説明

道路建設機械、レベリング装置、ならびに道路建設機械において切削深さまたは切削勾配を制御するための方法

道路建設機械(1)では、切削深さに関して高さ調節可能である切削ドラム(3)と、切削ドラム(3)の切削深さおよび/または勾配のための設定値を受信する制御装置(6a、6c)を有するレベリング装置(4)と、基準面に対する切削ドラム(3)の切削深さおよび/または勾配の現在の実測値を登録するためのセンサ(A、B、C)と、を有する。制御装置(6a、6c)が、センサ(A、B、C)の所定の設定値と実測値とに基づいて、切削作業中に設定値を達成するための調整値を返すことによって、切削ドラム(3)の切削深さ制御および/または勾配制御を行う。レベリング装置(4)の表示および設定装置(2)には、センサ(A、C)のための表示および設定ユニット(2a、2c)に加えて、センサ(A、C)と交換される選択可能なセンサ(B)のための更なる表示および設定ユニット(2b)が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ、請求項1の前文に記載の道路建設機械と、請求項8の前文に記載のレベリング装置と、請求項13の前文に記載の方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
道路切削機にレベリング装置を統合することは既に公知であり、これによって、均一な切削された表面が製造され得ることが確実になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本切削深さ制御システムは、異なるセンサが接続され得るように設計されている。とりわけ、使用されるセンサには、例えば、ワイヤロープセンサと、超音波センサと、スロープセンサとが含まれる。
【0004】
ワイヤロープセンサは、切削ドラムに隣接する側板(縁部保護部)上に搭載されており、したがって、基準面、この場合は路面を、極めて正確に走査する。超音波センサは、非接触式で動作するため、いかなる機械的摩耗にもさらされない。超音波センサは、機械の異なる位置に取り付けられ得るため、さまざまなやり方で使用され得る。
【0005】
定義された横断勾配を製造する場合には、道路切削機に統合されたスロープセンサもまた、使用され得る。
【0006】
公知の切削深さ制御システムには、2つの独立した制御ループが設けられ得る。制御装置が各制御ループ内に設けられており、センサは、この各制御ループに、プラグインコネクタを経由して接続され得る。例えば、2つの高さセンサが設けられる、または、1つの高さセンサが、1つのスロープセンサと組み合わせて設けられる。
【0007】
従来技術において、切削作業を中断することなく、また作業結果に対し負の影響を与えることなく、多くの異なるセンサを頻繁に切替えること(用途関連の理由のために必要である)ができないということは、好ましくない。現在のセンサを切替えるためには、制御システムの自動モードをまず中断させる必要がある。なぜなら、制御装置が1つしかない、または、1つの制御装置について、それぞれ、設定値および実測値のために、1つの表示および設定装置しかないからである。次いで、新たなセンサが選択され、所望の設定値が設定され、その後、制御システムの自動モードに戻すことができる。センサの切り替え中に道路切削機が切削し続けた場合には、その間には制御が行われないため、作業結果に不具合が生じ得る。したがって、センサを切替えるためには、機械は停止されなければならず、これは、大きな時間ロスにつながる。たとえ道路切削機が、センサを切替える間、停止されたとしても、切削ドラムは立っているだけで切り込んでしまうため、作業結果への悪影響は起こる。これは、特にファインミリング時には、好ましくない影響である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の目的は、切削作業を中断することなくセンサを切替えることが可能な、道路建設機械、ならびにレベリング装置、ならびに、切削深さおよび/または切削勾配を制御するための方法、を明示することである。
【0009】
上記目的は、請求項1、8および13の特徴によって達成される。
【0010】
