説明

運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム、その方法及びそれを利用した車両

【課題】ナビゲーションと連動して交差点進入時に運転者が注視する方向の反対方向、即ち、運転者が注視できなかった方向の障害物を感知し、運転者の交差点進入を安全にする運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム、その方法及びそれを利用した車両を提供する。
【解決手段】 本発明は、運転者の注視方向を認識する運転者注視方向認識部と、運転者が注視しない方向の障害物を感知する障害物感知部と、交差点進入時に前記運転者注視方向認識部から運転者の顔面方向データを受信及び分析して前記運転者が注視する方向を把握し、前記障害物感知部へ前記運転者が注視する方向の反対方向に対する障害物の感知を要請し、障害物感知の結果を分析するエンジン制御ユニットとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、交差点へ進入時、運転者に障害物の有無に従い警告することにより、運転者の不注意による交通事故を予め防止することができる効果がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム、その方法及びそれを利用した車両に係り、より詳しくは、ナビゲーションと連動して交差点情報が入力され、交差点進入時に運転者が自車の進行方向の反対方向から車両が来るかを確認する間、自車の進行方向の障害物を感知して衝突を警報する運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム、その方法及びそれを利用した車両に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、社会及び経済の規模が拡大し高度化されるに伴い、車両及び交通需要が爆発的に増加し、大都市は深刻な交通問題に直面することになった。
特に、多数の車両と歩行者が順次交差して通過する交差点に進入する場合、運転者は自車が走行しようとする方向に障害物があるのかを確認するとともに、自車が走行しようとする方向の反対方向から車が来ているかを確認しながら注意深く徐々に進入しなければならない。
しかし、運転者が自車の走行方向(左)と自車の走行方向の反対方向(右)に頭を巡らして同時に確認することは難しく、おおよそ確認されるとしても不意に進入した障害物(信号違反車両又は信号違反歩行者など)等を確認できなかった場合、交通事故が発生して人命被害と物理的被害が発生する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−049998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記のような問題点を解決するためなされたものであって、ナビゲーションと連動して交差点進入時に運転者が注視する方向の反対方向、即ち、運転者が注視できなかった方向の障害物を感知し、運転者の交差点進入を安全にする運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム、その方法及びそれを利用した車両の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記のような目的を達成するための本発明に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムは、運転者の注視方向を認識する運転者注視方向認識部と、運転者が注視しない方向の障害物を感知する障害物感知部と、交差点へ進入時、前記運転者注視方向認識部から運転者の顔面方向データを受信及び分析して前記運転者が注視する方向を把握し、前記障害物感知部へ前記運転者が注視する方向の反対方向に対する障害物感知を要請し、障害物感知の結果を分析するエンジン制御ユニットとを含むことを特徴とする。
【0006】
前記交差点に対する情報及び車両の進行方向情報を前記エンジン制御ユニットへ提供するナビゲーションをさらに含むことを特徴とする。
【0007】
前記エンジン制御ユニットの制御に従い警告音を出力する警告音出力部をさらに含むことを特徴とする。
【0008】
前記エンジン制御ユニットは、前記顔面方向データから両眼が検出されたのかを判断し、両眼が検出された場合、両眼基盤の顔面方向角を算出し、前記両眼が検出されないか片眼のみ検出された場合、顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出することを特徴とする。
【0009】
前記エンジン制御ユニットは、前記顔面方向データで左眼の中心、右眼の中心及び鼻の中心を基準に三角形を作った後、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点と前記鼻の中心を繋ぎ、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点で直角になる垂直線を引いた地点を前記鼻の中心と繋いで二等辺直角三角形になるようにし、前記二等辺直角三角形の前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点を向く角を算出することにより、前記両眼基盤の方向角を算出することを特徴とする。
【0010】
前記エンジン制御ユニットは、前記顔面方向データで、前記運転者の顔面の右端位置と前記運転者の顔面の左端位置との間の距離、前記運転者の顔面の右端位置と鼻の中心位置との間の距離、及び前記運転者の顔面の左端位置と前記鼻の中心位置との間の距離を利用し、前記顔面輪郭基盤の方向角を算出することを特徴とする。
【0011】
