遊技用システム
【課題】回収作業を閉店時に行う遊技場において、営業時間内での回収作業を極力不要とし、円滑な営業を促す一方、回収作業を閉店時に行わず翌営業日に行う遊技場においては、遊技用装置の稼働率低下による売上の減少を回避する遊技用システムの提供。
【解決手段】ユニット制御部は、締め処理終了後に、カードR/W制御部からスイッチテーブルとストック枚数通知を受信して(S303)、スイッチテーブルが第2上限値の設定を有効にする旨を示すときには、第2上限値判定を行う(S305)。一方、有効としない旨を示すときには、収納限界値判定を行う(S310)。多機能ランプは、第2上限値判定で第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定で収納限界値に達していると判定されたことを条件として、緑点滅により報知する。
【解決手段】ユニット制御部は、締め処理終了後に、カードR/W制御部からスイッチテーブルとストック枚数通知を受信して(S303)、スイッチテーブルが第2上限値の設定を有効にする旨を示すときには、第2上限値判定を行う(S305)。一方、有効としない旨を示すときには、収納限界値判定を行う(S310)。多機能ランプは、第2上限値判定で第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定で収納限界値に達していると判定されたことを条件として、緑点滅により報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報を記録可能な記録媒体を複数収納し、該収納されている記録媒体を外部に発行すると共に、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが零となったことを条件として、該記録媒体を収納する遊技用装置を備える遊技用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に示すように、遊技機台間に設けられ、カードを収納するカード収納部を備え、収納されているカードに入金額を記録して発行すると共に、外部から受け付けたカードの残額が零になって引き続き使用しない場合には、前記カード収納部に収納するカード発行装置が知られている。
【0003】
また、例えば特許文献2に示すように、遊技場の営業が終了した後に、システムコントローラから動作停止要求を受けたことに基づいて、カードの挿入を禁止して動作停止するカードユニットが知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−34815号公報(第4頁,第5頁,図1)
【特許文献2】特開2003−190610号公報(第21頁,図22)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1のようなカード発行装置に対して上記特許文献2のような動作停止要求を送信する遊技用システムを構成した場合において、カード発行装置の動作停止時に前記カード収納部に収納されているカード枚数が、収納可能な収納限界値(FULL)又は零(EMPTY)に近いと、翌日の営業開始後に比較的短い時間内で前記カード収納部がFULL又はEMPTYの状態となってしまうおそれがある。これによって、遊技場の営業時間内での店員によるカードの回収作業や補充作業が必要となってしまい、円滑な営業の妨げとなる問題がある。
【0006】
また、カード発行装置の動作停止時(つまり遊技場の閉店時)において、店員数が少ない等の理由から、カードの回収作業や補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行う方が都合がよい遊技場もある。このような遊技場であっても、翌日の営業開始時点で前記カード収納部がFULL又はEMPTYの状態となっているカード発行装置が存在すると、該カード発行装置については、外部からのカード受付又は入金ができず、営業開始時点で既に動作に支障がある状態であるため、対応する遊技機の稼働率が低下して売上の減少を招くという問題がある。
【0007】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、カードの回収作業や補充作業を閉店時に行う遊技場においては、翌営業日の営業時間内での店員によるカードの回収作業や補充作業を極力不要とすることにより、円滑な営業を促す一方、カードの回収作業や補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においても、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができるような遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0009】
まず請求項1に係る発明は、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(一般カードID,カード残額)を記録可能な記録媒体(一般カード5)を複数収納する記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)と、該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段(カードR/W制御部29)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)を行う記録媒体貸与処理手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段(カードR/W制御部29)と、を有する遊技用装置(カードユニット20)と、該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(入金金額,使用金額の送信)を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)を有する管理装置(システムコントローラ60)と、を備える遊技用システム(1)であって、前記管理装置又は前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1上限値よりも低い第2上限値を設定する第2上限値設定手段(カードR/W制御部29)と、前記第2上限値の設定を有効にするか否かを設定する第2上限値有効設定手段(カードR/W制御部29)と、をさらに有し、前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数(ストック枚数)を計数する計数手段(カードR/W制御部29)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2上限値有効設定手段により前記第2上限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2上限値以上であるか否かを判定する第2上限値判定を行う一方、前記第2上限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数の収納限界値(10)に達しているか否かを判定する収納限界値判定を行う締め処理時判定手段(ユニット制御部22)と、該締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段(多機能ランプ26)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0010】
また請求項2に係る発明は、請求項1に記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)からの前記記録媒体(一般カード5)の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態(メンテナンスモード)に移行するための保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)を受け付ける保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)と、前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたとき又は収納限界値判定によって収納限界値(10)に達していると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段(ユニット制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0011】
また請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)又は前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段(カードR/W制御部29)と、前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段(カードR/W制御部29)と、をさらに有し、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)は、前記締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行い、前記締め処理時報知手段(多機能ランプ26)は、該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0012】
また請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納されている記録媒体(一般カード5)を、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行う記録媒体排出処理手段(カードR/W制御部29)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0013】
また請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記第2上限値を入力するための第2上限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)をさらに有し、前記第2上限値設定手段(カードR/W制御部29)は、該第2上限値入力手段に入力された第2上限値を設定することを特徴とする遊技用システムである。
【0014】
また請求項6に係る発明は、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(一般カードID,カード残額)を記録可能な記録媒体(一般カード5)を複数収納する記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)と、該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段(カードR/W制御部29)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)を行う記録媒体貸与処理手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段(カードR/W制御部29)と、を有する遊技用装置(カードユニット20)と、該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(入金金額,使用金額の送信)を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)を有する管理装置(システムコントローラ60)と、を備える遊技用システム(1)であって、前記管理装置又は前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段(カードR/W制御部29)と、前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段(カードR/W制御部29)と、をさらに有し、前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数(ストック枚数)を計数する計数手段(カードR/W制御部29)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行う締め処理時判定手段(ユニット制御部22)と、該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段(多機能ランプ26)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0015】
また請求項7に係る発明は、請求項6に記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)からの前記記録媒体(一般カード5)の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態(メンテナンスモード)に移行するための保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)を受け付ける保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)と、前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたとき又は零判定によって零であると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段(ユニット制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0016】
また請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載した遊技用システム(1)であって、前記記録媒体収納処理手段(カードR/W制御部29)は、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として、前記記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が零である記録媒体(一般カード5)が、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納するための処理を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0017】
また請求項9に係る発明は、請求項6〜8のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記第2下限値を入力するための第2下限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)をさらに有し、前記第2下限値設定手段(カードR/W制御部29)は、該第2下限値入力手段に入力された第2下限値を設定することを特徴とする遊技用システムである。
【0018】
また請求項10に係る発明は、請求項2〜5,7〜9のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記保守状態(メンテナンスモード)に移行することに基づいて前記計数手段(カードR/W制御部29)により計数された記録媒体数(ストック枚数)を表示する記録媒体数表示手段(残度数表示器14)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0019】
さらに請求項11に係る発明は、請求項1〜10のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記締め処理信号の送信対象となる遊技用装置(カードユニット20)が属する範囲(遊技島)を指定するための指定手段(ディスプレイ64,入力装置65)をさらに有し、該指定手段により指定された範囲に属する遊技用装置に対してのみ、前記締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から前記締め処理信号を送信することを特徴とする遊技用システムである。
【発明の効果】
【0020】
まず請求項1に係る遊技用システムによれば、記録媒体の回収作業を閉店時に行う遊技場において、第2上限値の設定を有効にする旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、記録媒体数が第2上限値以上の遊技用装置を把握して、記録媒体の回収作業を行うことができる。これにより、適切な記録媒体数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の回収作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。一方、記録媒体の回収作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、第2上限値の設定を有効としない旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(記録媒体の挿入ができない)遊技用装置を把握して、記録媒体の回収作業を行うことができる。つまり、当日中に対応を行わなければならない必要最小限の遊技用装置に絞って回収作業を行うことが可能となり、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0021】
また請求項2に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2上限値以上又は収納限界値に達していると判定されたときに、保守状態移行要求の受付によらず自動的に保守状態に移行するので、遊技用装置を保守状態に移行するための店員の操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0022】
また請求項3に係る遊技用システムによれば、記録媒体の補充作業を閉店時に行う遊技場において、第2下限値の設定を有効にする旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、記録媒体数が第2下限値以下の遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。これにより、適切な記録媒体数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の補充作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。一方、記録媒体の補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、第2下限値の設定を有効としない旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(遊技者に不都合が生じる)遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。つまり、当日中に対応を行わなければならない必要最小限の遊技用装置に絞って補充作業を行うことが可能となり、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0023】
また請求項4に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2上限値以上又は収納限界値に達していると判定されたことを条件として、記録媒体収納部に収納されている記録媒体を、記録媒体挿入口から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行うので、記録媒体を回収するために遊技機台間から遊技用装置を引き出して、遊技用装置の記録媒体収納部から記録媒体を取り出す作業等が不要であり、店員の回収作業の負担を軽減することができる。
【0024】
また請求項5に係る遊技用システムによれば、管理装置において入力された第2上限値を設定するので、第2上限値を各々の遊技用装置で設定する手間が省ける。
【0025】
また請求項6に係る遊技用システムによれば、記録媒体の補充作業を閉店時に行う遊技場において、第2下限値の設定を有効にする旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、記録媒体数が第2下限値以下の遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。これにより、適切な記録媒体数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の補充作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。一方、記録媒体の補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、第2下限値の設定を有効としない旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(遊技者に不都合が生じる)遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。つまり、当日中に対応を行わなければならない必要最小限の遊技用装置に絞って補充作業を行うことが可能となり、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0026】
また請求項7に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2下限値以下又は零であると判定されたときに、保守状態移行要求の受付によらず自動的に保守状態に移行するので、遊技用装置を保守状態に移行するための店員の操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0027】
また請求項8に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2下限値以下又は零であると判定されたことを条件として、記録媒体が記録媒体挿入口から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を記録媒体収納部に収納するための処理を行うので、記録媒体を補充するために遊技機台間から遊技用装置を引き出して、遊技用装置の記録媒体収納部に記録媒体を補充する作業等が不要であり、店員の補充作業の負担を軽減することができる。
【0028】
また請求項9に係る遊技用システムによれば、管理装置において入力された第2下限値を設定するので、第2下限値を各々の遊技用装置で設定する手間が省ける。
【0029】
また請求項10に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、保守状態に移行することに基づいて記録媒体数を表示するので、店員は収納されている記録媒体数を把握することができ、記録媒体の回収や補充を行う際の正確な調整が可能となる。
【0030】
さらに請求項11に係る遊技用システムによれば、管理装置において指定された範囲に属する遊技用装置に対してのみ、締め処理信号を送信するので、効率の良い締め処理が可能となる。例えば、閉店を待たずに遊技者のいなくなった遊技用装置に対してのみ締め処理信号を送信することで、使用されていない遊技用装置の締め処理を先行して行うことが可能であり、締め処理の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下においては、リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」と略記する。
【0032】
まず、本発明に係る遊技用システムの概要について説明する。本発明に係る遊技用システムは、図1に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して設けられた遊技用装置であるカードユニット20と、該カードユニット20と通信可能な管理装置であるシステムコントローラ60とを備える遊技用システム1であり、この遊技用システム1では記録媒体として一般カード5が使用される。この遊技用システム1に含まれる各構成要素は遊技場内に設けられており、カードユニット20は、当該遊技場の店員が操作するリモートコントローラ30から送信される赤外線信号を受信して、該受信した信号に応じた状態(後述するメンテナンスモード,回収モード,補充モード)となる。また、システムコントローラ60は、当該遊技場内に設けられ、一般カード5のカード残額を精算する精算装置80と通信可能である。また、システムコントローラ60は、後述する一般カード5の発行及び管理を行うカード会社に設けられている管理サーバ90とも通信可能である。
【0033】
この遊技用システム1は、当該遊技場のカードユニット20が起動信号(例えばシステムコントローラ60から送信される営業開始を通知する信号であって、入金金額や使用金額の集計を開始する指示を兼ねる)を受信してから締め処理信号を受信するまでの期間である営業時間中において、カードユニット20内(ここではカードR/W27及びカードストッカ28からなる記録媒体収納部)にストックされている一般カード5のストック枚数が、予め設定された第1の上限値(ここでは10)以上であるときには、該第1の上限値以上である旨を報知し、ストック枚数が予め設定された第1の下限値(ここでは0)以下であるときには、該第1の下限値以下である旨を報知することにより、営業時間中に一般カード5の回収・補充を店員に促す。
【0034】
一方、カードユニット20が締め処理信号を受信したときに、第2上限値(ここでは7)の設定を有効にする旨が設定されている場合は、ストック枚数が該第2上限値以上であるか否かを判定する一方、第2上限値の設定を有効としない旨が設定されている場合には、ストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する。そして、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値に達していると判定されたことを条件として多機能ランプ26による報知(ここでは緑点滅)を行う。つまり、第2上限値の設定を有効にしておくことで、ストック枚数が第2上限値以上のカードユニット20を把握して、回収作業を行うことができる。それに対して、第2上限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(一般カード5の挿入ができない)カードユニット20を把握して、回収作業を行うことができる。
【0035】
また、カードユニット20が締め処理信号を受信したときに、第2下限値(ここでは3)の設定を有効にする旨が設定されている場合は、ストック枚数が該第2下限値以下であるか否かを判定する一方、第2下限値の設定を有効としない旨が設定されている場合には、ストック枚数が零であるか否かを判定する。そして、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零であると判定されたことを条件として多機能ランプ26による報知(ここでは緑点滅)を行う。つまり、第2下限値の設定を有効にしておくことで、ストック枚数が第2下限値以下のカードユニット20を把握して、補充作業を行うことができる。それに対して、第2下限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(即ち、一般カード5がカードユニット20内に無く、入金金額を記録することが不可能なため入金できないという不都合が生じる)カードユニット20を把握して、補充作業を行うことができる。
【0036】
なお、実施例とは異なるが、例えば、ストック枚数が零のときに入金が行われると、入金金額をユニット制御部22のRAMに記憶して、該入金金額の範囲内で玉貸処理を行い、さらに、入金金額のうち玉貸処理に使用されなかった残額を、外部から挿入されたカード又は補充されたカードに記録して遊技者に返却するようにすることも可能である。この場合には、ストック枚数が零のときに入金残額を返却する際、該入金残額を記録するためのカードがカードユニット20内に存在しないため、店員からの前記カードの取得又は店員によるカード補充をしなければ、遊技者に入金残額を返却できない(つまり台移動や精算ができない)という不都合が生じる。
【0037】
カードユニット20においては、図2及び図3に示すように、貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けて認識すると、現在のカード残額+入金金額を、カードR/W27の一般カード5に新たなカード残額として記録して、カード玉貸可能状態となり(又はカード玉貸可能状態を継続し)、該カード残額を使用して遊技媒体であるパチンコ玉を貸与可能である。そして、カード残額が全額使用されたときには、一般カード5をカードR/W27部に留保する一方、カード残額が完全には使用されず残存したときには、カード返却ボタン16の操作によって該未使用のカード残額が記録されている一般カード5を遊技者に返却することが可能である。
【0038】
また、カードユニット20では、カード残額が零でない一般カード5(つまり上記遊技者に返却された一般カード5であり、以下「残額有りの一般カード5」という。)を外部から受け付けて、カード玉貸可能状態となり、該カード残額を使用してパチンコ玉を貸与可能である。つまり、一般カード5による台移動が可能である。
【0039】
システムコントローラ60においては、図6(a)に示すように、第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値の入力,並びに第2上限値の設定を有効にするか否かの選択,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの選択を受け付ける。そして、入力された第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値,並びに、第2上限値の設定を有効にするか否かを示す第2上限値設定情報(例えば図6(a)で「第2上限値の設定を有効にする」がチェックされたときに1,チェックされていないときに0とする),及び第2下限値の設定を有効にするか否かを示す第2下限値設定情報(例えば図6(a)で「第2下限値の設定を有効にする」がチェックされたときに1,チェックされていないときに0とする)を、当該遊技場の各カードユニット20に送信する。これらの情報を受信した各カードユニット20では、受信した第1上限値及び第1下限値が、ユニット制御部22のEEPROMに記憶されると共に、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、カードR/W制御部29が備えるEEPROMのスイッチテーブルに記憶される。
【0040】
また、システムコントローラ60は、図6(b)に示すように、当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(本例では当該カードユニット20からシステムコントローラ60に対しての当日の入金金額,使用金額の送信処理)を実行する旨を示す締め処理信号を各カードユニット20に送信するにあたり、遊技島の選択を受け付けて、該選択された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ締め処理信号を送信する。
【0041】
次に、遊技用システム1の構成について図1〜図7を参照して説明する。
【0042】
図1及び図2に示す遊技用システム1において、カードユニット20は、ハブ(HUB)40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60と双方向のデータ通信可能に接続されており、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されている。また、システムコントローラ60と精算装置80とは、個別の通信ケーブルを介して、比較的高速のデータ通信を実施可能に接続されている。また、前記システムコントローラ60は、通信回線を介して、カード会社に設置された管理サーバ90と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード会社は、該管理サーバ90にて、各遊技場の一般カード5による売上や、システムコントローラ60及びカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。本発明に係る遊技用システム1では、図2及び図3に示すように、紙幣2,硬貨3,及び一般カード5が使用される。
【0043】
紙幣2は貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣である。また硬貨3も貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、100円硬貨,及び500円硬貨の2種類の硬貨である。
【0044】
一般カード5は記録媒体の一例であって、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(一般カードID,カード残額)を記録可能なカードである。本例における一般カード5には、該一般カード5を個々に識別可能な一般カードIDと、有価価値の大きさ自体であるカード残額が記録されている。ここで、一般カードIDは、後述するシステムコントローラ60の一般カードDBにおいてカード残額と対応付けて管理されているので、遊技用システム1においては、一般カードIDから対応するカード残額を特定可能である。また、カード残額は、それ自体が有価価値の大きさである。つまり、本例の一般カードID,カード残額は、いずれも有価価値の大きさを特定するための情報である。
【0045】
この一般カード5は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、一般カードID及びカード残額等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。この一般カード5は、カードユニット20及び精算装置80において使用される。以下では、この一般カード5を、単にカードとも呼ぶ。
【0046】
パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1〜図3に示すように、カードユニット20に対応して設けられ、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理(後述するカード玉貸処理)が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
【0047】
このパチンコ機10は、図3(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図2に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。前記遊技領域には可変表示装置が設けられると共に、始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口が設けられている。このパチンコ機10は、台番号により個々に識別可能となっている。
【0048】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21bと通信可能に接続され、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10とカードユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されるパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0049】
このパチンコ機10においては、前記遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、遊技領域に設けられた可変表示装置が変動を開始して所定時間の経過後に該変動が停止し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた態様(例えば「000」〜「999」のいずれかのゾロ目)になると、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り状態(単に「大当り」とも呼ぶ)が発生するる。
【0050】
また遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が、該遊技領域に設けられた始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口に入賞すると、払出制御基板12の制御により、予め定められた数のパチンコ玉が賞球として玉払出装置13から払い出される。
【0051】
残度数表示器14は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額に相当する残度数を表示するための表示器であり、本例では、図3に示すように5桁の7セグメント表示器によって構成されている。ここで残度数は、カード残額が所定の比率で変換されたもの(例えば100円=1度数)である。図2に示すように、残度数表示器14に玉貸通信部21bから残度数を示す度数表示信号が入力されることにより、残度数が表示される。この残度数は下位3桁に表示される。
【0052】
この残度数表示器14は、記録媒体数表示手段の一例であって、保守状態(メンテナンスモード)に移行することに基づいて計数手段(カードR/W制御部29)により計数された記録媒体数(ストック枚数)を表示するものである。具体的には、図13のS75に示すように、メンテナンスモードに移行したことにより、カードR/W制御部29により計数されているストック枚数(カードユニット20内の一般カード5の枚数であり、カードR/W27の一般カード5及びカードストッカ28に収納されている一般カード5の合計枚数とされる)を表示する。このストック枚数は下位2桁に表示される。なお、本例の残度数表示器14は、後述する図14のSA03に示すように、回収モードが起動したことに基づいて、回収モード起動中である旨を示すoutという文字を、ストック枚数が表示されていない桁(ここでは上位3桁)に表示する。さらに、本例の残度数表示器14は、後述する図15のSB03に示すように、補充モードが起動したことに基づいて、補充モード起動中である旨を示すinという文字を、ストック枚数が表示されていない桁(ここでは上位2桁目,3桁目)に表示する。
【0053】
玉貸ボタン15は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額を使用するための玉貸操作を受け付けるボタンである。図2に示すように、玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21bに貸出入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識する。
【0054】
カード返却ボタン16は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5を遊技用装置外部に排出するための排出操作を受け付けるものである。図2に示すように、カード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21bに返却入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識し、カードR/W制御部29によりカードR/W27にて受け付けているカード(残額有りの一般カード5)の排出処理が行われ、一般カード5がカード挿入口27aから排出されて抜取待ち状態となる。この抜取待ち状態とは、ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態(つまり遊技者がカードを抜き取り可能な状態)を指す。
【0055】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図3に示すようにパチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図2に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置であるカードユニット20に属するものでもある。
【0056】
カードユニット20は遊技用装置の一例であって、図2及び図3(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。このカードユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図3(a)に示すように、その前面に多機能ランプ26,紙幣挿入口23a,硬貨挿入口24a,硬貨返却ボタン24e,硬貨返却口24f,赤外線受信部25,及びカード挿入口27a等を備え、図2及び図3(b)に示すように、その内部に玉貸通信部21b,ユニット制御部22,紙幣識別機23,硬貨識別機24,カードR/W27,カードストッカ28,カードR/W制御部29,及びシステムコントローラ用通信部29a等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。なお、各カードユニット20は、装置IDによって個々に識別可能とされている。
【0057】
玉貸通信部21bは、前述の如くパチンコ機10の払出制御基板12と接続されている。図2に示すように、この玉貸通信部21bには、払出制御基板12からEXS信号,PRDY信号,前記貸出入力信号,及び前記返却入力信号が入力される。また、玉貸通信部21bから払出制御基板12に対して、BRDY信号,BRQ信号,及び前記度数表示信号が出力される。なお、EXS信号,PRDY信号,BRDY信号,BRQ信号はパチンコ玉の払出を行う際の制御信号であり、各々EXS,PRDY,BRDY,BRQとも呼ぶ。
【0058】
ユニット制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して(あるいは各構成要素からの信号を受信して)各種の処理を行うものである。なおROMには、前記装置IDが記憶されている。このユニット制御部22には、図2に示すように、前記玉貸通信部21bの他、後述する紙幣識別機23,硬貨識別機24,赤外線受信部25,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29等が接続されている。
【0059】
このユニット制御部22は、記録媒体貸与処理手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)の範囲内における所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)を行うものである。
【0060】
具体的には、図9のS28〜S30に示すように、システムコントローラ60から貸与許諾情報を受信したことによりカード玉貸可能状態となり、該状態で玉貸ボタン15が操作されて貸出入力信号が入力されたときに、後述するカードR/W27により受け付けている一般カード5に記録されたカード残額と予め設定された玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、カード残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。一方、カード残額<玉貸設定金額であれば該カード残額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が該指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。以下、記録媒体貸与処理手段による貸与処理を「カード玉貸処理」と呼ぶ。
【0061】
