遊技機
【課題】 表示装置自体を動作させることなく、複数の表示装置自体が動作しているかのような印象を抱かせる斬新な演出を行なうことのできる遊技機を提供することである。
【解決手段】 飾り変動表示部の前面に、飾り変動表示部の表示画面内の異なる部位を視認可能とする主窓口18dと副窓口18eとが開設された表示用回転枠18を回転可能に設ける。そして、演出制御用マイクロコンピュータは、飾り変動表示部の表示画面に表示される画像に応じて表示用回転枠18を回転させる制御を行なう。
【解決手段】 飾り変動表示部の前面に、飾り変動表示部の表示画面内の異なる部位を視認可能とする主窓口18dと副窓口18eとが開設された表示用回転枠18を回転可能に設ける。そして、演出制御用マイクロコンピュータは、飾り変動表示部の表示画面に表示される画像に応じて表示用回転枠18を回転させる制御を行なう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機に関する。詳しくは、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から一般的に知られている遊技機に、たとえば、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備えるものがあった。
【0003】
また、従来の遊技機としては、表示装置に表示される識別情報以外の演出画像に合わせて、表示装置自体を回転制御するものや、表示装置の前面側を装飾するための表飾りに設けられた可動部材を駆動制御するもの(特許文献1)があった。また、遊技情報を表示する表示装置の表示領域を第1表示領域と第2表示領域とに区画し、さらに、当該表示装置の前面側に、第1表示領域と第2表示領域との境界部を遮蔽する境界部遮蔽手段を設けることにより、遊技者に第1表示領域と第2表示領域とが別個に構成された表示装置であるように見せかけるもの(特許文献2)があった。
【特許文献1】特開平8−141161号公報
【特許文献2】特開2003−33498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような遊技機においては、表示領域を第1表示領域と第2表示領域とに区切った表飾りに対して、その背後で表示装置が動作するものであったため、演出自体は結局のところ表示装置の表示領域に表示される画像のみにより行なわれることとなっていた。そのため、表示領域を区切ったとしても、今ひとつ遊技者にインパクトを与えるダイナミックな演出を行なうには至っていなかった。
【0005】
また、表示装置は、一般的に、液晶画面やバックライト等を含む構成となっている。よって、表示装置は、重量および構造が大きなものとなっていた。このため、このような表示装置自体を動作させるには、動作させるための駆動源の出力が大きくなり、かつ、他の盤面部品や制御基板等が密集する遊技機裏側における配置構造が複雑化するといった困難性を包含していた。
【0006】
さらに、表示装置は、液晶画面やバックライトを制御するための制御基板と電気的に接続されている。このため、表示装置自体を動作させる構造の従来の遊技機においては、演出が行なわれる毎に、振動が発生するため他の機器に影響を及ぼすとともに、制御基板と接続する表示装置側の配線接続部も動作するため当該配線接続部が故障する原因となっていた。
【0007】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、表示装置自体を動作させることなく、複数の表示装置自体が動作しているかのような印象を抱かせる斬新な演出を行なうことのできる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
【0008】
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置(たとえば、飾り変動表示部9)を備える遊技機(弾球遊技機1)であって、
前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果(停止図柄、確定図柄等)を特定表示結果(奇数の特図特定表示結果、「777」等のゾロ目となる飾り特定表示結果、大当り図柄の組合せ)とするか否か決定する表示結果決定手段(図10のS120〜S123)と、
前記表示結果決定手段が前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とすることを決定したとき(図10のS123において大当りフラグがセットされたとき)に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する特定遊技状態制御手段(図11、図7のS56からS59、図18のSub46、図17のSub33、Sub34)と、
前記表示領域に前記画像を表示するための制御を行なう画像制御手段(図7のS55、S56、図14のSub6)と、
前記表示装置の前側(遊技者側)において回転可能に装着(保持)される回転枠であって、該回転枠の前側から前記表示装置の表示領域内の異なる部位(表示画面の一部領域)を視認可能とする複数の窓口(主窓口18d、副窓口18e)が開設された表示用回転枠(表示用回転枠18)と、
前記表示領域に表示される画像(たとえば、画像を特定するための飾り変動パターンの種類)に応じて、前記複数の窓口のうち予め定められた窓口である主窓口(主窓口18d)内の一点(主窓口18dの対角線の交点)を中心として前記表示用回転枠を回転させる回転制御手段(駆動モータ38、図14のSub7)と、を備える。
【0009】
このような構成によれば、表示装置の前面に装着された表示用回転枠は、表示領域に表示される画像に応じて回転する。また、表示用回転枠には、表示装置の表示領域内の異なる部位を視認可能とする複数の窓口が開設されている。よって、表示用回転枠が回転すると、複数の窓口から視認可能となる表示領域の部位が変化し、かつ、変化した部位に画像が表示される。これにより、複数の表示装置が設けられており、当該複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を抱かせる斬新な演出を行なうことのできる。また、このような斬新な演出は、表示用回転枠を回転させる簡単な構造で、実現することができる。また、物理的に表示装置自体を回転させることないため、表示装置自体が回転することにより発生する故障を防止することができる。
【0010】
(2) 前記画像制御手段は、前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転に伴って前記主窓口の回転(たとえば、右肩上がり状態、右肩下がり状態)に追従させ回転表示(たとえば、主窓口18dの状態に対応する画像を表示)させて、当該回転する主窓口に合わせた画像(右肩上がり状態の「777」、右肩下がり状態の「777」、水平状態の「777」等)を、当該主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位(主領域)に表示する主窓口画像追従制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図3、図21〜図29等参照)を含む。
【0011】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、回転した主窓口に合わせた画像を、主窓口から視認可能となる表示領域の部位に表示することができる。これによって、リアリティーが向上し、より一層複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0012】
(3) 前記主窓口画像追従制御手段は、
前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転と同期(たとえば、同じ回転速度)させて、当該表示用回転枠の回転角だけ回転させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図3、図21〜図29等参照)と、
前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位の中心点の移動(たとえば、表示用回転枠18が、主窓口18dの重心点と異なる点を中心として回転しているときは、主領域の中心点が移動する)と同期(たとえば、同じ移動速度)させて、当該部位の中心点の移動量だけ移動させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像移動制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図21参照)と、を含む。
【0013】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、回転した主窓口に合わせた画像を、主窓口から視認可能となる表示領域の部位の中心に表示することができる。これによって、さらにリアリティーが向上し、より一層複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0014】
(4) 前記画像制御手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチ(リーチ状態)が発生したリーチ画像(左停止図柄と右停止図柄とが同一の画像、図26の(a)等参照)を表示するリーチ発生画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図22の主領域のタイミング2〜3等、図27の(a))と、
該リーチ発生画像制御手段が前記リーチ画像を表示した後に、前記主窓口と異なる窓口である副窓口(副窓口18e)から視認可能となる前記表示領域内の部位(副領域)に、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位において表示されていない識別情報であって前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されると前記特定表示結果となる特定識別情報(たとえば、飾り図柄「7」でリーチ状態が発生しているときには、飾り図柄「7」)を表示する特定識別情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図22の副領域のタイミング2〜3等、図27の(a))と、
該特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで(たとえば、図22のタイミング11に到達するまで)、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位(表示用回転枠18が回転し副窓口18eが移動し得る領域)へ、前記特定識別情報を移動表示する特定識別情報画像移動制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図22の副領域のタイミング3〜11等、図27の(b)〜(e))と、を含み、
前記回転制御手段は、前記特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで(たとえば、図22のタイミング11に到達するまで)、前記特定識別情報画像移動制御手段により移動表示される前記特定識別情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口特定識別情報位置合わせ回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図22の表示用回転枠のタイミング4〜12等、図27の(b)〜(e))を含む。
【0015】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転し副窓口が移動しても、特定識別情報が、副窓口の軌道上における所定部位へ移動する演出を行なうことができる。これにより、煽るようなリーチ演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、副窓口から視認可能となる表示領域内の部位に特定識別情報が表示されると、特定表示結果となるかもわからないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
【0016】
(5) 前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチ(リーチ状態)を発生させるときの前記表示領域における前記識別情報の変動表示態様を特定するためのリーチパターン(飾り変動パターン)を、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたとき(大当りフラグがセットされているとき)と前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたとき(大当りフラグがセットされていないとき)とで、選択される確率が異なるリーチパターン(たとえば、発展Aまたは発展Bパターンと発展Cパターン等)を含む複数種類のリーチパターン(受信した変動パターンコマンドがリーチA〜Dのいずれであるかに応じたテーブルを用いて、決定される図19に示す飾り変動パターン)から選択するリーチパターン選択手段(図12、図18のSub47)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記複数種類のリーチパターン各々に対応して予め定められたシンボル情報(キャラクタA〜C)を表示するシンボル情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図23の副領域のタイミング4〜12等、図27の(b)〜(d))を含み、
前記回転制御手段は、前記リーチパターン選択手段により選択されたリーチパターンに対応するシンボル情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口シンボル情報位置合わせ回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図23の表示用回転枠のタイミング4〜11等、図27の(b)〜(e))を含む。
【0017】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、リーチパターン選択手段により選択されたリーチパターンに対応するシンボル情報が、副窓口から視認可能となる演出を行なうことができる。これにより、いずれのリーチパターンが選択されたのか煽りながら報知する演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0018】
(6) 前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記表示領域における変動表示の表示結果が前記特定表示結果となることを報知(予告演出)するか否かを決定する報知決定手段(図18のSub48、図20の大当り時テーブル)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたとき(SR4から抽出した値が10〜99のとき)に、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、所定の表示結果関連情報(キャラクタA〜C)を表示する表示結果関連情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図25の副領域のタイミング5〜6等、図30の(c))を含み、
前記回転制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたときに、前記表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう副窓口表示結果関連情報位置合わせ回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図25の表示用回転枠のタイミング2〜6等、図30の(a)〜(c))を含む。
【0019】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から表示結果関連情報が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0020】
(7) 前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段(図18のSub48、図20のはずれ時テーブル)をさらに備え、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたとき(SR4から抽出した値が91〜99のとき)に、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう擬似回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図25の表示用回転枠のタイミング2〜4等参照、図30の(a)〜(b))を含む。
【0021】
このような構成によれば、特定表示結果とならないときであっても、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から表示結果関連情報が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0022】
(8) 前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段(図18のSub48、図20のはずれ時テーブル)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたとき(SR4から抽出した値が91〜99のとき)に、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、前記表示結果関連情報を表示する擬似表示結果関連情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図25の副領域のタイミング5〜6等、図30の(c))を含み、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記擬似表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる擬似回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図25の表示用回転枠のタイミング2〜6等、図30の(a)〜(c))を含む。
【0023】
このような構成によれば、特定表示結果とならないときであっても、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から表示結果関連情報が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0024】
(9) 前記表示結果関連情報を、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときと前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときとで、選択される確率が異なる表示結果関連情報(たとえば、予告演出D等)を含む複数種類の表示結果関連情報から選択する表示結果関連情報選択手段(図18のSub48、図20)をさらに備え、
前記表示結果関連情報画像制御手段および前記擬似表示結果関連情報画像制御手段は、前記表示結果関連情報選択手段により選択された表示結果関連情報を表示する(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図25の副領域のタイミング5〜6等、図30の(c))。
【0025】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から視認可能となる表示結果関連情報の種類によって、特定表示結果となる確率を異ならせることができるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0026】
(10) 前記画像制御手段は、予め定められた始動条件の成立(打球が始動入賞口14へ入賞)に起因して、前記識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する画像を表示するための制御を行ない、
前記始動条件は成立しているが、該始動条件に起因した前記識別情報の変動表示が未だ行なわれていない未消化始動条件の成立数(保留記憶数)を計数する成立数計数手段(図8のS101、図9のS114)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記成立数計数手段により計数された成立数を示す画像(たとえば、特別図柄保留記憶表示器10により報知する保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定できる画像)を、前記主窓口と異なる窓口(副窓口18e)から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する成立数画像制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータに保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定できる信号を送信し、演出制御用マイクロコンピュータが当該信号に基づく画像を副領域に表示する)を含む。
【0027】
このような構成によれば、変動表示の画像と異なる未消化始動条件の成立数を示す画像を、主窓口と異なる窓口から視認可能となる表示領域内の部位に表示することができる。このため、未消化始動条件の成立数を主窓口と異なる窓口から認識することができ、複数の表示装置が設けられているかのような印象をより一層強く抱かせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例として弾球遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよく、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
【0029】
まず、遊技機の一例である弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は弾球遊技機1を正面からみた正面図である。
【0030】
弾球遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、弾球遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)と、を含む構造体である。
【0031】
図1に示すように、弾球遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
【0032】
遊技領域7の中央付近には、飾り表示装置8kが設けられている。飾り表示装置8kは、「0」〜「9」の数字図柄から構成される飾り図柄を変動表示可能な液晶表示装置よりなる飾り変動表示部9と、複数の窓口が開設された表示用回転枠18と、飾り変動表示部9と表示用回転枠18とを遊技盤6の前面に取り付けるための表飾り部材34とから構成されている。本実施の形態における表示用回転枠18は、飾り変動表示部9の前面側において回転可能となるように装着されている。また、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18に開設された複数の窓口を通して遊技者が当該飾り変動表示部9の表示画面に表示された画像を視認可能となるように装着されている。なお、飾り表示装置8kの詳細な構成は、図2を用いて後述する。また、飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18の回転動作については、図3等を用いて後述する。
【0033】
飾り変動表示部9で変動表示される飾り図柄とは、飾り表示装置8kの右下方に設けられている特別図柄表示器8における特別図柄(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示の装飾効果を高めるために特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係や、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。
【0034】
本実施の形態では、特別図柄表示器8は7セグメントLED表示器により構成されている。飾り変動表示部9は、液晶表示装置(liquid crystal display)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(たとえば、飾り図柄9a〜9c)に識別情報が表示制御されるものである。これら左・中・右の3つの表示領域で変動表示される飾り図柄は、左図柄、中図柄、右図柄と呼ばれる。
【0035】
特別図柄表示器8の表示結果が大当りの発生する特図特定表示結果(たとえば、奇数図柄)の場合には、飾り変動表示部9の表示結果も大当りが発生する飾り特定表示結果(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄が同一となる図柄組合せ、すなわちゾロ目)となるように制御され、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。なお、特別図柄表示器8で変動表示される識別情報は特別図柄と呼ばれる。
【0036】
ここで、特別図柄表示器8における変動表示に用いられる特別図柄の種類と、飾り変動表示部9における変動表示に用いられる飾り図柄の種類とについて説明する。特別図柄表示器8は、0〜9の10種類の数字からなる特別図柄を表示する。飾り変動表示部9は、0〜9の10種類の数字からなる飾り図柄を表示する。
【0037】
特別図柄表示器8により奇数(1,3,5,7,9)の特別図柄が表示結果として導出表示されたときには特図特定表示結果となり、大当りが発生する。特別図柄表示器8により奇数が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9にゾロ目となる飾り特定表示結果が表示結果として導出表示される。
【0038】
特別図柄表示器8により「7」が表示結果として導出表示されたときには確変図柄の表示結果となり、大当りが発生するばかりでなくその大当りが終了した後大当りの発生確率が通常遊技状態時に比べて向上した確変状態となる。なお、通常遊技状態とは、特別遊技状態(確変状態)および大当りとは異なる遊技状態のことである。
【0039】
特別図柄表示器8により「5」が表示結果として導出表示されたときには確変図柄および時短図柄の表示結果となり、後述するように、大当りが発生しするばかりでなくその大当りが終了した後大当りの発生確率が向上した確変状態となり、さらにその確変状態が終了した後時短回数の残り回数だけ時短制御が行なわれる。時短制御とは、特別図柄表示器8と後述する普通図柄表示器12との変動時間を通常よりも短縮して早期に表示結果を導出表示する制御である。この時短制御により、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示できるという遊技者にとって有利な遊技状態となる。
【0040】
なお、特別図柄表示器8により確変図柄としての「5」または「7」が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9に奇数図柄のいずれかのゾロ目が表示結果として導出表示される。
【0041】
特別図柄表示器8により「3」が表示結果として導出表示されたときには、大当りが発生するばかりでなく前述の時短制御が行なわれる。特別図柄表示器8により「3」が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9に「0」のゾロ目が表示結果として導出表示される。
【0042】
特別図柄表示器8により「1」または「9」が表示結果として導出表示されたときには、大当りのみが発生し、確変状態や時短制御は生じない。特別図柄表示器8により「1」または「9」が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9に偶数のゾロ目が表示結果として導出表示される。
【0043】
特別図柄表示器8により「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されたときには、はずれとなり、大当り状態、確変状態、時短制御は生じない。特別図柄表示器8により「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9にばらけ目(ゾロ目以外の組合せ)が表示結果として導出表示される。
【0044】
特図特定表示結果のうち、前述の確変状態が発生する特図特定表示結果(ここでは、「5,7」)を「特図特別表示結果(確変図柄)」といい、確変状態が発生しない特図特定表示結果(ここでは、「1,3,9」)を「特図非特別表示結果(非確変図柄)」という。
【0045】
始動条件が成立(打球が始動入賞口14へ入賞)したときには、抽出手段により、数値データ更新手段によって更新された数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等の乱数、以下、乱数値という)を抽出する処理が行なわれる。抽出手段によって抽出された乱数値は、抽出順に上限個数である4個を越えない範囲で、記憶手段としての保留記憶バッファ(たとえば、主基板31に搭載されるRAM55(図4参照))に記憶する処理が行なわれる。特別図柄表示器8を左右から挟むように、この保留記憶手段としての保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を遊技者に報知するための特別図柄保留記憶表示器10が設けられている。このように記憶される数値データは、始動入賞記憶データとも呼ばれる。
【0046】
この特別図柄保留記憶表示器10は、4個のLEDから構成されており、保留記憶バッファに記憶されている乱数値の個数と同数のLEDを点灯表示することにより、その個数を遊技者に報知することができる。この実施の形態では、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに打球が始動入賞口14に入賞)がある毎に点灯数を変化させ、特別図柄表示器8の変動表示が開始される毎に点灯数を1減らす。
【0047】
なお、保留記憶バッファに記憶可能となる乱数値の上限個数は上記のものに限らず、たとえば、上限個数を20(または0〜∞のうち任意の整数)としてもよい。また、所定条件が成立した(たとえば、表示結果が特別表示結果となったことに基づいて特定遊技状態に移行する)ことに基づいて、上限個数を変更する(たとえば、4個から20個に変更する)構成としてもよい。
【0048】
飾り表示装置8kの下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ62によって検出される。また、始動入賞口14を有する開閉動作を行なう可変入賞装置17には、左右一対の可動片が設けられている。可変入賞装置17の可動片は、ソレノイド74(図4参照)によって開状態とされる。ソレノイド74により可変入賞装置17の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
【0049】
始動入賞口14の下方には、特別図柄表示器8に特図特定表示結果が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド72(図4参照)によって開状態とされる特別可変入賞装置20が設けられている。特別可変入賞装置20は、内部に大入賞口21を備えている。ソレノイド72は、特別可変入賞装置20の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。
【0050】
特別可変入賞装置20の大入賞口21には、V入賞領域とV入賞領域とは異なる10カウント入賞領域が備えられている。大入賞口20から入賞して、遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち、一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ64で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球はカウントスイッチ63で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口21内の経路を切り換えるためのソレノイド73(図4参照)も設けられている。
【0051】
特別図柄表示器8の下方には、「○」および「×」と付された一対のLEDからなる普通図柄表示器12が設けられている。この普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示可能なものである。
【0052】
始動入賞口14の左側に設けられた第1ゲート28を遊技球が通過し第1ゲートスイッチ61(図4参照)で検出されると、または始動入賞口14の右側に設けられた第2ゲート29を遊技球が通過して第2ゲートスイッチ66(図4参照)で検出されると、普通図柄当り判定用乱数が抽出されて主基板31に搭載されるRAM55の普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。そして、普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が上限に達していなければ、つまり、普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が4個に達していなければ、普通図柄当り判定用乱数が抽出される。そして、普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。普通図柄表示器12において表示状態が変化する変動表示を開始できる状態でなければ、普通図柄当り判定用乱数を普通図柄バッファに格納することで普通図柄当り判定用乱数の記憶数が1増加する。また、普通図柄表示器12の右側には、普通図柄当り判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器16が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器16は、第1,第2ゲート28,29を遊技球が通過し、第1,第2ゲートスイッチ61,66で遊技球が検出される毎に点灯するLEDを1つ増やす。そして、普通図柄表示器12にて普通図柄(たとえば、「○」および「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
【0053】
この実施の形態では、普通図柄表示器12にて、「○」と「×」の付された上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行なわれ、変動表示は通常では標準変動時間(たとえば、29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に「○」の付された左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、第1,第2ゲート28,29を遊技球が通過し、第1,第2ゲートスイッチ61,66で遊技球が検出されたときに抽出された乱数値(普通図柄当り判定用乱数)の値が所定の普通図柄当り判定値と合致したか否かによって決定される。普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当りである場合には、可変入賞装置17が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が始動入賞口14に入賞しやすい状態(第1の状態ともいう)になる。すなわち、可変入賞装置17の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態(第2の状態ともいう)から有利な状態に変化する。
【0054】
なお、上記の特別遊技状態として特図時短状態に制御することにより、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な状態とするようにしてもよい。特図時短状態では、特別図柄表示器8,飾り変動表示部9において変動表示が所定回数(たとえば、100回)実行されるまで、特別図柄表示器8,飾り変動表示部9,および普通図柄表示器12の変動時間が通常遊技状態より短縮される。さらに、可変入賞装置17において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常遊技状態より高められる。可変入賞装置17の開放時間または開放回数が通常遊技状態より高められることにより、始動入賞口14への始動入賞が起こりやすくなり、所定期間内での特別図柄表示器8,飾り変動表示部9における変動表示回数が増加して当り図柄となる確率が通常遊技状態より高まるため、遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0055】
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ40、枠ランプ左41および枠ランプ右42が設けられている。また、枠ランプ左41の近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が、枠ランプ右42の近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が、設けられている。
【0056】
次に、特別図柄表示器8および飾り変動表示部9におけるリーチ状態(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ状態(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
【0057】
本実施形態では、たとえば、特別図柄表示器8におけるリーチ状態とは、特定表示結果(特別図柄表示器8の大当り図柄である「1,3,5,7,9」)が点滅表示している状態をリーチ状態またはリーチという。
【0058】
また、飾り変動表示部9におけるリーチ状態とは、予め定められた図柄が停止することで当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、飾り変動表示部9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および有効ライン上の表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、飾り変動表示部9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ状態またはリーチという。
【0059】
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(特別図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、飾り変動表示部9の背景の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0060】
また、弾球遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置45(図4参照)が設けられている。打球発射装置45から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。
【0061】
打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ62で検出されると、特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、特別図柄表示器8の変動表示を開始する。特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶バッファに記憶される乱数値(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増やし、特別図柄保留記憶表示器10におけるLEDの点灯数を増加させる。
【0062】
特別図柄表示器8および飾り変動表示部9の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄表示器8および飾り変動表示部9が大当り図柄となると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が大入賞口21に入賞するまで特別可変入賞装置20によって大入賞口21が開放される。なお、特別可変入賞装置20によって大入賞口21が開閉されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が大入賞口21に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、特別可変入賞装置20による大入賞口21の開放中に打球が大入賞口21内のV入賞領域に入賞し、V入賞スイッチ64で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞装置20により大入賞口21の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(たとえば、15ラウンド)許容される。
【0063】
特別図柄表示器8の変動停止時の停止図柄が確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄)である場合には、大当り遊技状態に制御され、大当り遊技状態終了後に、次に大当りとなる確率が通常遊技状態よりも高い確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0064】
なお、本発明に係る特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す1〜5の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
1.打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
2.特定の入賞または通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
3.打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
4.有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
5.得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
図2は、飾り表示装置8kの構造を説明するための分解斜視図である。
【0065】
飾り変動表示部9は、遊技盤6の前面に取り付ける表飾り部材34と、表飾り部材34の後面側に装着される表示用回転枠18と、表示用回転枠18のさらに後面側に装着される飾り変動表示部9とから構成されている。
【0066】
表飾り部材34は、飾り表示装置8kの内側に空間を形成する態様で枠体34aが構成されている。そして、表飾り部材34には、枠体34aにより形成された空間内に円形状の開口部と、当該円形状の開口部の右方に扇形状の開口部とからなる開口部34eが開設されている。なお、本実施の形態における表飾り部材34には、枠体34aの外面左側方には玉入口34bが設けられ、枠体34aの内面下部には玉入口34bに入った玉を排出する玉出口34cが設けられている。枠体34aの下部には、玉出口34cから排出された玉を始動入賞口14の上部へ導くことが可能なステージ部34dが設けられている。
【0067】
表示用回転枠18は、扇形状の扇形プレート18aと、当該扇形プレート18aの前面側に円形状の円形プレート18bと、扇形プレート18aの前面側であって当該円形プレート18bの右方に突出した突出プレート18cとが一体的となるように構成されている。
【0068】
円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部の大きさと略同一形状に形成されており、当該形状の中心を対角線の交点にもつ矩形状の主窓口18dが開設されている。また、突出プレート18cには、円形状の副窓口18eが開設されている。さらに、扇形プレート18aの円弧面には、所定ピッチのラックが形成されている。なお、本実施の形態においては、主窓口18dは、副窓口18e(他の窓口)より大きく開設されている。
【0069】
一体的に形成されている円形プレート18bと突出プレート18cとは、表飾り部材34の開口部34eに入り込むように形成されている。具体的には、円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部に、突出プレート18cは、開口部34eの扇形状の開口部に、それぞれ入り込むように形成されている。
【0070】
表示用回転枠18は、一体的に形成されている円形プレート18bと突出プレート18cとが、表飾り部材34の開口部34eに入り込んだ状態で、扇形プレート18aの後面側から保持部材34fを枠体34aの後面側にビス止めすることにより、表飾り部材34の後面側において回転可能に保持される。
【0071】
また、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の後面側であって、主窓口18dと副窓口18eとが飾り変動表示部9の表示画面の領域内に収まる位置に固定される。これにより、表飾り部材34の前面側から、主窓口18dおよび副窓口18eを通して、飾り変動表示部9の表示画面に表示された画像を視認することができる。すなわち、遊技者は、表飾り部材34の前面側から、飾り変動表示部9の表示画面に表示された画像のうち、主窓口18dおよび副窓口18eに対応する領域に表示された画像を視認することができる。
【0072】
また、表示用回転枠18の右側方には、当該表示用回転枠18を回転させるための駆動モータ38が搭載されている。駆動モータ38の回転軸には、扇形プレート18aの円弧面に形成されているラックと噛み合う平歯車39が取り付けられており、表示用回転枠18に駆動モータ38からの動力を伝達可能に構成されている。これにより、駆動モータ38からの動力が、平歯車39と扇形プレート18aとを介して、表示用回転枠18に伝達され、表示用回転枠18を回転させることができる。なお、本実施の形態における円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部の大きさとが略同一形状に形成されており、さらに、当該形状の中心を対角線の交点にもつ矩形状の主窓口18dが開設されている。このため、表示用回転枠18は、主窓口18dの重心点を中心として回転する。
【0073】
表示用回転枠18は、円形プレート18bを回転軸として、突出プレート18cが開口部34eの扇形状の開口部内を移動できる範囲分、回転可能に構成されている。
