困難になってしまうことがあった。
【0011】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、特に、台間機と対応する遊技台毎に提供するサービスおよび対象となる遊技者の属性と、台間機に対応する遊技台を遊技する遊技者の属性とを認識することにより、幅広い層の遊技客のそれぞれに適切なサービスを提供できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面の遊技媒体貸出装置は、ユーザにより投入される記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置であって、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段と、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段と、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段とを含む。
【0013】
前記第1の属性情報には、自らの利用を認める第1の利用者属性情報を含ませるようにすることができ、自らが受付可能な遊技媒体の単価を示す第1の単価属性情報を取得する単価属性情報取得手段をさらに含ませるようにすることができ、前記第2の属性情報には、前記記録媒体IDで管理されている遊技媒体の単価を示す第2の単価属性情報、および前記記録媒体の利用者を示す第2の利用者属性情報を含ませるようにすることができ、前記第1の単価属性情報と、前記第2の単価属性情報とを比較する第2の比較手段をさらに含ませるようにすることができ、前記第1の比較手段には、前記第1の利用者属性情報と、前記第2の利用者属性情報とを比較させるようにすることができ、前記返却手段には、前記第1の比較手段の比較結果が一致しないか、または、前記第2の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記遊技媒体を返却するようにさせることができる。
【0014】
前記第1,2の単価属性情報には、遊技球1球が4円、2円、または1円の全て、または、そのいずれかを含ませるようにすることができ、前記第1,2の利用者属性情報には、会員、ビジター、女性、およびシニアの全て、または、そのいずれかを含ませるようにすることができる。
【0015】
前記第1の比較手段の比較結果が一致する場合、前記第2の利用者属性情報毎に管理されているポイントを付与する付与手段をさらに含ませるようにすることができる。
【0016】
前記第1の比較手段の比較結果が一致して、かつ、前記第2の比較手段の比較結果が一致する場合、前記記録媒体ID毎に管理されている獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す払出手段をさらに含ませるようにすることができる。
【0017】
本発明の一側面の遊技媒体貸出方法は、ユーザにより投入される記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置であって、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段と、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段と、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段とを含む遊技媒体貸出装置の遊技媒体貸出方法であって、前記第1の属性情報取得手段における、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得ステップと、前記第2の属性情報取得手段における、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得ステップと、前記第1の比較手段における、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較ステップと、前記返却手段における、前記第1の比較ステップの処理での比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却ステップとを含む。
【0018】
本発明の一側面のプログラムは、ユーザにより投入される記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置であって、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段と、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段と、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段とを含む遊技媒体貸出装置を制御するコンピュータに、前記第1の属性情報取得手段における、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得ステップと、前記第2の属性情報取得手段における、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得ステップと、前記第1の比較手段における、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較ステップと、前記返却手段における、前記第1の比較ステップの処理での比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却ステップとを含む処理を実行させる。
【0019】
本発明の一側面においては、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報が第1の属性情報として取得され、投入された記録媒体の属性情報が第2の属性情報として取得され、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とが比較され、比較結果が一致しない場合、前記記録媒体が返却される。
【0020】
本発明の一側面の遊技媒体貸出装置における、ユーザにより投入される記録媒体とは、例えば、ICカードまたはICコインであり、記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置とは、例えば、台間機であり、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段とは、例えば、貸出価値情報管理部であり、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段とは、例えば、記録媒体属性情報管理部であり、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段とは、例えば、記録媒体イベント判定部であり、前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段とは、例えば、記録媒体返却部である。
【0021】
すなわち、貸出価値情報管理部が、自らである台間機において、受付可能な記録媒体の属性情報である貸出価値情報を第1の属性情報として媒体貸出管理装置より取得する。記録媒体属性情報管理部は、ICカードの属性情報である記録媒体属性情報を第2の利用者属性情報として会員装置より取得する。記録媒体イベント判定部は、第1の属性情報である受付可能な記録媒体の属性情報である貸出価値情報と、第2の属性情報である、投入された記録媒体の記録媒体属性情報とが一致するか否かを比較して判定する。記録媒体イベント判定部により、第1の利用者属性情報と、第2の利用者属性情報とが一致しない場合、記録媒体返却部は、ICカードである記録媒体を返却する。
【0022】
すなわち、台間機毎に設定される受付可能な利用者、または遊技媒体の単価の条件と、ICカードである記録媒体の利用者、または記録媒体の単価の条件とが一致しない場合、記録媒体が返却されるので、イベントとして設定されている対象とされていない遊技者が所持する記録媒体が投入されても、イベントに係るポイントを付与しないようにすることが可能となる。また、台間機で受付可能な単価の遊技媒体が、記録媒体に記録されていなければ、持球として払い出せないようにすることが可能となる。
【0023】
このため、遊技台毎にイベントの対象となる遊技者が設定される場合、イベントの対象者に対してのみ、適切にポイントを付与することが可能となる。また、台間機で対応可能な貸出単価の遊技機で獲得した遊技媒体だけが、再プレイ用に払い出すことが可能となる。
【0024】
結果として、遊技台毎に対象となる遊技者が設定される場合、対象となる遊技者にのみポイントを付与すると共に、獲得した貸出単価と同一単価に設定されている台間機でのみ、遊技媒体の払い出しを受けて遊技できるようにすることが可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、遊技台毎に対象となる遊技者が設定される場合、対象となる遊技者を適切に識別して、対象となる遊技者のみを、対象となる遊技者が設定された遊技台で遊技できるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明を適用した遊技媒体管理システムの構成例を説明するブロック図である。
【図2】遊技台と台間機の外観を示す図である。
【図3】台間機の外観を示す図である。
【図4】遊技台および台間機の構成例を示すブロック図である。
【図5】持球計数部の構成を示す図である。
【図6】媒体貸出管理装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】イベント設定テーブルを設定するための表示画面の例を示す図である。
【図8】イベント設定テーブルの例を示す図である。
【図9】イベント属性情報テーブルを設定するための表示画面の例を示す図である。
【図10】イベント属性情報テーブルの例を示す図である。
【図11】貸出価値情報テーブルを設定するための表示画面の例を示す図である。
【図12】貸出価値情報テーブルの例を示す図である。
【図13】会員装置の構成例を示すブロック図である。
【図14】記録媒体属性情報テーブルの例を示す図である。
【図15】記録媒体に記録される情報の例を示すである。
【図16】持球管理処理を説明するフローチャートである。
【図17】計数シャッタ管理処理を説明するフローチャートである。
【図18】記録媒体受付処理を説明するフローチャートである。
【図19】持球加算処理を説明するフローチャートである。
【図20】持球払出処理を説明するフローチャートである。
【図21】記録媒体管理処理を説明するフローチャートである。
【図22】記録媒体返却判定処理を説明するフローチャートである。
【図23】持球更新処理を説明する図である。
【図24】起動処理を説明するフローチャートである。
【図25】特典付与処理を説明するフローチャートである。
【図26】特典付与処理を説明するフローチャートである。
【図27】汎用のコンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0028】
すなわち、本発明の一側面の遊技媒体貸出装置は、ユーザにより投入される記録媒体(例えば、図15の記録媒体491)を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置(例えば、図4の台間機35)であって、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段(例えば、図4のイベント属性情報管理部254)と、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段(例えば、図4の記録媒体属性情報管理部253)と、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段(例えば、図4の台間機イベント判定部257)と、前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段(例えば、図4の記録媒体返却部158)とを含む。
【0029】
前記第1の属性情報には、自らの利用を認める第1の利用者属性情報を含ませるようにすることができ、自らが受付可能な遊技媒体の単価を示す第1の単価属性情報を取得する単価属性情報取得手段(例えば、図4の貸出価値情報管理部252)をさらに含ませるようにすることができ、前記第2の属性情報には、前記記録媒体IDで管理されている遊技媒体の単価を示す第2の単価属性情報、および前記記録媒体の利用者を示す第2の利用者属性情報を含ませるようにすることができ、前記第1の単価属性情報と、前記第2の単価属性情報とを比較する第2の比較手段をさらに含ませるようにすることができ、前記第1の比較手段(例えば、図4の記録媒体イベント判定部256)には、前記第1の利用者属性情報と、前記第2の利用者属性情報とを比較させるようにすることができ、前記返却手段には、前記第1の比較手段の比較結果が一致しないか、または、前記第2の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記遊技媒体を返却するようにさせることができる。
【0030】
前記第1の比較手段の比較結果が一致する場合、前記第2の利用者属性情報毎に管理されているポイントを付与する付与手段(例えば、図4のポイント付与部258)をさらに含ませるようにすることができる。