このユニット制御部22では、図示しないが、以下の紙幣識別機23,硬貨識別機24において貨幣が受け付けられて識別されると、その度、入金金額をRAM(又はEEPROM)に記憶するようにしている。そして、カード玉貸処理が実施されると、その度、カード玉貸処理に供された使用金額をRAM(又はEEPROM)に記憶するようにしている。そして、カードR/W制御部29がシステムコントローラ60から締め処理信号を受信すると(後述する図16の301)、該カードR/W制御部29からユニット制御部22に締め処理通知が送られて、カードR/W制御部29及びユニット制御部22において締め処理が実施される(S302)。この締め処理では、ユニット制御部22が入金を不可とし、カードR/W制御部29がカードの前方挿入を不可とする。そして、ユニット制御部22で記憶している入金金額の合計値,同使用金額の合計値を、該カードユニット20における当該営業日の入金金額,同使用金額として、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。そして、送信完了後に、前記記憶している入金残額,使用金額を消去(リセット)する。
【0062】
このユニット制御部22は上記の他、第1設定手段,第1上限値判定手段,第1下限値判定手段,及び締め処理時判定手段としても機能するが、その機能については後述する。
【0063】
紙幣識別機23は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、紙幣挿入口23aから挿入され搬送されてきた紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2が前記4種類の紙幣のうちのいずれの紙幣であるかを識別する(いずれの紙幣でもなければ正規の紙幣ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた紙幣が正規の紙幣2(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)であれば、識別結果(識別された紙幣2に応じた入金金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の紙幣2は、紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。なお、入金不可の状態である場合や、正規の紙幣ではないと識別した場合には、受け付けた紙幣2を紙幣挿入口23aから返却する。
【0064】
硬貨識別機24も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、硬貨挿入口24aから投入され、硬貨通路24bを通じて搬送された硬貨3を受け付けて、該受け付けた硬貨3が前記2種類の硬貨のうちのいずれの硬貨であるかを識別する(いずれの硬貨でもなければ正規の硬貨ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた硬貨が正規の硬貨3(100円硬貨、500円硬貨)であれば、識別結果(識別された硬貨3に応じた入金金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の硬貨3は、硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン24eは、硬貨通路24bや硬貨識別機24において詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン24eが操作されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。なお、入金不可の状態である場合や、正規の硬貨ではないと識別した場合には、受け付けた硬貨3を硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fから返却する。
【0065】
本例では、後述するユニット制御部22により、カード残額が所定額(ここでは1000円)以下である状態で上記貨幣受付手段における貨幣の受付が可(入金可の状態)とされ、カード残額が上記所定額を超えている状態では、上記貨幣受付手段における貨幣の受付が不可(入金不可の状態)とされる。
【0066】
赤外線受信部25は保守状態移行要求受付手段の一例であって、後述する記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)からの記録媒体(一般カード5)の回収及び記録媒体収納部への記録媒体の補充を行うための保守状態(メンテナンスモード)に移行するための保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)を受け付けるものである。具体的には、遊技場の店員が操作するリモートコントローラ30から、赤外線信号として送信されるメンテナンスモード移行要求を受信する。また、同じくリモートコントローラ30から送信される回収モード起動要求,補充モード起動要求,及びメンテナンスモード解除要求を受信するものでもある。この赤外線受信部25がメンテナンスモード移行要求を受信したことに基づいてユニット制御部22及びカードR/W制御部29がメンテナンスモードに移行する処理を行う(図13のS72〜S75)。このメンテナンスモードにおいては、回収モード起動要求に応じて回収モードが起動し、カードの回収が可能である。また、メンテナンスモードにおいては、補充モード起動要求に応じて補充モードが起動し、カードの補充が可能である。さらに、メンテナンスモードにおいては、メンテナンスモード解除要求に応じてメンテナンスモードが解除される。メンテナンスモード解除のときに、回収モード又は補充モードが起動中であれば、該起動中のモードが終了する。
【0067】
多機能ランプ26は、カードユニット20の状態を報知するものであり、3原色であるRGB光の各色の発光が可能なLEDモジュールを内在しており、これらRGB光の発光を制御することで、発光色を可変できるようになっている。この多機能ランプ26は、第1上限値報知手段,第1下限値報知手段,及び締め処理時報知手段として機能するが、これらの機能については後述する。
【0068】
カードR/W27は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)を受け付けるものである。具体的には、図9のS25に示すように、カード挿入口27aから前方挿入された一般カード5を受け付けたときに、該受け付けた一般カード5の記録情報(ここでは一般カードID,カード残額)を読み取る。また、図8のS14に示すように、入金が行われて貨幣が識別されたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。さらに、ユニット制御部22でカード玉貸処理が実施され、使用金額の通知を受けたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額−使用金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。このカードR/W27は、前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
【0069】
このカードR/W27付近には、カードの取込処理及び排出処理を行うための第1モータ(図示外)が設けられている。該第1モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのベルト(図示外)が正方向に回動して前方挿入カードの取込を行う取込処理が実施される。この取込処理により取り込まれたカードは、カードR/W27にて受け付けられる。また、前記第1モータが逆方向に回転すると、前記ベルトが逆方向に回動してカードR/W27部のカードの排出を行う排出処理が実施される。この排出処理によりカードが排出されて、抜取待ち状態となる。
【0070】
カードストッカ28は、記録媒体(一般カード5)を所定数(ここでは9枚)迄収納するものである。このカードストッカ28はカードR/W27の背面側に設けられ、カード残額が零の一般カード5を所定数(ここでは10枚)迄ストックするものであり、カードR/W27と連接され、カードR/W27から搬送されてきた一般カード5を収納するものである。
【0071】
このカードストッカ28付近には、カードの収納処理及び送出処理を行うための第2モータ(図示外)が設けられている。該第2モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのスライダ(図示外)により(又は該スライダと前記ベルトの連動により)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理が実施される。また、前記第2モータが逆方向に回転すると、前記スタイダにより(又は該スライダと前記ベルトの連動により)カードストッカ28に収納されているカード(ストックカード)の1枚をカードR/W27部まで送出する送出処理が実施される。この送出処理により、カードがカードR/W27に待機した状態となる。
【0072】
ここで前記カードR/W27及びカードストッカ28は記録媒体収納部の一例であって、記録媒体(一般カード5)を複数収納するものである。ここでは、カードR/W27部に1枚,及びカードストッカ28に9枚迄収納することができるため、カードR/W27及びカードストッカ28からなる記録媒体収納部に、一般カード5を合計10枚迄収納することが可能である。即ち、この記録媒体収納部の収納限界値は10となる。
【0073】
カードR/W制御部29は、CPU,RAM,EEPROM等を備え、カードR/W27が受け付けた一般カード5とのデータ送受を行う通信部や、カードR/W27の制御を行うコントローラ等も備えている。このカードR/W制御部29は、図2に示すように、ユニット制御部22に接続されており、該ユニット制御部22との各種データの送受が実施可能とされている。このカードR/W制御部29には、上記第1モータ及び第2モータも接続される。また、カード挿入口27a付近に設けられ、カードの前方挿入及びカードの抜き取りを検出するための第1センサ(図示外)とも接続されている。
【0074】
ここで、カードR/W制御部29は記録媒体発行手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納された記録媒体(一般カード5)を外部に発行するものである。具体的には、カードR/W27部の残額無しの一般カード5への入金(カード残額+入金金額を、新たなカード残額として記録する処理)が行われた後、図12のS50〜S54に示すように、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。なお、カードR/W制御部29は、図12のS56や図14のSA10に示すように、カードR/W27部のカードが排出され、抜き取られたときに、カードストッカ28のカードの1枚をカードR/W27に送出する送出処理を行う。
【0075】
またカードR/W制御部29は記録媒体収納処理手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)により零となったことを条件として、該記録媒体を記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納する処理を行うものである。具体的には、図11のS205〜S208に示すように、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合には、カードR/W27に一般カード5を留保しておく。つまり、カードの排出処理を行わずにカードR/W27部に留保する処理が、記録媒体収納部に収納する処理に相当する。なお、カードR/W制御部29は、図9のS22に示すように、カードが前方挿入されるときには、留保しているカードR/W27部のカード(残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う。
【0076】
またカードR/W制御部29は計数手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)を計数するものである。具体的には、カードの取込処理及び排出処理に基づいて、カード枚数を計数するようにしており、前方挿入カードの取込処理を行ったときに、変数として保持している(例えばカードR/W制御部29が備えるRAMやEEPROM等に記憶している)ストック枚数に1を加算する処理を行う。一方、カードR/W27のカードの排出処理を行ったときには、前記ストック枚数から1を減算する処理を行う。このカードR/W制御部29にて計数しているストック枚数は、当該カードユニット20の動作停止にあたり、該カードR/W制御部29が備えているEEPROM等の不揮発性メモリに記憶されるか、又はユニット制御部22に送られて、該ユニット制御部22のEEPROM等に記憶されることで、次回の動作開始時まで保持されるようになっている。
【0077】
このカードR/W制御部29は上記の他、記録媒体排出処理手段,第2上限値設定手段,第2上限値有効設定手段,第2下限値設定手段,及び第2下限値有効設定手段としても機能するが、その機能については後述する。また、前記記録媒体収納処理手段としての他の機能についても後述する。
【0078】
カードR/W制御部29は、システムコントローラ用通信部29aを備えている。このシステムコントローラ用通信部29aは、ハブ40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60のユニット用通信部61aに接続され、カードR/W制御部29とシステムコントローラ60とのデータ通信を実施可能とされている。このシステムコントローラ用通信部29aから情報を送信するにあたっては、カードR/W制御部29が前記ユニット制御部22から装置IDを取得して、該取得した装置IDも前記情報と共に送信する。
【0079】
このシステムコントローラ用通信部29aは、貨幣受付手段(紙幣識別器23,硬貨識別器24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金金額)を遊技用装置外部に送信するものであり、紙幣識別機23,硬貨識別機24により識別された入金金額をユニット制御部22を介して受信したカードR/W制御部29が、該入金金額を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0080】
またシステムコントローラ用通信部29aは、カード玉貸処理における使用金額を管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものであり、カード玉貸処理が行われたときに、カードR/W制御部29が、使用金額(ここではユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数に相当する金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)及び一般カードIDを、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0081】
またシステムコントローラ用通信部29aは、記録媒体受付手段(カードR/W27)により記録媒体(一般カード5)を受け付けたときに、貸与許諾要求を管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものであり、カードR/W27が、残額有りの一般カード5を外部から受け付けたときに、カードR/W制御部29が、読み取った一般カードID,カード残額を含む貸与許諾要求を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0082】
さらにシステムコントローラ用通信部29aは、システムコントローラ60から送信される締め処理信号を受信する。そして、締め処理において、当該カードユニット20の入金金額,使用金額をシステムコントローラ60に対して送信する。
【0083】
次に前述したユニット制御部22,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29の他の機能について説明する。
【0084】
ユニット制御部22は第1設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する第1上限値及び第1下限値を設定するものである。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60から送信されてきた第1上限値及び第1下限値をEEPROMに記憶して、必要に応じて(例えばカードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けたときに)参照可能とする。
【0085】
またユニット制御部22は第1上限値判定手段の一例であって、営業時間中において、記録媒体数(ストック枚数)が第1設定手段(ユニット制御部22)により設定された第1上限値以上であるか否かを判定するものである。具体的には、図9のS23,S29aや、図12のS54に示すように、営業時間中に、メンテナンスモードに移行していない状態で、ストック枚数が更新されると、図10に示すように、カードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けて(S100)、該ストック枚数が第1上限値以上であるか否かを判定する(S110)。
【0086】
ここで、多機能ランプ26は第1上限値報知手段の一例であって、上記第1上限値判定手段(ユニット制御部22)により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知するものであり、ここでは黄色で点灯することにより、ストック枚数が第1上限値以上である旨を報知する(図10のS111)。
【0087】
またユニット制御部22は第1下限値判定手段の一例であって、営業時間中において、記録媒体数(ストック枚数)が第1設定手段(ユニット制御部22)により設定された第1下限値以下であるか否かを判定するものである。具体的には、図9のS23,S29aや、図12のS54に示すように、営業時間中に、メンテナンスモードに移行していない状態で、ストック枚数が更新されると、図10に示すように、カードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けて(S100)、該ストック枚数が第1下限値以下であるか否かを判定する(S120)。
【0088】
ここで、多機能ランプ26は第1下限値報知手段の一例であって、上記第1下限値判定手段(ユニット制御部22)により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知するものであり、ここでは紫で点灯することにより、ストック枚数が第1下限値以下である旨を報知する(図10のS121)。
【0089】
なお、多機能ランプ26は、第1下限値<ストック枚数<第1上限値であるときには、緑で点灯することにより、当該状態である旨を報知する(図10のS130)。
【0090】
カードR/W制御部29は第2上限値設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1上限値よりも低い第2上限値を設定するものであり、ここでは、第2上限値送信手段(ユニット用通信部61a)から送信されてきた第2上限値を記憶する。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60のユニット用通信部61aから送信されてきた第2上限値をEEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0091】
またカードR/W制御部29は第2上限値有効設定手段の一例であって、前記第2上限値の設定を有効にするか否かを設定するものであり、具体的には、システムコントローラ60から前記第2上限値と共に送信されてきた前記第2上限値設定情報を、EEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0092】
またカードR/W制御部29は第2下限値設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定するものであり、ここでは、第2下限値送信手段(ユニット用通信部61a)から送信されてきた第2下限値を記憶する。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60のユニット用通信部61aから送信されてきた第2下限値をEEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0093】
またカードR/W制御部29は第2下限値有効設定手段の一例であって、前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定するものであり、具体的には、システムコントローラ60から前記第2下限値と共に送信されてきた前記第2下限値設定情報を、EEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0094】
ここでユニット制御部22は締め処理時判定手段の一例であって、後述する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2上限値有効設定手段(カードR/W制御部29)により前記第2上限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数(ストック枚数)が該第2上限値以上であるか否かを判定する第2上限値判定を行う一方、前記第2上限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数の収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する収納限界値判定を行うものである。
【0095】
具体的には、図16のS303に示すように、締め処理終了後に、カードR/W制御部29から前記スイッチテーブルとストック枚数通知を受信して、該スイッチテーブルの第2上限値設定情報が第2上限値の設定を有効にする旨を示すか又は有効としない旨を示すかを判定する(S304)。そして、有効にする旨を示すとき(即ち「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされた旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が該スイッチテーブルの第2上限値以上であるか否かを判定する(S305:第2上限値判定)。一方、有効としない旨を示すとき(即ち「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされていない旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する(S310:収納限界値判定)。
【0096】
ここで多機能ランプ26は締め処理時報知手段の一例であって、前記締め処理時判定手段による第2上限値判定(S305)によって、第2上限値以上であると判定されたこと(Y),又は収納限界値判定(S310)によって、収納限界値に達していると判定されたこと(Y)を条件として報知を行うものであり、ここでは各々S306,S311に示すように、緑で点滅することにより報知を行う。
【0097】
前記締め処理時判定手段として機能する制御部22は、後述する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段(カードR/W制御部29)により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数(ストック枚数)が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行うものである。
【0098】
具体的には、図16のS303に示すように、締め処理終了後にカードR/W制御部29から前記スイッチテーブルとストック枚数通知を受信した後、上記S305の第2上限値判定で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたとき(N)、又は上記S310の収納限界値判定で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたとき(N)に、該スイッチテーブルの第2下限値設定情報が第2下限値の設定を有効にする旨を示すか又は有効としない旨を示すかを判定する(S320)。そして、有効にする旨を示すとき(即ち「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされた旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が該スイッチテーブルの第2下限値以下であるか否かを判定する(S321:第2下限値判定)。一方、有効としない旨を示すとき(即ち「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされていない旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が零であるか否かを判定する(S330:零判定)。
【0099】
ここで締め処理時報知手段として機能する多機能ランプ26は、前記締め処理時判定手段による第2下限値判定(S321)によって、第2下限値以下であると判定されたこと(Y),又は零判定(S330)によって、零であると判定されたこと(Y)を条件として報知を行うものであり、ここでは各々S322,S331に示すように、緑で点滅することにより報知を行う。
【0100】
次に、ユニット制御部22のその他の機能について説明する。
【0101】
ユニット制御部22は保守状態移行処理手段の一例であって、営業時間中においては、保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)による保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)の受付に基づいて保守状態(メンテナンスモード)に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって、第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値判定によって、収納限界値(10)に達していると判定されたときには、保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず保守状態に移行する処理を行うものである。具体的には、締め処理信号を受信する前の営業時間中は、図13に示すように、メンテナンスモード移行要求の受信に基づいて(ここではS70〜S71の処理の後)、メンテナンスモードに移行する指示であるメンテナンス通知をカードR/W制御部29に送信する(S72)。メンテナンス通知を受けたカードR/W制御部29では、回収モード,補充モードを起動可能なメンテナンスモードに移行して(S73)、ストック枚数をユニット制御部22に通知する(S74)。ストック枚数通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードに移行して、ストック枚数を残度数表示器14に表示する(S75)。一方、締め処理信号を受信した後では、図16に示すように、第2上限値判定(S305)で、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき(Y),又は収納限界値判定(S310)で、ストック枚数が収納限界値に達していると判定されたときに(Y)、赤外線受信部25によるメンテナンスモード移行要求の受信によらず、自動的にメンテナンスモードに移行する(S307,S312)。
【0102】
ここで保守状態移行処理手段として機能するユニット制御部22は、営業時間中においては、保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)による保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)の受付に基づいて保守状態(メンテナンスモード)に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって、第2下限値以下であると判定されたとき,又は零判定によって、零であると判定されたときには、保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず保守状態に移行する処理を行うものである。具体的には、締め処理信号を受信する前の営業時間中は、メンテナンスモード移行要求の受信に基づいて(前述したS70〜S75の処理によって)、メンテナンスモードに移行する。一方、締め処理信号を受信した後では、図16に示すように、第2下限値判定(S321)で、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき(Y),又は零判定(S330)で、ストック枚数が零であると判定されたときに(Y)、赤外線受信部25によるメンテナンスモード移行要求の受信によらず、自動的にメンテナンスモードに移行する(S323,S332)。
【0103】
次に、カードR/W制御部29のその他の機能について説明する。
【0104】
カードR/W制御部29は記録媒体排出処理手段の一例であって、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定によって、収納限界値に達していると判定されたことを条件として、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納されている記録媒体(一般カード5)を、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行うものである。具体的には、第2上限値判定(図16のS305)において、第2上限値以上と判定されたとき(Y),又は収納限界値判定(S310)において、収納限界値に達していると判定されたとき(Y)に、自動的にメンテナンスモードに移行するが(S307,S312)、この状態でユニット制御部22が回収モード起動要求を受信することで(図14のSA01)、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に回収モードを起動する指示である回収通知が送られる(SA04)。SA04の回収通知を受けたカードR/W制御部29は、回収モードを起動して(SA05)、カードR/W27部のカードを排出処理によって排出する(SA06)。そして、このカードの抜き取りを検出すると(SA09)、カードストッカ28のカードの1枚をカードストッカ28からカードR/W27に送出して待機させる(SA10)。そして、ユニット制御部22から解除通知を受信していなければ再びSA06以降の処理を繰り返す。
【0105】
また前記記録媒体収納処理手段として機能するカードR/W制御部29は、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零判定によって、零であると判定されたことを条件として、前記記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が零である記録媒体(一般カード5)が、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納するための処理を行うものである。具体的には、第2下限値判定(図16のS321)において、第2下限値以下と判定されたとき(Y),又は零判定(S330)において、零であると判定されたとき(Y)に、自動的にメンテナンスモードに移行するが(S323,S332)、この状態でユニット制御部22が補充モード起動要求を受信することで(図15のSB01)、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に補充モードを起動する指示である補充通知が送られる(SB04)。SB04の補充通知を受けたカードR/W制御部29は、補充モードを起動して(SB05)、前方挿入カードが検出されたときに取込処理を行うカードの挿入待ち状態となる(SB06)。そして、カードの前方挿入を検出すると(SB07)、カードR/W27のカードをカードストッカ28に収納する収納処理を行う(SB08)と共に、前方挿入カードの取込処理を行う(SB09)。そして、ユニット制御部22から解除通知を受信していなければ再びSB06以降の処理を繰り返す。
【0106】
次に、カード玉貸処理における制御状況を図4に基づき説明する。前記パチンコ機10の払出制御基板12は、前記カードユニット20のユニット制御部22(即ち玉貸通信部21b)と接続されて通信が可能な状態であるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLowとする(S1)。
【0107】
このようにPRDYがLowである状態において、ユニット制御部22がパチンコ玉の払出を払出制御基板12に指示するにあたり、BRDYをLowとし(S2)、この状態において、更にBRQをLowとする(S3)。
【0108】
次いで、前記払出制御基板12は、前記BRDYのLowを検出した状態においてBRQのLowを検出すると、パチンコ玉の払出が可能であるか確認し、可能である場合には、前記EXSをLowとする(S4)。
【0109】
該EXSのLowを検出したユニット制御部22は、前記BRQをHighとし(S5)、該BRQのHighを検出した払出制御基板12は、玉払出装置13に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めシステムコントローラ60等により設定され、カードユニット20に配信されている)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSをHighとする(S6)。
【0110】
該EXSのHighを検出したユニット制御部22は、使用金額(1度数に相当する金額であり、ここでは100円)をカードR/W制御部29に通知すると共に、前記残度数表示器14に表示されている残度数から1度を減算して表示更新する。なお、カードR/W制御部29では、現在のカード残額−使用金額を、新たなカード残額として記録する。
【0111】
これら(S3)〜(S6)の信号制御並びに減算更新は、ユニット制御部22から払出制御基板12に対して指示される度数分繰返し実施され、これら制御が終了した後、BRDYをHighとして(S7)、貸与処理を終了する。
【0112】
このようにカードユニット20のユニット制御部22から出力されるBRQのHighの検出回数に基づき、前記払出制御基板12は指示された度数に該当する数量のパチンコ玉の払出を実施するようになっている。
【0113】
なお、本実施例においては、前記S6が終了した段階で1度数分の金額をカード残額から減算するようにしているが、前記S3〜S6の処理をユニット制御部22の指示度数分(例えば5度分の貸出であれば5回)繰返し実施した後、すなわち、貸出度数分のパチンコ玉が払い出された後、該貸し出された度数(例えば5度分の貸出であれば5度)分の金額を減算するようにしても良い。残度数の表示更新についても同様である。
【0114】
パチンコ機10において、玉払出装置13から払い出されたパチンコ玉は、上皿に供給され、発射ハンドルの操作により遊技領域の内部に打ち込まれて、遊技が行われる。そして該打ち込まれたパチンコ玉が、遊技領域に形成された入賞口に入賞すると、払出制御基板12から発せられる払出信号に基づいて、賞球として玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて、上皿又は下皿に供給される。
【0115】
リモートコントローラ30は、遊技場の店員が操作するものであり、図3に示すように、前面にメンテナンスボタン,回収ボタン,補充ボタン,及び解除ボタンが配されている。メンテナンスボタンを押圧操作すると、メンテナンスモードに移行する指示としてのメンテナンスモード移行要求が出力される。また、回収ボタンを押圧操作すると、回収モードを起動する指示としての回収モード起動要求が出力される。また、補充ボタンを押圧操作すると、補充モードを起動する指示としての補充モード起動要求が出力される。さらに、解除ボタンを押圧操作すると、メンテナンスモードを解除する(これに伴い回収モード,補充モードを終了する)指示としてのメンテナンスモード解除要求が出力される。これらメンテナンスモード移行要求,回収モード起動要求,補充モード起動要求,及びメンテナンスモード解除要求は、各々リモートコントローラ30の上部から、赤外線信号として出力される。店員は、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、上記ボタンの押圧操作をすることで、カードユニット20を所望の状態とすることができる。
【0116】
次に、システムコントローラ60について説明する。システムコントローラ60は管理装置の一例であって、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図2に示すように接続されるユニット用通信部61a,場外通信部61c,精算装置用通信部61d,制御部62,ハードディスク63,ディスプレイ64,及び入力装置65等を備えている。
【0117】
ユニット用通信部61aは、前述の如くカードユニット20のシステムコントローラ用通信部29aと通信可能に接続されており、システムコントローラ60とカードユニット20との間における通信を司るものである。
【0118】
ユニット用通信部61aは締め処理信号送信手段の一例であって、遊技用装置(カードユニット20)に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(入金金額,使用金額の送信)を実行する旨を示す締め処理信号を送信するものである。
【0119】
ここで締め処理信号送信手段として機能するユニット用通信部61aは、後述する指定手段(ディスプレイ64,入力装置65)により指定された範囲(遊技島)に属する遊技用装置(カードユニット20)に対してのみ、締め処理信号を送信するものであり、具体的には、図6(b)に示す締め処理信号送信島設定画面において、選択された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号を送信する。
【0120】
またユニット用通信部61aは第2上限値送信手段の一例であって、後述する第2上限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)により入力された第2上限値を遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものであり、具体的には、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第2上限値を各カードユニット20に対して送信する。
【0121】
またユニット用通信部61aは第2下限値送信手段の一例であって、後述する第2下限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)により入力された第2下限値を遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものであり、具体的には、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第2下限値を各カードユニット20に対して送信する。
【0122】
またユニット用通信部61aは、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第1上限値及び第1下限値を各カードユニット20に対して送信する。
【0123】
またユニット用通信部61aは、システムコントローラ60が貸与許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶している残額〕と判定されたことを条件として、カード玉貸処理を許諾する旨を示す貸与許諾情報を前記貸与許諾要求の送信元のカードユニット20に送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔受信したカード残額<受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額〕となる場合があり、必ずしも、〔受信したカード残額=受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
【0124】
さらにユニット用通信部61aは、カードユニット20で締め処理が行われたときに、該カードユニット20から送信された当該営業日の入金金額,使用金額を受信する。
【0125】
場外通信部61cは、電話回線を通じて遊技場外の通信機器とのデータ通信を可能とするためのデジタルサービスユニット(DSU)等を備え、カード会社に設けられた管理サーバ90と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と管理サーバ90との間における通信を司るものである。
【0126】
精算装置用通信部61dは、精算装置80の通信部811と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と精算装置80との間における通信を司るものである。
【0127】
この精算装置用通信部61dは、システムコントローラ60が精算許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔精算許諾要求に含まれるカード残額≦該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕と判定されたことを条件として、精算を許諾する旨を示す精算許諾情報を前記精算許諾要求の送信元である精算装置80に対して送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔精算許諾要求に含まれるカード残額<該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕となる場合があり、必ずしも、精算許諾要求に含まれるカード残額=該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
【0128】
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク63に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、例えば、上述したカードユニット20,精算装置80から送信されてきたカード残額の照合を行うものである。
【0129】
記憶装置であるハードディスク63は、図5に示す一般カードDBを記憶している。この一般カードDBでは、一般カードIDに対応付けて、カード残額を管理している。従って、システムコントローラ60では、カードユニット20から、カード受付時に一般カードID及びカード残額を受信することで、受信したカード残額と、管理しているカード残額との照合を実施することができる。そして、照合がNGの場合にはカードの使用を許可しないことで、遊技場の損失を極力防止することができる。なお、ハードディスク63は、図示しないが、締め処理が実施されたカードユニット20から送信されてきた当該営業日の入金金額,使用金額に基づいて、各カードユニット20の装置ID毎に各営業日の入金金額,使用金額を記憶している。
【0130】
ディスプレイ64は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶ディスプレイである。入力装置65はシステムコントローラ60に各種の情報を入力するためのデバイスであり、例えばキーボードやマウスである。
【0131】
これらディスプレイ64及び入力装置65は第2上限値入力手段の一例であって、第2上限値を入力するためのものである。この第2上限値入力手段によって入力された第2上限値は、前記第2上限値設定手段(本例では、カードユニット20のカードR/W制御部29)によって設定される。
