遊技機用のアウト口ユニット及び遊技機
【課題】アウト球が多量の場合でも、正確に計数することができ、かつ、アウト口近傍における球詰まりを有効に防止することのできる遊技機用のアウト口ユニット及び遊技機を提供すること。
【解決手段】この遊技機用のアウト口ユニットは、遊技盤に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、遊技領域の外周の一部を構成すると共に、遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、レール飾り部は、アウト口部に遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、アウト口部は、流入口を通過した遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、各計数センサの上流側に配置され、計数センサへ遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、流入口は、各センサに対応して左右非対称とされており、誘導面部は、各センサごとに異なる形状とされている。
【解決手段】この遊技機用のアウト口ユニットは、遊技盤に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、遊技領域の外周の一部を構成すると共に、遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、レール飾り部は、アウト口部に遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、アウト口部は、流入口を通過した遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、各計数センサの上流側に配置され、計数センサへ遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、流入口は、各センサに対応して左右非対称とされており、誘導面部は、各センサごとに異なる形状とされている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機用のアウト口ユニット及び遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機においては、弾球された遊技球が遊技領域(遊技盤面又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に遊技球が入賞すれば所定の賞球の払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に遊技球が流入すれば賞球の払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は遊技球の流下における偶然性を利用しつつ遊技球の入賞及び賞球の払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
【0003】
このようなパチンコ機において、アウト口に流入する遊技球(アウト球)が、アウト口近傍において球詰まりを生じる場合がある。このようなアウト口近傍における球詰まりを防止する提案として、例えば、特許文献1に開示のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−118259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示のものは、アウト口と装飾部とを一体化したアウト口セットをアウト通路にはめ込み可能としているが、アウト球が多量の場合に充分な球詰まり防止効果を発揮するとは言えない。また、アウト球の個数を正確に計数することについても考慮されていない。
【0006】
本願発明は、上記事情に鑑みたもので、アウト球が多量の場合でも、正確に計数することができ、かつ、アウト口近傍における球詰まりを有効に防止することのできる遊技機用のアウト口ユニット及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本願発明の例示的側面としての遊技機用のアウト口ユニットは、遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域内に配置され、遊技領域内に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、遊技領域の外周の一部を構成すると共に、遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、レール飾り部は、アウト口部に遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、アウト口部は、流入口を通過した遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、各計数センサの上流側に配置され、計数センサへ遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、流入口は、各センサに対応して左右非対称とされており、誘導面部は、各センサごとに異なる形状とされている。
【0008】
本願発明の他の例示的側面としての遊技機は、遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を表面に画定する遊技盤と、遊技領域内に配置された複数の入賞口と、遊技盤に配置され、複数の入賞口のいずれにも入賞しない遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、遊技領域の外周の一部を構成すると共に、遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、レール飾り部は、アウト口部に遊技球を流入させるために左右非対称に開口形成された流入口を有し、アウト口部は、流入口を通過した遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、各計数センサの上流側に配置され、計数センサへ遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、誘導面部が、各センサごとに異なる形状とされているアウト口ユニットと、遊技盤を保持する遊技機枠と、遊技盤の前方に一定距離離間して配置されるガラスと、遊技媒体を遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、遊技媒体を貯留する貯留皿と、を有する。
【0009】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アウト球が多量の場合でも、正確に計数することができ、かつ、アウト口近傍における球詰まりを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態1に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】図1に示すパチンコ機の背面図である。
【図3】図1に示す遊技盤の正面図である。
【図4】図3に示すアウト口ユニットの外観斜視図である。
【図5】図4に示すアウト口ユニットの要部を拡大して示す拡大分解図である。
【図6】流入口近傍の拡大正面図である。
【図7】図5に示すアウト口ユニットにおけるアウト口部の拡大図であって、(a)は正面図であり(b)は外観斜視図である。
【図8】図7に示すアウト口部のX−X断面図である。
【図9】図7に示すアウト口部を斜め後方から見た斜視図である。
【図10】実施形態2に係るパチンコ機2のアウト口ユニットUの外観斜視図である。
【図11】図10における断面Y−Yで切断したアウト口ユニットUの部分拡大断面図である。
【図12】実施形態2に係るパチンコ機2の発射ユニット近傍の分解斜視図である。
【実施するための形態】
【0012】
[実施形態1]
以下、本発明の実施形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る電子回路基板を有する遊技機としてのパチンコ機2の正面図であり、図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット(不図示)、球皿14を有している。発射ユニットは、遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて1球ずつ遊技球23が発射可能とされている。
【0013】
パチンコ機2は、後述する発射装置ハンドル15を遊技者が操作することによって、遊技領域16に向けて遊技球が発射ユニットによって発射され、遊技球の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。
【0014】
なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施形態1においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
【0015】
本願においては、一般的な方向の定義として、パチンコ機を正面(遊技者側)から見た場合における方向で上下左右方向を定義する。また、遊技者からパチンコ機に向かう方向を後方、パチンコ機から遊技者に向かう方向を前方と定義する。部材やユニット等の詳細部分については、個別に別方向の名称を用いる場合もある。
【0016】
また、遊技球23が遊技領域16を流下する場合、原則として流下方向(下方)が下流側であり、逆方向(上方)が上流側となるが、下流、上流の概念は上下に限定されず、あくまで遊技球の流下する方向を下流側と定義する。
【0017】
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲側面及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
【0018】
パチンコ機2の周囲を囲む外枠4、その内側にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。なお、ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。遊技機枠は、遊技盤ユニット5を保持する前枠9と、後述する主制御基板ケース(基板ケース)35と、を備えている。
【0019】
ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないようにする不正アクセス防止機能、を発揮する。
【0020】
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施形態1においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。
【0021】
発射ユニットは、球送り装置(不図示)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に送り出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、例えば発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、前枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射装置ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
【0022】
遊技盤ユニット5は、遊技盤面6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されると共に、この演出表示装置7aの表示部7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
【0023】
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3(本実施形態1においては、遊技機枠3の一部としての前枠9。)に保持されている。その遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り部26が取り付けられており、レール飾り部26の外レール26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り部26の外レール26aによって画定され、外レール26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
【0024】
