説明

遊技機の球払出装置

【課題】球噛みを起こすことなく、しかも、遊技球の正確な払い出しができ、余剰切りのない遊技機の球払出装置を提供する。
【解決手段】遊技球Bが流下する鉛直な球通路3と、球通路3に近接させて配置され、球通路3の中心軸線が含まれる面内で支軸8を中心として上下に往復回動し、球通路3側の下部に遊技球Bが受けられる球受凹部11が形成されると共に球通路3側の上部に遊技球Bが受けられその上面10aが支軸8を中心とする円弧面をなす球受凸部10が形成され、常に弾性手段12により球受凹部11が上側へ回動するように付勢される球送部材6と、電動アクチュエータ16の駆動により回動し球送部材6に係合して該球送部材6を弾性手段12の付勢に抗して回動させるカム部材15と、を備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の裏側に装着され所定数の遊技球を遊技機の前側へ払い出す遊技機の球払出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機は、外枠に装着される内枠に遊技盤が配設されると共に該内枠の裏側に遊技盤の裏面を覆うようにして合成樹脂製の機構板が開閉自在に装着されている。該機構板の背面には、その上部に遊技球であるパチンコ球を貯留する球タンクが配設されると共にその下方に該球タンクから排出されるパチンコ球を下方へ誘導するタンクレールが設けられ、該タンクレールの終端部に球払出装置が配設されている。球タンクに貯留されるパチンコ球はタンクレールを介して球払出装置に至り、該球払出装置内では最下端部に位置するパチンコ球が停止している。そこで、例えば入賞球が発生して中央制御装置から所定量のパチンコ球を払い出すようにという指令が発せられると、球払出装置から所定量のパチンコ球が払い出される。これら払い出されたパチンコ球は、パチンコ遊技機の前側に装着される上球皿に貯留されるようになっている。上球皿に貯留されたパチンコ球は、打球発射位置に一個ずつ供給され前記遊技盤面に形成された遊技部に打ち込まれることになる。
【0003】
ところで、前記球払出装置として例えば次のような構成のものがある。すなわち、該球払出装置は、ケース内にパチンコ球が流下する鉛直な球通路が形成され、その一側に近接させて外周縁にパチンコ球が受けられる複数の球受凹部を列設した球送部材としてのスプロケットが自在に回転するように軸装され、その近傍には該スプロケットの回転を制御する制御部材が配置されている。そして、制御部材を作動させスプロケットを所要回転数回転させることにより、所定量のパチンコ球が払い出される。これら払い出されるパチンコ球は、球検出器により検出されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−85753号公報(第3−10頁、図3、図13)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に示される球払出装置にあっては、スプロケットの外周縁に沿って複数の球受凹部が列設される関係から、隣接する球受凹部間には先端が山形の突起部が形成されている。このように隣接する球受凹部間に山形の突起部が形成されていると、スプロケットを回転させてパチンコ球を払い出しているときに、パチンコ球の流下速度とスプロケットの回転速度とがずれて食い違い、スプロケットにおける前記先端山形の突起部と球通路の内壁面との間でパチンコ球を挟み噛んでしまい、パチンコ球の払出動作が続行できなくなるといったいわゆる球噛み現象の起こることが有った。
【0006】
また、スプロケットは外周縁の球受凹部にパチンコ球を受けながらそのパチンコ球の流れに沿って自在に回転することから、仮に一度に多くのパチンコ球を払い出す場合などスプロケットを高速で回転させると、該スプロケットの所定の停止位置が狂うことが有る。このように、停止位置が狂うと、スプロケットにより誤ってパチンコ球を過剰に切って所定量よりも多く払い出してしまい、中央コンピュータ上でのパチンコ球の数が一致しなくなり、パチンコ球の管理が難しくなるという課題が有った。
