説明

遊技機及び遊技システム

【課題】本発明は、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現する遊技システムを提供する。
【解決手段】カードユニット300とパチンコ遊技機10とからなる遊技システムにおいて、上皿20の遊技球を徴収する徴収装置と有し、この徴収装置によって所定数の遊技球を徴収したことによってレスキューモードになり、このモードにおいて、所定条件を満たした場合に、カードユニット300に挿入したカードに有価価値情報が加算されるという特典があり、パチンコ遊技機10にカードユニット300に球貸しを要求する貸球操作スイッチ27を有し、上皿20に貯留された遊技球数を検知する上皿センサを有し、貸球操作スイッチ27は、上皿センサが所定数の遊技球数を検知した場合には、徴収装置を作動させるスイッチとなり、検知しない場合には、球貸しを要求するスイッチとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機及び遊技システムに関するものであり、特にパチンコ遊技機及びパチンコ遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技媒体貸出機を用いて貸し出された遊技球などの遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機が提供されている。これらの遊技機において、発射された遊技球が遊技機の遊技盤上を転動し、遊技盤上の所定領域を通過することによって、遊技者にとって有利な大当たり遊技が行われるか否かの特別図柄ゲーム(大当たり抽選)が行われる。これらの遊技機は、特別図柄ゲームにおいて、大当たりに当選すると、例えば、遊技盤上に設けられる大入賞口が開放状態となり、遊技球が大入賞口に入球することによって、大量の遊技球を賞球として獲得し得るという遊技を実行する。
【0003】
このような遊技機において、特別図柄ゲームを何度も何度も繰り返すが、大当たりに当選しない場合、遊技者は徐々に苛立ち始め、遊技を中断しようと考え始める。さらには、二度と当該遊技機で遊技を行うものかと決意する遊技者もいる。
【0004】
そこで、従来では、予め定められた遊技数となった場合に、大当たりが発生するという特別図柄ゲームの最大遊技回数を設定し、最大遊技回数に至っている又は近づいていることを、スピーカにより報知を行う遊技機の技術思想が開示されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−190528号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した遊技機は、大当たりが発生するという一種の保険機能が付いているが、保険機能に加入するために、例えば有価価値としての遊技球が徴収されるといったことが好まない遊技者のためにも、保険機能を作動させるか否かを遊技者に選択させることが望ましい。
【0006】
しかしながら、保険機能を作動させるか否かを遊技者に選択させる部材を新たに設けることは、その分、部品点数の増加に繋がり、遊技機のコスト高に繋がる。また、保険機能は、遊技中において何度も切り替えるようなものではなく、一回保険機能を作動すると決定すれば、途中で保険機能を解除することは遊技者にとってむしろ不利益となる場合がある。このため、保険機能は、保険機能が必要なくなるまで、例えば、15ラウンド確変大当たりに当選するまで継続させるものである。このような操作機会が少ない保険機能のために、例えば、専用のボタンを設けることは、遊技機のコストダウンを図る上で大きなマイナス要因となる。
【0007】
本発明は、このような課題を解決し、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技機及び遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明は次に記載する遊技機を提供する。
【0009】
(1) 遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、遊技者が操作する操作手段と、遊技領域に遊技球を発射する発射手段に送り出す遊技球を貯留する貯留手段と、前記貯留手段に貯留された遊技球数を計数する計数手段と、前記計数手段の計数結果に基づいて所定の制御を行う計数制御手段と、前記貯留手段に貯留された遊技球を取り込む取込手段と、所定の条件に基づいて遊技者の損失を補填する補填機能と、前記補填機能を作動させる条件として前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込む取込機能とを含む損失補填機能の作動制御を行う補填機能制御手段とを備え、前記操作手段は、遊技球を貸し出す球貸し装置を作動させて貸し出された遊技球を前記貯留手段に供給させる球貸し指示機能と、前記取込手段を作動させる取込指示機能と有し、前記計数制御手段は、前記計数手段の計数値が所定値以上の場合には前記操作手段の機能として前記取込指示機能を設定し、前記計数手段の計数値が所定値未満である場合には前記操作手段の機能として前記球貸し指示機能を選択する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0010】
(1)の発明によれば、貯留手段に貯留されている有価価値である遊技球を取り込みし、さらに、遊技数が予め設定した遊技数(例えば、600回)になったときに、損失補填(例えば、遊技球が払い出される、記憶媒体に記憶されている有価価値情報が増える)が受けられる。このような、保険の徴収と支払いのような保険機能を有するため、いわゆるハマリ状態の遊技者を救済することが可能になる。また、損失補填の作動制御を行わせるか否かを遊技者が選択できるために、例えば、遊技球の徴収が好まない場合には、損失補填機能を作動制御させないことによって遊技球を徴収しないようにすることが可能になる。さらに、操作手段が、取込手段を作動制御させる否かを決定する選択ボタンとしての機能と、球貸しボタンとしての機能を兼用するため、選択ボタンを別途設ける必要がなくなり、部品点数が増えることが防止される。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技機を提供することができる。
【0011】
(2) (1)の遊技機において、前記貯留手段の上部を開閉する被覆部材と、前記取込手段が作動している際に、前記被覆部材によって前記貯留手段の上部を閉じるように制御する開閉する被覆部材制御手段とを有することを特徴とする遊技機。
【0012】
(2)の発明によれば、取込手段が作動して、有価価値である遊技球を取り込んでいる間に、被覆部材が貯留手段の上部を覆うことにより、例えば、取込手段の作動中に遊技者が、貯留手段の遊技球を抜き取り、取り込むべき遊技球数を取り込むことができずに、保険機能が作動できない、といった事態を防ぐことが可能になる。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技機を提供することができる。
【0013】
(3) 有価価値の遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤、遊技者が操作する操作手段、遊技領域に遊技球を発射する発射手段に送り出す遊技球を貯留する貯留手段、前記貯留手段に貯留された遊技球数を計数する計数手段、前記計数手段の計数結果に基づいて所定の制御を行う計数制御手段、前記貯留手段に貯留された遊技球を取り込む取込手段、及び所定数の有価価値を取り込むように前記取込手段を制御する取込制御手段を備える遊技機と、遊技を行うための有価価値の値を含む有価価値情報を記憶する記憶媒体を受け付ける受付手段、前記受付手段によって受け付けられた前記記憶媒体に記憶されている有価価値情報を読み取る読取手段と、前記読取手段が読み取った有価価値情報に基づいて遊技球を前記貯留手段に供給する貸出手段を備える球貸し装置とを、互いに送受信可能に接続してなる遊技システムであって、有価価値を補填する補填手段と、前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込んでおり、かつ遊技結果が所定条件を満たした場合に所定数の有価価値を補填するように前記補填手段を制御する補填制御手段とを備え、前記操作手段は、前記球貸し装置に前記貸出手段を作動させて遊技球を貸し出すことを指示する球貸し指示機能と、前記取込制御手段に前記取込手段を作動させて遊技球を取り込むように指示する取込指示機能と有し、前記計数制御手段は、前記計数手段の計数値が所定値以上の場合には前記操作手段の機能として前記取込指示機能を設定し、前記計数手段の計数値が所定値未満でかつ前記記憶媒体に予め定められた値以上の有価価値の情報が記億されている場合には前記操作手段の機能として前記球貸し指示機能を選択する制御を行うことを特徴とする遊技システム。
【0014】
(3)の発明によれば、貯留手段に貯留されている有価価値である遊技球を取り込みし、さらに、遊技数が予め設定した遊技数(例えば、600回)になったときに、損失補填(例えば、記憶媒体に記憶されている有価価値情報が増える)が受けられる。このような、保険の徴収と支払いのような保険機能を有するため、いわゆるハマリ状態の遊技者を救済することが可能になる。また、損失補填の作動制御を行わせるか否かを遊技者が選択できるために、例えば、遊技球の徴収が好まない場合には、損失補填機能を作動制御させないことによって遊技球を徴収しないようにすることが可能になる。さらに、操作手段が、損失補填機能を作動制御させる否かを決定する選択ボタンとしての機能と、球貸しボタンとしての機能を兼用するため、選択ボタンを別途設ける必要がなくなり、部品点数が増えることが防止される。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技システムを提供することができる。
【0015】
(4) (3)の遊技機において、前記球貸し装置は、前記遊技機から送信されるデータに基づいて遊技数を計数する遊技数計数手段を有し、前記補填制御手段は、遊技機において前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込んだ状態で、かつ前記遊技数計数手段が予め設定された遊技数を計数した場合に、前記補填手段を作動させて前記記憶媒体に記憶されている有価価値の値に所定の有価価値の値を加算させる制御を行うことを特徴とする請求項3記載の遊技システム。
【0016】
(4)の発明によれば、遊技数が予め定められた遊技数(例えば、600回)と判定された場合、有価価値の値に特定の有価価値の値を加算して、記憶媒体(例えば、磁気カードなど)の情報を更新する。これにより、加算された有価価値を用いて再度遊技に臨んだり、あるいは遊技を終了して遊技機を変えたりする、といったことが可能になり、より適切な救済を行うことができる。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技システムを提供することができる。
【0017】
(5) (3)又は(4)の遊技機において、前記貯留手段の上部を開閉する被覆部材と、前記取込手段が作動している際に、前記被覆部材によって前記貯留手段の上部を閉じるように制御する開閉する被覆部材制御手段とを有することを特徴とする遊技システム。
【0018】
(5)の発明によれば、取込手段が作動して、有価価値である遊技球を取り込んでいる間に、被覆部材が貯留手段の上部を覆うことにより、例えば、取込手段の作動中に遊技者が、貯留手段の遊技球を抜き取り、取り込むべき遊技球数を取り込むことができずに、保険機能が作動できない、といった事態を防ぐことが可能になる。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技システムを提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、操作手段が、損失補填機能を作動制御させる否かを決定する選択指示機能と球貸し指示機能とを兼用するため、選択指示機能を果たすための部材を別途設ける必要がなくなり、部品点数が増えることが防止される。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技機及び遊技システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
【0021】
[遊技システムの構成]
本実施形態における遊技システムを示すブロック図を図1に示す。
【0022】
遊技システム1は、図1に示すように、カードユニット300A、300B、300C、・・・、カード発行機400、ユニットコントローラ700、売上管理コンピュータ800などから構成される。また、遊技場には、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、…、が設置されている。尚、本実施形態における図1においては、理解を容易とするために、パチンコ遊技機10A、10B、10Cなどを除く遊技機(パチンコ遊技機以外も含む)や、カードユニット300A、300B、300C以外のカードユニットなどについては省略して表す。
【0023】
また、遊技システム1は、遊技場の範囲内、範囲外を跨いで設けられている。具体的には、遊技場の範囲内には、複数のカードユニット300A、300B、300C、…、カード発行機400、ユニットコントローラ700などが設置されており、遊技場の範囲外には、売上管理コンピュータ800などが設置されている。もちろん、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、遊技場の範囲内に設置されている。尚、本実施形態においては、遊技システム1を、遊技場の範囲内、範囲外を跨いで設置するように構成したが、これに限らず、例えば、遊技システム1を遊技場の範囲内だけに設置するように構成してもよい。
【0024】
パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、それぞれに対応して、カードユニット300A、300B、300C、・・・が接続されている。つまり、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・、に、カードユニット300A、300B、300C、・・・、が併設されている。
【0025】
また、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、カードユニット300A、300B、300C、・・・との間で各種の情報の送受信を行う機能を有する。また、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、カードユニット300A、300B、300C、・・・や、図示しない通信システムを介して管理コンピュータ(図示せず)などに対して、遊技に関する遊技情報を送信する。尚、この遊技情報とは、大当りとなった旨の情報、大当りとなる確率が向上された旨の情報、識別情報の可変表示の回数を示す情報、払い出された遊技球の数を示す情報、貸し出した遊技球の数を示す情報など、遊技(特に、遊技の結果及び経過)に関するものであればよい。
【0026】
カードユニット300A、300B、300C、・・・は、主に、遊技球の貸し出しなどを管理するための遊技用制御装置である。このカードユニット300A、300B、300C、・・・は、詳しく後述するが、遊技場におけるパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれに対応して電気的に接続されている。つまり、カードユニット300A、300B、300C、・・・は、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・毎に対応して設けられている。
【0027】
また、これらカードユニット300A、300B、300C、・・・には、プリペイドカードを読み書き可能とするカードR/W313(図9参照)が設けられている。
【0028】
プリペイドカードとは、カード発行機400において、遊技球(遊技媒体)を借りるために代金を前払いすることによって発行されるカードである。また、本実施形態においては、プリペイドカードには、プリペイドカードのカードIDのみが記憶されており、ユニットコントローラ700においてカードIDに対応する残高度数が記憶されており、プリペイドカードに記憶されているカードIDに対応する残高度数をユニットコントローラ700から受信することによって、カードユニット300Aは、残高度数を認識可能となるが、これに限らず、例えば、プリペイドカードにおいて、カードID以外にも残高情報自体が記憶されていてもよい。つまり、このプリペイドカードは、遊技に使用される遊技用価値を特定可能なデータが記録された記録媒体である。
【0029】
また、これらカードユニット300A、300B、300C、・・・は、遊技場におけるLAN1にそれぞれ接続されている。このため、カードユニット300A、300B、300C、・・・は、ユニットコントローラ700やホールコンピュータなどと通信可能である。
【0030】
具体的な例について以下に説明する。
【0031】
上述したカードユニット300A、300B、300C、・・・は、それぞれに予め設定され、それぞれ対応して接続されたパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・(遊技機)が特定可能な遊技機特定情報(装置識別情報、例えば、カードユニットIDなど)を、LAN1を介して、ユニットコントローラ700などに対して供給する。
【0032】
また、カードユニット300A、300B、300C、・・・は、上述したようなプリペイドカードに記憶されているカードIDをカードR/W313により読み取る。カードユニット300A、300B、300C、・・・は、読み取られたカードIDをユニットコントローラ700に対して供給され、そのカードIDに対応する残金があるか否かに応じて、所定数の遊技球が貸し出されることとなる。
【0033】
更には、これらカードユニット300A、300B、300C、・・・は、遊技に関する遊技情報を、LAN1を介して、ユニットコントローラ700や管理コンピュータ(図示せず)などに対して供給する。この遊技情報とは、プリペイドカードを受け付けた旨の情報や、大当りとなった旨の情報、大当りとなる確率が向上された旨の情報、識別情報の可変表示の回数を示す情報、払い出された遊技球の数を示す情報、貸し出した遊技球の数を示す情報など、遊技(特に、遊技の結果及び経過)に関するものであればよい。
【0034】
尚、本実施形態においては、カードユニット300A、300B、300C、・・・のそれぞれを、LAN1を介して、ユニットコントローラ700や管理コンピュータ(図示せず)などに通信可能に直接接続したが、これに限らず、例えば、カードユニット300A、300B、300C、・・・のそれぞれを、所定数毎に(例えば、島毎に)中継コンピュータ(図示せず)と接続し、それら中継コンピュータと、ユニットコントローラ700などとを通信可能に接続するように構成してもよい。
【0035】
また、ユニットコントローラ700は、プリペイドカードに関する情報を一括管理するためのコンピュータである。ユニットコントローラ700は、LAN1に接続されている。ユニットコントローラ700は、カードユニット300A、300B、300C、・・・・や、カード発行機400から供給されるプリペイドカードのカードIDなどを受け取り、プリペイドカードのカードID毎に、残度数などのプリペイドカードに関する各種の情報の管理を行う。これによって、プリペイドカード自体には残度数に関する情報が記憶されずに、カードIDのみが記憶されており、ユニットコントローラ700によって、そのカードIDに基づいて残度数の管理が行われる。また、プリペイドカードにおいては、随時入金することによって、その残度数を増加させることが可能である。
【0036】
カード発行機400は、プリペイドカードを発行するための端末である。カード発行機400は、LAN1に接続されている。カード発行機400は、遊技者などの操作に応じて、ユニットコントローラ700に対して、プリペイドカードを発行する旨の情報を供給する。
【0037】
売上管理コンピュータ800は、各遊技場における売上を一括管理するためのコンピュータであり、第三者機関(主に、プリペイドカード発行会社)に設置されている。売上管理コンピュータ800は、ユニットコントローラ700とネットワークNT1を介して接続されている。売上管理コンピュータ800は、ユニットコントローラ700から供給されるプリペイドカードに関する売上情報を受け取り、各遊技場における売上情報を管理する。
【0038】
尚、本実施形態におけるネットワークNT1などは、インターネット、専用回線、プロバイダ、音声通信局、及び、携帯電話機用基地局、衛星通信局などから構成されるが、これに限らず、ユニットコントローラ700と売上管理コンピュータ800とが通信可能に接続される構成であればよい。もちろん、LAN1についても、各装置間で通信可能であれば通信方式を問わない。
【0039】
[遊技機の構成]
まず、遊技機の概観について図2乃至図5を用いて説明する。図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10Aの概観を示す斜視図である。また、図4は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10Aの遊技盤14の概観を示す正面図、図5はパチンコ遊技機10Aの側部にカードユニット300を設置した正面図である。
【0040】
図2乃至図4に示すように、パチンコ遊技機10Aは、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11から構成されている。この扉11は、図2に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿21、発射ハンドル26、などが配設されている。また、扉11の下部には、貸出操作パネル18が配設されている。貸出操作パネル18は、残度数表示LED22、貸出可表示LED24、貸球操作スイッチ27、返却スイッチ28を備えている。
【0041】
本体枠12は、ベース枠17に前方に開閉自在に支持されており、本体枠12の開口12a内部には、液晶表示装置32と、遊技盤14などが配設されている。なお、遊技盤14、スペーサー31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
【0042】
遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30(具体的には後述の図4に示す外レール30a)に囲まれ、遊技媒体の一例である遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には、詳しくは後述する複数の遊技釘13が打ちこまれている。
【0043】
液晶表示装置32は、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透過性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、背面側から重なるように配設される。言い換えると、この表示領域32aは、少なくとも、遊技盤14における遊技領域15の全部又は一部と重なるように遊技盤14の後方に配設される。具体的には、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域16の全部又は一部とに重なるように遊技盤14の後方に配設される。この液晶表示装置32における表示領域32aには、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示される。特に、液晶表示装置32における表示領域32aでは、大当たり遊技状態(特別遊技状態)に移行後、特別遊技の実行中に演出用の演出画像が表示される。