【0074】
本実施の形態においては、駆動モータ38を回転駆動させる制御を行なうことにより、表示用回転枠18を回転させることができ、主窓口18dおよび副窓口18eから遊技者が視認できる飾り変動表示部9の表示画面の領域を変化させることができる。ここで、主窓口18dから遊技者が視認できる飾り変動表示部9の表示画面の領域を、以下、主領域という。また、副窓口18eから遊技者が視認できる飾り変動表示部9の表示画面の領域を、以下、副領域という。なお、本実施形態における主領域では、主に、識別情報の変動表示の画像や、変動表示の表示結果の画像が表示される。
【0075】
そして、飾り変動表示部9は、主領域および副領域が変化することに合わせて、主領域および副領域における画像を変化させて表示する。すなわち、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせた画像を、主領域および副領域に表示する。
【0076】
図3は、飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18の回転動作を説明するための図である。
【0077】
図3(a)は、表示用回転枠18が回転動作していないときの状態を示す図である。表示用回転枠18は、矩形状の主窓口18dが傾いておらず水平状態を保ち、副窓口18eが開口部34eの扇形状の開口部の中央位置となるように、停止している。このような表示用回転枠18の状態を、以下、第1状態という。そして、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせて、主窓口18dの状態に対応させて主領域に「777」を水平方向に並べて表示し、副領域に「キャラクタB」を表示している。
【0078】
なお、本実施形態における飾り表示装置8kの表示用回転枠18の回転状態は、回転位置検出用の位置センサ18fによる検出信号に基づき、図3(a)で示す第1状態であるか否かが判断されるように構成されている。具体的には、この位置センサ18fからの検出信号がオン状態となったときに、そのときの表示用回転枠18の回転状態が第1状態であると判断される。本実施の形態においては、この位置センサ18fにより、表示用回転枠18が第1状態であるか否かを確認しながら図3(b)や図3(c)で説明する状態に回転動作させる駆動制御が行なわれる。
【0079】
図3(b)は、表示用回転枠18が時計回りに回転動作したときの状態を示す図である。表示用回転枠18は、矩形状の主窓口18dが右肩下がり状態となり、副窓口18eが開口部34eの扇形状の開口部の最下段位置となるように、停止している。このような表示用回転枠18の状態を、以下、第2状態という。そして、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせて、主窓口18dの状態に対応させて主領域に「777」を右肩下がり状態となるように時計回りに表示用回転枠18が回転した分だけ回転させて表示し、副領域に「キャラクタC」を表示している。
【0080】
図3(c)は、表示用回転枠18が反時計回りに回転動作したときの状態を示す図である。表示用回転枠18は、矩形状の主窓口18dが右肩上がり状態となり、副窓口18eが開口部34eの扇形状の開口部の最上段位置となるように、停止している。このような表示用回転枠18の状態を、以下、第3状態という。そして、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせて、主窓口18dの状態に対応させて主領域に「777」を右肩上がり状態となるように反時計回りに表示用回転枠18が回転した分だけ回転させて表示し、副領域に「キャラクタA」を表示している。
【0081】
図4は、本実施形態に係る弾球遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。
【0082】
主基板31には、プログラムに従って弾球遊技機1を制御する基本回路53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU56、および演出制御基板80等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータとは、主基板31に搭載されるCPU56、ROM54、RAM55、I/Oポート部57、等の周辺回路のことである。
【0083】
また、第1ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、クリアスイッチ65、第2ゲートスイッチ66、余剰球受皿4がいっぱいになったときに検出する満タンスイッチ(図示しない)、カウントスイッチ短絡信号(図示しない)、からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路32、特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、大入賞口21内に設けられたシーソーを可動するソレノイド73、可変入賞装置17を開閉するソレノイド74等を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路33、電源投入時に基本回路53をリセットするためのシステムリセット回路(図示しない)、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報、等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路200、も主基板31に搭載されている。
【0084】
基本回路53は、LED駆動回路71に対して特別図柄表示器8、および、特別図柄保留記憶表示器10を駆動させるための駆動信号を出力する。LED駆動回路71には、特別図柄表示器8、普通図柄表示器12、特別図柄保留記憶表示器10、普通図柄保留記憶表示器16が接続されている。
【0085】
主基板31は、特別図柄表示器8において、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータは、プログラムに従い、駆動信号を特別図柄表示器8に出力し表示制御を行なう。これにより、主基板31と特別図柄表示器8との間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した特別図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板31からの指令信号に基づき制御基板等により特別図柄表示器8の表示制御を行なう場合と比較して、大当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
【0086】
主基板31は、特別図柄保留記憶表示器10において、保留記憶バッファに記憶されている乱数値の記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータは、後述するプログラムに従い、駆動信号を特別図柄保留記憶表示器10に出力し制御を行なう。また、主基板31は、普通図柄表示器12の表示制御を行なう。
【0087】
主基板31に設けられた遊技制御用マイクロコンピュータ(CPU56およびROM54,RAM55等の周辺回路)は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50、遊技盤6に設けられた複数の入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払い出しを行なう球払出装置44、を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータは、打球操作ハンドル5を操作することにより打球発射装置45を駆動制御して遊技球を遊技領域7に向けて発射制御する発射制御基板37に発射制御信号を送信する。
【0088】
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータは、演出制御基板80に演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御コマンドを受信することにより演出制御基板80に設けられた演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御用マイクロコンピュータ(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路)が飾り変動表示部9の表示制御と、表示用回転枠18を回転させるための駆動モータ38の駆動制御とを行なう。また、前述した表示用回転枠18の回転状態を光学的に検出するため位置センサ18fは、演出制御用マイクロコンピュータに接続されている。そして、位置センサ18fからの検出信号は、演出制御用マイクロコンピュータに入力される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18が第1状態であることを認識する。演出制御用マイクロコンピュータは、位置センサ18fからの検出信号に基づき、表示用回転枠18が現在どの回転状態にあるかを検出する処理を行なう。
【0089】
また、駆動モータ38は、演出制御基板80から出力されるモータ駆動信号(駆動電流を含む)に基づいて、回転駆動される。具体的に、演出制御用マイクロコンピュータは、位置センサ18fの検出信号に基づき、表示用回転枠18の原点位置を認識し、飾り変動表示部9に表示される画像に応じた回転状態にするための駆動モータ38にモータ駆動信号を与え、所望の回転状態に駆動する。
【0090】
演出制御用マイクロコンピュータは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板31から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って受信したコマンドに応じた飾り変動表示部9の表示制御を行なう。具体的には、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有するVDP(図示しない)により変動表示部の表示制御を行なう。演出制御用マイクロコンピュータは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、飾り変動表示部9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
【0091】
そして、演出制御用マイクロコンピュータはキャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは演出制御用マイクロコンピュータからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、飾り変動表示部9の表示制御を行なうVDP(図示しない)が演出制御基板80に搭載されている。また、VDPは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにマッピングしている。
【0092】
VDPはキャラクタ画像データに従って受信したコマンドに応じた飾り変動表示部9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに展開する。RAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
【0093】
また、この実施の形態では、演出制御基板80に設けられた演出制御用マイクロコンピュータが音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力し、スピーカ27の音声出力制御を行なうとともに、ランプドライバ基板35にランプ・LEDの駆動信号を出力し、弾球遊技機1に設けられたランプ・LEDの発光制御を行なう。すなわち、演出制御基板80に搭載される演出制御用マイクロコンピュータは、主基板31から送信される飾り変動表示部9の表示制御、ランプ・LEDの点灯制御、遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報としての演出制御コマンド(制御信号)に基づいて飾り表示装置8k、スピーカ27、弾球遊技機1に設けられるランプ・LED等の発光体の制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータである。
【0094】
次に、この実施の形態の弾球遊技機1での制御に用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図5は、遊技制御用マイクロコンピュータが遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図5には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R6の6種類のランダムカウンタが示されている。
【0095】
R1は、特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)の変動表示について大当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるための大当り判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「658」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、2msec毎に加算更新されることとなる。始動口スイッチ62により有効な始動入賞が検出されると、それに応じてこのR1のカウント値が抽出されて始動入賞記憶のデータとしてRAM55に記憶される。そして、特別図柄表示器8について、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶された抽出値が予め定められた大当り判定値と一致(合致)するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、大当り図柄を変動表示の表示結果として導出表示し大当りを発生させることが決定されて、前述した大当り遊技状態の制御が行なわれ、一致しない場合には、はずれ図柄を変動表示の表示結果として導出表示することが決定されて、遊技状態が変化しない。確変状態以外の通常の確率状態においては、大当り判定値がたとえば2つの数値に設定される。確変状態においては、大当り判定値が3個以上の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、通常遊技状態に比べて大当りの発生確率が向上する。
【0096】
図5の各ランダムカウンタについての範囲の欄に示されている数値範囲は、このようなランダムカウンタのカウント範囲であって、R1で説明したように初期値から上限値までカウントアップした後、再度初期値からカウントアップし直すものである。したがって、説明を簡略化するために、以下の各種カウンタの説明においては、カウント範囲およびカウント方法についての説明を省略する。
【0097】
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、どの種類の大当り図柄を特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
【0098】
なお、本実施の形態においては、R2を用いて決定された大当り図柄が、図2を用いて説明した確変図柄(特別図柄表示器8においては「5,7」)であるときに、当該大当り終了後に確変状態に制御される。また、特別図柄表示器8の図柄として「5,7」のいずれかが決定されたときには、飾り変動表示部9において奇数図柄のゾロ目が導出表示されるように制御される。
【0099】
また、R2を用いて、特別図柄表示器8の図柄として「1,3,9」のいずれかが決定されたときには、飾り変動表示部9において偶数図柄のゾロ目が導出表示されるように制御される。
【0100】
R3は、特別図柄表示器8について、はずれとなる停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのはずれ図柄決定用のランダムカウンタである。R3のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に所定数ずつ加算されることとなる。
【0101】
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータのCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
【0102】
なお、本実施の形態におけるはずれ図柄は、R1を用いて大当りに制御されないことが決定されているときには、はずれ図柄(特別図柄表示器8においては「0,2,4,6,8」)から、このランダムカウンタR3の抽出値に従って決定される。
【0103】
たとえば、特別図柄表示器8におけるはずれ図柄としては、ランダムカウンタR3の抽出値が「0」のとき「0」が、ランダムカウンタR3の抽出値が「1」のとき「2」が、ランダムカウンタR3の抽出値が「2」のとき「4」が…、ランダムカウンタR3の抽出値が「9」のとき「8」が決定される。
【0104】
なお、本実施の形態においては、R3を用いて、特別図柄表示器8の図柄として「0,2,4,6,8」のいずれかが決定されたときには、飾り変動表示部9においてゾロ目とならないはずれ図柄が導出表示されるように制御される。
【0105】
R4は、特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)の変動時間をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生するためのランダムカウンタである。R4のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に所定数ずつ加算されることとなる。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで変動時間決定用のランダムカウンタR4から抽出されたカウンタの値により、変動時間が決定される。
【0106】
R5は、特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)について、前述の大当り判定においてはずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ状態を形成する(以下、リーチはずれという)かリーチ状態を形成しない(以下、非リーチはずれという)かをランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるためのリーチ判定用のランダムカウンタである。R5のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算されることとなる。特別図柄表示器8、飾り変動表示部9に停止させる図柄を決定する前の段階で、R5から抽出されたカウント値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致した場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
【0107】
R6は、普通図柄表示器12の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R6のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算されることとなる。第1ゲートスイッチ61または第2ゲートスイッチ66により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6のカウント値が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれる。
【0108】
以上に示したような大当り判定機能、はずれ停止図柄決定機能、大当り図柄決定機能、リーチ判定機能、変動時間選択機能、普通図柄当り判定機能等の機能、および、確変判定機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御機能により実現される。
【0109】
図6は、遊技制御用マイクロコンピュータにより実行される遊技制御用メイン処理およびタイマ割込処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。図6においては、(a)に遊技制御用メイン処理が示され、(b)にタイマ割込処理が示されている。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
【0110】
(a)に示す遊技制御用メイン処理においては、まずS11において内蔵デバイスレジスタ等の初期化をする初期化処理が行なわれ、S12においてランダムカウンタを更新するための乱数更新処理が行なわれる。S12における乱数更新処理は前述のR3〜R6の値を更新するための処理である。なお、本実施形態において、2msec毎の割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、無限にS12の処理が繰返し行なわれることとなる。
【0111】
次に、(b)のタイマ割込処理について説明する。タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(S21)を行なった後、S22〜S34の割込処理である遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路32を介して、第1ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、クリアスイッチ65、第2ゲートスイッチ66、等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S22)。
【0112】
次に、CPU56は、S23において、ランダムカウンタの値を更新するための乱数更新処理を行なう。S23における乱数更新処理は、前述のR1〜R6を更新するための処理である。
【0113】
そして、CPU56は、S24において、特別図柄表示器8の表示制御を行なうための特別図柄プロセス処理を行なう。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8、特別可変入賞装置20、等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。さらに、本実施の形態においては、特別図柄表示器8における図柄の変動表示を制御するための駆動信号を、RAM55の所定の領域に設定して各々出力する処理が行なわれる。
【0114】
また、本実施の形態においては、さらに、特別図柄プロセス処理による特別図柄表示器8の制御に応じて、飾り変動表示部9を制御させるための飾り図柄コマンドをRAM55の所定の領域に設定する処理が行なわれる。
【0115】
たとえば、特別図柄表示器8において確変図柄(5,7等)を停止表示するときには、飾り変動表示部9においても確変図柄(奇数図柄等)のゾロ目を停止表示させるための確変大当り図柄コマンドが設定される。また、特別図柄表示器8において非確変図柄(1,3,9等)を停止表示するときには、飾り変動表示部9においても非確変図柄(偶数図柄等)のゾロ目を停止表示させるための非確変大当り図柄コマンドが設定される。
【0116】
次に、普通図柄プロセス処理を行なう(S25)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器12の表示制御および可変入賞装置17の開閉制御が実行される。
【0117】
次いで、CPU56は、S23の特別図柄プロセス処理によりRAM55の所定の領域に設定された飾り図柄コマンド等の表示制御に関する演出制御コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータに出力するする処理を行なう(飾り図柄コマンド制御処理:S26)。また、普通図柄表示器12を駆動させ普通図柄による変動表示を行なうための駆動信号を出力する処理を行なう(普通図柄コマンド制御処理:S27)。
【0118】
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S28)。
【0119】
また、CPU56は、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S29)。具体的には、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、等の何れかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板36に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板36に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置44を駆動する。
【0120】
そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S30)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S31)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に駆動指令を行なうソレノイド出力処理を実行する(S32)。特別可変入賞装置20、可変入賞装置17、を開状態または閉状態としたり、大入賞口21内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド72〜74を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(S33)、割込許可状態に設定する(S34)。
【0121】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0122】
図7は、主基板31に搭載されるCPU56が実行する特別図柄プロセス処理(S23)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御する処理が実行される。
【0123】
まず、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ62がオンしている場合、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたときに(S50においてYESのときに)、始動口スイッチ通過処理(S51)を行なった後に、内部状態に応じて、S52〜S59のうちのいずれかの処理を行なう。
【0124】
特別図柄通常処理(S52):特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態になるのを待つ。CPU56は、特別図柄表示器8の変動表示が開始できる状態になると、特別図柄表示器8の変動表示の結果、大当りとするか否か(特図特定表示結果とするか否か)を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS53に移行するように更新する。
【0125】
特別図柄停止図柄設定処理(S53):前述の大当り図柄決定用のランダムカウンタR2の抽出値または前述のはずれ図柄決定用のランダムカウンタR3の抽出値とを用いて、変動表示後の特別図柄表示器8の停止図柄(大当り図柄またははずれ図柄)を決定する。さらに、はずれ停止図柄を決定するときには、前述のリーチ判定用のランダムカウンタR5の抽出値を用いてリーチ判定を行ない、リーチとするときには、R3の抽出値を用いて決定されたはずれ図柄の手前の大当り図柄をリーチ図柄として決定する(たとえばR3の抽出値が「6」であるときは、一つ手前の「5」を特別図柄表示器8において点滅させ、リーチとする)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS54に移行するように更新する。
【0126】
なお、特別図柄表示器8の停止図柄は、確変図柄となるときに、確変図柄として定められた「5,7」の識別情報のうちから決定する。特別図柄表示器8の停止図柄は、非確変大当りとなるときに、非確変図柄として定められた「1,3,9」の識別情報のうちから決定する。特別図柄表示器8の停止図柄は、はずれとなるときに、はずれ図柄として定められた「0,2,4,6,8」の識別情報のうちから決定する。
【0127】
変動時間設定処理(S54):特別図柄表示器8の変動表示の変動表示の変動パターン(変動表示データ)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターン(変動表示データ)の中から選択する。変動パターンには、変動時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を特定する情報が含まれている。また、決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8において図柄の変動表示が行なわれてから停止されるまでの変動時間を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、変動時間の長さを含む変動パターンコマンドが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS55に移行するように更新する。
【0128】
特別図柄変動処理(S55):変動時間設定処理で設定された変動パターンの変動時間が経過(S54でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS56に移行するように更新する。
【0129】
特別図柄停止処理(S56):特別図柄表示器8において変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止する駆動信号が送信される。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS57に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をS52に移行するように更新する。
【0130】
大入賞口開放前処理(S57):大入賞口21を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド72を駆動して特別可変入賞装置20を開状態とすることで大入賞口21を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS58に移行するように更新する。
【0131】
大入賞口開放中処理(S58):大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口21の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。最後の大入賞口21の閉成条件が成立したら、大入賞口21内に設けられたV入賞スイッチ64の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行なう。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をS57に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をS59に移行するように更新する。
【0132】
大当り終了処理(S59):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態をS52に移行するように更新する。
【0133】
図8は、S51の始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。S100により、保留記憶バッファの保留記憶カウンタの値が上限個数である「4」以上になっているか否かの判断がなされる。保留記憶カウンタは、打球が始動入賞して抽出条件が成立したが未だに変動表示に用いられていない開始条件を保留記憶するカウンタであり、前述したように保留記憶バッファに記憶できる乱数値の上限個数がたとえば「4」と定められている。この保留記憶カウンタの値(保留記憶数)が「4」に既に達している場合にはそれ以上保留記憶できないために、このサブルーチンが終了するが、「4」に達していない場合には制御がS101へ進み、保留記憶バッファの保留記憶カウンタを「1」加算更新する処理がなされる。次にS102へ進み、ランダムカウンタR1〜R6の乱数値を抽出する処理がなされる。次に制御がS103へ進み、加算した保留記憶カウンタの値に対応する記憶エリアに、各抽出値を記憶する制御が行なわれる。このように始動口スイッチ62がオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される乱数値の記憶個数(保留記憶数)が上限個数に達していないときに、R1〜R6から乱数を抽出し、保留記憶バッファに記憶する処理を行ない、始動口スイッチ通過処理を終了する。
【0134】
図9は、S52の特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(S111)。保留記憶バッファの保留記憶数が0でなければ、S112において、RAM55の保留記憶バッファの保留記憶カウンタ1に対応する乱数値を読出す処理が行なわれる。
【0135】
次に、S113では、S112で読出した乱数値を乱数記憶エリアから削除(無効化)する処理が行なわれる。次に、S114に進み、CPU56は、保留記憶バッファの保留記憶カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留記憶バッファに記憶されている乱数値を一つ小さい保留記憶カウンタに対応する領域にシフトする処理が行なわれる。
【0136】
次いで、CPU56は、大当り判定処理を実行する(S115)。この大当り判定処理では、大当りとすることに決定した場合に、大当りフラグをセットする処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理(S53)に対応した値に更新する(S116)。
【0137】
図10は、S115に示された大当り判定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。S120により、確変フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合すなわち通常確率の遊技状態の場合には、S122により、S112において保留記憶バッファから読出された大当り判定用乱数R1が、通常時大当り判定値(たとえば、「7,17」のいずれか)であるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0138】
一方、確変フラグがセットされている場合にはS121により、S112において保留記憶バッファから読出された大当り判定用乱数R1が、確変時大当り判定値(たとえば、「7,107,207,307,407,507,607,17,117,217」のいずれか)であるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0139】
S121またはS122において大当り判定値であると判定されたときには、S123において、大当りフラグをセットする処理が行なわれる。一方、S121またはS122において大当り判定値でない判定がなされたときには、はずれとなるため、そのまま大当り判定処理を終了する。
【0140】
図11は、S53の特別図柄停止図柄設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。この特別図柄停止図柄設定処理においては、大当りフラグ等に基づき特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として導出表示する停止図柄を決定する処理が行なわれる。
【0141】
まず、S130においては、図10のS123においてセットされる大当りフラグがセットされているか否かを判定する処理が行なわれる。すなわち、今から開始される変動表示の表示結果が大当り図柄となるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0142】
S130において、大当りフラグがセットされていると判定がなされたときには、S131において図9のS112において保留記憶バッファから読出された大当り図柄決定用乱数R2が、奇数であるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0143】
S131において奇数であると判定がなされたときには、S132において確変図柄から大当り図柄決定用乱数R2の値に基づき大当り図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。そして、S133aにおいて、大当り終了後に確変状態に制御させるための確変開始フラグをセットする処理が行なわれる。さらに、S133bにおいて、確変大当り図柄コマンドをRAM55の所定の領域にセットする処理が行なわれる。この確変大当り図柄コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータは、確変図柄による大当りを発生させるための制御を行なう。
【0144】
一方、S131において奇数でないと判定がなされたときには、S134aにおいて非確変図柄から大当り図柄決定用乱数R2の値に基づき大当り図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。そして、S134bにおいて、非確変大当り図柄コマンドをRAM55の所定の領域にセットする処理が行なわれる。この非確変大当り図柄コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータは、非確変図柄による大当りを発生させるための制御を行なう。
【0145】
S135においては、確変フラグがセットされているか否かを判別する処理が行なわれ、確変フラグがセットされているときにはS136において確変状態を終了させるために確変フラグをクリアする処理が行なわれる。
【0146】
一方、S130において、大当りフラグがセットされていないと判定されたときには、S137において変動表示中にリーチ状態を発生させるか否かに用いられるリーチ判定値を記憶したリーチ判定用テーブルをルックアップし、リーチ判定値(たとえば、「0〜3」)を読み出す処理が行なわれる。
【0147】
S138においては、S112において保留記憶バッファから読出されたリーチ判定用乱数R5と、S137において読み出されたリーチ判定値と、を比較する処理が行なわれる。
【0148】
S139においては、S138による比較の結果、読出したリーチ判定用乱数R5がリーチ判定値(たとえば、「0〜3」のいずれか)と一致するか否かを判定する処理が行なわれる。S139においてリーチ判定値と一致すると判定されたときには、S140aにおいて大当り図柄以外からはずれ図柄決定用乱数R3の値に基づきはずれ図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。なお、変動表示中に点滅表示させリーチ状態を発生させるリーチ図柄は、はずれ図柄として決定された図柄の一つ手前の大当り図柄として設定するようにしてもよい。たとえば、はずれ図柄として「4」が決定されたときには、図柄「4」の一つ手前の大当り図柄「3」をリーチ図柄として設定し、大当り図柄「3」を点滅表示することによりリーチ状態を発生させるようにしてもよい。そして、S140bにおいて、リーチフラグをセットする処理が行なわれる。このリーチフラグは、変動時間を決定するときに用いられる。
【0149】
一方、S139においてリーチ判定値と一致しないと判定されたときには、S141において大当り図柄以外からはずれ図柄決定用乱数R3の値に基づきはずれ図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。
【0150】
S142においては、S132,S134a,S140a,S141のいずれかにおいて決定された停止図柄に対応する予定停止図柄をセットする処理を行ない、S143において特別図柄プロセスフラグの値を変動時間設定処理(S54)に対応した値に更新し、特別図柄停止図柄設定処理を終了する。なお、本実施の形態においては、RAM55の所定の領域に設定されたコマンドは、S26の飾り図柄コマンド制御処理により、演出制御用マイクロコンピュータへ出力される。これにより、特別図柄表示器8に停止表示される特別図柄と対応する飾り図柄を、飾り変動表示部9に停止表示させることができる。たとえば、特別図柄表示器8により「5、7」のいずれかが停止表示されるときには、飾り変動表示部9に奇数図柄のいずれかのゾロ目が停止表示される。特別図柄表示器8により「1,3,9」のいずれかが停止表示されるときには、飾り変動表示部9に「0」または偶数図柄のゾロ目が停止表示される。特別図柄表示器8によりリーチが発生するときには、飾り変動表示部9の左図柄と右図柄とが同一となる図柄が停止表示される。特別図柄表示器8により「0,2,4,6,8」が停止表示されるときには、飾り変動表示部9にばらけ目が停止表示される。
【0151】
図12は、S54の変動時間設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。まず、S150において、図10のS123においてセットされる大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S150において、大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S151において図13を用いて後述する大当り時テーブルをルックアップし、S155に移行される。一方、S150において、大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S152において、図11のS140bにおいてセットされるリーチフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。
【0152】
S152において、リーチフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S153において図13を用いて後述するリーチ時テーブルをルックアップし、S155に移行される。一方、S152において、リーチフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S154において図13を用いて後述するはずれ時テーブルをルックアップし、S155に移行される。
【0153】
S155においては、図9のS112で読み出した変動パターン決定用のランダムカウンタR4から抽出されたカウント値に応じて、S151、S153、S154のうちいずれかにおいてルックアップされているテーブルを用いて、変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0154】
S156においては、S155において決定された変動パターンコマンドをRAM55の所定の領域にセットする処理が行なわれる。なお、本実施の形態においては、RAM55の所定の領域に設定されたコマンドは、S26の飾り図柄コマンド制御処理により、演出制御用マイクロコンピュータへ出力される。
【0155】
そして、S157においては、S155で決定された変動パターンに基づき、飾り変動表示部9において新たな変動表示を開始するために、特別図柄用プロセスフラグの値を特別図柄変動処理が行なわれる値に更新する処理を行ない、変動時間設定処理を終了する。
【0156】
図13は、本実施の形態で用いる変動パターン決定用テーブルであって、変動表示の表示結果が大当り・リーチ・はずれのいずれになるかにより予め定められた振分率と、変動パターン決定用のランダムカウンタR4からの抽出値とに基づき、変動パターンを決定するために用いられるテーブルを説明するための図である。
【0157】
まず、大当りになると判定されたとき、すなわち、図12のS150において大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、「大当り時テーブル」を用いて、抽出値が0〜4の範囲内のときには「リーチA」が、抽出値が5〜29の範囲内のときには「リーチB」が、抽出値が30〜69の範囲内のときには「リーチC」が、抽出値が70〜99の範囲内のときには「リーチD」が、それぞれ変動パターンとして決定される。
【0158】
リーチになると判定されたとき、すなわち、図12のS152においてリーチフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、「リーチ時テーブル」を用いて、抽出値が0〜69の範囲内のときには「リーチA」が、抽出値が70〜89の範囲内のときには「リーチB」が、抽出値が90〜99の範囲内のときには「リーチC」が、それぞれ変動パターンとして決定される。
【0159】
リーチを発生させないはずれになると判定されたときには、「はずれ時テーブル」を用いて、抽出値が0〜74の範囲内のときには「ノーマルA」が、抽出値が75〜99の範囲内のときには「ノーマルB」が、それぞれ変動パターンとして決定される。
【0160】
本実施の形態において、変動パターンとして「ノーマルA」がセットされたときには、変動時間として「10秒」がセットされ、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示が開始してから10秒経過したときに予定停止図柄が導出表示される。また変動パターンとして「ノーマルB」がセットされたときには、変動時間として「15秒」がセットされ、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示が開始してから15秒経過したときに予定停止図柄が導出表示される。
【0161】
変動パターンとして「リーチA」がセットされたときには、変動時間として「20秒」がセットされ、特別図柄表示器8において変動表示中にリーチ状態を発生させた後、予定停止図柄が導出表示される。以下、同様に、変動パターンとして「リーチB」がセットされたときには「30秒」が、「リーチC」がセットされたときには「40秒」が、「リーチD」がセットされたときには「50秒」が、それぞれ変動時間としてセットされ、変動表示中にリーチ状態を発生させ、変動時間が経過したときに予定停止図柄が導出表示される。
【0162】
本実施の形態において、変動パターンとして「ノーマルA」がセットされたときには、図12のS156では「8001H」が変動パターンコマンドとして設定される。変動パターンとして「ノーマルB」がセットされたときには、図12のS156では「8002H」が変動パターンコマンドとして設定される。以下同様に、変動パターンとして「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」がセットされたときには、図12のS156では「8003H」、「8004H」、「8005H」、「8006H」が変動パターンコマンドとして設定される。そして、設定された変動パターンコマンドは、演出制御用マイクロコンピュータに入力される。演出制御用マイクロコンピュータは、遊技制御マイクロコンピュータから入力されるこれらの変動パターンコマンドに基づき、特定される変動時間と合致した飾り図柄を変動表示させるための飾り変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0163】
