説明

遊技情報管理サーバ及び遊技情報管理装置

【課題】複数種類の遊技信号を出力することで、遊技場管理者に対して配線パターンの選択の余地を与える様な遊技機を効果的に管理する。
【解決手段】管理装置4は、配線パターンに対応付けて遊技情報を管理するので、配線選択情報(配線パターン)による遊技情報の変化が把握可能となり、配線パターンによる稼動状況の変化、或いは釘調整や、不正判定を行う場合に、集計した遊技情報と基準となる遊技情報との比較を適切に行うことが可能となる。また、配線パターンにより遊技情報に変化があることの効果測定も可能であり、配線パターンの重要性を把握出来る情報管理が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の遊技信号を出力することで、遊技場管理者に対して配線パターンの選択の余地を与える様な遊技機を管理する遊技情報管理サーバ及び遊技情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、出玉のある通常の大当たり(通常大当)に加えて、確変状態を発生させるための出玉のない大当たりである所謂「突然確変大当たり(突確大当)」を大当たりの1種として搭載するパチンコ遊技機(以下、遊技機)が市場の多数を占めている。この様な遊技機を管理するために、例えば引用文献1では、大当信号の入力時間等に基づいて通常大当と突確大当とを区別し、遊技情報を管理する提案がなされている。
【特許文献1】特開2007−130153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
引用文献1の様な構成は、通常大当、突確大当のいずれであっても共通の大当信号が出力される場合に、非常に有効な手段であるが、近年の遊技機は、上記した共通の大当信号の他に、突確大当を除いた大当信号(即ち、通常大当のみに対応する信号)を出力することで、遊技場にとって大当信号の配線に選択の余地を与えている。
ところで、近年の遊技機の中には、所謂「小当たり(以下、小当と略称)」と呼ばれる、当たり発生時には突確大当と同様の挙動を示すものの、その後に確変状態を発生させない大当たりとは異なる当たりを搭載する遊技機もある。
この小当が発生した場合、遊技機では当たり後も含めて突確大当と同様の演出を行うため、遊技者はいずれの当たりが発生したのかを区別し難い。よって、小当時にも確変状態の発生を期待出来、遊技性が飛躍的に向上する。
【0004】
しかしながら、上記した共通の大当信号を受信して大当回数を遊技機に対応して設けられる情報表示装置等で報知してしまえば、大当回数を参照するだけで突確大当か、小当かを区別出来てしまうことから、小当に対応した小当信号を出力する遊技機も登場しつつある。
この場合、管理装置側の受け口として各々に対応する受信端子を設ければ管理や演出を効果的に行うことが可能であるが、コスト面の都合上、なかなか受信端子を増加することは難しい。このような理由から、遊技場管理者は、遊技情報管理上支障がなく、更に遊技機の遊技性を低下させない様な配線パターンを想定し、上記した複数種類の信号を組み合わせて大当信号として配線しているものの、従来の遊技情報管理装置では、この様な配線の組み合わせを管理する機能がないため、今一歩効果的な管理が出来なかった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、複数種類の遊技信号を出力することで、遊技場管理者に対して配線パターンの選択の余地を与える様な遊技機を効果的に管理し得る遊技情報管理サーバ及び遊技情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数種類の特別状態を発生可能であって、その特別状態の発生を特定可能な特別状態信号を複数種類出力可能な遊技機から出力される複数種類ある特別状態信号の内、遊技場管理者により選択的に配線される1種類、或いは複数種類の特別状態信号の受信に応じて特別状態を特定し、その特定した特別状態に関する遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置から送信される遊技情報を受信するサーバ受信手段と、前記サーバ受信手段が受信した遊技情報を遊技機、或いは複数の遊技機により構成される遊技機グループ毎に管理するサーバ管理手段と、前記遊技情報管理装置が受信する特別状態信号の種類を示す配線選択情報を特定するサーバ配線特定手段と、前記サーバ管理手段が管理する遊技機毎、或いは遊技機グループ毎の遊技情報と、前記サーバ配線特定手段により特定される配線選択情報とを対応付けるサーバ対応付手段と、前記サーバ管理手段が管理する遊技情報と、前記サーバ対応付手段が対応付けた配線選択情報とを特定可能に表示するための表示情報を出力するサーバ出力手段と、を備えたものである(請求項1)。
【0007】
請求項1の構成において、所定の遊技情報に対して配線選択情報毎に対応する遊技情報範囲を特定可能な設定情報を設定する範囲設定手段を備え、
前記サーバ配線特定手段は、前記サーバ受信手段が受信した遊技情報の内、前記範囲設定手段が設定する設定情報に対応する遊技情報を抽出し、その抽出した遊技情報が範囲設定手段により設定される設定情報により特定される遊技情報範囲のいずれに属するかを判定することで対応する配線選択情報を特定するようにしてもよい(請求項2)。
【0008】
