説明

過電流抑制回路および過電流抑制方法

【課題】
本発明は、安定的な給電を行いつつ突入電流から装置を保護することができると共に、入力電源障害や負荷障害等が発生した場合には速やかに装置を保護することができる、過電流抑制回路および過電流抑制方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の過電流抑制回路10は、入力電流が所定の閾値より大きい場合は検出信号を出力する電流検出手段20、外部へ出力電圧を供給すると共に検出信号が入力した時は出力電圧の供給を停止する電圧出力手段30、マスク時間経過時に検出信号の入力が継続していた場合に検出信号を出力するマスク手段40、検出信号をそのまま出力するバイパス手段50、印加電圧を計測する電圧監視手段60、および、印加電圧の変動幅が所定の範囲内の場合はマスク手段40を、所定の範囲外の場合はバイパス手段50を、選択して電流検出手段20と接続する切替手段70を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電流抑制回路および過電流抑制方法に関し、特に、装置が稼働している状態で回路を挿抜することにより一時的に発生する過電流等から装置を保護する過電流抑制回路および過電流抑制方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無停止コンピュータ等の装置に使用される過電流抑制回路が知られている。該過電流抑制回路は、装置が稼働している状態で回路を挿抜することにより一時的に発生する過電流(突入電流)から装置を保護する。
【0003】
例えば、特許文献1には、所定のマスク時間が経過した時に流れている電流値が大きい場合、抵抗値を低減していくことにより電流出力を抑制し、この間に電流値が大きくなった場合は保護をかける過電流保護回路が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、第1の閾値より大きい電流値を検出した場合は電源回路の出力電圧が所定の割合で低下するように制御し、さらに、第2の閾値より大きい電流値を検出した場合は保護をかける過電流保護回路が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2009−516489号公報
【特許文献2】特開平6−113476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2の過電流保護回路はいずれも、過電流が計測された場合でも、一定の期間は出力を抑制しながら電力供給が継続される。この場合、安定的な給電を行うことができるものの、入力電源障害や負荷障害等によって想定以上の過電流が流れた場合には回路が破壊等されてしまう危険がある。
【0007】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、安定的な給電を行いつつ突入電流から装置を保護することができると共に、入力電源障害や負荷障害等が発生した場合には速やかに装置を保護することができる、過電流抑制回路および過電流抑制方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係る過電流抑制回路は、入力電流を検出し、該検出した入力電流が所定の閾値より大きい場合は検出信号を生成して出力する電流検出手段と、外部へ出力電圧を供給すると共に、検出信号が入力した時は該出力電圧の供給を停止する電圧出力手段と、検出信号が入力した時に所定のマスク時間の計時を開始し、該マスク時間経過時に検出信号の入力が継続していた場合、入力した検出信号を出力するマスク手段と、検出信号が入力した時にそのまま検出信号を出力するバイパス手段と、印加電圧を計測して出力する電圧監視手段と、印加電圧の変動幅が所定の範囲内の場合はマスク手段を選択して電流検出手段と接続し、印加電圧の変動幅が所定の範囲外の場合はバイパス手段を選択して電流検出手段と接続する切替手段と、を備える。
【0009】