【0007】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、球噛みを起こすことなく、しかも、遊技球の正確な払い出しができ、余剰切りのない遊技機の球払出装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため本発明に係る遊技機の球払出装置は、遊技球が流下する鉛直な球通路と、前記球通路に近接させて配置され、前記球通路の中心軸線が含まれる面内で支軸を中心として上下に往復回動し、前記球通路側の下部に遊技球が受けられる球受凹部が形成されると共に前記球通路側の上部に遊技球が受けられその上面が前記支軸を中心とする円弧面をなす球受凸部が形成され、常に弾性手段により前記球受凹部が上側へ回動するように付勢される球送部材と、電動アクチュエータの駆動により回動し前記球送部材に係合して該球送部材を前記弾性手段の付勢に抗して回動させるカム部材と、を備え、前記球送部材が前記弾性手段により付勢されて回動したときは、前記球送部材における球受凸部と球受凹部が上側へ回動し、前記球受凸部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得る寸法となり、かつ、前記球受凹部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得ない寸法となり、前記球受凹部に受けられた遊技球はそこで停止し、前記カム部材により前記球送部材が前記弾性手段の付勢に抗して回動したときは、前記球送部材における球受凸部と球受凹部が下側へ回動し、前記球受凸部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得ない寸法となり、前記球受凹部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得る寸法となり、前記球受凸部に受けられた遊技球はそこで停止すると共に前記球受凹部に受けられていた遊技球は下方へ払い出されるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る遊技機の球払出装置は、遊技球が流下する鉛直な球通路と、前記球通路に近接させて配置され、前記球通路の中心軸線が含まれる面内で支軸を中心として上下に往復回動し、前記球通路側の下部に遊技球が受けられる球受凹部が形成されると共に前記球通路側の上部に遊技球が受けられその上面が前記支軸を中心とする円弧面をなす球受凸部が形成され、常に弾性手段により前記球受凹部が上側へ回動するように付勢される球送部材と、電動アクチュエータの駆動により回動し前記球送部材に係合して該球送部材を前記弾性手段の付勢に抗して回動させるカム部材と、を備えて構成される。そして、球送部材が弾性手段により付勢されて回動したときは、球送部材における球受凸部と球受凹部が上側へ回動し、球受凸部と球通路の内側面との間は遊技球が通過し得る寸法となり、かつ、球受凹部と球通路の内側面との間は遊技球が通過し得ない寸法となり、球受凹部に受けられた遊技球はそこで停止し、カム部材により球送部材が弾性手段の付勢に抗して回動したときは、球送部材における球受凸部と球受凹部が下側へ回動し、球受凸部と球通路の内側面との間は遊技球が通過し得ない寸法となり、球受凹部と球通路の内側面との間は遊技球が通過し得る寸法となり、球受凸部に受けられた遊技球はそこで停止すると共に球受凹部に受けられていた遊技球は下方へ払い出されるようにした。
【0010】
このように、球送部材における球受凸部の上面が支軸を中心とする円弧面に形成され、しかも、弾性手段により常に球受凹部が上側へ回動するように付勢されている。よって、カム部材により球送部材が弾性手段の付勢に抗して回動するとき、球受凸部の上面に受けられる遊技球が該球受凸部と球通路の内壁面との間に挟まれるも、該遊技球の球荷重は球送部材の支軸に掛かる。これによって、球送部材からカム部材の係合が外れると、弾性手段の付勢により球送部材が遊技球から逃げるように回動することになり、球噛み現象の起こるようなことがないという効果を有する。
【0011】
また、球送部材を往復回動させ、球通路内に縦に並ぶ遊技球を球受凸部により一個ずつ切って下方の球受凹部側へ送るようにしているので、遊技球の払い出し動作が正確に行われ誤動作がなく、例えば誤って必要以上の遊技球を払い出してしまうといった余剰球の発生もなくすことができるという有益な効果も有る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る球払出装置の斜視図。
【図2】同分解斜視図。
【図3】右半割体の斜視図。
【図4】右半割体に仕切板を付けた状態の斜視図。
【図5】球払出装置の平面断面図。
【図6】(イ)(ロ)は作用を説明する球払出装置の側面断面図。