請求項1または2の構成において、前記サーバ管理手段は、前記サーバ受信手段が受信した遊技情報を遊技機グループ毎に管理し、前記サーバ対応付手段は、前記サーバ管理手段により遊技機グループ毎に管理される遊技情報を、前記サーバ配線特定手段が特定した配線選択情報毎に集計することで遊技情報と配線選択情報とを対応付ける遊技情報管理サーバであって、
前記サーバ対応付手段が配線選択情報毎に集計した遊技情報の内、第1の配線選択情報に対応する遊技情報集計である第1集計と、第2の配線選択情報に対応する遊技情報集計である第2集計とを抽出し、その差引を遊技機グループ単位で特定する差引特定手段と、前記差引特定手段が特定した差引のランキングデータを遊技機グループ単位で作成するランキング手段と、を備え、
前記サーバ出力手段は、前記ランキング手段が作成した差引のランキングデータを表示するための表示情報を出力するようにしてもよい(請求項3)。
【0009】
請求項3の構成において、配線選択情報の内、所定の配線選択情報を特定可能な設定情報を設定する配線設定手段と、前記ランキング作成手段が作成したランキングデータの内、所定順位以上となった遊技機グループを特定する上位特定手段と、前記サーバ受信手段が受信した遊技情報に基づいて、前記上位特定手段により特定された遊技機グループの遊技情報であって、前記配線設定手段が設定する配線選択情報に対応する遊技情報の送信元である遊技場数を特定する遊技場数特定手段と、前記上位特定手段により特定された遊技機グループであって、遊技場数特定手段により特定される遊技場数が所定数以上である遊技機グループを特定するグループ特定手段と、を備えるようにしてもよい(請求項4)。
【0010】
請求項4の構成において、配線選択情報の内、所定の配線選択情報を特定可能な設定情報を設定する配線設定手段と、前記ランキング作成手段が作成したランキングデータの内、所定順位以上となった遊技機グループを特定する上位特定手段と、前記サーバ受信手段が受信した遊技情報に基づいて、前記上位特定手段により特定された遊技機グループの遊技情報であって、前記配線設定手段が設定する配線選択情報に対応する遊技情報の送信元である遊技場を特定する遊技場特定手段と、を備えるようにしてもよい(請求項5)。
【0011】
本発明は、複数種類の特別状態を発生可能であり、その特別状態の発生を特定可能な特別状態信号を複数種類出力可能な遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
遊技機から出力される複数種類ある特別状態信号の内の1種類、或いは複数種類の特別状態信号を、遊技場管理者により選択的に配線されることで受信する受信手段と、前記受信手段による特別状態信号の受信に応じて特別状態を特定する特別状態特定手段と、前記特別状態特定手段が特定した特別状態に関する遊技情報を遊技機、或いは複数の遊技機により構成される遊技機グループ毎に管理する管理手段と、前記受信手段が受信する特別状態信号の種類を示す配線選択情報を、遊技機、或いは遊技機グループ毎に特定する配線特定手段と、前記管理手段が管理する遊技機毎、或いは遊技機グループ毎の遊技情報と、前記配線特定手段により特定される配線選択情報とを対応付ける配線対応付手段と、前記管理手段が管理する遊技情報と、前記配線対応付手段が対応付けた配線選択情報とを表示、或いは印字出力する出力手段と、を備えたものである(請求項6)。
【発明の効果】
【0012】
請求項1,6の発明によれば、配線選択情報(配線パターン)による遊技情報の変化が把握可能となるので、配線パターンによる稼動状況の変化、或いは釘調整や、不正判定を行う場合に、集計した遊技情報と基準となる遊技情報との比較を適切に行うことが可能となる。また、配線パターンにより遊技情報に変化があることの効果測定も可能であり、配線パターンの重要性を把握出来る情報管理が可能となる。
さらに、請求項1の発明によれば、複数の遊技場の遊技情報を集計する場合に遊技場単位で配線パターンが異なっていても、配線パターンに対応した釘調整や、不正判定を行う場合に基準となる遊技情報を特定可能となる。
【0013】
複数の遊技場から遊技情報を受信する場合、受信する遊技情報により配線パターンが特定されていれば、対応付ければ良いが、多くの遊技場管理者は、配線パターンにより稼動状況に変化が生ずることを認識していない為、配線パターンを遊技場の管理装置では管理していないケースも想定される。この場合、配線パターンに対応付けて遊技情報を管理するためには遊技場管理者に対しで配線パターンを問い合わせる必要があるが、請求項2の発明によれば、遊技情報により配線パターンを特定可能となるので、上述の様な配線パターンの問い合わせを行わずとも配線パターンに対応付けた遊技情報管理が可能となる。また、遊技場の管理装置にて配線パターンを特定する機能を追加する仕様変更を行わなくとも良いので、コスト面での効果もある。
【0014】
遊技場では管理対象となる遊技機について配線パターンを選択可能であるが、配線パターンとの対応付けのみで、遊技情報管理を適切に管理可能となる遊技情報項目もあれば、対応付けのみでは適切に管理可能とならない遊技情報項目もある。この場合、後者の遊技情報項目であれば、配線パターンの選択を変更する必要があるが、多くの遊技場管理者(含む遊技機メーカ)は、配線パターンにより遊技情報の変化があることを把握していないばかりか、その変化により致命的に遊技情報が変化することも把握していないが、請求項3の発明によれば、遊技情報の差引のランキングにより、配線パターンにより遊技情報の変化度合が高い遊技機グループを特定出来る様になり、配線パターンを特に注意すべき遊技機グループを容易に把握可能となる。
【0015】