【0132】
またディスプレイ64及び入力装置65は第2下限値入力手段の一例であって、第2下限値を入力するためのものである。この第2下限値入力手段によって入力された第2下限値は、前記第2下限値設定手段(本例では、カードユニット20のカードR/W制御部29)によって設定される。
【0133】
具体的には、図6(a)に示すように、ディスプレイ64に表示される報知基準値設定画面(この画面は、例えば報知基準値設定プログラムの起動により表示される。)において、「締め処理信号受信後」と記された枠中の第2上限値に対応する欄に、入力装置65により第1上限値より低い所望の第2上限値(ここでは7)を入力すると共に、該入力した第2上限値の設定を有効とするか否かを、「第2上限値の設定を有効にする」という表示に対応するチェックボックスをチェックするか否かによって選択する。また、同枠中の第2下限値に対応する欄に、入力装置65により第1下限値より高い所望の第2下限値(ここでは3)を入力すると共に、該入力した第2下限値の設定を有効とするか否かを、「第2下限値の設定を有効にする」という表示に対応するチェックボックスをチェックするか否かによって選択する。
【0134】
各値の入力及び選択を完了して、画面下の「設定」ボタンを選択すると、該入力された第2上限値,第2上限値設定情報,第2下限値,及び第2下限値設定情報が各カードユニット20に送信されて、カードR/W制御部29が備えるEEPROMのスイッチテーブルに記憶される。なお、本例では、第1上限値及び第1下限値についても設定が可能であり、報知基準値設定画面において、「営業時間中」と記された枠中の第1上限値に対応する欄に、入力装置65により所望の第1上限値(ここでは10)を入力すると共に、同枠中の第1下限値に対応する欄に、入力装置65により所望の第1下限値(ここでは0)を入力した状態で、上記「設定」ボタンを選択することで、該入力された第1上限値及び第1下限値が各カードユニット20に送信されて、ユニット制御部22のEEPROMに記憶されて設定される。
【0135】
このように、システムコントローラ60において入力された第2上限値,第2下限値をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20が送信されてきた第2上限値,第2下限値を設定するので、各々のカードユニット20で逐次第2上限値,第2下限値を設定する手間が省ける。また、遊技場の希望に沿った第2上限値,第2下限値を設定することができる。同様に、システムコントローラ60において入力された第1上限値,第1下限値をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20が送信されてきた第1上限値,第1下限値を設定するので、各々のカードユニット20で逐次第1上限値,第1下限値を設定する手間が省ける。また、遊技場の希望に沿った第1上限値,第1下限値を設定することができる。
【0136】
ここで入力する第1上限値,及び第1下限値は、営業時間中の報知基準値であるため、各々カードストッカ28が収納可能な収納限界値,及び零枚(あるいは各々それに近い枚数)にしておくと良い。営業時間中は、少なくともカードユニット20が稼働できる状態であれば良いので、カードストッカ28がFULLの状態,EMPTYの状態(あるいは各々それに近い状態)以外は特に報知する必要はないからである。一方、第2上限値,及び第2下限値は、翌日のカードの回収作業・補充作業が極力低減できる範囲が良く、FULLの状態,及びEMPTYの状態の両方からできるだけ遠い枚数とするのが良い。ここでは、第2上限値,第2下限値を各々3,7とすることで翌営業日の営業開始時点でストック枚数が4〜6の間とすることを促している。
【0137】
さらにディスプレイ64及び入力装置65は指定手段の一例であって、締め処理信号の送信対象となる遊技用装置(カードユニット20)が属する範囲(遊技島)を指定するためのものである。ここでは図6(b)に示すように、ディスプレイ64に表示される締め処理信号送信島設定画面(この画面は、例えば締め処理プログラムの起動により表示される。)において、締め処理信号の送信対象とする遊技島(ここでは1〜7番島まで表示され、当該遊技島に属するカードユニット20の装置IDも表示されている)に対応するチェックボックスをチェックして、画面下の「送信」ボタンを選択することで、該チェックが行われた遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号が送信されることとなる。この例では、1番島,2番島のチェックボックスがチェックされているので、1番島に属するカードユニット20(ここでは装置IDがCU0001〜CU0015の装置)と、2番島に属するカードユニット20(ここでは装置IDがCU0016〜CU0045の装置)に対してのみ、締め処理信号が送信される。
【0138】
このように、システムコントローラ60において指定された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号を送信するので、閉店を待たずに遊技者のいなくなった遊技島のカードユニット20に対してのみ締め処理信号を送信することができる。これにより、使用されていないカードユニット20に対して先行して締め処理を実施させることができ、締め処理の効率化を図ることが可能となる。
【0139】
次に精算装置80について説明する。この精算装置80は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図7(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にカード挿入口83a,紙幣払出口85a,硬貨払出口86a,及びディスプレイ84等を備え、図2に示すように、その内部に通信部81,制御部82,カードR/W83,紙幣払出機85,及び硬貨払出機86等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。
【0140】
通信部81は、システムコントローラ60の精算装置用通信部61dと通信可能に接続されており、精算装置80とシステムコントローラ60との間における通信を司るものである。この通信部81は、精算装置80が一般カード5を受け付けたときに、該一般カード5から読み取られた一般カードIDとカード残額とを含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に対して送信する。
【0141】
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
【0142】
カードR/W83は、カード挿入口83aから一般カード5を受け付けて、該一般カード5に記録された一般カードID及びカード残額を読み取ると共に、該受け付けた一般カード5からカード残額を消去するものであり、ここでは前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
【0143】
カード回収部83bは、カードR/W83により受け付けている一般カード5からカード残額が消去されたときに、該受け付けている一般カード5を回収するものであり、具体的には、該受け付けている一般カード5を精算装置80の背面方向に搬送してカード回収部83bの内部に回収(収納)する。このカード回収部83bは、複数枚の一般カード5を回収可能である。
【0144】
ディスプレイ84は、図7(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスである。このディスプレイ84では、一般カード5を受付可能なときに、D1に示すように、カードの挿入を促す旨が表示される。また後述する貨幣を返却するときに、D2に示すように、残額を返却する旨,及びカードを回収する旨が表示される。なおシステムコントローラ60から精算不可情報を受信したときには、D3に示すように、カードに異常がある旨が表示される。
【0145】
紙幣払出機85及び硬貨払出機86は、システムコントローラ60から精算許諾情報が返信されてきたことを条件として、カード残額に相当する金額の貨幣を遊技者に返却するものであり、具体的には、紙幣払出機85の背後に設けられる紙幣収納部85bから所定数の紙幣2を取り出して紙幣払出口85aから払い出すと共に、硬貨払出機86の上部に設けられる硬貨収納部86bから所定数の硬貨3を取り出して硬貨払出口86aから払い出す。
【0146】
管理サーバ90は、遊技場外(例えば一般カード5を発行するカード会社)に設けられ、前記システムコントローラ60の場外通信部61cと、通信回線を介して双方向のデータ通信を実施できるように接続されている。この管理サーバではシステムコントローラ60との通信によって一般カードID毎に入金金額,使用額,カード残額を記憶しており、一般カード5による売上を把握可能である。また、システムコントローラ60並びにカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。
【0147】
以上に説明した遊技用システム1の作用について図8〜図18を用いて説明する。まず、図8を用いて、貨幣をカードユニット20に入金する際の処理について説明する。
【0148】
遊技者が紙幣2又は硬貨3をカードユニット20に入金すると(S10)、該入金を検出したユニット制御部22において入金不可の状態であるか否かの判定が実施される(S11)。S11の判定で入金不可の状態であると判定されたときには(Y)、入金された紙幣2又は硬貨3が紙幣挿入口23a又は硬貨返却口24fから排出される(S12a)。一方、S11の判定で入金不可の状態でないと判定されると(N)、入金された紙幣2又は硬貨3が紙幣識別機23又は硬貨識別機24にて受け付けられ、貨幣が識別される(S12)。
【0149】
次いで、ユニット制御部22はS12の識別結果としての入金金額をカードR/W制御部29に通知し(S13)、カードR/W制御部29は、カードR/W27の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う(S14)。該記録処理の後、カードR/W制御部29は、入金金額と、前記一般カード5の一般カードIDを、装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S15)。
【0150】
S15で送信された情報を受信したシステムコントローラ60においては、受信した一般カードIDと対応付けて一般カードDBに記憶されているカード残額に、同受信した入金金額を加算して更新する(S16)。そして、入金金額を加算更新した旨を示す入金完了通知を、受信した装置IDのカードユニット20に対して送信する(S17)。
【0151】
S17の入金完了通知を受信したカードR/W制御部29では、一般カード5のカード残額(即ち上述した新たなカード残額)をユニット制御部22に通知すると共に、カードの前方挿入(カード挿入口27aからのカード挿入)を禁止する(S18)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、該カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S19)。なお、S18の処理を行うにあたり、既にカードの前方挿入が禁止されているとき(つまり残額有りの一般カード5に追加入金されたとき)には、該前方挿入の禁止状態が継続する。また、S19の処理を行うにあたり、既にカード玉貸可能状態となっているとき(つまり残額有りの一般カード5に追加入金されたとき)には、該カード玉貸可能状態が継続する。
【0152】
次に、図9を用いて、一般カード5がカードユニット20に挿入される際(前方挿入時)の処理について説明する。一般カード5がカード挿入口27aから挿入される際、該挿入されようとしている一般カード5のカード端(カードユニット20内に挿入されている部分)の検出がカード挿入口27a付近に設けられた第1センサによって行われ(S20)、カードR/W制御部29が、該検出に基づいて、カード前方挿入禁止の状態であるか否かの判定を実施する(S21)。S21の判定で、カード前方挿入禁止の状態であると判定されたときには(Y)、カードの取込処理を行わずに処理を終了する(S22a)。一方、S21の判定で、カード前方挿入禁止の状態でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカード(即ち残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う(S22)。
【0153】
次いで、前記挿入されようとしているカードの取込処理が実施され、取り込まれた一般カード5がカードR/W27に受け付けられた状態となる(S23)。この取込処理の際、カードR/W制御部29においては、取込処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数に1を加算する。そして、カードR/W制御部29では、カードの前方挿入を禁止する(S24)。次いで、S23でストック枚数の更新(ここでは加算更新)が行われたことに基づいてカードR/W制御部29がユニット制御部22にストック枚数を通知して(後述する図10のS100)、ユニット制御部22がS101以降の処理を実施するが、この処理については後述する。カードR/W制御部29がS100の処理を実施した後、次いで、カードR/W27により受け付けた一般カード5の記録情報が読み取られ(S25)、カードR/W制御部29は、読み取られた一般カードID,カード残額を含む貸与許諾要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S26)。
【0154】
S26の貸与許諾要求を受信したシステムコントローラ60では、受信したカード残額が、同受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額?)の照合を実施する(S27)。このS27の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額)であるときには、該照合OKの旨を示す貸与許諾情報を前記S26で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S28)。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、受信したカード残額<受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額となるが、この場合には、受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額を、受信したカード残額に更新しておく。
【0155】
S28の貸与許諾情報を受信したカードR/W制御部29では、カード残額をユニット制御部22に通知する(S29)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S30)。
【0156】
ここで、S27に戻り、該S27で照合NG(即ち、受信したカード残額>受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額)である場合には、該照合NGの旨を示す貸与不可情報を前記S26で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S28a)。貸与不可情報を受信したカードR/W制御部29では、カードR/W27により受け付けた一般カード5を排出して抜取待ち状態(ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態を指す)となる(S29a)。この排出処理の際、カードR/W制御部29においては、排出処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数から1を減算する。そして、カードの抜き取りを検出すると(S30a)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27まで送出して待機させる(S31a)と共に、カードの前方挿入禁止を解除する(S32a)。次いで、ストック枚数の更新(ここでは減算更新)に基づいてカードR/W制御部29がユニット制御部22にストック枚数を通知して(後述する図10のS100)、ユニット制御部22がS101以降の処理を実施するが、この処理については以下で説明する。
【0157】
次に、図10を用いて、営業時間中のストック枚数の更新に伴うストック枚数の判定,報知について説明する。前述したように、図9のS23,S29a(及び後述する図12のS54)に示すように、営業時間中にストック枚数の更新が行われると、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対して更新後のストック枚数が通知される(S100)、次いでユニット制御部22では、通知されたストック枚数が第1上限値(ここでは10)以上であるか否かの判定が実施される(S110)。S110の判定で、第1上限値以上であると判定されたときには(Y)、多機能ランプ26により該第1上限値以上である旨が報知される(S111)。この報知(黄点灯)によって、遊技場の店員は、ストック枚数が第1上限値以上であるカードユニット20を把握して、後述するようにメンテナンスモードに移行させて、回収モードでカードの回収を行い、ストック枚数を適正値にすることができる。
【0158】
一方、S110の判定で、第1上限値以上でないと判定されたときには(N)、次いでストック枚数が第1下限値(ここでは0)以下であるか否かの判定が実施される(S120)。S120の判定で、第1下限値以下であると判定されたときには(Y)、多機能ランプ26により該第1下限値以下である旨が報知される(S121)。この報知(紫点灯)によって、遊技場の店員は、ストック枚数が第1下限値以下であるカードユニット20を把握して、後述するようにメンテナンスモードに移行させて、補充モードでカードの補充を行い、ストック枚数を適正値にすることができる。
【0159】
一方、S120の判定で、第1下限値以下でないと判定されたときには(N)、多機能ランプ26により第1の範囲内(第1下限値<ストック枚数<第1上限値であり、ここでは1〜9)である旨が報知される(S130)。この報知(緑点灯)が行われることで、遊技場の店員は、当該カードユニット20で早急にカードの回収・補充を行う必要はないことを把握することができる。
【0160】
次に、図11を用いて、玉貸ボタンが操作された際の処理について説明する。
【0161】
玉貸ボタン15の操作が検出されると(S40)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施され(S41)、カード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、S200のカード玉貸処理が行われる。一方、S41の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定された場合には(N)、処理が終了する(S42)。
【0162】
カード玉貸処理に伴う処理について説明する。図4で説明したようにして、カード玉貸処理が行われると(S200)、今回の玉貸処理で使用された使用金額(ここではユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数分の金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)と、一般カード5から読み取られた一般カードIDを当該装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S201)。
【0163】
S201で送信された一般カードIDと使用金額を受信したシステムコントローラ60においては、受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額から受信した使用金額を減算し(S202)、減算完了に伴う減算完了通知を前記装置IDの送信元であるカードユニット20に送信する(S203)。該減算完了通知を受信したカードR/W制御部29は、カード残額(上述したように新たなカード残額として記録されたカード残額)をユニット制御部22に通知する(S204)。ユニット制御部22は、通知されたカード残額が零であるか否かの判定を実施する(S205)。S205の判定で、カード残額が零であると判定されたときは(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S206)、カードを留保する旨をカードR/W制御部29に指示する(S207)。留保の指示を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27で受け付けているカード(つまり、カード残額0の一般カード5)をカードR/W27部で留保(S208)すると共に、カードの前方挿入禁止状態を解除する(S209)。なお、S208のカード留保の時点でカードストッカ28及びカードR/W27のストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達していれば、カードの前方挿入禁止状態を解除せず、継続する。そして、次にストック枚数が収納限界値でなくなったときに、カードの前方挿入禁止状態が解除される。
【0164】
一方、S205でカード残額が零でないと判定されたときには(N)、カード玉貸可能状態を継続する(S206a)。
【0165】
次に、図12を用いて、カード返却ボタン16が操作された際の処理について説明する。ユニット制御部22において、カード返却ボタン16の操作が検出されると(S50)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施される(S51)。S51の判定でカード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S52)、カード返却ボタン16が操作された旨を示す返却操作通知をカードR/W制御部29に送信し(S53)、カードR/W制御部29は、カードR/W27のカードを排出して抜取待ち状態(ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態を指す)となる(S54)。この排出処理の際、カードR/W制御部29においては、排出処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数から1を減算する。そして、カードの抜き取りを検出すると(S55)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27まで送出して待機させる(S56)。次いで、カードR/W制御部29は、カードの前方挿入禁止状態を解除し(S57)、ストック枚数の更新(ここでは減算更新)に基づいて、前述したS100以降の処理が実施される。なお、S56の送出処理を行うにあたり、カードストッカ28のストック枚数が零であれば、一般カード5がカードR/W27に存在しない状態となるので、カードユニット20内に一般カード5が無い旨をカードR/W制御部29からユニット制御部22に通知して、ユニット制御部22が入金を不可とする。そして、次にストック枚数が零でなくなったときに、入金が可とされる。
【0166】
一方、S51の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定されると(N)、処理を終了する(S58)。
【0167】
次に、図13を用いて、メンテナンスモード移行操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20(例えば、ストック枚数が第1上限値以上である旨が報知されている(黄点灯している)カードユニット20,ストック枚数が第1下限値以下である旨が報知されている(紫点灯している)カードユニット20,及び締め処理時報値手段による報知が行われている(緑点滅している)カードユニット20等)の赤外線受信部25に向けて、メンテナンスボタンを押圧操作すると、メンテナンスモード移行要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0168】
上記リモートコントローラ30から送信されたメンテナンスモード移行要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(S70)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施される(S71)。S71の判定でカード玉貸可能状態であると判定されたときには(Y)、メンテナンスモードに移行せず、処理を終了する(S72a)。一方、S71の判定でカード玉貸可能状態でないと判定されたときには(N)、メンテナンスモードに移行する旨を示すメンテナンス通知をカードR/W制御部29に送信する(S72)。S72のメンテナンス通知を受けたカードR/W制御部29では、メンテナンスモードに移行すると共に(S73)、計数しているストック枚数をユニット制御部22に通知する(S74)。ストック枚数の通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードに移行して、ストック枚数を残度数表示器14に表示する(S75)。なお、このメンテナンスモードへの移行に伴い、ユニット制御部22が入金を不可とする。
【0169】
このように、カードユニット20において、メンテナンスモードに移行することに基づいて残度数表示器14にストック数を表示するので、店員は収納されているカードの枚数を把握することができ、カードの回収や補充を行う際の正確な調整が可能となる。
【0170】
次に、図14を用いて、回収モード起動操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、回収ボタンを押圧操作すると、回収モード起動要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0171】
上記リモートコントローラ30から送信された回収モード起動要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SA01)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(SA02)。SA02の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(SA03a)。つまり回収モードを起動しない。一方、SA02の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、回収モードが起動(SA03)する。この回収モード起動に伴い、残度数表示器14に、回収モードが起動中である旨を示すoutが表示される。次いで、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して、回収モードを起動する旨を示す回収通知を送る(SA04)。回収通知を受けたカードR/W制御部29では、回収モードが起動して(SA05)、カードR/W27部のカードが排出されて抜取待ち状態となる(SA06)。この排出処理の際、カードR/W制御部29においては、排出処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数から1を減算する。SA06の処理の後、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対してストック枚数が通知され(SA07)、該通知を受けたユニット制御部22では、通知されたストック枚数(減算更新後のストック枚数)を表示する(SA08)。
【0172】
SA06でカード抜取待ち状態となったカードR/W制御部29においては、カードの抜き取りを検出すると(SA09)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27まで送出して待機させる(SA10)。そして、ユニット制御部22からの解除通知(後述するS403)を受信したか否か(即ち、当該カードユニット20がメンテナンスモード解除要求を受信したか否か)を判定し(SA11)、受信していないと判定されたときには(N)、SA06以降の処理が繰り返される。つまり、回収モードが継続する。一方、SA11の判定で、受信したと判定されたときには(Y)、処理を終了する(SA12)。この回収モードによって、カードを回収し、適切なストック枚数とすることができる。
【0173】
次に、図15を用いて、補充モード起動操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、補充ボタンを押圧操作すると、補充モード起動要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0174】
上記リモートコントローラ30から送信された補充モード起動要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SB01)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(SB02)。SB02の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(SB03a)。つまり補充モードを起動しない。一方、SB02の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、補充モードが起動(SB03)する。この補充モード起動に伴い、残度数表示器14に、補充モードが起動中である旨を示すinが表示される。次いで、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して、補充モードを起動する旨を示す補充通知を送る(SB04)。補充通知を受けたカードR/W制御部29では、補充モードが起動して(SB05)、カードの挿入待ち状態となる(SB06)。
【0175】
SB06でカード挿入待ち状態となったカードR/W制御部29においては、カードの前方挿入を検出すると(SB07)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理を行い(SB08)、検出した前方挿入カードのカードR/W27への取込処理を行う(SB09)。この取込処理の際、カードR/W制御部29においては、取込処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数に1を加算する。SB09の処理の後、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対してストック枚数が通知され(SB10)、該通知を受けたユニット制御部22では、通知されたストック枚数(加算更新後のストック枚数)を表示する(SB11)。SB10のストック枚数の通知後、カードR/W制御部29は、ユニット制御部22からの解除通知(後述するS403)を受信したか否か(即ち、当該カードユニット20がメンテナンスモード解除要求を受信したか否か)を判定し(SB12)、受信していないと判定されたときには(N)、SB06以降の処理が繰り返される。つまり、補充モードが継続する。一方、SB12の判定で、受信したと判定されたときには(Y)、処理を終了する(SB13)。この補充モードによって、カードを補充し、適切なストック枚数とすることができる。
【0176】
次に、図16を用いて、締め処理信号送信時の処理について説明する。図6(b)に示したようにして、システムコントローラ60において、締め処理信号の送信ボタンが選択されると(S300)、指定された遊技島に属するカードユニット20に対して締め処理信号が送信される(S301)。締め処理信号を受信したカードR/W制御部29は、締め処理を実施する旨をユニット制御部22に送信し、該ユニット制御部22及びカードR/W制御部29によって前述した締め処理(入金金額,使用金額の送信)が実施される(S302)。そして、締め処理が完了すると、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対して、スイッチテーブル及びストック枚数通知が送信される(S303)。ユニット制御部22は、スイッチテーブルを参照して、第2上限値設定情報が第2上限値の設定を有効とする旨を示すか否かを判定する(S304)。S304で有効とする旨を示すと判定されたときには(Y)、ストック枚数がスイッチテーブルの第2上限値以上であるか否かを判定する(S305:第2上限値判定)。S305で第2上限値以上であると判定されたときには、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S306)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S307)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0177】
従って、カードの回収作業を閉店時に行う遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2上限値の設定を有効にするよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックする)ことで、締め処理の際に、店員が、ストック枚数が第2上限値以上のカードユニット20を把握して、カードの回収作業を行うことができる。これにより、適切なストック枚数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の回収作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。
【0178】
一方、S304の判定で、第2上限値の設定を有効としない旨を示すと判定されたときには(N)、ストック枚数が収納限界値(10)に達しているか否かを判定する(S310:収納限界値判定)。S310で収納限界値に達していると判定されたときには(Y)、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S311)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S312)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0179】
従って、カードの回収作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2上限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(ストック枚数が収納限界値に達しているため一般カード5の挿入ができない)カードユニット20を把握して、カードの回収作業を行うことができる。つまり、本来、翌営業日に回収作業を行うことを希望する遊技場であれば、当日中の対応を行わないことで、翌日の営業開始時点で動作に支障のあるカードユニット20が存在する場合があり、これによる稼働率の低下及び売上の減少が生じてしまうという問題があるが、このような遊技場で、第2上限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2上限値以上の(但し収納限界値には達していない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が収納限界値に達しているため外部からのカード挿入ができない(即ち一般カード5による台移動が不可能な)カードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2上限値以上であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とすることができ、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0180】
また、S307又はS312に示すように、カードユニット20において、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値に達していると判定されたときには、メンテナンスモード移行要求の受付によらずメンテナンスモードに自動的に移行するので、カードユニット20をメンテナンスモードに移行するための店員のリモコン操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0181】
なお、S307又はS312において自動的にメンテナンスモードに移行すると、回収モード起動要求の受信によって回収モードが起動し(図14のSA03,SA05)、カードが排出される(SA06)。
【0182】
このように、カードユニット20において、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値に達していると判定されたときに、回収モードの起動に伴いカードR/W27部のカードを、カード挿入口27aから外部に排出する処理を行うので、カードを回収するためにパチンコ機台間からカードユニット20を引き出して、カードストッカ28を取り出す作業等が不要であり、店員の回収作業の負担を軽減することができる。
【0183】
前記S305の判定で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたとき(N),又は前記S310の判定で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたときには(N)、ユニット制御部22は、スイッチテーブルを参照して、第2下限値設定情報が第2下限値の設定を有効とする旨を示すか否かを判定する(S320)。S320で有効とする旨を示すと判定されたときには(Y)、ストック枚数がスイッチテーブルの第2下限値以下であるか否かを判定する(S321:第2下限値判定)。S321で第2下限値以下であると判定されたときには、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S322)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S323)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0184】
従って、カードの補充作業を閉店時に行う遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で第2下限値の設定を有効にするよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックする)ことで、締め処理の際に、店員が、ストック枚数が第2下限値以下のカードユニット20を把握して、カードの補充作業を行うことができる。これにより、適切なストック枚数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の補充作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。
【0185】
一方、S320の判定で、第2下限値の設定を有効としない旨を示すと判定されたときには(N)、ストック枚数が零であるか否かを判定する(S330:零判定)。S330で零であると判定されたときには(Y)、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S331)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S332)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0186】
従って、カードの補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(入金金額を記録するための一般カード5がカードユニット20内に存在しないため入金が不可能な)カードユニット20を把握して、カードの補充作業を行うことができる。つまり、本来、翌営業日に補充作業を行うことを希望する遊技場であれば、当日中の対応を行わないことで、翌日の営業開始時点で動作に支障のあるカードユニット20が存在する場合があり、これによる稼働率の低下及び売上の減少が生じてしまうという問題があるが、このような遊技場で、第2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2下限値以下の(但し零ではない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が零であり入金が不可能なカードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2下限値以下であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とし、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0187】
なお、前述したように、ストック枚数が零のときの入金を可とした場合にも、第2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2下限値以下の(但し零ではない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が零であり、店員からのカードの取得やカード補充が必要なため直ちに入金残額を返却することが不可能(つまり台移動や精算が不可能)なカードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2下限値以下であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とし、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0188】
また、S323又はS332に示すように、カードユニット20において、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき,又は零であると判定されたときには、メンテナンスモード移行要求の受付によらずメンテナンスモードに自動的に移行するので、カードユニット20をメンテナンスモードに移行するための店員のリモコン操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0189】
なお、S323又はS332において自動的にメンテナンスモードに移行すると、補充モード起動要求の受信によって補充モードが起動し(図15のSB03,SB05)、カード挿入待ち状態となる(SB06)。
【0190】
このように、カードユニット20において、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき,又は零であると判定されたときに、補充モードの起動に伴いカード挿入待ち状態となるので、カードを補充するために、パチンコ機台間からカードユニット20を引き出して、カードストッカ28を取り出す作業等が不要であり、店員の補充作業の負担を軽減することができる。
【0191】
前記S321の判定で、ストック枚数が第2下限値以下でないと判定されたとき(N),又は前記S330の判定で、ストック枚数が零でないと判定されたときには(N)、動作を停止する(S340)。
【0192】
次に、図17を用いて、メンテナンスモード解除操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、解除ボタンを押圧操作すると、メンテナンスモード解除要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0193】