前記エンジン制御ユニットは、前記運転者の顔面の右端位置と前記運転者の顔面の左端位置との間の距離、前記運転者の顔面の右端位置と鼻の中心位置との間の距離、及び前記運転者の顔面の左端位置と前記鼻の中心位置との間の距離を利用し、前記顔面輪郭基盤の方向角を予め算出してルックアップテーブルを作って格納しておき、前記運転者注視方向認識部から前記顔面データを受信するとき、前記ルックアップテーブルを利用して前記運転者の注視方向を判断することを特徴とする。
【0012】
前記運転者注視方向認識部はカメラであり、前記障害物感知部はレーダー、カメラ、レーザー又は超音波センサの何れか1つであり、前記障害物感知部は、前記運転者が注視する方向と連動してモーターにより方向が変動されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法は、交差点進入時に交差点情報及び自車の進行方向情報を受信する過程と、運転者の注視方向を判断する過程と、前記運転者が注視しない方向に対する障害物を感知する過程と、前記障害物感知の結果、前記障害物の有無に従い前記自車の進行方向に進入するか否かを判断する過程とを含むことを特徴とする。
【0014】
前記運転者の注視方向を判断する過程は、前記運転者の顔面を撮影する過程と、前記運転者の顔面を撮影したデータから両眼が検出されたのかを判断する過程と、前記両眼が検出された場合、両眼基盤の顔面方向角を算出する過程と、前記両眼が検出されないか片眼のみ検出された場合、顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出する過程とを含むことを特徴とする。
【0015】
前記両眼基盤の顔面方向角を算出する過程は、前記運転者の顔面を撮影したデータで、左眼の中心、右眼の中心及び鼻の中心を基準に三角形を作った後、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点と前記鼻の中心を繋ぎ、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点で直角になる垂直線を引いた地点を前記鼻の中心と繋いで二等辺直角三角形になるようにし、前記二等辺直角三角形の前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点を向く角を算出することにより、前記両眼基盤の方向角を算出することを特徴とする。
【0016】
前記顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出する過程は、前記運転者の顔面を撮影したデータで、前記運転者の顔面の右側端位置と前記運転者の顔面の左側端位置との間の距離、前記運転者の顔面の右側端位置と鼻の中心位置との間の距離、及び前記運転者の顔面の左側端位置と前記鼻の中心位置との間の距離を利用し、前記顔面輪郭基盤の方向角を算出することを特徴とする。
【0017】
前記障害物を感知する過程は、前記運転者の注視方向と連動してレーダー、カメラ、レーザー又は超音波センサの何れか1つの方向をモーターで制御し、前記運転者が注視しない方向の障害物を感知し、障害物の速度を算出して衝突時期を判断することを特徴とする。
【0018】
前記障害物が存在する場合、警告音を出力して車両が交差点に進入しないように警告する過程をさらに含み、前記障害物が存在しない場合、アラーム音を出力して車両が交差点に進入するように報知する過程をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、交差点へ進入時、運転者に障害物の有無に伴い警告することにより、運転者の不注意による交通事故を予め防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る交差点での車両進行の例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法を示すフローチャートである。
【図4】図3の運転者注視方向の分析方法を具体的に示すフローチャートである。
【図5】図2の運転者注視方向認識部300の顔面撮影データを示す例示図である。
【図6】図5の顔面撮影データを利用した両眼基盤の顔面方向角の計算を説明するための図である。
【図7】図5の顔面撮影データを利用した顔面輪郭基盤の顔面方向角の計算を説明するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムを、図1〜図7を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る交差点での車両進行の例を示す図である。
交差点で運転者が自車の進行方向の反対方向を注視し車両が来るかを確認する間、本発明に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムが自車の進行方向、即ち前方の障害物を感知して障害物が存在する場合、警報音を発生させる。
このため、本発明に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムは、図2のような構成を有する。
【0022】
図2に示す通り、本発明の実施形態に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムは、ナビゲーション100、エンジン制御ユニット200、運転者注視方向認識部300、障害物感知部400及び警報音出力部500を備える。
ナビゲーション100は、運転者が目的地を登録すれば目的地までの道路を案内し、交差点が現れたとき、交差点情報及び運転者の進行方向情報をエンジン制御ユニット200へ伝送する。
【0023】