以上のように、本実施の形態においては変動パターンの決定は事前判定された判定結果に対応する変動パターン決定用テーブルのそれぞれに予め定められて記憶されている振分率に基づいて変動表示に用いられる変動パターンが決定される。
【0164】
また、それぞれのテーブルに記憶されている振分率は、大当りと判定されたときには高確率で「リーチC」が変動パターンとして決定されるように、はずれリーチと判定されたときには高確率で「リーチA」や「リーチB」が変動パターンとして決定されるように予め記憶されている。これにより、「リーチC」になったときに大当りになる信頼度は「リーチB」や「リーチA」になったときに大当りになる信頼度よりも高くなるようにすることができ、実行される変動パターンによって遊技者の期待感を向上させることができる。さらに、大当りと判定されたときにだけ「リーチD」が変動パターンとして決定されるように、予め記憶されている。これにより、「リーチD」になったときには必ず大当りが発生することとなる。
【0165】
なお、本実施の形態では、変動パターンとして「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」のいずれかがセットされたときには、飾り表示装置8kにて、変動表示中において表示用回転枠18が回転駆動する回転駆動演出を行なうとともに、回転駆動演出に合せた画像を飾り変動表示部9に表示する回転表示演出を行なう。
【0166】
図14は、(a)が演出制御メイン処理を示すフローチャートであり、(b)がタイマ割込み処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理においては、Sub1において、初期化処理が行なわれる。この初期化処理においては、演出制御基板80に搭載されているRAMに記憶されている記憶内容すべてが消去され、新たに各パラメータの初期値(たとえば、「0」)が設定される。また、本実施の形態における初期化処理においては、表示用回転枠18を回転動作させて、位置センサ18fからオン信号が演出制御用マイクロコンピュータに入力されるまで、駆動モータ38を回転駆動させ、表示用回転枠18の状態が第1状態となるように設定する処理が行なわれる。
【0167】
次に、Sub2においては、演出制御に用いるランダムカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理が行なわれる。なお、演出制御に用いるランダムカウンタについては、図15を用いて後述する。
【0168】
次に、Sub3においてタイマ割込フラグがセットされているか否かが判別される。タイマ割込フラグがセットされていなければSub2に戻り、タイマ割込フラグがセットされていれば、Sub4に進みタイマ割込フラグをクリアしてからSub5においてコマンド解析処理を行なう。
【0169】
Sub5のコマンド解析処理においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信されてきた各種コマンドを受信して、受信したコマンドがいかなるコマンドであるかを解析する処理が行なわれる。
【0170】
次に、Sub6においては、表示制御プロセス処理が行なわれる。この表示制御プロセス処理は、飾り変動表示部9の表示画面に画像を表示させるための変動開始コマンド受信待ち処理、変動表示動作設定処理、図柄変動中処理、全図柄停止待ち処理、および、大当り表示処理等の処理が行なわれる。特に、図柄変動中処理においては、変動表示動作設定処理において設定される飾り変動パターンや予告演出の種類に基づく画像を表示する制御が行なわれる。
【0171】
Sub7においては、モータ駆動制御処理が行なわれる。このモータ駆動制御処理は、Sub6の表示制御プロセス処理において設定される飾り変動パターンや予告演出の種類に基づき、駆動モータ38を回転させるためのモータ駆動信号を出力し、駆動モータ38の回転駆動を制御する処理が行なわれる。なお、本実施の形態におけるモータ駆動制御処理では、位置センサ18fからの検出信号に基づき、表示用回転枠18がどのような状態であるかを確認しながら、駆動モータ38の回転駆動を制御する処理が行なわれる。
【0172】
Sub8においては、音・ランプ制御コマンド処理が行なわれる。この音・ランプ制御コマンド処理は、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に伝送されてきた各種コマンドに基づき、遊技音やランプ点灯パターンなどについてのコマンドの設定がなされ、それぞれ対応した音・ランプ駆動信号を制御対象機器に出力される。これにより、同期のとれた演出を行なうことができる。
【0173】
また、図14(b)においては、タイマ割込み処理が行なわれ、Sub9においてタイマ割込みフラグがセットされている。このタイマ割込みは、33msecごとに行なわれる。そして、Sub10において、タイマ割込み許可がなされてタイマ割込処理を終了する。
【0174】
図15は、演出制御用マイクロコンピュータが演出制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図15にはランダムカウンタの一例としてランダムカウンタSR1〜SR4の4種類のランダムカウンタが示されている。
【0175】
また、SR1は、遊技制御用マイクロコンピュータによるR1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されたときに、どの種類の大当り図柄を飾り変動表示部9に表示させるかをランダムに決定するために用いる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。33msec毎に更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
【0176】
なお、本実施の形態において、遊技制御用マイクロコンピュータから確変大当り図柄コマンドが入力されているときには、奇数図柄のゾロ目が停止表示されるように、奇数図柄から停止図柄が決定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータから非確変大当り図柄コマンドが入力されているときには、偶数図柄のゾロ目が停止表示されるように、偶数図柄から停止図柄が決定される。
【0177】
SR2(2−1,2−2,2−3)は、遊技制御用マイクロコンピュータによるR1を用いた大当り判定によりはずれとすることが事前決定されたときに、飾り変動表示部9に導出表示するはずれ図柄をランダムに決定するために用いる停止図柄決定用ランダムカウンタである。SR2−1は、左はずれ図柄決定用であり0から加算更新されてその上限である9まで加算されると再度0から加算される。SR2−2は、中はずれ図柄決定用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である9まで加算されると再度0から加算される。SR2−2は、R2−1の桁上げ毎に1ずつ加算される。SR2−3は、右はずれ図柄決定用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である9まで加算された後再度0から加算される。SR2−3は、SR2−2の桁上げ毎に1ずつ加算される。
【0178】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータに入力された変動パターンコマンドが、リーチ状態を発生させるコマンドであるときには、右はずれ図柄が、SR2−1を用いて決定された左はずれ図柄と同一の図柄を停止図柄として強制的に決定する処理が行なわれる。
【0179】
SR3は、飾り変動表示部9による変動態様の種類を決定するためのランダムカウンタであり、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。このSR3は、タイマ割込毎すなわち33msec毎および、割込処理余り時間毎に1ずつ加算される。
【0180】
SR4は、遊技制御用マイクロコンピュータにより行なわれる大当り判定の結果に基づき、当該結果を事前に遊技者に報知するための予告演出を行なうか否かと、予告演出を行なう場合の種類を決定するためのランダムカウンタであり、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。
【0181】
図16は、遊技制御用マイクロコンピュータから入力されてきたコマンドを演出制御用マイクロコンピュータが解析するコマンド解析処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【0182】
まず、Sub15においては、演出制御用マイクロコンピュータに搭載された記憶バッファであって、演出制御用マイクロコンピュータが受信したコマンドを一時的に記憶するためのコマンド受信バッファに新たな受信コマンドがあるか否かを判別する処理が行なわれる。
【0183】
Sub15において新たな受信コマンドがあると判断されたときには、Sub16において当該受信したコマンドを読出し、Sub17において当該読出したコマンドが確変大当り図柄コマンドであるか否かを判断する処理が行なわれる。
【0184】
Sub17において、確変大当り図柄コマンドであると判断されたときには、Sub18において確変大当りフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。
【0185】
一方、Sub17において読出したコマンドが確変大当り図柄コマンドでないと判断されたときには、Sub19において当該コマンドが非確変大当り図柄コマンドであるか否かを判断する処理が行なわれる。Sub19において非確変大当り図柄コマンドであると判断されたときには、Sub20において非確変大当りフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。
【0186】
一方、Sub19において非確変大当り図柄コマンドでないと判断されたときには、Sub21において変動パターンコマンドであるか否かを判断する処理が行なわれる。Sub21において当該受信コマンドが変動パターンコマンドであると判断されたときには、Sub22において当該変動パターンコマンドに対応する変動パターンフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。
【0187】
一方、Sub21において変動パターンコマンドでないと判断されたときには、Sub23において当該受信コマンドに対応したフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。Sub15においてコマンド受信バッファに解析していない受信コマンドがないと判断されたときには、コマンド解析処理を終了する。
【0188】
図17は、表示制御プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。表示制御プロセス処理においては、Sub30において変動開始待ち処理が行なわれる。変動開始待ち処理においては、図16のSub22において変動パターンフラグがセットされているか否かを確認する。変動パターンフラグがセットされているときには、プロセスフラグの値を変動表示動作設定処理に対応した値に変更する。
【0189】
Sub31においては、変動表示動作設定処理が行なわれる。変動表示動作設定処理においては、飾り変動表示部9において行なわれる変動表示の表示態様を特定するための飾り変動パターンや停止表示する飾り図柄の組合せ等を設定する処理が行なわれる。飾り変動パターンや停止図柄が設定されたときには、プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値に変更する。
【0190】
Sub32においては、図柄変動中処理が行なわれる。図柄変動中処理においては、Sub31において設定された飾り変動パターンから特定される各変動状態(変動速度や背景、キャラクタ)の切換タイミングを制御するとともに変動時間の終了を監視する。変動時間が経過したときには、プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に対応した値に変更する。
【0191】
Sub33においては、全図柄停止待ち処理が行なわれる。全図柄停止待ち処理においては、Sub31において設定された変動パターンから特定される変動時間の終了時に図柄の変動を停止するための表示制御を行なう。停止表示された図柄の組合せが大当りの組合せであるときには、プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値に変更する。一方、停止表示された図柄の組合せがはずれの組合せであるときには、プロセスフラグの値を変動開始待ち処理に対応した値に変更する。
【0192】
また、Sub34においては、大当り表示処理が行なわれる。大当り表示処理においては、変動時間の経過後大当りが発生した旨を報知するための大当り表示が行なわれ、大当り遊技中における表示制御が行なわれる。大当り遊技が終了したときには、プロセスフラグの値を変動開始待ち処理に対応した値に変更する。
【0193】
図18は、変動表示動作設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。まず、Sub45においては、図14のSub2において更新されたランダムカウンタSR1〜SR4の乱数値を抽出する処理が行なわれる。
【0194】
Sub46においては、飾り変動表示部9に停止表示する飾り図柄を設定する飾り停止図柄設定処理が行なわれる。飾り停止図柄設定処理においては、図16のSub18において確変大当りフラグがセットされているときには確変図柄である奇数図柄からランダムカウンタSR1の値に基づき大当り図柄を決定し、飾り予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。また、図16のSub20において非確変大当りフラグがセットされているときには、非確変図柄である「0」および偶数図柄からランダムカウンタSR1の値に基づき大当り図柄を決定し、飾り予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。
【0195】
また、図16のSub22においてセットされた変動パターンフラグがリーチ状態を発生させる変動パターンフラグ(たとえば、図13のリーチA〜リーチDに対応する変動パターンコマンドを受信して図16のSub22においてセットされた変動パターンフラグ)であるときには、ランダムカウンタSR2−1から抽出した乱数の値から特定される飾り図柄を左はずれ図柄および右はずれ図柄の飾り予定停止図柄としてセットし、ランダムカウンタSR2−2から抽出した乱数の値から特定される飾り図柄を中はずれ図柄の飾り予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。
【0196】
また、図16のSub18,Sub20,および,Sub22のいずれにおいてもフラグがセットされていないときには、大当り状態およびリーチ状態が発生しないため、ランダムカウンタSR2−1〜SR2−3各々から抽出した乱数の値に対応する飾り図柄を各々ランダムに決定し、予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。
【0197】
Sub47においては、飾り変動表示部9において行なわれる変動表示の表示態様を特定するための飾り変動パターンを設定する飾り変動パターン設定処理が行なわれる。
【0198】
飾り変動パターン設定処理においては、演出制御用マイクロコンピュータに搭載されたROMに予め記憶されている飾り変動パターン設定用テーブルをルックアップし、変動表示に用いる飾り変動パターンが設定される。この飾り変動パターン設定処理で決定された飾り変動パターンから特定されるタイミングで、特定される画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とが行なわれる。なお、飾り変動パターン設定用テーブルについては、図19を用いて後述する。
【0199】
Sub48においては、変動表示が開始されるときに当該変動表示において大当りが発生する可能性があることを予告するための予告演出を設定する処理が行なわれる。
【0200】
本実施の形態における予告演出設定処理は、演出制御用マイクロコンピュータに搭載されたROMに予め記憶された予告演出設定用テーブルをルックアップして予告演出を設定する処理が行なわれる。この予告演出設定処理で決定された予告演出から特定されるタイミングで、特定される画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とが行なわれる。なお、予告演出設定用テーブルについては、図20を用いて後述する。
【0201】
Sub49においては、Sub47において設定された飾り変動パターンから特定される変動時間のタイマ計時(減算)をスタートする処理を行ない、Sub50においてプロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応する値をセットし、変動表示動作設定処理を終了する。
【0202】
図19は、飾り変動パターン設定用テーブルを説明するための図である。本実施の形態における飾り変動パターン設定用テーブルは、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルと、大当り時用の飾り変動パターン設定用テーブルとが記憶されている。
【0203】
まず、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルについて説明する。遊技制御用マイクロコンピュータからノーマルAの変動パターンコマンドが入力されたときには、「ノーマルA時テーブル」を用いて、抽出値が0〜9の全範囲で「ノーマルAパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0204】
遊技制御用マイクロコンピュータからノーマルBの変動パターンコマンドが入力されたときには、「ノーマルB時テーブル」を用いて、抽出値が0〜9の全範囲で「ノーマルBパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0205】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチAの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチA時テーブル」を用いて、抽出値が0〜9の全範囲で「ノーマルリーチパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0206】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチBの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチB時テーブル」を用いて、抽出値が0〜7の範囲内のときには「ピックアップパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「追っかけパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0207】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチCの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチC時テーブル」を用いて、抽出値が0〜7の範囲内のときには「発展Aパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「発展Bパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0208】
次に、大当り時の飾り変動パターン設定用テーブルについて説明する。大当り時の飾り変動パターン設定用テーブルは、前述したように、図16のSub18またはSub20において確変大当りフラグまたは非確変大当りフラグがセットされているときにルックアップされるテーブルである。
【0209】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチAの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチA時テーブル」を用いて、0〜9の全範囲で「ノーマルリーチパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0210】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチBの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチB時テーブル」を用いて、抽出値が0〜4の範囲内のときには「ノーマルリーチ再変動パターン」が、抽出値が5〜7の範囲内のときには「ピックアップパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「追っかけパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0211】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチCの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチC時テーブル」を用いて、抽出値が0〜3の範囲内のときには「ピックアップ再変動パターン」が、抽出値が4〜5の範囲内のときには「追っかけ再変動パターン」が、抽出値が6〜7の範囲内のときには「発展Aパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「発展Bパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0212】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチDの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチD時テーブル」を用いて、抽出値が0〜3の範囲内のときには「発展A再変動パターン」が、抽出値が4〜5の範囲内のときには「発展B再変動パターン」が、抽出値が6〜7の範囲内のときには「発展Cパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「発展C再変動パターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0213】
以上のように、本実施の形態においては飾り変動パターンの決定は遊技制御用マイクロコンピュータから入力される変動パターンコマンドに対応する飾り変動パターン設定用テーブルのそれぞれに予め定められて記憶されている振分率に基づいて決定される。
【0214】
また、それぞれの飾り変動パターン設定用テーブルに記憶されている振分率は、遊技制御用マイクロコンピュータにより大当りとなると判定されたときに高確率で決定される「リーチC」の変動パターンコマンドが入力されたときに、「発展Aパターン」,「発展Bパターン」,「ピックアップ再変動パターン」,「追っかけ再変動パターン」のいずれかが飾り変動パターンとして決定されるように、遊技制御用マイクロコンピュータにより大当りとならないと判定されたときに高確率で決定される「リーチA」または「リーチB」の変動パターンコマンドが入力されたときに、高確率で「ノーマルリーチパターン」,「ピックアップパターン」,「追っかけパターン」のいずれかが飾り変動パターンとして決定されるように、予め記憶されている。これにより、飾り変動表示部の変動表示に「ピックアップ再変動パターン」,「追っかけ再変動パターン」,「発展Aパターン」,「発展Bパターン」のいずれかを用いて変動表示が行なわれたときに大当りになる信頼度は、「ノーマルリーチパターン」,「ピックアップパターン」,「追っかけパターン」のいずれかを用いて変動表示が行なわれたときに大当りになる信頼度よりも高くなるようにすることができ、飾り変動表示部9の変動表示に用いられた飾り変動パターンによって遊技者の期待感を向上させることができる。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータにより大当りになると判定されたときにだけ決定される「リーチD」の変動パターンコマンドが入力されたときに、飾り変動表示部9の変動表示に「発展A再変動パターン」,「発展B再変動パターン」,「発展Cパターン」,「発展C再変動パターン」のいずれかが飾り変動パターンとして決定されるように予め記憶されている。これにより、これらの飾り変動パターンを用いた変動表示が飾り変動表示部9において行なわれたときには、必ず大当りが発生することとなる。
【0215】
ここで、飾り変動表示部9における変動表示の表示態様を各飾り変動パターン毎に簡単に説明する。飾り変動パターンとして「ノーマルAパターン」が決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、10秒経過したときに左,中,右飾り図柄が停止表示する。
【0216】
飾り変動パターンとして「ノーマルBパターン」が決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、15秒経過したときに左,中,右飾り図柄が停止表示される。
【0217】
飾り変動パターンとして「ノーマルリーチパターン」が決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、変動開始から8秒経過したときに停止された左図柄と右図柄とが同一となり前述したリーチ状態を発生させ、さらに変動開始から20秒経過したときに中図柄を停止表示する。
【0218】
飾り変動パターンとして「ピックアップパターン」、「追っかけパターン」、「発展Aパターン」,「発展Bパターン」,「発展Cパターン」のいずれかが決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、リーチ状態が発生した後に表示用回転枠18の駆動制御が開始される。
【0219】
飾り変動パターンとして「ノーマルリーチ再変動パターン」,「ピックアップ再変動パターン」,「追っかけ再変動パターン」,「発展A再変動パターン」,「発展B再変動パターン」,「発展C再変動パターン」のいずれかが決定されていたときには、前述した「ノーマルリーチパターン」,「ピックアップパターン」,「追っかけパターン」,「発展Aパターン」,「発展Bパターン」,「発展Cパターン」のうちの対応する飾り変動パターンにより変動表示が行なわれ、表示結果が一旦停止表示された後に、表示用回転枠18の駆動制御が開始される。なお、以上説明した、飾り変動パターンのうち、変動表示中に表示用回転枠18の駆動制御が行なわれる飾り変動パターンの内容については、タイミングチャート等を用いて後述する。
【0220】
図20は、本実施の形態における予告演出設定用テーブルを説明するための図である。
【0221】
確変大当りフラグまたは非確変大当りフラグがセットされており大当りが発生するときには、「大当り時テーブル」を用いて、抽出値が10〜29の範囲内のときには「予告演出A」が、ランダムカウンタSR4からの抽出値が30〜49の範囲内のときには「予告演出B」が、抽出値が50〜69の範囲内のときには「予告演出C」が、抽出値が70〜99の範囲内のときには「予告演出D」が、それぞれ予告演出として決定される。なお、ランダムカウンタSR4からの抽出値が0〜9の範囲内のときには予告演出が行なわれない。
【0222】
大当りフラグがセットされていないときには、「はずれ時テーブル」を用いて、ランダムカウンタSR4からの抽出値が91〜93の範囲内のときには「予告演出A」が、抽出値が94〜96の範囲内のときには「予告演出B」が、抽出値が97〜98の範囲内のときには「予告演出C」が、抽出値が99のときには「予告演出D」が、それぞれ予告演出として決定される。なお、ランダムカウンタSR4からの抽出値が0〜90の範囲内のときには予告演出が行なわれない。
【0223】
以上のように、本実施の形態においては予告演出の決定は、大当りとなるときにルックアップされる大当り時テーブルとはずれとなるときにルックアップされるはずれ時テーブルとのそれぞれに予め定められて記憶されている振分率に基づいて予告演出を行なうか否かおよび予告演出の種類を決定することができる。
【0224】
また、それぞれのテーブルに記憶されている振分率は、大当りと判定されたときに何らかの予告演出を行なう決定がなされる確率の方が、はずれと判定されたときに何らかの予告演出を行なう決定がなされる確率よりも高くなるように予め記憶されている。また、大当りと判定されたときには最も高い確率(SR4の値が70〜99)で選択され、はずれと判定されたときに最も低い確率(SR4の値が99)で選択される「予告演出D」を用いた予告演出が行なわれたときに大当りとなる信頼度は、他の種類の予告演出が行なわれたときに大当りとなる信頼度よりも高くなるようにすることができ、実行される予告演出の種類によって遊技者の期待感を向上させることができる。
【0225】
なお、予告演出を行なう決定がなされたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始されたときに、表示用回転枠18の駆動制御が開始される。複数の予告演出の内容については、タイミングチャート等を用いて後述する。
【0226】
図21〜図25は、飾り表示装置8kにおける主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の回転状態と、をそれぞれ対応させて説明する。また、図21〜図25の説明にあわせて、図26〜図30を用いて飾り表示装置8kの状態を説明する。
【0227】
図21〜図30を用いて以下説明する飾り表示装置8kにおける主領域および副領域各々に表示される画像は、図14のSub6で説明した表示制御プロセス処理において、表示される。より具体的には、図17のSub32で説明した図柄変動中処理により、図18のSub47、Sub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出に基づき、主領域および副領域各々に表示する画像を切換える処理が行なわれる。これにより、飾り表示装置8kにおける主領域および副領域各々に、図21〜図30を用いて説明する画像を表示することができる。
【0228】
また、図21〜図30を用いて以下説明する飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18は、図14のSub7で説明したモータ駆動制御処理において、回転される。より具体的には、図14のSub7で説明したモータ駆動制御処理により、図18のSub47、Sub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出に基づき、モータ駆動信号を出力し駆動モータ38の回転駆動を制御する処理が行なわれる。これにより、図21〜図30を用いて説明するように、飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18を回転することができる。
【0229】
図21〜図25における縦軸方向は、主領域については表示されている画像の傾き状態を、副領域については表示されている画像の位置状態を、表示用回転枠については表示用回転枠18の状態を各々示しており、矢印の実線部の縦軸位置により各々の状態を特定することができる。
【0230】
たとえば、主領域については、矢印の実線部の縦軸位置が、上段のときに右肩上がり状態の画像を表示していることを、中段のときに水平状態の画像を表示していることを、下段のときに右肩下がり状態の画像を表示していることを、それぞれ示している。また、副領域については、矢印の実線部の縦軸位置が、上段のときに上段位置に画像を表示していることを、中段のときには通常位置に画像を表示していることを、下段のときには下段位置に画像を表示していることを、それぞれ示している。表示用回転枠18については、矢印の実線部の縦軸位置が、上段のときには第3状態にあることを、中段のときに第1状態にあることを、下段のときに第2状態にあることを、それぞれ示している。
【0231】
また、図21〜図25における横軸方向は、時間経過を示している。よって、矢印の傾きがなく水平のときは状態が変化していないことを示し、矢印の傾きがなく垂直のときは一時に状態が変化したことを示し、矢印に傾きがあるときは状態が等速度で変化していることを示している。矢印の傾き角度により、回転速度や移動表示速度を示している。図21〜図25の丸付き数字は、タイミングを示すために便宜的に記載したものであり、以下、単に数字で表示する。
【0232】
図21は、大当り時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとしてピックアップパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図26は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとしてピックアップパターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0233】
タイミング1〜2は、ピックアップパターンを用いた変動表示が開始され、主領域においてリーチ状態が発生するまでの状態を示している。主領域に表示されている画像については、水平状態に表示制御されており、リーチ発生前の変動表示が行なわれている。副領域については、何らの画像も表示されていない。表示用回転枠18については、第1状態に制御されていることを示している。
【0234】
タイミング2〜3は、ピックアップパターンを用いた変動表示が開始され主領域においてリーチ状態が発生した状態を示している。主領域については、水平状態に制御されたまま、リーチ発生後の変動表示が行なわれている。副領域については、所定時間が経過したときにピックアップリーチになることを示す報知画像が表示される。表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。タイミング2の飾り表示装置8kの状態は図26(a)に示す。
【0235】
タイミング3〜9は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0236】
タイミング3における表示用回転枠18については、第1状態から第2状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に飾り図柄「5」の画像を表示する制御が行なわれる。タイミング3の飾り表示装置8kの状態は図26(b)に示す。
【0237】
タイミング3〜4は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。副領域では、表示用回転枠18の状態に合わせて、下段位置から上段位置に飾り図柄「5」の画像を等速度で移動させる表示制御が行なわれる。
【0238】
タイミング4〜5における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、上段位置に表示されていた飾り図柄「5」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「5」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で一旦停止表示した後、再度主領域の外へ転がり落ちる表示演出が行なわれる。タイミング4〜5の飾り表示装置8kの状態は図26(c)に示す。
【0239】
タイミング5における表示用回転枠18については、第3状態から第2状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に飾り図柄「5」の次に表示される飾り図柄「6」の画像を表示する制御が行なわれる。タイミング5の飾り表示装置8kの状態は図26(d)に示す。このように、ピックアップパターンを用いた変動表示における飾り図柄の更新は、表示用回転枠18が第2状態に切換えられる毎に、副領域に表示する飾り図柄の画像を次の飾り図柄の画像に切換えることにより行なわれる。
【0240】
以降、タイミング5〜7については、副領域に表示する飾り図柄の画像が「6」の画像であることを除き、タイミング3〜5で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。タイミング6〜7の飾り表示装置8kの状態は図26(e)に示す。
【0241】
タイミング7における表示用回転枠18については、第3状態から第2状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に飾り図柄「6」の次に表示される飾り図柄「7」の画像を表示する制御が行なわれる。タイミング7の飾り表示装置8kの状態は図26(f)に示す。
【0242】
タイミング7〜8は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。副領域では、表示用回転枠18の状態に合わせて、下段位置から上段位置に飾り図柄「7」の画像を等速度で移動させる表示制御が行なわれる。
【0243】
タイミング8〜9における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれている。副領域では、上段位置に表示されていた飾り図柄「7」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「7」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で停止表示する表示演出が行なわれる。タイミング8〜9の飾り表示装置8kの状態は図26(g)に示す。
【0244】
タイミング9における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「777」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、大当りが発生した旨を示す「大当り」を表示する表示制御が行なわれている。タイミング9の飾り表示装置8kの状態は図26(h)に示す。なお、タイミング9から、変動時間が経過し変動表示が終了したタイミング10まで、タイミング9で切換えられた状態が継続される。
【0245】
なお、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとしてピックアップパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態とを簡単に説明する。ピックアップパターンを用いた変動表示が開始され前述したタイミング8に至るまでは、図21のタイミング1〜8で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。
【0246】
タイミング8以降における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、上段位置に表示されていた飾り図柄「7」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「7」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で一旦停止表示した後、再度主領域の外へ転がり落ちる表示演出が行なわれる。そして、中図柄の停止図柄として飾り図柄「8」の画像を停止表示する表示演出が行なわれる。その後、表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれる。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「787」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、はずれとなった旨を示す「はずれ 残念!」を表示する表示制御が行なわれる。
【0247】
図22は、大当り時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして追っかけパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図27は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして追っかけパターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0248】
タイミング1〜2は、図21のタイミング1〜2で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0249】
タイミング2〜3は、追っかけパターンを用いた変動表示が開始され主領域においてリーチ状態が発生した状態を示している。主領域については、水平状態に制御されたまま、リーチ発生後の変動表示が行なわれている。副領域については、所定時間が経過したときに主領域において発生しているリーチ状態を構成する飾り図柄と同一の飾り図柄である「7」の画像が表示される。表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。タイミング2の飾り表示装置8kの状態は図27(a)に示す。
【0250】
タイミング3〜13は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0251】
タイミング3は、副領域に表示されていた飾り図柄「7」の画像が、通常位置から下段位置に向かって移動する表示制御が行なわれている。なお、表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。このため、副領域から飾り図柄「7」の画像が下方向へ逃げるような演出が行なわれる。以後、タイミング11に到達するまで、副領域に表示された飾り図柄「7」の画像が、表示用回転枠18が回転することにより副窓口18eが移動し得る領域(軌道上)に移動する表示制御が行なわれる。
【0252】
タイミング4〜6は、副領域に表示されていた飾り図柄「7」を追いかけるように、表示用回転枠18が第1状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれる。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(b)に示す。
【0253】
なお、タイミング5において、副領域に表示されていた飾り図柄「7」の画像が下段位置から上段位置に向かって移動する表示制御が行なわれる。このため、表示用回転枠18が第2状態に切換えられたときであるタイミング6においては、副領域から飾り図柄「7」の画像が上方向に逃げるような表示演出が行なわれる。タイミング6の飾り表示装置8kの状態は図27(c)に示す。
【0254】
タイミング6〜8は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換わる駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(d)に示す。
【0255】
なお、タイミング7において、副領域に表示されていた飾り図柄「7」の画像が上段位置から下段位置に向かって移動する表示制御が行なわれる。このため、表示用回転枠18が第3状態に切換えられたときであるタイミング8においては、副領域から飾り図柄「7」の画像が下方向に逃げるような表示演出が行なわれる。
【0256】
以降、タイミング8〜12については、タイミング11で副領域の上段位置に飾り図柄「7」の画像が停止する表示制御が行なわれることを除き、タイミング3〜8で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。
【0257】
タイミング12〜13における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。主領域には、副領域に向かって玉が発射されるような「ライフル」画像が表示され、副領域の飾り図柄「7」に向けて発射される演出が行なわれる。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(e)に示す。そして、主領域において発射される演出と合わせて、副領域において表示されている飾り図柄「7」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。さらに、主領域においては右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「7」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で停止表示する表示演出が行なわれる。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(f)に示す。
【0258】
タイミング13における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「777」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、大当りが発生した旨を示す「大当り」を表示する表示制御が行なわれている。タイミング13の飾り表示装置8kの状態は図27(g)に示す。なお、タイミング13から、変動時間が経過し変動表示が終了したタイミング14まで、タイミング13で切換えられた状態が継続される。
【0259】
なお、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして追っかけパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態とを簡単に説明する。追っかけパターンを用いた変動表示が開始され前述したタイミング12に至るまでは、図22のタイミング1〜12で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。
【0260】
タイミング12以降における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。主領域には、副領域に向かって玉が発射されるような「ライフル」画像が表示され、副領域の飾り図柄「7」に向けて発射される演出が行なわれる。そして、主領域において発射された玉が、副領域において表示されている飾り図柄「7」の画像に命中せず、他の箇所に玉が命中した痕跡を表示する表示演出が行なわれる。さらに、主領域においては右肩上がり状態に制御されたまま、飾り図柄「7」以外の飾り図柄の画像(たとえば、「8」等)が、中図柄の停止図柄として停止表示する表示演出が行なわれる。その後、表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれる。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「787」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、はずれとなった旨を示す「はずれ 残念!」を表示する表示制御が行なわれる。