【0044】
このように、本実施形態において、液晶表示装置32などの演出表示手段を遊技盤14の背後に設けることにより、例えば、遊技釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度もさらに大きくすることが可能である。
【0045】
スペーサー31は、遊技盤14の後方(背面側)に配設され、液晶表示装置32の前方(前面側)に、遊技球の流路となる空間を構成している。このスペーサー31は、透過性を有した材料で形成されている。なお、本実施形態においてスペーサーは、透過性を有した材料で形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、一部が透過性を有する材料で形成されてもよい。また、透過性を有さない材料で形成されてもよい。
【0046】
扉11には、透過性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。
【0047】
発射ハンドル26は本体枠12に対して右側下方に回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者の左手によって握持され、かつ、時計回り方向へ所定角度以上回動操作されたときには、発射ソレノイド(図示せず)に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。これらの発射ハンドル26、発射ソレノイド(図示せず)、タッチセンサ(図示せず)などから構成される発射装置130(図10参照)が遊技盤14に対して右側下方に設置されている。このように、上皿20は、遊技領域に遊技球を発射する発射手段(発射装置130)に送り出す遊技球を貯留する貯留手段の一例である。
【0048】
遊技盤14の左下方には、ランプユニット53が設けられている。図4に示されるように、ランプユニット53には、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。
【0049】
特別図柄表示器35は、複数の7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄(識別情報ともいう)として変動表示される。この特別図柄として、特定の数字図柄(例えば、“50”、又は“64”などの数字図柄)が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。この大当たり遊技状態となった場合には、後述するように、シャッタ40(図4参照)が開放状態に制御され、大入賞口39(図4参照)に遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄が停止表示された場合は、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
【0050】
特別図柄表示器35の下方には、普通図柄表示器33が設けられている。普通図柄表示器33は、二つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄として変動表示される。
【0051】
普通図柄表示器33の下方には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯する。
【0052】
普通図柄表示器33の下方には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、後述するように、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
【0053】
特別図柄表示器35の左側には、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。このラウンド数表示器51a〜51dは、特別遊技の実行中においてラウンド数を表示する。なお、このラウンド数表示器51a〜51dは、4つのLEDから構成されており、LED毎に点灯と消灯の2つのパターンがあるので、少なくとも16パターンの表示が可能である(2の4乗パターン)。なお、ラウンド数表示器51は、複数の7セグメントLED、液晶表示部、透過性を有する液晶表示部などから構成される場合もある。
【0054】
また、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている液晶表示装置32の表示領域32aでは、特別図柄表示器35において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
【0055】
例えば、特別図柄表示器35で表示される特別図柄の変動表示中においては、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、数字や記号などからなる演出用の識別図柄(例えば、“0”から“9”までの数字)が変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置32の表示領域32aでも演出用の識別情報が停止表示される。
【0056】
また、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当たりであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される演出用の識別情報の組合せが特定の表示態様となり、さらに、「大当たり!!」などの文字画像とともに、喜んでいるキャラクタ画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。
【0057】
図4に示すように、遊技機10の遊技盤14上には、二つのガイドレール30(30a及び30b)、ステージ55、通過ゲート54a、54b、ステージ57、始動口25、シャッタ40、大入賞口39、一般入賞口56a、56b、56c、56dなどの遊技部材が設けられている。さらに、扉11の上部には、スピーカ46が設けられている。
【0058】
遊技盤14の上部にはステージ55が設けられ、遊技盤14の略中央にはステージ57が設けられている。
【0059】
遊技盤14の左側に設けられている二つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14の上部に移動し、前述した複数の遊技釘(図示せず)、遊技盤14上に設けられたステージ55、57などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。このように、遊技盤14は、遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤の一例である。
【0060】
また、ステージ55の左端部には、入球口23が形成されている。この入球口23に遊技球が入賞すると、遊技盤14の背後において、ワープ経路47を経由し、ステージ57の背後に導かれる。ステージ57の背後に導かれた遊技球は、ステージ57に囲まれた排出口(図示せず)から遊技盤14の表側に排出され、当該遊技盤14へと流下する。
【0061】
前述した始動口25内には入賞領域が設けられている。この入賞領域には始動入賞球センサ116(図10参照)を備える。遊技球などの遊技媒体が、始動入賞球センサ116で検出された場合、遊技球が入賞したと判定される。遊技球が入賞した場合には、特別図柄表示器35による特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が入賞した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の変動表示が保留される。
【0062】
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
【0063】
遊技盤14の略中央の左右両側には通過ゲート54a、54bが設けられている。この通過ゲート54a、54bには、後述する通過球センサ114、115(図10参照)が設けられている。通過球センサ114、115は、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したことを検出する。そして、通過球センサ114、115によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器33において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。
【0064】
この普通図柄が所定の図柄で停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(いわゆる、普通電動役物)が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
【0065】
また、特別図柄の変動表示と同じように、普通図柄の変動表示中において通過ゲート54a、54bを遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、当該通過ゲート54a、54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
【0066】
大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となる。
【0067】
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、カウントセンサ104(図10参照)を有する領域(図示せず)があり、その領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる(第2の状態)。なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態(第1の状態)から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態(第2の状態)までの遊技をラウンドゲームという。従って、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンドなどのラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
【0068】
続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がカウントセンサ104を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がカウントセンサ104を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技という。
【0069】
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、停止表示された特別図柄によって異なる。例えば、本実施例において、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄が64、50の場合は、最大継続ラウンド数は15ラウンドである。なお、最大継続ラウンド数は2ラウンド又は15ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(メインCPU66を含む主制御回路60(図10参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるようにしてもよい。
【0070】
また、前述した一般入賞口56a〜56d、大入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿21に払い出される。
【0071】
また、前述した始動口25において入賞と判定されたときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿21に払い出される。
【0072】
図5に示すように、ベース枠17の左側面には、カードユニット300Aが取り付けられる。カードユニット300Aとパチンコ遊技機10Aは電気的に接続され、カードユニット300Aとパチンコ遊技機10Aとの間で、遊技球の貸出に必要な所定の制御信号等が送受信される。
【0073】
扉11の下部には、貸出操作パネル18が備えられている。この貸出操作パネル18の制御はカードユニット300Aにより行われる。貸出操作パネル18は、残度数表示LED22、貸出可表示LED24、貸球操作スイッチ27、返却スイッチ28を含んで構成される。貸出操作パネル18とそれに含まれる残度数表示LED22、貸出可表示LED24、貸球操作スイッチ27、返却スイッチ28の制御は、全てカードユニット300Aにより、所定の通信信号の送受信によって行われる。
【0074】
残度数表示LED22は、数桁の7セグメントLEDからなる。この残度数表示LED22には、カードユニット300Aに挿入されたプリペイドカードに対応する金額の残高が、100円を1度数として数字で表示される。残度数表示LED22に“5.00”と表示されるときには、500円分の遊技球が貸出可能である。尚、本実施形態における残度数表示LED22は、後述する表示切替スイッチ322の操作により、小数点未満の数字へ切替表示可能であるが、これに限らず、例えば、小数点以上の数字だけを表示するようにしてもよい。また、小数点未満の数字を示す表示LEDを備え、残度数表示LED22は、整数の数字を表示するようにしてもよい。また、残度数表示LED22は、LEDに限らず、数値を表示可能な表示装置であれば、いずれの表示装置でもよい。また、“5.00”といったように、小数点以上と小数点未満とを同時に表示可能としてもよい。
【0075】
貸出可表示LED24には、遊技球の貸出が可能か否かの情報が表示される。即ち、貸出可表示LED24が点灯状態であれば、遊技者は貸球操作スイッチ27を押下して遊技球の貸出を受けることができる。
【0076】
貸球操作スイッチ27が遊技者に押下されることによって、遊技球の貸出が行われる。貸球操作スイッチ27が押下されると、後述する、カードユニット300Aからパチンコ遊技機10Aの払出・発射制御回路126(図10参照)に出力される信号に応じて、パチンコ遊技機10Aの払出・発射制御回路126が遊技球の貸出処理を実行する。このように、貸球操作スイッチ27は、遊技者が操作する操作手段の一例である。
【0077】
返却スイッチ28が遊技者に押下されることによって、プリペイドカードの返却処理が行われる。
【0078】
[カードユニットの構成]
上述したカードユニットを示す斜視図を図6に示す。尚、以下において、カードユニット300Aを代表として説明し、それ以外のカードユニットの説明を省略する。
【0079】
カードユニット300Aの筐体の前面最上部には、状態表示ランプ301が備えられている。この状態表示ランプ301は、カードユニット300Aと、遊技場に設置されるユニットコントローラ700等との接続状況及び通信状態を所定の態様で表示する。尚、カードユニット300Aとユニットコントローラ700との接続状況や通信状態に何らかの異常があるためオフラインとなっているときには、カードユニット300Aで計上されたプリペイドカードの売上情報は、一時的にカードユニット300AのRAM312(図9参照)に記憶され、ユニットコントローラ700等との接続状況や通信状態が復旧(オンライン)となったときに、その情報が一括してユニットコントローラ700等へ送信される。
【0080】
状態表示ランプ301の上方には、カード挿入中ランプ302が備えられている。このカード挿入中ランプ302は、プリペイドカードがカードユニット300Aに挿入されているか否かを所定の表示態様で報知する。
【0081】
状態表示ランプ301の側方には、各種の画像を表示可能な表示装置321が備えられている。この表示装置321には、例えば、パチンコ遊技機10Aにおける図柄の変動回数や、大当りとなった回数などの遊技情報が表示可能である。また、この表示装置321には、タッチパネルが設けられており、詳しく後述するが、その操作に応じてレスキューペイモードに設定可能である。
【0082】
状態表示ランプ301の下方には、硬貨投入口303と硬貨返却スイッチ304と硬貨返却口305が備えられている。硬貨投入口303は、硬貨が投入可能である。このように、カードユニット300Aは、所定の貨幣を受け付け可能な貨幣受付手段を備えている。カードユニット300Aにおける硬貨投入口303の内方には、後述する硬貨投入検知センサ315(図9参照)が備えられている。この硬貨投入検知センサ315は、投入された所定の硬貨を検知し、その種類を識別する。このように、カードユニット300Aは、受け付けられた貨幣の種類を特定する貨幣特定手段を備えている。硬貨投入口303に硬貨が投入された場合には、ユニットコントローラ700との間で通信が行われ、投入された硬貨に応じて入金が行われる。また、硬貨返却スイッチ304が操作されることにより、投入された硬貨が硬貨返却口305より返却される。
【0083】
硬貨返却口305の下方には、紙幣挿入口307が備えられている。紙幣挿入口307には、紙幣が挿入可能である。このように、カードユニット300Aは、所定の貨幣を受け付け可能な貨幣受付手段を備えている。また、カードユニット300Aにおける紙幣挿入口307の内方には、後述する紙幣識別装置314(図9参照)が備えられている。この紙幣識別装置314は、紙幣挿入口307に挿入された紙幣を検知し、その種類を識別する。このように、カードユニット300Aは、受け付けられた貨幣の種類を特定する貨幣特定手段を備えている。紙幣挿入口307に紙幣が挿入された場合には、上述した硬貨投入口303と同様に、ユニットコントローラ700との間で通信が行われ、その挿入された紙幣に応じた入金が行われる。
【0084】
紙幣挿入口307の下方には、カード挿入口308が備えられている。カード挿入口308には、プリペイドカードが挿入可能である。カードユニット300Aにおけるカード挿入口308の内方には、後述するカードR/W313(図9参照)が備えられている。このカードR/W313は、カード挿入口308に挿入されたプリペイドカードに記録された磁気情報を読み取り、また情報の書込みも可能である。カード挿入口308にプリペイドカードが挿入された場合には、カードユニット300Aは、プリペイドカードに記録されたカードIDなどの情報を読み出す。このように、カードユニット300Aは、パチンコ遊技機10Aに併設され、遊技に使用される遊技用価値を特定可能なデータが記録されたプリペイドカード(記録媒体)を受け付ける受付手段を備えている。尚、本実施形態においては、プリペイドカードに記憶されている情報を磁気情報としたが、これに限らず、例えば、ICカードなどであってもよい。
【0085】
カード挿入口308の下方には、鍵穴309が備えられている。この鍵穴309に鍵を挿入して操作することにより、カードユニット300Aをパチンコ台島から取り外すことができる。このパチンコ台島とは、複数のパチンコ遊技機と、それらに対応するカードユニットとが取り付けられる設備である。
【0086】
また、紙幣挿入口307の上方には、残高度数の表示を、小数点以上と小数点未満とを選択的に切り替えるための表示切替スイッチ322が設けられている。
【0087】
図7(a)は、上皿20の平面図である。上皿20の奥側の左側部に払出口20aが配置されており、上皿20の奥側の右側部に発射装置130(図10参照)が配置されている。さらに、上皿20上には上皿20に貯留されている遊技球の量を検知する上皿センサ560が設けられている。この上皿センサ560は、払出口20a近傍に配置された重量センサであり、上皿センサ560がオンになることによって上皿20に貯留されている遊技球が所定数以上であることが推定可能となる。また、上皿20の右側上面部には球抜きレバー20bが設けられている。この球抜きレバー20bをスライド操作することにより、上皿20に一時貯留されている遊技球が下皿21に移送される。このように、上皿センサ560は、貯留手段に貯留された遊技球数を計数する計数手段の一例である。
【0088】
図7(b)は、徴収用ソレノイド501(図8参照)が作動している期間における上皿20の平面図である。徴収用ソレノイド501が作動している期間においては、開閉ソレノイド575(図10参照)が駆動して、上皿20が開閉板570によって覆われた状態となる。このとき、球抜きレバー20bも操作できないようにロック状態となる。これにより、上皿20から遊技球を抜き取ることができなくなる。また、上皿20の手前側の領域は開閉板570によって覆われていないため、貯留箱(いわゆる、ドル箱)に遊技球が貯留されている場合には、遊技者の手で遊技球を上皿20の手前側の領域におくことにより、上皿20への遊技球の補充が可能となる。このように、開閉板570は、貯留手段(上皿20)の上部を開閉する被覆部材の一例である。なお、本実施形態においては、上皿センサ560を払出口20aの近傍に1つ配置したが、それに限らず、上皿20の貯留部に複数設けてもよい。これにより、上皿20に貯留されている遊技球数をより正確に推定することができる。また、本実施形態においては、上皿センサ560として重量センサを用いているが、それに限らず、シート状の感圧センサを用いてもよく、さらには、重量センサとシート状の感圧センサの両方を用いてもよい。また、払出口20a内部付近に遊技球があるか否かを検知する光学センサを用いてもよく、上皿20に貯留されている遊技球数が推定可能であればセンサの種類を問うものではない。また、上皿センサ560が所定の重量を検知した時点、すなわち、上皿20に遊技球が所定数以上貯留されていると推定された時点で、開閉板570によって上皿20を被覆し、その後に徴収球数を計数してもよい。遊技球の徴収を開始する前に開閉板570によって上皿20が被覆されているため、確実に上皿20に貯留された遊技球を徴収することができる。
【0089】
図8(a)〜図8(c)は、上皿20の奥側付近の構成を示す平面図である。図8(d)は遊技球の移動方向から見た徴収装置の構成を示す側面図である。上皿20の右側上部は、底面に対して隆起しており、この隆起した部分の内部に徴収装置500が設置されている。徴収装置500は、徴収用ソレノイド501とスライダ510とによって構成されている。上皿20の右側端部に孔部520が形成されており、上皿20上の遊技球は、自重により傾斜に沿って移動し、最終的に孔部520を通って発射ソレノイド(図示せず)に送られる。また、孔部520に対して遊技球の移動方向上流側にスライダ510が設置されており、このスライダ510には、徴収用ソレノイド501が連結されている。スライダ510は、図8(a)、図8(d)に示すように、遊技球2個が入る程度の溝510aが形成されている。また、スライダ510は、上皿20の奥側における遊技球の移動方向に対して直角方向にスライド移動可能に設置されており、徴収用ソレノイド501によって遊技球の移動方向に対して直角方向に駆動される。また、遊技機10本体内におけるスライダ510の右奥側に、板ばね515が設けられている。さらにスライダ510の左側近傍に徴収センサ550が設けられている。徴収センサ550は、例えば、光学センサによって構成されている。