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、遊技領域16内に多数配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29、大入賞口31等の入球部材及びアウト口部30が配置されている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車25等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車25を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。このアウト口部30とレール飾り部26とを有して、アウト口ユニットUが構成される(図3参照)。
【0025】
センター役物7は、演出表示装置7aの周囲を覆うように構成されており、図柄変動遊技(1種遊技)を実現するものである。センター役物7の上部には、図柄表示手段としての第1図柄(特別図柄)表示装置17が配置されると共に、センター役物7の中央部には、演出表示装置7aが配置されている。
【0026】
第1図柄(特別図柄)表示装置17には、抽選手段の抽選結果である第1図柄の変動が表示される。第1図柄は、始動入賞口29への遊技球23の入球を契機として実行される第1抽選の結果に対応した図柄である。第1図柄の変動表示が所定の当選態様で停止することにより第1特別遊技としての大当りが発生する。
【0027】
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示部7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示部7bには、第1図柄に連動する第1装飾図柄の表示がなされる。第1装飾図柄は、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示部7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、遊技制御手段としての演出制御基板が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板によって画像表示が制御される。
【0028】
図2に示すように遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う電子回路基板としての主制御基板34を内包する主制御基板ケース35と、演出表示装置7aの画像表示等演出の制御等を行う演出制御基板(図示せず)を収容した演出制御基板ケース36と、賞球の払出しを制御する払出制御基板(図示せず)を収容した払出制御基板ケース37と、電源基板(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御基板によって遊技が実現される。更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。
【0029】
図示しない球発射装置により遊技球23が発射されると、遊技球23はレール飾り部26の外レール26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、遊技球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り部26の外レール26aに沿って右側に移動し、あるものは遊技釘27に衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定数の賞球の払出し契機となり、あるものはいずれの入球装置にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口部30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
【0030】
図柄変動遊技中に遊技球23が始動入賞口29に流入すると、その流入に起因して演出表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の賞球が球皿14へと払い出されるようになっている。
【0031】
続いて、この実施形態1に係るアウト口ユニットUについて、図面を用いて説明する。図3は、このパチンコ機2の遊技盤6の正面図である。遊技盤6は、パチンコ機2の前枠9に保持されており、ガラス枠12を前方開放することにより、パチンコ機2の前面に露出する。
【0032】
図3においては、実施形態1を説明するための要部のみ図示しており、遊技盤6上の遊技領域16内に配置される風車25、遊技釘27、各入賞口28,29,31、ゲート33等の図示は省略している。なお、図3中の符号31aは、大入賞口31取付けのために遊技盤6に開口形成された大入賞口31取付用の取付孔である。
【0033】
遊技盤6には、アウト口ユニットUが取り付けられている。アウト口ユニットUは、レール飾り部26とアウト口部30とを有して大略構成される。また、遊技盤6には、内レール24も取り付けられている。図3に示すように、内レール24とレール飾り部26とは、内側が大略円弧形状とされており、アウト口部30を挟んで左右に対向配置されている。この内レール24とレール飾り部26とが大略円形領域を囲んで、遊技領域16の外周が構成される。
【0034】
内レール24の外側(図3中左側)から遊技領域16内に流入した遊技球23が、いずれの入賞口にも入賞しない場合に、内レール24又はレール飾り部26によって誘導されてアウト口部30へと流入するようになっている。
【0035】
図4は、このアウト口ユニットUの外観斜視図である。図5は、アウト口ユニットUの要部を拡大して示す拡大分解図である。レール飾り部26の下方部分には、遊技球23をアウト口部30へと案内する案内斜面26bが形成されている。その案内斜面26bに連接して、流入口40が開口形成されている。
【0036】
流入口40は、アウト口部30の前方に位置し、案内斜面26bを転動してきた遊技球23をアウト口部30へと流入させる。図6は、流入口40近傍の拡大正面図である。図6においては、流入口40近傍を正面やや上方から斜めに矢視している。アウト口部30は、後述するように、左右に並んで複数(本実施形態1においては2つ)の計数センサ41を有している。計数センサ41は、アウト口部30に流入する遊技球23の個数をカウントし、主制御基板34に向けて計数情報を送信するものである。各計数センサ41は、遊技球23を通過させるための通過孔41aを有している。通過孔41aは、例えば、遊技球23の直径よりも大径の円形状である。
【0037】
計数センサ41による計数情報は、例えば、主制御基板34に向けて送信され、その後に、主制御基板34から演出制御基板へと送られるようになっていてもよい。主制御基板34又は演出制御基板において、計数センサ41によって計数されたアウト球個数の合計値と各入賞口28,29,31に入賞した入賞球数の合計値との合算値が、発射ユニットによって発射された遊技球の個数と比較される。
【0038】
不正が行われていない場合には、アウト球と入賞球の合算値と発射遊技球個数とが略一致するはずである。しかしながら、発射遊技球個数に比較して、アウト球数と入賞球の合算値が多い場合、例えば、糸吊りゴト(遊技球に糸を連結して発射し、糸を操作して入賞口のセンサ近傍で遊技球を繰り返し出し入れすることにより、不正に多量の賞球を獲得する不正行為。)等の不正行為が行われていると判断することができる。その場合、演出制御手段は、演出表示装置7aにエラー表示したり、装飾部材32としてのランプの点滅によってエラー報知したり、スピーカから警告音を発生したりすることができる。
【0039】
また、計数センサ41による計数情報は、例えば、主制御基板34から外部出力端子板39を介して、遊技機ホールのホールコンピュータに向けて送信されるようになっていてもよい。ホールコンピュータにおいて、上記同様に、アウト球数と入賞球数の合算値と発射遊技球数とを比較することにより、ホールコンピュータの表示画面上にエラー表示を行うことができる。ホール店員がいち早く不正行為を発見することができる。
【0040】
流入口40は、1つの計数センサ41における通過孔41aに対して、正面視左右非対称に形成されている。すなわち、流入口40は、案内斜面26bと、それより一段低くされた底面26cとが、斜面によって緩やかに接続されており、その結果、右肩部26dと左肩部26eとを有している。
【0041】
図6において、右側の計数センサ41の通過孔41aに対して、その前方右斜め下方位置に右肩部26dがあるので、右側の計数センサ41に対して、流入口40は左右非対称となっている。つまり、右側の計数センサ41の通過孔41aに対して、左右の流入口40形状が異なっている(左右の流入口40の高さ位置が異なっている)。
【0042】
同様に、図6において、左側の計数センサ41の通過孔41aに対して、その前方左斜め下方位置に左肩部26eがあるので、左側の計数センサ41に対して、流入口40は左右非対称となっている。つまり、左側の計数センサ41の通過孔41aに対して、左右の流入口40形状が異なっている(左右の流入口40の高さ位置が異なっている)。
【0043】
このように、1つの計数センサ41における通過孔41aに対し、その右側と左側とで、流入口40の高さ位置が異なっているので、万一2つの遊技球23が並んで通過孔41aに流入しようとした場合であっても、遊技球23同士が相互にアンバランスな応力を作用させることとなり、球詰まりが生じ難い。その結果、この流入口40の左右非対称によって球詰まり防止が図られている。
【0044】
図7は、このアウト口ユニットUにおけるアウト口部30の拡大図である。(a)は正面図を示し、(b)は外観斜視図を示している。
【0045】
アウト口部30は、レール飾り部26における流入口40の後方に、2つの通過孔41aが流入口40に臨むように配置されている。アウト口部30は、左右に並んで配置された2つの計数センサ41、計数センサ41の前方(上流側)に配置された誘導面部42、計数センサ41の後方(下流側)に配置された案内通路45(図9参照)を有して大略構成される。
【0046】
計数センサ41は、流入口40から流入した遊技球23の個数を計数するためのセンサである。計数センサ41には、例えば、静電容量式、磁気式等の非接触通過センサが用いられ、通過孔41aを遊技球23が通過するごとにその検出信号が出力されるようになっている。このアウト口ユニットUにおいては、計数センサ41は、左右に2個並んで配置されている。複数の計数センサ41によって遊技球23の個数を計数するので、アウト球が多量の場合でも、誤検出や検出漏れをせずに正確な個数計数が可能である。
【0047】
また、アウト口部30に流入する遊技球23の個数を検出しているので、遊技球23に糸等を連結して入賞口28,29,31等に出し入れすることにより、不正に賞球を獲得するいわゆる糸吊りゴト行為を有効に防止し得る。すなわち、各入賞口28,29,31に入賞した遊技球23の個数と計数センサ41により計数された遊技球23の個数との合計数が、単位時間あたりに発射した遊技球23の個数と略一致するか否かに基づいて、糸吊りゴト行為の有無を判定することができる。
【0048】
なお、計数センサ41が複数配置されている場合は、もちろん複数の計数センサ41で計数された遊技球数の合計数がアウト球数となる。また、アウト球と各入賞口に入賞した入賞球とは、遊技盤6の裏面側にて合流されてパチンコ機2の外部へと排出されるようになっているが、この計数センサ41は、入賞球との合流位置よりも上流側に配置され、入賞球と合流する前のアウト球数を計数するようになっている。
【0049】
誘導面部42は、計数センサ41の上流側であって流入口40の下流側、すなわち、計数センサ41と流入口40とに挟まれる位置に配置され、流入口40に流入した遊技球23(アウト球)を通過孔41aへと誘導している。誘導面部42には、2つの計数センサ41の各通過孔41aに対応して2つの開口が形成されており、各々の開口が、上流側に向けて開口幅が広がるように(すなわち、漏斗状の)傾斜面又は曲面とされた誘導面43を有している。
【0050】
図8は、このアウト口部30を図7中のX−X断面で切断した断面図である。この実施形態1においては、左右2つの通過孔41aのそれぞれに対応して左右2つの誘導面43が形成されている。右側の通過孔41aに対応する誘導面43のうち、右側の曲面を右外面43a、左側の曲面を右内面43bとする。左側の通過孔41aに対応する誘導面43のうち、右側の曲面を左内面43c、左側の曲面を左外面43dとする。
【0051】
図8に示されるように、右外面43aと右内面43bとは、異なる曲率半径とされている。左内面43cと左外面43dとは、異なる曲率半径とされている。更に、右内面43bと左内面43cとは異なる曲率半径とされている。このように構成することにより、以下の2つの効果を発揮している。
【0052】