請求項4の発明によれば、差引のランキング上位となり配線パターンを特に注意すべき遊技機グループについて、所定の配線パターン(即ち、不適切な配線パターン)を選択している遊技場数が多い遊技グループを特定するので、配線パターンを注意すべき遊技機グループを特定可能となり、効果的に管理対象となる遊技場に対して配線パターンを見直すべき遊技機グループを把握させることが可能となる。
【0016】
請求項5の発明によれば、管理対象となる遊技場の内、配線パターンを変更した方が適切に遊技情報を管理出来る遊技場管理者に対して、その旨を伝えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、システム全体の構成を概略的に示している。遊技機1に対応して貸出装置2が設置されていると共に、2台の遊技機1、貸出装置2に対応して中継装置3が設置されている。事務所には管理装置(遊技情報表示装置に相当)4が設置されている。中継装置3は、遊技機1、貸出装置2と接続されており、管理装置4との中継処理(情報の送受信)を行っている。管理装置4は、インターネット等の公衆回線5を介してサーバ(遊技情報管理サーバに相当)6と接続される。サーバ6は、複数の遊技場の管理装置4と接続されており、各遊技場の情報を総合的に管理する。
【0018】
サーバ6は、CPUを主体とする制御部(サーバ管理手段、サーバ配線特定手段、サーバ対応付手段、範囲設定手段、差引特定手段、ランキング手段に相当)、HDD、RAM、ROM等からなる記憶部(サーバ管理手段、範囲設定手段に相当)、I/Oからなる送受信部(サーバ受信手段、サーバ出力手段に相当)、モニタ、プリンタなどの出力部(サーバ出力手段に相当)、キーボード、マウスなどの操作部(範囲設定手段、配線設定手段に相当)から構成されている。
【0019】
管理装置4は、CPUを主体とする制御部(特別状態特定手段、管理手段、配線特定手段、配線対応付手段に相当)、HDD、RAM、ROM等からなる記憶部(管理手段に相当)、I/Oからなる送受信部(受信手段、出力手段に相当)、キーボード、マウスからなる操作部(配線特定手段に相当)から構成されている。
【0020】
管理装置4は、後述するように機種設定により遊技機1を遊技機種名に対応付けて区分けすると共に、遊技機1からの配線との接続関係を示す配線パターンを対応付ける設定を行い、更に、遊技機ID毎に遊技信号等の受信に基づいて計数データを作成すると共に、遊技情報を集計して管理する。
【0021】
図2は、管理装置4による機種設定を示している。「機種」に対応して、「機種名」、「遊技機ID」、「配線NO.」の各項目が設定されており、それらの項目の意味は次の通りである。
遊技機ID:対応する遊技機1が設置される台番号
配線NO.:大当信号として受信する特別状態信号の種別に対応し、図3に示すように配線NO.毎に大当対象が異なる。配線NO.については後述する。
【0022】
管理対象となる遊技機(機種A)は次のように動作する。
1.始動口への入賞に応じて大当抽選、及び小当抽選を行う。
2.大当抽選の当選確率(大当確率)は1/399で、15ラウンド(以下、Rと略称)の大当たり(以下、大当と略称)で、大当後に確変状態(確変)となる大当(15R確変有)、15Rの大当で大当後は通常状態となる大当(15R確変無)、2Rの大当で大当後に確変となる大当(2R確変有)の比率が60:20:20となるように大当が振り分けられる。
3.確変中では大当確率が1/39と向上する。尚、終了条件は次回大当までとする。
4.15R確変有、及び確変中に発生した2R確変有の大当後に移行する確変中は、時短状態が併発する。しかし、15R確変無、或いは通常状態中に発生した2R確変有の大当後は時短状態とならない。
5.大当となった場合、R数に対応するだけ大入賞口を開放する。尚、1Rの上限開放時間は2R確変有の大当が1秒であるのに対して、15R確変有、15R確変無の大当は30秒とする。従って、2R確変有は大入賞口の開放回数が少ないと共にその開放時間も短く、確変が実質的に大当を介さず突然発生したように感じられることから、所謂「突然確変大当たり(突確大当)」に相当する。上限入賞数はいずれも10個で、上限開放時間、または上限入賞数のいずれかが満たされた場合に1Rを終了する。
6.小当抽選の当選確率(小当確率)は1/319で、小当発生時には2Rの大当と同様の大入賞口の開放動作を行う。
【0023】
遊技機側からは、次の遊技信号が出力される。
アウト信号:使用玉を回収するアウトBOXから出力。回収(使用、打込)玉10玉に対して1パルスなので、アウト信号数×10を使用媒体数(アウト)として特定する。尚、遊技機1から出力しても良い(使用媒体信号)。
セーフ信号:遊技機1から出力。払出10玉に対して1パルスなので、セーフ信号数×10を払出媒体数(セーフ)として特定する。尚、補給装置からの補給信号をセーフ信号としても良い(払出媒体信号)。
スタート信号:遊技機1から出力。始動口への入賞により変動(動作)する表示部(役物)における図柄変動(役物作動)1回につき1パルス。尚、図柄変動では、大当抽選結果が報知される。また、始動口への入賞に応じて出力される始動入賞信号をスタート信号としても良い。また、役物作動数、或いは始動入賞数をスタートとして特定する。
第1大当信号:遊技機1から出力。15R確変有、15R確変無、2R確変有の全ての大当(特別状態に相当)発生時にレベル出力する状態信号(複数種類の特別状態信号の1つ)。
第2大当信号:遊技機1から出力。15R確変有、15R確変無の2R大当を除いた出玉を期待出来る全ての大当(特別状態に相当)発生時にレベル出力する状態信号(複数種類の特別状態信号の1つ)。