【0031】
前記第1の比較手段の比較結果が一致して、かつ、前記第2の比較手段の比較結果が一致する場合、前記記録媒体ID毎に管理されている獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、図4の持球払出部53)をさらに含ませるようにすることができる。
【0032】
本発明の一側面の遊技媒体貸出方法は、ユーザにより投入される記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置であって、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段と、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段と、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段とを含む遊技媒体貸出装置の遊技媒体貸出方法であって、前記第1の属性情報取得手段における、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得ステップ(例えば、図25のステップS246)と、前記第2の属性情報取得手段における、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得ステップ(例えば、図25のステップS243)と、前記第1の比較手段における、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較ステップ(例えば、図25のステップS261,S263,S265)と、前記返却手段における、前記第1の比較ステップの処理での比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却ステップ(例えば、図25のステップS269)とを含む。
【0033】
[本発明に係る遊技店の遊技媒体管理システムの一実施の形態の構成例]
図1は、本発明に係る遊技店の遊技媒体管理システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【0034】
遊技店1−1乃至1−nは、いわゆるパチンコ店、パチスロ店、または、カジノ店である。また、これらの遊技店1−1乃至1−nは、系列店舗または第3者遊技店管理センタ2の加盟店であって、複数の店舗を統括的に管理する必要のある店舗である。各遊技店1−1乃至1−nは、第3者遊技店管理バス4により接続されており、それらのバスおよびインターネット等に代表される公衆通信回線網5を介して、相互に第3者遊技店管理情報を授受している。尚、以降において、遊技店1−1乃至1−nのそれぞれについて、特に区別する必要がない場合、単に、遊技店1と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。
【0035】
第3者遊技店管理センタ2は、第3者遊技店管理センタを管理運営する事業者により使用されるサーバであり、第3者遊技店管理データベース(DB)3で管理されている媒体貸出管理情報からなるDBを各遊技店1より供給されてくる情報に基づいて更新すると供に、更新した最新の媒体貸出管理情報を各遊技店1の媒体貸出管理装置25に対して配信する。
【0036】
第3者遊技店管理バス4は、主に各遊技店1の媒体貸出管理装置25により管理される媒体貸出管理情報を流通させるための伝送路として機能する。
【0037】
遊技店管理装置21は、いわゆるホールコンピュータと呼ばれるものであり、遊技店管理情報バス28を介して遊技台34−1乃至34−mの動作を監視している。遊技店管理装置21は、遊技台34の出玉もしくはメダルの払い出しの情報、各遊技台34−1乃至34−mの遊技者の呼び出し情報、またはエラーの発生などの監視状況に応じて、所定の処理を実行し、実行結果を有機EL(Electro Luminescence)やLCD(Liquid Crystal Display)などからなる表示部23に表示する。遊技店管理装置21は、遊技台34−1乃至34−m、および台間機35−1乃至35−mのそれぞれより供給されてくる情報を、それぞれを識別する識別情報(例えば、遊技台番号)とを対応付けて遊技台管理データベース22により管理する。
【0038】
媒体貸出管理装置25は、精算販売機31、および貸出機32からの情報に基づいて、貸し出される遊技媒体の媒体貸出管理情報を媒体貸出管理データベース27を用いて管理すると供に、媒体貸出管理データベース27に登録されている媒体貸出管理情報を更新する際、その更新情報を、第3者遊技店管理バス4および公衆通信回線網5を介して第3者遊技店管理センタ2に送る。さらに、媒体貸出管理装置25は、第3者遊技店管理バス4および公衆通信回線網5を介して第3者遊技店管理センタ2により供給されてくる媒体貸出管理情報を取得し、媒体貸出管理データベース27に蓄積させる。
【0039】
貸出機32は、遊技者が遊技台34で遊技する際、現金やプリペイドカード(ICコイン、またはICカードを含む)などにより所定の金額を受け付けると、金額に応じた数量の遊技媒体を貸し出す。この際、貸出機32は、受け付けた現金やプリペイドカードの残数などの情報と供に、貸し出した遊技媒体の個数の情報を媒体貸出管理装置25に供給する。これにより、媒体貸出管理装置25は、受け付けた現金やプリペイドカードの残数などの情報と供に、貸し出した遊技媒体の個数の情報を媒体貸出管理データベース27に登録する。
【0040】
精算販売機31は、貸球を借りるための度数をつけてプリペイドカードを販売する。このとき、精算販売機31は、販売したプリペイドカードの度数と払いうけた金額とを媒体貸出管理装置25に供給する。また、精算販売機31は、プリペイドカードなどの度数として貸し出した遊技媒体の残数に基づいて現金を精算して払い出す。このとき、精算販売機31は、プリペイドカードの残数と払い戻した現金の金額を媒体貸出管理装置25に供給する。
【0041】
貯球払機33は、遊技者が遊技台を遊技することにより獲得した遊技球、またはメダルの数量、すなわち持球の数量が記録された遊技用の記録媒体である、ICコインやICカードを受け付けて、記録媒体に記録された数量の範囲で、遊技球、またはメダルを払い出す。
【0042】
会員装置29は、記録媒体を識別する記録媒体IDに対応付けて、持球の数量として管理する口座の単価、および記録媒体のそれぞれで利用可能なイベントの種別の情報を記録媒体属性情報テーブル30において管理する。会員装置29は、台間機35により受け付けられた記録媒体の記録媒体IDにより問い合わせを受けると、記録媒体IDに対応付けて登録されているイベントの種別、および口座の単価の種別の情報を読み出して応答する。遊技媒体の単価は、例えば、遊技球であれば、1円/1球、2円/1球、または4円/1球といった単価の種別があり、これに対応する持球数を管理するための口座が設けられている。
【0043】
遊技台34−1乃至34−mは、遊技者により所定の操作がなされることにより、遊技を実行し、いわゆる小当たりや大当たりに応じて、遊技球、または、メダルを払い出す。尚、以降においては、遊技台34の例として、弾球式遊技台、すなわち、パチンコ台を例にして説明を進めるものとするが、遊技球と同様の、または類似した遊技媒体の払い出し機能を備えることができれば、パチンコ台に限るものではなく、例えば、回動式遊技台、すなわち、パチスロ台にも適用することができる。
【0044】
台間機35−1乃至35−mは、各遊技台34−1乃至34−mに対応して設けられている。すなわち、台間機35は、遊技台34に対して1対1に設けられており、例えば、図2で示されるように、遊技台34の左側に対応する台間機35が設けられる。また、台間機35は、図3で示されるように、遊技球を払い出すノズル51、および遊技者が遊技により獲得した遊技球、いわゆる持球を受け付ける受皿52が設けられている。ノズル51は、台間機35に内蔵される持球払出部53が、払出ボタン50が押下されて、持球である遊技球の払い出しが指示されたとき、その指示に基づいて払い出された遊技球を遊技台34の上皿に誘導する。受皿52は、遊技により獲得された遊技球、すなわち、持球を受け付けると共に、図3で示されるように、台間機35の下部に設けられた、持球計数部54に誘導して、持球として獲得された遊技球の数量を計数させる。
【0045】
[遊技台および台間機の構成例]
次に、図4を参照して、遊技台34および台間機35の構成例について説明する。
【0046】
まず、遊技台34の構成例について説明する。
【0047】
遊技台34は、貸球払出制御部101、操作部102、および貸球払出部103より構成されている。貸球払出制御部101は、操作部102の操作信号に応じて、遊技球の貸し出し、またはICコインなどからなる遊技用の記録媒体491(図6)の返却を指示する信号を供給する。また、貸球払出制御部101は、台間機35からの貸球の払い出しの指示に基づいて、貸球を払い出す。尚、図示していないが、遊技台34には、この他に遊技球が打ち込まれる遊技盤、および入賞口に遊技球が導入されることにより、遊技状態を変化させたり、演出状態を変化させる基盤等も設けられている。
【0048】
操作部102は、貸出ボタン111、および返却ボタン112を備えており、それぞれの操作内容に応じた操作信号を発生して、貸球払出制御部101に供給する。貸球払出部103は、貸球払出制御部101により制御され、貸球の払い出しが指示されると、貸球を遊技台34の上皿に払い出す。
【0049】
次に、台間機35の構成例について説明する。
【0050】
台間機35は、台間機制御部151、操作部152、送受信部153、台間機情報記憶部154、現金受付部155、払出情報送受信部156、記録媒体受付部157、記録媒体返却部158、持球払出部53、および持球計数部54を備えている。
【0051】
台間機制御部151は、記録媒体制御部171、持球管理部172、操作制御部173、持球計数処理部174、持球払出制御部175、および貸出価値情報記憶部176を備えており、台間機35の動作の全体を制御している。
【0052】
記録媒体制御部171は、払出情報送受信部156を介して遊技台34より遊技球の貸し出しを指示する信号を受けると、記録媒体受付部157に問い合わせてICコインなどからなる記録媒体491(図6)に記録されている有価価値、および持球数情報を読み出し、有価価値の範囲で貸球の払い出しの指示を払出情報送受信部156を介して遊技台34に通知する。この際、記録媒体制御部171は、貸出価値情報記憶部176により設定される遊技球の単価に基づいて、貸出球数を設定し、設定した貸出球数分だけ貸球を払い出すように遊技台34に通知する。また、記録媒体制御部171は、記録媒体491より読み出した持球数情報を持球管理部172に通知する。さらに、記録媒体制御部171は、持球管理部172より持球数情報が供給されてくると、記録媒体返却部158の記録部241により記録媒体491(図15)に持球数情報を記録させる。
【0053】
また、記録媒体制御部171は、払出情報送受信部156を介して遊技台34からの記録媒体491(図15)の返却を指示する信号を受けると、記録媒体返却部158を制御して、記録媒体受付部157に受け付けられた記録媒体491(図6)を返却させる。この際、記録媒体制御部171は、持球管理部172に対しても、記録媒体491(図6)の返却を指示したことを通知する。
【0054】
さらに、記録媒体制御部171は、現金受付部155により現金が受け付けられると、記録媒体返却部158の記録部241により記録媒体に対して受け付けた現金の額面に相当する有価価値の情報を記録させる。また、記録媒体制御部171は、有価価値に対応して貸球の払い出しを指示するとき、および、現金の受付に基づいて有価価値を記録させるとき、台間機情報記憶部154に記憶されている台間機35を識別する情報と共に、有価価値、および貸出球数などの情報を送受信部153を制御して、媒体貸出管理装置25に供給する。
【0055】
さらに、記録媒体制御部171は、台間機属性情報管理部251、貸出価値情報管理部252、記録媒体属性情報管理部253、イベント属性情報管理部254、台間機イベントデー判定部255、記録媒体イベント判定部256、台間機イベント判定部257、ポイント付与部258、および最プレイ判定部259を備えている。
【0056】
台間機属性情報管理部251は、媒体貸出管理装置25に対して台間機35自らを識別する台間機IDに基づいて、いずれの遊技台34に対応付けられているか、または、その対応付けられた遊技台34の機種の情報などを台間機属性情報として、台間機属性情報記憶部177に記憶させる。
【0057】
貸出価値情報管理部252は、媒体貸出管理装置25に対して台間機35自らに設定されている貸出価値、すなわち、遊技媒体の貸出単価の情報を問い合わせて、貸出単価情報記憶部176に記憶させる。
【0058】
記録媒体属性情報管理部253は、会員装置29に対して、台間機35に投入された記録媒体491(図15)を識別する記録媒体IDに対応する記録媒体属性情報を要求し、取得すると共に記憶する。イベント属性情報管理部254は、媒体貸出管理装置25に対して、台間機35に対応付けられた遊技台34が設定されているイベントの情報を要求し、取得して記憶する。台間機35に対応付けられた遊技台34に対して設定されているイベントは、台間機35自らに設定されたイベントであるとも言えるものであり、台間機35単位に設定されているイベントの情報、および遊技店全体として設定されている、例えば、イベントデーの種別の情報をも含むものである。