【0261】
図23は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして発展型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図28は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして発展型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0262】
タイミング1〜3は、図21のタイミング1〜3で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0263】
タイミング3〜4における表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。副領域について、発展型の飾り変動パターンを用いた変動表示が開始される可能性がある旨を示す「発展リーチ」のメッセージが表示される。なお、発展型の飾り変動パターンとは、発展Aパターン、発展Bパターン、発展Cパターン、およびこれらの再変動パターンをいう。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図28(a)に示す。
【0264】
タイミング4〜12は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0265】
タイミング4〜5における表示用回転枠18は、第1状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、上段位置に「キャラクタA」の画像を表示する表示制御が行なわれている。タイミング5の飾り表示装置8kの状態は図28(b)に示す。
【0266】
タイミング5〜8は、表示用回転枠18が第3状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。なお、副領域では、通常位置に「キャラクタB」の画像を、下段位置に「キャラクタC」の画像を、表示する表示制御が行なわれている。表示用回転枠18が第1状態になったときのタイミングの飾り表示装置8kの状態は図28(c)に示す。表示用回転枠18が第2状態になったときのタイミング8の飾り表示装置8kの状態は図28(d)に示す。
【0267】
タイミング8〜11は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。なお、副領域では、通常位置に「キャラクタB」の画像を、上段位置に「キャラクタA」の画像を、表示する表示制御が行なわれている。
【0268】
タイミング11〜12における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、上段位置に表示されていた「キャラクタA」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた「キャラクタA」の画像が、停止表示する演出が行なわれる。
【0269】
タイミング12における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、発展することが確定した旨を示す「発展確定!」を表示する表示制御が行なわれている。タイミング12の飾り表示装置8kの状態は図28(f)に示す。これにより、遊技者は、飾り変動パターンとしてキャラクタAが変動表示中に出現する発展Aパターンが設定されていることを認識し、大当りとなる期待感を高めて遊技を行なうことができる。なお、タイミング12から、所定時間が経過したタイミング13まで、タイミング12で切換えられた状態が継続される。その後、発展Aパターンから特定される表示態様で飾り変動表示部9に画像が表示される。
【0270】
なお、飾り変動パターンとして、発展Bパターンが決定されているときには「キャラクタB」が、発展Cパターンが決定されているときには「キャラクタC」が、それぞれ、主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、副領域から転がり落ちてきたキャラクタ画像が、停止表示する表示演出が行なわれる。
【0271】
なお、前述した実施の形態においては、発展型の飾り変動パターンが設定されているときに、対応するキャラクタ画像を副領域から主領域に向かって転がり落ちる表示演出を行ない、当該キャラクタ画像が主領域において停止表示する表示演出を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、発展型の飾り変動パターン以外のリーチ状態が発生する飾り変動パターンが設定されているときにも、キャラクタ画像をランダムに選択して、選択されたキャラクタ画像を副領域から主領域に向かって転がり落ちる表示演出を行ない、当該キャラクタ画像が主領域において停止表示する表示演出を行なうようにしてもよい。
【0272】
より具体的には、発展型の飾り変動パターン以外のリーチ状態が発生する飾り変動パターン各々に対応してキャラクタ画像表示演出を行なうか否かに用いる振分率を予め記憶させておき、設定された飾り変動パターンの振分率に従って、キャラクタ画像表示演出を行なうか否かの決定を行なう。そして、キャラクタ画像表示演出を行なうと決定されたときに、主領域に表示するキャラクタ画像を選択する。そして、当該飾り変動パターンによる変動表示中においてリーチ状態が発生したときに、図23のタイミング3〜12で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出を行なうようにしてもよい。
【0273】
図24は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図29は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。なお、再変動型の飾り変動パターンとは、一旦変動表示が終了し飾り図柄の組合せが停止表示された後に、再度変動表示が行なわれる飾り変動パターンをいい、たとえば、ノーマルリーチ再変動パターンやピックアップ再変動パターン等である。また、本実施の形態において、再変動型の飾り変動パターンが設定されたときには、一旦変動表示が終了したときに停止表示する飾り図柄の組合せを決定する仮停止図柄決定処理が行なわれる。なお、仮停止図柄決定処理では、確変図柄のゾロ目以外の停止図柄が決定される。よって、確変図柄のゾロ目が停止表示したにもかかわらず再変動してしまい遊技の興趣を低下させてしまう不都合の発生を防止することができる。
【0274】
タイミング10は、主領域に非確変図柄のゾロ目となる「444」が一旦停止表示されていることを除き、図21のタイミング10で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0275】
タイミング10〜11における表示用回転枠18については、第1状態に切換えられた状態が継続されている。主領域については、水平状態のままで「444」を継続して表示している。副領域については、大当りが発生した旨を示す「大当り」を表示した後に、再変動が行なわれることを示す「確変再抽選」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。また、このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図29(a)に示す。
【0276】
タイミング11〜19は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0277】
タイミング11〜12における表示用回転枠18は、第1状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩上がり状態に対応する「444」の画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、上段位置に「確変」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。タイミング12の飾り表示装置8kの状態は図29(b)に示す。
【0278】
タイミング12〜15は、表示用回転枠18が第3状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応する「444」の画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に「非確変」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。
【0279】
タイミング15〜18は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応する「444」の画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、上段位置に「確変」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。タイミング18の飾り表示装置8kの状態は図29(b)に示した状態と同様である。
【0280】
タイミング18〜19における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域については、上段位置に表示されていた「確変」のメッセージ表示が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた「確変」のメッセージ表示が、停止表示する表示演出が行なわれる。
【0281】
タイミング19における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する確変図柄のゾロ目となる「777」に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、確変図柄のゾロ目に切換えられたことを示す「ヤッタネ!」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。タイミング19の飾り表示装置8kの状態は図29(c)に示す。なお、タイミング19から、変動時間が経過し変動表示が終了したタイミング20まで、タイミング19で切換えられた状態が継続される。
【0282】
なお、ここでは、非確変図柄のゾロ目が、再変動により確変図柄のゾロ目に切換えられる例について説明したが、再変動により確変図柄のゾロ目に切り換わらず非確変図柄のゾロ目のままの場合は、タイミング15の状態が所定時間継続され、副領域において「非確変」のメッセージ表示が副領域外へ転がり落ちる表示演出が行なわれる。
【0283】
図25は、予告演出として予告演出Dが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図30は、予告演出として予告演出Dが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0284】
タイミング1〜2は、図21のタイミング10で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0285】
タイミング2〜7は、表示用回転枠の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0286】
タイミング2〜3における表示用回転枠18は、第1状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩上がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。副領域では、何らの画像も表示されていない。タイミング3の飾り表示装置8kの状態は図30(a)に示す。
【0287】
タイミング3〜4は、表示用回転枠18が第3状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。副領域では、何らの画像も表示されていない。
【0288】
タイミング4〜5は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。副領域では、何らの画像も表示されていない。
【0289】
タイミング5〜6における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、「キャラクタA」の画像が副領域の下方向から転がり込んでくる表示演出と、転がり込んできた「キャラクタA」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた「キャラクタA」の画像が、停止表示する演出が行なわれる。
【0290】
タイミング6における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、何らの画像も表示されていない。なお、タイミング6から、所定時間が経過したタイミング7まで、タイミング6で切換えられた状態が継続される。その後、設定されている飾り変動パターンから特定される表示態様で飾り変動表示部9に画像が表示される。
【0291】
なお、ここでは、予告演出Dが設定されているときの状態について説明したが、予告演出Aが設定されているときには図25のタイミング4の状態で副領域の下段位置に「キャラクタC」が表示される態様で予告演出が行なわれる。また、予告演出Bが設定されているときには図25のタイミング4の状態で副領域に何らの画像も表示されることなく予告演出を終了する。予告演出Cが設定されているときには図25のタイミング5の状態で副領域にすでに「キャラクタB」が表示される態様で予告演出が行なわれる。
【0292】
以上、図21〜図30を用いて説明した、飾り変動表示部9に表示する画像、表示位置、回転角度や、表示用回転枠18の状態等は、図19で説明した複数種類の飾り変動パターンおよび図20で説明した複数種類の予告演出に各々対応させて、演出制御用マイクロコンピュータに搭載されたROMに予め記憶されている。そして、演出制御用マイクロコンピュータは、図18のSub47およびSub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出から特定されるタイミングで、特定される表示位置に特定される回転角度の画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とを行なう。
【0293】
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
【0294】
(1) 前述した実施形態においては、飾り変動表示部9の表示画面の前面に設けた表示用回転枠18は、画像を特定するための飾り変動パターンの種類に応じて回転する。また、表示用回転枠18には、飾り変動表示部9の表示画面内の異なる領域を視認可能とする主窓口18dと副窓口18eとが開設されている。よって、表示用回転枠18が回転すると、主窓口18dと副窓口18eとから視認可能となる領域が変化し、かつ、変化した領域に飾り変動パターンから特定される画像が表示される。これにより、複数の表示部を設け、当該複数の表示部が各々回転しているかのような印象を抱かせる斬新な演出を行なうことのできる。また、このような斬新な演出は、図2を用いて説明したように表示用回転枠18を回転させる簡単な構造で、実現することができる。また、物理的に飾り変動表示部9自体を回転させることないため、飾り変動表示部9自体が回転することにより発生する故障を防止することができる。
【0295】
(2) 前述した実施形態においては、表示用回転枠18が回転することにより、回転した主窓口18dの向きに合わせた画像を、主領域に表示することができる。これによって、リアリティーが向上し、より一層複数の表示部が各々回転しているのではないかといった印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0296】
(3) 前述した実施形態においては、図21と図26とを用いてピックアップパターンの内容を説明したように、表示用回転枠18が回転し、副窓口18eが下段位置から上段位置に移動するに合わせて、副領域で飾り図柄を下段位置から上段位置に移動表示することにより、ゆっくりと飾り図柄が持ち上げられるような演出を行なうことができる。これにより、煽るようなリーチ演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0297】
(4) 前述した実施形態においては、図22と図27とを用いて追っかけパターンの内容を説明したように、表示用回転枠18が回転し、副窓口18eが上段位置や下段位置に移動しても、主領域で大当りの組合せとなるための図柄が、副窓口18eが移動し得る領域(軌道上)に移動して、当該図柄が逃げるような演出を行なうことができる。これにより、煽るようなリーチ演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、副領域内の部位に主領域で大当りの組合せとなるための図柄が表示されると、大当りとなるかもわからないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
【0298】
(5) 前述した実施形態においては、図23と図28とを用いて発展型の飾り変動パターンの内容を説明したように、表示用回転枠18が回転することにより、図18の飾り変動パターン設定処理により決定された発展型の飾り変動パターンに対応するシンボル情報であるキャラクタが、副窓口18eから視認可能となる演出を行なうことができる。これにより、いずれの発展型の飾り変動パターンが選択されたのか煽りながら報知する演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0299】
(6) 前述した実施形態においては、図24と図29とを用いて再変動型の飾り変動パターンの内容を説明したように、一旦変動表示が終了し飾り図柄の組合せが停止表示された後に、表示用回転枠18を回転することにより、再度変動表示が行なわれ、確変図柄での大当りが発生するかのような演出を行なうことができる。これにより、非確変図柄での大当りが発生した場合であっても、再変動表示が行なわれるかもしれない期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0300】
(7) 前述した実施形態においては、図25と図30とを用いて予告演出の内容を説明したように、リーチ状態が主領域において発生する前に、当該変動表示が大当りとなるかもしれないことを予告演出することができる。予告演出は、確変大当りフラグおよび非確変フラグがセットされているか否かに関わらず、図18のSub48の予告演出設定処理により決定される。これにより、大当りとなるときであっても、はずれとなるときであっても、表示用回転枠18が回転することにより、副窓口18eから予告演出に用いられるキャラクタ画像が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、図18のSub48の予告演出設定処理では、図20の予告演出設定用テーブルがルックアップされ、予告演出の内容が決定される。このため、表示用回転枠18が回転することにより、副窓口18eから視認可能となるキャラクタの種類によって、大当りとなる確率を異ならせることができるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0301】
(8) CPU56が、特別図柄表示器8を構成する7セグメント表示器へ駆動信号を出力する制御を行なうとともに、選択した変動パターンに応じた飾り図柄変動パターンコマンドを演出制御基板80に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータが、受信した飾り図柄変動パターンコマンドに基づき、特別図柄表示器8に対応して設けられている飾り変動表示部9における飾り図柄の変動表示に用いる飾り変動パターンや、停止図柄を決定するとともに、該決定した変動パターンおよび停止図柄に従って、飾り変動表示部9における画像を表示制御し、表示用回転枠18の回転を駆動制御する。これにより、CPU56による制御負担を軽減させることができ、飾り変動表示部9における画像と表示用回転枠18の回転とを組み合わせた多くのバリエーションの演出を行なうことができる。
【0302】
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
【0303】
(1) 前述した実施の形態においては、演出制御用マイクロコンピュータは、図18のSub47およびSub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出から特定されるタイミングで、特定される表示位置に特定される回転角度の画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とを自動的に行なう例について説明した。しかしこれに限らず、遊技者が表示用回転枠18を回転駆動させるように構成してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータは、遊技者からの指示に基づき、表示用回転枠18を回転駆動し、当該表示用回転枠18の状態に応じた画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御を行なうようにしてもよい。すなわち、遊技者が操作可能な操作手段(たとえば、押圧ボタン、センサ)を遊技機の前面(遊技者の操作可能な箇所)に設け、回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ)は当該操作手段からの操作信号(表示用回転枠18を左回転させる信号、右回転させる信号)に基づき表示用回転枠を回転駆動し、画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、VDP)は当該表示用回転枠の駆動状態に応じた画像(位置センサ18fからの信号と、操作信号とに基づき、現在の表示用回転枠18の状態(回転角度等)を算出し、当該状態に応じて回転、移動させた画像)を表示装置の表示領域に表示する構成にしてもよい。
【0304】
また、特定の飾り変動パターンまたは特定の予告演出が図18のSub47またはSub48において設定されたときに、遊技者からの操作が有効に受付けられるように構成してもよい。たとえば、図31は、予告演出として特定の予告演出が設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。特定の予告演出が設定されたときには、図1の弾球遊技機1の左下の遊技者が操作可能な位置に上下に並べて設けられた押圧ボタン201、201の操作が有効となる。特定の予告演出が設定され主領域において変動表示が開始されたときには、図31(a)のように副領域において「ボタンを押して!」といったメッセージ表示を表示する制御が行なわれる。
【0305】
そして、図31(b)のように、遊技者が上の押圧ボタン201を押圧すると、押圧信号が演出制御用マイクロコンピュータに入力され、図31(c)のように表示用回転枠18が反時計回りに回転駆動される。演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18を回転駆動するときに、当該変動表示が大当りとなるか否かを判断し、大当りとなると判断したときには副領域に「キャラクタA」の画像が表示されるように表示制御を行なう(図31(c)参照)。また、はずれとなると判断したときには副領域に「キャラクタA」の画像が表示されないように表示制御を行なう(図示省略)。
【0306】
さらに演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18を回転駆動するときに、主領域において、水平状態から右肩上がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御を行なう。なお、図31(b)のときに遊技者が下の押圧ボタン202を押圧すると、演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18を時計回りに回転駆動し、主領域において水平状態から右肩下がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像が等速度で切換えられるように表示制御を行なう。
【0307】
(2) 前述した実施の形態においては、図25および図30を用いて予告演出を行なうタイミングが、変動表示開始直後のタイミングである例について説明したが、これに限らず、主領域において変動表示が行なわれているタイミングであればどのようなタイミングで予告演出を行なうように構成してもよい。たとえば、リーチ発生直後のタイミングであってもよい。
【0308】
また、大当りになるか否かにより予告演出が実行される確率が異なるように予め振分率が記憶された予告演出設定用テーブルを用いて、図18のSub48の予告演出設定処理を行なう例について説明したが、これに限らず、またはこれに加えて、リーチになる飾り変動パターンが設定されているか否かによりリーチ予告演出が実行される確率が異なるように予め振分率が記憶されたリーチ予告演出設定用テーブルを用いて、リーチ予告演出設定処理を行なうように構成してもよい。リーチ予告演出の内容として、たとえば、変動表示開始直後に、設定されている飾り変動パターンの名称、たとえば、「ピックアップ」のメッセージを、表示用回転枠18が回転駆動した後の副領域に表示するようにしてもよい。
【0309】
(3) 前述した実施の形態における表示用回転枠18には、主窓口18dと副窓口18eとが開設されている例について説明したが、これに限らず、3つ窓口が開設されていてもよくそれ以上であってもよい。また、主窓口18dと副窓口18eとは、各々独立となるように、すなわち、主領域と副領域とが繋がらないように、表示用回転枠18に開設されている例について説明したが、これに限らず、主窓口18dと副窓口18eとが連通するように、すなわち、主領域と副領域とが繋がるように、複数の窓口を表示用回転枠18に開設するように構成してもよい。
【0310】
また、前述した実施の形態においては、副窓口18eが、主窓口18dの右側に開設されている例について説明したが、これに限らず、主窓口に対してどのような位置方向に副窓口を開設するようにしてもよい。たとえば、主窓口に対して上下左右の4方向に副窓口を開設するように構成してもよい。
【0311】
(4) 前述した実施の形態における表示用回転枠18の円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部の大きさとが略同一形状に形成し、さらに、当該形状の中心を対角線の交点にもつ矩形状の主窓口18dを開設することにより、表示用回転枠18が主窓口18dの重心点を中心として回転する例について説明した。しかし、これに限らず、主窓口18dの重心点と異なる点を中心として表示用回転枠18が回転するように構成してもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18が回転することにより主窓口18dの中心点が移動するが、その移動速度と同期させて、その移動量分だけ移動させた画像を、主領域に表示する主窓口画像移動制御処理を行なうように構成してもよい。これにより、表示用回転枠18が回転することにより、回転した主窓口18dに合わせた画像を、主領域の中心に表示することができる。これによって、さらにリアリティーが向上し、より一層複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0312】
(5) 前述した実施の形態においては、特別図柄保留記憶表示器10を構成する4個のLEDの点灯数により、保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を報知する例について説明したが、これに限らず、副領域において保留記憶バッファに記憶されている乱数値の個数を報知するように構成してもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータに保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定できる信号を送信し、演出制御用マイクロコンピュータが当該信号に基づく画像を副領域に表示するように構成してもよい。これにより、変動表示の画像と異なる保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定するための画像を、主領域と異なる副領域に表示することができる。このため、保留記憶数を副領域から認識することができ、複数の表示部が設けられているかのような印象をより一層強く抱かせることができる。
【0313】
(6) 前述した実施の形態では、特別図柄が数字図柄やアルファベットである場合を例として示したが、これに限らず、特別図柄は、数字以外の文字、図形、模様等のその他の識別情報が示された図柄であってもよい。また、変動表示は、所定方向に図柄をスクロールさせることにより更新表示するものでもよく、図柄を切換えることにより更新表示するものでもよく、仮想軸を中心に図柄を回転させながら更新表示するものでもよい。また、本実施の形態においては、7セグメント表示器を用いた例について説明するが、これに限らず、液晶表示装置、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、画像表示式のものであってもよい。また、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。また、特別図柄表示器8における変動表示は、図柄を点滅させながら前述した更新表示することをいい、また、表示結果を導出表示するとは、図柄を点灯させて停止表示することをいう。しかし、これに限らず、遊技者に対して、「変動表示」を行なっていることと、変動表示が終了し「表示結果が導出表示」されていることとを区別して認識させることのできる態様であればよい。
【0314】
(7) 前述した実施の形態では、大当り判定用乱数R1を用いて大当りを発生させる決定が行なわれたときに、確変図柄を停止表示し大当り終了後に確変状態に制御するか否かの確変判定を行ない、確変状態に制御されているときであって非確変図柄による大当りが発生したときに確変状態を強制終了させる例について説明した。しかし、これに限らず、大当り判定用乱数R1を用いて大当りを発生させる決定が行なわれたときに、確変図柄を停止表示し大当り終了後に確変状態に制御するか否かの確変判定を行ない、確変判定により確変状態に制御する判定が行なわれてから所定回数非確変図柄による大当りが発生するまで確変状態を継続させるように構成してもよい。これにより、一旦、確変状態に制御されると、少なくとも所定回数大当りが発生するまで確変状態が継続されるため、遊技者は安心して確変状態における遊技を堪能することができ、興趣を向上させることができる。
【0315】
(8) 前述した実施の形態では、基本回路53のCPU56が、特別図柄表示器において特別図柄の変動表示を開始するときに、変動パターンを決定し、さらに、変動パターンに応じた飾り図柄変動パターンコマンドを演出制御基板80に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータが、変動表示部において飾り図柄の変動表示を開始するときに受信した飾り図柄変動パターンコマンドから変動パターンを決定し、飾り図柄を表示制御する例について説明した。しかし、これに限らず、始動入賞口14への始動入賞が生じたときに、基本回路53のCPU56が飾り図柄変動パターンコマンドを演出制御基板80に送信するように構成してもよい。
【0316】
(9) 前述した実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機について説明したが、これに限らず、たとえば、1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、変動表示部の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該変動表示部の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンなどであってもよい。
【0317】
また、弾球遊技機において表示装置を有するものであれば、たとえば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行なうCR式弾球遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行なう弾球遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる表示装置を有し、識別情報としての図柄を変動表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。また、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
【0318】
また、弾球遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0319】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0320】
(10) 前述した実施の形態においては、駆動モータ38を回転駆動させることにより、表示用回転枠18を回転駆動する例について説明したが、これに限らず、ソレノイドで駆動することにより動作するようにしてもよい。また、たとえば(ステッピング)モータ等のアクチュエータで動作するようにしてもよい。
【0321】
(11) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0322】
【図1】弾球遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】飾り表示装置の構造を説明するための分解斜視図である。
【図3】飾り表示装置における表示用回転枠の回転動作を説明するための図である。
【図4】弾球遊技機の回路構成の概要を表したブロック図である。
【図5】遊技制御用マイクロコンピュータが遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。
【図6】遊技制御メイン処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図7】特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図8】始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図9】特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図10】大当り判定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図11】特別図柄停止図柄設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図12】変動時間設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図13】変動パターン決定用テーブルを説明するための図である。
【図14】(a)は演出制御メイン処理を示すフローチャートであり、(b)はタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図15】演出制御用マイクロコンピュータが演出制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。
【図16】コマンド解析処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図17】表示制御プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図18】変動表示動作設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図19】飾り変動パターン設定用テーブルを説明するための図である。
【図20】予告演出設定用テーブルを説明するための図である。
【図21】ピックアップパターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図22】追っかけパターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図23】発展型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図24】再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図25】予告演出が設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図26】ピックアップパターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図27】追っかけパターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図28】発展型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図29】再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図30】予告演出が設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図31】変形例における予告演出が設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【符号の説明】
【0323】
14 始動入賞口、8 特別図柄表示器、8k 飾り表示装置、9 飾り変動表示部、18 表示用回転枠、18d 主窓口、18e 副窓口、34 表飾り部材、38 駆動モータ、56 CPU、62 始動口スイッチ、67 第2始動口スイッチ、80 演出制御基板、54 ROM、55 RAM、57 I/Oポート部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機に関する。詳しくは、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から一般的に知られている遊技機に、たとえば、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備えるものがあった。
【0003】
また、従来の遊技機としては、表示装置に表示される識別情報以外の演出画像に合わせて、表示装置自体を回転制御するものや、表示装置の前面側を装飾するための表飾りに設けられた可動部材を駆動制御するもの(特許文献1)があった。また、遊技情報を表示する表示装置の表示領域を第1表示領域と第2表示領域とに区画し、さらに、当該表示装置の前面側に、第1表示領域と第2表示領域との境界部を遮蔽する境界部遮蔽手段を設けることにより、遊技者に第1表示領域と第2表示領域とが別個に構成された表示装置であるように見せかけるもの(特許文献2)があった。
【特許文献1】特開平8−141161号公報
【特許文献2】特開2003−33498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような遊技機においては、表示領域を第1表示領域と第2表示領域とに区切った表飾りに対して、その背後で表示装置が動作するものであったため、演出自体は結局のところ表示装置の表示領域に表示される画像のみにより行なわれることとなっていた。そのため、表示領域を区切ったとしても、今ひとつ遊技者にインパクトを与えるダイナミックな演出を行なうには至っていなかった。
【0005】
また、表示装置は、一般的に、液晶画面やバックライト等を含む構成となっている。よって、表示装置は、重量および構造が大きなものとなっていた。このため、このような表示装置自体を動作させるには、動作させるための駆動源の出力が大きくなり、かつ、他の盤面部品や制御基板等が密集する遊技機裏側における配置構造が複雑化するといった困難性を包含していた。
【0006】
さらに、表示装置は、液晶画面やバックライトを制御するための制御基板と電気的に接続されている。このため、表示装置自体を動作させる構造の従来の遊技機においては、演出が行なわれる毎に、振動が発生するため他の機器に影響を及ぼすとともに、制御基板と接続する表示装置側の配線接続部も動作するため当該配線接続部が故障する原因となっていた。
【0007】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、表示装置自体を動作させることなく、複数の表示装置自体が動作しているかのような印象を抱かせる斬新な演出を行なうことのできる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
【0008】
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置(たとえば、飾り変動表示部9)を備える遊技機(弾球遊技機1)であって、
前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果(停止図柄、確定図柄等)を特定表示結果(奇数の特図特定表示結果、「777」等のゾロ目となる飾り特定表示結果、大当り図柄の組合せ)とするか否か決定する表示結果決定手段(図10のS120〜S123)と、
前記表示結果決定手段が前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とすることを決定したとき(図10のS123において大当りフラグがセットされたとき)に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する特定遊技状態制御手段(図11、図7のS56からS59、図18のSub46、図17のSub33、Sub34)と、
前記表示領域に前記画像を表示するための制御を行なう画像制御手段(図7のS55、S56、図14のSub6)と、
前記表示装置の前側(遊技者側)において回転可能に装着(保持)される回転枠であって、該回転枠の前側から前記表示装置の表示領域内の異なる部位(表示画面の一部領域)を視認可能とする複数の窓口(主窓口18d、副窓口18e)が開設された表示用回転枠(表示用回転枠18)と、
前記表示領域に表示される画像(たとえば、画像を特定するための飾り変動パターンの種類)に応じて、前記複数の窓口のうち予め定められた窓口である主窓口(主窓口18d)内の一点(主窓口18dの対角線の交点)を中心として前記表示用回転枠を回転させる回転制御手段(駆動モータ38、図14のSub7)と、を備える。
【0009】
このような構成によれば、表示装置の前面に装着された表示用回転枠は、表示領域に表示される画像に応じて回転する。また、表示用回転枠には、表示装置の表示領域内の異なる部位を視認可能とする複数の窓口が開設されている。よって、表示用回転枠が回転すると、複数の窓口から視認可能となる表示領域の部位が変化し、かつ、変化した部位に画像が表示される。これにより、複数の表示装置が設けられており、当該複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を抱かせる斬新な演出を行なうことのできる。また、このような斬新な演出は、表示用回転枠を回転させる簡単な構造で、実現することができる。また、物理的に表示装置自体を回転させることないため、表示装置自体が回転することにより発生する故障を防止することができる。
【0010】
(2) 前記画像制御手段は、前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転に伴って前記主窓口の回転(たとえば、右肩上がり状態、右肩下がり状態)に追従させ回転表示(たとえば、主窓口18dの状態に対応する画像を表示)させて、当該回転する主窓口に合わせた画像(右肩上がり状態の「777」、右肩下がり状態の「777」、水平状態の「777」等)を、当該主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位(主領域)に表示する主窓口画像追従制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図3、図21〜図29等参照)を含む。
【0011】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、回転した主窓口に合わせた画像を、主窓口から視認可能となる表示領域の部位に表示することができる。これによって、リアリティーが向上し、より一層複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0012】
(3) 前記主窓口画像追従制御手段は、
前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転と同期(たとえば、同じ回転速度)させて、当該表示用回転枠の回転角だけ回転させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図3、図21〜図29等参照)と、
前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位の中心点の移動(たとえば、表示用回転枠18が、主窓口18dの重心点と異なる点を中心として回転しているときは、主領域の中心点が移動する)と同期(たとえば、同じ移動速度)させて、当該部位の中心点の移動量だけ移動させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像移動制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図21参照)と、を含む。
【0013】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、回転した主窓口に合わせた画像を、主窓口から視認可能となる表示領域の部位の中心に表示することができる。これによって、さらにリアリティーが向上し、より一層複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0014】
(4) 前記画像制御手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチ(リーチ状態)が発生したリーチ画像(左停止図柄と右停止図柄とが同一の画像、図26の(a)等参照)を表示するリーチ発生画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図22の主領域のタイミング2〜3等、図27の(a))と、