【図7】(イ)(ロ)は作用を説明する球払出装置の側面断面図。
【図8】球払出装置の拡大側面断面図。
【図9】本発明が適用されるパチンコ遊技機の正面図。
【図10】本発明が適用されるパチンコ遊技機の背面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る遊技機の球払出装置の最良の実施の形態を、図面に基づき詳しく説明する。本発明に係る球払出装置は、パチンコ遊技機、アレパチ機、雀球遊技機などの遊技機に適用されるが、本発明にあってはそのうちパチンコ遊技機に適用される場合について説明する。まず、本発明が適用されるパチンコ遊技機について説明する。
【0014】
図9は、本発明が適用されるパチンコ遊技機の正面図、図10は、本発明が適用されるパチンコ遊技機の背面図である。パチンコ遊技機Pは正面縦長長方形状の外枠100に内枠101が開閉自在に装着され、該内枠101に遊技盤102が配設されている。また、内枠101の前面に、遊技盤102の前面を覆う透明板保持枠103が開閉自在に装着されている。該内枠101の前面であって透明板保持枠103の下方に、前板104が装着されている。該前板104の前面には、遊技球であるパチンコ球を貯留すると共に一個ずつ打球発射部(図示せず。)に供給する上球皿105が装着されている。その下方であって下部前板104aの前面に、上球皿105から溢れたパチンコ球を貯留する下球皿106が装着され、その一側に打球発射部(図示せず。)から遊技盤102の前面へ発射されるパチンコ球の打球力を調整するための打球力調整ハンドル107が取着されている。
【0015】
前記遊技盤102に、その前面に誘導レールである内側のガイドレール108と外側のガイドレール109とが略渦巻状に敷設され、該内側・外側ガイドレール108,109に囲まれるようにして遊技部110が形成されている。該遊技部110には、その中央位置に文字、数字等の図柄を変動表示する可変表示器111aを備えた可変表示装置111が配設され、その下方にパチンコ球の入賞により該可変表示器111aに表示する図柄を変動させる始動入賞口112が配置されている。また、その下方に、大型の入賞装置113が配置されている。
【0016】
一方、前記内枠101の背面に、図10に示すように遊技盤102の裏面を覆う合成樹脂製の機構板114が開閉自在に装着されている。機構板114の背面には、その上部の一側にパチンコ球を貯留しておく球タンク115が配置されている。また、球タンク115の下方に該球タンク115から排出されるパチンコ球を下方へ誘導するタンクレール116が配設され、その流下端に本発明に係る球払出装置117が配設されている。そこで、例えば遊技中に入賞球が発生した場合、該球払出装置から所定数のパチンコ球が払い出されることになるが、これらパチンコ球は前記内枠101の前側に誘導されて上球皿105に貯留されることになる。
【0017】
次に、図1乃至図5に基づき本発明に係る球払出装置について説明する。図1は本発明に係る球払出装置の斜視図、図2は同分解斜視図、図3は右半割体の斜視図、図4は右半割体に仕切板を付けた状態の斜視図、図5は球払出装置の平面断面図である。球払出装置117は、合成樹脂材からなる中空直方体形状のケース本体1から形成される。該ケース本体1は、ほぼ中央で縦面により左右に二分割され、右半割体1aと、左半割体1bと、これら右・左半割体1a,1bを合致させたときその間に介在される仕切板2とから構成される。そして、右半割体1a内の一側に上下端面で開放される鉛直な球通路3が形成されると共に、該球通路3を除いた残りの部位に右空洞室4が形成されている。一方、左半割体1b内に、左空洞室5が形成されている。
【0018】
前記ケース本体1内には、球通路3に近接させて球送部材6が配置される。該球送部材6は、仕切板2に開設された通孔7に挿通され右空洞室4と左空洞室5とに亘って配置されている。そして、球送部材6は右半割体1aの側壁から内側へ水平に延びる支軸8によって軸支され、球通路3の中心軸線が含まれる面内で上下に往復回動するようになっている。また、その一部が球通路3を形成する通路壁3aに開設された開口9を介して該球通路3内に介入しており、その球通路3側の下部にパチンコ球Bを受ける弧面状の球受凹部11が形成されると共に、球通路3側の上部にパチンコ球Bを受ける球受凸部10が形成されている。また、球受凸部10の上面10aは、球送部材6の支軸8を中心とする円弧面に形成されている。
【0019】