【0090】
図8(a)は徴収用ソレノイド501が駆動していない通常状態を示すものであり、スライダ510は、溝510aが遊技球の搬送路と一体となるように配置されている。これにより、上皿20上の遊技球は孔部520に移動する。図8(b)は徴収用ソレノイド501が駆動した徴収状態を示すものであり、スライダ510における溝510aの部分が遊技機10本体内に突出し、上皿20における遊技球の搬送経路を、発射装置130(図10参照)に向かう経路から上皿20の外部に搬送する搬送経路に切り替える。スライダ510を介して上皿20の外部に搬送された遊技球は徴収センサ550によって検知される。徴収センサ550は、遊技球の通過を検知するごとに出力信号を発生し、払出・発射制御回路126に送信する。さらに、溝510a内の遊技球は、板ばね515によって溝510aの外に押し出され、溝510aから図示しない回収装置に移動する。そして、所定数の遊技球を徴収センサ550が検知した場合、あるいは、遊技球を徴収センサ550が検知しない状態が所定時間継続した場合に、徴収用ソレノイド501が駆動され、図8(c)に示すように溝510aを搬送路に戻すようにスライダ510が移動し、図8(a)に示す状態に戻る。このように、徴収用ソレノイド501を駆動することによって、後述するレスキューモードを作動させるための条件として、いわゆる保険の支払いの代わりとして、遊技球が徴収されるようになる。このように、徴収装置500は、貯留手段(上皿20)に貯留された遊技球を取り込む取込手段の一例である。
【0091】
[遊技機及びカードユニットの電気的構成]
上述したパチンコ遊技機10A、カードユニット300Aの電気的構成について図9を用いて説明する。
【0092】
パチンコ遊技機10Aは、図9に示すように、主制御回路60、副制御回路200、払出・発射制御回路126、貸球操作スイッチ27、残度数表示LED22、外部出力端子板139などを含んで構成される。尚、本実施形態において、各種の信号の出力は、主制御回路60から副制御回路200、主制御回路60から払出・発射制御回路126への方向のみ送信されるが、これに限らず、例えば、逆方向の通信、双方向の通信を行うように構成してもよい。貸球操作スイッチ27、残度数表示LED22等を有する貸出操作パネル18は、制御的にはパチンコ遊技機10Aにおける各種の回路から独立している。
【0093】
主制御回路60は、詳しくは後述するが、遊技の進行(遊技の結果及び経過)を決定する機能を有する。また、副制御回路200は、詳しくは後述するが、主制御回路60によって決定された遊技の進行に応じて、液晶表示装置32(図3参照)において各種の画像を表示させ、スピーカ46(図2参照)から各種の音声を発生させ、ランプ132(図10参照)を発光させるなど、各種の演出を実行する機能を有する。外部出力端子板139は、遊技に関する各種の遊技情報をカードユニット300Aに供給する。特に、外部出力端子板139は、所定の遊技が実行されたことが特定可能な遊技実行情報、遊技者に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)であることを特定可能な遊技状態情報などをカードユニット300Aに供給することとなる。
【0094】
払出・発射制御回路126は、詳しくは後述するが、CPU133、RAM(図示せず)、ROM(図示せず)、カードユニット接続用I/O137などを含んで構成される。
【0095】
ROMには、払出・発射制御、カードユニット300Aとの通信の制御を行う各種のプログラムが格納されている。このプログラムは、CPU133によって、ROMから読み出され、実行される。CPU133は、ROMに記憶されている各種のプログラムに従って、払出・発射制御回路126の制御、カードユニット300Aとの通信などを行う。RAMは、CPU133の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
【0096】
カードユニット接続用I/O137は、カードユニット300Aなどと所定の通信信号を入出力するためのインターフェースである。このカードユニット接続用I/O137は、後述するカードユニット300A側の遊技機接続用I/O318と電気的に接続されている。
【0097】
また、払出・発射制御回路126には、払出装置128(図10参照)及び発射装置130(図10参照)が接続されており、払出装置128(図10参照)、発射装置130(図10参照)の制御を行う。
【0098】
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット300から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
【0099】
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサなどの遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
【0100】
貸出操作パネル18は、各種のLED(図示せず)、各種の操作スイッチなどを含んで構成される。各種の操作スイッチには、貸球操作スイッチ27、返却スイッチ28が含まれている。貸出操作パネル18は、カードユニット300A側の遊技機接続用I/O318と電気的に接続されており、カードユニット300Aとの通信に応じて、遊技球の貸出要求などを行うことができる。
【0101】
カードユニット300Aは、CPU310、ROM311、RAM312、カードR/W313、紙幣識別装置314、硬貨投入検知センサ315、状態表示ランプ301、カード挿入中ランプ302、遊技機接続用I/O318、表示装置321、表示切替スイッチ322、入力装置323などを含んで構成される。
【0102】
ROM311には、カードユニット300Aを制御するためのプログラム、カードユニット300Aとパチンコ遊技機10Aとの通信を制御するプログラムなど、各種のプログラムが格納されている。このような各種のプログラムは、CPU310によって、そのプログラムはROM311から読み出され、実行される。CPU310は、上述したプログラムに従って、カードユニット300Aの制御、パチンコ遊技機10Aとの間における通信の制御を行う。RAM312は、CPU310の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
【0103】
カードR/W313は、CPU310の制御に応じて、カード挿入口308から挿入されたプリペイドカードに記録されている各種の情報の読出や、プリペイドカードへの情報の書込みなどを行うための装置である。このように、カードR/W313は、受付手段(カードユニット300)によって受け付けられた記憶媒体に記憶されている有価価値情報を読み取る読取手段の一例である。
【0104】
紙幣識別装置314は、CPU310の制御により挿入された紙幣の識別を行い、紙幣の識別情報をCPU310へ出力する。硬貨投入検知センサ315は、CPU310の制御により、硬貨投入口303に硬貨が投入されたことを検知し、その検知情報をCPU310へ出力する。
【0105】
状態表示ランプ301は、カードユニット300Aにおける各種の異常状態(例えば、紙幣詰まりなど)など、各種の情報を所定の態様で表示する。また、カードユニット300Aと遊技場に設置されるユニットコントローラ700との接続状況及び通信状態を、所定の態様で報知する。
【0106】
カード挿入中ランプ302は、プリペイドカードがカードユニット300Aに挿入されているか否かを所定の態様で報知する。
【0107】
遊技機接続用I/O318は、パチンコ遊技機10Aのカードユニット接続用I/O137、パチンコ遊技機10Aの貸出操作パネル18、ユニットコントローラ700などと所定の通信信号を入出力するためのインターフェースである。この遊技機接続用I/O318は、パチンコ遊技機10Aのカードユニット接続用I/O137、貸出操作パネル18、ユニットコントローラ700と電気的に接続されている。特に、遊技機接続用I/O318は、パチンコ遊技機10Aから、所定の遊技が実行されたことが特定可能な遊技実行情報、遊技者に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)であることを特定可能な遊技状態情報を受信することとなる。このように、遊技機接続用I/O318が、パチンコ遊技機10Aのカードユニット接続用I/O137、貸出操作パネル18、ユニットコントローラ700と電気的に接続されていることは、遊技機と球貸し装置とを互いに送受信可能に接続してなる遊技システムであることの一例である。
【0108】
表示装置321は、CPU310に接続されている。この表示装置321は、画像制御回路(図示せず)と、表示部(図示せず)とから構成されており、CPU310からの画像表示信号に基づく画像を表示する。
【0109】
表示切替スイッチ322は、残度数表示LED22の残高度数の表示を切り替えるためのスイッチであり、主に、残高度数に端数があるときに、その端数を表示するために用いられる。
【0110】
入力装置323は、CPU310に接続されている。この入力装置323は、タッチパネルを含む構成であり、その操作状態を検知し、検知結果に基づく操作信号をCPU310へ出力する。
【0111】
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10Aの制御回路について図10を用いて説明する。図10は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10Aの制御回路を示すブロック図である。
【0112】
遊技制御手段としての主制御回路60は、図10に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、記憶手段の一例であるメインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
【0113】
メインCPU66は、レジスタや、リセット端子66aを備えている。また、メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70などが接続されており、メインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。また、メインCPU66のリセット端子66aがリセット信号を受信した場合、リセット処理を実行する。
【0114】
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10Aの動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、特別図柄決定テーブル、保険機能条件設定テーブルなど各種テーブルも記憶されている。このように、メインROM68は、各種記憶手段として機能することとなる。
【0115】
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
【0116】
メインRAM70には、制御状態フラグ、領域通過フラグ、遊技状態フラグ、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、リーチパターン選択用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、ラウンド数表示用カウンタ、アウト球カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄に関する保留個数を示すデータ、普通図柄に関する保留個数を示すデータ、変動回数カウンタ、保険機能フラグ、徴収球カウンタ、賞球数カウンタ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数などが位置付けられている。
【0117】
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。遊技状態フラグは、実行される遊技状態を示すものである。
【0118】
大当たり判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定するためのものである。大当たり図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定した場合に、停止表示される特別図柄を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当たりではない場合に停止表示する特別図柄を決定するためのものである。リーチパターン選択用乱数カウンタは、リーチパターンを決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、演出用の変動パターンを決定するためのものである。ラウンド数表示器演出始動用カウンタは、通常遊技の実行中にラウンド数表示器に表示を行わせるか決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。
【0119】
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。また、電源供給経過時間タイマは、パチンコ遊技機10Aに電源が供給されてからの経過時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPUなど自体がタイマを備えていてもよい。
【0120】
大入賞口開放回数カウンタは、大当たり遊技状態における大入賞口の開放回数(いわゆるラウンド数)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口に入賞し、カウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。さらに、特別図柄に関する保留個数を示すデータは、始動口25へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、特別図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている特別図柄ゲームの保留回数を示すものである。さらに、普通図柄に関する保留個数を示すデータは、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したが、普通図柄の変動表示が実行できないときに、普通図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている普通図柄ゲームの保留回数を示すものである。ラウンド数表示用カウンタは、液晶表示装置32において表示されるラウンド数を示すものである。
【0121】
変動回数カウンタは、前回の大当たりからの抽選回数を示すものである。保険機能フラグは、保険機能のオン・オフを示すものである。徴収球カウンタは、保険機能を作動させるために玉貸し時に徴収された遊技球数(有価価値)を示すものである。賞球数カウンタは、賞球数を示すものである。
【0122】
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
【0123】
初期リセット回路64は、コンデンサと、ウォッチドッグタイマとを備え、コンデンサに印加された電圧が一定の値に達すると、メインCPU66に対してリセット信号を送信する。また、初期リセット回路64は、メインCPU66から所定の制御信号を受信することによって、コンデンサに印加した電圧を解放するために放電する。
【0124】
シリアル通信用IC72は、メインCPU66と副制御回路200と払出・発射制御回路126と接続され、副制御基板用バッファ72aと、払出・発射制御回路用バッファ72bとを備える。
【0125】
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図10に示すように、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、上皿センサ122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
【0126】
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0127】
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0128】
通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bにそれぞれ設けられている。この通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bをそれぞれ遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0129】
始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口25を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0130】
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して始動口25に設けられる羽根部材に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0131】
大入賞口ソレノイド120は、図4に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0132】
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10Aに内蔵されており、電断時などにおけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。例えば、筐体の電源を落とすことにより、結果データがリセットされる。
【0133】
上皿センサ560は、上皿20上の遊技球の重量を検知し、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0134】
貸球操作スイッチ27は、主制御回路60及び払出・発射制御回路126が接続されおり、遊技者の操作に応じて、検知信号を主制御回路60及び払出・発射制御回路126に供給する。
【0135】
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット300が接続されている。また、払出・発射制御回路126には、徴収用ソレノイド501及び開閉ソレノイド575が接続されている。
【0136】
この払出・発射制御回路126は、払出装置128、発射装置130の制御の他に、徴収用ソレノイド501及び開閉ソレノイド575に対して駆動信号を供給することにより、徴収装置500や開閉板570の駆動制御を行う。
【0137】
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサなどの遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
【0138】
さらに、主制御回路60には、ランプ74が接続されている。主制御回路60は、ランプ74に対してランプ(LED)制御信号を供給する。なお、ランプ74には、白熱電球、LEDなど、具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器35(7セグメントLED)、普通図柄表示器33(表示用ランプ)などが含まれる。
【0139】
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、ランプ132の制御などを行う。なお、ランプ132には、白熱電球、LEDなど、具体的には、遊技盤14上を明暗表示する装飾ランプ(図示せず)などが含まれる。
【0140】
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
【0141】
演出制御手段である副制御回路200は、サブCPU206、プログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御手段としての表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、ランプや可動役物に関する制御を行う駆動回路240を備える。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
【0142】
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210などが接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0143】
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10Aの遊技演出を制御するためのプログラム、各種テーブルが記憶されている。
【0144】
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に関するものである。その他にも、プログラムROM208には、複数種類の特別遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特別遊技の実行中の演出パターンは、特別遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。
【0145】
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブルなどを記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジなどの記憶媒体に、プログラム、テーブルなどが記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208の代替としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210などに記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0146】
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタなど、各種の変数などが位置付けられている。
【0147】
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0148】
駆動回路240は、ドライブ回路242と、装飾データROM244を備え、サブCPU206に接続されている。ドライブ回路を介してランプ132の発光を制御する。
【0149】
表示制御回路250は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
【0150】
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データROM216、D/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
【0151】
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路などの回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示領域32aに画像が表示されることとなる。