時短信号:遊技機1から出力。始動口への入賞率が高まる時短状態中にレベル信号出力(特殊遊技状態信号)。
小当信号:遊技機1から出力。小当(特別状態に相当)発生時にレベル出力する状態信号(複数種類の特別状態信号の一つ)。
貸出信号:貸出装置2から出力。遊技者から貨幣等の有価価値を受付けた場合に遊技者に貸し出される貸出玉25玉(100円)に対して1パルス出力。
【0024】
尚、本実施形態の遊技機1では、小当を発生させることにより突確大当の発生を遊技者が把握できないようにしているものの、確変状態を遊技者に報知してしまうと、突確大当か、小当かを把握されてしまう為、特殊遊技状態信号としては確変状態中に出力される確変信号ではなく、時短信号を出力する構成としたが、確変信号を時短信号の代わりに出力しても良い。勿論、確変状態と時短状態とが重複している場合にのみ出力される状態信号を特殊遊技状態信号として出力しても良い。
【0025】
遊技機1は、上記した通り、複数種の特別状態信号(第1大当信号、第2大当信号、小当信号)を出力可能であるため、どの特別状態信号を大当信号として配線するかにより、大当対象となる特別状態が異なることになる。この場合、配線パターンに応じて集計データや遊技性への影響が異なることから、遊技場管理者は、それらを考慮して大当信号出力用として使用する配線を選択する必要がある。
【0026】
図3は、配線パターン毎のデータ及び遊技性への影響を示したものであり、管理装置4に設定されるものではない。図中における各項目について説明する。
配線パターン:大当信号受信端子に接続する遊技機側から出力される遊技信号。
大当対象:配線パターンに応じた大当たり(大当)対象となる当たりで、配線NO.1であれば、大当回数は、大当抽選に当選し大当となった回数が計数され、T1Y(大当中の平均差引遊技媒体数)は15R確変有、15R確変無(以下、15R確変有、15R確変無を合わせて15R大当と称する)と、2R確変有(以下、2R大当と称する)とを混合した値となる。配線NO.2であれば配線NO.1よりも大当回数が2R大当を除く分少なくなり、T1Yも15R大当だけの平均値となる。配線NO.3であれば、配線NO.1に比べ、大当回数は小当分だけ増加し、T1Yは、小当分の出玉数が15Rに比較して大幅に少ないものの、1回の大当として計数されることから、小当分だけ少なくなる。
遊技性:データ表示機(貸出装置2等)の大当回数を参照して遊技者が小当と2R大当を区別出来なければ「維持可能」であり、区別出来れば「低くなる」。つまり、配線NO.1の場合は、大入賞口が2回開放した場合に大当回数が加算されたときは2R大当、加算されなかったときは小当と判断できるので、遊技性は低くなる。配線NO.2は2R大当及び小当の何れも加算されず、配線NO.3は2R大当及び小当の何れでも加算されることから、大当回数の参照では把握できず、遊技性を維持できる。
TS:データ上の大当間スタート(TS)とスペック上の大当確率の逆数との比較結果で、配線NO.1の場合、確変信号が出力されない為、2R大当後の確変状態が特定出来ず「甘くなる」。配線NO.2の場合、2R大当が含まれない為、2R大当後の確変を考慮しても「辛くなる」。配線NO.3の場合、小当が大当として判定され「非常に甘くなる」。
参考TS:配線パターン毎に予想されるTSの数値(スペック上の大当確率の逆数)。
ベース、BY:小当、または2R大当時の大入賞口への入賞を考慮したベース(BYはベースの内、役物作動に関わる始動口入賞による払い出しを除いたベース)変動を表し、配線NO.3の場合は、それを排除出来るので正常となる。配線NO.1の場合は、2R大当が含まれる為、その分「少し高くなる」。配線NO.2の場合は2R大当に加えて小当が含まれる為、更に「高くなる」。
【0027】
管理装置4は、遊技機側からの遊技信号に基づいて素データ一覧を作成する。
図4は、管理装置4による素データ一覧を示している。データ一覧には、「遊技場ID」に対応して「アウト」、「セーフ」、「スタート」、「売上金額」、「T」、「T1」、「Tアウト」、「Tセーフ」、「T1アウト」、「T1セーフ」の各項目が設定されており、それらの項目の意味は次の通りである。
アウト:アウト信号に基づいた遊技機1にて使用された遊技媒体数
セーフ:セーフ信号に基づいた遊技機1が払い出した遊技媒体数
スタート:スタート信号に基づいた遊技機1における図柄変動敢
売上金額:対応する貸出機が出力する貸出信号に基づいた遊技者に貸し出した貸出玉に対する対価(貸出装置2への投入金額)
T:大当信号に基づいた大当回数。ただし、甘モード中(特別遊技状態(時短)信号受信中、以下甘中)に発生した大当を除く(即ち、所謂「初当」回数)
Tl:大当信号に基づいた全ての大当回数
Tアウト(Tセーフ):大当中、及び甘中のアウト(セーフ)
T1アウト(T1セーフ):大当中のアウト(セーフ)
次に、上記構成の作用について説明する。尚、説明の簡略化のために機種Aについてのみ説明する。
【0028】
管理装置4は、本発明に関連して遊技信号受信処理、状態信号受信処理を周期的に実行している。
図12は、管理装置4による遊技信号受信処理を示すフローチャートである。管理装置4は、アウトまたはセーフ(以下、セーフに関しては()で示す)信号を受信したか(A1)、スタート信号を受信したか(A7)、貸出信号を受信したか(A11)を判断している。
遊技者が遊技を開始するために貸出装置2に貨幣を投入すると、貸出装置2から貸出信号が出力されるので、管理装置4は、貸出信号を受信したときは(A11:YES)、図4の素データ一覧における対象となる遊技機1の売上金額を加算する(A12)。