すなわち、1つ目は、右内面43bと左内面43cとの曲率半径の相違により、右内面43bと左内面43cとが接合する接合稜線44の位置が、2つの通過孔41aのセンター位置からずれていることによる効果である。具体的には、接合稜線44の位置は、左側の通過孔41aに近付いている。その結果、右側の計数センサ41に流入する遊技球23数と左側の計数センサ41に流入する遊技球23数とが均等でなくなっている。左右の計数センサ41への流入のし易さが異なることにより、誘導面部42近傍での球詰まりの発生が防止されている。
【0053】
2つ目は、右外面43aと右内面43bとの曲率半径の相違により、計数センサ41に流入しようとする遊技球23にアンバランスな応力を作用させる効果である。具体的には、例えば、図中に破線で示すように、右側の計数センサ41に向けて2つの遊技球23a,23bが左右に並んで略同時に流入しようとする場合を想定する。右側の遊技球23aは右外面43aに当接し、左側の遊技球23bは右内面43bに当接し、左右の遊技球23a,23bも互いに当接する。
【0054】
しかし、右外面43aと右内面43bの曲率半径が異なっているので、右側の遊技球23aに作用する応力と左側の遊技球23bに作用する応力がアンバランスとなる。応力がアンバランスとなるとは、加わる複数の応力の方向及び/又は強度が異なったり、対象でなかったりすることにより、釣り合わない状態となることを意味する。その結果、2つの遊技球23a,23bが誘導面43近傍で球詰まりを発生せず、円滑に右側の計数センサ41に向けて流入する。なお、左側の計数センサ41に対応する、左内面43cと左外面43dとの曲率半径の相違によっても同様の効果を得る。
【0055】
案内通路45は、計数センサ41の後方(下流側)に配置されており、遊技球23を排出経路46へと案内するものである。図9は、このアウト口部30近傍を斜め後方から見た斜視図である。図9においては、左斜め後方からアウト口部30近傍を見ている。計数センサ41の下流側に通過孔41aを通過した後の遊技球23を案内する案内通路45が連通し、その案内通路45の下流側に排出経路46が連通し、遊技球23は、最終的に排出経路46からパチンコ機2の外部へと排出される。排出経路46の途中で、入賞口28,29,31に入賞した入賞球と、アウト球とが合流される。
【0056】
案内通路45は、その通路下面に、各計数センサ41に対応して傾斜リブ47を有している。傾斜リブ47は、その上面に遊技球23を受けて排出経路46まで転動させるもので、通過孔41aの近傍直下流位置に配置されている。計数センサ41側(上流側)のリブ高さが高く、排出経路46側(下流側)のリブ高さが低く形成されており、もちろん、上流側のリブ高さ位置は、通過孔41aの外周下端位置よりも低い位置となっている。そして、通過孔41aを通過した遊技球23を加速して迅速にかつ円滑に後方の排出経路46に向けて案内する機能を有している。そのため、通過孔41aを通過した後の遊技球23が振動等の何らかの外的要因によって逆流し、計数センサ41によって再検出されてしまうこと(いわゆる、チャタリングによる誤検出)が有効に防止されている。
【0057】
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2について説明する。図10は、この実施形態2に係るパチンコ機2のアウト口ユニットUの外観斜視図であり、図11は、図10における断面Y−Yで切断したアウト口ユニットUの部分拡大断面図である。断面Y−Yは、2つの通過孔41aのうち左側の通過孔41aの鉛直方向における略直径位置を通過して前後上下に延びる平面(平面P)である。図11においては、流入口40及びアウト口部30近傍を部分的に拡大している。なお、この実施形態2においては、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略する。
【0058】
このアウト口ユニットUにおいては、流入口40の底面26cが、前後方向(奥行き方向)において複数の傾斜角度を有している。例えば、図11に示すように、少なくとも断面Y−Yにおいて、前後方向に複数の傾斜角度を有している。同様に、図示しないが、右側の通過孔41aにおいても、その鉛直方向における略直径位置(すなわち、通過孔41aの円周における略最下点に相当する位置)において、前後方向に複数の傾斜角度を有している。
【0059】
前後方向に複数の傾斜角度を有する部分は、上述したように、少なくとも通過孔41aの鉛直方向における略直径位置の近傍に存在すればよいが、右肩部26dと左肩部26eとで挟まれた底面26c全域に亘って前後方向に複数の傾斜角度を有してもよい。
【0060】
なお、本実施形態2においては、複数の傾斜角度は、2種類の傾斜角度であり、図11に示すように、水平面に対して10°の傾斜角度と5°の傾斜角度である。アウト口部30の通過孔41aから遠い側(前方側)に5°の傾斜角度を有する緩斜面51が形成され、近い側(後方側)に10°の傾斜角度を有する急斜面52が形成されている。緩斜面51と急斜面52とは前後方向に繋がっており、その接続部53は屈曲状であってもよいし、R処理されて滑らかに緩斜面51と急斜面52とを接続するものであってもよい。
【0061】
もちろん、複数の傾斜角度は、2種類に限られず、3種類でもそれ以上でもよい。無段階に徐々に傾斜角度が変化するように(すなわち、曲面状に)構成されていてもよい。ただし、前方側よりも後方側の傾斜角度が急であることが好ましい。本実施形態2においても、前方側が緩斜面51であり後方側が急斜面52とされている。
【0062】
このように、流入口40底面26cが複数の傾斜角度を有することにより、通過孔41aに流入しようとする遊技球23の流入速度を位置に応じて変化させることができる。例えば、本実施形態2においては、手前側(前方側)の緩斜面51上にある遊技球よりも奥側(後方側)の急斜面52上にある遊技球を、速い速度で通過孔41aに流入させることができる。すなわち、遊技球同士が離間するように各遊技球の速度を調節することができる。通過孔41aの入口近傍において複数の遊技球が円滑に通過孔41aに流入するので、球噛みやそれによる球詰まりを有効に防止することができる。
【0063】
なお、図11に示すように、このアウト口部30においては、計数センサ41の傾斜角度、すなわち、計数センサ41における遊技球23の通過方向が水平面と為す角度が、急斜面52よりも大きい角度(20°)に設定されている。つまり、遊技球23は5°、10°、20°の傾斜面を順次経由しつつアウト口に流入することとなる。
【0064】
遊技球23がアウト口に流入する過程において、手前側(前方側)から奥側(後方側)に向けて、順に傾斜角度が急になっているので、遊技球同士が離間する。したがって、一層球噛みや球詰まりの防止効果が高まっている。
【0065】
また、計数センサ41における遊技球23の通過方向が水平面と為す角度(傾斜角度)が20°という比較的大きい角度に設定されている。しかもその計数センサ41における傾斜角度が、緩斜面51や急斜面52における傾斜角度よりも大きく設定されている。したがって、計数センサ41を一旦通過した遊技球23が何らかの事情で逆流して計数センサ41で再度検出されてしまうような、いわゆるチャタリングによる誤検出が効果的に防止されている。
【0066】
図12は、この実施形態2に係るパチンコ機2の発射ユニット近傍の分解斜視図である。図12において、符号54は整流器、符号55は発射ユニット、符号56はファール球回収口を示している。図12では、要部のみ表示し、パチンコ機2におけるガラス枠、遊技盤等は省略している。また、整流器54を前方に分解して示している。
【0067】
整流器54は、発射ユニット55に向けて、遊技球を1球ずつ供給する球供給機能を有している。整流器54は、ソレノイド54aと球送り部材54bとを有しており、ソレノイド54aのオンオフ動作によって球送り部材54bが往復移動する。その球送り部材54bの往復移動に伴って遊技球が発射ユニット55へ向けて供給通路54cから1球ずつ供給されるようになっている。
【0068】
この整流器54内に遊技球の通過を検出する球通過センサ54dが配置されている。遊技球の通過を検出できる位置であれば、整流器54内のどの位置に配置されていてもよい。例えば、球送り部材54bの上流側であっても下流側(すなわち、供給通路55c)であってもよいし、球送り部材54b自体に球通過センサ54dが取り付けられていてもよい。
【0069】
球通過センサ54dが1球ずつ供給された遊技球を検出することによって、発射ユニット55に供給された遊技球の個数、すなわち遊技領域に向けて発射された遊技球の個数を計数することができる。
【0070】
また、整流器54から供給された遊技球23は、発射レール55c内にセットされ、発射ユニット55によって遊技領域に向けて弾球発射される。発射ユニット55は、発射レール55c内の遊技球23を1球ずつ発射槌55aによって遊技領域に向けて弾球発射する機能を有する。発射槌55aの弾球動作は、ソレノイド55bのオンオフ動作によって実現される。
【0071】
発射ユニット55によって弾球発射されたが、遊技領域に到達しなかった遊技球、すなわちファール球は、ファール球回収口56内に落下するようになっている。ファール球回収口56内に落下したファール球は、パチンコ機2内部のファール球回収通路を通って球皿14(特に、下球皿14b)へと排出される。ファール球回収口56近傍又はファール球回収通路内のいずれかの場所には、ファール球の通過を検出する球通過センサ56aが配置されている。これにより、発射された遊技球のうち何球がファール球として戻ってきたかを計数することができるようになっている。
【0072】
この球通過センサ54dによる発射球数の計数値、球通過センサ56aによるファール球数の計数値、計数センサ41によるアウト球数の計数値、各入賞口に入賞した入賞球数の計数値に基づき、糸吊りゴト等の不正行為を検出、発見することができる。すなわち、発射球数=入賞球数+アウト球数+ファール球数が成立するはずであるから、ある程度の計数誤差を勘案しても、発射球数と(入賞球数+アウト球数+ファール球数)の合計数との差が所定数以上になった場合には、不正行為が行われていると判断することができる。
【0073】
[実施形態3]
実施形態3においては、このアウト口ユニットUを封入循環式パチンコ機に適用した例について説明する。封入循環式パチンコ機は、実施形態1,2に係るパチンコ機2と同様に、整流器、発射ユニット、遊技盤、ファール球回収通路を有している。遊技盤面には遊技球の流下による遊技を実現するための遊技領域が画定されており、その遊技領域内に各種入賞口が配置されている。遊技盤には、アウト口ユニットUが取り付けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球が、流入口40を介してアウト口部30へと流入するようになっている。
【0074】
封入循環式パチンコ機においても、整流器によって1球ずつ遊技球が発射ユニットに供給され、発射ユニットによって弾球発射されると遊技球が遊技領域を流下する。遊技領域を流下する遊技球のうち、あるものはいずれかの入賞口に入賞し、あるものはいずれの入賞口にも入賞せずアウト口部30に流入する。弾球発射されたものの発射強度が弱く遊技領域にまで至らなかった遊技球は、ファール球回収口に流入してファール球回収通路へと至る。
【0075】
封入循環式パチンコ機においては、所定個数の遊技球が機内に封入され循環して使用され、球皿を有していない。したがって、パチンコ機外部から遊技球を補給したり、入賞による賞球がパチンコ機外部へと払い出されたりしない。封入循環式パチンコ機は、遊技球の循環経路を有している。循環経路は、各種入賞口に入賞した遊技球、アウト口部30に流入した遊技球、ファール球回収通路を通過した遊技球を、再び整流器へと循環させる球経路である。循環経路により整流器へと戻された遊技球が再び発射ユニットへと供給されて弾球発射される。
【0076】
封入循環式パチンコ機は、例えば、カード挿入口とカード情報管理部とを有している。カードには、遊技者のクレジット情報が記録されている。このクレジット情報に基づいて、所定個数の球貸しが可能となっている。例えば、「100」のクレジット情報が記録されたカードをカードスロットに挿入し、「25」のクレジット情報に相当する球貸し操作を行うと、カード情報管理部によってカードのクレジット情報が100−25=「75」に設定される。併せて、「25」のクレジット情報に相当する25個分の球貸しが行われる。
【0077】
球貸しは、現実に遊技球が封入循環式パチンコ機に補給されるのではなく、封入循環式パチンコ機において25球の発射可能球数(残球数)が設定されることにより行われる。この残球数は、封入循環式パチンコ機のいずれかの箇所において、遊技者に視認可能に表示されることが好ましい。
【0078】
