遊技機
【課題】通常の使用時には外光が入射しない位置に光センサが配置された遊技機において、光センサの誤検知を防止する。
【解決手段】島設備に設置される外枠と、外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材と、発光素子と受光素子を有するとともに、枠部材が閉鎖状態となっている場合に外光から遮断され、構造体が開放状態となっている場合に外光が到達する光センサと、少なくとも光センサを覆うように設けられ、枠部材が開放状態となっている場合に外光の透過を制限する遮蔽部材とを設ける。
【解決手段】島設備に設置される外枠と、外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材と、発光素子と受光素子を有するとともに、枠部材が閉鎖状態となっている場合に外光から遮断され、構造体が開放状態となっている場合に外光が到達する光センサと、少なくとも光センサを覆うように設けられ、枠部材が開放状態となっている場合に外光の透過を制限する遮蔽部材とを設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物といったパチンコ遊技機や組合せ式遊技機(アレンジボール遊技機)や回胴式遊技機(スロットマシン)等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機において、遊技球や遊技メダルの通過を検知するセンサや可動物の位置を検知するセンサ等として、発光素子と受光素子を備える光センサを用いることが知られている(特許文献1参照)。このような光センサは、遊技盤の裏面側のような遊技機の外部から遮蔽された部位に配置されており、通常の使用時、すなわち島設備等に設置された状態で、正常に遊技を行っている間は、受光素子に外光が到達し難い状態となっているため、外光によって、光センサが誤作動する可能性は低く、発光素子から照射される光を受光素子で正確に検知することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−082555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、遊技中に球詰まり等の異常が発生し、遊技機の電源をONにした状態で遊技機のメンテナンス等のために枠部材を外枠に対して開放した場合に、遊技機の内部や裏面側に配置された光センサに外光が到達し、受光素子が外光を検知する可能性がある。このように、光センサの受光素子が外光を検知した場合には、光センサの誤検知が発生し、各種制御部は光センサの誤ったセンサ信号に基づいて各種制御を行う恐れがあるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記点に鑑み、枠部材を開放した場合にも、光センサの誤検知を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
島設備に設置される外枠と、
前記外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材と、
発光素子と受光素子とを有し、前記枠部材を前記閉鎖状態とした場合に、遊技機内部に囲まれて、又は遊技機と島設備とに囲まれて、外光から遮断される部位に配置された光センサと、
少なくとも前記光センサを覆うように設けられ、前記枠部材を前記開放状態とした場合にも、前記受光素子に外光が透過することを制限する遮蔽部材と、
を備えることを特徴としている。
【0007】
このように、光センサを遮蔽部材で覆うことで、メンテナンス等で遊技機の電源をONにしたまま、枠部材が外枠に対して開放された場合でも、遮蔽部材を介して光センサに到達する外光を制限し、光センサの受光素子が外光を検知してしまうことを防止できる。これにより、枠部材が外枠に対して開放された場合であっても、光センサが誤検知することを防止できる。
【0008】
ここで、「枠部材を閉鎖状態とした場合に、遊技機内部に囲まれて、外光から遮断される部位」とは、例えば、所定の枠部材を閉じることで遊技機を構成する部材(例えば、下板部と閉鎖状態の上皿部等)によって遊技機内部に囲まれる部位をいう。また「枠部材を閉鎖状態とした場合に、遊技機と島設備とに囲まれて、外光から遮断される部位」とは、例えば、遊技機を構成する部材(例えば、裏機構盤や遊技盤等)と島設備(他の遊技機も含む)とよって囲まれる部位をいう。すなわち、枠部材を閉鎖状態として島設備に設置した状態において、遊技者から視認できない部位(位置)をいう。
【0009】
また、枠部材は、外枠に対して開放状態又は閉鎖状態に移動可能であるところ、これは、枠部材が外枠に対して、直接設けられている(軸支されている)ことを意味しない。外枠に対して、他の枠部材を介して間接的に軸支されてもよい。詳しくは後述する。
【0010】
また、「遮蔽部材」は、一部材で構成されても、複数の部材で構成されてもよい。
【0011】
また「島設備」とは、詳しくは後述するが、遊技機を複数台設置可能な設備であって、遊技機を閉鎖状態で設置することで、遊技者が遊技機裏面側に接触できない状態とし、遊技機の裏面側及び内部は外光から遮断された状態となる。
【0012】
また、本発明の遊技機は、
前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にあるか否かを検知する遮蔽部材検知センサと、
前記光センサからのセンサ信号と、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号とが入力する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号に基づいて前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にないと判定した場合には、前記光センサからのセンサ信号を無効なものとすることを特徴としている。
【0013】
枠部材を開放した状態で、異常(球詰り、コネクタ外れ等)を解消できる場合は遮蔽部材により語検知を防止できるが、枠部材を開放しただけでは、異常を解消できない場合には、当該遮蔽部材を取り外す必要がある。例えば、遮蔽部材を外さないと(位置を変えないと)、エラー解除できない様な異常(例えば、球詰りの位置、ケーブルの断線、部品の損傷等)が発生する場合もありうる。この様な場合にも、遮蔽部材が光センサを覆う所定の被覆位置にあるか否かを検知することで、所定の被覆位置にない場合には、外光が光センサに到達し、光センサが誤検知したとしても、制御手段が光センサのセンサ信号を無効化し、誤検知による遊技機の誤動作を防止することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上の本発明の構成によれば、通常の使用時には外光が入射しない位置に光センサが配置された遊技機において、枠部材の開放時にも光センサの誤検知を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用した実施例に係る遊技機の正面図である。
【図2】上皿部を開放した状態を示す遊技機の正面図である。
【図3】遊技機が設置された島設備の斜視図である。
【図4】遊技機が設置された島設備の斜視図である。
【図5】裏機構盤の正面図である。
【図6】裏機構盤の斜視図である。
【図7】遊技球払出装置の内部構成を示す断面図である。
【図8】遊技盤の正面図である。
【図9】各種スイッチの配置を説明するための遊技盤の正面図である。
【図10】電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図11】第2実施例の電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に本発明を適用した実施例について説明する。
【0017】
図1、図2は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1、図2では遊技盤20(図8参照)の詳細な図示を省略し、さらに図2では前面枠4の図示を省略している。また、図3、図4は、遊技機1が設置された島設備300の斜視図であり、図4は一部の遊技機1の中枠3と前面枠4が開放した状態を示している。
【0018】
図1に示すように、遊技機1の前面部は、外枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
【0019】
外枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、図3、図4に示すように、遊技店の島設備300に設置される。中枠3はプラスチック製で遊技機1の本体枠を構成するもので、外枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。なお、本実施例の中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、遊技盤20、裏機構盤102(図5参照)等が本発明の「外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材」に相当し、本実施例では、中枠3に本発明の「遮蔽部材」が設けられている。
【0020】
本実施例では、外枠2を木製としたが、プラスチック製、金属製、又は金属と木とを組み合わせたもの等でもよい。尚、図3、図4に示す通り、島設備300には、横方向に複数の遊技機1を並べて設置可能である。また、図3、図4では図示していないが、背面を向い合せて縦方向にも複数の遊技機1が設置可能とされているため、島設備300の反対側にも複数の遊技機1が設置可能とされている。従って、外枠2に対して枠部材を閉鎖状態とした遊技機1においては、遊技機裏面側及び遊技機内部は、外光から遮断(遮光)された状態となっている(図3)。そして、メンテナンスやエラー解除等のために枠部材を外枠2に対して解放状態とした遊技機1においては、その開放態様に応じて(いずれの枠部材を開放するか)、遊技機裏面側又は遊技機内部が外光にさらされる(外光が到達可能な)状態となる(図4)。
【0021】
ここで、遊技機1を島設備300に設置した状態で、枠部材を外枠2に対して閉鎖状態とした場合に、外光から遮断される部位であって、当該閉鎖状態から何れかの枠部材を外枠2に対して開放状態とした場合に、外光が到達しうる部位が、本発明の「枠部材を閉鎖状態とした場合に、遊技機内部に囲まれて、又は遊技機と島設備とに囲まれて、外光から遮断される部位」に相当する。また「外光から遮断される」状態とは、当然に、外光を完全に遮断した状態、及び少量の外光は入射するが、光センサが誤検知する程の量の外光が入射しない状態の両状態を含むものである。
【0022】
この中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。遊技盤20は本体枠(中枠3)に対して着脱自在に設けられている。また、図2に示すように、中枠3の下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射装置ユニット9が設けられている。発射装置ユニット9は、発射モータ(図示せず)と、発射モータによって作動する発射槌9aと、発射槌9aによって発射される遊技球を検知する発射球検知スイッチ9bを備えている。発射球検知スイッチ9bとしては、光センサを用いることができる。
【0023】
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で中枠3に対して開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、その奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるために遊技の進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
【0024】
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5dや球貸ボタン5e等が設けられている。
【0025】
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられ、中枠3の左端に中枠3に対して開閉可能に支持されている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット9(図2参照)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検知する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
【0026】