該リーチ発生画像制御手段が前記リーチ画像を表示した後に、前記主窓口と異なる窓口である副窓口(副窓口18e)から視認可能となる前記表示領域内の部位(副領域)に、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位において表示されていない識別情報であって前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されると前記特定表示結果となる特定識別情報(たとえば、飾り図柄「7」でリーチ状態が発生しているときには、飾り図柄「7」)を表示する特定識別情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図22の副領域のタイミング2〜3等、図27の(a))と、
該特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで(たとえば、図22のタイミング11に到達するまで)、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位(表示用回転枠18が回転し副窓口18eが移動し得る領域)へ、前記特定識別情報を移動表示する特定識別情報画像移動制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図22の副領域のタイミング3〜11等、図27の(b)〜(e))と、を含み、
前記回転制御手段は、前記特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで(たとえば、図22のタイミング11に到達するまで)、前記特定識別情報画像移動制御手段により移動表示される前記特定識別情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口特定識別情報位置合わせ回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図22の表示用回転枠のタイミング4〜12等、図27の(b)〜(e))を含む。
【0015】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転し副窓口が移動しても、特定識別情報が、副窓口の軌道上における所定部位へ移動する演出を行なうことができる。これにより、煽るようなリーチ演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、副窓口から視認可能となる表示領域内の部位に特定識別情報が表示されると、特定表示結果となるかもわからないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
【0016】
(5) 前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチ(リーチ状態)を発生させるときの前記表示領域における前記識別情報の変動表示態様を特定するためのリーチパターン(飾り変動パターン)を、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたとき(大当りフラグがセットされているとき)と前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたとき(大当りフラグがセットされていないとき)とで、選択される確率が異なるリーチパターン(たとえば、発展Aまたは発展Bパターンと発展Cパターン等)を含む複数種類のリーチパターン(受信した変動パターンコマンドがリーチA〜Dのいずれであるかに応じたテーブルを用いて、決定される図19に示す飾り変動パターン)から選択するリーチパターン選択手段(図12、図18のSub47)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記複数種類のリーチパターン各々に対応して予め定められたシンボル情報(キャラクタA〜C)を表示するシンボル情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図23の副領域のタイミング4〜12等、図27の(b)〜(d))を含み、
前記回転制御手段は、前記リーチパターン選択手段により選択されたリーチパターンに対応するシンボル情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口シンボル情報位置合わせ回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図23の表示用回転枠のタイミング4〜11等、図27の(b)〜(e))を含む。
【0017】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、リーチパターン選択手段により選択されたリーチパターンに対応するシンボル情報が、副窓口から視認可能となる演出を行なうことができる。これにより、いずれのリーチパターンが選択されたのか煽りながら報知する演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0018】
(6) 前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記表示領域における変動表示の表示結果が前記特定表示結果となることを報知(予告演出)するか否かを決定する報知決定手段(図18のSub48、図20の大当り時テーブル)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたとき(SR4から抽出した値が10〜99のとき)に、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、所定の表示結果関連情報(キャラクタA〜C)を表示する表示結果関連情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図25の副領域のタイミング5〜6等、図30の(c))を含み、
前記回転制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたときに、前記表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう副窓口表示結果関連情報位置合わせ回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図25の表示用回転枠のタイミング2〜6等、図30の(a)〜(c))を含む。
【0019】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から表示結果関連情報が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0020】
(7) 前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段(図18のSub48、図20のはずれ時テーブル)をさらに備え、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたとき(SR4から抽出した値が91〜99のとき)に、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう擬似回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図25の表示用回転枠のタイミング2〜4等参照、図30の(a)〜(b))を含む。
【0021】
このような構成によれば、特定表示結果とならないときであっても、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から表示結果関連情報が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0022】
(8) 前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段(図18のSub48、図20のはずれ時テーブル)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたとき(SR4から抽出した値が91〜99のとき)に、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、前記表示結果関連情報を表示する擬似表示結果関連情報画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図25の副領域のタイミング5〜6等、図30の(c))を含み、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記擬似表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる擬似回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、駆動モータ38、図14のSub7、図25の表示用回転枠のタイミング2〜6等、図30の(a)〜(c))を含む。
【0023】
このような構成によれば、特定表示結果とならないときであっても、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から表示結果関連情報が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0024】
(9) 前記表示結果関連情報を、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときと前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときとで、選択される確率が異なる表示結果関連情報(たとえば、予告演出D等)を含む複数種類の表示結果関連情報から選択する表示結果関連情報選択手段(図18のSub48、図20)をさらに備え、
前記表示結果関連情報画像制御手段および前記擬似表示結果関連情報画像制御手段は、前記表示結果関連情報選択手段により選択された表示結果関連情報を表示する(演出制御用マイクロコンピュータ、図14のSub6、図17のSub32、図25の副領域のタイミング5〜6等、図30の(c))。
【0025】
このような構成によれば、表示用回転枠が回転することにより、副窓口から視認可能となる表示結果関連情報の種類によって、特定表示結果となる確率を異ならせることができるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0026】
(10) 前記画像制御手段は、予め定められた始動条件の成立(打球が始動入賞口14へ入賞)に起因して、前記識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する画像を表示するための制御を行ない、
前記始動条件は成立しているが、該始動条件に起因した前記識別情報の変動表示が未だ行なわれていない未消化始動条件の成立数(保留記憶数)を計数する成立数計数手段(図8のS101、図9のS114)をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記成立数計数手段により計数された成立数を示す画像(たとえば、特別図柄保留記憶表示器10により報知する保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定できる画像)を、前記主窓口と異なる窓口(副窓口18e)から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する成立数画像制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータに保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定できる信号を送信し、演出制御用マイクロコンピュータが当該信号に基づく画像を副領域に表示する)を含む。
【0027】
このような構成によれば、変動表示の画像と異なる未消化始動条件の成立数を示す画像を、主窓口と異なる窓口から視認可能となる表示領域内の部位に表示することができる。このため、未消化始動条件の成立数を主窓口と異なる窓口から認識することができ、複数の表示装置が設けられているかのような印象をより一層強く抱かせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例として弾球遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよく、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
【0029】
まず、遊技機の一例である弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は弾球遊技機1を正面からみた正面図である。
【0030】
弾球遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、弾球遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)と、を含む構造体である。
【0031】
図1に示すように、弾球遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
【0032】
遊技領域7の中央付近には、飾り表示装置8kが設けられている。飾り表示装置8kは、「0」〜「9」の数字図柄から構成される飾り図柄を変動表示可能な液晶表示装置よりなる飾り変動表示部9と、複数の窓口が開設された表示用回転枠18と、飾り変動表示部9と表示用回転枠18とを遊技盤6の前面に取り付けるための表飾り部材34とから構成されている。本実施の形態における表示用回転枠18は、飾り変動表示部9の前面側において回転可能となるように装着されている。また、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18に開設された複数の窓口を通して遊技者が当該飾り変動表示部9の表示画面に表示された画像を視認可能となるように装着されている。なお、飾り表示装置8kの詳細な構成は、図2を用いて後述する。また、飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18の回転動作については、図3等を用いて後述する。
【0033】
飾り変動表示部9で変動表示される飾り図柄とは、飾り表示装置8kの右下方に設けられている特別図柄表示器8における特別図柄(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示の装飾効果を高めるために特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係や、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。
【0034】
本実施の形態では、特別図柄表示器8は7セグメントLED表示器により構成されている。飾り変動表示部9は、液晶表示装置(liquid crystal display)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(たとえば、飾り図柄9a〜9c)に識別情報が表示制御されるものである。これら左・中・右の3つの表示領域で変動表示される飾り図柄は、左図柄、中図柄、右図柄と呼ばれる。
【0035】
特別図柄表示器8の表示結果が大当りの発生する特図特定表示結果(たとえば、奇数図柄)の場合には、飾り変動表示部9の表示結果も大当りが発生する飾り特定表示結果(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄が同一となる図柄組合せ、すなわちゾロ目)となるように制御され、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。なお、特別図柄表示器8で変動表示される識別情報は特別図柄と呼ばれる。
【0036】
ここで、特別図柄表示器8における変動表示に用いられる特別図柄の種類と、飾り変動表示部9における変動表示に用いられる飾り図柄の種類とについて説明する。特別図柄表示器8は、0〜9の10種類の数字からなる特別図柄を表示する。飾り変動表示部9は、0〜9の10種類の数字からなる飾り図柄を表示する。
【0037】
特別図柄表示器8により奇数(1,3,5,7,9)の特別図柄が表示結果として導出表示されたときには特図特定表示結果となり、大当りが発生する。特別図柄表示器8により奇数が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9にゾロ目となる飾り特定表示結果が表示結果として導出表示される。
【0038】
特別図柄表示器8により「7」が表示結果として導出表示されたときには確変図柄の表示結果となり、大当りが発生するばかりでなくその大当りが終了した後大当りの発生確率が通常遊技状態時に比べて向上した確変状態となる。なお、通常遊技状態とは、特別遊技状態(確変状態)および大当りとは異なる遊技状態のことである。
【0039】
特別図柄表示器8により「5」が表示結果として導出表示されたときには確変図柄および時短図柄の表示結果となり、後述するように、大当りが発生しするばかりでなくその大当りが終了した後大当りの発生確率が向上した確変状態となり、さらにその確変状態が終了した後時短回数の残り回数だけ時短制御が行なわれる。時短制御とは、特別図柄表示器8と後述する普通図柄表示器12との変動時間を通常よりも短縮して早期に表示結果を導出表示する制御である。この時短制御により、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示できるという遊技者にとって有利な遊技状態となる。
【0040】
なお、特別図柄表示器8により確変図柄としての「5」または「7」が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9に奇数図柄のいずれかのゾロ目が表示結果として導出表示される。
【0041】
特別図柄表示器8により「3」が表示結果として導出表示されたときには、大当りが発生するばかりでなく前述の時短制御が行なわれる。特別図柄表示器8により「3」が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9に「0」のゾロ目が表示結果として導出表示される。
【0042】
特別図柄表示器8により「1」または「9」が表示結果として導出表示されたときには、大当りのみが発生し、確変状態や時短制御は生じない。特別図柄表示器8により「1」または「9」が表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9に偶数のゾロ目が表示結果として導出表示される。
【0043】
特別図柄表示器8により「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されたときには、はずれとなり、大当り状態、確変状態、時短制御は生じない。特別図柄表示器8により「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、飾り変動表示部9にばらけ目(ゾロ目以外の組合せ)が表示結果として導出表示される。
【0044】
特図特定表示結果のうち、前述の確変状態が発生する特図特定表示結果(ここでは、「5,7」)を「特図特別表示結果(確変図柄)」といい、確変状態が発生しない特図特定表示結果(ここでは、「1,3,9」)を「特図非特別表示結果(非確変図柄)」という。
【0045】
始動条件が成立(打球が始動入賞口14へ入賞)したときには、抽出手段により、数値データ更新手段によって更新された数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等の乱数、以下、乱数値という)を抽出する処理が行なわれる。抽出手段によって抽出された乱数値は、抽出順に上限個数である4個を越えない範囲で、記憶手段としての保留記憶バッファ(たとえば、主基板31に搭載されるRAM55(図4参照))に記憶する処理が行なわれる。特別図柄表示器8を左右から挟むように、この保留記憶手段としての保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を遊技者に報知するための特別図柄保留記憶表示器10が設けられている。このように記憶される数値データは、始動入賞記憶データとも呼ばれる。
【0046】
この特別図柄保留記憶表示器10は、4個のLEDから構成されており、保留記憶バッファに記憶されている乱数値の個数と同数のLEDを点灯表示することにより、その個数を遊技者に報知することができる。この実施の形態では、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに打球が始動入賞口14に入賞)がある毎に点灯数を変化させ、特別図柄表示器8の変動表示が開始される毎に点灯数を1減らす。
【0047】
なお、保留記憶バッファに記憶可能となる乱数値の上限個数は上記のものに限らず、たとえば、上限個数を20(または0〜∞のうち任意の整数)としてもよい。また、所定条件が成立した(たとえば、表示結果が特別表示結果となったことに基づいて特定遊技状態に移行する)ことに基づいて、上限個数を変更する(たとえば、4個から20個に変更する)構成としてもよい。
【0048】
飾り表示装置8kの下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ62によって検出される。また、始動入賞口14を有する開閉動作を行なう可変入賞装置17には、左右一対の可動片が設けられている。可変入賞装置17の可動片は、ソレノイド74(図4参照)によって開状態とされる。ソレノイド74により可変入賞装置17の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
【0049】
始動入賞口14の下方には、特別図柄表示器8に特図特定表示結果が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド72(図4参照)によって開状態とされる特別可変入賞装置20が設けられている。特別可変入賞装置20は、内部に大入賞口21を備えている。ソレノイド72は、特別可変入賞装置20の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。
【0050】
特別可変入賞装置20の大入賞口21には、V入賞領域とV入賞領域とは異なる10カウント入賞領域が備えられている。大入賞口20から入賞して、遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち、一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ64で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球はカウントスイッチ63で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口21内の経路を切り換えるためのソレノイド73(図4参照)も設けられている。
【0051】
特別図柄表示器8の下方には、「○」および「×」と付された一対のLEDからなる普通図柄表示器12が設けられている。この普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示可能なものである。
【0052】
始動入賞口14の左側に設けられた第1ゲート28を遊技球が通過し第1ゲートスイッチ61(図4参照)で検出されると、または始動入賞口14の右側に設けられた第2ゲート29を遊技球が通過して第2ゲートスイッチ66(図4参照)で検出されると、普通図柄当り判定用乱数が抽出されて主基板31に搭載されるRAM55の普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。そして、普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が上限に達していなければ、つまり、普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が4個に達していなければ、普通図柄当り判定用乱数が抽出される。そして、普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。普通図柄表示器12において表示状態が変化する変動表示を開始できる状態でなければ、普通図柄当り判定用乱数を普通図柄バッファに格納することで普通図柄当り判定用乱数の記憶数が1増加する。また、普通図柄表示器12の右側には、普通図柄当り判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器16が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器16は、第1,第2ゲート28,29を遊技球が通過し、第1,第2ゲートスイッチ61,66で遊技球が検出される毎に点灯するLEDを1つ増やす。そして、普通図柄表示器12にて普通図柄(たとえば、「○」および「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
【0053】
この実施の形態では、普通図柄表示器12にて、「○」と「×」の付された上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行なわれ、変動表示は通常では標準変動時間(たとえば、29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に「○」の付された左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、第1,第2ゲート28,29を遊技球が通過し、第1,第2ゲートスイッチ61,66で遊技球が検出されたときに抽出された乱数値(普通図柄当り判定用乱数)の値が所定の普通図柄当り判定値と合致したか否かによって決定される。普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当りである場合には、可変入賞装置17が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が始動入賞口14に入賞しやすい状態(第1の状態ともいう)になる。すなわち、可変入賞装置17の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態(第2の状態ともいう)から有利な状態に変化する。
【0054】
なお、上記の特別遊技状態として特図時短状態に制御することにより、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な状態とするようにしてもよい。特図時短状態では、特別図柄表示器8,飾り変動表示部9において変動表示が所定回数(たとえば、100回)実行されるまで、特別図柄表示器8,飾り変動表示部9,および普通図柄表示器12の変動時間が通常遊技状態より短縮される。さらに、可変入賞装置17において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常遊技状態より高められる。可変入賞装置17の開放時間または開放回数が通常遊技状態より高められることにより、始動入賞口14への始動入賞が起こりやすくなり、所定期間内での特別図柄表示器8,飾り変動表示部9における変動表示回数が増加して当り図柄となる確率が通常遊技状態より高まるため、遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0055】
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ40、枠ランプ左41および枠ランプ右42が設けられている。また、枠ランプ左41の近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が、枠ランプ右42の近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が、設けられている。
【0056】
次に、特別図柄表示器8および飾り変動表示部9におけるリーチ状態(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ状態(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
【0057】
本実施形態では、たとえば、特別図柄表示器8におけるリーチ状態とは、特定表示結果(特別図柄表示器8の大当り図柄である「1,3,5,7,9」)が点滅表示している状態をリーチ状態またはリーチという。
【0058】
また、飾り変動表示部9におけるリーチ状態とは、予め定められた図柄が停止することで当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、飾り変動表示部9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および有効ライン上の表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、飾り変動表示部9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ状態またはリーチという。
【0059】
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(特別図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、飾り変動表示部9の背景の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0060】
また、弾球遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置45(図4参照)が設けられている。打球発射装置45から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。
【0061】
打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ62で検出されると、特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、特別図柄表示器8の変動表示を開始する。特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶バッファに記憶される乱数値(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増やし、特別図柄保留記憶表示器10におけるLEDの点灯数を増加させる。
【0062】
特別図柄表示器8および飾り変動表示部9の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄表示器8および飾り変動表示部9が大当り図柄となると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が大入賞口21に入賞するまで特別可変入賞装置20によって大入賞口21が開放される。なお、特別可変入賞装置20によって大入賞口21が開閉されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が大入賞口21に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、特別可変入賞装置20による大入賞口21の開放中に打球が大入賞口21内のV入賞領域に入賞し、V入賞スイッチ64で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞装置20により大入賞口21の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(たとえば、15ラウンド)許容される。
【0063】
特別図柄表示器8の変動停止時の停止図柄が確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄)である場合には、大当り遊技状態に制御され、大当り遊技状態終了後に、次に大当りとなる確率が通常遊技状態よりも高い確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0064】
なお、本発明に係る特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す1〜5の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
1.打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
2.特定の入賞または通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
3.打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
4.有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
5.得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
図2は、飾り表示装置8kの構造を説明するための分解斜視図である。
【0065】
飾り変動表示部9は、遊技盤6の前面に取り付ける表飾り部材34と、表飾り部材34の後面側に装着される表示用回転枠18と、表示用回転枠18のさらに後面側に装着される飾り変動表示部9とから構成されている。
【0066】
表飾り部材34は、飾り表示装置8kの内側に空間を形成する態様で枠体34aが構成されている。そして、表飾り部材34には、枠体34aにより形成された空間内に円形状の開口部と、当該円形状の開口部の右方に扇形状の開口部とからなる開口部34eが開設されている。なお、本実施の形態における表飾り部材34には、枠体34aの外面左側方には玉入口34bが設けられ、枠体34aの内面下部には玉入口34bに入った玉を排出する玉出口34cが設けられている。枠体34aの下部には、玉出口34cから排出された玉を始動入賞口14の上部へ導くことが可能なステージ部34dが設けられている。
【0067】
表示用回転枠18は、扇形状の扇形プレート18aと、当該扇形プレート18aの前面側に円形状の円形プレート18bと、扇形プレート18aの前面側であって当該円形プレート18bの右方に突出した突出プレート18cとが一体的となるように構成されている。
【0068】
円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部の大きさと略同一形状に形成されており、当該形状の中心を対角線の交点にもつ矩形状の主窓口18dが開設されている。また、突出プレート18cには、円形状の副窓口18eが開設されている。さらに、扇形プレート18aの円弧面には、所定ピッチのラックが形成されている。なお、本実施の形態においては、主窓口18dは、副窓口18e(他の窓口)より大きく開設されている。
【0069】
一体的に形成されている円形プレート18bと突出プレート18cとは、表飾り部材34の開口部34eに入り込むように形成されている。具体的には、円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部に、突出プレート18cは、開口部34eの扇形状の開口部に、それぞれ入り込むように形成されている。
【0070】
表示用回転枠18は、一体的に形成されている円形プレート18bと突出プレート18cとが、表飾り部材34の開口部34eに入り込んだ状態で、扇形プレート18aの後面側から保持部材34fを枠体34aの後面側にビス止めすることにより、表飾り部材34の後面側において回転可能に保持される。
【0071】
また、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の後面側であって、主窓口18dと副窓口18eとが飾り変動表示部9の表示画面の領域内に収まる位置に固定される。これにより、表飾り部材34の前面側から、主窓口18dおよび副窓口18eを通して、飾り変動表示部9の表示画面に表示された画像を視認することができる。すなわち、遊技者は、表飾り部材34の前面側から、飾り変動表示部9の表示画面に表示された画像のうち、主窓口18dおよび副窓口18eに対応する領域に表示された画像を視認することができる。
【0072】
また、表示用回転枠18の右側方には、当該表示用回転枠18を回転させるための駆動モータ38が搭載されている。駆動モータ38の回転軸には、扇形プレート18aの円弧面に形成されているラックと噛み合う平歯車39が取り付けられており、表示用回転枠18に駆動モータ38からの動力を伝達可能に構成されている。これにより、駆動モータ38からの動力が、平歯車39と扇形プレート18aとを介して、表示用回転枠18に伝達され、表示用回転枠18を回転させることができる。なお、本実施の形態における円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部の大きさとが略同一形状に形成されており、さらに、当該形状の中心を対角線の交点にもつ矩形状の主窓口18dが開設されている。このため、表示用回転枠18は、主窓口18dの重心点を中心として回転する。
【0073】
表示用回転枠18は、円形プレート18bを回転軸として、突出プレート18cが開口部34eの扇形状の開口部内を移動できる範囲分、回転可能に構成されている。
【0074】
本実施の形態においては、駆動モータ38を回転駆動させる制御を行なうことにより、表示用回転枠18を回転させることができ、主窓口18dおよび副窓口18eから遊技者が視認できる飾り変動表示部9の表示画面の領域を変化させることができる。ここで、主窓口18dから遊技者が視認できる飾り変動表示部9の表示画面の領域を、以下、主領域という。また、副窓口18eから遊技者が視認できる飾り変動表示部9の表示画面の領域を、以下、副領域という。なお、本実施形態における主領域では、主に、識別情報の変動表示の画像や、変動表示の表示結果の画像が表示される。
【0075】
そして、飾り変動表示部9は、主領域および副領域が変化することに合わせて、主領域および副領域における画像を変化させて表示する。すなわち、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせた画像を、主領域および副領域に表示する。
【0076】
図3は、飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18の回転動作を説明するための図である。
【0077】
図3(a)は、表示用回転枠18が回転動作していないときの状態を示す図である。表示用回転枠18は、矩形状の主窓口18dが傾いておらず水平状態を保ち、副窓口18eが開口部34eの扇形状の開口部の中央位置となるように、停止している。このような表示用回転枠18の状態を、以下、第1状態という。そして、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせて、主窓口18dの状態に対応させて主領域に「777」を水平方向に並べて表示し、副領域に「キャラクタB」を表示している。
【0078】
なお、本実施形態における飾り表示装置8kの表示用回転枠18の回転状態は、回転位置検出用の位置センサ18fによる検出信号に基づき、図3(a)で示す第1状態であるか否かが判断されるように構成されている。具体的には、この位置センサ18fからの検出信号がオン状態となったときに、そのときの表示用回転枠18の回転状態が第1状態であると判断される。本実施の形態においては、この位置センサ18fにより、表示用回転枠18が第1状態であるか否かを確認しながら図3(b)や図3(c)で説明する状態に回転動作させる駆動制御が行なわれる。
【0079】
図3(b)は、表示用回転枠18が時計回りに回転動作したときの状態を示す図である。表示用回転枠18は、矩形状の主窓口18dが右肩下がり状態となり、副窓口18eが開口部34eの扇形状の開口部の最下段位置となるように、停止している。このような表示用回転枠18の状態を、以下、第2状態という。そして、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせて、主窓口18dの状態に対応させて主領域に「777」を右肩下がり状態となるように時計回りに表示用回転枠18が回転した分だけ回転させて表示し、副領域に「キャラクタC」を表示している。
【0080】
図3(c)は、表示用回転枠18が反時計回りに回転動作したときの状態を示す図である。表示用回転枠18は、矩形状の主窓口18dが右肩上がり状態となり、副窓口18eが開口部34eの扇形状の開口部の最上段位置となるように、停止している。このような表示用回転枠18の状態を、以下、第3状態という。そして、飾り変動表示部9は、表示用回転枠18の回転状態(回転角度等)に合わせて、主窓口18dの状態に対応させて主領域に「777」を右肩上がり状態となるように反時計回りに表示用回転枠18が回転した分だけ回転させて表示し、副領域に「キャラクタA」を表示している。
【0081】
図4は、本実施形態に係る弾球遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。
【0082】
主基板31には、プログラムに従って弾球遊技機1を制御する基本回路53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU56、および演出制御基板80等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータとは、主基板31に搭載されるCPU56、ROM54、RAM55、I/Oポート部57、等の周辺回路のことである。
【0083】
また、第1ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、クリアスイッチ65、第2ゲートスイッチ66、余剰球受皿4がいっぱいになったときに検出する満タンスイッチ(図示しない)、カウントスイッチ短絡信号(図示しない)、からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路32、特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、大入賞口21内に設けられたシーソーを可動するソレノイド73、可変入賞装置17を開閉するソレノイド74等を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路33、電源投入時に基本回路53をリセットするためのシステムリセット回路(図示しない)、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報、等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路200、も主基板31に搭載されている。
【0084】
基本回路53は、LED駆動回路71に対して特別図柄表示器8、および、特別図柄保留記憶表示器10を駆動させるための駆動信号を出力する。LED駆動回路71には、特別図柄表示器8、普通図柄表示器12、特別図柄保留記憶表示器10、普通図柄保留記憶表示器16が接続されている。
【0085】
主基板31は、特別図柄表示器8において、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータは、プログラムに従い、駆動信号を特別図柄表示器8に出力し表示制御を行なう。これにより、主基板31と特別図柄表示器8との間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した特別図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板31からの指令信号に基づき制御基板等により特別図柄表示器8の表示制御を行なう場合と比較して、大当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
【0086】
主基板31は、特別図柄保留記憶表示器10において、保留記憶バッファに記憶されている乱数値の記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータは、後述するプログラムに従い、駆動信号を特別図柄保留記憶表示器10に出力し制御を行なう。また、主基板31は、普通図柄表示器12の表示制御を行なう。
【0087】
主基板31に設けられた遊技制御用マイクロコンピュータ(CPU56およびROM54,RAM55等の周辺回路)は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50、遊技盤6に設けられた複数の入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払い出しを行なう球払出装置44、を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータは、打球操作ハンドル5を操作することにより打球発射装置45を駆動制御して遊技球を遊技領域7に向けて発射制御する発射制御基板37に発射制御信号を送信する。
【0088】
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータは、演出制御基板80に演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御コマンドを受信することにより演出制御基板80に設けられた演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御用マイクロコンピュータ(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路)が飾り変動表示部9の表示制御と、表示用回転枠18を回転させるための駆動モータ38の駆動制御とを行なう。また、前述した表示用回転枠18の回転状態を光学的に検出するため位置センサ18fは、演出制御用マイクロコンピュータに接続されている。そして、位置センサ18fからの検出信号は、演出制御用マイクロコンピュータに入力される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18が第1状態であることを認識する。演出制御用マイクロコンピュータは、位置センサ18fからの検出信号に基づき、表示用回転枠18が現在どの回転状態にあるかを検出する処理を行なう。
【0089】
また、駆動モータ38は、演出制御基板80から出力されるモータ駆動信号(駆動電流を含む)に基づいて、回転駆動される。具体的に、演出制御用マイクロコンピュータは、位置センサ18fの検出信号に基づき、表示用回転枠18の原点位置を認識し、飾り変動表示部9に表示される画像に応じた回転状態にするための駆動モータ38にモータ駆動信号を与え、所望の回転状態に駆動する。