上記目的を達成するために本発明に係る過電流抑制方法は、外部へ出力電圧を供給している時に、印加電圧および入力電流を計測し、入力電流が所定の閾値より大きい場合は検出信号を生成して出力し、印加電圧の変動幅が所定の範囲内の場合、検出信号が入力した時に所定のマスク時間の計時を開始し、該マスク時間経過時に検出信号の入力が継続していた場合、該入力した検出信号を出力すると共に、印加電圧の変動幅が所定の範囲外の場合、検出信号が入力した時にそのまま該検出信号を出力し、検出信号が入力した場合に出力電圧の供給を停止する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る過電流抑制回路および過電流抑制方法は、印加電圧Viを監視し、印加電圧Viが許容範囲外になった場合、過電流が発生した可能性が高いと判断し、過電流が発生した場合に速やかに給電を停止する。一方、印加電圧Viの変動が許容範囲内の場合は給電継続または給電停止の判定が所定のマスク時間の間保留される。従って、安定的な給電を行いつつ、突入電流から装置を保護することができると共に、入力電源障害や負荷障害等が発生した場合には速やかに装置を保護することができる過電流抑制回路および過電流抑制方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る過電流抑制回路10の回路構成図の一例である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る突入電流抑制回路100の回路構成図の一例である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る突入電流抑制回路100のマスク時間T1よりも電流検出信号aの出力継続時間が短い場合の動作の一例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る突入電流抑制回路100のマスク時間T1よりも電流検出信号aの出力継続時間が長い場合の動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。本実施形態に係る過電流抑制回路の構成図の一例を図1に示す。図1において、過電流抑制回路10は、電流検出手段20、電圧出力手段30、マスク手段40、バイパス手段50、電圧監視手段60および切替手段70を備える。
【0013】
電流検出手段20は、所定の閾値を保持し、過電流抑制回路10に入力した入力電流Iiを検出する。そして、電流検出手段20は、検出した入力電流Iiが保持している閾値よりも大きい場合、検出信号を生成して出力する。
【0014】
電圧出力手段30は、過電流抑制回路10に接続されている外部装置へ出力電圧V0を供給する。また、電圧出力手段30は、後述のマスク手段40またはバイパス手段50から検出信号が入力した場合、該出力電圧V0の供給を停止する。
【0015】
マスク手段40は、所定のマスク時間を保持する。マスク手段40は、電流検出手段20から検出信号が入力した場合、マスク時間の計時を開始し、マスク時間が経過した時に検出信号の入力が継続している場合、入力している検出信号を電圧出力手段30へ出力する。なお、マスク時間が経過する前に検出信号の入力が終了した場合、マスク手段40はそのまま処理を終了する。
【0016】
バイパス手段50は、電流検出手段20から入力した検出信号をそのまま電圧出力手段30へ出力する。
【0017】
電圧監視手段60は、過電流抑制回路10に印加されている印加電圧Viを計測して切替手段70へ出力する。
【0018】
切替手段70は、所定の許容範囲を保持し、電圧監視手段60から入力した印加電圧Viに基づいて、マスク手段40またはバイパス手段50のどちらか一方を選択して電流検出手段20と接続する。本実施形態において、切替手段70は、印加電圧Viの変動が所定の許容範囲内の場合、マスク手段40を選択する。すなわち、電流検出手段20から出力された検出信号はマスク手段40へ入力する。一方、切替手段70は、印加電圧Viの変動が所定の許容範囲外の場合、入力電源障害や負荷障害等が発生した可能性が高いと判断して、バイパス手段50を選択する。すなわち、電流検出手段20から出力された検出信号をそのまま電圧出力手段30へ入力させる。
【0019】
上記のように構成された過電流抑制回路10において、印加電圧Viの変動が許容範囲内の場合、電流検出手段20から出力された検出信号はマスク手段40に入力され、マスク手段40において所定のマスク時間マスクされる。そして、マスク時間だけ保留した後で、そのまま出力電圧V0の供給を継続するか、出力電圧V0の供給を停止するか決定する。従って、印加電圧Viの変動に起因する電流増加が発生した場合には、出力電圧V0が継続して供給され、安定的な給電を行うことができる。
【0020】