【0059】
尚、ここでいう、自らに設定されているイベントとは、例えば、女性専用遊技コーナといったイベントの対象となる遊技台34に対応する台間機35であるか否かを示す情報であり、実質的に、自らに対応付けられている遊技台34を遊技することができる遊技者の属性を示す情報となる。すなわち、女性専用遊技コーナであれば、そのイベントの対象となっている遊技台34は、女性である遊技者のみが遊技できるため、対応付けられている台間機35は、女性限定でしか利用できないことになる。このため、自らに対応付けられている遊技台34が「女性専用遊技コーナ」、または、「女性会員サービスデー」のイベントの対象となっていれば、台間機の利用者は、女性限定となることが認識される。また、特定の機種の遊技台コーナのイベントに設定されている場合、遊技者は誰であってもよいので、その際には、遊技者の制限はないこととなる。尚、イベントの種類としては、遊技店全体がその日一日設定されるサービスデーと、各遊技台毎に設定されるイベントがある。サービスデーとしては、例えば、会員デー、ビジターデー、女性デー、およびシニアデーなどがある。また、遊技台毎に設定されるイベントとしては、女性専用遊技コーナ、禁煙遊技コーナ、特設遊技コーナ、および特定機種の遊技台コーナなどがある。
【0060】
台間機イベントデー判定部255は、イベント属性情報管理部254に記憶されているイベントデーが、いずれのイベントに属する日であるのかを判定する。記録媒体イベント判定部256は、投入された記録媒体の記録媒体IDに基づいて、自らである台間機35に設定されたイベントに対応して、利用可能であるか否かを判定する。記録媒体IDに対応付けられているイベントとは、換言すれば、遊技者単位でサービスとして受けられるイベントの種別を示す情報である。台間機イベント判定部257は、台間機35自らが設定されているイベントの属性情報の種別を判定する。ポイント付与部258は、所定のイベント毎に対象とされる遊技者の記録媒体ID毎にポイントを付与し、ポイントの情報を記録媒体に記録する。
【0061】
再プレイ判定部259は、記録媒体属性情報管理部254により記憶されている記録媒体491の貸出価値情報と、貸出単価情報記憶部176に記憶されている台間機35の貸出単価情報とが同一であるか否かを比較し、同一であって再プレイ可能であるか否か、すなわち、持球の払い出しを許可するか否かを判定する。
【0062】
持球計数処理部174は、持球計数部54を制御して、図2で示される受皿52より誘導されてくる遊技球の球数を持球数として計数させ、計数結果を持球管理部172に供給する。持球管理部172は、持球計数処理部174より供給されてくる計数結果を、順次累積的に加算して、バッファ221に記憶させる。そして、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている計数結果として記憶されている持球数情報を記録媒体制御部171に供給して、記録媒体に記録させるように指示する。また、持球管理部172は、操作制御部173より操作部152の払出ボタン50が操作されて、持球の払い出しが指示されたことが通知されると、持球払出制御部175を制御して、持球払出部53より持球を払い出させる。さらに、持球管理部172は、バッファ221に記憶された持球数情報を記録媒体491(図15)に記録させるとき、または、記録媒体491に記録された持球数情報を読み出して持球を払い出させるとき、操作制御部173に対して持球数情報を供給し、操作部152のLCD231に表示させる。
【0063】
操作部152は、払出ボタン50およびLCD231を備えており、持球の払い出しを指示するときに操作される払出ボタン50が操作されると、操作内容に応じた信号を操作制御部173に供給する。また、操作部152は、持球管理部172より操作制御部173を介して持球数情報が供給されてくると、対応する持球数情報をLCD231に表示する。
【0064】
台間機情報記憶部154は、台間機35を個別に識別する情報を記憶しており、その識別情報は、送受信部153を介して媒体貸出管理装置25に対して発信される各種の情報に付加される。
【0065】
現金受付部155は、いわゆるビルバリと呼ばれる紙幣識別機能を備えた装置であり、投入された紙幣である現金の真偽を判定した上で、投入された現金の額面の情報を読み出し、有価価値情報として記録媒体制御部171に供給する。
【0066】
記録媒体受付部157は、投入シャッタ191、および読取部192を備えており、投入シャッタ191の開閉を制御し、台間機35の図示せぬ投入口に投入された記録媒体491(図15)を受け付けると共に、読取部192を制御して、受け付けた記録媒体491(図15)の記録されている有価価値情報、および持球数情報を読み出させる。
【0067】
記録媒体返却部158は、記録媒体制御部171により制御され、記録媒体491の返却が指示されると、記録媒体受付部157により投入が受け付けられた記録媒体491を返却する。また記録媒体返却部158は、記録部241を備えており、記録媒体制御部171からの指示に基づいて、投入された記録媒体491(図15)に対して有価価値情報、および持球数情報を記録させる。
【0068】
持球払出部53は、持球払出制御部175により制御され、持球の払い出しが指示されると、指定された数量の遊技球を、持球として払い出す。このとき払い出された遊技球は、ノズル51により遊技台34の上皿に誘導される。尚、払い出される遊技球の数量が、所定数の場合は、台間機35からの指示に基づいて遊技台34が払い出し、所定数に満たない数量の遊技球の払い出しがノズル51より台間機35が直接払い出すようにしてもよい。
【0069】
持球計数部54は、例えば、図5で示されるように、計数シャッタ211、および計数センサ212を備えており、ソレノイドSLをオンオフさせることにより、計数シャッタ211を開閉し、計数通路R1上を移動する遊技球を計数センサ212へ誘導する。そして、持球計数部54は、計数センサ212を制御し、計数通路R1上を通過する遊技球数を計数する。すなわち、図5で示されるように、計数通路R1は、計数センサ212方向に傾斜しており、遊技球P1乃至P3は、計数シャッタ211が開放されると、計数センサ212方向に移動し、計数センサ212により通過が検出される状態となる。また、計数シャッタ211が閉鎖されると、遊技球P1乃至P3は、計数センサ212方向には移動できない状態となるため、計数センサ212により通過が検出されない状態となる。
【0070】
[媒体貸出管理装置の構成例]
次に、図6を参照して、媒体貸出管理装置25の構成例について説明する。
【0071】
媒体貸出管理装置25は、動作の全体を制御する制御部301、台間機35等と必要なデータを送受信するための送受信部302、およびキーボードや操作ボタンなどからなる操作部303を備えている。さらに、制御部301は、台間機属性情報管理部321、イベント設定管理部322、イベント属性情報管理部323、および貸出価値情報管理部324を備えている。
【0072】
台間機属性情報管理部321は、媒体貸出管理データベース27における台間機属性情報テーブル341を管理している。台間機属性情報とは、例えば、台間機35からに対応付けられている遊技台34の識別IDや機種などの情報が、台間機35を識別する台間機IDに対応付けてテーブル化されたものである。
【0073】
イベント設定管理部322は、遊技店全体として営業日当日のイベントとして設定される情報を記憶する。より詳細には、イベント設定管理部322は、媒体貸出管理装置25の表示部26に対して、例えば、図7で示されるようなイベント設定画面361を表示して、遊技店の係員等が操作部303を操作することにより、いずれのイベントデーであるかを設定させて、図8で示されるようなイベント設定テーブル342に登録する。
【0074】
図7のイベント設定画面361においては、イベントデーの種別を選択するチェックボタン372が表示され、いずれかがチェックされた後、設定ボタン371が押下されると、チェックボタン372によりチェックされたイベントデーに設定される。また、図8においては、左からイベントの種別を示すイベントNo.、イベント名、および有効/無効を示す欄となっている。イベントNo.欄においては、上から1乃至4が示されており、イベント名欄においては、上から、「会員デー」、「ビジタデー」、「女性デー」、および「シニアデー」と示されており、有効/無効欄においては、上から、「有効」、「無効」、「無効」、「無効」と示されている。すなわち、図8においては、図7のイベント設定画面361の設定情報に対応したイベント設定テーブル342が設定されている。尚、「会員デー」とは、会員登録されている遊技者が所有する記録媒体を用いて遊技する際にポイントが付加されたり、イベントの対象となっている遊技台34での遊技を認めるサービスを提供するイベントの日を示す。また、「ビジタデー」とは、会員登録されていない遊技者が所有する記録媒体を用いて遊技する際にポイントが付加されたり、イベントの対象となっている遊技台34での遊技を認めるサービスを提供するイベントの日を示す。さらに、「女性デー」とは、会員登録されている女性遊技者が所有する記録媒体を用いて遊技する際にポイントが付加されたり、イベントの対象となっている遊技台34での遊技を認めるサービスを提供するイベントの日を示す。また、「シニアデー」とは、会員登録されている遊技者であって、所定の年齢より高齢の遊技者が所有する記録媒体を用いて遊技する際にポイントが付加されたり、イベントの対象となっている遊技台34での遊技を認めるサービスを提供するイベントの日を示す。
【0075】
イベント属性情報管理部323は、遊技台34単位、すなわち、台間機35単位で設定されるイベントの情報を管理する、媒体貸出管理データベース27におけるイベント属性情報テーブル343の情報を管理している。より詳細には、イベント属性情報管理部323は、図9で示されるようなイベント属性情報設定画面391を表示部26に表示して、遊技店の係員等が操作部303を操作することにより、遊技台35単位でイベントの種別を設定させて、図10で示されるようなイベント属性情報テーブル343に登録する。
【0076】
図9のイベント属性情報設定画面391においては、左から台間機ID欄、会員限定欄、ビジター限定欄、女性限定欄、およびシニア限定欄が設けられており、台間機IDに対応付けて設定されるイベントの種別について、丸印が付加される。図9においては、台間機IDが1乃至4については、会員限定が選択され、台間機IDが5乃至7については、女性限定のイベントが選択されていることが示されている。
【0077】
さらに、図10においては、図9のイベント属性情報設定画面391に対応して設定されるイベント属性情報テーブル343の例が示されている。すなわち、図10のイベント属性情報テーブル343においては、図9のイベント属性情報設定画面391と同様に、左から台間機ID欄、会員限定欄、ビジター限定欄、女性限定欄、およびシニア限定欄が設けられており、台間機IDが1乃至4については、会員限定が選択されていることを示す有効が登録されており、台間機IDが5乃至7については、女性限定のイベントが選択されていることを示す有効が登録されており、それ以外については、無効が登録されていることが示されている。
【0078】
尚、会員限定欄に丸が付された場合、対応する台間機IDの台間機35(または、対応する遊技台34)は、会員登録されていることを示す記録媒体を使用する遊技者に特定のポイントを付与するサービスの提供が受けられる、または遊技そのものを認める遊技台34として設定される。ビジター限定欄に丸が付された場合、対応する台間機IDの台間機35(または、対応する遊技台34)は、会員登録されていないことを示す記録媒体を使用する遊技者に特定のポイントを付与するサービスの提供が受けられる、または遊技そのものを認める遊技台34として設定される。女性限定欄に丸が付された場合、対応する台間機IDの台間機35(または、対応する遊技台34)は、会員登録されており、女性であることを示す記録媒体を使用する遊技者に特定のポイントを付与するサービスの提供が受けられる、または遊技そのものを認める遊技台34として設定される。シニア限定欄に丸が付された場合、対応する台間機IDの台間機35(または、対応する遊技台34)は、会員登録されており、シニアであることを示す記録媒体を使用する遊技者に特定のポイントを付与するサービスの提供が受けられる、または遊技そのものを認める遊技台34として設定される。
【0079】
貸出価値情報管理部324は、遊技台34単位、すなわち、台間機35単位で設定される貸出価値情報を管理する、媒体貸出管理データベース27における貸出価値情報テーブル344の情報を管理している。より詳細には、貸出価値情報管理部324は、図11で示されるような貸出価値設定画面421を表示部26に表示して、遊技店の係員等が操作部303を操作することにより、遊技台35単位で貸出価値を設定させて、図12で示されるような貸出価値情報テーブル344に登録する。
【0080】
図11の貸出価値設定画面421においては、左から台間機ID欄、および貸出価値欄432が設けられており、台間機IDに対応付けて設定される貸出価値、すなわち、貸出単価が設定されており。図11においては、台間機IDが1乃至4については、1円/1球に設定されており、台間機IDが5乃至7については、4円/1球に設定されていることが示されている。貸出価値欄は、操作部303により各種の単価が入力可能であり、入力結果が貸出価値欄432に登録されて、設定が決定されるとき、設定ボタン431が押下される。