【0152】
画像データROM216には、背景画像データ、演出画像データなどの各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
【0153】
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、背景画像データ、演出画像データ、保険機能関連画像データなど、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
【0154】
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
【0155】
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
【0156】
[カード発行機の電気的構成]
本実施形態におけるカード発行機400の電気的構成について図11を用いて説明する。
【0157】
カード発行機400においては、図11に示すように、制御部402であるCPU404及びメモリ406、データバス408、記憶部410、表示部412、操作部414、通信制御部416、カード発行部418、紙幣識別装置420、硬貨投入検知センサ422などを含むように構成されている。また、データバス408には、制御部402であるCPU404、メモリ406、記憶部410、表示部412、操作部414、通信制御部416、カード発行部418、紙幣識別装置420、硬貨投入検知センサ422等が接続されている。
【0158】
CPU404は、記憶部410に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。また、CPU404は、プログラムに従って、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0159】
また、記憶部410には、CPU404によりカード発行機400の動作を制御するためのプログラム、各種のテーブルが記憶されている。
【0160】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体として記憶部410を用いるように構成したが、これに限らず、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ROM、CD−ROM及びDVD等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にメモリ406等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0161】
メモリ406は、CPU404の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
【0162】
表示部412は、液晶表示パネルやCRTなどで構成されるものであり、CPU404の制御によって画像が表示される。
【0163】
操作部414は、操作者にとって操作可能な操作手段であり、マウス、キーボード、タッチパネル、スイッチなどを含んで構成されるものである。尚、本実施形態においては、スイッチ、タッチパネルなどから操作部414を構成したが、これに限らず、操作者など(ユーザ)によって操作可能(入力可能)なものであればよく、例えば、マイクなどであってもよい。
【0164】
通信制御部416は、ユニットコントローラ700など、各種の装置と通信するためのものである。
【0165】
カード発行部418は、CPU404からの発行信号に基づいて、プリペイドカードを発行する機能を有する。
【0166】
紙幣識別装置420は、CPU404の制御により挿入された紙幣の識別を行い、紙幣の識別情報をCPU404へ出力する。硬貨投入検知センサ422は、CPU404の制御により、硬貨投入口に硬貨が投入されたことを検知し、その検知情報をCPU404へ出力する。
【0167】
上述したような電気的に構成したカード発行機400などにおいて、記憶部に記憶された各種のテーブルについて詳しく後述する。
【0168】
[ユニットコントローラの電気的構成]
本実施形態におけるユニットコントローラ700、売上管理コンピュータ800などの電気的構成について図12を用いて説明する。尚、本実施形態においては、各装置ともに同じような電気的構成であるため、ユニットコントローラ700を代表して説明し、それ以外の装置に関しては説明を省略する。また、図12において、括弧で囲んだ符号は、売上管理コンピュータ800における符号である。
【0169】
ユニットコントローラ700においては、図12に示すように、制御部702であるCPU704及びメモリ706、データバス708、記憶部710、表示部712、操作部714、通信制御部716などを含むように構成されている。また、データバス708には、制御部702であるCPU704、メモリ706、記憶部710、表示部712、操作部714、通信制御部716等が接続されている。尚、本実施形態においては、ユニットコントローラ700などにおいて、表示部712、操作部714などを備えるように構成したが、これに限らず、例えば、表示部712、操作部714などを備えないように構成してもよい。
【0170】
CPU704は、記憶部710に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。また、CPU704は、プログラムに従って、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0171】
また、記憶部710には、CPU704によりユニットコントローラ700の動作を制御するためのプログラム、各種のテーブルが記憶されている。
【0172】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体として記憶部710を用いるように構成したが、これに限らず、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ROM、CD−ROM及びDVD等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にメモリ706等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0173】
メモリ706は、CPU704の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記億する機能を有する。
【0174】
表示部712は、液晶表示パネルやCRTなどで構成されるものであり、CPU704の制御によって画像が表示される。
【0175】
操作部714は、操作者にとって操作可能な操作手段であり、マウス、キーボード、タッチパネルなどを含んで構成されるものである。尚、本実施形態においては、マウス、タッチパネルなどから操作部714を構成したが、これに限らず、操作者など(ユーザ)によって操作可能(入力可能)なものであればよく、例えば、マイクなどであってもよい。
【0176】
通信制御部716は、カードユニット300A、売上管理コンピュータ800など、各種の装置と通信するためのものである。
【0177】
上述したような電気的に構成したユニットコントローラ700などにおいて、記憶部に記憶された各種のテーブルについて詳しく説明する。
【0178】
[プリペイドカードデータテーブル]
上述した電気的な構成において、ユニットコントローラ700の記憶部710に記憶されているプリペイドカードデータテーブルについて図13を用いて説明する。尚、以下に説明するプリペイドカードデータテーブルが記憶部710に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムが記憶部710に記憶されていればよい。
【0179】
記憶部710には、図13に示すように、プリペイドカードに対応する各種のデータを管理し、遊技場における売上を管理するためのプリペイドカードデータテーブルが記憶されている。このプリペイドカードデータテーブルには、カードIDと、ユニットIDと、残度数データと、が対応付けられて記録されている。
【0180】
カードIDは、プリペイドカードを識別するための情報であり、プリペイドカード毎に異なるIDが割り振られている。ユニットIDは、プリペイドカードが挿入されたカードユニット等を識別するための情報である。残度数データは、プリペイドカードに残っている度数(遊技球を貸し出すための度数)を示すデータである。
【0181】
また、本実施形態においては、このようなプリペイドカードデータテーブルでは、プリペイドカードの発行に応じて、対応するレコードが生成される。
【0182】
このようなプリペイドカードデータテーブルが記録されることによって、発行されたプリペイドカードの残度数など、プリペイドカードに関する情報が管理可能であり、その情報が売上管理コンピュータ800に供給されることによって、売上管理コンピュータ800により遊技場などにおける売上が管理可能となる。
【0183】
[レスキューモード]
上述した電気的な構成において、遊技媒体の消費における損失を補填するとともに、その遊技媒体の消費における損失を減少させることができるレスキューモードについて図14を用いて以下に説明する。
【0184】
レスキューモードとは、遊技者の操作に応じて設定可能なモードであり、一種の保険のような機能を果たすモードである。
【0185】
例えば、図14(A)に示すように、遊技者の操作が行われずに、レスキューモードに設定されていない場合には、遊技を開始してから、遊技媒体の消費における損失を補填するための処理がなく、遊技を開始してから一律“4円/1球”で遊技球の貸出が行われる。
【0186】
また、図14(B)に示すように、遊技者の操作が行われた場合には、その後の遊技からレスキューモードに設定され、保険料として遊技球が徴収される。そして、レスキューモードに設定されてから特別図柄の可変表示回数の計数が開始される。尚、レスキューモード設定中は、一律“4円/1球”で遊技球の貸出が行われる。そして、レスキューモードに設定されてから特別図柄の可変表示の回数が600回となる以前に、大当りとなった場合には、遊技媒体の消費における損失を補填するための処理が行われることなく、レスキューモードの設定が解除されてレスキューモード非設定状態となり、その後、遊技者の操作が行われない場合には、レスキューモードに設定されず、図14(C)に示すように、遊技者の操作が行われた場合には、その操作後において開始される遊技からレスキューモードが再度設定される。これによって、保険料が徴収され、レスキューモードに設定されてから特別図柄の可変表示回数の計数が再度開始されることとなる。
【0187】
また、図14(D)に示すように、遊技者の操作に応じてレスキューモードに設定されてから、大当りとなることなく、特別図柄の可変表示の回数が600回となった場合には、所定の残高度数が加算され、遊技媒体の消費における損失を補填するための処理が行われる。詳しくは後述するが、この加算される残高度数は、レスキューモードに設定されてから行われた600回の特別図柄の可変表示が行われる問において遊技球の貸し出しに使用された残高度数に対応する度数であり、その貸し出された残高度数の“1/4”だけ遊技者に返却されることとなる。また、遊技者の操作に応じてレスキューモードに設定されてから、大当りとなることなく、特別図柄の可変表示の回数が600回となった場合には、それ以降、“2円/1球”で遊技球の貸出が行われ、遊技者の操作に応じてレスキューモードに設定されてから、大当りとなることなく、特別図柄の可変表示の回数が900回となった場合には、それ以降、“1円/1球”で遊技球の貸出が行われる。尚、遊技球の貸出が安価になってから大当りとなった場合には、それ以降、最初の“4円/1球”で遊技球の貸出が行われることとなる。
【0188】
[遊技システムの動作]
遊技システム1で実行される処理について図15から図19を用いて以下に説明する。尚、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・、複数のカードユニット300A、300B、300C、・・・を代表して、パチンコ遊技機10A、カードユニット300Aにて遊技を行うものとして説明する。
【0189】
最初に、図15に示すように、カード発行機400において遊技者によって入金処理が行われた場合には(ステップS401)、カード発行処理を行う(ステップS402)。この処理においては、CPU404は、遊技者によって入金された貨幣に基づいて、発行するプリペイドカードに対する残高度数を決定する。そして、CPU404は、カード発行機毎に付されている発行機IDと、発行するプリペイドカードに付されているカードIDと、発行度数を示す発行金額情報と、をユニットコントローラ700に送信する(ステップS403)。
【0190】
そして、ユニットコントローラ700において、CPU704は、カードIDと、発行金額情報と、をカード発行機400から受信し(ステップS701)、プリペイドカードに関するカードデータを作成し、プリペイドカードデータテーブル(図13参照)において、それらカードIDと、発行金額情報と、を新規に追加登録する(ステップS702)。そして、CPU704は、プリペイドカードを発行させる旨のカード発行指令情報をカード発行機400に送信する(ステップS703)。
【0191】
そして、カード発行機400において、CPU404は、カード発行指令情報をユニットコントローラ700から受信し(ステップS404)、カードを発行する(ステップ405)。
【0192】
このように、カード発行機400、ユニットコントローラ700が制御されることによって、カードの発行が行われる。
【0193】
また、カードユニット300Aにおいて、プリペイドカードが挿入された場合には、図16に示すように、そのプリペイドカードを受け付ける(ステップS301)。そして、CPU310は、プリペイドカードが挿入されたと検知された場合には、カードR/W313にプリペイドカードからカードIDを読み取らせる。つまり、カードユニット300A(CPU310)は、遊技に使用される遊技用価値を特定可能なデータが記録されたプリペイドカード(記録媒体)を受け付け、受け付けられたプリペイドカードからカードID等のデータを読み取る。そして、ステップS302において、CPU310は、カードユニット固有のユニットIDと、読み取ったカードIDと、をユニットコントローラ700に送信する。このように、カードユニット300は、遊技を行うための有価価値の値を含む有価価値情報を記憶する記憶媒体を受け付ける受付手段の一例である。
【0194】
そして、ユニットコントローラ700では、CPU704は、ユニットIDとカードIDとをカードユニット300Aから受信し(ステップS711)、プリペイドカードデータテーブル(図13参照)を参照し、カードIDの照合を行い(ステップS712)、カードIDに対応する残高度数を読み出し、残高情報として、ユニットIDに対応するカードユニット300Aに送信するとともに(ステップS713)、プリペイドカードデータテーブルにユニットIDの登録を行う。
【0195】
そして、カードユニット300Aにおいて、CPU310は、残高情報を受信した場合には(ステップS303)、その残高情報をRAM312の所定領域に記憶する(ステップS304)。つまり、カードユニット300A(CPU310)は、プリペイドカードから読み取られたデータから特定される遊技用価値の大きさである残高情報を記憶することとなる。
【0196】
そして、CPU310は、残高表示信号をパチンコ遊技機10Aに出力し(ステップS305)、パチンコ遊技機10Aにおける残度数表示LED22に残高表示を行わせる(ステップS101)。
【0197】
また、パチンコ遊技機10Aにおいて、貸球操作スイッチ27の貸出操作があった場合には(ステップS102)、貸出操作信号がカードユニット300Aに出力され(ステップS103)、カードユニット300Aにおいて、貸出操作信号を受信した場合には(ステップS311)、パチンコ遊技機10A、カードユニット300Aにおいて、貸出処理を行う(ステップS312)。この処理において、パチンコ遊技機10Aの払出・発射制御回路126におけるCPU133や、カードユニット300AにおけるCPU310は、貸出可能な状態である場合か否かを判定し、貸出可能である場合には、遊技球の貸出の制御を行うこととなる。具体的な処理について以下に説明する。
【0198】
最初に、パチンコ遊技機10Aとカードユニット300Aとが通信可能に接続された場合には、パチンコ遊技機10Aからカードユニット300Aへ所定の信号が出力されている。このため、カードユニット300Aにおいて、通信可能な状態であることが認識可能である。そして、CPU133は、プリペイドカードが挿入されており、ステップS102に示すように貸球操作スイッチ27(図9参照)が遊技者により押圧操作された場合には、ステップS103に示すようにカードユニット300Aへ貸出操作信号を出力する。
【0199】
そして、その貸出操作信号を受け取ったカードユニット300Aにおいて、CPU310は、RAM312に記憶されている残高情報を参照し、残高度数が所定の大きさ(例えば、遊技球25球を貸し出すために必要な残高度数)未満であるか否かを判定する。また、CPU310は、残高度数以外にも、各種の通信状態、装置の状態等も参照し、遊技球の払出が可能な状態であるか否かを判定する。そして、CPU310は、残高情報が所定の大きさ未満ではない等、遊技球の払出が可能な状態であると判定された場合には、遊技球の貸出を許可することとなり、払出動作を要求する払出要求信号をパチンコ遊技機10Aにおける払出・発射制御回路126に出力する。そして、CPU133は、払出装置128(図10参照)に所定数(例えば、25球など)の遊技球を払い出させるための指示を行い、所定数の遊技球の払出が終了した場合に、その払出が終了した旨の信号をカードユニット300Aに出力する。これによって、所定数の遊技球の貸出が終了することとなる。払出装置128(図10参照)によって払い出された遊技球は上皿20に供給される。
【0200】
このように、カードユニット300A(CPU310)は、遊技用価値の大きさの範囲内において、遊技者による操作に応じて遊技に使用するための遊技媒体を貸し出すための制御を行うこととなる。このように、カードユニット300A及び払出装置128は、読取手段が読み取った有価価値情報に基づいて遊技球を貯留手段(上皿20)に供給する貸出手段の一例である。
【0201】
そして、CPU310は、遊技球の貸出に対応して、売上情報を算出し、その売上情報を、カードユニット300AのユニットIDと、そのカードユニット300Aに受け付けられているプリペイドカードIDとともに、ユニットコントローラ700に送信する(ステップS313)。この処理において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられた貸出モードを読み出し、貸出操作に応じて、貸出モードに基づく売上情報として算出することとなる。具体的には、CPU310は、貸出モードが貸出モードAである場合には、1球の遊技球を4円で貸し出すため、25球を貸し出すために1度数だけ減算させ、貸出モードが貸出モードBである場合には、1球の遊技球を2円で貸し出すため、25球を貸し出すために0.5度数だけ減算させ、貸出モードが貸出モードCである場合には、1球の遊技球を1円で貸し出すため、25球を貸し出すために0.25度数だけ減算させることとなる。
【0202】
そして、CPU310は、残高度数を減算させるように更新を行う(ステップS314)。この処理において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられた残高情報を読み出し、残高度数を所定数だけ減算し、その減算した残高度数を残高情報としてRAM312の所定領域に記憶する。つまり、カードユニット300A(CPU310)は、貸し出された遊技媒体に対応する遊技用価値の大きさ分だけ、記憶されている残高情報を減算することとなる。
【0203】
また、言い換えると、CPU310は、遊技者による貸出操作を受け付ける毎に、選択された遊技媒体の貸出単価の大きさ(例えば、“4円/1球”、“2円/1球”、“1円/1球”)、即ち、使用する遊技用価値の大きさ(例えば、1度数、0.5度数、0.25度数など)に従って、所定数量(例えば、25球など)の遊技媒体を貸し出すための制御を行うこととなる。
【0204】
そして、CPU310は、残高表示信号をパチンコ遊技機10Aに出力し(ステップS315)、パチンコ遊技機10Aにおける残度数表示LED22に、残高度数が減算された残高表示を行わせる(ステップS104)。
【0205】
一方、ユニットコントローラ700においては、CPU704は、売上情報を受信した場合には(ステップS716)、カードユニット300AのユニットIDと、そのカードユニット300Aに受け付けられているプリペイドカードIDに対応する残高度数を、受信した売上情報に対応する度数だけ減算させるように更新を行う(ステップS717)。
【0206】
尚、本実施形態において、上述した貸出処理を複数回実行するときは、貸出処理から再度実行することとなる。
【0207】
また、図17に示すように、カードユニット300Aにおいて、遊技者によって貨幣が投入された場合には(ステップS321)、CPU310は、貨幣を特定する(ステップS322)。つまり、カードユニット300A(CPU310)は、所定の貨幣を受け付け可能であり、受け付けられた貨幣の種類を特定することとなる。
【0208】
そして、CPU310は、カード情報を更新する要求をユニットコントローラ700に対して行う(ステップS323)。この処理において、CPU310は、ユニットIDと、カードIDと、特定された貨幣に対応する情報とともに、カード情報の更新をユニットコントローラ700に要求する。
【0209】
一方、ユニットコントローラ700において、CPU704は、カード情報の更新要求を受信し(ステップS721)、その更新要求に基づいて、カードユニット300Aに受け付けられているプリペイドカードIDに対応する残高度数を、特定された貨幣に対応する度数だけ加算させるように更新を行う(ステップS722)。そして、CPU704は、ユニットIDに対応するカードユニット300Aに更新完了通知を行う(ステップS723)。
【0210】
そして、CPU310は、更新完了通知を受信した場合には(ステップS324)、特定された貨幣に対応して、残高度数を加算させる更新を行う(ステップS325)。この処理において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられた残高情報を読み出し、投入された貨幣に対応する数だけ残高度数を加算し、その加算した残高度数を残高情報としてRAM3ユ2の所定領域に記憶する。具体的な一例として、残高度数が“0”である場合において、5千円が投入されたときには、CPU310は、5千円に対応する“50”を、既存の残高度数“0”に加算し、加算結果の“50”を記憶することとなる。つまり、カードユニット300A(CPU310)は、投入され、特定された貨幣の種類に対応する遊技用価値の大きさ分だけ、記憶されている残高情報を加算することとなる。
【0211】
そして、CPU310は、残高表示信号をパチンコ遊技機10Aに出力し(ステップS326)、パチンコ遊技機10Aにおける残度数表示LED22に、残高度数が加算された残高表示を行わせる(ステップS105)。
【0212】