エンジン制御ユニット200は、ナビゲーション100から交差点情報及び運転者の進行方向情報を受信すると、運転者注視方向認識部300へ運転者注視方向データを要請する。ここに、エンジン制御ユニット200は、運転者注視方向認識部300から運転者注視方向データを受信すると、運転者注視方向を分析し運転者注視方向の反対方向(運転者が注視しない方向)に障害物があるのかを判断するため、障害物感知部400へ運転者注視方向の反対方向の障害物有無の確認を要請する。エンジン制御ユニット200は、障害物感知部400から障害物感知の結果を受信すると、車両が進入しようとする方向の障害物の有無、又は車両の進入しようとする方向の反対方向からの車両の接近速度などを考慮し、自車が交差点に進入しても良いのか否かなどを分析し、自車が交差点に進入してはならない場合は警告音を発生する。このとき、自車の交差点への進入が可能な場合にのみアラーム音を発生するように制御することもできる。
【0024】
運転者注視方向認識部300はカメラ(図示省略)を備え、エンジン制御ユニット200から運転者注視方向認識を要請されると、運転者の顔面を撮影して撮影したデータをエンジン制御ユニット200へ伝送する。
障害物感知部400は、エンジン制御ユニット200から特定方向に対する障害物の感知を要請されると、特定方向に対するレーダー、レーザー、超音波センサ感知又はカメラ撮影を行い、その結果をエンジン制御ユニット200へ伝送する。このため、障害物感知部400はレーダー(図示省略)、カメラ(図示省略)、レーザー(図示省略)、超音波センサ(図示省略)を備える。このとき、レーダー(図示省略)、カメラ(図示省略)、レーザー(図示省略)、超音波センサ(図示省略)はモーターを介しその方向が制御され、運転者の注視方向の反対方向の障害物を感知する。
警報音出力部500は、エンジン制御ユニット200から警報音出力の要請を受信すると、警報音を出力し運転者をして衝突危険が分かるようにする。
【0025】
以下、図3を参照しながら、本発明の実施形態に係る運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法を具体的に説明する。
先ず、エンジン制御ユニット200がナビゲーション100から交差点情報及び進行方向情報を受信すると(S101)、運転者注視方向認識部300へ運転者注視方向認識を要請する(S102)。
ここに、運転者注視方向認識部300は運転者の顔面を撮影し(S103)、その撮影したデータをエンジン制御ユニット200へ伝送する(S104)。
【0026】
その後、エンジン制御ユニット200は運転者の顔面の方向を分析し、運転者の注視方向の反対方向(運転者が注視しない方向)に障害物が存在するのかを確認するため、障害物感知部400へ運転者注視方向の反対方向の障害物の感知を要請する(S106)。
ここに、障害物感知部400は運転者注視方向の反対方向の障害物の感知を行い(S107)、その障害物感知データをエンジン制御ユニット200へ伝送する(S108)。このとき、障害物感知部400はレーダー、カメラ、レーザー、超音波センサなどを利用して障害物の感知を行い、障害物の速度及び移動距離を感知する。
【0027】
その後、エンジン制御ユニット200は、障害物感知部400から受信した障害物感知データを分析して障害物の有無を判断する(S109)。このとき、エンジン制御ユニット200は、障害物感知部400から受信した障害物の速度及び移動距離情報を利用し、自車の進行方向に進入しても構わないのかを判断する。特に、運転者が自車の進行方向を注視していて自車の進行方向の反対方向の障害物を感知した場合、即ち、自車の進行方向の反対方向から車両が来る場合、その車両の速度に応じて衝突時期を計算し、衝突時期を避けて自車が進行方向に進めるように誘導するのが好ましい。
【0028】
次に、エンジン制御ユニット200は、障害物感知データの分析結果に従って警報音の出力を要請する(S110)。即ち、エンジン制御ユニット200は、運転者注視方向の反対方向に障害物が存在する場合、運転者に警報音を出力するようにして交差点に進入できないようにすることにより、事故を予め防止ができるようにする。一方、エンジン制御ユニット200は、運転者注視方向の反対方向に障害物が存在しない場合にのみ警報音出力部500を介しアラーム音を発生させ、アラーム音の発生時に交差点に進入するように制御することもできる。
【0029】
以下、図4〜図7及び(数1)、(数2)により、図3に示した運転者注視方向の分析方法を具体的に説明する。
エンジン制御ユニット200は、運転者注視方向認識部300から図5に示したような顔面撮影データを受信すると(S201)、運転者の両眼が全て検出されたのかを判断する(S202)。
ここに、顔面撮影データで運転者の両眼が全て検出された場合、エンジン制御ユニット200は下記の(数1)により両眼基盤の顔面方向角を算出する(S203)。
【数1】


ここで、∠NMVはベクトルの内角、NM,MVは図6のNM、MVの線分を示し、分母はスカラー量、分子はベクトルを示す。
【0030】
図6に示す通り、左眼の中心、右眼の中心及び鼻の中心(N)を基準に三角形を作った後、左眼の中心と右眼の中心の中間地点(M)と鼻の中心(N)を繋ぐ。このとき、左眼の中心と右眼の中心の中間地点(M)で直角になる垂直線を引いた地点(V)を鼻の中心(N)と繋いで二等辺直角三角形になるようにすれば、二等辺直角三角形の∠NMVが両眼基盤の顔面方向角になる。
このような両眼基盤の顔面方向角(∠NMV)は、(数1)により算出することができる。
【0031】
一方、顔面撮影データで運転者の両眼が全て検出されないか片眼のみ検出された場合、エンジン制御ユニット200は下記の(数2)により顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出する(S204)。