【0081】
さらに、図12においては、図11の貸出価値設定画面421に対応して設定される貸出価値情報テーブル344の例が示されている。すなわち、図12の貸出価値情報テーブル344においては、左から台間機ID欄、貸出価値欄、4円持球払出欄、1円持球払出欄、会員カード受付欄、ビジター受付欄、会員貯球払出欄、および会員ポイント付与欄が設けられている。台間機ID欄、および貸出価値欄を除く、4円持球払出欄、1円持球払出欄、会員カード受付欄、ビジター受付欄、会員貯球払出欄、および会員ポイント付与欄については、貸出価値欄の情報に基づいて設定される。すなわち、図12の台間機IDが1乃至4においては、1円/1球が設定されており、この場合、4円持球払出は無効とされ、1円持球払出は有効とされ、会員カードの受付が有効とされ、ビジターカードによる受付が有効とされ、会員貯球の払出が無効とされ、会員ポイントの付与が有効とされている。一方、台間機IDが5乃至7においては、4円/1球が設定されており、この場合、4円持球払出は有効とされ、1円持球払出は無効とされ、会員カードの受付が有効とされ、ビジターカードによる受付が有効とされ、会員貯球の払出が有効とされ、会員ポイントの付与が有効とされている。すなわち、図12の例においては、貸出価値情報が、1円/1球にされると、会員貯球払出が無効になることが示されており、その他については、4円/1球に設定される場合と同様であることが示されている。
【0082】
[会員装置の構成例]
次に、図13を参照して、会員装置29の構成例について説明する。会員装置29は、記録媒体の属性情報を、記録媒体を所持する遊技者の属性情報として管理し、記録媒体属性情報テーブル30に登録する。より詳細には、会員装置29は、制御部451、送受信部452、および操作部453より構成されており、記録媒体属性情報テーブル30を管理している。制御部451は、台間機35からの問い合わせを受け付けて、問い合わせてきた台間機35を識別する台間機IDに対応付けて登録されている記録媒体属性情報を記録媒体属性情報テーブル30より検索して読み出し、送受信部452を制御して、台間機35に送信する。制御部451は、記録媒体属性情報管理部461を備えており、記録媒体属性情報テーブル30に記録媒体属性情報を記憶させると共に、必要に応じて記録媒体属性情報を読み出し、送受信部452を介して台間機35に送信する。
【0083】
記録媒体属性情報テーブル30は、例えば、図14で示されるように、記録媒体属性情報を管理している。図14においては、左から記録媒体ID欄、会員限定欄、ビジター限定欄、女性限定欄、シニア限定欄、および口座A,B欄がそれぞれ設けられている。記録媒体ID欄は、上から、A乃至Gが示されている。会員限定欄は、上から全てが有効に設定されている。また、ビジター限定欄、女性限定欄およびシニア限定欄は、上から全てが無効に設定されている。さらに、口座A欄は、上から記録媒体IDがA,Bについては、1円/1球に設定され、記録媒体IDがC乃至Gは、4円/1球に設定されている。また、口座B欄は、上から記録媒体IDがA,Bについては、4円/1球に設定され、記録媒体IDがCは、2円/1球に設定され、記録媒体IDがD乃至Gは、1円/1球に設定されている。すなわち、記録媒体IDがA,Bの記録媒体を所持する遊技者は、会員限定のサービスの提供を受けることができ、持球の数量が記録された口座として、口座Aには、1円/1球における獲得球数が記録されており、口座Bには、4円/1球の獲得球数が記録されていることが示されている。また、記録媒体IDがCの記録媒体を所持する遊技者は、会員限定のサービスの提供を受けることができ、持球の数量が記録された口座として、口座Aには、4円/1球における獲得球数が記録されており、口座Bには、2円/1球の獲得球数が記録されていることが示されている。さらに、記録媒体IDがD乃至Gの記録媒体を所持する遊技者は、会員限定のサービスの提供を受けることができ、持球の数量が記録された口座として、口座Aには、4円/1球における獲得球数が記録されており、口座Bには、1円/1球の獲得球数が記録されていることが示されている。
【0084】
[記録媒体に記録される情報]
次に、図15を参照して、記録媒体491に記録される情報について説明する。
【0085】
記録媒体491に記録される情報は、記録媒体491を識別するID、有価価値情報、遊技球の単価別の持球数情報、会員ポイント、ビジターポイント、女性ポイント、およびシニアポイントが記録される。これらの情報は、情報の種別毎に記録されるアドレスが設定されており、図15の例においては、「00」のアドレスには、IDが記録されており、「01」のアドレスには、有価価値情報が記録されており、「02」乃至「04」のアドレスには、それぞれ遊技球の単価が1球当たり4円、2円、および1円の場合の持球数情報が記録されており、「05」乃至「08」のアドレスには、それぞれ会員ポイント、ビジターポイント、女性ポイント、およびシニアポイントが記録されていることが示されている。尚、ここでは、遊技球の単価が3種類の場合について示されているが、これ以外の単価が存在する場合は、3種類以上の単価毎に持球数情報が記録されることになり、対応したアドレスが設定されて、個別に記録される。
【0086】
[持球管理処理]
次に、図16のフローチャートを参照して、持球管理処理について説明する。
【0087】
持球管理処理は、原則として遊技店1の営業時間内において継続される処理である。すなわち、営業が開始されると、処理が開始される。ステップS1において、記録媒体制御部171は、貸出価値情報記憶部176に予め記憶されている遊技球の単価の情報を読み込んで認識する。すなわち、例えば、遊技球の単価として、1球当たり4円、2円、または1円のいずれが設定されているのかを示す情報が、貸出価値情報記憶部176には予め記憶されているので、記録媒体制御部171は、その情報を読み出し、図示せぬバッファなどに記憶する。以降において、記録媒体制御部171は、このとき記憶した遊技球の単価設定に基づいて、遊技球数を計算する。
【0088】
ステップS2において、記録媒体制御部171は、計数シャッタ管理処理を実行し、計数シャッタ211の開閉による遊技球の計数の可否を管理する。尚、計数シャッタ管理処理については、図17のフローチャートを参照して、詳細を後述するものとする。
【0089】
ステップS2において、計数シャッタ211が開放されて、遊技球の計数が可能な状態となると、処理は、ステップS3に進む。
【0090】
ステップS3において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付処理を実行し、持球計数部54により計数された計数結果を記録媒体491に記録させるまでの処理を実行する。すなわち、記録媒体491に持球数情報として記録される数量は、基本的に払い出しが可能な最低数量単位でしか記録することができない。このため、この最低払出数量となるまでは、記録媒体491への書き込みができない。
【0091】
すなわち、記録媒体491を所持しない遊技者が遊技台34で遊技している場合、上述した最低数量となるまでは、記録媒体を所持していない状態となる。したがって、記録媒体受付処理は、記録媒体491を所持していない遊技者が、現金を投入することにより、記録すべき有価価値が発生する、または、遊技により獲得した遊技球の数量を管理するための最低数量の持球数情報が発生することにより、遊技者が所持すべき記録媒体491が発生するまでの処理となる。
【0092】
尚、台間機35は、有価価値、および持球数情報のいずれも記録されていない記録媒体491を、図示せぬ貯留部に貯留しており、必要に応じて、図示せぬ貯留部より取り出して、新たな有価価値情報、および持球数情報を記録する。また、後述するが、記録媒体管理処理においては、遊技者が記録媒体491が投入されると、投入された記録媒体491が受け付けられて、持球管理部172のバッファ221に記憶されている持球数情報に、受け付けられた記録媒体491に記録されている持球数情報とが合算されて管理される。また、記録媒体受付処理は、図18のフローチャートを参照して、詳細を後述する。
【0093】
ステップS3の処理により、記録媒体491の投入が受け付けられるか、または、有価価値情報、または持球数情報が記録された記録媒体491が発生すると、処理は、ステップS4に進む。
【0094】
ステップS4において、記録媒体制御部171は、持球管理部172と共に、遊技媒体管理処理を実行し、記録媒体491に記録されるべき、有価価値情報および持球数情報を管理し、記録媒体491に記録する。尚、遊技媒体管理処理については、図21のフローチャートを参照して、詳細を後述する。
【0095】
ステップS4において、遊技媒体管理処理は、記録媒体491に記録すべき有価価値情報および持球数情報がなくなるか、または、記録媒体491の返却が指示されると、終了し、処理は、ステップS5に進む。
【0096】
ステップS5において、記録媒体制御部171は、営業終了時間であるか否かを判定し、営業時間内である場合、処理は、ステップS2に戻る。すなわち、営業時間内である限り、ステップS2乃至S5の処理が繰り返される。そして、ステップS5において、営業終了時間であると判定された場合、処理は、終了する。
【0097】
[計数シャッタ管理処理]
次に、図17のフローチャートを参照して、計数シャッタ管理処理について説明する。
【0098】
ステップS21において、記録媒体制御部171は、上述した図示せぬ貯留部に、有価価値情報、および持球数情報のいずれも記録されていない未記録の記録媒体が貯留されているか否かを判定する。ステップS21において、例えば、未記録の記録媒体が貯留されていないと判定された場合、ステップS22において、記録媒体制御部171は、持球管理部172に対して、計数シャッタ211を閉じるように指示する。この指示を受けて、持球管理部172は、持球計数処理部174に対して、計数シャッタ211を閉じるように指示する。そこで、持球計数処理部174は、ソレノイドSLを動作させて、計数シャッタ211を閉じて、計数通路R1を流通する遊技球を計数センサ212で検出できない状態とする。
【0099】
すなわち、何らかの情報が記録された記録媒体491が投入された場合には問題がないが、未記録の記録媒体491が無い状態で持球数が計数されると、計数結果である持球数情報を遊技者に付与することができない状態となるので、以降の処理においては、少なくとも1枚の未記録の記録媒体491が必要となる。そこで、持球となる遊技球の球数を計数できない状態とすると、遊技者が遊技により遊技球を持球として獲得できても、計数ができない状態となる。このような場合、遊技者は、遊技店1の係員に対して計数できない旨の申告をすることとなるため、この申告により未記録の記録媒体491が貯留されていないことが係員に認識されることとなり、持球数情報が発生した場合に遊技者に対して、その情報を付与することができないといった事態を回避することが可能となる。
【0100】
一方、ステップS21において、未記録の記録媒体491が投入されるなどして貯留されていると判定された場合、処理は、ステップS23に進む。
【0101】
ステップS23において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157に対して、次回の記録対象となる記録媒体491を識別するIDの情報を読み出すように指示する。記録媒体受付部157は、この指示に応じて、読取部192を制御し、記録媒体491のIDを読み取らせ、読み取ったIDの情報を記録媒体制御部171に供給する。記録媒体制御部171は、この情報に基づいて記録媒体491のIDを取得する。
【0102】
ステップS24において、記録媒体制御部171は、持球管理部172に対して、計数シャッタ211を開くように指示する。この指示を受けて、持球管理部172は、持球計数処理部174に対して、計数シャッタ211を開くように指示する。この指示に基づいて、持球計数処理部174は、ソレノイドSLを動作させて、計数シャッタ211を開き、計数通路R1を流通する遊技球を計数センサ212で検出できる状態とする。
【0103】
以上の処理により、未記録の記録媒体491が投入されていない状態では、持球となる遊技球の数量を計数できないようにすることができる。結果として、遊技者からの申告などにより未記録の記録媒体491が貯留されていないことを認識することが可能となり、持球数情報が行き場の無い状態で遊技が継続されてしまうといった事態を回避ことが可能となる。
【0104】
[遊技媒体受付処理]
次に、図18のフローチャートを参照して、遊技媒体受付処理について説明する。
【0105】
ステップS41において、持球管理部172は、持球計数処理部174を制御して、持球計数部54の計数センサ212において、遊技球の通過が検出されたか否かを判定する。ステップS41において、例えば、遊技球の通過が検出されている場合、処理は、ステップS42に進む。
【0106】
ステップS42において、持球管理部172は、持球加算処理を実行し、計数センサ212により通過が検出された遊技球の数量を持球数情報に加算する。
【0107】
[持球加算処理]
ここで、図19のフローチャートを参照して、持球加算処理について説明する。
【0108】