本発明によれば、有利なやり方で、レベリング装置の表示および設定装置に、現在使用中の少なくとも1つのセンサのために設けられている表示および設定ユニットに加えて、現在使用中のセンサと交換されることになっている選択可能なセンサのための更なる表示および設定ユニットが設けられる。更なる表示および設定ユニットを設けることにより、現在使用中のセンサと交換されることになっている新たなセンサが、新たなセンサの実測値および設定値に関する切替えを行う時に備えて、作業を続けながら準備され得るという、利点が生じる。したがって、切替え時には、センサは、現在適用可能な調整値を変更することなく切替えられ得る。レベリング装置にはセンサの切替えのための装置が設けられており、この装置は、切替命令が発せられるや否や、切削作業を中断することなく、かつ切削ドラムの切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための現在の調整値を不規則に変更することなく、少なくとも1つの現在のセンサから少なくとも1つの予め選択された他のセンサへ、レベリング装置の切替えを行なう。
【0011】
表示および設定装置を有するこの切替装置により、他のセンサを予め選択することと、他の予め選択されたセンサの動作パラメータ(設定値および実測値)を予め設定することとが可能になる。
【0012】
このようにして、機械作業員が、切削作業中にセンサの切替えを既に準備しておくことができ、その結果、いかなる時間ロスもなく、かつ切削作業を中断することなく、ボタンを押すことでセンサの切替えが可能となる。
【0013】
この目的のために、レベリング装置には、現在のセンサのデータと予め選択されたセンサのデータとを表示かつ変更することができる表示および設定装置が設けられている。切替装置によって、作業結果に対するいかなる影響もなく、切削作業中に、現在のセンサから予め選択されたセンサへの切替えが行われ得る。
【0014】
本発明の一実施態様によれば、少なくとも1つの予め選択された他のセンサの、切削ドラムの切削深さのためのおよび/または勾配のための現在測定されている実測値が、遅くとも切替え時には、先に使用されたセンサの、切削深さのためのおよび/または勾配のための最後に測定された実測値と同一の値に設定され得ることが、提供される。
【0015】
したがって、センサを切替える際に、最後に使用されたセンサの実測値を適用することが可能であり、その結果、切削ドラムの切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための調整値は、センサを切替えるために変更されることはなく、また、切削された路面の均一性は、センサを切替えることによって悪影響を受けることがないようになる。
【0016】
代替実施形態によれば、切削ドラムの切削深さのためのおよび/または勾配のための設定値が、遅くとも切替え時には、少なくとも1つの予め選択されたセンサの、切削深さのための現在測定されている実測値に設定され得ることが、提供される。
【0017】
設定値を、先のセンサと置換される予め選択されたセンサの現在測定されている実測値と等しくすることにより、切削深さおよび/または勾配の設定のための調整値が切替え時に変更されないことが確実になる。
【0018】
第3の実施形態によれば、選択された他のセンサの測定された実測値が先に使用されたセンサの測定された実測値からずれている場合には、切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための調整値が、予め設定可能な推移関数によって変更され得ることが、提供される。
【0019】
したがって、更なる代替例によれば、センサを切替えた結果、現在の調整値が変更される場合には、上記変更は調整値0から始まる予め設定可能な推移関数に従って行われることが、提供される。それによって、調整値の変更は不規則には行われず、その結果、切削された路面の均一性は悪影響を受けず、また、切替えの結果生じた調整値への適合が、長い距離をかけて、例えば10m以上かけて、行われることが達成される。
【0020】
レベリング装置には2つの制御装置が設けられており、この2つの制御装置のセンサは、互いに対し横方向に一定の距離を置いて、切削ドラムの回転軸に対し平行に配置されており、かつ、好ましくは機械の左右で互いに独立して切削深さを制御することが、好ましくは提供される。
【0021】
本発明は、請求項8の特徴を有するレベリング装置にも関する。
【0022】