一方、上記のように構成された過電流抑制回路10において、過電流抑制回路10に印加されている印加電圧Viの変動が許容範囲外の場合、切替手段70はバイパス手段50を選択する。この場合、電流検出手段20から出力された検出信号は、マスク時間を経ることなく、そのまま電圧出力手段30に入力する。従って、入力電源障害や負荷障害等が発生した場合には、速やかに出力電圧V0の供給を停止することができる。
【0021】
以上のように、本実施形態に係る過電流抑制回路10は、安定的な給電を行いつつ、突入電流から装置を保護することができると共に、入力電源障害や負荷障害等が発生した場合には速やかに装置を保護することができる。
【0022】
ここで、マスク手段40に複数のマスク時間を保持させ、電圧監視手段60が計測した印加電圧Viの変動幅に応じたマスク時間を選択して使用することもできる。さらに、電流検出手段20に複数の閾値を保持させ、電圧監視手段60が計測した印加電圧Viの変動幅に応じた閾値を選択して使用することもできる。この場合、印加電圧Viの変動に起因する電流増加か、異常が発生したか、をさらに高精度に区別することができる。
【0023】
なお、本実施形態では、切替手段70が所定の許容範囲を保持したが、電圧監視手段60に保持させることもできる。この場合、電圧監視手段60は、計測した印加電圧Viの変動が許容範囲外の場合、切替信号を生成して切替手段70へ出力する。一方、切替手段70は、通常は、マスク手段40を選択し、電圧監視手段60から切替信号が入力した場合、マスク手段40からバイパス手段50へ選択を切り替える。
【0024】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る突入電流抑制回路の回路構成図の一例を図2に示す。図2において、突入電流抑制回路100は、電流検出回路110、マスク回路120、電圧監視回路130、バイパス回路140、制御IC150およびスイッチ素子160を備える。
【0025】
電流検出回路110は、閾値として所定の過電流検出値Aを保持すると共に、回路を流れる電流Iiを検出する。そして、電流検出回路110は、検出した電流Iiが過電流検出値Aより大きい場合、電流検出信号aを生成して出力する。
【0026】
マスク回路120は、電流検出回路110と後述の制御IC150との間に配置され、所定のマスク時間T1を保持する。マスク回路120は、マスク時間T1よりも長い期間について電流検出回路110から電流検出信号aが出力されている場合、電流検出信号bを生成して制御IC150へ出力する。本実施形態において、マスク回路120は、電流検出回路110から電流検出信号aが入力した時、所定のマスク時間T1の計時を開始する。そして、マスク時間T1が経過した時に電流検出信号aの入力が継続している場合、電流検出信号bを生成して制御IC150へ出力する。一方、マスク時間T1が経過した時に電流検出信号aの出力が終了していた場合、電流検出信号bを生成することなく、処理を終了する。
【0027】
電圧監視回路130は、所定の入力電圧変動許容範囲を保持し、入力電圧Viを監視する。さらに、電圧監視回路130は、入力電圧Viに基づいて後述のバイパス回路140をオン/オフ制御する。本実施形態において、電圧監視回路130は、入力電圧Viの変動幅が入力電圧変動許容範囲内の場合、バイパス回路140をオフ制御する。一方、入力電圧Viの変動が入力電圧変動許容範囲外の場合、バイパス回路140をオン制御する。
【0028】
バイパス回路140は、マスク回路120と並列に配置され、電圧監視回路130にオン/オフ制御される。バイパス回路140は、オン制御されている場合、電流検出回路110から出力された電流検出信号aを、マスク回路120へ入力させることなくそのまま制御IC150へ入力させる。一方、バイパス回路140は、オフ制御されている場合、電流検出回路110から出力された電流検出信号aはマスク回路120へ入力する。すなわち、電流検出回路110から出力された電流検出信号aは、マスク回路120においてマスク時間T1の間、マスクされる。
【0029】
制御IC150は、後述のスイッチ素子160をオン/オフ制御する。本実施形態において、制御IC150は、通常はスイッチ素子160をオン制御する。そして、制御IC150は、バイパス回路140から電流検出信号aが、または、マスク回路120から電流検出信号bが入力した場合、スイッチ素子160をオフ制御する。
【0030】
スイッチ素子160は、オン制御されている時、出力電圧V0を出力する。一方、スイッチ素子160は、オフ制御されている時、出力電圧V0の出力を停止する。
【0031】