封入循環式パチンコ機においては、機内に封入された遊技球を循環的に使用することにより、遊技領域への25回の球発射が可能に設定される。1球ずつ発射されるごとに残球数が1球ずつ減算され、残球数が0になると、球発射が不可能とされる。ここで、発射した遊技球がファール球となった場合は、残球数は減算されない。また、入賞により賞球が獲得された場合は、その獲得された賞球数が残球数に加算される。
【0079】
この封入循環式パチンコ機においても、整流器及びファール球回収通路に球通過センサが配置され、各入賞口にも入賞センサが配置され、アウト口部にも計数センサが配置されており、発射球数、ファール球数、入賞球数、アウト球数が計数可能となっている。
【0080】
残球数=球貸し数+賞球数+ファール球数−発射球数 −(1)
発射球数=入賞球数+アウト球数+ファール球数 −(2)
の関係が、所定の許容計数誤差範囲内で成立しているか否かが判断される。上記(1)式では、差球数(残球数)が算出される。上記(2)式が成立しない場合は、糸吊りゴト等の不正行為が行われていると判断できる。
【0081】
なお、本発明は、以下の趣旨も含むものとする。
【0082】
[趣旨1]
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域内に配置され、該遊技領域内に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない前記遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、
前記遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、
前記遊技領域の外周の一部を構成すると共に、前記遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、
前記レール飾り部は、前記アウト口部に前記遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、
前記アウト口部は、
前記流入口を通過した前記遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、
前記各計数センサの上流側に配置され、該計数センサへ前記遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、
前記遊技球を前記アウト口部へ案内する前記流入口の底面の少なくとも一部は、前記遊技球の前記アウト口部への流入方向に沿って、前後方向に傾斜する複数の傾斜角度を有する、遊技機用のアウト口ユニット。
【0083】
[趣旨2]
前記複数の傾斜角度は、前記アウト口部から遠い側の傾斜角度よりも前記アウト口に近い側の傾斜角度が急角度である、趣旨1に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【0084】
[趣旨3]
前記計数センサにおける前記遊技球の通過方向の前後方向における傾斜角度が、前記複数の傾斜角度のいずれよりも急角度である、趣旨1又は趣旨2に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【0085】
[趣旨4]
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を表面に画定する遊技盤と、
該遊技領域内に配置された複数の入賞口と、
該遊技盤に配置された趣旨1から趣旨3のうちいずれか1つに記載の遊技機用のアウト口ユニットと、
該遊技盤を保持する遊技機枠と、
前記遊技盤の前方に一定距離離間して配置されるガラスと、
前記遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、を有する遊技機。
【0086】
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。実施形態3の封入循環式パチンコ機に適用するアウト口ユニットが、実施形態1で説明したものであっても実施形態2で説明したものであってもよい。なお、実施形態2のアウト口ユニットは、「遊技球をアウト口部へ案内する流入口の底面の少なくとも一部は、遊技球のアウト口部への流入方向に沿って、前後方向に傾斜する複数の傾斜角度を有する」との特徴に加え、実施形態1のアウト口ユニットが有する「流入口が、各センサに対応して左右非対称とされており、誘導面部が、各センサごとに異なる形状とされている」という特徴を併せ持っているが、もちろん、実施形態2におけるアウト口ユニットにおいて、流入口が、各センサに対応して左右対称とされており、誘導面部が、各センサとも同じ形状とされていてもよい。
【0087】
[実施例1]
上記の実施形態1に係るパチンコ機2において、右側の計数センサ41と左側の計数センサ41とにどのような個数配分でアウト球が計数されるかについて確認実験を行った。
【0088】
また、その際、アウト口部30近傍における球詰まりの発生の有無、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の有無についても確認した。実験結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
以上の実験結果から明らかなように、流入口40を左右非対称にし、誘導面43の曲率半径を計数センサ41ごとに異なる曲率半径とすることにより、左側の計数センサ41に流入するアウト球の個数と右側の計数センサ41に流入するアウト球の個数との比率をアンバランス(約47%:約53%)とすることができた。その際、アウト球の総個数が約4万発〜約10万発程度となるまで球発射を行っても、アウト口部30近傍における球詰まり、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の発生はなかった。
【0090】
なお、本実験においては、発射された遊技球の入賞口への入賞は考慮していない。すなわち、発射された遊技球のすべてが、アウト口部30に流入する状況において実験を行った。したがって、いずれの実験No.においても、総発射数=アウト球合計数となっている。
【0091】
[実施例2]
上記の実施形態2に係るパチンコ機2において、右側の計数センサ41と左側の計数センサ41とにどのような個数配分でアウト球が計数されるかについて確認実験を行った。
【0092】
また、その際、アウト口部30近傍における球詰まりの発生の有無、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の有無についても確認した。実験結果を表2に示す。
【0093】
【表2】
以上の実験結果から明らかなように、流入口40を左右非対称にし、誘導面43の曲率半径を計数センサ41ごとに異なる曲率半径とすることにより、左側の計数センサ41に流入するアウト球の個数と右側の計数センサ41に流入するアウト球の個数との比率をアンバランス(約47%:約53%)とすることができた。それに加え、底面26cに傾斜角度の異なる緩斜面51と急斜面52とを形成することにより、アウト球の総個数が約4万発〜約10万発程度となるまで球発射を行っても、アウト口部30近傍における球詰まり、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の発生はなかった。
【0094】
なお、本実験においても、発射された遊技球の入賞口への入賞は考慮していない。すなわち、発射された遊技球のすべてが、アウト口部30に流入する状況において実験を行った。したがって、いずれの実験No.においても、総発射数=アウト球合計数となっている。
【0095】
[実施例3]
上記の実施例2に用いたパチンコ機2において、総発射数を100万発以上とした場合のアウト口部30近傍における球詰まりの発生の有無、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の有無について確認した。実験結果を表3に示す。
【0096】
【表3】
実施形態2に係るアウト口ユニットを使用することにより、約145万発の球発射を行っても、アウト口部30近傍における球詰まり、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の発生がないことがわかった。
【0097】
なお、本実験においても、発射された遊技球の入賞口への入賞は考慮していない。すなわち、発射された遊技球のすべてが、アウト口部30に流入する状況において実験を行った。したがって、いずれの実験No.においても、総発射数=アウト球合計数となっている。
【符号の説明】
【0098】
U:アウト口ユニット
X−X:断面
2:パチンコ機(遊技機)
3:遊技機枠
4:外枠
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面
7:センター役物
7a:演出表示装置
7b:表示部
7c:表示図柄
7d:表示開口部
9:前枠
10:ガラス
12:ガラス枠
14:球皿
14a:上球皿
14b:下球皿
14c:球抜き部材
15:発射装置ハンドル
16:遊技領域
17:第1図柄(特別図柄)表示装置
22:ヒンジ
23:遊技球
23a:右側の遊技球
23b:左側の遊技球
24:内レール
25:風車
26:レール飾り部
26a:外レール
26b:案内斜面
26c:底面
26d:右肩部
26e:左肩部
27:遊技釘
28:普通入賞口
29:始動入賞口
30:アウト口部
31:大入賞口
31a:取付孔
32:装飾部材
33:ゲート
34:主制御基板(電子回路基板)
35:主制御基板ケース(基板ケース)
36:演出制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
40:流入口
41:計数センサ
41a:通過孔
42:誘導面部
43:誘導面
43a:右外面
43b:右内面
43c:左内面
43d:左外面
44:接合稜線
45:案内通路
46:排出経路
47:傾斜リブ
51:緩斜面
52:急斜面
53:接続部
54:整流器
54a:ソレノイド
54b:球送り部材
54c:供給通路
54d:球通過センサ
55:発射ユニット
55a:発射槌
55b:ソレノイド
55c:発射レール
56:ファール球回収口
56a:球通過センサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機用のアウト口ユニット及び遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機においては、弾球された遊技球が遊技領域(遊技盤面又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に遊技球が入賞すれば所定の賞球の払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に遊技球が流入すれば賞球の払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は遊技球の流下における偶然性を利用しつつ遊技球の入賞及び賞球の払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
【0003】
このようなパチンコ機において、アウト口に流入する遊技球(アウト球)が、アウト口近傍において球詰まりを生じる場合がある。このようなアウト口近傍における球詰まりを防止する提案として、例えば、特許文献1に開示のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−118259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示のものは、アウト口と装飾部とを一体化したアウト口セットをアウト通路にはめ込み可能としているが、アウト球が多量の場合に充分な球詰まり防止効果を発揮するとは言えない。また、アウト球の個数を正確に計数することについても考慮されていない。
【0006】
本願発明は、上記事情に鑑みたもので、アウト球が多量の場合でも、正確に計数することができ、かつ、アウト口近傍における球詰まりを有効に防止することのできる遊技機用のアウト口ユニット及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本願発明の例示的側面としての遊技機用のアウト口ユニットは、遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域内に配置され、遊技領域内に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、遊技領域の外周の一部を構成すると共に、遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、レール飾り部は、アウト口部に遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、アウト口部は、流入口を通過した遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、各計数センサの上流側に配置され、計数センサへ遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、流入口は、各センサに対応して左右非対称とされており、誘導面部は、各センサごとに異なる形状とされている。