図に示すように右半割体1aの側壁と球送部材6との間に、一端が右半割体1aの側壁側に固定されると共に他端が球送部材6側に固定される弾性手段としてのコイルバネ12が介装される。これにより、球送部材6はその上部の球受凸部10が上側へ回動するように、また、下部の球受凹部11も上側へ回動するように回動付勢されている。このとき、球受凸部10と球通路3の内壁面3bとの間の寸法はパチンコ球Bの直径よりも大きく、その間をパチンコ球Bが通過し得る。また、球受凹部11と球通路3の内壁3b面との間の寸法はパチンコ球Bの直径よりも小さく、その間をパチンコ球Bが通過し得ないようになっている。よって、球通路3内の最下端のパチンコ球Bは、球受凹部11に受け止められて停止することになる。
【0020】
前記球送部材6の上方であって左半割体1b内に、左空洞室5内に位置して左半割体1bの側壁と仕切板2との間に架設される水平な軸ピン13により軸支される大径歯車14が配置される。該大径歯車14の一側面には、周囲に4枚の羽根15aを持ちこれら羽根15aが前記球受凸部10に間歇的に係合するカム部材15が一体に設けられている。該カム部材15は球送部材6の球受凸部10の側面に係合することになるが、これによりコイルバネ12の付勢に抗して球受凸部10が下側へ回動すると共に球受凹部11も下側へ回動する。このとき、球受凸部10と球通路3の内壁面3bとの間の寸法はパチンコ球Bの直径よりも小さく、その間をパチンコ球Bが通過し得ない。また、球受凹部11と球通路3の内壁3b面との間の寸法はパチンコ球Bの直径よりも大きく、その間をパチンコ球Bが通過し得るようになっている。また、球受凹部11に受けられていたパチンコ球Bは支持を失い下方へ落下し払い出される。よって、球通路3内の最下端のパチンコ球Bは、球受凸部10に受け止められて停止することになる。
【0021】
一方、右半割体1aの右空洞室4内に、電動アクチュエータであるステッピングモータ16が配置され、該ステッピングモータ16の駆動軸16aに小径歯車17が固着されている。この小径歯車17は仕切板2に開設された透孔18を介して左半割体1bの左空洞室5内に位置し、前記大径歯車14と噛合している。そこで、ステッピングモータ16の駆動により、小径・大径歯車14,17が回動し、大径歯車14のカム部材15の回動動作により球送部材6が係合しコイルバネ12の付勢に抗して回動することになる。また、その係合が外れると、コイルバネ12の付勢により逆方向へ回動して元の位置へ戻る。このようにして、球送部材6が上下に往復回動する。
【0022】
右半割体1aにおける右空洞部4の下部に球通路3から払い出されるパチンコ球Bを電気的にカウントする球検出器19が配置され、パチンコ球Bが通過する検知部19aが球通路3内に介入している。右半割体1a、左半割体1bや仕切板2には、所定位置に螺子孔20及び螺子挿通孔21が設けられている。そこで、仕切板2を挟んで右半割体1aと左半割体1bを合致させ、螺子挿通孔21を介して螺子孔20に螺子22を螺締することによりケース本体1が組み立てられる。
【0023】
本発明に係る遊技機の球払出装置は上記構成からなり、次に、図6乃至図8に基づきその作用について説明する。図6(イ)(ロ)は作用を説明する球払出装置の側面断面図、図7(イ)(ロ)は作用を説明する球払出装置の側面断面図、図8は球払出装置の拡大側面断面図である。パチンコ球Bを払い出しなさいという指令がないときは、ステッピングモータ16は駆動せず停止している。この状態では、図6(イ)に示すように、球送部材6がコイルバネ12の付勢により上部の球受凸部10が下方へ回動すると共に、下部の球受凹部11も下方へ回動しその位置で保持されている。そして、球タンク115からタンクレール116を介して球通路3内に流入するパチンコ球Bのうち最下端のパチンコ球B1が球受凹部11に受け止められて停止し、その上方に第二番目のパチンコ球B2を始めとする球通路3に流入した他のパチンコ球Bがそれぞれ連続して並ぶことになる。
【0024】
この状態で、遊技中に例えば入賞球(図示せず。)が発生し、その入賞球に合った個数の景品球としてのパチンコ球を払い出せという指令があった場合、ステッピングモータ16が所定数回転する。これにより、図6(ロ)に示すように小径・大径歯車14,17を介してカム部材15が同図矢視方向へ回動して一個の羽根15aが球送部材6と係合し、すなわち球受凸部10が下側へ回動するように球送部材6を回動させる。これにより、図7(イ)に示すように最下端から第二番目のパチンコ球B2が切られて球受凸部10の上面10aに載り停止すると共に、球受凹部11も下側へ回動して該球受凹部11に受けられていた最下端のパチンコ球B1を下方へ払い出す。