【数2】

(2)
図7に示す通り、FRxはX軸基準顔面の右端位置で、FLxはX軸基準顔面の左端位置であり、NxはX軸基準鼻の中心位置を表す。
ここに、エンジン制御ユニット200は、右端位置(FRx)と顔面の左端位置(FLx)との間の鼻の中心位置(Nx)に従って顔面輪郭基盤の方向角(Face_Angle(RL))を算出する。即ち、鼻の中心位置(Nx)から右端位置(FRx)を差し引いた値(Nx−FRx)を、左端位置(FRx)から顔面の右端位置(FLx)を差し引いた値(FLx−FRx)で分けて2倍をした値から1を引いた後サインの逆関数とすることにより、顔面輪郭基盤の方向角(Face_Angle(RL))を算出することができる。
【0032】
本発明では、エンジン制御ユニット200が(数2)により顔面輪郭基盤の方向角(Face_Angle(RL))を必要の度ごとに算出する例を開示しているが、右端位置(FRx)、顔面の左端位置(FLx)及び鼻の中心位置(Nx)別に予め算出してルックアップテーブル形態で格納しておき、必要の度ごとに利用することもできる。即ち、右端位置(FRx)、顔面の左端位置(FLx)及び鼻の中心位置(Nx)別の顔面輪郭基盤の方向角を予め格納しておき毎度計算せずに確認することができるようにする。
【0033】
このように、本発明によれば、ナビゲーションの交差点情報が入力されて、交差点進入時に運転者の注視方向(左/右)を認識し、運転者の注視方向の反対方向(運転者が注視しない方向)の障害物の有無を判断し、障害物のない場合、又は障害物があるとしても衝突しない時点に自車を進入させることにより、交差点での安全事故の発生率を減少させることができる。
【0034】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0035】
100 ナビゲーション
200 エンジン制御ユニット
300 運転者注視方向認識部
400 障害物感知部
500 警報音出力部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者の注視方向を認識する運転者注視方向認識部と、
運転者が注視しない方向の障害物を感知する障害物感知部と、
交差点へ進入時、前記運転者注視方向認識部から運転者の顔面方向データを受信及び分析して前記運転者が注視する方向を把握し、前記障害物感知部へ前記運転者が注視する方向と反対方向の障害物感知を要請し、障害物感知の結果を分析するエンジン制御ユニットと、
を含むことを特徴とする運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項2】
前記交差点に関する情報及び車両の進行方向情報を前記エンジン制御ユニットへ提供するナビゲーションをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項3】
前記エンジン制御ユニットの制御に従い警告音を出力する警告音出力部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項4】
前記エンジン制御ユニットは、
前記顔面方向データから両眼が検出されたかを判断し、両眼が検出された場合、両眼基盤の顔面方向角を算出し、前記両眼が検出されないか片眼のみ検出された場合、顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出することを特徴とする請求項1に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項5】
前記エンジン制御ユニットは、
前記顔面方向データで左眼の中心、右眼の中心及び鼻の中心を基準に三角形を作った後、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点と前記鼻の中心を繋ぎ、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点で直角になる垂直線を引いた地点を前記鼻の中心と繋いで二等辺直角三角形になるようにし、前記二等辺直角三角形の前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点を向く角を算出することにより、前記両眼基盤の方向角を算出することを特徴とする、請求項4に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項6】
前記エンジン制御ユニットは、
前記顔面方向データで、前記運転者の顔面の右側端位置と前記運転者の顔面の左側端位置との間の距離、前記運転者の顔面の右側端位置と鼻の中心位置との間の距離、及び前記運転者の顔面の左側端位置と前記鼻の中心位置との間の距離を利用し、前記顔面輪郭基盤の方向角を算出することを特徴とする、請求項4に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項7】
前記エンジン制御ユニットは、
前記運転者の顔面の右端位置と前記運転者の顔面の左端位置との間の距離、前記運転者の顔面の右端位置と鼻の中心位置との間の距離、及び前記運転者の顔面の左端位置と前記鼻の中心位置との間の距離を利用し、前記顔面輪郭基盤の方向角を予め算出してルックアップテーブルを作って格納しておき、前記運転者注視方向認識部から前記顔面データを受信するとき、前記ルックアップテーブルを利用して前記運転者の注視方向を判断することを特徴とする請求項6に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項8】
前記運転者注視方向認識部はカメラであることを特徴とする請求項1に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項9】