道路建設機械の切削ドラムの切削深さまたは切削勾配を、少なくとも1つの交換可能なまたは切換可能なセンサを使用して、基準面に対する切削ドラムの切削深さのおよび/または勾配の現在の実測値を登録することによって、制御するための方法であって、切削ドラムの切削深さ制御および/または勾配制御が、切削作業中に、所定の設定値と現在測定されている実測値とに基づいて、設定値を達成または維持するための調整値を返すことによって行われる本方法によれば、現在使用されているセンサを予め選択された他のセンサと交換する場合、切削深さおよび/または勾配の制御が、更なる表示および設定ユニットによって、切替えの前にセンサの設定値と実測値とを設定することによって、切削作業を中断することなく、切削ドラムの切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための現在の調整値が不規則に変更されないようなやり方で行われることが、提供される。
【0023】
制御は、センサの切替えのための切替命令が発せられるや否や、切削作業を中断することなく、かつ切削ドラムの切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための現在の調整値を不規則に変更することなく行われる。
【0024】
路面、または、例えばレーザなどによって予め定められた定義された水平面、または他の自由に定義可能な予め選択された表面が、路面の異なる勾配すなわち傾度(正または負)を示し得る、基準面として使用され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下において、本発明の実施形態を、図面を参照して更に詳細に説明する。
【0026】
図1は、切削深さに関して高さ調節可能な切削ドラム3を有する、路面処理のための道路機械1を示す。前方走行駆動ユニットは、それ自体を、例えば、切削深さ制御または勾配制御のための基準面として機能し得る路面12上に支持する。この目的のために、道路機械1には、切削ドラム3の切削深さおよび/または勾配のための設定値を受信する少なくとも1つの制御装置(6a、6c)を有する、レベリング装置4が設けられている。交換可能なセンサA、B、Cが、レベリング装置4の制御装置6a、6cに接続され得る。センサA、B、Cは、基準面に対する切削ドラム3の切削深さおよび/または勾配の現在の実測値を登録する役割を果たす。基準面は、路面12、所定の水平面、または自由に定義可能な、例えば数学的に予め定められた平面もしくは表面であってもよい。
【0027】
少なくとも1つの制御装置6a、6cは、少なくとも1つのセンサA、B、Cの所定の設定値と現在測定されている実測値とに基づいて、切削ドラム3のための切削深さ制御および/または勾配制御を行い、切削作業中に、設定値を達成または維持するための調整値が返される。図2から分かるように、レベリング装置4には表示および設定装置が設けられており、この表示および設定装置は、3つの殆ど同一の表示および設定ユニット2a、2b、2cに分けられている。表示および設定装置2は、センサA、B、Cのための動作パラメータを設定する役割を果たす。センサA、B、Cの設定値および実測値は、各表示および設定ユニット2a、2b、2cにおいて設定され得る。左右の表示および設定ユニット2aおよび2cは、それぞれ、制御装置6a、6cに接続されており、制御装置6a、6cは自動ボタンによって起動されて、対応する制御を自動的に行うことができる。制御装置は、切替えの間、自動モードのままである。設定値と実測値との差から生じる制御装置6a、6cの調整値は矢印14によって質的に表示され、表示ユニットは、機械の垂直トラバース速度を、比例的にも(量的を意味する)表示することができる。現在使用されているセンサAまたはCと交換されることになっている選択可能なセンサBに結合している、中央の表示および設定ユニット2bの所定の設定値および実測値は、切替装置10aまたは10bによって、選択可能な他のセンサBと交換されることになっているセンサAまたはCの設定値および実測値と互換され得る。
【0028】
この実施形態は、道路建設機械1の片側にそれぞれ1つずつ制御装置6a、6cが設けられている型を示している。1つの制御装置しか存在せず、1つのセンサが更なる選択可能なセンサと交換される場合には、表示および設定装置2にはまた、2つの表示および設定ユニットだけが設けられ得ることを理解されたい。
【0029】
このように、設けられる表示および設定ユニットの数は、使用中のセンサの数より常に1大きい。
【0030】
図2は、センサA、B、Cを、2つの制御装置6a、6cを有するレベリング装置4へ接続する様子を示しており、レベリング装置には、3つの表示および設定ユニット2a、2b、2cを有する表示および設定装置2が設けられている。
【0031】
図3は、表示および設定装置2の実施形態を示しており、各表示および設定ユニット2a、2b、2cのために、設定値を設定するための設定ボタン16(上下)、ならびに測定された実測値を調整するための設定ボタン18(上下)がある。