上述のように、前面枠4、上皿部5、下皿部6は、中枠3に対して開閉可能となっているが、中枠3が外枠2に対して閉鎖している状態で前面枠4、上皿部5、下皿部6を中枠3に対して開閉する場合には、前面枠4、上皿部5、下皿部6は、外枠2に対しても開閉することとなる。
【0027】
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
【0028】
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
【0029】
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図5、図6に基づいて説明する。図5は遊技機1の裏機構盤102の正面図であり、図6は遊技機1の裏機構盤102の斜視図である。
【0030】
裏機構盤102は中枠3における遊技盤20の反対面(遊技機1の奥側)に設けられている。このため、中枠3が外枠2に対して開閉することで、遊技盤20と裏機構盤102も中枠3に伴って外枠2に対して開閉することとなる。また、裏機構盤102は、一対のヒンジ103により中枠3に開閉可能に取り付けられている。
【0031】
裏機構盤102の左上方部には、タンク球切れ検知スイッチ104を内側面に備えた賞球タンク105が設けられている。賞球タンク105には、外部の補給装置から供給される払出し用の遊技球が貯留されている。賞球タンク105の底面は、遊技機1の背面側からみて右下がりに構成されており、賞球タンク105の右側下方には、賞球タンク105と接続したタンクレール106が設けられている。タンクレール106は、賞球タンク105の右下角部から遊技球払出装置109の上方まで傾斜して形成されている。
【0032】
タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられている。タンクレール106の下流側には、タンクレール106を流下してきた遊技球の進行方向を変えて下方に誘導するためのケースレール(遊技球誘導通路)108が設けられている。ケースレール108の下方には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置109が設けられている。
【0033】
図7は、遊技球払出装置109の内部構成を示す断面図である。図7に示すように、遊技球払出装置109には、遊技球を払い出すための払出モータ109m(図10参照)と、遊技球を送り出すカム109aと、払出モータ109mにより払い出された遊技球を検知する払出センサ109sが設けられている。カム109aの外周部には、略円弧状の凹部(球受け部)が3つ形成されており、カム109aが反時計方向に回転することで、凹部に入り込んだ遊技球が遊技球流れ方向の下流側に送り出される。カム109aは払出モータ109mにより回転駆動され、カム109aの回転/停止により、遊技球払出しのオン/オフが行われる。なお、遊技球払出装置109で払い出される遊技球には、入賞に対して払い出す賞球と、遊技者に貸し出す貸球とが含まれている。
【0034】
払出センサ109sは、遊技球の通過を検知するセンサであり、本実施例では光センサ(フォトセンサ)を用いている。
【0035】
また、遊技球払出装置109には、図示は省略するが、払出モータ109mの回転に連動して回転する被検知片が設けられている。また回転する被検知片を検知するための回転検知センサが設けられており、回転する被検知片を検知することで、モータ(カム109a)の回転位置等を制御(把握)することができる。そして、回転検知センサの検知結果に基づく回転位置制御(払出モータの動作指令)と、払出センサ109sの検知結果に基づく払出遊技球制御(実際に払い出された遊技球数の確認)とで、遊技球の払出個数をより正確に管理することができる。
【0036】
尚、回転検知センサは、被検知片が検知領域を通過するのを検知するセンサであり、本実施例では光センサ(フォトセンサ)を用いている。
【0037】
本実施例の光センサは、発光素子(例えば発光ダイオード)と受光素子(例えばフォトトランジスタ)からなる周知の構成を有している。具体的に、発光素子と受光素子とが向かい合った構造となっており、発光素子は受光素子に向かって常時発光している。発光素子と受光素子との間に遊技球や被検知片等がない場合には、受光素子は、発光素子が照射する光を受光する状態となっている。そして両素子の間に遊技球や被検知片等が入った場合には、発光素子の光が遮光されることにより受光素子の出力が変化し、当該変化した出力を検知して、遊技球や被検知片等の存在を判断することができる。
【0038】
また、本実施例の光センサとして、発光素子と受光素子とが同方向を向いた構造のもの、具体的には、発光素子からの光を検知物(遊技球や被検知片)に当て、反射してくる光を受光素子で受けて検知物(遊技球や被検知片等)の存在を検知するタイプのセンサを用いることもできる。この場合、発光素子はカム109aで送り出される遊技球や、払出モータ109mの回転に連動して回転する被検知片が通過する部位に向かって発光し、受光素子は発光素子からの光を遊技球が反射する際の反射光を受光するように構成されている。受光素子は、受光していない場合(遊技球や被検知片が通過していない場合)に非導通状態となり、受光した場合(遊技球や被検知片が通過する場合)に導通状態となる。そして、導通状態と非導通状態との間の受光素子の出力の変化を検知する。つまり、遊技球が払出センサ109sを通過する際に、遊技球が発光素子からの光を反射し、この反射光を受光素子にて検知することで、払出センサ109sはカム109aによって送り出された遊技球(払い出された遊技球)を検知することができる。また、被検知片が回転検知センサを通過する際に、被検知片が発光素子からの光を反射し、この反射光を受光素子にて検知することで、回転検知センサは被検知片(モータの回転位置)を検知することができる。
【0039】
上述のように、中枠3は裏機構盤102とともに外枠2に対して開閉可能となっている。図3に示すように、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して閉鎖されている場合(遊技機1の背面側に回動している場合)には、払出センサ109s及び回転検知センサは遊技機1が設置されている島設備300に対向している(島設備内に収納された状態となっている)。このため、払出センサ109s及び回転検知センサは、島設備300と本体枠2や前面枠4等からなる遊技機1の内部空間に位置し、外部空間から遮断されており、外光から遮断されている。これに対し、図4に示すように、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放されている場合(遊技機1の前方側に回動している場合)には、遊技機裏面側が外部空間に露出し、払出センサ109s及び回転検知センサに対して、外光が到達することになる。
【0040】
そこで、本実施例では、図5、図6に示すように、遊技球払出装置109は、外光の透過を制限する払出装置カバー110で覆われている。尚、払出装置カバー110は、払出装置全体を覆う必要はなく、少なくとも、光センサの設置部位を覆っていればよい。払出装置カバー110は、遊技球払出装置109の上面と側面を覆うように裏機構盤102に配置されている。なお、払出装置カバー110が本発明の「遮蔽部材」に相当している。
【0041】
払出装置カバー110は、例えば樹脂材料から構成することができる。また、払出装置カバー110は、光透過率が所定値以下となるように構成されている。この「所定値」は、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放された状態で、払出センサ109sの受光素子が外光を検知しない光透過率として設定する(光透過率30%以下が望ましい)。これにより、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放され、裏機構盤102に外光が当たったとしても、外光が払出装置カバー110を透過して遊技球払出装置109の払出センサ109s及び回転検知センサに到達することを抑制できる。この結果、払出センサ109s及び回転検知センサの受光素子が外光を検知して、払出センサ109s及び回転検知センサが誤検知することを防止できる。
【0042】
また、払出装置カバー110は、透光性を全く有さない態様でもよく、透光性をある程度有する半透明の態様でもよい。払出装置カバー110を半透明とした場合には、払出装置カバー110の外から遊技球払出装置109を視認することができ、遊技球払出装置109に何らかの不具合(球詰り等)が発生した場合に、払出装置カバー110を除去することなく遊技球払出装置109に発生した不具合の有無や種類を確認できるという利点がある。
【0043】
また、タンクレール106の下方には、前面側に図柄表示装置25(図8参照)が取り付けられ、背面側に裏ケース111が設けられている。裏ケース111は、一対のヒンジ112により裏機構盤102に開閉可能に取り付けられている。裏ケース111の内部では、遊技制御に必要となる各種制御基板が収納された基板ケースとして、主制御基板ケース、サブ制御基板ケース、演出表示制御基板ケースが、それぞれ遊技盤20の裏面に取り付けられている。
【0044】
裏ケース111の下方には、左側に電源基板ケース116が設けられ、右側に払出制御基板ケース118が設けられている。また、本実施例では、裏機構盤102の背面側からみて左側面に、板状の遮光部材119を設けている。これにより、中枠3を開放した際の裏機構盤102と遊技盤20との間への外光の入射を制限することができる。さらに裏機構盤102の右上方部には、大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、貸球用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた外部端子基板122が設けられている。
【0045】
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図8は、遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。このため、遊技盤20は、中枠3とともに外枠2に対して開閉可能となっている。
【0046】
図8に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面に設けられた外レール22と内レール23とにより略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、中央装置24、普通図柄作動ゲート27、始動口28、29、大入賞装置(特別電動役物)33、左入賞口34、35、右入賞口36、37、第1装飾装置50、第2装飾装置60等の遊技装置が配設されている。なお、図示を省略しているが、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
【0047】
中央装置24は遊技領域21の略中央部に配置され、図柄表示装置25が設けられている。本実施例では、図柄表示装置25として液晶表示装置を用いており、図柄表示装置25の表示領域では、普通図柄と特別図柄の表示(変動表示、停止表示)やその他の演出表示が行われる。
【0048】
大入賞装置33は遊技領域21における中央装置24の下方に配置されている。第1装飾装置50は遊技領域21における大入賞装置33の左側に配置され、第2装飾装置60は遊技領域21における大入賞装置33の右側に配置されており、装飾装置50、60はいわゆるサイド飾りを構成している。また、第1装飾装置50には左入賞口34、35がユニット化されており、第2装飾装置60には右入賞口36、37がユニット化されている。
【0049】
普通図柄作動ゲート27は、中央装置24の左側に設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過することで、普通図柄が変動表示を開始する。
【0050】
始動口28、29は、中央装置24の中央位置の下方に設けられている。本実施例では、2つの始動口28、29が上下方向に並んで配置されている。上側に配置された第1始動口28は常時開口しており、下側に配置された第2始動口29はいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部29aが開閉するように形成されている。普通図柄が当り図柄の組合せで停止表示された場合には、翼片部29aが開いて第2始動口29が開放される。
【0051】