上記リモートコントローラ30から送信されたメンテナンスモード解除要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(S400)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(S401)。S401の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(S402)。一方、S402の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、メンテナンスモードを解除する指示としての解除通知がユニット制御部22からカードR/W制御部29に送信される(S403)。解除通知を受けたカードR/W制御部29では、メンテナンスモードを解除して(S404)、メンテナンスモードを解除した旨を示す解除完了通知をユニット制御部22に送信する(S405)。解除完了通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードを解除して、残度数表示器14におけるストック枚数の表示を停止する(S406)。次いで、締め処理信号を受信済みであるか否かの判定が実施され(S407)、受信済みであると判定されると(Y)、動作を停止する(S408)。一方、407の判定で受信済みでないと判定されたときには(N)、処理が終了する(S409)。
【0194】
なお、カードR/W制御部29では、S404のメンテナンスモード解除に伴い、回収モードが起動中であればこれを終了し、補充モードが起動中であればこれを終了する。ここで、回収モードを終了するにあたり、カード抜き取り待ち状態であれば、カードストッカ28のカードをカードR/W27に送出した後に回収モードが終了する。また、補充モードを終了するにあたり、カード挿入待ち状態であれば、該カード挿入待ち状態が解除された後、補充モードが終了する。一方、ユニット制御部22では、S406のメンテナンスモード解除に伴い、回収モードが起動中であればこれを終了し、補充モードが起動中であればこれを終了する。さらに入金不可を解除して入金可とする。但し、メンテナンスモード解除の際、ストック枚数が零の場合には、入金不可を継続し、ストック枚数が収納限界値(10)の場合には、カードR/W制御部29によりカードの前方挿入を禁止する。
【0195】
最後に図18を用いて、精算処理における精算装置80とシステムコントローラ60の作用について説明する。精算装置80において、一般カード5が挿入されて受け付けられると(S500)、カードから一般カードID,カード残額を読み取って(S501)、該読み取った一般カードID,カード残額を含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に送信する(S502)。そして、精算許諾要求を受信したシステムコントローラ60においては、該受信したカード残額と、該受信した一般カードIDと対応付けて一般カードDBに記憶されている残額との照合(即ち、受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額、であるか否かの照合)を行い(S503)、照合OK(即ち受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額)であることを条件として、精算装置80に対して、精算許諾情報を返信する(S504)。
【0196】
該精算許諾情報を受信した精算装置80においては、前記読み取ったカード残額に相当する金額の貨幣を紙幣払出機85及び/又は硬貨払出機86から払い出して遊技者に返却する(S505)。次いで、一般カード5からカード残額を消去して、一般カード回収部83bの内部に回収する(S506)。S506の処理が終了すると、精算装置80からシステムコントローラ60に対して一般カードIDを含む精算完了通知が送信され(S507)、これを受信したシステムコントローラ60では、受信した一般カードIDに対応付けて記録されているカード残額を消去する(S508)。
【0197】
一方、S503で、照合NGの場合(即ち受信したカード残額>受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額)には、精算装置80に対して、精算不可情報を返信する(S504a)。精算不可情報を受信した精算装置80は、前述したように、カードを留保し、異常を報知する(S505a)。
【0198】
最後に、本発明の変形例について説明する。
【0199】
上記の実施形態では、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさが、金額自体(カード残額)である例について説明したが、これに限らず、有価価値の大きさは、金額が所定の比率で換算された残度数や点数等であっても良い。
【0200】
上記の実施形態では、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カードID,カード残額の両方である例について説明したが、これに限らず、有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カードIDのみであっても良い。つまり、管理装置(システムコントローラ60)において、一般カードIDとカード残額を対応付けて管理すると共に、一般カード5には、カード残額を記録せずに、有価価値の大きさを特定するための一般カードIDのみが記録されるようにしておき、遊技用装置(カードユニット20)における一般カード5の受付時に、一般カードIDを管理装置に送信して、該一般カードIDに対応付けて管理されているカード残額(つまり特定された有価価値の大きさ)を取得してカード玉貸処理を行うようにしても良い。また、有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カード5に記録されるカード残額のみであっても良い。つまり、管理装置においては、カード残額を管理せず、遊技用装置(カードユニット20)における一般カード5の受付時に、管理装置における照合等を行わず、読み取られたカード残額によりカード玉貸処理を行うようにしても良い。また、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報は、一般カードID,カード残額以外の情報であっても良く、例えば、入金毎に管理装置において生成される入金ID等でも良い。
【0201】
上記の実施形態では、記録媒体(一般カード5)が、非接触式のICカードである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また記録媒体の形状は、カード型には限られず、コイン型であっても良い。
【0202】
上記の実施形態では、図1〜図3に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシンやパチロット,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシンやパチロット等であっても良い。
【0203】
上記の実施形態では、記録媒体貸与処理が行われた場合に、遊技用装置(カードユニット20)と遊技機(パチンコ機10)との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該遊技機に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、遊技用装置に設けられた図示しない玉払出装置からパチンコ玉が払い出されて貸与されるようにしても良い。
【0204】
上記の実施形態では、遊技媒体を貸与するための貸与処理が、パチンコ玉を貸与する玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンやパチロットにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
【0205】
上記の実施形態では、図2及び図3に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、遊技用装置(カードユニット20)と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16の一部又は全部を遊技用装置に設けるようにしても良い。
【0206】
上記の実施形態では、図2及び図3に示すように、紙幣識別機23にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機24にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
【0207】
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)により受け付けられた貨幣(紙幣2,硬貨3)が遊技用装置(カードユニット20)外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられた貨幣は、遊技用装置内部に貯留されるようにしても良い。
【0208】
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良い。
【0209】
上記の実施形態では、カード残額が1000円を超える場合に、入金が不可となる例について説明したが、これに限らずカード残額が1000円を超える場合であっても、入金を可能とするようにしても良い。また、上記の実施形態ではカード残額が残存している状態(但し1000円以下)で、入金が可能である例について説明したが、これに限らず、カード残額が零の状態でのみ入金を可能とするようにしても良い。
【0210】
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)において玉貸処理が行われるときに、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数)の払出を要求する信号(BRQ信号)がパチンコ機10に対して送信される例について説明したが、該玉貸処理は、例えば以下の変形例1又は変形例2に示す如く行われるようにしても良い。
【0211】
まず変形例1として、パチンコ機10において、遊技用装置からの1回の払出要求に応じて払い出すパチンコ玉の数(以下「単位払出数」という。)を設定変更可能に構成すると共に、遊技用装置において、該設定された単位払出数を予め記憶可能に構成した場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記予め記憶している単位払出数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、前記1度数分の減算処理を行い、その後、予め設定された玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
【0212】
ここで払出結果玉数を示す払出結果信号は、パチンコ機10の払出制御基板12から出力されるようにしても良いし、払い出されたパチンコ玉の数を検出する図示しない払出検出センサから出力されるようにしても良い。また遊技用装置において予め記憶しておく単位払出数は、システムコントローラ60で設定し、遊技用装置に配信して記憶するようにすれば良い。そして、例えば前記単位払出数と払出結果玉数との照合NGの場合に、遊技用装置を不能動化するように構成すれば、遊技場が実際の申告よりも小さい単位払出数をパチンコ機10において設定するような不正を防止できる。
【0213】
また変形例2として、前記単位払出数が一定(例えば25個)である場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、玉払出装置13からパチンコ玉の払出が可能であるか否かを確認し、該確認結果が可能である場合には、玉貸準備信号をユニット制御部22に対して送信する。該玉貸準備信号を検出した遊技用装置は、玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信し、該玉貸指令信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、1度数分の玉貸処理の完了を示す玉貸完了信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
【0214】
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)において、一般カード5が使用される例について説明したが、これに限らず、さらに、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カードを使用可能にしても良い。該会員カードには、会員遊技者を個々に特定可能な会員ID(あるいは会員カードを個々に識別可能な会員カードID)や、カード残額を記録しておき、一般カード5と同様に、該会員カードの記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内での玉貸処理を行うようにしても良い。また、会員カードが使用される場合、計数手段は、取込処理が行われても取り込まれたカードが会員カードであったときにはストック枚数を加算更新せず、排出処理が行われても排出されたカードが会員カードであったときにはストック枚数を減算更新しないようにすると良い。
【0215】
上記の実施形態では、記録媒体収納部が、カードR/W27及びカードストッカ28からなり、カードR/W27部のカード数+カードストッカ28に収納されているカード数が、ストック枚数として計数手段(カードR/W制御部29)により計数される例について説明したが、これに限らず、記録媒体収納部をカードストッカ28のみとして、計数手段が、該カードストッカ28に収納されているカード数のみをストック枚数として計数するようにしても良い。例えば、収納処理が行われたときには、ストック枚数に1を加算し、送出処理が行われたときには、ストック枚数から1を減算することで、カードストッカ28に収納されるカードのストック枚数を計数することが可能である。
【0216】
上記の実施形態では、計数手段がカードR/W制御部29であり、前方挿入カードの取込処理のときにストック枚数を加算更新し、カードの排出処理のときにストック枚数を減算更新することで、ストック枚数を計数する(つまり、取込処理回数−排出処理回数=ストック枚数として計数する)例について説明したが、これに限らず、センサによって、ストック枚数が所定数に達したか否かを判定することで、ストック枚数を計数するようにしても良い。具体的には、カードストッカ28内の、前記所定数のカードに対応する位置(例えば所定数が9であれば、〔9×カード厚〕に対応する位置)に送受光式のセンサを設置しておくことで、前記所定数に達したかどうかを判定して、ストック枚数を計数することができる。
【0217】
上記の実施形態では、営業時間中にストック枚数が第2上限値以上となっても、第2上限値以上である旨を報知しない例について説明したが、これに限らず、営業時間中であっても、ストック枚数が第2上限値以上であるか否かの判定を実施して、第2上限値以上である場合にはその旨を報知するようにしても良い。また、上記の実施形態では、営業時間中にストック枚数が第2下限値以下となっても、第2下限値以下である旨を報知しない例について説明したが、これに限らず、営業時間中であっても、ストック枚数が第2下限値以下であるか否かの判定を実施して、第2下限値以下である場合にはその旨を報知するようにしても良い。
【0218】
上記の実施形態では、各種の報知(ストック枚数が第1上限値以上である旨の報知,第1下限値以下である旨の報知,及び締め処理時報知手段による報知)が、遊技用装置(カードユニット20)に設けられる多機能ランプ26の発光態様の変化により行われる例について説明したが、これに限らず、該各種の報知は、例えば遊技用装置の上部に備えられた呼出ランプ装置に設けられるランプの発光態様の変化により行われるようにしても良く、この場合には、カードユニット20+呼出ランプ装置が、本発明における遊技用装置に相当する。また各種の報知は、多機能ランプ26の発光態様の変化により行われるのではなく、該各種の報知の各々に対応するランプや、該各種の報知に対応する文字で表示するディスプレイや、該各種の報知に対応する音声を発するスピーカ等により行われるようにしても良い。
【0219】
また、遊技用装置(カードユニット20)から管理装置(システムコントローラ60)に対して、当該遊技用装置の装置ID及び各種の報知(ストック枚数が第1上限値以上である旨の報知,第1下限値以下である旨の報知,又は締め処理時報知手段による報知)を行う旨(あるいは第1上限値判定手段,第1下限値判定手段,又は締め処理時判定手段の判定結果)を送信し、管理装置において、受信した装置ID(又は対応する遊技機の台番号等)及び該装置IDと共に受信した情報に基づく報知(例えば、装置IDと、「第1上限値以上」,「第1下限値以下」,「第2上限値以上」,「収納上限値」,「第2下限値以下」,又は「零」である旨を対応させてディスプレイ64に表示する等)を行うようにしても良い。
【0220】
上記の実施形態では、締め処理時報知手段による報知,即ち、締め処理時判定手段の第2上限値判定により第2上限値以上と判定されたときの報知,収納限界値判定により収納限界値に達していると判定されたときの報知,第2下限値判定により第2下限値以下と判定されたときの報知,及び零判定により零であると判定されたときの報知が、全て同態様(多機能ランプ27の緑点滅)である例について説明したが、これに限らず、各判定結果に応じて別態様としても良い。例えば、第2上限値判定により第2上限値以上と判定されたときの報知を多機能ランプ27の黄点滅とし、収納限界値判定により収納限界値に達していると判定されたときの報知を多機能ランプ27の赤点滅とし、第2下限値判定により第2下限値以下と判定されたときの報知を多機能ランプ27の紫点滅とし、零判定により零であると判定されたときの報知を多機能ランプ27の青点滅としても良い。これによれば、店員が、各報知態様の違いによって、どの判定結果に基づいて締め処理時報知手段が報知を行っているかを把握して、適切な処置をとることができる。
【0221】
上記の実施形態において、締め処理時報知手段による報知が行われていたにも関わらず、回収作業や補充作業をすることなく、遊技用装置が動作停止した場合には、翌営業日の起動時に、再度、前記報知を行うようにしても良い。例えば、動作停止に際して、締め処理時報知手段による報知を行っている状態であれば、報知フラグを記憶しておき、次回の起動時に、報知フラグが記憶されていることを条件として、再度、締め処理時報知手段による報知を行うようにすると良い。これによれば、営業開始時点において、対処が必要な遊技用装置を把握して、回収作業や補充作業等の処置を行うことができる。
【0222】
上記の実施形態では、多機能ランプ27が、第1上限値報知手段及び第1下限値報知手段の両手段として機能する例について説明したが、これに限らず、第1上限値報知手段,第1下限値報知手段の各々に対応するランプ(例えば第1上限値報知ランプ,第1下限値報知ランプ)を別個に設けるようにしても良い。例えば、ストック枚数が第1上限値以上であると判定されたときに第1上限値報知ランプが点灯し、ストック枚数が第1下限値以下であると判定されたときに第1下限値報知ランプが点灯することでそれぞれの報知を行うようにしても良い。また、これと同様に、第2上限値報知ランプ,第2下限値報知ランプを別個に設けて、第2上限値判定により第2上限値以上であると判定されたときに第2上限値報知ランプが点灯し,第2下限値判定により第2下限値以下であると判定されたときに第2下限値報知ランプが点灯するようにしても良い。
【0223】
上記の実施形態では、多機能ランプ27によるストック枚数が第1上限値以上である旨の報知と、第1下限値以下である旨の報知が、別態様である(第1上限値以上であるときには黄点灯,第1下限値以下のときには紫点灯)例について説明したが、これに限らず、第1上限値以上である旨の報知と、第1下限値以下である旨の報知を同一態様(例えば青点灯)にしても良い。
【0224】
上記の実施形態では、記録媒体数表示手段が、残度数表示器14である例について説明したが、これに限らず、記録媒体数表示手段は、遊技用装置が備える他の表示部(例えばカードユニットに備えられるディスプレイや、遊技者が遊技の結果として獲得した獲得価値の大きさが貯蓄されてなる貯玉数を表示するための貯玉数表示部、あるいはメンテナンス用のメッセージを表示する専用の表示部等)であっても良い。また、記録媒体数表示手段は、上記呼出ランプ装置の表示部であっても良く、この場合には、カードユニット+呼出ランプ装置が、本発明における遊技用装置に相当する。
【0225】
上記の実施形態では、カード玉貸処理によりカード残額が零となった一般カード5をカードR/W27に留保する例について説明したが、これに限らず、カード残額が零となった一般カード5をカードストッカ28に収納するようにしても良い。この場合には、貨幣が識別されたことに基づいて、カードストッカ28のカードの1枚がカードR/W27に送出されて、入金金額がカード残額として記録された後にカード玉貸可能状態となり、該カード残額の範囲内でのカード玉貸処理を行い、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。
【0226】
上記の実施形態では、貨幣が識別されると、カード残額+入金金額が、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録される例について説明したが、これに限らず、貨幣が識別されたことに基づいて、入金金額がユニット制御部22のRAMに記憶されるようにしても良い。そして、該入金金額の記憶処理に基づいて現金玉貸可能状態となり、該入金金額の範囲内での玉貸処理を行い、入金金額のうちの使用されなかった入金残額を、カードストッカ28の一般カード5(又は遊技用装置外部から受け付けた一般カード5)にカード残額として記録して返却する(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する)ようにしても良い。
【0227】
上記の実施形態では、第1設定手段,第2上限値設定手段,第2下限値設定手段,第2上限値有効設定手段,及び第2下限値有効設定手段を、全て遊技用装置(カードユニット20)が備えている例について説明したが、これに限らず、これらのうちの一部又は全部を管理装置(システムコントローラ60)が備えるようにしても良い。例えば、図6(a)に示す画面に入力された第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報を、システムコントローラ60のハードディスク63に一旦記憶しておき、締め処理信号送信時に、該記憶されている情報を、締め処理信号と共にカードユニット20に送信するようにして、カードユニット20が、受信した情報を参照し、各判定(第2上限値判定又は収納上限値判定,第2下限値判定又は零判定)を行うようにしても良い。このとき、管理装置であるシステムコントローラ60において、前記ハードディスク63への記憶処理を行う制御部62が、第2上限値設定手段,第2上限値有効設定手段,第2下限値設定手段,及び第2下限値有効設定手段に相当する。
【0228】
また、第1上限値及び第1下限値についても、図6(a)に示す画面に入力された第1上限値及び第1下限値をシステムコントローラ60のハードディスク63に一旦記憶しておき、カードユニット20からの要求に応じて、該記憶されている第1上限値及び第1下限値を、要求元のカードユニット20に送信し、カードユニット20が、受信した第1上限値や第1下限値を参照して、第1上限値判定手段による判定や第1下限値判定手段による判定を行うようにしても良い。このとき、管理装置であるシステムコントローラ60において、第1上限値及び第1下限値をハードディスク63に記憶する処理を行う制御部62が、第1設定手段に相当する。
【0229】
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、第2上限値の設定を有効にするか否かの設定,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの設定を別々に行う例について説明したが、これに限らず、第2上限値の設定を有効にするか否かの設定,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの設定を一括して行うようにしても良い。この場合、ユニット制御部22は、図16のS304に相当する処理で、スイッチテーブルを参照して、第2上限値及び第2下限値の両方の設定を有効にする旨が記憶されているか又は両方の設定とも有効としない旨が記憶されているかを判定する。その結果、有効にする旨が記憶されているときには、S305で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたときに(N)、S320の判定が行われずに、第2下限値判定が実施される(S321)。一方、有効としない旨が記憶されているときには、S310で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたときに(N)、S320の判定が行われずに、零判定が実施される(S330)。
【0230】
上記の実施形態では、図16に示すように、締め処理時判定手段が、第2上限値判定又は収納限界値判定を行うと共に、第2下限値判定又は零判定を行う(但し、第2上限値以上でないと判定されたとき,又は収納限界値に達していないと判定されたときに限る)例について説明したが、これに限らず、第2上限値判定又は収納限界値判定を行う一方、第2下限値判定又は零判定を行わないようにしても良く、第2上限値判定又は収納限界値判定を行わない一方、第2下限値判定又は零判定を行うようにしても良い。
【0231】
上記の実施形態では、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、締め処理信号の送信に先立って、予め管理装置(システムコントローラ60)から送信されて遊技用装置(カードユニット20)に記憶されている例について説明したが、これに限らず、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、管理装置から締め処理信号と共に遊技用装置に送信されるようにしても良い。これら、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報は、少なくとも締め処理信号受信後に参照することができるタイミングで、システムコントローラ60から送信されていれば良い。
【0232】
上記の実施形態では、各カードユニット20において共通の第2上限値,第2下限値が設定される例について説明したが、これに限らず、対応する遊技機の機種等に応じて、遊技用装置毎に異なる第2上限値,第2下限値を設定するようにしても良い。例えば、遊技機が第1種のいわゆるデジパチの場合には、1回の平均使用金額が大きく、残額有りのカードが発行される頻度が少ないことを考慮して、対応する遊技用装置の第2下限値を低め(例えば2)に設定するようにしても良い。また、遊技機が第2種のいわゆる羽根モノの場合には、1回の平均使用金額が小さく、残額有りのカードが発行される頻度が多いことを考慮して、対応する遊技用装置の第2上限値を高め(例えば8)に設定するようにしても良い。
【0233】
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、管理装置(システムコントローラ60)側で、第1上限値,第1下限値,第2上限値,第2上限値の設定を有効にするか否かの選択,第2下限値,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの選択を受け付けて、遊技用装置(カードユニット20)において、各値及び選択に応じた設定を行う例について説明したが、これに限らず、各値の入力及び各選択をカードユニット20で直接行うようにして(例えばカードユニットが備えるディスプレイや、スイッチ等の操作により行う)、該カードユニット20が、各値及び選択に応じた設定を行うようにしても良い。また、リモートコントローラにて各値の入力及び各選択を受け付けて、該リモートコントローラからカードユニット20に対して、該入力・選択内容を送信し、これを受信したカードユニット20が各値及び選択に応じた設定を行うようにしても良い。
【0234】
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、管理装置(システムコントローラ60)側で、第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値について、設定変更が可能である例について説明したが、これに限らず、これらのうちの全部又は一部を予め遊技用装置(カードユニット20)に記憶して設定しておき、変更できないようにしても良い。
【0235】
上記の実施形態では、図6(b)に示すように、遊技島を指定することで、該指定された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号が送信される例について説明したが、これに限らず、遊技機の機種を指定することで、該機種の遊技機に対応して設けられている遊技用装置に対してのみ、締め処理信号を送信するようにしても良い。また、遊技機の台番号を指定することで、該台番号に対応する遊技用装置に対してのみ締め処理信号を送信するようにしても良い。
【0236】
上記の実施形態では、保守状態移行要求受付手段が赤外線受信部25であり、リモートコントローラ30からのメンテナンスモード移行要求を受信する例について説明したが、これに限らず、保守状態移行要求受付手段は、遊技用装置に設けられたスイッチでも良く、該スイッチを切り替えることでメンテナンスモードに移行するものであっても良い。
【0237】
上記の実施形態では、第2上限値判定(S305)において、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定(S310)において、収納限界値に達していると判定されたときに、自動的にメンテナンスモードに移行して(S307,S312)、回収モード起動要求の受信(図14のSA01)に基づいて、回収モードを起動して(SA03,SA05)、カードを排出(SA06)する例について説明したが、これに限らず、自動的にメンテナンスモードに移行した後、回収モード起動要求の受信によらず、自動的に回収モードを起動させて(つまりSA03〜SA08の処理を自動的に行い)、カードを排出するようにしても良い。これによれば、店員が回収モード起動操作を行う手間が省ける。
【0238】
上記の実施形態では、第2下限値判定(S321)において、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零判定(S330)において、零であると判定されたときに、自動的にメンテナンスモードに移行して(S323,S332)、補充モード起動要求の受信(図15のSB01)によって、補充モードを起動して(SB03,SB05)、カード挿入待ち状態(SB06)となる例について説明したが、これに限らず、自動的にメンテナンスモードに移行した後、補充モード起動要求の受信によらず、自動的に補充モードを起動させて(つまりSB03〜SB06の処理を自動的に行い)、カード挿入待ち状態となるようにしても良い。これによれば、店員が補充モード起動操作を行う手間が省ける。
【0239】
上記の実施形態では、図14に示すように、1枚ずつカードの抜き取りを促す例について説明したが、これに限らず、抜き取りがされたか否かに限らず、連続的に、第2上限値以上のカードを対象としてカードの排出処理を行うようにしても良い。このとき、抜き取り待ち状態のとなったカードは排出されるカードにより強制的に押し出されて、完全にカードユニット20から排出されることになる。これによれば、逐次、抜き取り作業を行わずに、ストック枚数が第2上限値未満となるまでカードが自動的に排出され、店員の手間が省ける。
【0240】
上記の実施形態では、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に一般カードIDが記録された一般カード5が収納されている例について説明したが、これに限らず、記録情報無しのカードが収納されるようにしても良い。この場合には、例えば、カードが外部に発行されるときに、該カードに記録する残額をシステムコントローラ60に送信すると共に、該システムコントローラ60からIDを取得して、該IDと共に前記残額を記録するようにすると良い。そしてシステムコントローラ60においては、前記IDに対応付けて残額を管理するようにすると良い。
【図面の簡単な説明】
【0241】
【図1】図1は本発明に係る遊技用システムの一例を表す接続図である。
【図2】図2は本発明に係る遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図3】図3(a)はカードユニット及びパチンコ機の正面図であり、図3(b)はカードユニットの断面右側面図である。
【図4】図4は玉貸処理に際してカードユニットとパチンコ機の間で送受される信号の一例を表す図である。
【図5】図5はシステムコントローラのハードディスクが記憶している一般カードDBの記憶内容の一例を表す図である。
【図6】図6(a)はシステムコントローラのディスプレイに表示される報知基準値設定画面の一例を表す図であり、図6(b)は同表示される締め処理信号送信島設定画面の一例を表す図である。
【図7】図7(a)は精算装置の斜視図であり、図7(b)は精算装置に設けられたディスプレイの表示内容の一例を表す図である。
【図8】図8はカードユニットに貨幣が入金されたときの処理の一例を表す図である。
【図9】図9はカードユニットに一般カードが挿入されるときの処理の一例を表す図である。
【図10】図10は営業時間中にストック枚数が更新されたときの処理の一例を表す図である。
【図11】図11は玉貸ボタンが操作されたときの処理の一例を表す図である。
【図12】図12はカード返却ボタンが操作されたときの処理の一例を表す図である。
【図13】図13はカードユニットがメンテナンスモード移行要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図14】図14はカードユニットが回収モード起動要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図15】図15はカードユニットが補充モード起動要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図16】図16はシステムコントローラから締め処理信号が送信されたときの処理の一例を表す図である。
【図17】図17はカードユニットがメンテナンスモード解除要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図18】図18は精算装置とシステムコントローラにおける精算処理の一例を表す図である。
【符号の説明】
【0242】
1…遊技用システム
5…一般カード
10…パチンコ機
14…残度数表示器
20…カードユニット
22…ユニット制御部
25…赤外線受信部
26…多機能ランプ
27…カードR/W
27a…カード挿入口
28…カードストッカ
29…カードR/W制御部
60…システムコントローラ
61a…ユニット用通信部
64…ディスプレイ
65…入力装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報を記録可能な記録媒体を複数収納し、該収納されている記録媒体を外部に発行すると共に、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが零となったことを条件として、該記録媒体を収納する遊技用装置を備える遊技用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に示すように、遊技機台間に設けられ、カードを収納するカード収納部を備え、収納されているカードに入金額を記録して発行すると共に、外部から受け付けたカードの残額が零になって引き続き使用しない場合には、前記カード収納部に収納するカード発行装置が知られている。
【0003】
また、例えば特許文献2に示すように、遊技場の営業が終了した後に、システムコントローラから動作停止要求を受けたことに基づいて、カードの挿入を禁止して動作停止するカードユニットが知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−34815号公報(第4頁,第5頁,図1)
【特許文献2】特開2003−190610号公報(第21頁,図22)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1のようなカード発行装置に対して上記特許文献2のような動作停止要求を送信する遊技用システムを構成した場合において、カード発行装置の動作停止時に前記カード収納部に収納されているカード枚数が、収納可能な収納限界値(FULL)又は零(EMPTY)に近いと、翌日の営業開始後に比較的短い時間内で前記カード収納部がFULL又はEMPTYの状態となってしまうおそれがある。これによって、遊技場の営業時間内での店員によるカードの回収作業や補充作業が必要となってしまい、円滑な営業の妨げとなる問題がある。
【0006】
また、カード発行装置の動作停止時(つまり遊技場の閉店時)において、店員数が少ない等の理由から、カードの回収作業や補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行う方が都合がよい遊技場もある。このような遊技場であっても、翌日の営業開始時点で前記カード収納部がFULL又はEMPTYの状態となっているカード発行装置が存在すると、該カード発行装置については、外部からのカード受付又は入金ができず、営業開始時点で既に動作に支障がある状態であるため、対応する遊技機の稼働率が低下して売上の減少を招くという問題がある。
【0007】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、カードの回収作業や補充作業を閉店時に行う遊技場においては、翌営業日の営業時間内での店員によるカードの回収作業や補充作業を極力不要とすることにより、円滑な営業を促す一方、カードの回収作業や補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においても、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができるような遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0009】
まず請求項1に係る発明は、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(一般カードID,カード残額)を記録可能な記録媒体(一般カード5)を複数収納する記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)と、該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段(カードR/W制御部29)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)を行う記録媒体貸与処理手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段(カードR/W制御部29)と、を有する遊技用装置(カードユニット20)と、該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(入金金額,使用金額の送信)を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)を有する管理装置(システムコントローラ60)と、を備える遊技用システム(1)であって、前記管理装置又は前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1上限値よりも低い第2上限値を設定する第2上限値設定手段(カードR/W制御部29)と、前記第2上限値の設定を有効にするか否かを設定する第2上限値有効設定手段(カードR/W制御部29)と、をさらに有し、前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数(ストック枚数)を計数する計数手段(カードR/W制御部29)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2上限値有効設定手段により前記第2上限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2上限値以上であるか否かを判定する第2上限値判定を行う一方、前記第2上限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数の収納限界値(10)に達しているか否かを判定する収納限界値判定を行う締め処理時判定手段(ユニット制御部22)と、該締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段(多機能ランプ26)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0010】
また請求項2に係る発明は、請求項1に記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)からの前記記録媒体(一般カード5)の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態(メンテナンスモード)に移行するための保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)を受け付ける保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)と、前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたとき又は収納限界値判定によって収納限界値(10)に達していると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段(ユニット制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0011】
また請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)又は前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段(カードR/W制御部29)と、前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段(カードR/W制御部29)と、をさらに有し、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)は、前記締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行い、前記締め処理時報知手段(多機能ランプ26)は、該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0012】
また請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納されている記録媒体(一般カード5)を、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行う記録媒体排出処理手段(カードR/W制御部29)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0013】
また請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記第2上限値を入力するための第2上限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)をさらに有し、前記第2上限値設定手段(カードR/W制御部29)は、該第2上限値入力手段に入力された第2上限値を設定することを特徴とする遊技用システムである。