【0032】
センサA、B、Cの現在調整されている設定値と現在測定されている実測値とが、表示および設定ユニット2a、2b、2cのディスプレイ20に表示されている。切削ドラムの、設定される可能性のある勾配の方向もまた、ディスプレイ20に表示され得る。さらに、表示された値に関し、単位は、例えば、インチもしくはセンチメートル、または%で表したパーセンテージで表示される。
【0033】
センサの選択はディスプレイ20の下端部22に表示され、機械作業員が、現在どのタイプのセンサが表示および設定ユニット2a、2b、2cに表示されているかについて、現在の表示によって判断できるようになっている。シンボルは、左から右に、ワイヤロープセンサ、スロープセンサ、超音波センサ、多重センサ、ステーション全体、ならびに基準面を予め定めるためのレーザを表す。
【0034】
ディスプレイ20の上方に、制御装置パラメータを設定するために、自動モード用および設定モード用のボタンが1つずつ設けられている。ホーン24、ならびに走行駆動ユニットの高さを調整するためのボタン26もまた、表示および設定装置2上に設けられ得る。設定値を記憶するための2つのメモリボタンM1、M2が、中央の表示および設定ユニット2bのディスプレイ20の下方に追加的に設けられている。
【0035】
現在の調整値の不規則な変更を回避する仕方の様々な可能性を、図4〜6において説明する。
【0036】
図4の実施形態においては、予め選択されたセンサBの測定された実測値が、切替え時に、先に使用されたセンサAの最後に測定された現在の実測値と等しくされる。
【0037】
図5においては、所定の設定値が、予め選択されたセンサBの現在測定されている実測値に適合され、その結果、この場合もまた、調整値の変更はない。
【0038】
先に使用されたセンサAの測定された実測値が、予め選択された新たなセンサBの測定された実測値からずれている場合には、調整値はまた、図4および5の実施形態の代替形態として、推移関数によって、実測値に差があるために生じる調整値へと変えられる。このようにして、経時的移行が起こり、これにより、調整値の不規則な変更が生じ得ない。
【0039】
図6aおよび6bは、補正された状態での切替え手順を示す。図6aは、制御装置6cにリンクしている表示および設定ユニット2cが、動作モードの切削深さ(設定値10.0cm)から動作モードの切削勾配(設定値2%)へ切替えられることになっている初期状態を示している。切替えは、補正された状態で行われる。これは、機械の両側のそれぞれの実測値が設定値に一致しており、したがって、調整値が両側で0であることを意味する。補正された状態は、表示および設定装置14a、14cによって水平バーで表示されている。切替装置10の切替ボタン10bを作動させると、予め選択された設定値と実測値とが、表示および設定ユニット2bから表示ユニット2cへと交換され、かつ、引き続き自動モードで切削深さおよび切削勾配の混合制御を行うためのベースとされることは、図6bから明白である。
【0040】
図7a〜7cは、設定値をマッチングする切替え手順を示す。
【0041】
この例では、機械の両側の調整値は、0に等しくない。制御装置6cの表示および設定ユニット2cは、切削深さ制御から切削勾配制御へと切替えられる。勾配の設定値は、図7bにおいて、ボタン16を作動させることによって手動で適合され、その結果、調整値の不規則な変更が起こらないようになっている。この例では、調整値は制御偏差(P制御装置)に比例しており、かつ切削深さおよび切削勾配のための比例定数は数値的に等しいと、仮定する。制御偏差は、切削深さでは0.3cmであり(図7aの表示および設定ユニット2c)、切削勾配では0.6%(図7aの表示および設定ユニット2b)であり、したがって、調整値は、切替え後、値の上では2倍になってしまう。制御偏差をマッチングさせるために、勾配の設定値は、2.0まで下げられ、これで、数値的に等しい制御偏差となる。これは、「設定値下降」ボタン16を介して手動で、または自動的に、例えば、ボタン16、18の組合せ「実測値上昇および設定値下降」を介して(図7b)、行われ得る。
【0042】
図7cによって例示された切替ボタン10bを作動させることによって、切削勾配の設定値および実測値が、図7cの矢印によって示されるように適用される。このプロセスでは、調整値は不変である。
【0043】