第2始動口29の一対の翼片部29aが左右に開いた場合には、第2始動口29は遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部29aが立設された場合には、第2始動口29は遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。遊技球が始動口28、29に入球することで、特別図柄が変動表示を開始する図柄変動遊技が行われる。
【0052】
大入賞装置33は、始動口28、29の下方に配設されている。ここで、大入賞装置33は、帯状に開口された大入賞口33aと、この大入賞口33aを開放・閉鎖する開閉板33bとから主に構成されている。大入賞装置33の左斜め上方には、左入賞口34、35が設けられ、大入賞装置33の右斜め上方には、右入賞口36、37が設けられている。
【0053】
図柄変動遊技の結果として、特別図柄が大当り図柄で停止表示されることで、大入賞装置33が作動する大当り遊技が開始される。大当り遊技では、大入賞装置33が作動し、大入賞口33aが開放して遊技球受入状態となる。そして、大入賞口33aへの遊技球の入球に応じて、所定数の賞球(例えば、1個の入球に対して15個の賞球)が払い出される。大入賞装置33の遊技球受入状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口33aが閉鎖状態となる。
【0054】
この遊技球受入状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、大当り遊技は、所定数のラウンドが行われることで終了する。大入賞装置33では、遊技球受入状態が終了してから所定時間が経過した後に、大入賞口33aが開放して再び遊技球受入状態となり、次のラウンドが開始する。このような大入賞口33aの開放開始から開放終了までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の継続ラウンド数(例えば15ラウンド)が終了するまで繰り返し継続される。
【0055】
図9は、各種入球検知スイッチの配置を説明するための遊技盤20の正面図である。図9では、各種入賞口等の図示を省略している。
【0056】
図9に示すように、普通図柄作動ゲート27には、遊技球の通過を検知するための普通図柄作動ゲート検知スイッチ27sが設けられている。第1始動口28には、遊技球の入球を検知するための第1始動口入球検知スイッチ28sが設けられ、第2始動口29には、遊技球の入球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ29sが設けられている。大入賞装置33には、大入賞口33aへの遊技球の入球を検知するための大入賞口入球検知スイッチ33sが設けられている。各入賞口34〜37にも、それぞれへの遊技球の入球を検知するための入賞口入球検知スイッチ34s〜37sが設けられている。これらのスイッチは、前述した光センサで構成することができる。
【0057】
普通図柄作動ゲートを通過する遊技球は、当該ゲート通過後に再度遊技領域を流下する構成とされているため、普通図柄作動ゲート検知スイッチ27sは、遊技盤20の表面側に配置されている。
【0058】
また、第1始動口28、第2始動口29、大入賞口33a、各入賞口34〜37に入球した遊技球は、遊技球裏面側に排出されるため、始動口入球検知スイッチ28s、29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知スイッチ34s〜37sは、遊技盤20の裏面側に設けられている。また、遊技盤裏面側には、第1始動口28、第2始動口29、大入賞口33a、各入賞口34〜37に入球した遊技球が通過する遊技球流下樋が設けられており(遊技球流下樋を通過して遊技機外に排出される)、始動口入球検知スイッチ28s、29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知スイッチ34s〜37s(以下、総じて「入球検知スイッチ」ともいう)は、当該遊技球流下樋に設けられている。
【0059】
この様に、入球検知スイッチを遊技盤裏面側に設けた遊技球流下樋に配置することで、入球検知スイッチを遊技盤裏面側に位置させることができる。また、入球検知スイッチの奥側(後面側)には、裏機構盤102、裏ケース11、及び制御基板ケース等(以下、総じて「裏機構盤等」ともいう)が位置している。そのため、入球検知スイッチは、遊技盤20と裏機構盤等とに挟まれて、枠部材(中枠)を開放状態とした場合にも外光が直接照射しにくい構造となっている。もちろん、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して閉鎖されている状態(枠部材が外枠に対して閉鎖状態)では、入球検知スイッチ(光センサ)を外光から遮断する構成としている。
【0060】
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図10に基づいて説明する。図10は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【0061】
図10に示すように、電子制御装置は、主制御部200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260、280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部(賞球制御部)230、サブ制御部260及び演出表示制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、サブ制御基板260a及び演出表示制御基板280aをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板(電源基板、中継基板、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など)は、遊技機1の裏面側に配置される。
【0062】
各制御部200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
【0063】
主制御部200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御部230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
【0064】
主制御部200を構成する主制御基板200aのCPU200bは、CPUコア、内蔵RAM、内蔵ROM等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU200bが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定手段を構成している。なお、本実施例の主制御部200のCPU200bの制御周期は4msに設定されている。
【0065】
主制御部200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s、第1始動口入球検知スイッチ28s、第2始動口入球検知スイッチ29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知スイッチ34s〜37sが接続されており、これらの信号が主制御部200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、第2始動口29の翼片部29aを開閉させるための第2始動口ソレノイド29c、大入賞装置33の開閉板33bを開閉させるための大入賞口ソレノイド33cが接続されており、主制御部200からの制御信号が出力される。
【0066】
払出制御部230を構成する払出制御基板230aは、主制御部200のCPU200bと同様の構成を有するCPU230bを備えている。払出制御部230には、発射制御部250、払出モータ109m、払出センサ109s、CRユニット13等が接続されている。主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球指示コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。払出制御基板230aのCPU230bは、主制御部200からの賞球指示コマンドを受信すると、そのコマンドが示す賞球数に基づいて、遊技球払出装置109の払出モータ109mを回転駆動することにより、指定された賞球数分の遊技球の払い出し(賞球払出)を行う。また、払出制御基板230aのCPU230bは、払出センサ109sからのセンサ信号に基づいて、遊技球払出装置109で払い出された遊技球数の計数を行う。
【0067】
サブ制御部260は、遊技の進行に伴って実行される各種演出を制御するサブ制御手段を構成しており、サブ制御基板260aには内蔵ROMや内蔵RAMを備えるCPU260bが設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。サブ制御部260は、各種ランプ類による装飾表示制御、スピーカ10a〜10dからの音声出力制御、図柄表示装置25による図柄表示等を用いた図柄表示制御を司るように構成されている。
【0068】
演出表示制御部280の演出表示制御基板280aには、内蔵ROMや内蔵RAMを備えるCPU280b、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御部260に接続されており、演出表示制御部280には図柄表示装置25が接続されている。
【0069】
また、サブ制御部260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されており、装飾駆動基板261によって各種LED・ランプ262が駆動される。サブ制御部260には、アンプ基板263を介してスピーカ10a〜10dが接続されており、アンプ基板263で増幅された音声がスピーカ10a〜10dから出力される。
【0070】
また、サブ制御部260には、スピーカ10a〜10dからの出力音量を調整する音量調整スイッチ264が接続されている。さらに、サブ制御部260には、演出ボタン5dが接続されている。サブ制御部260は、主制御部200や演出ボタン5dからの各種指令(変動パターン指定コマンドの受信、演出ボタン操作信号の入力など)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理等を行う。
【0071】
以上説明した本実施例によれば、遊技球払出装置109を外光の透過を制限する払出装置カバー110(遮蔽部材)で覆うことで、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放された場合に、払出装置カバー110を介して払出センサ109s及び回転検知センサに到達する外光を制限することができ、払出センサ109s及び回転検知センサの受光素子が外光を検知してしまうことを防止できる。これにより、実際には遊技球が払い出されていないにも関わらず、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放されたことによって、光センサから構成される払出センサ109sが遊技球が払い出されたと誤って検知することを防止できる。この結果、払出制御部230が、払出センサ109sからの誤ったセンサ信号に基づいて、何らかの制御を行うことを防止できる。
【0072】
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例を説明する。以下、上記第1実施例と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0073】
図11は、本実施例の電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。図11に示すように、本第2実施例では、払出制御部230にカバー検知スイッチ110sが接続され、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号は、払出制御部230に入力するように構成されている。なお、払出制御部230が本発明の「制御手段」に相当している。
【0074】
カバー検知スイッチ110sは、裏機構盤102における払出装置カバー110が配置される部位に設けられ、裏機構盤102に払出装置カバー110が設置されているか否か、すなわち払出装置カバー110が遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置にあるか否かを検知する。カバー検知スイッチ110sとしては、例えば周知の出没式のスイッチを用いることができ、払出装置カバー110が裏機構盤102に設置されている場合には、払出装置カバー110によってカバー検知スイッチ110sが押圧され、払出装置カバー110が裏機構盤102から取り除かれた場合には、払出装置カバー110によってカバー検知スイッチ110sが押圧されないようにすればよい。