【0090】
演出制御用マイクロコンピュータは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板31から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って受信したコマンドに応じた飾り変動表示部9の表示制御を行なう。具体的には、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有するVDP(図示しない)により変動表示部の表示制御を行なう。演出制御用マイクロコンピュータは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、飾り変動表示部9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
【0091】
そして、演出制御用マイクロコンピュータはキャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは演出制御用マイクロコンピュータからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、飾り変動表示部9の表示制御を行なうVDP(図示しない)が演出制御基板80に搭載されている。また、VDPは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにマッピングしている。
【0092】
VDPはキャラクタ画像データに従って受信したコマンドに応じた飾り変動表示部9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに展開する。RAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
【0093】
また、この実施の形態では、演出制御基板80に設けられた演出制御用マイクロコンピュータが音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力し、スピーカ27の音声出力制御を行なうとともに、ランプドライバ基板35にランプ・LEDの駆動信号を出力し、弾球遊技機1に設けられたランプ・LEDの発光制御を行なう。すなわち、演出制御基板80に搭載される演出制御用マイクロコンピュータは、主基板31から送信される飾り変動表示部9の表示制御、ランプ・LEDの点灯制御、遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報としての演出制御コマンド(制御信号)に基づいて飾り表示装置8k、スピーカ27、弾球遊技機1に設けられるランプ・LED等の発光体の制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータである。
【0094】
次に、この実施の形態の弾球遊技機1での制御に用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図5は、遊技制御用マイクロコンピュータが遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図5には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R6の6種類のランダムカウンタが示されている。
【0095】
R1は、特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)の変動表示について大当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるための大当り判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「658」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、2msec毎に加算更新されることとなる。始動口スイッチ62により有効な始動入賞が検出されると、それに応じてこのR1のカウント値が抽出されて始動入賞記憶のデータとしてRAM55に記憶される。そして、特別図柄表示器8について、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶された抽出値が予め定められた大当り判定値と一致(合致)するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、大当り図柄を変動表示の表示結果として導出表示し大当りを発生させることが決定されて、前述した大当り遊技状態の制御が行なわれ、一致しない場合には、はずれ図柄を変動表示の表示結果として導出表示することが決定されて、遊技状態が変化しない。確変状態以外の通常の確率状態においては、大当り判定値がたとえば2つの数値に設定される。確変状態においては、大当り判定値が3個以上の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、通常遊技状態に比べて大当りの発生確率が向上する。
【0096】
図5の各ランダムカウンタについての範囲の欄に示されている数値範囲は、このようなランダムカウンタのカウント範囲であって、R1で説明したように初期値から上限値までカウントアップした後、再度初期値からカウントアップし直すものである。したがって、説明を簡略化するために、以下の各種カウンタの説明においては、カウント範囲およびカウント方法についての説明を省略する。
【0097】
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、どの種類の大当り図柄を特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
【0098】
なお、本実施の形態においては、R2を用いて決定された大当り図柄が、図2を用いて説明した確変図柄(特別図柄表示器8においては「5,7」)であるときに、当該大当り終了後に確変状態に制御される。また、特別図柄表示器8の図柄として「5,7」のいずれかが決定されたときには、飾り変動表示部9において奇数図柄のゾロ目が導出表示されるように制御される。
【0099】
また、R2を用いて、特別図柄表示器8の図柄として「1,3,9」のいずれかが決定されたときには、飾り変動表示部9において偶数図柄のゾロ目が導出表示されるように制御される。
【0100】
R3は、特別図柄表示器8について、はずれとなる停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのはずれ図柄決定用のランダムカウンタである。R3のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に所定数ずつ加算されることとなる。
【0101】
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータのCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
【0102】
なお、本実施の形態におけるはずれ図柄は、R1を用いて大当りに制御されないことが決定されているときには、はずれ図柄(特別図柄表示器8においては「0,2,4,6,8」)から、このランダムカウンタR3の抽出値に従って決定される。
【0103】
たとえば、特別図柄表示器8におけるはずれ図柄としては、ランダムカウンタR3の抽出値が「0」のとき「0」が、ランダムカウンタR3の抽出値が「1」のとき「2」が、ランダムカウンタR3の抽出値が「2」のとき「4」が…、ランダムカウンタR3の抽出値が「9」のとき「8」が決定される。
【0104】
なお、本実施の形態においては、R3を用いて、特別図柄表示器8の図柄として「0,2,4,6,8」のいずれかが決定されたときには、飾り変動表示部9においてゾロ目とならないはずれ図柄が導出表示されるように制御される。
【0105】
R4は、特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)の変動時間をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生するためのランダムカウンタである。R4のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に所定数ずつ加算されることとなる。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで変動時間決定用のランダムカウンタR4から抽出されたカウンタの値により、変動時間が決定される。
【0106】
R5は、特別図柄表示器8(飾り変動表示部9も含む)について、前述の大当り判定においてはずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ状態を形成する(以下、リーチはずれという)かリーチ状態を形成しない(以下、非リーチはずれという)かをランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるためのリーチ判定用のランダムカウンタである。R5のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算されることとなる。特別図柄表示器8、飾り変動表示部9に停止させる図柄を決定する前の段階で、R5から抽出されたカウント値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致した場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
【0107】
R6は、普通図柄表示器12の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R6のカウント値は、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算されることとなる。第1ゲートスイッチ61または第2ゲートスイッチ66により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6のカウント値が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれる。
【0108】
以上に示したような大当り判定機能、はずれ停止図柄決定機能、大当り図柄決定機能、リーチ判定機能、変動時間選択機能、普通図柄当り判定機能等の機能、および、確変判定機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御機能により実現される。
【0109】
図6は、遊技制御用マイクロコンピュータにより実行される遊技制御用メイン処理およびタイマ割込処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。図6においては、(a)に遊技制御用メイン処理が示され、(b)にタイマ割込処理が示されている。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
【0110】
(a)に示す遊技制御用メイン処理においては、まずS11において内蔵デバイスレジスタ等の初期化をする初期化処理が行なわれ、S12においてランダムカウンタを更新するための乱数更新処理が行なわれる。S12における乱数更新処理は前述のR3〜R6の値を更新するための処理である。なお、本実施形態において、2msec毎の割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、無限にS12の処理が繰返し行なわれることとなる。
【0111】
次に、(b)のタイマ割込処理について説明する。タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(S21)を行なった後、S22〜S34の割込処理である遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路32を介して、第1ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、クリアスイッチ65、第2ゲートスイッチ66、等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S22)。
【0112】
次に、CPU56は、S23において、ランダムカウンタの値を更新するための乱数更新処理を行なう。S23における乱数更新処理は、前述のR1〜R6を更新するための処理である。
【0113】
そして、CPU56は、S24において、特別図柄表示器8の表示制御を行なうための特別図柄プロセス処理を行なう。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8、特別可変入賞装置20、等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。さらに、本実施の形態においては、特別図柄表示器8における図柄の変動表示を制御するための駆動信号を、RAM55の所定の領域に設定して各々出力する処理が行なわれる。
【0114】
また、本実施の形態においては、さらに、特別図柄プロセス処理による特別図柄表示器8の制御に応じて、飾り変動表示部9を制御させるための飾り図柄コマンドをRAM55の所定の領域に設定する処理が行なわれる。
【0115】
たとえば、特別図柄表示器8において確変図柄(5,7等)を停止表示するときには、飾り変動表示部9においても確変図柄(奇数図柄等)のゾロ目を停止表示させるための確変大当り図柄コマンドが設定される。また、特別図柄表示器8において非確変図柄(1,3,9等)を停止表示するときには、飾り変動表示部9においても非確変図柄(偶数図柄等)のゾロ目を停止表示させるための非確変大当り図柄コマンドが設定される。
【0116】
次に、普通図柄プロセス処理を行なう(S25)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器12の表示制御および可変入賞装置17の開閉制御が実行される。
【0117】
次いで、CPU56は、S23の特別図柄プロセス処理によりRAM55の所定の領域に設定された飾り図柄コマンド等の表示制御に関する演出制御コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータに出力するする処理を行なう(飾り図柄コマンド制御処理:S26)。また、普通図柄表示器12を駆動させ普通図柄による変動表示を行なうための駆動信号を出力する処理を行なう(普通図柄コマンド制御処理:S27)。
【0118】
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S28)。
【0119】
また、CPU56は、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S29)。具体的には、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、等の何れかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板36に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板36に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置44を駆動する。
【0120】
そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S30)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S31)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に駆動指令を行なうソレノイド出力処理を実行する(S32)。特別可変入賞装置20、可変入賞装置17、を開状態または閉状態としたり、大入賞口21内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド72〜74を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(S33)、割込許可状態に設定する(S34)。
【0121】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0122】
図7は、主基板31に搭載されるCPU56が実行する特別図柄プロセス処理(S23)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御する処理が実行される。
【0123】
まず、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ62がオンしている場合、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたときに(S50においてYESのときに)、始動口スイッチ通過処理(S51)を行なった後に、内部状態に応じて、S52〜S59のうちのいずれかの処理を行なう。
【0124】
特別図柄通常処理(S52):特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態になるのを待つ。CPU56は、特別図柄表示器8の変動表示が開始できる状態になると、特別図柄表示器8の変動表示の結果、大当りとするか否か(特図特定表示結果とするか否か)を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS53に移行するように更新する。
【0125】
特別図柄停止図柄設定処理(S53):前述の大当り図柄決定用のランダムカウンタR2の抽出値または前述のはずれ図柄決定用のランダムカウンタR3の抽出値とを用いて、変動表示後の特別図柄表示器8の停止図柄(大当り図柄またははずれ図柄)を決定する。さらに、はずれ停止図柄を決定するときには、前述のリーチ判定用のランダムカウンタR5の抽出値を用いてリーチ判定を行ない、リーチとするときには、R3の抽出値を用いて決定されたはずれ図柄の手前の大当り図柄をリーチ図柄として決定する(たとえばR3の抽出値が「6」であるときは、一つ手前の「5」を特別図柄表示器8において点滅させ、リーチとする)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS54に移行するように更新する。
【0126】
なお、特別図柄表示器8の停止図柄は、確変図柄となるときに、確変図柄として定められた「5,7」の識別情報のうちから決定する。特別図柄表示器8の停止図柄は、非確変大当りとなるときに、非確変図柄として定められた「1,3,9」の識別情報のうちから決定する。特別図柄表示器8の停止図柄は、はずれとなるときに、はずれ図柄として定められた「0,2,4,6,8」の識別情報のうちから決定する。
【0127】
変動時間設定処理(S54):特別図柄表示器8の変動表示の変動表示の変動パターン(変動表示データ)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターン(変動表示データ)の中から選択する。変動パターンには、変動時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を特定する情報が含まれている。また、決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8において図柄の変動表示が行なわれてから停止されるまでの変動時間を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、変動時間の長さを含む変動パターンコマンドが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS55に移行するように更新する。
【0128】
特別図柄変動処理(S55):変動時間設定処理で設定された変動パターンの変動時間が経過(S54でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS56に移行するように更新する。
【0129】
特別図柄停止処理(S56):特別図柄表示器8において変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止する駆動信号が送信される。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS57に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をS52に移行するように更新する。
【0130】
大入賞口開放前処理(S57):大入賞口21を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド72を駆動して特別可変入賞装置20を開状態とすることで大入賞口21を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS58に移行するように更新する。
【0131】
大入賞口開放中処理(S58):大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口21の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。最後の大入賞口21の閉成条件が成立したら、大入賞口21内に設けられたV入賞スイッチ64の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行なう。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をS57に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をS59に移行するように更新する。
【0132】
大当り終了処理(S59):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態をS52に移行するように更新する。
【0133】
図8は、S51の始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。S100により、保留記憶バッファの保留記憶カウンタの値が上限個数である「4」以上になっているか否かの判断がなされる。保留記憶カウンタは、打球が始動入賞して抽出条件が成立したが未だに変動表示に用いられていない開始条件を保留記憶するカウンタであり、前述したように保留記憶バッファに記憶できる乱数値の上限個数がたとえば「4」と定められている。この保留記憶カウンタの値(保留記憶数)が「4」に既に達している場合にはそれ以上保留記憶できないために、このサブルーチンが終了するが、「4」に達していない場合には制御がS101へ進み、保留記憶バッファの保留記憶カウンタを「1」加算更新する処理がなされる。次にS102へ進み、ランダムカウンタR1〜R6の乱数値を抽出する処理がなされる。次に制御がS103へ進み、加算した保留記憶カウンタの値に対応する記憶エリアに、各抽出値を記憶する制御が行なわれる。このように始動口スイッチ62がオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される乱数値の記憶個数(保留記憶数)が上限個数に達していないときに、R1〜R6から乱数を抽出し、保留記憶バッファに記憶する処理を行ない、始動口スイッチ通過処理を終了する。
【0134】
図9は、S52の特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(S111)。保留記憶バッファの保留記憶数が0でなければ、S112において、RAM55の保留記憶バッファの保留記憶カウンタ1に対応する乱数値を読出す処理が行なわれる。
【0135】
次に、S113では、S112で読出した乱数値を乱数記憶エリアから削除(無効化)する処理が行なわれる。次に、S114に進み、CPU56は、保留記憶バッファの保留記憶カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留記憶バッファに記憶されている乱数値を一つ小さい保留記憶カウンタに対応する領域にシフトする処理が行なわれる。
【0136】
次いで、CPU56は、大当り判定処理を実行する(S115)。この大当り判定処理では、大当りとすることに決定した場合に、大当りフラグをセットする処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理(S53)に対応した値に更新する(S116)。
【0137】
図10は、S115に示された大当り判定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。S120により、確変フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合すなわち通常確率の遊技状態の場合には、S122により、S112において保留記憶バッファから読出された大当り判定用乱数R1が、通常時大当り判定値(たとえば、「7,17」のいずれか)であるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0138】
一方、確変フラグがセットされている場合にはS121により、S112において保留記憶バッファから読出された大当り判定用乱数R1が、確変時大当り判定値(たとえば、「7,107,207,307,407,507,607,17,117,217」のいずれか)であるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0139】
S121またはS122において大当り判定値であると判定されたときには、S123において、大当りフラグをセットする処理が行なわれる。一方、S121またはS122において大当り判定値でない判定がなされたときには、はずれとなるため、そのまま大当り判定処理を終了する。
【0140】
図11は、S53の特別図柄停止図柄設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。この特別図柄停止図柄設定処理においては、大当りフラグ等に基づき特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として導出表示する停止図柄を決定する処理が行なわれる。
【0141】
まず、S130においては、図10のS123においてセットされる大当りフラグがセットされているか否かを判定する処理が行なわれる。すなわち、今から開始される変動表示の表示結果が大当り図柄となるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0142】
S130において、大当りフラグがセットされていると判定がなされたときには、S131において図9のS112において保留記憶バッファから読出された大当り図柄決定用乱数R2が、奇数であるか否かを判定する処理が行なわれる。
【0143】
S131において奇数であると判定がなされたときには、S132において確変図柄から大当り図柄決定用乱数R2の値に基づき大当り図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。そして、S133aにおいて、大当り終了後に確変状態に制御させるための確変開始フラグをセットする処理が行なわれる。さらに、S133bにおいて、確変大当り図柄コマンドをRAM55の所定の領域にセットする処理が行なわれる。この確変大当り図柄コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータは、確変図柄による大当りを発生させるための制御を行なう。
【0144】
一方、S131において奇数でないと判定がなされたときには、S134aにおいて非確変図柄から大当り図柄決定用乱数R2の値に基づき大当り図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。そして、S134bにおいて、非確変大当り図柄コマンドをRAM55の所定の領域にセットする処理が行なわれる。この非確変大当り図柄コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータは、非確変図柄による大当りを発生させるための制御を行なう。
【0145】
S135においては、確変フラグがセットされているか否かを判別する処理が行なわれ、確変フラグがセットされているときにはS136において確変状態を終了させるために確変フラグをクリアする処理が行なわれる。
【0146】
一方、S130において、大当りフラグがセットされていないと判定されたときには、S137において変動表示中にリーチ状態を発生させるか否かに用いられるリーチ判定値を記憶したリーチ判定用テーブルをルックアップし、リーチ判定値(たとえば、「0〜3」)を読み出す処理が行なわれる。
【0147】
S138においては、S112において保留記憶バッファから読出されたリーチ判定用乱数R5と、S137において読み出されたリーチ判定値と、を比較する処理が行なわれる。
【0148】
S139においては、S138による比較の結果、読出したリーチ判定用乱数R5がリーチ判定値(たとえば、「0〜3」のいずれか)と一致するか否かを判定する処理が行なわれる。S139においてリーチ判定値と一致すると判定されたときには、S140aにおいて大当り図柄以外からはずれ図柄決定用乱数R3の値に基づきはずれ図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。なお、変動表示中に点滅表示させリーチ状態を発生させるリーチ図柄は、はずれ図柄として決定された図柄の一つ手前の大当り図柄として設定するようにしてもよい。たとえば、はずれ図柄として「4」が決定されたときには、図柄「4」の一つ手前の大当り図柄「3」をリーチ図柄として設定し、大当り図柄「3」を点滅表示することによりリーチ状態を発生させるようにしてもよい。そして、S140bにおいて、リーチフラグをセットする処理が行なわれる。このリーチフラグは、変動時間を決定するときに用いられる。
【0149】
一方、S139においてリーチ判定値と一致しないと判定されたときには、S141において大当り図柄以外からはずれ図柄決定用乱数R3の値に基づきはずれ図柄として停止表示する図柄を決定する処理が行なわれる。
【0150】
S142においては、S132,S134a,S140a,S141のいずれかにおいて決定された停止図柄に対応する予定停止図柄をセットする処理を行ない、S143において特別図柄プロセスフラグの値を変動時間設定処理(S54)に対応した値に更新し、特別図柄停止図柄設定処理を終了する。なお、本実施の形態においては、RAM55の所定の領域に設定されたコマンドは、S26の飾り図柄コマンド制御処理により、演出制御用マイクロコンピュータへ出力される。これにより、特別図柄表示器8に停止表示される特別図柄と対応する飾り図柄を、飾り変動表示部9に停止表示させることができる。たとえば、特別図柄表示器8により「5、7」のいずれかが停止表示されるときには、飾り変動表示部9に奇数図柄のいずれかのゾロ目が停止表示される。特別図柄表示器8により「1,3,9」のいずれかが停止表示されるときには、飾り変動表示部9に「0」または偶数図柄のゾロ目が停止表示される。特別図柄表示器8によりリーチが発生するときには、飾り変動表示部9の左図柄と右図柄とが同一となる図柄が停止表示される。特別図柄表示器8により「0,2,4,6,8」が停止表示されるときには、飾り変動表示部9にばらけ目が停止表示される。
【0151】
図12は、S54の変動時間設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。まず、S150において、図10のS123においてセットされる大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S150において、大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S151において図13を用いて後述する大当り時テーブルをルックアップし、S155に移行される。一方、S150において、大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S152において、図11のS140bにおいてセットされるリーチフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。
【0152】
S152において、リーチフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S153において図13を用いて後述するリーチ時テーブルをルックアップし、S155に移行される。一方、S152において、リーチフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S154において図13を用いて後述するはずれ時テーブルをルックアップし、S155に移行される。
【0153】
S155においては、図9のS112で読み出した変動パターン決定用のランダムカウンタR4から抽出されたカウント値に応じて、S151、S153、S154のうちいずれかにおいてルックアップされているテーブルを用いて、変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0154】
S156においては、S155において決定された変動パターンコマンドをRAM55の所定の領域にセットする処理が行なわれる。なお、本実施の形態においては、RAM55の所定の領域に設定されたコマンドは、S26の飾り図柄コマンド制御処理により、演出制御用マイクロコンピュータへ出力される。
【0155】
そして、S157においては、S155で決定された変動パターンに基づき、飾り変動表示部9において新たな変動表示を開始するために、特別図柄用プロセスフラグの値を特別図柄変動処理が行なわれる値に更新する処理を行ない、変動時間設定処理を終了する。
【0156】
図13は、本実施の形態で用いる変動パターン決定用テーブルであって、変動表示の表示結果が大当り・リーチ・はずれのいずれになるかにより予め定められた振分率と、変動パターン決定用のランダムカウンタR4からの抽出値とに基づき、変動パターンを決定するために用いられるテーブルを説明するための図である。
【0157】
まず、大当りになると判定されたとき、すなわち、図12のS150において大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、「大当り時テーブル」を用いて、抽出値が0〜4の範囲内のときには「リーチA」が、抽出値が5〜29の範囲内のときには「リーチB」が、抽出値が30〜69の範囲内のときには「リーチC」が、抽出値が70〜99の範囲内のときには「リーチD」が、それぞれ変動パターンとして決定される。
【0158】
リーチになると判定されたとき、すなわち、図12のS152においてリーチフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、「リーチ時テーブル」を用いて、抽出値が0〜69の範囲内のときには「リーチA」が、抽出値が70〜89の範囲内のときには「リーチB」が、抽出値が90〜99の範囲内のときには「リーチC」が、それぞれ変動パターンとして決定される。
【0159】
リーチを発生させないはずれになると判定されたときには、「はずれ時テーブル」を用いて、抽出値が0〜74の範囲内のときには「ノーマルA」が、抽出値が75〜99の範囲内のときには「ノーマルB」が、それぞれ変動パターンとして決定される。
【0160】
本実施の形態において、変動パターンとして「ノーマルA」がセットされたときには、変動時間として「10秒」がセットされ、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示が開始してから10秒経過したときに予定停止図柄が導出表示される。また変動パターンとして「ノーマルB」がセットされたときには、変動時間として「15秒」がセットされ、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示が開始してから15秒経過したときに予定停止図柄が導出表示される。
【0161】
変動パターンとして「リーチA」がセットされたときには、変動時間として「20秒」がセットされ、特別図柄表示器8において変動表示中にリーチ状態を発生させた後、予定停止図柄が導出表示される。以下、同様に、変動パターンとして「リーチB」がセットされたときには「30秒」が、「リーチC」がセットされたときには「40秒」が、「リーチD」がセットされたときには「50秒」が、それぞれ変動時間としてセットされ、変動表示中にリーチ状態を発生させ、変動時間が経過したときに予定停止図柄が導出表示される。
【0162】
本実施の形態において、変動パターンとして「ノーマルA」がセットされたときには、図12のS156では「8001H」が変動パターンコマンドとして設定される。変動パターンとして「ノーマルB」がセットされたときには、図12のS156では「8002H」が変動パターンコマンドとして設定される。以下同様に、変動パターンとして「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」がセットされたときには、図12のS156では「8003H」、「8004H」、「8005H」、「8006H」が変動パターンコマンドとして設定される。そして、設定された変動パターンコマンドは、演出制御用マイクロコンピュータに入力される。演出制御用マイクロコンピュータは、遊技制御マイクロコンピュータから入力されるこれらの変動パターンコマンドに基づき、特定される変動時間と合致した飾り図柄を変動表示させるための飾り変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0163】
以上のように、本実施の形態においては変動パターンの決定は事前判定された判定結果に対応する変動パターン決定用テーブルのそれぞれに予め定められて記憶されている振分率に基づいて変動表示に用いられる変動パターンが決定される。
【0164】
また、それぞれのテーブルに記憶されている振分率は、大当りと判定されたときには高確率で「リーチC」が変動パターンとして決定されるように、はずれリーチと判定されたときには高確率で「リーチA」や「リーチB」が変動パターンとして決定されるように予め記憶されている。これにより、「リーチC」になったときに大当りになる信頼度は「リーチB」や「リーチA」になったときに大当りになる信頼度よりも高くなるようにすることができ、実行される変動パターンによって遊技者の期待感を向上させることができる。さらに、大当りと判定されたときにだけ「リーチD」が変動パターンとして決定されるように、予め記憶されている。これにより、「リーチD」になったときには必ず大当りが発生することとなる。
【0165】
なお、本実施の形態では、変動パターンとして「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」のいずれかがセットされたときには、飾り表示装置8kにて、変動表示中において表示用回転枠18が回転駆動する回転駆動演出を行なうとともに、回転駆動演出に合せた画像を飾り変動表示部9に表示する回転表示演出を行なう。
【0166】
図14は、(a)が演出制御メイン処理を示すフローチャートであり、(b)がタイマ割込み処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理においては、Sub1において、初期化処理が行なわれる。この初期化処理においては、演出制御基板80に搭載されているRAMに記憶されている記憶内容すべてが消去され、新たに各パラメータの初期値(たとえば、「0」)が設定される。また、本実施の形態における初期化処理においては、表示用回転枠18を回転動作させて、位置センサ18fからオン信号が演出制御用マイクロコンピュータに入力されるまで、駆動モータ38を回転駆動させ、表示用回転枠18の状態が第1状態となるように設定する処理が行なわれる。
【0167】
次に、Sub2においては、演出制御に用いるランダムカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理が行なわれる。なお、演出制御に用いるランダムカウンタについては、図15を用いて後述する。
【0168】
次に、Sub3においてタイマ割込フラグがセットされているか否かが判別される。タイマ割込フラグがセットされていなければSub2に戻り、タイマ割込フラグがセットされていれば、Sub4に進みタイマ割込フラグをクリアしてからSub5においてコマンド解析処理を行なう。
【0169】
Sub5のコマンド解析処理においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信されてきた各種コマンドを受信して、受信したコマンドがいかなるコマンドであるかを解析する処理が行なわれる。
【0170】
次に、Sub6においては、表示制御プロセス処理が行なわれる。この表示制御プロセス処理は、飾り変動表示部9の表示画面に画像を表示させるための変動開始コマンド受信待ち処理、変動表示動作設定処理、図柄変動中処理、全図柄停止待ち処理、および、大当り表示処理等の処理が行なわれる。特に、図柄変動中処理においては、変動表示動作設定処理において設定される飾り変動パターンや予告演出の種類に基づく画像を表示する制御が行なわれる。
【0171】
Sub7においては、モータ駆動制御処理が行なわれる。このモータ駆動制御処理は、Sub6の表示制御プロセス処理において設定される飾り変動パターンや予告演出の種類に基づき、駆動モータ38を回転させるためのモータ駆動信号を出力し、駆動モータ38の回転駆動を制御する処理が行なわれる。なお、本実施の形態におけるモータ駆動制御処理では、位置センサ18fからの検出信号に基づき、表示用回転枠18がどのような状態であるかを確認しながら、駆動モータ38の回転駆動を制御する処理が行なわれる。
【0172】
Sub8においては、音・ランプ制御コマンド処理が行なわれる。この音・ランプ制御コマンド処理は、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に伝送されてきた各種コマンドに基づき、遊技音やランプ点灯パターンなどについてのコマンドの設定がなされ、それぞれ対応した音・ランプ駆動信号を制御対象機器に出力される。これにより、同期のとれた演出を行なうことができる。
【0173】
また、図14(b)においては、タイマ割込み処理が行なわれ、Sub9においてタイマ割込みフラグがセットされている。このタイマ割込みは、33msecごとに行なわれる。そして、Sub10において、タイマ割込み許可がなされてタイマ割込処理を終了する。
【0174】
図15は、演出制御用マイクロコンピュータが演出制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図15にはランダムカウンタの一例としてランダムカウンタSR1〜SR4の4種類のランダムカウンタが示されている。
【0175】
また、SR1は、遊技制御用マイクロコンピュータによるR1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されたときに、どの種類の大当り図柄を飾り変動表示部9に表示させるかをランダムに決定するために用いる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。33msec毎に更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
【0176】
なお、本実施の形態において、遊技制御用マイクロコンピュータから確変大当り図柄コマンドが入力されているときには、奇数図柄のゾロ目が停止表示されるように、奇数図柄から停止図柄が決定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータから非確変大当り図柄コマンドが入力されているときには、偶数図柄のゾロ目が停止表示されるように、偶数図柄から停止図柄が決定される。
【0177】
SR2(2−1,2−2,2−3)は、遊技制御用マイクロコンピュータによるR1を用いた大当り判定によりはずれとすることが事前決定されたときに、飾り変動表示部9に導出表示するはずれ図柄をランダムに決定するために用いる停止図柄決定用ランダムカウンタである。SR2−1は、左はずれ図柄決定用であり0から加算更新されてその上限である9まで加算されると再度0から加算される。SR2−2は、中はずれ図柄決定用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である9まで加算されると再度0から加算される。SR2−2は、R2−1の桁上げ毎に1ずつ加算される。SR2−3は、右はずれ図柄決定用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である9まで加算された後再度0から加算される。SR2−3は、SR2−2の桁上げ毎に1ずつ加算される。
【0178】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータに入力された変動パターンコマンドが、リーチ状態を発生させるコマンドであるときには、右はずれ図柄が、SR2−1を用いて決定された左はずれ図柄と同一の図柄を停止図柄として強制的に決定する処理が行なわれる。
【0179】
SR3は、飾り変動表示部9による変動態様の種類を決定するためのランダムカウンタであり、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。このSR3は、タイマ割込毎すなわち33msec毎および、割込処理余り時間毎に1ずつ加算される。
【0180】
SR4は、遊技制御用マイクロコンピュータにより行なわれる大当り判定の結果に基づき、当該結果を事前に遊技者に報知するための予告演出を行なうか否かと、予告演出を行なう場合の種類を決定するためのランダムカウンタであり、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。
【0181】
図16は、遊技制御用マイクロコンピュータから入力されてきたコマンドを演出制御用マイクロコンピュータが解析するコマンド解析処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【0182】
まず、Sub15においては、演出制御用マイクロコンピュータに搭載された記憶バッファであって、演出制御用マイクロコンピュータが受信したコマンドを一時的に記憶するためのコマンド受信バッファに新たな受信コマンドがあるか否かを判別する処理が行なわれる。
【0183】
Sub15において新たな受信コマンドがあると判断されたときには、Sub16において当該受信したコマンドを読出し、Sub17において当該読出したコマンドが確変大当り図柄コマンドであるか否かを判断する処理が行なわれる。
【0184】