示していない更なる実施形態では、設定値の自動的マッチングを提供することができる。このような実施形態においては、先に言及した図7a〜7cの実施形態における設定値の変更は、切替ボタン10b(または10a)が自動モードで作動されると、自動的に行われる。中央の表示および設定ユニット2b(図7)の値を手動で変更する第1のステップは、この場合は自動的に行われるので、省略され得る。
【0044】
示していない更なる変形例では、実測値の間に偏差がある場合には、現在の調整値から始めて、予め設定された推移関数によって調整値が変更される。
【0045】
図8aおよび8dは、実測値と設定値とをマッチングさせる実施形態を示す。
【0046】
図8aに示される初期状態は、右側の制御装置6cに関して、切削深さセンサC、例えば縁部保護部に搭載されたワイヤロープセンサの値を表示しており、一方、中央の表示および設定ユニット2bは、切削深さセンサB、例えば切削ドラムの前方に走査点を有する超音波センサの値を表示している。
【0047】
切削深さセンサCは、切削深さセンサBによって置換されることになっており、2つのセンサB、Cの設定値および実測値は合致していない。しかし、表示装置14a、14cから明白であるように、現在の調整値は0に等しい。
【0048】
センサBの調整が異なっているので、センサBの実測値は、センサCの実測値に合致していない。センサBの実測値は、実測値設定ボタン18によって、手動でまたは自動的に、例えば、2つの実測値設定ボタン18をしばらくの間、押したままにしておくことによって、センサAの実測値に等しくされ得る。
【0049】
図8cおよび図8dは、設定値のマッチング手順を示す。2つのセンサB、Cの設定値が右側の切削深さに関するので、センサBの設定値は、センサCの設定値に適合されることになっている。これは、設定値設定ボタンを介してまたは自動的に、例えば、2つの設定値設定ボタンをしばらくの間、押したままにしておくことによって、行われ得る。
【0050】
右側の切替ボタン10bが作動されると、センサBの設定値および実測値が適用される。調整値は0のままであり、したがって不変である。
【0051】
全ての実施形態で、先に使用されているセンサCと交換されることになっている予め選択されたセンサBの設定値および実測値は、表示および設定ユニット2bにおいて表示されている。このようにして、切替ボタン10aまたは10bを介して切替命令を入力する前においてさえ、予め選択されたセンサBの全ての設定する値(設定値および実測値)を予め設定すること、および、これらの値を、先に使用されているセンサA、C、またはこれらの設定値もしくは実測値にそれぞれ適合させることが可能となる。切替装置10の切替ボタン10aを作動させるや否や、予め選択されたセンサは、道路建設機械1の左側で現在使用されているセンサAと交換される。
【0052】
図7の実施形態に関連して既に説明したように、手動で設定値の均等化を行う代わりに、自動モードで切替ボタン10b(または10a)を作動させると、設定値の均等化は、自動的にも行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】道路建設機械を示す図である。
【図2】レベリング装置を示す図である。
【図3】表示および設定装置を示す図である。
【図4】切替え時の異なるセンサ間の実測値のマッチングを示す図である。
【図5】切替え時の新たなセンサの実測値への設定値のマッチングを示す図である。
【図6a】切削深さ制御から切削勾配制御への切替えを示す図である。
【図6b】切削深さ制御から切削勾配制御への切替えを示す図である。
【図7a】設定値をマッチングする切替え手順を示す図である。
【図7b】設定値をマッチングする切替え手順を示す図である。
【図7c】設定値をマッチングする切替え手順を示す図である。
【図8a】実測値と設定値とをマッチングする切替えを示す図である。
【図8b】実測値と設定値とをマッチングする切替えを示す図である。
【図8c】実測値と設定値とをマッチングする切替えを示す図である。
【図8d】実測値と設定値とをマッチングする切替えを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面の処理のための道路建設機械(1)であって、切削深さに関して高さ調節可能な切削ドラム(3)と、前記切削ドラム(3)の切削深さおよび/または勾配のための設定値を受信する少なくとも1つの制御装置(6a、6c)を有するレベリング装置(4)と、基準面に対する前記切削ドラム(3)の切削深さおよび/または勾配の現在の実測値を登録するための、少なくとも1つの交換可能なセンサ(A、B、C)または複数の切換可能なセンサと、を有し、前記制御装置(6a、6c)が、前記少なくとも1つのセンサ(A、B、C)の所定の設定値と現在測定されている実測値とに基づいて、切削作業中に設定値を達成または維持するための調整値を返すことによって、前記切削ドラム(3)のための切削深さ制御および/または勾配制御を行い、かつ、前記レベリング装置(4)には、前記少なくとも1つのセンサ(A、B、C)のための動作パラメータを表示かつ設定するための、表示および設定装置(2)が設けられている、道路建設機械(1)において、