【0029】
遊技者が遊技を開始すると、遊技機側からアウト信号が出力されると共に、入賞するとセーフ信号が出力され、さらに始動口入賞に応じて図柄変動が行なわれるとスタート信号が出力されるので、管理装置4は、遊技機側からアウト(セーフ)信号を受信したときは(A1:YES)、アウト(セーフ)を加算し(A2)、大当フラグが「1」でないと共に(A3:NO)、甘フラグが「1」でないことを確認してから(A5:NO)、終了する。スタート信号を受信したときは(A7:YES)、大当フラグが「0」(通常状態)(A8:YES)、及び甘フラグが「0」(時短状態でない)(A9:YES)ことを条件として(A9:YES)、スタートを加算し(A10)、終了する。
以上の動作により、管理装置4は、通常状態におけるアウト、セーフ、スタートを計数して管理する。
【0030】
遊技機1で大当りが発生すると、遊技機1から大当信号が出力される。この大当信号は、図3に示す配線パターンに応じた特別状態信号である。
図13は、管理装置4による状態信号受信処理を示すフローチャートである。管理装置4は、大当フラグが「0」の場合に(B1:YES)、大当信号の受信を開始したときは(B2:YES)、大当フラグを「1」としてから(B3)、図4の素データ一覧におけるT1に1加算する(B4)。このとき、甘フラグが「0」の場合は(B5:YES)、Tにも1加算する(B6)。
【0031】
管理装置4は、図12の遊技信号受信処理において、アウト(セーフ)信号を受信した場合に(A1:YES)、大当フラグが「1」のときは(A3:YES)、T1アウト(T1セーフ)にも10加算すると共に(A4)、Tアウト(Tセーフ)にも10加算する(A6)。
以上の動作により、管理装置4は、大当状態における大当回数、アウト及びセーフを計数管理する。
【0032】
管理装置4は、図13の状態信号受信処理において、遊技機側からの大当信号の受信が終了したときは(B7:YES)、大当フラグを「0」とする(B8)。
遊技機1は、15R確変有、及び確変中に発生した2R確変有の大当後は、確変状態に移行し、その確変状態では、始動口への入賞率が高まる時短状態を併発し、時短信号を出力する。
【0033】
管理装置4は、甘フラグが「0」の場合に(B9:YES)、遊技機1から時短信号の受信を開始したときは(B10:YES)、甘フラグを「1」とする(B11)。
管理装置4は、図12の遊技信号受信処理において、アウト(セーフ)信号を受信した場合に(A1:YES)、甘フラグが「1」のときは(A5:YES)、Tアウト(Tセーフ)のみに10加算する(A6)。
【0034】
管理装置4は、図13の状態信号受信処理において、時短信号の受信が終了した場合は(B12:YES)、甘フラグを「0」とする(B13)。
以上のようにして、管理装置4は、図4に示すように機種Aにおける素データ一覧を作成することができる。
【0035】
管理装置4は、営業が終了したとき等の任意の集計条件が成立した場合は、図4の素データ一覧に基づいて機種Aの遊技情報を集計する。
図5は、管理装置4による機種Aの遊技情報集計の一例を示している。遊技情報集計には、「遊技機ID」に対応して「アウト」、「差」、「売上金額」、「粗利金額」、「T1」、「TS」、「ベース」、「T1Y」、「S」、「BY」の各項目が設定されており、それらの項目の意味は次の通りである。
差:差引遊技媒体数(アウトーセーフ)
粗利金額:遊技による遊技場側の利金(売上金額−(売上金額÷貸出単価−差)×交換単価)、但し、貸出単価=4円、交換単価=3.6円で演算
TS:初当間の平均スタート回数(スタート÷T)
ベース:通常状態(大当中、甘中以外の遊技状態)における払出率((セーフ−Tセーフ)÷(アウト−Tアウト))
T1Y:大当中の平均差引遊技媒体数((T1セーフ−T1アウト)÷T1)
S:通常状態における所定アウト(100)に対する平均スタート回数(スタート÷(アウト−Tアウト)×所定アウト)
BY:ベースの内、役物作動に関わる始動口入賞を除いた払出率(ベース−S×始動口賞球数(=3)÷所定アウト)
【0036】
管理装置4は、図4の素データ一覧、及び図5の遊技情報集計を営業日毎に複数日分(1年程度)記憶し、その遊技情報に基づいて配線パターンが同一である期間における遊技情報を集計することにより期間集計データを作成する。
【0037】
図6は、管理装置4による期間集計データの一例を示す。期間集計データには、「NO.」に対応して「収集期間」、「アウト」、「差」、「売上金額」、「粗利金額」、「T1」、「TS」、「ベース」、「T1Y」、「BY」、「配線」の各項目が設定されており、各データに基づいて配線パターンによる遊技への影響を分析する。
【0038】
図6に示す例では、配線NO.1に比べて配線NO.2、3のアウトが増加していることから、遊技者が大当回数を参照して2R大当と小当とを区別したことにより、配線NO.1における遊技性が低下していたことが把握出来る。また、TSと図3における参考TSとを比較することにより、配線パターン毎にTSにバラつきがあっても適正な範囲にある(即ち、不正が行われていない)ことが把握出来る。同様に、T1Yやベース等について配線パターン毎に適正範囲を定めて、それと集計値とを比較すれば不正の有無以外に、釘調整についても適正な釘調整が行われているかを把握出来る。
【0039】