また、パチンコ遊技機10Aにおいて、返却スイッチ28の返却操作があった場合には(ステップS106)、返却操作信号がカードユニット300Aに出力され(ステップS107)、カードユニット300Aにおいて、返却操作信号を受信した場合には(ステップS331)、カード情報更新要求をユニットコントローラ700に対して行う(ステップS332)。この処理において、CPU310は、カードユニット300Aを示すユニットID、受け付けられているプリペイドカードを示すカードID、その残高度数を含めたカード情報更新要求をユニットコントローラ700に対して行うこととなる。
【0213】
一方、ユニットコントローラ700において、CPU704は、カード情報の更新要求を受信し(ステップS726)、その更新要求に基づいて、カードユニット300Aに受け付けられているカードIDに対応する残高度数を、排出されるプリペイドカードにおける残高度数となるように更新を行う(ステップS727)。そして、CPU704は、ユニットIDに対応するカードユニット300Aに更新完了通知を行う(ステップS728)。また、このとき、CPU704は、プリペイドカードデータテーブル(図13参照)に記憶されているユニットIDを抹消して、プリペイドカードがいずれのカードユニットにも受け付けられていないものとして処理することとなる。
【0214】
そして、CPU310は、更新完了通知を受信した場合には(ステップS333)、プリペイドカードを排出させる(ステップS334)。また、CPU310は、詳しく後述するが、プリペイドカードが排出され、受付中ではないと判別される場合には、各種のカウンタや、貸出モードを初期化することとなる。
【0215】
[保険実行処理]
また、カードユニット300Aにおいて、所定の周期で実行される保険実行処理について図18を用いて以下に説明する。
【0216】
最初に、カードユニット300Aにおいて、図18に示すように、カード受付中であるか否かを判断する(ステップS201)。この処理において、CPU310は、カードR/W313からの信号に基づいてカード受付中であるか否かを判断することとなる。CPU310は、カード受付中であると判別した場合には、ステップS202に処理を移す。一方、CPU310は、カード受付中ではないと判別した場合には、ステップS207に処理を移す。
【0217】
ステップS202において、CPU310は、レスキューモードフラグがオンであるか否かを判断する。この処理において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられたレスキューモードフラグから値を読み出し、レスキューモードフラグがオンであるか否かを判断することとなる。CPU310は、レスキューモードフラグがオンであると判別した場合には、ステップS211に処理を移す。一方、CPU310は、レスキューモードフラグがオンではないと判別した場合には、ステップS203に処理を移す。
【0218】
ステップS203において、CPU310は、徴収コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、CPU310は、払出・発射制御回路126から徴収コマンドを受信したか否かを判断することとなる。CPU310は、徴収コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS206に処理を移す。一方、CPU310は、徴収コマンドを受信したと判別しない場合には、ステップS207に処理を移す。
【0219】
ステップS206において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられたレスキューモードフラグをオンとし、RAM312の所定領域に位置付けられた遊技実行回数カウンタ、使用度数カウンタをクリアし、RAM312の所定領域に位置付けられた貸出モードを示すデータを貸出モードAとしてセットする(ステップS208〜S210)。この処理が終了した場合には、ステップS211に処理を移す。一方、CPU310は、カード残高度数が手数料未満であると判別した場合には、ステップS207に処理を移す。
【0220】
ステップS207において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられたレスキューモードフラグをオフとし、RAM312の所定領域に位置付けられた遊技実行回数カウンタ、使用度数カウンタをクリアし、RAM312の所定領域に位置付けられた貸出モードを示すデータを貸出モードAとしてセットする(ステップS208〜S210)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0221】
これによって、プリペイドカードが受け付けられていない場合や、プリペイドカードが受け付けられ、レスキューペイモードに設定されていないが、レスキューボタンがオンとされたときにプリペイドカードの残高度数が手数料分の度数未満である場合においては、RAM312の所定領域に位置付けられたレスキューモードをオフとして、貸出モードを貸出モードAにセットすることとなる。
【0222】
ステップS211において、CPU310は、遊技実行回数カウンタが600以上であるか否かを判断する。この処理において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられた遊技実行回数カウンタから値を読み出し、遊技実行回数カウンタが600以上であるか否かを判断することとなる。尚、この遊技実行回数カウンタは、詳しくは後述するように、レスキューペイモードが開始されたとき、大当り遊技状態となったとき、プリペイドカードが受け付けられていないときにおいてリセットされ、図柄確定信号がオンとなったとき、即ち、図柄の変動表示が終了した場合にカウントされるため、この処理において、CPU310は、600回の図柄の変動表示が終了したか否かを判断することにもなる。つまり、このような処理を実行するCPU310は、記録媒体が受け付けられ、レスキューペイモードが設定されていることなどを含む所定の計数開始条件が成立してから、特定遊技状態(大当り遊技状態)となったと検出されることなく、計数された結果に基づいて所定の遊技が規定回数(例えば、600回など)実行されたことを検出することとなる。CPU310は、遊技実行回数カウンタが600以上であると判別した場合には、ステップS212に処理を移す。一方、CPU310は、遊技実行回数カウンタが600未満であると判別した場合には、ステップS216に処理を移す。このように、CPU310は、遊技機から送信されるデータに基づいて遊技数を計数する遊技数計数手段の一例である。
【0223】
ステップS212において、CPU310は、残高加算処理済みであるか否かを判断する。この処理において、CPU310は、レスキューペイモードとなってから、後述するステップS214における残高加算処理が実行されたか否かによって、残高加算処理済みであるか否かを判断することとなる。CPU310は、残高加算処理済みであると判別した場合には、ステップS213からステップS215の処理を実行することなく、ステップS216に処理を移す。一方、CPU310は、残高加算処理済みではないと判別した場合には、加算する残高度数を算出する加算残高算出処理を実行し(ステップS213)eその算出された残高度数を加算させる残高加算処理を実行する(ステップS214)。この処理において、CPU310は、詳しく後述するが、RAM312の所定領域に位置付けられた使用度数カウンタから値を読み出し、その値に基づいて、レスキューペイモードに設定されてから使用した残高度数(例えば、200度数)の“1/4”を算出し、その算出した残高度数(例えば、50度数)だけ、プリペイドカードにおける残高度数に加算させることとなる。ここでは、CPU310は、実際に“4円/1球”で球貸しをしていたが、“3円/1球”で球貸しをしていたことと仮定した場合における残高度数の差分を算出することとなる。具体的には、CPU310は、レスキューペイモードに設定されてから使用した残高度数(例えば、200度数)を読み出し、その使用した残高度数に“3/4”を掛けることによって、“3円/1球”で球貸しをしていたことと仮定した場合における残高度数(例えば、150度数)を算出する。そして、CPU310は、実際に使用した残高度数から、割引したものと仮定した場合における残高度数を引き、その結果が加算残高度数(例えば、50度数)となる。
【0224】
つまり、CPU310は、所定の遊技が規定回数(例えば、600回など)実行されたと検出されたときに、特定された遊技用価値の大きさ(残高度数)に基づいて、所定の計数開始条件が成立してから(レスキューペイモードに設定されてから)実際に貸し出された貸出遊技媒体の数量(使用した残高度数に対応する遊技球数)を特定し、遊技媒体の貸出単価が第1の大きさ(例えば、“4円/1球”など)よりも小さい第2の大きさ(例えば、“3円/1球”)で特定された貸出遊技媒体の数量分の遊技媒体が貸し出されたものとした場合において使用される遊技用価値の大きさ(例えば、実際に使用した残高度数の“3/4”など)を特定する。そして、CPU310は、実際の特定された遊技用価値の大きさ(例えば、実際に使用した残高度数など)と、上述したように割引されたと仮定した場合に特定された遊技用価値の大きさ(例えば、実際に使用した残高度数の“3/4”など)との差を特定し、その特定された差に相当する残高情報(例えば、実際に使用した残高度数の“1/4”など)を、加算する加算残高情報(所定量の残高情報)として決定し、実際の残高情報に加算することとなる。このように、カードユニット300は、有価価値を補填する補填手段の一例である。また、CPU310は、取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込んでおり、かつ遊技結果が所定条件を満たした場合に所定数の有価価値を補填するように補填手段を制御する補填制御手段の一例である。また、CPU310は、遊技機において前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込んだ状態で、かつ遊技数計数手段が予め設定された遊技数を計数した場合に、補填手段を作動させて前記記憶媒体に記憶されている有価価値の値に所定の有価価値の値を加算させる制御を行う補填制御手段の一例である。
【0225】
このように、特定遊技状態となることなく、所定の遊技を規定回数実行されたときには、多くの遊技媒体を消費することとなり、この場合において、所定量の残高情報が加算されるため、その遊技媒体の消費における損失を補填することができ、遊技者に対する不利益の度合いを小さくし、より健全な遊技を行わせることができる。
【0226】
また、所定の計数開始条件が成立してから特定された遊技用価値の大きさに対応して加算される加算残高情報が決定されることとなり、その遊技媒体の消費における損失の大きさに応じて補填することができ、より一層、遊技者に対する不利益の度合いを小さくし、より健全な遊技を行わせることができる。
【0227】
また、遊技媒体の貸出単価が、第1の大きさであったところを、その第1の大きさよりも小さい第2の大きさであったものとして、その差に相当する加算残高情報を残高情報に加算することとなるため、その遊技媒体の消費における損失に比例して補填することができ、公平に損失の補填を行うことができる。
【0228】
また、記録媒体が受け付けられたことを条件としているため、遊技機において遊技者が入れ替わる毎に遊技実行回数を計数することとなるため、以前に遊技を実行した遊技者に対する損失の補填を正当でない遊技者が受けてしまうことを防止することができ、後から遊技が実行された遊技者に対する過剰の利益付与という不都合を防止することができる。
【0229】
そして、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられた貸出モードを示すデータを貸出モードBとしてセットし(ステップS215)、本サブルーチンを終了する。これによって、CPU310は、貸出モードを貸出モードBとして設定することとなり、貸出処理において、2円/1球で遊技球の貸出を行わせる制御を行うこととなる。
【0230】
つまり、CPU310は、所定の遊技が規定回数(例えば、600回など)実行されたと検出される以前においては、遊技者による貸出操作を受け付ける毎に、遊技媒体の貸出単価として第1の大きさ(例えば、“4円/1球”など)を選択し、所定の遊技が規定回数実行されたと検出された後には、遊技者による貸出操作を受け付ける毎に、遊技媒体の貸出単価として、第1の大きさよりも小さい第2の大きさ(例えば、“2円/1球”)を選択する。言い換えると、CPU310は、所定の遊技が規定回数実行されたと検出された後には、遊技者による貸出操作を受け付ける毎に、所定数量の遊技媒体を貸し出すために使用する遊技用価値として、第1の大きさよりも小さい第2の大きさを選択することとなる。
【0231】
ステップS216において、CPU310は、遊技実行回数カウンタが900以上であるか否かを判断する。この処理において、CPU310は、RAM312の所定領域に位置付けられた遊技実行回数カウンタから値を読み出し、遊技実行回数カウンタが900以上であるか否かを判断することとなる。尚、この遊技実行回数カウンタは、詳しくは後述するように、レスキューペイモードが開始されたとき、大当り遊技状態となったとき、プリペイドカードが受け付けられていないときにおいてリセットされ、図柄確定信号がオンとなったとき、即ち、図柄の変動表示が終了した場合にカウントされるため、この処理において、CPU310は、900回の図柄の変動表示が終了したか否かを判断することにもなる。つまり、このような処理を実行するCPU310は、記録媒体が受け付けられ、レスキューペイモードが設定されていることなどを含む所定の計数開始条件が成立してから、特定遊技状態(大当り遊技状態)となったと検出されることなく、計数された結果に基づいて所定の遊技が規定回数(例えば、900回など)実行されたことを検出することとなる。CPU310は、遊技実行回数カウンタが900以上であると判別した場合には、RAM312の所定領域に位置付けられた貸出モードを示すデータを貸出モードCとしてセットし(ステップS217)、本サブルーチンを終了する。これによって、CPU310は、貸出モードを貸出モードCとして設定することとなり、貸出処理において、1円/1球で遊技球の貸出を行わせる制御を行うこととなる。一方、CPU310は、遊技実行回数カウンタが900未満であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0232】
つまり、CPU310は、所定の遊技が規定回数(例えば、600回など)実行されたと検出された後における遊技媒体の貸出単価を、所定の計数開始条件が成立してから計数された遊技実行回数(例えば、600回、900回など)に対応して、複数種類の遊技媒体の第2の貸出単価の大きさのうち(例えば、“2円/1球”、“1円/1球”など)のいずれかを選択することとなる。
【0233】
このように、特定遊技状態となることなく、所定の遊技を規定回数実行されたときには、多くの遊技媒体を消費することとなり、この場合において、それ以前における第1の大きさよりも小さい第2の大きさを遊技媒体の貸出単価として遊技媒体を貸し出すこととなるため、それ以降の遊技媒体の貸出単価を小さくすることで、その遊技媒体の消費における損失を減少させることができ、遊技者に対する不利益の度合いを小さくし、より健全な遊技を行わせることができる。
【0234】
また、遊技機において、貸し出す遊技媒体の数量を変更させるなどの設計変更を必要とせず、単に、遊技用制御装置において1度の貸出操作にて使用する遊技用価値の大きさを条件により変更することによって遊技媒体の貸出単価を変化させることが実現可能であり、既存の遊技機においても容易に適用させることができる。
【0235】
また、遊技実行回数に対応して遊技媒体の貸出単価が決定されることとなるため、特定遊技状態に移行することなく実行された所定の遊技の実行回数(いわゆる、「ハマリの深さ」)によって、遊技媒体の貸出単価が変化することとなり、より一層、遊技者に対する不利益の度合いを小さくし、より健全な遊技を行わせることができる。
【0236】
また、記録媒体が受け付けられたことを条件としているため、遊技機において遊技者が入れ替わる毎に遊技実行回数の計数が起点より開始されることとなるため、以前に遊技を実行した遊技者に対する損失の恩恵が正当でない遊技者に対して付与されてしまうことを防止することができ、後から遊技が実行された遊技者に対する過剰の利益付与という不都合を防止することができる。
【0237】
[信号入力処理]
また、カードユニット300Aにおいて、所定の周期で実行される信号入力処理について図19を用いて以下に説明する。
【0238】
最初に、カードユニット300Aにおいて、図19に示すように、CPU310は、図柄確定信号がオンであるか否かを判断する(ステップS221)。この処理において、CPU310は、併設されたパチンコ遊技機10Aからの図柄確定信号に基づいて、図柄確定信号がオンであるか否かを判断することとなる。この図柄確定信号は、パチンコ遊技機10Aにおいて、図柄が導出表示され、確定されたタイミングでオンとなるため、CPU310は、図柄の可変表示が終了したか否かを判定することとなる。CPU310は、図柄確定信号がオンであると判別した場合には、RAM312の所定領域に位置付けられた遊技実行回数カウンタを“1”増加させ(ステップS222)、ステップS223に処理を移す。つまり、このような処理を実行するCPU310は、遊技機から出力され、所定の遊技が実行されたことが特定可能な遊技実行情報を受信し、その受信された遊技実行情報に基づいて、遊技機において所定の遊技が実行された遊技実行回数を計数することとなる一方、CPU310は、図柄確定信号がオンではないと判別した場合には、ステップS222を実行することなく、ステップS223に処理を移す。
【0239】
ステップS223において、CPU310は、球貸処理を実行したか否かを判断する。この処理において、CPU310は、パチンコ遊技機10Aからの信号に基づいて、球貸処理を実行したか否かを判断することとなる。CPU310は、球貸処理を実行したと判別した場合には、RAM312の所定領域に位置付けられた貸出モードを読み出し、貸出モードが貸出モードAであるか否かを判断する(ステップS224)。CPU310は、貸出モードAであると判別した場合には、RAM312の所定領域に位置付けられた使用度数カウンタを、上述した球貸し処理にて使用した残高度数に相当する分だけ加算し(ステップS225)、ステップS226に処理を移す。つまり、このような処理を実行するCPU310は、所定の計数開始条件が成立してからの遊技媒体を貸し出すために使用された遊技用価値の大きさを特定することとなる。一方、CPU310は、貸出モードAではないと判別した場合には、ステップS225を実行することなく、ステップS226に処理を移す。一方、CPU310は、球貸処理を実行していないと判別した場合には、ステップS224やステップS225を実行することなく、ステップS226に処理を移す。
【0240】
ステップS226において、CPU310は、大当り信号がオンであるか否かを判断する。この処理において、CPU310は、併設されたパチンコ遊技機10Aからの大当り信号に基づいて、大当り信号がオンであるか否かを判断することとなる。この大当り信号は、パチンコ遊技機10Aにおいて、大当り遊技状態が開始したタイミングでオンとなるため、CPU310は、大当り遊技状態となったか否かを判定することとなる。CPU310は、大当り信号がオンであると判別した場合には、RAM312の所定領域に位置付けられたレスキューモードフラグをオフとするとともに、RAM312の所定領域に位置付けられた貸出モードを示すデータを貸出モードAとしてセットし(ステップS227、ステップS229)、本サブルーチンを終了する。これによって、CPU310は、貸出モードを貸出モードAとして設定することとなり、貸出処理において、“4円/1球”で遊技球の貸出を行わせる制御を行うこととなる。つまり、このような処理を実行するCPU310は、遊技機から出力され、遊技者に有利な特定遊技状態であることを特定可能な遊技状態情報を受信し、受信された遊技状態情報に基づいて、遊技機において特定遊技状態になったことを検出することとなる。一方、CPU310は、大当り信号がオンではないと判別した場合には、ステップS227を実行することなく、本サブルーチンを終了する。
【0241】
[その他の実施形態]
尚、本実施形態においては、25球の遊技球の貸出毎に、貸出モードに対応する残高度数を減算させたが、これに限らず、例えば、残高度数自体を変更することなく、貸出する遊技球の数を変化させるようにしてもよい。具体的な一例としては、遊技球の貸出操作が行われる毎に、1度数だけ減算するとともに、“4円/1球”の場合には25球の遊技球を貸し出し、“2円/1球”の場合には50球の遊技球を貸し出し、“1円/1球”の場合には100球の遊技球を貸し出すようにしてもよい。
【0242】
また、本実施形態においては、遊技球の貸出単価を、“4円/1球”、“2円/1球”、“1円/1球”の3段階で変化させたが、これに限らず、例えば、2段階、4段階以上であってもよい。また、大当りとなることなく、600回、900回を規定回数として所定の遊技が実行された場合に、遊技球の貸出単価を変化させたが、これに限らず、例えば、1つの規定回数だけであってもよく、更には、3つ以上の規定回数だけであってもよい。
【0243】
更には、本実施形態においては、プリペイドカードを抜き取った場合に、レスキューペイモードを非設定としたが、これに限らず、例えば、ユニットコントローラ700などにおいて、遊技者を特定するとともに、その遊技者毎のハマリ回数(大当りとならずに行われた所定の遊技の回数)を管理してもよい。これによって、別の遊技機でのハマリ回数を継続することができる。例えば、同じ遊技者によって、遊技機Aにおいて大当りとなることなく400回の遊技が行われ、その後、遊技機Bにおいて大当りとなることなく200回の遊技が行われることによって、ハマリ回数が600回となり、規定回数となったと検出されることとなる。また、例えば、プリペイドカードではなく、会員カードの使用を条件として、レスキューペイモードを実行するようにしてもよく、顧客獲得にもつながり、遊技場の売上にも寄与できる。
【0244】
更には、本実施形態においては、レスキューペイモードを開始する場合に、保険料を徴収したが、これに限らず、例えば、保険料を徴収しないようにしてもよい。また、レスキューボタンの操作に応じて、レスキューペイモードを開始するようにしたが、これに限らず、例えば、レスキューボタンの操作に拘わらず、各種のカードなどで遊技者を特定した場合に、レスキューペイモードを開始するようにしてもよい。また、この場合においては、保険料を徴収してもしなくてもよい。
【0245】