ステップS71において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数情報を読み出す。尚、以降において、バッファ221に記憶されている持球数情報における数量を持球数Aと称するものとする。
【0109】
ステップS72において、持球管理部172は、持球計数処理部174を制御して、持球計数部54の計数センサ212により計数された遊技球の数量の情報を取得する。そして、持球管理部172は、持球数Aを、通過が検出された遊技球の数量分だけ加算した値に更新してバッファ221に記憶させる。
【0110】
ステップS73において、持球管理部172は、持球計数処理部174に対して計数処理に異常が発生しているか否かを問い合わせて判定する。ステップS73において、例えば、持球計数処理部174からの応答により、異常が発生していないと判定された場合、処理は、ステップS74に進む。
【0111】
ステップS74において、持球管理部172は、持球計数処理部174に問い合わせて、持球計数部54の計数センサ212において、遊技球の通過が検出されたか否かを判定し、通過が検出された場合、処理は、ステップS71に戻る。すなわち、ステップS71乃至S74の処理が繰り返されることにより、順次計数センサ212により通過が検出された遊技球数分だけ加算されて持球数Aがバッファ221に記憶される。
【0112】
一方、ステップS73において、例えば、持球計数処理部174からの応答により、異常が発生していると判定された場合、処理は、ステップS76に進む。
【0113】
ステップS76において、持球管理部172は、操作制御部173に対して異常が発生していることを操作部152のLCD231に表示させる。すなわち、異常が発生している限り、ステップS73,S76の処理が繰り返されて、異常が発生していることが表示され続ける。ステップS76において、発生していた異常が解除された場合、処理は、ステップS74に進む。すなわち、異常が発生している限り、計数センサ212において遊技球の通過が検出されても持球管理部172におけるバッファ221の持球数Aにはカウントされないことになる。
【0114】
また、ステップS74において、計数センサ212において、遊技球の通過が検出されない場合、処理は、ステップS75に進む。
【0115】
ステップS75において、持球管理部172は、持球計数部54の計数センサ212により遊技球の通過が最後に検出されてから所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していない場合、処理は、ステップS74に戻る。すなわち、遊技球の通過が検出されない状態で、所定時間が経過するまでは、ステップS74,S75の処理が繰り返される。そして、ステップS75において、所定時間が経過したと判定された場合、処理は、終了する。
【0116】
以上の処理により、持球計数部54の計数センサ212により遊技球の通過が検出されることにより計数される遊技球の数量が、順次、持球管理部172のバッファ221に持球数Aに加算して更新していくことが可能となる。
【0117】
ここで、図18のフローチャートの説明に戻る。
【0118】
ステップS42において、持球加算処理が実行されることにより、持球管理部172のバッファ221に記憶されている持球数Aに計数された遊技球数が順次加算される。
【0119】
ステップS43において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数Aが記録媒体491に記録される書込最低数量に達したか否かを判定する。ここで、書込最低数量とは、例えば、持球として管理されている遊技球の払い出しが要求されたときに払い出される1回分の遊技球の数量である。すなわち、例えば、遊技球の単価が1球当たり4円であった場合、100円分を1度数とすると1度数で25球を貸し受けることが可能となる。さらに、1回の貸し受けは5度数分、すなわち、500円分であったとすれば、1回の貸し受け分、すなわち、一回の貸出操作で125球の遊技球が貸し出されることになる。遊技球は、パルス状の波形の信号によりスプロケットをステッピングモータにより回転させることで払い出される。そこで、1回の貸出操作で貸し出される遊技球数と同数の125球単位で持球も払い出されるものとすれば、125球よりも少ない数量単位で記録媒体491に持球数情報が記録されていても、払い出すことができないこととなり、結果として、余り球として記録されることになる。そこで、このような払い出しができない球数、すなわち、書込最低球数に満たない場合には、記録媒体491に対して持球数情報として記録させないようにしている。すなわち、書込最低球数とは、持球数情報の範囲内における、1回の払い出し要求により払い出しが可能な最低球数であると同時に、記録媒体491に記録されるべき最低球数である。
【0120】
ステップS43において、バッファ221に記憶されている持球数Aが記録媒体491に記録される書込最低球数に達していないと判定された場合、処理は、ステップS41に戻る。すなわち、バッファ221に記憶されている持球数Aが記録媒体491に記録される書込最低球数に達するまで、ステップS41乃至S43の処理が繰り返される。そして、ステップS43において、バッファ221に記憶されている持球数Aが記録媒体491に記録される書込最低球数に達したと判定された場合、処理は、ステップS44に進む。
【0121】
ステップS44において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数Aの情報を記録媒体制御部171に供給し、記録媒体491に記録するように指示する。記録媒体制御部171は、持球管理部172より供給されてきた持球数Aを記録媒体返却部158に供給し、記録媒体491に記録させる。記録媒体返却部158は、記録部241を制御して、記録媒体491の現在の遊技球の単価に対応するアドレスに記録されている持球数情報の数量を、持球数Aの数量を加算した数量に更新して記録させる。尚、以降において、記録媒体491に記録されている持球数情報の数量については、持球数Bと称するものとする。
【0122】
ステップS45において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157を制御して、投入シャッタ191を閉じさせる。この処理により、新たに遊技者が所持している記録媒体491が投入されることを防止する。すなわち、現状の遊技者の持球数の情報は、未記録の状態で貯留されていた記録媒体491に記録されているため、他の記録媒体491の投入を受け付けると、以降においていずれの記録媒体491に対して持球数情報を記録すべきか識別ができない状態となりうる。そこで、新たな記録媒体491の投入を受け付けない状態とすることで、現在の遊技者の持球数情報を記録すべき記録媒体491を特定できる状態とする。
【0123】
ステップS46において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数Aの数量の情報をゼロに設定し、処理は、終了する。すなわち、バッファ221には、持球計数部54により計数されたが、記録媒体491に持球数の情報として記録されていない状態の数量が蓄積されることとなるが、記録媒体491に記録されたので、一旦リセットされることになる。
【0124】
一方、ステップS41において、遊技球の通過が計数センサ212により検出されなかった場合、処理は、ステップS47に進む。
【0125】
ステップS47において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157を制御して、読取部192により有価価値情報、または持球数情報が記録された記録媒体491が投入されたか否かを判定させる。ステップS47において、有価価値情報、または持球数情報が記録された記録媒体491が投入されたと判定された場合、処理は、ステップS48に進む。
【0126】
ステップS48において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157を制御して、読取部192より、投入された記録媒体491を識別するIDを読み取らせる。
【0127】
ステップS49において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157を制御して、読取部192より、投入された記録媒体491に記録されている持球数Bの持球数情報を読み取らせる。
【0128】
ステップS50において、記録媒体制御部171は、持球管理部172にバッファ221に記憶されている持球数Aを問い合わせて取得する。そして、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157を制御して、持球数Bの持球数情報のみを読み出させ、持球数Aの数量を加算して持球数Bを更新して、記録媒体491に記録させ、処理は、ステップS45に進む。
【0129】
また、ステップS47において、有価価値情報、または持球数情報が記録された記録媒体491が投入されていないと判定された場合、処理は、ステップS51に進む。
【0130】
ステップS51において、記録媒体制御部171は、現金受付部155が紙幣からなる現金の投入を受け付けたか否かを判定する。ステップS51において、例えば、紙幣からなる現金を受け付けたと判定された場合、処理は、ステップS52に進む。
【0131】
ステップS52において、記録媒体制御部171は、記録媒体返却部158を制御して、記録部241により記録媒体491に受け付けた現金の額面に相当する有価価値情報を記録させる。さらに、記録媒体制御部171は、持球管理部172に問い合わせてバッファ221に記憶されている持球数Aの情報を取得し、さらに、記録媒体返却部158を制御して、記録部241により記録媒体491の持球数Bの数量を持球数Aを加算した数量に更新して記録させ、処理は、ステップS45に進む。
【0132】
さらに、ステップS51において、紙幣からなる現金を受け付けないと判定された場合、ステップS53において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数Aの情報を読み出す。
【0133】
ステップS54において、持球管理部172は、読み取った持球数Aの数量の情報がゼロであるか否かを判定し、例えば、ゼロであった場合、処理は、ステップS41に戻る。一方、ステップS54において、持球数Aの数量の情報が、ゼロであった場合、ステップS55は、操作制御部173に対して操作部152の払出ボタン50の操作を有効な状態に設定させる。
【0134】
ステップS56において、持球管理部172は、操作制御部173を制御して、操作部152の払出ボタン50が押下されたか否かを判定し、例えば、操作部152の払出ボタン50が押下されていないと判定された場合、処理は、ステップS41に戻る。
【0135】
一方、ステップS56において、払出ボタン50が押下された場合、ステップS57において、持球管理部172は、持球払出処理を実行し、持球払出部53より持球となる遊技球を払い出させる。
【0136】
[持球払出処理]
ここで、図20のフローチャートを参照して、持球払出処理について説明する。
【0137】
ステップS91において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数Aの情報を読み取る。
【0138】
ステップS92において、持球管理部172は、持球数Aがゼロであるか否かを判定し、例えば、ゼロであった場合、処理は、ステップS93に進む。
【0139】
ステップS93において、持球管理部172は、記録媒体制御部171に対して記録媒体491に記録されている持球数Bの情報を読み出すように要求する。記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている持球数Bの情報を読み出し持球管理部172に供給する。
【0140】
ステップS94において、記録媒体制御部171は、記録媒体491の上書き処理を管理する管理フラグをONに設定する。
【0141】
ステップS95において、持球管理部172は、取得した持球数Bの数量の範囲で、所定の払出数を上限として、払出球数Cを設定する。
【0142】
一方、ステップS92において、持球数Aがゼロではない場合、ステップS104において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数Aの数量の範囲で、所定の払出数を上限として、払出球数Cを設定して記憶する。
【0143】
すなわち、記録媒体491に有価価値情報、および持球数情報の少なくともいずれかの情報が記録されるまでの間に、払出ボタン50が押下された場合、バッファ221に持球数Aが記憶されている限り、優先的に持球数Aの数量の範囲で払出球数Cが設定されて記憶される。
【0144】
ステップS96において、持球管理部172は、払出球数Cの情報を持球払出制御部175に供給し、読み取らせ、払い出しを指示する。
【0145】
ステップS97において、持球払出制御部175は、持球払出部53を制御して遊技球を1球払い出させる。
【0146】
ステップS98において、持球払出制御部175は、払出球数Cを1デクリメントして更新する。
【0147】
ステップS99において、持球払出制御部175は、払出球数Cがゼロであるか否かを判定し、ゼロでは無い場合、処理は、ステップS96に戻る。
【0148】