一方、貸出装置2においても、図4の素データ一覧、及び図5の遊技情報集計と同様の遊技情報を管理し、必要に応じて遊技者に対して情報表示部にて表示すると共に、大当信号や、時短信号の受信中には状態表示ランプを点灯させる等して各種状態表示を行う。
【0040】
管理装置4は、所定条件が成立した場合(例えば閉店時刻となる等)に、サーバ6に対して図4の素データ一覧、図5の遊技情報集計の様に集計した遊技情報を、図2にて設定した配線パターンを対応付けて送信する。サーバ6は、各遊技場の管理装置4から遊技情報を受信して遊技場毎遊技情報、配線別遊技情報を集計する。
【0041】
図7は、サーバ6による遊技場毎の遊技情報を配線パターンに対応付けて集計した遊技場毎遊技情報の一例を示し、図8は、配線パターン毎に遊技場毎の遊技情報を区分けし、集計した配線別遊技情報の一例を示している。これらの図から、遊技場毎に遊技情報のバラツキが見受けられるが、対応する配線パターンを参照することで、配線パターン毎のおおよその適正値(各遊技場における釘調整)を把握出来る様になる。従って、仮に配線パターンの対応付けがなければ、同一の釘調整であるにも関わらず、「他の遊技場はこんなにも出玉(T1Y)を出しているのか」等と、遊技情報を閲覧する遊技場管理者に誤認させてしまうことを防止できる。尚、図7,8は1営業日の遊技情報集計だが、複数日分の集計を遊技場毎に行っても良い。
サーバ6が管理する図7,8等の各種情報は、各遊技場の管理装置4、或いは図示しない閲覧用端末にて閲覧可能であり、遊技場の管理者は、それらの情報を参考にして自身が管理する遊技場における釘調整、或いはその適否を判断する目安とすることができる。
【0042】
サーバ6では、図11に示すように大当間スタート(TS)の情報範囲を設定可能で、受信した遊技情報に配線パターンが対応付けて記憶されていない場合は、その受信した遊技情報が示すTSが、図11の何れの情報範囲に属するかにより配線パターンを特定して対応付け可能となっている。
【0043】
サーバ6は、図8の様に集計した配線パターン毎の遊技情報について、その平均値の差引(平均値の最大値(第1集計に相当)と最小値(第2集計に相当)の差引)を遊技機種毎に集計した配線別遊技情報集計を作成する。
図9は、サーバ6による配線別遊技情報集計(機種A)の一例を示している。
さらに、サーバ6は、図9の様な各機種の集計に基づいて、遊技情報項目毎の配線別差引集計を作成する。
【0044】
図10は、サーバ6による配線別差引集計の一例を示している。
さて、配線パターンによって遊技情報に差が生じることは前述した通りだが、ここでBYについて詳細な説明を行う。BYは、遊技者にとって関心の低い出玉(即ち、図柄変動に関わらない入賞による払出)を示す為、0の近似値とすることが望ましい。しかし、法律等により0とする釘調整は禁じられている為、0には出来ない。よって、遊技場管理者は、BYが0の近似値となる様な釘調整を行っている。
【0045】
小当や2R大当(突確大当)(以下、小当等と略称)発生時の大入賞口開放時間は短いが、その短い開放時間の間に入賞することも想定出来る。大入賞口への入賞があった場合、大当と判定していればBYに影響は出ないが、小当等を大当と判定しない配線をすれば、その入賞分だけBYが増加する。この場合、遊技情報管理をしていない小当等の発生頻度を予測してBYを調整しなければならず、BYの把握が非常に難解となる。
【0046】
遊技機1の中には突確大当の代わりに出玉がある程度(400玉程度)見込める確変大当(例えば5R大当)を設定し、その大当と同程度の出玉を小当により払出す遊技機もある。勿論、小当等の発生比率が高い遊技機も多数ある。この様な場合、大入賞口へ入賞数が非常に多くなる。
【0047】
遊技場管理者(遊技機メーカも含む)の多くは、小当や突確大当によりBY等の遊技情報に影響が出ることを認識していない。このため、図9の様に配線パターン毎の遊技情報集計結果の差引(平均値の最大値と最小値の差引)を集計し、図10の様にランキング形式(図10はBYについて)にて出力すれば、配線パターンにより遊技情報に誤差が生じて、管理に支障が出る遊技機種やその根拠となる遊技情報の指標を提供出来る。これにより、配線パターンの選択の重要性を遊技場管理者に対して把握させることが可能となる。勿論、前述した様に、ベースやT1Y等他の遊技情報項目も誤差が生じ得るので、それら遊技情報項目について差引ランキングを出力しても良い。
【0048】
また、図10にてランキング上位(10位等の所定順位以上)となった遊技機種を特定し(上位特定手段に相当)、配線パターンとして不適切な配線パターンを設定(配線設定手段に相当)すると共に、図9にて集計した遊技場数を集計して特定し(遊技場数特定手段に相当)、不適切な配線パターンを選択している遊技場数が所定数以上である遊技機種(遊技機グループに相当)を抽出して特定し(グループ特定手段に相当)、サーバ6の遊技情報が閲覧される際にポップアップ等により注意を促すお知らせ表示を行うようにしても良い。
【0049】
また、図10のランキング上位の遊技機種について不適切な配線パターンを選択している遊技場を抽出して特定し(遊技場特定手段に相当)、その遊技場の管理者が閲覧する管理装置4や閲覧端末に対して、前述したポップアップ等のお知らせ表示を行ったり、メール文を作成してEメールを送信したりしてその旨を知らせても良い。
【0050】
また、不適切な配線パターンの設定方法としては、遊技情報項目毎に高低(例えば「BY」であれば、「高い」)を設定し、その遊技情報に対応する配線パターンを抽出する方法や、直接的に配線パターンを設定する方法等が想定出来る。即ち、設定情報として直接的、或いは間接的に不適切な配線パターンを設定し、その設定情報により不適切な配線パターンを特定することとなる。