上記のように構成された突入電流抑制回路100は、入力電圧Viの変動が入力電圧変動許容範囲外の場合は、入力電圧Viを供給している入力電源または負荷装置に異常が発生したと判断して、電流検出信号aをバイパスしてそのまま制御IC150へ入力させ、速やかに給電を中止する。
【0032】
一方、入力電圧Viの変動が入力電圧変動許容範囲内の場合は、突入電流抑制回路100は、電流検出回路110から制御IC150へ送出される電流検出信号aに一定時間のマスク時間を設ける。従って、入力電圧Viの変動に起因して発生した電流増加等によって給電が停止するのを防止し、給電を安定的に継続することが出来る。一方、一定時間マスクした後も過電流が流れている場合は、負荷障害等によって過電流が発生していると判断してスイッチ素子160をオフ制御し、給電を中止する。
【0033】
次に、入力電圧Viの変動が入力電圧変動許容範囲内にある場合の、本実施形態に係る突入電流抑制回路100の動作を説明する。マスク時間T1よりも電流検出信号aの出力継続時間が短い場合の動作を図3に、マスク時間T1よりも電流検出信号aの出力継続時間が長い場合の動作を図4に示す。
【0034】
まず、マスク時間T1よりも電流検出信号aの出力継続時間が短い場合について説明する。図3において、電流検出回路110は突入電流抑制回路100を流れる電流Iiを、電圧監視回路130は突入電流抑制回路100に印加されている入力電圧Viを、それぞれ監視している。入力電圧Viの変動が入力電圧変動許容範囲内にある場合、バイパス回路140はオフ制御され、すなわち、電流検出回路110から出力された電流検出信号aは、マスク回路120を介して制御IC150へ入力する。
【0035】
そして、入力電圧Viが、入力電圧変動許容範囲内で電圧V1から電圧V2に変動した場合、突入電流抑制回路100を流れる電流Iiが過渡的に増加する。そして、電流Iiが所定の過電流検出値Aを超過した場合、電流検出回路110は、電流検出信号aを生成して出力する。
【0036】
電流検出回路110から出力された電流検出信号aは、バイパス回路140がオフ制御されていることから、マスク回路120に入力する。マスク回路120は、電流検出信号aが入力した時、所定のマスク時間T1の計時を開始する。そして、マスク時間T1が経過後に電流検出信号aが検出されなかった場合、処理を終了する。
【0037】
すなわち、電流検出回路110から電流検出信号aがマスク回路120に送出されるが、電流検出信号aがマスク時間T1以下の持続時間であることから、マスク回路120は電流検出信号bを生成しない。従って、制御IC150はスイッチ素子160をオフ制御せず、突入電流抑制回路100からの給電はそのまま継続される。
【0038】
次に、マスク時間T1よりも電流検出信号aの出力継続時間が長い場合について説明する。図4において、機器やシステムの不具合、故障等により過電流が発生した場合、突入電流抑制回路100に印加された入力電圧ViはV3のままの状態で、突入電流抑制回路100を流れる電流Iiが増加する。そして、電流Iiが所定の過電流検出値Aを超過した場合、電流検出回路110は、電流検出信号aを生成して出力する。
【0039】
電流検出回路110から出力された電流検出信号aは、バイパス回路140がオフ制御されていることから、マスク回路120に入力する。マスク回路120は、電流検出信号aが入力した時、所定のマスク時間T1の計時を開始する。そして、マスク時間T1が経過後に電流検出信号aの出力が継続していた場合、マスク回路120は、電流検出信号bを生成して制御IC150へ出力する。
【0040】
制御IC150は、電流検出信号bが入力した時、スイッチ部制御信号を出力してスイッチ素子160をオフ制御する。スイッチ素子160がオフ制御されることによって突入電流抑制回路100からの給電が停止され、突入電流抑制回路100に接続されている装置や部品が保護される。
【0041】
さらに、入力電圧Viの変動が入力電圧変動許容範囲外の場合の、本実施形態に係る突入電流抑制回路100の動作について説明する。電圧監視回路130は、入力電圧Viの変動が入力電圧変動許容範囲外である場合、入力電圧Viを供給している入力電源または負荷装置に異常が発生した可能性が高いことから、バイパス回路140をオン制御する。すなわち、電流検出回路110から出力された電流検出信号aは、バイパス回路140を経由して、そのまま制御IC150に入力する。制御IC150は、電流検出信号aが入力した場合、スイッチ素子160を速やかにオフ制御する。従って、本実施形態に係る突入電流抑制回路100において、入力電源障害、負荷障害等による過電流が発生した場合は、速やかに給電が停止され、突入電流抑制回路100に接続されている装置や部品が保護される。