【0008】
本願発明の他の例示的側面としての遊技機は、遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を表面に画定する遊技盤と、遊技領域内に配置された複数の入賞口と、遊技盤に配置され、複数の入賞口のいずれにも入賞しない遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、遊技領域の外周の一部を構成すると共に、遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、レール飾り部は、アウト口部に遊技球を流入させるために左右非対称に開口形成された流入口を有し、アウト口部は、流入口を通過した遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、各計数センサの上流側に配置され、計数センサへ遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、誘導面部が、各センサごとに異なる形状とされているアウト口ユニットと、遊技盤を保持する遊技機枠と、遊技盤の前方に一定距離離間して配置されるガラスと、遊技媒体を遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、遊技媒体を貯留する貯留皿と、を有する。
【0009】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アウト球が多量の場合でも、正確に計数することができ、かつ、アウト口近傍における球詰まりを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態1に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】図1に示すパチンコ機の背面図である。
【図3】図1に示す遊技盤の正面図である。
【図4】図3に示すアウト口ユニットの外観斜視図である。
【図5】図4に示すアウト口ユニットの要部を拡大して示す拡大分解図である。
【図6】流入口近傍の拡大正面図である。
【図7】図5に示すアウト口ユニットにおけるアウト口部の拡大図であって、(a)は正面図であり(b)は外観斜視図である。
【図8】図7に示すアウト口部のX−X断面図である。
【図9】図7に示すアウト口部を斜め後方から見た斜視図である。
【図10】実施形態2に係るパチンコ機2のアウト口ユニットUの外観斜視図である。
【図11】図10における断面Y−Yで切断したアウト口ユニットUの部分拡大断面図である。
【図12】実施形態2に係るパチンコ機2の発射ユニット近傍の分解斜視図である。
【実施するための形態】
【0012】
[実施形態1]
以下、本発明の実施形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る電子回路基板を有する遊技機としてのパチンコ機2の正面図であり、図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット(不図示)、球皿14を有している。発射ユニットは、遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて1球ずつ遊技球23が発射可能とされている。
【0013】
パチンコ機2は、後述する発射装置ハンドル15を遊技者が操作することによって、遊技領域16に向けて遊技球が発射ユニットによって発射され、遊技球の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。
【0014】
なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施形態1においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
【0015】
本願においては、一般的な方向の定義として、パチンコ機を正面(遊技者側)から見た場合における方向で上下左右方向を定義する。また、遊技者からパチンコ機に向かう方向を後方、パチンコ機から遊技者に向かう方向を前方と定義する。部材やユニット等の詳細部分については、個別に別方向の名称を用いる場合もある。
【0016】
また、遊技球23が遊技領域16を流下する場合、原則として流下方向(下方)が下流側であり、逆方向(上方)が上流側となるが、下流、上流の概念は上下に限定されず、あくまで遊技球の流下する方向を下流側と定義する。
【0017】
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲側面及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
【0018】
パチンコ機2の周囲を囲む外枠4、その内側にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。なお、ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。遊技機枠は、遊技盤ユニット5を保持する前枠9と、後述する主制御基板ケース(基板ケース)35と、を備えている。
【0019】
ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないようにする不正アクセス防止機能、を発揮する。
【0020】
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施形態1においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。
【0021】
発射ユニットは、球送り装置(不図示)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に送り出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、例えば発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、前枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射装置ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
【0022】
遊技盤ユニット5は、遊技盤面6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されると共に、この演出表示装置7aの表示部7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
【0023】
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3(本実施形態1においては、遊技機枠3の一部としての前枠9。)に保持されている。その遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り部26が取り付けられており、レール飾り部26の外レール26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り部26の外レール26aによって画定され、外レール26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
【0024】
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、遊技領域16内に多数配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29、大入賞口31等の入球部材及びアウト口部30が配置されている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車25等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車25を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。このアウト口部30とレール飾り部26とを有して、アウト口ユニットUが構成される(図3参照)。
【0025】
センター役物7は、演出表示装置7aの周囲を覆うように構成されており、図柄変動遊技(1種遊技)を実現するものである。センター役物7の上部には、図柄表示手段としての第1図柄(特別図柄)表示装置17が配置されると共に、センター役物7の中央部には、演出表示装置7aが配置されている。
【0026】
第1図柄(特別図柄)表示装置17には、抽選手段の抽選結果である第1図柄の変動が表示される。第1図柄は、始動入賞口29への遊技球23の入球を契機として実行される第1抽選の結果に対応した図柄である。第1図柄の変動表示が所定の当選態様で停止することにより第1特別遊技としての大当りが発生する。
【0027】
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示部7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示部7bには、第1図柄に連動する第1装飾図柄の表示がなされる。第1装飾図柄は、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示部7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、遊技制御手段としての演出制御基板が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板によって画像表示が制御される。
【0028】
図2に示すように遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う電子回路基板としての主制御基板34を内包する主制御基板ケース35と、演出表示装置7aの画像表示等演出の制御等を行う演出制御基板(図示せず)を収容した演出制御基板ケース36と、賞球の払出しを制御する払出制御基板(図示せず)を収容した払出制御基板ケース37と、電源基板(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御基板によって遊技が実現される。更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。
【0029】
図示しない球発射装置により遊技球23が発射されると、遊技球23はレール飾り部26の外レール26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、遊技球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り部26の外レール26aに沿って右側に移動し、あるものは遊技釘27に衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定数の賞球の払出し契機となり、あるものはいずれの入球装置にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口部30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
【0030】
図柄変動遊技中に遊技球23が始動入賞口29に流入すると、その流入に起因して演出表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の賞球が球皿14へと払い出されるようになっている。
【0031】
続いて、この実施形態1に係るアウト口ユニットUについて、図面を用いて説明する。図3は、このパチンコ機2の遊技盤6の正面図である。遊技盤6は、パチンコ機2の前枠9に保持されており、ガラス枠12を前方開放することにより、パチンコ機2の前面に露出する。
【0032】
図3においては、実施形態1を説明するための要部のみ図示しており、遊技盤6上の遊技領域16内に配置される風車25、遊技釘27、各入賞口28,29,31、ゲート33等の図示は省略している。なお、図3中の符号31aは、大入賞口31取付けのために遊技盤6に開口形成された大入賞口31取付用の取付孔である。