【0051】
このような実施形態によれば、管理装置4は、配線パターンに対応付けて遊技情報を管理するので、配線選択情報(配線パターン)による遊技情報の変化が把握可能となり、配線パターンによる稼動状況の変化、或いは釘調整や、不正判定を行う場合に、集計した遊技情報と基準となる遊技情報との比較を適切に行うことが可能となる。また、配線パターンにより遊技情報に変化があることの効果測定も可能であり、配線パターンの重要性を把握出来る情報管理が可能となる。従って、複数種類の遊技信号を出力することで、遊技場管理者に対して配線パターンの選択の余地を与える様な遊技機を効果的に管理し得る。
【0052】
しかも、サーバ6は、複数の遊技場に設けられる管理装置4から遊技情報を受信し、その受信した遊技情報を配線パターンに対応付けて管理するので、複数の遊技場の遊技情報を集計する場合に、遊技場単位で配線パターンが異なっていても、配線パターンに対応した釘調整や、不正判定を行う場合に基準となる遊技情報を特定可能となる。
【0053】
また、TS等の遊技情報について、配線パターンに対応する遊技情報範囲を設定し、集計した遊技情報が属する遊技情報範囲に対応する配線パターンを集計した遊技情報に対応する配線パターンとするので、遊技情報により配線パターンを特定可能となり、上述の様な配線パターンの問い合わせを行わずとも、配線パターンに対応付けた遊技情報管理が可能となる。また、遊技場の管理装置4にて配線パターンを特定する機能を追加する仕様変更を行わなくとも良いので、コスト面での効果もある。
【0054】
また、配線パターン毎に遊技情報を集計し、その集計値の差引ランキングデータを作成するので、遊技情報の差引のランキングにより、配線パターンにより遊技情報の変化度合が高い遊技機グループを特定出来る様になり、配線パターンを特に注意すべき遊技機グループを容易に把握可能となる。
【0055】
(他の実施形態)
管理装置4において、遊技機種毎に集計するのではなく、配線パターンにてグループ分けして集計しても良い。この場合、出力される遊技信号は遊技機種毎に異なるから、類似する配線パターンをグループ化すれば良い。即ち、グループ化した配線パターンも含めて1種類の配線パターンとして特定される。
【0056】
機種単位で配線パターンを設定したが、遊技機単位や、遊技島単位にて設定しても良い。
サーバ6にて、遊技場の管理装置4から配線パターンの設定情報を受信したが、それらを受信せずに全ての遊技情報の配線パターンを図11のTS設定値に基づいて特定しても良い。勿論、各遊技場に問い合わせし、設定パターンを特定して設定操作入力しても良い。
【0057】
管理装置4にて図11のTS設定値と同様の設定を行い、遊技情報から配線パターンを特定しても良い。つまり、配線パターンの設定は直接的、間接的のいずれでも良い。
図11のTS設定値の設定対象となる遊技情報としてTSの他にベース、T1Y等の配線パターンにより変化がある他の遊技情報を設定し、その設定情報に基づいて配線パターンを特定しても良い。
【0058】
図4〜8等に示す遊技情報項目や数値は例示であり、例えば甘中のスタート等他の遊技情報項目等を管理対象としても良い。
図9における差引は平均値の差引だけでなく、配線パターン毎の最高値や最低値等の比較、全体の遊技情報に対する配線パターン毎の遊技情報の偏差値等の差引、或いは遊技情報を範囲分けしたランクの差引等、どの様な遊技情報の差引を採用しても良い。
【0059】
管理対象となる遊技機から出力される特別状態信号は、実施形態のみに限定されず、例えばラウンド数の異なる大当たりに対応した大当信号や、大当、小当問わず、特別状態となった場合に必ず出力される状態信号等としても良い。
遊技者への遊技情報等の報知は所謂呼出ランプの様な情報表示装置を用いてもよい。
管理装置4の処理の一部を中継装置3等に行わせても良い。即ち、管理装置とは中継装置3等をも含めた概念となる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態における全体構成を示す概略図
【図2】管理装置の機種設定を示す図
【図3】配線パターン毎のデータ及び遊技性への影響を示す図
【図4】管理装置の機種Aにおける素データ一覧の一例を示す図
【図5】管理装置の機種Aの遊技情報集計の一例を示す図
【図6】管理装置の期間集計データの一例を示す図
【図7】サーバの遊技場毎遊技情報集計の一例を示す図
【図8】サーバの配線別遊技情報集計の一例を示す図
【図9】サーバの配線別遊技情報集計の一例を示す図
【図10】サーバの配線別差引集計の一例を示す図
【図11】管理装置のTS設定値の一例を示す図
【図12】管理装置による遊技信号受信処理を示すフローチャート
【図13】管理装置による状態信号受信処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0061】
図面中、1は遊技機、2は貸出装置、3は中継装置、4は管理装置(遊技情報管理装置、特別状態特定手段、管理手段、配線特定手段、配線対応付手段、管理手段、受信手段、出力手段)、6はサーバ(遊技情報管理サーバ、サーバ管理手段、サーバ配線特定手段、サーバ対応付手段、範囲設定手段、差引特定手段、ランキング手段、配線設定手段、上位特定手段、遊技場数特定手段、グループ特定手段、遊技場特定手段、サーバ管理手段、範囲設定手段、配線設定手段、サーバ受信手段、サーバ出力手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の特別状態を発生可能であって、その特別状態の発生を特定可能な特別状態信号を複数種類出力可能な遊技機から出力される複数種類ある特別状態信号の内、遊技場管理者により選択的に配線される1種類、或いは複数種類の特別状態信号の受信に応じて特別状態を特定し、その特定した特別状態に関する遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置から送信される遊技情報を受信するサーバ受信手段と、