【0014】
また請求項6に係る発明は、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(一般カードID,カード残額)を記録可能な記録媒体(一般カード5)を複数収納する記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)と、該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段(カードR/W制御部29)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)を行う記録媒体貸与処理手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段(カードR/W制御部29)と、を有する遊技用装置(カードユニット20)と、該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(入金金額,使用金額の送信)を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)を有する管理装置(システムコントローラ60)と、を備える遊技用システム(1)であって、前記管理装置又は前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段(カードR/W制御部29)と、前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段(カードR/W制御部29)と、をさらに有し、前記遊技用装置は、前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数(ストック枚数)を計数する計数手段(カードR/W制御部29)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段(ユニット制御部22)と、該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段(多機能ランプ26)と、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行う締め処理時判定手段(ユニット制御部22)と、該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段(多機能ランプ26)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0015】
また請求項7に係る発明は、請求項6に記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)からの前記記録媒体(一般カード5)の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態(メンテナンスモード)に移行するための保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)を受け付ける保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)と、前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたとき又は零判定によって零であると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段(ユニット制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0016】
また請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載した遊技用システム(1)であって、前記記録媒体収納処理手段(カードR/W制御部29)は、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として、前記記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が零である記録媒体(一般カード5)が、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納するための処理を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0017】
また請求項9に係る発明は、請求項6〜8のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記第2下限値を入力するための第2下限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)をさらに有し、前記第2下限値設定手段(カードR/W制御部29)は、該第2下限値入力手段に入力された第2下限値を設定することを特徴とする遊技用システムである。
【0018】
また請求項10に係る発明は、請求項2〜5,7〜9のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記遊技用装置(カードユニット20)は、前記保守状態(メンテナンスモード)に移行することに基づいて前記計数手段(カードR/W制御部29)により計数された記録媒体数(ストック枚数)を表示する記録媒体数表示手段(残度数表示器14)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0019】
さらに請求項11に係る発明は、請求項1〜10のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記締め処理信号の送信対象となる遊技用装置(カードユニット20)が属する範囲(遊技島)を指定するための指定手段(ディスプレイ64,入力装置65)をさらに有し、該指定手段により指定された範囲に属する遊技用装置に対してのみ、前記締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から前記締め処理信号を送信することを特徴とする遊技用システムである。
【発明の効果】
【0020】
まず請求項1に係る遊技用システムによれば、記録媒体の回収作業を閉店時に行う遊技場において、第2上限値の設定を有効にする旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、記録媒体数が第2上限値以上の遊技用装置を把握して、記録媒体の回収作業を行うことができる。これにより、適切な記録媒体数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の回収作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。一方、記録媒体の回収作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、第2上限値の設定を有効としない旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(記録媒体の挿入ができない)遊技用装置を把握して、記録媒体の回収作業を行うことができる。つまり、当日中に対応を行わなければならない必要最小限の遊技用装置に絞って回収作業を行うことが可能となり、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0021】
また請求項2に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2上限値以上又は収納限界値に達していると判定されたときに、保守状態移行要求の受付によらず自動的に保守状態に移行するので、遊技用装置を保守状態に移行するための店員の操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0022】
また請求項3に係る遊技用システムによれば、記録媒体の補充作業を閉店時に行う遊技場において、第2下限値の設定を有効にする旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、記録媒体数が第2下限値以下の遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。これにより、適切な記録媒体数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の補充作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。一方、記録媒体の補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、第2下限値の設定を有効としない旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(遊技者に不都合が生じる)遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。つまり、当日中に対応を行わなければならない必要最小限の遊技用装置に絞って補充作業を行うことが可能となり、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0023】
また請求項4に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2上限値以上又は収納限界値に達していると判定されたことを条件として、記録媒体収納部に収納されている記録媒体を、記録媒体挿入口から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行うので、記録媒体を回収するために遊技機台間から遊技用装置を引き出して、遊技用装置の記録媒体収納部から記録媒体を取り出す作業等が不要であり、店員の回収作業の負担を軽減することができる。
【0024】
また請求項5に係る遊技用システムによれば、管理装置において入力された第2上限値を設定するので、第2上限値を各々の遊技用装置で設定する手間が省ける。
【0025】
また請求項6に係る遊技用システムによれば、記録媒体の補充作業を閉店時に行う遊技場において、第2下限値の設定を有効にする旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、記録媒体数が第2下限値以下の遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。これにより、適切な記録媒体数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の補充作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。一方、記録媒体の補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、第2下限値の設定を有効としない旨を設定することで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(遊技者に不都合が生じる)遊技用装置を把握して、記録媒体の補充作業を行うことができる。つまり、当日中に対応を行わなければならない必要最小限の遊技用装置に絞って補充作業を行うことが可能となり、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0026】
また請求項7に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2下限値以下又は零であると判定されたときに、保守状態移行要求の受付によらず自動的に保守状態に移行するので、遊技用装置を保守状態に移行するための店員の操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0027】
また請求項8に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、記録媒体数が第2下限値以下又は零であると判定されたことを条件として、記録媒体が記録媒体挿入口から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を記録媒体収納部に収納するための処理を行うので、記録媒体を補充するために遊技機台間から遊技用装置を引き出して、遊技用装置の記録媒体収納部に記録媒体を補充する作業等が不要であり、店員の補充作業の負担を軽減することができる。
【0028】
また請求項9に係る遊技用システムによれば、管理装置において入力された第2下限値を設定するので、第2下限値を各々の遊技用装置で設定する手間が省ける。
【0029】
また請求項10に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、保守状態に移行することに基づいて記録媒体数を表示するので、店員は収納されている記録媒体数を把握することができ、記録媒体の回収や補充を行う際の正確な調整が可能となる。
【0030】
さらに請求項11に係る遊技用システムによれば、管理装置において指定された範囲に属する遊技用装置に対してのみ、締め処理信号を送信するので、効率の良い締め処理が可能となる。例えば、閉店を待たずに遊技者のいなくなった遊技用装置に対してのみ締め処理信号を送信することで、使用されていない遊技用装置の締め処理を先行して行うことが可能であり、締め処理の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下においては、リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」と略記する。
【0032】
まず、本発明に係る遊技用システムの概要について説明する。本発明に係る遊技用システムは、図1に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して設けられた遊技用装置であるカードユニット20と、該カードユニット20と通信可能な管理装置であるシステムコントローラ60とを備える遊技用システム1であり、この遊技用システム1では記録媒体として一般カード5が使用される。この遊技用システム1に含まれる各構成要素は遊技場内に設けられており、カードユニット20は、当該遊技場の店員が操作するリモートコントローラ30から送信される赤外線信号を受信して、該受信した信号に応じた状態(後述するメンテナンスモード,回収モード,補充モード)となる。また、システムコントローラ60は、当該遊技場内に設けられ、一般カード5のカード残額を精算する精算装置80と通信可能である。また、システムコントローラ60は、後述する一般カード5の発行及び管理を行うカード会社に設けられている管理サーバ90とも通信可能である。
【0033】
この遊技用システム1は、当該遊技場のカードユニット20が起動信号(例えばシステムコントローラ60から送信される営業開始を通知する信号であって、入金金額や使用金額の集計を開始する指示を兼ねる)を受信してから締め処理信号を受信するまでの期間である営業時間中において、カードユニット20内(ここではカードR/W27及びカードストッカ28からなる記録媒体収納部)にストックされている一般カード5のストック枚数が、予め設定された第1の上限値(ここでは10)以上であるときには、該第1の上限値以上である旨を報知し、ストック枚数が予め設定された第1の下限値(ここでは0)以下であるときには、該第1の下限値以下である旨を報知することにより、営業時間中に一般カード5の回収・補充を店員に促す。
【0034】
一方、カードユニット20が締め処理信号を受信したときに、第2上限値(ここでは7)の設定を有効にする旨が設定されている場合は、ストック枚数が該第2上限値以上であるか否かを判定する一方、第2上限値の設定を有効としない旨が設定されている場合には、ストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する。そして、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値に達していると判定されたことを条件として多機能ランプ26による報知(ここでは緑点滅)を行う。つまり、第2上限値の設定を有効にしておくことで、ストック枚数が第2上限値以上のカードユニット20を把握して、回収作業を行うことができる。それに対して、第2上限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(一般カード5の挿入ができない)カードユニット20を把握して、回収作業を行うことができる。
【0035】
また、カードユニット20が締め処理信号を受信したときに、第2下限値(ここでは3)の設定を有効にする旨が設定されている場合は、ストック枚数が該第2下限値以下であるか否かを判定する一方、第2下限値の設定を有効としない旨が設定されている場合には、ストック枚数が零であるか否かを判定する。そして、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零であると判定されたことを条件として多機能ランプ26による報知(ここでは緑点滅)を行う。つまり、第2下限値の設定を有効にしておくことで、ストック枚数が第2下限値以下のカードユニット20を把握して、補充作業を行うことができる。それに対して、第2下限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(即ち、一般カード5がカードユニット20内に無く、入金金額を記録することが不可能なため入金できないという不都合が生じる)カードユニット20を把握して、補充作業を行うことができる。
【0036】
なお、実施例とは異なるが、例えば、ストック枚数が零のときに入金が行われると、入金金額をユニット制御部22のRAMに記憶して、該入金金額の範囲内で玉貸処理を行い、さらに、入金金額のうち玉貸処理に使用されなかった残額を、外部から挿入されたカード又は補充されたカードに記録して遊技者に返却するようにすることも可能である。この場合には、ストック枚数が零のときに入金残額を返却する際、該入金残額を記録するためのカードがカードユニット20内に存在しないため、店員からの前記カードの取得又は店員によるカード補充をしなければ、遊技者に入金残額を返却できない(つまり台移動や精算ができない)という不都合が生じる。
【0037】
カードユニット20においては、図2及び図3に示すように、貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けて認識すると、現在のカード残額+入金金額を、カードR/W27の一般カード5に新たなカード残額として記録して、カード玉貸可能状態となり(又はカード玉貸可能状態を継続し)、該カード残額を使用して遊技媒体であるパチンコ玉を貸与可能である。そして、カード残額が全額使用されたときには、一般カード5をカードR/W27部に留保する一方、カード残額が完全には使用されず残存したときには、カード返却ボタン16の操作によって該未使用のカード残額が記録されている一般カード5を遊技者に返却することが可能である。
【0038】
また、カードユニット20では、カード残額が零でない一般カード5(つまり上記遊技者に返却された一般カード5であり、以下「残額有りの一般カード5」という。)を外部から受け付けて、カード玉貸可能状態となり、該カード残額を使用してパチンコ玉を貸与可能である。つまり、一般カード5による台移動が可能である。
【0039】
システムコントローラ60においては、図6(a)に示すように、第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値の入力,並びに第2上限値の設定を有効にするか否かの選択,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの選択を受け付ける。そして、入力された第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値,並びに、第2上限値の設定を有効にするか否かを示す第2上限値設定情報(例えば図6(a)で「第2上限値の設定を有効にする」がチェックされたときに1,チェックされていないときに0とする),及び第2下限値の設定を有効にするか否かを示す第2下限値設定情報(例えば図6(a)で「第2下限値の設定を有効にする」がチェックされたときに1,チェックされていないときに0とする)を、当該遊技場の各カードユニット20に送信する。これらの情報を受信した各カードユニット20では、受信した第1上限値及び第1下限値が、ユニット制御部22のEEPROMに記憶されると共に、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、カードR/W制御部29が備えるEEPROMのスイッチテーブルに記憶される。
【0040】
また、システムコントローラ60は、図6(b)に示すように、当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(本例では当該カードユニット20からシステムコントローラ60に対しての当日の入金金額,使用金額の送信処理)を実行する旨を示す締め処理信号を各カードユニット20に送信するにあたり、遊技島の選択を受け付けて、該選択された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ締め処理信号を送信する。
【0041】
次に、遊技用システム1の構成について図1〜図7を参照して説明する。
【0042】
図1及び図2に示す遊技用システム1において、カードユニット20は、ハブ(HUB)40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60と双方向のデータ通信可能に接続されており、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されている。また、システムコントローラ60と精算装置80とは、個別の通信ケーブルを介して、比較的高速のデータ通信を実施可能に接続されている。また、前記システムコントローラ60は、通信回線を介して、カード会社に設置された管理サーバ90と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード会社は、該管理サーバ90にて、各遊技場の一般カード5による売上や、システムコントローラ60及びカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。本発明に係る遊技用システム1では、図2及び図3に示すように、紙幣2,硬貨3,及び一般カード5が使用される。
【0043】
紙幣2は貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣である。また硬貨3も貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、100円硬貨,及び500円硬貨の2種類の硬貨である。
【0044】
一般カード5は記録媒体の一例であって、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(一般カードID,カード残額)を記録可能なカードである。本例における一般カード5には、該一般カード5を個々に識別可能な一般カードIDと、有価価値の大きさ自体であるカード残額が記録されている。ここで、一般カードIDは、後述するシステムコントローラ60の一般カードDBにおいてカード残額と対応付けて管理されているので、遊技用システム1においては、一般カードIDから対応するカード残額を特定可能である。また、カード残額は、それ自体が有価価値の大きさである。つまり、本例の一般カードID,カード残額は、いずれも有価価値の大きさを特定するための情報である。
【0045】
この一般カード5は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、一般カードID及びカード残額等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。この一般カード5は、カードユニット20及び精算装置80において使用される。以下では、この一般カード5を、単にカードとも呼ぶ。
【0046】
パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1〜図3に示すように、カードユニット20に対応して設けられ、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理(後述するカード玉貸処理)が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
【0047】
このパチンコ機10は、図3(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図2に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。前記遊技領域には可変表示装置が設けられると共に、始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口が設けられている。このパチンコ機10は、台番号により個々に識別可能となっている。
【0048】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21bと通信可能に接続され、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10とカードユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されるパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0049】
このパチンコ機10においては、前記遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、遊技領域に設けられた可変表示装置が変動を開始して所定時間の経過後に該変動が停止し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた態様(例えば「000」〜「999」のいずれかのゾロ目)になると、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り状態(単に「大当り」とも呼ぶ)が発生するる。
【0050】
また遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が、該遊技領域に設けられた始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口に入賞すると、払出制御基板12の制御により、予め定められた数のパチンコ玉が賞球として玉払出装置13から払い出される。
【0051】
残度数表示器14は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額に相当する残度数を表示するための表示器であり、本例では、図3に示すように5桁の7セグメント表示器によって構成されている。ここで残度数は、カード残額が所定の比率で変換されたもの(例えば100円=1度数)である。図2に示すように、残度数表示器14に玉貸通信部21bから残度数を示す度数表示信号が入力されることにより、残度数が表示される。この残度数は下位3桁に表示される。
【0052】
この残度数表示器14は、記録媒体数表示手段の一例であって、保守状態(メンテナンスモード)に移行することに基づいて計数手段(カードR/W制御部29)により計数された記録媒体数(ストック枚数)を表示するものである。具体的には、図13のS75に示すように、メンテナンスモードに移行したことにより、カードR/W制御部29により計数されているストック枚数(カードユニット20内の一般カード5の枚数であり、カードR/W27の一般カード5及びカードストッカ28に収納されている一般カード5の合計枚数とされる)を表示する。このストック枚数は下位2桁に表示される。なお、本例の残度数表示器14は、後述する図14のSA03に示すように、回収モードが起動したことに基づいて、回収モード起動中である旨を示すoutという文字を、ストック枚数が表示されていない桁(ここでは上位3桁)に表示する。さらに、本例の残度数表示器14は、後述する図15のSB03に示すように、補充モードが起動したことに基づいて、補充モード起動中である旨を示すinという文字を、ストック枚数が表示されていない桁(ここでは上位2桁目,3桁目)に表示する。
【0053】
玉貸ボタン15は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額を使用するための玉貸操作を受け付けるボタンである。図2に示すように、玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21bに貸出入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識する。
【0054】
カード返却ボタン16は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5を遊技用装置外部に排出するための排出操作を受け付けるものである。図2に示すように、カード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21bに返却入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識し、カードR/W制御部29によりカードR/W27にて受け付けているカード(残額有りの一般カード5)の排出処理が行われ、一般カード5がカード挿入口27aから排出されて抜取待ち状態となる。この抜取待ち状態とは、ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態(つまり遊技者がカードを抜き取り可能な状態)を指す。
【0055】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図3に示すようにパチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図2に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置であるカードユニット20に属するものでもある。
【0056】
カードユニット20は遊技用装置の一例であって、図2及び図3(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。このカードユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図3(a)に示すように、その前面に多機能ランプ26,紙幣挿入口23a,硬貨挿入口24a,硬貨返却ボタン24e,硬貨返却口24f,赤外線受信部25,及びカード挿入口27a等を備え、図2及び図3(b)に示すように、その内部に玉貸通信部21b,ユニット制御部22,紙幣識別機23,硬貨識別機24,カードR/W27,カードストッカ28,カードR/W制御部29,及びシステムコントローラ用通信部29a等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。なお、各カードユニット20は、装置IDによって個々に識別可能とされている。
【0057】
玉貸通信部21bは、前述の如くパチンコ機10の払出制御基板12と接続されている。図2に示すように、この玉貸通信部21bには、払出制御基板12からEXS信号,PRDY信号,前記貸出入力信号,及び前記返却入力信号が入力される。また、玉貸通信部21bから払出制御基板12に対して、BRDY信号,BRQ信号,及び前記度数表示信号が出力される。なお、EXS信号,PRDY信号,BRDY信号,BRQ信号はパチンコ玉の払出を行う際の制御信号であり、各々EXS,PRDY,BRDY,BRQとも呼ぶ。
【0058】
ユニット制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して(あるいは各構成要素からの信号を受信して)各種の処理を行うものである。なおROMには、前記装置IDが記憶されている。このユニット制御部22には、図2に示すように、前記玉貸通信部21bの他、後述する紙幣識別機23,硬貨識別機24,赤外線受信部25,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29等が接続されている。
【0059】
このユニット制御部22は、記録媒体貸与処理手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)の範囲内における所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)を行うものである。
【0060】
具体的には、図9のS28〜S30に示すように、システムコントローラ60から貸与許諾情報を受信したことによりカード玉貸可能状態となり、該状態で玉貸ボタン15が操作されて貸出入力信号が入力されたときに、後述するカードR/W27により受け付けている一般カード5に記録されたカード残額と予め設定された玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、カード残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。一方、カード残額<玉貸設定金額であれば該カード残額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が該指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。以下、記録媒体貸与処理手段による貸与処理を「カード玉貸処理」と呼ぶ。
【0061】
このユニット制御部22では、図示しないが、以下の紙幣識別機23,硬貨識別機24において貨幣が受け付けられて識別されると、その度、入金金額をRAM(又はEEPROM)に記憶するようにしている。そして、カード玉貸処理が実施されると、その度、カード玉貸処理に供された使用金額をRAM(又はEEPROM)に記憶するようにしている。そして、カードR/W制御部29がシステムコントローラ60から締め処理信号を受信すると(後述する図16の301)、該カードR/W制御部29からユニット制御部22に締め処理通知が送られて、カードR/W制御部29及びユニット制御部22において締め処理が実施される(S302)。この締め処理では、ユニット制御部22が入金を不可とし、カードR/W制御部29がカードの前方挿入を不可とする。そして、ユニット制御部22で記憶している入金金額の合計値,同使用金額の合計値を、該カードユニット20における当該営業日の入金金額,同使用金額として、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。そして、送信完了後に、前記記憶している入金残額,使用金額を消去(リセット)する。
【0062】
このユニット制御部22は上記の他、第1設定手段,第1上限値判定手段,第1下限値判定手段,及び締め処理時判定手段としても機能するが、その機能については後述する。
【0063】
紙幣識別機23は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、紙幣挿入口23aから挿入され搬送されてきた紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2が前記4種類の紙幣のうちのいずれの紙幣であるかを識別する(いずれの紙幣でもなければ正規の紙幣ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた紙幣が正規の紙幣2(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)であれば、識別結果(識別された紙幣2に応じた入金金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の紙幣2は、紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。なお、入金不可の状態である場合や、正規の紙幣ではないと識別した場合には、受け付けた紙幣2を紙幣挿入口23aから返却する。
【0064】
硬貨識別機24も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、硬貨挿入口24aから投入され、硬貨通路24bを通じて搬送された硬貨3を受け付けて、該受け付けた硬貨3が前記2種類の硬貨のうちのいずれの硬貨であるかを識別する(いずれの硬貨でもなければ正規の硬貨ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた硬貨が正規の硬貨3(100円硬貨、500円硬貨)であれば、識別結果(識別された硬貨3に応じた入金金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の硬貨3は、硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン24eは、硬貨通路24bや硬貨識別機24において詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン24eが操作されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。なお、入金不可の状態である場合や、正規の硬貨ではないと識別した場合には、受け付けた硬貨3を硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fから返却する。
【0065】
本例では、後述するユニット制御部22により、カード残額が所定額(ここでは1000円)以下である状態で上記貨幣受付手段における貨幣の受付が可(入金可の状態)とされ、カード残額が上記所定額を超えている状態では、上記貨幣受付手段における貨幣の受付が不可(入金不可の状態)とされる。
【0066】
赤外線受信部25は保守状態移行要求受付手段の一例であって、後述する記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)からの記録媒体(一般カード5)の回収及び記録媒体収納部への記録媒体の補充を行うための保守状態(メンテナンスモード)に移行するための保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)を受け付けるものである。具体的には、遊技場の店員が操作するリモートコントローラ30から、赤外線信号として送信されるメンテナンスモード移行要求を受信する。また、同じくリモートコントローラ30から送信される回収モード起動要求,補充モード起動要求,及びメンテナンスモード解除要求を受信するものでもある。この赤外線受信部25がメンテナンスモード移行要求を受信したことに基づいてユニット制御部22及びカードR/W制御部29がメンテナンスモードに移行する処理を行う(図13のS72〜S75)。このメンテナンスモードにおいては、回収モード起動要求に応じて回収モードが起動し、カードの回収が可能である。また、メンテナンスモードにおいては、補充モード起動要求に応じて補充モードが起動し、カードの補充が可能である。さらに、メンテナンスモードにおいては、メンテナンスモード解除要求に応じてメンテナンスモードが解除される。メンテナンスモード解除のときに、回収モード又は補充モードが起動中であれば、該起動中のモードが終了する。
【0067】
多機能ランプ26は、カードユニット20の状態を報知するものであり、3原色であるRGB光の各色の発光が可能なLEDモジュールを内在しており、これらRGB光の発光を制御することで、発光色を可変できるようになっている。この多機能ランプ26は、第1上限値報知手段,第1下限値報知手段,及び締め処理時報知手段として機能するが、これらの機能については後述する。
【0068】
カードR/W27は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)を受け付けるものである。具体的には、図9のS25に示すように、カード挿入口27aから前方挿入された一般カード5を受け付けたときに、該受け付けた一般カード5の記録情報(ここでは一般カードID,カード残額)を読み取る。また、図8のS14に示すように、入金が行われて貨幣が識別されたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。さらに、ユニット制御部22でカード玉貸処理が実施され、使用金額の通知を受けたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額−使用金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。このカードR/W27は、前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
【0069】
このカードR/W27付近には、カードの取込処理及び排出処理を行うための第1モータ(図示外)が設けられている。該第1モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのベルト(図示外)が正方向に回動して前方挿入カードの取込を行う取込処理が実施される。この取込処理により取り込まれたカードは、カードR/W27にて受け付けられる。また、前記第1モータが逆方向に回転すると、前記ベルトが逆方向に回動してカードR/W27部のカードの排出を行う排出処理が実施される。この排出処理によりカードが排出されて、抜取待ち状態となる。
【0070】
カードストッカ28は、記録媒体(一般カード5)を所定数(ここでは9枚)迄収納するものである。このカードストッカ28はカードR/W27の背面側に設けられ、カード残額が零の一般カード5を所定数(ここでは10枚)迄ストックするものであり、カードR/W27と連接され、カードR/W27から搬送されてきた一般カード5を収納するものである。
【0071】
このカードストッカ28付近には、カードの収納処理及び送出処理を行うための第2モータ(図示外)が設けられている。該第2モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのスライダ(図示外)により(又は該スライダと前記ベルトの連動により)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理が実施される。また、前記第2モータが逆方向に回転すると、前記スタイダにより(又は該スライダと前記ベルトの連動により)カードストッカ28に収納されているカード(ストックカード)の1枚をカードR/W27部まで送出する送出処理が実施される。この送出処理により、カードがカードR/W27に待機した状態となる。
【0072】
ここで前記カードR/W27及びカードストッカ28は記録媒体収納部の一例であって、記録媒体(一般カード5)を複数収納するものである。ここでは、カードR/W27部に1枚,及びカードストッカ28に9枚迄収納することができるため、カードR/W27及びカードストッカ28からなる記録媒体収納部に、一般カード5を合計10枚迄収納することが可能である。即ち、この記録媒体収納部の収納限界値は10となる。
【0073】
カードR/W制御部29は、CPU,RAM,EEPROM等を備え、カードR/W27が受け付けた一般カード5とのデータ送受を行う通信部や、カードR/W27の制御を行うコントローラ等も備えている。このカードR/W制御部29は、図2に示すように、ユニット制御部22に接続されており、該ユニット制御部22との各種データの送受が実施可能とされている。このカードR/W制御部29には、上記第1モータ及び第2モータも接続される。また、カード挿入口27a付近に設けられ、カードの前方挿入及びカードの抜き取りを検出するための第1センサ(図示外)とも接続されている。