Sub17において、確変大当り図柄コマンドであると判断されたときには、Sub18において確変大当りフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。
【0185】
一方、Sub17において読出したコマンドが確変大当り図柄コマンドでないと判断されたときには、Sub19において当該コマンドが非確変大当り図柄コマンドであるか否かを判断する処理が行なわれる。Sub19において非確変大当り図柄コマンドであると判断されたときには、Sub20において非確変大当りフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。
【0186】
一方、Sub19において非確変大当り図柄コマンドでないと判断されたときには、Sub21において変動パターンコマンドであるか否かを判断する処理が行なわれる。Sub21において当該受信コマンドが変動パターンコマンドであると判断されたときには、Sub22において当該変動パターンコマンドに対応する変動パターンフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。
【0187】
一方、Sub21において変動パターンコマンドでないと判断されたときには、Sub23において当該受信コマンドに対応したフラグをセットする処理を行ないSub15に移行される。Sub15においてコマンド受信バッファに解析していない受信コマンドがないと判断されたときには、コマンド解析処理を終了する。
【0188】
図17は、表示制御プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。表示制御プロセス処理においては、Sub30において変動開始待ち処理が行なわれる。変動開始待ち処理においては、図16のSub22において変動パターンフラグがセットされているか否かを確認する。変動パターンフラグがセットされているときには、プロセスフラグの値を変動表示動作設定処理に対応した値に変更する。
【0189】
Sub31においては、変動表示動作設定処理が行なわれる。変動表示動作設定処理においては、飾り変動表示部9において行なわれる変動表示の表示態様を特定するための飾り変動パターンや停止表示する飾り図柄の組合せ等を設定する処理が行なわれる。飾り変動パターンや停止図柄が設定されたときには、プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値に変更する。
【0190】
Sub32においては、図柄変動中処理が行なわれる。図柄変動中処理においては、Sub31において設定された飾り変動パターンから特定される各変動状態(変動速度や背景、キャラクタ)の切換タイミングを制御するとともに変動時間の終了を監視する。変動時間が経過したときには、プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に対応した値に変更する。
【0191】
Sub33においては、全図柄停止待ち処理が行なわれる。全図柄停止待ち処理においては、Sub31において設定された変動パターンから特定される変動時間の終了時に図柄の変動を停止するための表示制御を行なう。停止表示された図柄の組合せが大当りの組合せであるときには、プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値に変更する。一方、停止表示された図柄の組合せがはずれの組合せであるときには、プロセスフラグの値を変動開始待ち処理に対応した値に変更する。
【0192】
また、Sub34においては、大当り表示処理が行なわれる。大当り表示処理においては、変動時間の経過後大当りが発生した旨を報知するための大当り表示が行なわれ、大当り遊技中における表示制御が行なわれる。大当り遊技が終了したときには、プロセスフラグの値を変動開始待ち処理に対応した値に変更する。
【0193】
図18は、変動表示動作設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。まず、Sub45においては、図14のSub2において更新されたランダムカウンタSR1〜SR4の乱数値を抽出する処理が行なわれる。
【0194】
Sub46においては、飾り変動表示部9に停止表示する飾り図柄を設定する飾り停止図柄設定処理が行なわれる。飾り停止図柄設定処理においては、図16のSub18において確変大当りフラグがセットされているときには確変図柄である奇数図柄からランダムカウンタSR1の値に基づき大当り図柄を決定し、飾り予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。また、図16のSub20において非確変大当りフラグがセットされているときには、非確変図柄である「0」および偶数図柄からランダムカウンタSR1の値に基づき大当り図柄を決定し、飾り予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。
【0195】
また、図16のSub22においてセットされた変動パターンフラグがリーチ状態を発生させる変動パターンフラグ(たとえば、図13のリーチA〜リーチDに対応する変動パターンコマンドを受信して図16のSub22においてセットされた変動パターンフラグ)であるときには、ランダムカウンタSR2−1から抽出した乱数の値から特定される飾り図柄を左はずれ図柄および右はずれ図柄の飾り予定停止図柄としてセットし、ランダムカウンタSR2−2から抽出した乱数の値から特定される飾り図柄を中はずれ図柄の飾り予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。
【0196】
また、図16のSub18,Sub20,および,Sub22のいずれにおいてもフラグがセットされていないときには、大当り状態およびリーチ状態が発生しないため、ランダムカウンタSR2−1〜SR2−3各々から抽出した乱数の値に対応する飾り図柄を各々ランダムに決定し、予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。
【0197】
Sub47においては、飾り変動表示部9において行なわれる変動表示の表示態様を特定するための飾り変動パターンを設定する飾り変動パターン設定処理が行なわれる。
【0198】
飾り変動パターン設定処理においては、演出制御用マイクロコンピュータに搭載されたROMに予め記憶されている飾り変動パターン設定用テーブルをルックアップし、変動表示に用いる飾り変動パターンが設定される。この飾り変動パターン設定処理で決定された飾り変動パターンから特定されるタイミングで、特定される画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とが行なわれる。なお、飾り変動パターン設定用テーブルについては、図19を用いて後述する。
【0199】
Sub48においては、変動表示が開始されるときに当該変動表示において大当りが発生する可能性があることを予告するための予告演出を設定する処理が行なわれる。
【0200】
本実施の形態における予告演出設定処理は、演出制御用マイクロコンピュータに搭載されたROMに予め記憶された予告演出設定用テーブルをルックアップして予告演出を設定する処理が行なわれる。この予告演出設定処理で決定された予告演出から特定されるタイミングで、特定される画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とが行なわれる。なお、予告演出設定用テーブルについては、図20を用いて後述する。
【0201】
Sub49においては、Sub47において設定された飾り変動パターンから特定される変動時間のタイマ計時(減算)をスタートする処理を行ない、Sub50においてプロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応する値をセットし、変動表示動作設定処理を終了する。
【0202】
図19は、飾り変動パターン設定用テーブルを説明するための図である。本実施の形態における飾り変動パターン設定用テーブルは、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルと、大当り時用の飾り変動パターン設定用テーブルとが記憶されている。
【0203】
まず、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルについて説明する。遊技制御用マイクロコンピュータからノーマルAの変動パターンコマンドが入力されたときには、「ノーマルA時テーブル」を用いて、抽出値が0〜9の全範囲で「ノーマルAパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0204】
遊技制御用マイクロコンピュータからノーマルBの変動パターンコマンドが入力されたときには、「ノーマルB時テーブル」を用いて、抽出値が0〜9の全範囲で「ノーマルBパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0205】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチAの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチA時テーブル」を用いて、抽出値が0〜9の全範囲で「ノーマルリーチパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0206】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチBの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチB時テーブル」を用いて、抽出値が0〜7の範囲内のときには「ピックアップパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「追っかけパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0207】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチCの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチC時テーブル」を用いて、抽出値が0〜7の範囲内のときには「発展Aパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「発展Bパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0208】
次に、大当り時の飾り変動パターン設定用テーブルについて説明する。大当り時の飾り変動パターン設定用テーブルは、前述したように、図16のSub18またはSub20において確変大当りフラグまたは非確変大当りフラグがセットされているときにルックアップされるテーブルである。
【0209】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチAの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチA時テーブル」を用いて、0〜9の全範囲で「ノーマルリーチパターン」が飾り変動パターンとして決定される。
【0210】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチBの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチB時テーブル」を用いて、抽出値が0〜4の範囲内のときには「ノーマルリーチ再変動パターン」が、抽出値が5〜7の範囲内のときには「ピックアップパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「追っかけパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0211】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチCの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチC時テーブル」を用いて、抽出値が0〜3の範囲内のときには「ピックアップ再変動パターン」が、抽出値が4〜5の範囲内のときには「追っかけ再変動パターン」が、抽出値が6〜7の範囲内のときには「発展Aパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「発展Bパターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0212】
遊技制御用マイクロコンピュータからリーチDの変動パターンコマンドが入力されたときには、「リーチD時テーブル」を用いて、抽出値が0〜3の範囲内のときには「発展A再変動パターン」が、抽出値が4〜5の範囲内のときには「発展B再変動パターン」が、抽出値が6〜7の範囲内のときには「発展Cパターン」が、抽出値が8〜9の範囲内のときには「発展C再変動パターン」が、それぞれ飾り変動パターンとして決定される。
【0213】
以上のように、本実施の形態においては飾り変動パターンの決定は遊技制御用マイクロコンピュータから入力される変動パターンコマンドに対応する飾り変動パターン設定用テーブルのそれぞれに予め定められて記憶されている振分率に基づいて決定される。
【0214】
また、それぞれの飾り変動パターン設定用テーブルに記憶されている振分率は、遊技制御用マイクロコンピュータにより大当りとなると判定されたときに高確率で決定される「リーチC」の変動パターンコマンドが入力されたときに、「発展Aパターン」,「発展Bパターン」,「ピックアップ再変動パターン」,「追っかけ再変動パターン」のいずれかが飾り変動パターンとして決定されるように、遊技制御用マイクロコンピュータにより大当りとならないと判定されたときに高確率で決定される「リーチA」または「リーチB」の変動パターンコマンドが入力されたときに、高確率で「ノーマルリーチパターン」,「ピックアップパターン」,「追っかけパターン」のいずれかが飾り変動パターンとして決定されるように、予め記憶されている。これにより、飾り変動表示部の変動表示に「ピックアップ再変動パターン」,「追っかけ再変動パターン」,「発展Aパターン」,「発展Bパターン」のいずれかを用いて変動表示が行なわれたときに大当りになる信頼度は、「ノーマルリーチパターン」,「ピックアップパターン」,「追っかけパターン」のいずれかを用いて変動表示が行なわれたときに大当りになる信頼度よりも高くなるようにすることができ、飾り変動表示部9の変動表示に用いられた飾り変動パターンによって遊技者の期待感を向上させることができる。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータにより大当りになると判定されたときにだけ決定される「リーチD」の変動パターンコマンドが入力されたときに、飾り変動表示部9の変動表示に「発展A再変動パターン」,「発展B再変動パターン」,「発展Cパターン」,「発展C再変動パターン」のいずれかが飾り変動パターンとして決定されるように予め記憶されている。これにより、これらの飾り変動パターンを用いた変動表示が飾り変動表示部9において行なわれたときには、必ず大当りが発生することとなる。
【0215】
ここで、飾り変動表示部9における変動表示の表示態様を各飾り変動パターン毎に簡単に説明する。飾り変動パターンとして「ノーマルAパターン」が決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、10秒経過したときに左,中,右飾り図柄が停止表示する。
【0216】
飾り変動パターンとして「ノーマルBパターン」が決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、15秒経過したときに左,中,右飾り図柄が停止表示される。
【0217】
飾り変動パターンとして「ノーマルリーチパターン」が決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、変動開始から8秒経過したときに停止された左図柄と右図柄とが同一となり前述したリーチ状態を発生させ、さらに変動開始から20秒経過したときに中図柄を停止表示する。
【0218】
飾り変動パターンとして「ピックアップパターン」、「追っかけパターン」、「発展Aパターン」,「発展Bパターン」,「発展Cパターン」のいずれかが決定されたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始され、リーチ状態が発生した後に表示用回転枠18の駆動制御が開始される。
【0219】
飾り変動パターンとして「ノーマルリーチ再変動パターン」,「ピックアップ再変動パターン」,「追っかけ再変動パターン」,「発展A再変動パターン」,「発展B再変動パターン」,「発展C再変動パターン」のいずれかが決定されていたときには、前述した「ノーマルリーチパターン」,「ピックアップパターン」,「追っかけパターン」,「発展Aパターン」,「発展Bパターン」,「発展Cパターン」のうちの対応する飾り変動パターンにより変動表示が行なわれ、表示結果が一旦停止表示された後に、表示用回転枠18の駆動制御が開始される。なお、以上説明した、飾り変動パターンのうち、変動表示中に表示用回転枠18の駆動制御が行なわれる飾り変動パターンの内容については、タイミングチャート等を用いて後述する。
【0220】
図20は、本実施の形態における予告演出設定用テーブルを説明するための図である。
【0221】
確変大当りフラグまたは非確変大当りフラグがセットされており大当りが発生するときには、「大当り時テーブル」を用いて、抽出値が10〜29の範囲内のときには「予告演出A」が、ランダムカウンタSR4からの抽出値が30〜49の範囲内のときには「予告演出B」が、抽出値が50〜69の範囲内のときには「予告演出C」が、抽出値が70〜99の範囲内のときには「予告演出D」が、それぞれ予告演出として決定される。なお、ランダムカウンタSR4からの抽出値が0〜9の範囲内のときには予告演出が行なわれない。
【0222】
大当りフラグがセットされていないときには、「はずれ時テーブル」を用いて、ランダムカウンタSR4からの抽出値が91〜93の範囲内のときには「予告演出A」が、抽出値が94〜96の範囲内のときには「予告演出B」が、抽出値が97〜98の範囲内のときには「予告演出C」が、抽出値が99のときには「予告演出D」が、それぞれ予告演出として決定される。なお、ランダムカウンタSR4からの抽出値が0〜90の範囲内のときには予告演出が行なわれない。
【0223】
以上のように、本実施の形態においては予告演出の決定は、大当りとなるときにルックアップされる大当り時テーブルとはずれとなるときにルックアップされるはずれ時テーブルとのそれぞれに予め定められて記憶されている振分率に基づいて予告演出を行なうか否かおよび予告演出の種類を決定することができる。
【0224】
また、それぞれのテーブルに記憶されている振分率は、大当りと判定されたときに何らかの予告演出を行なう決定がなされる確率の方が、はずれと判定されたときに何らかの予告演出を行なう決定がなされる確率よりも高くなるように予め記憶されている。また、大当りと判定されたときには最も高い確率(SR4の値が70〜99)で選択され、はずれと判定されたときに最も低い確率(SR4の値が99)で選択される「予告演出D」を用いた予告演出が行なわれたときに大当りとなる信頼度は、他の種類の予告演出が行なわれたときに大当りとなる信頼度よりも高くなるようにすることができ、実行される予告演出の種類によって遊技者の期待感を向上させることができる。
【0225】
なお、予告演出を行なう決定がなされたときには、主領域において飾り図柄の変動表示が開始されたときに、表示用回転枠18の駆動制御が開始される。複数の予告演出の内容については、タイミングチャート等を用いて後述する。
【0226】
図21〜図25は、飾り表示装置8kにおける主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の回転状態と、をそれぞれ対応させて説明する。また、図21〜図25の説明にあわせて、図26〜図30を用いて飾り表示装置8kの状態を説明する。
【0227】
図21〜図30を用いて以下説明する飾り表示装置8kにおける主領域および副領域各々に表示される画像は、図14のSub6で説明した表示制御プロセス処理において、表示される。より具体的には、図17のSub32で説明した図柄変動中処理により、図18のSub47、Sub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出に基づき、主領域および副領域各々に表示する画像を切換える処理が行なわれる。これにより、飾り表示装置8kにおける主領域および副領域各々に、図21〜図30を用いて説明する画像を表示することができる。
【0228】
また、図21〜図30を用いて以下説明する飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18は、図14のSub7で説明したモータ駆動制御処理において、回転される。より具体的には、図14のSub7で説明したモータ駆動制御処理により、図18のSub47、Sub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出に基づき、モータ駆動信号を出力し駆動モータ38の回転駆動を制御する処理が行なわれる。これにより、図21〜図30を用いて説明するように、飾り表示装置8kにおける表示用回転枠18を回転することができる。
【0229】
図21〜図25における縦軸方向は、主領域については表示されている画像の傾き状態を、副領域については表示されている画像の位置状態を、表示用回転枠については表示用回転枠18の状態を各々示しており、矢印の実線部の縦軸位置により各々の状態を特定することができる。
【0230】
たとえば、主領域については、矢印の実線部の縦軸位置が、上段のときに右肩上がり状態の画像を表示していることを、中段のときに水平状態の画像を表示していることを、下段のときに右肩下がり状態の画像を表示していることを、それぞれ示している。また、副領域については、矢印の実線部の縦軸位置が、上段のときに上段位置に画像を表示していることを、中段のときには通常位置に画像を表示していることを、下段のときには下段位置に画像を表示していることを、それぞれ示している。表示用回転枠18については、矢印の実線部の縦軸位置が、上段のときには第3状態にあることを、中段のときに第1状態にあることを、下段のときに第2状態にあることを、それぞれ示している。
【0231】
また、図21〜図25における横軸方向は、時間経過を示している。よって、矢印の傾きがなく水平のときは状態が変化していないことを示し、矢印の傾きがなく垂直のときは一時に状態が変化したことを示し、矢印に傾きがあるときは状態が等速度で変化していることを示している。矢印の傾き角度により、回転速度や移動表示速度を示している。図21〜図25の丸付き数字は、タイミングを示すために便宜的に記載したものであり、以下、単に数字で表示する。
【0232】
図21は、大当り時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとしてピックアップパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図26は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとしてピックアップパターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0233】
タイミング1〜2は、ピックアップパターンを用いた変動表示が開始され、主領域においてリーチ状態が発生するまでの状態を示している。主領域に表示されている画像については、水平状態に表示制御されており、リーチ発生前の変動表示が行なわれている。副領域については、何らの画像も表示されていない。表示用回転枠18については、第1状態に制御されていることを示している。
【0234】
タイミング2〜3は、ピックアップパターンを用いた変動表示が開始され主領域においてリーチ状態が発生した状態を示している。主領域については、水平状態に制御されたまま、リーチ発生後の変動表示が行なわれている。副領域については、所定時間が経過したときにピックアップリーチになることを示す報知画像が表示される。表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。タイミング2の飾り表示装置8kの状態は図26(a)に示す。
【0235】
タイミング3〜9は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0236】
タイミング3における表示用回転枠18については、第1状態から第2状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に飾り図柄「5」の画像を表示する制御が行なわれる。タイミング3の飾り表示装置8kの状態は図26(b)に示す。
【0237】
タイミング3〜4は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。副領域では、表示用回転枠18の状態に合わせて、下段位置から上段位置に飾り図柄「5」の画像を等速度で移動させる表示制御が行なわれる。
【0238】
タイミング4〜5における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、上段位置に表示されていた飾り図柄「5」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「5」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で一旦停止表示した後、再度主領域の外へ転がり落ちる表示演出が行なわれる。タイミング4〜5の飾り表示装置8kの状態は図26(c)に示す。
【0239】
タイミング5における表示用回転枠18については、第3状態から第2状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に飾り図柄「5」の次に表示される飾り図柄「6」の画像を表示する制御が行なわれる。タイミング5の飾り表示装置8kの状態は図26(d)に示す。このように、ピックアップパターンを用いた変動表示における飾り図柄の更新は、表示用回転枠18が第2状態に切換えられる毎に、副領域に表示する飾り図柄の画像を次の飾り図柄の画像に切換えることにより行なわれる。
【0240】
以降、タイミング5〜7については、副領域に表示する飾り図柄の画像が「6」の画像であることを除き、タイミング3〜5で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。タイミング6〜7の飾り表示装置8kの状態は図26(e)に示す。
【0241】
タイミング7における表示用回転枠18については、第3状態から第2状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に飾り図柄「6」の次に表示される飾り図柄「7」の画像を表示する制御が行なわれる。タイミング7の飾り表示装置8kの状態は図26(f)に示す。
【0242】
タイミング7〜8は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。副領域では、表示用回転枠18の状態に合わせて、下段位置から上段位置に飾り図柄「7」の画像を等速度で移動させる表示制御が行なわれる。
【0243】
タイミング8〜9における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれている。副領域では、上段位置に表示されていた飾り図柄「7」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「7」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で停止表示する表示演出が行なわれる。タイミング8〜9の飾り表示装置8kの状態は図26(g)に示す。
【0244】
タイミング9における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「777」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、大当りが発生した旨を示す「大当り」を表示する表示制御が行なわれている。タイミング9の飾り表示装置8kの状態は図26(h)に示す。なお、タイミング9から、変動時間が経過し変動表示が終了したタイミング10まで、タイミング9で切換えられた状態が継続される。
【0245】
なお、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとしてピックアップパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態とを簡単に説明する。ピックアップパターンを用いた変動表示が開始され前述したタイミング8に至るまでは、図21のタイミング1〜8で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。
【0246】
タイミング8以降における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、上段位置に表示されていた飾り図柄「7」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「7」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で一旦停止表示した後、再度主領域の外へ転がり落ちる表示演出が行なわれる。そして、中図柄の停止図柄として飾り図柄「8」の画像を停止表示する表示演出が行なわれる。その後、表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれる。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「787」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、はずれとなった旨を示す「はずれ 残念!」を表示する表示制御が行なわれる。
【0247】
図22は、大当り時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして追っかけパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図27は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして追っかけパターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0248】
タイミング1〜2は、図21のタイミング1〜2で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0249】
タイミング2〜3は、追っかけパターンを用いた変動表示が開始され主領域においてリーチ状態が発生した状態を示している。主領域については、水平状態に制御されたまま、リーチ発生後の変動表示が行なわれている。副領域については、所定時間が経過したときに主領域において発生しているリーチ状態を構成する飾り図柄と同一の飾り図柄である「7」の画像が表示される。表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。タイミング2の飾り表示装置8kの状態は図27(a)に示す。
【0250】
タイミング3〜13は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0251】
タイミング3は、副領域に表示されていた飾り図柄「7」の画像が、通常位置から下段位置に向かって移動する表示制御が行なわれている。なお、表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。このため、副領域から飾り図柄「7」の画像が下方向へ逃げるような演出が行なわれる。以後、タイミング11に到達するまで、副領域に表示された飾り図柄「7」の画像が、表示用回転枠18が回転することにより副窓口18eが移動し得る領域(軌道上)に移動する表示制御が行なわれる。
【0252】
タイミング4〜6は、副領域に表示されていた飾り図柄「7」を追いかけるように、表示用回転枠18が第1状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれる。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(b)に示す。
【0253】
なお、タイミング5において、副領域に表示されていた飾り図柄「7」の画像が下段位置から上段位置に向かって移動する表示制御が行なわれる。このため、表示用回転枠18が第2状態に切換えられたときであるタイミング6においては、副領域から飾り図柄「7」の画像が上方向に逃げるような表示演出が行なわれる。タイミング6の飾り表示装置8kの状態は図27(c)に示す。
【0254】
タイミング6〜8は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換わる駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(d)に示す。
【0255】
なお、タイミング7において、副領域に表示されていた飾り図柄「7」の画像が上段位置から下段位置に向かって移動する表示制御が行なわれる。このため、表示用回転枠18が第3状態に切換えられたときであるタイミング8においては、副領域から飾り図柄「7」の画像が下方向に逃げるような表示演出が行なわれる。
【0256】
以降、タイミング8〜12については、タイミング11で副領域の上段位置に飾り図柄「7」の画像が停止する表示制御が行なわれることを除き、タイミング3〜8で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。
【0257】
タイミング12〜13における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。主領域には、副領域に向かって玉が発射されるような「ライフル」画像が表示され、副領域の飾り図柄「7」に向けて発射される演出が行なわれる。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(e)に示す。そして、主領域において発射される演出と合わせて、副領域において表示されている飾り図柄「7」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。さらに、主領域においては右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた飾り図柄「7」の画像が、中図柄がスクロール表示されている位置で停止表示する表示演出が行なわれる。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図27(f)に示す。
【0258】
タイミング13における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「777」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、大当りが発生した旨を示す「大当り」を表示する表示制御が行なわれている。タイミング13の飾り表示装置8kの状態は図27(g)に示す。なお、タイミング13から、変動時間が経過し変動表示が終了したタイミング14まで、タイミング13で切換えられた状態が継続される。
【0259】
なお、はずれ時用の飾り変動パターン設定用テーブルがルックアップされ、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして追っかけパターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態とを簡単に説明する。追っかけパターンを用いた変動表示が開始され前述したタイミング12に至るまでは、図22のタイミング1〜12で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出が行なわれる。
【0260】
タイミング12以降における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。主領域には、副領域に向かって玉が発射されるような「ライフル」画像が表示され、副領域の飾り図柄「7」に向けて発射される演出が行なわれる。そして、主領域において発射された玉が、副領域において表示されている飾り図柄「7」の画像に命中せず、他の箇所に玉が命中した痕跡を表示する表示演出が行なわれる。さらに、主領域においては右肩上がり状態に制御されたまま、飾り図柄「7」以外の飾り図柄の画像(たとえば、「8」等)が、中図柄の停止図柄として停止表示する表示演出が行なわれる。その後、表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれる。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する「787」の画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、はずれとなった旨を示す「はずれ 残念!」を表示する表示制御が行なわれる。
【0261】
図23は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして発展型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図28は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして発展型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0262】
タイミング1〜3は、図21のタイミング1〜3で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0263】
タイミング3〜4における表示用回転枠18については、第1状態への制御が継続して行なわれる。副領域について、発展型の飾り変動パターンを用いた変動表示が開始される可能性がある旨を示す「発展リーチ」のメッセージが表示される。なお、発展型の飾り変動パターンとは、発展Aパターン、発展Bパターン、発展Cパターン、およびこれらの再変動パターンをいう。このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図28(a)に示す。
【0264】
タイミング4〜12は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0265】
タイミング4〜5における表示用回転枠18は、第1状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、上段位置に「キャラクタA」の画像を表示する表示制御が行なわれている。タイミング5の飾り表示装置8kの状態は図28(b)に示す。
【0266】
タイミング5〜8は、表示用回転枠18が第3状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。なお、副領域では、通常位置に「キャラクタB」の画像を、下段位置に「キャラクタC」の画像を、表示する表示制御が行なわれている。表示用回転枠18が第1状態になったときのタイミングの飾り表示装置8kの状態は図28(c)に示す。表示用回転枠18が第2状態になったときのタイミング8の飾り表示装置8kの状態は図28(d)に示す。
【0267】
タイミング8〜11は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ変動画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。なお、副領域では、通常位置に「キャラクタB」の画像を、上段位置に「キャラクタA」の画像を、表示する表示制御が行なわれている。
【0268】
タイミング11〜12における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、上段位置に表示されていた「キャラクタA」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた「キャラクタA」の画像が、停止表示する演出が行なわれる。
【0269】
タイミング12における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応するリーチ変動画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、発展することが確定した旨を示す「発展確定!」を表示する表示制御が行なわれている。タイミング12の飾り表示装置8kの状態は図28(f)に示す。これにより、遊技者は、飾り変動パターンとしてキャラクタAが変動表示中に出現する発展Aパターンが設定されていることを認識し、大当りとなる期待感を高めて遊技を行なうことができる。なお、タイミング12から、所定時間が経過したタイミング13まで、タイミング12で切換えられた状態が継続される。その後、発展Aパターンから特定される表示態様で飾り変動表示部9に画像が表示される。
【0270】
なお、飾り変動パターンとして、発展Bパターンが決定されているときには「キャラクタB」が、発展Cパターンが決定されているときには「キャラクタC」が、それぞれ、主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、副領域から転がり落ちてきたキャラクタ画像が、停止表示する表示演出が行なわれる。
【0271】
なお、前述した実施の形態においては、発展型の飾り変動パターンが設定されているときに、対応するキャラクタ画像を副領域から主領域に向かって転がり落ちる表示演出を行ない、当該キャラクタ画像が主領域において停止表示する表示演出を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、発展型の飾り変動パターン以外のリーチ状態が発生する飾り変動パターンが設定されているときにも、キャラクタ画像をランダムに選択して、選択されたキャラクタ画像を副領域から主領域に向かって転がり落ちる表示演出を行ない、当該キャラクタ画像が主領域において停止表示する表示演出を行なうようにしてもよい。
【0272】
より具体的には、発展型の飾り変動パターン以外のリーチ状態が発生する飾り変動パターン各々に対応してキャラクタ画像表示演出を行なうか否かに用いる振分率を予め記憶させておき、設定された飾り変動パターンの振分率に従って、キャラクタ画像表示演出を行なうか否かの決定を行なう。そして、キャラクタ画像表示演出を行なうと決定されたときに、主領域に表示するキャラクタ画像を選択する。そして、当該飾り変動パターンによる変動表示中においてリーチ状態が発生したときに、図23のタイミング3〜12で説明した内容と同様の、回転駆動演出および回転表示演出を行なうようにしてもよい。
【0273】
図24は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図29は、飾り変動表示部9の変動表示に用いる飾り変動パターンとして再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。なお、再変動型の飾り変動パターンとは、一旦変動表示が終了し飾り図柄の組合せが停止表示された後に、再度変動表示が行なわれる飾り変動パターンをいい、たとえば、ノーマルリーチ再変動パターンやピックアップ再変動パターン等である。また、本実施の形態において、再変動型の飾り変動パターンが設定されたときには、一旦変動表示が終了したときに停止表示する飾り図柄の組合せを決定する仮停止図柄決定処理が行なわれる。なお、仮停止図柄決定処理では、確変図柄のゾロ目以外の停止図柄が決定される。よって、確変図柄のゾロ目が停止表示したにもかかわらず再変動してしまい遊技の興趣を低下させてしまう不都合の発生を防止することができる。
【0274】
タイミング10は、主領域に非確変図柄のゾロ目となる「444」が一旦停止表示されていることを除き、図21のタイミング10で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0275】
タイミング10〜11における表示用回転枠18については、第1状態に切換えられた状態が継続されている。主領域については、水平状態のままで「444」を継続して表示している。副領域については、大当りが発生した旨を示す「大当り」を表示した後に、再変動が行なわれることを示す「確変再抽選」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。また、このタイミングの飾り表示装置8kの状態は図29(a)に示す。
【0276】
タイミング11〜19は、表示用回転枠18の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0277】
タイミング11〜12における表示用回転枠18は、第1状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩上がり状態に対応する「444」の画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、上段位置に「確変」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。タイミング12の飾り表示装置8kの状態は図29(b)に示す。
【0278】
タイミング12〜15は、表示用回転枠18が第3状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応する「444」の画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、下段位置に「非確変」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。
【0279】
タイミング15〜18は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応する「444」の画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、上段位置に「確変」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。タイミング18の飾り表示装置8kの状態は図29(b)に示した状態と同様である。
【0280】
タイミング18〜19における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域については、上段位置に表示されていた「確変」のメッセージ表示が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた「確変」のメッセージ表示が、停止表示する表示演出が行なわれる。