前記レベリング装置(4)の前記表示および設定装置(2)には、現在使用中の前記少なくとも1つのセンサ(A、C)のために設けられた表示および設定ユニット(2a、2c)に加えて、現在使用中の前記センサ(A、C)と交換されることになっている選択可能なセンサ(B)のための、更なる表示および設定ユニット(2b)が設けられていることを特徴とする、道路建設機械(1)。
【請求項2】
前記レベリング装置(4)にはセンサ(A、B、C)の切替えのための装置(10)が設けられており、この装置(10)が、切替命令が発せられるや否や、切削作業を中断することなく、かつ、前記切削ドラムの切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための現在の調整値を不規則に変更することなく、前記少なくとも1つの現在のセンサ(A;C)から少なくとも1つの予め選択された他のセンサ(B)へと、前記レベリング装置(4)の切替えを行うことを特徴とする、請求項1に記載の道路建設機械。
【請求項3】
前記少なくとも1つの選択された他のセンサ(B)の、前記切削ドラム(3)の切削深さのためのおよび/または勾配のための現在測定されている実測値が、遅くとも切替え時には、前記先に使用されたセンサ(A;C)の、切削深さのためのおよび/または勾配のための、最後に測定された実測値と同一の値に、設定され得ることを特徴とする、請求項2に記載の道路建設機械。
【請求項4】
前記切削ドラム(3)の切削深さのためのおよび/または勾配のための設定値が、遅くとも切替え時には、前記少なくとも1つの選択されたセンサ(B)の切削深さのための、現在測定されている実測値に設定され得ることを特徴とする、請求項2に記載の道路建設機械。
【請求項5】
前記選択された他のセンサ(B)の測定された実測値が、前記先に使用されたセンサ(A;C)の測定された実測値からずれている場合には、切削深さの設定および/または勾配の設定のための調整値が、予め設定可能な推移関数によって変更され得ることを特徴とする、請求項2に記載の道路建設機械。
【請求項6】
前記切替装置には、前記他のセンサ(B)を予め選択することと前記他のセンサ(B)の動作パラメータを予め設定することとを可能にする表示および設定装置(2)が設けられていることを特徴とする、請求項2〜5のうちのいずれか1項に記載の道路建設機械。
【請求項7】
前記レベリング装置(4)には2つの制御装置(6a、6c)が設けられており、これらの2つの制御装置(6a、6c)のセンサ(A、C)が、互いに対し横方向に一定の距離を置いて前記切削ドラム(3)の回転軸に対し平行に配置されており、かつ、前記機械(1)の左右で互いに独立して切削深さを制御することを特徴とする、請求項2〜6のうちのいずれか1項に記載の道路建設機械。
【請求項8】
請求項1に記載の道路建設機械(1)の高さ調節可能な切削ドラム(3)のためのレベリング装置(4)であって、前記切削ドラム(3)の切削深さおよび/または勾配のための記憶可能な設定値を受信する少なくとも1つの制御装置(6a、6c)と、選択された基準面に対する前記切削ドラム(3)の切削深さおよび/または勾配の現在の実測値を登録するための、少なくとも1つの交換可能なセンサ(A、B、C)または複数の切換可能なセンサ(A、B、C)を有し、前記制御装置(6a、6c)が、所定の設定値と現在測定されている実測値とに基づいて、切削作業中に切削深さおよび/または切削勾配のための設定値を達成または維持するための調整値を返すことによって、前記切削ドラム(3)のための切削深さ制御および/または勾配制御を行い、前記レベリング装置(4)には、前記少なくとも1つのセンサ(A、B、C)のための動作パラメータを設定するための、表示および設定装置(2)が設けられている、レベリング装置(4)において、
前記レベリング装置(4)の前記表示装置(2)には、現在使用中の前記少なくとも1つのセンサ(A、C)のために設けられた表示および設定ユニット(2a、2c)に加えて、現在使用中の前記センサ(A、C)と交換されることになっている選択可能なセンサ(B)のための、更なる表示および設定ユニット(2b)が設けられていることを特徴とする、レベリング装置(4)。