【0033】
遊技盤6には、アウト口ユニットUが取り付けられている。アウト口ユニットUは、レール飾り部26とアウト口部30とを有して大略構成される。また、遊技盤6には、内レール24も取り付けられている。図3に示すように、内レール24とレール飾り部26とは、内側が大略円弧形状とされており、アウト口部30を挟んで左右に対向配置されている。この内レール24とレール飾り部26とが大略円形領域を囲んで、遊技領域16の外周が構成される。
【0034】
内レール24の外側(図3中左側)から遊技領域16内に流入した遊技球23が、いずれの入賞口にも入賞しない場合に、内レール24又はレール飾り部26によって誘導されてアウト口部30へと流入するようになっている。
【0035】
図4は、このアウト口ユニットUの外観斜視図である。図5は、アウト口ユニットUの要部を拡大して示す拡大分解図である。レール飾り部26の下方部分には、遊技球23をアウト口部30へと案内する案内斜面26bが形成されている。その案内斜面26bに連接して、流入口40が開口形成されている。
【0036】
流入口40は、アウト口部30の前方に位置し、案内斜面26bを転動してきた遊技球23をアウト口部30へと流入させる。図6は、流入口40近傍の拡大正面図である。図6においては、流入口40近傍を正面やや上方から斜めに矢視している。アウト口部30は、後述するように、左右に並んで複数(本実施形態1においては2つ)の計数センサ41を有している。計数センサ41は、アウト口部30に流入する遊技球23の個数をカウントし、主制御基板34に向けて計数情報を送信するものである。各計数センサ41は、遊技球23を通過させるための通過孔41aを有している。通過孔41aは、例えば、遊技球23の直径よりも大径の円形状である。
【0037】
計数センサ41による計数情報は、例えば、主制御基板34に向けて送信され、その後に、主制御基板34から演出制御基板へと送られるようになっていてもよい。主制御基板34又は演出制御基板において、計数センサ41によって計数されたアウト球個数の合計値と各入賞口28,29,31に入賞した入賞球数の合計値との合算値が、発射ユニットによって発射された遊技球の個数と比較される。
【0038】
不正が行われていない場合には、アウト球と入賞球の合算値と発射遊技球個数とが略一致するはずである。しかしながら、発射遊技球個数に比較して、アウト球数と入賞球の合算値が多い場合、例えば、糸吊りゴト(遊技球に糸を連結して発射し、糸を操作して入賞口のセンサ近傍で遊技球を繰り返し出し入れすることにより、不正に多量の賞球を獲得する不正行為。)等の不正行為が行われていると判断することができる。その場合、演出制御手段は、演出表示装置7aにエラー表示したり、装飾部材32としてのランプの点滅によってエラー報知したり、スピーカから警告音を発生したりすることができる。
【0039】
また、計数センサ41による計数情報は、例えば、主制御基板34から外部出力端子板39を介して、遊技機ホールのホールコンピュータに向けて送信されるようになっていてもよい。ホールコンピュータにおいて、上記同様に、アウト球数と入賞球数の合算値と発射遊技球数とを比較することにより、ホールコンピュータの表示画面上にエラー表示を行うことができる。ホール店員がいち早く不正行為を発見することができる。
【0040】
流入口40は、1つの計数センサ41における通過孔41aに対して、正面視左右非対称に形成されている。すなわち、流入口40は、案内斜面26bと、それより一段低くされた底面26cとが、斜面によって緩やかに接続されており、その結果、右肩部26dと左肩部26eとを有している。
【0041】
図6において、右側の計数センサ41の通過孔41aに対して、その前方右斜め下方位置に右肩部26dがあるので、右側の計数センサ41に対して、流入口40は左右非対称となっている。つまり、右側の計数センサ41の通過孔41aに対して、左右の流入口40形状が異なっている(左右の流入口40の高さ位置が異なっている)。
【0042】
同様に、図6において、左側の計数センサ41の通過孔41aに対して、その前方左斜め下方位置に左肩部26eがあるので、左側の計数センサ41に対して、流入口40は左右非対称となっている。つまり、左側の計数センサ41の通過孔41aに対して、左右の流入口40形状が異なっている(左右の流入口40の高さ位置が異なっている)。
【0043】
このように、1つの計数センサ41における通過孔41aに対し、その右側と左側とで、流入口40の高さ位置が異なっているので、万一2つの遊技球23が並んで通過孔41aに流入しようとした場合であっても、遊技球23同士が相互にアンバランスな応力を作用させることとなり、球詰まりが生じ難い。その結果、この流入口40の左右非対称によって球詰まり防止が図られている。
【0044】
図7は、このアウト口ユニットUにおけるアウト口部30の拡大図である。(a)は正面図を示し、(b)は外観斜視図を示している。
【0045】
アウト口部30は、レール飾り部26における流入口40の後方に、2つの通過孔41aが流入口40に臨むように配置されている。アウト口部30は、左右に並んで配置された2つの計数センサ41、計数センサ41の前方(上流側)に配置された誘導面部42、計数センサ41の後方(下流側)に配置された案内通路45(図9参照)を有して大略構成される。
【0046】
計数センサ41は、流入口40から流入した遊技球23の個数を計数するためのセンサである。計数センサ41には、例えば、静電容量式、磁気式等の非接触通過センサが用いられ、通過孔41aを遊技球23が通過するごとにその検出信号が出力されるようになっている。このアウト口ユニットUにおいては、計数センサ41は、左右に2個並んで配置されている。複数の計数センサ41によって遊技球23の個数を計数するので、アウト球が多量の場合でも、誤検出や検出漏れをせずに正確な個数計数が可能である。
【0047】
また、アウト口部30に流入する遊技球23の個数を検出しているので、遊技球23に糸等を連結して入賞口28,29,31等に出し入れすることにより、不正に賞球を獲得するいわゆる糸吊りゴト行為を有効に防止し得る。すなわち、各入賞口28,29,31に入賞した遊技球23の個数と計数センサ41により計数された遊技球23の個数との合計数が、単位時間あたりに発射した遊技球23の個数と略一致するか否かに基づいて、糸吊りゴト行為の有無を判定することができる。
【0048】
なお、計数センサ41が複数配置されている場合は、もちろん複数の計数センサ41で計数された遊技球数の合計数がアウト球数となる。また、アウト球と各入賞口に入賞した入賞球とは、遊技盤6の裏面側にて合流されてパチンコ機2の外部へと排出されるようになっているが、この計数センサ41は、入賞球との合流位置よりも上流側に配置され、入賞球と合流する前のアウト球数を計数するようになっている。
【0049】
誘導面部42は、計数センサ41の上流側であって流入口40の下流側、すなわち、計数センサ41と流入口40とに挟まれる位置に配置され、流入口40に流入した遊技球23(アウト球)を通過孔41aへと誘導している。誘導面部42には、2つの計数センサ41の各通過孔41aに対応して2つの開口が形成されており、各々の開口が、上流側に向けて開口幅が広がるように(すなわち、漏斗状の)傾斜面又は曲面とされた誘導面43を有している。
【0050】
図8は、このアウト口部30を図7中のX−X断面で切断した断面図である。この実施形態1においては、左右2つの通過孔41aのそれぞれに対応して左右2つの誘導面43が形成されている。右側の通過孔41aに対応する誘導面43のうち、右側の曲面を右外面43a、左側の曲面を右内面43bとする。左側の通過孔41aに対応する誘導面43のうち、右側の曲面を左内面43c、左側の曲面を左外面43dとする。
【0051】
図8に示されるように、右外面43aと右内面43bとは、異なる曲率半径とされている。左内面43cと左外面43dとは、異なる曲率半径とされている。更に、右内面43bと左内面43cとは異なる曲率半径とされている。このように構成することにより、以下の2つの効果を発揮している。
【0052】
すなわち、1つ目は、右内面43bと左内面43cとの曲率半径の相違により、右内面43bと左内面43cとが接合する接合稜線44の位置が、2つの通過孔41aのセンター位置からずれていることによる効果である。具体的には、接合稜線44の位置は、左側の通過孔41aに近付いている。その結果、右側の計数センサ41に流入する遊技球23数と左側の計数センサ41に流入する遊技球23数とが均等でなくなっている。左右の計数センサ41への流入のし易さが異なることにより、誘導面部42近傍での球詰まりの発生が防止されている。
【0053】
2つ目は、右外面43aと右内面43bとの曲率半径の相違により、計数センサ41に流入しようとする遊技球23にアンバランスな応力を作用させる効果である。具体的には、例えば、図中に破線で示すように、右側の計数センサ41に向けて2つの遊技球23a,23bが左右に並んで略同時に流入しようとする場合を想定する。右側の遊技球23aは右外面43aに当接し、左側の遊技球23bは右内面43bに当接し、左右の遊技球23a,23bも互いに当接する。
【0054】
しかし、右外面43aと右内面43bの曲率半径が異なっているので、右側の遊技球23aに作用する応力と左側の遊技球23bに作用する応力がアンバランスとなる。応力がアンバランスとなるとは、加わる複数の応力の方向及び/又は強度が異なったり、対象でなかったりすることにより、釣り合わない状態となることを意味する。その結果、2つの遊技球23a,23bが誘導面43近傍で球詰まりを発生せず、円滑に右側の計数センサ41に向けて流入する。なお、左側の計数センサ41に対応する、左内面43cと左外面43dとの曲率半径の相違によっても同様の効果を得る。
【0055】
案内通路45は、計数センサ41の後方(下流側)に配置されており、遊技球23を排出経路46へと案内するものである。図9は、このアウト口部30近傍を斜め後方から見た斜視図である。図9においては、左斜め後方からアウト口部30近傍を見ている。計数センサ41の下流側に通過孔41aを通過した後の遊技球23を案内する案内通路45が連通し、その案内通路45の下流側に排出経路46が連通し、遊技球23は、最終的に排出経路46からパチンコ機2の外部へと排出される。排出経路46の途中で、入賞口28,29,31に入賞した入賞球と、アウト球とが合流される。
【0056】
案内通路45は、その通路下面に、各計数センサ41に対応して傾斜リブ47を有している。傾斜リブ47は、その上面に遊技球23を受けて排出経路46まで転動させるもので、通過孔41aの近傍直下流位置に配置されている。計数センサ41側(上流側)のリブ高さが高く、排出経路46側(下流側)のリブ高さが低く形成されており、もちろん、上流側のリブ高さ位置は、通過孔41aの外周下端位置よりも低い位置となっている。そして、通過孔41aを通過した遊技球23を加速して迅速にかつ円滑に後方の排出経路46に向けて案内する機能を有している。そのため、通過孔41aを通過した後の遊技球23が振動等の何らかの外的要因によって逆流し、計数センサ41によって再検出されてしまうこと(いわゆる、チャタリングによる誤検出)が有効に防止されている。
【0057】
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2について説明する。図10は、この実施形態2に係るパチンコ機2のアウト口ユニットUの外観斜視図であり、図11は、図10における断面Y−Yで切断したアウト口ユニットUの部分拡大断面図である。断面Y−Yは、2つの通過孔41aのうち左側の通過孔41aの鉛直方向における略直径位置を通過して前後上下に延びる平面(平面P)である。図11においては、流入口40及びアウト口部30近傍を部分的に拡大している。なお、この実施形態2においては、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略する。
【0058】
このアウト口ユニットUにおいては、流入口40の底面26cが、前後方向(奥行き方向)において複数の傾斜角度を有している。例えば、図11に示すように、少なくとも断面Y−Yにおいて、前後方向に複数の傾斜角度を有している。同様に、図示しないが、右側の通過孔41aにおいても、その鉛直方向における略直径位置(すなわち、通過孔41aの円周における略最下点に相当する位置)において、前後方向に複数の傾斜角度を有している。
【0059】
前後方向に複数の傾斜角度を有する部分は、上述したように、少なくとも通過孔41aの鉛直方向における略直径位置の近傍に存在すればよいが、右肩部26dと左肩部26eとで挟まれた底面26c全域に亘って前後方向に複数の傾斜角度を有してもよい。
【0060】