【0075】
尚、カバー検知スイッチには、光センサ以外の種類(外光によって誤動作しない種類)のセンサが用いられる。枠部材が開放状態であっても誤動作しないように、近接センサや機械式センサが用いられる。枠部材が開放状態とされた際に、カバー検知スイッチが誤動作していては、払出センサ109sや回転検知センサを払出装置カバー110で被覆している意義を喪失するからである。
【0076】
そして、払出装置カバー110の有無によって、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号の出力状態が切り替わるようにすればよい。具体的には、払出装置カバー110が裏機構盤102に設置され、遊技球払出装置109(払出センサ109s又は/及び回転検知センサ)を覆う位置にある状態では、カバー検知スイッチ110sの出力信号は第1出力状態(ロー出力またはハイ出力)となる。一方、払出装置カバー110が裏機構盤102から取り除かれ、遊技球払出装置109(払出センサ109s又は/及び回転検知センサ)を覆う位置にない状態では、カバー検知スイッチ110sの出力信号は第1出力状態と異なる第2出力状態(ハイ出力またはロー出力)となる。
【0077】
本実施例の払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sからのセンサ信号に基づいて払出センサ109sから入力するセンサ信号の有効または無効を決定している。具体的には、払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号によって、払出装置カバー110が所定の被覆位置(遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置)にあることが検知されている状態で、払出センサ109s(回転検知センサ)からセンサ信号が入力された場合には、当該センサ信号を有効なものとして取扱う。この場合には、払出制御部230は、払出センサ109sのセンサ信号に基づいて、遊技球払出装置109で払い出された遊技球を計数することとなる。また、回転検知センサのセンサ信号に基づいて、払出モータ109mの回転制御を実行する。従って、例えば、遊技球が入球口に入球していないにもかかわらず、又は払出モータ109mが回転制御されていないにもかかわらず、払出センサ109sで遊技球を検知した場合には、異常とみなされ、エラー信号が出力される。
【0078】
一方、払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号によって、払出装置カバー110が所定の被覆位置にないことを検知されている状態で、払出センサ109s(回転検知センサ)からセンサ信号が入力された場合には、当該センサ信号を無効としている。この場合には、払出制御部230は、払出センサ109sのセンサ信号に基づいて、遊技球払出装置109で払い出された遊技球を計数しないこととなる。従って、枠部材を開放状態としてメンテナンス等を行なっている際に、外光が入射して払出センサ109sが誤検知した場合であっても、当該センサ信号は無効とされ、エラー信号も出力されない(異常とみなされない)。
【0079】
尚、カバー検知スイッチ110sから、払出装置カバー110が所定位置から外されている旨のセンサ信号が入力された(検知した)場合には、センサ無効フラグを設定(オン)し、再度、払出装置カバー110を所定位置に設置して、カバー検知スイッチ110sから払出装置カバー110が所定位置に設置された旨のセンサ信号が入力された(検知した)場合には、センサ無効フラグをクリア(オフ)する。そしてセンサ無効フラグが設定(オン)されている場合には、所定のセンサ信号を無効にすることで、枠部材開放時の検知センサの外光による誤検知を防ぐことができる。
【0080】
以上説明した本第2実施例によれば、払出装置カバー110が遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置にあるか否かを検知するカバー検知スイッチ110sを設けるとともに、払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号に基づいて、払出センサ109s及び回転検知センサのセンサ信号の有効または無効を判断している。これにより、払出装置カバー110が裏機構盤102から取り外され、遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置にない場合に、外光が払出センサ109sに到達することによって、実際には遊技球が払い出されていないにも関わらず、払出センサ109sが遊技球が払い出されたと誤検知したとしても、払出制御部230が当該誤検知によるセンサ信号を用いて、何らかの制御を行うことを防止できる。
【0081】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0082】
例えば、上記実施例では、遊技球払出装置109の全体を払出装置カバー110で覆うように構成したが、これに限らず、光センサからなる払出センサ109s及び回転検知センサのみを外光の透過を制限する遮蔽部材で覆うように構成してもよい。あるいは、遊技球払出装置109を含む裏機構盤102の裏面側全体を外光の透過を制限する遮蔽部材で覆うように構成してもよい。
【0083】
また、上記実施例では、遊技球払出装置109の上面および側面を払出装置カバー110で覆うように構成したが、これに限らず、裏機構盤102を外枠2から開放した場合に外光が払出センサ109sに到達する可能性がある部位のみを払出装置カバー110で覆うようにしてもよい。例えば、遊技球払出装置109の上面が他の装置等によって覆われ、遊技球払出装置109の上面から外光が入射しない構成であれば、遊技球払出装置109の側面のみを払出装置カバー110で覆うようにすればよい。同様に、遊技球払出装置109の側面が他の装置等によって覆われ、遊技球払出装置109の側面から外光が入射しない構成であれば、遊技球払出装置109の上面のみを払出装置カバー110で覆うようにすればよい。
【0084】
また、上記実施例では、本発明を裏機構盤102に配置された遊技球払出装置109に適用した例について説明したが、これに限らず、本発明は裏機構盤102に配置された装置以外にも適用することができる。例えば、遊技盤20の裏面側に配置される第1始動口入球検知スイッチ28s、第2始動口入球検知スイッチ29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知34s〜37sが光センサから構成される場合には、これらの入球検知スイッチ(光センサ)を光透過率が低い遮蔽部材で覆うようにしてもよい。
【0085】
遊技盤20の裏面側は、裏機構盤102が対向しており、入球検知スイッチ(光センサ)は、遊技盤20が中枠3とともに外枠2に対して閉鎖している場合には、島設備300と本体枠2や前面枠4からなる内部空間に位置し、外部空間から遮断されており、外光が到達せず遮光されている。また、中枠3のみを外枠2から開放状態とした場合(裏機構盤102は中枠3に対して閉鎖状態)には、上述したとおり、入球検知スイッチは裏機構盤等と遊技盤とに挟まれた状態で、外光が到達しにくい構造とされているものの、遊技盤20と裏機構盤等との隙間から外光が入射する可能性がある。そこで、遊技盤20の裏面側を全体的に被覆するように、入球検知スイッチを遮光する遮光部材119を設けることで、遊技盤20と裏機構盤等との隙間を遮光することができる。
【0086】
具体的に、図4に示す通り、本実施例の構造においては、遊技盤20と裏機構盤102との間に隙間があり、この隙間から外光が入射する可能性があるので、この部分に板状の遮光部材119を配置することで、中枠3を開放した際の外光の入射を制限することができる。
【0087】
尚、遮光部材119は本発明の遮蔽部材に相当する。また、入球検知スイッチに対して、側面からの外光の入射を制限するのは遮光部材119であり、後面からの外光の入射は裏機構板等によって制限されているので、裏機構盤等(裏機構盤102、裏ケース111、及び制御基板ケース等)も本発明の遮蔽部材に相当する。また裏ケース111や制御基板ケースを着色樹脂で構成することで遮蔽部材とすることもできるが、制御基板に対する不正防止の観点から、外光からの入射を制限できる範囲でできるだけ光透過率を高くする(透明度を高くする)ことが望ましい。
【0088】
これに対し、遊技盤20を中枠3とともに外枠2に対して開放し、さらに中枠3に対して裏機構盤102を開放することで、遊技盤20の裏面側に配置された入球検知スイッチ(光センサ)が外部空間に露出するため、外光が到達することになる。このため、遊技盤20の裏面側に配置されている入球検知スイッチ(光センサ)を外光の透過を制限する遮蔽部材で、直接的に、覆うことで、上記実施例と同様の効果を得ることができる。具体的には、遊技球流下樋の入球検知スイッチが配置されている箇所を、遊技球流下樋とは別部材の遮蔽部材で覆うことができる。また、遊技球流下樋の略全体を遮蔽部材で覆ってもよい。
【0089】
また、遊技盤裏面側には、光センサとして、入球検知スイッチだけでなく、図柄変動と共に演出に用いられる可動物の位置を検知して制御するための、可動物位置検知センサが設けられている(図示省略)。従って、入球検知スイッチと併せて可動物位置検知センサも上述の遮蔽部材で被覆するものとする。
【0090】
また、中枠3の下板部に設けられた発射球検知スイッチ9b(図2参照)が光センサから構成されている場合には、発射球検知スイッチ9bを光透過率が低い遮蔽部材で覆うようにしてもよい。この場合は、上皿部5が本発明の「枠部材」に相当する。
【0091】
発射球検知スイッチ9bは、下皿部5が中枠3に対して閉鎖している場合には、下皿部5によって遮蔽され、外光が到達せず遮光されている。これに対し、下皿部5が中枠3に対して開放している場合には、発射球検知スイッチ9bが外部空間に露出するため、外光が到達することとなる。このため、中枠3の下板部に配置されている発射球検知スイッチ9bを外光の透過を制限する遮蔽部材で覆うことで、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0092】
尚、言うまでもないが、カバー検知スイッチ110sと同様の機能を有するスイッチを上述した全ての遮蔽部材(遮光部材、裏機構盤等、発射球検知スイッチ9bの遮蔽部材)に対して設けることができる。例えば、遮光部材が所定位置に固定されている場合には、入球検知スイッチから出力されるセンサ信号は有効として処理されるが、所定位置に固定されていない(遮光部材が外された)ことが検知された場合には、例え入球検知スイッチからセンサ信号が出力されたと場合であっても、当該センサ信号は無効とされる。また、遮蔽部材が所定位置にないことが検知された場合には、センサ信号を無効にすることにかえて、又はセンサ信号を無効にすることに加えて、エラー信号(異常信号)を出力するものとしてもよい。エラー信号を検知した場合には所定の表示装置において、エラー表示(エラー報知)が実行される。
【符号の説明】
【0093】
1…遊技機、2…外枠、3…中枠、4…前面枠、5…上皿部、6…下皿部、109…払出装置、109s…払出センサ、110…払出装置カバー(遮蔽部材)、119…遮光部材(遮蔽部材)、200…主制御部、230…払出制御部(制御手段)、300…島設備。
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物といったパチンコ遊技機や組合せ式遊技機(アレンジボール遊技機)や回胴式遊技機(スロットマシン)等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機において、遊技球や遊技メダルの通過を検知するセンサや可動物の位置を検知するセンサ等として、発光素子と受光素子を備える光センサを用いることが知られている(特許文献1参照)。このような光センサは、遊技盤の裏面側のような遊技機の外部から遮蔽された部位に配置されており、通常の使用時、すなわち島設備等に設置された状態で、正常に遊技を行っている間は、受光素子に外光が到達し難い状態となっているため、外光によって、光センサが誤作動する可能性は低く、発光素子から照射される光を受光素子で正確に検知することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−082555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、遊技中に球詰まり等の異常が発生し、遊技機の電源をONにした状態で遊技機のメンテナンス等のために枠部材を外枠に対して開放した場合に、遊技機の内部や裏面側に配置された光センサに外光が到達し、受光素子が外光を検知する可能性がある。このように、光センサの受光素子が外光を検知した場合には、光センサの誤検知が発生し、各種制御部は光センサの誤ったセンサ信号に基づいて各種制御を行う恐れがあるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記点に鑑み、枠部材を開放した場合にも、光センサの誤検知を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