【0042】
以上のように、本実施形態に係る突入電流抑制回路100は、入力電源障害、負荷障害等による過電流発生時には速やかに過電流保護機能を機能させることができると共に、入力電圧Viの変動に起因する電流増加発生時には、適正な過電流保護機能を保ちつつ、安定的に給電を行うことが出来る。
【0043】
ここで、入力電圧Viの変動によって発生する電流増加による誤動作を低減するには、過電流検出値Aを大きくする必要がある。この場合、給電回路に使用する部品を高電流に耐えうる部品にする必要があり、コストが増加する。これに対して、本実施形態に係る突入電流抑制回路100は、電圧監視回路130を用いて入力電圧Viの変動を監視し、バイパス回路140をオン/オフ制御する。この場合、過電流検出値Aを大きく設定する必要がなく、従って、コストが増加することを抑制することができる。
【0044】
本実施形態に係る突入電流抑制回路100は、広範囲な入力電圧を使用する機器に適用することができる。該突入電流抑制回路100は、電子回路の入力電圧変動許容範囲の大きい機器に有効であるが、不具合や故障以外の要因により短時間に過渡電流が流れる電源装置、電源回路内の突入電流抑制回路に対しても同様に有効である。
【符号の説明】
【0045】
10 過電流抑制回路
20 電流検出手段
30 電圧出力手段
40 マスク手段
50 バイパス手段
60 電圧監視手段
70 切替手段
100 突入電流抑制回路
110 電流検出回路
120 マスク回路
130 電圧監視回路
140 バイパス回路
150 制御IC
160 スイッチ素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電流を検出し、該検出した入力電流が所定の閾値より大きい場合は検出信号を生成して出力する電流検出手段と、
外部へ出力電圧を供給すると共に、前記検出信号が入力した時は該出力電圧の供給を停止する電圧出力手段と、
前記検出信号が入力した時に所定のマスク時間の計時を開始し、該マスク時間経過時に前記検出信号の入力が継続していた場合、前記入力した検出信号を出力するマスク手段と、
前記検出信号が入力した時にそのまま前記検出信号を出力するバイパス手段と、
印加電圧を計測して出力する電圧監視手段と、
前記印加電圧の変動幅が所定の範囲内の場合は前記マスク手段を選択して前記電流検出手段と接続し、前記印加電圧の変動幅が所定の範囲外の場合は前記バイパス手段を選択して前記電流検出手段と接続する切替手段と、
を備える過電流抑制回路。
【請求項2】
オンの時に出力電圧を出力し、オフの時に出力電圧の出力を停止させるスイッチ手段をさらに備え、
前記電圧出力手段は、前記検出信号が入力した時、前記スイッチ手段をオフする、請求項1記載の過電流抑制回路。
【請求項3】
前記マスク手段は複数のマスク時間を保持し、前記印加電圧の変動幅に応じたマスク時間についての計時を行う、請求項1または2記載の過電流抑制回路。
【請求項4】
前記電流検出手段は複数の閾値を保持し、前記印加電圧の変動幅に応じた閾値と前記入力電流とを比較する、請求項1乃至3のいずれか1項記載の過電流抑制回路。
【請求項5】
外部へ出力電圧を供給している時に、印加電圧および入力電流を計測し、
前記入力電流が所定の閾値より大きい場合は検出信号を生成して出力し、
前記印加電圧の変動幅が所定の範囲内の場合、前記検出信号が入力した時に所定のマスク時間の計時を開始し、該マスク時間経過時に検出信号の入力が継続していた場合、該入力した検出信号を出力すると共に、前記印加電圧の変動幅が所定の範囲外の場合、前記検出信号が入力した時にそのまま該検出信号を出力し、
前記検出信号が入力した場合に出力電圧の供給を停止する、
過電流抑制方法。
【請求項6】
複数のマスク時間を保持し、前記印加電圧の変動幅に応じたマスク時間についての計時を行う、請求項5記載の過電流抑制方法。
【請求項7】
複数の閾値を保持し、前記印加電圧の変動幅に応じた閾値と前記入力電流とを比較する、請求項5または6記載の過電流抑制方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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