すなわち、ステップS95、またはS104において設定された払出球数Cに相当する数量の遊技球が払い出されるまで、ステップS96乃至S99の処理が繰り返される。そして、ステップS99において、払出球数Cがゼロとなったと判定された場合、設定された払出球数Cが払い出されたものとみなし、処理は、ステップS100に進む。
【0149】
ステップS100において、記録媒体制御部171は、管理フラグがONに設定されているか否かを判定し、例えば、ONに設定されている場合、ステップS101において、記録媒体返却部158の記録部241を制御して、記録媒体491に記録されている持球数Bより、払出球数Cの数量分を現在して持球数Bを更新させる。
【0150】
ステップS102において、記録媒体制御部171は、管理フラグをOFFにし、処理は、終了する。
【0151】
一方、ステップS100において、管理フラグがONではない場合、ステップS103において、記録媒体制御部171は、持球管理部172に対してバッファ221に記憶されている持球数Aの持球数情報の数量をゼロに設定させる。
【0152】
すなわち、持球払出処理により、記録媒体491に有価価値情報、または持球数情報のいずれかが記録されていない場合、バッファ221に記憶されている持球数Aの数量がゼロではないとき、優先的に持球数Aの数量に基づいて払出球数Cが設定され、持球数Aの数量がゼロのとき、記録媒体491に記録されている持球数Bの数量に基づいて払出球数Cが設定される。結果として、余り球となりうるバッファ221に記憶されている持球数Aがある限り、払出ボタン50が押下されると、持球数Aが優先的に払い出され、持球数Bは、払出球数の書込最小数量単位で数量が記録されていることになるので、記録媒体491には、払出操作が繰り返されても余り球となる数量が記録されないようにすることが可能となる。
【0153】
ここで、図18のフローチャートの説明に戻る。
【0154】
ステップS57において、持球払出処理が終了すると、ステップS58において、持球管理部172は、操作制御部173を制御して、操作部152の払出ボタン50の動作を無効にして、処理は、ステップS41に戻る。
【0155】
すなわち、記録媒体受付処理により、記録媒体491を所持しない遊技者が、遊技により所定数よりも多い持球数となって、記録媒体491を所持するようになった場合、記録媒体491には、少なくとも持球数Bが1回の払出操作で払い出しが可能な数量が記録されるので、払出操作を繰り返して、持球数Bに余り球が生じる可能性が低減される。また、記録媒体491に持球数Bが記録されるまでは、払出操作がなされても、持球管理部172のバッファ221に記憶されている持球数Aの数量で払い出されるため、記録媒体491に記録されている持球数Bに余り球が生じる可能性が低減される。いずれにおいても、結果として、遊技店1が保有すべき記録媒体491の数量を抑制することができ、管理コストを低減することが可能となる。
【0156】
[記録媒体管理処理]
次に、図21のフローチャートを参照して、記録媒体管理処理について説明する。
【0157】
ステップS121において、持球管理部172は、記録媒体制御部171に記録媒体491に記録されている持球数Bの数量を問い合わせる。この問い合わせに応じて、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている持球数Bの数量を読み取り、持球管理部172に供給する。
【0158】
ステップS122において、持球管理部172は、記録媒体制御部171に記録媒体491に記録されている持球数Bの数量を問い合わせる。この問い合わせに応じて、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている持球数Bの数量を読み取り、持球管理部172に供給する。そして、持球管理部172は、持球数Bの数量がゼロであるか否かを判定する。ステップS122において、例えば、持球数Bの数量がゼロではない場合、処理は、ステップS123に進む。
【0159】
ステップS123において、持球管理部172は、操作制御部173を制御して、操作部152の払出ボタン50の操作を有効な状態に設定させる。
【0160】
ステップS124において、持球管理部172は、操作制御部173に問い合わせて、操作部152の払出ボタン50が押下されたか否かを判定する。ステップS124において、例えば、払出ボタン50が押下された場合、処理は、ステップS125に進み、持球払出処理が実行される。尚、この持球払出処理は、図20のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略するものとする。
【0161】
ステップS126において、持球管理部172は、記録媒体制御部171に記録媒体491に記録されている持球数Bの数量を問い合わせる。この問い合わせに応じて、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている持球数Bの数量を読み取り、持球管理部172に供給する。
【0162】
ステップS127において、持球管理部172は、持球数Bの数量がゼロであるか否かを判定する。ステップS127において、持球数Bの数量がゼロではない場合、処理は、ステップS124に戻る。すなわち、持球数Bがゼロとなるまで、払出ボタン50が押下される限り、ステップS124乃至S127の処理が繰り返されて、持球として計数された分の遊技球が払い出される。
【0163】
一方、ステップS127において、持球数Bがゼロとなった場合、ステップS128において、持球管理部172は、操作制御部173を制御して、操作部152の払出ボタン50の操作を無効な状態に設定させる。
【0164】
ステップS129において、記録媒体制御部171に記録媒体491に記録されている有価価値情報を問い合わせる。この問い合わせに応じて、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている有価価値情報を読み取り、持球管理部172に供給する。そして、持球管理部172は、有価価値があるか否かを判定する。ステップS129において、例えば、有価価値がある場合、処理は、ステップS121に戻る。
【0165】
一方、ステップS129において、例えば、有価価値が無い場合、ステップS130において、記録媒体491を図示せぬ貯留部に貯留する。すなわち、持球数Bの数量がゼロであって、有価価値が無い記録媒体491は、既に未記録の状態となっているため、遊技者に対して返却されることがなくなるため、未記録の記録媒体491として貯留される。
【0166】
ステップS131において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の投入シャッタ191を開放させて、新たな記録媒体491を受け付けられる状態に設定する。
【0167】
ステップS132において、記録媒体制御部171は、処理対象であることを示す記録媒体491のIDの情報を消去する。すなわち、現状においては、記録媒体491に情報を記録する必要が無い状態となっているため、処理対象となる記録媒体491の情報がリセットされることになる。
【0168】
ステップS122において、記録媒体491に記録されている持球数Bがゼロである場合、または、ステップS124において、払出ボタン50が押下されない場合、処理は、ステップS133に進む。
【0169】
ステップS133において、記録媒体制御部171は、払出情報送受信部156を制御して、遊技台34より操作部102の返却ボタン112が押下されたことを示し信号が供給されてきているか否かを判定する。ステップS133において、返却ボタン112が押下されている場合、処理は、ステップS134に進む。
【0170】
ステップS134において、記録媒体制御部171は、記録媒体返却処理を実行し、記録媒体491を返却する。
【0171】
[記録媒体返却処理]
ここで、図22のフローチャートを参照して、記録媒体返却処理について説明する。
【0172】
ステップS151において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている持球数Bの情報を読み出させて、取得する。
【0173】
ステップS152において、記録媒体制御部171は、持球数Bが書込最低数量より少ないか否かを判定する。例えば、今現在の持球数Bの数量が、上述した125球よりも少ないか否かが判定される。すなわち、書込最低数量以下であるということは、余り球となるため、実質的に余り球が発生するか否かが判定されている。
【0174】
ステップS152において、持球数Bが書込最低数量より少ない場合、ステップS153において、持球払出処理が実行されて、持球数Bの数量の遊技球が持球として払い出される。すなわち、今の場合、持球数Bは、書込最低数量より少ないので、一回の払出数量である125球よりも少ないので、全量が払いだされることとなる。この結果、持球数Bの数量として余り球となる数量が記録されず、全て払い出されることになる。尚、持球払出処理については、図20のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略するものとする。
【0175】
ステップS154において、持球管理部172は、操作制御部173を制御して、操作部152の払出ボタン50の操作を無効に設定する。
【0176】
ステップS155において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている有価価値の情報を読み出す。
【0177】
ステップS156において、記録媒体制御部171は、読み出した有価価値情報が額面としてゼロではないか否かを判定し、額面がゼロであり、実質的に有価価値の情報がない場合、ステップS157において、記録媒体491を図示せぬ貯留部に貯留する。
【0178】
一方、ステップS156において、有価価値の額面がゼロではなく、有価価値が存在する場合、ステップS158において、記録媒体制御部171は、記録媒体返却部158を制御して、記録媒体491を返却させる。
【0179】
すなわち、上述した記録媒体返却処理により、記録媒体491に記録されている持球数Bの情報が、書込最低数量より少なく、実質的に余り球となる数量であるときには、返却が指示された時点で、持球を全量払い出すようにして、記録媒体491を貯留するようにした。このため、余り球となる数量しか持球数Bの数量として記録しないような記録媒体491は返却しないようにしたので、記録媒体491の流通量を抑制することが可能となる。結果として、遊技店が保有すべき記録媒体491の数量を抑制することが可能となるので、管理コストを低減することが可能となる。尚、以上の例においては、記録媒体491の返却時における場合について説明してきたが、返却時以外の操作においても持球数Bが書込最低数量を下回る場合においても、余り球となる数量しか持球数Bの数量として記録しないような記録媒体491は返却しないようにしてもよい。すなわち、例えば、持球の払い出しにより持球数Bが書込最低数量を下回った場合、記録媒体491に記録されている持球数Bをバッファ221に記憶させ、持球数Aとして管理するようにしたり、または、書込最低数量を下回った持球数B分だけ払い出し、持球数Bの情報をゼロにするようにしてもよい。
【0180】
ここで、図21のフローチャートの説明に戻る。
【0181】
ステップS134の処理により、記録媒体返却処理が実行されると、処理は、ステップS131に進む。
【0182】
一方、ステップS133において、返却ボタン112が押下されなかった場合、処理は、ステップS135に進む。
【0183】
ステップS135において、持球計数部54の計数センサ212が遊技球の通過を検出したか否かを判定し、遊技球の通過が検出されない場合、処理は、ステップS121に戻る。
【0184】
一方、ステップS135において、計数センサ212により遊技球の通過が検出された場合、ステップS136において、記録媒体制御部171は、持球更新処理を実行して、記録媒体491の持球数Bを通過を検出した遊技球数分更新する。
【0185】
[持球更新処理]
ここで、図23のフローチャートを参照して、持球更新処理について説明する。
【0186】
ステップS171において、持球管理部172は、持球加算処理を実行し、バッファ221の持球数Aの数量を計数センサ212により計数した遊技球の数量分だけ更新する。尚、持球計数処理については、図19のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略する。
【0187】
ステップS172において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491に記録されている持球数Bの情報を読み出させ、取得する。
【0188】
ステップS173において、記録媒体制御部171は、持球管理部172に対して今現在の持球数Aを問い合わせて取得する。そして、記録媒体制御部171は、取得した持球数Aの数量を持球数Bの数量の加算して持球数Bの数量を更新し、さらに、記録媒体返却部158の記録部241を制御して、記録媒体491に更新した持球数Bを記録させる。
【0189】
ステップS174において、持球管理部172は、バッファ221に記憶されている持球数Aの数量の情報をゼロに設定する。
【0190】