更には、本実施形態においては、レスキューペイモードが開始されてから規定回数の遊技が実行された場合に、レスキューペイモードが開始されてからそれまでに貸し出された遊技球に対応する残高度数を計数し、その残高度数に基づいて算出された加算残高度数を決定するようにしたが、これに限らず、例えば、貸し出された遊技球に対応する残高度数の範囲で加算残高度数を決定するようにしてもよい。具体的な一例としては、200〜250度数を消費した場合には50度数を、250〜300度数を消費した場合には62.5度数を、それぞれ加算残高度数として決定してもよい。また、例えば、貸し出された遊技球に対応する残高度数を計数せず、一定の加算残高度数を加算するようにしてもよい。また、加算残高度数の目安について具体的な一例を挙げると、10度数あたり所定の遊技が30回行われるとすると、所定の遊技が600回実行には、200度数が消費されることとなる。そして、実際には“4円/1球”であり、1000円で250球の遊技球が貸し出されたが、“3円/1球”に割引すると750円で250球の遊技球が貸し出されることとなる。そして、上述したように、200度数を消費した場合には、“3円/1球”に割引すると150度数となり、その差分である50度数がチャージバックされることとなる。このように、実際に消費された残高度数に基づくことなく、一定の加算残高度数を決定してもよい。
【0246】
更には、本実施形態においては、所定の遊技が規定回数(例えば、600回)に到達する直前(例えば、598回など)に大当りとなった場合には、遊技者に特別有利な制御を行わないが、これに限らず、例えば、遊技者に有利な制御を行ってもよい。具体的な一例としては、595〜599回に到達している場合に、所定数量の残高度数をチャージバックしてもよい。
【0247】
更には、本実施形態においては、プリペイドカードに対応する残高度数に、加算残高度数を加算することによって、大ハマリに対する補填を行ったが、これに限らず、例えば、現金を返却したり、遊技球の払出を行ったり、他の方法で大ハマリに対する補填を行ってもよい。
【0248】
更には、本実施形態においては、レスキューペイモードを開始してから、大当りとなることなく所定の遊技を規定回数行った場合に、それ以降、遊技媒体の貸出単価を小さく変更したが、これに限らず、例えば、遊技媒体の貸出単価を変更しなくてもよい。
【0249】
更には、残高度数が変化した場合に、その都度、カードユニット300Aからユニットコントローラ700に、カードIDや変化された残高度数を送信するように構成したが、これに限らず、例えば、プリペイドカードを抜く場合に、まとめて、カードユニット300Aからユニットコントローラ700に、カードIDや変化された残高度数を送信するように構成してもよい。
【0250】
更には、本実施形態においては、カード発行機400、ユニットコントローラ700、売上管理コンピュータ800などを備えるシステム構成であったが、これに限らず、カード発行機400、ユニットコントローラ700、売上管理コンピュータ800の機能を一体としても、分散しても問題ない。また、例えば、遊技情報を閲覧する機能や、遊技者を特定する機能、会員情報に関する制御を行う機能を備えてもよい。また、例えば、カード発行機400、ユニットコントローラ700、売上管理コンピュータ800などの少なくともいずれかを備えないシステム構成であってもよい。
【0251】
更には、本実施形態においては、受け付けられた貨幣の種類に対応する遊技用価値の大きさ分だけ残高情報を加算したが、これに限らず、例えば、貨幣を受付不可能としてもよい。この場合においては、遊技者の入れ替えと同一遊技者による離席とをそれぞれ特定可能に検知できる構成とすることが好ましく、同一遊技者である場合には、カウンタ等を継続させ、異なる遊技者である場合には、カウンタ等の初期化を行うこととなる。
【0252】
[主制御メイン処理]
図20を用いて、主制御メイン処理を説明する。
【0253】
ステップS9においては、初期化設定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、電源投入に応じて、メインROM68から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM70に記憶されるフラグなどを初期化し、又は電源遮断前の状態に復帰する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS10に処理を移行する。
【0254】
ステップS10においては、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、初期値乱数カウンタを更新する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS11に処理を移行する。
【0255】
ステップS11において、メインCPU66は、システムタイマ監視タイマ値が3であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3である場合には、ステップS12に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3でない場合には、ステップS10に処理を移行する。
【0256】
ステップS12においては、システムタイマ監視タイマリセット処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマをリセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS13に処理を移行する。
【0257】
ステップS13においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマなど、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS14に処理を移行する。
【0258】
ステップS14においては、特別図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御処理を行う。特別図柄制御処理については、後述する。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移行する。
【0259】
ステップS15においては、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、通過球センサ114、115からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM68に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選が当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS16に処理を移行する。
【0260】
ステップS16においては、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS14、ステップS15でメインRAM70に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33と、ラウンド数表示器51とを駆動するための制御信号をメインRAM70に記憶する処理を行う。例えば、特別図柄表示器35を駆動する場合、メインCPU66は、駆動信号を特別図柄表示器35に制御信号を送信する。特別図柄表示器35は受信した駆動信号に基づき識別図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合には、ステップS17に処理を移す。
【0261】
ステップS17においては、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU66は、カードユニット300(図1参照)、台コンピュータ又はユニットコントローラ700(図1参照)に送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS18に処理を移行する。
【0262】
ステップS18においては、図柄保留個数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU66は、後述するシステムタイマ割込処理におけるスイッチ入力検出処理(図21、ステップS46)にて検出される始動入賞球センサ116及び通過球センサ114、115からの検知信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM70に記憶された保留個数データの更新結果に基づいて、特別図柄保留ランプ34a〜34d及び普通図柄保留ランプ50a〜50dを駆動するための制御信号をメインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS19に処理を移す。
【0263】
ステップS19においては、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU66は、上記のステップなどでメインRAM70に記憶される制御信号を各ポートに出力する処理を行う。具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d(図4参照)、特別図柄表示器35(7セグメントLED、図4参照)、普通図柄表示器33(表示LED、図4参照)にLED点灯のためのLED電源(コモン信号)やソレノイド駆動のためのソレノイド電源を供給する。さらに、始動記憶データの保留個数の更新データは、副制御回路200に送信される。この処理が終了した場合には、ステップS20に処理を移行する。
【0264】
ステップS20においては、記憶・遊技状態コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に確変フラグもしくは時短状態フラグがセットされているか判定し、確変フラグもしくは時短状態フラグがセットされていると判定した場合、確変状態コマンド、時短状態コマンドを生成し、副制御回路200に送信する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS21に処理を移行する。
【0265】
ステップS21においては、演出制御コマンド出力制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、演出制御コマンドや、保険機能コマンドや、払出コマンドや、取込コマンドを副制御回路200への出力制御処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS22に処理を移行する。
【0266】
ステップS22においては、払出処理を行う。この処理において、メインCPU66は、大入賞口39、始動口25、一般入賞口56a〜56dに遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路126に送信する。本実施形態においては、大入賞口39に入賞した場合には賞球として15個の遊技球、始動口25に入賞した場合には賞球として4個の遊技球、一般入賞口56a〜56dに入賞した場合には賞球として10個の遊技球が、遊技者に払い出される。この処理が終了した場合には、ステップS10に処理を移行する。なお、本実施例において、賞球数の一例が記載されているが、本発明はこれに限定されない。
【0267】
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU66は、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させ、これに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。図21を用いて、システムタイマ割込処理を説明する。
【0268】
ステップS41においては、各レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS42に処理を移行する。
【0269】
ステップS42においては、システムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を1加算する処理を行う。なお、システムタイマ監視タイマは、所定の処理(特別図柄制御処理など)をタイマ割込処理の所定回数(3回)の起動を条件として実行させるための監視タイマである。この処理が終了した場合、ステップS43に処理を移行する。
【0270】
ステップS43においては、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶される大当たり判定用乱数カウンタなどの乱数値を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS44に処理を移行する。
【0271】
ステップS44においては、入力ポート読込処理を行う。この処理において、メインCPU66は、各ポートからの検知信号を読み込む処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS46に処理を移行する。
【0272】
ステップS46においては、スイッチ入力検出処理を行う。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104,一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114,115、始動入賞球センサ116、上皿センサ122など各スイッチからの検知信号を検出する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移行する。
【0273】
ステップS47においては、各レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS42で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移行する。
【0274】
ステップS49においては、割込み許可処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰させる。
【0275】
[スイッチ入力検出処理]
図22を用いて、スイッチ入力検出処理を以下に説明する。
【0276】
ステップS51において、大入賞口入賞処理を行う。この処理において、メインCPU66は、大入賞口39への入賞がされたか否か、カウントセンサ104からの検知信号に応じて判定する処理を行う。メインCPU66は、検知信号に応じて、メインRAM70の所定領域の大入賞口賞球カウンタの値及び大入賞口入賞カウンタをカウントする。そして、ステップS22(図20参照)において、メインRAM70に記憶された大入賞口賞球カウンタの値に基づいて、払出装置128に賞球信号を送信する。この処理が終了した場合には、ステップS52に処理を移行する。
【0277】
ステップS52において、一般入賞口入賞処理を行う。メインCPU66は、一般入賞口56a〜56c(図4参照)に遊技球が入賞したか否か、一般入賞球センサ106〜108(図10参照)からの検知信号に応じて判定する入賞処理を行う。メインCPU66は、検知信号に応じて一般入賞口賞球カウンタの値をカウントする。そして、ステップS22(図20参照)において、メインRAM70に記憶された一般入賞口賞球カウンタの値に基づいて、払出装置128に賞球信号を送信する。この処理が終了した場合には、ステップS53に処理を移行する。
【0278】
ステップS53において、始動口入賞処理を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116からの検知信号に基づいて、遊技球が始動口25に入賞したか否か判定する。そして、メインCPU66は、始動口25に入賞したと判定した場合に、メインRAM70における始動口フラグとなる所定領域にオンとなる値(例えば1)を記憶する。さらに、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域の始動口賞球カウンタに1加算する。そして、ステップS22(図20参照)において、メインRAM70に記憶された始動口賞球カウンタの値に基づいて、払出装置128に賞球信号を送信する。この処理が終了した場合には、ステップS54に処理を移行する。
【0279】
ステップS54において、通過球センサ検知処理を行う。この処理において、メインCPU66は、通過球センサ114、115からの検知信号に基づいて、メインRAM70における開放条件フラグをオンにする値(例えば、1)を記憶する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS55に処理を移行する。
【0280】
ステップS55において、上皿センサ検知処理を行う。この処理において、メインCPU66は、上皿センサ122からの検知信号に基づいて、貸球操作スイッチ27を、カードユニット300に貸球操作信号を出力するためのスイッチとして機能させるか、徴収装置500を駆動して遊技球を取り込むためのスイッチとして機能させるかを設定する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0281】
[上皿センサ検知処理]
図23を用いて、上皿センサ検知処理を以下に説明する。
【0282】
ステップS61において、メインCPU66は、上皿センサ560がオンであるか否かを判定する処理を行う。上皿センサ560がオンである判定した場合には、ステップS62に処理を移す。上皿センサ560がオンであると判定しない場合には、ステップS64に処理を移す。
【0283】
ステップS62において、メインCPU66は、メインRAM70において、取込指示機能有効化フラグとして機能する所定領域に取込指示機能有効化フラグをオンにする値(例えば、1)を記憶し、球貸指示機能有効化フラグとして機能する所定領域に球貸指示機能有効化フラグをオフにする値(例えば、0)を記憶する処理を行う。取込指示機能有効化フラグがオンである場合には、貸球操作スイッチ27は、徴収装置500の駆動を指示する信号を出力するように機能する。この処理が終了した場合には、ステップS63に処理を移す。
【0284】
ステップS63において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に取込指示機能有効化コマンドを記憶する処理を行う。メインRAM70の所定領域に記憶された取込指示機能有効化コマンドは、図20のステップS22の処理により、主制御回路60のメインCPU66から払出・発射制御回路126に送信される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0285】
ステップS64において、メインCPU66は、メインRAM70において、取込指示機能有効化フラグとして機能する所定領域に取込指示機能有効化フラグをオフにする値(例えば、0)を記憶し、球貸指示機能有効化フラグとして機能する所定領域に球貸指示機能有効化フラグをオンにする値(例えば、1)を記憶する処理を行う。球貸指示機能有効化フラグがオンである場合には、貸球操作スイッチ27は、カードユニット300に送信する貸出操作信号を出力するように機能する。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
【0286】
ステップS65において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に取込指示機能有効化コマンドを記憶する処理を行う。メインRAM70の所定領域に記憶された取込指示機能有効化コマンドは、図20のステップS22の処理により、主制御回路60のメインCPU66から払出・発射制御回路126に送信される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。このように、メインCPUは、計数手段(上皿センサ560)の計数結果に基づいて所定の制御を行う計数制御手段の一例である。また、貸球操作スイッチ27は、遊技球を貸し出す球貸し装置を作動させて貸し出された遊技球を前記貯留手段に供給させる球貸し指示機能と、前記取込手段を作動させる取込指示機能と有する操作手段の一例である。また、メインCPUは、計数手段(上皿センサ560)の計数値が所定値以上の場合(上皿センサ560がオンである場合)には操作手段(貸球操作スイッチ27)の機能として取込指示機能を設定し、計数手段の計数値が所定値未満である場合(上皿センサ560がオフである場合)には操作手段(貸球操作スイッチ27)の機能として前記球貸し指示機能を選択する制御を行う計数制御手段の一例である。
【0287】
[特別図柄制御処理]
図20のステップS14において実行されるサブルーチンについて図24を用いて説明する。なお、図24において、ステップS72からステップS81の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
【0288】
最初に、図24に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移行する。
【0289】
なお、後述するステップS72からステップS81において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS81における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
【0290】
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは後述する。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移行する。
【0291】
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移行する。
【0292】
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当たり遊技状態へ移行する抽選に当選したか否かを判断する。メインCPU66は、当選である場合に、大当たり遊技開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当たり遊技開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり遊技開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、当選ではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移行する。
【0293】
ステップS75においては、大当たり遊技開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり遊技開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当たり遊技開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM68から読み出された大入賞口39を開放させるためのデータをメインRAM70に記憶する。そして、メインCPU66は、図20のステップS19の処理において、メインRAM70に記憶された大入賞口39を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口39を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド120に供給する。このように、メインCPU66などは、大入賞口39の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口39が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供される一のラウンドゲームを複数回繰り返し行う可能性がある大当たり遊技が実行されることになる。
【0294】