前記サーバ受信手段が受信した遊技情報を遊技機、或いは複数の遊技機により構成される遊技機グループ毎に管理するサーバ管理手段と、
前記遊技情報管理装置が受信する特別状態信号の種類を示す配線選択情報を特定するサーバ配線特定手段と、
前記サーバ管理手段が管理する遊技機毎、或いは遊技機グループ毎の遊技情報と、前記サーバ配線特定手段により特定される配線選択情報とを対応付けるサーバ対応付手段と、
前記サーバ管理手段が管理する遊技情報と、前記サーバ対応付手段が対応付けた配線選択情報とを特定可能に表示するための表示情報を出力するサーバ出力手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理サーバ。
【請求項2】
所定の遊技情報に対して配線選択情報毎に対応する遊技情報範囲を特定可能な設定情報を設定する範囲設定手段を備え、
前記サーバ配線特定手段は、前記サーバ受信手段が受信した遊技情報の内、前記範囲設定手段が設定する設定情報に対応する遊技情報を抽出し、その抽出した遊技情報が範囲設定手段により設定される設定情報により特定される遊技情報範囲のいずれに属するかを判定することで対応する配線選択情報を特定することを特徴とする請求項1記載の遊技情報管理サーバ。
【請求項3】
前記サーバ管理手段は、前記サーバ受信手段が受信した遊技情報を遊技機グループ毎に管理し、
前記サーバ対応付手段は、前記サーバ管理手段により遊技機グループ毎に管理される遊技情報を、前記サーバ配線特定手段が特定した配線選択情報毎に集計することで遊技情報と配線選択情報とを対応付ける請求項1または2記載の遊技情報管理サーバであって、
前記サーバ対応付手段が配線選択情報毎に集計した遊技情報の内、第1の配線選択情報に対応する遊技情報集計である第1集計と、第2の配線選択情報に対応する遊技情報集計である第2集計とを抽出し、その差引を遊技機グループ単位で特定する差引特定手段と、
前記差引特定手段が特定した差引のランキングデータを遊技機グループ単位で作成するランキング手段と、
を備え、
前記サーバ出力手段は、前記ランキング手段が作成した差引のランキングデータを表示するための表示情報を出力することを特徴とする遊技情報管理サーバ。
【請求項4】
配線選択情報の内、所定の配線選択情報を特定可能な設定情報を設定する配線設定手段と、
前記ランキング作成手段が作成したランキングデータの内、所定順位以上となった遊技機グループを特定する上位特定手段と、
前記サーバ受信手段が受信した遊技情報に基づいて、前記上位特定手段により特定された遊技機グループの遊技情報であって、前記配線設定手段が設定する配線選択情報に対応する遊技情報の送信元である遊技場数を特定する遊技場数特定手段と、
前記上位特定手段により特定された遊技機グループであって、遊技場数特定手段により特定される遊技場数が所定数以上である遊技機グループを特定するグループ特定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3記載の遊技情報管理サーバ。
【請求項5】
前記サーバ受信手段が受信した遊技情報に基づいて、前記上位特定手段により特定された遊技機グループの遊技情報であって、前記配線設定手段が設定する配線選択情報に対応する遊技情報の送信元である遊技場を特定する遊技場特定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4記載の遊技情報管理サーバ。
【請求項6】
複数種類の特別状態を発生可能であり、その特別状態の発生を特定可能な特別状態信号を複数種類出力可能な遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
遊技機から出力される複数種類ある特別状態信号の内の1種類、或いは複数種類の特別状態信号を、遊技場管理者により選択的に配線されることで受信する受信手段と、
前記受信手段による特別状態信号の受信に応じて特別状態を特定する特別状態特定手段と、
前記特別状態特定手段が特定した特別状態に関する遊技情報を遊技機、或いは複数の遊技機により構成される遊技機グループ毎に管理する管理手段と、
前記受信手段が受信する特別状態信号の種類を示す配線選択情報を、遊技機、或いは遊技機グループ毎に特定する配線特定手段と、
前記管理手段が管理する遊技機毎、或いは遊技機グループ毎の遊技情報と、前記配線特定手段により特定される配線選択情報とを対応付ける配線対応付手段と、
前記管理手段が管理する遊技情報と、前記配線対応付手段が対応付けた配線選択情報とを表示、或いは印字出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−285139(P2009−285139A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140858(P2008−140858)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】