島設備に設置される外枠と、
前記外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材と、
発光素子と受光素子とを有し、前記枠部材を前記閉鎖状態とした場合に、遊技機内部に囲まれて、又は遊技機と島設備とに囲まれて、外光から遮断される部位に配置された光センサと、
少なくとも前記光センサを覆うように設けられ、前記枠部材を前記開放状態とした場合にも、前記受光素子に外光が透過することを制限する遮蔽部材と、
を備えることを特徴としている。
【0007】
このように、光センサを遮蔽部材で覆うことで、メンテナンス等で遊技機の電源をONにしたまま、枠部材が外枠に対して開放された場合でも、遮蔽部材を介して光センサに到達する外光を制限し、光センサの受光素子が外光を検知してしまうことを防止できる。これにより、枠部材が外枠に対して開放された場合であっても、光センサが誤検知することを防止できる。
【0008】
ここで、「枠部材を閉鎖状態とした場合に、遊技機内部に囲まれて、外光から遮断される部位」とは、例えば、所定の枠部材を閉じることで遊技機を構成する部材(例えば、下板部と閉鎖状態の上皿部等)によって遊技機内部に囲まれる部位をいう。また「枠部材を閉鎖状態とした場合に、遊技機と島設備とに囲まれて、外光から遮断される部位」とは、例えば、遊技機を構成する部材(例えば、裏機構盤や遊技盤等)と島設備(他の遊技機も含む)とよって囲まれる部位をいう。すなわち、枠部材を閉鎖状態として島設備に設置した状態において、遊技者から視認できない部位(位置)をいう。
【0009】
また、枠部材は、外枠に対して開放状態又は閉鎖状態に移動可能であるところ、これは、枠部材が外枠に対して、直接設けられている(軸支されている)ことを意味しない。外枠に対して、他の枠部材を介して間接的に軸支されてもよい。詳しくは後述する。
【0010】
また、「遮蔽部材」は、一部材で構成されても、複数の部材で構成されてもよい。
【0011】
また「島設備」とは、詳しくは後述するが、遊技機を複数台設置可能な設備であって、遊技機を閉鎖状態で設置することで、遊技者が遊技機裏面側に接触できない状態とし、遊技機の裏面側及び内部は外光から遮断された状態となる。
【0012】
また、本発明の遊技機は、
前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にあるか否かを検知する遮蔽部材検知センサと、
前記光センサからのセンサ信号と、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号とが入力する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号に基づいて前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にないと判定した場合には、前記光センサからのセンサ信号を無効なものとすることを特徴としている。
【0013】
枠部材を開放した状態で、異常(球詰り、コネクタ外れ等)を解消できる場合は遮蔽部材により語検知を防止できるが、枠部材を開放しただけでは、異常を解消できない場合には、当該遮蔽部材を取り外す必要がある。例えば、遮蔽部材を外さないと(位置を変えないと)、エラー解除できない様な異常(例えば、球詰りの位置、ケーブルの断線、部品の損傷等)が発生する場合もありうる。この様な場合にも、遮蔽部材が光センサを覆う所定の被覆位置にあるか否かを検知することで、所定の被覆位置にない場合には、外光が光センサに到達し、光センサが誤検知したとしても、制御手段が光センサのセンサ信号を無効化し、誤検知による遊技機の誤動作を防止することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上の本発明の構成によれば、通常の使用時には外光が入射しない位置に光センサが配置された遊技機において、枠部材の開放時にも光センサの誤検知を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用した実施例に係る遊技機の正面図である。
【図2】上皿部を開放した状態を示す遊技機の正面図である。
【図3】遊技機が設置された島設備の斜視図である。
【図4】遊技機が設置された島設備の斜視図である。
【図5】裏機構盤の正面図である。
【図6】裏機構盤の斜視図である。
【図7】遊技球払出装置の内部構成を示す断面図である。
【図8】遊技盤の正面図である。
【図9】各種スイッチの配置を説明するための遊技盤の正面図である。
【図10】電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図11】第2実施例の電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に本発明を適用した実施例について説明する。
【0017】
図1、図2は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1、図2では遊技盤20(図8参照)の詳細な図示を省略し、さらに図2では前面枠4の図示を省略している。また、図3、図4は、遊技機1が設置された島設備300の斜視図であり、図4は一部の遊技機1の中枠3と前面枠4が開放した状態を示している。
【0018】
図1に示すように、遊技機1の前面部は、外枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
【0019】
外枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、図3、図4に示すように、遊技店の島設備300に設置される。中枠3はプラスチック製で遊技機1の本体枠を構成するもので、外枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。なお、本実施例の中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、遊技盤20、裏機構盤102(図5参照)等が本発明の「外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材」に相当し、本実施例では、中枠3に本発明の「遮蔽部材」が設けられている。
【0020】
本実施例では、外枠2を木製としたが、プラスチック製、金属製、又は金属と木とを組み合わせたもの等でもよい。尚、図3、図4に示す通り、島設備300には、横方向に複数の遊技機1を並べて設置可能である。また、図3、図4では図示していないが、背面を向い合せて縦方向にも複数の遊技機1が設置可能とされているため、島設備300の反対側にも複数の遊技機1が設置可能とされている。従って、外枠2に対して枠部材を閉鎖状態とした遊技機1においては、遊技機裏面側及び遊技機内部は、外光から遮断(遮光)された状態となっている(図3)。そして、メンテナンスやエラー解除等のために枠部材を外枠2に対して解放状態とした遊技機1においては、その開放態様に応じて(いずれの枠部材を開放するか)、遊技機裏面側又は遊技機内部が外光にさらされる(外光が到達可能な)状態となる(図4)。
【0021】
ここで、遊技機1を島設備300に設置した状態で、枠部材を外枠2に対して閉鎖状態とした場合に、外光から遮断される部位であって、当該閉鎖状態から何れかの枠部材を外枠2に対して開放状態とした場合に、外光が到達しうる部位が、本発明の「枠部材を閉鎖状態とした場合に、遊技機内部に囲まれて、又は遊技機と島設備とに囲まれて、外光から遮断される部位」に相当する。また「外光から遮断される」状態とは、当然に、外光を完全に遮断した状態、及び少量の外光は入射するが、光センサが誤検知する程の量の外光が入射しない状態の両状態を含むものである。
【0022】
この中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。遊技盤20は本体枠(中枠3)に対して着脱自在に設けられている。また、図2に示すように、中枠3の下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射装置ユニット9が設けられている。発射装置ユニット9は、発射モータ(図示せず)と、発射モータによって作動する発射槌9aと、発射槌9aによって発射される遊技球を検知する発射球検知スイッチ9bを備えている。発射球検知スイッチ9bとしては、光センサを用いることができる。
【0023】
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で中枠3に対して開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、その奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるために遊技の進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
【0024】
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5dや球貸ボタン5e等が設けられている。
【0025】
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられ、中枠3の左端に中枠3に対して開閉可能に支持されている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット9(図2参照)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検知する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
【0026】
上述のように、前面枠4、上皿部5、下皿部6は、中枠3に対して開閉可能となっているが、中枠3が外枠2に対して閉鎖している状態で前面枠4、上皿部5、下皿部6を中枠3に対して開閉する場合には、前面枠4、上皿部5、下皿部6は、外枠2に対しても開閉することとなる。
【0027】
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
【0028】
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
【0029】
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図5、図6に基づいて説明する。図5は遊技機1の裏機構盤102の正面図であり、図6は遊技機1の裏機構盤102の斜視図である。
【0030】
裏機構盤102は中枠3における遊技盤20の反対面(遊技機1の奥側)に設けられている。このため、中枠3が外枠2に対して開閉することで、遊技盤20と裏機構盤102も中枠3に伴って外枠2に対して開閉することとなる。また、裏機構盤102は、一対のヒンジ103により中枠3に開閉可能に取り付けられている。
【0031】
裏機構盤102の左上方部には、タンク球切れ検知スイッチ104を内側面に備えた賞球タンク105が設けられている。賞球タンク105には、外部の補給装置から供給される払出し用の遊技球が貯留されている。賞球タンク105の底面は、遊技機1の背面側からみて右下がりに構成されており、賞球タンク105の右側下方には、賞球タンク105と接続したタンクレール106が設けられている。タンクレール106は、賞球タンク105の右下角部から遊技球払出装置109の上方まで傾斜して形成されている。
【0032】
タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられている。タンクレール106の下流側には、タンクレール106を流下してきた遊技球の進行方向を変えて下方に誘導するためのケースレール(遊技球誘導通路)108が設けられている。ケースレール108の下方には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置109が設けられている。
【0033】