さらに、メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。さらに、メインCPU66は、メインRAM70内のラウンド数表示カウンタに、所定の数字(例えば、“15”)を代入する。さらに、メインCPU66は、メインRAM70内の大当たり遊技実行時間タイマを使用して大当たり遊技の実行時間の計測を開始する。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移行する。
【0295】
ステップS77においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移行する。
【0296】
ステップS78においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移行する。
【0297】
ステップS79においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39に対応するカウントセンサ104を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが所定数以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当たり遊技終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当たり遊技終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり遊技終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。
【0298】
一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。さらに、メインCPU66は、メインRAM70内部に記憶されているラウンド数表示カウンタに“1”を減算するように記憶更新する。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移行する。
【0299】
ステップS80においては、大当たり遊技終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり遊技終了インターバルを示す値(07)であり、大当たり遊技終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。また、確変状態(大当たり当選確率が高確率状態)や時短状態(大当たり当選確率が低確率状態で、普通図柄ゲームの当選確率が高確率状態)の場合には、遊技状態フラグにそれぞれに対応する値をセットする。
【0300】
ステップS81においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、詳しくは後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、今回の特別図柄ゲームに関連した特別図柄に関する保留個数を示すデータを“1”減少するように記憶更新する。これによって、特別図柄記憶領域のデータの更新、つまり保留個数の更新を実行することになる。続いて、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする処理を実行する。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0301】
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図24に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図24に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS81の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果が大当たりであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図24に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態への制御を実行することになる。さらには、メインCPU66は、大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図24に示すステップS78、ステップS79、ステップS77の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技を実行することとなる。なお、大当たり遊技の終了条件が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図24に示すステップS78からステップS81の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技を終了することになる。また、本実施形態においては、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(パンク、本実施形態においては、大当たり遊技中に大入賞口39へ1球も遊技球が入らなかったこと)、最大継続ラウンド数(本実施形態においては、大当たり“15”ラウンド、又は“2”ラウンド)のラウンドゲームが終了することも大当たり遊技終了条件である。
【0302】
[特別図柄記憶チェック処理]
図24のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図25を用いて説明する。
【0303】
最初に、図25に示すように、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを判断する(ステップS1010)。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判断した場合には、ステップS1020に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値でないと判断した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0304】
ステップS1020において、メインCPU66は、保留個数データにおける特別図柄に関する保留個数がいずれも“0”であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶される始動記憶データにおける特別図柄に関する保留個数がいずれも“0”であると判断した場合には、ステップS1120に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”でないと判断した場合には、ステップS1040に処理を移行する。
【0305】
ステップS1040においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS1050に処理を移行する。
【0306】
ステップS1050においては、大当たり判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動記憶があれば特別図柄決定テーブルに記憶されている大当たり判定値を選択する。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された乱数値と、大当たり判定値とを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当たり遊技状態とするか否かの判定を行うことになる。この処理が終了した場合には、ステップS1060に処理を移行する。
【0307】
ステップS1060においては、図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS1050において大当たりと判定された場合には、始動入賞時に抽出された大当たり図柄決定用乱数値を抽出し、特別図柄決定テーブルを参照して、その大当たり図柄決定用乱数値に基づいて、特別図柄表示器35に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。なお、大当たりと判定されなかった場合(はずれ)には、特別図柄表示器35に停止表示させる特別図柄をはずれ図柄に決定した特別図柄を示すデータをメインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS1070処理を移行する。
【0308】
なお、ステップS1060の処理によってメインRAM70の所定領域に記憶された図柄指定コマンドは、図20のステップS21の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止図柄指定コマンドとして供給される。
【0309】
ステップS1070においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS1060により決定された特別図柄に基づいて、メインROM68に記憶される変動パターンテーブルから特別図柄変動パターンコマンドを選択する。具体的には、ステップS1060により決定された特別図柄に応じた演出用の特別図柄変動パターンコマンドが選択され、メインRAM70の所定領域に記憶する。
【0310】
このように記憶された演出用の特別図柄変動パターンコマンドは、図20のステップS21の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することになる。この処理が終了した場合には、ステップS1090に処理を移す。
【0311】
ステップS1090においては、決定した演出用の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS1070の処理により決定された演出用の変動パターンに対応する変動時間をテーブルより読み出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた大当たり判定用乱数値などが記憶された記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS1110)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0312】
ステップS1120においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0313】
[払出メイン処理]
図26を参照して、遊技機10の払出・発射制御回路126で実行される払出メイン処理について説明する。この処理は、払出・発射制御回路126のCPU133により制御されるシステムタイマによって、後述するステップS1203〜ステップS1212が1msec(1ミリ秒)の周期で繰り返し実行される。
【0314】
先ず、ステップS1201では、遊技機10の電源が投入されたときの初期化設定を行う。電源投入時のバックアップクリアスイッチ124の押下状況に応じて、バックアップクリアスイッチ124が押下されていないならば払出・発射制御回路126のCPU133はバックアップ復帰処理(電源切断前に実行されていたプログラムアドレスを指定してプログラムの実行を開始)を行い、バックアップクリアスイッチ124が押下されているならば、払出・発射制御回路126のCPU133は、払出・発射制御回路126のRAMの作業領域を初期化するなどの初期設定処理を実行し、プログラムを再起動する。また、異常通達監視タイマの値を記憶する変数、エラー報知フラグなどの各種変数を初期化(“0”をセット)する。この処理が終了すると、ステップS1202へ処理を移す。
【0315】
ステップS1202では、1ミリ秒(msec)が経過したか否かの処理を行う。払出・発射制御回路126のCPU133が1msec経過としたか否かを判定する。この判定がYESのときには、ステップS1203へ処理を移し、NOのときにはステップS1202を再度実行する。
【0316】
ステップS1203では、カードユニット通信処理を行う。この処理が終了すると、ステップS1204へ処理を移す。
【0317】
ステップS1204では、カウントスイッチ検知処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、払出・発射制御回路126の払出装置128に含まれる賞球カウントスイッチ(図示せず)及び球貸カウントスイッチ(図示せず)の出力状態をチェックし、現在賞球又は貸出球の払出が行われているか否かを検知する。この処理が終了すると、ステップS1205へ処理を移す。
【0318】
ステップS1205では、エラー検知処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、遊技機10の遊技球払出経路(図示せず)及び払出装置128(図10参照)に異常がないか否かをチェックし、異常があればそれを検知する。この処理が終了すると、ステップS1206へ処理を移す。
【0319】
ステップS1206では、払出装置駆動処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、遊技球払出経路(図示せず)の異常が検知されていないことを確認して、異常がないと確認できたときに、払出・発射制御回路126のRAMに格納された変数に、払出装置128(図10参照)を制御して所定数の遊技球の払出を行うためのデータをセットする。この処理が終了すると、ステップS1207へ処理を移す。
【0320】
ステップS1207では、発射関連信号検知処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、発射装置130(図10参照)に含まれるストップスイッチ及びタッチセンサの出力状態を監視して、出力信号を検知する。この処理が終了すると、ステップS1208へ処理を移す。
【0321】
ステップS1208では、発射駆動処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、払出・発射制御回路126のRAMに格納された変数に、発射装置130(図10参照)に含まれる発射ソレノイド(図示せず)を所定時間毎に駆動させるためのデータをセットする。この処理が終了すると、ステップS1209へ処理を移す。
【0322】
ステップS1209では、球貸制御処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、払出装置128における遊技球の球貸状態の監視を行う。この処理が終了すると、ステップS1210へ処理を移す。
【0323】
ステップS1210では、賞球制御処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、主制御回路60(図10参照)から送信されてきた賞球の払出指令信号に基づく賞球の払出状態の監視を行う。この処理が終了すると、ステップS1211へ処理を移す。
【0324】
ステップS1211では、エラー処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、ステップS1205で検知したエラーの情報を、例えば、払出・発射制御回路126に備えられた7セグなどのエラー表示装置(図示せず)に表示する。この処理が終了すると、ステップS1212へ処理を移す。
【0325】
ステップS1212では、徴収処理を行う。この処理では、詳しくは後述するが、払出・発射制御回路126のCPU133が、徴収装置500(図8参照)を駆動させて、保険機能の作動条件として所定数の遊技球を徴収する処理を行う。この処理が終了すると、ステップS1213へ処理を移す。
【0326】
ステップS1213では、出力処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPU133が、ステップS1206で払出・発射制御回路126のRAMに記憶された、払出装置128(図10参照)を制御して所定数の遊技球の払出を行うためのデータ、及びステップS1208で払出・発射制御回路126のRAMに記憶された、発射装置130(図10参照)に含まれる発射ソレノイド(図示せず)を所定時間毎に駆動させるためのデータに基づき、実際に払出装置128及び発射装置130へデータを出力して遊技球の払出及び発射を行う。この処理が終了すると、ステップS1202へ処理を戻す。
【0327】
[タイマ割込処理]
また、払出・発射制御回路126のCPU133は、払出メイン処理を実行している状態であっても、払出メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。このタイマ割込処理において、主制御回路60からのを入力して払出・発射制御回路126のRAMに記憶するとともに、入力したコマンドに基づいてフラグやカウンタの値を更新する処理が行われる。
【0328】
[徴収処理]
図27を用いて、徴収処理を説明する。
【0329】
ステップS1310において、レスキューモードであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133が、カードユニット300からの信号に基づいて、レスキューモードであるか否かを判定する処理を行う。払出・発射制御回路126のCPU133が、レスキューモードであると判定した場合、ステップS1320に処理を移し、レスキューモードであると判定しない場合には、ステップS1410に処理を移す。
【0330】
ステップS1320において、貸球操作スイッチ27は取込機能が有効であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133が、主制御回路60から送信される取込指示無効有効コマンド、取込指示機能無効コマンドに基づいて、貸球操作スイッチ27は取込機能が有効であるか否かを判定する処理を行う。貸球操作スイッチ27は取込機能が有効であると判定した場合、ステップS1330に処理を移し、取込機能が有効であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0331】
ステップS1340において、貸球操作スイッチ27の入力を検知したか否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133が、貸球操作スイッチ27の入力を検知したか否かを判定する処理を行う。貸球操作スイッチ27の入力を検知したと判定した場合、ステップS1350に処理を移し貸球操作スイッチ27の入力を検知したと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0332】
ステップS1350において、徴収用ソレノイド501及び開閉ソレノイド575を駆動させる処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133が、徴収用ソレノイド501及び開閉ソレノイド575を駆動させ、開閉板570によって上皿20の上部を覆うとともに、保険料の徴収に相当する遊技球の取込を実行する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1360に処理を移す。このように、CPU133は、取込手段(徴収装置500)が作動している際に、被覆部材(開閉板570)によって貯留手段(上皿20)の上部を閉じるように制御する開閉する被覆部材制御手段の一例である。
【0333】
ステップS1360において、徴収センサがオンか否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133が、徴収センサ550(図8参照)からの出力信号を受信したか否かを判定する処理を行う。払出・発射制御回路126のCPU133が、徴収センサ550(図8参照)が出力信号を受信したと判定した場合には、ステップS1370に処理を移し、徴収センサ550(図8参照)が出力信号を受信したと判定しない場合には、ステップS1365に処理を移す。
【0334】
ステップS1365において、徴収センサがオフの時間が所定時間を経過したか否かを判定する処理を行う。払出・発射制御回路126のCPU133は、払出・発射制御回路126のRAMにおいて徴収センサがオフの時間を計時するタイマの値に基づいて、所定時間(例えば、3秒)経過したか否かを判定する処理を行う。タイマの値が所定時間を経過したと判定した場合には、ステップS1400に処理を移し、タイマの値が所定時間を経過したと判定しない場合には、ステップS1370に処理を移す。
【0335】
ステップS1370において、徴収球カウンタの値に+1する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133は、払出・発射制御回路126のRAMに記憶されている徴収球カウンタの値に+1する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1380に処理を移す。
【0336】
ステップS1380において、徴収球カウンタの値が徴収遊技球数であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133が、払出・発射制御回路126のRAMに記憶されている徴収球カウンタの値と、予め設定した徴収遊技球数(例えば、250球)とを比較して、徴収球カウンタの値が徴収遊技球数以上であるか否かを判定する処理を行う。徴収球カウンタの値が徴収遊技球数以上であると判定した場合、ステップS1390に処理を移し、徴収球カウンタの値が徴収遊技球数以上であると判定しない場合には、ステップS1400に処理を移す。このように、払出・発射制御回路126のCPU133は、所定数の有価価値を取り込むように取込手段(徴収装置500)を制御する取込制御手段の一例である。
【0337】
ステップS1390において、徴収完了フラグをオンにし、徴収コマンドをセットする処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133は、払出・発射制御回路126のRAMに記憶されている徴収完了フラグをオンにする処理を行う。また、払出・発射制御回路126のCPU133は、払出・発射制御回路126のRAMの所定領域に徴収コマンドをセットする処理を行う。セットされた徴収コマンドは、図26のステップS1213の処理によってカードユニット300に送信される。
【0338】
ステップS1400において、徴収用ソレノイド501及び開閉ソレノイド575を停止させる処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133が、徴収用ソレノイド501及び開閉ソレノイド575を停止させ、開閉板570を移動させて上皿20の上部を開放するとともに、保険料の徴収に相当する遊技球の取込を終了する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0339】
ステップS1410において、徴収完了フラグをオフにし、徴収球カウンタをクリアする処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPU133は、払出・発射制御回路126のRAMに記憶されている徴収完了フラグをオフにする処理を行う。また、払出・発射制御回路126のCPU133は、払出・発射制御回路126のRAMの所定領域の徴収球カウンタをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0340】