以上のように、持球更新処理によれば、遊技球の通過が計数センサ212により検出される度に、順次持球数Aに計数結果として記憶された後、持球数Bが、持球数A分だけ加算された状態で更新される処理が繰り返される。結果として、一旦、記録媒体491への記録が開始された後は、書込最低数量とは無関係に順次、計数結果が持球数Bに反映され続けることとなる。
【0191】
以上の処理により、記録媒体には、持球として計数された持球数のうち、余り球となる数量が記録されない状態となるため、記録媒体の返却頻度が低減されることとなり、遊技店で保有すべき数量を低減させることができる。結果として、遊技店において記録媒体の管理コストを低減させることが可能となる。
【0192】
[起動処理]
次に、台間機35による特典ポイント付与処理を説明するに当たり、その起動処理について説明する。
【0193】
ステップS201において、台間機35の記録媒体制御部171における台間機属性情報管理部251は、送受信部153を制御して、媒体貸出管理装置25に対して、台間機IDを付して台間機属性情報要求を送信させる。
【0194】
ステップS221において、媒体貸出管理装置25の制御部301における台間機属性情報管理部321は、送受信部302を制御して、台間機IDと共に台間機35より送信されてくる台間機属性情報要求を受信する。
【0195】
ステップS222において、台間機属性情報管理部321は、台間機属性情報要求に基づいて、送信されてきた台間機IDに対応する台間機属性情報を台間機属性情報テーブル341上で検索する。
【0196】
ステップS223において、台間機属性情報管理部321は、検索された台間機属性情報を送受信部302を制御して、台間機35に送信させる。
【0197】
ステップS202において、台間機35の台間機属性情報管理部251は、送受信部153を制御して、媒体貸出管理装置25より送信されてきた台間機属性情報を受信する。
【0198】
ステップS203において、台間機属性情報管理部251は、受信した台間機属性情報を台間機属性情報記憶部177に記憶させる。すなわち、この処理により、台間機35は、自らに対応付けられている遊技台34の識別IDや機種などの情報を取得して、台間機属性情報記憶部177に記憶させる。
【0199】
ステップS204において、貸出価値情報管理部252は、送受信部153を制御して、貸出価値情報要求を、台間機IDと共に媒体貸出管理装置25に送信させる。
【0200】
ステップS224において、媒体貸出管理装置25の貸出価値情報管理部324は、送受信部302を制御して、台間機35より送信されてくる貸出価値情報要求を台間機IDと共に受信させる。
【0201】
ステップS225において、貸出価値情報管理部324は、送受信部302を制御し受信した貸出価値情報要求に基づいて、台間機IDで貸出価値情報テーブル344を検索し、対応する貸出価値情報を検索する。
【0202】
ステップS226において、貸出価値情報管理部324は、送受信部302を制御して、検索された貸出価値情報を台間機IDに基づいて、貸出価値情報要求を送信してきた台間機35に送信させる。
【0203】
ステップS205において、貸出価値情報管理部252は、送受信部153を制御して、媒体貸出管理装置25より送信されてくる貸出価値情報を受信させる。
【0204】
ステップS206において、貸出価値情報管理部252は、送受信部153を制御して受信させた貸出価値情報を貸出価値情報記憶部176に記憶させる。
【0205】
以上の処理により、台間機35は、個別に台間機属性情報と貸出価値情報とを取得して、それぞれ記憶する。このため、台間機35は、自らがどの遊技台34に対応付けられていて、いずれの機種の遊技台であるかを認識することが可能となると共に、自らに対応付けられている遊技台34の貸出価値、すなわち、遊技する際の遊技媒体の貸出単価を認識することが可能となる。この処理は、このように遊技台に対応付けて設定される情報であるので、開店開始時などに毎回確認するようにさせる処理である。
【0206】
[特典ポイント付与処理]
次に、図25,図26のフローチャートを参照して、特典ポイント付与処理について説明する。
【0207】
ステップS241において、記録媒体制御部171は、記録媒体受付部157を制御して、記録媒体491が投入されたか否かを判定し、投入されたと判定されるまで、同様の処理を繰り返す。そして、ステップS241において、遊技者により記録媒体491が投入された場合、処理は、ステップS242に進む。
【0208】
ステップS242において、記録媒体属性情報管理部253は、記録媒体受付部157の読取部192を制御して、記録媒体491を識別する記録媒体IDを読み取らせる。そして、記録媒体属性情報管理部253は、送受信部153を制御して、記録媒体IDと共に、記録媒体属性情報要求を会員装置29に送信させる。
【0209】
ステップS291において、会員装置29の制御部451における記録媒体属性情報管理部461は、送受信部452を制御して、台間機35より送信されてくる記録媒体属性情報要求を、記録媒体IDおよび台間機IDと共に受信する。
【0210】
ステップS292において、記録媒体属性情報管理部461は、受信した記録媒体属性情報要求に基づいて、記録媒体IDに対応する記録媒体属性情報を記録媒体属性情報テーブル30より検索する。
【0211】
ステップS293において、記録媒体属性情報管理部461は、送受信部452を制御して、検索した記録媒体属性情報を台間機IDにより特定される台間機35に送信させる。
【0212】
ステップS243において、記録媒体属性情報管理部253は、送受信部153を制御して、送信されてきた記録媒体属性情報を受信する。
【0213】
ステップS244において、記録媒体属性情報管理部253は、受信した記録媒体属性情報を図示せぬメモリに保存する。
【0214】
ステップS245において、イベント属性情報管理部254は、送受信部153を制御して、媒体貸出管理装置25に対して、自らを識別する台間機IDと共にイベント属性情報要求を送信させる。
【0215】
ステップS311において、イベント属性情報管理部323は、送受信部302を制御して、台間機35より台間機IDと共に送信されてくるイベント属性情報要求を受信する。
【0216】
ステップS312において、イベント属性情報管理部323は、イベント属性情報要求に基づいて、台間機IDによりイベント属性情報テーブル343を検索する。
【0217】
ステップS313において、イベント属性情報管理部323は、台間機IDに対応付けてイベント属性情報テーブル343に登録されており、台間機IDにより検索されたイベント属性情報を送受信部302を制御して、台間機IDで特定される台間機35に送信させる。この際、イベント属性情報管理部323は、イベント設定テーブル342に登録されている、当日に設定されているイベント設定情報も併せて台間機35に送信させる。
【0218】
ステップS246において、イベント属性情報管理部254は、送受信部153を制御して、媒体貸出管理装置25より送信されてきたイベント属性情報および遊技店の当日に設定されているイベント設定情報を受信する。
【0219】
ステップS247において、イベント属性情報管理部254は、送信されてきたイベント属性情報および遊技店の当日に設定されているイベント設定情報を、図示せぬメモリに保存させる。
【0220】
ステップS248において、台間機イベントデー判定部255は、イベント属性情報管理部254に記憶されている当日に設定されているイベントが、会員デーであるか否かを判定し、例えば、図8のイベント設定テーブル342で示されるように、会員デーが設定されている場合、処理は、ステップS249に進む。
【0221】
ステップS249において、記録媒体イベント判定部256は、記録媒体属性情報管理部253に記憶されている記録媒体属性情報に基づいて、投入された記録媒体491が、会員限定であるか否かを判定する。すなわち、ステップS249において、例えば、図14の記録媒体IDがAで示されるように、会員限定欄が有効であるような場合、会員限定であるとみなされ、処理は、ステップS250に進む。
【0222】
ステップS250において、ポイント付与部258は、記録媒体返却部158の記録部241を制御して、記録媒体491のアドレス「05」の値に所定の値を加算することにより、会員ポイントを付与する。
【0223】
一方、ステップS248において、今日のイベントが会員デーではない、または、ステップS249において、会員限定ではないと判定された場合、ステップS250の処理はスキップされる。
【0224】
ステップS251において、台間機イベントデー判定部255は、イベント属性情報管理部254に記憶されている当日に設定されているイベントが、ビジターデーであるか否かを判定し、例えば、ビジターデーが設定されている場合、処理は、ステップS252に進む。
【0225】
ステップS252において、記録媒体イベント判定部256は、記録媒体属性情報管理部253に記憶されている記録媒体属性情報に基づいて、投入された記録媒体491が、ビジター限定であるか否かを判定する。すなわち、ステップS252において、例えば、ビジター限定である場合、処理は、ステップS253に進む。
【0226】
ステップS253において、ポイント付与部258は、記録媒体返却部158の記録部241を制御して、記録媒体491のアドレス「06」の値に所定の値を加算することにより、ビジターポイントを付与する。
【0227】
一方、ステップS251において、今日のイベントがビジターデーではない、または、ステップS252において、ビジター限定ではないと判定された場合、ステップS253の処理はスキップされる。
【0228】
ステップS254(図26)において、台間機イベントデー判定部255は、イベント属性情報管理部254に記憶されている当日に設定されているイベントが、女性デーであるか否かを判定し、例えば、女性デーが設定されている場合、処理は、ステップS255に進む。
【0229】
ステップS255において、記録媒体イベント判定部256は、記録媒体属性情報管理部253に記憶されている記録媒体属性情報に基づいて、投入された記録媒体491が、女性限定であるか否かを判定する。すなわち、ステップS255において、例えば、女性限定である場合、処理は、ステップS256に進む。
【0230】
ステップS256において、ポイント付与部258は、記録媒体返却部158の記録部241を制御して、記録媒体491のアドレス「07」の値に所定の値を加算することにより、女性ポイントを付与する。
【0231】
一方、ステップS254において、今日のイベントが女性デーではない、または、ステップS255において、女性限定ではないと判定された場合、ステップS256の処理はスキップされる。
【0232】
ステップS257において、台間機イベントデー判定部255は、イベント属性情報管理部254に記憶されている当日に設定されているイベントが、シニアデーであるか否かを判定し、例えば、シニアデーが設定されている場合、処理は、ステップS258に進む。
【0233】
ステップS258において、記録媒体イベント判定部256は、記録媒体属性情報管理部253に記憶されている記録媒体属性情報に基づいて、投入された記録媒体491が、シニア限定であるか否かを判定する。すなわち、ステップS258において、例えば、シニア限定である場合、処理は、ステップS259に進む。
【0234】
ステップS259において、ポイント付与部258は、記録媒体返却部158の記録部241を制御して、記録媒体491のアドレス「08」の値に所定の値を加算することにより、シニアポイントを付与する。
【0235】
一方、ステップS257において、今日のイベントがシニアデーではない、または、ステップS258において、シニア限定ではないと判定された場合、ステップS259の処理はスキップされる。
【0236】
すなわち、以上の処理により、当日のイベントの種別が判定された後、記録媒体491を所持する遊技者が、判定されたイベントの対象者であるか否かを判定するようにしたので、当日に設定されているイベントの対象者に対してのみ、記録媒体491に対象となるイベントの得点ポイントが付与される。結果として、イベントの対象者にのみ適切にポイントを付与することが可能となる。また、遊技者は、1枚の記録媒体491を利用するだけで、イベント毎に個別にポイントの付与を受けることが可能となる。
【0237】
ステップS260において、台間機イベント判定部257は、イベント属性情報管理部254に記憶されているイベント属性情報に基づいて、自らの台間機35が会員限定に設定されているか否かを判定する。ステップS260において、例えば、図10で示されるイベント属性情報テーブル343における台間機IDが1の台間機35である場合、会員限定のみが有効とされ、ビジター限定、女性限定、およびシニア限定がいずれも無効とされているので、会員限定のイベントが設定されているものとみなし、処理は、ステップS261に進む。
【0238】
ステップS261において、記録媒体イベント判定部256は、記録媒体属性情報管理部253に記憶されている記録媒体属性情報に基づいて、投入された記録媒体IDに対応する記録媒体491が会員限定に該当するか否かを判定する。ステップS261において、例えば、会員限定に該当する場合、処理は、ステップS262に進む。
【0239】
尚、ステップS260において、会員限定のイベントが設定されていないものとみなされた場合、ステップS261の処理はスキップされる。
【0240】