図7は、遊技球払出装置109の内部構成を示す断面図である。図7に示すように、遊技球払出装置109には、遊技球を払い出すための払出モータ109m(図10参照)と、遊技球を送り出すカム109aと、払出モータ109mにより払い出された遊技球を検知する払出センサ109sが設けられている。カム109aの外周部には、略円弧状の凹部(球受け部)が3つ形成されており、カム109aが反時計方向に回転することで、凹部に入り込んだ遊技球が遊技球流れ方向の下流側に送り出される。カム109aは払出モータ109mにより回転駆動され、カム109aの回転/停止により、遊技球払出しのオン/オフが行われる。なお、遊技球払出装置109で払い出される遊技球には、入賞に対して払い出す賞球と、遊技者に貸し出す貸球とが含まれている。
【0034】
払出センサ109sは、遊技球の通過を検知するセンサであり、本実施例では光センサ(フォトセンサ)を用いている。
【0035】
また、遊技球払出装置109には、図示は省略するが、払出モータ109mの回転に連動して回転する被検知片が設けられている。また回転する被検知片を検知するための回転検知センサが設けられており、回転する被検知片を検知することで、モータ(カム109a)の回転位置等を制御(把握)することができる。そして、回転検知センサの検知結果に基づく回転位置制御(払出モータの動作指令)と、払出センサ109sの検知結果に基づく払出遊技球制御(実際に払い出された遊技球数の確認)とで、遊技球の払出個数をより正確に管理することができる。
【0036】
尚、回転検知センサは、被検知片が検知領域を通過するのを検知するセンサであり、本実施例では光センサ(フォトセンサ)を用いている。
【0037】
本実施例の光センサは、発光素子(例えば発光ダイオード)と受光素子(例えばフォトトランジスタ)からなる周知の構成を有している。具体的に、発光素子と受光素子とが向かい合った構造となっており、発光素子は受光素子に向かって常時発光している。発光素子と受光素子との間に遊技球や被検知片等がない場合には、受光素子は、発光素子が照射する光を受光する状態となっている。そして両素子の間に遊技球や被検知片等が入った場合には、発光素子の光が遮光されることにより受光素子の出力が変化し、当該変化した出力を検知して、遊技球や被検知片等の存在を判断することができる。
【0038】
また、本実施例の光センサとして、発光素子と受光素子とが同方向を向いた構造のもの、具体的には、発光素子からの光を検知物(遊技球や被検知片)に当て、反射してくる光を受光素子で受けて検知物(遊技球や被検知片等)の存在を検知するタイプのセンサを用いることもできる。この場合、発光素子はカム109aで送り出される遊技球や、払出モータ109mの回転に連動して回転する被検知片が通過する部位に向かって発光し、受光素子は発光素子からの光を遊技球が反射する際の反射光を受光するように構成されている。受光素子は、受光していない場合(遊技球や被検知片が通過していない場合)に非導通状態となり、受光した場合(遊技球や被検知片が通過する場合)に導通状態となる。そして、導通状態と非導通状態との間の受光素子の出力の変化を検知する。つまり、遊技球が払出センサ109sを通過する際に、遊技球が発光素子からの光を反射し、この反射光を受光素子にて検知することで、払出センサ109sはカム109aによって送り出された遊技球(払い出された遊技球)を検知することができる。また、被検知片が回転検知センサを通過する際に、被検知片が発光素子からの光を反射し、この反射光を受光素子にて検知することで、回転検知センサは被検知片(モータの回転位置)を検知することができる。
【0039】
上述のように、中枠3は裏機構盤102とともに外枠2に対して開閉可能となっている。図3に示すように、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して閉鎖されている場合(遊技機1の背面側に回動している場合)には、払出センサ109s及び回転検知センサは遊技機1が設置されている島設備300に対向している(島設備内に収納された状態となっている)。このため、払出センサ109s及び回転検知センサは、島設備300と本体枠2や前面枠4等からなる遊技機1の内部空間に位置し、外部空間から遮断されており、外光から遮断されている。これに対し、図4に示すように、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放されている場合(遊技機1の前方側に回動している場合)には、遊技機裏面側が外部空間に露出し、払出センサ109s及び回転検知センサに対して、外光が到達することになる。
【0040】
そこで、本実施例では、図5、図6に示すように、遊技球払出装置109は、外光の透過を制限する払出装置カバー110で覆われている。尚、払出装置カバー110は、払出装置全体を覆う必要はなく、少なくとも、光センサの設置部位を覆っていればよい。払出装置カバー110は、遊技球払出装置109の上面と側面を覆うように裏機構盤102に配置されている。なお、払出装置カバー110が本発明の「遮蔽部材」に相当している。
【0041】
払出装置カバー110は、例えば樹脂材料から構成することができる。また、払出装置カバー110は、光透過率が所定値以下となるように構成されている。この「所定値」は、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放された状態で、払出センサ109sの受光素子が外光を検知しない光透過率として設定する(光透過率30%以下が望ましい)。これにより、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放され、裏機構盤102に外光が当たったとしても、外光が払出装置カバー110を透過して遊技球払出装置109の払出センサ109s及び回転検知センサに到達することを抑制できる。この結果、払出センサ109s及び回転検知センサの受光素子が外光を検知して、払出センサ109s及び回転検知センサが誤検知することを防止できる。
【0042】
また、払出装置カバー110は、透光性を全く有さない態様でもよく、透光性をある程度有する半透明の態様でもよい。払出装置カバー110を半透明とした場合には、払出装置カバー110の外から遊技球払出装置109を視認することができ、遊技球払出装置109に何らかの不具合(球詰り等)が発生した場合に、払出装置カバー110を除去することなく遊技球払出装置109に発生した不具合の有無や種類を確認できるという利点がある。
【0043】
また、タンクレール106の下方には、前面側に図柄表示装置25(図8参照)が取り付けられ、背面側に裏ケース111が設けられている。裏ケース111は、一対のヒンジ112により裏機構盤102に開閉可能に取り付けられている。裏ケース111の内部では、遊技制御に必要となる各種制御基板が収納された基板ケースとして、主制御基板ケース、サブ制御基板ケース、演出表示制御基板ケースが、それぞれ遊技盤20の裏面に取り付けられている。
【0044】
裏ケース111の下方には、左側に電源基板ケース116が設けられ、右側に払出制御基板ケース118が設けられている。また、本実施例では、裏機構盤102の背面側からみて左側面に、板状の遮光部材119を設けている。これにより、中枠3を開放した際の裏機構盤102と遊技盤20との間への外光の入射を制限することができる。さらに裏機構盤102の右上方部には、大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、貸球用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた外部端子基板122が設けられている。
【0045】
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図8は、遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。このため、遊技盤20は、中枠3とともに外枠2に対して開閉可能となっている。
【0046】
図8に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面に設けられた外レール22と内レール23とにより略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、中央装置24、普通図柄作動ゲート27、始動口28、29、大入賞装置(特別電動役物)33、左入賞口34、35、右入賞口36、37、第1装飾装置50、第2装飾装置60等の遊技装置が配設されている。なお、図示を省略しているが、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
【0047】
中央装置24は遊技領域21の略中央部に配置され、図柄表示装置25が設けられている。本実施例では、図柄表示装置25として液晶表示装置を用いており、図柄表示装置25の表示領域では、普通図柄と特別図柄の表示(変動表示、停止表示)やその他の演出表示が行われる。
【0048】
大入賞装置33は遊技領域21における中央装置24の下方に配置されている。第1装飾装置50は遊技領域21における大入賞装置33の左側に配置され、第2装飾装置60は遊技領域21における大入賞装置33の右側に配置されており、装飾装置50、60はいわゆるサイド飾りを構成している。また、第1装飾装置50には左入賞口34、35がユニット化されており、第2装飾装置60には右入賞口36、37がユニット化されている。
【0049】
普通図柄作動ゲート27は、中央装置24の左側に設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過することで、普通図柄が変動表示を開始する。
【0050】
始動口28、29は、中央装置24の中央位置の下方に設けられている。本実施例では、2つの始動口28、29が上下方向に並んで配置されている。上側に配置された第1始動口28は常時開口しており、下側に配置された第2始動口29はいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部29aが開閉するように形成されている。普通図柄が当り図柄の組合せで停止表示された場合には、翼片部29aが開いて第2始動口29が開放される。
【0051】
第2始動口29の一対の翼片部29aが左右に開いた場合には、第2始動口29は遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部29aが立設された場合には、第2始動口29は遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。遊技球が始動口28、29に入球することで、特別図柄が変動表示を開始する図柄変動遊技が行われる。
【0052】
大入賞装置33は、始動口28、29の下方に配設されている。ここで、大入賞装置33は、帯状に開口された大入賞口33aと、この大入賞口33aを開放・閉鎖する開閉板33bとから主に構成されている。大入賞装置33の左斜め上方には、左入賞口34、35が設けられ、大入賞装置33の右斜め上方には、右入賞口36、37が設けられている。
【0053】
図柄変動遊技の結果として、特別図柄が大当り図柄で停止表示されることで、大入賞装置33が作動する大当り遊技が開始される。大当り遊技では、大入賞装置33が作動し、大入賞口33aが開放して遊技球受入状態となる。そして、大入賞口33aへの遊技球の入球に応じて、所定数の賞球(例えば、1個の入球に対して15個の賞球)が払い出される。大入賞装置33の遊技球受入状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口33aが閉鎖状態となる。
【0054】
この遊技球受入状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、大当り遊技は、所定数のラウンドが行われることで終了する。大入賞装置33では、遊技球受入状態が終了してから所定時間が経過した後に、大入賞口33aが開放して再び遊技球受入状態となり、次のラウンドが開始する。このような大入賞口33aの開放開始から開放終了までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の継続ラウンド数(例えば15ラウンド)が終了するまで繰り返し継続される。
【0055】
図9は、各種入球検知スイッチの配置を説明するための遊技盤20の正面図である。図9では、各種入賞口等の図示を省略している。
【0056】