【0281】
タイミング19における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応する確変図柄のゾロ目となる「777」に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、確変図柄のゾロ目に切換えられたことを示す「ヤッタネ!」のメッセージを表示する表示制御が行なわれている。タイミング19の飾り表示装置8kの状態は図29(c)に示す。なお、タイミング19から、変動時間が経過し変動表示が終了したタイミング20まで、タイミング19で切換えられた状態が継続される。
【0282】
なお、ここでは、非確変図柄のゾロ目が、再変動により確変図柄のゾロ目に切換えられる例について説明したが、再変動により確変図柄のゾロ目に切り換わらず非確変図柄のゾロ目のままの場合は、タイミング15の状態が所定時間継続され、副領域において「非確変」のメッセージ表示が副領域外へ転がり落ちる表示演出が行なわれる。
【0283】
図25は、予告演出として予告演出Dが設定されたときの、飾り変動表示部9における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠18の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。そして、図30は、予告演出として予告演出Dが設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。
【0284】
タイミング1〜2は、図21のタイミング10で説明した内容と同様のため説明を省略する。
【0285】
タイミング2〜7は、表示用回転枠の駆動制御が開始され、回転駆動演出が行なわれ、回転駆動演出に応じた画像を表示する回転表示演出が行なわれている状態を示している。
【0286】
タイミング2〜3における表示用回転枠18は、第1状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、水平状態から右肩上がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。副領域では、何らの画像も表示されていない。タイミング3の飾り表示装置8kの状態は図30(a)に示す。
【0287】
タイミング3〜4は、表示用回転枠18が第3状態から第2状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から右肩下がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。副領域では、何らの画像も表示されていない。
【0288】
タイミング4〜5は、表示用回転枠18が第2状態から第3状態に等速度で切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩下がり状態から右肩上がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御が行なわれている。副領域では、何らの画像も表示されていない。
【0289】
タイミング5〜6における表示用回転枠18については、第3状態への制御が継続して行なわれる。副領域では、「キャラクタA」の画像が副領域の下方向から転がり込んでくる表示演出と、転がり込んできた「キャラクタA」の画像が主領域に向かって転がり落ちる表示演出が行なわれる。主領域では、右肩上がり状態に制御されたまま、副領域から転がり落ちてきた「キャラクタA」の画像が、停止表示する演出が行なわれる。
【0290】
タイミング6における表示用回転枠18については、第3状態から第1状態に切換える駆動制御が行なわれている。表示用回転枠18の状態に合わせて、主領域では、右肩上がり状態から水平状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に切換える表示制御が行なわれる。また、表示用回転枠18の状態に合わせて、副領域では、何らの画像も表示されていない。なお、タイミング6から、所定時間が経過したタイミング7まで、タイミング6で切換えられた状態が継続される。その後、設定されている飾り変動パターンから特定される表示態様で飾り変動表示部9に画像が表示される。
【0291】
なお、ここでは、予告演出Dが設定されているときの状態について説明したが、予告演出Aが設定されているときには図25のタイミング4の状態で副領域の下段位置に「キャラクタC」が表示される態様で予告演出が行なわれる。また、予告演出Bが設定されているときには図25のタイミング4の状態で副領域に何らの画像も表示されることなく予告演出を終了する。予告演出Cが設定されているときには図25のタイミング5の状態で副領域にすでに「キャラクタB」が表示される態様で予告演出が行なわれる。
【0292】
以上、図21〜図30を用いて説明した、飾り変動表示部9に表示する画像、表示位置、回転角度や、表示用回転枠18の状態等は、図19で説明した複数種類の飾り変動パターンおよび図20で説明した複数種類の予告演出に各々対応させて、演出制御用マイクロコンピュータに搭載されたROMに予め記憶されている。そして、演出制御用マイクロコンピュータは、図18のSub47およびSub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出から特定されるタイミングで、特定される表示位置に特定される回転角度の画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とを行なう。
【0293】
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
【0294】
(1) 前述した実施形態においては、飾り変動表示部9の表示画面の前面に設けた表示用回転枠18は、画像を特定するための飾り変動パターンの種類に応じて回転する。また、表示用回転枠18には、飾り変動表示部9の表示画面内の異なる領域を視認可能とする主窓口18dと副窓口18eとが開設されている。よって、表示用回転枠18が回転すると、主窓口18dと副窓口18eとから視認可能となる領域が変化し、かつ、変化した領域に飾り変動パターンから特定される画像が表示される。これにより、複数の表示部を設け、当該複数の表示部が各々回転しているかのような印象を抱かせる斬新な演出を行なうことのできる。また、このような斬新な演出は、図2を用いて説明したように表示用回転枠18を回転させる簡単な構造で、実現することができる。また、物理的に飾り変動表示部9自体を回転させることないため、飾り変動表示部9自体が回転することにより発生する故障を防止することができる。
【0295】
(2) 前述した実施形態においては、表示用回転枠18が回転することにより、回転した主窓口18dの向きに合わせた画像を、主領域に表示することができる。これによって、リアリティーが向上し、より一層複数の表示部が各々回転しているのではないかといった印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0296】
(3) 前述した実施形態においては、図21と図26とを用いてピックアップパターンの内容を説明したように、表示用回転枠18が回転し、副窓口18eが下段位置から上段位置に移動するに合わせて、副領域で飾り図柄を下段位置から上段位置に移動表示することにより、ゆっくりと飾り図柄が持ち上げられるような演出を行なうことができる。これにより、煽るようなリーチ演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0297】
(4) 前述した実施形態においては、図22と図27とを用いて追っかけパターンの内容を説明したように、表示用回転枠18が回転し、副窓口18eが上段位置や下段位置に移動しても、主領域で大当りの組合せとなるための図柄が、副窓口18eが移動し得る領域(軌道上)に移動して、当該図柄が逃げるような演出を行なうことができる。これにより、煽るようなリーチ演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、副領域内の部位に主領域で大当りの組合せとなるための図柄が表示されると、大当りとなるかもわからないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
【0298】
(5) 前述した実施形態においては、図23と図28とを用いて発展型の飾り変動パターンの内容を説明したように、表示用回転枠18が回転することにより、図18の飾り変動パターン設定処理により決定された発展型の飾り変動パターンに対応するシンボル情報であるキャラクタが、副窓口18eから視認可能となる演出を行なうことができる。これにより、いずれの発展型の飾り変動パターンが選択されたのか煽りながら報知する演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0299】
(6) 前述した実施形態においては、図24と図29とを用いて再変動型の飾り変動パターンの内容を説明したように、一旦変動表示が終了し飾り図柄の組合せが停止表示された後に、表示用回転枠18を回転することにより、再度変動表示が行なわれ、確変図柄での大当りが発生するかのような演出を行なうことができる。これにより、非確変図柄での大当りが発生した場合であっても、再変動表示が行なわれるかもしれない期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0300】
(7) 前述した実施形態においては、図25と図30とを用いて予告演出の内容を説明したように、リーチ状態が主領域において発生する前に、当該変動表示が大当りとなるかもしれないことを予告演出することができる。予告演出は、確変大当りフラグおよび非確変フラグがセットされているか否かに関わらず、図18のSub48の予告演出設定処理により決定される。これにより、大当りとなるときであっても、はずれとなるときであっても、表示用回転枠18が回転することにより、副窓口18eから予告演出に用いられるキャラクタ画像が視認可能となるか否かの演出を行なうことができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、図18のSub48の予告演出設定処理では、図20の予告演出設定用テーブルがルックアップされ、予告演出の内容が決定される。このため、表示用回転枠18が回転することにより、副窓口18eから視認可能となるキャラクタの種類によって、大当りとなる確率を異ならせることができるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0301】
(8) CPU56が、特別図柄表示器8を構成する7セグメント表示器へ駆動信号を出力する制御を行なうとともに、選択した変動パターンに応じた飾り図柄変動パターンコマンドを演出制御基板80に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータが、受信した飾り図柄変動パターンコマンドに基づき、特別図柄表示器8に対応して設けられている飾り変動表示部9における飾り図柄の変動表示に用いる飾り変動パターンや、停止図柄を決定するとともに、該決定した変動パターンおよび停止図柄に従って、飾り変動表示部9における画像を表示制御し、表示用回転枠18の回転を駆動制御する。これにより、CPU56による制御負担を軽減させることができ、飾り変動表示部9における画像と表示用回転枠18の回転とを組み合わせた多くのバリエーションの演出を行なうことができる。
【0302】
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
【0303】
(1) 前述した実施の形態においては、演出制御用マイクロコンピュータは、図18のSub47およびSub48において設定された飾り変動パターンおよび予告演出から特定されるタイミングで、特定される表示位置に特定される回転角度の画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御と、特定される状態に表示用回転枠18を回転させる駆動制御とを自動的に行なう例について説明した。しかしこれに限らず、遊技者が表示用回転枠18を回転駆動させるように構成してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータは、遊技者からの指示に基づき、表示用回転枠18を回転駆動し、当該表示用回転枠18の状態に応じた画像を飾り変動表示部9に表示する表示制御を行なうようにしてもよい。すなわち、遊技者が操作可能な操作手段(たとえば、押圧ボタン、センサ)を遊技機の前面(遊技者の操作可能な箇所)に設け、回転制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ)は当該操作手段からの操作信号(表示用回転枠18を左回転させる信号、右回転させる信号)に基づき表示用回転枠を回転駆動し、画像制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ、VDP)は当該表示用回転枠の駆動状態に応じた画像(位置センサ18fからの信号と、操作信号とに基づき、現在の表示用回転枠18の状態(回転角度等)を算出し、当該状態に応じて回転、移動させた画像)を表示装置の表示領域に表示する構成にしてもよい。
【0304】
また、特定の飾り変動パターンまたは特定の予告演出が図18のSub47またはSub48において設定されたときに、遊技者からの操作が有効に受付けられるように構成してもよい。たとえば、図31は、予告演出として特定の予告演出が設定されたときの飾り表示装置8kの状態を説明するための図である。特定の予告演出が設定されたときには、図1の弾球遊技機1の左下の遊技者が操作可能な位置に上下に並べて設けられた押圧ボタン201、201の操作が有効となる。特定の予告演出が設定され主領域において変動表示が開始されたときには、図31(a)のように副領域において「ボタンを押して!」といったメッセージ表示を表示する制御が行なわれる。
【0305】
そして、図31(b)のように、遊技者が上の押圧ボタン201を押圧すると、押圧信号が演出制御用マイクロコンピュータに入力され、図31(c)のように表示用回転枠18が反時計回りに回転駆動される。演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18を回転駆動するときに、当該変動表示が大当りとなるか否かを判断し、大当りとなると判断したときには副領域に「キャラクタA」の画像が表示されるように表示制御を行なう(図31(c)参照)。また、はずれとなると判断したときには副領域に「キャラクタA」の画像が表示されないように表示制御を行なう(図示省略)。
【0306】
さらに演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18を回転駆動するときに、主領域において、水平状態から右肩上がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像に等速度で切換える表示制御を行なう。なお、図31(b)のときに遊技者が下の押圧ボタン202を押圧すると、演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18を時計回りに回転駆動し、主領域において水平状態から右肩下がり状態に対応するリーチ発生前の変動表示画像が等速度で切換えられるように表示制御を行なう。
【0307】
(2) 前述した実施の形態においては、図25および図30を用いて予告演出を行なうタイミングが、変動表示開始直後のタイミングである例について説明したが、これに限らず、主領域において変動表示が行なわれているタイミングであればどのようなタイミングで予告演出を行なうように構成してもよい。たとえば、リーチ発生直後のタイミングであってもよい。
【0308】
また、大当りになるか否かにより予告演出が実行される確率が異なるように予め振分率が記憶された予告演出設定用テーブルを用いて、図18のSub48の予告演出設定処理を行なう例について説明したが、これに限らず、またはこれに加えて、リーチになる飾り変動パターンが設定されているか否かによりリーチ予告演出が実行される確率が異なるように予め振分率が記憶されたリーチ予告演出設定用テーブルを用いて、リーチ予告演出設定処理を行なうように構成してもよい。リーチ予告演出の内容として、たとえば、変動表示開始直後に、設定されている飾り変動パターンの名称、たとえば、「ピックアップ」のメッセージを、表示用回転枠18が回転駆動した後の副領域に表示するようにしてもよい。
【0309】
(3) 前述した実施の形態における表示用回転枠18には、主窓口18dと副窓口18eとが開設されている例について説明したが、これに限らず、3つ窓口が開設されていてもよくそれ以上であってもよい。また、主窓口18dと副窓口18eとは、各々独立となるように、すなわち、主領域と副領域とが繋がらないように、表示用回転枠18に開設されている例について説明したが、これに限らず、主窓口18dと副窓口18eとが連通するように、すなわち、主領域と副領域とが繋がるように、複数の窓口を表示用回転枠18に開設するように構成してもよい。
【0310】
また、前述した実施の形態においては、副窓口18eが、主窓口18dの右側に開設されている例について説明したが、これに限らず、主窓口に対してどのような位置方向に副窓口を開設するようにしてもよい。たとえば、主窓口に対して上下左右の4方向に副窓口を開設するように構成してもよい。
【0311】
(4) 前述した実施の形態における表示用回転枠18の円形プレート18bは、開口部34eの円形状の開口部の大きさとが略同一形状に形成し、さらに、当該形状の中心を対角線の交点にもつ矩形状の主窓口18dを開設することにより、表示用回転枠18が主窓口18dの重心点を中心として回転する例について説明した。しかし、これに限らず、主窓口18dの重心点と異なる点を中心として表示用回転枠18が回転するように構成してもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは、表示用回転枠18が回転することにより主窓口18dの中心点が移動するが、その移動速度と同期させて、その移動量分だけ移動させた画像を、主領域に表示する主窓口画像移動制御処理を行なうように構成してもよい。これにより、表示用回転枠18が回転することにより、回転した主窓口18dに合わせた画像を、主領域の中心に表示することができる。これによって、さらにリアリティーが向上し、より一層複数の表示装置が各々回転しているかのような印象を強く抱かせる斬新な演出を効果的に行なうことができる。
【0312】
(5) 前述した実施の形態においては、特別図柄保留記憶表示器10を構成する4個のLEDの点灯数により、保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を報知する例について説明したが、これに限らず、副領域において保留記憶バッファに記憶されている乱数値の個数を報知するように構成してもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータに保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定できる信号を送信し、演出制御用マイクロコンピュータが当該信号に基づく画像を副領域に表示するように構成してもよい。これにより、変動表示の画像と異なる保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数を特定するための画像を、主領域と異なる副領域に表示することができる。このため、保留記憶数を副領域から認識することができ、複数の表示部が設けられているかのような印象をより一層強く抱かせることができる。
【0313】
(6) 前述した実施の形態では、特別図柄が数字図柄やアルファベットである場合を例として示したが、これに限らず、特別図柄は、数字以外の文字、図形、模様等のその他の識別情報が示された図柄であってもよい。また、変動表示は、所定方向に図柄をスクロールさせることにより更新表示するものでもよく、図柄を切換えることにより更新表示するものでもよく、仮想軸を中心に図柄を回転させながら更新表示するものでもよい。また、本実施の形態においては、7セグメント表示器を用いた例について説明するが、これに限らず、液晶表示装置、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、画像表示式のものであってもよい。また、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。また、特別図柄表示器8における変動表示は、図柄を点滅させながら前述した更新表示することをいい、また、表示結果を導出表示するとは、図柄を点灯させて停止表示することをいう。しかし、これに限らず、遊技者に対して、「変動表示」を行なっていることと、変動表示が終了し「表示結果が導出表示」されていることとを区別して認識させることのできる態様であればよい。
【0314】
(7) 前述した実施の形態では、大当り判定用乱数R1を用いて大当りを発生させる決定が行なわれたときに、確変図柄を停止表示し大当り終了後に確変状態に制御するか否かの確変判定を行ない、確変状態に制御されているときであって非確変図柄による大当りが発生したときに確変状態を強制終了させる例について説明した。しかし、これに限らず、大当り判定用乱数R1を用いて大当りを発生させる決定が行なわれたときに、確変図柄を停止表示し大当り終了後に確変状態に制御するか否かの確変判定を行ない、確変判定により確変状態に制御する判定が行なわれてから所定回数非確変図柄による大当りが発生するまで確変状態を継続させるように構成してもよい。これにより、一旦、確変状態に制御されると、少なくとも所定回数大当りが発生するまで確変状態が継続されるため、遊技者は安心して確変状態における遊技を堪能することができ、興趣を向上させることができる。
【0315】
(8) 前述した実施の形態では、基本回路53のCPU56が、特別図柄表示器において特別図柄の変動表示を開始するときに、変動パターンを決定し、さらに、変動パターンに応じた飾り図柄変動パターンコマンドを演出制御基板80に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータが、変動表示部において飾り図柄の変動表示を開始するときに受信した飾り図柄変動パターンコマンドから変動パターンを決定し、飾り図柄を表示制御する例について説明した。しかし、これに限らず、始動入賞口14への始動入賞が生じたときに、基本回路53のCPU56が飾り図柄変動パターンコマンドを演出制御基板80に送信するように構成してもよい。
【0316】
(9) 前述した実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機について説明したが、これに限らず、たとえば、1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、変動表示部の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該変動表示部の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンなどであってもよい。
【0317】
また、弾球遊技機において表示装置を有するものであれば、たとえば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行なうCR式弾球遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行なう弾球遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる表示装置を有し、識別情報としての図柄を変動表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。また、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
【0318】
また、弾球遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0319】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0320】
(10) 前述した実施の形態においては、駆動モータ38を回転駆動させることにより、表示用回転枠18を回転駆動する例について説明したが、これに限らず、ソレノイドで駆動することにより動作するようにしてもよい。また、たとえば(ステッピング)モータ等のアクチュエータで動作するようにしてもよい。
【0321】
(11) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0322】
【図1】弾球遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】飾り表示装置の構造を説明するための分解斜視図である。
【図3】飾り表示装置における表示用回転枠の回転動作を説明するための図である。
【図4】弾球遊技機の回路構成の概要を表したブロック図である。
【図5】遊技制御用マイクロコンピュータが遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。
【図6】遊技制御メイン処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図7】特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図8】始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図9】特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図10】大当り判定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図11】特別図柄停止図柄設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図12】変動時間設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図13】変動パターン決定用テーブルを説明するための図である。
【図14】(a)は演出制御メイン処理を示すフローチャートであり、(b)はタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図15】演出制御用マイクロコンピュータが演出制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。
【図16】コマンド解析処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図17】表示制御プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図18】変動表示動作設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図19】飾り変動パターン設定用テーブルを説明するための図である。
【図20】予告演出設定用テーブルを説明するための図である。
【図21】ピックアップパターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図22】追っかけパターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図23】発展型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図24】再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図25】予告演出が設定されたときの、飾り変動表示部における主領域および副領域各々の表示状態と、表示用回転枠の駆動状態と、を説明するためのタイミングチャートである。
【図26】ピックアップパターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図27】追っかけパターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図28】発展型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図29】再変動型の飾り変動パターンが設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図30】予告演出が設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【図31】変形例における予告演出が設定されたときの飾り表示装置の状態を説明するための図である。
【符号の説明】
【0323】
14 始動入賞口、8 特別図柄表示器、8k 飾り表示装置、9 飾り変動表示部、18 表示用回転枠、18d 主窓口、18e 副窓口、34 表飾り部材、38 駆動モータ、56 CPU、62 始動口スイッチ、67 第2始動口スイッチ、80 演出制御基板、54 ROM、55 RAM、57 I/Oポート部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機であって、
前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果を特定表示結果とするか否か決定する表示結果決定手段と、
前記表示結果決定手段が前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とすることを決定したときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段と、
前記表示領域に前記画像を表示するための制御を行なう画像制御手段と、
前記表示装置の前側において回転可能に装着される回転枠であって、該回転枠の前側から前記表示装置の表示領域内の異なる部位を視認可能とする複数の窓口が開設された表示用回転枠と、
前記表示領域に表示される画像に応じて、前記複数の窓口のうち予め定められた窓口である主窓口内の一点を中心として前記表示用回転枠を回転させる回転制御手段と、を備えることを特徴とする、遊技機。
【請求項2】
前記画像制御手段は、前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転に伴って前記主窓口の回転に追従させ回転表示させて、当該回転する主窓口に合わせた画像を、当該主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像追従制御手段を含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記主窓口画像追従制御手段は、
前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転と同期させて、当該表示用回転枠の回転角だけ回転させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像回転制御手段と、
前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位の中心点の移動と同期させて、当該部位の中心点の移動量だけ移動させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像移動制御手段と、を含むことを特徴とする、請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記画像制御手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチが発生したリーチ画像を表示するリーチ発生画像制御手段と、
該リーチ発生画像制御手段が前記リーチ画像を表示した後に、前記主窓口と異なる窓口である副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位において表示されていない識別情報であって前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されると前記特定表示結果となる特定識別情報を表示する特定識別情報画像制御手段と、
該特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、前記特定識別情報を移動表示する特定識別情報画像移動制御手段と、を含み、
前記回転制御手段は、前記特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで、前記特定識別情報画像移動制御手段により移動表示される前記特定識別情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口特定識別情報位置合わせ回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】
前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチを発生させるときの前記表示領域における前記識別情報の変動表示態様を特定するためのリーチパターンを、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときと前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときとで、選択される確率が異なるリーチパターンを含む複数種類のリーチパターンから選択するリーチパターン選択手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記複数種類のリーチパターン各々に対応して予め定められたシンボル情報を表示するシンボル情報画像制御手段を含み、
前記回転制御手段は、前記リーチパターン選択手段により選択されたリーチパターンに対応するシンボル情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口シンボル情報位置合わせ回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項6】
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記表示領域における変動表示の表示結果が前記特定表示結果となることを報知するか否かを決定する報知決定手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたときに、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、所定の表示結果関連情報を表示する表示結果関連情報画像制御手段を含み、
前記回転制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたときに、前記表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう副窓口表示結果関連情報位置合わせ回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の遊技機。
【請求項7】
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段をさらに備え、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう擬似回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、前記表示結果関連情報を表示する擬似表示結果関連情報画像制御手段を含み、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記擬似表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる擬似回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項6に記載の遊技機。
【請求項9】
前記表示結果関連情報を、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときと前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときとで、選択される確率が異なる表示結果関連情報を含む複数種類の表示結果関連情報から選択する表示結果関連情報選択手段をさらに備え、
前記表示結果関連情報画像制御手段および前記擬似表示結果関連情報画像制御手段は、前記表示結果関連情報選択手段により選択された表示結果関連情報を表示することを特徴とする、請求項8に記載の遊技機。
【請求項10】
前記画像制御手段は、予め定められた始動条件の成立に起因して、前記識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する画像を表示するための制御を行ない、
前記始動条件は成立しているが、該始動条件に起因した前記識別情報の変動表示が未だ行なわれていない未消化始動条件の成立数を計数する成立数計数手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記成立数計数手段により計数された成立数を示す画像を、前記主窓口と異なる窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する成立数画像制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の遊技機。
【請求項1】
各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を含む画像を表示領域に表示する表示装置を備える遊技機であって、
前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果を特定表示結果とするか否か決定する表示結果決定手段と、
前記表示結果決定手段が前記表示領域における識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とすることを決定したときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段と、
前記表示領域に前記画像を表示するための制御を行なう画像制御手段と、
前記表示装置の前側において回転可能に装着される回転枠であって、該回転枠の前側から前記表示装置の表示領域内の異なる部位を視認可能とする複数の窓口が開設された表示用回転枠と、
前記表示領域に表示される画像に応じて、前記複数の窓口のうち予め定められた窓口である主窓口内の一点を中心として前記表示用回転枠を回転させる回転制御手段と、を備えることを特徴とする、遊技機。
【請求項2】
前記画像制御手段は、前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転に伴って前記主窓口の回転に追従させ回転表示させて、当該回転する主窓口に合わせた画像を、当該主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像追従制御手段を含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記主窓口画像追従制御手段は、
前記回転制御手段による前記表示用回転枠の回転と同期させて、当該表示用回転枠の回転角だけ回転させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像回転制御手段と、
前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位の中心点の移動と同期させて、当該部位の中心点の移動量だけ移動させた画像を、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する主窓口画像移動制御手段と、を含むことを特徴とする、請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記画像制御手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチが発生したリーチ画像を表示するリーチ発生画像制御手段と、
該リーチ発生画像制御手段が前記リーチ画像を表示した後に、前記主窓口と異なる窓口である副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位において表示されていない識別情報であって前記主窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されると前記特定表示結果となる特定識別情報を表示する特定識別情報画像制御手段と、
該特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、前記特定識別情報を移動表示する特定識別情報画像移動制御手段と、を含み、
前記回転制御手段は、前記特定識別情報画像制御手段により前記特定識別情報が表示されてから所定時間が経過するまで、前記特定識別情報画像移動制御手段により移動表示される前記特定識別情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口特定識別情報位置合わせ回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】
前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成している状態であるリーチを発生させるときの前記表示領域における前記識別情報の変動表示態様を特定するためのリーチパターンを、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときと前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときとで、選択される確率が異なるリーチパターンを含む複数種類のリーチパターンから選択するリーチパターン選択手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されることにより前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に、前記複数種類のリーチパターン各々に対応して予め定められたシンボル情報を表示するシンボル情報画像制御手段を含み、
前記回転制御手段は、前記リーチパターン選択手段により選択されたリーチパターンに対応するシンボル情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる副窓口シンボル情報位置合わせ回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項6】
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときに、前記表示領域における変動表示の表示結果が前記特定表示結果となることを報知するか否かを決定する報知決定手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたときに、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、所定の表示結果関連情報を表示する表示結果関連情報画像制御手段を含み、
前記回転制御手段は、前記報知決定手段により報知すると決定されたときに、前記表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう副窓口表示結果関連情報位置合わせ回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の遊技機。
【請求項7】
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段をさらに備え、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なう擬似回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときに、前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうか否かを決定する擬似決定手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記回転制御手段によって前記表示用回転枠が回転されたときの前記副窓口の軌道上における所定部位へ、前記表示結果関連情報を表示する擬似表示結果関連情報画像制御手段を含み、
前記回転制御手段は、前記擬似決定手段により前記表示結果関連情報位置合わせ制御を行なうと決定されたときに、前記擬似表示結果関連情報画像制御手段により表示された前記表示結果関連情報が、前記副窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示されるように、前記表示用回転枠を回転させる擬似回転制御手段を含むことを特徴とする、請求項6に記載の遊技機。
【請求項9】
前記表示結果関連情報を、前記表示結果決定手段により識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果としないと決定されたときと前記表示結果決定手段により表示結果を前記特定表示結果とすると決定されたときとで、選択される確率が異なる表示結果関連情報を含む複数種類の表示結果関連情報から選択する表示結果関連情報選択手段をさらに備え、
前記表示結果関連情報画像制御手段および前記擬似表示結果関連情報画像制御手段は、前記表示結果関連情報選択手段により選択された表示結果関連情報を表示することを特徴とする、請求項8に記載の遊技機。
【請求項10】
前記画像制御手段は、予め定められた始動条件の成立に起因して、前記識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する画像を表示するための制御を行ない、
前記始動条件は成立しているが、該始動条件に起因した前記識別情報の変動表示が未だ行なわれていない未消化始動条件の成立数を計数する成立数計数手段をさらに備え、
前記画像制御手段は、前記成立数計数手段により計数された成立数を示す画像を、前記主窓口と異なる窓口から視認可能となる前記表示領域内の部位に表示する成立数画像制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公開番号】特開2006−20871(P2006−20871A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202287(P2004−202287)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
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