なお、本実施形態2においては、複数の傾斜角度は、2種類の傾斜角度であり、図11に示すように、水平面に対して10°の傾斜角度と5°の傾斜角度である。アウト口部30の通過孔41aから遠い側(前方側)に5°の傾斜角度を有する緩斜面51が形成され、近い側(後方側)に10°の傾斜角度を有する急斜面52が形成されている。緩斜面51と急斜面52とは前後方向に繋がっており、その接続部53は屈曲状であってもよいし、R処理されて滑らかに緩斜面51と急斜面52とを接続するものであってもよい。
【0061】
もちろん、複数の傾斜角度は、2種類に限られず、3種類でもそれ以上でもよい。無段階に徐々に傾斜角度が変化するように(すなわち、曲面状に)構成されていてもよい。ただし、前方側よりも後方側の傾斜角度が急であることが好ましい。本実施形態2においても、前方側が緩斜面51であり後方側が急斜面52とされている。
【0062】
このように、流入口40底面26cが複数の傾斜角度を有することにより、通過孔41aに流入しようとする遊技球23の流入速度を位置に応じて変化させることができる。例えば、本実施形態2においては、手前側(前方側)の緩斜面51上にある遊技球よりも奥側(後方側)の急斜面52上にある遊技球を、速い速度で通過孔41aに流入させることができる。すなわち、遊技球同士が離間するように各遊技球の速度を調節することができる。通過孔41aの入口近傍において複数の遊技球が円滑に通過孔41aに流入するので、球噛みやそれによる球詰まりを有効に防止することができる。
【0063】
なお、図11に示すように、このアウト口部30においては、計数センサ41の傾斜角度、すなわち、計数センサ41における遊技球23の通過方向が水平面と為す角度が、急斜面52よりも大きい角度(20°)に設定されている。つまり、遊技球23は5°、10°、20°の傾斜面を順次経由しつつアウト口に流入することとなる。
【0064】
遊技球23がアウト口に流入する過程において、手前側(前方側)から奥側(後方側)に向けて、順に傾斜角度が急になっているので、遊技球同士が離間する。したがって、一層球噛みや球詰まりの防止効果が高まっている。
【0065】
また、計数センサ41における遊技球23の通過方向が水平面と為す角度(傾斜角度)が20°という比較的大きい角度に設定されている。しかもその計数センサ41における傾斜角度が、緩斜面51や急斜面52における傾斜角度よりも大きく設定されている。したがって、計数センサ41を一旦通過した遊技球23が何らかの事情で逆流して計数センサ41で再度検出されてしまうような、いわゆるチャタリングによる誤検出が効果的に防止されている。
【0066】
図12は、この実施形態2に係るパチンコ機2の発射ユニット近傍の分解斜視図である。図12において、符号54は整流器、符号55は発射ユニット、符号56はファール球回収口を示している。図12では、要部のみ表示し、パチンコ機2におけるガラス枠、遊技盤等は省略している。また、整流器54を前方に分解して示している。
【0067】
整流器54は、発射ユニット55に向けて、遊技球を1球ずつ供給する球供給機能を有している。整流器54は、ソレノイド54aと球送り部材54bとを有しており、ソレノイド54aのオンオフ動作によって球送り部材54bが往復移動する。その球送り部材54bの往復移動に伴って遊技球が発射ユニット55へ向けて供給通路54cから1球ずつ供給されるようになっている。
【0068】
この整流器54内に遊技球の通過を検出する球通過センサ54dが配置されている。遊技球の通過を検出できる位置であれば、整流器54内のどの位置に配置されていてもよい。例えば、球送り部材54bの上流側であっても下流側(すなわち、供給通路55c)であってもよいし、球送り部材54b自体に球通過センサ54dが取り付けられていてもよい。
【0069】
球通過センサ54dが1球ずつ供給された遊技球を検出することによって、発射ユニット55に供給された遊技球の個数、すなわち遊技領域に向けて発射された遊技球の個数を計数することができる。
【0070】
また、整流器54から供給された遊技球23は、発射レール55c内にセットされ、発射ユニット55によって遊技領域に向けて弾球発射される。発射ユニット55は、発射レール55c内の遊技球23を1球ずつ発射槌55aによって遊技領域に向けて弾球発射する機能を有する。発射槌55aの弾球動作は、ソレノイド55bのオンオフ動作によって実現される。
【0071】
発射ユニット55によって弾球発射されたが、遊技領域に到達しなかった遊技球、すなわちファール球は、ファール球回収口56内に落下するようになっている。ファール球回収口56内に落下したファール球は、パチンコ機2内部のファール球回収通路を通って球皿14(特に、下球皿14b)へと排出される。ファール球回収口56近傍又はファール球回収通路内のいずれかの場所には、ファール球の通過を検出する球通過センサ56aが配置されている。これにより、発射された遊技球のうち何球がファール球として戻ってきたかを計数することができるようになっている。
【0072】
この球通過センサ54dによる発射球数の計数値、球通過センサ56aによるファール球数の計数値、計数センサ41によるアウト球数の計数値、各入賞口に入賞した入賞球数の計数値に基づき、糸吊りゴト等の不正行為を検出、発見することができる。すなわち、発射球数=入賞球数+アウト球数+ファール球数が成立するはずであるから、ある程度の計数誤差を勘案しても、発射球数と(入賞球数+アウト球数+ファール球数)の合計数との差が所定数以上になった場合には、不正行為が行われていると判断することができる。
【0073】
[実施形態3]
実施形態3においては、このアウト口ユニットUを封入循環式パチンコ機に適用した例について説明する。封入循環式パチンコ機は、実施形態1,2に係るパチンコ機2と同様に、整流器、発射ユニット、遊技盤、ファール球回収通路を有している。遊技盤面には遊技球の流下による遊技を実現するための遊技領域が画定されており、その遊技領域内に各種入賞口が配置されている。遊技盤には、アウト口ユニットUが取り付けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球が、流入口40を介してアウト口部30へと流入するようになっている。
【0074】
封入循環式パチンコ機においても、整流器によって1球ずつ遊技球が発射ユニットに供給され、発射ユニットによって弾球発射されると遊技球が遊技領域を流下する。遊技領域を流下する遊技球のうち、あるものはいずれかの入賞口に入賞し、あるものはいずれの入賞口にも入賞せずアウト口部30に流入する。弾球発射されたものの発射強度が弱く遊技領域にまで至らなかった遊技球は、ファール球回収口に流入してファール球回収通路へと至る。
【0075】
封入循環式パチンコ機においては、所定個数の遊技球が機内に封入され循環して使用され、球皿を有していない。したがって、パチンコ機外部から遊技球を補給したり、入賞による賞球がパチンコ機外部へと払い出されたりしない。封入循環式パチンコ機は、遊技球の循環経路を有している。循環経路は、各種入賞口に入賞した遊技球、アウト口部30に流入した遊技球、ファール球回収通路を通過した遊技球を、再び整流器へと循環させる球経路である。循環経路により整流器へと戻された遊技球が再び発射ユニットへと供給されて弾球発射される。
【0076】
封入循環式パチンコ機は、例えば、カード挿入口とカード情報管理部とを有している。カードには、遊技者のクレジット情報が記録されている。このクレジット情報に基づいて、所定個数の球貸しが可能となっている。例えば、「100」のクレジット情報が記録されたカードをカードスロットに挿入し、「25」のクレジット情報に相当する球貸し操作を行うと、カード情報管理部によってカードのクレジット情報が100−25=「75」に設定される。併せて、「25」のクレジット情報に相当する25個分の球貸しが行われる。
【0077】
球貸しは、現実に遊技球が封入循環式パチンコ機に補給されるのではなく、封入循環式パチンコ機において25球の発射可能球数(残球数)が設定されることにより行われる。この残球数は、封入循環式パチンコ機のいずれかの箇所において、遊技者に視認可能に表示されることが好ましい。
【0078】
封入循環式パチンコ機においては、機内に封入された遊技球を循環的に使用することにより、遊技領域への25回の球発射が可能に設定される。1球ずつ発射されるごとに残球数が1球ずつ減算され、残球数が0になると、球発射が不可能とされる。ここで、発射した遊技球がファール球となった場合は、残球数は減算されない。また、入賞により賞球が獲得された場合は、その獲得された賞球数が残球数に加算される。
【0079】
この封入循環式パチンコ機においても、整流器及びファール球回収通路に球通過センサが配置され、各入賞口にも入賞センサが配置され、アウト口部にも計数センサが配置されており、発射球数、ファール球数、入賞球数、アウト球数が計数可能となっている。
【0080】
残球数=球貸し数+賞球数+ファール球数−発射球数 −(1)
発射球数=入賞球数+アウト球数+ファール球数 −(2)
の関係が、所定の許容計数誤差範囲内で成立しているか否かが判断される。上記(1)式では、差球数(残球数)が算出される。上記(2)式が成立しない場合は、糸吊りゴト等の不正行為が行われていると判断できる。
【0081】
なお、本発明は、以下の趣旨も含むものとする。
【0082】
[趣旨1]
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域内に配置され、該遊技領域内に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない前記遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、
前記遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、
前記遊技領域の外周の一部を構成すると共に、前記遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、
前記レール飾り部は、前記アウト口部に前記遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、
前記アウト口部は、
前記流入口を通過した前記遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、
前記各計数センサの上流側に配置され、該計数センサへ前記遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、
前記遊技球を前記アウト口部へ案内する前記流入口の底面の少なくとも一部は、前記遊技球の前記アウト口部への流入方向に沿って、前後方向に傾斜する複数の傾斜角度を有する、遊技機用のアウト口ユニット。
【0083】
[趣旨2]
前記複数の傾斜角度は、前記アウト口部から遠い側の傾斜角度よりも前記アウト口に近い側の傾斜角度が急角度である、趣旨1に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【0084】
[趣旨3]
前記計数センサにおける前記遊技球の通過方向の前後方向における傾斜角度が、前記複数の傾斜角度のいずれよりも急角度である、趣旨1又は趣旨2に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【0085】
[趣旨4]
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を表面に画定する遊技盤と、
該遊技領域内に配置された複数の入賞口と、
該遊技盤に配置された趣旨1から趣旨3のうちいずれか1つに記載の遊技機用のアウト口ユニットと、
該遊技盤を保持する遊技機枠と、
前記遊技盤の前方に一定距離離間して配置されるガラスと、
前記遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、を有する遊技機。
【0086】
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。実施形態3の封入循環式パチンコ機に適用するアウト口ユニットが、実施形態1で説明したものであっても実施形態2で説明したものであってもよい。なお、実施形態2のアウト口ユニットは、「遊技球をアウト口部へ案内する流入口の底面の少なくとも一部は、遊技球のアウト口部への流入方向に沿って、前後方向に傾斜する複数の傾斜角度を有する」との特徴に加え、実施形態1のアウト口ユニットが有する「流入口が、各センサに対応して左右非対称とされており、誘導面部が、各センサごとに異なる形状とされている」という特徴を併せ持っているが、もちろん、実施形態2におけるアウト口ユニットにおいて、流入口が、各センサに対応して左右対称とされており、誘導面部が、各センサとも同じ形状とされていてもよい。
【0087】
[実施例1]