【請求項9】
センサ(A、B、C)の切替えのために、装置(10)が設けられており、この装置(10)が、切替命令が発せられるや否や、切削作業を中断することなく、かつ切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための現在の調整値を不規則に変更することなく、前記少なくとも1つの現在のセンサ(A;C)から少なくとも1つの予め選択された他のセンサ(B)へと、前記センサ(A、B、C)の切替えを行うことを特徴とする、請求項8に記載のレベリング装置。
【請求項10】
前記基準面が路面(12)であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記基準面が水平面であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記基準面が自由に定義可能な予め選択された平面であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
道路建設機械(1)の前記切削ドラム(3)の切削深さまたは切削勾配を、少なくとも1つの交換可能なまたは切換可能なセンサ(A、B、C)を使用して、基準面に対する前記切削ドラム(3)の切削深さおよび/または勾配の現在の実測値を登録することによって、制御するための方法であって、前記切削ドラム(3)のための切削深さ制御および/または勾配制御が、切削作業中に、所定の設定値と現在測定されている実測値とに基づいて、設定値を達成または維持するための調整値を返すことによって行われる、方法において、
現在使用されているセンサ(A、C)を予め選択された他のセンサ(B)と交換する場合、前記切削深さおよび/または前記勾配の前記制御が、切削作業を中断することなく、切替えの前に更なる表示および設定ユニット(2b)で前記センサ(B)の設定値および実測値を設定することによって、前記切削ドラム(3)の切削深さの設定のためのおよび/または勾配の設定のための現在の調整値が不規則に変更されないようなやり方で行われることを特徴とする、方法。
【請求項14】
前記最後に使用されたセンサ(A;C)から前記予め選択された他のセンサ(B)に切替える際に、前記他のセンサ(B)の現在の実測値が、前記最後に使用されたセンサ(A;C)の最後に測定された実測値と同一の値に設定されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記最後に使用されたセンサ(A;C)から前記予め選択されたセンサ(B)に切替える際に、現在の所定の設定値が、前記他のセンサ(B)の実測値に設定されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記最後に使用されたセンサ(A;C)から前記予め選択されたセンサ(B)に切替える際に、前記選択された他のセンサ(B)の実測値が、前記先に使用されたセンサ(A;C)の実測値からずれている場合には、現在測定されている設定値が、切替え時の現在の調整値から始めて、前記実測値に差があるために生じる調整値へと、予め設定可能な推移関数によって変更されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図8d】
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【公表番号】特表2009−534566(P2009−534566A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−507024(P2009−507024)
【出願日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053590
【国際公開番号】WO2007/125017
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(301064954)ヴィルトゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (25)
【氏名又は名称原語表記】Wirtgen GmbH
【住所又は居所原語表記】Reinhard−Wirtgen−Strasse 2, D−53578 Windhagen, Germany
【Fターム(参考)】