ステップS262において、台間機イベント判定部257は、イベント属性情報管理部254に記憶されているイベント属性情報に基づいて、自らの台間機35が女性限定に設定されているか否かを判定する。ステップS262において、例えば、女性限定に設定されている場合、処理は、ステップS263に進む。
【0241】
ステップS263において、記録媒体イベント判定部256は、記録媒体属性情報管理部253に記憶されている記録媒体属性情報に基づいて、投入された記録媒体IDに対応する記録媒体491が女性限定に該当するか否かを判定する。ステップS263において、例えば、女性限定に該当する場合、処理は、ステップS264に進む。
【0242】
尚、ステップS262において、女性限定のイベントが設定されていないものとみなされた場合、ステップS263の処理はスキップされる。
【0243】
ステップS264において、台間機イベント判定部257は、イベント属性情報管理部254に記憶されているイベント属性情報に基づいて、自らの台間機35がシニア限定に設定されているか否かを判定する。ステップS264において、例えば、シニア限定に設定されている場合、処理は、ステップS265に進む。
【0244】
ステップS265において、記録媒体イベント判定部256は、記録媒体属性情報管理部253に記憶されている記録媒体属性情報に基づいて、投入された記録媒体IDに対応する記録媒体491がシニア限定に該当するか否かを判定する。ステップS265において、例えば、シニア限定に該当する場合、処理は、ステップS266に進む。
【0245】
尚、ステップS264において、シニア限定のイベントが設定されていないものとみなされた場合、ステップS265の処理はスキップされる。
【0246】
ステップS266において、記録媒体制御部171は、持球管理部172、および操作制御部173を介して、操作部152の払出ボタン50が操作されたか否かを判定する。ステップS266において、払出ボタン50が操作されて、持球の払い出しが指示されたものとみなされた場合、処理は、ステップS267に進む。
【0247】
ステップS267において、再プレイ判定部259は、貸出価値情報記憶部176に記憶されている台間機35において利用可能な貸出単価と同一の単価の持球の口座が、記録媒体属性情報管理部253に登録されているか否かを判定する。ステップS267において、例えば、貸出価値情報記憶部176に記憶されている台間機35において利用可能な貸出単価が、例えば、図12の貸出価値情報テーブル344の台間機IDが1の台間機35の場合、貸出単価は1円/1球に設定されている。一方、記録媒体属性情報テーブル14の記録媒体IDがAの場合、口座Aには、1円/1球の口座が設けられていることが示されている。このため、台間機35において利用可能な貸出単価と同一の単価の持球の口座が、記録媒体属性情報管理部253に登録されているものとみなされて、処理は、ステップS268に進み、再プレイ判定部259は、持球の払い出し処理を許可する。尚、ここでは、払い出しを許可する処理であるので、具体的な持球払出処理は、図20を参照して説明した処理により実現される。
【0248】
一方、ステップS267において、例えば、貸出価値情報記憶部176に記憶されている台間機35において利用可能な貸出単価が、例えば、図12の貸出価値情報テーブル344の台間機IDが1の台間機35の場合、貸出単価は1円/1球に設定されている。一方、記録媒体属性情報テーブル14の記録媒体IDがCの場合、口座A,Bのいずれにも1円/1球の口座が設けられていないことが示されているので、台間機35において利用可能な貸出単価と同一の単価の持球の口座が、記録媒体属性情報管理部253に登録されていないものとみなされて、処理は、ステップS269に進み、再プレイ判定部259は、記録媒体返却部158を制御して、投入されている記録媒体491を返却させる。すなわち、この場合、他の貸出単価で持球が登録されていても再プレイのための払い出しが禁止されることになる。
【0249】
ステップS266において、払出ボタン50が押下された場合、ステップS270において、再プレイ判定部259は、払出情報送受信部156を制御して、遊技台34より返却ボタン112が操作されたことを示す信号が送信されてきたか否かを判定し、送信されてこない場合、処理は、ステップS266に戻る。すなわち、払戻ボタン50、および返却ボタン112のいずれも押下されない場合、ステップS266,S270の処理が繰り返される。そして、遊技台34より返却ボタン112が操作されたことを示す信号が送信されてきた場合、処理は、ステップS269に進む。
【0250】
さらに、ステップS261において、記録媒体491が会員限定ではない場合、ステップS263において、記録媒体491が女性限定ではない場合、またはステップS265において、記録媒体491がシニア会員ではない場合、処理は、ステップS269に進む。
【0251】
以上の処理により、記録媒体491を利用する遊技者の種別と、台間機35の対象となる遊技者の種別とが一致しない場合には、記録媒体491が返却されることにより、持球の払い出しが禁止される。また、記録媒体491を利用する遊技者の種別と、台間機35の対象となる遊技者の種別とが一致して、かつ、台間機35の記録媒体属性情報で示される貸出単価と一致する貸出単価で持球を登録する口座が設けられている場合にのみ持球の払い戻しが許可される。逆に、記録媒体491を利用する遊技者の種別と、台間機35の対象となる遊技者の種別とが一致しないか、または、台間機35の記録媒体属性情報で示される貸出単価と一致する貸出単価で持球を登録する口座が設けられていない場合には、記録媒体491が返却されて、この場合も払い出しが禁止される。
【0252】
このため、持球を記録媒体491に記録して所持していても、台間機35(遊技台34)が設定されているイベントの対象となる遊技者であって、その台間機35の貸出単価と一致する持球を管理する口座が設けられている遊技者でなければ、持球を払い戻して利用することができない。結果として、イベントの対象者のみにイベントの対象となる遊技台で遊技させるようにすることが可能になり、また、イベントの対象となる遊技者に対してのみ、対象となるイベントによるポイントを付加することが可能となる。さらに、貸出単価の異なる遊技台34を遊技することにより獲得された遊技媒体については、払い出して遊技することができないようにすることが可能となる。
【0253】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0254】
図27は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
【0255】
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
【0256】
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0257】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0258】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【符号の説明】
【0259】
34 遊技台
35 台間機
53 持球払出部
54 持球計数部
101 貸球払出制御部
102 操作部
103 貸球払出部
111 貸出ボタン
112 返却ボタン
151 台間機制御部
157 記録媒体受付部
158 記録媒体返却部
171 記録媒体制御部
172 持球管理部
174 持球計数処理部
175 持球払出制御部
176 レート設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより投入される記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置であって、
自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段と、
投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段と、
前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段と、
前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段と
を含む遊技媒体貸出装置。
【請求項2】
前記第1の属性情報は、自らの利用を認める第1の利用者属性情報を含み、
自らが受付可能な遊技媒体の単価を示す第1の単価属性情報を取得する単価属性情報取得手段をさらに含み、
前記第2の属性情報は、前記記録媒体IDで管理されている遊技媒体の単価を示す第2の単価属性情報、および前記記録媒体の利用者を示す第2の利用者属性情報を含み、
前記第1の単価属性情報と、前記第2の単価属性情報とを比較する第2の比較手段をさらに含み、
前記第1の比較手段は、前記第1の利用者属性情報と、前記第2の利用者属性情報とを比較し、
前記返却手段は、前記第1の比較手段の比較結果が一致しないか、または、前記第2の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記遊技媒体を返却する
請求項1に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項3】
前記第1,2の単価属性情報は、遊技球1球が4円、2円、または1円の全て、または、そのいずれかを含み、
前記第1,2の利用者属性情報は、会員、ビジター、女性、およびシニアの全て、または、そのいずれかを含む
請求項2に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項4】
前記第1の比較手段の比較結果が一致する場合、前記第2の利用者属性情報毎に管理されているポイントを付与する付与手段をさらに含む
請求項1に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項5】
前記第1の比較手段の比較結果が一致して、かつ、前記第2の比較手段の比較結果が一致する場合、前記記録媒体ID毎に管理されている獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す払出手段をさらに含む
請求項1に記載の遊技媒体貸出装置。
【請求項6】
ユーザにより投入される記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置であって、
自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段と、
投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段と、
前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段と、
前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段と
を含む遊技媒体貸出装置の遊技媒体貸出方法であって、
前記第1の属性情報取得手段における、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得ステップと、
前記第2の属性情報取得手段における、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得ステップと、
前記第1の比較手段における、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較ステップと、
前記返却手段における、前記第1の比較ステップの処理での比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却ステップと
を含む遊技媒体貸出方法。
【請求項7】
ユーザにより投入される記録媒体を識別する記録媒体IDで管理される獲得した遊技媒体の情報に基づいて、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体貸出装置であって、
自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得手段と、
投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得手段と、
前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較手段と、
前記第1の比較手段の比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却手段と
を含む遊技媒体貸出装置を制御するコンピュータに、
前記第1の属性情報取得手段における、自らで受付可能な前記記録媒体の属性情報を第1の属性情報として取得する第1の属性情報取得ステップと、
前記第2の属性情報取得手段における、投入された記録媒体の属性情報を第2の属性情報として取得する第2の属性情報取得ステップと、
前記第1の比較手段における、前記第1の属性情報と、前記第2の属性情報とを比較する第1の比較ステップと、
前記返却手段における、前記第1の比較ステップの処理での比較結果が一致しない場合、前記記録媒体を返却する返却ステップと
を含む処理を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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