図9に示すように、普通図柄作動ゲート27には、遊技球の通過を検知するための普通図柄作動ゲート検知スイッチ27sが設けられている。第1始動口28には、遊技球の入球を検知するための第1始動口入球検知スイッチ28sが設けられ、第2始動口29には、遊技球の入球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ29sが設けられている。大入賞装置33には、大入賞口33aへの遊技球の入球を検知するための大入賞口入球検知スイッチ33sが設けられている。各入賞口34〜37にも、それぞれへの遊技球の入球を検知するための入賞口入球検知スイッチ34s〜37sが設けられている。これらのスイッチは、前述した光センサで構成することができる。
【0057】
普通図柄作動ゲートを通過する遊技球は、当該ゲート通過後に再度遊技領域を流下する構成とされているため、普通図柄作動ゲート検知スイッチ27sは、遊技盤20の表面側に配置されている。
【0058】
また、第1始動口28、第2始動口29、大入賞口33a、各入賞口34〜37に入球した遊技球は、遊技球裏面側に排出されるため、始動口入球検知スイッチ28s、29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知スイッチ34s〜37sは、遊技盤20の裏面側に設けられている。また、遊技盤裏面側には、第1始動口28、第2始動口29、大入賞口33a、各入賞口34〜37に入球した遊技球が通過する遊技球流下樋が設けられており(遊技球流下樋を通過して遊技機外に排出される)、始動口入球検知スイッチ28s、29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知スイッチ34s〜37s(以下、総じて「入球検知スイッチ」ともいう)は、当該遊技球流下樋に設けられている。
【0059】
この様に、入球検知スイッチを遊技盤裏面側に設けた遊技球流下樋に配置することで、入球検知スイッチを遊技盤裏面側に位置させることができる。また、入球検知スイッチの奥側(後面側)には、裏機構盤102、裏ケース11、及び制御基板ケース等(以下、総じて「裏機構盤等」ともいう)が位置している。そのため、入球検知スイッチは、遊技盤20と裏機構盤等とに挟まれて、枠部材(中枠)を開放状態とした場合にも外光が直接照射しにくい構造となっている。もちろん、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して閉鎖されている状態(枠部材が外枠に対して閉鎖状態)では、入球検知スイッチ(光センサ)を外光から遮断する構成としている。
【0060】
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図10に基づいて説明する。図10は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【0061】
図10に示すように、電子制御装置は、主制御部200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260、280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部(賞球制御部)230、サブ制御部260及び演出表示制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、サブ制御基板260a及び演出表示制御基板280aをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板(電源基板、中継基板、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など)は、遊技機1の裏面側に配置される。
【0062】
各制御部200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
【0063】
主制御部200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御部230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
【0064】
主制御部200を構成する主制御基板200aのCPU200bは、CPUコア、内蔵RAM、内蔵ROM等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU200bが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定手段を構成している。なお、本実施例の主制御部200のCPU200bの制御周期は4msに設定されている。
【0065】
主制御部200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s、第1始動口入球検知スイッチ28s、第2始動口入球検知スイッチ29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知スイッチ34s〜37sが接続されており、これらの信号が主制御部200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、第2始動口29の翼片部29aを開閉させるための第2始動口ソレノイド29c、大入賞装置33の開閉板33bを開閉させるための大入賞口ソレノイド33cが接続されており、主制御部200からの制御信号が出力される。
【0066】
払出制御部230を構成する払出制御基板230aは、主制御部200のCPU200bと同様の構成を有するCPU230bを備えている。払出制御部230には、発射制御部250、払出モータ109m、払出センサ109s、CRユニット13等が接続されている。主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球指示コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。払出制御基板230aのCPU230bは、主制御部200からの賞球指示コマンドを受信すると、そのコマンドが示す賞球数に基づいて、遊技球払出装置109の払出モータ109mを回転駆動することにより、指定された賞球数分の遊技球の払い出し(賞球払出)を行う。また、払出制御基板230aのCPU230bは、払出センサ109sからのセンサ信号に基づいて、遊技球払出装置109で払い出された遊技球数の計数を行う。
【0067】
サブ制御部260は、遊技の進行に伴って実行される各種演出を制御するサブ制御手段を構成しており、サブ制御基板260aには内蔵ROMや内蔵RAMを備えるCPU260bが設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。サブ制御部260は、各種ランプ類による装飾表示制御、スピーカ10a〜10dからの音声出力制御、図柄表示装置25による図柄表示等を用いた図柄表示制御を司るように構成されている。
【0068】
演出表示制御部280の演出表示制御基板280aには、内蔵ROMや内蔵RAMを備えるCPU280b、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御部260に接続されており、演出表示制御部280には図柄表示装置25が接続されている。
【0069】
また、サブ制御部260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されており、装飾駆動基板261によって各種LED・ランプ262が駆動される。サブ制御部260には、アンプ基板263を介してスピーカ10a〜10dが接続されており、アンプ基板263で増幅された音声がスピーカ10a〜10dから出力される。
【0070】
また、サブ制御部260には、スピーカ10a〜10dからの出力音量を調整する音量調整スイッチ264が接続されている。さらに、サブ制御部260には、演出ボタン5dが接続されている。サブ制御部260は、主制御部200や演出ボタン5dからの各種指令(変動パターン指定コマンドの受信、演出ボタン操作信号の入力など)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理等を行う。
【0071】
以上説明した本実施例によれば、遊技球払出装置109を外光の透過を制限する払出装置カバー110(遮蔽部材)で覆うことで、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放された場合に、払出装置カバー110を介して払出センサ109s及び回転検知センサに到達する外光を制限することができ、払出センサ109s及び回転検知センサの受光素子が外光を検知してしまうことを防止できる。これにより、実際には遊技球が払い出されていないにも関わらず、中枠3が裏機構盤102とともに外枠2に対して開放されたことによって、光センサから構成される払出センサ109sが遊技球が払い出されたと誤って検知することを防止できる。この結果、払出制御部230が、払出センサ109sからの誤ったセンサ信号に基づいて、何らかの制御を行うことを防止できる。
【0072】
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例を説明する。以下、上記第1実施例と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0073】
図11は、本実施例の電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。図11に示すように、本第2実施例では、払出制御部230にカバー検知スイッチ110sが接続され、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号は、払出制御部230に入力するように構成されている。なお、払出制御部230が本発明の「制御手段」に相当している。
【0074】
カバー検知スイッチ110sは、裏機構盤102における払出装置カバー110が配置される部位に設けられ、裏機構盤102に払出装置カバー110が設置されているか否か、すなわち払出装置カバー110が遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置にあるか否かを検知する。カバー検知スイッチ110sとしては、例えば周知の出没式のスイッチを用いることができ、払出装置カバー110が裏機構盤102に設置されている場合には、払出装置カバー110によってカバー検知スイッチ110sが押圧され、払出装置カバー110が裏機構盤102から取り除かれた場合には、払出装置カバー110によってカバー検知スイッチ110sが押圧されないようにすればよい。
【0075】
尚、カバー検知スイッチには、光センサ以外の種類(外光によって誤動作しない種類)のセンサが用いられる。枠部材が開放状態であっても誤動作しないように、近接センサや機械式センサが用いられる。枠部材が開放状態とされた際に、カバー検知スイッチが誤動作していては、払出センサ109sや回転検知センサを払出装置カバー110で被覆している意義を喪失するからである。
【0076】
そして、払出装置カバー110の有無によって、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号の出力状態が切り替わるようにすればよい。具体的には、払出装置カバー110が裏機構盤102に設置され、遊技球払出装置109(払出センサ109s又は/及び回転検知センサ)を覆う位置にある状態では、カバー検知スイッチ110sの出力信号は第1出力状態(ロー出力またはハイ出力)となる。一方、払出装置カバー110が裏機構盤102から取り除かれ、遊技球払出装置109(払出センサ109s又は/及び回転検知センサ)を覆う位置にない状態では、カバー検知スイッチ110sの出力信号は第1出力状態と異なる第2出力状態(ハイ出力またはロー出力)となる。
【0077】
本実施例の払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sからのセンサ信号に基づいて払出センサ109sから入力するセンサ信号の有効または無効を決定している。具体的には、払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号によって、払出装置カバー110が所定の被覆位置(遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置)にあることが検知されている状態で、払出センサ109s(回転検知センサ)からセンサ信号が入力された場合には、当該センサ信号を有効なものとして取扱う。この場合には、払出制御部230は、払出センサ109sのセンサ信号に基づいて、遊技球払出装置109で払い出された遊技球を計数することとなる。また、回転検知センサのセンサ信号に基づいて、払出モータ109mの回転制御を実行する。従って、例えば、遊技球が入球口に入球していないにもかかわらず、又は払出モータ109mが回転制御されていないにもかかわらず、払出センサ109sで遊技球を検知した場合には、異常とみなされ、エラー信号が出力される。