【0025】
この際、球送部材6の球受凸部10の上面10aはその支軸8を中心とする円弧面に形成されていることから、図8に示すように第二番目のパチンコ球B2による球荷重Wは、球送部材6の支軸8に向かって直接加えられる。よって、そのパチンコ球B2を受け止めた状態であっても、球送部材6にその支軸8を中心とした必要のないモーメントが働くことがなく、ステッピングモータ16にはコイルバネ12により球送部材6を反転させる力が負荷として働くのみである。よって、ステッピングモータ16に大きな負荷が加わることがない。また、球受凸部10の上面10aに第二番目のパチンコ球B2を載せた状態で、球送部材6とカム部材15との係合が外れると、球送部材6はコイルバネ12の付勢により球受凸部10側が上側へ回動するので、該球受凸部10と球通路3の内壁面3bとの間でパチンコ球Bが噛むようなことはない。
【0026】
このようにして、球受凸部10が上側へ回動するように球送部材6が回動すると球受凹部11が上側へ回動し、図7(ロ)に示すように該球受凸部10の上面10aに載っていた第二番目のパチンコ球B2がそこから落下して図6(イ)に示すような配置に戻る。以後、同様な動作を繰り返して所定数のパチンコ球Bが払い出される。これら球送部材6から払い出されるパチンコ球Bは、球通路3の下端部に配置された球検出器19により電気的に検出される。
【0027】
また、本発明の遊技機の球払出装置にあって、球送部材6を往復回動させ、球通路3内に縦に並ぶパチンコ球Bを球受凸部10により一個ずつ切って下方の球受凹部11側へ送るようにしているので、パチンコ球Bの払い出し動作が正確に行われ誤動作がなく、例えば誤って必要以上のパチンコ球Bを払い出してしまうといった余剰球の発生もなくすことができる。
【0028】
また、球払出装置117から景品球としてパチンコ球を払い出す場合を説明したが、貸し球としてパチンコ球を払い出す場合についても、同様にして払い出されることは勿論である。
【符号の説明】
【0029】
3 球通路
6 球送部材
10 球受凸部
11 球受凹部
12 弾性手段(コイルバネ)
15 カム部材
16 電動アクチュエータ(ステッピングモータ)
B 遊技球(パチンコ球)
B1 遊技球(パチンコ球)
B2 遊技球(パチンコ球)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が流下する鉛直な球通路と、
前記球通路に近接させて配置され、前記球通路の中心軸線が含まれる面内で支軸を中心として上下に往復回動し、前記球通路側の下部に遊技球が受けられる球受凹部が形成されると共に前記球通路側の上部に遊技球が受けられその上面が前記支軸を中心とする円弧面をなす球受凸部が形成され、常に弾性手段により前記球受凹部が上側へ回動するように付勢される球送部材と、
電動アクチュエータの駆動により回動し前記球送部材に係合して該球送部材を前記弾性手段の付勢に抗して回動させるカム部材と、を備え、
前記球送部材が前記弾性手段により付勢されて回動したときは、前記球送部材における球受凸部と球受凹部が上側へ回動し、前記球受凸部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得る寸法となり、かつ、前記球受凹部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得ない寸法となり、前記球受凹部に受けられた遊技球はそこで停止し、
前記カム部材により前記球送部材が前記弾性手段の付勢に抗して回動したときは、前記球送部材における球受凸部と球受凹部が下側へ回動し、前記球受凸部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得ない寸法となり、前記球受凹部と前記球通路の内側面との間は前記遊技球が通過し得る寸法となり、前記球受凸部に受けられた遊技球はそこで停止すると共に前記球受凹部に受けられていた遊技球は下方へ払い出されるようにしたことを特徴とする遊技機の球払出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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