【0074】
ここで、カードR/W制御部29は記録媒体発行手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納された記録媒体(一般カード5)を外部に発行するものである。具体的には、カードR/W27部の残額無しの一般カード5への入金(カード残額+入金金額を、新たなカード残額として記録する処理)が行われた後、図12のS50〜S54に示すように、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。なお、カードR/W制御部29は、図12のS56や図14のSA10に示すように、カードR/W27部のカードが排出され、抜き取られたときに、カードストッカ28のカードの1枚をカードR/W27に送出する送出処理を行う。
【0075】
またカードR/W制御部29は記録媒体収納処理手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)により零となったことを条件として、該記録媒体を記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納する処理を行うものである。具体的には、図11のS205〜S208に示すように、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合には、カードR/W27に一般カード5を留保しておく。つまり、カードの排出処理を行わずにカードR/W27部に留保する処理が、記録媒体収納部に収納する処理に相当する。なお、カードR/W制御部29は、図9のS22に示すように、カードが前方挿入されるときには、留保しているカードR/W27部のカード(残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う。
【0076】
またカードR/W制御部29は計数手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)を計数するものである。具体的には、カードの取込処理及び排出処理に基づいて、カード枚数を計数するようにしており、前方挿入カードの取込処理を行ったときに、変数として保持している(例えばカードR/W制御部29が備えるRAMやEEPROM等に記憶している)ストック枚数に1を加算する処理を行う。一方、カードR/W27のカードの排出処理を行ったときには、前記ストック枚数から1を減算する処理を行う。このカードR/W制御部29にて計数しているストック枚数は、当該カードユニット20の動作停止にあたり、該カードR/W制御部29が備えているEEPROM等の不揮発性メモリに記憶されるか、又はユニット制御部22に送られて、該ユニット制御部22のEEPROM等に記憶されることで、次回の動作開始時まで保持されるようになっている。
【0077】
このカードR/W制御部29は上記の他、記録媒体排出処理手段,第2上限値設定手段,第2上限値有効設定手段,第2下限値設定手段,及び第2下限値有効設定手段としても機能するが、その機能については後述する。また、前記記録媒体収納処理手段としての他の機能についても後述する。
【0078】
カードR/W制御部29は、システムコントローラ用通信部29aを備えている。このシステムコントローラ用通信部29aは、ハブ40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60のユニット用通信部61aに接続され、カードR/W制御部29とシステムコントローラ60とのデータ通信を実施可能とされている。このシステムコントローラ用通信部29aから情報を送信するにあたっては、カードR/W制御部29が前記ユニット制御部22から装置IDを取得して、該取得した装置IDも前記情報と共に送信する。
【0079】
このシステムコントローラ用通信部29aは、貨幣受付手段(紙幣識別器23,硬貨識別器24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金金額)を遊技用装置外部に送信するものであり、紙幣識別機23,硬貨識別機24により識別された入金金額をユニット制御部22を介して受信したカードR/W制御部29が、該入金金額を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0080】
またシステムコントローラ用通信部29aは、カード玉貸処理における使用金額を管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものであり、カード玉貸処理が行われたときに、カードR/W制御部29が、使用金額(ここではユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数に相当する金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)及び一般カードIDを、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0081】
またシステムコントローラ用通信部29aは、記録媒体受付手段(カードR/W27)により記録媒体(一般カード5)を受け付けたときに、貸与許諾要求を管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものであり、カードR/W27が、残額有りの一般カード5を外部から受け付けたときに、カードR/W制御部29が、読み取った一般カードID,カード残額を含む貸与許諾要求を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0082】
さらにシステムコントローラ用通信部29aは、システムコントローラ60から送信される締め処理信号を受信する。そして、締め処理において、当該カードユニット20の入金金額,使用金額をシステムコントローラ60に対して送信する。
【0083】
次に前述したユニット制御部22,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29の他の機能について説明する。
【0084】
ユニット制御部22は第1設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する第1上限値及び第1下限値を設定するものである。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60から送信されてきた第1上限値及び第1下限値をEEPROMに記憶して、必要に応じて(例えばカードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けたときに)参照可能とする。
【0085】
またユニット制御部22は第1上限値判定手段の一例であって、営業時間中において、記録媒体数(ストック枚数)が第1設定手段(ユニット制御部22)により設定された第1上限値以上であるか否かを判定するものである。具体的には、図9のS23,S29aや、図12のS54に示すように、営業時間中に、メンテナンスモードに移行していない状態で、ストック枚数が更新されると、図10に示すように、カードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けて(S100)、該ストック枚数が第1上限値以上であるか否かを判定する(S110)。
【0086】
ここで、多機能ランプ26は第1上限値報知手段の一例であって、上記第1上限値判定手段(ユニット制御部22)により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知するものであり、ここでは黄色で点灯することにより、ストック枚数が第1上限値以上である旨を報知する(図10のS111)。
【0087】
またユニット制御部22は第1下限値判定手段の一例であって、営業時間中において、記録媒体数(ストック枚数)が第1設定手段(ユニット制御部22)により設定された第1下限値以下であるか否かを判定するものである。具体的には、図9のS23,S29aや、図12のS54に示すように、営業時間中に、メンテナンスモードに移行していない状態で、ストック枚数が更新されると、図10に示すように、カードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けて(S100)、該ストック枚数が第1下限値以下であるか否かを判定する(S120)。
【0088】
ここで、多機能ランプ26は第1下限値報知手段の一例であって、上記第1下限値判定手段(ユニット制御部22)により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知するものであり、ここでは紫で点灯することにより、ストック枚数が第1下限値以下である旨を報知する(図10のS121)。
【0089】
なお、多機能ランプ26は、第1下限値<ストック枚数<第1上限値であるときには、緑で点灯することにより、当該状態である旨を報知する(図10のS130)。
【0090】
カードR/W制御部29は第2上限値設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1上限値よりも低い第2上限値を設定するものであり、ここでは、第2上限値送信手段(ユニット用通信部61a)から送信されてきた第2上限値を記憶する。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60のユニット用通信部61aから送信されてきた第2上限値をEEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0091】
またカードR/W制御部29は第2上限値有効設定手段の一例であって、前記第2上限値の設定を有効にするか否かを設定するものであり、具体的には、システムコントローラ60から前記第2上限値と共に送信されてきた前記第2上限値設定情報を、EEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0092】
またカードR/W制御部29は第2下限値設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定するものであり、ここでは、第2下限値送信手段(ユニット用通信部61a)から送信されてきた第2下限値を記憶する。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60のユニット用通信部61aから送信されてきた第2下限値をEEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0093】
またカードR/W制御部29は第2下限値有効設定手段の一例であって、前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定するものであり、具体的には、システムコントローラ60から前記第2下限値と共に送信されてきた前記第2下限値設定情報を、EEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
【0094】
ここでユニット制御部22は締め処理時判定手段の一例であって、後述する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2上限値有効設定手段(カードR/W制御部29)により前記第2上限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数(ストック枚数)が該第2上限値以上であるか否かを判定する第2上限値判定を行う一方、前記第2上限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数の収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する収納限界値判定を行うものである。
【0095】
具体的には、図16のS303に示すように、締め処理終了後に、カードR/W制御部29から前記スイッチテーブルとストック枚数通知を受信して、該スイッチテーブルの第2上限値設定情報が第2上限値の設定を有効にする旨を示すか又は有効としない旨を示すかを判定する(S304)。そして、有効にする旨を示すとき(即ち「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされた旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が該スイッチテーブルの第2上限値以上であるか否かを判定する(S305:第2上限値判定)。一方、有効としない旨を示すとき(即ち「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされていない旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する(S310:収納限界値判定)。
【0096】
ここで多機能ランプ26は締め処理時報知手段の一例であって、前記締め処理時判定手段による第2上限値判定(S305)によって、第2上限値以上であると判定されたこと(Y),又は収納限界値判定(S310)によって、収納限界値に達していると判定されたこと(Y)を条件として報知を行うものであり、ここでは各々S306,S311に示すように、緑で点滅することにより報知を行う。
【0097】
前記締め処理時判定手段として機能する制御部22は、後述する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段(カードR/W制御部29)により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数(ストック枚数)が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行うものである。
【0098】
具体的には、図16のS303に示すように、締め処理終了後にカードR/W制御部29から前記スイッチテーブルとストック枚数通知を受信した後、上記S305の第2上限値判定で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたとき(N)、又は上記S310の収納限界値判定で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたとき(N)に、該スイッチテーブルの第2下限値設定情報が第2下限値の設定を有効にする旨を示すか又は有効としない旨を示すかを判定する(S320)。そして、有効にする旨を示すとき(即ち「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされた旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が該スイッチテーブルの第2下限値以下であるか否かを判定する(S321:第2下限値判定)。一方、有効としない旨を示すとき(即ち「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされていない旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が零であるか否かを判定する(S330:零判定)。
【0099】
ここで締め処理時報知手段として機能する多機能ランプ26は、前記締め処理時判定手段による第2下限値判定(S321)によって、第2下限値以下であると判定されたこと(Y),又は零判定(S330)によって、零であると判定されたこと(Y)を条件として報知を行うものであり、ここでは各々S322,S331に示すように、緑で点滅することにより報知を行う。
【0100】
次に、ユニット制御部22のその他の機能について説明する。
【0101】
ユニット制御部22は保守状態移行処理手段の一例であって、営業時間中においては、保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)による保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)の受付に基づいて保守状態(メンテナンスモード)に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって、第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値判定によって、収納限界値(10)に達していると判定されたときには、保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず保守状態に移行する処理を行うものである。具体的には、締め処理信号を受信する前の営業時間中は、図13に示すように、メンテナンスモード移行要求の受信に基づいて(ここではS70〜S71の処理の後)、メンテナンスモードに移行する指示であるメンテナンス通知をカードR/W制御部29に送信する(S72)。メンテナンス通知を受けたカードR/W制御部29では、回収モード,補充モードを起動可能なメンテナンスモードに移行して(S73)、ストック枚数をユニット制御部22に通知する(S74)。ストック枚数通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードに移行して、ストック枚数を残度数表示器14に表示する(S75)。一方、締め処理信号を受信した後では、図16に示すように、第2上限値判定(S305)で、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき(Y),又は収納限界値判定(S310)で、ストック枚数が収納限界値に達していると判定されたときに(Y)、赤外線受信部25によるメンテナンスモード移行要求の受信によらず、自動的にメンテナンスモードに移行する(S307,S312)。
【0102】
ここで保守状態移行処理手段として機能するユニット制御部22は、営業時間中においては、保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)による保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)の受付に基づいて保守状態(メンテナンスモード)に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって、第2下限値以下であると判定されたとき,又は零判定によって、零であると判定されたときには、保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず保守状態に移行する処理を行うものである。具体的には、締め処理信号を受信する前の営業時間中は、メンテナンスモード移行要求の受信に基づいて(前述したS70〜S75の処理によって)、メンテナンスモードに移行する。一方、締め処理信号を受信した後では、図16に示すように、第2下限値判定(S321)で、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき(Y),又は零判定(S330)で、ストック枚数が零であると判定されたときに(Y)、赤外線受信部25によるメンテナンスモード移行要求の受信によらず、自動的にメンテナンスモードに移行する(S323,S332)。
【0103】
次に、カードR/W制御部29のその他の機能について説明する。
【0104】
カードR/W制御部29は記録媒体排出処理手段の一例であって、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定によって、収納限界値に達していると判定されたことを条件として、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納されている記録媒体(一般カード5)を、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行うものである。具体的には、第2上限値判定(図16のS305)において、第2上限値以上と判定されたとき(Y),又は収納限界値判定(S310)において、収納限界値に達していると判定されたとき(Y)に、自動的にメンテナンスモードに移行するが(S307,S312)、この状態でユニット制御部22が回収モード起動要求を受信することで(図14のSA01)、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に回収モードを起動する指示である回収通知が送られる(SA04)。SA04の回収通知を受けたカードR/W制御部29は、回収モードを起動して(SA05)、カードR/W27部のカードを排出処理によって排出する(SA06)。そして、このカードの抜き取りを検出すると(SA09)、カードストッカ28のカードの1枚をカードストッカ28からカードR/W27に送出して待機させる(SA10)。そして、ユニット制御部22から解除通知を受信していなければ再びSA06以降の処理を繰り返す。
【0105】
また前記記録媒体収納処理手段として機能するカードR/W制御部29は、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零判定によって、零であると判定されたことを条件として、前記記録情報(一般カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が零である記録媒体(一般カード5)が、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納するための処理を行うものである。具体的には、第2下限値判定(図16のS321)において、第2下限値以下と判定されたとき(Y),又は零判定(S330)において、零であると判定されたとき(Y)に、自動的にメンテナンスモードに移行するが(S323,S332)、この状態でユニット制御部22が補充モード起動要求を受信することで(図15のSB01)、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に補充モードを起動する指示である補充通知が送られる(SB04)。SB04の補充通知を受けたカードR/W制御部29は、補充モードを起動して(SB05)、前方挿入カードが検出されたときに取込処理を行うカードの挿入待ち状態となる(SB06)。そして、カードの前方挿入を検出すると(SB07)、カードR/W27のカードをカードストッカ28に収納する収納処理を行う(SB08)と共に、前方挿入カードの取込処理を行う(SB09)。そして、ユニット制御部22から解除通知を受信していなければ再びSB06以降の処理を繰り返す。
【0106】
次に、カード玉貸処理における制御状況を図4に基づき説明する。前記パチンコ機10の払出制御基板12は、前記カードユニット20のユニット制御部22(即ち玉貸通信部21b)と接続されて通信が可能な状態であるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLowとする(S1)。
【0107】
このようにPRDYがLowである状態において、ユニット制御部22がパチンコ玉の払出を払出制御基板12に指示するにあたり、BRDYをLowとし(S2)、この状態において、更にBRQをLowとする(S3)。
【0108】
次いで、前記払出制御基板12は、前記BRDYのLowを検出した状態においてBRQのLowを検出すると、パチンコ玉の払出が可能であるか確認し、可能である場合には、前記EXSをLowとする(S4)。
【0109】
該EXSのLowを検出したユニット制御部22は、前記BRQをHighとし(S5)、該BRQのHighを検出した払出制御基板12は、玉払出装置13に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めシステムコントローラ60等により設定され、カードユニット20に配信されている)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSをHighとする(S6)。
【0110】
該EXSのHighを検出したユニット制御部22は、使用金額(1度数に相当する金額であり、ここでは100円)をカードR/W制御部29に通知すると共に、前記残度数表示器14に表示されている残度数から1度を減算して表示更新する。なお、カードR/W制御部29では、現在のカード残額−使用金額を、新たなカード残額として記録する。
【0111】
これら(S3)〜(S6)の信号制御並びに減算更新は、ユニット制御部22から払出制御基板12に対して指示される度数分繰返し実施され、これら制御が終了した後、BRDYをHighとして(S7)、貸与処理を終了する。
【0112】
このようにカードユニット20のユニット制御部22から出力されるBRQのHighの検出回数に基づき、前記払出制御基板12は指示された度数に該当する数量のパチンコ玉の払出を実施するようになっている。
【0113】
なお、本実施例においては、前記S6が終了した段階で1度数分の金額をカード残額から減算するようにしているが、前記S3〜S6の処理をユニット制御部22の指示度数分(例えば5度分の貸出であれば5回)繰返し実施した後、すなわち、貸出度数分のパチンコ玉が払い出された後、該貸し出された度数(例えば5度分の貸出であれば5度)分の金額を減算するようにしても良い。残度数の表示更新についても同様である。
【0114】
パチンコ機10において、玉払出装置13から払い出されたパチンコ玉は、上皿に供給され、発射ハンドルの操作により遊技領域の内部に打ち込まれて、遊技が行われる。そして該打ち込まれたパチンコ玉が、遊技領域に形成された入賞口に入賞すると、払出制御基板12から発せられる払出信号に基づいて、賞球として玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて、上皿又は下皿に供給される。
【0115】
リモートコントローラ30は、遊技場の店員が操作するものであり、図3に示すように、前面にメンテナンスボタン,回収ボタン,補充ボタン,及び解除ボタンが配されている。メンテナンスボタンを押圧操作すると、メンテナンスモードに移行する指示としてのメンテナンスモード移行要求が出力される。また、回収ボタンを押圧操作すると、回収モードを起動する指示としての回収モード起動要求が出力される。また、補充ボタンを押圧操作すると、補充モードを起動する指示としての補充モード起動要求が出力される。さらに、解除ボタンを押圧操作すると、メンテナンスモードを解除する(これに伴い回収モード,補充モードを終了する)指示としてのメンテナンスモード解除要求が出力される。これらメンテナンスモード移行要求,回収モード起動要求,補充モード起動要求,及びメンテナンスモード解除要求は、各々リモートコントローラ30の上部から、赤外線信号として出力される。店員は、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、上記ボタンの押圧操作をすることで、カードユニット20を所望の状態とすることができる。
【0116】
次に、システムコントローラ60について説明する。システムコントローラ60は管理装置の一例であって、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図2に示すように接続されるユニット用通信部61a,場外通信部61c,精算装置用通信部61d,制御部62,ハードディスク63,ディスプレイ64,及び入力装置65等を備えている。
【0117】
ユニット用通信部61aは、前述の如くカードユニット20のシステムコントローラ用通信部29aと通信可能に接続されており、システムコントローラ60とカードユニット20との間における通信を司るものである。
【0118】
ユニット用通信部61aは締め処理信号送信手段の一例であって、遊技用装置(カードユニット20)に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(入金金額,使用金額の送信)を実行する旨を示す締め処理信号を送信するものである。
【0119】
ここで締め処理信号送信手段として機能するユニット用通信部61aは、後述する指定手段(ディスプレイ64,入力装置65)により指定された範囲(遊技島)に属する遊技用装置(カードユニット20)に対してのみ、締め処理信号を送信するものであり、具体的には、図6(b)に示す締め処理信号送信島設定画面において、選択された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号を送信する。
【0120】
またユニット用通信部61aは第2上限値送信手段の一例であって、後述する第2上限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)により入力された第2上限値を遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものであり、具体的には、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第2上限値を各カードユニット20に対して送信する。
【0121】
またユニット用通信部61aは第2下限値送信手段の一例であって、後述する第2下限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)により入力された第2下限値を遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものであり、具体的には、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第2下限値を各カードユニット20に対して送信する。
【0122】
またユニット用通信部61aは、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第1上限値及び第1下限値を各カードユニット20に対して送信する。
【0123】
またユニット用通信部61aは、システムコントローラ60が貸与許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶している残額〕と判定されたことを条件として、カード玉貸処理を許諾する旨を示す貸与許諾情報を前記貸与許諾要求の送信元のカードユニット20に送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔受信したカード残額<受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額〕となる場合があり、必ずしも、〔受信したカード残額=受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
【0124】
さらにユニット用通信部61aは、カードユニット20で締め処理が行われたときに、該カードユニット20から送信された当該営業日の入金金額,使用金額を受信する。
【0125】
場外通信部61cは、電話回線を通じて遊技場外の通信機器とのデータ通信を可能とするためのデジタルサービスユニット(DSU)等を備え、カード会社に設けられた管理サーバ90と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と管理サーバ90との間における通信を司るものである。
【0126】
精算装置用通信部61dは、精算装置80の通信部811と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と精算装置80との間における通信を司るものである。
【0127】
この精算装置用通信部61dは、システムコントローラ60が精算許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔精算許諾要求に含まれるカード残額≦該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕と判定されたことを条件として、精算を許諾する旨を示す精算許諾情報を前記精算許諾要求の送信元である精算装置80に対して送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔精算許諾要求に含まれるカード残額<該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕となる場合があり、必ずしも、精算許諾要求に含まれるカード残額=該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
【0128】
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク63に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、例えば、上述したカードユニット20,精算装置80から送信されてきたカード残額の照合を行うものである。
【0129】
記憶装置であるハードディスク63は、図5に示す一般カードDBを記憶している。この一般カードDBでは、一般カードIDに対応付けて、カード残額を管理している。従って、システムコントローラ60では、カードユニット20から、カード受付時に一般カードID及びカード残額を受信することで、受信したカード残額と、管理しているカード残額との照合を実施することができる。そして、照合がNGの場合にはカードの使用を許可しないことで、遊技場の損失を極力防止することができる。なお、ハードディスク63は、図示しないが、締め処理が実施されたカードユニット20から送信されてきた当該営業日の入金金額,使用金額に基づいて、各カードユニット20の装置ID毎に各営業日の入金金額,使用金額を記憶している。
【0130】
ディスプレイ64は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶ディスプレイである。入力装置65はシステムコントローラ60に各種の情報を入力するためのデバイスであり、例えばキーボードやマウスである。
【0131】
これらディスプレイ64及び入力装置65は第2上限値入力手段の一例であって、第2上限値を入力するためのものである。この第2上限値入力手段によって入力された第2上限値は、前記第2上限値設定手段(本例では、カードユニット20のカードR/W制御部29)によって設定される。
【0132】
またディスプレイ64及び入力装置65は第2下限値入力手段の一例であって、第2下限値を入力するためのものである。この第2下限値入力手段によって入力された第2下限値は、前記第2下限値設定手段(本例では、カードユニット20のカードR/W制御部29)によって設定される。
【0133】
具体的には、図6(a)に示すように、ディスプレイ64に表示される報知基準値設定画面(この画面は、例えば報知基準値設定プログラムの起動により表示される。)において、「締め処理信号受信後」と記された枠中の第2上限値に対応する欄に、入力装置65により第1上限値より低い所望の第2上限値(ここでは7)を入力すると共に、該入力した第2上限値の設定を有効とするか否かを、「第2上限値の設定を有効にする」という表示に対応するチェックボックスをチェックするか否かによって選択する。また、同枠中の第2下限値に対応する欄に、入力装置65により第1下限値より高い所望の第2下限値(ここでは3)を入力すると共に、該入力した第2下限値の設定を有効とするか否かを、「第2下限値の設定を有効にする」という表示に対応するチェックボックスをチェックするか否かによって選択する。
【0134】
各値の入力及び選択を完了して、画面下の「設定」ボタンを選択すると、該入力された第2上限値,第2上限値設定情報,第2下限値,及び第2下限値設定情報が各カードユニット20に送信されて、カードR/W制御部29が備えるEEPROMのスイッチテーブルに記憶される。なお、本例では、第1上限値及び第1下限値についても設定が可能であり、報知基準値設定画面において、「営業時間中」と記された枠中の第1上限値に対応する欄に、入力装置65により所望の第1上限値(ここでは10)を入力すると共に、同枠中の第1下限値に対応する欄に、入力装置65により所望の第1下限値(ここでは0)を入力した状態で、上記「設定」ボタンを選択することで、該入力された第1上限値及び第1下限値が各カードユニット20に送信されて、ユニット制御部22のEEPROMに記憶されて設定される。
【0135】
このように、システムコントローラ60において入力された第2上限値,第2下限値をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20が送信されてきた第2上限値,第2下限値を設定するので、各々のカードユニット20で逐次第2上限値,第2下限値を設定する手間が省ける。また、遊技場の希望に沿った第2上限値,第2下限値を設定することができる。同様に、システムコントローラ60において入力された第1上限値,第1下限値をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20が送信されてきた第1上限値,第1下限値を設定するので、各々のカードユニット20で逐次第1上限値,第1下限値を設定する手間が省ける。また、遊技場の希望に沿った第1上限値,第1下限値を設定することができる。
【0136】
ここで入力する第1上限値,及び第1下限値は、営業時間中の報知基準値であるため、各々カードストッカ28が収納可能な収納限界値,及び零枚(あるいは各々それに近い枚数)にしておくと良い。営業時間中は、少なくともカードユニット20が稼働できる状態であれば良いので、カードストッカ28がFULLの状態,EMPTYの状態(あるいは各々それに近い状態)以外は特に報知する必要はないからである。一方、第2上限値,及び第2下限値は、翌日のカードの回収作業・補充作業が極力低減できる範囲が良く、FULLの状態,及びEMPTYの状態の両方からできるだけ遠い枚数とするのが良い。ここでは、第2上限値,第2下限値を各々3,7とすることで翌営業日の営業開始時点でストック枚数が4〜6の間とすることを促している。
【0137】
さらにディスプレイ64及び入力装置65は指定手段の一例であって、締め処理信号の送信対象となる遊技用装置(カードユニット20)が属する範囲(遊技島)を指定するためのものである。ここでは図6(b)に示すように、ディスプレイ64に表示される締め処理信号送信島設定画面(この画面は、例えば締め処理プログラムの起動により表示される。)において、締め処理信号の送信対象とする遊技島(ここでは1〜7番島まで表示され、当該遊技島に属するカードユニット20の装置IDも表示されている)に対応するチェックボックスをチェックして、画面下の「送信」ボタンを選択することで、該チェックが行われた遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号が送信されることとなる。この例では、1番島,2番島のチェックボックスがチェックされているので、1番島に属するカードユニット20(ここでは装置IDがCU0001〜CU0015の装置)と、2番島に属するカードユニット20(ここでは装置IDがCU0016〜CU0045の装置)に対してのみ、締め処理信号が送信される。
【0138】
このように、システムコントローラ60において指定された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号を送信するので、閉店を待たずに遊技者のいなくなった遊技島のカードユニット20に対してのみ締め処理信号を送信することができる。これにより、使用されていないカードユニット20に対して先行して締め処理を実施させることができ、締め処理の効率化を図ることが可能となる。
【0139】
次に精算装置80について説明する。この精算装置80は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図7(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にカード挿入口83a,紙幣払出口85a,硬貨払出口86a,及びディスプレイ84等を備え、図2に示すように、その内部に通信部81,制御部82,カードR/W83,紙幣払出機85,及び硬貨払出機86等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。
【0140】
通信部81は、システムコントローラ60の精算装置用通信部61dと通信可能に接続されており、精算装置80とシステムコントローラ60との間における通信を司るものである。この通信部81は、精算装置80が一般カード5を受け付けたときに、該一般カード5から読み取られた一般カードIDとカード残額とを含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に対して送信する。
【0141】
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
【0142】
カードR/W83は、カード挿入口83aから一般カード5を受け付けて、該一般カード5に記録された一般カードID及びカード残額を読み取ると共に、該受け付けた一般カード5からカード残額を消去するものであり、ここでは前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
【0143】
カード回収部83bは、カードR/W83により受け付けている一般カード5からカード残額が消去されたときに、該受け付けている一般カード5を回収するものであり、具体的には、該受け付けている一般カード5を精算装置80の背面方向に搬送してカード回収部83bの内部に回収(収納)する。このカード回収部83bは、複数枚の一般カード5を回収可能である。
【0144】
ディスプレイ84は、図7(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスである。このディスプレイ84では、一般カード5を受付可能なときに、D1に示すように、カードの挿入を促す旨が表示される。また後述する貨幣を返却するときに、D2に示すように、残額を返却する旨,及びカードを回収する旨が表示される。なおシステムコントローラ60から精算不可情報を受信したときには、D3に示すように、カードに異常がある旨が表示される。
【0145】
紙幣払出機85及び硬貨払出機86は、システムコントローラ60から精算許諾情報が返信されてきたことを条件として、カード残額に相当する金額の貨幣を遊技者に返却するものであり、具体的には、紙幣払出機85の背後に設けられる紙幣収納部85bから所定数の紙幣2を取り出して紙幣払出口85aから払い出すと共に、硬貨払出機86の上部に設けられる硬貨収納部86bから所定数の硬貨3を取り出して硬貨払出口86aから払い出す。
【0146】
管理サーバ90は、遊技場外(例えば一般カード5を発行するカード会社)に設けられ、前記システムコントローラ60の場外通信部61cと、通信回線を介して双方向のデータ通信を実施できるように接続されている。この管理サーバではシステムコントローラ60との通信によって一般カードID毎に入金金額,使用額,カード残額を記憶しており、一般カード5による売上を把握可能である。また、システムコントローラ60並びにカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。
【0147】
以上に説明した遊技用システム1の作用について図8〜図18を用いて説明する。まず、図8を用いて、貨幣をカードユニット20に入金する際の処理について説明する。
【0148】
遊技者が紙幣2又は硬貨3をカードユニット20に入金すると(S10)、該入金を検出したユニット制御部22において入金不可の状態であるか否かの判定が実施される(S11)。S11の判定で入金不可の状態であると判定されたときには(Y)、入金された紙幣2又は硬貨3が紙幣挿入口23a又は硬貨返却口24fから排出される(S12a)。一方、S11の判定で入金不可の状態でないと判定されると(N)、入金された紙幣2又は硬貨3が紙幣識別機23又は硬貨識別機24にて受け付けられ、貨幣が識別される(S12)。
【0149】