上記の実施形態1に係るパチンコ機2において、右側の計数センサ41と左側の計数センサ41とにどのような個数配分でアウト球が計数されるかについて確認実験を行った。
【0088】
また、その際、アウト口部30近傍における球詰まりの発生の有無、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の有無についても確認した。実験結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
以上の実験結果から明らかなように、流入口40を左右非対称にし、誘導面43の曲率半径を計数センサ41ごとに異なる曲率半径とすることにより、左側の計数センサ41に流入するアウト球の個数と右側の計数センサ41に流入するアウト球の個数との比率をアンバランス(約47%:約53%)とすることができた。その際、アウト球の総個数が約4万発〜約10万発程度となるまで球発射を行っても、アウト口部30近傍における球詰まり、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の発生はなかった。
【0090】
なお、本実験においては、発射された遊技球の入賞口への入賞は考慮していない。すなわち、発射された遊技球のすべてが、アウト口部30に流入する状況において実験を行った。したがって、いずれの実験No.においても、総発射数=アウト球合計数となっている。
【0091】
[実施例2]
上記の実施形態2に係るパチンコ機2において、右側の計数センサ41と左側の計数センサ41とにどのような個数配分でアウト球が計数されるかについて確認実験を行った。
【0092】
また、その際、アウト口部30近傍における球詰まりの発生の有無、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の有無についても確認した。実験結果を表2に示す。
【0093】
【表2】
以上の実験結果から明らかなように、流入口40を左右非対称にし、誘導面43の曲率半径を計数センサ41ごとに異なる曲率半径とすることにより、左側の計数センサ41に流入するアウト球の個数と右側の計数センサ41に流入するアウト球の個数との比率をアンバランス(約47%:約53%)とすることができた。それに加え、底面26cに傾斜角度の異なる緩斜面51と急斜面52とを形成することにより、アウト球の総個数が約4万発〜約10万発程度となるまで球発射を行っても、アウト口部30近傍における球詰まり、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の発生はなかった。
【0094】
なお、本実験においても、発射された遊技球の入賞口への入賞は考慮していない。すなわち、発射された遊技球のすべてが、アウト口部30に流入する状況において実験を行った。したがって、いずれの実験No.においても、総発射数=アウト球合計数となっている。
【0095】
[実施例3]
上記の実施例2に用いたパチンコ機2において、総発射数を100万発以上とした場合のアウト口部30近傍における球詰まりの発生の有無、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の有無について確認した。実験結果を表3に示す。
【0096】
【表3】
実施形態2に係るアウト口ユニットを使用することにより、約145万発の球発射を行っても、アウト口部30近傍における球詰まり、計数センサ41におけるチャタリングによる誤検出の発生がないことがわかった。
【0097】
なお、本実験においても、発射された遊技球の入賞口への入賞は考慮していない。すなわち、発射された遊技球のすべてが、アウト口部30に流入する状況において実験を行った。したがって、いずれの実験No.においても、総発射数=アウト球合計数となっている。
【符号の説明】
【0098】
U:アウト口ユニット
X−X:断面
2:パチンコ機(遊技機)
3:遊技機枠
4:外枠
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面
7:センター役物
7a:演出表示装置
7b:表示部
7c:表示図柄
7d:表示開口部
9:前枠
10:ガラス
12:ガラス枠
14:球皿
14a:上球皿
14b:下球皿
14c:球抜き部材
15:発射装置ハンドル
16:遊技領域
17:第1図柄(特別図柄)表示装置
22:ヒンジ
23:遊技球
23a:右側の遊技球
23b:左側の遊技球
24:内レール
25:風車
26:レール飾り部
26a:外レール
26b:案内斜面
26c:底面
26d:右肩部
26e:左肩部
27:遊技釘
28:普通入賞口
29:始動入賞口
30:アウト口部
31:大入賞口
31a:取付孔
32:装飾部材
33:ゲート
34:主制御基板(電子回路基板)
35:主制御基板ケース(基板ケース)
36:演出制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
40:流入口
41:計数センサ
41a:通過孔
42:誘導面部
43:誘導面
43a:右外面
43b:右内面
43c:左内面
43d:左外面
44:接合稜線
45:案内通路
46:排出経路
47:傾斜リブ
51:緩斜面
52:急斜面
53:接続部
54:整流器
54a:ソレノイド
54b:球送り部材
54c:供給通路
54d:球通過センサ
55:発射ユニット
55a:発射槌
55b:ソレノイド
55c:発射レール
56:ファール球回収口
56a:球通過センサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域内に配置され、該遊技領域内に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない前記遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、
前記遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、
前記遊技領域の外周の一部を構成すると共に、前記遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、
前記レール飾り部は、前記アウト口部に前記遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、
前記アウト口部は、
前記流入口を通過した前記遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、
前記各計数センサの上流側に配置され、該計数センサへ前記遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、
前記流入口は、前記各センサに対応して左右非対称とされており、
前記誘導面部は、前記各センサごとに異なる形状とされている、遊技機用のアウト口ユニット。
【請求項2】
前記誘導面部が、上流側に向けて開口幅が広がるように傾斜面又は曲面とされた誘導面を有しており、
前記傾斜面の傾斜角又は前記曲面の曲率半径が、前記複数の計数センサごとに異なっている、請求項1に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【請求項3】
前記計数センサの下流側に、
前記計数センサを通過した後の前記遊技球を外部へ排出する排出経路へと案内する案内通路が取り付けられ、
該案内通路は、その通路下面に前記計数センサ側のリブ高さが高く前記排出経路側のリブ高さが低く形成された傾斜リブを有する、請求項1又は請求項2に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【請求項4】
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を表面に画定する遊技盤と、
該遊技領域内に配置された複数の入賞口と、
前記遊技盤に配置され、前記複数の入賞口のいずれにも入賞しない前記遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、前記遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、前記遊技領域の外周の一部を構成すると共に、前記遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、前記レール飾り部は、前記アウト口部に前記遊技球を流入させるために左右非対称に開口形成された流入口を有し、前記アウト口部は、前記流入口を通過した前記遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、前記各計数センサの上流側に配置され、該計数センサへ前記遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、前記誘導面部が、前記各センサごとに異なる形状とされている遊技機用のアウト口ユニットと、
該遊技盤を保持する遊技機枠と、
前記遊技盤の前方に一定距離離間して配置されるガラスと、
前記遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、を有する遊技機。
【請求項1】
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域内に配置され、該遊技領域内に配置された複数の入賞口のいずれにも入賞しない前記遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、
前記遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、
前記遊技領域の外周の一部を構成すると共に、前記遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、
前記レール飾り部は、前記アウト口部に前記遊技球を流入させるために開口形成された流入口を有し、
前記アウト口部は、
前記流入口を通過した前記遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、
前記各計数センサの上流側に配置され、該計数センサへ前記遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、
前記流入口は、前記各センサに対応して左右非対称とされており、
前記誘導面部は、前記各センサごとに異なる形状とされている、遊技機用のアウト口ユニット。
【請求項2】
前記誘導面部が、上流側に向けて開口幅が広がるように傾斜面又は曲面とされた誘導面を有しており、
前記傾斜面の傾斜角又は前記曲面の曲率半径が、前記複数の計数センサごとに異なっている、請求項1に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【請求項3】
前記計数センサの下流側に、
前記計数センサを通過した後の前記遊技球を外部へ排出する排出経路へと案内する案内通路が取り付けられ、
該案内通路は、その通路下面に前記計数センサ側のリブ高さが高く前記排出経路側のリブ高さが低く形成された傾斜リブを有する、請求項1又は請求項2に記載の遊技機用のアウト口ユニット。
【請求項4】
遊技球の流下による遊技を実現する遊技領域を表面に画定する遊技盤と、
該遊技領域内に配置された複数の入賞口と、
前記遊技盤に配置され、前記複数の入賞口のいずれにも入賞しない前記遊技球を入球させる遊技機用のアウト口ユニットであって、前記遊技球を入球させつつ計数するアウト口部と、前記遊技領域の外周の一部を構成すると共に、前記遊技球をアウト口部へと誘導するレール飾り部と、を有し、前記レール飾り部は、前記アウト口部に前記遊技球を流入させるために左右非対称に開口形成された流入口を有し、前記アウト口部は、前記流入口を通過した前記遊技球を左右に複数列で計数する複数の計数センサと、前記各計数センサの上流側に配置され、該計数センサへ前記遊技球を誘導する誘導面部と、を有し、前記誘導面部が、前記各センサごとに異なる形状とされている遊技機用のアウト口ユニットと、
該遊技盤を保持する遊技機枠と、
前記遊技盤の前方に一定距離離間して配置されるガラスと、
前記遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、を有する遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−161589(P2012−161589A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199134(P2011−199134)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
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