前記障害物感知部はレーダー、カメラ、レーザー又は超音波センサの何れか1つであり、
前記障害物感知部は、前記運転者が注視する方向と連動してモーターにより方向が変動されることを特徴とする請求項1に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システム。
【請求項10】
交差点進入時に交差点情報及び自車の進行方向情報を受信する過程と、
運転者の注視方向を判断する過程と、
前記運転者が注視しない方向に対する障害物を感知する過程と、
前記障害物感知の結果、前記障害物の有無に従い前記自車の進行方向に進入するか否かを判断する過程と
を含むことを特徴とする運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法。
【請求項11】
前記運転者の注視方向を判断する過程は、
前記運転者の顔面を撮影する過程と、
前記運転者の顔面を撮影したデータから両眼が検出されたのかを判断する過程と、
前記両眼が検出された場合、両眼基盤の顔面方向角を算出する過程と、
前記両眼が検出されないか片眼のみ検出された場合、顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出する過程と、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法。
【請求項12】
前記両眼基盤の顔面方向角を算出する過程は、
前記運転者の顔面を撮影したデータで、左眼の中心、右眼の中心及び鼻の中心を基準に三角形を作った後、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点と前記鼻の中心を繋ぎ、前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点で直角になる垂直線を引いた地点を前記鼻の中心と繋いで二等辺直角三角形になるようにし、前記二等辺直角三角形の前記左眼の中心と前記右眼の中心の中間地点を向く角を算出することにより、前記両眼基盤の方向角を算出することを特徴とする請求項11に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法。
【請求項13】
前記顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出する過程は、
前記運転者の顔面を撮影したデータで、前記運転者の顔面の右端位置と前記運転者の顔面の左端位置との間の距離、前記運転者の顔面の右端位置と鼻の中心位置との間の距離、及び前記運転者の顔面の左端位置と前記鼻の中心位置との間の距離を利用し、前記顔面輪郭基盤の方向角を算出することを特徴とする請求項11に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法。
【請求項14】
前記障害物を感知する過程は、
前記運転者の注視方向と連動してレーダー、カメラ、レーザー又は超音波センサの何れか1つの方向をモーターで制御し、前記運転者が注視しない方向の障害物を感知し、障害物の速度を算出して衝突時期を判断することを特徴とする請求項10に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法。
【請求項15】
前記障害物が存在する場合、警告音を出力して車両が交差点に進入しないように警告する過程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法。
【請求項16】
前記障害物が存在しない場合、アラーム音を出力して車両が交差点に進入するように報知する過程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報方法。
【請求項17】
運転者の注視方向を認識する運転者注視方向認識部と、
運転者が注視しない方向の障害物を感知する障害物感知部と、
交差点進入時に前記運転者注視方向認識部から運転者の顔面方向データを受信及び分析して前記運転者が注視する方向を把握し、前記障害物感知部へ前記運転者が注視する方向の反対方向に対する障害物感知を要請し、障害物感知の結果を分析するエンジン制御ユニットと、
を含むことを特徴とする運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムを用いた車両。
【請求項18】
前記交差点に対する情報及び車両の進行方向情報を前記エンジン制御ユニットへ提供するナビゲーションをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムを用いた車両。
【請求項19】
前記エンジン制御ユニットは、
前記顔面方向データから両眼が検出されたかを判断し、両眼が検出された場合、両眼基盤の顔面方向角を算出し、前記両眼が検出されないか片眼のみ検出された場合、顔面輪郭基盤の顔面方向角を算出することを特徴とする請求項17に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムを用いた車両。
【請求項20】
前記障害物感知部はレーダー、カメラ、レーザー又は超音波センサの何れか1つであることを特徴とする請求項17に記載の運転者注視方向連動の前方衝突危険警報システムを用いた車両。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−84108(P2012−84108A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−264864(P2010−264864)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【Fターム(参考)】