【0078】
一方、払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号によって、払出装置カバー110が所定の被覆位置にないことを検知されている状態で、払出センサ109s(回転検知センサ)からセンサ信号が入力された場合には、当該センサ信号を無効としている。この場合には、払出制御部230は、払出センサ109sのセンサ信号に基づいて、遊技球払出装置109で払い出された遊技球を計数しないこととなる。従って、枠部材を開放状態としてメンテナンス等を行なっている際に、外光が入射して払出センサ109sが誤検知した場合であっても、当該センサ信号は無効とされ、エラー信号も出力されない(異常とみなされない)。
【0079】
尚、カバー検知スイッチ110sから、払出装置カバー110が所定位置から外されている旨のセンサ信号が入力された(検知した)場合には、センサ無効フラグを設定(オン)し、再度、払出装置カバー110を所定位置に設置して、カバー検知スイッチ110sから払出装置カバー110が所定位置に設置された旨のセンサ信号が入力された(検知した)場合には、センサ無効フラグをクリア(オフ)する。そしてセンサ無効フラグが設定(オン)されている場合には、所定のセンサ信号を無効にすることで、枠部材開放時の検知センサの外光による誤検知を防ぐことができる。
【0080】
以上説明した本第2実施例によれば、払出装置カバー110が遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置にあるか否かを検知するカバー検知スイッチ110sを設けるとともに、払出制御部230は、カバー検知スイッチ110sのセンサ信号に基づいて、払出センサ109s及び回転検知センサのセンサ信号の有効または無効を判断している。これにより、払出装置カバー110が裏機構盤102から取り外され、遊技球払出装置109(払出センサ109s及び回転検知センサ)を覆う位置にない場合に、外光が払出センサ109sに到達することによって、実際には遊技球が払い出されていないにも関わらず、払出センサ109sが遊技球が払い出されたと誤検知したとしても、払出制御部230が当該誤検知によるセンサ信号を用いて、何らかの制御を行うことを防止できる。
【0081】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0082】
例えば、上記実施例では、遊技球払出装置109の全体を払出装置カバー110で覆うように構成したが、これに限らず、光センサからなる払出センサ109s及び回転検知センサのみを外光の透過を制限する遮蔽部材で覆うように構成してもよい。あるいは、遊技球払出装置109を含む裏機構盤102の裏面側全体を外光の透過を制限する遮蔽部材で覆うように構成してもよい。
【0083】
また、上記実施例では、遊技球払出装置109の上面および側面を払出装置カバー110で覆うように構成したが、これに限らず、裏機構盤102を外枠2から開放した場合に外光が払出センサ109sに到達する可能性がある部位のみを払出装置カバー110で覆うようにしてもよい。例えば、遊技球払出装置109の上面が他の装置等によって覆われ、遊技球払出装置109の上面から外光が入射しない構成であれば、遊技球払出装置109の側面のみを払出装置カバー110で覆うようにすればよい。同様に、遊技球払出装置109の側面が他の装置等によって覆われ、遊技球払出装置109の側面から外光が入射しない構成であれば、遊技球払出装置109の上面のみを払出装置カバー110で覆うようにすればよい。
【0084】
また、上記実施例では、本発明を裏機構盤102に配置された遊技球払出装置109に適用した例について説明したが、これに限らず、本発明は裏機構盤102に配置された装置以外にも適用することができる。例えば、遊技盤20の裏面側に配置される第1始動口入球検知スイッチ28s、第2始動口入球検知スイッチ29s、大入賞口入球検知スイッチ33s、入賞口入球検知34s〜37sが光センサから構成される場合には、これらの入球検知スイッチ(光センサ)を光透過率が低い遮蔽部材で覆うようにしてもよい。
【0085】
遊技盤20の裏面側は、裏機構盤102が対向しており、入球検知スイッチ(光センサ)は、遊技盤20が中枠3とともに外枠2に対して閉鎖している場合には、島設備300と本体枠2や前面枠4からなる内部空間に位置し、外部空間から遮断されており、外光が到達せず遮光されている。また、中枠3のみを外枠2から開放状態とした場合(裏機構盤102は中枠3に対して閉鎖状態)には、上述したとおり、入球検知スイッチは裏機構盤等と遊技盤とに挟まれた状態で、外光が到達しにくい構造とされているものの、遊技盤20と裏機構盤等との隙間から外光が入射する可能性がある。そこで、遊技盤20の裏面側を全体的に被覆するように、入球検知スイッチを遮光する遮光部材119を設けることで、遊技盤20と裏機構盤等との隙間を遮光することができる。
【0086】
具体的に、図4に示す通り、本実施例の構造においては、遊技盤20と裏機構盤102との間に隙間があり、この隙間から外光が入射する可能性があるので、この部分に板状の遮光部材119を配置することで、中枠3を開放した際の外光の入射を制限することができる。
【0087】
尚、遮光部材119は本発明の遮蔽部材に相当する。また、入球検知スイッチに対して、側面からの外光の入射を制限するのは遮光部材119であり、後面からの外光の入射は裏機構板等によって制限されているので、裏機構盤等(裏機構盤102、裏ケース111、及び制御基板ケース等)も本発明の遮蔽部材に相当する。また裏ケース111や制御基板ケースを着色樹脂で構成することで遮蔽部材とすることもできるが、制御基板に対する不正防止の観点から、外光からの入射を制限できる範囲でできるだけ光透過率を高くする(透明度を高くする)ことが望ましい。
【0088】
これに対し、遊技盤20を中枠3とともに外枠2に対して開放し、さらに中枠3に対して裏機構盤102を開放することで、遊技盤20の裏面側に配置された入球検知スイッチ(光センサ)が外部空間に露出するため、外光が到達することになる。このため、遊技盤20の裏面側に配置されている入球検知スイッチ(光センサ)を外光の透過を制限する遮蔽部材で、直接的に、覆うことで、上記実施例と同様の効果を得ることができる。具体的には、遊技球流下樋の入球検知スイッチが配置されている箇所を、遊技球流下樋とは別部材の遮蔽部材で覆うことができる。また、遊技球流下樋の略全体を遮蔽部材で覆ってもよい。
【0089】
また、遊技盤裏面側には、光センサとして、入球検知スイッチだけでなく、図柄変動と共に演出に用いられる可動物の位置を検知して制御するための、可動物位置検知センサが設けられている(図示省略)。従って、入球検知スイッチと併せて可動物位置検知センサも上述の遮蔽部材で被覆するものとする。
【0090】
また、中枠3の下板部に設けられた発射球検知スイッチ9b(図2参照)が光センサから構成されている場合には、発射球検知スイッチ9bを光透過率が低い遮蔽部材で覆うようにしてもよい。この場合は、上皿部5が本発明の「枠部材」に相当する。
【0091】
発射球検知スイッチ9bは、下皿部5が中枠3に対して閉鎖している場合には、下皿部5によって遮蔽され、外光が到達せず遮光されている。これに対し、下皿部5が中枠3に対して開放している場合には、発射球検知スイッチ9bが外部空間に露出するため、外光が到達することとなる。このため、中枠3の下板部に配置されている発射球検知スイッチ9bを外光の透過を制限する遮蔽部材で覆うことで、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0092】
尚、言うまでもないが、カバー検知スイッチ110sと同様の機能を有するスイッチを上述した全ての遮蔽部材(遮光部材、裏機構盤等、発射球検知スイッチ9bの遮蔽部材)に対して設けることができる。例えば、遮光部材が所定位置に固定されている場合には、入球検知スイッチから出力されるセンサ信号は有効として処理されるが、所定位置に固定されていない(遮光部材が外された)ことが検知された場合には、例え入球検知スイッチからセンサ信号が出力されたと場合であっても、当該センサ信号は無効とされる。また、遮蔽部材が所定位置にないことが検知された場合には、センサ信号を無効にすることにかえて、又はセンサ信号を無効にすることに加えて、エラー信号(異常信号)を出力するものとしてもよい。エラー信号を検知した場合には所定の表示装置において、エラー表示(エラー報知)が実行される。
【符号の説明】
【0093】
1…遊技機、2…外枠、3…中枠、4…前面枠、5…上皿部、6…下皿部、109…払出装置、109s…払出センサ、110…払出装置カバー(遮蔽部材)、119…遮光部材(遮蔽部材)、200…主制御部、230…払出制御部(制御手段)、300…島設備。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
島設備に設置される外枠と、
前記外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材と、
発光素子と受光素子とを有し、前記島設備に設置されて前記枠部材が前記閉鎖状態となっている場合に外光から遮断される部位に配置された光センサと、
少なくとも前記光センサを覆うように設けられ、前記枠部材を前記開放状態とした場合にも、前記受光素子に外光が透過することを制限する遮蔽部材と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にあるか否かを検知する遮蔽部材検知センサと、
前記光センサからのセンサ信号と、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号とが入力する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号に基づいて前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にないと判定した場合には、前記光センサからのセンサ信号を無効なものとすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項1】
島設備に設置される外枠と、
前記外枠に対して開放状態と閉鎖状態とに移動可能な枠部材と、
発光素子と受光素子とを有し、前記島設備に設置されて前記枠部材が前記閉鎖状態となっている場合に外光から遮断される部位に配置された光センサと、
少なくとも前記光センサを覆うように設けられ、前記枠部材を前記開放状態とした場合にも、前記受光素子に外光が透過することを制限する遮蔽部材と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にあるか否かを検知する遮蔽部材検知センサと、
前記光センサからのセンサ信号と、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号とが入力する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記遮蔽部材検知センサからのセンサ信号に基づいて前記遮蔽部材が前記光センサを覆う位置にないと判定した場合には、前記光センサからのセンサ信号を無効なものとすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−5868(P2013−5868A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139405(P2011−139405)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【特許番号】特許第4973801号(P4973801)
【特許公報発行日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【出願人】(000204262)タイヨーエレック株式会社 (1,095)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【特許番号】特許第4973801号(P4973801)
【特許公報発行日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【出願人】(000204262)タイヨーエレック株式会社 (1,095)
【Fターム(参考)】
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