次いで、ユニット制御部22はS12の識別結果としての入金金額をカードR/W制御部29に通知し(S13)、カードR/W制御部29は、カードR/W27の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う(S14)。該記録処理の後、カードR/W制御部29は、入金金額と、前記一般カード5の一般カードIDを、装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S15)。
【0150】
S15で送信された情報を受信したシステムコントローラ60においては、受信した一般カードIDと対応付けて一般カードDBに記憶されているカード残額に、同受信した入金金額を加算して更新する(S16)。そして、入金金額を加算更新した旨を示す入金完了通知を、受信した装置IDのカードユニット20に対して送信する(S17)。
【0151】
S17の入金完了通知を受信したカードR/W制御部29では、一般カード5のカード残額(即ち上述した新たなカード残額)をユニット制御部22に通知すると共に、カードの前方挿入(カード挿入口27aからのカード挿入)を禁止する(S18)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、該カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S19)。なお、S18の処理を行うにあたり、既にカードの前方挿入が禁止されているとき(つまり残額有りの一般カード5に追加入金されたとき)には、該前方挿入の禁止状態が継続する。また、S19の処理を行うにあたり、既にカード玉貸可能状態となっているとき(つまり残額有りの一般カード5に追加入金されたとき)には、該カード玉貸可能状態が継続する。
【0152】
次に、図9を用いて、一般カード5がカードユニット20に挿入される際(前方挿入時)の処理について説明する。一般カード5がカード挿入口27aから挿入される際、該挿入されようとしている一般カード5のカード端(カードユニット20内に挿入されている部分)の検出がカード挿入口27a付近に設けられた第1センサによって行われ(S20)、カードR/W制御部29が、該検出に基づいて、カード前方挿入禁止の状態であるか否かの判定を実施する(S21)。S21の判定で、カード前方挿入禁止の状態であると判定されたときには(Y)、カードの取込処理を行わずに処理を終了する(S22a)。一方、S21の判定で、カード前方挿入禁止の状態でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカード(即ち残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う(S22)。
【0153】
次いで、前記挿入されようとしているカードの取込処理が実施され、取り込まれた一般カード5がカードR/W27に受け付けられた状態となる(S23)。この取込処理の際、カードR/W制御部29においては、取込処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数に1を加算する。そして、カードR/W制御部29では、カードの前方挿入を禁止する(S24)。次いで、S23でストック枚数の更新(ここでは加算更新)が行われたことに基づいてカードR/W制御部29がユニット制御部22にストック枚数を通知して(後述する図10のS100)、ユニット制御部22がS101以降の処理を実施するが、この処理については後述する。カードR/W制御部29がS100の処理を実施した後、次いで、カードR/W27により受け付けた一般カード5の記録情報が読み取られ(S25)、カードR/W制御部29は、読み取られた一般カードID,カード残額を含む貸与許諾要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S26)。
【0154】
S26の貸与許諾要求を受信したシステムコントローラ60では、受信したカード残額が、同受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額?)の照合を実施する(S27)。このS27の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額)であるときには、該照合OKの旨を示す貸与許諾情報を前記S26で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S28)。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、受信したカード残額<受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額となるが、この場合には、受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額を、受信したカード残額に更新しておく。
【0155】
S28の貸与許諾情報を受信したカードR/W制御部29では、カード残額をユニット制御部22に通知する(S29)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S30)。
【0156】
ここで、S27に戻り、該S27で照合NG(即ち、受信したカード残額>受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額)である場合には、該照合NGの旨を示す貸与不可情報を前記S26で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S28a)。貸与不可情報を受信したカードR/W制御部29では、カードR/W27により受け付けた一般カード5を排出して抜取待ち状態(ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態を指す)となる(S29a)。この排出処理の際、カードR/W制御部29においては、排出処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数から1を減算する。そして、カードの抜き取りを検出すると(S30a)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27まで送出して待機させる(S31a)と共に、カードの前方挿入禁止を解除する(S32a)。次いで、ストック枚数の更新(ここでは減算更新)に基づいてカードR/W制御部29がユニット制御部22にストック枚数を通知して(後述する図10のS100)、ユニット制御部22がS101以降の処理を実施するが、この処理については以下で説明する。
【0157】
次に、図10を用いて、営業時間中のストック枚数の更新に伴うストック枚数の判定,報知について説明する。前述したように、図9のS23,S29a(及び後述する図12のS54)に示すように、営業時間中にストック枚数の更新が行われると、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対して更新後のストック枚数が通知される(S100)、次いでユニット制御部22では、通知されたストック枚数が第1上限値(ここでは10)以上であるか否かの判定が実施される(S110)。S110の判定で、第1上限値以上であると判定されたときには(Y)、多機能ランプ26により該第1上限値以上である旨が報知される(S111)。この報知(黄点灯)によって、遊技場の店員は、ストック枚数が第1上限値以上であるカードユニット20を把握して、後述するようにメンテナンスモードに移行させて、回収モードでカードの回収を行い、ストック枚数を適正値にすることができる。
【0158】
一方、S110の判定で、第1上限値以上でないと判定されたときには(N)、次いでストック枚数が第1下限値(ここでは0)以下であるか否かの判定が実施される(S120)。S120の判定で、第1下限値以下であると判定されたときには(Y)、多機能ランプ26により該第1下限値以下である旨が報知される(S121)。この報知(紫点灯)によって、遊技場の店員は、ストック枚数が第1下限値以下であるカードユニット20を把握して、後述するようにメンテナンスモードに移行させて、補充モードでカードの補充を行い、ストック枚数を適正値にすることができる。
【0159】
一方、S120の判定で、第1下限値以下でないと判定されたときには(N)、多機能ランプ26により第1の範囲内(第1下限値<ストック枚数<第1上限値であり、ここでは1〜9)である旨が報知される(S130)。この報知(緑点灯)が行われることで、遊技場の店員は、当該カードユニット20で早急にカードの回収・補充を行う必要はないことを把握することができる。
【0160】
次に、図11を用いて、玉貸ボタンが操作された際の処理について説明する。
【0161】
玉貸ボタン15の操作が検出されると(S40)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施され(S41)、カード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、S200のカード玉貸処理が行われる。一方、S41の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定された場合には(N)、処理が終了する(S42)。
【0162】
カード玉貸処理に伴う処理について説明する。図4で説明したようにして、カード玉貸処理が行われると(S200)、今回の玉貸処理で使用された使用金額(ここではユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数分の金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)と、一般カード5から読み取られた一般カードIDを当該装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S201)。
【0163】
S201で送信された一般カードIDと使用金額を受信したシステムコントローラ60においては、受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額から受信した使用金額を減算し(S202)、減算完了に伴う減算完了通知を前記装置IDの送信元であるカードユニット20に送信する(S203)。該減算完了通知を受信したカードR/W制御部29は、カード残額(上述したように新たなカード残額として記録されたカード残額)をユニット制御部22に通知する(S204)。ユニット制御部22は、通知されたカード残額が零であるか否かの判定を実施する(S205)。S205の判定で、カード残額が零であると判定されたときは(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S206)、カードを留保する旨をカードR/W制御部29に指示する(S207)。留保の指示を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27で受け付けているカード(つまり、カード残額0の一般カード5)をカードR/W27部で留保(S208)すると共に、カードの前方挿入禁止状態を解除する(S209)。なお、S208のカード留保の時点でカードストッカ28及びカードR/W27のストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達していれば、カードの前方挿入禁止状態を解除せず、継続する。そして、次にストック枚数が収納限界値でなくなったときに、カードの前方挿入禁止状態が解除される。
【0164】
一方、S205でカード残額が零でないと判定されたときには(N)、カード玉貸可能状態を継続する(S206a)。
【0165】
次に、図12を用いて、カード返却ボタン16が操作された際の処理について説明する。ユニット制御部22において、カード返却ボタン16の操作が検出されると(S50)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施される(S51)。S51の判定でカード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S52)、カード返却ボタン16が操作された旨を示す返却操作通知をカードR/W制御部29に送信し(S53)、カードR/W制御部29は、カードR/W27のカードを排出して抜取待ち状態(ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態を指す)となる(S54)。この排出処理の際、カードR/W制御部29においては、排出処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数から1を減算する。そして、カードの抜き取りを検出すると(S55)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27まで送出して待機させる(S56)。次いで、カードR/W制御部29は、カードの前方挿入禁止状態を解除し(S57)、ストック枚数の更新(ここでは減算更新)に基づいて、前述したS100以降の処理が実施される。なお、S56の送出処理を行うにあたり、カードストッカ28のストック枚数が零であれば、一般カード5がカードR/W27に存在しない状態となるので、カードユニット20内に一般カード5が無い旨をカードR/W制御部29からユニット制御部22に通知して、ユニット制御部22が入金を不可とする。そして、次にストック枚数が零でなくなったときに、入金が可とされる。
【0166】
一方、S51の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定されると(N)、処理を終了する(S58)。
【0167】
次に、図13を用いて、メンテナンスモード移行操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20(例えば、ストック枚数が第1上限値以上である旨が報知されている(黄点灯している)カードユニット20,ストック枚数が第1下限値以下である旨が報知されている(紫点灯している)カードユニット20,及び締め処理時報値手段による報知が行われている(緑点滅している)カードユニット20等)の赤外線受信部25に向けて、メンテナンスボタンを押圧操作すると、メンテナンスモード移行要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0168】
上記リモートコントローラ30から送信されたメンテナンスモード移行要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(S70)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施される(S71)。S71の判定でカード玉貸可能状態であると判定されたときには(Y)、メンテナンスモードに移行せず、処理を終了する(S72a)。一方、S71の判定でカード玉貸可能状態でないと判定されたときには(N)、メンテナンスモードに移行する旨を示すメンテナンス通知をカードR/W制御部29に送信する(S72)。S72のメンテナンス通知を受けたカードR/W制御部29では、メンテナンスモードに移行すると共に(S73)、計数しているストック枚数をユニット制御部22に通知する(S74)。ストック枚数の通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードに移行して、ストック枚数を残度数表示器14に表示する(S75)。なお、このメンテナンスモードへの移行に伴い、ユニット制御部22が入金を不可とする。
【0169】
このように、カードユニット20において、メンテナンスモードに移行することに基づいて残度数表示器14にストック数を表示するので、店員は収納されているカードの枚数を把握することができ、カードの回収や補充を行う際の正確な調整が可能となる。
【0170】
次に、図14を用いて、回収モード起動操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、回収ボタンを押圧操作すると、回収モード起動要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0171】
上記リモートコントローラ30から送信された回収モード起動要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SA01)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(SA02)。SA02の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(SA03a)。つまり回収モードを起動しない。一方、SA02の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、回収モードが起動(SA03)する。この回収モード起動に伴い、残度数表示器14に、回収モードが起動中である旨を示すoutが表示される。次いで、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して、回収モードを起動する旨を示す回収通知を送る(SA04)。回収通知を受けたカードR/W制御部29では、回収モードが起動して(SA05)、カードR/W27部のカードが排出されて抜取待ち状態となる(SA06)。この排出処理の際、カードR/W制御部29においては、排出処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数から1を減算する。SA06の処理の後、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対してストック枚数が通知され(SA07)、該通知を受けたユニット制御部22では、通知されたストック枚数(減算更新後のストック枚数)を表示する(SA08)。
【0172】
SA06でカード抜取待ち状態となったカードR/W制御部29においては、カードの抜き取りを検出すると(SA09)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27まで送出して待機させる(SA10)。そして、ユニット制御部22からの解除通知(後述するS403)を受信したか否か(即ち、当該カードユニット20がメンテナンスモード解除要求を受信したか否か)を判定し(SA11)、受信していないと判定されたときには(N)、SA06以降の処理が繰り返される。つまり、回収モードが継続する。一方、SA11の判定で、受信したと判定されたときには(Y)、処理を終了する(SA12)。この回収モードによって、カードを回収し、適切なストック枚数とすることができる。
【0173】
次に、図15を用いて、補充モード起動操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、補充ボタンを押圧操作すると、補充モード起動要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0174】
上記リモートコントローラ30から送信された補充モード起動要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SB01)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(SB02)。SB02の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(SB03a)。つまり補充モードを起動しない。一方、SB02の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、補充モードが起動(SB03)する。この補充モード起動に伴い、残度数表示器14に、補充モードが起動中である旨を示すinが表示される。次いで、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して、補充モードを起動する旨を示す補充通知を送る(SB04)。補充通知を受けたカードR/W制御部29では、補充モードが起動して(SB05)、カードの挿入待ち状態となる(SB06)。
【0175】
SB06でカード挿入待ち状態となったカードR/W制御部29においては、カードの前方挿入を検出すると(SB07)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理を行い(SB08)、検出した前方挿入カードのカードR/W27への取込処理を行う(SB09)。この取込処理の際、カードR/W制御部29においては、取込処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数に1を加算する。SB09の処理の後、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対してストック枚数が通知され(SB10)、該通知を受けたユニット制御部22では、通知されたストック枚数(加算更新後のストック枚数)を表示する(SB11)。SB10のストック枚数の通知後、カードR/W制御部29は、ユニット制御部22からの解除通知(後述するS403)を受信したか否か(即ち、当該カードユニット20がメンテナンスモード解除要求を受信したか否か)を判定し(SB12)、受信していないと判定されたときには(N)、SB06以降の処理が繰り返される。つまり、補充モードが継続する。一方、SB12の判定で、受信したと判定されたときには(Y)、処理を終了する(SB13)。この補充モードによって、カードを補充し、適切なストック枚数とすることができる。
【0176】
次に、図16を用いて、締め処理信号送信時の処理について説明する。図6(b)に示したようにして、システムコントローラ60において、締め処理信号の送信ボタンが選択されると(S300)、指定された遊技島に属するカードユニット20に対して締め処理信号が送信される(S301)。締め処理信号を受信したカードR/W制御部29は、締め処理を実施する旨をユニット制御部22に送信し、該ユニット制御部22及びカードR/W制御部29によって前述した締め処理(入金金額,使用金額の送信)が実施される(S302)。そして、締め処理が完了すると、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対して、スイッチテーブル及びストック枚数通知が送信される(S303)。ユニット制御部22は、スイッチテーブルを参照して、第2上限値設定情報が第2上限値の設定を有効とする旨を示すか否かを判定する(S304)。S304で有効とする旨を示すと判定されたときには(Y)、ストック枚数がスイッチテーブルの第2上限値以上であるか否かを判定する(S305:第2上限値判定)。S305で第2上限値以上であると判定されたときには、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S306)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S307)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0177】
従って、カードの回収作業を閉店時に行う遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2上限値の設定を有効にするよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックする)ことで、締め処理の際に、店員が、ストック枚数が第2上限値以上のカードユニット20を把握して、カードの回収作業を行うことができる。これにより、適切なストック枚数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の回収作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。
【0178】
一方、S304の判定で、第2上限値の設定を有効としない旨を示すと判定されたときには(N)、ストック枚数が収納限界値(10)に達しているか否かを判定する(S310:収納限界値判定)。S310で収納限界値に達していると判定されたときには(Y)、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S311)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S312)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0179】
従って、カードの回収作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2上限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(ストック枚数が収納限界値に達しているため一般カード5の挿入ができない)カードユニット20を把握して、カードの回収作業を行うことができる。つまり、本来、翌営業日に回収作業を行うことを希望する遊技場であれば、当日中の対応を行わないことで、翌日の営業開始時点で動作に支障のあるカードユニット20が存在する場合があり、これによる稼働率の低下及び売上の減少が生じてしまうという問題があるが、このような遊技場で、第2上限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2上限値以上の(但し収納限界値には達していない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が収納限界値に達しているため外部からのカード挿入ができない(即ち一般カード5による台移動が不可能な)カードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2上限値以上であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とすることができ、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0180】
また、S307又はS312に示すように、カードユニット20において、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値に達していると判定されたときには、メンテナンスモード移行要求の受付によらずメンテナンスモードに自動的に移行するので、カードユニット20をメンテナンスモードに移行するための店員のリモコン操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0181】
なお、S307又はS312において自動的にメンテナンスモードに移行すると、回収モード起動要求の受信によって回収モードが起動し(図14のSA03,SA05)、カードが排出される(SA06)。
【0182】
このように、カードユニット20において、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値に達していると判定されたときに、回収モードの起動に伴いカードR/W27部のカードを、カード挿入口27aから外部に排出する処理を行うので、カードを回収するためにパチンコ機台間からカードユニット20を引き出して、カードストッカ28を取り出す作業等が不要であり、店員の回収作業の負担を軽減することができる。
【0183】
前記S305の判定で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたとき(N),又は前記S310の判定で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたときには(N)、ユニット制御部22は、スイッチテーブルを参照して、第2下限値設定情報が第2下限値の設定を有効とする旨を示すか否かを判定する(S320)。S320で有効とする旨を示すと判定されたときには(Y)、ストック枚数がスイッチテーブルの第2下限値以下であるか否かを判定する(S321:第2下限値判定)。S321で第2下限値以下であると判定されたときには、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S322)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S323)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0184】
従って、カードの補充作業を閉店時に行う遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で第2下限値の設定を有効にするよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックする)ことで、締め処理の際に、店員が、ストック枚数が第2下限値以下のカードユニット20を把握して、カードの補充作業を行うことができる。これにより、適切なストック枚数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の補充作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。
【0185】
一方、S320の判定で、第2下限値の設定を有効としない旨を示すと判定されたときには(N)、ストック枚数が零であるか否かを判定する(S330:零判定)。S330で零であると判定されたときには(Y)、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(S331)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(S332)。つまり、前述したS72〜S75の処理が自動的に実施される。
【0186】
従って、カードの補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(入金金額を記録するための一般カード5がカードユニット20内に存在しないため入金が不可能な)カードユニット20を把握して、カードの補充作業を行うことができる。つまり、本来、翌営業日に補充作業を行うことを希望する遊技場であれば、当日中の対応を行わないことで、翌日の営業開始時点で動作に支障のあるカードユニット20が存在する場合があり、これによる稼働率の低下及び売上の減少が生じてしまうという問題があるが、このような遊技場で、第2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2下限値以下の(但し零ではない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が零であり入金が不可能なカードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2下限値以下であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とし、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0187】
なお、前述したように、ストック枚数が零のときの入金を可とした場合にも、第2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2下限値以下の(但し零ではない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が零であり、店員からのカードの取得やカード補充が必要なため直ちに入金残額を返却することが不可能(つまり台移動や精算が不可能)なカードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2下限値以下であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とし、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
【0188】
また、S323又はS332に示すように、カードユニット20において、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき,又は零であると判定されたときには、メンテナンスモード移行要求の受付によらずメンテナンスモードに自動的に移行するので、カードユニット20をメンテナンスモードに移行するための店員のリモコン操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
【0189】
なお、S323又はS332において自動的にメンテナンスモードに移行すると、補充モード起動要求の受信によって補充モードが起動し(図15のSB03,SB05)、カード挿入待ち状態となる(SB06)。
【0190】
このように、カードユニット20において、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき,又は零であると判定されたときに、補充モードの起動に伴いカード挿入待ち状態となるので、カードを補充するために、パチンコ機台間からカードユニット20を引き出して、カードストッカ28を取り出す作業等が不要であり、店員の補充作業の負担を軽減することができる。
【0191】
前記S321の判定で、ストック枚数が第2下限値以下でないと判定されたとき(N),又は前記S330の判定で、ストック枚数が零でないと判定されたときには(N)、動作を停止する(S340)。
【0192】
次に、図17を用いて、メンテナンスモード解除操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25に向けて、解除ボタンを押圧操作すると、メンテナンスモード解除要求が前記赤外線受信部25に対して送信される。
【0193】
上記リモートコントローラ30から送信されたメンテナンスモード解除要求を赤外線受信部25が受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(S400)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(S401)。S401の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(S402)。一方、S402の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、メンテナンスモードを解除する指示としての解除通知がユニット制御部22からカードR/W制御部29に送信される(S403)。解除通知を受けたカードR/W制御部29では、メンテナンスモードを解除して(S404)、メンテナンスモードを解除した旨を示す解除完了通知をユニット制御部22に送信する(S405)。解除完了通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードを解除して、残度数表示器14におけるストック枚数の表示を停止する(S406)。次いで、締め処理信号を受信済みであるか否かの判定が実施され(S407)、受信済みであると判定されると(Y)、動作を停止する(S408)。一方、407の判定で受信済みでないと判定されたときには(N)、処理が終了する(S409)。
【0194】
なお、カードR/W制御部29では、S404のメンテナンスモード解除に伴い、回収モードが起動中であればこれを終了し、補充モードが起動中であればこれを終了する。ここで、回収モードを終了するにあたり、カード抜き取り待ち状態であれば、カードストッカ28のカードをカードR/W27に送出した後に回収モードが終了する。また、補充モードを終了するにあたり、カード挿入待ち状態であれば、該カード挿入待ち状態が解除された後、補充モードが終了する。一方、ユニット制御部22では、S406のメンテナンスモード解除に伴い、回収モードが起動中であればこれを終了し、補充モードが起動中であればこれを終了する。さらに入金不可を解除して入金可とする。但し、メンテナンスモード解除の際、ストック枚数が零の場合には、入金不可を継続し、ストック枚数が収納限界値(10)の場合には、カードR/W制御部29によりカードの前方挿入を禁止する。
【0195】
最後に図18を用いて、精算処理における精算装置80とシステムコントローラ60の作用について説明する。精算装置80において、一般カード5が挿入されて受け付けられると(S500)、カードから一般カードID,カード残額を読み取って(S501)、該読み取った一般カードID,カード残額を含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に送信する(S502)。そして、精算許諾要求を受信したシステムコントローラ60においては、該受信したカード残額と、該受信した一般カードIDと対応付けて一般カードDBに記憶されている残額との照合(即ち、受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額、であるか否かの照合)を行い(S503)、照合OK(即ち受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額)であることを条件として、精算装置80に対して、精算許諾情報を返信する(S504)。
【0196】
該精算許諾情報を受信した精算装置80においては、前記読み取ったカード残額に相当する金額の貨幣を紙幣払出機85及び/又は硬貨払出機86から払い出して遊技者に返却する(S505)。次いで、一般カード5からカード残額を消去して、一般カード回収部83bの内部に回収する(S506)。S506の処理が終了すると、精算装置80からシステムコントローラ60に対して一般カードIDを含む精算完了通知が送信され(S507)、これを受信したシステムコントローラ60では、受信した一般カードIDに対応付けて記録されているカード残額を消去する(S508)。
【0197】
一方、S503で、照合NGの場合(即ち受信したカード残額>受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額)には、精算装置80に対して、精算不可情報を返信する(S504a)。精算不可情報を受信した精算装置80は、前述したように、カードを留保し、異常を報知する(S505a)。
【0198】
最後に、本発明の変形例について説明する。
【0199】
上記の実施形態では、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさが、金額自体(カード残額)である例について説明したが、これに限らず、有価価値の大きさは、金額が所定の比率で換算された残度数や点数等であっても良い。
【0200】
上記の実施形態では、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カードID,カード残額の両方である例について説明したが、これに限らず、有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カードIDのみであっても良い。つまり、管理装置(システムコントローラ60)において、一般カードIDとカード残額を対応付けて管理すると共に、一般カード5には、カード残額を記録せずに、有価価値の大きさを特定するための一般カードIDのみが記録されるようにしておき、遊技用装置(カードユニット20)における一般カード5の受付時に、一般カードIDを管理装置に送信して、該一般カードIDに対応付けて管理されているカード残額(つまり特定された有価価値の大きさ)を取得してカード玉貸処理を行うようにしても良い。また、有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カード5に記録されるカード残額のみであっても良い。つまり、管理装置においては、カード残額を管理せず、遊技用装置(カードユニット20)における一般カード5の受付時に、管理装置における照合等を行わず、読み取られたカード残額によりカード玉貸処理を行うようにしても良い。また、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報は、一般カードID,カード残額以外の情報であっても良く、例えば、入金毎に管理装置において生成される入金ID等でも良い。
【0201】
上記の実施形態では、記録媒体(一般カード5)が、非接触式のICカードである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また記録媒体の形状は、カード型には限られず、コイン型であっても良い。
【0202】
上記の実施形態では、図1〜図3に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシンやパチロット,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシンやパチロット等であっても良い。
【0203】
上記の実施形態では、記録媒体貸与処理が行われた場合に、遊技用装置(カードユニット20)と遊技機(パチンコ機10)との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該遊技機に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、遊技用装置に設けられた図示しない玉払出装置からパチンコ玉が払い出されて貸与されるようにしても良い。
【0204】
上記の実施形態では、遊技媒体を貸与するための貸与処理が、パチンコ玉を貸与する玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンやパチロットにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
【0205】
上記の実施形態では、図2及び図3に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、遊技用装置(カードユニット20)と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16の一部又は全部を遊技用装置に設けるようにしても良い。
【0206】
上記の実施形態では、図2及び図3に示すように、紙幣識別機23にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機24にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
【0207】
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)により受け付けられた貨幣(紙幣2,硬貨3)が遊技用装置(カードユニット20)外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられた貨幣は、遊技用装置内部に貯留されるようにしても良い。
【0208】
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良い。
【0209】
上記の実施形態では、カード残額が1000円を超える場合に、入金が不可となる例について説明したが、これに限らずカード残額が1000円を超える場合であっても、入金を可能とするようにしても良い。また、上記の実施形態ではカード残額が残存している状態(但し1000円以下)で、入金が可能である例について説明したが、これに限らず、カード残額が零の状態でのみ入金を可能とするようにしても良い。
【0210】
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)において玉貸処理が行われるときに、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数)の払出を要求する信号(BRQ信号)がパチンコ機10に対して送信される例について説明したが、該玉貸処理は、例えば以下の変形例1又は変形例2に示す如く行われるようにしても良い。
【0211】