[サブ制御メイン処理]
図28を用いて、サブ制御メイン処理を説明する。
【0341】
ステップS1710においては、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU206は、電源投入に応じて、プログラムROM208から起動プログラムを読み込むとともに、ワークRAM210に記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1720に処理を移行する。
【0342】
ステップS1720においては、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶される乱数を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1730に処理を移行する。
【0343】
ステップS1730においては、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から受信し、ワークRAM210の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1740に処理を移行する。
【0344】
ステップS1740においては、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、液晶表示装置32において表示を行うために、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。表示制御処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS1750に処理を移行する。
【0345】
ステップS1750においては、音制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、音を出力するためのデータを音声制御回路230に送信する。音声制御回路230は、サブCPU206からの音を出力するためのデータに基づいて、音声データROM234から曲データ、効果音データ、声データなどの、各種音データを読み出し、音を重ね合わせ、AMP236で増幅し、スピーカ46から出力する。この処理が終了した場合には、ステップS1760に処理を移行する。
【0346】
ステップS1760においては、ランプ制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、この処理において、サブCPU206は、ランプを点灯するためのデータを駆動回路240に送信する。駆動回路240は、サブCPU206からのランプを点灯するためのデータに基づいて、装飾データROM244から各種の点灯パターンデータを読み出し、ランプ132を点灯する。この処理が終了した場合には、ステップS1720に処理を移行する。
【0347】
[サブ制御コマンド受信割込処理]
図29を用いて、サブ制御コマンド受信割込処理を説明する。
【0348】
ステップS1810においては、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1820に処理を移行する。
【0349】
ステップS1820においては、入力されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、入力されたコマンドをワークRAM210の受信バッファ領域へ格納する処理を行う。例えば、サブCPU206は、主制御回路60から送信される演出制御コマンドや、取込コマンドや、払出コマンドや、保険機能コマンドを受信する。この処理において、格納されたコマンドは、図28のステップS1730の処理で解析される。この処理が終了した場合には、ステップS1830に処理を移行する。
【0350】
ステップS1830においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ステップS1810で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0351】
[表示画面の説明]
また、上述した構成においてカードユニット300Aにおける表示装置321に表示される表示画面について図30を用いて説明する。
【0352】
表示装置321においては、レスキューモードに設定されていない場合には、図30(A)に示すように、レスキューペイの特典に関する画像が表示されている。具体的には、600ゲームハマリとなった(大当たりとならなかった)場合には、その間に使用したプリペイドカード残高が割引され、割引分がカードにチャージされる旨が表示されている。また、600ゲームハマリとなった場合には、その後の球貸し単価を2円とする旨の画像や、900ゲームハマリとなった場合には、その後の球貸し単価を1円とする旨の画像が表示されている。
【0353】
また、表示装置321における下には、保険料として250球払えば、大ハマリ(例えば、600ゲームハマリなど)した場合でも保険金が支払われるレスキューペイが開始される旨の画像が表示されている。また、図30(B)に示すように、レスキューペイモード中においてプリペイドカードを抜くと、レスキューペイモードがリセットされる旨の画像も表示される。また、図30(C)に示すように、上記条件を満たすと、レスキューペイによって特典が受けられる旨の画像も表示される。
【0354】
そして、図30(D)に示すように、遊技者によって貸球操作スイッチ27が押下されることにより、遊技球が徴収されるという旨の画像が表示される。そして、図30(E)に示すように、ゲームが行われると計数されるゲーム回数と、プリペイドカードにおける残高度数が減算されると計数されるカード使用残高度数とが表示される。そして、例えば、図30(F)に示すように、ゲーム回数が600回となった場合に、カード使用残高度数が230度数であったときには、レスキューペイが実行され、カード使用残高度数としての230度数が、実際には“4円/1球”で貸し出されたところを、“3円/1球”で貸し出されたこととして割引が行われ、その割引分であるカード使用残高度数の1/4である57.5度数がボーナスとしてチャージされる。また、これ以降においては、“2円/1球”で貸し出される旨の画像が表示される。また、ゲーム回数が900回となった場合には、以降“1円/1球”で貸し出される旨の画像が表示されることとなる。
【0355】
このように、レスキューモードの設定に応じて、遊技媒体の消費における損失を補填するとともに、その遊技媒体の消費における損失を減少させることができる。
【0356】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限るものではない。例えば、本実施形態によれば、レスキューペイによる特典が、カード使用残高度数に所定度数チャージされることであるが、それに限らず、レスキューペイによる特典として遊技球を払い出してもよい。この場合、払出・発射制御回路126の制御によってレスキューペイが実行されるようになり、パチンコ遊技機10Aに保険機能を持たせることが可能になる。このように、払出・発射制御回路126は、所定の条件に基づいて遊技者の損失を補填する補填機能と、補填機能を作動させる条件として取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込む取込機能とを含む損失補填機能の作動制御を行う補填機能制御手段の一例である。
【0357】
以上説明したように本実施形態によれば、貯留手段(上皿20)に貯留されている有価価値である遊技球を取り込みし、さらに、遊技数が予め設定した遊技数(例えば、600回)になったときに、損失補填(例えば、遊技球が払い出される、記憶媒体に記憶されている有価価値情報が増える)が受けられる。このような、保険の徴収と支払いのような保険機能を有するため、いわゆるハマリ状態の遊技者を救済することが可能になる。また、損失補填の作動制御を行わせるか否かを遊技者が選択できるために、例えば、遊技球の徴収が好まない場合には、損失補填機能を作動制御させないことによって遊技球を徴収しないようにすることが可能になる。さらに、操作手段(貸球操作スイッチ27)が、取込手段(徴収装置500)を作動制御させる否かを決定する選択ボタンとしての機能と、球貸しボタンとしての機能を兼用するため、選択ボタンを別途設ける必要がなくなり、部品点数が増えることが防止される。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技機を提供することができる。
【0358】
また実施形態によれば、取込手段(徴収装置500)が作動して、有価価値である遊技球を取り込んでいる間に、被覆部材(開閉板570)が貯留手段(上皿20)の上部を覆うことにより、例えば、取込手段の作動中に遊技者が、貯留手段の遊技球を抜き取り、取り込むべき遊技球数を取り込むことができずに、保険機能が作動できない、といった事態を防ぐことが可能になる。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技機を提供することができる。
【0359】
また実施形態によれば、貯留手段(上皿20)に貯留されている有価価値である遊技球を取り込みし、さらに、遊技数が予め設定した遊技数(例えば、600回)になったときに、損失補填(例えば、記憶媒体に記憶されている有価価値情報が増える)が受けられる。このような、保険の徴収と支払いのような保険機能を有するため、いわゆるハマリ状態の遊技者を救済することが可能になる。また、損失補填の作動制御を行わせるか否かを遊技者が選択できるために、例えば、遊技球の徴収が好まない場合には、損失補填機能を作動制御させないことによって遊技球を徴収しないようにすることが可能になる。さらに、操作手段(貸球操作スイッチ27)が、取込手段(徴収装置500)を作動制御させる否かを決定する選択ボタンとしての機能と、球貸しボタンとしての機能を兼用するため、選択ボタンを別途設ける必要がなくなり、部品点数が増えることが防止される。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技システムを提供することができる。
【0360】
また実施形態によれば、遊技数が予め定められた遊技数(例えば、600回)と判定された場合、有価価値の値に特定の有価価値の値を加算して、記憶媒体(例えば、磁気カードなど)の情報を更新する。これにより、加算された有価価値を用いて再度遊技に臨んだり、あるいは遊技を終了して遊技機を変えたりする、といったことが可能になり、より適切な救済を行うことができる。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技システムを提供することができる。
【0361】
また実施形態によれば、取込手段(徴収装置500)が作動して、有価価値である遊技球を取り込んでいる間に、被覆部材(開閉板570)が貯留手段(上皿20)の上部を覆うことにより、例えば、取込手段の作動中に遊技者が、貯留手段の遊技球を抜き取り、取り込むべき遊技球数を取り込むことができずに、保険機能が作動できない、といった事態を防ぐことが可能になる。このように、遊技者の選択操作によって、遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせるとともに、保険機能に関する部品の低減を実現した遊技システムを提供することができる。
【0362】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、遊技者が操作する操作手段と、遊技領域に遊技球を発射する発射手段に送り出す遊技球を貯留する貯留手段と、前記貯留手段に貯留された遊技球数を計数する計数手段と、前記計数手段の計数結果に基づいて所定の制御を行う計数制御手段と、前記貯留手段に貯留された遊技球を取り込む取込手段と、所定の条件に基づいて遊技者の損失を補填する補填機能と、前記補填機能を作動させる条件として前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込む取込機能とを含む損失補填機能の作動制御を行う補填機能制御手段とを備え、前記操作手段は、遊技球を貸し出す球貸し装置を作動させて貸し出された遊技球を前記貯留手段に供給させる球貸し指示機能と、前記取込手段を作動させる取込指示機能と有し、前記計数制御手段は、前記計数手段の計数値が所定値以上の場合には前記操作手段の機能として前記取込指示機能を設定し、前記計数手段の計数値が所定値未満である場合には前記操作手段の機能として前記球貸し指示機能を選択する制御を行うことを特徴とする遊技機であるが、遊技盤、操作手段、貯留手段、計数手段、計数制御手段、取込手段、補填機能制御手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
【0363】
また本発明は、主に、有価価値の遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤、遊技者が操作する操作手段、遊技領域に遊技球を発射する発射手段に送り出す遊技球を貯留する貯留手段、前記貯留手段に貯留された遊技球数を計数する計数手段、前記計数手段の計数結果に基づいて所定の制御を行う計数制御手段、前記貯留手段に貯留された遊技球を取り込む取込手段、及び所定数の有価価値を取り込むように前記取込手段を制御する取込制御手段を備える遊技機と、遊技を行うための有価価値の値を含む有価価値情報を記憶する記憶媒体を受け付ける受付手段、前記受付手段によって受け付けられた前記記憶媒体に記憶されている有価価値情報を読み取る読取手段と、前記読取手段が読み取った有価価値情報に基づいて遊技球を前記貯留手段に供給する貸出手段を備える球貸し装置とを、互いに送受信可能に接続してなる遊技システムであって、有価価値を補填する補填手段と、前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込んでおり、かつ遊技結果が所定条件を満たした場合に所定数の有価価値を補填するように前記補填手段を制御する補填制御手段とを備え、前記操作手段は、前記球貸し装置に前記貸出手段を作動させて遊技球を貸し出すことを指示する球貸し指示機能と、前記取込制御手段に前記取込手段を作動させて遊技球を取り込むように指示する取込指示機能と有し、前記計数制御手段は、前記計数手段の計数値が所定値以上の場合には前記操作手段の機能として前記取込指示機能を設定し、前記計数手段の計数値が所定値未満でかつ前記記憶媒体に予め定められた値以上の有価価値の情報が記億されている場合には前記操作手段の機能として前記球貸し指示機能を選択する制御を行うことを特徴とする遊技システムであるが、遊技盤、操作手段、貯留手段、計数手段、計数制御手段、取込手段、取込制御手段、受付手段、読取手段、球貸し装置、補填手段、補填制御手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
【0364】
なお、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0365】
【図1】本発明の一実施形態における遊技システムの概観を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の概観を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の概観を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の遊技盤の概観を示す正面図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の概観を示す正面図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるカードユニットの概観を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態における上皿の平面図である。
【図8】本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の徴収装置の構成を示す正面図である。
【図9】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機とカードユニットにおいて構成される回路を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施形態のカード発行機において構成される回路を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施形態のユニットコントローラにおいて構成される回路を示すブロック図である。
【図13】本発明の一実施形態のプリペイドカードデータテーブルを示す説明図である。
【図14】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図22】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図23】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図24】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図25】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図26】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図27】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図28】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図29】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図30】本発明の一実施形態のカードユニットの表示装置における表示画面を示す説明図である。
【符号の説明】
【0366】
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
18 貸出操作パネル
27 貸球操作スイッチ
25 始動口
26 発射ハンドル
32 液晶表示装置
35 特別図柄表示器
39 大入賞口
60 主制御回路
66 メインCPU
68 メインROM
70 メインRAM
94 識別情報
126 発射制御回路
128 払出装置
130 発射装置
139 外部出力端子板
200 副制御回路
206 サブCPU
208 プログラムROM
210 ワークRAM
250 表示制御回路
300 カードユニット
308 カード挿入口
310 CPU
311 RAM
312 ROM
318 遊技機接続用I/O
323 入力装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、
遊技者が操作する操作手段と、
遊技領域に遊技球を発射する発射手段に送り出す遊技球を貯留する貯留手段と、
前記貯留手段に貯留された遊技球数を計数する計数手段と、
前記計数手段の計数結果に基づいて所定の制御を行う計数制御手段と、
前記貯留手段に貯留された遊技球を取り込む取込手段と、
所定の条件に基づいて遊技者の損失を補填する補填機能と、前記補填機能を作動させる条件として前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込む取込機能とを含む損失補填機能の作動制御を行う補填機能制御手段とを備え、
前記操作手段は、遊技球を貸し出す球貸し装置を作動させて貸し出された遊技球を前記貯留手段に供給させる球貸し指示機能と、前記取込手段を作動させる取込指示機能と有し、
前記計数制御手段は、前記計数手段の計数値が所定値以上の場合には前記操作手段の機能として前記取込指示機能を設定し、前記計数手段の計数値が所定値未満である場合には前記操作手段の機能として前記球貸し指示機能を選択する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記貯留手段の上部を開閉する被覆部材と、
前記取込手段が作動している際に、前記被覆部材によって前記貯留手段の上部を閉じるように制御する開閉する被覆部材制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
有価価値の遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤、
遊技者が操作する操作手段、
遊技領域に遊技球を発射する発射手段に送り出す遊技球を貯留する貯留手段、
前記貯留手段に貯留された遊技球数を計数する計数手段、
前記計数手段の計数結果に基づいて所定の制御を行う計数制御手段、
前記貯留手段に貯留された遊技球を取り込む取込手段、
及び所定数の有価価値を取り込むように前記取込手段を制御する取込制御手段
を備える遊技機と、
遊技を行うための有価価値の値を含む有価価値情報を記憶する記憶媒体を受け付ける受付手段、
前記受付手段によって受け付けられた前記記憶媒体に記憶されている有価価値情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った有価価値情報に基づいて遊技球を前記貯留手段に供給する貸出手段を備える球貸し装置とを、
互いに送受信可能に接続してなる遊技システムであって、
有価価値を補填する補填手段と、
前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込んでおり、かつ遊技結果が所定条件を満たした場合に所定数の有価価値を補填するように前記補填手段を制御する補填制御手段とを備え、
前記操作手段は、前記球貸し装置に前記貸出手段を作動させて遊技球を貸し出すことを指示する球貸し指示機能と、前記取込制御手段に前記取込手段を作動させて遊技球を取り込むように指示する取込指示機能と有し、
前記計数制御手段は、前記計数手段の計数値が所定値以上の場合には前記操作手段の機能として前記取込指示機能を設定し、前記計数手段の計数値が所定値未満でかつ前記記憶媒体に予め定められた値以上の有価価値の情報が記億されている場合には前記操作手段の機能として前記球貸し指示機能を選択する制御を行うことを特徴とする遊技システム。
【請求項4】
前記球貸し装置は、前記遊技機から送信されるデータに基づいて遊技数を計数する遊技数計数手段を有し、
前記補填制御手段は、遊技機において前記取込手段を作動させて所定数の遊技球を取り込んだ状態で、かつ前記遊技数計数手段が予め設定された遊技数を計数した場合に、前記補填手段を作動させて前記記憶媒体に記憶されている有価価値の値に所定の有価価値の値を加算させる制御を行うことを特徴とする請求項3記載の遊技システム。
【請求項5】
前記貯留手段の上部を開閉する被覆部材と、
前記取込手段が作動している際に、前記被覆部材によって前記貯留手段の上部を閉じるように制御する開閉する被覆部材制御手段とを有することを特徴とする請求項3又は4記載の遊技システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2009−226160(P2009−226160A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−78553(P2008−78553)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】