まず変形例1として、パチンコ機10において、遊技用装置からの1回の払出要求に応じて払い出すパチンコ玉の数(以下「単位払出数」という。)を設定変更可能に構成すると共に、遊技用装置において、該設定された単位払出数を予め記憶可能に構成した場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記予め記憶している単位払出数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、前記1度数分の減算処理を行い、その後、予め設定された玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
【0212】
ここで払出結果玉数を示す払出結果信号は、パチンコ機10の払出制御基板12から出力されるようにしても良いし、払い出されたパチンコ玉の数を検出する図示しない払出検出センサから出力されるようにしても良い。また遊技用装置において予め記憶しておく単位払出数は、システムコントローラ60で設定し、遊技用装置に配信して記憶するようにすれば良い。そして、例えば前記単位払出数と払出結果玉数との照合NGの場合に、遊技用装置を不能動化するように構成すれば、遊技場が実際の申告よりも小さい単位払出数をパチンコ機10において設定するような不正を防止できる。
【0213】
また変形例2として、前記単位払出数が一定(例えば25個)である場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、玉払出装置13からパチンコ玉の払出が可能であるか否かを確認し、該確認結果が可能である場合には、玉貸準備信号をユニット制御部22に対して送信する。該玉貸準備信号を検出した遊技用装置は、玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信し、該玉貸指令信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、1度数分の玉貸処理の完了を示す玉貸完了信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
【0214】
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)において、一般カード5が使用される例について説明したが、これに限らず、さらに、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カードを使用可能にしても良い。該会員カードには、会員遊技者を個々に特定可能な会員ID(あるいは会員カードを個々に識別可能な会員カードID)や、カード残額を記録しておき、一般カード5と同様に、該会員カードの記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内での玉貸処理を行うようにしても良い。また、会員カードが使用される場合、計数手段は、取込処理が行われても取り込まれたカードが会員カードであったときにはストック枚数を加算更新せず、排出処理が行われても排出されたカードが会員カードであったときにはストック枚数を減算更新しないようにすると良い。
【0215】
上記の実施形態では、記録媒体収納部が、カードR/W27及びカードストッカ28からなり、カードR/W27部のカード数+カードストッカ28に収納されているカード数が、ストック枚数として計数手段(カードR/W制御部29)により計数される例について説明したが、これに限らず、記録媒体収納部をカードストッカ28のみとして、計数手段が、該カードストッカ28に収納されているカード数のみをストック枚数として計数するようにしても良い。例えば、収納処理が行われたときには、ストック枚数に1を加算し、送出処理が行われたときには、ストック枚数から1を減算することで、カードストッカ28に収納されるカードのストック枚数を計数することが可能である。
【0216】
上記の実施形態では、計数手段がカードR/W制御部29であり、前方挿入カードの取込処理のときにストック枚数を加算更新し、カードの排出処理のときにストック枚数を減算更新することで、ストック枚数を計数する(つまり、取込処理回数−排出処理回数=ストック枚数として計数する)例について説明したが、これに限らず、センサによって、ストック枚数が所定数に達したか否かを判定することで、ストック枚数を計数するようにしても良い。具体的には、カードストッカ28内の、前記所定数のカードに対応する位置(例えば所定数が9であれば、〔9×カード厚〕に対応する位置)に送受光式のセンサを設置しておくことで、前記所定数に達したかどうかを判定して、ストック枚数を計数することができる。
【0217】
上記の実施形態では、営業時間中にストック枚数が第2上限値以上となっても、第2上限値以上である旨を報知しない例について説明したが、これに限らず、営業時間中であっても、ストック枚数が第2上限値以上であるか否かの判定を実施して、第2上限値以上である場合にはその旨を報知するようにしても良い。また、上記の実施形態では、営業時間中にストック枚数が第2下限値以下となっても、第2下限値以下である旨を報知しない例について説明したが、これに限らず、営業時間中であっても、ストック枚数が第2下限値以下であるか否かの判定を実施して、第2下限値以下である場合にはその旨を報知するようにしても良い。
【0218】
上記の実施形態では、各種の報知(ストック枚数が第1上限値以上である旨の報知,第1下限値以下である旨の報知,及び締め処理時報知手段による報知)が、遊技用装置(カードユニット20)に設けられる多機能ランプ26の発光態様の変化により行われる例について説明したが、これに限らず、該各種の報知は、例えば遊技用装置の上部に備えられた呼出ランプ装置に設けられるランプの発光態様の変化により行われるようにしても良く、この場合には、カードユニット20+呼出ランプ装置が、本発明における遊技用装置に相当する。また各種の報知は、多機能ランプ26の発光態様の変化により行われるのではなく、該各種の報知の各々に対応するランプや、該各種の報知に対応する文字で表示するディスプレイや、該各種の報知に対応する音声を発するスピーカ等により行われるようにしても良い。
【0219】
また、遊技用装置(カードユニット20)から管理装置(システムコントローラ60)に対して、当該遊技用装置の装置ID及び各種の報知(ストック枚数が第1上限値以上である旨の報知,第1下限値以下である旨の報知,又は締め処理時報知手段による報知)を行う旨(あるいは第1上限値判定手段,第1下限値判定手段,又は締め処理時判定手段の判定結果)を送信し、管理装置において、受信した装置ID(又は対応する遊技機の台番号等)及び該装置IDと共に受信した情報に基づく報知(例えば、装置IDと、「第1上限値以上」,「第1下限値以下」,「第2上限値以上」,「収納上限値」,「第2下限値以下」,又は「零」である旨を対応させてディスプレイ64に表示する等)を行うようにしても良い。
【0220】
上記の実施形態では、締め処理時報知手段による報知,即ち、締め処理時判定手段の第2上限値判定により第2上限値以上と判定されたときの報知,収納限界値判定により収納限界値に達していると判定されたときの報知,第2下限値判定により第2下限値以下と判定されたときの報知,及び零判定により零であると判定されたときの報知が、全て同態様(多機能ランプ27の緑点滅)である例について説明したが、これに限らず、各判定結果に応じて別態様としても良い。例えば、第2上限値判定により第2上限値以上と判定されたときの報知を多機能ランプ27の黄点滅とし、収納限界値判定により収納限界値に達していると判定されたときの報知を多機能ランプ27の赤点滅とし、第2下限値判定により第2下限値以下と判定されたときの報知を多機能ランプ27の紫点滅とし、零判定により零であると判定されたときの報知を多機能ランプ27の青点滅としても良い。これによれば、店員が、各報知態様の違いによって、どの判定結果に基づいて締め処理時報知手段が報知を行っているかを把握して、適切な処置をとることができる。
【0221】
上記の実施形態において、締め処理時報知手段による報知が行われていたにも関わらず、回収作業や補充作業をすることなく、遊技用装置が動作停止した場合には、翌営業日の起動時に、再度、前記報知を行うようにしても良い。例えば、動作停止に際して、締め処理時報知手段による報知を行っている状態であれば、報知フラグを記憶しておき、次回の起動時に、報知フラグが記憶されていることを条件として、再度、締め処理時報知手段による報知を行うようにすると良い。これによれば、営業開始時点において、対処が必要な遊技用装置を把握して、回収作業や補充作業等の処置を行うことができる。
【0222】
上記の実施形態では、多機能ランプ27が、第1上限値報知手段及び第1下限値報知手段の両手段として機能する例について説明したが、これに限らず、第1上限値報知手段,第1下限値報知手段の各々に対応するランプ(例えば第1上限値報知ランプ,第1下限値報知ランプ)を別個に設けるようにしても良い。例えば、ストック枚数が第1上限値以上であると判定されたときに第1上限値報知ランプが点灯し、ストック枚数が第1下限値以下であると判定されたときに第1下限値報知ランプが点灯することでそれぞれの報知を行うようにしても良い。また、これと同様に、第2上限値報知ランプ,第2下限値報知ランプを別個に設けて、第2上限値判定により第2上限値以上であると判定されたときに第2上限値報知ランプが点灯し,第2下限値判定により第2下限値以下であると判定されたときに第2下限値報知ランプが点灯するようにしても良い。
【0223】
上記の実施形態では、多機能ランプ27によるストック枚数が第1上限値以上である旨の報知と、第1下限値以下である旨の報知が、別態様である(第1上限値以上であるときには黄点灯,第1下限値以下のときには紫点灯)例について説明したが、これに限らず、第1上限値以上である旨の報知と、第1下限値以下である旨の報知を同一態様(例えば青点灯)にしても良い。
【0224】
上記の実施形態では、記録媒体数表示手段が、残度数表示器14である例について説明したが、これに限らず、記録媒体数表示手段は、遊技用装置が備える他の表示部(例えばカードユニットに備えられるディスプレイや、遊技者が遊技の結果として獲得した獲得価値の大きさが貯蓄されてなる貯玉数を表示するための貯玉数表示部、あるいはメンテナンス用のメッセージを表示する専用の表示部等)であっても良い。また、記録媒体数表示手段は、上記呼出ランプ装置の表示部であっても良く、この場合には、カードユニット+呼出ランプ装置が、本発明における遊技用装置に相当する。
【0225】
上記の実施形態では、カード玉貸処理によりカード残額が零となった一般カード5をカードR/W27に留保する例について説明したが、これに限らず、カード残額が零となった一般カード5をカードストッカ28に収納するようにしても良い。この場合には、貨幣が識別されたことに基づいて、カードストッカ28のカードの1枚がカードR/W27に送出されて、入金金額がカード残額として記録された後にカード玉貸可能状態となり、該カード残額の範囲内でのカード玉貸処理を行い、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。
【0226】
上記の実施形態では、貨幣が識別されると、カード残額+入金金額が、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録される例について説明したが、これに限らず、貨幣が識別されたことに基づいて、入金金額がユニット制御部22のRAMに記憶されるようにしても良い。そして、該入金金額の記憶処理に基づいて現金玉貸可能状態となり、該入金金額の範囲内での玉貸処理を行い、入金金額のうちの使用されなかった入金残額を、カードストッカ28の一般カード5(又は遊技用装置外部から受け付けた一般カード5)にカード残額として記録して返却する(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する)ようにしても良い。
【0227】
上記の実施形態では、第1設定手段,第2上限値設定手段,第2下限値設定手段,第2上限値有効設定手段,及び第2下限値有効設定手段を、全て遊技用装置(カードユニット20)が備えている例について説明したが、これに限らず、これらのうちの一部又は全部を管理装置(システムコントローラ60)が備えるようにしても良い。例えば、図6(a)に示す画面に入力された第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報を、システムコントローラ60のハードディスク63に一旦記憶しておき、締め処理信号送信時に、該記憶されている情報を、締め処理信号と共にカードユニット20に送信するようにして、カードユニット20が、受信した情報を参照し、各判定(第2上限値判定又は収納上限値判定,第2下限値判定又は零判定)を行うようにしても良い。このとき、管理装置であるシステムコントローラ60において、前記ハードディスク63への記憶処理を行う制御部62が、第2上限値設定手段,第2上限値有効設定手段,第2下限値設定手段,及び第2下限値有効設定手段に相当する。
【0228】
また、第1上限値及び第1下限値についても、図6(a)に示す画面に入力された第1上限値及び第1下限値をシステムコントローラ60のハードディスク63に一旦記憶しておき、カードユニット20からの要求に応じて、該記憶されている第1上限値及び第1下限値を、要求元のカードユニット20に送信し、カードユニット20が、受信した第1上限値や第1下限値を参照して、第1上限値判定手段による判定や第1下限値判定手段による判定を行うようにしても良い。このとき、管理装置であるシステムコントローラ60において、第1上限値及び第1下限値をハードディスク63に記憶する処理を行う制御部62が、第1設定手段に相当する。
【0229】
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、第2上限値の設定を有効にするか否かの設定,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの設定を別々に行う例について説明したが、これに限らず、第2上限値の設定を有効にするか否かの設定,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの設定を一括して行うようにしても良い。この場合、ユニット制御部22は、図16のS304に相当する処理で、スイッチテーブルを参照して、第2上限値及び第2下限値の両方の設定を有効にする旨が記憶されているか又は両方の設定とも有効としない旨が記憶されているかを判定する。その結果、有効にする旨が記憶されているときには、S305で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたときに(N)、S320の判定が行われずに、第2下限値判定が実施される(S321)。一方、有効としない旨が記憶されているときには、S310で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたときに(N)、S320の判定が行われずに、零判定が実施される(S330)。
【0230】
上記の実施形態では、図16に示すように、締め処理時判定手段が、第2上限値判定又は収納限界値判定を行うと共に、第2下限値判定又は零判定を行う(但し、第2上限値以上でないと判定されたとき,又は収納限界値に達していないと判定されたときに限る)例について説明したが、これに限らず、第2上限値判定又は収納限界値判定を行う一方、第2下限値判定又は零判定を行わないようにしても良く、第2上限値判定又は収納限界値判定を行わない一方、第2下限値判定又は零判定を行うようにしても良い。
【0231】
上記の実施形態では、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、締め処理信号の送信に先立って、予め管理装置(システムコントローラ60)から送信されて遊技用装置(カードユニット20)に記憶されている例について説明したが、これに限らず、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、管理装置から締め処理信号と共に遊技用装置に送信されるようにしても良い。これら、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報は、少なくとも締め処理信号受信後に参照することができるタイミングで、システムコントローラ60から送信されていれば良い。
【0232】
上記の実施形態では、各カードユニット20において共通の第2上限値,第2下限値が設定される例について説明したが、これに限らず、対応する遊技機の機種等に応じて、遊技用装置毎に異なる第2上限値,第2下限値を設定するようにしても良い。例えば、遊技機が第1種のいわゆるデジパチの場合には、1回の平均使用金額が大きく、残額有りのカードが発行される頻度が少ないことを考慮して、対応する遊技用装置の第2下限値を低め(例えば2)に設定するようにしても良い。また、遊技機が第2種のいわゆる羽根モノの場合には、1回の平均使用金額が小さく、残額有りのカードが発行される頻度が多いことを考慮して、対応する遊技用装置の第2上限値を高め(例えば8)に設定するようにしても良い。
【0233】
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、管理装置(システムコントローラ60)側で、第1上限値,第1下限値,第2上限値,第2上限値の設定を有効にするか否かの選択,第2下限値,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの選択を受け付けて、遊技用装置(カードユニット20)において、各値及び選択に応じた設定を行う例について説明したが、これに限らず、各値の入力及び各選択をカードユニット20で直接行うようにして(例えばカードユニットが備えるディスプレイや、スイッチ等の操作により行う)、該カードユニット20が、各値及び選択に応じた設定を行うようにしても良い。また、リモートコントローラにて各値の入力及び各選択を受け付けて、該リモートコントローラからカードユニット20に対して、該入力・選択内容を送信し、これを受信したカードユニット20が各値及び選択に応じた設定を行うようにしても良い。
【0234】
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、管理装置(システムコントローラ60)側で、第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値について、設定変更が可能である例について説明したが、これに限らず、これらのうちの全部又は一部を予め遊技用装置(カードユニット20)に記憶して設定しておき、変更できないようにしても良い。
【0235】
上記の実施形態では、図6(b)に示すように、遊技島を指定することで、該指定された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号が送信される例について説明したが、これに限らず、遊技機の機種を指定することで、該機種の遊技機に対応して設けられている遊技用装置に対してのみ、締め処理信号を送信するようにしても良い。また、遊技機の台番号を指定することで、該台番号に対応する遊技用装置に対してのみ締め処理信号を送信するようにしても良い。
【0236】
上記の実施形態では、保守状態移行要求受付手段が赤外線受信部25であり、リモートコントローラ30からのメンテナンスモード移行要求を受信する例について説明したが、これに限らず、保守状態移行要求受付手段は、遊技用装置に設けられたスイッチでも良く、該スイッチを切り替えることでメンテナンスモードに移行するものであっても良い。
【0237】
上記の実施形態では、第2上限値判定(S305)において、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定(S310)において、収納限界値に達していると判定されたときに、自動的にメンテナンスモードに移行して(S307,S312)、回収モード起動要求の受信(図14のSA01)に基づいて、回収モードを起動して(SA03,SA05)、カードを排出(SA06)する例について説明したが、これに限らず、自動的にメンテナンスモードに移行した後、回収モード起動要求の受信によらず、自動的に回収モードを起動させて(つまりSA03〜SA08の処理を自動的に行い)、カードを排出するようにしても良い。これによれば、店員が回収モード起動操作を行う手間が省ける。
【0238】
上記の実施形態では、第2下限値判定(S321)において、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零判定(S330)において、零であると判定されたときに、自動的にメンテナンスモードに移行して(S323,S332)、補充モード起動要求の受信(図15のSB01)によって、補充モードを起動して(SB03,SB05)、カード挿入待ち状態(SB06)となる例について説明したが、これに限らず、自動的にメンテナンスモードに移行した後、補充モード起動要求の受信によらず、自動的に補充モードを起動させて(つまりSB03〜SB06の処理を自動的に行い)、カード挿入待ち状態となるようにしても良い。これによれば、店員が補充モード起動操作を行う手間が省ける。
【0239】
上記の実施形態では、図14に示すように、1枚ずつカードの抜き取りを促す例について説明したが、これに限らず、抜き取りがされたか否かに限らず、連続的に、第2上限値以上のカードを対象としてカードの排出処理を行うようにしても良い。このとき、抜き取り待ち状態のとなったカードは排出されるカードにより強制的に押し出されて、完全にカードユニット20から排出されることになる。これによれば、逐次、抜き取り作業を行わずに、ストック枚数が第2上限値未満となるまでカードが自動的に排出され、店員の手間が省ける。
【0240】
上記の実施形態では、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に一般カードIDが記録された一般カード5が収納されている例について説明したが、これに限らず、記録情報無しのカードが収納されるようにしても良い。この場合には、例えば、カードが外部に発行されるときに、該カードに記録する残額をシステムコントローラ60に送信すると共に、該システムコントローラ60からIDを取得して、該IDと共に前記残額を記録するようにすると良い。そしてシステムコントローラ60においては、前記IDに対応付けて残額を管理するようにすると良い。
【図面の簡単な説明】
【0241】
【図1】図1は本発明に係る遊技用システムの一例を表す接続図である。
【図2】図2は本発明に係る遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図3】図3(a)はカードユニット及びパチンコ機の正面図であり、図3(b)はカードユニットの断面右側面図である。
【図4】図4は玉貸処理に際してカードユニットとパチンコ機の間で送受される信号の一例を表す図である。
【図5】図5はシステムコントローラのハードディスクが記憶している一般カードDBの記憶内容の一例を表す図である。
【図6】図6(a)はシステムコントローラのディスプレイに表示される報知基準値設定画面の一例を表す図であり、図6(b)は同表示される締め処理信号送信島設定画面の一例を表す図である。
【図7】図7(a)は精算装置の斜視図であり、図7(b)は精算装置に設けられたディスプレイの表示内容の一例を表す図である。
【図8】図8はカードユニットに貨幣が入金されたときの処理の一例を表す図である。
【図9】図9はカードユニットに一般カードが挿入されるときの処理の一例を表す図である。
【図10】図10は営業時間中にストック枚数が更新されたときの処理の一例を表す図である。
【図11】図11は玉貸ボタンが操作されたときの処理の一例を表す図である。
【図12】図12はカード返却ボタンが操作されたときの処理の一例を表す図である。
【図13】図13はカードユニットがメンテナンスモード移行要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図14】図14はカードユニットが回収モード起動要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図15】図15はカードユニットが補充モード起動要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図16】図16はシステムコントローラから締め処理信号が送信されたときの処理の一例を表す図である。
【図17】図17はカードユニットがメンテナンスモード解除要求を受信したときの処理の一例を表す図である。
【図18】図18は精算装置とシステムコントローラにおける精算処理の一例を表す図である。
【符号の説明】
【0242】
1…遊技用システム
5…一般カード
10…パチンコ機
14…残度数表示器
20…カードユニット
22…ユニット制御部
25…赤外線受信部
26…多機能ランプ
27…カードR/W
27a…カード挿入口
28…カードストッカ
29…カードR/W制御部
60…システムコントローラ
61a…ユニット用通信部
64…ディスプレイ
65…入力装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、
遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報を記録可能な記録媒体を複数収納する記録媒体収納部と、
該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理を行う記録媒体貸与処理手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段と、を有する遊技用装置と、
該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記管理装置又は前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段と、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1上限値よりも低い第2上限値を設定する第2上限値設定手段と、
前記第2上限値の設定を有効にするか否かを設定する第2上限値有効設定手段と、をさらに有し、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数を計数する計数手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段と、
該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段と、
前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段と、
該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2上限値有効設定手段により前記第2上限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2上限値以上であるか否かを判定する第2上限値判定を行う一方、前記第2上限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数の収納限界値に達しているか否かを判定する収納限界値判定を行う締め処理時判定手段と、
該締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項2】
請求項1に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部からの前記記録媒体の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態に移行するための保守状態移行要求を受け付ける保守状態移行要求受付手段と、
前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたとき又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した遊技用システムであって、
前記管理装置又は前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段と、
前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段と、をさらに有し、
前記締め処理時判定手段は、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行い、
前記締め処理時報知手段は、該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、前記締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として、前記記録媒体収納部に収納されている記録媒体を、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行う記録媒体排出処理手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記第2上限値を入力するための第2上限値入力手段をさらに有し、
前記第2上限値設定手段は、該第2上限値入力手段に入力された第2上限値を設定することを特徴とする遊技用システム。
【請求項6】
遊技機に対応して設けられ、
遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報を記録可能な記録媒体を複数収納する記録媒体収納部と、
該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理を行う記録媒体貸与処理手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段と、を有する遊技用装置と、
該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記管理装置又は前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段と、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段と、
前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段と、をさらに有し、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数を計数する計数手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段と、
該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段と、
前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段と、
該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行う締め処理時判定手段と、
該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項7】
請求項6に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部からの前記記録媒体の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態に移行するための保守状態移行要求を受け付ける保守状態移行要求受付手段と、
前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたとき又は零判定によって零であると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項8】
請求項6又は7に記載した遊技用システムであって、
前記記録媒体収納処理手段は、前記締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として、前記記録情報から特定される有価価値の大きさが零である記録媒体が、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を前記記録媒体収納部に収納するための処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記第2下限値を入力するための第2下限値入力手段をさらに有し、
前記第2下限値設定手段は、該第2下限値入力手段に入力された第2下限値を設定することを特徴とする遊技用システム。
【請求項10】
請求項2〜5,7〜9のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、前記保守状態に移行することに基づいて前記計数手段により計数された記録媒体数を表示する記録媒体数表示手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、
前記締め処理信号の送信対象となる遊技用装置が属する範囲を指定するための指定手段をさらに有し、
該指定手段により指定された範囲に属する遊技用装置に対してのみ、前記締め処理信号送信手段から前記締め処理信号を送信することを特徴とする遊技用システム。
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、
遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報を記録可能な記録媒体を複数収納する記録媒体収納部と、
該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理を行う記録媒体貸与処理手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段と、を有する遊技用装置と、
該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記管理装置又は前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段と、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1上限値よりも低い第2上限値を設定する第2上限値設定手段と、
前記第2上限値の設定を有効にするか否かを設定する第2上限値有効設定手段と、をさらに有し、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数を計数する計数手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段と、
該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段と、
前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段と、
該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2上限値有効設定手段により前記第2上限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2上限値以上であるか否かを判定する第2上限値判定を行う一方、前記第2上限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数の収納限界値に達しているか否かを判定する収納限界値判定を行う締め処理時判定手段と、
該締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項2】
請求項1に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部からの前記記録媒体の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態に移行するための保守状態移行要求を受け付ける保守状態移行要求受付手段と、
前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたとき又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した遊技用システムであって、
前記管理装置又は前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段と、
前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段と、をさらに有し、
前記締め処理時判定手段は、前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行い、
前記締め処理時報知手段は、該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、前記締め処理時判定手段による第2上限値判定によって第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値判定によって収納限界値に達していると判定されたことを条件として、前記記録媒体収納部に収納されている記録媒体を、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行う記録媒体排出処理手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記第2上限値を入力するための第2上限値入力手段をさらに有し、
前記第2上限値設定手段は、該第2上限値入力手段に入力された第2上限値を設定することを特徴とする遊技用システム。
【請求項6】
遊技機に対応して設けられ、
遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報を記録可能な記録媒体を複数収納する記録媒体収納部と、
該記録媒体収納部に収納された記録媒体を外部に発行する記録媒体発行手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値に相当する遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理を行う記録媒体貸与処理手段と、
前記記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさが前記記録媒体貸与処理により零となったことを条件として、該記録媒体を前記記録媒体収納部に収納する処理を行う記録媒体収納処理手段と、を有する遊技用装置と、
該遊技用装置に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理を実行する旨を示す締め処理信号を送信する締め処理信号送信手段を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記管理装置又は前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する第1上限値及び第1下限値を設定する第1設定手段と、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定する第2下限値設定手段と、
前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定する第2下限値有効設定手段と、をさらに有し、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部に収納される記録媒体数を計数する計数手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信するまでの営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1上限値以上であるか否かを判定する第1上限値判定手段と、
該第1上限値判定手段により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知する第1上限値報知手段と、
前記営業時間中において、前記計数された記録媒体数が前記第1設定手段により設定された第1下限値以下であるか否かを判定する第1下限値判定手段と、
該第1下限値判定手段により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知する第1下限値報知手段と、
前記締め処理信号送信手段から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行う締め処理時判定手段と、
該締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として報知を行う締め処理時報知手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項7】
請求項6に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体収納部からの前記記録媒体の回収及び前記記録媒体収納部への前記記録媒体の補充を行うための保守状態に移行するための保守状態移行要求を受け付ける保守状態移行要求受付手段と、
前記営業時間中においては、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付に基づいて前記保守状態に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたとき又は零判定によって零であると判定されたときには、前記保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず前記保守状態に移行する処理を行う保守状態移行処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項8】
請求項6又は7に記載した遊技用システムであって、
前記記録媒体収納処理手段は、前記締め処理時判定手段による第2下限値判定によって第2下限値以下であると判定されたこと又は零判定によって零であると判定されたことを条件として、前記記録情報から特定される有価価値の大きさが零である記録媒体が、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を前記記録媒体収納部に収納するための処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記第2下限値を入力するための第2下限値入力手段をさらに有し、
前記第2下限値設定手段は、該第2下限値入力手段に入力された第2下限値を設定することを特徴とする遊技用システム。
【請求項10】
請求項2〜5,7〜9のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、前記保守状態に移行することに基づいて前記計数手段により計数された記録媒体数を表示する記録媒体数表示手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、
前記締め処理信号の送信対象となる遊技用装置が属する範囲を指定するための指定手段をさらに有し、
該指定手段により指定された範囲に属する遊技用装置に対してのみ、前記締め処理信号送信手段から前記締め処理信号を送信することを特徴とする遊技用システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2006−223405(P2006−223405A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−38476(P2005−38476)
【出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
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